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技術 交流無停電電源システム

出願人 ブラザー工業株式会社
発明者 三井芳紀
出願日 2014年3月13日 (6年9ヶ月経過) 出願番号 2014-050021
公開日 2015年10月5日 (5年3ヶ月経過) 公開番号 2015-177576
状態 特許登録済
技術分野 燃料電池(システム) 予備電源装置 燃料電池(本体)
主要キーワード 面積式 電力供給ルート システム制御基板 シート状ヒータ 制御ヒータ 空気排出孔 置換流 筐体内温度
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (9)

課題

非常用燃料電池起動制御及び停止制御をいずれも安定して行うことができる交流無停電電源システムを提供する。

解決手段

本発明の交流無停電電源システム1は、第1給電ラインL1と、第2給電ラインL2と、切替リレー3と、コンバータ4と、電源スイッチ5と、燃料電池6と、システム制御基板7と、バッテリ8と、インバータ9とを備える。システム制御基板7のシステム制御部71は、商用交流電源2からの電力供給が第1時間以上停止したと決定した場合に、切替リレー3を第1状態から第2状態に切り替える。次いで、システム制御部71は、第1給電ラインL1の電力の状態に基づいて、商用交流電源2からの電力供給の停止が、第2時間以上継続したかを決定する。その後、システム制御部71は、商用交流電源2からの電力供給の停止が、第2時間以上継続したと決定した場合に、スタック100の発電を開始させる。

概要

背景

一般に無停電電源(Uninterruptible Power Supply)システムが知られている。無停電電源システムは、例えば、商用交流電源に接続された機器に適用される。無停電電源システムは、停電により商用交流電源から機器への電力供給が断たれた場合に、一定時間、機器に電力供給を継続する。

無停電電源システムには、燃料電池を用いたものがある。例えば、特開2004−229416号公報(特許文献1)には、商用電源負荷との間に、整流装置蓄電池及び燃料電池装置を接続した構成の直流電力供給システムが記載される。この直流電力供給システムでは、商用電源の停電時に、蓄電池の直流電力が負荷に供給される。燃料電池装置に含まれる制御部は、蓄電池の出力電圧を検出する。制御部は、蓄電池の出力電圧が規定値以下となった場合に、燃料電池を起動させる。一般に、蓄電池は、電池残量の低下に伴って、出力電圧が低下するという特性を有する。従来の無停電電源システムは、このような蓄電池の特性を利用し、蓄電池の出力電圧が規定値以下となった場合に、蓄電池の電池残量が少なくなったものとして、燃料電池を起動させる。

概要

非常用の燃料電池の起動制御及び停止制御をいずれも安定して行うことができる交流無停電電源システムを提供する。本発明の交流無停電電源システム1は、第1給電ラインL1と、第2給電ラインL2と、切替リレー3と、コンバータ4と、電源スイッチ5と、燃料電池6と、システム制御基板7と、バッテリ8と、インバータ9とを備える。システム制御基板7のシステム制御部71は、商用交流電源2からの電力供給が第1時間以上停止したと決定した場合に、切替リレー3を第1状態から第2状態に切り替える。次いで、システム制御部71は、第1給電ラインL1の電力の状態に基づいて、商用交流電源2からの電力供給の停止が、第2時間以上継続したかを決定する。その後、システム制御部71は、商用交流電源2からの電力供給の停止が、第2時間以上継続したと決定した場合に、スタック100の発電を開始させる。

目的

本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、非常用の燃料電池の起動制御及び停止制御をいずれも安定して行うことができる交流無停電電源システムの提供を目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

商用交流電源停電時に燃料電池から電力供給する交流無停電電源システムであって、第1入力部、第2入力部及び出力部を有し、入力される指令に応じて、前記第1入力部と前記出力部とが接続される第1状態、又は前記第2入力部と前記出力部とが接続される第2状態の切り替えが可能なスイッチと、前記スイッチの前記第1入力部に電気的に接続され、前記商用交流電源からの電力が流れるための第1給電ラインと、前記スイッチの前記第2入力部に電気的に接続され、前記燃料電池からの電力が流れるための第2給電ラインと、前記第2給電ラインに電気的に接続され、燃料ガス酸化ガスとの反応により電力を生成する複数の単位電池セルから構成されるスタックと、入力される指令に応じて前記スタックに対して燃料ガスと酸化ガスとの供給を調整可能な複数の弁と、を含む前記燃料電池と、前記スタックと並列に、前記第2給電ラインに接続された充電可能なバッテリと、前記第1給電ラインに流れる前記商用交流電源からの電力の状態に応じた結果を出力する電力検出部と、制御部と、を含み、前記制御部が、少なくとも下記a)〜d)の制御を行う、交流無停電電源システム。a)前記電力検出部から出力された結果に基づいて、前記商用交流電源からの電力供給が、第1時間以上停止したかを決定する制御b)前記商用交流電源からの電力供給が前記第1時間以上停止したと決定した場合に、前記スイッチを前記第1状態から前記第2状態に切り替える指令を、前記スイッチに送信する制御c)前記b)の制御の後で、前記電力検出部から出力された結果に基づいて、前記商用交流電源からの電力供給の停止が、第2時間以上継続したかを決定する制御d)前記商用交流電源からの電力供給の停止が、前記第2時間以上継続したと決定した場合に、前記燃料電池の発電を開始させる指令を前記燃料電池に送信する制御

請求項2

前記制御部が、下記e)〜g)の制御を実行する、請求項1に記載の交流無停電電源システム。e)前記d)の制御の後で、前記電力検出部から出力された結果に基づいて、前記商用交流電源からの電力供給が、所定の期間継続したかを決定する制御f)前記商用交流電源からの電力供給が、前記所定の期間継続したと決定した場合に、前記スイッチを前記第2状態から前記第1状態に切り替える指令を前記スイッチに送信する制御g)前記商用交流電源からの電力供給が、前記所定の期間継続したと決定した場合に、前記燃料電池の発電を停止させる指令を前記燃料電池に送信する制御

請求項3

前記燃料電池は、前記スタックに対して送風する冷却ファンと、前記燃料電池が収納される筐体内の温度に応じた結果を前記制御部に出力する第1温度検出部とを備え、前記制御部が、下記h)〜j)の制御を実行する、請求項1又は2に記載の交流無停電電源システム。h)前記a)の制御において、前記商用交流電源からの電力供給が前記第1時間以上停止していないと決定した場合に、前記第1温度検出部からの結果に基づいて、前記筐体内の温度が閾値以上か決定する制御i)前記筐体内の温度が閾値を超えると決定した場合に、冷却ファンを動作させる指令を前記冷却ファンに送信する制御j)前記i)の制御の後で、前記筐体内の温度が閾値以上でないと決定した場合に、前記冷却ファンを停止させる指令を前記冷却ファンに送信する制御

請求項4

前記燃料電池は、前記第1給電ラインから電力が供給され、前記燃料電池の燃料ガスの供給源を加温する第1ヒータと、前記燃料ガスの供給源の温度に応じた結果を前記制御部に出力する第2温度検出部とを備え、前記制御部が、下記k)〜m)の制御を実行する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の交流無停電電源システム。k)前記a)の制御において、前記商用交流電源からの電力供給が前記第1時間以上停止していないと決定した場合に、前記第2温度検出部からの結果に基づいて、前記燃料電池の燃料ガスの供給源の温度が閾値以下か決定する制御l)前記燃料ガス供給源の温度が閾値よりも低いと決定した場合に、前記第1ヒータをONにさせる指令を前記第1ヒータに送信する制御m)前記l)の制御の後で、前記燃料ガス供給源の温度が閾値以下でない決定した場合に、前記ヒータをOFFにさせる指令を前記第1ヒータに送信する制御

請求項5

前記燃料電池は、前記複数の弁の温度に応じた結果を前記制御部に出力する第3温度検出部と、前記第1給電ラインに電気的に接続され、前記複数の弁を加温する第2ヒータとを備え、前記制御部が、下記n)〜p)の制御を実行する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の交流無停電電源システム。n)前記a)の制御において、前記商用交流電源からの電力供給が前記第1時間以上停止していないと決定した場合に、前記第3温度検出部からの結果に基づいて、前記燃料電池の制御弁の温度が閾値以下か決定する制御o)前記制御弁の温度が閾値以下と決定した場合に、ヒータをONにさせる指令を前記第2ヒータに送信する制御p)前記o)の制御の後で、前記制御弁の温度が閾値よりも低くないと決定した場合に、前記第2ヒータをOFFにさせる指令を前記第2ヒータに送信する制御

請求項6

前記バッテリと前記スイッチの前記第2入力部との間において、前記第2給電ラインに接続されたインバータを備える、請求項1〜5のいずれか1項に記載の交流無停電電源システム。

請求項7

前記b)の制御において、前記スイッチを前記第1状態から前記第2状態に切り替える指令が、第1電圧値に対応する第1信号であり、前記第1信号に応じて、前記スイッチが前記第1状態から前記第2状態に切り替わる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の交流無停電電源システム。

請求項8

前記f)の制御において、前記スイッチを前記第2状態から前記第1状態に切り替える指令が、前記第1電圧値よりも低い第2電圧値に対応する第2信号であり、前記第2信号に応じて、前記スイッチが前記第2状態から前記第1状態に切り替わる、請求項7に記載の交流無停電電源システム。

請求項9

商用交流電源の停電時に燃料電池から電力供給する交流無停電電源システムであって、第1入力部、第2入力部及び出力部を有し、入力される指令に応じて、前記第1入力部と前記出力部とが接続される第1状態、又は前記第2入力部と前記出力部とが接続される第2状態の切り替えが可能なスイッチであって、前記第1入力部が前記商用交流電源から交流電力受け取り可能なスイッチと、燃料ガスと酸化ガスとの反応により電力を生成する複数の単位電池セルから構成されるスタックと、入力される指令に応じて前記スタックに対して燃料ガスと酸化ガスとの供給を調整可能な複数の弁とを含み、前記スイッチの前記第2入力部に電気的に接続される前記燃料電池と、前記燃料電池と並列に、前記スイッチの前記第2入力部に電気的に接続された充電可能なバッテリと、前記第1入力部が受け取る前記商用交流電源の電力の状態に応じた結果を出力する電力検出部と、制御部と、を含み、前記制御部が、少なくとも下記a)〜d)の制御を行う、交流無停電電源システム。a)前記電力検出部から出力された結果に基づいて、前記商用交流電源からの電力供給が、第1時間以上停止したかを決定する制御b)前記商用交流電源からの電力供給が前記第1時間以上停止したと決定した場合に、前記スイッチを前記第1状態から前記第2状態に切り替える指令を、前記スイッチに送信する制御c)前記b)の制御の後で、前記電力検出部から出力された結果に基づいて、前記商用交流電源からの電力供給の停止が、第2時間以上継続したかを決定する制御d)前記商用交流電源からの電力供給の停止が、前記第2時間以上継続したと決定した場合に、前記燃料電池の発電を開始させる指令を前記燃料電池に送信する制御

技術分野

0001

本発明は、商用交流電源停電時に燃料電池から電力供給する交流無停電電源システムに関する。

背景技術

0002

一般に無停電電源(Uninterruptible Power Supply)システムが知られている。無停電電源システムは、例えば、商用交流電源に接続された機器に適用される。無停電電源システムは、停電により商用交流電源から機器への電力供給が断たれた場合に、一定時間、機器に電力供給を継続する。

0003

無停電電源システムには、燃料電池を用いたものがある。例えば、特開2004−229416号公報(特許文献1)には、商用電源負荷との間に、整流装置蓄電池及び燃料電池装置を接続した構成の直流電力供給システムが記載される。この直流電力供給システムでは、商用電源の停電時に、蓄電池の直流電力が負荷に供給される。燃料電池装置に含まれる制御部は、蓄電池の出力電圧を検出する。制御部は、蓄電池の出力電圧が規定値以下となった場合に、燃料電池を起動させる。一般に、蓄電池は、電池残量の低下に伴って、出力電圧が低下するという特性を有する。従来の無停電電源システムは、このような蓄電池の特性を利用し、蓄電池の出力電圧が規定値以下となった場合に、蓄電池の電池残量が少なくなったものとして、燃料電池を起動させる。

