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技術 光線路切替装置及び光線路切替方法

出願人 日本電信電話株式会社
発明者 川野友裕真保誠廣田栄伸清倉孝規真鍋哲也
出願日 2014年3月7日 (7年5ヶ月経過) 出願番号 2014-045487
公開日 2015年9月28日 (5年10ヶ月経過) 公開番号 2015-169830
状態 特許登録済
技術分野 ライトガイドの光学的結合 ライトガイド一般及び応用 光通信システム
主要キーワード 迂回線路 試験ポート 工事者 入出力点 電気信号用 最大曲率 レンズファイバ 光用プローブ
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

既設光ファイバプローブ光ファイバとの間で十分な光結合効率を得ることができ、より安定な光線路切替装置を提供する。

解決手段

既設の現用光線路#1に2箇所の曲げ部11、12を形成し、2箇所の曲げ部のうちONU1側の曲げ部11の曲げ半径を、現用光線路#1の全光信号放射される限界曲げ半径より大きい曲げ半径とし、旧OLT21側に位置する曲げ部12を急峻とし、曲げ部11の最大曲率となる位置に上り光プローブ14を結合し、曲げ部12の最大曲率となる位置に下り光用プローブ13を結合するようにしている。

概要

背景

光ファイバケーブルによる光線路を使用する光通信システムにあっては、現用光線路を切断・新線路に接続するという線路切替工事が行われている。すでに提案されている光線路切替技術として、借用時間および切替工事期間の短縮を目指した光ファイバケーブル切替接続ステムである(例えば、特許文献1参照)。

しかしながら、上記提案による技術は光回線終端装置(ONU(Optical Network Unit))からの上り光を受ける際、非常に微弱な信号であることからシステムが不安定であることが懸念される。

概要

既設光ファイバプローブ光ファイバとの間で十分な光結合効率を得ることができ、より安定な光線路切替装置を提供する。既設の現用光線路#1に2箇所の曲げ部11、12を形成し、2箇所の曲げ部のうちONU1側の曲げ部11の曲げ半径を、現用光線路#1の全光信号放射される限界曲げ半径より大きい曲げ半径とし、旧OLT21側に位置する曲げ部12を急峻とし、曲げ部11の最大曲率となる位置に上り光用プローブ14を結合し、曲げ部12の最大曲率となる位置に下り光用プローブ13を結合するようにしている。

目的

本発明は、既設光ファイバとプローブ光ファイバとの間で十分な光結合効率を得ることができ、より安定な光線路切替装置及び光線路切替方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

光回線終端装置(ONU)と第1の光加入者線終端装置(OLT)との間で光信号通信する既設光線路を、新たな第2のOLTを接続する新たな光線路に切り替え光線路切替装置であって、前記既設の光線路から光信号を漏洩させ、前記既設の光線路の全光信号が放射される限界曲げ半径より大きい曲げ半径を有する第1の曲げ部と、前記第1の曲げ部より前記第1のOLT側に位置し、前記第1の曲げ部に比して急峻な第2の曲げ部と、前記第1のOLTまたは前記第2のOLTを接続し前記既設の光線路を迂回する迂回用光線路に一端が接続され、他端が前記第1の曲げ部の最大曲率となる位置に結合され、前記ONUからの上り光信号受光可能な第1のプローブと、一端が前記迂回用線路に接続され、他端が前記第2の曲げ部の最大曲率となる位置に結合され、前記第1のOLTまたは前記第2のOLTからの下り光信号を当該第2の曲げ部に出射可能な第2のプローブとを具備することを特徴とする光線路切替装置。

請求項2

前記第1のプローブで受光した上り光信号を、前記迂回用光線路を伝送するために必要な信号レベル増幅する第1の増幅器と、前記第1のOLTまたは前記第2のOLTからの下り光信号を、前記第2のプローブが前記第2の曲げ部に出射するために必要な信号レベルに増幅する第2の増幅器と、前記上り光信号および前記下り光信号を合波もしくは分波する波長分割多重WDMカプラとをさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の光線路切替装置。

