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技術 ヘチマシート及びその製造方法

出願人 株式会社ワタセ
発明者 辻貴史
出願日 2014年3月12日 (5年9ヶ月経過) 出願番号 2014-048392
公開日 2015年10月1日 (4年2ヶ月経過) 公開番号 2015-171453
状態 特許登録済
技術分野 マットレス,及びいす,ベッドに関するその他
主要キーワード 貫通孔列 ヘチマ繊維 含水体 展開体 連結態様 立体網状 立体網目構造 最大圧縮
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (11)

課題

クッションとして対象用品の形状にあわせて多重に折り曲げて使用することが可能で、製造コスト上安価なヘチマシートを提供する。

解決手段

略柱状のヘチマ繊維体が切り開かれてなり、互いに重ならないように配列された複数のヘチマ繊維展開体3と、前記ヘチマ繊維展開体3の配列方向に可撓性を有し、前記複数のヘチマ繊維展開体3にまたがって配置され、該複数のヘチマ繊維展開体3の配列状態を保持する保持部材5と、を備えたヘチマシート1。

概要

背景

特許文献1には、複数枚ヘチマ繊維シートが平面状に連結されたヘチマシートを用いた照明器具間仕切り等が記載されている。このヘチマ繊維シートは、乾燥したヘチマの一方を縦方向切り開いて中芯を取り除き、水分を含ませてシート状にスライスしたのち合成樹脂コーティングしたものである。そして、複数のヘチマ繊維シートが酢酸ビニール樹脂系エマルジョン接着剤接合されることによりヘチマシートが形成される。

しかし、このヘチマシートは、樹脂で固めているためクッション性に乏しく、また折り曲げ難いので、クッションとして対象用品の形状にあわせて多重に折り曲げて使用することが難しい。

概要

クッションとして対象用品の形状にあわせて多重に折り曲げて使用することが可能で、製造コスト上安価なヘチマシートを提供する。略柱状のヘチマ繊維体が切り開かれてなり、互いに重ならないように配列された複数のヘチマ繊維展開体3と、前記ヘチマ繊維展開体3の配列方向に可撓性を有し、前記複数のヘチマ繊維展開体3にまたがって配置され、該複数のヘチマ繊維展開体3の配列状態を保持する保持部材5と、を備えたヘチマシート1。

目的

本発明は、クッションとして対象用品の形状にあわせて多重に折り曲げて使用することが可能なヘチマシートを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

略柱状のヘチマ繊維体が切り開かれてなり、互いに重ならないように配列された複数のヘチマ繊維展開体と、前記ヘチマ繊維展開体の配列方向に可撓性を有し、前記複数のヘチマ繊維展開体にまたがって配置され、該複数のヘチマ繊維展開体の配列状態を保持する保持部材と、を備えたヘチマシート

請求項2

前記ヘチマ繊維展開体は、その厚み方向に貫通する複数の貫通孔を有することを特徴とする請求項1に記載のヘチマシート。

請求項3

前記ヘチマ繊維展開体は、その厚み方向に圧縮されて薄板状に形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のヘチマシート。

請求項4

互いに隣り合う前記ヘチマ繊維展開体の間隔は、互いに隣り合う縁の厚みの和以上であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のヘチマシート。

請求項5

前記保持部材は、前記複数のヘチマ繊維展開体の一面側と他面側に配置され、該複数のヘチマ繊維展開体を取り出し可能に、個別に、収容する複数のポケット状縫合された一対の布体である請求項1から請求項4のいずれかに記載のヘチマシート。

請求項6

前記保持部材は、前記複数のヘチマ繊維展開体の互いに隣り合う縁部にまたがって配置され、該隣り合う縁部に固定される布体である請求項1から請求項4のいずれかに記載のヘチマシート。

請求項7

略円柱状のヘチマ繊維体を高さ方向に切り開いて複数のヘチマ繊維展開体を得る展開工程と、複数のヘチマ繊維展開体を縁部が互いに重ならないように配列し、該ヘチマ繊維展開体の配列方向に可撓性を有する保持部材を該ヘチマ繊維展開体の隣り合う縁部に固定する連結工程と、を含むヘチマシートの製造方法。

