図面 (/)

技術 建設機械の油圧駆動システム

出願人 川崎重工業株式会社
発明者 近藤哲弘東出善之
出願日 2014年3月6日 (6年9ヶ月経過) 出願番号 2014-043757
公開日 2015年9月28日 (5年3ヶ月経過) 公開番号 2015-169250
状態 特許登録済
技術分野 掘削機械の作業制御 流体圧回路(1)
主要キーワード ブリードライン 上流流路 作動ライン 制限度合 外部流路 油圧駆動システム 主制御弁 アーム押し
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年9月28日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (10)

課題

第1操作と第2操作が同時に行われるときの第1アクチュエータと第2アクチュエータへの作動油供給割合を改善する。

解決手段

建設機械油圧駆動システム1Aは、第1アクチュエータ用の第1制御弁41および第1操作弁40と、第2アクチュエータ用の第2制御弁52および第2操作弁50と、切換弁8を含む。切換弁8は、第1操作と第2操作が同時に行われるときは、第1パイロットライン55を流れるパイロット油の一部を分岐ライン7を通じてタンクへ逃すとともに、第1絞り73と第2絞り74の間の中間圧を有するパイロット油の一部を第2パイロットポート5dへ出力する。また、切換弁8は、第1操作が行われないときは、第1パイロットライン55から分岐ライン7へのパイロット油の流出を禁止する。

概要

背景

油圧ショベル油圧クレーンのような建設機械では、油圧駆動システムによって各部が駆動される。例えば、特許文献1には、図9に示すような油圧ショベルの油圧駆動システム100が開示されている。この油圧駆動システム100は、油圧アクチュエータとして、ブームシリンダ110、アームシリンダ120およびバケットシリンダ130を含む。

ブームシリンダ110へは、第1油圧ポンプ161および第2油圧ポンプ162からブーム主制御弁111およびブーム副制御弁115を介して作動油が供給される。第1油圧ポンプ161は、バケット制御弁131を介してバケットシリンダ130にも作動油を供給し、第2油圧ポンプ162は、アーム制御弁121を介してアームシリンダ120にも作動油を供給する。ブーム主制御弁111およびブーム副制御弁115へは、ブーム操作弁112からパイロット圧が出力され、バケット制御弁131およびアーム制御弁121へは、それぞれバケット操作弁132およびアーム操作弁122からパイロット圧が出力される。

油圧ショベルでは、ブームシリンダ110が実行するブーム上げ動作負荷が、バケットシリンダ110が実行するバケットイン動作の負荷およびアームシリンダ120が実行するアーム引き動作の負荷よりも高い。そこで、図9に示す油圧駆動システム100では、ブーム上げ操作アーム引き操作およびバケットイン操作が同時に行われたときに、第1油圧ポンプ161からの作動油がバケットシリンダ130へ優先して流れることを防ぐための構成が採用されている。

具体的には、バケット操作弁132とバケット制御弁131の間のバケットインパイロットライン133からタンクライン140が分岐しており、このタンクライン140に開閉弁141が設けられている。また、バケットインパイロットライン133には、タンクライン140の分岐点よりも上流側に第1絞り151が設けられており、タンクライン140には、開閉弁141よりも下流側に第2絞り152が設けられている。

開閉弁141は、ブーム上げ操作とアーム引き操作が同時に行われたときにのみタンクライン140を開く。これにより、バケットイン操作がブーム上げ操作およびアーム引き操作と同時に行われたときには、バケット操作弁132から出力されるパイロット圧が減圧されてバケット制御弁131のパイロットポートに導かれる。その結果、バケット制御弁131の開口面積が小さく抑えられ、第1油圧ポンプ161からの作動油がバケットシリンダ130へ優先的に流れることを防ぐことができる。

概要

第1操作と第2操作が同時に行われるときの第1アクチュエータと第2アクチュエータへの作動油の供給割合を改善する。建設機械の油圧駆動システム1Aは、第1アクチュエータ用の第1制御弁41および第1操作弁40と、第2アクチュエータ用の第2制御弁52および第2操作弁50と、切換弁8を含む。切換弁8は、第1操作と第2操作が同時に行われるときは、第1パイロットライン55を流れるパイロット油の一部を分岐ライン7を通じてタンクへ逃すとともに、第1絞り73と第2絞り74の間の中間圧を有するパイロット油の一部を第2パイロットポート5dへ出力する。また、切換弁8は、第1操作が行われないときは、第1パイロットライン55から分岐ライン7へのパイロット油の流出を禁止する。

目的

本発明は、第1操作により第1動作を実行する第1アクチュエータと、第2操作により第1動作よりも負荷の軽い第2動作を実行する第2アクチュエータを備えた建設機械の油圧駆動システムにおいて、第1操作と第2操作が同時に行われたときには第2アクチュエータ用の制御弁の開口面積を小さく抑えることによって第2アクチュエータへ作動油が優先的に流れることを防ぐことができ、かつ、それ以外のときには第2アクチュエータ用の制御弁をスムーズに作動させることができるようにすることを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

