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技術 学習教材

出願人 株式会社マリー
発明者 川崎美智子テアマルコヴィチアダムペドリチュ
出願日 2014年3月14日 (6年8ヶ月経過) 出願番号 2014-052130
公開日 2015年10月5日 (5年1ヶ月経過) 公開番号 2015-175970
状態 特許登録済
技術分野 電気的に作動する教習具 本・特殊印刷物
主要キーワード ノーベル賞受賞者 児童生徒 取っ手付き 観察力 特許電子図書館 問題提起 仕切線 英語表現
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年10月5日)のものです。
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図面 (6)

課題

英語幼児児童が理科を介して英語の学習をする際に使用する学習教材を提供すること。

解決手段

理科の実験結果を図示する記載欄を含む実験観察シート2と、前記実験を伴う学習に際して出現した単語や表現が絵で解説されている英単語学習シート3とを備え、実験のテーマ毎に実験観察シート2と英単語学習シート3とが1組をなす。実験観察シート2は、矩形の枠内を左右方向へ伸びる複数の仕切線によって上下方向に、少なくとも問題提起欄、実験前の考察欄、実験観察の図示欄、考察の成否判定欄に区分される。実験観察シート2および英単語学習シート3に印刷されている文字は英語であるため、理科を介して自然に英語を学ぶことができる。

概要

背景

日本企業の海外進出のみならず、大手企業が国内の会社で英語のみの会話に限定したなど、もう数年も前の話である。大学、高校の入試では英語ができることの有利性が認められている。文部科学省は2013年12月に、小学校での英語教育開始時期について、2020年度をめどに小学5年生から3年生までに引き下げることを発表した。英語ができるかどうかで、就職ができなかったり昇級ができなかったり等の英語で差別される時代がすぐにやってこようとしている。にもかかわらず、初心者小学生にどうやって、何を教えたらよいかなどの具体的な提案はどこからもなされていない。
本発明者は、児童生徒を対象とした日本語、英語指導に長年携わってきた。その経験から、日本の言語環境では英語を必要としない小学生(特に低学年)に英会話を教えることは意義に乏しいことを痛感してきた。小学生には英語を学習しなければならない動機がないし、日本語であっても友達でもない人と会話などはできない。かといって、中学・高校の教科書のように物語で英語を教えることにも問題があると考える。物語の背景文化が分からないと学習者は、理解できなかったり楽しめなかったりすることが多いからである。たとえば、「注文の多い料理店」や「坊ちゃん」の話を外国人紹介しても理解してもらえないことが多い。このような問題点、そして生徒に何を英語で学習させたら興味喚起できるかをいろいろ考慮して、本発明者は理科の実験を介して英語を教えるという指導法に行き着いた。理科は児童、生徒の興味をひき、見ていれば何が起こっているのかがわかる。しかも、答えが決まっているので解答しやすい。更には理科や算数の言葉には、生徒が日常使っている言葉がたくさん含まれている。自然科学は生きた舞台だからである。その舞台を通して、“英語を楽しく身につけていくことができる”と考えたからである。

概要

非英語幼児・児童が理科を介して英語の学習をする際に使用する学習教材を提供すること。理科の実験結果を示する記載欄を含む実験観察シート2と、前記実験を伴う学習に際して出現した単語や表現が絵で解説されている英単語学習シート3とを備え、実験のテーマ毎に実験観察シート2と英単語学習シート3とが1組をなす。実験観察シート2は、矩形の枠内を左右方向へ伸びる複数の仕切線によって上下方向に、少なくとも問題提起欄、実験前の考察欄、実験観察の示欄、考察の成否判定欄に区分される。実験観察シート2および英単語学習シート3に印刷されている文字は英語であるため、理科を介して自然に英語を学ぶことができる。

目的

本発明は、1コマ授業を英語で理科を指導する前半と、前半の学習の中で出現した英単語英語表現を学習する後半とに分け、前半と後半の指導を効率よくリンクさせて指導するための学習教材を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

