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課題

解決手段

式[I]の化合物又はその薬学上許容される塩。[式中の各記号は明細書に記載のものと同義である。]

概要

背景

非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs:Non-Steroidal Anti-Inflammatory Drugs)は、炎症、発熱及び疼痛を伴う疾患、例えば、リウマチ変形性関節炎頭痛等の治療汎用されている。NSAIDsは、cyclooxygenase(COX)を阻害してプロスタノイド産生を阻害することにより、抗炎症作用解熱作用及び鎮痛作用を発揮する。

COXには、ユビキタス分布し、恒常的に発現するCOX-1と、さまざまな炎症促進性刺激、例えばinterleukin-1β(IL-1β)等のサイトカインにより発現誘導されるCOX-2の2つのアイソフォームが存在する。COX-1及びCOX-2は、生体膜由来アラキドン酸をプロスタノイドの前駆体であるprostaglandin H2(PGH2)へ変換する酵素である。PGH2から各プロスタノイド(prostaglandin E2(PGE2)、prostaglandin F2α(PGF2α)、prostaglandin I2(PGI2)、prostaglandin D2(PGD2)及びthromboxane A2(TXA2)等)への変換は、それぞれに特異的なプロスタノイド合成酵素が担っている。これらのプロスタノイドは様々な生理活性、例えば炎症誘発/抑制、血管拡張/収縮気管支拡張/収縮、催眠/覚醒及び発熱等を有している。PGE2は生体内に最も多く存在するプロスタグランジンであり、炎症、疼痛、発熱に強く関与することが知られている。このことから、PGE2産生を抑制することがNSAIDsの主な作用機序と考えられている。

COX-1又はCOX-2の阻害は、その下流のすべてのプロスタノイド産生を抑制する。このことがNSAIDsの副作用の原因であると考えられている。COXを非選択的に阻害するNSAIDsはCOX-1によるPGE2産生も抑制し、PGE2は胃粘膜障害に保護的に働くため、NSAIDsは粘液分泌胃粘膜血流を抑制し、胃穿孔出血等のリスクを増大させると考えられている。また、COX-2選択的阻害薬は、血管内皮細胞において血管拡張作用及び血小板凝集抑制作用を有するPGI2の産生を抑制するが、血小板のCOX-1によって産生される血液凝固因子であるTXA2の産生は抑制しない。そのため、血液凝固系バランスを崩して心血管障害リスクを増大させると考えられる。

microsomal prostaglandin E2 synthase-1(mPGES-1)は、PGE2生合成最終段階触媒する酵素であり、membrane-associated proteins in eicosanoid and glutathione metabolismファミリーMAPEG family)に属する酵素である。ヒトmPGES-1遺伝子は、1999年にクローニングされ、胎盤前立腺精巣及び乳腺において恒常的に発現していることが示された(非特許文献1)。その他の臓器においては、さまざまな炎症性刺激により、COX-2と共役して、ヒトmPGES-1発現が誘導される。例えば、炎症性サイトカインであるIL-1βやTumor Necrosis Factor-α(TNFα)は、滑膜細胞骨芽細胞内皮細胞眼窩線維芽細胞歯肉細胞軟骨細胞、内皮細胞、心筋細胞等のmPGES-1発現を誘導する。例えば、バクテリア内毒素であるLipopolysaccharide(LPS)はマクロファージ平滑筋等のmPGES-1発現を誘導する。

mPGES-1阻害剤は、炎症の局所もしくはmPGES-1が発現している組織においてのみPGE2産生を選択的に抑制し、PGE2以外のプロスタノイド(PGI2、PGD2、PGF2α、TXA2等)産生は抑制しないと考えられる(非特許文献2、3)。そこで、mPGES-1阻害剤はNSAIDsと同等の有効性を有するが、PGE2以外のプロスタノイド産生低下に起因するNSAIDsの副作用を有さない薬剤になると考えられる。

また、アラキドン酸カスケードにおいてPGH2より下流の代謝経路の一部を遮断すると、PGH2が遮断された経路以外のプロスタノイドへと変換されること、すなわち、シャント(shunt)が起こることが知られている。LPSで刺激したmPGES-1ノックアウトマウス由来のマクロファージにおけるPGE2産生量は、LPSで刺激した野生型(WT)マウス由来のマクロファージにおけるPGE2産生量よりも低下するが、LPSで刺激したmPGES-1ノックアウトマウス由来のマクロファージにおけるTXB2、PGI2、PGD2及びPGF2α産生量はLPSで刺激したWTマウス由来のマクロファージにおけるそれぞれの産生量よりも増加することが知られている(非特許文献4)。mPGES-1阻害剤は、PGE2産生抑制に伴って他のプロスタノイド産生を増加させることから、NSAIDsとは異なる疾患でも有効性を示すと考えられる。

以下、mPGES-1阻害剤の用途について述べる。
(1)疼痛
mPGES-1ノックアウトマウスでは、WTマウスと比較して、急性炎症性疼痛モデルであるLPS刺激による痛覚反応評価における腹腔内PGE2産生量及び単位時間当たりの痛覚反応回数が有意に低下する。したがって、mPGES-1阻害剤は急性炎症性疼痛に対する鎮痛薬になると考えられる(非特許文献3、6)。
(2)リウマチ
スウェーデン女性のmPGES-1遺伝子において、リウマチ発症リスク重症度を上昇させるいくつかの一塩基多型が存在する。重症度を増加させる一塩基多型(Reference SNP ID number:rs23202821)を有するリウマチ患者滑膜では、変異を有さない患者と比較してmPGES-1発現の増加が免疫組織学的に確認される(非特許文献5)。mPGES-1ノックアウトマウスでは、WTマウスと比較して、リウマチの動物モデルであるコラーゲン誘発関節炎モデルにおける関節内への炎症性細胞浸潤、関節の破壊及び四肢腫脹が顕著に抑制される(非特許文献6)。したがって、mPGES-1阻害剤はリウマチの治療薬になると考えられる。
(3)変形性関節症
変形性関節炎症患者の半月板軟骨細胞ではmPGES-1のmRNA発現が増加している(非特許文献7)。mPGES-1阻害剤は、WTマウスと比較して、モノヨード酢酸を用いた変形性関節症モデルの痛覚反応を軽減させる(特許文献1)。したがって、mPGES-1阻害剤は変形性関節症の治療薬になると考えられる。
(4)発熱
mPGES-1ノックアウトマウスでは、WTマウスと比較して、LPS刺激による体温上昇が抑制される(非特許文献8)。したがって、mPGES-1阻害剤は解熱薬になると考えられる。
(5)アルツハイマー病
NSAIDsを長期間使用するとアルツハイマー病の発症及び進行を緩和する。mPGES-1ノックアウトマウスの初代培養脳神経細胞では、WTマウスの脳神経細胞と比較して、アミロイドβペプチド処置時のPGE2産生が抑制され、神経細胞死が起こらない(非特許文献9)。したがって、mPGES-1阻害剤はアルツハイマー病の治療薬になると考えられる。
(6)多発性硬化症
多発性硬化症患者のEP4遺伝子において、発症リスクを上昇させるいくつかの一塩基多型が存在する(Reference SNP ID number:rs9292777、rs4613763、rs1044063、rs6896969)。多発性硬化症患者脳室周囲脱髄領域に存在するマクロファージでは、mPGES-1タンパクの発現が確認される。mPGES-1ノックアウトマウスでは、WTマウスと比較して、多発性硬化症の動物モデルである実験的自己免疫性脳脊髄炎モデルマウス脊髄中PGE2産生が抑制され、麻痺の進行が抑制される(非特許文献10)。したがって、mPGES-1阻害剤は多発性硬化症の治療薬になると考えられる。
(7)動脈硬化
mPGES-1ノックアウトマウスでは、WTマウスと比較して、アテローム性動脈硬化症モデルである高脂肪餌負荷低密度リポタンパク質受容体欠損マウスの血管内皮細胞からのPGE2産生が低下し、アテローム形成遅延する。血管内皮細胞からは、血小板機能抑制作用が知られるPGI2の産生が増加する(非特許文献11)。したがって、mPGES-1阻害剤は動脈硬化の予防又は治療薬になると考えらえる。
(8)緑内障高眼圧症
緑内障とは視神経視野特徴的変化を生じる疾患であり、この視神経障害は通常、眼圧を十分に下降させることにより改善もしくは抑制しうる。緑内障は開放隅角緑内障閉塞隅角緑内障分類することができる。
mPGES-1遺伝子は、ヒト結膜において恒常的に高発現している(GEO accession No:GSE2513(Gene Expression Omnibus:http://www.ncbi.nlm.nih.gov/geo/))。緑内障患者網膜では、健常人と比較してmPGES-1の発現が増加している。緑内障モデルである高眼圧イヌ及び高眼圧マウスの網膜では、正常動物と比較してmPGES-1の発現が増加している(GEO accession No:ヒトGSE2378、イヌGSE21879、マウスGSE3554)。
健常人にPGE2を点眼すると、点眼後2時間にわたって血管拡張をともなう眼圧の上昇が認められる(非特許文献12)。PGE2をウサギ結膜下投与すると、毛様体の腫脹及び房水産生の増加により眼圧が上昇する(非特許文献13)。mPGES-1阻害時に増加しうるプロスタグランジンであるPGF2αやPGD2はウサギの眼圧を低下させる(非特許文献14)。PGF2α製剤は眼房水排出を促進し、眼圧を低下させる緑内障治療薬として使用されている。PGI2はウサギ眼圧に対して明確な作用を示さない。すなわち、mPGES-1阻害によるPGE2低下が房水産生を抑制するため、及び/又はシャントによるPGD2やPGF2αの増加は房水流出を促進するために、眼圧は低下すると考えられる。また、PGE2は網膜からの血管内皮細胞成長因子VEGF)の発現を亢進させる(非特許文献15)。網膜において産生されたVEGFが前眼部へ移行することで虹彩における血管新生が生じ、隅角閉塞することで眼圧が上昇する血管新生緑内障を生じるため、mPGES-1阻害剤は血管新生緑内障に対しても改善・予防的効果を示すと考えられる。さらに、PGE2産生が阻害されることによる抗炎症作用が考えられるため、既存のプロスタグランジン製剤(ラタノプロスト等)では慎重投与とされる、眼内炎症を有する患者にも適応可能と考えられる。したがって、mPGES-1阻害剤は様々な背景疾患を有する緑内障にも有効な治療薬になると考えられる。
(9)虚血性網膜疾患
糖尿病網膜症糖尿病黄斑浮腫、網膜静脈閉塞症等の虚血性網膜疾患にはVEGFの過剰な分泌が中心的な役割を果たしている。PGE2はVEGFの発現を亢進させることから(非特許文献15)、mPGES-1阻害剤がこれらの病態を改善すると考えられる。
(10)全身性強皮症
全身性強皮症患者の皮膚では、健常人と比較してmPGES-1の発現が増加している。同様に、全身性強皮症モデルであるブレオマイシン誘発強皮症モデルマウスの皮膚では、正常マウスの皮膚と比較してmPGES-1の発現が増加している。mPGES-1ノックアウトマウスは、WTマウスと比較して、ブレオマイシン誘発強皮症モデルマウスの病変部の皮膚におけるマクロファージの集積が低下し、表皮肥厚細胞外基質沈着及び膠原繊維量の増加が軽減した(非特許文献16)。したがって、mPGES-1阻害剤は全身性強皮症の治療薬になると考えられる。
(11)悪性腫瘍
mPGES-1ノックアウトマウスでは、WTマウスと比較して、大腸癌の動物モデルであるazoxymethane誘発大腸癌モデルマウスにおけるポリープ数及びサイズが著しく抑制された。mPGES-1ノックアウトマウスでは、WTマウスと比較して、大腸腫瘍組織におけるPGE2の産生が低下し、癌細胞接着を阻害するPGI2やperoxisome proliferator-activated receptor γ(PPARγ)を介して細胞死を誘導するPGD2の産生量が増加した。mPGES-1ノックアウトマウスの脾臓に大腸癌又は肺癌細胞移植したところ、WTマウスと比較して、移植後の脾臓腫瘍重量肝臓への転移率の低下が認められた。mPGES-1ノックアウトマウスの骨髄由来マクロファージとのin vitro共培養系において肺癌細胞の増殖がWTマウスの骨髄由来マクロファージとの共培養系と比較して低下しており、宿主マクロファージ由来のPGE2が癌細胞の増殖に関与することが示された(非特許文献17)。したがって、mPGES-1阻害剤は大腸癌をはじめとする癌の増殖及び転移を抑制する抗癌薬となると考えられる。
(12)PGE2産生抑制が有効性を示す疾患
NSAIDsが有効性を示す炎症性症状及び/又はその状態と関連する痛みとして、例えば、関節炎痛風腎結石尿路結石、頭痛、月経痛歯痛腰痛症筋肉痛肩関節周囲炎、肩腕症候群顎関節症、及び手術後、外傷後並びに抜歯後の炎症・痛みが挙げられる。その他に、眼の急性及び慢性非細菌性炎症が挙げられ、例えば、ブドウ膜炎アレルギー性結膜炎及び内眼部手術における術後の炎症・眼痛が挙げられる。
NSAIDsが有効性を発揮する主な機序は、炎症促進性物質であるPGE2の産生抑制によると考えられている。mPGES-1阻害剤もPGE2の産生抑制作用を有することから、これらの疾患の治療薬になると考えられる。

mPGES-1阻害剤は、疼痛、リウマチ、変形性関節症、発熱、アルツハイマー病、多発性硬化症、動脈硬化、緑内障、高眼圧症、虚血性網膜疾患、全身性強皮症、大腸癌をはじめとする悪性腫瘍及びPGE2産生抑制が有効性を示す疾患の予防又は治療に有益であると考えられる。

概要

mPGES-1阻害活性を有し、疼痛、リウマチ、変形性関節症、発熱、アルツハイマー病、多発性硬化症、動脈硬化、緑内障、高眼圧症、虚血性網膜疾患、全身性強皮症及び大腸癌をはじめとする悪性腫瘍の予防又は治療のために有用な化合物を提供する。式[I]の化合物又はその薬学上許容される塩。[式中の各記号は明細書に記載のものと同義である。]なし

目的

本発明は、mPGES-1阻害活性を有するトリアジン化合物又はその薬学上許容される塩、それを含む医薬組成物、及びその医薬用途等を提供する

効果

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請求項1

式[I]の化合物又はその薬学上許容される塩:[式中、Xは、CH又はNであり、環Cyは、式:又は、式:{式中、R1は、(1)ハロゲン、(2) C1-6アルキル、(3)シアノ、又は、(4)ハロC1-4アルキルであり、R2は、(1) ハロゲン、(2)ヒドロキシ、(3)カルボキシ、(4) C1-6アルキル、(5) C1-6アルコキシ、(6) ハロC1-4アルコキシ、(7) ハロC1-4アルキル、(8) C1-6アルキル-カルボニル、(9) -C(O)NRa1Ra2(Ra1及びRa2は、それぞれ独立して、水素又はC1-6アルキルである。)、又は、(10) -(CnH2n)-Rb(nは、1、2、3又は4であり、-(CnH2n)-は直鎖状又は分枝鎖状のいずれであってもよく、Rbは、(a) ヒドロキシ、(b) カルボキシ、(c) C1-6アルコキシ、(d) C1-6アルキル-カルボニルオキシ、(e) -C(O)NRb1Rb2(Rb1及びRb2は、それぞれ独立して、水素又はC1-6アルキルである。)、(f) -OC(O)NRb3Rb4(Rb3及びRb4は、それぞれ独立して、水素又はC1-6アルキルである。)、(g) -NRb5C(O)NRb6Rb7(Rb5、Rb6及びRb7は、それぞれ独立して、水素又はC1-6アルキルである。)、(h) -NRb8Rb9(Rb8及びRb9は、それぞれ独立して、水素、C1-6アルキル又はハロC1-4アルキルである。)、(i) -NRb10S(O)2Rb11(Rb10及びRb11は、それぞれ独立して、水素、C1-6アルキル又はC3-7シクロアルキルである。)、(j) -NRb12C(O)ORb13(Rb12は、水素又はC1-6アルキルであり、Rb13は、C1-6アルキルである。)、(k) -NRb14C(O)Rb15(Rb14は、水素又はC1-6アルキルであり、Rb15は、(i) C6-10アリール、(ii) C1-8アルキル(該C1-8アルキルは、ヒドロキシ、ハロC1-4アルキル、C1-6アルコキシ及びC6-10アリールからなるグループから選択される1、2又は3個の置換基置換されてもよい。)、(iii)アダマンチル、又は、(iv) C3-7シクロアルキル(該C3-7シクロアルキルは、C1-6アルキル、ハロゲン、ヒドロキシC1-6アルキル及びハロC1-4アルキルからなるグループから選択される1、2、3又は4個の置換基で置換されてもよく、及び/又は、ベンゼン環縮合環を形成してもよい。)であるか、或いは、Rb14とRb15は、Rb14が結合する窒素原子及びRb15が結合する炭素原子一緒になって4、5又は6員のラクタムを形成してもよい。(該ラクタムは1、2又は3個のC1-6アルキルで置換されてもよく、及び/又は、ベンゼン環と縮合環を形成してもよい。))、(l) 式:(式中、m2及びm3は、それぞれ独立して、1、2又は3であり、m4は、0、1、2、3又は4であり、Rb16は、C1-6アルキル又はC1-6アルコキシであり、m4が2、3又は4のとき、各Rb16は独立して選ばれる。)、又は、(m) 式:(式中、m5及びm6は、それぞれ独立して、1、2又は3であり、Rb17は、C1-6アルキル又はC1-6アルコキシである。)である。)であり、R3は、(1) ハロゲン、(2) ヒドロキシ、(3) C1-6アルキル、又は、(4) -ORc{Rcは、以下の(a)から(f)からなるグループから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよいC1-6アルキルである;(a) ハロゲン、(b) ヒドロキシ、(c) C1-6アルコキシ、(d) -C(O)NRc1Rc2(Rc1及びRc2は、それぞれ独立して、水素又はC1-6アルキルである。)、(e) C6-10アリール(該C6-10アリールは、(i) ハロゲン、(ii) ヒドロキシ、(iii) C1-6アルキル、(iv) C1-6アルコキシ、及び、(v) ハロC1-4アルキルからなるグループから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよい。)、及び、(f) 5又は6員の、1、2又は3個の窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を含むヘテロアリール(該ヘテロアリールは、(i) ハロゲン、(ii) ヒドロキシ、(iii) C1-6アルキル、(iv) C1-6アルコキシ、及び、(v) ハロC1-4アルキルからなるグループから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよい。)}であり、R4は、(1) 水素、(2) ハロゲン、(3) C1-6アルキル、又は、(4) C1-6アルコキシである。}であり、R5は、(1) ハロゲン、(2) ヒドロキシ、(3) C1-6アルキルスルファニル、(4) C1-6アルキル(該C1-6アルキルは、ハロゲン、C6-10アリール及びC1-6アルコキシからなるグループから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよい。)、(5) C3-7シクロアルキル、(6) -ORd{Rdは、(a) C2-6アルキニル、(b) 1、2又は3個のC1-6アルキルで置換されてもよいC3-7シクロアルキル、又は、(c) C1-8アルキル(該C1-8アルキルは、以下の(i)から(v)からなるグループから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよい;(i) ハロゲン、(ii) C6-10アリール、(iii) C1-6アルコキシ、(iv) C3-7シクロアルキル(該C3-7シクロアルキルは、C1-6アルキル及びハロC1-4アルキルからなるグループから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよい。)、及び、(v) 4、5又は6員の、1、2又は3個の窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を含む飽和ヘテロシクリル(該飽和ヘテロシクリルは、C1-6アルキル及びハロC1-4アルキルからなるグループから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよい。))である。}、又は、(7) 式:{式中、Reは、(a) C1-6アルキル、(b) C3-7シクロアルキル、(c) 5又は6員の、1、2又は3個の窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を含むヘテロアリール、又は、(d) C6-10アリール(該C6-10アリールは、(i) ハロゲン、(ii) C1-6アルキル、(iii) ハロC1-4アルキル、(iv) C1-6アルコキシ、及び、(v) ハロC1-4アルコキシからなるグループから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよい。)である。}であり、m1は0、1、2又は3であり、m1が2又は3のとき、各R5は独立して選ばれる。]ただし、4,6-ビス-(2,5-ジメチル-フェニル)-1,3,5-トリアジン-2-オールは除く。