第1操作により第1動作を実行する第1アクチュエータと、第2操作により前記第1動作よりも負荷の軽い第2動作を実行するとともに第3操作により第3動作を実行する第2アクチュエータと、前記第1アクチュエータへの作動油の供給を制御する第1制御弁と、前記第2アクチュエータへの作動油の供給を制御する第2制御弁と、前記第1操作を受けて前記第1制御弁へパイロット圧を出力する第1操作弁と、前記第2操作および前記第3操作を受けて前記第2制御弁へパイロット圧を出力する第2操作弁と、前記第2操作弁と前記第2制御弁の前記第2操作用の第1パイロットポートとを接続する第1パイロットラインと、前記第2操作弁と前記第2制御弁の前記第3操作用の第2パイロットポートとを接続する第2パイロットラインと、前記第1パイロットラインから分岐する、第1絞りおよび第2絞りが設けられた分岐ラインと、前記第1操作と前記第2操作が同時に行われるときは、前記第1パイロットラインを流れるパイロット油の一部を前記分岐ラインを通じてタンクへ逃すとともに、前記第1絞りと前記第2絞りの間の中間圧を有するパイロット油の一部を前記第2パイロットポートへ出力し、前記第1操作が行われないときは、前記第1パイロットラインから前記分岐ラインへパイロット油が流出することを禁止するとともに、前記第1パイロットラインから前記第2パイロットポートへパイロット油が流出することを禁止するように構成された切換弁と、を備える、建設機械油圧駆動システム

請求項2

前記切換弁から出力されるパイロット油を前記第2パイロットラインの一部を通じてまたは前記第2パイロットラインとは独立して前記第2パイロットポートへ導くことが可能な背圧ラインをさらに備え、前記切換弁は、前記第1操作が行われるときは、前記背圧ラインに前記第1絞りと前記第2絞りの間の中間圧を有するパイロット油の一部を導き、前記第1操作が行われないときは、前記背圧ラインをタンクと連通させる、請求項1に記載の建設機械の油圧駆動システム。

請求項3

前記分岐ラインは、前記切換弁に設けられた第1内部流路と、前記切換弁からタンクへ延びる外部流路と、を含み、前記切換弁には、前記第1内部流路から分岐する第2内部流路が設けられており、前記切換弁は、前記第1操作が行われないときは前記背圧ラインを前記外部流路と接続し、前記第1操作が行われるときは前記背圧ラインを前記第2内部流路と接続するとともに前記第1内部流路を前記外部流路と接続する、請求項2に記載の建設機械の油圧駆動システム。

請求項4

前記切換弁には、前記第1パイロットラインの一部を構成するパイロット流路が設けられており、前記第1内部流路は前記パイロット流路から分岐し、前記第1内部流路には、前記第2内部流路の分岐点よりも上流側に前記第1絞りが設けられており、前記切換弁は、前記第1操作が行われないときは前記第1内部流路を前記パイロット流路から隔離し、前記第1操作が行われるときは前記第1内部流路を前記パイロット流路と接続する、請求項3に記載の建設機械の油圧駆動システム。

請求項5

前記第1内部流路には、前記第2内部流路の分岐点よりも下流側に前記第2絞りが設けられている、請求項3または4に記載の建設機械の油圧駆動システム。

請求項6

前記分岐ラインは、前記切換弁の外部で前記パイロットラインから分岐して前記切換弁につながる上流流路を含み、前記切換弁は、前記第1操作が行われないときは前記上流流路を遮断し、前記第1操作が行われるときは前記上流流路を前記第1内部流路と接続する、請求項3に記載の建設機械の油圧駆動システム。

請求項7

前記建設機械は油圧ショベルであり、前記第1操作がブーム上げ操作であり、前記第2操作がアーム引き操作バケットイン操作または旋回操作である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の建設機械の油圧駆動システム。

請求項8

前記建設機械は油圧ショベルであり、前記第1操作がアーム押し操作であり、前記第2操作がバケットイン操作である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の建設機械の油圧駆動システム。

請求項9

前記建設機械は油圧ショベルであり、前記第1操作が旋回操作であり、前記第2操作がアーム引き操作である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の建設機械の油圧駆動システム。

請求項10

前記切換弁は、前記第1操作が行われたときに前記第1操作弁から出力されるパイロット圧によって作動するパイロット式のものである、請求項1〜9のいずれか一項に記載の建設機械の油圧駆動システム。