先行技術

0004

特開2004−229416号公報

発明が解決しようとする課題

0005

上述した従来の無停電電源システムは、蓄電池の出力電圧に基づいて、燃料電池を起動させる構成となっている。このため、従来の無停電電源システムには、燃料電池の起動制御及び停止制御が、いずれも不安定であるという問題がある。すなわち、蓄電池の出力電圧が変動する要因は、電池残量の低下だけに限らない。蓄電池の出力電圧は、蓄電池の内部抵抗の大きさに起因して、蓄電池から取り出される電流量によっても変動する。このため、従来の無停電電源システムに接続された負荷によって消費される電流量が変動した場合に、蓄電池の出力電圧も変動する。そして、蓄電池の電池残量の低下に伴って出力電圧が規定値に近づいたときに、負荷によって消費される電流量の変動に伴って、蓄電池の出力電圧が規定値の付近で変動する可能性がある。このように、蓄電池の出力電圧が規定値付近で変動した場合は、燃料電池の起動と停止とが繰り返される。特に、非常用の燃料電池の小型化に伴って、容量の小さい蓄電池が用いられた場合には、蓄電池の内部抵抗が大きくなるので、出力電圧の変動がより顕著となる。このため、従来の無停電電源システムでは、蓄電池の容量が小さくなるほど、燃料電池の起動制御及び停止制御が不安定になる。

0006

本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、非常用の燃料電池の起動制御及び停止制御をいずれも安定して行うことができる交流無停電電源システムの提供を目的とする。

課題を解決するための手段

0007

上記目的を達成するため、本発明の交流無停電電源システムは、商用交流電源の停電時に燃料電池から電力供給する交流無停電電源システムであって、第1入力部、第2入力部及び出力部を有し、入力される指令に応じて、前記第1入力部と前記出力部とが接続される第1状態、又は前記第2入力部と前記出力部とが接続される第2状態の切り替えが可能なスイッチと、前記スイッチの前記第1入力部に電気的に接続され、前記商用交流電源からの電力が流れるための第1給電ラインと、前記スイッチの前記第2入力部に電気的に接続され、前記燃料電池からの電力が流れるための第2給電ラインと、前記第2給電ラインに電気的に接続され、燃料ガス酸化ガスとの反応により電力を生成する複数の単位電池セルから構成されるスタックと、入力される指令に応じて前記スタックに対して燃料ガスと酸化ガスとの供給を調整可能な複数の弁と、を含む前記燃料電池と、前記スタックと並列に、前記第2給電ラインに接続された充電可能なバッテリと、前記第1給電ラインに流れる前記商用交流電源からの電力の状態に応じた結果を出力する電力検出部と、制御部と、を含み、前記制御部が、少なくとも下記a)〜d)の制御を行う。
a)前記電力検出部から出力された結果に基づいて、前記商用交流電源からの電力供給が、第1時間以上停止したかを決定する制御
b)前記商用交流電源からの電力供給が前記第1時間以上停止したと決定した場合に、前記スイッチを前記第1状態から前記第2状態に切り替える指令を、前記スイッチに送信する制御
c)前記b)の制御の後で、前記電力検出部から出力された結果に基づいて、前記商用交流電源からの電力供給の停止が、第2時間以上継続したかを決定する制御
d)前記商用交流電源からの電力供給の停止が、前記第2時間以上継続したと決定した場合に、前記燃料電池の発電を開始させる指令を前記燃料電池に送信する制御

0008

上記目的を達成するため、本発明の交流無停電電源システムは、商用交流電源の停電時に燃料電池から電力供給する交流無停電電源システムであって、第1入力部、第2入力部及び出力部を有し、入力される指令に応じて、前記第1入力部と前記出力部とが接続される第1状態、又は前記第2入力部と前記出力部とが接続される第2状態の切り替えが可能なスイッチであって、前記第1入力部が前記商用交流電源から交流電力受け取り可能なスイッチと、燃料ガスと酸化ガスとの反応により電力を生成する複数の単位電池セルから構成されるスタックと、入力される指令に応じて前記スタックに対して燃料ガスと酸化ガスとの供給を調整可能な複数の弁とを含み、前記スイッチの前記第2入力部に電気的に接続される前記燃料電池と、前記燃料電池と並列に、前記スイッチの前記第2入力部に電気的に接続された充電可能なバッテリと、前記第1入力部が受け取る前記商用交流電源の電力の状態に応じた結果を出力する電力検出部と、制御部と、を含み、前記制御部が、少なくとも下記a)〜d)の制御を行う。
a)前記電力検出部から出力された結果に基づいて、前記商用交流電源からの電力供給が、第1時間以上停止したかを決定する制御
b)前記商用交流電源からの電力供給が前記第1時間以上停止したと決定した場合に、前記スイッチを前記第1状態から前記第2状態に切り替える指令を、前記スイッチに送信する制御
c)前記b)の制御の後で、前記電力検出部から出力された結果に基づいて、前記商用交流電源からの電力供給の停止が、第2時間以上継続したかを決定する制御
d)前記商用交流電源からの電力供給の停止が、前記第2時間以上継続したと決定した場合に、前記燃料電池の発電を開始させる指令を前記燃料電池に送信する制御

発明の効果

0009

本発明の交流無停電電源システムによれば、非常用の燃料電池の起動制御及び停止制御をいずれも安定して行うことができる。

図面の簡単な説明

0010

図1は、本発明の実施形態に係る交流無停電電源システムの概略を示すブロック図である。
図2は、本交流無停電電源システムに含まれる燃料電池の配管に関連する構成の概略を示すブロック図である。
図3は、本交流無停電電源システムに含まれる燃料電池のスタックを示す斜視図である。
図4は、上記スタックの構成を示す分解斜視図である。
図5は、単位電池セルを構成するセパレータを示すものである。図5(a)はセパレータの表面を示す平面図である。図5(b)はセパレータの裏面を示す平面図である。
図6は、上記単位電池セルの構成を示す部分断面図である。
図7は、本交流無停電電源システムの制御処理を示すフローチャートである。
図8(a)は、本交流無停電電源システムにおける停電検出を示すタイムチャートである。図8(b)は、本交流無停電電源システムにおける複電検出を示すタイムチャートである。

実施例

0011

以下、本発明の実施形態に係る交流無停電電源システムについて、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明において、図1に示される交流無停電電源システム1の各構成要素の電気伝導体による接続と、図2に示される燃料電池の各構成要素の配管による接続とを区別する必要がある。このため、以下の説明においては、電気伝導体による接続を「電気的な接続」という。この「電気的な接続」には、2つの構成要素が直接的に接続される場合と、間接的に接続される場合との両方が含まれる。例えば、「電気的な接続」には、図1に示されるバッテリ8のように、第2給電ラインL2に直接的に接続される場合が含まれる。また例えば、「電気的な接続」には、図1に示す燃料電池6のように、システム制御基板7を介して第2給電ラインL2に間接的に接続される場合が含まれる。この場合も、燃料電池6は、第2給電ラインL2に電気的に接続される。

0012

<システムの全体構成>
図1において、本実施形態の交流無停電電源システム1は、第1給電ラインL1と、第2給電ラインL2と、切替リレー3と、コンバータ4と、電源スイッチ5と、燃料電池6と、システム制御基板7と、バッテリ8と、インバータ9とを備える。切替リレー3は、第1給電ラインL1と第2給電ラインL2とを切り替えるためのスイッチの一例である。

0013

このような交流無停電電源システム1は、商用交流電源2が停電していない通常時に、商用交流電源2の電力を負荷Rに供給する。一方、交流無停電電源システム1は、商用交流電源2の停電時に、燃料電池6又はバッテリ8の電力を負荷Rに供給する。以下の説明における「通常時」とは、商用交流電源2から電力が供給されている状態である。また、以下の説明における「停電時」とは、商用交流電源2から電力が供給されていない状態である。負荷Rは、通常時において商用交流電源2からの電力供給を受けて動作する任意の電子機器である。

0014

商用交流電源2から供給される電力は、第1給電ラインL1を流れる。第1給電ラインL1は、切替リレー3の第1入力部3aに電気的に接続される。一方、燃料電池6又はバッテリ8から供給される電力は、第2給電ラインL2を流れる。第2給電ラインL2は、インバータ9を介して、切替リレー3の第2入力部3bに電気的に接続される。切替リレー3の出力部3cには、負荷Rが電気的に接続される。

0015

燃料電池6、システム制御基板7及びバッテリ8は、第2給電ラインL2に互いに並列に電気的に接続される。インバータ9は、第2給電ラインL2における燃料電池6、システム制御基板7及びバッテリ8と、切替リレー3の第2入力部3bとの間の位置に電気的に接続される。上述した切替リレー3は、インバータ9を介して第2給電ラインL2に電気的に接続される。

0016

第2給電ラインL2は、コンバータ4及び電源スイッチ5を介して、第1給電ラインL1に電気的に接続される。交流無停電電源システム1は、電源スイッチ5をONにすることで起動する。通常時において、燃料電池6の補器類、システム制御基板7、バッテリ8は、商用交流電源2から電力の供給を受ける。商用交流電源2からの電力は、コンバータ4によって交流から直流に変換された後、燃料電池6の補器類、システム制御基板7及びバッテリ8に供給される。MHヒータ62b及び制御弁ヒータ63bは、コンバータ4及び電源スイッチ5を介さずに、第1給電ラインL1に電気的に接続される。通常時において、MHヒータ62b及び制御弁ヒータ63bは、商用交流電源2から電力の供給を受ける。

0017

一方、停電時において、燃料電池6の補器類、システム制御基板7及びバッテリ8は、燃料電池6のスタック100から電力の供給を受ける。バッテリ8は、商用交流電源2が停電した後から燃料電池6が起動するまでの間、燃料電池6の補器類、システム制御基板7及び負荷Rに電力を供給する。

0018

<燃料電池>
図1に示されるように、燃料電池6は、エアポンプ61と、流量計61aと、調圧器62cと、複数の制御弁63と、スタック100とを含む。図1中の実線は、電力の供給経路を示す。図1中の点線は、検出結果や指令などの信号の伝送経路を示す。一方、上述した燃料電池6の各構成要素を繋ぐ配管は、図2中の太い実線により示される。まず、燃料電池6の配管に関連する構成について、図2を参照しつつ説明する。次いで、図1に示される燃料電池6の各構成要素について、図3図4及び図5を参照しつつ説明する。

0019

図2において、スタック100のアノード側の入口及び出口には、水素が流れる配管である水素流路部材10が接続される。一方、スタック100のカソード側の入口及び出口には、空気が流れる配管である空気流路部材20が接続される。スタック100のアノード側の入口に接続された水素流路部材10と、スタック100のカソード側の入口に接続された空気流路部材20とのそれぞれの途中の位置には、置換流路部材30の一端と他端とが接続される。

0020

本実施形態において、水素は燃料ガスの例示であり、空気は酸化ガスの例示である。燃料電池6の発電に使用されるガスは、水素及び空気に限定されるものではない。また、水素流路部材10、空気流路部材20及び置換流路部材30として、例えば、硬質又は軟質パイプチューブを用いることができる。硬質のパイプ、チューブの材質は、例えば、ステンレスなどの金属であってよい。軟質のパイプ、チューブの材質は、例えば、ポリプロピレンなど、各種エンジニアリングプラスチック合成樹脂であってよい。

0021

スタック100のアノード側の入口に接続された水素流路部材10の端部には、水素の供給源であるMHタンク62が配置される。水素の流れを基準にして、MHタンク62の配置された位置が、水素流路部材10の最も上流と定義される。水素流路部材10におけるMHタンク62とスタック100との間には、上流から下流の順に、調圧器62cと、圧力センサ62dと、第1制御弁63Aと、第2制御弁63Bとが配置される。スタック100のアノード側の出口に接続された水素流路部材10には、第3制御弁63Cが配置される。第1制御弁63A及び第2制御弁63Bは、いずれも水素遮断弁である。第3制御弁63Cは、水素パージ弁である。MHタンク62、調圧器62c及び圧力センサ62dについては、後に図1を参照しつつ説明する。

