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技術 油脂性成形菓子及びその製法

出願人 クラシエフーズ株式会社
発明者 濱崎真一中西謙次郎
出願日 2014年10月30日 (5年4ヶ月経過) 出願番号 2014-221704
公開日 2015年10月8日 (4年5ヶ月経過) 公開番号 2015-177783
状態 特許登録済
技術分野 菓子 食品の調整及び処理一般
主要キーワード 走行コンベア 押し出しノズル ブロック形 アラザン 結晶防止剤 成形強度 チョコレート型 菓子片
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年10月8日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (1)

課題

油脂を多く含有していながら可塑性押出成形適性に優れ、小さく複雑な形状でも成形自在で、成形後は一定の耐熱性、強度及び弾性を有し、食するとソフトキャンディチョコレートの特性を併せ持つ濃厚感を味わうことができる油脂性成形菓子及びその製法を提供する。

解決手段

油脂性成形菓子全体重量中、油脂を15重量%以上、グリセリンを0.3〜3.0重量%、プルランを0.5〜3.6重量%含有する油脂性成形菓子、及び下記工程を備える油脂性成形菓子の製法により上記目的を達成する。(1)プルランを水性媒体膨潤させる工程。(2)上記プルラン膨潤物を加熱溶解する工程。(3)上記プルラン加熱溶解物と、油脂とグリセリンと副原料とを、油脂が溶解する温度帯付近で混合し、油脂性生地を得る工程。(4)上記油脂性生地を成形して油脂性成形菓子を得る工程。

概要

背景

従来、油脂を多く含んで、口中で咀嚼しながら溶解するタイプの油脂性菓子の代表的なものとしては、例えばキャラメルチョコレートが知られている。通常、キャラメルは油脂10%前後、チョコレートは油脂20%以上含有している。

このうち、チョコレートは、油脂の主成分であるカカオバターまたはカカオバター同等脂が常温では硬く口の中では速やかに溶け特有融点曲線を持つため、独特の口どけを有する。しかし、その口溶けの良さゆえに手に持つと溶解しやすく、また、体温で溶けるためにポケットなどにも入れられず、夏季販売が制限される。

そこで、チョコレートに耐熱性を付与したチョコレートとしては、例えば、特開昭61—224935号公報(特許文献1)の耐熱チョコレートが知られている。このチョコレートは、デキストリン水あめなどのデンプン糖DE値10〜50のデンプン糖などを耐熱性向上成分として用いるものである。このチョコレートによれば35℃を上回る高温でも油脂の滲み出し、型崩れ及びファットブルームが改善される。

しかしながら、このチョコレートでは、常法にしたがって流動性のあるチョコレート生地を調製後、チョコレート型流し込んで成形するのには適しているが、例えば、所定の形状のノズルから連続的にチョコレート生地を押し出して切断するといった製法には不向きで、押し出された生地表面が肌荒れしたり、生地の柔軟性やつながりが悪くぷつぷつと切れたりするという欠点がある。

また、特許文献1の実施例5では、ナッツに従来の液状チョコレート被覆後、水あめ入り粉末化したチョコレートを振りかけ仕上げており、粉末チョコレートが液状チョコレートの油脂などを吸着することによって表面が乾燥した耐熱性のチョコレートとしている。したがって、粉末化しなければチョコレートの耐熱性は付与されない。
また、このチョコレートは水分が3%以下になるように調整する必要があり、例えば生クリーム入りチョコレートなどの高水分のチョコレートには応用できない。

チョコレートを押し出して成形する方法としては、例えば特許第3817335号公報(特許文献2)のチョコレート類の製造方法が知られている。この製造方法は、チョコレートを押し出すノズルとノズル下に設置された走行コンベアとの位置を、(1)傾斜角を90〜30°(2)両者間の距離をノズル口径の2〜10倍とした状態でチョコレート生
地をノズルから螺旋状にコンベア上に押し出し成形するというものである。