請求項2

環Cyが式:(式中、R1、R2及びR4は請求項1における定義と同義である。)である、請求項1に記載の化合物又はその薬学上許容される塩。

請求項3

環Cyが式:(式中、R1、R3及びR4は請求項1における定義と同義である。)である、請求項1に記載の化合物又はその薬学上許容される塩。

請求項4

XがCHである、請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学上許容される塩。

請求項5

XがNである、請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学上許容される塩。

請求項6

R1が、(1)クロロ、(2)メチル、(3)シアノ、又は、(4)トリフルオロメチルである、請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学上許容される塩。

請求項7

R4が水素である、請求項1から6のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学上許容される塩。

請求項8

R2が、-(CnH2n)-Rb(nは、1又は2であり、-(CnH2n)-は直鎖状又は分枝鎖状のいずれであってもよく、Rbは、(a) -C(O)NRb1Rb2、(b) -NRb5C(O)NRb6Rb7、(c) -NRb10S(O)2Rb11、又は、(d) -NRb14C(O)Rb15(Rb1、Rb2、Rb5、Rb6、Rb7、Rb10、Rb11、Rb14、及びRb15は請求項1における定義と同義である。)である。)である、請求項1、2、及び4から7のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学上許容される塩。

請求項9

R2が、-CH2-Rb(Rbは、請求項8における定義と同義である。)である、請求項8に記載の化合物又はその薬学上許容される塩。

請求項10

R3が、(1)ハロゲン、(2)ヒドロキシ、(3) C1-6アルキル、又は、(4) -ORc{Rcは、以下の(a)から(f)からなるグループから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよいC1-6アルキルである。(a) ハロゲン、(b) ヒドロキシ、(c) C1-6アルコキシ、(d) -C(O)NRc1Rc2(Rc1及びRc2は、それぞれ独立して、水素又はC1-6アルキルである。)、(e)フェニル(該フェニルは、(i) ハロゲン、(ii) ヒドロキシ、(iii) C1-6アルキル、(iv) C1-6アルコキシ、及び、(v)ハロC1-4アルキルからなるグループから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよい。)、及び、(f)ピリジル(該ピリジルは、(i) ハロゲン、(ii) ヒドロキシ、(iii) C1-6アルキル、(iv) C1-6アルコキシ、及び、(v) ハロC1-4アルキルからなるグループから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよい。)}である、請求項1及び3から9のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学上許容される塩。

請求項11

m1が1であり、かつR5が、式:(式中、Reは請求項1における定義と同義である。)である、請求項1から10のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学上許容される塩。

請求項12

下記式:、、、、、、、、、、、、、、、、、及びから選ばれる化合物又はその薬学上許容される塩。

請求項13

請求項1から12のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学上許容される塩、及び薬学上許容される担体を含む、医薬組成物

請求項14

請求項1から12のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学上許容される塩を含む、mPGES-1阻害剤

請求項15

請求項1から12のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学上許容される塩を含む、疼痛リウマチ発熱変形性関節症動脈硬化アルツハイマー病多発性硬化症緑内障高眼圧症虚血性網膜疾患全身性強皮症及び悪性腫瘍治療剤又は予防剤

請求項16

請求項1から12のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学上許容される塩、及び一種類以上の他の緑内障治療剤を組み合わせてなる緑内障及び高眼圧症の治療剤又は予防剤。

請求項17

薬学上有効量の、請求項1から12のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学上許容される塩をヒトに投与することを含む、mPGES-1の阻害方法

請求項18

薬学上有効量の、請求項1から12のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学上許容される塩をヒトに投与することを含む、疼痛、リウマチ、発熱、変形性関節症、動脈硬化、アルツハイマー病、多発性硬化症、緑内障、高眼圧症、虚血性網膜疾患、全身性強皮症及び悪性腫瘍の治療方法又は予防方法

請求項19

薬学上有効量の、一種類以上の他の緑内障治療剤をさらにヒトに投与することを含む、請求項18記載の緑内障及び高眼圧症の治療方法又は予防方法。

請求項20

mPGES-1阻害剤を製造するための請求項1から12のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学上許容される塩の使用。

請求項21

疼痛、リウマチ、発熱、変形性関節症、動脈硬化、アルツハイマー病、多発性硬化症、緑内障、高眼圧症、虚血性網膜疾患、全身性強皮症及び悪性腫瘍の治療剤又は予防剤を製造するための請求項1から12のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学上許容される塩の使用。

技術分野

0001

本発明は、microsomal prostaglandin E2 synthase-1(mPGES-1)阻害活性を有するトリアジン化合物又はその薬学上許容される塩、それを含む医薬組成物、及びその医薬用途等に関する。

背景技術

0002

非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs:Non-Steroidal Anti-Inflammatory Drugs)は、炎症、発熱及び疼痛を伴う疾患、例えば、リウマチ変形性関節炎頭痛等の治療汎用されている。NSAIDsは、cyclooxygenase(COX)を阻害してプロスタノイド産生を阻害することにより、抗炎症作用解熱作用及び鎮痛作用を発揮する。

0003

COXには、ユビキタス分布し、恒常的に発現するCOX-1と、さまざまな炎症促進性刺激、例えばinterleukin-1β(IL-1β)等のサイトカインにより発現誘導されるCOX-2の2つのアイソフォームが存在する。COX-1及びCOX-2は、生体膜由来アラキドン酸をプロスタノイドの前駆体であるprostaglandin H2(PGH2)へ変換する酵素である。PGH2から各プロスタノイド(prostaglandin E2(PGE2)、prostaglandin F2α(PGF2α)、prostaglandin I2(PGI2)、prostaglandin D2(PGD2)及びthromboxane A2(TXA2)等)への変換は、それぞれに特異的なプロスタノイド合成酵素が担っている。これらのプロスタノイドは様々な生理活性、例えば炎症誘発/抑制、血管拡張/収縮気管支拡張/収縮、催眠/覚醒及び発熱等を有している。PGE2は生体内に最も多く存在するプロスタグランジンであり、炎症、疼痛、発熱に強く関与することが知られている。このことから、PGE2産生を抑制することがNSAIDsの主な作用機序と考えられている。

0004

COX-1又はCOX-2の阻害は、その下流のすべてのプロスタノイド産生を抑制する。このことがNSAIDsの副作用の原因であると考えられている。COXを非選択的に阻害するNSAIDsはCOX-1によるPGE2産生も抑制し、PGE2は胃粘膜障害に保護的に働くため、NSAIDsは粘液分泌胃粘膜血流を抑制し、胃穿孔出血等のリスクを増大させると考えられている。また、COX-2選択的阻害薬は、血管内皮細胞において血管拡張作用及び血小板凝集抑制作用を有するPGI2の産生を抑制するが、血小板のCOX-1によって産生される血液凝固因子であるTXA2の産生は抑制しない。そのため、血液凝固系バランスを崩して心血管障害リスクを増大させると考えられる。

0005

microsomal prostaglandin E2 synthase-1(mPGES-1)は、PGE2生合成最終段階触媒する酵素であり、membrane-associated proteins in eicosanoid and glutathione metabolismファミリーMAPEG family)に属する酵素である。ヒトmPGES-1遺伝子は、1999年にクローニングされ、胎盤前立腺精巣及び乳腺において恒常的に発現していることが示された(非特許文献1)。その他の臓器においては、さまざまな炎症性刺激により、COX-2と共役して、ヒトmPGES-1発現が誘導される。例えば、炎症性サイトカインであるIL-1βやTumor Necrosis Factor-α(TNFα)は、滑膜細胞骨芽細胞内皮細胞眼窩線維芽細胞歯肉細胞軟骨細胞、内皮細胞、心筋細胞等のmPGES-1発現を誘導する。例えば、バクテリア内毒素であるLipopolysaccharide(LPS)はマクロファージ平滑筋等のmPGES-1発現を誘導する。

0006

mPGES-1阻害剤は、炎症の局所もしくはmPGES-1が発現している組織においてのみPGE2産生を選択的に抑制し、PGE2以外のプロスタノイド(PGI2、PGD2、PGF2α、TXA2等)産生は抑制しないと考えられる(非特許文献2、3)。そこで、mPGES-1阻害剤はNSAIDsと同等の有効性を有するが、PGE2以外のプロスタノイド産生低下に起因するNSAIDsの副作用を有さない薬剤になると考えられる。

0007

また、アラキドン酸カスケードにおいてPGH2より下流の代謝経路の一部を遮断すると、PGH2が遮断された経路以外のプロスタノイドへと変換されること、すなわち、シャント(shunt)が起こることが知られている。LPSで刺激したmPGES-1ノックアウトマウス由来のマクロファージにおけるPGE2産生量は、LPSで刺激した野生型(WT)マウス由来のマクロファージにおけるPGE2産生量よりも低下するが、LPSで刺激したmPGES-1ノックアウトマウス由来のマクロファージにおけるTXB2、PGI2、PGD2及びPGF2α産生量はLPSで刺激したWTマウス由来のマクロファージにおけるそれぞれの産生量よりも増加することが知られている(非特許文献4)。mPGES-1阻害剤は、PGE2産生抑制に伴って他のプロスタノイド産生を増加させることから、NSAIDsとは異なる疾患でも有効性を示すと考えられる。

0008

以下、mPGES-1阻害剤の用途について述べる。
(1)疼痛
mPGES-1ノックアウトマウスでは、WTマウスと比較して、急性炎症性疼痛モデルであるLPS刺激による痛覚反応評価における腹腔内PGE2産生量及び単位時間当たりの痛覚反応回数が有意に低下する。したがって、mPGES-1阻害剤は急性炎症性疼痛に対する鎮痛薬になると考えられる(非特許文献3、6)。
(2)リウマチ
スウェーデン女性のmPGES-1遺伝子において、リウマチ発症リスク重症度を上昇させるいくつかの一塩基多型が存在する。重症度を増加させる一塩基多型(Reference SNP ID number:rs23202821)を有するリウマチ患者滑膜では、変異を有さない患者と比較してmPGES-1発現の増加が免疫組織学的に確認される(非特許文献5)。mPGES-1ノックアウトマウスでは、WTマウスと比較して、リウマチの動物モデルであるコラーゲン誘発関節炎モデルにおける関節内への炎症性細胞浸潤、関節の破壊及び四肢腫脹が顕著に抑制される(非特許文献6)。したがって、mPGES-1阻害剤はリウマチの治療薬になると考えられる。
(3)変形性関節症
変形性関節炎症患者の半月板軟骨細胞ではmPGES-1のmRNA発現が増加している(非特許文献7)。mPGES-1阻害剤は、WTマウスと比較して、モノヨード酢酸を用いた変形性関節症モデルの痛覚反応を軽減させる(特許文献1)。したがって、mPGES-1阻害剤は変形性関節症の治療薬になると考えられる。
(4)発熱
mPGES-1ノックアウトマウスでは、WTマウスと比較して、LPS刺激による体温上昇が抑制される(非特許文献8)。したがって、mPGES-1阻害剤は解熱薬になると考えられる。
(5)アルツハイマー病
NSAIDsを長期間使用するとアルツハイマー病の発症及び進行を緩和する。mPGES-1ノックアウトマウスの初代培養脳神経細胞では、WTマウスの脳神経細胞と比較して、アミロイドβペプチド処置時のPGE2産生が抑制され、神経細胞死が起こらない(非特許文献9)。したがって、mPGES-1阻害剤はアルツハイマー病の治療薬になると考えられる。
(6)多発性硬化症
多発性硬化症患者のEP4遺伝子において、発症リスクを上昇させるいくつかの一塩基多型が存在する(Reference SNP ID number:rs9292777、rs4613763、rs1044063、rs6896969)。多発性硬化症患者脳室周囲脱髄領域に存在するマクロファージでは、mPGES-1タンパクの発現が確認される。mPGES-1ノックアウトマウスでは、WTマウスと比較して、多発性硬化症の動物モデルである実験的自己免疫性脳脊髄炎モデルマウス脊髄中PGE2産生が抑制され、麻痺の進行が抑制される(非特許文献10)。したがって、mPGES-1阻害剤は多発性硬化症の治療薬になると考えられる。
(7)動脈硬化
mPGES-1ノックアウトマウスでは、WTマウスと比較して、アテローム性動脈硬化症モデルである高脂肪餌負荷低密度リポタンパク質受容体欠損マウスの血管内皮細胞からのPGE2産生が低下し、アテローム形成遅延する。血管内皮細胞からは、血小板機能抑制作用が知られるPGI2の産生が増加する(非特許文献11)。したがって、mPGES-1阻害剤は動脈硬化の予防又は治療薬になると考えらえる。
(8)緑内障高眼圧症
緑内障とは視神経視野特徴的変化を生じる疾患であり、この視神経障害は通常、眼圧を十分に下降させることにより改善もしくは抑制しうる。緑内障は開放隅角緑内障閉塞隅角緑内障分類することができる。
mPGES-1遺伝子は、ヒト結膜において恒常的に高発現している(GEO accession No:GSE2513(Gene Expression Omnibus:http://www.ncbi.nlm.nih.gov/geo/))。緑内障患者網膜では、健常人と比較してmPGES-1の発現が増加している。緑内障モデルである高眼圧イヌ及び高眼圧マウスの網膜では、正常動物と比較してmPGES-1の発現が増加している(GEO accession No:ヒトGSE2378、イヌGSE21879、マウスGSE3554)。
健常人にPGE2を点眼すると、点眼後2時間にわたって血管拡張をともなう眼圧の上昇が認められる(非特許文献12)。PGE2をウサギ結膜下投与すると、毛様体の腫脹及び房水産生の増加により眼圧が上昇する(非特許文献13)。mPGES-1阻害時に増加しうるプロスタグランジンであるPGF2αやPGD2はウサギの眼圧を低下させる(非特許文献14)。PGF2α製剤は眼房水排出を促進し、眼圧を低下させる緑内障治療薬として使用されている。PGI2はウサギ眼圧に対して明確な作用を示さない。すなわち、mPGES-1阻害によるPGE2低下が房水産生を抑制するため、及び/又はシャントによるPGD2やPGF2αの増加は房水流出を促進するために、眼圧は低下すると考えられる。また、PGE2は網膜からの血管内皮細胞成長因子VEGF)の発現を亢進させる(非特許文献15)。網膜において産生されたVEGFが前眼部へ移行することで虹彩における血管新生が生じ、隅角閉塞することで眼圧が上昇する血管新生緑内障を生じるため、mPGES-1阻害剤は血管新生緑内障に対しても改善・予防的効果を示すと考えられる。さらに、PGE2産生が阻害されることによる抗炎症作用が考えられるため、既存のプロスタグランジン製剤(ラタノプロスト等)では慎重投与とされる、眼内炎症を有する患者にも適応可能と考えられる。したがって、mPGES-1阻害剤は様々な背景疾患を有する緑内障にも有効な治療薬になると考えられる。
(9)虚血性網膜疾患
糖尿病網膜症糖尿病黄斑浮腫、網膜静脈閉塞症等の虚血性網膜疾患にはVEGFの過剰な分泌が中心的な役割を果たしている。PGE2はVEGFの発現を亢進させることから(非特許文献15)、mPGES-1阻害剤がこれらの病態を改善すると考えられる。
(10)全身性強皮症
全身性強皮症患者の皮膚では、健常人と比較してmPGES-1の発現が増加している。同様に、全身性強皮症モデルであるブレオマイシン誘発強皮症モデルマウスの皮膚では、正常マウスの皮膚と比較してmPGES-1の発現が増加している。mPGES-1ノックアウトマウスは、WTマウスと比較して、ブレオマイシン誘発強皮症モデルマウスの病変部の皮膚におけるマクロファージの集積が低下し、表皮肥厚細胞外基質沈着及び膠原繊維量の増加が軽減した(非特許文献16)。したがって、mPGES-1阻害剤は全身性強皮症の治療薬になると考えられる。
(11)悪性腫瘍
mPGES-1ノックアウトマウスでは、WTマウスと比較して、大腸癌の動物モデルであるazoxymethane誘発大腸癌モデルマウスにおけるポリープ数及びサイズが著しく抑制された。mPGES-1ノックアウトマウスでは、WTマウスと比較して、大腸腫瘍組織におけるPGE2の産生が低下し、癌細胞接着を阻害するPGI2やperoxisome proliferator-activated receptor γ(PPARγ)を介して細胞死を誘導するPGD2の産生量が増加した。mPGES-1ノックアウトマウスの脾臓に大腸癌又は肺癌細胞移植したところ、WTマウスと比較して、移植後の脾臓腫瘍重量肝臓への転移率の低下が認められた。mPGES-1ノックアウトマウスの骨髄由来マクロファージとのin vitro共培養系において肺癌細胞の増殖がWTマウスの骨髄由来マクロファージとの共培養系と比較して低下しており、宿主マクロファージ由来のPGE2が癌細胞の増殖に関与することが示された(非特許文献17)。したがって、mPGES-1阻害剤は大腸癌をはじめとする癌の増殖及び転移を抑制する抗癌薬となると考えられる。
(12)PGE2産生抑制が有効性を示す疾患
NSAIDsが有効性を示す炎症性症状及び/又はその状態と関連する痛みとして、例えば、関節炎痛風腎結石尿路結石、頭痛、月経痛歯痛腰痛症筋肉痛肩関節周囲炎、肩腕症候群顎関節症、及び手術後、外傷後並びに抜歯後の炎症・痛みが挙げられる。その他に、眼の急性及び慢性非細菌性炎症が挙げられ、例えば、ブドウ膜炎アレルギー性結膜炎及び内眼部手術における術後の炎症・眼痛が挙げられる。
NSAIDsが有効性を発揮する主な機序は、炎症促進性物質であるPGE2の産生抑制によると考えられている。mPGES-1阻害剤もPGE2の産生抑制作用を有することから、これらの疾患の治療薬になると考えられる。