請求項11

傾転角に応じた流量の作動油を吐出する油圧ポンプをさらに備え、前記第1制御弁および前記第2制御弁は、前記油圧ポンプから延びるブリードライン上に配置されており、前記油圧ポンプの吐出流量がネガティブコントロール方式又はポジティブコントロール方式で制御される、請求項1〜10のいずれか一項に記載の建設機械の油圧駆動システム。

技術分野

0001

本発明は、建設機械油圧駆動システムに関する。

背景技術

0002

油圧ショベル油圧クレーンのような建設機械では、油圧駆動システムによって各部が駆動される。例えば、特許文献1には、図9に示すような油圧ショベルの油圧駆動システム100が開示されている。この油圧駆動システム100は、油圧アクチュエータとして、ブームシリンダ110、アームシリンダ120およびバケットシリンダ130を含む。

0003

ブームシリンダ110へは、第1油圧ポンプ161および第2油圧ポンプ162からブーム主制御弁111およびブーム副制御弁115を介して作動油が供給される。第1油圧ポンプ161は、バケット制御弁131を介してバケットシリンダ130にも作動油を供給し、第2油圧ポンプ162は、アーム制御弁121を介してアームシリンダ120にも作動油を供給する。ブーム主制御弁111およびブーム副制御弁115へは、ブーム操作弁112からパイロット圧が出力され、バケット制御弁131およびアーム制御弁121へは、それぞれバケット操作弁132およびアーム操作弁122からパイロット圧が出力される。

0004

油圧ショベルでは、ブームシリンダ110が実行するブーム上げ動作負荷が、バケットシリンダ110が実行するバケットイン動作の負荷およびアームシリンダ120が実行するアーム引き動作の負荷よりも高い。そこで、図9に示す油圧駆動システム100では、ブーム上げ操作アーム引き操作およびバケットイン操作が同時に行われたときに、第1油圧ポンプ161からの作動油がバケットシリンダ130へ優先して流れることを防ぐための構成が採用されている。

0005

具体的には、バケット操作弁132とバケット制御弁131の間のバケットインパイロットライン133からタンクライン140が分岐しており、このタンクライン140に開閉弁141が設けられている。また、バケットインパイロットライン133には、タンクライン140の分岐点よりも上流側に第1絞り151が設けられており、タンクライン140には、開閉弁141よりも下流側に第2絞り152が設けられている。

0006

開閉弁141は、ブーム上げ操作とアーム引き操作が同時に行われたときにのみタンクライン140を開く。これにより、バケットイン操作がブーム上げ操作およびアーム引き操作と同時に行われたときには、バケット操作弁132から出力されるパイロット圧が減圧されてバケット制御弁131のパイロットポートに導かれる。その結果、バケット制御弁131の開口面積が小さく抑えられ、第1油圧ポンプ161からの作動油がバケットシリンダ130へ優先的に流れることを防ぐことができる。

先行技術

0007

特開2004−150198号公報

発明が解決しようとする課題

0008

しかしながら、図9に示す油圧駆動システム100では、第1絞り151がバケットインパイロットライン133に設けられているので、バケットイン操作を単独で行った場合でも、第1絞り151をパイロット油が通過する。このため、バケットイン操作時に応答遅れが生じる。また、バケットアウト操作を行ったときにも、バケット操作弁132に向かってバケットインパイロットライン133を流れるパイロット油が第1絞り151を通過するため、第1絞り151がバケット制御弁131の作動に対する抵抗となる。

0009

そこで、本発明は、第1操作により第1動作を実行する第1アクチュエータと、第2操作により第1動作よりも負荷の軽い第2動作を実行する第2アクチュエータを備えた建設機械の油圧駆動システムにおいて、第1操作と第2操作が同時に行われたときには第2アクチュエータ用の制御弁の開口面積を小さく抑えることによって第2アクチュエータへ作動油が優先的に流れることを防ぐことができ、かつ、それ以外のときには第2アクチュエータ用の制御弁をスムーズに作動させることができるようにすることを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

前記課題を解決するために、本発明の建設機械の油圧駆動システムは、第1操作により第1動作を実行する第1アクチュエータと、第2操作により前記第1動作よりも負荷の軽い第2動作を実行するとともに第3操作により第3動作を実行する第2アクチュエータと、前記第1アクチュエータへの作動油の供給を制御する第1制御弁と、前記第2アクチュエータへの作動油の供給を制御する第2制御弁と、前記第1操作を受けて前記第1制御弁へパイロット圧を出力する第1操作弁と、前記第2操作および前記第3操作を受けて前記第2制御弁へパイロット圧を出力する第2操作弁と、前記第2操作弁と前記第2制御弁の前記第2操作用の第1パイロットポートとを接続する第1パイロットラインと、前記第2操作弁と前記第2制御弁の前記第3操作用の第2パイロットポートとを接続する第2パイロットラインと、前記第1パイロットラインから分岐する、第1絞りおよび第2絞りが設けられた分岐ラインと、前記第1操作と前記第2操作が同時に行われるときは、前記第1パイロットラインを流れるパイロット油の一部を前記分岐ラインを通じてタンクへ逃すとともに、前記第1絞りと前記第2絞りの間の中間圧を有するパイロット油の一部を前記第2パイロットポートへ出力し、前記第1操作が行われないときは、前記第1パイロットラインから前記分岐ラインへパイロット油が流出することを禁止するとともに、前記第1パイロットラインから前記第2パイロットポートへパイロット油が流出することを禁止するように構成された切換弁と、を備える、ことを特徴とする。