しかしながら、この方法では、ノズルの形状や角度によって若干の変形をさせることは出来るものの、形状はあくまで螺旋状に限られており、螺旋に限定しない形状のバリエーション化を企図したものではない。また、ノズルから吐出した直後のチョコレート生地は、軟らかく、そのままでは切断できないため、いったん繋がったままの螺旋状チョコレート生地を冷却トンネルで冷却して硬化させてから切断する必要があり、例えば、粒状の小型の押し出しチョコレートを製造する目的では応用できないと言う課題がある。また、得られるチョコレートは、通常のチョコレート生地配合を使用するため、手に持って溶け易いという課題は依然として解決できない。

他方、チョコレートなどの固形菓子で、手に持って遊戯性を有する菓子としては、例えば、実開平7—11191号公報(特許文献3)の固形菓子がある。この固形菓子は、チョコレート等の固形菓子片をジグソーパズル形状にして他片と組み合わせて遊ぶというものである。この固形菓子は、各ジグソーパズル片をどのように成形するかの記載がないため、推量するしかないが、通常は、予めジグソーパズル片形状のモールドを用意してそこにチョコレート生地を流し込んで冷やしてから離型して製造することが考えられる。

しかしながら、この方法で量産化するためには、複雑な形状のモールドを多数準備しなくてはならず、また、手に持って遊ぶときのべたつきや強度の問題については何ら解決策が示唆されていない。

概要

油脂を多く含有していながら可塑性押出成形適性に優れ、小さく複雑な形状でも成形自在で、成形後は一定の耐熱性、強度及び弾性を有し、食するとソフトキャンディとチョコレートの特性を併せ持つ濃厚感を味わうことができる油脂性成形菓子及びその製法を提供する。 油脂性成形菓子全体重量中、油脂を15重量%以上、グリセリンを0.3〜3.0重量%、プルランを0.5〜3.6重量%含有する油脂性成形菓子、及び下記工程を備える油脂性成形菓子の製法により上記目的を達成する。(1)プルランを水性媒体膨潤させる工程。(2)上記プルラン膨潤物を加熱溶解する工程。(3)上記プルラン加熱溶解物と、油脂とグリセリンと副原料とを、油脂が溶解する温度帯付近で混合し、油脂性生地を得る工程。(4)上記油脂性生地を成形して油脂性成形菓子を得る工程。なし

目的

本発明は、以上のような事情に鑑みなされたものであって、その目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

油脂を含有する油脂性生地成形して得られる油脂性成形菓子であって、該油脂性成形菓子全体重量中、油脂を15重量%以上、グリセリンを0.3〜3.0重量%、プルランを0.5〜3.6重量%含有することを特徴とする油脂性成形菓子。

請求項2

さらに水あめを含有する請求項1記載の油脂性成形菓子。

請求項3

下記工程を備えてなる油脂性成形菓子の製法。(1)プルランを水性媒体膨潤させる工程。(2)上記プルラン膨潤物を加熱溶解する工程。(3)上記プルラン加熱溶解物と、油脂とグリセリンと副原料とを、油脂が溶解する温度帯付近で混合し、油脂性生地を得る工程。(4)上記油脂性生地を成形して油脂性成形菓子を得る工程。

技術分野

0001

本発明は、口中で咀嚼したときにチューイング性溶解性を有する油脂性成形菓子であって、油脂を多く含有していながら可塑性押し出し成形適性に優れ、数ミリ程度の小さいサイズや、複雑な形状でも成形自在で、成形後は体温溶け出すことがなく、手に持って組み立てるなどの遊戯性に対する強度を有し、成形自在でありながら、成形菓子片同士を嵌合するなどの操作が可能な柔軟な弾性を有し、食するとソフトキャンディチョコレートの特性を併せ持ったような独特粘弾性濃厚感を味わうことができる油脂性成形菓子及びその製法に関する。

0002

さらに詳しくは、気温の高い夏季であっても、あるいは押し出し成形などの高圧力での成形工程を経ても、変形や油脂の滲出がなく、保形性や遊戯性、成形汎用性に優れた油脂性成形菓子、及び該油脂性成形菓子を連続的に量産化できる製法に関する。

背景技術

0003

従来、油脂を多く含んで、口中で咀嚼しながら溶解するタイプの油脂性菓子の代表的なものとしては、例えばキャラメルやチョコレートが知られている。通常、キャラメルは油脂10%前後、チョコレートは油脂20%以上含有している。

