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技術 不飽和基を有する新規化合物及びこの化合物を含む組成物

出願人 ダイキン工業株式会社
発明者 大家明子吉田知弘英翔
出願日 2014年7月31日 (6年0ヶ月経過) 出願番号 2014-157051
公開日 2015年10月8日 (4年9ヶ月経過) 公開番号 2015-178484
状態 特許登録済
技術分野 トリアゾール系化合物 積層体(2) 塗料、除去剤 付加系(共)重合体、後処理、化学変成 金属の防食及び鉱皮の抑制
主要キーワード 他電子機器 冷却環 防錆シート 金属化合物ナノ粒子 コーティングサンプル 多官能アクリル系単量体 銅蒸着層 LEDリードフレーム
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年10月8日)のものです。
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図面 (6)

課題

塗膜中に存在することによって、塗膜による金属の腐食防止効果を改善することができ、かつ、塗膜と金属との密着性も改善することができる、新規化合物を提供する。

解決手段

式(1)で示される化合物。[化1]式(1)において、環Aは置換されていてもよい5員又は6員の含窒素芳香族複素環であり、L1はn1+1価の連結基であり、R1は水素原子ハロゲン原子又はC1−6アルキル基であり、n1は1〜6の整数であり、Q1は−O−又は−NH−であり、l1は0又は1であり、環Bは置換されていてもよい芳香族環である。

概要

背景

金属の腐食を防止したり、汚れの付着を防止したりするために、金属の表面に塗膜を設ける技術が知られている。

特許文献1には、パーフルオロポリエーテルベンゾトリアゾール化合物およびパーフルオロポリエーテルベンゾトリアゾール化合物を含む組成物が記載されており、パーフルオロポリエーテルベンゾトリアゾール化合物が、金属基材に結合して、汚れ防止特性および染み防止特性クリーニングの容易特性、撥水性疎水性または疎油性の特性の少なくとも1つを提供することが可能であることが記載されている。

特許文献2には、1−ビニルイミダゾールのようなモノマー構成単位から合成されるコポリマーが、腐食制御塗膜を与えることが記載されている。

概要

塗膜中に存在することによって、塗膜による金属の腐食防止効果を改善することができ、かつ、塗膜と金属との密着性も改善することができる、新規化合物を提供する。式(1)で示される化合物。[化1]式(1)において、環Aは置換されていてもよい5員又は6員の含窒素芳香族複素環であり、L1はn1+1価の連結基であり、R1は水素原子ハロゲン原子又はC1−6アルキル基であり、n1は1〜6の整数であり、Q1は−O−又は−NH−であり、l1は0又は1であり、環Bは置換されていてもよい芳香族環である。 なし

目的

特許文献1には、パーフルオロポリエーテルベンゾトリアゾール化合物およびパーフルオロポリエーテルベンゾトリアゾール化合物を含む組成物が記載されており、パーフルオロポリエーテルベンゾトリアゾール化合物が、金属基材に結合して、汚れ防止特性および染み防止特性、クリーニングの容易特性、撥水性、疎水性または疎油性の特性の少なくとも1つを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

式(1)又は(2)で示される化合物。式(1)において、環Aは置換されていてもよい5員又は6員の含窒素芳香族複素環であり、L1はn1+1価の連結基であり、R1は水素原子ハロゲン原子又はC1−6アルキル基であり、n1は1〜6の整数であり、Q1は−O−又は−NH−であり、l1は0又は1であり、環Bは置換されていてもよい芳香族環である。式(2)において、環Cは置換されていてもよい5員又は6員の含窒素芳香族複素環であり、L2はn2+1価の連結基であり、R2は水素原子、ハロゲン原子又はC1−6アルキル基であり、n2は1〜6の整数であり、Q2は−O−又は−NH−であり、l2は0又は1である。

請求項2

式(1)において、環Aは、2個又は3個の窒素原子を含む、5員の含窒素芳香族複素環である請求項1記載の化合物。

請求項3

式(1)において、L1は、式(3)で示される請求項1又は2記載の化合物。式(3)において、m1は1〜20の整数であり、n1は1〜6の整数である。但し、m1が1のときは、n1は1〜3の整数であり、m1が2のときは、n1は1〜5の整数である。

請求項4

式(1)において、環Bは、水酸基アミノ基、カルボン酸基ニトロ基ハロゲン基チオール基シアノ基アシル基スルホン酸基、メシル基、アルキル基、又は、式(4)で示される置換基により置換された芳香族環である請求項1、2又は3記載の化合物。式(4)において、L3は−CO−NH−、−CO−O−、−O−CO−NH−又は−NH−CO−NH−で示される結合を含むn3+1価の連結基であり、R3は水素原子、ハロゲン原子又はC1−6アルキル基であり、n3は1〜6の整数である。

請求項5

式(1)において、環Bは、ベンゼン環である請求項1、2、3又は4記載の化合物。

請求項6

式(2)において、環Cは、2個又は3個の窒素原子を含む、5員の含窒素芳香族複素環である請求項1、2、3、4又は5記載の化合物。

請求項7

式(2)において、L2は式(5)で示される請求項1、2、3、4、5又は6記載の化合物。式(5)において、m2は1〜20の整数であり、n2は1〜6の整数である。但し、m2が1のときは、n2は1〜3の整数であり、m2が2のときは、n2は1〜5の整数である。

請求項8

請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の化合物、及び、光学接着剤を含むことを特徴とする組成物

請求項9

重合性官能基を含有する含窒素芳香族複素環化合物、フッ化ビニリデン系樹脂(B)、並びに、アクリルモノマー及びアクリルポリマーからなる群より選択される少なくとも1種のアクリル成分(A)を含むことを特徴とする組成物。

請求項10

重合性官能基を含有する含窒素芳香族複素環化合物は、式(14)又は式(15)で示される化合物である請求項9記載の組成物。式(14)において、環Aは置換されていてもよい5員又は6員の含窒素芳香族複素環であり、R1は水素原子、ハロゲン原子又はC1−6アルキル基であり、n1は1〜6の整数であり、L4は−CO−NH−、−CO−O−、−O−CO−NH−又は−NH−CO−NH−で示される結合を含むn1+1価の連結基であり、環Bは置換されていてもよい芳香族環である。式(15)において、環Cは置換されていてもよい5員又は6員の含窒素芳香族複素環であり、R2は水素原子、ハロゲン原子又はC1−6アルキル基であり、n2は1〜6の整数であり、L5は−CO−NH−、−CO−O−、−O−CO−NH−又は−NH−CO−NH−で示される結合を含むn1+1価の連結基である。

請求項11

式(14)において、環Aは、2個又は3個の窒素原子を含む5員の含窒素芳香族複素環である請求項10記載の組成物。

請求項12

式(14)において、L4は、式(16)で示される請求項10又は11記載の組成物。式(16)において、Q1は−O−又は−NH−であり、l1は0又は1であり、m1は1〜20の整数であり、n1は1〜6の整数である。但し、m1が1のときは、n1は1〜3の整数であり、m1が2のときは、n1は1〜5の整数である。

請求項13

式(14)において、環Bは、水酸基、アミノ基、カルボン酸基、ニトロ基、ハロゲン基、チオール基、シアノ基、アシル基、スルホン酸基、メシル基、アルキル基、又は、式(17)で示される置換基により置換された芳香族環である請求項10、11又は12記載の組成物。式(17)において、L6は−CO−NH−、−CO−O−、−O−CO−NH−又は−NH−CO−NH−で示される結合を含むn3+1価の連結基であり、R3は水素原子、ハロゲン原子又はC1−6アルキル基であり、n3は1〜6の整数である。

請求項14

式(14)において、環Bは、ベンゼン環である請求項10、11、12又は13記載の組成物。

請求項15

式(15)において、環Cは、2個又は3個の窒素原子を含む5員の含窒素芳香族複素環である請求項10、11、12、13又は14記載の組成物。

請求項16

式(15)において、L5は式(18)で示される請求項10、11、12、13、14又は15記載の組成物。式(18)において、Q2は−O−又は−NH−であり、l2は0又は1であり、m2は1〜20の整数であり、n2は1〜6の整数である。但し、m2が1のときは、n2は1〜3の整数であり、m2が2のときは、n2は1〜5の整数である。

請求項17

重合性官能基を含有する含窒素芳香族複素環化合物の含有量が組成物の0.1〜30質量%である請求項9、10、11、12、13、14、15又は16記載の組成物。

請求項18

アクリル成分(A)は、(メタアクリル酸エステル単量体多官能アクリル系単量体不飽和カルボン酸単量体、(メタ)アクリル酸エステル単独重合体、(メタ)アクリル酸エステルの共重合体からなる群より選択される少なくとも1種である請求項9、10、11、12、13、14、15、16又は17記載の組成物。

請求項19

アクリル成分(A)は、(メタ)アクリル酸エステル単量体と多官能(メタ)アクリル酸エステル単量体との共重合体、(メタ)アクリル酸エステルの単独重合体、(メタ)アクリル酸エステルと不飽和カルボン酸との共重合体からなる群より選択される少なくとも1種である請求項9、10、11、12、13、14、15、16又は17記載の組成物。

請求項20

フッ化ビニリデン系樹脂(B)は、フッ化ビニリデンと、テトラフルオロエチレンヘキサフルオロプロピレンクロロトリフルオロエチレン及びパーフルオロアルキルビニルエーテル)からなる群より選択される少なくとも1種のモノマーとの共重合体である請求項9、10、11、12、13、14、15、16、17、18又は19記載の組成物。

請求項21

フッ化ビニリデン系樹脂(B)は、フッ化ビニリデンとテトラフルオロエチレンとの共重合体である請求項9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20記載の組成物。

請求項22

塗料である請求項8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20又は21記載の組成物。

請求項23

防錆塗料である請求項8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21又は22記載の組成物。

請求項24

基材と、請求項8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22又は23記載の組成物から前記基材上に形成された塗膜と、を含むことを特徴とする塗装物品

請求項25

基材は、金属から形成された請求項24記載の塗装物品。

請求項26

請求項8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22又は23記載の組成物から形成されることを特徴とするシート

請求項27

剥離シートと、請求項8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22又は23記載の組成物から前記剥離シート上に形成されたシートと、を含むことを特徴とする積層シート

技術分野

0001

本発明は、不飽和基を有する新規化合物及びこの化合物を含む組成物に関する。

背景技術

0002

金属の腐食を防止したり、汚れの付着を防止したりするために、金属の表面に塗膜を設ける技術が知られている。

0003

特許文献1には、パーフルオロポリエーテルベンゾトリアゾール化合物およびパーフルオロポリエーテルベンゾトリアゾール化合物を含む組成物が記載されており、パーフルオロポリエーテルベンゾトリアゾール化合物が、金属基材に結合して、汚れ防止特性および染み防止特性クリーニングの容易特性、撥水性疎水性または疎油性の特性の少なくとも1つを提供することが可能であることが記載されている。

0004

特許文献2には、1−ビニルイミダゾールのようなモノマー構成単位から合成されるコポリマーが、腐食制御塗膜を与えることが記載されている。

先行技術

0005

特表2007−523894号公報
特表2009−534540号公報

発明が解決しようとする課題

0006

本発明は、塗膜中に存在することによって、塗膜による金属の腐食防止効果を改善することができ、かつ、塗膜と金属との密着性も改善することができる、新規化合物を提供する。
本発明は、また、金属の腐食を防止する効果が高く、金属との密着性及び透明性にも優れる塗膜を形成することができる組成物を提供する。

課題を解決するための手段

0007

本発明は、式(1)又は(2)で示される化合物である。



式(1)において、環Aは置換されていてもよい5員又は6員の含窒素芳香族複素環であり、L1はn1+1価の連結基であり、R1は水素原子ハロゲン原子又はC1−6アルキル基であり、n1は1〜6の整数であり、Q1は−O−又は−NH−であり、l1は0又は1であり、環Bは置換されていてもよい芳香族環である。



式(2)において、環Cは置換されていてもよい5員又は6員の含窒素芳香族複素環であり、L2はn2+1価の連結基であり、R2は水素原子、ハロゲン原子又はC1−6アルキル基であり、n2は1〜6の整数であり、Q2は−O−又は−NH−であり、l2は0又は1である。

0008

式(1)において、環Aは、2個又は3個の窒素原子を含む、5員の含窒素芳香族複素環であることが好ましい。
また、式(1)において、L1は、式(3)で示されるものであることが好ましい。