請求項8

前記展開工程と前記連結工程の間に、前記ヘチマ繊維展開体を厚さ方向に圧縮加工する圧縮工程を含む請求項7に記載のヘチマシートの製造方法。

請求項9

前記ヘチマ繊維展開体の縁部以外の部分に、該ヘチマ繊維展開体の厚み方向に複数の貫通孔を開ける孔開工程を含む請求項7または請求項8のいずれかに記載のヘチマシートの製造方法。

技術分野

0001

本発明は、ヘチマシート及びその製造方法に関する。

背景技術

0002

特許文献1には、複数枚ヘチマ繊維シートが平面状に連結されたヘチマシートを用いた照明器具間仕切り等が記載されている。このヘチマ繊維シートは、乾燥したヘチマの一方を縦方向切り開いて中芯を取り除き、水分を含ませてシート状にスライスしたのち合成樹脂コーティングしたものである。そして、複数のヘチマ繊維シートが酢酸ビニール樹脂系エマルジョン接着剤接合されることによりヘチマシートが形成される。

0003

しかし、このヘチマシートは、樹脂で固めているためクッション性に乏しく、また折り曲げ難いので、クッションとして対象用品の形状にあわせて多重に折り曲げて使用することが難しい。

先行技術

0004

特開平10−55710号公報

発明が解決しようとする課題

0005

本発明は、クッションとして対象用品の形状にあわせて多重に折り曲げて使用することが可能なヘチマシートを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明のヘチマシートは、略柱状のヘチマ繊維体が切り開かれてなり、互いに重ならないように配列された複数のヘチマ繊維展開体と、前記ヘチマ繊維展開体の配列方向に可撓性を有し、前記複数のヘチマ繊維展開体にまたがって配置され、該複数のヘチマ繊維展開体の配列状態を保持する保持部材と、を備えたことを特徴とする。

0007

また、本発明のヘチマシートは、前記ヘチマ繊維展開体が、その厚み方向に貫通する複数の貫通孔を有することを特徴とする。

0008

さらに、本発明のヘチマシートは、前記ヘチマ繊維展開体が、その厚み方向に圧縮されて薄板状に形成されていることを特徴とする。

0009

また、本発明のヘチマシートは、互いに隣り合う前記ヘチマ繊維展開体の間隔が、互いに隣り合う縁の厚みの和以上であることを特徴とする。

0010

さらに、本発明のヘチマシートは、前記保持部材が、前記複数のヘチマ繊維展開体の一面側と他面側に配置され、該複数のヘチマ繊維展開体を取り出し可能に、個別に、収容する複数のポケット状縫合された一対の布体であることを特徴とする。

0011

また、本発明のヘチマシートは、前記保持部材が、前記複数のヘチマ繊維展開体の互いに隣り合う縁部にまたがって配置され、該隣り合う縁部に固定される布体であることを特徴とする。

0012

本発明のヘチマシートの製造方法は、略円柱状のヘチマ繊維体を高さ方向に切り開いて複数のヘチマ繊維展開体を得る展開工程と、複数のヘチマ繊維展開体を縁部が互いに重ならないように配列し、該ヘチマ繊維展開体の配列方向に可撓性を有する保持部材を該ヘチマ繊維展開体の隣り合う縁部に固定する連結工程と、を含むことを特徴とする。

0013

また、本発明のヘチマシートの製造方法は、前記展開工程と前記連結工程の間に、前記ヘチマ繊維展開体を厚さ方向に圧縮加工する圧縮工程を含むことを特徴とする。

0014

さらに、本発明のヘチマシートの製造方法は、前記ヘチマ繊維展開体の縁部以外の部分に、該ヘチマ繊維展開体の厚み方向に複数の貫通孔を開ける孔開工程を含むことを特徴とする。

発明の効果

0015

本発明のヘチマシートは、複数のヘチマ繊維展開体の配列状態を保持する保持部材がヘチマ繊維展開体の配列方向に可撓性を有するため、保持部材を折り目として谷折り可能である。よって、本発明のヘチマシートは、対象用品の形状にあわせて多重に折り曲げて使用することが可能である。