理科を介して英語指導するための学習教材であって、理科の実験結果を図示する記載欄を含む実験観察シートと、前記実験を伴う学習に際して出現した単語や表現が絵で解説されている英単語学習シートとを備えたことを特徴とする学習教材。

請求項2

実験のテーマ毎に前記実験観察シートと前記英単語学習シートとが1組をなし、所定期間内に学習する複数のテーマに対応した複数組綴じられていることを特徴とする請求項1に記載の学習教材。

請求項3

前記実験観察シートは、矩形の枠内を左右方向へ伸びる複数の仕切線によって上下方向に、少なくとも問題提起欄、実験前の考察欄、実験観察の図示欄、考察の成否判定欄に区分されることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の学習教材。

請求項4

前記実験観察シートおよび前記英単語学習シートに印刷されている文字は英語であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の学習教材。

請求項5

理科を指導するために使用される言語は、英語以外の外国語であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の学習教材。

技術分野

0001

本発明は非英語幼児児童が理科を介して英語の学習をする際に使用する学習教材に関する。

背景技術

0002

日本企業の海外進出のみならず、大手企業が国内の会社で英語のみの会話に限定したなど、もう数年も前の話である。大学、高校の入試では英語ができることの有利性が認められている。文部科学省は2013年12月に、小学校での英語教育開始時期について、2020年度をめどに小学5年生から3年生までに引き下げることを発表した。英語ができるかどうかで、就職ができなかったり昇級ができなかったり等の英語で差別される時代がすぐにやってこようとしている。にもかかわらず、初心者小学生にどうやって、何を教えたらよいかなどの具体的な提案はどこからもなされていない。
本発明者は、児童生徒を対象とした日本語、英語指導に長年携わってきた。その経験から、日本の言語環境では英語を必要としない小学生(特に低学年)に英会話を教えることは意義に乏しいことを痛感してきた。小学生には英語を学習しなければならない動機がないし、日本語であっても友達でもない人と会話などはできない。かといって、中学・高校の教科書のように物語で英語を教えることにも問題があると考える。物語の背景文化が分からないと学習者は、理解できなかったり楽しめなかったりすることが多いからである。たとえば、「注文の多い料理店」や「坊ちゃん」の話を外国人紹介しても理解してもらえないことが多い。このような問題点、そして生徒に何を英語で学習させたら興味喚起できるかをいろいろ考慮して、本発明者は理科の実験を介して英語を教えるという指導法に行き着いた。理科は児童、生徒の興味をひき、見ていれば何が起こっているのかがわかる。しかも、答えが決まっているので解答しやすい。更には理科や算数の言葉には、生徒が日常使っている言葉がたくさん含まれている。自然科学は生きた舞台だからである。その舞台を通して、“英語を楽しく身につけていくことができる”と考えたからである。

先行技術

0003

実開昭58−155252号公報
特開2001−232972号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、問題は教材であった。英語で他教科、特に理科を指導するときに使用する教材の作成のために長期にわたる試行錯誤を要した。手本となるような既存の教材が無かったからである。
例えば、特許電子図書館で「英語」と「理科」の2語を請求項に含む先行出願を検索したが、見当たらなかった。そこで、「英語」に限定せずに、学習教材についての先行出願を検索したところ、上記のような特許文献が見つかった。実開昭58−155252(特許文献1)には、理科の実験学習を記録する「学習書兼ノート」の考案が提案されているが、英語を日本語に訳さずに聴き、自然現象を考え観察するという視点はまったくない。
一方、特開2001−232972号公報(特許文献2)に開示されている「学習用教材」は、児童が記録をつけることができ独創性を高めることを意図している点で、コンセプトには賛同できる。しかしながら、本発明者の目的は英語の学習教材を作ることであって、理科を英語学習の題材に選ぶのは、それが本目的にふさわしいと思うからである。実験内容も英語の観点に立って、学習者の段階を踏んで考えられている。だから、特許文献2の学習用教材に印刷された日本語の文言を英語で置き換えても無意味である。