0004

このうち、チョコレートは、油脂の主成分であるカカオバターまたはカカオバター同等脂が常温では硬く口の中では速やかに溶ける特有融点曲線を持つため、独特の口どけを有する。しかし、その口溶けの良さゆえに手に持つと溶解しやすく、また、体温で溶けるためにポケットなどにも入れられず、夏季は販売が制限される。

0005

そこで、チョコレートに耐熱性を付与したチョコレートとしては、例えば、特開昭61—224935号公報(特許文献1)の耐熱チョコレートが知られている。このチョコレートは、デキストリン水あめなどのデンプン糖DE値10〜50のデンプン糖などを耐熱性向上成分として用いるものである。このチョコレートによれば35℃を上回る高温でも油脂の滲み出し、型崩れ及びファットブルームが改善される。

0006

しかしながら、このチョコレートでは、常法にしたがって流動性のあるチョコレート生地を調製後、チョコレート型流し込んで成形するのには適しているが、例えば、所定の形状のノズルから連続的にチョコレート生地を押し出して切断するといった製法には不向きで、押し出された生地表面が肌荒れしたり、生地の柔軟性やつながりが悪くぷつぷつと切れたりするという欠点がある。

0007

また、特許文献1の実施例5では、ナッツに従来の液状チョコレート被覆後、水あめ入り粉末化したチョコレートを振りかけ仕上げており、粉末チョコレートが液状チョコレートの油脂などを吸着することによって表面が乾燥した耐熱性のチョコレートとしている。したがって、粉末化しなければチョコレートの耐熱性は付与されない。
また、このチョコレートは水分が3%以下になるように調整する必要があり、例えば生クリーム入りチョコレートなどの高水分のチョコレートには応用できない。

0008

チョコレートを押し出して成形する方法としては、例えば特許第3817335号公報(特許文献2)のチョコレート類の製造方法が知られている。この製造方法は、チョコレートを押し出すノズルとノズル下に設置された走行コンベアとの位置を、(1)傾斜角を90〜30°(2)両者間の距離をノズル口径の2〜10倍とした状態でチョコレート生
地をノズルから螺旋状にコンベア上に押し出し成形するというものである。

0009

しかしながら、この方法では、ノズルの形状や角度によって若干の変形をさせることは出来るものの、形状はあくまで螺旋状に限られており、螺旋に限定しない形状のバリエーション化を企図したものではない。また、ノズルから吐出した直後のチョコレート生地は、軟らかく、そのままでは切断できないため、いったん繋がったままの螺旋状チョコレート生地を冷却トンネルで冷却して硬化させてから切断する必要があり、例えば、粒状の小型の押し出しチョコレートを製造する目的では応用できないと言う課題がある。また、得られるチョコレートは、通常のチョコレート生地配合を使用するため、手に持って溶け易いという課題は依然として解決できない。

0010

他方、チョコレートなどの固形菓子で、手に持って遊戯性を有する菓子としては、例えば、実開平7—11191号公報(特許文献3)の固形菓子がある。この固形菓子は、チョコレート等の固形菓子片をジグソーパズル形状にして他片と組み合わせて遊ぶというものである。この固形菓子は、各ジグソーパズル片をどのように成形するかの記載がないため、推量するしかないが、通常は、予めジグソーパズル片形状のモールドを用意してそこにチョコレート生地を流し込んで冷やしてから離型して製造することが考えられる。

0011

しかしながら、この方法で量産化するためには、複雑な形状のモールドを多数準備しなくてはならず、また、手に持って遊ぶときのべたつきや強度の問題については何ら解決策が示唆されていない。

先行技術

0012

特開昭61—224935号公報
特許第3817335号公報
実開平7—11191号公報

発明が解決しようとする課題

0013

本発明は、以上のような事情に鑑みなされたものであって、その目的とするところは、口中で咀嚼したときにチューイング性と溶解性を有する油脂性菓子であって、油脂を多く含有していながら可塑性、押し出し成形適性に優れ、数ミリ程度の小さいサイズや、複雑な形状でも成形自在で、成形後は体温で溶け出すことがなく、手に持って組み立てるなどの遊戯性に対する強度を有し、成形自在でありながら、成形菓子片同士を嵌合するなどの操作が可能な柔軟な弾性を有し、食するとソフトキャンディとチョコレートの特性を併せ持ったような独特の粘弾性、濃厚感を味わうことができる油脂性成形菓子及びその製法を提供することにある。