図面の簡単な説明

0016

実施例1のヘチマシートの斜視図である。
実施例1のヘチマシートに用いられるヘチマ繊維展開体が、略円柱状のヘチマ繊維体から製造される過程を示す断面模式図である。
実施例1のヘチマシートの連結態様を示す概略図である。
実施例2のヘチマシートの斜視図である。
実施例2の圧縮工程の説明図である。
実施例3のヘチマシートの斜視図である。
実施例5のヘチマシートの一例を示す斜視図である。
(a)実施例6のヘチマシートを示す平面図である。(b)実施例6のヘチマシートのA−A断面図である。
(a)実施例7のヘチマシートの構成を示す図である。(b)実施例7のヘチマシートを示す平面図である。
実施例7の他の態様のヘチマシートを示す図である。

0017

本発明のヘチマシート及びその製造方法を図面に基づいて説明する。なお、各図にわたって示される同じ符号は同一または同様のものを示す。

0018

本発明のヘチマシート1は、図1に示すように、互いに重ならないように配列された複数のヘチマ繊維展開体3と、この複数のヘチマ繊維展開体3の配列状態を保持する保持部材5とを備える。

0019

ヘチマ繊維展開体3は、図2に示すように、略円柱状であるヘチマ繊維体7が切目9で高さ方向に切り開かれたものである。ヘチマ繊維体7が切目9で切り開かれることによりヘチマ繊維展開体3には縁17(以下、長縁17という。)が形成される。ヘチマ繊維体7は、ヘチマ表面の皮や種などを取り除いて得られた立体網状繊維体である。ヘチマ繊維体7は外皮部11と内皮部13からなる。内皮部13は、ヘチマ繊維展開体3に除去されずに残留していてもよいが、ヘチマ繊維展開体3にする段階で内皮部13の一部または全部が除去されていることが好ましい。図1に示すヘチマ繊維展開体3は、切り開かれたヘチマ繊維体7が長手方向などにさらに分割されて、短手方向の断面視において外皮部11側に膨らんだ帯状板に形成されている。このヘチマ繊維展開体3の切り分けは図示したものに限定されず、扇形等の任意形状に切分けられたものであってもよい。

0020

複数のヘチマ繊維展開体3は、図1に示すように、縁部15が互いに重ならないように配列される。本実施例においては、図3に示すように、一のヘチマ繊維展開体3の長縁17aと他のヘチマ繊維展開体3の長縁17bとが間隔Kを設けて平行に配列される。すなわち、分割された複数のヘチマ繊維展開体3が縦並びに一列に配列されている。ヘチマ繊維展開体3の配列態様はこれに限定されず、一のヘチマ繊維展開体3の長縁17に直交する縁19(図1に示し、短縁19という。)と他のヘチマ繊維展開体3の短縁19とが互いに平行に配列されても良い。すなわち、複数のヘチマ繊維展開体3が横並びに配列されたものであってもよい。さらに、これらを合わせて、縦横に配列されたものであってもよい。他には、一のヘチマ繊維展開体3の長縁17と他のヘチマ繊維展開体3の短縁19とが平行に並べられても良い。また、ヘチマ繊維展開体3は任意の形状に切断して用いることができるので、ヘチマ繊維展開体3の様々な配列の態様があり得る。また、隣り合うヘチマ繊維展開体3の縁は間隔Kを設けて配列されたものに限定されず、縁同士がその一部又は全部において間隔Kを設けずに配列されたものであっても良い。

0021

複数のヘチマ繊維展開体3は、主面の向きを揃えて配列されるのが好ましい。すなわち、図3(a)に示すように、全てのヘチマ繊維展開体3の内皮部13側の面21をヘチマシート1の上面として配されるか、あるいは全てのヘチマ繊維展開体3が内皮部13側の面21をヘチマシート1の下面として配されることが好ましい。しかし、これに限定されずヘチマシート1の片側の面に、ヘチマ繊維展開体3の内皮部13側の面21とその反対面が交互に配される態様であっても良い。

0022

ヘチマ繊維展開体3を構成している繊維を吸湿させたきときの繊維の吸湿率吸水率)は少なくとも50%であり、好ましくは200%以上である。吸湿率は絶乾状態の繊維の質量をw0、吸湿(吸水)後の繊維の質量をw1としたとき、((w1−w0)/w0)×100(%)で定義される値である。