0005

このような問題に鑑み、本発明は、1コマ授業を英語で理科を指導する前半と、前半の学習の中で出現した英単語英語表現を学習する後半とに分け、前半と後半の指導を効率よくリンクさせて指導するための学習教材を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

上記の目的を達成するために、請求項1にかかる発明は、
理科を介して英語を指導するための学習教材であって、
理科の実験結果を図示する記載欄を含む実験観察シートと、
前記実験を伴う学習に際して出現した単語や表現が絵で解説されている英単語学習シートとを
備えたことを特徴とする。
「学習者」として想定しているのは、英語を全く知らない或はごく初歩的な知識しかない幼児や小学生であるが、日本人に限らず非英語圏の外国人であってもよい。
英語で理科を指導することの目的は、英語を学習したことのない幼児や児童生徒に、まず英語を楽しんでもらうこと、英会話以外の方法で英語を指導すること、日本語を介さず英語を聴くこと、英語を介して科学的思考を養うこと等を含む。本発明の学習教材を用いて行う実験は、日本語の代わりに英語が使われるだけであり、理科の学習そのものである。
実験観察シートは1コマの授業の前半で使用される英語教材兼理科教材である。英単語学習シートは前半で出現した英単語や表現を聞き流しにせずに意味と発音(と綴り)を頭に定着させるための英語教材である。

0007

請求項2に係る発明は、請求項1に記載の学習教材であって、
実験のテーマ毎に前記実験観察シートと英単語学習シートとが1組をなし、所定期間内に学習する複数のテーマに対応した複数組綴じあわされていることを特徴とする。
所定期間内に学習する全テーマが1冊に収録されているので、後日、家庭でも復習できる。また、後日の読み返しに備え、1冊の本形式であれば、散逸したりせずに保存に便利である。

0008

請求項3に係る発明は、請求項1または2のいずれかに記載の学習教材であって、
前記実験観察シートは、矩形の枠内を左右方向へ伸びる複数の仕切線によって上下方向に、少なくとも問題提起欄、実験前の考察欄、実験観察の図示欄、考察の成否判定欄に区分されることを特徴とする。
問題提起欄、実験前の考察欄、実験観察の図示欄、考察の成否判定欄はそれぞれ、下記の実施形態ではProblem欄、Guess欄、MaterialおよびProcedure欄、Conclusion欄が該当する。
これにより、隣の人の学習教材と重なったりせず、視線の移動が上から下へ一方向なので気が散らない。また、科学的思考に配慮した欄の配置となっている。

0009

請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1に記載の学習教材であって、
前記実験観察シートおよび前記英単語学習シートに印刷されている文字は英語であることを特徴とする。
これにより、日本語を一切介在させずに理科を学習するので、理科の問題を英語で考え且つ英語で英語を学ぶという目的が徹底する。ただし、本発明は、理科を介して英語以外の外国語を学習する場合にも適用できる(請求項5に係る発明)。

発明の効果

0010

理科の学習教材である実験観察シートに印刷してある英語は読み聴くためのものであり、学習者が記入するのは進行中の実験あるいは終了直後の実験の手順(材料を含む)の図である。幼児や小学校低学年の児童にとって「英語を書く」という負担となる作業が含まれないので、英語をそのまま聴き、英語で考える、観察するという作業に集中できる。
実験観察シートに出現する英単語を復習するための英単語学習シートが各テーマにつき用意されているので、理科の学習と英語の学習を効率よく結びつけることができる。

図面の簡単な説明

0011

本実施形態の学習教材の概略斜視図と目次例を示す図である。
本実施形態の学習教材の、実験観察シートと英単語学習シートを説明する図である。
本実施形態の実験観察シートのフォーマットを示す図である。
本実施形態の実験テーマに対応した実験観察シートの印刷内容例を示す図である。
本実施形態の実験テーマに対応した英単語学習シートの印刷内容例を示す図である。