0009

mPGES-1阻害剤は、疼痛、リウマチ、変形性関節症、発熱、アルツハイマー病、多発性硬化症、動脈硬化、緑内障、高眼圧症、虚血性網膜疾患、全身性強皮症、大腸癌をはじめとする悪性腫瘍及びPGE2産生抑制が有効性を示す疾患の予防又は治療に有益であると考えられる。

0010

国際公開第2012/161965号

先行技術

0011

JAKOBSSON, PJ et al. Identification of human prostaglandin E synthase: a microsomal, glutathione-dependent, inducible enzyme, constituting a potential novel drug target. Proc Natl Acad Sci U S A. Jun 22 1999, Vol.96, No.13, pages 7220-7225.
SAMUELSSON, B et al. Membrane prostaglandin E synthase-1: a novel therapeutic target. Pharmacol Rev. Sep 2007, Vol.59, No.3, pages 207-224.
KAMEI, D et al. Reduced pain hypersensitivity and inflammation in mice lacking microsomal prostaglandin e synthase-1. J Biol Chem. Aug 6 2004, Vol.279, No.32, pages 33684-33695.
TREBINO, CE et al. Redirection of eicosanoid metabolism in mPGES-1-deficient macrophages. J Biol Chem. Apr 29 2005, Vol.280, No.17, pages 16579-16585.
KOROTKOVA, M et al. Variants of gene for microsomal prostaglandin E2 synthase show association with disease and severe inflammation in rheumatoid arthritis. Eur J Hum Genet. Aug 2011, Vol.19, No.8, pages 908-914.
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0012

本発明は、mPGES-1阻害活性を有するトリアジン化合物又はその薬学上許容される塩、それを含む医薬組成物、及びその医薬用途等を提供することを目的とする。対象とする疾患として、例えば、疼痛、リウマチ、変形性関節症、発熱、アルツハイマー病、多発性硬化症、動脈硬化、緑内障、高眼圧症、虚血性網膜疾患、全身性強皮症、大腸癌をはじめとする悪性腫瘍及びPGE2産生抑制が有効性を示す疾患が挙げられる。

0013

本発明者らは、下記式[I]で表されるmPGES-1阻害活性を有するトリアジン化合物を見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下のとおりである。

0014

[01]
式[I]の化合物又はその薬学上許容される塩:

0015

0016

[式中、
Xは、CH又はNであり、
環Cyは、
式:

0017

0018

又は、
式:

0019

0020

{式中、R1は、
(1)ハロゲン
(2) C1-6アルキル
(3)シアノ、又は、
(4)ハロC1-4アルキルであり、
R2は、
(1) ハロゲン、
(2)ヒドロキシ
(3)カルボキシ
(4) C1-6アルキル、
(5) C1-6アルコキシ
(6) ハロC1-4アルコキシ、
(7) ハロC1-4アルキル、
(8) C1-6アルキル-カルボニル
(9) -C(O)NRa1Ra2(Ra1及びRa2は、それぞれ独立して、水素又はC1-6アルキルである。)、又は、
(10) -(CnH2n)-Rb
(nは、1、2、3又は4であり、-(CnH2n)-は直鎖状又は分枝鎖状のいずれであってもよく、
Rbは、
(a) ヒドロキシ、
(b) カルボキシ、
(c) C1-6アルコキシ、
(d) C1-6アルキル-カルボニルオキシ
(e) -C(O)NRb1Rb2(Rb1及びRb2は、それぞれ独立して、水素又はC1-6アルキルである。)、
(f) -OC(O)NRb3Rb4(Rb3及びRb4は、それぞれ独立して、水素又はC1-6アルキルである。)、
(g) -NRb5C(O)NRb6Rb7(Rb5、Rb6及びRb7は、それぞれ独立して、水素又はC1-6アルキルである。)、
(h) -NRb8Rb9(Rb8及びRb9は、それぞれ独立して、水素、C1-6アルキル又はハロC1-4アルキルである。)、
(i) -NRb10S(O)2Rb11(Rb10及びRb11は、それぞれ独立して、水素、C1-6アルキル又はC3-7シクロアルキルである。)、
(j) -NRb12C(O)ORb13(Rb12は、水素又はC1-6アルキルであり、Rb13は、C1-6アルキルである。)、
(k) -NRb14C(O)Rb15(Rb14は、水素又はC1-6アルキルであり、
Rb15は、
(i) C6-10アリール
(ii) C1-8アルキル(該C1-8アルキルは、ヒドロキシ、ハロC1-4アルキル、C1-6アルコキシ及びC6-10アリールからなるグループから選択される1、2又は3個の置換基置換されてもよい。)、
(iii)アダマンチル、又は、
(iv) C3-7シクロアルキル(該C3-7シクロアルキルは、C1-6アルキル、ハロゲン、ヒドロキシC1-6アルキル及びハロC1-4アルキルからなるグループから選択される1、2、3又は4個の置換基で置換されてもよく、及び/又は、ベンゼン環縮合環を形成してもよい。)であるか、
或いは、Rb14とRb15は、Rb14が結合する窒素原子及びRb15が結合する炭素原子一緒になって4、5又は6員のラクタムを形成してもよい。(該ラクタムは1、2又は3個のC1-6アルキルで置換されてもよく、及び/又は、ベンゼン環と縮合環を形成してもよい。))、
(l) 式:

0021

0022

(式中、m2及びm3は、それぞれ独立して、1、2又は3であり、m4は、0、1、2、3又は4であり、Rb16は、C1-6アルキル又はC1-6アルコキシであり、m4が2、3又は4のとき、各Rb16は独立して選ばれる。)、又は、
(m) 式:

0023

0024

(式中、m5及びm6は、それぞれ独立して、1、2又は3であり、Rb17は、C1-6アルキル又はC1-6アルコキシである。)である。)
であり、
R3は、
(1)ハロゲン、
(2)ヒドロキシ、
(3) C1-6アルキル、又は、
(4) -ORc{Rcは、以下の(a)から(f)からなるグループから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよいC1-6アルキルである;
(a) ハロゲン、
(b) ヒドロキシ、
(c) C1-6アルコキシ、
(d) -C(O)NRc1Rc2(Rc1及びRc2は、それぞれ独立して、水素又はC1-6アルキルである。)、
(e) C6-10アリール(該C6-10アリールは、
(i) ハロゲン、
(ii) ヒドロキシ、
(iii) C1-6アルキル、
(iv) C1-6アルコキシ、及び、
(v)ハロC1-4アルキルからなるグループから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよい。)、及び、
(f) 5又は6員の、1、2又は3個の窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を含むヘテロアリール(該ヘテロアリールは、
(i) ハロゲン、
(ii) ヒドロキシ、
(iii) C1-6アルキル、
(iv) C1-6アルコキシ、及び、
(v) ハロC1-4アルキルからなるグループから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよい。)}
であり、
R4は、
(1) 水素、
(2) ハロゲン、
(3) C1-6アルキル、又は、
(4) C1-6アルコキシである。}
であり、
R5は、
(1) ハロゲン、
(2) ヒドロキシ、
(3) C1-6アルキルスルファニル
(4) C1-6アルキル(該C1-6アルキルは、ハロゲン、C6-10アリール及びC1-6アルコキシからなるグループから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよい。)、
(5) C3-7シクロアルキル、
(6) -ORd{Rdは、
(a) C2-6アルキニル
(b) 1、2又は3個のC1-6アルキルで置換されてもよいC3-7シクロアルキル、又は、
(c) C1-8アルキル(該C1-8アルキルは、以下の(i)から(v)からなるグループから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよい;
(i) ハロゲン、
(ii) C6-10アリール、
(iii) C1-6アルコキシ、
(iv) C3-7シクロアルキル(該C3-7シクロアルキルは、C1-6アルキル及びハロC1-4アルキルからなるグループから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよい。)、及び、
(v) 4、5又は6員の、1、2又は3個の窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を含む飽和ヘテロシクリル(該飽和ヘテロシクリルは、C1-6アルキル及びハロC1-4アルキルからなるグループから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよい。))である。}、又は、
(7) 式:

0025

0026

{式中、Reは、
(a) C1-6アルキル、
(b) C3-7シクロアルキル、
(c) 5又は6員の、1、2又は3個の窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を含むヘテロアリール、又は、
(d) C6-10アリール(該C6-10アリールは、
(i)ハロゲン、
(ii) C1-6アルキル、
(iii)ハロC1-4アルキル、
(iv) C1-6アルコキシ、及び、
(v) ハロC1-4アルコキシからなるグループから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよい。)である。}
であり、
m1は0、1、2又は3であり、m1が2又は3のとき、各R5は独立して選ばれる。]
ただし、4,6-ビス-(2,5-ジメチル-フェニル)-1,3,5-トリアジン-2-オールは除く。

0027

[02]
環Cyが
式:

0028

0029

(式中、R1、R2及びR4は[01]における定義と同義である。)
である、[01]に記載の化合物又はその薬学上許容される塩。

0030

[03]
環Cyが
式:

0031

0032

(式中、R1、R3及びR4は[01]における定義と同義である。)
である、[01]に記載の化合物又はその薬学上許容される塩。

0033

[04]
XがCHである、[01]から[03]のいずれかに記載の化合物又はその薬学上許容される塩。

0034

[05]
XがNである、[01]から[03]のいずれかに記載の化合物又はその薬学上許容される塩。

0035

[06]
R1が、
(1)クロロ、
(2)メチル
(3)シアノ、又は、
(4)トリフルオロメチルである、[01]から[05]のいずれかに記載の化合物又はその薬学上許容される塩。

0036

[07]
R4が水素である、[01]から[06]のいずれかに記載の化合物又はその薬学上許容される塩。

0037

[08]
R2が、
-(CnH2n)-Rb(nは、1又は2であり、-(CnH2n)-は直鎖状又は分枝鎖状のいずれであってもよく、Rbは、
(a) -C(O)NRb1Rb2、
(b) -NRb5C(O)NRb6Rb7、
(c) -NRb10S(O)2Rb11、又は、
(d) -NRb14C(O)Rb15(Rb1、Rb2、Rb5、Rb6、Rb7、Rb10、Rb11、Rb14、及びRb15は[01]における定義と同義である。)である。)である、[01]、[02]、及び[04]から[07]のいずれかに記載の化合物又はその薬学上許容される塩。

0038

[09]
R2が、-CH2-Rb(Rbは、[08]における定義と同義である。)である、[08]に記載の化合物又はその薬学上許容される塩。

0039

[10]
R3が、
(1)ハロゲン、
(2)ヒドロキシ、
(3) C1-6アルキル、又は、
(4) -ORc{Rcは、以下の(a)から(f)からなるグループから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよいC1-6アルキルである。
(a) ハロゲン、
(b) ヒドロキシ、
(c) C1-6アルコキシ、
(d) -C(O)NRc1Rc2(Rc1及びRc2は、それぞれ独立して、水素又はC1-6アルキルである。)、
(e)フェニル(該フェニルは、
(i) ハロゲン、
(ii) ヒドロキシ、
(iii) C1-6アルキル、
(iv) C1-6アルコキシ、及び、
(v)ハロC1-4アルキルからなるグループから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよい。)、及び、
(f)ピリジル(該ピリジルは、
(i) ハロゲン、
(ii) ヒドロキシ、
(iii) C1-6アルキル、
(iv) C1-6アルコキシ、及び、
(v) ハロC1-4アルキルからなるグループから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよい。)}である、[01]及び[03]から[09]のいずれかに記載の化合物又はその薬学上許容される塩。

0040

[11]
m1が1であり、かつ
R5が、
式:

0041

0042

(式中、Reは[01]における定義と同義である。)である、[01]から[10]のいずれかに記載の化合物又はその薬学上許容される塩。

0043

[12]
下記式:

0044

0045

0046

0047

0048

0049

0050

0051

0052

0053

0054

0055

0056

0057

0058

0059

0060

0061

0062

及び

0063

0064

から選ばれる化合物又はその薬学上許容される塩。

0065

[13]
[01]から[12]のいずれかに記載の化合物又はその薬学上許容される塩、及び薬学上許容される担体を含む、医薬組成物。

0066

[14]
[01]から[12]のいずれかに記載の化合物又はその薬学上許容される塩を含む、mPGES-1阻害剤。

0067

[15]
[01]から[12]のいずれかに記載の化合物又はその薬学上許容される塩を含む、疼痛、リウマチ、発熱、変形性関節症、動脈硬化、アルツハイマー病、多発性硬化症、緑内障、高眼圧症、虚血性網膜疾患、全身性強皮症、悪性腫瘍及びPGE2産生抑制が有効性を示す疾患の治療剤又は予防剤

0068

[16]
[01]から[12]のいずれかに記載の化合物又はその薬学上許容される塩、及び一種類以上の他の緑内障治療剤を組み合わせてなる緑内障及び高眼圧症の治療剤又は予防剤。

0069

[17]
薬学上有効量の、[01]から[12]のいずれかに記載の化合物又はその薬学上許容される塩をヒトに投与することを含む、mPGES-1の阻害方法

0070

[18]
薬学上有効量の、[01]から[12]のいずれかに記載の化合物又はその薬学上許容される塩をヒトに投与することを含む、疼痛、リウマチ、発熱、変形性関節症、動脈硬化、アルツハイマー病、多発性硬化症、緑内障、高眼圧症、虚血性網膜疾患、全身性強皮症、悪性腫瘍及びPGE2産生抑制が有効性を示す疾患の治療方法又は予防方法

0071

[19]
薬学上有効量の、一種類以上の他の緑内障治療剤をさらにヒトに投与することを含む、[18]記載の緑内障及び高眼圧症の治療方法又は予防方法。

0072

[20]
mPGES-1阻害剤を製造するための[01]から[12]のいずれかに記載の化合物又はその薬学上許容される塩の使用。

0073

[21]
疼痛、リウマチ、発熱、変形性関節症、動脈硬化、アルツハイマー病、多発性硬化症、緑内障、高眼圧症、虚血性網膜疾患、全身性強皮症、悪性腫瘍及びPGE2産生抑制が有効性を示す疾患の治療剤又は予防剤を製造するための[01]から[12]のいずれかに記載の化合物又はその薬学上許容される塩の使用。

発明の効果

0074

本発明化合物は、疼痛、リウマチ、発熱、変形性関節症、動脈硬化、アルツハイマー病、多発性硬化症、緑内障、高眼圧症、虚血性網膜疾患、全身性強皮症、大腸癌をはじめとする悪性腫瘍及びPGE2産生抑制が有効性を示す疾患等の治療剤又は予防剤として有効である。

図面の簡単な説明

0075

図1は、カニクイザル被験物質(実施例2-98の化合物)、陽性対照物質キサラタン登録商標))又は媒体メチルセルロース、MC)を投与したときの、投与直前値からの眼圧の変化幅を示す。

0076

本発明において使用する用語の定義は以下のとおりである。

0077

「ハロゲン」とは、フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨードである。

0078

「C1-6アルキル」とは、炭素数1から6個を有する直鎖又は分枝鎖状のアルキルを意味する。例えば、メチル、エチルプロピルイソプロピルブチルイソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソペンチルネオペンチル、1-エチルプロピルヘキシルイソヘキシル、1,1-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチル、2-エチルブチル等が挙げられる。

0079

「C1-8アルキル」とは、炭素数1から8個を有する直鎖又は分枝鎖状のアルキルを意味する。例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、1,1-ジメチルプロピル、1-エチル-プロピル、1-メチル-1-エチル-プロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、1-メチル-1-プロピル-ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、1-エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、1,1-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチル、2-エチルブチル等が挙げられる。

0080

「C1-6アルコキシ」とは、アルキル部分が上記定義の「C1-6アルキル」であるアルコキシを意味する。例えば、メトキシエトキシプロポキシイソプロポキシブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、ネオペンチルオキシ、1,2-ジメチルプロピルオキシ、1-エチルプロピルオキシ、ヘキシルオキシ、イソヘキシルオキシ、1,2,2-トリメチルプロピルオキシ、1,1-ジメチルブチルオキシ、2,2-ジメチルブチルオキシ、3,3-ジメチルブチルオキシ、2-エチルブチルオキシ等が挙げられる。

0081

「ハロC1-4アルキル」とは、上記定義の「ハロゲン」で1から9個置換された、炭素数1から4個を有する直鎖又は分枝鎖状のアルキルを意味する。ハロゲンで複数個置換されている場合、各ハロゲンは同一であっても異なってもよい。例えば、2-フルオロエチル、2-クロロエチル、2-ブロモエチル、3-フルオロプロピル、3-クロロプロピル、4-フルオロブチル、4-クロロブチル、1,1-ジフルオロエチル、1,1-ジフルオロプロピル、1,1-ジフルオロ-2-メチルプロピル、トリフルオロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、3,3,3-トリフルオロプロピル、4,4,4-トリフルオロブチル、ペンタフルオロエチル、2,2,2-トリフルオロ-1-トリフルオロメチル-エチル等が挙げられる。

0082

「ハロC1-4アルコキシ」とは、アルキル部分が上記定義の「ハロC1-4アルキル」であるアルコキシを意味する。例えば、フルオロメトキシ、クロロメトキシ、ブロモメトキシ、2-フルオロエトキシ、2-クロロエトキシ、2-ブロモエトキシ、3-フルオロプロポキシ、3-クロロプロポキシ、4-フルオロブトキシ、4-クロロブトキシ、1,1-ジフルオロエトキシ、2,2-ジフルオロエトキシ、1,1-ジフルオロプロポキシ、2,2-ジフルオロプロポキシ、3,3-ジフルオロプロポキシ、1,1-ジフルオロ-2-メチルプロポキシトリフルオロメトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ、3,3,3-トリフルオロプロポキシ、4,4,4-トリフルオロブトキシ、ペンタフルオロエトキシ、2,2,2-トリフルオロ-1-トリフルオロメチル-エトキシ等が挙げられる。

0083

「ヒドロキシC1-6アルキル」とは、1又は2個のヒドロキシで置換された上記定義の「C1-6アルキル」を意味する。例えば、ヒドロキシメチル、2-ヒドロキシエチル、1-ヒドロキシ-1-メチルエチル、1,2-ジヒドロキシエチル、3-ヒドロキシプロピル、1-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル、4-ヒドロキシブチル、1-ヒドロキシ-2,2-ジメチルブチル、5-ヒドロキシペンチル、6-ヒドロキシヘキシル等が挙げられる。