0022

第1制御弁63A及び第2制御弁63Bは、いずれも燃料電池6の起動時に開いた状態となり、MHタンク62からスタック100に対して供給される水素を水素流路部材10へ流通させる。第1制御弁63A及び第2制御弁63Bは、いずれも燃料電池6の停止時に閉じた状態となり、MHタンク62から供給される水素を遮断する。第1制御弁63A及び第2制御弁63Bは、いずれも第3制御弁63Cの閉動作に異常が生じた場合に、閉じた状態となり、スタック100への水素の供給を遮断する。第1制御弁63A及び第2制御弁63Bは、水素パージ弁である第3制御弁63Cの閉動作の異常による水素の漏れを二重に防止する。

0023

ここで、スタック100の出口側に接続された水素流路部材10の内部には、スタック100で生成された水や、発電に伴って濃度が高くなった不純物滞留する。第3制御弁63Cは、開いた状態となったときに、水素流路部材10に溜まった水や不純物を外部に排出する。第1制御弁63A及び第2制御弁63Bが開いており、第3制御弁63Cが閉じている場合、水素流路部材10内には、調圧器62cによって調整された圧力で水素が閉塞された状態になる。即ち、燃料電池システム1はデッドエンド式である。

0024

第1制御弁63A、第2制御弁63B及び第3制御弁63Cは、例えば、図1に示されるシステム制御部71からの指令(例えば、信号)に基づいて開状態閉状態とを切替可能なソレノイド弁によって構成される。但し、本発明の実施に用いられる弁は、ソレノイド弁に限定されるものではない。本発明の実施には、ソレノイド弁の代わりに、例えば、モータによって開放状態を調整可能な電動弁が用いられても差し支えない。

0025

一方、スタック100のカソード側の入口に接続された空気流路部材20の端部には、空気の供給源であるエアポンプ61が配置される。空気の流れを基準にして、エアポンプ61の配置された位置が、空気流路部材20の最も上流と定義される。空気流路部材20におけるエアポンプ61とスタック100との間には、上流から下流の順に、流量計61aと、逆止弁23とが配置される。スタック100のカソード側の出口に接続された空気流路部材20には、第4制御弁63Dが配置される。エアポンプ61及び流量計61aについては、後に図1を参照しつつ説明する。

0026

逆止弁23は、空気流路部材20の一方から他方への流れを許容し、他方から一方への流れを制限する。本実施形態において、逆止弁23は、空気流路部材20の上流から下流、すなわち、エアポンプ61側からスタック100側への空気の流れを許容する。逆止弁23は、空気流路部材20の下流から上流、すなわち、スタック100側からエアポンプ61側への水の流れを遮断する。逆止弁23は、遮断弁の一例である。逆止弁23としては、例えば、ポペット式、スイング式ウエハー式、リフト式ボール式フート式など、任意の形式の逆止弁が用いられてよい。なお、逆止弁23の代わりに、電磁弁が用いられてもよい。

0027

第4制御弁63Dは、開いた状態となったときに、スタック100のカソード側で生成された水を外部へ排出する。第4制御弁63Dは、スタック100の停止時に閉じた状態となる。第4制御弁63Dが閉じた状態となることで、スタック100から外部への空気の排出が遮断され、後述するセパレータ110の第1流路111aの湿度が保たれる。これにより、固体高分子電解質膜131のカソード電極132の乾燥が防止される。第4制御弁63Dは、例えば、図1に示されるシステム制御部71からの指令(例えば、信号)に基づいて開状態と閉状態とを切替可能なソレノイド弁によって構成される。但し、本発明の実施に用いられる弁は、ソレノイド弁に限定されるものではない。本発明の実施には、ソレノイド弁の代わりに、例えば、モータによって開放状態を調整可能な電動弁が用いられても差し支えない。

0028

置換流路部材30は、空気流路部材20から水素流路部材10へ空気を流通させるためのものである。置換流路部材30は、水素流路部材10における第1制御弁63Aと第2制御弁63Bとの間の位置と、空気流路部材20における流量計61aと逆止弁23との間の位置とに接続される。置換流路部材30の空気流路部材20側には、第5制御弁63Eが配置される。置換流路部材30の水素流路部材10側には、遮断弁の一例である逆止弁32が配置される。

0029

第5制御弁63Eは、水素流路部材10と空気流路部材20とを連通又は遮断させるためのものである。置換弁31は、例えば、図1に示されるシステム制御部71からの指令(例えば、信号)に基づいて開状態と閉状態とを切替可能なソレノイド弁によって構成される。但し、本発明の実施に用いられる弁は、ソレノイド弁に限定されるものではない。本発明の実施には、ソレノイド弁の代わりに、例えば、モータによって開放状態を調整可能な電動弁が用いられても差し支えない。

0030

燃料電池6の運転時において、第5制御弁63Eは、システム制御部71からの指令に従って閉じた状態となり、水素流路部材10と空気流路部材20とを遮断させる。これにより、エアポンプ61から供給される空気は、空気流路部材20を通ってスタック100のカソード側に流れる。一方、燃料電池システム1の停止時において、第5制御弁63Eは、システム制御部71からの指令に従って開いた状態となり、水素流路部材10と空気流路部材20とを連通させる。これにより、空気流路部材20、置換流路部材30及び燃料ガス流路部材10を通るルートが形成される。このとき、エアポンプ61から供給される空気は、置換流路部材30を介して、空気流路部材20から水素流路部材10へ流れる。その後、空気は、水素流路部材10からスタック100のアノード側に流れ、後述するセパレータ110の第2流路117aに残留した水素ガスを外部へ排出する。

0031

逆止弁32は、置換流路部材30の一方から他方への流れを許容し、他方から一方への流れを制限する。すなわち、逆止弁32は、空気流路部材20側から水素流路部材10側への空気の流れを許容する。逆止弁32は、水素流路部材10側から空気流路部材20側への水素の流れを遮断する。逆止弁32としては、例えば、ポペット式、スイング式、ウエハー式、リフト式、ボール式、フート式など、任意の形式の逆止弁が用いられてよい。なお、逆止弁32の代わりに、電磁弁が用いられてもよい。

0032

<<スタック>>
図3に示されるように、スタック100は、複数の単位電池セル101aと、2つのエンドプレート101Bとを備える。複数の単位電池セル101aは、直列に積層された単位電池セル群101Aを構成する。2つのエンドプレート101Bの一方は、単位電池セル群101Aの一端に配置される。2つのエンドプレート101Bの他方は、単位電池セル群101Aの他端に配置される。複数本ボルト101Cは、複数の単位電池セル101a及び2つのエンドプレート101Bを貫通し、複数の単位電池セル101a及び2つのエンドプレート1Bを互いに固定する。

0033

一方のエンドプレート101Bには、空気流入孔101Dと、水素流入孔101Eとが形成される。空気流入孔101Dは、後述するセパレータ110の第1貫通孔112に連通する。空気流入孔101Dには、上述したスタック100より上流の空気流路部材20を介して、エアポンプ61が接続される。水素流入孔101Eは、後述するセパレータ110の第3貫通孔114に連通する。水素流入孔101Eには、上述したスタック100より上流の水素流路部材10を介して、MHタンク62が接続される。

0034

他方のエンドプレート101Bには、空気排出孔(非図示)と、水素排出孔(非図示)とが形成される。空気排出孔は、後述するセパレータ110の第2貫通孔113に連通する。空気排出孔には、上述したスタック100より下流の空気流路部材20が接続される。水素排出孔は、後述するセパレータ110の第4貫通孔115貫通孔に連通する。水素排出孔には、上述したスタック100より下流の水素流路部材10が接続される。

0035

一方のエンドプレート101Bと単位電池セル群101Aとの間には、集電板101Fが設けられる。他方のエンドプレート101Bと電池セル群101Aとの間には、集電板101Gが設けられる。これら集電板101F、101Gは、後述するシステム制御基板7を介して、第2給電ラインL2に接続される。停電時において、スタック100で生成された電力は、第2給電ラインL2を介して、燃料電池6の補器類、システム制御基板7、バッテリ8及び負荷Rに供給される。

0036

図4図6に示されるように、スタック100を構成する各単位電池セル101aは、膜/電極接合体130と、2つのガスケット120a、120bと、2つのセパレータ110とを有する。2つのガスケット120a、120bは、膜/電極接合体130の周縁部にそれぞれ設けられる。2つのセパレータ110の一方は、ガスケット120aを介して、膜/電極接合体130の一方の面に接触する。2つのセパレータ110の他方は、ガスケット120bを介して、膜/電極接合体130の他方の面に接触する

0037

<<<膜/電極接合体>>>
図6に示されるように、膜/電極接合体130は、固体高分子電解質膜131、カソード電極132及びアノード電極133を有する。固体高分子電解質膜131は、プロトン導電性を有する。固体高分子電解質膜131は、含水状態においてプロトンを選択的に輸送する。固体高分子電解質膜131は、例えばナフィオン登録商標)などの、スルホン酸基を持ったフッ素系ポリマーで構成される。

0038

アノード電極133は、膜/電極接合体130の一方の面に接触する。アノード電極133は、触媒層133aと、ガス拡散層133bとを有する。ガス拡散層133bは、導電性と、燃料ガス(例えば、水素)の通気性とを兼ね備える。ガス拡散層133bは、例えば、カーボンペーパーなどによって構成される。触媒層133aは、膜/電極接合体130の一方の面とガス拡散層133bとの間に設けられる。触媒層133aは、白金系の金属触媒担持したカーボン粉末を主成分とする触媒を含む。触媒層133aは、例えば、ガス拡散層133bを構成するカーボンペーパーに対して、触媒を有機溶媒に分散させたペーストを塗布することで形成される。

0039

カソード電極132は、膜/電極接合体130の他方の面に接触する。カソード電極132は、触媒層132aとガス拡散層132bとを有する。ガス拡散層132bは、導電性と、酸化ガス(例えば、空気)の通気性とを兼ね備える。ガス拡散層132bは、例えば、カーボンペーパーなどによって構成される。触媒層132aは、膜/電極接合体130の他方の面とガス拡散層132bとの間に設けられる。触媒層132aは、白金系の金属触媒を担持したカーボン粉末を主成分とする触媒を含む。触媒層132aは、例えば、ガス拡散層132bを構成するカーボンペーパーに対して、触媒を有機溶媒に分散させたペーストを塗布することで形成される。

0040

<<<セパレータ>>>
セパレータ110は、金属製の長方形平板状の部材である。セパレータ110は、例えば、アルミニウム、ステンレス、カーボンなどで構成される。セパレータ110は、複数の第1流路壁111と、複数の第2流路壁117と、2つの第1貫通孔112と、2つの第2貫通孔113と、2つの第3貫通孔114と、2つの第4貫通孔115とを含む。

0041

図4及び図5に示されるように、セパレータ110の一方の面(例えば、表面)における中央には、複数の第1流路壁111が間隔をあけて平行に設けられる。全ての第1流路壁111を含む略長方形の領域は、膜/電極接合体130のカソード電極132の外形に対応する。各第1流路壁111と、各第1流路壁111の頂点に接触するカソード電極132とによって、膜/電極接合体130に供給される酸化ガスの複数の第1流路111aが形成される。これら第1流路111aの一端には、セパレータ110の短辺に沿って、2つの第1貫通孔112が設けられる。また、これら第1流路111aの他端には、セパレータ110の短辺に沿って、2つの第2貫通孔113が設けられる。第1貫通孔112を通過した空気は、第1流路111aを流れることで、カソード電極132に供給される。第1流路111aを流れた空気は、カソード電極132で生成された水とともに、第2貫通孔113を通過する。セパレータ110の表面には、厚み方向に突出するガスケットライン37Aが形成される。ガスケットライン37Aは、複数の第1流路111aと、2つの第1貫通孔112と、2つの第2貫通孔113との外周を隙間なく取り囲む。