請求項3

前記第2の曲げ部は、前記第1の曲げ部より光学的に曲げ損失が大きくなる急峻曲げであることを特徴とする請求項1または2に記載の光線路切替装置。

請求項4

前記第1または第2のプローブと前記既設の光線路の前記第1または第2の曲げ部との結合効率を上げるために、前記第1または第2のプローブとして、集光性を有するプローブ、レンズファイバ、及び前記既設の光線路との結合側に集光レンズを有するプローブのいずれか1つを用いることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光線路切替装置。

請求項5

前記第1または第2の増幅器は、電気信号の信号レベルを増幅する電気信号用増幅器、光ファイバ増幅器及び半導体増幅器のいずれか1つであることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の光線路切替装置。

請求項6

前記第1のプローブの受光端コア径をd1、前記第2のプローブの出射端のコア径をd2、前記既設の光線路のコア径をd0とする場合に、前記第1のプローブの受光端のコア径d1を前記既設の光線路のコア径d0以上とするとともに、前記第2のプローブの出射端のコア径d2を前記既設の光線路のコア径d0以下とすることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光線路切替装置。

請求項7

前記第1のプローブは、前記コア径d1より大きいコア径のプローブであることを特徴とする請求項6に記載の光線路切替装置。

請求項8

光回線終端装置(ONU)と第1の光加入者線終端装置(OLT)との間で光信号を通信する既設の光線路を、新たな第2のOLTを接続する新たな光線路に切り替える光線路切替方法であって、前記既設の光線路に、前記既設の光線路から光信号を漏洩させ、前記既設の光線路の全光信号が放射される限界曲げ半径より大きい曲げ半径を有する第1の曲げ部を形成し、前記第1の曲げ部より前記第1のOLT側に位置し、前記第1の曲げ部に比して急峻な第2の曲げ部を形成し、前記第1の曲げ部の最大曲率となる位置に、前記ONUからの上り光信号を受光可能な第1のプローブの一端を結合させ、前記第1のプローブの他端を、前記第1のOLTまたは前記第2のOLTを接続する前記既設の光線路を迂回する迂回用光線路に接続し、前記第2の曲げ部の最大曲率となる位置に、前記第1のOLTまたは前記第2のOLTからの下り光信号を当該第2の曲げ部に出射可能な第2のプローブの一端を結合させ、前記第2のプローブの他端を、前記迂回用線路に接続することを特徴とする光線路切替方法。

技術分野

0001

本発明は、光通信線路支障移転工事等において線路切替を行う際に適用されるもので、現用光ファイバ側方迂回線路用のプローブを固定し増幅器を組み合わせることで、光通信線路を切り替え光線路切替装置及び光線路切替方法に関する。

背景技術

0002

光ファイバケーブルによる光線路を使用する光通信システムにあっては、現用光線路を切断・新線路に接続するという線路切替工事が行われている。すでに提案されている光線路切替技術として、借用時間および切替工事期間の短縮を目指した光ファイバケーブル切替接続ステムである(例えば、特許文献1参照)。

0003

しかしながら、上記提案による技術は光回線終端装置(ONU(Optical Network Unit))からの上り光を受ける際、非常に微弱な信号であることからシステムが不安定であることが懸念される。

先行技術

0004

特開2012−252099号公報

発明が解決しようとする課題

0005

本発明は、既設光ファイバとプローブ光ファイバとの間で十分な光結合効率を得ることができ、より安定な光線路切替装置及び光線路切替方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

上記目的を達成するために本発明に係る光線路切替装置は、光回線終端装置(ONU)と第1の光加入者線終端装置(OLT)との間で光信号通信する既設の光線路を、新たな第2のOLTを接続する新たな光線路に切り替える光線路切替装置であって、前記既設の光線路から光信号を漏洩させ、前記既設の光線路の全光信号が放射される限界曲げ半径より大きい曲げ半径を有する第1の曲げ部と、前記第1の曲げ部より前記第1のOLT側に位置し、前記第1の曲げ部に比して急峻な第2の曲げ部と、前記第1のOLTまたは前記第2のOLTを接続し前記既設の光線路を迂回する迂回用光線路に一端が接続され、他端が前記第1の曲げ部の最大曲率となる位置に結合され、前記ONUからの上り光信号受光可能な第1のプローブと、一端が前記迂回用線路に接続され、他端が前記第2の曲げ部の最大曲率となる位置に結合し、前記第1のOLTまたは前記第2のOLTからの下り光信号を当該第2の曲げ部に出射可能な第2のプローブとを備えるようにしたものである。