0084

「C1-6アルキル-カルボニル」とは、上記定義の「C1-6アルキル」が結合したカルボニルを意味する。例えば、アセチルプロピオニル、2,2-ジメチルプロピオニルブチリル、3-メチルブチリル、2,2-ジメチルブチリルペンタノイル、4-メチルペンタノイルヘキサノイル等が挙げられる。

0085

「C1-6アルキル-カルボニルオキシ」とは、上記定義の「C1-6アルキル」が結合したカルボニルオキシを意味する。例えば、メチルカルボニルオキシ、エチルカルボニルオキシ、プロピルカルボニルオキシ、イソプロピルカルボニルオキシ、ブチルカルボニルオキシ、イソブチルカルボニルオキシ、sec-ブチルカルボニルオキシ、tert-ブチルカルボニルオキシ、ペンチルカルボニルオキシ、イソペンチルカルボニルオキシ、2-メチルブチルカルボニルオキシ、1,1-ジメチルプロピルカルボニルオキシ、ネオペンチルカルボニルオキシ、3,3-ジメチルブチルカルボニルオキシ、1-エチルプロピルカルボニルオキシ、ヘキシルカルボニルオキシ等が挙げられる。

0086

「C3-7シクロアルキル」とは、3から7員の、単環のシクロアルキルを意味する。例えば、シクロプロピルシクロブチルシクロペンチルシクロヘキシル及びシクロヘプチルが挙げられる。

0087

「C6-10アリール」とは、6から10員のアリールを意味する。例えば、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル等が挙げられ、これらのうち好ましくはフェニルである。

0088

「5又は6員の、1、2又は3個の窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を含むヘテロアリール」とは、炭素原子以外に窒素原子、酸素原子及び硫黄原子より選択される1、2又は3個のヘテロ原子を有する、5又は6員の単環のヘテロアリールを意味する。例えば、フリルチエニルピロリル、オキサゾリルイソオキサゾリルチアゾリルイソチアゾリルイミダゾリルピラゾリルオキサジアゾリル(1,2,5-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル)、チアジアゾリル(1,2,5-チアジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、1,2,4-チアジアゾリル)、トリアゾリル(1,2,3-トリアゾリル、1,2,4-トリアゾリル)、ピリジル、ピリミジニルピリダジニルピラジニル、1,3,5-トリアジニル等が挙げられ、これらのうち好ましくはピリジルである。

0089

「4、5又は6員の、1、2又は3個の窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を含む飽和ヘテロシクリル」とは、炭素原子以外に窒素原子、酸素原子及び硫黄原子より選択される1、2又は3個のヘテロ原子を有する、4、5又は6員の単環の飽和ヘテロシクリルを意味する。該ヘテロシクリルの炭素原子はオキソで置換されていてもよく、ヘテロ原子として硫黄原子を含む場合、該硫黄原子はモノオキシド化又はジオキシド化されていてもよい。例えば、オキセタニルアゼチジニルテトラヒドロフリルテトラヒドロピラニルテトラヒドロチエニル、テトラヒドロチオラニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリニル、イソチアゾリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、ピロリジニルピペリジルピペリジノも含む)、モルホリニルモルホリノも含む)、チオモルホリニル(チオモルホリノも含む)、ピペラジニル、1,1-ジオキシドイソチアゾリジニル、1,1-ジオキシドテトラヒドロチエニル、1,1-ジオキシドテトラヒドロチオピラニル、1,1-ジオキシドチオモルホリニル(1,1-ジオキシドチオモルホリノも含む)等が挙げられる。また、該飽和ヘテロシクリルは部分飽和であってもよく、例えば、イミダゾリニル、オキサゾリニル、ピラゾリニル、チアゾリニル等が挙げられる。これらのうち好ましくはオキセタニルである。

0090

「C1-6アルキルスルファニル」とは、上記定義の「C1-6アルキル」が結合したスルファニルを意味する。例えば、メチルスルファニルエチルスルファニルプロピルスルファニルイソプロピルスルファニルn-ブチルスルファニル、イソブチルスルファニル、sec-ブチルスルファニル、tert-ブチルスルファニル、ペンチルスルファニル、1,1-ジメチルプロピルスルファニル、2,2-ジメチルプロピルスルファニル、ヘキシルスルファニル等が挙げられる。

0091

「C2-6アルキニル」とは、炭素数2から6個を有する直鎖又は分枝鎖状の少なくとも1つの三重結合を有する炭化水素を意味する。例えば、エチニル、1-プロピニル、2-プロピニル、1-ブチニル、2-ブチニル、3-ブチニル、1-メチル-2-プロピニル、3,3-ジメチルブチニル(すなわち、3,3-ジメチルブト-1-インイル)等が挙げられる。

0092

「-(CnH2n)-」とは、炭素数n及び水素数2nの、直鎖上又は分枝鎖状のアルキレンを意味する。例えば、-CH2-、-CH2CH2-、-CH(CH3)-、-CH2CH2CH2-、-C(CH3)2-、-CH(CH3)CH2-等が挙げられる。

0093

R2が(10) -(CnH2n)-Rbであり、Rbが(k) -NRb14C(O)Rb15である場合のRb15中の「(ii) C1-8アルキル(該C1-8アルキルは、ヒドロキシ、ハロC1-4アルキル、C1-6アルコキシ及びC6-10アリールからなるグループから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよい。)」とは、上記定義の「C1-8アルキル」の置換可能な位置に、ヒドロキシ、上記定義の「ハロC1-4アルキル」、上記定義の「C1-6アルコキシ」及び上記定義の「C6-10アリール」からなるグループから選択される同一又は異なった1、2又は3個の置換基で置換されたC1-8アルキル、又は、無置換のC1-8アルキルを意味する。Rbの一例として、2-エトキシ-3-メトキシプロピルカルボニルアミノ、1-メチル-1-メトキシ-2,2,2-トリフルオロエチルカルボニルアミノ等が挙げられる。

0094

R2が(10) -(CnH2n)-Rbであり、Rbが(k) -NRb14C(O)Rb15である場合のRb15中の「(iv) C3-7シクロアルキル(該C3-7シクロアルキルは、C1-6アルキル、ハロゲン、ヒドロキシC1-6アルキル及びハロC1-4アルキルからなるグループから選択される1、2、3又は4個の置換基で置換されてもよく、及び/又は、ベンゼン環と縮合環を形成してもよい。)」とは、(1)上記定義の「C3-7シクロアルキル」の置換可能な位置に、上記定義の「C1-6アルキル」、上記定義の「ハロゲン」、上記定義の「ヒドロキシC1-6アルキル」及び上記定義の「ハロC1-4アルキル」からなるグループから選択される同一又は異なった1、2、3又は4個の置換基で置換されたC3-7シクロアルキル、(2)無置換のC3-7シクロアルキル、又は、(3)(1)又は(2)のC3-7シクロアルキルの縮合可能な位置で、1つのベンゼン環と縮合したC3-7シクロアルキルを意味する。Rbの一例として、1,2,3,4-テトラヒドロ-ナフタレン-2-イルカルボニルアミノ、2-メチル-インダン-2-イルカルボニルアミノ等が挙げられる。

0095

R2が(10) -(CnH2n)-Rbであり、Rbが(k) -NRb14C(O)Rb15の場合で、「Rb14とRb15は、Rb14が結合する窒素原子及びRb15が結合する炭素原子と一緒になって4、5又は6員のラクタムを形成してもよい。」とは、Rbが、2-オキソ-アゼチジン-1-イル、2-オキソ-ピロリジン-1-イル、2-オキソ-ピペリジン-1-イル等であることを意味する。

0096

またこの場合で、「該ラクタムは1、2又は3個のC1-6アルキルで置換されてもよく、及び/又は、ベンゼン環と縮合環を形成してもよい。」とは、上記の「ラクタム」に加え、(1)ラクタムの置換可能な位置に同一又は異なった1、2、又は3個の上記定義のC1-6アルキルで置換されている、(2)ラクタムの縮合可能な位置に、1つのベンゼン環が縮合している、及び(3)C1-6アルキルで置換されたラクタムの縮合可能な位置に、1つのベンゼン環が縮合していることを意味する。Rbの一例として、3,4-ジメチル-2-オキソ-ピロリジン-1-イル、1-オキソ-1,3-ジヒドロ-イソインドール-2-イル、3,3-ジメチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-インドール-1-イル等が挙げられる。

0097

式[I]で表される化合物において、各基についての好適な態様は以下の通りである。

0098

R1は、好ましくはクロロ、メチル、シアノ、又はトリフルオロメチルであり、より好ましくはクロロ、又はトリフルオロメチルであり、さらに好ましくはクロロである。

0099

R2は、好ましくは、
(1)ハロゲン、
(2)ヒドロキシ、
(3)カルボキシ、
(5) C1-6アルコキシ、
(6)ハロC1-4アルコキシ、
(7) ハロC1-4アルキル、
(8) C1-6アルキル-カルボニル、
(9) -C(O)NRa1Ra2(Ra1及びRa2は前記と同義である。)、又は、
(10) -(CnH2n)-Rb(Rbは前記と同義である。)であり、
より好ましくは、
(10) -(CnH2n)-Rb(Rbは前記と同義である。)である。
Rbは、好ましくは、
(g) -NRb5C(O)NRb6Rb7(Rb5、Rb6及びRb7は前記と同義である。)、
(h) -NRb8Rb9(Rb8及びRb9は前記と同義である。)、
(i) -NRb10S(O)2Rb11(Rb10及びRb11は前記と同義である。)、
(j) -NRb12C(O)ORb13(Rb12及びRb13は前記と同義である。)、又は
(k) -NRb14C(O)Rb15(Rb14及びRb15は前記と同義である。)であり、
より好ましくは、
(k) -NRb14C(O)Rb15(Rb14及びRb15は前記と同義である。)である。
nは、好ましくは1又は2であり、より好ましくは1である。
Rb14は、好ましくは水素又はメチルであり、より好ましくは水素である。
Rb15は、好ましくは、
(ii) C1-4アルキル(該C1-4アルキルは、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、C1-4アルコキシ及びフェニルからなるグループから選択される1又は2個の置換基で置換されてもよい。)、又は、
(iv) C3-7シクロアルキル(該C3-7シクロアルキルは、C1-4アルキル、ハロゲン、ヒドロキシC1-4アルキル及びトリフルオロメチルからなるグループから選択される1、2、3又は4個の置換基で置換されてもよい。)であり、
より好ましくは、1又は2個のトリフルオロメチル並びにC1-4アルコキシで置換されてもよいC1-4アルキル、又は1個のトリフルオロメチルで置換されてもよいC3-7シクロアルキルであり、さらに好ましくは、tert-ブチル、3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピル、3,3,3-トリフルオロ-2-メトキシ-2-メチルプロピル、3,3,3-トリフルオロ-2-メチル-2-トリフルオロメチルプロピル、又は1-トリフルオロメチルシクロプロピルである。

0100

R3は、好ましくは、
(3) C1-6アルキル、又は、
(4) -ORc{Rcは、以下の(a)から(f)からなるグループから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよいC1-6アルキルである;
(a)ハロゲン、
(b)ヒドロキシ、
(c) C1-6アルコキシ、
(d) -C(O)NRc1Rc2(Rc1及びRc2は前記と同義である。)、
(e) C6-10アリール(該C6-10アリールは、
(i) ハロゲン、
(ii) ヒドロキシ、
(iii) C1-6アルキル、
(iv) C1-6アルコキシ、及び、
(v)ハロC1-4アルキルからなるグループから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよい。)、及び、
(f) 5又は6員の、1、2又は3個の窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を含むヘテロアリール(該ヘテロアリールは、
(i) ハロゲン、
(ii) ヒドロキシ、
(iii) C1-6アルキル、
(iv) C1-6アルコキシ、及び、
(v) ハロC1-4アルキルからなるグループから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよい。)}
である。
Rcは、好ましくは、以下の(e)及び(f)から選択される1又は2個の置換基で置換されてもよいメチル;
(e) C6-10アリール(該C6-10アリールは、
(i) ハロゲン、
(ii) ヒドロキシ、
(iii) C1-6アルキル、
(iv) C1-6アルコキシ、及び、
(v) ハロC1-4アルキルからなるグループから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよい。)、及び、
(f) 5又は6員の、1、2又は3個の窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を含むヘテロアリール(該ヘテロアリールは、
(i) ハロゲン、
(ii) ヒドロキシ、
(iii) C1-6アルキル、
(iv) C1-6アルコキシ、及び、
(v) ハロC1-4アルキルからなるグループから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよい。)であり、
より好ましくは、以下の(e1)及び(f1)から選択される1又は2個の置換基で置換されてもよいメチル;
(e1)フェニル(該フェニルは、
(i) ハロゲン、
(ii) ヒドロキシ、
(iii) C1-6アルキル、
(iv) C1-6アルコキシ、及び、
(v) ハロC1-4アルキルからなるグループから選択される1又は2個の置換基で置換されてもよい。)、及び、
(f1)ピリジル(該ピリジルは、
(i) ハロゲン、
(ii) ヒドロキシ、
(iii) C1-6アルキル、
(iv) C1-6アルコキシ、及び、
(v) ハロC1-4アルキルからなるグループから選択される1又は2個の置換基で置換されてもよい。)である。

0101

R4は、好ましくは水素、フルオロ、クロロ、又はメチルであり、より好ましくは水素である。

0102

R5は、好ましくは、
(1)ハロゲン、
(4) C1-6アルキル(該C1-6アルキルは、ハロゲン、C6-10アリール及びC1-6アルコキシからなるグループから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよい。)、
(5) C3-7シクロアルキル、
(6) -ORd{Rdは、
(a) C2-6アルキニル、
(b) 1、2又は3個のC1-6アルキルで置換されてもよいC3-7シクロアルキル、又は、
(c) C1-8アルキル(該C1-8アルキルは、以下の(i)から(v)からなるグループから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよい;
(i) ハロゲン、
(ii) C6-10アリール、
(iii) C1-6アルコキシ、
(iv) C3-7シクロアルキル(該C3-7シクロアルキルは、C1-6アルキル及びハロC1-4アルキルからなるグループから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよい。)、及び、
(v) 4、5又は6員の、1個の酸素原子を含む飽和ヘテロシクリル(該飽和ヘテロシクリルは、C1-6アルキル及びハロC1-4アルキルからなるグループから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよい。))である。}、又は
(7) 式:

0103

0104

{式中、Reは、
(a) C1-6アルキル、
(b) C3-7シクロアルキル、
(c) 5又は6員の、1、2又は3個の窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を含むヘテロアリール、又は、
(d) C6-10アリール(該C6-10アリールは、
(i)ハロゲン、
(ii) C1-6アルキル、
(iii)ハロC1-4アルキル、
(iv) C1-6アルコキシ、及び、
(v) ハロC1-4アルコキシからなるグループから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよい。)である。}
である。
Rdは、好ましくは、C1-8アルキル(該C1-8アルキルは、以下の(i)から(v)からなるグループから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよい;
(i) ハロゲン、
(ii) C6-10アリール、
(iii) C1-6アルコキシ、
(iv) C3-7シクロアルキル(該C3-7シクロアルキルは、C1-6アルキル及びハロC1-4アルキルからなるグループから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよい。)、及び、
(v) 4、5又は6員の、1個の酸素原子を含む飽和ヘテロシクリル(該飽和ヘテロシクリルは、C1-6アルキル及びハロC1-4アルキルからなるグループから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよい。)である。
Reは、好ましくは、
(b) C3-7シクロアルキル、
(c) 5又は6員の、1、2又は3個の窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を含むヘテロアリール、又は、
(d) C6-10アリール(該C6-10アリールは、
(i) ハロゲン、
(ii) C1-6アルキル、
(iii) ハロC1-4アルキル、
(iv) C1-6アルコキシ、及び、
(v) ハロC1-4アルコキシからなるグループから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよい。)である。

0105

m1は好ましくは0、1又は2であり、より好ましくは1又は2である。

0106

式[I]で表される化合物において、好ましい態様の一つは、下記式[I−A]:

0107

0108

[式中、R4及びR5は水素原子表記された炭素原子には置換せず、
X、R1、R2、R4は前記式[I]における定義と同様であり、
R5は、
(1)ハロゲン、
(4) C1-6アルキル(該C1-6アルキルは、ハロゲン、C6-10アリール及びC1-6アルコキシからなるグループから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよい。)、
(5) C3-7シクロアルキル、又は
(6) -ORd{Rdは、
(a) C2-6アルキニル、又は、
(c) C1-8アルキル(該C1-8アルキルは、以下の(i)から(v)からなるグループから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよい;
(i) ハロゲン、
(ii) C6-10アリール、
(iii) C1-6アルコキシ、
(iv) C3-7シクロアルキル(該C3-7シクロアルキルは、C1-6アルキル及びハロC1-4アルキルからなるグループから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよい。)、及び
(v) 4、5又は6員の、1、2又は3個の窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を含む飽和ヘテロシクリル(該飽和ヘテロシクリルは、C1-6アルキル及びハロC1-4アルキルからなるグループから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよい。))である。}であり、
m7は0、1又は2であり、m7が2のとき、各R5は独立して選ばれる。]
で表される化合物である。

0109

式[I]で表される化合物において、好ましい他の態様の一つは、下記式[I−B]:

0110

0111

[式中、R4及びR5は水素原子が表記された炭素原子には置換せず、
X、R3、R4は前記式[I]における定義と同様であり、
R1は、クロロ又はトリフルオロメチルであり、
R5は、
(4) C1-6アルキル(該C1-6アルキルは、ハロゲン、C6-10アリール及びC1-6アルコキシからなるグループから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよい。)、
(6) -ORd{Rdは、
C1-8アルキル(該C1-8アルキルは、以下の(i)から(iv)からなるグループから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよい;
(i) ハロゲン、
(ii) C6-10アリール、
(iii) C1-6アルコキシ、及び
(iv) C3-7シクロアルキル(該C3-7シクロアルキルは、C1-6アルキル及びハロC1-4アルキルからなるグループから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよい。)}、又は
(7) 式:

0112

0113

{式中、Reは、
(b) C3-7シクロアルキル、又は
(d) C6-10アリール(該C6-10アリールは、
(i)ハロゲン、
(ii) C1-6アルキル、
(iii)ハロC1-4アルキル、
(iv) C1-6アルコキシ、及び、
(v) ハロC1-4アルコキシからなるグループから選択される1、2又は3個の置換基で置換されてもよい。)}であり、
m7は0、1又は2であり、m7が2のとき、各R5は独立して選ばれる。]
で表される化合物である。

0114

式[I]で表される化合物において、好ましい他の態様の一つは、下記式[I−C]:

0115

0116

[式中、
Xは、CH又はNであり、
Rb15は、
(ii) C1-4アルキル(該C1-4アルキルは、トリフルオロメチル及びメトキシから選択される1又は2個の置換基で置換されてもよい。)、又は、
(iv) トリフルオロメチルで置換されてもよいC3-7シクロアルキル、であり、
R5aは、
(1)フルオロ、
(4)メチル(該メチルは、3個のフルオロで置換されてもよい。)、又は
(6) -ORd{Rdは、
(a) C2-4アルキニル、又は、
(c) 1個のC3-7シクロアルキルで置換されてもよいC1-4アルキル(該C3-7シクロアルキルは、1個のトリフルオロメチルで置換されてもよい。)}であり、
R5bは、
(1)ハロゲン、
(4) C1-4アルキル、又は
(5)シクロプロピルであり、
m8は0又は1である。]
で表される化合物である。

0117

式[I]で表される化合物(以下、本発明化合物ともいう)の薬学上許容される塩とは、本発明化合物と無毒の塩を形成するものであればいかなる塩でもよく、例えば、無機酸との塩、有機酸との塩、無機塩基との塩、有機塩基との塩、アミノ酸との塩等が挙げられる。
様々な形態の薬学上許容される塩が当分野で周知であり、例えば以下の参考文献に記載されている。
(a) Bergeら、J. Pharm. Sci., 66, p 1-19(1977)、
(b) Stahlら、「Handbook of Pharmaceutical Salt: Properties, Selection, and Use」(Wiley-VCH, Weinheim, Germany, 2002)、
(c) Paulekuhnら、J. Med. Chem., 50, p 6665-6672 (2007)
無機酸との塩として、例えば、塩酸硝酸硫酸リン酸臭化水素酸等との塩が挙げられる。
有機酸との塩として、例えば、シュウ酸マレイン酸クエン酸フマル酸乳酸リンゴ酸コハク酸酒石酸酢酸トリフルオロ酢酸グルコン酸アスコルビン酸メタンスルホン酸ベンゼンスルホン酸p−トルエンスルホン酸等との塩が挙げられる。
さらに、有機酸との塩として、例えば、アジピン酸アルギン酸、4-アミノサリチル酸アンヒドロメチレンクエン酸、安息香酸エデト酸カルシウムショウノウ酸、カンファ-10-スルホン酸炭酸、エデト酸、エタン-1,2-ジスルホン酸ドデシル硫酸、エタンスルホン酸グルコヘプトン酸、グルクロン酸グリコリルアルサニル酸、ヘキシルレソルシン酸、フッ化水素酸ヨウ化水素酸、ヒドロキシ-ナフトエ酸、2-ヒドロキシ-1-エタンスルホン酸、ラクトビオン酸マンデル酸メチル硫酸、メチル硝酸、メチレンビス(サリチル酸)、ガラクタル酸、ナフタレン-2-スルホン酸、2-ナフトエ酸、1,5-ナフタレンジスルホン酸オレイン酸、パモ酸、パントテン酸ペクチン酸ピクリン酸プロピオン酸ポリガラクツロン酸、サリチル酸、ステアリン酸タンニン酸、テオクル酸、チオシアン酸、またはウンデカン酸等との塩が挙げられる。
無機塩基との塩として、例えば、ナトリウム塩カリウム塩カルシウム塩マグネシウム塩アンモニウム塩等が挙げられる。
さらに、無機塩基との塩として、例えばアルミニウムバリウムビスマスリチウム、または亜鉛との塩が挙げられる。
有機塩基との塩として、例えば、メチルアミンジエチルアミントリメチルアミントリエチルアミンエタノールアミンジエタノールアミントリエタノールアミンエチレンジアミントリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、グアニジンピリジンピコリンコリンシンコニンメグルミン等との塩が挙げられる。
さらに、有機塩基との塩として、例えば、アレコリンベタインクレミゾールN-メチルグルカミン、N-ベンジルフェネチルアミン、または、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミンとの塩が挙げられる。
アミノ酸との塩として、例えば、リジンアルギニンアスパラギン酸グルタミン酸等との塩が挙げられる。
上記の塩のうち、好ましくは塩酸、硫酸又はp−トルエンスルホン酸との塩である。
公知の方法に従って、式[I]で表される化合物と、無機塩基、有機塩基、無機酸、有機酸、又はアミノ酸とを反応させることにより、各々の塩を得ることができる。

0118

式[I]で表される化合物又はその薬学上許容される塩は溶媒和物として存在することもある。「溶媒和物」とは、式[I]で表される化合物又はその薬学上許容される塩に、溶媒分子配位したものであり、水和物も包含される。溶媒和物は、薬学上許容される溶媒和物が好ましい。例えば、式[I]で表される化合物又はその薬学上許容される塩の水和物、エタノール和物、ジメチルスルホキシド和物等が挙げられる。具体的には、式[I]で表される化合物の半水和物、1水和物、2水和物又は1エタノール和物、或いは式[I]で表される化合物のナトリウム塩の1水和物又は2塩酸塩の2/3エタノール和物等が挙げられる。
公知の方法に従って、その溶媒和物を得ることができる。

0119

また、式[I]で表される化合物は、同位元素(例えば、2H, 3H, 14C, 35S等)で標識されていてもよい。

0120

本発明化合物は、互変異性体として存在する場合がある。その場合、本発明化合物は、個々の互変異性体又は互変異性体の混合物として存在し得る。例えば、式[I]で表される化合物には、下記に示す互変異性体

0121

0122

が存在し得るが、当該互変異性体も式[I]で表される化合物に包含される。
本発明化合物は、炭素二重結合を有する場合がある。その場合、本発明化合物は、E体、Z体、又はE体とZ体の混合物として存在し得る。
本発明化合物は、シス/トランス異性体として認識すべき立体異性体が存在する場合がある。その場合、本発明化合物は、シス体トランス体、又はシス体とトランス体の混合物として存在し得る。
本発明化合物は、1又はそれ以上の不斉炭素を有する場合がある。その場合、本発明化合物は、単一のエナンチオマー、単一のジアステレオマー、エナンチオマーの混合物或いはジアステレオマーの混合物として存在する場合がある。
本発明化合物は、アトロプ異性体として存在する場合がある。その場合、本発明化合物は、個々のアトロプ異性体又はアトロプ異性体の混合物として存在し得る。
本発明化合物は、上記の異性体を生じさせる構造上の特徴を同時に複数含むことがある。また、本発明化合物は、上記の異性体をあらゆる比率で含み得る。

0123

本願明細書に立体化学を特定せずに表記した式、化学構造もしくは化合物名は、他に注釈等の言及がない限り、存在しうる上記の異性体すべてを含む。

0124

ジアステレオマー混合物は、クロマトグラフィー結晶化等の慣用されている方法によって、それぞれのジアステレオマーに分離することができる。また、立体化学的に単一である出発物質を用いることにより、又は立体選択的な反応を用いる合成方法によりそれぞれのジアステレオマーを作ることもできる。

0125

エナンチオマーの混合物からのそれぞれの単一なエナンチオマーへの分離は、当分野でよく知られた方法で行うことができる。
例えば、ジアステレオマー混合物は、エナンチオマーの混合物と、実質的に純粋なエナンチオマーであってキラル補助剤(chiral auxiliary)として知られている化合物とを反応させることによって調製することができる。当該ジアステレオマー混合物は、前記の通りそれぞれのジアステレオマーに分離することができる。分離されたジアステレオマーを、付加されたキラル補助剤を開裂で除去することにより、目的のエナンチオマーに変換することができる。
また、当分野でよく知られた、キラル固定相を使用するクロマトグラフィー法によって、化合物のエナンチオマーの混合物を直接分離することもできる。
或いは、化合物のどちらか一方のエナンチオマーを、実質的に純粋な光学活性出発原料を用いることにより、又は、プロキラル(prochiral)な中間体に対しキラル補助剤や不斉触媒を用いた立体選択的合成(不斉誘導)を行うことによって得ることもできる。

0126

絶対立体配置結晶性生成物又は中間体のX線結晶解析により決定することができる。その際、必要によっては立体配置既知である不斉中心を持つ試薬で誘導化された結晶性の生成物又は中間体を用いてもよい。

0127

式[I]で表される化合物又はその薬学上許容される塩としては、実質的に精製された、式[I]で表される化合物又はその薬学上許容される塩が好ましい。さらに好ましくは、80%以上の純度に精製された、式[I]で表される化合物又はその薬学上許容される塩である。

0128

「医薬組成物」としては、錠剤カプセル剤顆粒剤散剤トローチ剤シロップ剤乳剤懸濁剤等の経口剤、或いは外用剤坐剤注射剤点眼剤経鼻剤、経剤等の非経口剤が挙げられる。

0129

本発明医薬組成物は、医薬製剤の技術分野において自体公知の方法に従って、式[I]で表される化合物又はその薬学上許容される塩、或いはその溶媒和物を、少なくとも1種以上の薬学上許容される担体等と、適宜、適量混合等することによって、製造される。該医薬組成物中の式[I]で表される化合物又はその薬学上許容される塩、或いはその溶媒和物の含量は、剤形、投与量等により異なるが、例えば、組成物全体の0.00001から100重量%である。

0130

該「薬学上許容される担体」としては、製剤素材として慣用の各種有機又は無機担体物質が挙げられ、例えば、固形製剤における賦形剤崩壊剤結合剤流動化剤滑沢剤等、或いは液状製剤における溶剤溶解補助剤懸濁化剤等張化剤緩衝剤無痛化剤界面活性剤pH調整剤粘稠剤等が挙げられる。更に必要に応じて、保存剤抗酸化剤着色剤甘味剤等の添加物が用いられる。

0132

「崩壊剤」としては、例えば、カルメロース、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスカルメロースナトリウムクロスポビドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、結晶セルロース等が挙げられる。

0133

「結合剤」としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポビドン、結晶セルロース、白糖、デキストリン、デンプンゼラチン、カルメロースナトリウム、アラビアゴム等が挙げられる。

0134

「流動化剤」としては、例えば、軽質無水ケイ酸ステアリン酸マグネシウム等が挙げられる。

0135

「滑沢剤」としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムタルク等が挙げられる。

0136

「溶剤」としては、例えば、精製水、エタノール、プロピレングリコールマクロゴールゴマ油トウモロコシ油オリーブ油等が挙げられる。

0137

「溶解補助剤」としては、例えば、プロピレングリコール、D-マンニトール、安息香酸ベンジル、エタノール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウムクエン酸ナトリウム等が挙げられる。

0138

「懸濁化剤」としては、例えば、塩化ベンザルコニウム、カルメロース、ヒドロキシプロピルセルロース、プロピレングリコール、ポビドン、メチルセルロース、モノステアリン酸グリセリン等が挙げられる。

0139

「等張化剤」としては、例えば、ブドウ糖、D-ソルビトール、塩化ナトリウム、D-マンニトール等が挙げられる。

0140

「緩衝剤」としては、例えば、リン酸水素ナトリウム酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム等が挙げられる。

0141

「無痛化剤」としては、例えば、ベンジルアルコール等が挙げられる。

0143

「pH調整剤」としては、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、クエン酸、酢酸、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム水酸化ナトリウムモノエタノールアミン、トリエタノールアミン等が挙げられる。

0144

「粘稠剤」としては、例えば、ポリビニルアルコールカルボキシビニルポリマー、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースポリエチレングリコールデキストラン等が挙げられる。

0145

「保存剤」としては、例えば、パラオキシ安息香酸エチルクロロブタノール、ベンジルアルコール、デヒドロ酢酸ナトリウムソルビン酸等が挙げられる。

0146

「抗酸化剤」としては、例えば、亜硫酸ナトリウム、アスコルビン酸等が挙げられる。

0147

「着色剤」としては、例えば、食用色素(例:食用赤色2号若しくは3号、食用黄色4号若しくは5号等)、β−カロテン等が挙げられる。

0148

「甘味剤」としては、例えば、サッカリンナトリウムグリチルリチン酸二カリウムアスパルテーム等が挙げられる。

0149

本発明医薬組成物は、ヒトはもちろんのこと、ヒト以外の哺乳動物(例:ハムスターモルモットネコ、イヌ、ブタウシウマヒツジサル等)に対しても、経口的又は非経口的(例:局所、直腸静脈投与等)に投与することができる。投与量は、投与対象、疾患、症状、剤形、投与ルート等により異なるが、例えば、成人の患者(体重:約60kg)に経口投与する場合の投与量は、有効成分である本発明化合物として、1日あたり、通常約0.1μgから10gの範囲である。これらの量を1回から数回に分けて投与することができる。

0150

上記式[I]で表される化合物又はその薬学上許容される塩、或いはその溶媒和物を、医薬分野で行われている一般的な方法で、1剤又は複数の他の薬剤(以下、併用薬剤ともいう)と組み合わせて使用(以下、併用ともいう)することができる。

0151

上記式[I]で表される化合物又はその薬学上許容される塩、或いはその溶媒和物、及び併用薬剤の投与時期は限定されず、これらを投与対象に対し、配合剤として投与してもよいし、両製剤を同時に又は一定の間隔をおいて投与してもよい。また、本発明の医薬組成物及び併用薬剤とからなるキットであることを特徴とする医薬として用いてもよい。併用薬剤の投与量は、臨床上用いられている投与量に準ずればよく、投与対象、疾患、症状、剤形、投与ルート、投与時間、組み合わせ等により適宜選択することができる。併用薬剤の投与形態は、特に限定されず、本発明化合物又はその塩、或いはその溶媒和物と併用薬剤とが組み合わされていればよい。

0152

併用薬剤としては、プロスタグランジン製剤、β遮断薬α受容体作動薬交感神経刺激剤、α遮断薬炭酸脱水酵素阻害剤抗コリンエステラーゼ剤Rhoキナーゼ阻害剤等の緑内障治療剤が挙げられる。

0153

プロスタグランジン製剤として、例えば、イソプロピルウノプロストン、ラタノプロスト、トラボプロストタフルプロストビマトプロスト等が挙げられる。
β遮断薬として、例えば、マレイン酸チモロール、塩酸ベフノロール塩酸カルテオロール塩酸ベタキソロールニプラジロール塩酸レボブノロール等が挙げられる。

0154

α受容体作動薬として、例えば、ブリモニジン酒石酸塩等が挙げられる。

0155

交感神経刺激剤として、例えば、塩酸ジピベフリン塩酸ピロカルピン等が挙げられる。

0156

α遮断薬として、例えば、塩酸ブナゾシン等が挙げられる。

0157

炭酸脱水酵素阻害剤として、例えば、塩酸ドルゾラミドブリンゾラミド等が挙げられる。

0158

抗コリンエステラーゼ剤の例として、例えば、臭化ジスチグミン等が挙げられる。

0159

Rhoキナーゼ阻害剤の例として、例えば、リパスジル塩酸塩水和物等が挙げられる。

0160

具体的な薬剤の組み合わせとしては、例えば、ラタノプロスト、トラボプロスト、タフルプロスト、マレイン酸チモロール、塩酸ドルゾラミド、及びブリンゾラミドから選択される1の薬剤と、上記式[I]で表される化合物又はその薬学上許容される塩、或いはその溶媒和物との組み合わせが挙げられる。

0161

次に、本発明の実施に用いる化合物の製造方法の一例を説明するが、本発明化合物又はその薬学上許容される塩の製造方法はこれらに限定されるものではない。
下記製造方法に記載はなくとも、必要に応じて官能基保護基を導入し、後工程で脱保護を行う;各製法及び工程の順序入れ替える;反応の進行を促進するために、例示した試薬以外の試薬を適宜用いる等の工夫により効率よい製造を実施してもよい。
また、各工程において、反応後の処理は、通常行われる方法で行えばよく、単離精製は、必要に応じて、結晶化、再結晶蒸留、分液、シリカゲルカラムクロマトグラフィー分取HPLC等の慣用される方法を適宜選択し、また組み合わせて行えばよい。場合によっては、単離精製せずに次の工程に進めることができる。
また、塩を形成しうる中間体は塩として得てもよく、また塩として反応に用いてもよい。このような塩の例として、アミノ基を有する中間体の塩酸塩が挙げられる。

0162

[製造方法1−1]

0163

0164

(式中、Hal1はクロロ又はブロモ;
R6はメチル、エチル等のC1-6アルキル又はベンジル;
Zは-B(OH)2、-B(OR7)2(ここでR7はC1-4アルキル又は一方のR7が他方のR7と結合して環を形成してもよい)、-BF3、式

0165

0166

等の鈴木カップリング反応に用いられるホウ素置換基
X、Cy、R5、m1は前記式[I]における定義と同義である。)

0167

(工程1−1−1)
化合物[1]と化合物[2]との鈴木カップリング反応により、化合物[3]を得ることができる。例えば、溶媒中、加熱下で塩基及びパラジウム触媒の存在下、化合物[1]を化合物[2]と反応させることにより化合物[3]を得ることができる。必要に応じて配位子を添加しても良い。鈴木カップリング反応が二度進行することを防ぐため、化合物[2]に対して1.5当量以上の化合物[1]を用いることが好ましい。
反応に用いるパラジウム触媒としては、例えば、酢酸パラジウムテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリド、(ビス(ジフェニルホスフィノフェロセン)パラジウムジクロリド−塩化メチレン錯体等が挙げられる。
反応に用いる塩基としては、リン酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、フッ化セシウム等のアルカリ金属塩等の無機塩基、トリエチルアミン等の有機塩基が挙げられる。
反応に用いる配位子としては、トリフェニルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、2,2’-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1’-ビナフタレン、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシビフェニル等の有機リン系配位子等が挙げられる。
反応に用いる溶媒としては、1,4-ジオキサンテトラヒドロフランジエチルエーテル、1,2-ジメトキシエタンシクロペンチルメチルエーテル等のエーテル系溶媒メタノール、エタノール、1-プロパノール2-プロパノール等のアルコール系溶媒トルエンキシレンヘキサン等の炭化水素系溶媒;N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル等の極性溶媒;それらの混合溶媒、及びそれらと水との混合溶媒が挙げられる。
化合物[1]は2,4-ジクロロ-6-メトキシ-1,3,5-トリアジンのような市販品であってもよく、又は市販品を適宜当業者に周知の方法で変換して得られるものであってもよい。
鈴木カップリング反応については、例えば次のような総説が知られている(SUZUKI, A et al. Palladium-Catalyzed Cross-Coupling Reactions of Organoboron Compounds. Chem Rev. 1995, Vol.95, pages 2457-2483.)。