実施例

0012

図面を参照しながら本実施形態の学習教材1について説明する。
図1に示すように学習教材1は製本されており、表表紙1aに続いて、複数の用紙1bが綴じられている。
用紙1bを見開きとした左側の頁と右側の頁とから1のシートを構成する。例えば、図1の目次例では、左の1頁目と右の2頁目が第1の実験テーマの実験観察シート、次の3頁目と4頁目とが第1の実験テーマに対応する英単語学習シートとなっている。つまり連続した4枚の頁が1個の実験テーマに対応する。続く4枚の頁が第2の実験テーマに対応する。

0013

図1の学習教材1の用紙1bを見開きとした状態を図2に示す。図2の(a)は左側の頁2aを上に、右側の頁2bを下にした実験観察シート2である。このように学習教材1は見開きにして縦長に置いて使用する。頁2bをめくり、次の頁3aを上に、右側の頁3bを下にして見開きにすると実験観察シート2と同一のテーマに対応する英単語学習シート3が表れる(図2の(b))。

0014

実験観察シート2は、すべての実験テーマについてフォーマットが共通であり、図3に示すように同一の文言が英語で記載されている。左側の頁2aと右側の頁2bにわたる縦長の四角枠4の内部が複数の仕切線5によって複数の欄6に区分されている。仕切線5は左右に延びた線なので、各欄6(6a〜6f)は上から順に配置されている。

0015

欄6aは“Experiment”つまり実験のテーマが記載されている。
欄6bは“Problem”つまりこの実験は何を問題にするかが記載されている。
欄6cは“Guess”つまり“Problem”欄で提起された問題を学習者が各自考え、その考えたことを実験開始前に記録しておく欄である。
欄6dは“Material”つまりこれから開始する実験で使用する材料や器具を学習者が各自図示する欄である。この欄6dと次の欄6eは学習者による記入欄なので、他の欄よりも大きい面積割り当てられている。
欄6eは“Procedure”つまり実験の手順を学習者が各自図示する欄である。
欄6fは“Conclusion”つまり実験の結果、欄6bの問題の答えが判明したので、欄6cの自分の考察が正しかったか誤りであったかを記録する欄である。
このように実験観察シート2は欄6aから欄6fまでの6つの欄によって構成される。
英単語学習シート3については後述する。

0016

本実施形態の学習教材1の使用法について図4図5を参照しながら説明する。
ここでは、白身(white)と黄身(yolk)とが分離できるか否かというテーマについて実験を行う場合を例にして説明する。
このテーマに対応する実験観察シート2の先頭の〔Experiment(実験)〕欄(6a)には“Separating an Egg(卵を分離する)”と記載されている。

0017

左右方向に伸びる仕切線5で区切られた下方の〔Problem(問題)〕欄(6b)には、“Can you separate the egg yolk from an egg white?(白身から黄身を分けることができますか?)”と記載されている。
教師は、学習者に適した速度で〔Experiment(実験)〕の名称と〔Problem(問題)〕を英語で読み上げる。英語の初心者の子どもにとって例えば“separate”は何のことかわからないはずである。そこで、教師は、ジェスチャや英単語学習シート3のイラスト図5のイラスト7dを参照)を示して意味を理解させる。

0018

〔Problem(問題)〕欄の下方に、仕切線5で区切られた〔Guess(考察)〕欄(6c)があり、“The egg yolk and egg white will separate.(分離できる)”と“The egg yolk and egg white will not separate.(分離できない)”の2つの文が印刷されているので、学習者はいずれかを選択する。実験の前に学習者に自分の頭で考えさせるわけである。そして、英語の“not“に気づかせ、英文法を介さずに英語の習得をはかる。英語で実験をして「楽しかった」だけでは英語に親しむことはできるかもしれない。しかし、本教材の実験観察シート2を利用した学習の目的は、理科を介して英語を学ぶことである。理科を真に学ぶことによって、英語が上達することを狙いとしているのである。また、理科の学力を伸ばすには、考える、そして考えた結果を実験や観察で検証するというプロセスを習慣化させることが重要なのである。そのため、考える時間を与えて、〔Guess(考察)〕欄の文のいずれかを選択させることとした。学習者にとって自分で英文を書くことは無理があるので、予め印刷しておき選択させるのである。