0014

更には、気温の高い夏季であっても、あるいは押し出し成形などの高圧力での成形工程を経ても、変形や油脂の滲出がなく、保形性や遊戯性、成形汎用性に優れた油脂性成形菓子、及び該油脂性成形菓子を連続的に量産化できる製法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0015

本発明は、油脂を含有する油脂性生地を成形して得られる油脂性成形菓子であって、該油脂性成形菓子全体重量中、油脂を15重量%以上、グリセリンを0.3〜3.0重量%、プルランを0.5〜3.6重量%含有することを特徴とする油脂性成形菓子により上記目的を達成する。

0016

上記油脂性成形菓子には、水あめを含有することが好ましい。

0017

また、下記工程を備えてなる油脂性成形菓子の製法により上記目的を達成する。
(1)プルランを水性媒体膨潤させる工程。
(2)上記プルラン膨潤物を加熱溶解する工程。
(3)上記プルラン加熱溶解物と、油脂とグリセリンと副原料とを、油脂が溶解する温度帯付近で混合し、油脂性生地を得る工程。
(4)上記油脂性生地を成形して油脂性成形菓子を得る工程。

0018

すなわち、本発明者らは、油脂が多くても成形自在で、例えばパズル形状などの複雑な形状の油脂性菓子片であっても連続的に量産可能な方法についてまず検討を行なった。その結果、プルランとグリセリンとを用いて生地を調製すると、目的とする形状に成形でき、手に持ってもべたついたり変形することがないことを見出した。そして、連続生産性に有効で、油脂性菓子生地を成形するには困難性の高い押し出し成形であっても、成形した生地の表面が肌荒れすることなく、なめらかで、かつ、適度な柔軟性を有し、また切断に適した刃への非付着性を有し、連続して切断が可能であることを見出した。

0019

しかし、成形品はグリセリンもしくはプルランの量を多くすると、かえって強度や耐熱性が劣ったり、押し出し成形したときに押し出し直後に軟らかすぎて変形したり、押し出した直後に押し出し圧力から開放されることにより急激に膨張して丸みのある形になってしまうことがわかった。そこで、プルランとグリセリンの量を検討したところ、特定量のプルランとグリセリンを用いれば、油脂性菓子生地の油脂含有量が15重量%以上であっても押し出し適性を有し、また、得られる菓子片を手で持ってもべたつかず、菓子片同士をパズルのように組み合わせても十分な硬度を有し、変形したり折れたりすることがないことを見出し本発明を完成した。

発明の効果

0020

本発明の油脂性成形菓子は、耐熱性であるので、手で持っても溶けず、夏季でも変形したり油が滲み出すことがない。

0021

また、パズルのような複雑な形状の菓子片であっても、嵌め合わせたり外したりを繰り返して遊べるだけの硬度を有する。また、適度な粘弾性を持つため、菓子片同士を嵌め合わせたときにお互いの弾力と結着によって強固に嵌め合わされ、例えば、空中で連続して複数個数珠状につないで遊んだりすることもできる、遊戯性に優れた油脂性菓子とすることができる。

0022

また、厚みのあるブロック形状の菓子片に成形すると、菓子片を縦横関係なく何段も積み上げることができる。さらに菓子片を手に持って積み上げる際、菓子片が溶けて変形したり、欠損することのない硬度を有する。

0023

さらには、特定量のプルランとグリセリンを用いることにより、押し出し成形で連続して成形し、押し出し直後に連続して切断することが可能であり、成形後に変形・膨張したり表面が肌荒れすることもないので、パズルのように形状に正確性を求められる複雑な形状であっても所期の形状どおり、正確に成形することができる。菓子片の厚みや形状なども、切断速度押し出し速度、ノズルの形状変更などで自在に調整することができ、量産化が可能である。