0168

(工程1−1−2)
化合物[3]と化合物[4]との鈴木カップリング反応により、化合物[5]を得ることができる。例えば、溶媒中、加熱下で塩基及びパラジウム触媒の存在下、化合物[3]を化合物[4]と反応させることにより化合物[5]を得ることができる。必要に応じて配位子を添加しても良い。
反応に用いるパラジウム触媒としては、例えば、酢酸パラジウム、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリド、(ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)パラジウムジクロリド−塩化メチレン錯体等が挙げられる。
反応に用いる塩基としては、リン酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、フッ化セシウム等のアルカリ金属塩等の無機塩基、トリエチルアミン等の有機塩基が挙げられる。
反応に用いる配位子としては、トリフェニルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、2,2’-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1’-ビナフタレン、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシビフェニル等の有機リン系配位子等が挙げられる。
反応に用いる溶媒としては、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,2-ジメトキシエタン、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル系溶媒;メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール等のアルコール系溶媒;トルエン、キシレン、ヘキサン等の炭化水素系溶媒;N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル等の極性溶媒;それらの混合溶媒、及びそれらと水との混合溶媒が挙げられる。

0169

(工程1−1−3)
化合物[5]のアルコキシを加水分解でヒドロキシに変換することにより、化合物[I]を得ることができる。例えば、R6がC1-6アルキルの場合、化合物[5]を溶媒中、塩基の存在下、室温から加熱下で反応させた後、得られた溶液中性にすることにより化合物[I]を得ることができる。
反応に用いる塩基としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメトキシド等が挙げられる。
反応に用いる溶媒としては、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール等のアルコール系溶媒と水との混合溶媒;又はそれらと1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,2-ジメトキシエタン、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル系溶媒との混合溶媒が挙げられる。

0170

[製造方法1−2]
化合物[2]は例えば製造方法1−2により得ることができる。

0171

[製造方法1−2]

0172

0173

(式中、L1はブロモ、ヨード、トリフルオロメタンスルホニルオキシ等の脱離基
X、R5、m1は前記式[I]における定義と同義であり、Zは前記製造方法1−1における定義と同義である。)

0174

(工程1−2)
化合物[2]は化合物[6]をホウ素化することにより得ることができる。例えば、加熱下で塩基及びパラジウム触媒の存在下、化合物[6]をホウ素試薬と反応させることにより化合物[2]を得ることができる。必要に応じて配位子を添加しても良い。
反応に用いるホウ素試薬としては、4,4,4',4',5,5,5',5'-オクタメチル-2,2'-ビ-1,3,2-ジオキサボロラン、5,5,5',5'-テトラメチル-2,2'-ビ-1,3,2-ジオキサボリナンテトラヒドロキシジボロン、4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン等が挙げられる。
反応に用いるパラジウム触媒としては、例えば、酢酸パラジウム、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリド、(ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)パラジウムジクロリド−塩化メチレン錯体等が挙げられる。
反応に用いる塩基としては、リン酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、フッ化セシウム等のアルカリ金属塩等の無機塩基、トリエチルアミン等の有機塩基が挙げられる。
反応に用いる配位子としては、トリフェニルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、2,2’-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1’-ビナフタレン、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシビフェニル等の有機リン系配位子等が挙げられる。
反応に用いる溶媒としては、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,2-ジメトキシエタン、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル系溶媒;メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール等のアルコール系溶媒;トルエン、キシレン、ヘキサン等の炭化水素系溶媒;N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル等の極性溶媒;それらの混合溶媒、及びそれらと水との混合溶媒が挙げられる。
また、化合物[6]を溶媒中、-78℃から室温下で有機金属試薬を加えた後、生成物を-78℃から室温下でホウ素化合物と反応させることによっても、化合物[2]を得ることができる。
反応に用いる有機金属試薬としては、n-ブチルリチウム、tert-ブチルリチウム、イソプロピルマグネシウムクロリド等が挙げられる。
反応に用いるホウ素試薬としては、ホウ酸トリメチルホウ酸トリイソプロピル、2-イソプロポキシ-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン等が挙げられる。
反応に用いる溶媒としては、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,2-ジメトキシエタン、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル系溶媒;トルエン、キシレン、ヘキサン等の炭化水素系溶媒、及びそれらの混合溶媒が挙げられる。
化合物[6]は、一例として以下に示すような市販品であってもよく、又は市販品を適宜当業者に周知の方法で変換して得られるものであってもよい。

0175

0176

化合物[2]は、一例として以下に示すような市販品であってもよく、又は市販品を適宜当業者に周知の方法で変換して得られるものであってもよい。

0177

0178

(式中、Zは前記製造方法1−1における定義と同義である。)

0179

[製造方法1−3]
化合物[4]は例えば製造方法1−3により得ることができる。

0180

[製造方法1−3]

0181

0182

(式中、R1、R2、R3、R4は前記式[I]における定義と同義であり、L1は前記製造方法1−2における定義と同義であり、Zは前記製造方法1−1における定義と同義である。)

0183

(工程1−3)
化合物[4]は化合物[8a]又は[8b]である。製造方法1−2の工程1−2と同様の方法で、化合物[7a]又は[7b]をホウ素化することにより化合物[8a]又は[8b]、すなわち化合物[4]を得ることができる。
化合物[7a]又は[7b]は、2-ブロモ-4-メチルベンゾニトリルや2-ブロモ-3-メチルフェノールような市販品であってもよく、又は市販品を適宜当業者に周知の方法で変換して得られるものであってもよい。

0184

また化合物[4]は、一例として以下に示すような市販品であってもよく、又は市販品を適宜当業者に周知の方法で変換して得られるものであってもよい。

0185

0186

(式中、Zは前記製造方法1−1における定義と同義である。)

0187

[製造方法2−1]又は[製造方法2−3]
環Cyの置換基を適宜変換することによって、例えば式[I]において環Cyが式

0188

0189

(式中、R1、R4、Rb15、nは前記式[I]における定義と同義である。)
である化合物[I−a1]を得ることができる。
CnH2nが直鎖状の場合は製造方法2−1が好ましく、CnH2nが分岐鎖状の場合は製造方法2−3が好ましい。

0190

[製造方法2−1]

0191

0192

(式中、Yは式

0193

0194

(式中、R5、R6、m1は前記式[I]における定義と同義である。);
C1-6AlkylはC1-6アルキル;
tは0、1、2又は3であり、-(CtH2t)-は直鎖状又は分枝鎖状のいずれであってもよく;
Hal2はブロモ又はヨード;
Pvはメトキシメチル等のヒドロキシ基の保護基;
Pwはtert-ブトキシカルボニル等のアミノ基の保護基;
L2はクロロ、ブロモ等のハロゲン、メタンスルホニルオキシ、p-トルエンスルホニルオキシ等の脱離基;
R1、R4、R6、Rb15、nは前記式[I]における定義と同義であり、Zは前記製造方法1−1における定義と同義である。)

0195

(工程2−1−1)
化合物[9]のエステルを加水分解でカルボキシに変換することにより、化合物[10]を得ることができる。例えば、化合物[9]を溶媒中、塩基の存在下、室温から加熱下で反応させた後、得られた溶液を中性にすることにより化合物[10]を得ることができる。
反応に用いる塩基としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメトキシド等が挙げられる。
反応に用いる溶媒としては、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール等のアルコール系溶媒と水との混合溶媒;又はそれらと1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,2-ジメトキシエタン、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル系溶媒との混合溶媒が挙げられる。
化合物[9]は例えば以下に示すような市販品であってもよく、又は市販品を適宜当業者に周知の方法で変換して得られるものであってもよい。

0196

0197

(工程2−1−2)
化合物[10]のカルボキシを還元でヒドロキシに変換することにより、化合物[11]を得ることができる。例えば、化合物[10]を溶媒中、氷冷下から室温下で還元剤と反応させることにより化合物[11]を得ることができる。
反応に用いる還元剤としては、水素化アルミニウムリチウム水素化ジイソブチルアルミニウム、水素化ビス(2-メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウムボラン-テトラヒドロフラン錯体等が挙げられる。
反応に用いる溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,2-ジメトキシエタン、シクロペンチルメチルエーテル、トルエン、キシレン、ヘキサン等及びそれらの混合溶媒が挙げられる。

0198

(工程2−1−3)
化合物[11]のヒドロキシ基を保護することにより、化合物[12]を得ることができる。保護反応は、採用される保護基に応じた公知の方法で行えばよい。
例えばPvがメトキシメチルである場合、テトラヒドロフラン、1,2-ジメトキシエタン、シクロペンチルメチルエーテル、N,N-ジメチルホルムアミド等の溶媒中、水素化ナトリウム等の塩基の存在下、氷冷から室温下で化合物[11]をクロロメチルメチルエーテルと反応させることにより、化合物[12]を得ることができる。

0199

(工程2−1−4)
製造方法1−2の工程1−2と同様の方法で、化合物[12]をホウ素化することにより化合物[13]を得ることができる。

0200

(工程2−1−5)
製造方法1−1の工程1−1−2と同様の方法で、化合物[3]と化合物[13]との鈴木カップリング反応により化合物[14]を得ることができる。

0201

(工程2−1−6)
常法のヒドロキシ脱保護反応で、化合物[14]のPvを除去することにより、化合物[15]を得ることができる。脱保護反応は、採用される保護基に応じた公知の方法で行えばよい。
例えばPvがメトキシメチルである場合、クロロホルム、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,2-ジメトキシエタン、シクロペンチルメチルエーテル、酢酸エチル、エタノール、メタノール、水等の単独又は混合溶媒中、塩酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸等の酸で処理をすればよい。
また、製造方法1−1の工程1−1−2と同様の方法で、化合物[3]と式

0202

0203

(式中、R1及びR4は前記式[I]における定義と同義であり、Zは前記製造方法1−1における定義と同義であり、tは前記製造方法2−1における定義と同義である。)
で表される化合物[23]との鈴木カップリング反応によっても、化合物[15]を得ることができる。

0204

(工程2−1−7)
化合物[15]のヒドロキシを脱離基L2に変換することにより化合物[16]を得ることができる。例えば、L2がメタンスルホニルオキシである場合、化合物[15]を溶媒中、塩基存在下で、室温下でメタンスルホニルクロライドと反応させることにより、化合物[16]を得ることができる。L2がブロモである場合、化合物[15]を溶媒中、トリフェニルホスフィン存在下で、氷冷から室温下で四臭化炭素と反応させることにより、化合物[16]を得ることができる。
反応に用いる塩基としては、トリエチルアミン、ピリジン等が挙げられる。
反応に用いる溶媒としては、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,2-ジメトキシエタン、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル系溶媒;トルエン、ヘキサン、キシレン等の炭化水素系溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン系溶媒;N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル等の極性溶媒が挙げられる。
上記トリフェニルホスフィンに代えてジメチルスルフィドを用いることができ、上記四臭化炭素に代えてN-ブロモスクシンイミドを用いることができる。
上記メタンスルホニルクロライドに代えて、p-トルエンスルホニルクロライドや、ベンゼンスルホニルクロライドを用いることができる。

0205

(工程2−1−8)
化合物[16]を溶媒中、塩基の存在下、室温から加熱下で化合物[17]と反応させることにより、化合物[18]を得ることができる。保護基Pwとしては、例えばtert-ブトキシカルボニルが挙げられる。
反応に用いる塩基としては、炭酸セシウム、リン酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属塩等の無機塩基が挙げられる。
反応に用いる溶媒としては、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル等の極性溶媒が挙げられる。

0206

(工程2−1−9)
化合物[18]の保護基Pwを、常法のアミン脱保護反応で除去することにより、化合物[19]を得ることができる。脱保護反応は、採用される保護基に応じた公知の方法で行えばよい。
例えばPwがtert-ブトキシカルボニルである場合、溶媒中、塩酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸等の酸で処理をすればよい。
反応に用いる溶媒としては、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,2-ジメトキシエタン、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル系溶媒;トルエン、ヘキサン、キシレン等の炭化水素系溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン系溶媒;酢酸エチル等のエステル系溶媒;メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール等のアルコール系溶媒が挙げられる。

0207

(工程2−1−10)
常法のアミド結合形成反応で、例えば、化合物[19]を溶媒中、縮合剤及び添加剤の存在下、化合物[20]と反応させることにより、化合物[21]を得ることができる。必要に応じて塩基を添加しても良い。
反応に用いる縮合剤としては、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピルカルボジイミド塩酸塩(WSC・HCl)、ジイソプロピルカルボジイミド、1,1’-カルボニルジイミダゾール(CDI)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロフォスフェート(HATU)、ヘキサフルオロリン酸(ベンゾトリアゾール-1-イルオキシ)トリピロリジノホスホニウム(PyBOP)又はジフェニルホスホリルアジド等が挙げられる。
反応に用いる添加剤としては、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、1-ヒドロキシ-7-アザベンゾトリアゾール(HOAt)、N-ヒドロキシコハク酸イミド(HOSu)、4-ジメチルアミノピリジン等が挙げられる。
反応に用いる塩基としては、ピリジン、トリエチルアミン等の有機塩基が挙げられる。
反応に用いる溶媒としては、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,2-ジメトキシエタン、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル系溶媒;トルエン、ヘキサン、キシレン等の炭化水素系溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン系溶媒;N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ピリジン等の極性溶媒が挙げられ、これらは単独又は2種以上を混合して使用することができる。
化合物[20]はシクロペンタンカルボン酸や1-(トリフルオロメチル)シクロプロパン-1-カルボン酸のような市販品であってもよく、又は市販品を適宜当業者に周知の方法で変換して得られるものであってもよい。

0208

(工程2−1−11)
化合物[21]は化合物[22]と表記することができる。製造方法1−1の工程1−1−3と同様に、化合物[22]のアルコキシを加水分解でヒドロキシに変換することにより、化合物[I−a1]を得ることができる。

0209

[製造方法2−2]
化合物[10]においてR1がC1-6アルキル又はクロロである化合物[10a]を[製造方法2−2]によっても得ることができる。

0210

[製造方法2−2]

0211

0212

(式中、RxはC1-6アルキル又はクロロ;
R4は前記式[I]における定義と同義であり、Hal2、tは前記製造方法2−1における定義と同義である。)

0213

(工程2−2)
化合物[24]をハロゲン化することにより化合物[10a]を得ることができる。例えば、Hal2がヨードである場合、化合物[24]を酸中、室温下でN-ヨードスクシンイミドと反応させることにより、化合物[10a]を得ることができる。
反応に用いる酸としては、濃硫酸等が挙げられる。
化合物[24]は4-クロロフェニル酢酸、3-(4-クロロフェニル)プロピオン酸、又は4-(4-クロロフェニル)ブタン酸、4-メチルフェニル酢酸、又は2-(4-メチルフェニル)プロピオン酸のような市販品であってもよく、又は市販品を適宜当業者に周知の方法で変換して得られるものであってもよい。

0214

[製造方法2−3]

0215

0216

(式中、j及びkはそれぞれ0、1、2又は3で、かつj+k=n-1であり;
R1、R4、R5、Rb15、nは前記式[I]における定義と同義であり、
Zは前記製造方法1−1における定義と同義であり、
Hal2、Y、Pw、L2は前記製造方法2−1における定義と同義である。)

0217

(工程2−3−1)
製造方法1−2の工程1−2と同様の方法で、化合物[25]をホウ素化することにより化合物[26]を得ることができる。
化合物[25]は1-(3-ブロモ-4-クロロフェニル)プロパン-1-オンや1-(3-ブロモ-4-クロロフェニル)ブタン-1-オンのような市販品であってもよく、又は市販品を適宜当業者に周知の方法で変換して得られるものであってもよい。

0218

(工程2−3−2)
製造方法1−1の工程1−1−2と同様の方法で、化合物[3]と化合物[26]との鈴木カップリング反応により化合物[27]を得ることができる。

0219

(工程2−3−3)
化合物[27]のカルボキシを還元でヒドロキシに変換することにより、化合物[28]を得ることができる。例えば、化合物[27]を溶媒中、氷冷下から室温下で還元剤と反応させることにより化合物[28]を得ることができる。
反応に用いる還元剤としては、水素化ホウ素ナトリウム等が挙げられる。
反応に用いる溶媒としては、メタノール、エタノール、2-プロパノール、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,2-ジメトキシエタン、シクロペンチルメチルエーテル等が挙げられる。

0220

(工程2−3−4)
製造方法2−1の工程2−1−7と同様の方法で、化合物[28]のヒドロキシを脱離基L2に変換することにより化合物[29]を得ることができる。

0221

(工程2−3−5)
製造方法2−1の工程2−1−8と同様の方法で、化合物[29]を化合物[17]と反応させることにより、化合物[30]を得ることができる。

0222

(工程2−3−6)
製造方法2−1の工程2−1−9と同様の方法で、化合物[30]の保護基Pwを除去することにより、化合物[31]を得ることができる。

0223

(工程2−3−7)
製造方法2−1の工程2−1−10と同様の方法で、化合物[31]を化合物[20]と反応させることにより、化合物[32]を得ることができる。

0224

(工程2−3−8)
化合物[32]は化合物[22]と表記することができる。製造方法1−1の工程1−1−3と同様に、化合物[22]のアルコキシを加水分解でヒドロキシに変換することにより、化合物[I−a1]を得ることができる。

0225

製造方法2−1において、化合物[9]を工程2−1−4、工程2−1−5、工程2−1−11の反応に付すことにより、式[I]において環Cyが式

0226

0227

(式中、R1、R4、nは前記式[I]における定義と同義である。)である化合物[I−a2]を得ることができる。

0228

製造方法2−1において、化合物[10]にジメチルアミンやtert−ブチルアミン等のHNRb1Rb2を用いて工程2−1−10と同様の方法でアミド結合形成反応を行う。その後、生成物を工程2−1−4、工程2−1−5、工程2−1−11の反応に付すことにより、式[I]において環Cyが式

0229

0230

(式中、R1、R4、Rb1、Rb2、nは前記式[I]における定義と同義である。)である化合物[I−a3]を得ることができる。

0231

製造方法2−1において、化合物[15]を工程2−1−11の反応に付すことにより、式[I]において環Cyが式

0232

0233

(式中、R1、R4、nは前記式[I]における定義と同義である。)
である化合物[I−a4]を得ることができる。

0234

製造方法2−1において、化合物[15]を用いて工程2−1−11の反応を行う。その後、生成物を無水酢酸プロピオン酸無水物等のC1-6アルキル-カルボン酸無水物と反応させることにより、式[I]において環Cyが式

0235

0236

(式中、R1、R4、nは前記式[I]における定義と同義であり、C1-6 Alkylは前記製造方法2−1における定義と同義である。)である化合物[I−a5]を得ることができる。

0237

製造方法2−1において、化合物[15]に塩基の存在下ジメチルカルバモイルクロライドジエチルカルバモイルクロライド等のClC(O)NRb3Rb4を反応させる。その後、生成物を工程2−1−11の反応に付すことにより、式[I]において環Cyが式

0238

0239

(式中、R1、R4、Rb3、Rb4、nは前記式[I]における定義と同義である。)
である化合物[I−a6]を得ることができる。

0240

製造方法2−1において、化合物[15]に水素化ナトリウム及びC1-6アルキルハライドを用いてアルキル化反応を行う。その後、生成物を工程2−1−11の反応に付すことにより、式[I]において環Cyが式