0019

次に、実験に移る。の上に実験に使う器具や材料を並べる。〔Guess(考察)〕欄の下の仕切線5で仕切られた〔Material(材料)〕欄(6d)に、使用する器具や材料を図示する。教師はそれぞれの器具や材料を手に持って発音するとよい。学習者にも発音させることは言うまでもない。
例えば、教師は生卵を1個持って「エッグ」と発音し、学習者にも発音させ、卵の図を描かせる。この作業により、卵を英語では「エッグ」ということが自然に学習者の頭に定着する。この「自然に」というのが言語の学習にとって重要なことである。
なお、図4において破線で示したのは図を描くためのスペースを例示したものである。

0020

個々の材料などの図示が終わったならば、教師が実験をして見せる。
実験の手順は〔Procedure(手順)〕欄(6e)の下端寄りに英文で記してある。
教師はこの英文を発音しながら、動作をする。例えば、手順の最初は生卵を割って皿に載せるのであるが、教師は対応する英文“Break the egg and put it on a plate.(卵を割って、皿の上に載せる)”を発音しながら動作する。卵を割りながら“Break the egg”と発音することで、“break”とは「割る」ことと理解できる。このようにして、動作と結び付けて動詞を理解していく。これは日本人の子どもが日本語を身につけていく過程と同様である。
番目の手順“Put a PET bottle above the yolk.(黄身の上にペットボトルを持っていく)”、
3番目の手順“Gently squeeze the PET bottle.(そのペットボトルをそっと絞るように握る)”、
4番目の手順“Put the yolk onto the second plate.(別の皿の上に黄身を載せる)”、
の順に実験を進める。

0021

この実験の結果、ペットボトルを利用すると卵を白身と黄身に分離できることが分かった。学習者は、教師の発音を聴き、実験を見ながら、各手順に対応する図を描いていく。しっかりと英語を聴き、しっかりと実験を見つめていなければ適切な図は描けない。この作業を通じて、英語と理科の内容が結びつく。また、復習や説明にも絵や図は効果的である。
さらに文字ではなく図を描かせることは、次の利点もある。すなわち、文字を書かせようとすると、時間がかかり、不正確であったりする。図を描くことは上手下手はあるとしても、平皿を見て取っ手付きカップを描くといったような間違いは殆どない。学習者は伸び伸びと英語と理科の学習に集中でき、教師の話を聴くことができる。

0022

ここで、〔Procedure(手順)〕欄(6e)に記載されている実験の手順を表す英文は、子どものためのものではない。教師や父兄のためのものである。どんなことを教えるのか、習ってきたのか、これを読めば分かるので、教えたり話題にしたりすることができる。そのため、英文について詳しい説明をしたり暗記を強いたりしなくてよい。後日この学習教材1を開いたときに理解できればよい。
ただし、学習者が中学2,3年で英文法をある程度理解しているならば、副詞(Gently)や前置詞(on,above,ontoの使い分けなど)などについて指導をしてもよい。つまり、本教材は小学校低学年の児童により使用されることを想定しているが、中学生や英語の苦手な高校生にも使用されうるのである。

0023

実験が終わり、図を描き終わったならば、最後の〔Conclusion(結論)〕欄(6f)へ移る。ここでは、“My guess was right.(私の考察は正しかった)”と“My guess was wrong. (私の考察は誤っていた)”の2つの文が印刷されているので、いずれかを選択させる。もし〔Guess〕欄(6c)で“Will separate”を選択していたのならば、正解であるから“My guess was right.”に○印などをつけさせる。“right”や“wrong”は目に見えない抽象的概念の言葉であるが、学習者は自然に理解できる。ここで、中学生などのやや進んだ学習者であれば、〔Guess(考察)〕欄(6c)の“will”に続いて“was”が出てきたので時制について説明をしてもよい。
以上が実験観察シート2を活用した理科による英語学習の概要である。