式(3)において、m1は1〜20の整数であり、n1は1〜6の整数である。但し、m1が1のときは、n1は1〜3の整数であり、m1が2のときは、n1は1〜5の整数である。
更に、式(1)において、環Bは、水酸基アミノ基、カルボン酸基ニトロ基ハロゲン基チオール基シアノ基アシル基スルホン酸基、メシル基、アルキル基、又は、式(4)で示される置換基により置換された芳香族環であることが好ましい。



式(4)において、L3は−CO−NH−、−CO−O−、−O−CO−NH−又は−NH−CO−NH−で示される結合を含むn3+1価の連結基であり、R3は水素原子、ハロゲン原子又はC1−6アルキル基であり、n3は1〜6の整数である。
そして、式(1)において、環Bは、ベンゼン環であることが好ましい。

0009

式(2)において、環Cは、2個又は3個の窒素原子を含む、5員の含窒素芳香族複素環であることが好ましい。
また、式(2)において、L2は式(5)で示されるものであることが好ましい。



式(5)において、m2は1〜20の整数であり、n2は1〜6の整数である。但し、m2が1のときは、n2は1〜3の整数であり、m2が2のときは、n2は1〜5の整数である。

0010

本発明はまた、重合性官能基を含有する含窒素芳香族複素環化合物、フッ化ビニリデン系樹脂(B)、並びに、アクリルモノマー及びアクリルポリマーからなる群より選択される少なくとも1種のアクリル成分(A)を含むことを特徴とする組成物でもある。

0011

本発明はまた、上述の重合性官能基を含有する含窒素芳香族複素環化合物、及び、光学接着剤を含むことを特徴とする組成物でもある。

0012

重合性官能基を含有する含窒素芳香族複素環化合物は、式(14)又は式(15)で示される化合物であることが好ましい。



式(14)において、環Aは置換されていてもよい5員又は6員の含窒素芳香族複素環であり、R1は水素原子、ハロゲン原子又はC1−6アルキル基であり、n1は1〜6の整数であり、L4は−CO−NH−、−CO−O−、−O−CO−NH−又は−NH−CO−NH−で示される結合を含むn1+1価の連結基であり、環Bは置換されていてもよい芳香族環である。



式(15)において、環Cは置換されていてもよい5員又は6員の含窒素芳香族複素環であり、R2は水素原子、ハロゲン原子又はC1−6アルキル基であり、n2は1〜6の整数であり、L5は−CO−NH−、−CO−O−、−O−CO−NH−又は−NH−CO−NH−で示される結合を含むn1+1価の連結基である。

0013

式(14)において、環Aは、2個又は3個の窒素原子を含む5員の含窒素芳香族複素環であることが好ましい。
また、式(14)において、L4は、式(16)で示されるものであることが好ましい。



式(16)において、Q1は−O−又は−NH−であり、l1は0又は1であり、m1は1〜20の整数であり、n1は1〜6の整数である。但し、m1が1のときは、n1は1〜3の整数であり、m1が2のときは、n1は1〜5の整数である。
更に、式(14)において、環Bは、水酸基、アミノ基、カルボン酸基、ニトロ基、ハロゲン基、チオール基、シアノ基、アシル基、スルホン酸基、メシル基、アルキル基、又は、式(17)で示される置換基により置換された芳香族環であることが好ましい。



式(17)において、L6は−CO−NH−、−CO−O−、−O−CO−NH−又は−NH−CO−NH−で示される結合を含むn3+1価の連結基であり、R3は水素原子、ハロゲン原子又はC1−6アルキル基であり、n3は1〜6の整数である。
そして、式(14)において、環Bは、ベンゼン環であることが好ましい。

0014

式(15)において、環Cは、2個又は3個の窒素原子を含む5員の含窒素芳香族複素環であることが好ましい。
また、式(15)において、L5は式(18)で示されるものであることが好ましい。



式(18)において、Q2は−O−又は−NH−であり、l2は0又は1であり、m2は1〜20の整数であり、n2は1〜6の整数である。但し、m2が1のときは、n2は1〜3の整数であり、m2が2のときは、n2は1〜5の整数である。

0015

上記組成物は、重合性官能基を含有する含窒素芳香族複素環化合物の含有量が組成物の0.1〜30質量%であることが好ましい。

0016

アクリル成分(A)は、(メタアクリル酸エステル単量体多官能アクリル系単量体不飽和カルボン酸単量体、(メタ)アクリル酸エステル単独重合体、(メタ)アクリル酸エステルの共重合体からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
また、アクリル成分(A)は、(メタ)アクリル酸エステル単量体と多官能(メタ)アクリル酸エステル単量体との共重合体、(メタ)アクリル酸エステルの単独重合体、(メタ)アクリル酸エステルと不飽和カルボン酸との共重合体からなる群より選択される少なくとも1種であることも好ましい。

0017

フッ化ビニリデン系樹脂(B)は、フッ化ビニリデンと、テトラフルオロエチレンヘキサフルオロプロピレンクロロトリフルオロエチレン及びパーフルオロアルキルビニルエーテル)からなる群より選択される少なくとも1種のモノマーとの共重合体であることが好ましい。

0018

フッ化ビニリデン系樹脂(B)は、フッ化ビニリデンとテトラフルオロエチレンとの共重合体であることが好ましい。

0019

上記組成物は、塗料であることが好ましく、防錆塗料であることがより好ましい。

0020

本発明は更に、基材と、上記組成物から上記基材上に形成された塗膜と、を含むことを特徴とする塗装物品でもある。上記基材は、金属から形成されたものであることが好ましい。

0021

本発明は、上記組成物から形成されることを特徴とするシートでもある。

0022

本発明は、剥離シートと、上記組成物から上記剥離シート上に形成されたシートと、
を含むことを特徴とする積層シートでもある。

発明の効果

0023

本発明の新規化合物は、樹脂ビヒクルとする塗料に添加して使用することができる。得られた塗料を金属に塗布することにより形成された塗膜は、本発明の新規化合物を含まない塗膜と比べて、金属の腐食を防止する効果が高く、金属との密着性にも優れる。
本発明の組成物は、金属の腐食を防止する効果が高く、金属との密着性にも優れる塗膜を形成することができる。得られる塗膜は、透明性にも優れる。
本発明の塗装物品は、基材が金属であっても、基材が腐食しにくく、塗膜と基材との密着性に優れ、塗膜の透明性が高い。
本発明のシートは、金属の腐食を防止する効果が高く、金属との密着性にも優れる。また、透明性にも優れる。

図面の簡単な説明

0024

本発明の組成物から形成された塗膜、並びに、本発明のシート及び積層シートを含む積層構造の一例を示す図である。
本発明の組成物から形成された塗膜、並びに、本発明のシート及び積層シートを含む積層構造の一例を示す図である。
本発明の組成物から形成された塗膜、並びに、本発明のシート及び積層シートを含む積層構造の一例を示す図である。
本発明の組成物から形成された塗膜、並びに、本発明のシート及び積層シートを含む積層構造の一例を示す図である。
本発明の組成物から形成された塗膜、並びに、本発明のシート及び積層シートを含む積層構造の一例を示す図である。
本発明の組成物から形成された塗膜、並びに、本発明のシート及び積層シートを含む積層構造の一例を示す図である。

0025

以下、本発明を具体的に説明する。

0026

〔式(1)で示される化合物〕
本発明は、式(1)で示される化合物である。

0027

0028

式(1)において、環Aは置換されていてもよい5員又は6員の含窒素芳香族複素環であり、L1はn1+1価の連結基であり、R1は水素原子、ハロゲン原子又はC1−6アルキル基であり、n1は1〜6の整数であり、Q1は−O−又は−NH−であり、l1は0又は1であり、環Bは置換されていてもよい芳香族環である。

0029

式(1)において、式



が、式



であることが好ましい。環A’は置換されていてもよい5員又は6員の含窒素芳香族複素環である。

0030

式(1)において、環Aは、2個又は3個の窒素原子を含む、5員の含窒素芳香族複素環であることが好ましく、イミダゾール環ピラゾール環又はトリアゾール環であることがより好ましい。式(1)において、l1は、0であることが好ましい。

0031

式(1)において、式



が、式



であることがより好ましい。環A”は置換されていてもよい。

0032

式(1)において、L1は式(3)で示されることが好ましい。

0033

式(3)において、m1は1〜20の整数であり、n1は1〜6の整数である。但し、m1が1のときは、n1は1〜3の整数であり、m1が2のときは、n1は1〜5の整数である。
m1は、1又は2であることが好ましい。

0034

式(1)及び(3)において、n1は1又は2であることが好ましい。

0035

式(1)において、環Bは、水酸基、アミノ基、カルボン酸基、ニトロ基、ハロゲン基、チオール基、シアノ基、アシル基、スルホン酸基、メシル基、アルキル基、又は、式(4)で示される置換基により置換された芳香族環であってもよい。

0036

式(4)において、L3は−CO−NH−、−CO−O−、−O−CO−NH−又は−NH−CO−NH−で示される結合を含むn3+1価の連結基であり、R3は水素原子、ハロゲン原子又はC1−6アルキル基であり、n3は1〜6の整数である。

0037

式(4)において、L3は式(6)で示されることが好ましい。

0038

0039

式(6)において、Q3は−O−又は−NH−であり、m3は1〜20の整数であり、n3は1〜6の整数である。但し、m3が1のときは、n3は1〜3の整数であり、m3が2のときは、n3は1〜5の整数である。m3は、1又は2であることが好ましい。

0040

式(4)及び(6)において、n3は1又は2であることが好ましい。

0041

式(1)において、環Bは、ベンゼン環であることが好ましい。

0042

式(1)において、式



が、式



のいずれかであることが更に好ましい。

0043

上記式において、Z1は、水酸基、アミノ基、カルボン酸基、ニトロ基、ハロゲン基、チオール基、シアノ基、アシル基、スルホン酸基、メシル基、アルキル基、又は、式(4)で表される置換基である。Z1は、水酸基、アミノ基又は式(4)で表される置換基であることが好ましい。

0044

〔式(1)で示される化合物の製造方法〕
式(1)で示される化合物は、式(7)で示される化合物と、式(8)で示される化合物とを反応させて製造することができる。

0045

式(7)において、環Aは置換されていてもよい5員又は6員の含窒素芳香族複素環であり、環Bは置換されていてもよい芳香族環である。

0046

式(8)において、L11は水酸基又はアミノ基と反応し得る官能基であり、R1及びn1は式(1)及び(3)のR1及びn1として上述したとおりである。上記アミノ基は、含窒素芳香族複素環の二級アミン(−NH−)であってもよい。

0047

式(7)で示される化合物は、式



で示される化合物であることが好ましく、式



で示される化合物のいずれかであることがより好ましく、式



で示される化合物のいずれかであることが更に好ましく、式



で示される化合物のいずれかであることが特に好ましい。環A’は置換されていてもよい5員又は6員の含窒素芳香族複素環である。環A”は置換されていてもよい。Z2は水酸基、アミノ基、カルボン酸基、ニトロ基、ハロゲン基、チオール基、シアノ基、アシル基、スルホン酸基、メシル基又はアルキル基であり、水酸基又はアミノ基であることが好ましい。

0048

式(8)で示される化合物は、式(9)で示されるイソシアネート化合物であることが好ましい。

0049

式(9)において、m1、n1及びR1は、式(1)及び(3)のm1、n1及びR1として上述したとおりである。

0050

式(8)で示される化合物は、式



で示される化合物のいずれかであることがより好ましい。

0051

式(7)で示される化合物及び式(8)で示される化合物は、式(7)で示される化合物の1モルに対して、式(8)で示される化合物が0.1〜5モルとなるように、系中に2つの化合物を添加して反応させることが好ましい。

0052

式(7)で示される化合物の1モルに対して、式(8)で示される化合物が0.1〜1モルであっても、式(7)で示される化合物と式(8)で示される化合物とを反応させるには十分である。
Z2が水酸基又はアミノ基である場合であっても、式(7)で示される化合物の1モルに対して、式(8)で示される化合物を0.1〜1モルとすると、式(7)で示される化合物の環Aと式(8)で示される化合物とが優先的に反応する。
Z2が水酸基又はアミノ基である場合、式(7)で示される化合物の1モルに対して、式(8)で示される化合物が1モルより多くなるように、系中に2つの化合物を添加することにより、式(8)で示される化合物が式(7)で示される化合物の環Aだけでなく、環Bにおける水酸基又はアミノ基とも反応して、式(1)において、式



が、式



である化合物を製造することができる。Z3は、式(4)で示される置換基である。

0053

式(7)で示される化合物と式(8)で示される化合物との反応は、15〜100℃で進行させることができ、好ましくは15〜70℃であり、より好ましくは20〜30℃である。反応時間は、通常1〜10時間である。