0007

この構成によれば、既設の光線路に2箇所の曲げ部を形成し、2箇所の曲げ部のうちONU側の曲げ部の曲げ半径を、既設の光線路の全光信号が放射される限界曲げ半径より大きい曲げ半径とし、第1または第2のOLT側に位置する曲げ部を急峻とし、第1の曲げ部の最大曲率となる位置に第1のプローブを結合し、第2の曲げ部の最大曲率となる位置に第2のプローブを結合することにより、従来1カ所であった既設の光線路とプローブとの間の光信号入出力点について、既設の光線路からプローブへの光信号出力点とプローブから既設の光線路への光信号入力点に分離することで、短瞬断切替器に適用する場合であっても、既設の光線路とプローブとの間で十分な光結合効率が得られる。また、ONU側に緩やかな曲げ部を形成することで、ONUからの微弱な光信号を高効率で迂回光線路に結合でき、より安定した光線路切替工事が可能となる。さらに、既設の光線路を通過していた上り光信号は、急峻な曲げ部によって十分に遮断され信号の混信の影響を低減できる。

0008

また、本発明に係る光線路切替装置の一観点は以下のような態様を備える。
第1の態様は、前記第1のプローブで受光した上り光信号を、前記迂回用光線路を伝送するために必要な信号レベル増幅する第1の増幅器と、前記第1のOLTまたは前記第2のOLTからの下り光信号を、前記第2のプローブが前記第2の曲げ部に出射するために必要な信号レベルに増幅する第2の増幅器と、前記上り光信号および前記下り光信号を合波もしくは分波するWDMカプラとをさらに具備する。

0009

第1の態様によれば、緩やかな曲げ部によって出力された上り光信号が第1のプローブによって取り出され、第1の増幅器によって直ちに迂回用光線路を伝送するために必要な信号レベルに増幅される。また、急峻な曲げ部で入力される下り光信号は、第2の増幅器で十分に増幅されるので、緩やかな曲げ部での損失を差し引いてもONUで受光が可能となる。

0010

第2の態様は、前記第1または第2のプローブと前記既設の光線路の前記第1または前記第2の曲げ部との結合効率を上げるために、前記第1または第2のプローブとして、集光性を有するプローブ、レンズファイバ、及び前記既設の光線路との結合側に集光レンズを有するプローブのいずれか1つを用いる。
第2の態様によれば、第1または第2のプローブと既設の光線路の第1または第2の曲げ部との結合効率を上げることができる。

0011

第3の態様は、前記第1または第2の増幅器は、電気信号の信号レベルを増幅する電気信号用増幅器、光ファイバ増幅器及び半導体増幅器のいずれか1つである。

0012

第4の態様は、前記第1のプローブの受光端コア径をd1、前記第2のプローブの出射端のコア径をd2、前記既設の光線路のコア径をd0とする場合に、前記第1のプローブの受光端のコア径d1を前記既設の光線路のコア径d0以上とするとともに、前記第2のプローブの出射端のコア径d2を前記既設の光線路のコア径d0以下とする。
第4の態様によると、光線路切替装置全体の集光力を向上できる。

0013

第5の態様は、前記第1のプローブは、前記コア径d1より大きいコア径のプローブである。
第5の態様によると、受光結合効率をさらに上げることができる。

0014

上記目的を達成するために本発明に係る光線路切替方法は、光回線終端装置(ONU)と第1の光加入者線終端装置(OLT)との間で光信号を通信する既設の光線路を、新たな第2のOLTを接続する新たな光線路に切り替える光線路切替方法であって、前記既設の光線路に、前記既設の光線路から光信号を漏洩させ、前記既設の光線路の全光信号が放射される限界曲げ半径より大きい曲げ半径を有する第1の曲げ部を形成し、前記第1の曲げ部より前記第1のOLT側に位置し、前記第1の曲げ部に比して急峻な第2の曲げ部を形成し、前記第1の曲げ部の最大曲率となる位置に、前記ONUからの上り光信号を受光可能な第1のプローブの一端を結合させ、前記第1のプローブの他端を、前記第1のOLTまたは前記第2のOLTを接続する前記既設の光線路を迂回する迂回用光線路に接続し、前記第2の曲げ部の最大曲率となる位置に、前記第1のOLTまたは前記第2のOLTからの下り光信号を当該第2の曲げ部に出射可能な第2のプローブの一端を結合させ、前記第2のプローブの他端を、前記迂回用線路に接続するようにしたものである。