0011

上記の構成によれば、第1操作と第2操作が同時に行われたときには、第2制御弁には第2操作弁から出力されるパイロット圧と切換弁から出力される中間圧が双方向から作用する。すなわち、第2操作によって第2制御弁が作動する圧力がパイロット圧と中間圧の差圧となり、その結果、第2制御弁の開口面積が小さく抑えられる。これにより、軽負荷側の第2アクチュエータへ作動油が優先的に流れることを防いで第1アクチュエータに作動油を十分に供給することができる。しかも、第1操作が行われないときには、第2操作時も第3操作時も、第2操作弁と第2制御弁の間を流れるパイロット油は第1絞りおよび第2絞りを通過しないため、第2制御弁をスムーズに作動させることができる。

0012

上記の油圧駆動システムは、前記切換弁から出力されるパイロット油を前記第2パイロットラインの一部を通じてまたは前記第2パイロットラインとは独立して前記第2パイロットポートへ導くことが可能な背圧ラインをさらに備え、前記切換弁は、前記第1操作が行われるときは、前記背圧ラインに前記第1絞りと前記第2絞りの間の中間圧を有するパイロット油の一部を導き、前記第1操作が行われないときは、前記背圧ラインをタンクと連通させてもよい。この構成によれば、パイロット回路を簡単な構成とすることができる。

0013

前記分岐ラインは、前記切換弁に設けられた第1内部流路と、前記切換弁からタンクへ延びる外部流路と、を含み、前記切換弁には、前記第1内部流路から分岐する第2内部流路が設けられており、前記切換弁は、前記第1操作が行われないときは前記背圧ラインを前記外部流路と接続し、前記第1操作が行われるときは前記背圧ラインを前記第2内部流路と接続するとともに前記第1内部流路を前記外部流路と接続してもよい。この構成によれば、分岐ラインを合理的に利用して背圧ラインをタンクと連通させることができる。

0014

前記切換弁には、前記第1パイロットラインの一部を構成するパイロット流路が設けられており、前記第1内部流路は前記パイロット流路から分岐し、前記第1内部流路には、前記第2内部流路の分岐点よりも上流側に前記第1絞りが設けられており、前記切換弁は、前記第1操作が行われないときは前記第1内部流路を前記パイロット流路から隔離し、前記第1操作が行われるときは前記第1内部流路を前記パイロット流路と接続してもよい。この構成によれば、第1パイロットライン中に分岐用継ぎ手を組み込まなくても、切換弁のみで第1パイロットラインから分岐ラインを分岐させることができる。

0015

前記第1内部流路には、前記第2内部流路の分岐点よりも下流側に前記第2絞りが設けられていてもよい。この構成によれば、切換弁の内部に第1絞りと第2絞りの双方が設けられているので、切換弁の設計だけで中間圧を設定することができる。

0016

前記分岐ラインは、前記切換弁の外部で前記パイロットラインから分岐して前記切換弁につながる上流流路を含み、前記切換弁は、前記第1操作が行われないときは前記上流流路を遮断し、前記第1操作が行われるときは前記上流流路を前記第1内部流路と接続してもよい。この構成によれば、分岐ラインにおいて、例えば第1絞りが上流流路に、第2絞りが外部流路に設けられていると、第1絞りおよび第2絞りを簡単に取り換えることができる。

0017

例えば、前記建設機械は油圧ショベルであり、前記第1操作がブーム上げ操作であり、前記第2操作がアーム引き操作、バケットイン操作または旋回操作であってもよい。

0018

あるいは、前記建設機械は油圧ショベルであり、前記第1操作がアーム押し操作であり、前記第2操作がバケットイン操作であってもよい。あるいは、前記建設機械は油圧ショベルであり、前記第1操作が旋回操作であり、前記第2操作がアーム引き操作であってもよい。

0019

前記切換弁は、前記第1操作が行われたときに前記第1操作弁から出力されるパイロット圧によって作動するパイロット式のものであってもよい。この構成によれば、電気的な制御を行うことなく切換弁を作動させることができる。