0042

また、セパレータ110の他方の面(例えば、裏面)における中央には、表面と同様に、複数の第2流路壁117が間隔をあけて平行に設けられる。複数の第2流路壁117は、表面のストレート型の流路壁111と異なり、その両端が第3貫通孔114及び第4貫通孔115に向かってそれぞれ直角に曲折したサーペンタイン型となっている。複数の第2流路壁117を含む略長方形の領域は、膜/電極接合体130の表面に設けたアノード電極133の外形に対応する。各第2流路壁117と、各第2流路壁117の頂点に接触するアノード電極133とによって、膜/電極接合体130に供給される水素が流れる複数の第2流路117aが形成される。第3貫通孔114を通過した水素は、第2流路117aを流れることで、アノード電極133に供給される。第2流路117aを流れた水素は、第4貫通孔115を通過する。セパレータ110の裏面には、表面と同様に、厚み方向に突出するガスケットライン37Bが形成される。ガスケットライン37Bは、複数の第2流路117aと、2つの第3貫通孔114と、2つの第4貫通孔115との外周を隙間なく取り囲む。

0043

セパレータ110の互いに対向する長辺の近傍には、それぞれ複数の挿通孔116が等間隔で設けられる。本実施形態では、セパレータ110の強度を向上させるため、第3貫通孔114及び第4貫通孔115が、隣接する2つの挿通孔116の間の領域に設けられる。

0044

<<<ガスケット>>>
ガスケット120a、120bは、セパレータ110とほぼ同一寸法の長方形のシート材からなる。ガスケット120a、120bは、貫通孔121〜126を有する。ガスケット120a、120bを形成するシート材としては、例えば、極めて薄く加工したシリコンゴム又はエラストマーなどの弾性体を用いることができる。ガスケット120a、120bの中央には、最も大きな長方形の貫通孔121が設けられる。この貫通孔121の外形及び位置は、セパレータ110の表面に形成された各第1流路壁111と、セパレータ110の裏面に形成された各第2流路壁117とを含む、略長方形の領域に対応する。また、貫通孔121の外形は、膜/電極接合体130の両面に設けたカソード電極132及びアノード電極133にも対応する。

0045

ガスケット120a、120bの互いに対向する短辺の近傍で、かつ長方形の貫通孔121の両端には、それぞれ2つの貫通孔122と、2つの貫通孔123とが設けられる。2つの貫通孔122の外形及び位置は、セパレータ110の2つの第1貫通孔112にそれぞれ対応する。また、2つの貫通孔123の外形及び位置は、セパレータ110の2つの第2貫通孔113にそれぞれ対応する。

0046

ガスケット120a、120bの一の長辺の近傍には、2つの貫通孔124と、2つの貫通孔125とが間隔をあけて設けられる。2つの貫通孔124の外形及び位置は、セパレータ110の2つの第3貫通孔114にそれぞれ対応する。また、2つの貫通孔125の外形及び位置は、セパレータ110の2つの第4貫通孔115にそれぞれ対応する。

0047

ガスケット120a、120bの互いに対向する長辺の近傍には、それぞれ複数の貫通孔126が等間隔で設けてある。これら貫通孔126の外形及び位置は、セパレータ110の各挿通孔116にそれぞれ対応する。

0048

図4及び図6に示されるように、ガスケット120aは、アノード電極133の外周に隣接し、固体高分子電解質膜131の一方の面に接触する。ガスケット120aは、セパレータ110の裏面に形成されたガスケットライン37Bによって押さえられる。ガスケット120aは、第2流路117aを流れる水素が、単位電池セル101aから外部に漏れることを防止する。ガスケット120bは、カソード電極132の外周に隣接し、固体高分子電解質膜131の他方の面に接触する。ガスケット120bは、セパレータ110の表面に形成されたガスケットライン37Aによって押さえられる。ガスケット120bは、第1流路111aを流れる空気が、単位電池セル101aから外部に漏れることを防止する。

0049

図3及び図4において、複数の単位電池セル101aが直接に積層されるので、第1貫通孔112及び貫通孔122が一直線に整列する。第3貫通孔114及び貫通孔124と、第2貫通孔113及び貫通孔123と、第4貫通孔115及び貫通孔125も、同様に、それぞれ一直線に整列する。一方のエンドプレート101Bの水素流入孔101Eは、一直線に整列した第3貫通孔114及び貫通孔124に連通する。一方のエンドプレート101Bの空気流入孔101Dは、一直線に整列した第1貫通孔112及び貫通孔122に連通する。他方のエンドプレート101Bの水素排出孔(非図示)は、一直線に整列した第4貫通孔115及び貫通孔125に連通する。他方のエンドプレート101Bの空気排出孔(非図示)は、一直線に整列した第2貫通孔113及び貫通孔123に連通する。

0050

<<燃料電池の動作>>
水素流入孔101Eからスタック100の内部に供給された水素は、積層方向に一直線に整列した第3貫通孔114に流入する。水素は、第3貫通孔114から第2流路117aに流入する。第2流路117aに流入した水素は、アノード電極133の拡散層133bによって膜/電極接合体130の面方向に拡散され、アノード電極133の触媒層133aに接触する。触媒層133aに接触した水素は、触媒層133aに含まれる触媒によって、水素イオン電子とに乖離する。水素イオンは、固体高分子膜131を伝導し、カソード電極132の触媒層132aに到達する。一方、電子は、集電板101Fから、外部に取り出される。アノード電極133に接触した水素ガスは、第2流路117aに沿って第4貫通孔115に到達し、水素排出孔(非図示)を介してスタック1の外部に排出される。

0051

空気導入口101Dからスタック100の内部に供給された空気は、積層方向に一直線に整列した第1貫通孔112に流入する。空気は、第1貫通孔112から第1流路111aに流入する。第1流路111aに流入した空気は、カソード電極132の拡散層132bによって膜/電極接合体130の面方向に拡散され、カソード電極132の触媒層132aに接触する。空気に含まれる酸素は、触媒層132aに含まれる触媒によって、固体高分子膜131を伝導してきた水素イオンと、集電板101Fから取り出され、外部負荷を介して集電板101Gから伝導される電子と反応することで、水を生成する。この電子の移動によって、電力が発生する。カソード電極132に接触した空気は、生成された水とともに、第1流路111aに沿って第2貫通孔113に到達し、空気排出孔(非図示)を介してスタック1の外部に排出される。

0052

<<燃料電池の補器類>>
図1に示されるように、燃料電池6は、スタック100に発電を行わせるための種々の補器類を備える。上述のとおり、図1中の実線は、電力の供給経路を示す。図1中の点線は、検出結果や指令などの信号の伝送経路を示す。燃料電池6の各補器類と、システム制御基板71とは、図1中の実線で示された伝送経路によって電気的に接続され、点線で示された伝送経路によって信号の送受信が可能となっている。

0053

上述のとおり、エアポンプ61は、スタック100のカソード側の入口に接続された空気流路部材20(図2を参照)に配置される。エアポンプ61は、システム制御基板7のポンプ駆動回路81に電気的に接続される。ポンプ駆動回路81は、補器類電源75に電気的に接続される(接続は非図示)。エアポンプ61には、ポンプ駆動回路81を介して補器類電源75からの直流電流が供給される。ポンプ駆動回路81は、システム制御部71からの指令(例えば、信号)に基づいて、エアポンプ61をON/OFF動作させる。

0054

流量計61aは、エアポンプ61から供給される空気の流量を検出する。流量計61aは、検出結果を示す信号を、システム制御基板7のシステム制御部71に送信する。流量計61aの構成は、特に限定されるものではない。例えば、流量計61aとして熱式差圧式面積式超音波式などの流量計を用いることができる。本実施形態の流量計61aは、サーミスタを用いた熱式の流量計である。

0055

MHタンク62には、温度センサ62a、MHヒータ62b及び調圧器62cが設けられる。温度センサ62aは、MHタンク62に直接又は間接に接触し、MHタンク62の温度を検出する。温度センサ62aは、検出結果を示す信号を、システム制御部71に送信する。温度センサ62aとしては、白金やサーミスタなどの測温抵抗体や、熱電対が用いられてよい。MHヒータ62bは、システム制御基板71のヒータ駆動回路84に電気的に接続される。ヒータ駆動回路84は、第1給電ラインL1に電気的に接続される。MHヒータ62bには、ヒータ駆動回路84を介して商用交流電源2からの交流電流が供給される。ヒータ駆動回路84は、システム制御部71からの指令(例えば、信号)に基づいて、MHヒータ62bをON/OFF動作させる。MHヒータ62bがONの場合、MHヒータ62bに電流が流れることで、MHヒータ62bは発熱する。MHヒータ62bは、例えば、流れる電流に応じて発熱する電熱線である。

0056

MHタンク62内の水素吸蔵合金は、吸熱反応によって水素を放出する。水素吸蔵合金の温度が規定値よりも低くなると、十分な水素が放出されない。システム制御部71は、温度センサ62aによって検出されたMHタンク62の温度を規定値と比較し、MHヒータ62bをON/OFF動作させる指令をヒータ駆動回路84に送信する。本実施形態では、規定値は15℃に設定される。システム制御部71は、温度センサ62aから受信した信号が示すMHタンク62の温度が15℃未満のときに、MHヒータ62bをONにさせる指令をヒータ駆動回路84に送信する。一方、システム制御部71は、温度センサ62aから受信した信号が示すMHタンク62の温度が15℃以上のときに、MHヒータ62bをOFFさせる指令をヒータ駆動回路84に送信する。

0057

調圧器62cは、図2に示される水素流路部材10内の圧力が規定値になるように調整する。すなわち、調圧器62cは、システム制御部71の指令に基づいて、MHタンク62から水素流路部材10へ供給される水素の流量を制御する。規定値は、スタック100の発電に十分な水素流路部材10内の圧力の値である。例えば、本実施形態では、規定値は50kPa以上に設定される。図2に示されるように、水素流路部材10には圧力センサ62dが配置される。システム制御部71は、圧力センサ62dによって検出された水素流路部材10内の圧力を規定値と比較する。システム制御部71は、圧力センサ62dから受信した信号が示す水素流路部材10内の圧力が50kPa未満のときに、調圧器62cを動作させる指令を調圧器62cに送信する。

0058

図1に示される複数の制御弁63は、図2に例示される第1制御弁63A、第2制御弁63B、第3制御弁63C、第4制御弁63D及び第5制御弁63Eに相当する。複数の制御弁63は、図2に示されるように、スタック100に接続された水素流路部材10、空気流路部材20及び置換流路部材30のそれぞれに配置される。複数の制御弁63は、システム制御基板71の制御弁駆動回路82に電気的に接続される。制御弁駆動回路82は、補器類電源75に電気的に接続される(接続は非図示)。制御弁63には、制御弁駆動回路82を介して補器類電源75からの直流電流が供給される。制御弁駆動回路82は、システム制御部71からの指令(例えば、信号)に基づいて、複数の制御弁63を個別に開閉動作させる。

0059

図1に示されるように、複数の制御弁63には、温度センサ63a及び制御弁ヒータ63bが設けられる。温度センサ63aは、制御弁63の周辺の温度を検出する。温度センサ63aは、検出結果を示す信号を、システム制御部71に送信する。温度センサ63aとしては、白金やサーミスタなどの測温抵抗体や、熱電対が用いられてよい。

0060

制御弁ヒータ63bは、システム制御基板71のヒータ駆動回路84に電気的に接続される。ヒータ駆動回路84は、第1給電ラインL1に電気的に接続される。制御弁ヒータ63bには、ヒータ駆動回路84を介して商用交流電源2からの交流電流が供給される。ヒータ駆動回路84は、システム制御部71からの指令(例えば、信号)に基づいて、制御弁ヒータ63bをON/OFF動作させる。