発明の効果

0015

本発明により、ONUからの微弱な信号を高効率で迂回光線路に結合させることで、より安定した光線路切替工事が可能となる。また、光回線における短瞬断切替システムの光結合効率を向上させることが可能となる。

図面の簡単な説明

0016

本発明の第1の実施形態として、光側方入出技術を用いたOLT切替手順を示す図。
同じく、光側方入出技術を用いたOLT切替手順を示す図。
同じく、光側方入出技術を用いたOLT切替手順を示す図。
同じく、光側方入出技術を用いたOLT切替手順を示す図。
本発明の第2の実施形態として、旧OLTの試験ポートに接続された迂回光線路を示す図。
本発明の第3の実施形態として、結合効率の波長依存性を示す図。
本発明の第4の実施形態として、緩やかな曲げと急峻な曲げを用いた光側方入出力技術による光線路切替装置のブロック構成図。
上記第4の実施形態において、S字型光側方入出力部を説明するための図。
本発明の第5の実施形態として、曲げの定義を説明するための図。
上記第5の実施形態において、波長1550nmにおける曲げ損失および結合損失の曲げ半径および曲げ角度依存性を示す図。
上記第5の実施形態において、波長1310nmにおける曲げ損失および結合損失の曲げ半径および曲げ角度依存性を示す図。
上記第5の実施形態において、破断確率の曲げ半径依存性を示す図。
本発明の第7の実施形態における増幅器の構成例を示す図。
本発明の第8の実施形態における増幅器の構成例を示す図。
本発明の第9の実施形態における増幅器の構成例を示す図。
本発明の第11の実施形態における下り光用のプローブの構成の一例を示す図。
上記第11の実施形態における下り光用のプローブの構成の他の例を示す図。
上記第11の実施形態における上り光用のプローブの構成の一例を示す図。
上記第11の実施形態における上り光用のプローブの構成の他の例を示す図。

実施例

0017

本発明に係る実施形態を説明するに先立ち、光ファイバ側方入出力技術について説明する。

0018

光ファイバ側方入出力技術は、既設光ファイバに曲げを与え、その曲げ部に側面から別の光ファイバ(プローブ光ファイバ)を突き当て、光信号を入出力させる技術であり、漏洩光モニタや、心線対照用試験光入射、光回線の経路変更に係る短瞬断切替システムなどへの適用が検討されている。この場合、既設光ファイバを円筒状剛体ブロック1)とブロック1の円筒形状に対応する凹曲面を有する透明剛体(ブロック2)との間に挟み込み、現用光ファイバからブロック2の凹曲面に放射される光信号をブロック2内に配設されるプローブファイバで受光する側方入出力装置などが提案されている。

0019

ところで、近年では、短瞬断切替器などへの適用において、既設光ファイバとプローブ光ファイバとの間で十分な光結合効率を得るようにする対策が強く望まれている。

0020

そこで、本発明は、従来1カ所であった既設光ファイバとプローブ光ファイバ間の光信号入出力点について、既設光ファイバからプローブ光ファイバへの光信号出力点と、プローブ光ファイバから既設光ファイバへの光信号入力点に分離することで、短瞬断切替器などに適用する場合であっても、既設光ファイバとプローブ光ファイバとの間で十分な光結合効率を得るようにしたものである。
上記の光ファイバ側方入出力技術に基づき、以下に本発明の実施形態について説明する。

0021

(第1の実施形態)
図1乃至図4は、光側方入出力技術を用いた光加入者線終端装置(OLT(Optical Line Terminal))の切り替え、及び、OLTの切り替えに必要な新規光線路設置工事の手順を示す。