0054

式(7)で示される化合物と式(8)で示される化合物との反応は、触媒の存在下で進行させてもよい。触媒としては、テトラエチルチタネート、テトラブチルチタネート等の有機チタン系化合物オクチル酸スズジブチルスズオキサイド、ジブチルスズジラウレート等の有機スズ系化合物、塩化第一スズ、臭化第一スズ等のハロゲン系第一スズ等を挙げることができる。触媒の使用量は、特に限定されず、適宜調整すればよいが、例えば、式(8)で表される化合物100質量部に対して、通常0.00001〜3質量部程度、好ましくは0.0001〜1質量部程度である。

0055

式(7)で示される化合物と式(8)で示される化合物との反応は、溶媒中で行うことができる。溶媒としては、反応の進行を妨げない溶媒であって、一般的に使用される従来公知の溶媒を使用すればよい。例えば、アセトンメチルイソブチルケトンMIBK)、メチルエチルケトン(MEK)等のケトン系溶媒酢酸エチル酢酸ブチル等のエステル系溶媒;HCFC225(CF3CF2CHCl2/CClF2CF2CHClF混合物)等のフッ素系の溶媒等を使用すればよい。OH基を有するアルコール系の溶媒は、反応の進行を妨げるため好ましくない。また、系内に水があっても反応の進行が妨げられるため、各溶媒は使用前に脱水することがより好ましい。

0056

〔式(2)で示される化合物〕
本発明の化合物は、式(2)で示される化合物でもある。

0057

0058

式(2)において、環Cは置換されていてもよい5員又は6員の含窒素芳香族複素環であり、L2はn2+1価の連結基であり、R2は水素原子、ハロゲン原子又はC1−6アルキル基であり、n2は1〜6の整数であり、Q2は−O−又は−NH−であり、l2は0又は1である。

0059

式(2)において、式



が、式



であることが好ましい。環C’は置換されていてもよい5員又は6員の含窒素芳香族複素環である。

0060

式(2)において、環C及び環C’は、2個又は3個の窒素原子を含む、置換されていてもよい5員の含窒素芳香族複素環であることが好ましい。l2は、0であることが好ましい。

0061

式(2)において、式



が、式



のいずれかであることがより好ましい。

0062

式(2)において、L2は式(5)で示されることが好ましい。

0063

0064

式(5)において、m2は1〜20の整数であり、n2は1〜6の整数である。m2は1又は2であることが好ましい。但し、m2が1のときは、n2は1〜3の整数であり、m2が2のときは、n2は1〜5の整数である。

0065

式(2)及び(5)において、n2は1又は2であることが好ましい。

0066

〔式(2)で示される化合物の製造方法〕
式(2)で示される化合物は、式(11)で示される化合物と、式(12)で示される化合物とを反応させて製造することができる。

0067

環Cは置換されていてもよい5員又は6員の含窒素芳香族複素環である。

0068

式(12)において、L21は水酸基又はアミノ基と反応し得る官能基であり、R2及びn2は、式(2)及び(5)のR2及びn2として上述したとおりである。上記アミノ基は、含窒素芳香族複素環の二級アミン(−NH−)であってもよい。

0069

式(11)で示される化合物は、式



で示される化合物であることが好ましく、式



で示される化合物のいずれかであることがより好ましい。環C’は置換されていてもよい5員又は6員の含窒素芳香族複素環である。環C及び環C’は、2個又は3個の窒素原子を含む、置換されていてもよい5員の含窒素芳香族複素環であることが好ましい。

0070

式(12)で示される化合物は、式(13)で示されるイソシアネート化合物であることが好ましい。

0071

式(13)において、m2、n2及びR2は、式(2)及び(5)のm2、n2及びR2として上述したとおりである。

0072

式(12)で示される化合物は、式



で示される化合物のいずれかであることがより好ましい。

0073

式(11)で示される化合物及び式(12)で示される化合物は、式(11)で示される化合物の1モルに対して、式(12)で示される化合物が0.1〜5モル、好ましくは0.1〜1モルとなるように、系中に2つの化合物を添加して反応させることが好ましい。

0074

式(11)で示される化合物と式(12)で示される化合物との反応は、15〜100℃で進行させることができ、好ましくは15〜70℃であり、より好ましくは20〜30℃である。反応時間は、通常1〜10時間である。

0075

式(11)で示される化合物と式(12)で示される化合物との反応は、触媒の存在下で進行させてもよい。触媒としては、テトラエチルチタネート、テトラブチルチタネート等の有機チタン系化合物、オクチル酸スズ、ジブチルスズオキサイド、ジブチルスズジラウレート等の有機スズ系化合物、塩化第一スズ、臭化第一スズ等のハロゲン系第一スズ等を挙げることができる。触媒の使用量は、特に限定されず、適宜調整すればよいが、例えば、式(12)で表される化合物100質量部に対して、通常0.00001〜3質量部程度、好ましくは0.0001〜1質量部程度である。

0076

式(11)で示される化合物と式(12)で示される化合物との反応は、溶媒中で行うことができる。溶媒としては、反応の進行を妨げない溶媒であって、一般的に使用される従来公知の溶媒を使用すればよい。例えば、アセトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、メチルエチルケトン(MEK)等のケトン系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;HCFC225(CF3CF2CHCl2/CClF2CF2CHClF混合物)等のフッ素系の溶媒等を使用すればよい。OH基を有するアルコール系の溶媒は、反応の進行を妨げるため好ましくない。また、系内に水があっても反応の進行が妨げられるため、各溶媒は使用前に脱水することがより好ましい。

0077

本発明の新規化合物は、樹脂をビヒクルとする塗料に添加して使用することができる。得られた塗料を金属に塗布することにより形成された塗膜は、本発明の新規化合物を含まない塗膜と比べて、金属の腐食を防止する効果が高く、金属との密着性にも優れる。
また、本発明の新規化合物は、塗料に添加して使用することで、プリント基板多層基板導電部コネクター電極、銀または銅パターン、銀または銅メッシュ導電膜等、各種導電部に対してマイグレーション発生を抑制することもできる。マイグレーションとは、電子機器の導電部に水分が付着し、該水分に銀の導電部や銅の導電部が接触して隣接した導電部間に電圧がかかったときに、陽極から陰極金属イオン移行が起こり、陰極に金属が析出する現象で、条件によっては導電部間の短絡といった事故も発生する。特に銀や銅はマイグレーションを生じやすい金属として知られている。

0078

本発明は、式(1)又は(2)で示される化合物、フッ化ビニリデン系樹脂(B)及びアクリル成分(A)を含むことを特徴とする組成物(以下「本発明の組成物1」ともいう)でもある。
なお、後述する本発明の組成物2において記載した事項は、式(14)又は式(15)で示される化合物を式(1)又は(2)で示される化合物に置き換えて、本発明の組成物1に適用できる。

0079

本発明の組成物1は、上記新規化合物を含むものであるので、金属の腐食を防止する効果が高く、金属との密着性にも優れる塗膜又はシートを形成することができる。得られる塗膜又はシートは、透明性及び絶縁性にも優れる。
更に、プリント基板、多層基板の導電部、コネクターの電極、銀または銅パターン、銀または銅メッシュの導電膜等、各種導電部に対してマイグレーション発生を抑制することもできる。

0080

本発明の組成物1は、優れた腐食防止効果、透明性及び金属密着性を備える塗膜を形成することができることから、金属表面を保護するために使用する防錆塗料として特に好適である。
上記金属としては、銅、銀、アルミ、鉄、SUS、ニッケルモリブデンクロム亜鉛、その他各種鋼板等が挙げられる。特に優れた金属密着性及び防錆性が発揮されることから、銅または銀が好ましい。さらには銅が特に好ましい。従って、本発明の組成物は、銅または銀の防錆用塗料組成物としてより好適である。銅は銅板だけでなく、基材に銅が蒸着されたもの、基材に銅箔が積層されたものでもよい。銀は銀板だけでなく、基材に銀が蒸着されたもの、基材に銀箔が積層されたものでもよい。
本発明の組成物1は、プリント基板、多層基板の導電部、コネクターの電極、銀または銅パターン、銀または銅メッシュの導電膜、銀または銅などの金属微粒子金属ナノワイヤーからなる導電膜等、各種導電部に対してマイグレーション発生を抑制することができることから、マイグレーション発生を抑制するための塗料組成物としても好適である。
本発明は、基材と、上述の組成物1から基材上に形成された塗膜と、を含むことを特徴とする塗装物品でもある。

0081

本発明はまた、重合性官能基を含有する含窒素芳香族複素環化合物、フッ化ビニリデン系樹脂(B)、並びに、アクリルモノマー及びアクリルポリマーからなる群より選択される少なくとも1種のアクリル成分(A)を含むことを特徴とする組成物(以下「本発明の組成物2」ともいう)でもある。

0082

本発明の組成物2は、金属の腐食を防止する効果が高く、金属との密着性にも優れる塗膜又はシートを形成することができる。得られる塗膜又はシートは、透明性及び絶縁性にも優れる。
更に、本発明の組成物2から得られる塗膜又はシートは、プリント基板、多層基板の導電部、コネクターの電極、銀または銅パターン、銀または銅メッシュの導電膜等、各種導電部に対してマイグレーション発生を抑制することもできる。
マイグレーションとは、電子機器の導電部に水分が付着し、該水分に銀の導電部や銅の導電部が接触して隣接した導電部間に電圧がかかったときに、陽極から陰極へ金属イオンの移行が起こり、陰極に金属が析出する現象で、条件によっては導電部間の短絡といった事故も発生する。特に銀や銅はマイグレーションを生じやすい金属として知られている。

0083

重合性官能基を含有する含窒素芳香族複素環化合物としては、例えば、後述する式(20)で示される化合物や、式(24)で示される化合物の一部が、重合性官能基を含む有機基で置換されているものが挙げられる。

0084

重合性官能基を含有する含窒素芳香族複素環化合物において、重合性官能基としては、炭素炭素二重結合ビニル基ビニロキシ基アリル基、(メタ)アクリロイル基マレオイル基、スチリル基シンナモイル基等が挙げられる。重合性官能基としては、炭素−炭素二重結合が好ましい。

0085

重合性官能基を含有する含窒素芳香族複素環化合物は、式(14)又は式(15)で示される化合物であることが好ましい。

0086

〔式(14)で示される化合物〕



式(14)において、環Aは置換されていてもよい5員又は6員の含窒素芳香族複素環であり、R1は水素原子、ハロゲン原子又はC1−6アルキル基であり、n1は1〜6の整数であり、L4は−CO−NH−、−CO−O−、−O−CO−NH−又は−NH−CO−NH−で示される結合を含むn1+1価の連結基であり、環Bは置換されていてもよい芳香族環である。

0087

式(14)において、式



が、式



であることが好ましい。環A’は置換されていてもよい5員又は6員の含窒素芳香族複素環である。

0088

式(14)において、環Aは、2個又は3個の窒素原子を含む、5員の含窒素芳香族複素環であることが好ましく、イミダゾール環、ピラゾール環又はトリアゾール環であることがより好ましい。

0089

式(14)において、式



が、式



であることがより好ましい。環A”は置換されていてもよい。

0090

式(14)において、L4は式(16)で示されることが好ましい。

0091

式(16)において、Q1は−O−又は−NH−であり、l1は0又は1であり、m1は1〜20の整数であり、n1は1〜6の整数である。但し、m1が1のときは、n1は1〜3の整数であり、m1が2のときは、n1は1〜5の整数である。m1は、1又は2であることが好ましい。l1は、0であることが好ましい。

0092

式(14)及び(16)において、n1は1又は2であることが好ましい。

0093

式(14)において、環Bは、水酸基、アミノ基、カルボン酸基、ニトロ基、ハロゲン基、チオール基、シアノ基、アシル基、スルホン酸基、メシル基、アルキル基、又は、式(17)で示される置換基により置換された芳香族環であってもよい。

0094

式(17)において、L6は−CO−NH−、−CO−O−、−O−CO−NH−又は−NH−CO−NH−で示される結合を含むn3+1価の連結基であり、R3は水素原子、ハロゲン原子又はC1−6アルキル基であり、n3は1〜6の整数である。