0023

保持部材5は、ヘチマ繊維展開体3の配列方向に可撓性を有するものである、代表的には布テープ5が用いられる。この布テープ5は、図3(a)に示すように、幅方向に可撓性を有し、並べられた複数のヘチマ繊維展開体3の隣り合う縁部15にまたがって配置される。また、布テープ5は、その長手方向を一のヘチマ繊維展開体3aと他のヘチマ繊維展開体3bの長手方向に向けて配置される。また、布テープ5の長手方向に伸びる各縁部23a,23bは、ヘチマ繊維展開体3a,3bの各長縁部25a,25bに縫合される。すなわち、各長縁部25a,25bと同じ方向に延びる縫い目27a,27bにより各ヘチマ繊維展開体3a,3bの長縁部25a,25bに縫合される。従って、縫い目27aと縫い目27bは平行である(図1)。縫い目27a,27bを構成する縫糸は長縁部25a,25bにおいてヘチマ繊維展開体3a,3bを貫通している。これにより、複数のヘチマ繊維展開体3が布テープ5を介して連結される。縫い目27は、縫糸が布テープ5の長手に伸びる各縁部23a,23bの間を往復するジグザグ縫いのような縫い目構造であってもよい。また、布テープ5は、図3(b)に示すように、横並びに並べられたヘチマ繊維展開体3a,3bの一主面29側と他主面31側に配置された一対の布テープ5a,5bであり、この一対の布テープ5a,5bが縫い目27a,27bにより各ヘチマ繊維展開体3a,3bに縫合されたものであっても良い。なお、保持部材5は布テープ5に限定されず、その一面に設けられた接着層によりヘチマ繊維展開体3に接着される接着テープであっても良い。

0024

次に、ヘチマシート1の製造方法を説明する。ヘチマシート1は、以下に示す準備工程、展開工程、及び連結工程により製造される。

0025

準備工程は、ヘチマ繊維体7及び保持部材5を準備する工程である。ヘチマ繊維体7は、代表的には、収穫したヘチマを湯煮してヘチマの表面の皮及び果肉を取り除くことにより得られる。また保持部材5は、代表的には布テープ5を準備する。

0026

展開工程は、図2(a)(b)に示すように、略円柱状であるヘチマ繊維体7を切目9で高さ方向に切り開いてヘチマ繊維展開体3を得る工程である。この際、内皮部13と種が除去される。また、ヘチマ繊維展開体3を任意の形状に裁断しても良い。

0027

連結工程は、縁部15が互いに重ならないように複数のヘチマ繊維展開体3を配列し、ヘチマ繊維展開体3の配列方向に可撓性を有する保持部材5を該ヘチマ繊維展開体3の隣り合う縁部15に固定する工程である。この工程は、例えば図3(a)に示すように、一のヘチマ繊維展開体3aの長縁17aと、他のヘチマ繊維展開体3bの長縁17bとを平行にして、間隔Kを設けて配列する。そして、布テープ5を、互いに隣り合う一のヘチマ繊維展開体3aと他のヘチマ繊維展開体3bの長手方向に向けて長縁部25a及び長縁部25bに重畳させ、長縁部25aと前記布テープ5とを長縁部25aと同じ方向に延びる縫い目27aにより縫合し、長縁部25bと前記布テープ5とを長縁部25bと同じ方向に延びる縫い目27bにより縫合する。この工程により、一のヘチマ繊維展開体3aと他のヘチマ繊維展開体3bとが保持部材5により連結される。全てのヘチマ繊維展開体3について連結工程を繰り返して行うことより、本発明のヘチマシート1が製造される。

0028

本実施例のヘチマシート1は、複数のヘチマ繊維展開体3を連結している保持部材5がヘチマ繊維展開体3の配列方向に可撓性を有するため、この保持部材5を折り目として谷折りが可能である。よって、本実施例のヘチマシート1は、対象用品の形状に応じて折り曲げ可能なクッションとして使用できる。また、間隔Kを設けて複数のヘチマ繊維展開体3を連結しているので、保持部材5を折り目として山折りも可能である。

0029

また、ヘチマシート1は見かけ体積(ヘチマシート1に外接する直方体の体積)が大きく、かつ表面に畝状凹凸が形成されるので、クッションとして、あるいは断熱保温を目的とするシートとして好適に用いることができる。

0030

さらに、ヘチマシート1は、多孔質のヘチマ繊維が優れた吸湿性を有し、また立体網目構造であるため優れた通気性を有するので、人体物体の面との間に介在させた場合にはムレ感のないクッションとして使用できる。