0020

上記の油圧駆動システムは、傾転角に応じた流量の作動油を吐出する油圧ポンプをさらに備え、前記第1制御弁および前記第2制御弁は、前記油圧ポンプから延びるブリードライン上に配置されており、前記油圧ポンプの吐出流量がネガティブコントロール方式又はポジティブコントロール方式で制御されてもよい。この構成によれば、ネガティブコントロール方式の場合であれば、第2制御弁の開口面積が小さく抑えられる分だけブリードライン上のネガティブコントロール圧が大きくなり、油圧ポンプの吐出流量が抑えられる。このため、エネルギー消費を低減することができる。

発明の効果

0021

本発明によれば、第1操作と第2操作が同時に行われたときには、相対的に低い負荷の第2動作を実行する第2アクチュエータ用の第2制御弁の開口面積を小さく抑えることができる。これにより、第2アクチュエータへ作動油が優先的に流れることを防いで、相対的に高い負荷の第1動作を実行する第1アクチュエータに作動油を十分に供給することができる。さらに、それ以外のときには、第2制御弁をスムーズに作動させることができる。

図面の簡単な説明

0022

本発明の第1実施形態に係る油圧駆動システムのパイロット回路以外の油圧回路図である。
第1実施形態におけるパイロット回路を示す図である。
油圧ショベルの側面図である。
アーム操作弁の操作量アーム副制御弁の開口面積の関係を示すグラフである。
第1実施形態の第1変形例におけるパイロット回路を示す図である。
第1実施形態の第2変形例におけるパイロット回路を示す図である。
第1実施形態の第3変形例におけるパイロット回路を示す図である。
本発明の第2実施形態におけるパイロット回路を示す図である。
従来の油圧駆動システムの油圧回路図である。

実施例

0023

(第1実施形態)
図1および図2に、本発明の第1実施形態に係る建設機械の油圧駆動システム1Aを示し、図3に、その油圧駆動システム1Aが搭載された建設機械10を示す。なお、図3に示す建設機械10は油圧ショベルであるが、本発明は、第1動作を実行する第1アクチュエータと第1動作よりも負荷の軽い第2動作を実行する第2アクチュエータを具備する建設機械であれば、どのような建設機械(例えば、油圧クレーン)にも適用可能である。

0024

油圧駆動システム1Aは、油圧アクチュエータとして、図3に示すブームシリンダ13、アームシリンダ14およびバケットシリンダ15を含むとともに、旋回モータ16(図1のみに図示)および図示しない左右一対走行モータを含む。また、油圧駆動システム1Aは、上記の油圧アクチュエータに作動油を供給する第1油圧ポンプ11および第2油圧ポンプ12を含む。

0025

本実施形態では、本発明の第1〜第3操作がそれぞれブーム上げ操作、アーム引き操作およびアーム押し操作である。すなわち、ブームシリンダ13が本発明の第1アクチュエータに相当し、アームシリンダ14が本発明の第2アクチュエータに相当する。ブームシリンダ13は、ブーム上げ操作によりブーム上げ動作(第1動作)を実行し、アームシリンダ14は、アーム引き操作によりアーム引き動作(第2動作)を実行するとともに、アーム押し操作によりアーム押し動作(第3動作)を実行する。アーム引き動作の負荷は、ブーム上げ動作の負荷よりも軽い。

0026

ブームシリンダ13への作動油の供給は、ブーム主制御弁41およびブーム副制御弁42により制御される。また、アームシリンダ14への作動油の供給は、アーム主制御弁51およびアーム副制御弁52により制御される。さらに、バケットシリンダ15への作動油の供給はバケット制御弁69により制御され、旋回モータ16への作動油の供給は旋回制御弁61により制御される。

0027

第1油圧ポンプ11からは第1ブリードライン21がタンクまで延びており、第2油圧ポンプ12からは第2ブリードライン31がタンクまで延びている。第1ブリードライン21上には、ブーム副制御弁42とアーム主制御弁51と旋回制御弁61が直列に配置されており、第2ブリードライン31上には、ブーム主制御弁41とアーム副制御弁52とバケット制御弁69が直列に配置されている。なお、図示は省略するが、第1ブリードライン21および第2ブリードライン31上には、左右一対の走行モータへの作動油の供給を制御する一対の走行制御弁も配置される。

0028

上述した制御弁のうち、ブーム副制御弁42は2位置弁であるが、その他の制御弁は3位置弁である。ブーム副制御弁42は、ブーム上げ操作専用の弁である。

0029

第1ブリードライン21からはパラレルライン24が分岐しており、このパラレルライン24を通じて第1ブリードライン21上の全ての制御弁へ第1油圧ポンプ11から吐出される作動油が導かれる。同様に、第2ブリードライン31からはパラレルライン34が分岐しており、このパラレルライン34を通じて第2ブリードライン31上の全ての制御弁へ第2油圧ポンプ12から吐出される作動油が導かれる。第1ブリードライン21上のブーム副制御弁42以外の制御弁はタンクライン25によりタンクと接続されている一方、第2ブリードライン31上の全ての制御弁はタンクライン35によりタンクと接続されている。