0095

式(17)において、L6は式(19)で示されることが好ましい。

0096

0097

式(19)において、Q3は−O−又は−NH−であり、m3は1〜20の整数であり、n3は1〜6の整数である。m3は、1又は2であることが好ましい。

0098

式(17)及び(19)において、n3は1又は2であることが好ましい。

0099

式(14)において、環Bは、ベンゼン環であることが好ましい。

0100

式(14)において、式



が、式



のいずれかであることが更に好ましい。

0101

上記式において、Z1は、水酸基、アミノ基、カルボン酸基、ニトロ基、ハロゲン基、チオール基、シアノ基、アシル基、スルホン酸基、メシル基、アルキル基、又は、式(17)で表される置換基である。Z1は、水酸基、アミノ基又は式(17)で表される置換基であることが好ましい。

0102

〔式(14)で示される化合物の製造方法〕
式(14)で示される化合物は、式(20)で示される化合物と、式(21)で示される化合物とを反応させて製造することができる。

0103

式(20)において、環Aは置換されていてもよい5員又は6員の含窒素芳香族複素環であり、環Bは置換されていてもよい芳香族環である。

0104

式(21)において、L41は水酸基又はアミノ基と反応し得る官能基であり、R1及びn1は式(14)及び(16)のR1及びn1として上述したとおりである。上記アミノ基は、含窒素芳香族複素環の二級アミン(−NH−)であってもよい。

0105

式(20)で示される化合物は、式



で示される化合物であることが好ましく、式



で示される化合物のいずれかであることがより好ましく、式



で示される化合物のいずれかであることが更に好ましく、式



で示される化合物のいずれかであることが特に好ましい。環A’は置換されていてもよい5員又は6員の含窒素芳香族複素環である。環A”は置換されていてもよい。Z2は水酸基、アミノ基、カルボン酸基、ニトロ基、ハロゲン基、チオール基、シアノ基、アシル基、スルホン酸基、メシル基又はアルキル基であり、水酸基又はアミノ基であることが好ましい。

0106

式(21)で示される化合物は、式(22)で示されるイソシアネート化合物であることが好ましい。

0107

式(22)において、m1、n1及びR1は、式(14)及び(16)のm1、n1及びR1として上述したとおりである。

0108

式(21)で示される化合物は、式



で示される化合物のいずれかであることがより好ましい。

0109

式(20)で示される化合物及び式(21)で示される化合物は、式(20)で示される化合物の1モルに対して、式(21)で示される化合物が0.1〜5モルとなるように、系中に2つの化合物を添加して反応させることが好ましい。

0110

式(20)で示される化合物の1モルに対して、式(21)で示される化合物が0.1〜1モルであっても、式(20)で示される化合物と式(21)で示される化合物とを反応させるには十分である。
Z2が水酸基又はアミノ基である場合であっても、式(20)で示される化合物の1モルに対して、式(21)で示される化合物を0.1〜1モルとすると、式(20)で示される化合物の環Aと式(21)で示される化合物とが優先的に反応する。
Z2が水酸基又はアミノ基である場合、式(20)で示される化合物の1モルに対して、式(21)で示される化合物が1モルより多くなるように、系中に2つの化合物を添加することにより、式(21)で示される化合物が式(20)で示される化合物の環Aだけでなく、環Bにおける水酸基又はアミノ基とも反応して、式(14)において、式



が、式



である化合物を製造することができる。Z3は、式(17)で示される置換基である。

0111

式(20)で示される化合物と式(21)で示される化合物との反応は、15〜100℃で進行させることができ、好ましくは15〜70℃であり、より好ましくは20〜30℃である。反応時間は、通常1〜10時間である。

0112

式(20)で示される化合物と式(21)で示される化合物との反応は、触媒の存在下で進行させてもよい。触媒としては、テトラエチルチタネート、テトラブチルチタネート等の有機チタン系化合物、オクチル酸スズ、ジブチルスズオキサイド、ジブチルスズジラウレート等の有機スズ系化合物、塩化第一スズ、臭化第一スズ等のハロゲン系第一スズ等を挙げることができる。触媒の使用量は、特に限定されず、適宜調整すればよいが、例えば、式(21)で表される化合物100質量部に対して、通常0.00001〜3質量部程度、好ましくは0.0001〜1質量部程度である。

0113

式(20)で示される化合物と式(21)で示される化合物との反応は、溶媒中で行うことができる。溶媒としては、反応の進行を妨げない溶媒であって、一般的に使用される従来公知の溶媒を使用すればよい。例えば、アセトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、メチルエチルケトン(MEK)等のケトン系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;HCFC225(CF3CF2CHCl2/CClF2CF2CHClF混合物)等のフッ素系の溶媒等を使用すればよい。OH基を有するアルコール系の溶媒は、反応の進行を妨げるため好ましくない。また、系内に水があっても反応の進行が妨げられるため、各溶媒は使用前に脱水することがより好ましい。

0114

〔式(15)で示される化合物〕



式(15)において、環Cは置換されていてもよい5員又は6員の含窒素芳香族複素環であり、R2は水素原子、ハロゲン原子又はC1−6アルキル基であり、n2は1〜6の整数であり、L5は−CO−NH−、−CO−O−、−O−CO−NH−又は−NH−CO−NH−で示される結合を含むn1+1価の連結基である。

0115

式(15)において、式



が、式



であることが好ましい。環C’は置換されていてもよい5員又は6員の含窒素芳香族複素環である。

0116

式(15)において、環C及び環C’は、2個又は3個の窒素原子を含む、置換されていてもよい5員の含窒素芳香族複素環であることが好ましい。

0117

式(15)において、式



が、式



のいずれかであることがより好ましい。

0118

式(15)において、L5は式(18)で示されることが好ましい。

0119

0120

式(18)において、Q2は−O−又は−NH−であり、l2は0又は1であり、m2は1〜20の整数であり、n2は1〜6の整数である。但し、m2が1のときは、n2は1〜3の整数であり、m2が2のときは、n2は1〜5の整数である。

0121

式(15)及び(18)において、n2は1又は2であることが好ましい。

0122

〔式(15)で示される化合物の製造方法〕
式(15)で示される化合物は、式(24)で示される化合物と、式(25)で示される化合物とを反応させて製造することができる。

0123

環Cは置換されていてもよい5員又は6員の含窒素芳香族複素環である。

0124

式(25)において、L51は水酸基又はアミノ基と反応し得る官能基であり、R2及びn2は、式(15)及び(18)のR2及びn2として上述したとおりである。上記アミノ基は、含窒素芳香族複素環の二級アミン(−NH−)であってもよい。

0125

式(24)で示される化合物は、式



で示される化合物であることが好ましく、式



で示される化合物のいずれかであることがより好ましい。環C’は置換されていてもよい5員又は6員の含窒素芳香族複素環である。環C及び環C’は、2個又は3個の窒素原子を含む、置換されていてもよい5員の含窒素芳香族複素環であることが好ましい。

0126

式(25)で示される化合物は、式(26)で示されるイソシアネート化合物であることが好ましい。

0127

式(26)において、m2、n2及びR2は、式(15)及び(18)のm2、n2及びR2として上述したとおりである。

0128

式(25)で示される化合物は、式



で示される化合物のいずれかであることがより好ましい。

0129

式(24)で示される化合物及び式(25)で示される化合物は、式(24)で示される化合物の1モルに対して、式(25)で示される化合物が0.1〜5モル、好ましくは0.1〜1モルとなるように、系中に2つの化合物を添加して反応させることが好ましい。

0130

式(24)で示される化合物と式(25)で示される化合物との反応は、15〜100℃で進行させることができ、好ましくは15〜70℃であり、より好ましくは20〜30℃である。反応時間は、通常1〜10時間である。

0131

式(24)で示される化合物と式(25)で示される化合物との反応は、触媒の存在下で進行させてもよい。触媒としては、テトラエチルチタネート、テトラブチルチタネート等の有機チタン系化合物、オクチル酸スズ、ジブチルスズオキサイド、ジブチルスズジラウレート等の有機スズ系化合物、塩化第一スズ、臭化第一スズ等のハロゲン系第一スズ等を挙げることができる。触媒の使用量は、特に限定されず、適宜調整すればよいが、例えば、式(25)で表される化合物100質量部に対して、通常0.00001〜3質量部程度、好ましくは0.0001〜1質量部程度である。

0132

式(24)で示される化合物と式(25)で示される化合物との反応は、溶媒中で行うことができる。溶媒としては、反応の進行を妨げない溶媒であって、一般的に使用される従来公知の溶媒を使用すればよい。例えば、アセトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、メチルエチルケトン(MEK)等のケトン系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;HCFC225(CF3CF2CHCl2/CClF2CF2CHClF混合物)等のフッ素系の溶媒等を使用すればよい。OH基を有するアルコール系の溶媒は、反応の進行を妨げるため好ましくない。また、系内に水があっても反応の進行が妨げられるため、各溶媒は使用前に脱水することがより好ましい。

0133

本発明の組成物2は、腐食防止効果及び密着性に優れた塗膜を形成でき、かつマイグレーション発生をより抑制できることから、上記重合性官能基を含有する含窒素芳香族複素環化合物を0.1〜30質量%含むことが好ましく、1〜10質量%含むことがより好ましい。
腐食防止効果及び密着性により優れた塗膜を形成でき、かつマイグレーション発生をより抑制できることから、上記重合性官能基を含有する含窒素芳香族複素環化合物の含有量は2質量%以上であることが更に好ましく、3質量%以上であることが特に好ましい。

0134

(A)アクリル成分
アクリル成分は、アクリルモノマー及びアクリルポリマーからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。

0135

アクリルモノマーとしては、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル、アミノ基含有(メタ)アクリル酸エステル及び多官能アクリル系単量体からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。

0136

本明細書において、「(メタ)アクリル酸エステル」と単に記載したときには、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル、アミノ基含有(メタ)アクリル酸エステル及び多官能アクリル系単量体を含まない。

0137

アクリルモノマーとしては、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸及び多官能アクリル系単量体からなる群より選択される少なくとも1種であることがより好ましく、(メタ)アクリル酸エステル及び多官能アクリル系単量体からなる群より選択される少なくとも1種であることが更に好ましい。特に好ましくは、(メタ)アクリル酸エステルを単独で使用するか、又は(メタ)アクリル酸エステル及び多官能アクリル系単量体の両方を使用することである。

0138

(メタ)アクリル酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸i−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル及び(メタ)アクリル酸ベンジルからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましく、(メタ)アクリル酸メチルが更に好ましい。

0139

多官能アクリル系単量体としては、ジオールトリオールテトラオール等の多価アルコール類ヒドロキシル基アクリレート基メタアクリレート基、α−フルオロアクリレート基に置き換えた化合物が一般的に知られている。具体的には、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールジエチレングリコールトリプロピレングリコールネオペンチルグリコールトリメチロールプロパンペンタエリスリトールジペンタエリスリトール等のそれぞれの多価アルコール類の2個以上のヒドロキシル基がアクリレート基、メタクリレート基、α−フルオロアクリレート基のいずれかに置き換えられた化合物が挙げられる。また、含フッ素アルキル基エーテル結合を含む含フッ素アルキル基、含フッ素アルキレン基又はエーテル結合を含む含フッ素アルキレン基を有する多価アルコールの2個以上のヒドロキシル基をアクリレート基、メタアクリレート基、α−フルオロアクリレート基に置き換えた多官能アクリル系単量体も利用でき、特に硬化物屈折率を低く維持できる点で好ましい。

0140

多官能アクリル系単量体としては、多官能(メタ)アクリル酸エステルが好ましく、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,2−プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート及びアリル(メタ)アクリレートからなる群より選択される少なくとも1種であることがより好ましく、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートであることが更に好ましい。

0141

アクリル成分は、アクリルポリマーであってもよい。アクリルポリマーとしては、(メタ)アクリル酸エステルの単独重合体又は(メタ)アクリル酸エステルの共重合体が好ましい。

0142

(メタ)アクリル酸エステルの共重合体としては、(メタ)アクリル酸エステルと、(メタ)アクリル酸、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル、アミノ基含有(メタ)アクリル酸エステル、多官能アクリル系単量体、アルキルビニルエーテル、アルキルビニルエステルクロトン酸マレイン酸フマル酸イタコン酸、(メタ)アクリロニトリル塩化ビニル塩化ビニリデン及び(メタ)アクリルアミドからなる群より選択される少なくとも1種のモノマーとの共重合体が好ましい。

0143

アルキルビニルエーテルとしては、メチルビニルエーテルエチルビニルエーテルブチルビニルエーテル等が挙げられる。

0144

アルキルビニルエステルとしては、ギ酸ビニル酢酸ビニルプロピオン酸ビニル酪酸ビニルカプロン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等が挙げられる。

0145

水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルとしては、ヒドロキシエチルメタクリレートHEMA)、ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、6−ヒドロキシヘキシルアクリレート、6−ヒドロキシヘキシルメタクリレート等が挙げられ、なかでも、HEMA、HEAが好ましい。