0024

また、食すると、チョコレートのような濃厚な油脂の口どけとソフトキャンディのようなチューイング性を併せ持った今までにない新規食感を楽しむことができる。

0025

また、好ましくは、糖質甘味料を、従来のソフトキャンディのように100℃以上で煮
詰めたガラス質の構造で添加するのではなく、油脂の溶解温度帯付近で混合するので、結晶糖類が微融解した状態で添加されており、これが油脂などの他成分と連続相を形成していると推定され、粘弾性を有しつつも、切断刃や咀嚼時の歯につきにくい、非付着性を発揮すると考えられる。

0026

また、油脂性菓子片は、粘弾性を有しながらも、菓子片表面がべたつくこともなく、個包装なしで、複数の菓子片を一つの包装体に収容密封することが可能で、保存中に菓子片同士が結着することがなく、菓子片を嵌め合わせたり、積み上げたりして遊んでもべたつくこともない。したがって、小粒の菓子片を、多量に一つの包装体にそのまま収容して、喫食者が好きな数だけ取り出して遊ぶといった利便性にも優れている。

0027

また、油脂性成形菓子の水分を3%を超えて設定可能なので、例えば生クリームや果汁などの高水分風味原料を添加することが可能で、風味のバリエーション化が行なえる。

図面の簡単な説明

0028

本発明の油脂性成形菓子の一例であるブロック形状の菓子の斜視図。

0029

本発明の油脂性成形菓子は、油脂とグリセリンとプルランとを含有する。

0030

まず、油脂は、カカオバター、カカオバター同等脂、乳脂植物性油脂などの中から適宜選択すれば良い。

0031

油脂は、油脂性成形菓子全体重量中、15重量%以上含有する。すなわち、15重量%未満だと、油脂性成形菓子の特有の粘弾性、チューイング性、チョコレートとキャラメルをあわせたような特有の濃厚感を付与することができない。

0032

次に、グリセリンは、グリセロールとも呼称する、1,2,3−プロパントリオールである。一般には、香料着色剤の溶解、キャンディ中砂糖結晶防止剤などに使用される。本発明の油脂性成形菓子においては、主に、押し出し適性に付与する成分である。

0033

その含有量は、油脂性成形菓子全体重量中、0.3〜3.0重量%である。すなわち、この範囲よりも少ないと、柔軟性が悪く、油脂性生地がボソボソしてつながりが悪くなる。また押し出し成形したときに、生地表面が肌荒れして期初の形状どおりに成形できない。また、成形品を切断するときに切断刃に付着しやすくなる傾向にある。また、成形菓子片同士を嵌め合わせるなどの遊戯性に適した硬度が得られにくい傾向にある。逆にこの範囲よりも多いと、成形後の強度が劣ったり、成形直後に膨張したりする。また切断刃への付着や成形後の結着がみられる傾向にあり、耐熱性、風味、食感も劣る傾向にある。

0034

次に、プルランは、グルコース分子がα—1,4結合したマルトトリオースが、α−1,6結合で連なった水溶性中性多糖である。本発明の油脂性成形菓子においては、主に、油脂性生地の柔軟性や、押し出し成形する場合の成形適性を付与する成分である。

0035

その含有量は、油脂性成形菓子全体重量中、0.5〜3.6重量%である。この範囲よりも少ないと、油脂性生地の柔軟性や、押し出し成形する場合の成形適性が悪くなる。逆にこの範囲よりも多いと、押し出し成形したときに成形直後に膨張したり、成形後に油脂性成形菓子片同士が結着したりする。

0036

次に、本発明の油脂性成形菓子には、上記油脂、グリセリン、プルランのほかに、好適には糖質甘味料が用いられる。そのような糖質甘味料としては、例えば、グルコースなど
単糖類蔗糖などの二糖類異性化糖糖アルコール還元糖類オリゴ糖等の結晶糖類や、水あめ、還元水あめ等の非結晶糖類などが挙げられ、これらは単独でも組み合わせて用いても良い。