0031

ヘチマ繊維展開体は、図4に示すように、その厚み方向に圧縮加工されて薄板状に形成されたヘチマ繊維圧縮体33であっても良い。このヘチマ繊維圧縮体33は、全体に亘って厚みが略均一であり、その厚みは、例えば圧縮前後において厚みが1/2以下に減少したものである。

0032

本実施例のヘチマシート35の製造方法は、上記の準備工程、展開工程、及び連結工程に加えて圧縮工程を含む。圧縮工程は、ヘチマ繊維展開体3(図2(b))を厚さ方向に圧縮加工する工程であり、展開工程と連結工程の間に設けられる。圧縮加工における圧縮圧は、例えば、みかけ面積あたり0.3M〜200MPaであることが好ましい。なお、圧縮圧が0.3MPa未満の場合は、除重後にヘチマ繊維圧縮体33の厚さが復元してしまう。また、最大圧縮圧が200MPa以上の場合には、ヘチマ繊維の多孔質性破壊されてしまい。ヘチマ繊維の吸湿性が損なわれてしまう。この圧縮工程においては、例えば図5に示す平板プレス機37でヘチマ繊維展開体3を厚さ方向に圧縮する。また、平板プレス機37に代えてプレスロールなどによりヘチマ繊維展開体3を厚さ方向に圧縮してもよい。圧縮工程は、ヘチマ繊維展開体3が乾燥した状態で行われることが好ましい。なお、乾燥状態とはヘチマ繊維展開体の構成繊維の吸湿率が10%以下である状態をいう。

0033

本実施例のヘチマシート35も保持部材5を折目として谷折りできるので、対象用品の形状に合わせて折り曲げて使用することができる。また、ヘチマ繊維圧縮体33は薄板状であるため、縁部39への縫合が困難である布テープ5の縫い合わせ操作が容易となる。また、ヘチマ繊維圧縮体33は薄板状であるため、その裁断加工も容易となり、クッションとして用いられる対象製品の形状に合わせた加工が容易である。また、裁断加工が容易であるため、配列されたヘチマ繊維圧縮体33の互いに隣り合う縁部が嵌合するように一のヘチマ繊維圧縮体33の縁部に凹部を形成し、他のヘチマ繊維圧縮体33の縁部に凸部を形成してもよい。これにより、配列されたヘチマ繊維圧縮体33がジグソーパズルのように互いに嵌め合わさることとなる。よって、配列状態が保持されるので布テープ5の縫い合わせ操作がさらに容易となる。

0034

また、図6に示すように、薄板状の縁部41と、この縁部41よりも肉厚に形成された縁部41以外の部分とを備えたヘチマ繊維展開体43であっても良い。縁部41は、厚み方向に圧縮加工されることにより薄板状に形成される。また、縁部41以外の部分は、縁部41と共に圧縮加工された後、布テープ5が縫合され、濡らされ、乾燥されることにより縁部41よりも肉厚に形成される。これは、圧縮されたヘチマの繊維が水分を含むことにより、厚み方向に膨張するためである。例えば、縁部41以外の部分の平均厚みは縁部41の平均厚みの3倍以上である。このヘチマ繊維展開体43が連結されてなるヘチマシート45は、表面に畝状の凹凸が形成される。

0035

本実施例のヘチマシート45の製造方法は、上記の準備工程、展開工程、圧縮工程、及び連結工程に加えて膨張工程を含む。膨張工程は、連結工程を経て連結されたヘチマ繊維圧縮体33を膨張させる工程であり、ヘチマ繊維圧縮体33を濡らす工程と、乾燥工程とを含む。

0036

ヘチマ繊維圧縮体33を濡らす工程は、例えば、連結されたヘチマ繊維圧縮体33を水に好ましくは1分以上浸漬することにより行われる。この工程により、ヘチマ繊維圧縮体33を構成する繊維が少なくとも自重の200%以上の水を吸水して、中央部分(ヘチマ繊維圧縮体33の両縁部39の間の略中央部分)をピークとして厚みが増大したヘチマ繊維含水体を得ることができる。なお、縫糸により、ヘチマ繊維圧縮体33の縁部39が厚さ方向に膨らむことが妨げられる。この工程の他の態様として、好ましくは0.5分以上水蒸気処理することにより、ヘチマ繊維圧縮体33を構成する繊維が吸湿するものであっても良い。また、連結されたヘチマ繊維圧縮体33を液状の防ダニ薬剤に浸漬してもよい。この液状の防ダニ用薬剤としては、例えば、大阪化成株式会社製のマルカタキノン登録商標)B−ECやマルカサイド(登録商標)H4等である。