0146

(メタ)アクリル酸エステルの単独重合体及び(メタ)アクリル酸エステルの共重合体としては、全重合単位に対して、(メタ)アクリル酸エステルに基づく重合単位が1〜100モル%であることが好ましく、(メタ)アクリル酸エステルに基づく重合単位が50〜100モル%であることがより好ましい。

0147

アクリルポリマーの重量平均分子量は、10000〜500000の範囲が好ましい。重量平均分子量が小さすぎると、ガスバリア性水蒸気バリア性)が劣るおそれがあり、重量平均分子量が大きすぎると、フッ化ビニリデン系樹脂(B)との相溶性が劣るおそれがある。
上記重量平均分子量は、15000〜300000であることがより好ましい。
アクリルポリマー(A)の重量平均分子量は、例えば、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により算出することができる。

0148

アクリル成分(A)は、(メタ)アクリル酸エステル単量体、多官能アクリル系単量体、不飽和カルボン酸単量体、(メタ)アクリル酸エステルの単独重合体及び(メタ)アクリル酸エステルの共重合体からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましく、(メタ)アクリル酸エステル単量体と多官能(メタ)アクリル酸エステル単量体との共重合体、(メタ)アクリル酸エステルの単独重合体、及び、(メタ)アクリル酸エステルと(メタ)アクリル酸との共重合体からなる群より選択される少なくとも1種であることがより好ましい。
また、アクリル成分(A)は、(メタ)アクリル酸エステル単量体と多官能(メタ)アクリル酸エステル単量体との共重合体、(メタ)アクリル酸エステルの単独重合体、(メタ)アクリル酸エステルと不飽和カルボン酸との共重合体からなる群より選択される少なくとも1種であることも好ましい。

0149

(B)フッ化ビニリデン(VdF)系樹脂
VdF系樹脂(B)は、VdFの単独重合体(PVdF)、又は、VdFと、VdFと共重合可能な他の単量体の1種または2種以上との共重合体である。
VdF系樹脂(B)を含むことによって、本発明の組成物2から得られる塗膜が優れたガスバリア性を有する。

0150

VdFと共重合可能な他の単量体としては、たとえば、テトラフルオロエチレン(TFE)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、トリフルオロエチレン(TrFE)、モノフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)(PAVE)等の含フッ素オレフィン類;含フッ素アクリレート官能基含有含フッ素単量体等が挙げられる。これらのうち、溶剤溶解性が良好な点から、TFE、CTFE及びHFPからなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。
すなわち、VdF系樹脂(B)としては、VdFと、TFE、HFP、CTFE及びPAVEからなる群より選択される少なくとも1種のモノマーとの共重合体であることが好ましい。

0151

また、VdF系樹脂(B)は、VdF単位が50モル%以上、好ましくは60モル%以上であることが、溶剤溶解性が高い点から好ましい。
VdF系樹脂(B)において、VdF単位の割合の上限は、例えば、100モル%であってよい。透明性が良好であることから、VdF単位の割合は95モル%以下であることが好ましく、90モル%以下であることがより好ましい。

0152

VdF系樹脂(B)としては、VdFの単独重合体(PVdF)、VdF/TFE系共重合体、VdF/TFE/HFP系共重合体、VdF/HFP系共重合体、VdF/CTFE系共重合体等が例示できる。

0153

VdF系樹脂(B)としては、透明性が良好な点から、なかでも、VdF単位50〜95モル%、TFE単位0〜50モル%およびHFP単位0〜50モル%を含む重合体が好ましい。より好ましくは、VdF単位70〜90モル%、TFE単位5〜30モル%およびHFP単位5〜30モル%を含む重合体である。

0154

VdF系樹脂(B)は、透明性が良好な点から、VdF/TFE系共重合体、VdF/HFP系共重合体及び、VdF/TFE/HFP系共重合体からなる群より選択される少なくとも1種がより好ましく、VdF/TFE系共重合体が更に好ましい。

0155

VdF/TFE系共重合体は、VdF単位とTFE単位との合計に対して、VdF単位が50〜95モル%でTFE単位が5〜50モル%であることが好ましく、水蒸気バリア性に優れることから、VdF単位が70〜95モル%でTFE単位が5〜30モル%であることがより好ましく、VdF単位が70〜90モル%でTFE単位が10〜30モル%であることが更に好ましい。
また、VdF/TFE系共重合体は、VdF単位及びTFE単位のみからなる重合体であってもよいし、透明性、溶剤溶解性の観点から、VdF単位及びTFE単位以外の重合単位(但し、HFPに基づく重合単位は除く)、例えば、エチレン、プロピレン、アルキルビニルエーテル、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、CH2=CHCF3、CH2=CFCF3等に基づく重合単位を有するものであってもよい。
VdF単位及びTFE単位以外の重合単位は、VdF/TFE系共重合体を構成する全重合単位に対して、0〜10モル%である。

0156

VdF/HFP系共重合体は、VdF単位とHFP単位との合計に対して、VdF単位が50〜95モル%でHFP単位が5〜50モル%であることが好ましく、水蒸気バリア性に優れることから、VdF単位が70〜95モル%でHFP単位が5〜30モル%であることがより好ましく、VdF単位が70〜90モル%でHFP単位が10〜30モル%であることが更に好ましい。
また、VdF/HFP系共重合体は、VdF単位及びHFP単位のみからなる重合体であってもよいし、透明性、溶剤溶解性の観点から、VdF単位及びHFP単位以外の重合単位(但し、HFPに基づく重合単位は除く)、例えば、エチレン、プロピレン、アルキルビニルエーテル、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、CH2=CHCF3、CH2=CFCF3等に基づく重合単位を有するものであってもよい。
VdF単位及びHFP単位以外の重合単位は、VdF/HFP系共重合体を構成する全重合単位に対して、0〜10モル%である。

0157

VdF/TFE/HFP系共重合体は、VdF単位とTFE単位とHFP単位との合計に対して、VdF単位が50〜95モル%でTFE単位が1〜50モル%でHFP単位が1〜50モル%であることが好ましく、溶剤溶解性に優れることから、VdF単位が70〜90モル%でTFE単位が10〜30モル%でHFP単位が10〜30モル%であることがより好ましい。
また、VdF/TFE/HFP系共重合体は、VdF単位、TFE単位及びHFP単位のみからなる重合体であってもよいし、透明性、溶剤溶解性の観点から、VdF単位、TFE単位及びHFP単位以外の重合単位、例えば、エチレン、プロピレン、アルキルビニルエーテル、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、CH2=CHCF3、CH2=CFCF3等に基づく重合単位を有するものであってもよい。
VdF単位、TFE単位及びHFP単位以外の重合単位は、VdF/TFE/HFP系共重合体を構成する全重合単位に対して、0〜10モル%である。

0158

VdF系樹脂(B)の重量平均分子量は、10000〜100000000の範囲が好ましい。重量平均分子量が小さすぎると、塗膜強度が劣るおそれがあり、重量平均分子量が大きすぎると、溶剤溶解性が劣るおそれがある。
上記重量平均分子量は、50000〜10000000であることがより好ましい。
VdF系樹脂(B)の重量平均分子量は、例えば、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により算出することができる。

0159

本発明の組成物2は、アクリル成分(A)とVdF系樹脂(B)との質量比(A)/(B)が1/99〜99/1であることが好ましい。上記特定の範囲でアクリルポリマー(A)を含むことによって、腐食防止効果及び密着性に優れた塗膜を形成できる。質量比(A)/(B)は、1/99〜70/30であることが好ましく、1/99〜50/50であることがより好ましく、5/95〜30/70であることが特に好ましい。

0160

本発明の組成物2は、アクリル成分(A)とVdF系樹脂(B)との合計質量が、ポリマー成分の全量(アクリル成分がモノマーである場合にはアクリル成分の量を含む)に対して、90質量%以上であることが好ましく、95質量%以上であることがより好ましい。本発明の組成物は、ポリマー成分がアクリル成分(A)とVdF系樹脂(B)のみからなるものであってもよい。

0161

本発明の組成物2は、塗料として好適に使用することができる。塗料の形態としては、溶剤型塗料水性型塗料粉体型塗料等が挙げられる。これらの形態には、常法により調製することができる。
本発明の組成物2は、成膜の容易さ、硬化性乾燥性の良好さ等の点から溶剤型塗料であることが好ましい。

0162

本発明の組成物2が溶剤型塗料である場合、本発明の組成物は、更に溶剤を含む。アクリル成分(A)とVdF系樹脂(B)を溶剤に溶解又は分散させることによって溶剤型塗料を得ることができる。

0163

溶剤としては、極性有機溶媒が好ましく、ケトン系溶剤、エステル系溶媒、カーボネート系溶媒環状エーテル系溶媒アミド系溶剤がより好ましい。具体的には、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、アセトン、ジエチルケトンジプロピルケトン、酢酸エチル、酢酸メチル酢酸プロピル、酢酸ブチル、乳酸エチルジメチルカーボネートジエチルカーボネートジプロピルカーボネートメチルエチルカーボネート、テトラヒドロフランメチルテトラヒドロフランジオキサンジメチルホルムアミドジメチルアセトアミドDMAc)、ジアセトンアルコール等が挙げられる。

0164

本発明の組成物2が溶剤型塗料である場合、塗料の総量100質量%に対するアクリル成分(A)及びVdF系樹脂(B)の合計量は1〜95質量%であることが好ましく、5〜70質量%であることがより好ましい。

0165

本発明の組成物2を塗料として塗装する場合、塗装温度は、塗装の形態に応じて、通常の温度条件で行えばよい。

0167

溶剤型塗料の場合、硬化及び乾燥は、10〜300℃、通常は10〜200℃で、30秒から3日間行う。硬化及び乾燥させた後、養生してもよく、養生は、通常、10〜200℃にて1分間〜3日間で完了する。
硬化は、加熱以外にも、紫外線電子線又は放射線等の活性エネルギー線照射することによって光硬化させる方法により行うことができる。

0168

本発明の組成物2は、アクリル成分(A)、VdF系樹脂(B)以外に、硬化剤硬化促進剤硬化遅延剤顔料顔料分散剤消泡剤レベリング剤紫外線吸収剤光安定剤増粘剤密着改良剤つや消し剤活性エネルギー線硬化開始剤等を含むものであってもよい。

0169

活性エネルギー線硬化開始剤は、例えば350nm以下の波長領域の電磁波、つまり紫外光線、電子線、X線γ線等が照射されることによって初めてラジカルカチオン等を発生し、含フッ素重合体の炭素−炭素二重結合を硬化(架橋反応)を開始させる触媒として働くものであり、通常、紫外光線でラジカルやカチオンを発生させるもの、特にラジカルを発生するものを使用する。例えばつぎのものが例示できる。

0170

アセトフェノン系:アセトフェノン、クロロアセトフェノンジエトキシアセトフェノン、ヒドロキシアセトフェノン、α−アミノアセトフェノン、ヒドロキシプロピオフェノン、2−メチル−1−[4−(メチルチオフェニル]−2−モルホリンプロパン−1−オン等。

0171

ベンゾイン系:ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテルベンジルジメチルケタール等。

0172

ベンゾフェノン系:ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、ヒドロキシ−プロピルベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、ミヒラーケトン等。

0173

チオキサンソン類:チオキサンソン、クロロチオキサンソン、メチルキサンソン、ジエチルチオキサンソン、ジメチルチオキサンソン等。

0175

本発明の組成物2は、優れた腐食防止効果、透明性及び金属密着性を備える塗膜を形成することができることから、金属表面を保護するために使用する防錆塗料として特に好適である。
上記金属としては、銅、銀、アルミ、鉄、SUS、ニッケル、モリブデン、クロム、亜鉛、その他各種鋼板等が挙げられる。特に優れた金属密着性及び防錆性が発揮されることから、銅または銀が好ましい。さらには銅が特に好ましい。従って、本発明の組成物2は、銅または銀の防錆用塗料組成物としてより好適である。銅は銅板だけでなく、基材に銅が蒸着されたもの、基材に銅箔が積層されたものでもよい。銀は銀板だけでなく、基材に銀が蒸着されたもの、基材に銀箔が積層されたものでもよい。

0176

本発明の組成物2は、プリント基板、多層基板の導電部、コネクターの電極、銀または銅パターン、銀または銅メッシュの導電膜、銀または銅などの金属微粒子、金属ナノワイヤーからなる導電膜等、各種導電部に対してマイグレーション発生を抑制することができることから、マイグレーション発生を抑制するための塗料組成物としても好適である。