0024

この実験観察シート2の構成は、水平な線5で仕切られた数個の欄6に必要最小限の英語が記載されているというシンプルなものである。しかし、教師の指導に従い、記載された英語を見てそれを発音できる。小学校低学年向けの実験テーマであるので、実験に用いる器具や材料は殆どが身の回りにあるものばかりである。そのため、この実験観察シート2に沿って学習することにより基本的な英単語を理解しつつ覚えることができる。また、実験観察シート2には図を描くために十分な大きさのスペース(欄6dおよび6e)が用意されているので、絵日記を書くように楽しみながら、理科に必要な観察力を養うこともできる。

0025

しかしながら、実験観察シート2を用いた学習だけでは、英語学習の観点からは不十分である。実験を通していくつもの単語が出てきたが、これらの単語は学習者にとって初めて目にする単語であるとしても、いずれも身近な物や動作に関するものばかりである。そこで、これらの単語をこの機会に覚えることが望ましい。そのため、前半の実験の授業が終わったところで、授業の後半では、図5に例示するような英単語学習シート3に従い、英語中心の学習をする。英単語学習シート3には、実験の授業で出た単語が絵を用いて解説されている(図5の7a〜7fを参照)ので、日本語を介せずに英語を理解できる。
この卵の分離実験の例では、EggやYolkのような名詞だけでなく、separateやsqueezeのような動詞も絵で学習できる。
また、適宜英語を書く練習もできる(図5の7g、7hを参照)ので、学習者のレベルを考慮し、小学生から大人まで、初級者から上級者も楽しめるようになっている。小学校低学年の児童には難しくみえるも、全くの初心者ならば、実験内容を絵に描くだけに留め、レベルが上がってくれば、実験内容や手順を英文で読んだり書いたりできるようになっている。
このように理科と英語とを同時に効率よく学習できるのは、本発明の学習教材1が実験テーマ毎に実験観察シート2と英単語学習シート3の組み合わせからなるという特徴があるからである。

0026

実験観察シート2と英単語学習シート3とを併用した学習を30テーマほど終えると、学習者はだいぶ英語に慣れてくると予想できる。そのため、ある程度のテーマが進んでからは実験観察シート2にも図だけでなく英文字を記入させるようにするとよい。
例えば、〔Conclusion(結論)〕欄(6f)には、“My guess was right.”と“My guess was wrong.”の2つの文が印刷されていたので、学習者は“right”と“wrong”のそれぞれの意味を既に理解していると考えられる。そのため、〔Conclusion(結論)〕欄(6f)には、“My guess was ( ).”と印刷しておき、括弧内に単語を書かせるようにするとよい。このように英単語を書く作業を段階的に増やし、「聴く」・「読む」・「書く」のバランスのとれた学習によって英語力の基礎作りをしていくのである。