0061

燃料電池6を稼働させると、発電に伴って水が生成されるため、制御弁63に水滴が溜まる可能性がある。制御弁63に溜まった水滴が凍結すると、次に燃料電池6を起動させるときに、制御弁63が開かなくなる。システム制御部71は、温度センサ63aによって検出された制御弁63の周辺の温度を規定値と比較し、制御弁ヒータ63bをON/OFF動作させる指令をヒータ駆動回路84に送信する。本実施形態では、規定値を5℃に設定してある。システム制御部71は、温度センサ63aから受信した信号が示す制御弁63の温度が5℃未満のときに、制御ヒータ63bをONにさせる指令をヒータ駆動回路84に送信する。一方、システム制御部71は、温度センサ63aから受信した信号が示す温度が5℃以上のときに、制御弁ヒータ63bをOFFする指令をヒータ駆動回路84に送信する。制御弁ヒータ63bは、例えば、制御弁63の収納部の壁面に貼られたシート状ヒータとすることができる。このシート状ヒータが、制御弁63の収納部内の温度を5℃以上に維持する。制御弁ヒータ63bは、例えば、流れる電流に応じて発熱する電熱線であってもよい。

0062

図1に示される温度センサ64aは、図2に示されるスタック100のアノード側の出口に接続された水素流路部材10の端部と、スタック100のカソード側の出口に接続された空気流路部材20の端部との付近に設けられる。温度センサ64aは、スタック100から排気されたガスの温度を検出する。温度センサ64aは、検出結果を示す信号を、システム制御部71に送信する。

0063

交流無停電電源システム1の筐体(非図示)には、図1に示される冷却ファン65及び筐体内温度検出部66aが設けられる。冷却ファン65は、システム制御基板71のファン駆動回路83に電気的に接続される。ファン駆動回路83は、補器類電源75に電気的に接続される。冷却ファン65には、ファン駆動回路83を介して補器類電源75からの直流電流が供給される。ファン駆動回路83は、システム制御部71の指令(例えば、信号)に基づいて、ON/OFF動作させる。冷却ファン65がONになった場合、冷却ファン65に電流が供給されるため、冷却ファン65は、スタック100に対して送風する。冷却ファン65の送風によって、スタック100は冷却される。

0064

筐体内温度検出部66aは、筐体内の温度を検出する。筐体内温度検出部66aは、検出結果を示す信号を、システム制御部71に送信する。燃料電池6が収納された筐体内の温度が規定値よりも高くなると、MHタンク62内の圧力が高くなりすぎる。システム制御部71は、筐体内温度検出部66aによって検出された筐体内の温度を規定値と比較し、冷却ファン65をON/OFF動作させる。本実施形態では、規定値を40℃に設定してある。システム制御部71は、筐体内温度検出部66aから受信した信号が示す筐体内の温度が40℃を超えたときに、冷却ファン65をONにさせる指令をファン駆動回路83に送信する。一方、システム制御部71は、筐体内温度検出部66aから受信した信号が示す温度が40℃以下のときに、冷却ファン65をOFFさせる指令をファン駆動回路83に送信する。

0065

<システム制御基板>
システム制御基板7は、システム制御部71、不揮発性メモリ72、表示部73、制御基板電源74、補器類電源75、電流/電圧検出部76、遮断回路77、電力回路78及び電流/電圧検出部79、ポンプ駆動回路81、制御弁駆動回路82、ファン駆動回路83及びヒータ駆動回路84を含む。上述のとおり、図1中の実線は、電力の供給経路を示す。図1中の点線は、検出結果や指令などの信号の伝送経路を示す。システム制御部71の構成要素は、図1中の実線で示された伝送経路によって電気的に接続され、図1中の点線で示された伝送経路によって信号の送受信が可能となっている。

0066

システム制御部71は、例えば、一又は複数のCPU(Central Processing Unit)又はマルチコアCPUと、RAM(Random Access Memory)により構成される。また、システム制御部71は、後述する制御処理を実行するための専用の回路基板により構成されてもよい。また、システム制御部71は、後述する制御処理を実行するための専用のASIC(Application Specific IntegratedCircuit)により構成されてもよい。システム制御部71は、通常時及び停電時において、交流無停電電源システム1の全般的な制御処理を行う。システム制御部71は、通常時において、例えば、交流無停電電源システム1の起動制御、停電の監視、商用交流電源2からの電力によるバッテリ8の充電制御、MHタンク62の温度制御、制御弁63の温度制御、筐体内の温度制御などを行う。システム制御部71は、停電時において、停電の検出、切替リレー3の制御、燃料電池6の起動制御、燃料電池6からの電力によるバッテリ8の充電制御、復電の検出、燃料電池6の停止制御などを行う。

0067

ここで、第1給電ラインL1には、電圧検出部71aが電気的に接続される。電圧検出部71aは、第1給電ラインL1を流れる商用交流電源2の電圧に基づいて、パルス信号を出力する。電圧接続部71は、システム制御部71と電気的に接続される。システム制御部71は、電圧検出部71aのパルス信号に基づいて、商用交流電源2の停電及び復電を検出する。停電及び復電の検出方法については、後に図8(a)、(b)を参照して詳述する。

0068

システム制御部71は、切替リレー3に対して、第1指令及び第2指令(例えば、信号)を送信する。第1指令は、切替リレー3の接点を、第1入力部3aと出力部3cとが接続された状態(以下「第1状態」という)にさせる指令である。第2指令は、切替リレー3の接点を、第2入力部3bと出力部3cとが接続された状態(以下「第2状態」という)にする指令である。商用交流電源2から電力が供給されている通常時において、切替リレー3の接点は、第1状態になっている。システム制御部71は、停電を検出した場合に、切替リレー3に第2指令を送信する。第2指令を受信した切替リレー3は、接点を第1状態から第2状態に切り替える。これにより、負荷Rの電力供給ルートが、第1給電ラインL1から第2給電ラインL2に切り替わる。切替リレー3の接点が第2状態のときは、バッテリ8又は燃料電池6からの電力が、第2給電ラインL2を通って負荷Rに供給される。

0069

一方、システム制御部71は、復電を検出した場合に、切替リレー3に第1指令を送信する。第1指令を受信した切替リレー3は、接点を第2状態から第1状態に切り替える。これにより、負荷Rへの電力供給ルートが、第2給電ラインL2から第1給電ラインL1に切り替わる。切替リレー3の接点が第1状態のときは、商用交流電源2からの電力が、第1給電ラインL1を通って負荷Rに供給される。

0070

なお、本実施形態の交流無停電電源システム1は、本システムの主要な制御処理を、1つのシステム制御部71が行う構成となっている。しかし、本発明の交流無停電電源システムは、1つの制御部を備えた構成に限定されるものではない。本発明の交流無停電電源システムは、本システムの主要な制御処理を、複数の制御部が行う構成とすることができる。

0071

不揮発性メモリ72は、システム制御部71の制御処理に従い、交流無停電電源システム1の運用に関する種々のデータを記憶する。表示部73は、例えば、液晶表示パネルや7セグメントLEDなどを用いることができる。表示部73は、システム制御部71の制御処理に従い、文字記号などの情報を表示する。

0072

制御基板電源74は、通常時において、商用交流電源2からの電力をシステム制御基板7で利用可能な電圧に変換したうえで、システム制御基板7に供給する。補器類電源75は、通常時において、商用交流電源2からの電力を燃料電池6の補器類で利用可能な電圧に変換したうえで、補器類に供給する。停電時においては、バッテリ8又は燃料電池6から電力が、第2給電ラインL2を通って、制御基板電源74及び補器類電源75に供給される。

0073

停電時における燃料電池6からの電力は、電流/電圧検出部76、遮断回路77、電力回路78及び電流/電圧検出部79を通って、第2給電ラインL2に流れる。電流/電圧検出部76は、スタック100の出力側に接続される。電流/電圧検出部76は、スタック100が発電した電力の電流の値と電圧の値とを検出する。電流/電圧検出部76は、検出結果を示す信号を、システム制御部71に送信する。

0074

スタック100の電流の値は、発電に使われた水素の消費量を示す。上述のとおり、燃料電池6は、水素から乖離した水素イオン及び電子と、空気に含まれる酸素とを反応させて水を生成し、このときの電子の移動によって電力を発生させる。発電の際に移動した電子の量は、スタック100の電流の値に対応するとともに、発電に使われた水素の消費量に対応する。システム制御部71は、電流/電圧検出部76から受信したスタック100の電流の値に基づいて、MHタンク62の水素残量を算出する。システム制御部71が算出した水素残量の値は、不揮発性メモリ72に記憶される。また、システム制御部71は、MHタンク62の水素残量がに近づいた場合には、表示部73に対応する情報を表示する指令を送信し、表示部73に所定の情報を表示させる。さらに、システム制御部71は、スタック100の電流の値に基づいて、エアポンプ61に対して空気の供給量を変更する指令を送信する。

0075

一方、スタック100の電圧の値は、スタック100の寿命相関関係を有する。例えば、図5に示される固体高分子膜131の膜質経年劣化して薄くなると、クロスリーク量が増加する。また、図5に示される触媒層132a、133aに含まれる白金触媒劣化すると、触媒層132a、133aの反応効率が低下する。このような要因により、スタック100の出力電圧は、時間の経過に伴って低下する。したがって、スタック100の電圧の値の低下は、固体高分子膜131や触媒層132a、133aなどの構成要素の劣化を示す。システム制御部71は、スタック100の電圧の値に基づいて、スタック100の寿命を判断する。システム制御部71は、スタック100の寿命が零に近づいた場合には、表示部73に対応する情報を表示する指令を送信し、表示部73に所定の情報を表示させる。

0076

遮断回路77は、スタック100が発電していない通常時において、スタック100をシステム制御基板7から電気的に遮断する。商用交流電源2からシステム制御基板7に供給される電力が、スタック100に流れることを防止するためである。遮断回路77は、燃料電池6の起動時に、システム制御部71からの指令(例えば、信号)に基づいて、スタック100とシステム制御基板7との電気的な遮断を解除する。

0077

電力回路78は、システム制御部71からの指令(例えば、信号)に基づいて、バッテリ8を定電流定電圧(CCCV)又は定電圧定電流(CVCC)で充電する。スタック100の電圧は、負荷Rの消費電力増減に伴って変動する。電力回路78は、バッテリ8に供給されるスタック100の電流及び電圧を平滑化する。また、電力回路78は、例えば、スタック100の電流を一定の値にし、バッテリ8の電圧が規定値に達した後は、規定値の電圧が維持されるように、スタック100の電流の値を下げる。さらに、電力回路78は、スタック100からインバータ9に供給される電圧を一定の値に変換する。例えば、本実施形態では、スタック100の電圧が30〜50Vの間で変動する。電力回路78は、スタック100の電圧を、バッテリ8の出力電圧と同じ24Vに変換する。

0078

電流/電圧検出部79は、電力回路78を通ってバッテリ8に供給される電力の電流及び電圧を検出する。電流/電圧検出部79は、検出結果を示す信号を、システム制御部71に送信する。システム制御部71は、電流/電圧検出部79によって検出された電流の値に基づいて、バッテリ8の充電量を算出する。また、システム制御部71は、電流/電圧検出部79によって検出された電圧の値に基づいて、バッテリ8の電圧値を監視する。

0079

上述のとおり、ポンプ駆動回路81は、システム制御部71からの指令に基づいて、燃料電池6のエアポンプ61をON/OFF動作させる。ポンプ駆動回路81は、補器類電源75に電気的に接続されている(接続は非図示)。ポンプ駆動回路81には、補器類電源75からの直流電流が供給される。システム制御部71の指令は、例えば、トランジスタのON/OFFによって生成される制御信号である。システム制御部71が、ポンプ駆動回路81に制御信号を送信することで、ポンプ駆動回路81からエアポンプ61への電流供給が開始及び停止される。