0177

本発明の組成物2の用途としては、タッチパネルLED、太陽電池有機EL、屋外で使用する電子装置、その他電子機器類の配線電線電気接点電子デバイスアンテナ素子の金属部の保護が挙げられる。より具体的には、銅または銀からなる、タッチパネル取り出し配線の保護、タッチパネル透明電極の保護、LEDリードフレームの保護、太陽電池取り出し配線の保護が挙げられる。

0178

本発明の組成物2は、フッ化ビニリデン系樹脂(B)を含む。フッ化ビニリデン系樹脂(B)を含むと、撥水性、防湿性耐環境性耐薬品性が向上し、従って、本発明の組成物2は、後述する本発明の組成物3よりも、金属の腐食を防止する効果が高く、マイグレーション発生を抑制する効果も高いことが期待できる。

0179

本発明はまた、上述の新規化合物、及び、光学接着剤を含むことを特徴とする組成物(以下「組成物3」ともいう)でもある。

0180

上記組成物3は、金属の腐食を防止する効果が高く、金属との密着性にも優れる塗膜又はシートを形成することができる。得られる塗膜又はシートは、透明性にも優れる。
更に、上記組成物3から得られる塗膜又はシートは、プリント基板、多層基板の導電部、コネクターの電極、銀または銅パターン、銀または銅メッシュの導電膜等、各種導電部に対してマイグレーション発生を抑制することもできる。

0181

上記組成物3が含む新規化合物は、式(1)又は(2)で示される化合物として上記に詳述したとおりである。

0182

上記組成物3は、腐食防止効果及び密着性に優れた塗膜を形成でき、かつマイグレーション発生をより抑制できることから、上記重合性官能基を含有する含窒素芳香族複素環化合物を0.1〜30質量%含むことが好ましく、1〜10質量%含むことがより好ましい。
腐食防止効果及び密着性により優れた塗膜を形成でき、かつマイグレーション発生をより抑制できることから、上記重合性官能基を含有する含窒素芳香族複素環化合物の含有量は2質量%以上であることが更に好ましく、3質量%以上であることが特に好ましい。

0184

上記光学接着剤としては、優れた透明性、光学特性を有することから、なかでも、(メタ)アクリル酸エステルの共重合体が好ましい。

0185

本明細書において、「(メタ)アクリル酸エステル」と単に記載したときには、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル、アミノ基含有(メタ)アクリル酸エステル及び多官能アクリル系単量体を含まない。

0186

(メタ)アクリル酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸i−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル及び(メタ)アクリル酸ベンジルからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましく、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルが更に好ましい。

0187

(メタ)アクリル酸エステルの共重合体としては、(メタ)アクリル酸エステルと、(メタ)アクリル酸、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル、アミノ基含有(メタ)アクリル酸エステル、多官能アクリル系単量体、アルキルビニルエーテル、アルキルビニルエステル、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、(メタ)アクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン及び(メタ)アクリルアミドからなる群より選択される少なくとも1種のモノマーとの共重合体が好ましい。

0188

アルキルビニルエーテルとしては、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等が挙げられる。

0189

アルキルビニルエステルとしては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等が挙げられる。

0190

水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルとしては、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、6−ヒドロキシヘキシルアクリレート、6−ヒドロキシヘキシルメタクリレート等が挙げられ、なかでも、HEMA、HEAが好ましい。

0191

(メタ)アクリル酸エステルの共重合体としては、全重合単位に対して、(メタ)アクリル酸エステルに基づく重合単位が1〜100モル%であることが好ましく、(メタ)アクリル酸エステルに基づく重合単位が50〜100モル%であることがより好ましい。

0192

(メタ)アクリル酸エステルの共重合体の重量平均分子量は、5000〜200万の範囲であり、1万〜170万の範囲が好ましく、50万〜150万の範囲がより好ましい。重量平均分子量が小さすぎると、ガスバリア性、水蒸気バリア性が劣る恐れがあり、重量平均分子量が大きすぎると、溶剤への溶解性塗布性が劣る恐れがある。
アクリルポリマー(A)の重量平均分子量は、例えば、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により算出することができる。

0193

上記組成物3は、塗料として好適に使用することができる。塗料の形態としては、溶剤型塗料、水性型塗料、粉体型塗料等が挙げられる。これらの形態には、常法により調製することができる。
上記組成物3は、成膜の容易さ、硬化性、乾燥性の良好さ等の点から溶剤型塗料であることが好ましい。

0194

上記組成物3が溶剤型塗料である場合、上記組成物は、更に溶剤を含む。上記光学接着剤を溶剤に溶解又は分散させることによって溶剤型塗料を得ることができる。また、上記の重合性官能基を含有する含窒素芳香族複素環化合物の存在下に、溶液中で光学接着剤を構成するモノマーを重合させて溶液を得ることによっても調製可能である。

0195

溶剤としては、極性有機溶媒が好ましく、ケトン系溶剤、エステル系溶媒、カーボネート系溶媒、環状エーテル系溶媒、アミド系溶剤がより好ましい。具体的には、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、アセトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、乳酸エチル、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、メチルエチルカーボネート、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジアセトンアルコール等が挙げられる。

0196

上記組成物3が溶剤型塗料である場合、塗料の総量100質量%に対する光学接着剤の合計量は1〜95質量%であることが好ましく、5〜70質量%であることがより好ましい。

0197

上記組成物3を塗料として塗装する場合、塗装温度は、塗装の形態に応じて、通常の温度条件で行えばよい。

0198

コーティング方法としては、ナイフコーティング法、ロールコーティング法、グラビアコーティング法、ブレードコーティング法、リバース法、ロッドコーティング法、エアドクタコーティング法、カーテンコーティング法、ファクンランコーティング法、キスコーティング法、スクリーンコーティング法、スピンコーティング法、スプレーコーティング法、押出コーティング法、マイクログラビアコート法、フローコート法、バーコート法、ダイコート法、ディップコート法等が採用でき、基材の種類、形状、生産性、膜厚のコントロール性等を考慮して選択できる。

0199

溶剤型塗料の場合、硬化及び乾燥は、10〜300℃、通常は10〜200℃で、30秒から3日間行う。硬化及び乾燥させた後、養生してもよく、養生は、通常、10〜200℃にて1分間〜3日間で完了する。
硬化は、加熱以外にも、紫外線、電子線又は放射線等の活性エネルギー線を照射することによって光硬化させる方法により行うことができる。

0200

上記組成物3は、光学接着剤以外に、硬化剤、硬化促進剤、硬化遅延剤、顔料、顔料分散剤、消泡剤、レベリング剤、紫外線吸収剤、光安定剤、増粘剤、密着改良剤、つや消し剤、活性エネルギー線硬化開始剤等を含むものであってもよい。

0201

上記組成物3は、硬化剤を含むことができる。上記硬化剤としては、イソシアネート系硬化剤メラミン樹脂シリケート化合物イソシアネート基含有シラン化合物などが好ましく例示できる。

0202

上記イソシアネート系硬化剤としては、例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネートMDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、リジンメチルエステルジイソシアネートメチルシクロヘキシルジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、n−ペンタン−1,4−ジイソシアネート等、これらの三量体、これらのアダクト体ヌレート体ビュレット体等が挙げられる。

0203

活性エネルギー線硬化開始剤は、例えば350nm以下の波長領域の電磁波、つまり紫外光線、電子線、X線、γ線等が照射されることによって初めてラジカルやカチオン等を発生し、含フッ素重合体の炭素−炭素二重結合を硬化(架橋反応)を開始させる触媒として働くものであり、通常、紫外光線でラジカルやカチオンを発生させるもの、特にラジカルを発生するものを使用する。例えばつぎのものが例示できる。

0204

アセトフェノン系:アセトフェノン、クロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、ヒドロキシアセトフェノン、α−アミノアセトフェノン、ヒドロキシプロピオフェノン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリンプロパン−1−オン等。

0205

ベンゾイン系:ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール等。

0206

ベンゾフェノン系:ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、ヒドロキシ−プロピルベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、ミヒラーズケトン等。

0207

チオキサンソン類:チオキサンソン、クロロチオキサンソン、メチルキサンソン、ジエチルチオキサンソン、ジメチルチオキサンソン等。

0208

その他:ベンジル、α−アシルオキシムエステル、アシルホスフィンオキサイド、グリオキシエステル、3−ケトクマリン、2−エチルアンスラキノン、カンファーキノン、アンスラキノン等。

0209

上記組成物3は、優れた腐食防止効果、透明性及び密着性を備える塗膜を形成することができることから、光学用部材接着のために用いられる接着剤として、好適に利用可能である。また、金属基材との接着にも優れることから、金属表面を保護するための防錆塗料としても好適である。上記組成物3は、光学用部材の接着のために限らず、接着剤として好適に利用可能である。
更に、上記組成物3からは、優れた腐食防止効果、透明性及び密着性を備えるシートを形成することができ、得られるシートは、光学用部材の接着のために用いられる粘着シート又は接着用シートとして、好適に利用可能である。また、金属基材との接着にも優れることから、金属表面を保護するための防錆シートとしても好適である。得られるシートは、光学用部材の接着のために限らず、粘着シート又は接着用シートとして好適に利用可能である。
上記金属としては、銅、銀、アルミ、鉄、SUS、ニッケル、モリブデン、クロム、亜鉛、その他各種鋼板等が挙げられる。特に優れた金属密着性及び防錆性が発揮されることから、銅または銀が好ましい。さらには銅が特に好ましい。従って、上記組成物3は、銅または銀の防錆用塗料組成物としてより好適である。銅は銅板だけでなく、基材に銅が蒸着またはスパッタされたもの、基材に銅箔が積層されたものでもよい。銀は銀板だけでなく、基材に銀が蒸着またはスパッタされたもの、基材に銀箔が積層されたものでもよい。

0210

上記組成物3は、プリント基板、多層基板の導電部、コネクターの電極、銀または銅パターン、銀または銅メッシュの導電膜、銀または銅などの金属微粒子、金属ナノワイヤーからなる導電膜等、各種導電部に対してマイグレーション発生を抑制することができることから、マイグレーション発生を抑制するための塗料組成物としても好適である。

0211

上記組成物3の用途としては、タッチパネル、LED、太陽電池、有機EL、屋外で使用する電子装置、その他電子機器類の配線、電線、電気接点、電子デバイス、アンテナ、素子の金属部の保護が挙げられる。より具体的には、銅または銀からなる、タッチパネル取り出し配線の保護、タッチパネル透明電極の保護、LEDリードフレームの保護、太陽電池取り出し配線の保護が挙げられる。

0212

上記組成物3は、フッ化ビニリデン系樹脂(B)を含む必要がない。上記組成物3がフッ化ビニリデン系樹脂(B)を含まない場合、上述の組成物2よりも他の層との接着性に優れ、各種溶剤への溶解性に優れ、また光学特性に優れることが期待できる。

0213

本発明は、基材と、上述の組成物2から上記基材上に形成された塗膜と、を含むことを特徴とする塗装物品でもある。上記基材は、金属、金属が分散あるいは一部分散してなる樹脂、樹脂表面の全体あるいは一部が金属で覆われた金属/樹脂の積層体ガラスポリエチレンテレフタレートシクロオレフィンポリマーポリイミドポリマーウレタンポリマー、アクリルポリマー、又は、ウレタンポリマーとアクリルポリマーの混合ポリマーから形成されたものであることが好ましく、金属が分散あるいは一部分散してなる樹脂、樹脂表面の全体あるいは一部が金属で覆われた金属/樹脂の積層体であることがより好ましい。上記金属としては、銅、銀、アルミ、鉄、SUS、ニッケル、モリブデン、クロム、亜鉛等が挙げられる。特に優れた腐食防止効果及び密着性が発揮されることから、銅または銀が好ましい。さらには銅が特に好ましい。
本発明の塗装物品としては、タッチパネル、LED、太陽電池、有機EL、屋外で使用する電子装置、その他電子機器類の金属配線、電子デバイス、アンテナ、素子等が挙げられる。より具体的には、銅または銀からなる、タッチパネル取り出し配線、タッチパネル透明電極、LEDリードフレーム、太陽電池取り出し配線等が挙げられる。

0214

本発明は、上記組成物2又は上記組成物3から形成されることを特徴とするシートでもある。

0215

本発明のシートは、基材上に上記組成物2又は上記組成物3を塗布し、得られた塗膜を乾燥し、所望により硬化させることにより、製造することができる。乾燥及び硬化させたシートを基材から引き剥がして単層のシートを製造することもできる。