0037

乾燥工程は、上記吸水又は吸湿したヘチマの繊維を乾燥させる工程である。乾燥方法としては、自然乾燥や、ヘチマ繊維含水体を収納した槽内に送風することにより行うことができる。上記工程により本実施例のヘチマ繊維展開体43を備えたヘチマシート45を得ることができる。

0038

本実施例のヘチマシート45も保持部材5を折目として谷折りできるので、対象用品の形状に応じて折り曲げ可能なクッションとして使用できる。また、ヘチマ繊維展開体43の縁部41は薄板状に圧縮されたものであるから、その裁断加工や布テープ5の縫い合わせ操作が容易である。また、ヘチマシート45は見かけの体積(ヘチマシート45に外接する直方体の体積)が大きく、かつ表面に畝状の凹凸があるので、クッションとして、あるいは断熱や保温を目的とするシートとして好適に用いることができる。同時に、良好な吸湿性と通気性を備える。

0039

さらに、ヘチマ繊維展開体43の中央部の厚さが縁部41の厚さよりも厚いので、かさだか性に優れたヘチマシート45を得ることができる。

0040

また、膨張工程において、ヘチマ繊維圧縮体33を部分的に濡らしたのち乾燥するという操作を行った場合は、その濡らされた部分だけが厚さが増大するので、濡らした部分を間欠的に配置することにより、もとのヘチマ繊維展開体43の長手方向にも厚さが変化するヘチマシートを得ることができる。

0041

上記の各実施例のヘチマシート1,35,45において、図3(a)に示す長縁部25aと長縁部25bとの間隔kを長縁部25aの厚さtaと長縁部25bの厚さtbの和以上としたものであっても良い。これにより、ヘチマシート1,35,45は、保持部材5を折目として山折りも可能となり、複雑な対象用品の形状にあわせて多重に折り曲げて使用することが可能である。

0042

また、上記の各実施例において、ヘチマ繊維展開体3,43およびヘチマ繊維圧縮体33は、その厚み方向に貫通する複数の貫通孔47(図7)が全体に亘って形成されたものであっても良い。この図7は、一例として上記実施例2に記載のヘチマシート35に複数の貫通孔47が形成されたものである。貫通孔47は、ヘチマ繊維圧縮体33が有する立体網目構造の一部をヘチマ繊維圧縮体33の厚み方向にくり抜いて形成されたものであり、例えば孔径dが5mm〜20mmである。

0043

また、図7に示すように、ヘチマ繊維展開体3,43およびヘチマ繊維圧縮体33には、複数の貫通孔列49が形成されたものであっても良い。貫通孔列49は、等間隔で直線状に一列に形成された複数の貫通孔47から構成されている。一の貫通孔列49における各貫通孔47同士の間隔s1は特に限定されないが、例えば貫通孔47の直径程度の間隔が設けられる。また、各貫通孔列49は、等間隔に平行に形成されている。各貫通孔列49同士の間隔s2は特に限定されないが、例えば貫通孔47の直径程度の間隔が設けられる。また、隣り合う貫通孔列49の貫通孔47が千鳥配列で形成されている。

0044

本実施例のヘチマシート1,35,45は、貫通孔47によってヘチマ繊維展開体3,43およびヘチマ繊維圧縮体33の立体網目構造が部分的に寸断される。このため、ヘチマ繊維展開体3,43およびヘチマ繊維圧縮体33を構成する繊維が元の柱形状に戻ろうとする復元力も寸断されることとなる。よって、各ヘチマ繊維展開体3,43およびヘチマ繊維圧縮体33が平らな状態に維持される。

0045

また、複数の貫通孔47を設けることにより、ヘチマシート1,35,45自体の軽量化を図ることができる。また、貫通孔47はヘチマシート1,35,45の厚み方向に貫通して形成されているので、この厚み方向について良好な通気性を得ることができる。さらに、ヘチマ繊維展開体3,43およびヘチマ繊維圧縮体33を構成する繊維が、貫通孔47を通じて吸湿、放湿することができるのでムレ感の少ないクッション材として用いることができる。