0080

上述のとおり、制御弁駆動回路82は、システム制御部71からの指令に基づいて、燃料電池6の配管に配置された複数の制御弁63(図2の第1〜第5制御弁63A〜63E)を個別に開閉動作させる。制御弁駆動回路82は、補器類電源75に電気的に接続されている(接続は非図示)。制御弁駆動回路82は、補器類電源75からの直流電流が供給される。システム制御部71の指令は、例えば、トランジスタのON/OFFによって生成される制御信号である。システム制御部71が、制御弁駆動回路82に制御信号を送信することで、制御弁駆動回路82から複数の制御弁63への電流供給が開始及び停止される。

0081

上述のとおり、ファン駆動回路83は、システム制御部71からの指令に基づいて、冷却ファン65をON/OFF動作させる。ファン駆動回路83は、補器類電源75に電気的に接続されている(接続は非図示)。ファン駆動回路83には、補器類電源75からの直流電流が供給される。システム制御部71の指令は、例えば、トランジスタのON/OFFによって生成される制御信号である。システム制御部71が、ファン駆動回路83に制御信号を送信することで、ファン駆動回路83から冷却ファン65への電流供給が開始及び停止される。

0082

上述のとおり、ヒータ駆動回路84は、システム制御部71からの指令に基づいて、MHヒータ62b及び制御弁ヒータ63bをON/OFF動作させる。ヒータ駆動回路84は、第1給電ラインL1に電気的に接続される。ヒータ駆動回路84には、商用交流電源2からの交流電流が供給される。システム制御部71の指令は、例えば、トランジスタのON/OFFによって生成される制御信号である。システム制御部71が、ヒータ駆動回路84に制御信号を送信することで、ヒータ駆動回路84からMHヒータ62b及び制御弁ヒータ63bへの電流供給が開始及び停止される。

0083

<バッテリ>
バッテリ8は、通常時において、商用交流電源2から供給される電力で充電される。一方、バッテリ8は、停電時において、燃料電池6が稼働していない場合は、制御基板電源74及び補器類電源75を介して、システム制御基板7、燃料電池6の補器類及び負荷Rに電力を供給する。また、バッテリ8は、停電時において、燃料電池6が稼働している場合は、燃料電池6から供給される電力で充電される。本実施形態の交流無停電電源システム1では、商用交流電源2の停電発生から規定時間を経過する間は、バッテリ8が電力を供給する。本実施形態の交流無停電電源システム1では、例えば、この規定時間を10秒に設定してある。10秒を経過しても復電しない場合は、燃料電池6が起動される。つまり、燃料電池6は、10秒程度の短い停電では起動されない。10秒程度の短い停電には、バッテリ8の電力で対処する。ここでいう規定時間の10秒は、スタック100の発電を開始させる基準となる第2時間の一例である。バッテリ8は、充電可能な二次電池である。本実施形態では、バッテリ8として、24Vの出力電圧を有する鉛蓄電池が用いられる。但し、バッテリ8は、リチウムイオン電池ニッケル水素電池など、他の二次電池が用いられてよい。また、バッテリ8の出力電圧は24Vに限定されず、他の任意の電圧(例えば、12V)であってよい。

0084

バッテリ8には、温度センサ8aが設けられる。温度センサ8aは、バッテリ8の温度を検出する。温度センサ8aは、検出結果を示す信号を、システム制御部71に送信する。システム制御部71は、温度センサ8aによって検出されたバッテリ8の温度が規定値を超えた場合に、バッテリ8の充電を中止する。交流無停電電源システム1では、例えば、この規定値を40℃に設定してある。なお、バッテリ8の過剰な発熱は、例えば、交流無停電電源システム1の筐体(非図示)内に、常に外気取り入れることで防止することができる。

0085

<インバータ、切替リレー>
インバータ9は、第2給電ラインL2を介して、バッテリ8又は燃料電池6から供給される電力を直流から交流に変換する。インバータ9は、例えば、バッテリ8又は燃料電池6から出力される24Vの直流電圧を、商用電源と同じ100Vの交流電圧に変換可能な、DC/ACインバータである。

0086

上述のとおり、切替リレー3は、システム制御部71の第1指令を受信して、接点を第1状態(第1入力部3aと出力部3cとの接続状態)にする。また、切替リレー3は、システム制御部71の第2指令を受信して、接点を第1状態から第2状態(第2入力部3bと出力部3cとの接続状態)に切り替える。切替リレー3の接点が第1状態のときには、商用交流電源2から供給される電力が、第1給電ラインL1を介して負荷Rに供給される。また、切替リレー3の接点が第2状態のときには、バッテリ8又は燃料電池6から供給される電力が、第2給電ラインL2及びインバータ9を介して負荷Rに供給される。ここで、システム制御部71から切替リレー3に送信される第1指令及び第2指令は、例えば、互いに電圧値の異なる2つの信号である。図8(a)に示されるように、第1指令は、電圧値が0Vの第1信号Lである。第2指令は、0Vよりも高い電圧値の第2信号Hである。第2信号Hの電圧値は、例えば、10Vに設定される。

0087

本実施形態の交流無停電電源システム1では、第2給電ラインL2にインバータ9を接続する構成を採用する。したがって、インバータ9は、切替リレー3の接点が第1状態から第2状態に切り替えられる停電時にのみ動作する。切替リレー3の接点が第1状態となる通常時は、常時、インバータ9を介さずに商用交流電源2からの電力が負荷Rに供給される。このような構成を採用したことにより、本実施形態の交流無停電電源システム1は、商用交流電源2からの電力をAC/DC変換して、常にインバータ9を介して負荷Rに電力を供給するシステムと比較して、インバータ9の稼働時間を停電時のみに限定することが可能なため、インバータ9が故障するまでの期間を延ばすことが可能である。

0088

<システムの制御処理>
次に、本実施形態の交流無停電電源システム1の制御処理の流れについて、図7を参照しつつ説明する。図7に示されるステップS1〜S19は、図2に示されるシステム制御部71により実行される。なお、図7に示されるステップS1〜S19が、複数の制御部により実行される構成としてもよいことは、上述のとおりである。

0089

<<制御処理の概要>>
交流無停電電源システム1が起動された後、ステップS1において、商用交流電源2の停電が発生したかが判断される。停電が発生していないと判別された場合(NO)は、ステップS2〜S11の通常時の制御が行われる。一方、停電が発生したと判別された場合(YES)は、ステップS12〜S19の停電時の制御(復電後の制御を含む)が行われる。ステップS1において停電の発生が検出されない限り、ステップS2〜S11の通常時の制御が繰り返し行われる。

0090

通常時の制御には、例えば、バッテリ8の充電に関する制御(ステップS2)、燃料電池6の補器類の管理に関する制御(ステップS3〜S11)が含まれる。一方、停電時の制御には、例えば、切替リレー3の切替制御(ステップS12、S14、S18)、商用交流電源2の復電の検出制御(ステップS13、S17)、燃料電池6の起動制御(ステップS16)及び燃料電池6の停止制御(ステップS19)が含まれる。

0091

本実施形態の交流無停電電源システム1においては、商用交流電源2が復電していない場合(ステップS13のNO)であって、かつ規定時間の10秒が経過した場合(ステップS15のYES)に、燃料電池6が起動される(ステップS16)。すなわち、燃料電池6は、停電の継続時間に基づいて起動される。なお、時間の計測は、たとえば、システム制御部71を構成するCPUが標準に備える計時機能を用いることで行われる。

0092

<<システムの起動>>
交流無停電電源システム1は、図2に示される電源スイッチ5がONにされることで起動する。交流無停電電源システム1が起動すると、商用交流電源2からの電力が、第1給電ラインL1を介して、システム制御基板7及び燃料電池6の補器類に供給される。上述のとおり、切替リレー3は、システム制御部71の第1指令を受信して、接点を第1状態(第1入力部3aと出力部3cとの接続状態)にする。システム制御部71の第1指令は、図8(a)に示される電圧値が0Vの第1信号Lである。したがって、通常時における切替リレー3は、交流無停電電源システム1の起動の有無に拘わらず、第1状態を維持する。そして、通常時における商用交流電源2からの電力は、交流無停電電源システム1の起動の有無に拘わらず、第1給電ラインL1を通って負荷Rに供給される。

0093

<<停電検出の制御>>
図7のステップS1において、システム制御部71は、商用交流電源2の停電が発生したかを判断する。図8(a)のタイムチャートは、ステップS1における停電検出の制御の具体例を示す。図8(a)の「商用交流電源」は、商用交流電源2の交流電圧波形を示す。図8(a)の「入力パルス」は、電圧検出部71aからシステム制御部71に入力されるパルス信号を示す。図8(a)の「リレー切替信号」は、システム制御部71から切替リレー3に送信される第1信号Lと第2信号Hとを示す。本実施形態では、第1信号Lを0V、第2信号Hを10Vに設定してある。

0094

本実施形態の交流無停電電源システム1では、停電の発生から10ms以内に切替リレー3の切り替えを完了させるために、8ビットタイマコンペアマッチAの割り込み処理を採用する。電圧検出部71aは、商用交流電源2の電圧の零クロスを検出してパルス信号を出力する。すなわち、電圧検出部71aは、商用交流電源2の電圧値が0Vを通過するときにパルス信号を出力する。具体的には、図8(a)中の電圧値0Vを示す水平な実線の上下に2本の水平な点線が描画される。2本の水平な点線は、それぞれ閾値となる所定の電圧値を示す。電圧検出部71aは、商用交流電源2の電圧値が、図8(a)中の2本の水平な点線で示された閾値となったときに、図8(a)中の「入力パルス」に示されるパルス信号を出力する。パルス信号は、商用交流電源2の電圧値が0Vを通過する前に立ち上がり、0Vを通過した後に立ち下がる。

0095

システム制御部71は、電圧検出部71aから入力したパルス信号の立ち上がりエッジa及び立ち下りエッジbを検出する。システム制御部71は、立ち上がりエッジaを検出した時点で割り込みを許可するとともに、タイマースタートさせる。本実施形態における「停電発生」は、システム制御部71が、タイマーのスタートから0.83ms以内に立ち下りエッジbを受信しなかった状態と定義される。立ち下りエッジbを受信しなかった状態とは、タイマーのスタートから0.83msが経過しても、電圧検出部71aのパルス信号が立ち上がったままの状態(図8(a)のcの矢印が指し示す箇所を参照)をいう。すなわち、立ち下りエッジbを受信しなかった状態は、商用交流電源2から第1給電ラインL1への電力の供給が断たれた状態、換言すれば、停電が発生した状態である。

0096

ステップS1において、システム制御部71は、タイマーのスタートから0.83ms以内に立ち下りエッジbを電圧検出部71aから受信したかを判断する。システム制御部71は、タイマーのスタートから0.83ms以内に立ち下りエッジbを電圧検出部71aから受信しなかったと判別した場合(YES)、すなわち、商用交流電源2の停電が発生した場合は、10Vの第2信号Hを切替リレー3に送信する。これにより、切替リレー3の接点が、第1状態から第2状態(第2入力部3bと出力部3cとの接続状態)に切り替えられる。このような停電検出の制御処理により、停電の発生から3ms以内に第2信号Hが送信され、停電の発生から10ms以内に切替リレー3の接点の切り替えが完了される。本実施形態における規定時間の0.83msは、停電発生の有無を決定するための第1時間の一例である。

0097

<<通常時の制御>>
一方、ステップS1において、システム制御部71は、タイマーのスタートから0.83ms以内に立ち下りエッジbを電圧検出部71aから受信したと判別した場合(NO)、すなわち、商用交流電源2の停電が発生していない場合は、制御処理をステップS2に移行させる。商用交流電源2の停電が発生していない通常時には、商用交流電源2から供給される電力によって、バッテリ8が充電される。ステップS2において、システム制御部71は、上述したバッテリ8の充電制御を開始する。すなわち、システム制御部71は、温度センサ8aの検出結果に基づいて、バッテリ8の温度の監視を開始する。システム制御部71は、バッテリ8の温度が40℃を超えた場合には、バッテリ8の充電を中止させる。