0216

上記組成物2及び3が溶剤型塗料の場合、硬化及び乾燥は、10〜300℃、通常は10〜200℃で、30秒から3日間行う。硬化及び乾燥させた後、養生してもよく、養生は、通常、10〜200℃にて1分間〜3日間で完了する。
硬化は、加熱以外にも、紫外線、電子線又は放射線等の活性エネルギー線を照射することによって光硬化させる方法により行うことができる。

0217

本発明のシートは、他の層の上に設置するか、他の2つの層の間に設置した後、圧着することにより他の層と接着させることができる。

0218

上記組成物2から形成されるシートと上記組成物3から形成されるシートとを重ねあわせて使用することも可能である。予め重ね合わせておいた2つのシートを、他の層の上に設置するか、他の2つの層の間に設置した後、圧着することにより他の層と接着させることができる。

0219

本発明は、剥離シートと、上記組成物2又は上記組成物3から上記剥離シート上に形成されたシートと、を含むことを特徴とする積層シートでもある。剥離シートは、塗膜の片面に設けられていてもよし、塗膜の両面に設けられていてもよい。

0220

本発明の積層シートは、剥離シート上に上記組成物2又は上記組成物3を塗布し、得られた塗膜を乾燥し、所望により硬化させることにより、製造することができる。乾燥及び硬化の条件は上述したとおりである。

0221

上記剥離シートとしては、基材に離型剤を塗布して得られるシート、フッ素樹脂シート等を使用することができる。基材としてはポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂からなるものが挙げられ、離型剤としては、シリコーン系フルオロ系、フルオロシリコーン系、またシリコーンを含まないオレフィン系、アルキド系、アルキル系、長鎖アルキル系を挙げることができる。

0222

本発明の積層シートは、使用時に剥離シートを剥離して、上記組成物2又は上記組成物3から形成されるシートを他の層と貼り合わせることにより使用することができる。また、上記組成物2又は上記組成物3から形成されるシートは、他の層の上に設置するか、他の2つの層の間に設置した後、圧着することにより他の層と接着させることができる。

0223

本発明の積層シートは、剥離シートと、上記組成物2から上記剥離シート上に形成されたシートと、上記組成物2から形成されたシートの上に形成されており、上記組成物3から形成されたシートと、を含むものであってもよい。また、本発明の積層シートは、剥離シートと、上記組成物3から上記剥離シート上に形成されたシートと、上記組成物3から形成されたシートの上に形成されており、上記組成物2から形成されたシートと、を含むものであってもよい。

0224

上記組成物2又は上記組成物3から形成されたシートは、金属の腐食を防止する効果が高く、金属との密着性にも優れ、透明性にも優れる。
更に、上記シートは、プリント基板、多層基板の導電部、コネクターの電極、銀または銅パターン、銀または銅メッシュの導電膜等、各種導電部に対してマイグレーション発生を抑制することもできる。

0225

上記シートのうち、特に上記組成物2から形成されるシートは、フッ化ビニリデン系樹脂(B)を含む。従って、上記組成物3から形成されるシートよりも、金属の腐食を防止する効果が高く、マイグレーション発生を抑制する効果も高いことが期待できる。従って、金属表面を保護するために使用する防錆シートとして好適に利用できる。

0226

上記のシートのうち、特に上記組成物3から形成されるシートは、フッ化ビニリデン系樹脂(B)を含む必要がない。上記組成物3から形成されるシートがフッ化ビニリデン系樹脂(B)を含まない場合、上記組成物2から形成されるシートよりも他の層との接着性に優れることが期待できる。従って、光学用部材の接着に使用する接着用シートとして好適に利用できる。

0227

上述した組成物2及び3、並びに、上述したシート及び積層シートを使用して、図1〜6に示す積層構造を有する積層体を製造することができる。

0228

図1に示す実施態様では、絶縁層11、上記組成物3から形成されたシート12、金属層13、及び、絶縁層14がこの順に設けられている。上記組成物3から形成されたシートは、光学的に透明な粘着シート(OCAシート)として使用されている。すなわち、シート12は、絶縁層11と金属層13とを強固に接着させており、同時に金属層13を腐食から保護している。絶縁層11及び14は、透明基板であることが好ましく、ガラス、ポリエチレンテレフタレート、シクロオレフィンポリマー、ポリイミドポリマー、ウレタンポリマー、アクリルポリマー、又は、ウレタンポリマーとアクリルポリマーの混合ポリマー等から形成することができる。金属層13は、銅、銀、アルミ、鉄、SUS、ニッケル、モリブデン、クロム、亜鉛等から形成することができ、なかでも、銅又は銀から形成することが好ましい。絶縁層11及び14の片面あるいは両面に密着性を向上させるプライマー層を設けてもよい。そのプライマー層は本発明の組成物から形成されたシートであってもよい。

0229

図2に示す実施態様では、絶縁層21、上記組成物2から形成されたシート22、金属層23、及び、絶縁層24がこの順に設けられている。上記組成物2から形成されたシート22は、金属層23を腐食から保護していると同時に、絶縁層21と金属層23とを強固に接着させている。絶縁層21及び24は、透明基板であることが好ましく、ガラス、ポリエチレンテレフタレート、シクロオレフィンポリマー、ポリイミドポリマー、ウレタンポリマー、アクリルポリマー、又は、ウレタンポリマーとアクリルポリマーの混合ポリマー等から形成することができる。金属層23は、銅、銀、アルミ、鉄、SUS、ニッケル、モリブデン、クロム、亜鉛等から形成することができ、なかでも、銅又は銀から形成することが好ましい。絶縁層21及び24の片面あるいは両面に密着性を向上させるプライマー層を設けてもよい。そのプライマー層は本発明の組成物から形成されたシートであってもよい。

0230

図3に示す実施態様では、絶縁層31、上記組成物3から形成されたシート32、金属層33、絶縁層34、金属層35及び上記組成物3から形成されたシート36がこの順に設けられている。このように絶縁層を介して2つの金属層を設けることもできる。上記組成物3から形成されたシートは、光学的に透明な粘着シート(OCAシート)として使用されている。すなわち、シート32及び36は、絶縁層31と金属層33とを強固に接着させており、同時に金属層33及び35を腐食から保護している。また、シート36を介して他の光学部材と接着させることができる。絶縁層31及び34は、透明基板であることが好ましく、ガラス、ポリエチレンテレフタレート、シクロオレフィンポリマー、ポリイミドポリマー、ウレタンポリマー、アクリルポリマー、又は、ウレタンポリマーとアクリルポリマーの混合ポリマー等から形成することができる。金属層33及び35は、銅、銀、アルミ、鉄、SUS、ニッケル、モリブデン、クロム、亜鉛等から形成することができ、なかでも、銅又は銀から形成することが好ましい。絶縁層31及び34の片面あるいは両面に密着性を向上させるプライマー層を設けてもよい。そのプライマー層は本発明の組成物から形成されたシートであってもよい。

0231

図4に示す実施態様では、絶縁層41、上記組成物2から形成されたシート42、金属層43、絶縁層44、金属層45及び上記組成物2から形成されたシート46がこの順に設けられている。このように絶縁層を介して2つの金属層を設けることもできる。
上記組成物2から形成されたシート42及び46は、金属層43及び45を腐食から保護していると同時に、絶縁層41と金属層43とを強固に接着させている。また、シート46を介して、この実施態様の積層体を他の光学部材と接着させることができる。絶縁層41及び44は、透明基板であることが好ましく、ガラス、ポリエチレンテレフタレート、シクロオレフィンポリマー、ポリイミドポリマー、ウレタンポリマー、アクリルポリマー、又は、ウレタンポリマーとアクリルポリマーの混合ポリマー等から形成することができる。金属層43及び45は、銅、銀、アルミ、鉄、SUS、ニッケル、モリブデン、クロム、亜鉛等から形成することができ、なかでも、銅又は銀から形成することが好ましい。絶縁層41及び44の片面あるいは両面に密着性を向上させるプライマー層を設けてもよい。そのプライマー層は本発明の組成物から形成されたシートであってもよい。

0232

図5に示す実施態様では、絶縁層51、上記組成物3から形成されたシート52、上記組成物2から形成されたシート53、金属層54及び絶縁層55がこの順に設けられている。上記組成物3から形成されたシート52は、光学的に透明な粘着シート(OCAシート)として使用されており、絶縁層51とシート53とを強固に接着させている。シート52は、上記組成物3から形成されたシートに限らず、市販の光学接着剤、OCAシートでもよい。上記組成物2から形成されたシート53は、金属層54を腐食から保護していると同時に、シート52と金属層54とを強固に接着させている。絶縁層51及び55は、透明基板であることが好ましく、ガラス、ポリエチレンテレフタレート、シクロオレフィンポリマー、ポリイミドポリマー、ウレタンポリマー、アクリルポリマー、又は、ウレタンポリマーとアクリルポリマーの混合ポリマー等から形成することができる。金属層54は、銅、銀、アルミ、鉄、SUS、ニッケル、モリブデン、クロム、亜鉛等から形成することができ、なかでも、銅又は銀から形成することが好ましい。絶縁層51及び55の片面あるいは両面に密着性を向上させるプライマー層を設けてもよい。そのプライマー層は本発明の組成物から形成されたシートであってもよい。

0233

図6に示す実施態様では、絶縁層61、上記組成物3から形成されたシート62、上記組成物2から形成されたシート63、金属層64、絶縁層65、金属層66、上記組成物2から形成されたシート67及び上記組成物3から形成されたシート68がこの順に設けられている。このように絶縁層を介して2つの金属層を設けることもできる。上記組成物3から形成されたシート62及び68は、光学的に透明な粘着シート(OCAシート)として使用されている。シート62及び68は、上記組成物3から形成されたシートに限らず、市販の光学接着剤、OCAシートでもよい。すなわち、シート62は絶縁層61とシート63とを強固に接着させており、また、シート68を介してこの実施態様の積層体を他の光学部材と接着させることができる。上記組成物2から形成されたシート63及び67は、金属層64及び66を腐食から保護していると同時に、シート62と金属層64とを強固に接着させており、金属層66とシート68とを強固に接着させている。絶縁層61及び65は、透明基板であることが好ましく、ガラス、ポリエチレンテレフタレート、シクロオレフィンポリマー、ポリイミドポリマー、ウレタンポリマー、アクリルポリマー、又は、ウレタンポリマーとアクリルポリマーの混合ポリマー等から形成することができる。金属層64及び66は、銅、銀、アルミ、鉄、SUS、ニッケル、モリブデン、クロム、亜鉛等から形成することができ、なかでも、銅又は銀から形成することが好ましい。絶縁層61及び65の片面あるいは両面に密着性を向上させるプライマー層を設けてもよい。そのプライマー層は本発明の組成物から形成されたシートであってもよい。

0234

以上に記載した各実施態様における「上記組成物2から形成されたシート」は「上記組成物2から形成された塗膜」であってもよく、「上記組成物3から形成されたシート」は「上記組成物3から形成された塗膜」であってもよい。

0235

上述の重合性官能基を含有する含窒素芳香族複素環化合物は、また、導電性ペースト導電性インク導電性塗料又は電極ペーストに添加して使用することができる。

0236

重合性官能基を含有する含窒素芳香族複素環化合物、並びに、金属ナノワイヤー、金属ナノ粒子及び金属ゾル粒子からなる群より選択される少なくとも1種を含む組成物も、好適な実施態様として例示できる。上記組成物は、導電性ペースト、導電性インク、導電性塗料又は電極ペーストとして好適に利用することができる。

0237

重合性官能基を含有する含窒素芳香族複素環化合物としては、上述の組成物2及び3において使用できるものが、この組成物でも同様に使用できる。

0238

上記金属ナノワイヤーとは、導電性を有し、且つ長軸方向長さが直径(短軸方向長さ)に比べて十分に長い形状を持つものをいう。金属ナノワイヤーは、中実繊維であっても、中空繊維であってもよい。

0239

上記金属ナノワイヤーの材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、長周期律表(IUPAC1991)の第4周期、第5周期、及び第6周期よりなる群から選ばれる少なくとも1種の金属が好ましく、第4周期、第5周期、及び第6周期よりなる群から選ばれる少なくとも1種の金属、かつ第2族〜第14族から選ばれる少なくとも1種の金属がより好ましく、第4周期、第5周期、及び第6周期よりなる群から選ばれる少なくとも1種の金属、かつ第2族、第8族、第9族、第10族、第11族、第12族、第13族、及び第14族から選ばれる少なくとも1種の金属が更に好ましく、主成分として含むことが特に好ましい。