0022

まず、工事前に、工事者局舎2のOLT(旧OLT)21とONU1が試験ポート22及び光ケーブル#1で接続されていることを、従来技術を用いて確認する(図1(1))。つぎに、切り替えたい局舎3のOLT(新OLT)31、迂回光線路#2および新規光線路#3を用意する(図1(2))。また、工事者は、迂回光線路#2の両端を光線路切替装置10と局舎3の新OLT31の試験ポート32に接続し、光線路切替装置10を現用光線路#1の切替点に設置する。さらに、工事者は、移し替える前のOLT(旧OLT)21と移し替えたいOLT(新OLT)31の光信号の同期を合わせる。

0023

続いて、工事者は、光線路切替装置10において現用光線路#1の光ファイバを曲げる(図2(1))。この光ファイバ曲げにより、旧OLT21からの信号は曲げ部で損失が生じるため、遮断される。同時に、現用光線路#1の光ファイバ曲げ部に光線路切替装置10のプローブから光信号が入出力されることで、新OLT31とONU1との通信が開始される。このとき、曲げ部での光信号強度が低減するため、光線路切替装置10に波長1.31、1.49、1.55μmに対応した増幅器をあらかじめ設置することで、新OLT31とONU1との通信が安定して行われる。

0024

つぎに、工事者は、新OLT31からの通信を確認後、旧OLT21の信号を停止する(図2(2))。

0025

工事者は、その後、新規光線路#3と現用光線路#1とを接続する(図3(1))。このとき、新OLT31とONU1との通信は迂回光線路#2によって行われているためお客様への通信サービスは継続されており、現用光線路#1と新規光線路#3との接続は通常の工事で実施可能である。

0026

つぎに、工事者は、光線路切替装置10における光ファイバ曲げを開放することで、迂回光線路#3経由の信号を取り除き、かつ新OLT31とONU1との通信が新規光線路#3によって開始され、OLT21,31の収容替えが完了する(図3(2))。

0027

最後に、工事者は、光線路切替装置10、迂回光線路#2および旧OLT21を撤去し工事を完了する(図4)。

0028

以上、工事者により光線路切替装置10を用いた光線路切替工事を行うことで、お客様へのサービス断時間は、光ファイバの曲げ動作時および曲げ開放時に発生する瞬断で済むことが分かる。

0029

(第2の実施形態)
上記第1の実施形態で示された迂回光線路#2は、図5で示すように旧OLT21の試験ポート22に接続して準備してもよい。

0030

この場合、工事者は、迂回光線路#2の両端を光線路切替装置10と局舎2の旧OLT21の試験ポート22に接続し、光線路切替装置10を現用光線路#1の切替点に設置する。さらに、工事者は、移し替える前のOLT(旧OLT)21と移し替えたいOLT(新OLT)31の光信号の同期を合わせる。

0031

続いて、工事者は、光線路切替装置10において現用光線路#1の光ファイバを曲げる。この光ファイバ曲げにより、旧OLT21からの信号は曲げ部で損失が生じるため、遮断される。同時に、現用光線路#1の光ファイバ曲げ部に光線路切替装置10の迂回光線路#2のプローブから光信号が入出力されることで、旧OLT21とONU1との通信が継続される。このとき、曲げ部での光信号強度が低減するため、光線路切替装置10に波長1.31、1.49、1.55μmに対応した増幅器をあらかじめ設置することで、迂回光線路#2経由で旧OLT21とONU1との通信が安定して行われる。

0032

工事者は、その後、新規光線路#3と現用光線路#1とを接続する。このとき、旧OLT21とONU1との通信は迂回光線路#2によって行われているためお客様への通信サービスは継続されており、現用光線路#1と新規光線路#3との接続は通常の工事で実施可能である。

0033

つぎに、工事者は、光線路切替装置10における光ファイバ曲げを開放することで、迂回光線路#3経由の信号を取り除き、かつ新OLT31とONU1との通信が新規光線路#3によって開始され、OLT21,31の収容替えが完了する。

0034

最後に、工事者は、光線路切替装置10、迂回光線路#2および旧OLT21を撤去し工事を完了する。

0035

(第3の実施形態)
図6は、通信光の波長依存性の傾向を示すものである。図6において、横軸は通信光の波長を示し、縦軸は結合効率を示す。

0036

曲げた光ファイバからの通信光の漏洩量は通信光の波長に依存している。現行の通信で用いられる1.31μm、1.49μm、1.55μmの中で、短波長側の1.31μmは最も光が漏れにくく、結合効率が得られにくい。一方、長波長側の1.55μmは漏れやすいため、結合効率は大きい。