0030

第1ブリードライン21および第2ブリードライン31上に配置された全ての制御弁は、オープンセンター型の弁である。すなわち、ブリードライン(21または31)上の全ての制御弁が中立位置にあるときには制御弁によって当該ブリードラインにおける作動油の流通が制限されることがなく、いずれかの制御弁が作動して中立位置から移動するとその制御弁によって当該ブリードラインにおける作動油の流通が制限される。

0031

本実施形態では、第1油圧ポンプ11の吐出流量および第2油圧ポンプ12の吐出流量がネガティブコントロール(以下、「ネガコン」という)方式で制御される。すなわち、第1ブリードライン21には全ての制御弁の下流側に絞り22が設けられているとともに、この絞り22をバイパスするライン上にリリーフ弁23が配置されている。同様に、第2ブリードライン31には全ての制御弁の下流側に絞り32が設けられているとともに、この絞り32をバイパスするライン上にリリーフ弁33が配置されている。

0032

第1油圧ポンプ11および第2油圧ポンプ12は、図略のエンジンにより駆動される。第1油圧ポンプ11および第2油圧ポンプ12は、傾転角に応じた流量の作動油を吐出する可変容量型ポンプであり、第1油圧ポンプ11および第2油圧ポンプ12の傾転角はそれぞれ図略のレギュレータにより調整される。各レギュレータには、ブリードライン(21または31)における絞り(22または32)の上流側の圧力であるネガコン圧が導かれる。ネガコン圧はブリードライン(21または31)における制御弁による作動油の流通の制限度合によって定まり、ネガコン圧が大きくなれば油圧ポンプ(11または12)の傾転角が小さくなり、ネガコン圧が小さくなれば油圧ポンプの傾転角が大きくなる。

0033

上述したブーム主制御弁41は、ブーム上げ供給ライン13aおよびブーム下げ供給ライン13bによりブームシリンダ13と接続されている。ブーム副制御弁42は、副供給ライン13cによりブーム上げ供給ライン13aと接続されている。

0034

アーム主制御弁51は、アーム引き供給ライン14aおよびアーム押し供給ライン14bによりアームシリンダ14と接続されている。アーム副制御弁52は、副供給ライン14cによりアーム引き供給ライン14aと接続され、副供給ライン14dによりアーム押し供給ライン14bと接続されている。

0035

バケット制御弁69は、バケットイン供給ライン15aおよびバケットアウト供給ライン15bによりバケットシリンダ15と接続されている。また、旋回制御弁61は、右旋回供給ライン16aおよび左旋回供給ライン16bにより旋回モータ16と接続されている。

0036

本実施形態は、ブーム上げ操作とアーム引き操作が同時に行われたときに、第2油圧ポンプ12からの作動油がアーム副制御弁52を介してアームシリンダ14に供給されることを抑制する例である。すなわち、ブーム主制御弁41が本発明の第1制御弁に相当し、アーム副制御弁52が本発明の第2制御弁に相当する。

0037

図2に示すように、ブーム主制御弁41は、ブーム上げ操作用の第1パイロットポート4aと、ブーム下げ操作用の第2パイロットポート4bを有している。第1パイロットポート4aは、ブーム上げパイロットライン43によりブーム操作弁(第1操作弁)40と接続されており、第2パイロットポート4bは、ブーム下げパイロットライン44によりブーム操作弁40と接続されている。ブーム副制御弁42のパイロットポート4cは、ブーム上げパイロットライン45によりブーム操作弁40と接続されている。なお、ブーム上げパイロットライン43,45のブーム操作弁40側の部分は共通の流路となっている。

0038

ブーム操作弁40は、ブーム上げ操作およびブーム下げ操作を受けて、ブーム主制御弁41およびブーム副制御弁42へパイロット圧を出力する。より詳しくは、ブーム操作弁40は、操作レバーを含み、操作レバーの操作量に応じた大きさのパイロット圧を出力する。

0039

アーム主制御弁51は、アーム引き操作用の第1パイロットポート5aと、アーム押し操作用の第2パイロットポート5bを有している。第1パイロットポート5aは、アーム引きパイロットライン53によりアーム操作弁(第2操作弁)50と接続させており、第2パイロットポート5bは、アーム押しパイロットライン54によりアーム操作弁50と接続されている。アーム副制御弁52は、アーム引き操作用の第1パイロットポート5cと、アーム押し操作用の第2パイロットポート5dを有している。第1パイロットポート5cは、アーム引きパイロットライン(第1パイロットライン)55によりアーム操作弁50と接続させており、第2パイロットポート5dは、アーム押しパイロットライン(第2パイロットライン)56によりアーム操作弁50と接続されている。なお、アーム引きパイロットライン53,55のアーム操作弁50側の部分は共通の流路となっており、アーム押しパイロットライン54,56のアーム操作弁50側の部分は共通の流路となっている。