0240

上記金属としては、例えば、銅、銀、金、白金パラジウム、ニッケル、スズ、コバルトロジウムイリジウム、鉄、ルテニウムオスミウムマンガン、モリブデン、タングステンニオブタンテルチタンビスマスアンチモン、鉛、これらの合金などが挙げられる。これらの中でも、導電性に優れる点で、銀、及び銀との合金が特に好ましい。
上記銀との合金で使用する金属としては、白金、オスミウム、パラジウム、イリジウム、スズ、ビスマス、ニッケルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。

0241

上記金属ナノワイヤーの形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、円柱状、直方体状、断面が多角形となる柱状など任意の形状をとることができるが、高い透明性が必要とされる用途では、円柱状や断面が多角形となる柱状の多角形の角が丸まっている形状であることが好ましい。
上記金属ナノワイヤーの断面形状は、基板上に金属ナノワイヤー水分散液を塗布し、ミクロトームにより作製した断面切片透過型電子顕微鏡TEM)で観察することにより調べることができる。

0242

上記金属ナノ粒子は、銀、銅、金、亜鉛、カドミウム、パラジウム、イリジウム、ルテニウム、オスミウム、ロジウム、白金、鉄、ニッケル、コバルト、インジウム酸化銀酸化銅酸化金酸化亜鉛酸化カドミウム酸化パラジウム酸化イリジウム酸化ルテニウム酸化オスミウム、酸化ロジウム酸化白金酸化鉄酸化ニッケル酸化コバルト酸化インジウム、或いはそれらのあらゆる組み合わせを含む。

0243

金属ナノ粒子集団は個々のナノ粒子、2若しくはそれ以上の個々のナノ粒子から成る粒子凝集体、2若しくはそれ以上の個々のナノ粒子から成る粒子フロック、或いはそれらのあらゆる組み合わせを有することができる。個々の金属ナノ粒子の集団の粒子凝集体に対する重量による比は約1:99から99:1の範囲であり、個々の金属ナノ粒子の集団の粒子フロックに対する重量による比は一般的に約1:99から99:1の範囲である。他の実施形態において、実質上全ての前記ナノ粒子は凝集体である。他の実施形態において、実質上全ての前記ナノ粒子は、分離した個々のナノ粒子である。

0244

上記金属ナノ粒子を金属粒子ゾルとしてもよい。上記金属粒子ゾルは、好ましくは、銀ナノ粒子、並びに、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム及び白金よりなる群から選択される少なくとも1種の金属0.1〜10重量%(該金属ナノ粒子の銀含有量により表される)を、金属の形態及び/又は少なくとも1種の金属化合物の形態で含有する。

0245

最も好ましい実施形態では、金属粒子ゾル中における銀ナノ粒子は、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム及び白金よりなる群から選択される少なくとも1種の金属の含有量の少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%を占める。金属粒子ゾルは、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム及び白金よりなる群から選択されるこの金属の銀を有しない金属ナノ粒子又は金属化合物ナノ粒子を少量しか含有しない。好ましくは、金属粒子ゾルは、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム及び白金よりなる群から選択されるこの金属の含有量の20%未満、特に好ましくは10%未満(この金属の含有量により表される)を、この金属の銀を有しない金属ナノ粒子又は金属化合物ナノ粒子の形態で含有する。

0246

上記導電性インクは、上記金属ナノ粒子、バインダ樹脂、および溶媒を含むことが好ましい。また、必要に応じて、還元剤分散剤、消泡剤、その他各種添加剤類を配合することができる。

0247

つぎに本発明を実施例をあげて説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。

0248

実施例の各数値は以下の方法により測定した。

0249

Hazeの測定
実施例1〜10、13、14及び比較例1〜4で得たコーティング液を、PETフィルム(東レ製、ルミラー U−46 100μm)上にバーコートNo.10で塗布し、70℃で20分間乾燥させた。
また、実施例11及び12で得たコーティング液を、PETフィルム(東レ製、ルミラー U−46 100μm)上にバーコートNo.10で塗布し、70℃で20分間乾燥させた後、乾燥塗膜にUVを照射した(ウシオ電機社製条件;積算光量:615mJ/cm2)。
次に、PET上に形成された膜それぞれについて、Hazeメーター(東洋精機製作所製 HazeGardII)を用いてHaze値を測定した。

0250

銅密着性試験
実施例1〜10、13、14及び比較例1〜4で得たコーティング液を、PETの上に銅が蒸着されたフィルムの銅蒸着面上にバーコートNo.10で塗布し、120℃で5分間乾燥させて銅基材コーティングサンプルを得た。
また、実施例11及び12で得たコーティング液を、PETの上に銅が蒸着されたフィルムの銅蒸着面上にバーコートNo.10で塗布し、120℃で5分間乾燥させた後、乾燥塗膜にUVを照射して(ウシオ電機社製条件;積算光量:615mJ/cm2)、銅基材コーティングサンプルを得た。
PETの上に銅が蒸着されたフィルムの銅蒸着面上に形成された膜それぞれについて、JIS K5600に従い、碁盤テープ法により、100マスのうち密着が維持できているマス目の数を調べた。100マスのうち70マス以上剥離せず塗膜が密着しているものを○とし、剥離せず密着しているものが70マス未満であるものを×とした。

0251

腐食防止の評価
銅基材との密着性試験で作成した銅基材コーティングサンプルと同様のサンプルについて、条件;高温高湿試験(85℃、85%RH、240時間)を行った。金属の表面抵抗値について、非接触式表面抵抗測定装置(ナプソン製 EC−80P)を用いて測定を行った。

0252

マイグレーション抑制の評価
櫛形電極(L/S=300um/300um)、銀櫛形電極(L/S=300um/300um)の電極部に、実施例1〜10、13、14及び比較例1〜4で得たコーティング液を、バーコートNo.10で塗布し、120℃で5分間乾燥させ、櫛形電極コーティングサンプルを得た。
また、実施例11及び12で得たコーティング液を、No.10で塗布し、120℃で5分乾燥させた後、塗膜にUVを照射(ウシオ電機社製条件;積算光量:615mJ/cm2)し、櫛型電極コーティングサンプルを得た。これらにハンダで配線を付け、塗布部位に18.2MΩ/cmの超純水スポイトで1滴、滴下し、直流電圧5Vを印加した。印加後、電流(0.001mA以上)が流れ始めるまでの時間(秒)を計測した。40秒未満に電流が流れ始め短絡したものを×、40秒以上900秒未満で短絡したものを△、900秒以上経過しても短絡しないものを◎とした。

0253

合成例1不飽和基を有する化合物化合物a〜fの合成
化合物a
30mlナスフラスコに、1,2,3−ベンゾトリアゾール0.5g、アセトン10gを量し、室温で30分攪拌させ1,2,3−ベンゾトリアゾールを溶解させた後、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート(昭和電工株式会社製カレンズAOI)を0.59g(1,2,3−ベンゾトリアゾールに対し1当量)滴下した。室温で4時間攪拌した後、反応溶液KBr板に0.1g滴下し、FT−IR(フーリエ変換赤外分光光度計株式会社パーキンエルマージャパン製Perkin Elmer precisely Spectrum 100 FT−IR Spectrometer)にて測定し、アクリロイルオキシエチルイソシアネート由来イソシアネート基が残存していないことを確認した。

0254

化合物b、化合物d、化合物f
化合物aと同様の方法で、表1で示す含窒素化合物に対しイソシアネートモノマが1当量になるように反応させた。

0255

化合物c
30mlナスフラスコに、1,2,3−ベンゾトリアゾール0.5g、アセトン10g、さらにジブチルスズジラウレートを0.01gを秤量し、室温で30分攪拌させ1,2,3−ベンゾトリアゾールを溶解させた後、冷却環取付けウォーターバスを用いて70度に過熱した。1,1−(ビスアクリロイルオキシメチルエチルイソシアネートを1.0g滴下後、70度で10時間攪拌させた後、化合物aと同様の方法でFT−IR測定し、イソシアネート基が残存していないことを確認した。

0256

化合物e
含窒素化合物に対しイソシアネートモノマが2当量になるように反応させたことを除いて、化合物aと同様の方法で反応させた。

0257

0258

実施例で使用したフッ化ビニリデン系樹脂を表2に示す。

0259

0260

実施例で使用したアクリル成分を表3に示す。

0261

実施例1〜10、13、14、比較例1〜4
不飽和基を有する化合物、フッ化ビニリデン系樹脂、アクリル成分、酢酸ブチル及びメチルエチルケトンを混合し、表4又は5に示す組成を有する固形分濃度が30質量%のコーティング液(酢酸ブチル/メチルエチルケトン=1/1)を調製した。

0262

実施例11、12
不飽和基を有する化合物、フッ化ビニリデン系樹脂、アクリル成分、酢酸ブチル及びメチルエチルケトンを混合し、表5に示す組成を有する固形分濃度が30質量%の組成物(酢酸ブチル/メチルエチルケトン=1/1)を調製した。その後、得られるコーティング液の固形分(溶剤である酢酸ブチルとメチルエチルケトンを除いたもの)に対して3質量%となるようにイルガキュア184(BASF社製)を添加して、コーティング液を調製した。

0263

0264

実施例C
250mLナスフラスコに、アクリル酸−2−エチルヘキシルを25質量部、アクリル酸−n−ブチルエステルを30質量部、アクリル酸−2−ヒドロキシエチルを30質量部、アクリル酸メチルを10質量部、合成例1で作成した化合物aを5質量部、酢酸エチル150質量部、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルAIBN)0.15質量部を加え、窒素雰囲気下80℃で6時間攪拌した。得られた溶液に酢酸エチルを加えて、ポリマー固形分濃度を20質量%に調整した。次に、架橋剤としてコロネートL(日本ポリウレタン工業社製)を1質量部加えて攪拌し、コーティング液を作成した。コーティング液は化合物aを固形分に対して4.9質量%含むものであった。

0265

得られたコーティング液を、片面にシリコーン系離型剤が施されたPET(リンテック社製 GS38)からなる剥離シートの離型剤面にバーコーターにて塗布し、80℃3分乾燥させ、剥離シート/接着用シートからなる積層シートを得た。その後、膜厚100μmのPETの上に銅が蒸着されたフィルムの銅蒸着面に、上記積層シートの接着シート面を貼り合せ、剥離シート/接着シート/銅蒸着層/PETの4層の積層体を作製した。

0266

実施例A
実施例1で得たコーティング液を、片面にシリコーン系離型剤が施されたPET(リンテック社製 GS38)からなる剥離シートの離型剤面にバーコーターにて塗布し、80℃3分乾燥させ、剥離シート/防錆シートからなる積層シートを得た。その後、膜厚100μmのPETの上に銅が蒸着されたフィルムの銅蒸着面に、上記積層シートの防錆シート面を貼り合せ、剥離シート/防錆シート/銅蒸着層/PETの4層の積層体を作製した。

実施例

0267

実施例B
実施例11で得たコーティング液を、片面にシリコーン系離型剤が施されたPET(リンテック社製 GS38)からなる剥離シートの離型剤面にバーコーターにて塗布し、80℃3分乾燥させた。乾燥させたコーティング面に、片面にシリコーン系離型剤が施されたPET(リンテック社製 GS38)からなる剥離シートの離型剤面が接着面になるように貼り合せ、積算光量800mJ/m2のUVを照射して、剥離シート/防錆シート/剥離シートからなる積層シートB−1を得た。次に、B−1の片面の剥離シートを引き剥がし、防錆シート上に市販のOCA(3M社製8146−3高透性接着剤転写テープ)を貼り合せ、剥離シート/防錆シート/OCAの3層の積層体を作製し、さらにOCA上にガラスを貼り合せ、剥離シート/防錆シート/OCA/ガラスの4層の積層体を作製した。さらに防錆シート面の剥離シートを引き剥がし、膜厚100μmのPETの上に銅が蒸着されたフィルムの銅面に、上記積層シートの接着シート面を貼り合せ、PET/銅蒸着層/防錆シート/OCA/ガラスの5層の積層体を作製した。

0268

本発明の新規化合物は、樹脂をビヒクルとする塗料に添加して利用することができる。新規化合物を含有する塗料は、金属の腐食を防止する効果に優れ、金属との密着性にも優れる塗膜を形成することができる。
本発明の組成物は、金属の表面に塗膜を形成するために使用する塗料として利用でき、得られる塗膜は、金属の腐食を防止する効果に優れ、金属との密着性及び透明性にも優れる。

0269

12、32、36、52、62、68組成物3から形成された塗膜又はシート
22、42、46、53、63、67 組成物2から形成された塗膜又はシート

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