0098

次いで、システム制御部71は、制御処理をステップS3に移行させる。ステップS3において、システム制御部71は、筐体内温度検出部66aの検出結果に基づいて、筐体内温度が40℃を超えたかを判断する。筐体内温度が高温になりすぎると、MHタンク62内の圧力が高くなって望ましくないからである。また、筐体内温度が高温になりすぎると、バッテリ8やシステム制御基板7の寿命を縮める可能性がある。

0099

ステップS3において、システム制御部71は、筐体内温度が40℃を超えたと判別した場合(YES)は、制御処理をステップS4に移行させる。ステップS4において、システム制御部71は、冷却ファン65をONにさせる指令(例えば、信号)をファン駆動回路83に送信する。ファン駆動回路83は、システム制御部71の指令に基づいて、冷却ファン65への電流供給を開始する。これにより、冷却ファン65がONになり、冷却ファン65は燃料電池6に送風する。その後、システム制御部71は、制御処理をステップS6に移行させる。

0100

一方、ステップS3において、システム制御部71は、筐体内温度が40℃を超えていないと判別した場合(NO)は、制御処理をステップS5に移行させる。ステップS5において、システム制御部71は、冷却ファン65を停止させる指令(例えば、信号)をファン駆動回路83に送信する。上述のとおり、ステップS1において停電の発生が検出されない限り、ステップS2〜S11の通常時の制御が繰り返し行われる。このため、前回のステップS4の制御によって冷却ファン65がONになっている場合がある。このような場合、今回のステップS5におけるシステム制御部71の指令に基づいて、ファン駆動回路83が、冷却ファン65への電流供給を停止する。これにより、冷却ファン65がOFFになり、冷却ファン65は燃料電池6への送風を停止する。その後、システム制御部71は、制御処理をステップS6に移行させる。

0101

ここで、本実施形態のステップS3では、1つの筐体内温度の規定値(40℃)に基づいて、冷却ファン65のON/OFF動作を決定するが、筐体内温度の規定値を複数設定することもできる。例えば、冷却ファン65をONさせるかを決定するための第1規定値と、冷却ファン65をOFFさせるかを決定するための第2規定値とを設定してもよい。冷却ファン65をONさせるかを決定するための第1規定値は、冷却ファン65をOFFさせるかを決定するための第2規定値よりも高い温度の値に設定される。例えば、第1規定値を40℃、第2規定値を30℃に設定してもよい。好ましくは、第1規定値と第2規定との間に適度な数値の差を持たせ、冷却ファン65が頻繁にON/OFFを繰り返さない構成にするとよい。このような構成によれば、冷却ファン65への電流供給を行うファン駆動回路83の非図示の切替手段(例えば、リレー又は半導体リレー)の寿命短縮や破損を防止することができる。

0102

ステップS6において、システム制御部71は、温度センサ62aの検出結果に基づいて、MHタンク62の温度が15℃未満かを判断する。MHタンク62内の水素吸蔵合金が低温になりすぎると、十分な水素が放出されないからである。

0103

ステップS6において、システム制御部71は、MHタンク62の温度が15℃未満であると判別した場合(YES)は、制御処理をステップS7に移行させる。ステップS7において、システム制御部71は、MHヒータ62bをONにさせる指令(例えば、信号)をヒータ駆動回路84に送信する。ヒータ駆動回路84は、システム制御部71の指令に基づいて、MHヒータ62bへの電流供給を開始する。これにより、MHヒータ62bがONになり、MHヒータ62bは発熱する。その後、システム制御部71は、制御処理をステップS9に移行させる。

0104

一方、ステップS6において、システム制御部71は、MHタンク62の温度が15℃未満でないと判別した場合(NO)は、制御処理をステップS8に移行させる。ステップS8において、システム制御部71は、MHヒータ62bをOFFにさせる指令(例えば、信号)をヒータ駆動回路84に送信する。上述のとおり、ステップS2〜S11の制御処理が繰り返され、前回のステップS7の制御によってMHヒータ62bがONになっている場合がある。この場合、今回のステップS8におけるシステム制御部71の指令に基づいて、ヒータ駆動回路84が、MHヒータ62bへの電流供給を停止する。これにより、MHヒータ62bがOFFになり、MHヒータ62bは発熱を停止する。その後、システム制御部71は、制御処理をステップS9に移行させる。

0105

ここで、本実施形態のステップS6では、1つのMHタンク62の温度の規定値(15℃)に基づいて、MHヒータ62bのON/OFF動作を決定するが、MHタンク62の温度の規定値を複数設定することもできる。例えば、MHヒータ62bをONさせるかを決定するための第1規定値と、MHヒータ62bをOFFさせるかを決定するための第2規定値とを設定してもよい。MHヒータ62bをONさせるかを決定するための第1規定値は、MHヒータ62bをOFFさせるかを決定するための第2規定値よりも低い温度の値に設定される。好ましくは、第1規定値と第2規定値との間に適度な数値の差を持たせ、MHヒータ62bが頻繁にON/OFFを繰り返さない構成にするとよい。このような構成によれば、MHヒータ62bへの電流供給を行うヒータ駆動回路84の非図示の切替手段(例えば、リレー又は半導体リレー)の寿命短縮や破損を防止することができる。

0106

ステップS9において、システム制御部71は、温度センサ63aの検出結果に基づいて、制御弁63の温度が5℃未満かを判断する。制御弁63に溜まった水滴が凍結すると、次に燃料電池6を起動させるときに、制御弁63が開かなくなる可能性があるからである。

0107

ステップS9において、システム制御部71は、制御弁63の温度が5℃未満であると判別した場合(YES)は、制御処理をステップS10に移行させる。ステップS10において、システム制御部71は、制御弁ヒータ63bをONにさせる指令(例えば、信号)をヒータ駆動回路84に送信する。ヒータ駆動回路84は、システム制御部71の指令に基づいて、制御弁ヒータ63bへの電流供給を開始する。これにより、制御弁ヒータ63bがONになり、制御弁ヒータ63bは発熱する。その後、システム制御部71は、制御処理をステップS1に移行させる。

0108

一方、ステップS9において、システム制御部71は、制御弁63の温度が5℃未満でないと判別した場合(NO)は、制御処理をステップS11に移行させる。ステップS11において、システム制御部71は、制御弁ヒータ63bをOFFにさせる指令(例えば、信号)をヒータ駆動回路84に送信する。上述のとおり、ステップS2〜S11の制御処理が繰り返され、前回のステップS10の制御によって制御弁ヒータ63bがONになっている場合がある。この場合、今回のステップS11におけるシステム制御部71の指令に基づいて、ヒータ駆動回路84が、制御弁ヒータ63bへの電流供給を停止する。これにより、制御弁ヒータ63bがOFFになり、制御弁ヒータ63bは発熱を停止する。その後、システム制御部71は、制御処理をステップS1に移行させる。

0109

ここで、本実施形態のステップS9では、1つの制御弁63の温度の規定値(5℃)に基づいて、制御弁ヒータ63bのON/OFF動作を決定するが、制御弁63の温度の規定値を複数設定することもできる。例えば、制御弁ヒータ63bをONさせるかを決定するための第1規定値と、制御弁ヒータ63bをOFFさせるかを決定するための第2規定値とを設定してもよい。制御弁ヒータ63bをONさせるかを決定するための第1規定値は、制御弁ヒータ63bをOFFさせるかを決定するための第2規定値よりも低い温度の値に設定される。好ましくは、第1規定値と第2規定値との間に適度な数値の差を持たせ、制御弁ヒータ63bが頻繁にON/OFFを繰り返さない構成にするとよい。このような構成によれば、制御弁ヒータ63bへの電流供給を行うヒータ駆動回路84の非図示の切替手段(例えば、リレー又は半導体リレー)の寿命短縮や破損を防止することができる。

0110

ステップS1において、システム制御部71は、タイマーのスタートから0.83ms以内に立ち下りエッジbを電圧検出部71aから受信したかを判断する。すなわち、本実施形態で定義される商用交流電源2の「停電発生」の有無を判断する。システム制御部71は、タイマーのスタートから0.83ms以内に立ち下りエッジbを電圧検出部71aから受信したと判別した場合、すなわち、商用交流電源2の停電が発生していないと判別した場合(NO)は、上述したステップS2〜S11の通常時の制御を繰り返し行う。

0111

<<停電時の制御>>
一方、ステップS1において、システム制御部71は、タイマーのスタートから0.83ms以内に立ち下りエッジbを受信しないと判別した場合(YES)、すなわち、商用交流電源2の停電が発生した場合は、制御処理をステップS12に移行させる。なお、システム制御部71は、ステップS1の判断を肯定した時点で、システム制御部71を構成するCPUが標準に備える計時機能を用いて、時間の計測を開始する。計測された時間は、システム制御部71に含まれるRAMなどの記憶部に保存され、ステップS15の判断において用いられる。

0112

ステップS12において、システム制御部71は、切替リレー3の接点を第1状態から第2状態に切り替える指令(図8(a)の第2信号H)を送信する。切替リレー3は、システム制御部71からの指令に基づいて、第1状態から第2状態(第2入力部3bと出力部3cとの接続状態)に切り替える。上述のとおり、システム制御部71は、図8(a)に示された入力パルスの立ち上がりエッジaを検出してから0.83ms経過した時点cにおいて、10Vの第2信号Hを送信する。これにより、停電の発生から10ms以内に切替リレー3の接点の切り替えが完了される。

0113

切替リレー3の接点が第1状態から第2状態に切り替えられると、バッテリ8からの電力が、第2給電ラインL2及びインバータ9を介して負荷Rに供給される。また、バッテリ8からの電力は、第2給電ラインL2を通じてシステム制御基板7の制御基板電源74及び補器類電源75に流れ、システム制御基板7及び燃料電池6の補器類に供給される。

0114

次いで、システム制御部71は、制御処理をステップS13に移行させる。ステップS13において、システム制御部71は、商用交流電源2が復電したかを判断する。図8(b)のタイムチャートは、ステップS13、S17における復電検出の制御の具体例を示す。図8(b)の「商用交流電源」は、商用交流電源2の交流電圧波形を示す。図8(b)の「入力パルス」は、電圧検出部71aからシステム制御部71に入力されるパルス信号を示す。図8(b)の「リレー切替信号」は、システム制御部71から切替リレー3に送信される第1信号Lと第2信号Hとを示す。上述のとおり、本実施形態では、第1信号Lを0V、第2信号Hを10Vに設定してある。

0115

図8(a)に示されるように、商用交流電源2の停電時には、商用交流電源2の電圧は0V一定になり、電圧検出部71aからシステム制御部71に入力されるパルス信号が立ち上がったままの状態(図8(a)のcの矢印が指し示す箇所を参照)になる。この状態から商用交流電源2の電力供給が回復すると、図8(b)に示されるように、電圧検出部71aからシステム制御部71に入力されるパルス信号が立ち下がる。システム制御部71は、電圧検出部71aから入力されたパルス信号の立ち下りエッジbを検出する。システム制御部71は、立ち下りエッジbを検出した時点で、割り込みを許可するとともに、零クロスカウントを1にする。以後、システム制御部71は、電圧検出部71aから入力されたパルス信号の立ち上がりエッジa及び立ち下りエッジbを検出する度に、零クロスカウントに1を加算する。本実施形態における商用交流電源2の「復電」は、零クロスカウントが「256」に到達した状態と定義される。零クロスカウントが「256」に到達するまでの時間は、約2.5秒である。

0116

ステップS13において、システム制御部71は、零クロスカウントが「256」に到達したと判別した場合(YES)、すなわち、商用交流電源2が復電した場合は、制御処理をステップS14に移行させる。ステップS14において、システム制御部71は、図8(b)に示される0Vの第1信号Lを切替リレー3に送信する。これにより、切替リレー3の接点が、第2状態から第1状態(第1入力部3aと出力部3cとの接続状態)に切り替えられる。このような復電検出の制御処理によれば、約2.5秒という短時間で、商用交流電源2が正常に復電したかを正確に判断することができる。ここでいう零クロスのカウント数「256」は、商用交流電源からの電力供給が復電したかを決定するための所定の期間(電力供給が継続した時間的な長さ)の一例である。