0037

増幅器の性能を鑑みて、漏れにくい波長1.31μmを所望の強度まで増幅可能であれば、1か所のみでの光ファイバ曲げによる切替工事ができる。また増幅器のゲインが不足する場合について、波長1.31μmの弱い光強度を補償する装置および方法を第4の実施形態で述べる。

0038

(第4の実施形態)
図7は、当該光線路切替装置10の構成を示す。当該光線路切替装置10は、現用光線路#1の光ファイバを緩やかに曲げる曲げ部11と、緩やかな曲げ部11から漏洩する光を受光するための上り光用プローブ14と、受光した上り光を増幅するための増幅器16と、現用光線路#1の光ファイバを急峻に曲げる曲げ部12と、急峻な曲げ部12で下り光を入射するための下り光用プローブ13と、下り光を増幅するための増幅器15と、上り光および下り光を合波もしくは分波するための波長分割多重WDMカプラ17から構成される。現用光線路#1は当該光線路切替装置10よってただ曲げられるのみであり、迂回光線路#2はWDMカプラ17に接続される。

0039

当該光線路切替装置10の曲げ部は、たとえば図8に示すように、光学ガラス材に下り光用プローブ13を埋め込み、緩やかな曲げと急峻曲げを要するS字型曲げ凸部41と光学ガラス材に上り光用プローブ14を埋め込み、緩やかな曲げと急峻曲げを要するS字型曲げ凹部42から構成され、当該S字型曲げ凸部41と当該S字型曲げ凹部42によって光ファイバを押し曲げるS字型光側方入出力部によって構成される曲げ部40である。

0040

図7における緩やかな曲げ部11と急峻な曲げ部12の特徴について述べる。緩やかな曲げ部11について、当該曲げ部11で漏洩する上り光の強度が緩やかな曲げ用の増幅器16の最低受光感度を満たし、かつ新OLT31側から入射された下り光の強度がONU1の最低受光感度を満たすような曲げ部である。つぎに、急峻な曲げ部12について当該曲げ部12は光ファイバが破壊されない程度の急峻さである。

0041

(第5の実施形態)
(2つの曲げについて詳細)
第4の実施形態の2つの曲げ部11,12について、具体的な数値の一例を第5の実施形態に示す。曲げ部11,12は、図9に示すように、曲げ半径Rと曲げ角度θによって定義される。また、曲げのきつさについて、上記Rとθが大きいほど曲げのきつさは小さく、Rとθが小さいほど曲げのきつさは大きい。

0042

図10は、たとえば、波長1550nmの曲げ損失および結合損失の曲げ半径および曲げ角度依存性を示す。図10において、横軸は波長1550nmにおける曲げ損失を示し、横軸は波長1550nmにおける結合損失を示す。

0043

同様に、図11は、波長1310nmの曲げ損失および結合損失の曲げ半径および曲げ角度依存性を示す。図10において、横軸は波長1310nmにおける曲げ損失を示し、横軸は波長1310nmにおける結合損失を示す。

0044

たとえば、OLT21,31からの下り光(波長1550nm)において、当該光線路切替装置10の増幅器15,16によって増幅された光強度が20dBm、当該光線路切替装置10の急峻な曲げ部12における結合効率が−20dB、スプリッタ分岐損失が10dB、ONU1の最小受光感度が−12dBmであるとき、緩やかな曲げ部11で許容される曲げ損失は2dBであり、図10よりたとえば(R,θ)が(3mm、150°)であればよい。

0045

また、その緩やかな曲げ部11において漏洩するONU1からの上り光(波長1310nm)において、ONU1からの上り光強度が−1dBm、当該光線路切替装置10の増幅器16の最小受光感度が−33dBm、スプリッタ分岐損失が10dBであるとき、当該光線路切替装置10の緩やかな曲げ部11における結合効率は−22dB以上でなければならない。したがって、図11よりたとえば(R,θ)が(3mm、150°)であればよい。