0037

糖アルコールとしては、例えば、キシリトールエリスリトールマルチトールイソマルトなどが挙げられ、これらは単独でも組み合わせて用いても良い。

0038

また、糖質甘味料の含有量は、特に限定するものではないが、油脂性成形菓子全体重量中、40〜80重量%とすることが、油脂性成形菓子の、土台となるボディ作り、独特の粘弾性、成形強度を付与する点で好適である。

0039

中でも水あめは、成形強度、生地の水分が多い場合のべたつきや軟化を防止する、手に持ったときの硬度(遊戯性)を付与する点で好適である。

0040

その含有量は、油脂性成形菓子全体重量中、5〜10重量%とすることが、好適である。すなわち、上記範囲よりも少ないと、油脂やグリセリン、プルランの含有量が少ない場合に、手に持ったときにぼろぼろと欠けやすい、脆くて硬い物性になりやすい傾向にある。逆に上記範囲よりも多いと、押し出し成形のような高圧力下で成形したときに、吐出直後に油脂性生地が膨張して、期初の形状に正確に成形しにくくなる傾向にある。また、食感がチューイングキャンディのように粘性の高いものになり、歯につきやすく、またチョコレート様の濃厚感も弱まる傾向にある。

0041

本発明の油脂性成形菓子の油脂性生地中には、その他の原料として、乳製品、安定剤、澱粉乳化剤色素、香料、果肉果汁やその乾燥物濃縮物ナッツペースト、餡、ジャム酸味料カカオ由来原料(チョコレート、ココアカカオマスカカオリキュールカカオ抽出物等)、嗜好品コーヒー茶類酒類)、調味料などの中から、適宜組み合わせて用いればよい。

0042

また、油脂性生地の成形適性を損なわない範囲であれば、各種粒状物(ナッツ、マロン、ひまわりの種、イチゴの種などの種実類やその粉砕物、キャンディチップゼリーチップ、アラザンドライフルーツスプレーチョコなど)を添加しても良い。

0043

上記の原料を用いて、本発明の油脂性成形菓子は、例えば次のようにして製造される。

0044

まず、プルランを水性媒体で膨潤させる。
このときの水性媒体は単なる水でも、何らかの溶質を溶解した水溶液でも、果汁、牛乳などの水性原料でも良い。好ましくは、プルランの膨潤を十分に行なう点で、水を使用することが望ましい。水性媒体の温度は常温(10〜30℃程度)でよい。膨潤時間は、水温にもよるが、10時間程度であれば十分な膨潤が行われる。

0045

次に、プルランの膨潤物を加熱溶解する。
溶解温度は65℃前後(65±10℃)でよい。

0046

次に、溶解したプルラン溶液に、油脂、グリセリン、糖質甘味料など副原料を混合する。
このとき、混合は、油脂の溶解する温度帯付近で行なう。
具体的には、油脂の種類にもよるが、45±10℃程度である。
したがって、糖質甘味料を添加している場合でも、従来のソフトキャンディのように100℃以上の煮詰め工程は不要である。

0047

すなわち、従来のソフトキャンディのように糖質甘味料を100℃以上で煮詰めたガラス質構造で添加するのではなく、油脂の溶解温度帯付近で原料を混合するので、結晶糖類が微融解した状態で添加されており、これが油脂などの他成分と連続相を形成していると推定され、粘弾性を有しつつも、切断刃や咀嚼時の歯につきにくい、非付着性を発揮すると考えられる。なお、油脂の溶解温度が、プルラン溶解液の溶解温度よりも低い場合は、加熱することなくそのままか油脂のみを予め溶解して混合しても良い。

0048

なお、得られる混合物の水分は、水分が5.5%以下であることが望ましい。すなわち、水分が5.5%を超えると、油脂性成形菓子が軟らかくなりすぎたり、べたついて、押し出し適性、強度、遊戯性(手へのべたつき)などが得られにくい傾向にある。

0049

次に、上記混合物をそのまま油脂性生地として用いる。
このとき、上記混合物の温度が高すぎたり低すぎる場合には成形に適した品温調温してもよい。あるいは、上記混合物をエージングして油脂性生地を得るようにしても良い。
エージングは、油脂性生地の連続相を安定させ、成形に適した物性に変化させ、独特の粘弾性を発現させる目的で行なわれ、自然放冷で、30℃前後になるまで行えばよい。エージング時間は10時間以上であることが上記目的のために好適である。得られるエージング生地は粘土状可塑性生地となっている。