0046

また、ヘチマ繊維展開体3,43およびヘチマ繊維圧縮体33を構成する繊維自体は強度に優れているため、例え複数の貫通孔47を形成したとしても、シート自身の強度の低下が生じにくい。

0047

また、貫通孔47が千鳥配列で形成されているため、外皮部11において中皮部13と連結していた部分にも貫通孔47が形成されることとなる。このため、中皮部13と連結していた部分特有の硬さが軽減される。

0048

本実施例のヘチマシートの製造方法は、ヘチマ繊維展開体3,43又はヘチマ繊維圧縮体33の縁部以外の部分に、その厚み方向に複数の貫通孔47を開ける孔開工程を含む。孔開工程は、展開工程と連結工程の間に設けるのが好ましい。さらには、圧縮工程と連結工程の間に設けるのがさらに好ましい。ヘチマ繊維展開体3,43およびヘチマ繊維圧縮体33の繊維の復元力を軽減できるので、連結作業が容易となる。この孔開工程は、例えば打抜きにより行われる。

0049

本実施例のヘチマシート51は、図8に示すように、座席のクッション材として用いられる。座席としては、例えば、ベビーカー、車のシート、ソファー等である。このヘチマシート51において、複数のヘチマ繊維展開体は、座席の座部形状に合わせて裁断された座部用ヘチマ繊維展開体53と、座席の背もたれ部の形状に合わせて裁断された背もたれ用ヘチマ繊維展開体55とを備える。これらのヘチマ繊維展開体53,55は、その裁断加工を容易にするために、その厚み方向に圧縮加工されてなるヘチマ繊維圧縮体が好ましい。しかし、これに限定されず、ヘチマ繊維展開体53,55は、ヘチマ繊維圧縮体の厚み方向に複数の貫通孔が形成されたものであっても良い。また、ヘチマ繊維展開体53,55は、後述の一対の布体57によって連結されたヘチマ繊維圧縮体が濡らされ、乾燥されることにより、厚み方向に膨張したものであっても良い。

0050

本実施例の保持部材は、図8に示すように、座部用ヘチマ繊維展開体53と背もたれ用ヘチマ繊維展開体55にまたがって配置され、座部用ヘチマ繊維展開体53と背もたれ用ヘチマ展開体55の配列状態を保持する一対の布体57である。この一対の布体57は、各ヘチマ繊維展開体53,55の一面側にまたがって配置される一の布体57aと、他面側にまたがって配置される他の布体57bとを備える。一の布体57aと他の布体57bは同じ形状に裁断されている。一の布体57aと他の布体57bは、ヘチマ繊維展開体53,55を挟んだ状態で、かつ各ヘチマ繊維展開体53,55の縁部を貫通して縫目59により縫合される。これにより、座部用ヘチマ繊維展開体53と背もたれ用ヘチマ繊維展開体55とが連結される。

0051

本実施例のヘチマシート51は、多孔質の繊維であるヘチマ繊維展開体を備えるため、吸湿性に優れている。また、ヘチマ繊維展開体がヘチマ繊維圧縮体である場合には、その裁断加工や、貫通孔の穴開け加工、縫合加工が容易である。また、貫通孔が形成されたヘチマ繊維展開体は通気性に優れ、かつ、ヘチマ繊維展開体がヘチマ本来の柱形状に戻ろうとする復元力が低減されるため、平らな形状を維持することができる。また、ヘチマ繊維展開体が、その厚み方向に膨張している場合には、クッション性、通気性、放湿性に優れている。このため、快適な座り心地を提供することができる。

0052

本実施例のヘチマシート65は、図9(a)に示すように、互いに重ならないように配列された複数のヘチマ繊維展開体61と、複数のヘチマ繊維展開体61にまたがって配置され、複数のヘチマ繊維展開体61の配列状態を保持する一対の布体63とを備えている。