0241

0242

(式中、R1、R4、nは前記式[I]における定義と同義であり、C1-6 Alkylは前記製造方法2−1における定義と同義である。)
である化合物[I−a7]を得ることができる。

0243

製造方法2−1において、化合物[16]にジメチルアミンやジエチルアミン等のHNRb8Rb9を用いてアミノ化反応を行う。その後、生成物を工程2−1−11の反応に付すことにより、式[I]において環Cyが式

0244

0245

(式中、R1、R4、Rb8、Rb9、nは前記式[I]における定義と同義である。)
である化合物[I−a8]を得ることができる。

0246

製造方法2−1において、化合物[16]に水素化ナトリウム、及びN-メチルアセトアミドや2−ピロリジノン等のHNRb14C(O)Rb15を用いて反応を行う。その後、生成物を工程2−1−11の反応に付すことにより、式[I]において環Cyが式

0247

0248

(式中、R1、R4、Rb14、Rb15、nは前記式[I]における定義と同義である。)
である化合物[I−a9]を得ることができる。

0249

製造方法2−1において、化合物[16]に水素化ナトリウム及び式

0250

0251

(式中、Rb17、m5、m6は前記式[I]における定義と同義である。)
で表される化合物[33]を用いて反応を行う。その後、生成物を工程2−1−11の反応に付すことにより、式[I]において環Cyが式

0252

0253

(式中、R1、R4、Rb17、n、m5、m6は前記式[I]における定義と同義である。)である化合物[I−a10]を得ることができる。

0254

製造方法2−1において、化合物[19]に塩基の存在下、ジメチルカルバモイルクロライドやジエチルカルバモイルクロライド等のClC(O)NRb6Rb7を反応させる。その後、生成物を工程2−1−11の反応に付すことにより、式[I]において環Cyが式

0255

0256

(式中、R1、R4、Rb6、Rb7、nは前記式[I]における定義と同義である。)
である化合物[I−a11]を得ることができる。

0257

製造方法2−1において、化合物[19]に塩基の存在下、メタンスルホニルクロライド等のRb11S(O)2Clを反応させる。その後、生成物を工程2−1−11の反応に付すことにより、式[I]において環Cyが式

0258

0259

(式中、R1、R4、Rb11、nは前記式[I]における定義と同義である。)
である化合物[I−a12]を得ることができる。

0260

製造方法2−1において、化合物[19]に塩基の存在下、エチルクロロホルメート等のRb13OC(O)Clを反応させる。その後、生成物を工程2−1−11の反応に付すことにより、式[I]において環Cyが式

0261

0262

(式中、R1、R4、Rb13、nは前記式[I]における定義と同義である。)である化合物[I−a13]を得ることができる。

0263

製造方法2−3において、化合物[27]を工程2−3−8の反応に付すことにより、式[I]において環Cyが式

0264

0265

(式中、R1、R4は前記式[I]における定義と同義であり、j、kは前記製造方法2−2における定義と同義である。)
である化合物[I−a14]を得ることができる。

0266

製造方法2−4により式[I]において環Cyが式

0267

0268

(式中、R1、R4、Rb16、m2、m3、m4は前記式[I]における定義と同義であり、tは前記製造方法2−1における定義と同義である。)
である化合物[I−a15]を得ることができる。

0269

[製造方法2−4]

0270

0271

(式中、R1、R4、Rb16、m2、m3、m4は前記式[I]における定義と同義であり、C1-6Alkyl、L2、Pv、t、Yは上記製造方法2−1における定義と同義である。)

0272

(工程2−4−1)
化合物[34]を溶媒中、塩基の存在下、化合物[35]と反応させることにより、化合物[36]を得ることができる。
反応に用いる塩基としては、リチウムジイソプロピルアミド、ビス(トリメチルシリル)アミドリチウム等の塩基が挙げられる。
反応に用いる溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,2-ジメトキシエタン、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル系溶媒;トルエン、ヘキサン、キシレン等の炭化水素系溶媒及びそれらの混合溶媒が挙げられる。
化合物[35]はベンジルクロロメチルエ−テルのような市販品であってもよく、又は市販品を適宜当業者に周知の方法で変換して得られるものであってもよい。

0273

(工程2−4−2)
製造方法2−1の工程2−1−6と同様の方法で、化合物[36]のPvを除去することにより、化合物[37]を得ることができる。

0274

(工程2−4−3)
製造方法2−1の工程2−1−1と同様の方法で、化合物[37]のエステルを加水分解でカルボキシに変換することにより、化合物[38]を得ることができる。

0275

(工程2−4−4)
製造方法2−1の工程2−1−10と同様の方法で、化合物[38]を溶媒中、縮合剤及び添加剤の存在下、化合物[19]と反応させることにより、化合物[39]を得ることができる。

0276

(工程2−4−5)
化合物[39]の分子内光延反応で環化を行うことにより、化合物[40]を得ることができる。例えば、例えば化合物[39]を溶媒中、アゾジカルボン酸ジエステル(例えば、アゾジカルボン酸ジエチル、アゾジカルボン酸ジイソプロピル、アゾジカルボン酸ビス(2-メトキシエチル)等)とトリフェニルホスフィンやトリブチルホスフィン等のホスフィンの存在下と反応させることにより、化合物[40]を得ることができる。
反応に用いる溶媒は、ジクロロメタン、クロロホルム、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,2-ジメトキシエタン、シクロペンチルメチルエーテル、トルエン、N,N-ジメチルホルムアミド等が挙げられ、これらは単独又は2種以上を混合して使用することができる。

0277

[製造方法3−1]
環Cyの置換基を適宜変換する他の方法として、例えば式[I]において環Cyが式

0278

0279

(式中、R1、R4、Rcは前記式[I]における定義と同義である。)
である化合物[I−b1]を得る製造方法3−1を挙げることができる。
[製造方法3−1]

0280

0281

(式中、R1、R4、R5、Rc、m1、Xは前記式[I]における定義と同義であり、Zは上記製造方法1−1における定義と同義であり、Hal2、Pvは上記製造方法2−1における定義と同義である。)

0282

(工程3−1−1)
化合物[41]を製造方法2−1の工程2−1−3と同様の方法でヒドロキシ基を保護することにより化合物[42]を得ることができる。
化合物[41]は2-ブロモ-3-メチルフェノールのような市販品であってもよく、又は市販品を適宜当業者に周知の方法で変換して得られるものであってもよい。

0283

(工程3−1−2)
製造方法1−3の工程1−3と同様の方法で、化合物[42]をホウ素化することにより化合物[43]を得ることができる。

0284

(工程3−1−3)
製造方法1−1の工程1−1−2と同様の方法で、化合物[3]と化合物[43]との鈴木カップリング反応により化合物[44]を得ることができる。

0285

(工程3−1−4)
製造方法2−1の工程2−1−6と同様の方法で、化合物[44]のPvを除去することにより、化合物[45]を得ることができる。

0286

(工程3−1−5)
化合物[45]と化合物[46]との光延反応により、化合物[47]を得ることができる。例えば化合物[45]を溶媒中、アゾジカルボン酸ジエステル(例えば、アゾジカルボン酸ジエチル、アゾジカルボン酸ジイソプロピル、アゾジカルボン酸ビス(2-メトキシエチル)等)とトリフェニルホスフィンやトリブチルホスフィン等のホスフィンの存在下で、化合物[46]と反応させることにより、化合物[47]を得ることができる。
反応に用いる溶媒は、ジクロロメタン、クロロホルム、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,2-ジメトキシエタン、シクロペンチルメチルエーテル、トルエン、N,N-ジメチルホルムアミド等が挙げられ、これらは単独又は2種以上を混合して使用することができる。
化合物[46]はベンジルアルコールや2-ピリジンメタノール等の市販品であってもよく、又は市販品を適宜当業者に周知の方法で変換して得られるものであってもよい。

0287

(工程3−1−6)
製造方法1−1の工程1−1−3と同様に、化合物[47]のアルコキシを加水分解でヒドロキシに変換することにより、化合物[I−b1]を得ることができる。

0288

製造方法3−1において、化合物[45]に工程3−1−6の反応に付すことにより、例えば式[I]において環Cyが式

0289

0290

(式中、R1、R4は前記式[I]における定義と同義である。)
である化合物[I−b2]を得ることができる。

0291

[製造方法3−2]
化合物[43]においてR1がクロロ又はトリフルオロメチルである化合物[43a]を[製造方法3−2]によっても得ることができる。

0292

[製造方法3−2]

0293

0294

(式中、Ryはクロロ又はトリフルオロメチル;
R4は前記式[I]における定義と同義であり、Zは前記製造方法1−1における定義と同義であり、Pvは前記製造方法2−1における定義と同義である。)

0295

(工程3−2−1)
製造方法2−1の工程2−1−3と同様の方法で化合物[48]のヒドロキシ基を保護することにより、化合物[49]を得ることができる。
化合物[48]は、一例として以下に示すような市販品であってもよく、又は市販品を適宜当業者に周知の方法で変換して得られるものであってもよい。

0296

0297

(工程3−2−2)
化合物[49]を溶媒中、塩基の存在下、ホウ素化合物と反応させることにより、化合物[43a]を得ることができる。例えば化合物[49]に溶媒中、-78℃から室温下で塩基を加えた後、-78℃から室温下で生成物をホウ素試薬と反応させることにより、化合物[43a]を得ることができる。
反応に用いられる塩基としては、n-ブチルリチウムやsec-ブチルリチウム等が挙げられる。
反応に用いられるホウ素試薬としては、2-イソプロポキシ-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン、ホウ酸トリメチル等が挙げられる。
反応に用いられる溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,2-ジメトキシエタン、シクロペンチルメチルエーテル等が挙げられる。

0298

[製造方法4]
化合物[2]の置換基を適宜変換することにより、例えば式

0299

0300

(式中、R5、Re、X、Cyは前記式[I]における定義と同義であり、m7は0、1又は2であり、m7が2のとき、各R5は独立して選ばれる。)
である化合物[I−c1]を得ることができる。
[製造方法4]

0301

0302

(式中、L3はトリフルオロメタンスルホニルオキシ等の脱離基;
Pxはベンジル等のヒドロキシ基の保護基;
R5、R6、Re、X、Cyは前記式[I]における定義と同義であり、Hal1、Zは前記製造方法1−1における定義と同義であり、m7は前記式[I−A]における定義と同義である。)

0303

(工程4−1)
製造方法1−1の工程1−1−1と同様の方法で、化合物[1]と化合物[50]との鈴木カップリング反応により化合物[51]を得ることができる。
化合物[50]は4-(ベンジロキシフェニルボロン酸のような市販品であってもよく、又は市販品を適宜当業者に周知の方法で変換して得られるものであってもよい。

0304

(工程4−2)
製造方法1−1の工程1−1−2と同様の方法で、化合物[4]と化合物[51]との鈴木カップリング反応により化合物[52]を得ることができる。

0305

(工程4−3)
化合物[52]のフェノール保護基PXを除去することにより、化合物[53]を得ることができる。脱保護反応は、採用される保護基に応じた公知の方法で行えばよい。
例えばPXがベンジルである場合、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、エタノール、メタノール、水等の単独又は混合溶媒中、パラジウム炭素又はプラチナ炭素等の触媒存在下、水素添加反応させればよい。

0306

(工程4−4)
化合物[53]のヒドロキシを脱離基L3に変換することにより、化合物[54]を得ることができる。例えば、脱離基がトリフルオロメタンスルホニルオキシである場合、化合物[53]を溶媒中、塩基の存在下、氷冷から室温下でトリフルオロメタンスルホン酸無水物又はN-フェニルビス(トリフルオロメタンスルホンイミド)等と反応させることにより化合物[54]を得ることができる。
反応に用いる塩基としては、ピリジン、2,6-ルチジン、トリエチルアミン等の有機塩基;炭酸セシウム、水素化ナトリウム等のアルカリ金属塩の無機塩基等が挙げられる。
反応に用いる溶媒としては、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,2-ジメトキシエタン、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル系溶媒;トルエン、ヘキサン、キシレン等の炭化水素系溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン系溶媒;N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ピリジン等の極性溶媒等が挙げられ、これらは単独又は2種以上を混合して使用することができる。

0307

(工程4−5)
化合物[54]と化合物[55]との薗頭反応により、化合物[56]を得ることができる。例えば、溶媒中、好ましくは加熱下で塩基、パラジウム触媒及び銅触媒の存在下、化合物[54]を化合物[55]と反応させることにより化合物[56]を得ることができる。
反応に用いるパラジウム触媒としては、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリド、(ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)パラジウムジクロリド−塩化メチレン錯体等が挙げられる。
反応に用いる銅触媒としては、ヨウ化銅臭化銅等が挙げられる。
反応に用いる塩基としては、ジエチルアミン、ジシクロキシルアミン、トリエチルアミン、N-エチルジイソプロピルアミン等が挙げられる。
反応に用いる溶媒としては、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,2-ジメトキシエタン、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル系溶媒;トルエン、ヘキサン、キシレン等の炭化水素系溶媒;N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ピリジン等の極性溶媒が挙げられ、これらは単独又は2種以上を混合して使用することができる。
化合物[55]はシクロヘキシルアセチレンや2-エチニルピリジン等の市販品であってもよく、又は市販品を適宜当業者に周知の方法で変換して得られるものであってもよい。
薗頭反応については、例えば次のような総説が知られている(NAJERA, C et al. The Sonogashira Reaction: A Booming Methodology in Synthetic Organic Chemistry. Chem Rev. 2007, Vol.107, pages 874-922.)。

0308

(工程4−6)
製造方法1−1の工程1−1−3と同様に、化合物[56]のアルコキシを加水分解でヒドロキシに変換することにより、化合物[I−c1]を得ることができる。

0309

製造方法4において、化合物[53]を工程4−6の反応に付すことにより、式

0310

0311

(式中、R5、X、Cyは前記式[I]における定義と同義であり、m7は前記式[I−A]における定義と同義である。)
である化合物[I−c2]を得ることができる。

0312

製造方法4において、化合物[53]とシクロヘキシルメタノール等のRdOHを用いて製造方法3−1の工程3−1−5と同様の方法で光延反応を行い、生成物を工程4−6の反応に付すことにより、式

0313

0314

(式中、R5、Rd、X、Cyは前記式[I]における定義と同義であり、m7は前記式[I−A]における定義と同義である。)
である化合物[I−c3]を得ることができる。

0315

製造方法4において、製造方法1−1の工程1−1−2と同様の方法で、化合物[54]と式

0316

0317

(式中、Zは前記製造方法1−1における定義と同義である。)
である化合物[57]との鈴木カップリング反応を行う。生成物を工程4−6の反応に付すことにより、式

0318

0319

(式中、R5、X、Cyは前記式[I]における定義と同義であり、m7は前記式[I−A]における定義と同義である。)
である化合物[I−c4]を得ることができる。

0320

製造方法4において、製造方法1−1の工程1−1−2と同様の方法で、化合物[54]と式

0321

0322

(式中、m9は1、2、3、又は4であり、Zは前記製造方法1−1における定義と同義である。)
である化合物[58]との鈴木カップリング反応を行う。生成物のオレフィンを還元した後、工程4−6の反応に付すことにより、式

0323

0324

(式中、m9は前記と同義であり、m7は前記式[I−A]における定義と同義であり、R5、X、Cyは前記式[I]における定義と同義である。)
である化合物[I−c5]を得ることができる。オレフィンの還元反応は、例えば、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、エタノール、メタノール、水等の単独又は混合溶媒中、パラジウム炭素又はプラチナ炭素等の触媒存在下、水素添加反応させればよい。

0325

以下に実施例及び試験例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、これらは本発明を限定するものではない。
また、実施例中、略号は以下のとおりである。
WSC・HCl: 1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩
HOBt・H2O:1-ヒドロキシ-1H-ベンゾトリアゾール1水和物
DMSO:ジメチルスルホキシド
M:mol/L

0326

[製造例1]
N-(4-クロロ-3-{4-[4-(2,2-ジメチルプロポキシ)フェニル]-6-ヒドロキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル}ベンジル)-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド実施例番号1-86)の合成

0327

0328

(1)2-クロロ-4-[4-(2,2-ジメチルプロポキシ)フェニル]-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン

0329

0330

アルゴン雰囲気下、4-(2,2-ジメチルプロポキシ)フェニルボロン酸(2.0 g, 9.6 mmol)、2,4-ジクロロ-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン(3.5 g, 19 mmol)、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(1.1 g, 0.96 mmol)及び2M炭酸ナトリウム水溶液(14 ml, 29 mmol)のトルエン(20 ml)懸濁液を100℃にて、3.5時間撹拌した。室温にて、この反応混合物に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層飽和重曹水洗浄後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒n−ヘキサン/酢酸エチル=19/1から4/1)にて精製することにより表題化合物(2.3 g,収率77%)を得た。
1H-NMR(400MHz, CDCl3) δ: 1.06 (9H, s), 3.68 (2H, s), 4.14 (3H, s), 6.94-7.02 (2H, m), 8.42-8.46 (2H, m).

0331

(2)(4-クロロ-3-{4-[4-(2,2-ジメチルプロポキシ)フェニル]-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル}フェニル)メタノール

0332

0333

アルゴン雰囲気下、上記(1)で得られた2-クロロ-4-[4-(2,2-ジメチルプロポキシ)フェニル]-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン(2.3 g, 7.4 mmol)、2-クロロ-5-ヒドロキシメチルフェニルボロン酸(1.7 g, 8.9 mmol)、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(0.61 g, 0.74 mmol)及び2M炭酸ナトリウム水溶液(15 ml, 30 mmol)の1,4-ジオキサン(23 ml)懸濁液を100℃にて、1.5時間撹拌した。室温にて、この反応混合物に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和重曹水で洗浄後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=4/1から1/1)にて精製することにより表題化合物(1.3 g,収率43%)を得た。
1H-NMR(400MHz, CDCl3) δ: 1.06 (9H, s), 1.75 (1H, t, J = 5.9 Hz), 3.69 (2H, s), 4.19 (3H, s), 4.77 (2H, d, J = 5.9 Hz), 6.98-7.03 (2H, m), 7.46 (1H, dd, J = 8.2, 2.2 Hz), 7.53 (1H, d, J = 8.2 Hz), 8.00 (1H, d, J = 2.2 Hz), 8.52-8.58 (2H, m).