0040

アーム操作弁50は、アーム引き操作およびアーム押し操作を受けて、アーム主制御弁51およびアーム副制御弁52へパイロット圧を出力する。より詳しくは、アーム操作弁50は、操作レバーを含み、操作レバーの操作量に応じた大きさのパイロット圧を出力する。

0041

本実施形態では、アーム引きパイロットライン55上に切換弁8が配置されている。切換弁8には、アーム引きパイロットライン55の一部を構成するパイロット流路81と、パイロット流路81から分岐する第1内部流路71と、第1内部流路71から分岐する第2内部流路82が設けられている。また、切換弁8からは、外部流路72がタンクへ延びている。第1内部流路71および外部流路72は、アーム引きパイロットライン55から分岐する分岐ライン7を構成する。

0042

第1内部流路71には、第2内部流路82の分岐点よりも上流側に第1絞り73が設けられているとともに、第2内部流路82の分岐点よりも下流側に第2絞り74が設けられている。詳しくは後述するが、ブーム上げ操作とアーム引き操作が同時に行われたときは、第1内部流路71にパイロット油が流れる。切換弁8は、そのときの第1絞り73と第2絞り74の間の中間圧Pmを有するパイロット油の一部を第2内部流路82から出力する。

0043

切換弁8からは背圧ライン9が延びており、この背圧ライン9がアーム押しパイロットライン56につながっている。アーム押しパイロットライン56における背圧ライン9がつながる位置には選択弁91が設けられており、アーム操作弁50からのパイロット圧と切換弁8からの中間圧Pmのどちらかが第2パイロットポート5dに導かれるようになっている。すなわち、背圧ライン9は、アーム押しパイロットライン56の一部を通じて、切換弁8から出力される中間圧Pmのパイロット油を第2パイロットポート5dに導くことが可能に構成されている。

0044

切換弁8は、ブーム上げ操作が行われたときに、ブーム操作弁40から出力されるパイロット圧によって作動するパイロット式のものである。すなわち、切換弁8のパイロットポートは、作動ライン46によりブーム上げパイロットライン(43または45)と接続されている。

0045

切換弁8は、ブーム上げ操作が行われないときは、第1内部流路71をパイロット流路81から隔離する第1位置に位置する。このため、アーム引きパイロットライン55から分岐ライン7へのパイロット油の流出が禁止される。これにより、アーム引きパイロットライン55から切換弁8を介したアーム押しパイロットライン56へのパイロット油の流出も禁止される。また、第1位置では、切換弁8は、背圧ライン9を外部流路72と接続し、背圧ライン9をタンクと連通させる。このため、次に説明するように切換弁8が第2位置に移動することによって高くなった背圧ライン9内の圧力がゼロ(大気圧)になる。

0046

ブーム上げ操作が行われるときは、切換弁8は、第2位置に移動し、第1内部流路71をパイロット流路81および外部流路72と接続する。これにより、第2操作時には、アーム引きパイロットライン55を流れるパイロット油の一部が分岐ライン7を通じてタンクへ逃される。すなわち、分岐ライン7では、アーム操作弁40から出力されたパイロット圧が第1絞り73と第2絞り74の比率で減圧されることによって中間圧Pmが生成される。また、第2位置では、切換弁8は、背圧ライン9を第2内部流路82と接続し、背圧ライン9を第1絞り73と第2絞り74の間で分岐ライン7と連通させる。これにより、第1絞り73と第2絞り74の間の中間圧Pmを有するパイロット油の一部が第2パイロットポート5dへ出力される。

0047

以上説明したように、本実施形態の油圧駆動システム1Aでは、ブーム上げ操作とアーム引き操作が同時に行われたときには、アーム副制御弁52にはアーム操作弁50から出力されるパイロット圧と切換弁8から出力される中間圧Pmが双方向から作用する。すなわち、アーム引き操作によってアーム副制御弁52が作動する圧力がパイロット圧と中間圧Pmの差圧となり、その結果、アーム副制御弁52の開口面積が小さく抑えられる。より詳しくは、図4に示すように、アーム副制御弁52にアーム操作弁50から出力されるパイロット圧のみが作用する場合はアーム副制御弁52の開口面積はAであるが、切換弁8から出力される中間圧Pmによってアーム副制御弁52の開口面積がBまで減少する。これにより、第2油圧ポンプ12からの作動油がアーム副制御弁52を介して軽負荷側のアームシリンダ14へ優先的に流れることを防いで、第2油圧ポンプ12からの作動油をブーム主制御弁41を介してブームシリンダ13に十分に供給することができる。