0046

以上のように、緩やかな曲げ部11の曲げきつさにおいて、その上限は下り光の曲げ損失によって、また下限は上り光の結合効率によって制限される。

0047

また、図12は、光ファイバの破断確率における曲げ半径依存性を示す。図12において、横軸は光ファイバの曲げ半径を示し、縦軸は光ファイバの破断確率及び結合効率を示す。当該光線路切替装置10で曲げられる光ファイバの許容される破断確率が10−6以上であるとき、たとえば、Rは1.7mm以上であればよい。また、上記光学特性において当該光線路切替装置10の急峻な曲げ部12での必要とされる結合効率が−20dB、下り光のONU1への遮断損失(曲げ損失に相当)が−30dBであるとき、図10よりたとえば(R,θ)が(2mm、90°)であればよい。

0048

以上のように、急峻な曲げ部12の曲げのきつさにおいて、その上限は光ファイバの破断確率によって、また下限は結合効率および遮断損失によって制限される。

0049

(第6の実施形態)
(2つの曲げ位置について)
図7における2つの曲げ位置ついて述べる。曲げ位置は、旧OLT21側を基準に急峻な曲げ部12と緩やかな曲げ部11を形成する必要がある。ONU1側にある緩やかな曲げ部11をR1、OLT21側にある急峻な曲げ部12をR2とすると、
R1≧R2
となる。

0050

また、現用光線路#1の全光信号が放射される曲げ半径をRlimとすると、
R1>Rlim
となる。

0051

以上により、光の出力部と入力部を分離することができる。緩やかな曲げ部11によって、出力された上り光は結合効率の高い上り光用プローブ14によって取り出され増幅器16によって直ちに迂回光線路#2での信号強度を十分なものにする。また、現用光線路#1を通過していた上り光は急峻な曲げ部12によって十分に遮断され信号の混信の影響を低減させる。急峻な曲げ部12で入力される下り光は、直前で十分に増幅されており緩やかな曲げ部11での損失を差し引いてもONU1で受光が可能となる。

0052

当該位置が逆であると、新OLT31側から入射した下り光の強度がONU1の最低受光感度を満たさない。

0053

(第7の実施形態)
(増幅器の構成)
図13は、上り光用の増幅器16の構成の例を示す。なお、図13において、プローブ51は図7の上り光用プローブ14に相当し、増幅器52は図7の増幅器16に相当する。まず、プローブ51に結合された漏洩光は、PD521で受光され電気信号に変換される。つぎに、増幅部522は、電気信号を所定振幅レベル増幅する。増幅部522の出力信号は、LD523で光の信号に再度変換されてOLT31側に送信される。また、下り光用の増幅器15の構成は上り光用の増幅器16の構成と同じでよくOLT31側から送信される光が増幅されればよい。

0054

(第8の実施形態)
上記第7の実施形態に記載の増幅器は、例えば図14に示すように光ファイバ増幅器を用いてもよい。なお、図14において、プローブ61は図7の上り光用プローブ14に相当し、増幅器62は図7の増幅器16に相当する。

0055

まず、プローブ61に結合された漏洩光は、光受け部621で受光され、光合波器623にて発光素子622から発光される光と混合される。光合波器623の出力光は、増幅部624にてOLT31に送信するために必要な出力レベルの出力光に増幅され、光送り部625によりOLT31側に送信される。

0056

また、下り光用の増幅器15の構成は上り光用の増幅器16の構成と同じでよくOLT31側から送信される光が増幅されればよい。

0057

(第9の実施形態)
第7の実施形態に記載の増幅器は、例えば図15に示すように半導体増幅器を用いてもよい。なお、図15において、プローブ71は図7の上り光用プローブ14に相当し、増幅器72は図7の増幅器16に相当する。

0058

まず、プローブ71に結合された漏洩光は、増幅器72の半導体素子721で受光され電気信号に変換される。つぎに、半導体素子721は、電気信号を所定振幅レベル増幅し、増幅した電気信号を光の信号に再度変換してOLT31側に送信する。また、下り光用の増幅器15の構成は上り光用の増幅器16の構成と同じでよくOLT31側から送信される光が増幅されればよい。