0053

ヘチマ繊維展開体61は、代表的には矩形に裁断されたものである。その縦寸法と横寸法は特に限定されず、適宜定められる。ヘチマ繊維展開体61は、裁断加工を容易にするために、その厚み方向に圧縮加工されたヘチマ繊維圧縮体であることが好ましい。また、ヘチマ本来の柱形状へ戻ろうとする復元力を低減するために、厚み方向に複数の貫通孔47を有するのが好ましい。また、クッション性と通気性を付与するために、ヘチマ繊維圧縮体が濡らされて、乾燥されることにより、厚み方向に膨張したヘチマ繊維展開体が好ましい。この複数のヘチマ繊維展開体61は、互いに重ならないように、同一面上に並べられる。

0054

一対の布体63は、複数のヘチマ繊維展開体61の一面側にまたがって配置される一の布体63aと、複数のヘチマ繊維展開体61の他面側にまたがって配置される他の布体63bとから構成される。この一対の布体63は、各ヘチマ繊維展開体61を、取り出し可能に、個別に収容する複数のポケット状に縫合されている。すなわち、配列された各ヘチマ繊維展開体61の一辺67を除く他辺の周りが縫い目69により縫合されている。これにより、ヘチマ繊維展開体61の一辺67側には開口が形成され、この開口を通じてヘチマ繊維展開体61が取り出し可能に収容される。

0055

また、図10に示すように、縦横に配列された複数のヘチマ繊維展開体71と、一の布体73と、複数の他の布体75を備えたヘチマシート77であっても良い。一の布体73は、全てのヘチマ繊維展開体71の一面側に配置され、全てのヘチマ繊維展開体71にまたがって配置される。複数の他の布体75は、列毎にヘチマ繊維展開体71の他面側にまたがって配置される。一の布体73と他の布体75は、各ヘチマ繊維展開体71の一辺79を除く他辺の周りが縫い目81により縫合される。これにより、ヘチマ繊維展開体71の一辺79側には、開口が形成される。この開口を通じてヘチマ繊維展開体71が取り出し可能に収容される。

0056

本実施例のヘチマシート65,75は、ヘチマ繊維展開体61,71が取り出し可能に収容されているので、一対の布体のみを洗濯することができる。

0057

また、本実施例のヘチマシート65,75は、多孔質の繊維であるヘチマ繊維展開体61,71を備えるため、吸湿性に優れている。また、ヘチマ繊維展開体61,71がヘチマ繊維圧縮体である場合には、その裁断加工や、貫通孔の穴開け加工が容易である。また、貫通孔47が形成されたヘチマ繊維展開体は通気性に優れ、かつ、ヘチマ繊維展開体が元のヘチマの形状に戻ろうとする復元力が低減されるため、ヘチマシート65,75を平らな形状に維持することができる。また、ヘチマ繊維展開体61,71が、その厚み方向に膨張している場合には、通気性、放湿性、およびクッション性に優れたヘチマシートを提供できる。

実施例

0058

以上、本発明のヘチマシート及びヘチマシートの製造方法について説明したが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の知識に基づき種々の改良、修正、変形を加えた態様で実施し得るものであり、これらの態様はいずれも本発明の範囲に属するものである。

0059

本発明のヘチマシートはクッション部材として種々のものに使用可能である。例えば、ヘルメット内壁を覆って装着されるクッション部材として使用可能である。また、布団または座布団中綿の部分に装着して使用可能である。また、に被せて使用可能である。ランドセル背当てのクッション材として装着することができる。この様に使用した場合、快適なクッション性と通気性を確保できる。

0060

さらに保持部材を折目として容易に折り曲げあるいは折り畳むことができるので、所望のスペースに納めることができる。例えば、乳母車の床や側壁などのサイズに合わせて内壁面に装着することができる。あるいは1枚のヘチマシートを折り畳んで枕として用いることができる。また、複数枚のヘチマシートを積層して用いてもよい。さらには、他のクッション材と交互にあるいはサンドイッチ状などに積層して用いてもよい。

0061

1・35・45 …ヘチマシート
3・43 …ヘチマ繊維展開体
5 …保持部材
7 … ヘチマ繊維体
9 …切目
11 …外皮部
13 …内皮部
15・41 … 縁部
17 … 長縁
19 … 短縁
21 … 内皮部側の面
23a,23b … 保持部材の縁部
25a,25b … 保持部材の長縁部
27,27a,27b …縫い目
29 … 一主面
31 … 他主面
33 … ヘチマ繊維圧縮体
37 …平板プレス機
39 … 長縁部
47 …貫通孔
49 … 貫通孔列

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