0050

次に、上記油脂性生地を、所定の形状に成形する。
成形方法は、延ばして切断する、シート状にして型抜きする、丸める、絞り出す。モールドに押し込んで成形してから離型する、押し出して成形する、押し出し後切断するなどの適宜方法で行なえばよい。

0051

特に好適には押し出し機エクストルーダー)などを用いて高圧下で押し出し成形後、切断することが、緻密で型崩れしにくい物性、粘弾性とチューイング性のある食感付与、連続生産性の点で好適である。

0052

特に、パズル菓子などの複数の異なる形状の菓子片を組み合わせる遊戯性菓子とする場合には、所定の形状の押し出しノズルを装着した押し出し成形機から、上記油脂性生地を押し出し成形することが、連続的に正確な初期形状に成形できる点で好適である。

0053

また、図1に示すような油脂性生地4に表情等を模した貫通孔2、3を設けたキャラクター様の油脂性成形菓子1を押し出し成形すると、積み上げたり組み合わせたりして遊戯性を高められる点で好適である。

0054

成形する際の油脂性生地の温度、及び押し出し成形する場合の押し出し機内の品温は、30±5℃程度に調整することが、成形された生地表面を滑らかに出来る点で好適である。

0055

次に、適宜、上記成形物を切断してもよい。
切断は、成形物をある程度の長さに成形したロープ状のものを、包丁などの切断手段で切断しても良いし、押し出しノズル吐出口近辺に設置したカッターなどで連続的に切断するようにしても良い。

0056

このようにして油脂性成形菓子が得られるが、上記切断物をエージングして油脂性成形菓子を得るようにしてもよい。
この第2次エージングは、切断物の生地組織を安定した連続相に変化させ、強度(硬度)を上げる目的で好適である。エージング方法としては、20℃以上〜30℃未満を目安に、自然放冷で10時間以上行えばよい。

0057

このようにして得られた油脂性成形菓子を適宜包装する。
油脂性成形菓子は、表面のべたつきがなく、油脂性成形菓子同士が結着することもないので、個包装せずにそのまま複数個袋詰めなどすることもできる。

0058

以下に、本発明を実施例及び比較例を挙げて具体的に説明する。

0059

<実施例1〜10>
表1に示す組成で油脂性生地を調製した。すなわち、プルランを水で12時間膨潤させた後に溶解し、その他原料を添加して非加熱状態で略均一になるまで混合した。このとき、油脂は50℃で予め溶解して添加した。次いで、混合物を25℃で12時間エージングし、エージング生地を得た。次に、押し出し機にエージング生地を投入し、ジグソーパズルのピース型のノズルを用いて、生地を押し出して切断し、重量0.6g/粒(長辺15mm、短辺10mm、厚さ5mm)の油脂性成形菓子生地片を得た。これを25℃で12時間エージングし、油脂性成形菓子を得た。これを10粒アルミパウチ袋に個包装せずに収容密封した。

0060

<実施例11>
表1に示す組成で油脂性生地を調製した。まず、実施例1と同様にしてエージング生地を得た。次に押し出し機にエージング生地を投入し、表情等を模した空洞部を有するキャラクターを表現した型のノズルを用いて生地を押し出して切断し、重量1.5g/粒(長辺17mm、短辺14mm、厚さ8mm)の油脂性成形菓子生地片を得た。これを25℃で12時間エージングし、図1のようなブロック形状の油脂性成形菓子1を得た。これを10粒アルミ製パウチ袋に個包装せずに収容密封した。

0061

<比較例1〜6>
油脂、グリセリン、プルランの量を代える他は、実施例1と同様にして調製した。

0062

上記のようにして得られた、押し出し成形時の油脂性菓子生地について、及び成形後の油脂性成形菓子について表1に示す項目で評価した。なお、風味・食感については、専門パネラー8名で評価した。その結果を表1に示す。

0063

実施例

0064

評価の結果、実施例は、押し出し成形時及び成形後の評価が良好であった。これに対し、比較例品は、いずれかが悪かった。

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