0117

その後、システム制御部71は、制御処理をステップS1に移行させる。ステップS1において、システム制御部71は、タイマーのスタートから0.83ms以内に立ち下りエッジbを電圧検出部71aから受信したか、すなわち、商用交流電源2の停電が発生したかを判断する。システム制御部71は、タイマーのスタートから0.83ms以内に立ち下りエッジbを電圧検出部71aから受信したと判別した場合(NO)、すなわち、商用交流電源2の停電が発生していない場合は、上述したステップS2〜S11の通常時の制御を繰り返し行う。

0118

一方、ステップS13において、システム制御部71は、零クロスカウントが「256」に到達していないと判別した場合(NO)、すなわち、商用交流電源2が復電していない場合は、制御処理をステップS15に移行させる。ステップS15において、システム制御部71は、商用交流電源2の停電が発生してから10秒が経過したかを判断する。このステップS15の判断は、ステップS1の判断が肯定された時点で開始され、RAMなどの記憶部に保存された計測時間を参照して行われる。

0119

ステップS15において、システム制御部71は、商用交流電源2の停電が発生してから10秒が経過していないと判別した場合(NO)は、ステップS13、S15の判断を繰り返す。システム制御部71は、停電が発生してから10秒が経過する前(ステップS15のNO)に、零クロスカウントが「256」に到達したと判別した場合(ステップS13のYES)、すなわち、商用交流電源2が復電した場合は、制御処理をステップS14に移行させる。ステップS14において、システム制御部71は、図8(b)に示される0Vの第1信号Lを切替リレー3に送信する。これにより、切替リレー3の接点が、第2状態から第1状態(第1入力部3aと出力部3cとの接続状態)に切り替えられる。つまり、電力の供給源がバッテリ8から商用交流電源2に切り替えられる。その後、交流無停電電源システム1の制御処理は、ステップS1に戻る。

0120

一方、ステップS15において、システム制御部71は、商用交流電源2の停電が発生してから10秒が経過したと判別した場合(YES)は、制御処理をステップS16に移行させる。ステップS16において、システム制御部71は、燃料電池6を起動させる制御処理を行う。

0121

ここで、燃料電池6を起動させる制御処理の概要について、図1及び図2を参照しつつ説明する。図2に示されるように、スタック100のアノード側の入口に接続された水素流路部材10には、上述した第1制御弁63A及び第2制御弁63Bが配置される。スタック100のアノード側の出口に接続された水素流路部材10には、第3制御弁63Cが配置される。スタック100のカソード側の出口に接続された空気流路部材20には、第4制御弁63Dが配置される。置換流路部材30の途中には、第5制御弁63Eが配置される。燃料電池6が停止状態のときには、第1制御弁63A、第2制御弁63B、第3制御弁63C、第4制御弁63D及び第5制御弁63Eは、全て閉じた状態となっている。

0122

システム制御部71は、制御弁駆動回路82に対して、第1制御弁63A、第2制御弁63B及び第3制御弁63Cのそれぞれを開動作させる指令(例えば、トランジスタのON/OFFによって生成される制御信号)を送信する。制御弁駆動回路82は、システム制御部71からの指令に基づいて、第1制御弁63A、第2制御弁63B及び第3制御弁63Cへの電流供給を開始する。制御弁駆動回路82からの電流供給を受けた第1制御弁63A、第2制御弁63B及び第3制御弁63Cは、それぞれ開いた状態となる。これにより、MHタンク62内の水素吸蔵合金から放出された水素が、アノード側の入口に接続された水素流路部材10を介して、スタック100のアノード側に供給される。時間の経過に伴い、スタック100を構成する各セパレータ110のアノード側の第2流路117a(図5(b)を参照)が、水素によって満たされる。

0123

システム制御部71は、制御弁駆動回路82に対して、第4制御弁63Dを開動作させる指令(例えば、トランジスタのON/OFFによって生成される制御信号)を送信する。制御弁駆動回路82は、システム制御部71からの指令に基づいて、第4制御弁63Dへの電流供給を開始する。制御弁駆動回路82からの電流供給を受けた第4制御弁63Dは、開いた状態となる。これにより、スタック100のカソード側の出口に接続された空気流路部材20が開放される。

0124

システム制御部71は、所定時間の経過後、すなわち、スタック100を構成する各セパレータ110のアノード側の第2流路aが水素によって満たされた後に、制御弁駆動回路82に対して、第3制御弁63Cを閉動作させる指令(例えば、トランジスタのON/OFFによって生成される制御信号)を送信する。制御弁駆動回路82は、システム制御部71からの指令に基づいて、第3制御弁63Cへの電流供給を停止する。制御弁駆動回路82からの電流供給が断たれた第3制御弁63Cは、閉じた状態となる。これにより、スタック100のアノード側の出口に接続された水素流路部材10が閉鎖される。

0125

システム制御部71は、ポンプ駆動回路81に対して、エアポンプ61をONさせる指令(例えば、トランジスタのON/OFFによって生成される制御信号)を送信する。ポンプ駆動回路81は、システム制御部71からの指令に基づいて、エアポンプ61への電流供給を開始する。ポンプ駆動回路81からの電流供給を受けたエアポンプ61がONになる。エアポンプ61は、スタック100のカソード側の入口に接続された空気流路部材20に空気の供給を開始する。これにより、スタック100を構成する各セパレータ110のカソード側の第1流路111a(図5(a)を参照)に空気が供給され、スタック100による発電が開始される。

0126

上述したように、本実施形態の交流無停電電源システム1においては、商用交流電源2が復電していない場合(ステップS13のNO)であって、かつ停電が発生してから10秒が経過した場合(ステップS15のYES)に、燃料電池6が起動される(ステップS16)。すなわち、燃料電池6は、停電の継続時間に基づいて起動される。燃料電池6は、10秒以下の瞬間的な停電によって起動されない。

0127

次いで、システム制御部71は、制御処理をステップS17に移行させる。ステップS17において、システム制御部71は、ステップS13と同様に、零クロスカウントが「256」に到達したかを判断する。システム制御部71は、零クロスカウントが「256」に到達していないと判別した場合(NO)、すなわち、商用交流電源2が復電していない場合は、ステップS17の判断を繰り返す。

0128

ステップS17の判断が繰り返される間、ステップS16の制御により起動された燃料電池6は稼働し続ける。燃料電池6からの電力は、システム制御基板7に供給される。システム制御基板7に供給された電力は、電流/電圧検出部76、遮断回路77、電力回路78、電流/電圧検出部79を通って、第2給電ラインL2に流れる。第2給電ラインL2を流れる電力は、インバータ9を介して負荷Rに供給される。バッテリ8は、燃料電池6が稼働し続ける間、第2給電ラインL2を流れる電力によって充電される。

0129

一方、ステップS17において、システム制御部71は、零クロスカウントが「256」に到達したと判別した場合(YES)、すなわち、商用交流電源2が復電した場合は、制御処理をステップS18に移行させる。ステップS18において、システム制御部71は、図8(b)に示される0Vの第1信号Lを切替リレー3に送信する。これにより、切替リレー3の接点が、第2状態から第1状態(第1入力部3aと出力部3cとの接続状態)に切り替えられる。

0130

次いで、システム制御部71は、制御処理をステップS19に移行させる。ステップS19において、システム制御部71は、燃料電池6を停止させる制御処理を行う。

0131

ここで、燃料電池6を停止させる制御処理の概要について、図1及び図2を参照しつつ説明する。燃料電池6が運転状態のときには、第1制御弁63A、第2制御弁63B及び第4制御弁63Dは、開いた状態となっている。第3制御弁63C及び第5制御弁63Eは、閉じた状態となっている。

0132

システム制御部71は、制御弁駆動回路82に対して、第1制御弁63A及び第4制御弁63Dを閉動作させる指令(例えば、トランジスタのON/OFFによって生成される制御信号)を送信する。制御弁駆動回路82は、システム制御部71からの指令に基づいて、第1制御弁63A及び第4制御弁63Dへの電流供給を停止する。制御弁駆動回路82からの電流供給が断たれた第1制御弁63A及び第4制御弁63Dは、閉じた状態となる。これにより、MHタンク62からスタック100のアノード側への水素の供給が停止される。また、スタック100のカソード側の出口に接続された空気流路部材20が閉鎖される。

0133

システム制御部71は、制御弁駆動回路82に対して、第3制御弁63C及び第5制御弁63Eを開動作させる指令(例えば、トランジスタのON/OFFによって生成される制御信号)を送信する。制御弁駆動回路82は、システム制御部71からの指令に基づいて、第3制御弁63C及び第5制御弁63Eへの電流供給を開始する。制御弁駆動回路82からの電流供給を受けた第3制御弁63C及び第5制御弁63Eは、開いた状態となる。第5制御弁63Eが開いた状態となることで、置換流路部材30を介して、水素流路部材10と空気流路部材20とが連通する。これにより、エアポンプ21から供給される空気が、空気流路部材20、置換流路部材30及び燃料ガス流路部材10を通って、スタック100のアノード側に流れる。この結果、スタック100を構成する各セパレータ110の第2流路117a(図5(b)を参照)に残留した水素が、スタック100のアノード側の出口に接続された水素流路部材10から外部へ排出される。

0134

システム制御部71は、ポンプ駆動回路81に対して、エアポンプ61をOFFさせる指令(例えば、トランジスタのON/OFFによって生成される制御信号)を送信する。ポンプ駆動回路81は、システム制御部71からの指令に基づいて、エアポンプ61への電流供給を停止する。ポンプ駆動回路81からの電流供給が断たれたエアポンプ61がOFFになる。エアポンプ61は、スタック100のカソード側の入口に接続された空気流路部材20への空気の供給を停止する。

0135

システム制御部71は、制御弁駆動回路82に対して、第2制御弁63B、第3制御弁63C及び第5制御弁63Eを閉動作させる指令(例えば、トランジスタのON/OFFによって生成される制御信号)を送信する。制御弁駆動回路82は、システム制御部71からの指令に基づいて、第2制御弁63B、第3制御弁63C及び第5制御弁63Eへの電流供給を停止する。制御弁駆動回路82からの電流供給が断たれた第2制御弁63B、第3制御弁63C及び第5制御弁63Eは、閉じた状態となる。これにより、第1制御弁63A、第2制御弁63B、第3制御弁63C、第4制御弁63D及び第5制御弁63Eの全てが閉じた状態となり、燃料電池6を停止させる制御が完了する。

0136

その後、システム制御部71は、制御処理をステップS1に移行させる。ステップS1において、システム制御部71は、タイマーのスタートから0.83ms以内に立ち下りエッジbを電圧検出部71aから受信したか、すなわち、商用交流電源2の停電が発生したかを判断する。システム制御部71は、タイマーのスタートから0.83ms以内に立ち下りエッジbを電圧検出部71aから受信したと判別した場合(NO)、すなわち、商用交流電源2の停電が発生していない場合は、上述したステップS2〜S11の通常時の制御を繰り返し行う。

0137

作用効果
本実施形態の交流無停電電源システム1は、停電の継続時間に基づいて、燃料電池6を起動させる。また、本実施形態の交流無停電電源システム1は、復電の継続期間に基づいて、燃料電池6を停止させる。このような構成により、本実施形態の交流無停電電源システム1は、頻繁に起こり得る瞬間的な停電や復電によって、燃料電池6が不安定な動作をすることがない。つまり、本実施形態の交流無停電電源システム1は、非常用の燃料電池1の起動制御及び停止制御をいずれも安定して行うことができる。

0138

1交流無停電電源システム
2商用交流電源
3切替リレー(スイッチ)
3a 第1入力部
3b 第2入力部
3c 出力部
4コンバータ
5電源スイッチ
6燃料電池
システム基板
8バッテリ
9インバータ
100スタック
L1 第1給電ライン
L2 第2給電ライン
R 負荷

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