0027

本実施形態の学習教材1の利点を、以下にまとめる。
(1)実験観察シート2は、上から順に実験名、問題提起、考察、実験の記録(材料、手順)、結論の記載欄が並んでいるが、これは科学的思考の順に合致している。学習者は実験観察シート2を用いて学習をすることにより、理科で使われる最も大事な英語を覚え、科学的思考も身に付く。
また、英語教師、指導者にとっても実験観察シート2は使い勝手のよい教材である。理科的素養がさほどないとしても実験観察シート2の記載通りにやってみるだけで授業ができるからである。教えられる側のみならず、教える側にもおおいに役立つ教材となっている。
(2)印刷されている文言はすべて英語である。日本語を介在させずに理科を英語で考えるようになる。
昨今のノーベル賞受賞者で分かるように、日本の自然科学、数学に関する教育は、世界でも抜きん出ているものがある。また、もの作り日本に対する世界からの評価は例を挙げたら枚挙にいとまがない。残念なことは、英語ができないために国内に留まり、海外に飛び出すことを躊躇する若者も多いということである。幼いから英語で理科や算数を学び、英語で考える習慣をつけ、スムーズに英文の文献を読んだり、直接英語で論文特許出願書類を書いたりできるような研究者技術者養成することは、英語教育の使命といってもいいだろう。学習教材1は、このような社会要請応えるものである。
(3)実験観察シート2に学習者が記入するのは図である。英語の初心者である子どもにとって英語を書くことは負担であり、時間もかかる。英語学習の一番大事な、英語を聴き取る学習をスムーズに行うために、教師は実験観察シート2に記載されている英文や単語を発声し、学習者はシートに実験の手順を図にする。記載の英文は、教師や中級者以上のためである。日本語に訳さず、何が起こるのかを想像しながら、または思い出しながら描く。英語を自然に聴くという作業を聞き流しの受け身のものにせず、集中力と観察力を育成する手助けにもする。子どもは絵を描くことが好きである。実験の図を描くためには、実験を良く見て、教師の英語による説明を良く聴いて観察しなくてはならず、ぼんやりしていられない。したがって、英語がはいりやすい。
(4)所定期間内に学ぶテーマが一冊のテキストに収録されている。のちに読み返す際に、自分の描いた図を眺めながら英文を読むと、そのときの内容や発音を思い出すことができる。したがって、まとまった理科のノートでもあるが、見て、考える英語の教材として活用できる。
(5)実験観察シート2の右側の頁をめくると、この実験に関する説明で用いられた単語や表現が記載された英単語学習シート3が表れる。学習後に眺めたとき、実験を思い出しながら単語の意味や発音も自然に頭に浮かぶ。実験観察シート2だけでは、英語の聴き取りはできても、文字認識の英単語の学習という点では不十分である。実験観察シート2と英単語学習シート3とが対になっているので、英語と理科の両者を効率よく学習できるのである。

0028

上記の実施形態は例示にすぎず、さまざまな変形例が考えられる。
上記の実施形態では、各シート2,3の中央を綴じて製本したテキストを想定していた。しかし、壁などに吊るして使用する月別カレンダーのようにシート2,3の上端部で綴じたタイプのテキストでもよい。その場合は、用紙の表側が実験観察シート2であり、裏側が英単語学習シート3であってもよいが、実験観察シート2と英単語学習シート3はそれぞれ別の用紙の表面に印刷し、裏面は白紙としてもよい。
上記の実施形態のように製本されたテキストではなく、1回限りの体験学習などのために、実験観察シートと英単語学習シートを文字通りシート状に切り離して使用してもよい。
上記の実施形態では、実験記録の記入欄が〔Material(材料)〕欄と〔Procedure(手順)〕欄とに分かれていたが、〔Procedure(手順)〕欄だけでもよい。

0029

本発明は理科を介して英語を学習することを目的としているが、ドイツ語やフランス語などの他言語に適用することも可能である。
本発明が対象とする学習者は、英語を母国語としない或は英語を解さない者であれば日本人に限らない。本発明者が居住している東京都区は近隣に諸外国の駐日大使が多数存在する。そのため、大使館員の子弟などが日本人の子どもと机を並べて英語を学習することもありうる。母国語が何語であっても、本発明の学習教材を使えば、異なる国の子どもたちが一緒に英語を学習することができる。

0030

英語の指導を行う幼児教室、英語教室、学習塾などは、本発明の学習教材を使うことで、ネイティブだけでなく指導者を幅広く募ることができる。
幼児教室などにおける英語指導用教材としての需要が期待できるだけではなく、近い将来小学校の低学年においても始まる英語教育の教科書或は副教材として活用されることが期待できる。

0031

1:学習教材
2:実験観察シート
3:英単語学習シート

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