0334

(3)tert-ブチルN-(4-クロロ-3-{4-[4-(2,2-ジメチルプロポキシ)フェニル]-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル}ベンジル)-N-(tert-ブトキシカルボニル)カーバメート

0335

0336

アルゴン雰囲気下、上記(2)で得られた(4-クロロ-3-{4-[4-(2,2-ジメチルプロポキシ)フェニル]-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル}フェニル)メタノール(1.3 g, 3.2 mmol)及びトリエチルアミン(0.58 ml, 4.2 mmol)のテトラヒドロフラン(13 ml)溶液に、氷冷下、メタンスルホニルクロリド(0.29 ml, 3.8 mmol)を加え、室温に昇温した。0.5時間撹拌後、この反応混合物をろ過し、ろ液を減圧濃縮した。残渣のN,N-ジメチルホルムアミド(13 ml)溶液に、炭酸セシウム(3.1 g, 9.5 mmol)及びイミノジカルボン酸ジ-tert-ブチル(0.83 g, 3.8 mmol)を加え、3時間撹拌した。この反応混合物に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和重曹水で洗浄後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=9/1から7/3)にて精製することにより表題化合物(1.6 g,収率82%)を得た。
1H-NMR(400MHz, CDCl3) δ: 1.06 (9H, s), 1.48 (18H, s), 3.69 (2H, s), 4.18 (3H, s), 4.83 (2H, s), 6.96-7.01 (2H, m), 7.39 (1H, dd, J = 8.2, 2.2 Hz), 7.48 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.98 (1H, d, J = 2.2 Hz), 8.51-8.57 (2H, m).

0337

(4)4-クロロ-3-{4-[4-(2,2-ジメチルプロポキシ)フェニル]-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル}ベンジルアミン塩酸塩

0338

0339

アルゴン雰囲気下、上記(3)で得られたtert-ブチルN-(4-クロロ-3-{4-[4-(2,2-ジメチルプロポキシ)フェニル]-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル}ベンジル)-N-(tert-ブトキシカルボニル)カーバメート(1.3 g, 2.2 mmol)の1,4-ジオキサン(2.8 ml)溶液に、室温にて、4M塩化水素/1,4−ジオキサン溶液(11 ml)を加え、3時間撹拌した。この懸濁液より固体をろ取し、減圧乾燥することにより表題化合物(0.97 g,収率99%)を得た。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d6) δ: 1.03 (9H, s), 3.76 (2H, s), 4.10-4.18 (2H, m), 4.14 (3H, s), 7.11-7.17 (2H, m), 7.72 (2H, d, J = 0.9 Hz), 8.13 (1H, br s), 8.40-8.58 (5H, m).

0340

(5)N-(4-クロロ-3-{4-[4-(2,2-ジメチルプロポキシ)フェニル]-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル}ベンジル)-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド

0341

0342

アルゴン雰囲気下、上記(4)で得られた、4-クロロ-3-{4-[4-(2,2-ジメチルプロポキシ)フェニル]-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル}ベンジルアミン塩酸塩(0.97 g, 2.2 mmol)及び3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオン酸(0.41 g, 2.6 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(10 ml)溶液に、室温にて、HOBt・H2O(0.43 g, 2.8 mmol)、WSC・HCl(2.8 g, 2.8 mmol)及びトリエチルアミン(0.91 ml, 6.5 mmol)を加え、3.5時間撹拌した。3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオン酸(0.067 g, 0.43 mmol)、HOBt・H2O(0.066 g, 0.43 mmol)及びWSC・HCl(0.082 g, 0.43 mmol)を加え、1.5時間撹拌した。この反応混合物に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和重曹水で洗浄後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=9/1から7/3)にて精製することにより表題化合物(0.97 g,収率81%)を得た。
1H-NMR(400MHz, CDCl3) δ: 1.07 (9H, s), 1.44 (6H, s), 3.69 (2H, s), 4.19 (3H, s), 4.55 (2H, d, J = 5.8 Hz), 6.22 (1H, br s), 6.96-7.03 (2H, m), 7.34 (1H, dd, J = 8.3, 2.3 Hz), 7.51 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.91 (1H, d, J = 2.3 Hz), 8.50-8.57 (2H, m).

0343

(6)N-(4-クロロ-3-{4-[4-(2,2-ジメチルプロポキシ)フェニル]-6-ヒドロキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル}ベンジル)-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(実施例番号1-86)

0344

0345

アルゴン雰囲気下、上記(5)で得られた、N-(4-クロロ-3-{4-[4-(2,2-ジメチルプロポキシ)フェニル]-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル}ベンジル)-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(0.97 g, 1.76 mmol)のメタノール(10 ml)溶液に、室温にて、4M水酸化ナトリウム水溶液(3.5 ml, 14 mmol)を加え、65℃にて、1.5時間撹拌した。この反応液に、室温にて、2M塩酸(7.0 ml, 14 mmol)及び水を加え、撹拌した。析出した固体をろ取し、水で洗浄し、減圧乾燥することで、表題化合物(0.87 g,収率92%)を得た。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d6) δ: 1.02 (9H, s), 1.37 (6H, s), 3.73 (2H, s), 4.35 (2H, d, J = 5.8 Hz), 7.08 (2H, d, J = 9.1 Hz), 7.40 (1H, dd, J = 8.3, 2.2 Hz), 7.58 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.62 (1H, d, J = 1.9 Hz), 8.29 (2H, d, J = 9.1 Hz), 8.62 (1H, t, J = 5.8 Hz), 13.13 (1H, s).

0346

[製造例2]
1-[4-クロロ-3-(4-ヒドロキシ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-ベンジル]-3,3-ジメチル-1,3-ジヒドロインドール-2-オン(実施例番号1-258)の合成

0347

0348

(1)2-(5-ブロモメチル-2-クロロフェニル)-4-メトキシ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン

0349

0350

製造例1の(1)及び(2)と同様の方法で、2,4-ジクロロ-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン、2-クロロ-5-ヒドロキシメチルフェニルボロン酸、及び4-(2,2-ジメチルプロポキシ)フェニルボロン酸に替えてフェニルボロン酸を用いて、[4-クロロ-3-(4-メトキシ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]メタノールを得た。
アルゴン雰囲気下、得られた[4-クロロ-3-(4-メトキシ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]メタノール(0.47 g, 1.4 mmol)及びトリフェニルホスフィン(0.56 g, 2.1 mmol)のクロロホルム(4.5 ml)溶液に、氷冷下、四臭化炭素(0.71 g, 2.1 mmol)を加えた。この反応混合物を室温にて、10分間撹拌した後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=30/1から9/1)にて精製することにより表題化合物(0.49 g,収率87%)を得た。
1H-NMR(400MHz, CDCl3) δ: 4.22 (3H, s), 4.53 (2H, s), 7.45-7.64 (5H, m), 8.06 (1H, br s), 8.57-8.63 (2H, m).

0351

(2)1-[4-クロロ-3-(4-メトキシ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)ベンジル]-3,3-ジメチル-1,3-ジヒドロインドール-2-オン

0352

0353

アルゴン雰囲気下、3,3-ジメチルインドリン-2-オン(0.050 g, 0.31 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(1.0 ml)溶液に、氷冷下、水素化ナトリウム(0.012 g, 60重量%オイルディスパージョン)を加えた。30分間攪拌後、上記(1)で得られた2-(5-ブロモメチル-2-クロロフェニル)-4-メトキシ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン(0.10 g, 0.26 mmol)を加え、室温にて、30分間攪拌した。この反応混合物に飽和塩アンモニウム水溶液及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和重曹水で洗浄後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=7/2)にて精製することにより表題化合物(0.11 g,収率89%)を得た。
1H-NMR(400MHz, CDCl3) δ: 1.44 (6H, s), 4.18 (3H, s), 4.98 (2H, s), 6.72-6.76 (1H, m), 7.02-7.08 (1H, m), 7.13-7.19 (1H, m), 7.21-7.25 (1H, m), 7.31-7.36 (1H, m), 7.46-7.53 (3H, m), 7.55-7.61 (1H, m), 8.00 (1H, br s), 8.51-8.58 (2H, m).

0354

(3)1-[4-クロロ-3-(4-ヒドロキシ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)ベンジル]-3,3-ジメチル-1,3-ジヒドロインドール-2-オン(実施例番号1-258)

0355

0356

アルゴン雰囲気下、上記(2)で得られた、1-[4-クロロ-3-(4-メトキシ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)ベンジル]-3,3-ジメチル-1,3-ジヒドロインドール-2-オン(0.11 g, 0.23 mmol)のメタノール(10 ml)溶液に、室温にて、4M水酸化ナトリウム水溶液(0.34 ml, 1.4 mmol)を加え、65℃にて、2時間撹拌した。この反応液に、室温にて、10重量%クエン酸水溶液(1.4 ml)及び水(7.0 ml)を加え、30分間撹拌した。析出した固体をろ取し、水で洗浄し、減圧乾燥することにより表題化合物(0.10 g,収率96%)を得た。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d6) δ: 1.34 (6H, s), 4.99 (2H, s), 6.97 (1H, d, J = 7.6 Hz), 7.05 (1H, t, J = 7.6 Hz), 7.20 (1H, t, J = 7.6 Hz), 7.39 (1H, d, J = 7.6 Hz), 7.48 (1H, dd, J = 8.3, 1.8 Hz), 7.55 (2H, t, J = 7.6 Hz), 7.59-7.68 (2H, m), 7.75 (1H, d, J = 1.8 Hz), 8.29 (2H, d, J = 7.6 Hz), 13.32 (1H, br s).

0357

[製造例3]
N-[4-クロロ-3-(4-ヒドロキシ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)ベンジル]-N-エチル-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(実施例番号1-263)の合成

0358

0359

(1)[4-クロロ-3-(4-メトキシ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)ベンジル]エチルアミン

0360

0361

アルゴン雰囲気下、製造例2の(1)と同様の方法で得られた2-(5-ブロモメチル-2-クロロフェニル)-4-メトキシ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン(0.20 g, 0.51 mmol)に、室温にて、2Mエチルアミンテトラヒドロフラン(2.5 ml)溶液を加え、1時間撹拌した。この反応混合物に飽和重曹水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。粗生成物として、表題化合物(0.28 g)を得た。
1H-NMR(400MHz, CDCl3) δ: 1.14 (3H, t, J = 7.2 Hz), 2.70 (2H, q, J = 7.2 Hz), 3.86 (2H, s), 4.22 (3H, s), 7.44 (1H, dd, J = 8.2, 2.2 Hz), 7.48-7.55 (3H, m), 7.57-7.62 (1H, m), 7.97 (1H, d, J = 2.2 Hz), 8.58-8.64 (2H, m).

0362

(2)N-[4-クロロ-3-(4-メトキシ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)ベンジル]-N-エチル-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド

0363

0364

アルゴン雰囲気下、上記(1)で得られた[4-クロロ-3-(4-メトキシ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)ベンジル]エチルアミン(0.18 g, 0.38 mmol)及び3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオン酸(0.12 g, 0.76 mmol)のクロロホルム(2.0 ml)溶液に、室温にて、WSC・HCl(0.15 g, 0.76 mmol)及び4-ジメチルアミノピリジン(0.93 mg, 0.76 mmol)を加え、16時間撹拌した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=8/3)にて精製することにより表題化合物(0.086 g,収率46%)を得た。
1H-NMR(400MHz, CDCl3) δ: 1.20 (3H, t, J = 6.9 Hz), 1.55 (6H, s), 3.47 (2H, q, J = 6.9 Hz), 4.21 (3H, s), 4.71 (2H, s), 7.24-7.30 (1H, m), 7.45-7.63 (4H, m), 7.88 (1H,br s), 8.56-8.64 (2H, m).

0365

(3)N-[4-クロロ-3-(4-ヒドロキシ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)ベンジル]-N-エチル-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(実施例番号1-263)

0366

0367

アルゴン雰囲気下、上記(2)で得られたN-[4-クロロ-3-(4-メトキシ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)ベンジル]-N-エチル-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(0.086 g, 0.17 mmol)のメタノール(1.5 ml)溶液に、室温にて、4M水酸化ナトリウム水溶液(0.26 ml, 1.0 mmol)を加えた。65℃にて、2時間撹拌した。室温にて、10重量%クエン酸水溶液(1.2 ml)及び水(6 ml)を加え、30分間撹拌した。析出した固体をろ取し、水で洗浄し、減圧乾燥することにより粗生成物を得た。この粗生成物の酢酸エチル(1.5 ml)懸濁液にn-ヘキサン(1.5 ml)を加え、30分間撹拌した。固体をろ取し、減圧乾燥することにより表題化合物(0.067 g,収率80%)を得た。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d6) δ:1.13 (3H, t, J = 6.9 Hz), 1.50 (6H, s), 3.42 (2H, br s), 4.66 (2H, s), 7.41 (1H, dd, J = 8.3, 1.8 Hz), 7.56 (2H, t, J = 7.9 Hz), 7.61-7.69 (3H, m), 8.34 (2H, d, J = 7.9 Hz), 13.33 (1H, br s).

0368

[製造例4]
7-tert-ブチル-2-[4-クロロ-3-(4-ヒドロキシ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)ベンジル]-2-アザスピロ[3.5]ノナン-1-オン(実施例番号1-266)の合成

0369

0370

(1)1-ベンジロキシメチル-4-tert-ブチル-シクロヘキサンカルボン酸メチル

0371

0372

アルゴン雰囲気下、4-tert-ブチル-シクロヘキサンカルボン酸メチル(0.46 g, 2.3 mmol)のテトラヒドロフラン(2.5 ml)溶液に、-78℃にて、リチウムジイソプロピルアミドの2Mヘプタン/テトラヒドロフラン/エチルベンゼン溶液(1.4 ml, 2.8 mmol)を5分かけて滴下した。1時間撹拌後、ベンジルクロロメチルエ−テル(0.38 ml, 2.8 mmol)を1分かけて滴下した。氷冷下、1時間撹拌した。この反応混合物に、10重量%クエン酸水溶液(3.0 ml)及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和重曹水で洗浄後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=30/1)にて精製することにより表題化合物(0.49 g,収率66%)を得た。表題化合物は、単一の立体異性体として得られたが、その相対配置未決定である。具体的には、tert-ブチル基に対してメトキシカルボニル基がシス/トランスのいずれであるか未決定である。
1H-NMR(400MHz, CDCl3) δ: 0.81 (9H, s), 0.88-0.99 (1H, m), 1.00-1.21 (4H, m), 1.68 (2H, d, J = 12.0 Hz), 2.29 (2H, d, J = 12.0 Hz), 3.36 (2H, s), 3.69 (3H, s), 4.48 (2H, br s), 7.22-7.38 (5H, m).

0373

(2)4-tert-ブチル-1-ヒドロキシメチル-シクロヘキサンカルボン酸メチル

0374

0375

アルゴン雰囲気下、上記(1)で得られた1-ベンジロキシメチル-4-tert-ブチル-シクロヘキサンカルボン酸メチル(0.49 g, 1.5 mmol)のメタノール(5.5 ml)溶液に、室温にて、ASCA-2(活性炭担持の4.5%パラジウム-0.5%白金触媒(エヌ・イーケムキャット(株)製、ファインケミカル2002年10月1日号、5-14ページ参照), 0.20 g)を加えた。1気圧水素下、4時間撹拌した。アルゴン雰囲気下、この反応混合物をセライトろ過し、酢酸エチルで溶出した。ろ液を減圧濃縮することにより、表題化合物(0.27 g,収率75%)を得た。表題化合物は、単一の立体異性体であるが、その相対配置は未決定である。
1H-NMR(400MHz, CDCl3)δ:0.83 (9H, s), 0.91-1.17 (5H, m), 1.64-1.78 (3H, m), 2.20-2.31 (2H, m), 3.53 (2H, d, J = 6.0 Hz), 3.73 (3H, s).

0376

(3)4-tert-ブチル-1-ヒドロキシメチル-シクロヘキサンカルボン酸

0377

0378

アルゴン雰囲気下、上記(2)で得られた、4-tert-ブチル-1-ヒドロキシメチル-シクロヘキサンカルボン酸メチル(0.27 g, 1.2 mmol)のメタノール(1.7 ml)溶液に、室温にて、テトラヒドロフラン(1.7 ml)及び4M水酸化ナトリウム水溶液(1.7 ml, 7.0 mmol)を加え、65℃にて、1.5時間撹拌した。メタノール(1.7 ml)、テトラヒドロフラン(1.7 ml)及び4M水酸化ナトリウム水溶液(1.7 ml, 7.0 mmol)を加え、65℃にて、2時間撹拌した。この反応液に、室温にて、2M塩酸(7.5 ml, 15 mmol)及び水を加え、撹拌した。酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=12/1)にて精製することにより表題化合物(0.24 g,収率94%)を得た。表題化合物は、単一の立体異性体であるが、その相対配置は未決定である。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d6) δ: 0.80 (9H, s), 0.86-1.12 (5H, m), 1.53-1.66 (2H, m), 2.00-2.13 (2H, m), 3.31 (2H, s).

0379

(4)4-tert-ブチル-1-ヒドロキシメチル-シクロヘキサンカルボン酸4-クロロ-3-(4-メトキシ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)ベンジルアミド

0380

0381

製造例1の(1)から(4)と同様の方法で、2,4-ジクロロ-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン、2-クロロ-5-ヒドロキシメチルフェニルボロン酸、及び4-(2,2-ジメチルプロポキシ)フェニルボロン酸に替えてフェニルボロン酸を用いて、4-クロロ-3-(4-メトキシ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)ベンジルアミン塩酸塩を得た。
アルゴン雰囲気下、得られた4-クロロ-3-(4-メトキシ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)ベンジルアミン塩酸塩(0.90 g, 0.25 mmol)及び上記(3)で得られた、4-tert-ブチル-1-ヒドロキシメチル-シクロヘキサンカルボン酸(0.080 g, 0.37 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(2.0 ml)溶液に、室温にて、HOBt・H2O(0.057 g, 0.37 mmol)、WSC・HCl(0.071 g, 0.37 mmol)及びトリエチルアミン(0.10 ml, 0.74 mmol)を加え、13時間撹拌した。この反応混合物に飽和重曹水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和重曹水で洗浄後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/2から1/3)にて精製することにより表題化合物(0.11 g,収率81%)を得た。表題化合物は、単一の立体異性体であるが、その相対配置は未決定である。
1H-NMR(400MHz, CDCl3) δ: 0.78 (9H, s), 0.94-1.22 (5H, m), 1.66-1.75 (2H, m), 2.22-2.30 (2H, m), 2.42 (1H, t, J = 5.0 Hz), 3.52 (2H, d, J = 5.0 Hz), 4.21 (3H, s), 4.57 (2H, d, J = 5.8 Hz), 6.46 (1H, t, J = 5.8 Hz), 7.38 (1H, dd, J = 8.3, 2.3 Hz), 7.47-7.55 (3H, m), 7.57-7.62 (1H, m), 7.97 (1H, d, J = 2.3 Hz), 8.57-8.62 (2H, m).

0382

(5)7-tert-ブチル-2-[4-クロロ-3-(4-メトキシ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)ベンジル]-2-アザスピロ[3.5]ノナン-1-オン

0383

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