0059

(第10の実施形態)
第7の実施形態に記載の増幅器は、例えばOLT31からの下り光用の場合、WDMカプラ17で1490nmと1550nmの波長を分波し、それぞれ第7の実施形態あるいは第8の実施形態あるいは第9の実施形態に記載の増幅器を用いてもよい。下り光用プローブ13から急峻な曲げ部12に波長1490nm、1550nmの下り光信号を結合させる場合、結合時に光信号が低下するため、増幅器15により光信号の強度を上げることで、光信号の減衰分を補うことができる。

0060

(第11の実施形態)
(プローブの特徴)
ONU1からの上り光用プローブ14について述べる。図16に示すように、放射状に漏れる上り光を、大口径コアファイバ81で受けて増幅器82に信号を送る。ここで用いる大口径コアファイバ81は、たとえば市販のGIファイバや更に大きな径のファイバを用いる。そのコア径をdとすると、たとえばdは50μmや62.5μm、200μmである。通常用いられる上り光用プローブ14は、シングルモードファイバであり、例えばコア径が10μmである。また、当該プローブは、図17に示すように集光レンズ91を用いてもよい。

0061

つぎに、下り光用プローブ13について述べる。図18に示すように、光を絞って曲げた光ファイバのコアに光が結合できるようにGRINレンズファイバ1001を用いる。用いるGRINレンズファイバ1001のビームウェスト直径2ω0は、たとえば17μm以上35μm以下であると、ONU1で受光するための結合効率を得ることができる。

0062

また、当該GRINレンズファイバ1001は、図19に示すように集光レンズ2001を用いてもよい。このようにすることで、GRINレンズファイバ1001と急峻な曲げ部12との結合効率を上げることができる。

0063

(上記第1乃至第11の実施形態による作用効果
上記各実施形態によれば、既設の現用光線路#1に2箇所の曲げ部11、12を形成し、2箇所の曲げ部のうちONU1側の曲げ部11の曲げ半径を、現用光線路#1の全光信号が放射される限界曲げ半径より大きい曲げ半径とし、旧OLT21側に位置する曲げ部12を急峻とし、曲げ部11の最大曲率となる位置に上り光用プローブ14を結合し、曲げ部12の最大曲率となる位置に下り光用プローブ13を結合するようにしている。

0064

すなわち、従来1カ所であった現用光線路#1とプローブとの間の光信号入出力点について、現用光線路#1から上り光用プローブ14への光信号出力点と下り光用プローブ13から現用光線路#1への光信号入力点に分離することで、短瞬断切替器に適用する場合であっても、現用光線路#1と下り光用プローブ13及び上り光用プローブ14との間で十分な光結合効率が得られる。

0065

また、ONU1側に緩やかな曲げ部11を形成することで、ONU1からの微弱な光信号を高効率で迂回光線路#2に結合でき、より安定した光線路切替工事が可能となる。さらに、現用光線路#1を通過していた上り光信号は、急峻な曲げ部12によって十分に遮断され信号の混信の影響を低減できる。

0066

(その他の実施形態)
上記第1乃至第10の実施形態において、上り光用プローブ14の受光端のコア径をd1、下り光用プローブ13の出射端のコア径をd2、現用光線路#1のコア径をd0とする場合に、上り光用プローブ14の受光端のコア径d1を現用光線路#1のコア径d0以上とするとともに、下り光用プローブ13の出射端のコア径d2を現用光線路#1のコア径d0以下とするようにしてもよい。ここでは、上り光用プローブ14に、シングルモードファイバが用いられる。
このようにすることで、光線路切替装置10全体の集光力を向上できる。

0067

要するにこの発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。

0068

1…ONU、2,3…局舎、10…光線路切替装置、11,12…曲げ部、13…下り光用プローブ、14…上り光用プローブ、15,16…増幅器、17…WDMカプラ、21,31…OLT、22,32…試験ポート、40…曲げ部、41…S字型曲げ凸部、42…S字型曲げ凹部、51…プローブ、52…増幅器、61…プローブ、62…増幅器、71…プローブ、72…増幅器、81…大口径コアファイバ、82…増幅器、91…集光レンズ、521…PD、522…増幅部、523…LD、621…光受け部、622…発光素子、623…光合波器、625…光送り部、721…半導体素子、1001…GRINレンズファイバ、2001…集光レンズ。

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