0048

しかも、ブーム上げ操作が行われないときには、アーム引き操作時もアーム押し操作時も、アーム操作弁50とアーム副制御弁52の間を流れるパイロット油は第1絞り73および第2絞り74を通過しないため、アーム副制御弁52をスムーズに作動させることができる。

0049

図4には、第2ブリードライン31上のネガコン圧が一点鎖線で示されている。図4に示すように、アーム副制御弁52の開口面積が小さく抑えられれば、その分だけ第2ブリードライン31上のネガコン圧が大きくなる。その結果、第2油圧ポンプ12の吐出流量が抑えられる。すなわち、ネガコン方式の制御に必要な構成(例えば、第2油圧ポンプ12の傾転角を調整する図略のレギュレータのピストン)を合理的に利用して、エネルギー消費を低減することができる。

0050

また、本実施形態では、切換弁8の内部に第1絞り73と第2絞り74の双方が設けられているので、切換弁8の設計だけで中間圧Pmを設定することができる。

0051

<第1変形例>
選択弁91は、必ずしも必要ではない。例えば、図5に示す第1変形例の油圧駆動システム1Bのように、アーム副制御弁52の第2パイロットポート5dが互いに独立した2つの作動室5e,5fで構成されており、それらの作動室5e,5fにアーム押しパイロットライン56および背圧ライン9が別々につながっていてもよい。換言すれば、背圧ライン9は、切換弁8から出力される中間圧Pmのパイロット油を、アーム押しパイロットライン56とは独立して第2パイロットポート5bへ導くことが可能に構成されていてもよい。

0052

<第2変形例>
分岐ライン7は、必ずしも切換弁8の内部でアーム引きパイロットライン55から分岐している必要はない。すなわち、切換弁8は、パイロット流路81を有していなくてもよい。例えば、図6に示す第2変形例の油圧駆動システム1Cのように、分岐ライン7は、切換弁8の外部でアーム引きパイロットライン55から分岐して切換弁8につながる上流流路70を含んでいてもよい。この場合、切換弁8は、第1位置では上流流路70を遮断し、第2位置では上流流路70を第1内部流路71と連通する。この構成であれば、分岐ライン7において、例えば第1絞り73が上流流路70に、第2絞り74が外部流路72に設けられていると、第1絞り73および第2絞り74を簡単に取り換えて中間圧Pmを調整することができる。

0053

ただし、第1実施形態のように切換弁8がパイロット流路81を有し、第1内部通路71がパイロット通路81から分岐していれば、アーム引きパイロットライン55中に分岐用の継ぎ手を組み込まなくても、切換弁8のみでアーム引きパイロットライン55から分岐ライン7を分岐させることができる。

0054

図6では、第1絞り73が上流流路70に設けられているが、第1絞り73は、第1内部流路71における第2内部流路82の分岐点よりも上流側に設けられていてもよい。同様に、第2絞り74は、第1内部流路71に設けられていてもよいし、外部流路72に設けられていてもよい。

0055

<第3変形例>
切換弁8は、第1位置で必ずしも背圧ライン9を分岐ライン7の外部流路72と接続する必要はない。例えば、図7に示す第3変形例の油圧駆動システム1Dのように、外部流路72とは別に切換弁8にタンクライン92をつなげ、切換弁8が第1位置では背圧ライン9をタンクライン92と接続してもよい。ただし、第1実施形態のように切換弁8によって背圧ライン9が分岐ライン7の外部流路72と接続される構成であれば、分岐ライン7を合理的に利用して背圧ライン9をタンクと連通させることができる。

0056

<その他の変形例>
第1実施形態では、本発明の第2制御弁がアーム副制御弁52であったが、本発明の第2制御弁はアーム主制御弁51であってもよい。すなわち、第1ブリードライン21上にはアーム主制御弁51とブーム副制御弁42が配置されているので、アーム主制御弁51の開口面積を小さく抑えても、第1油圧ポンプ11からの作動油をブーム副制御弁42を介してブームシリンダ13に十分に供給することができる。

0057

第1および第2油圧ポンプ11,12の吐出流量の制御方式は、必ずしもネガコン方式である必要はなく、ポジティブコントロール方式やロードセンシング方式であってもよい。ただし、ネガティブコントロール方式であれば、上述したようにその方式の制御に必要な構成を合理的に利用してエネルギー消費を低減するという効果を得ることができる。

0058

また、切換弁8は、必ずしも背圧ライン9をタンクと連通させることができるように構成されている必要はない。例えば、切換弁8は第1位置では背圧ライン9を遮断してもよい。この場合、背圧ライン9から分岐するタンクラインを設け、このタンクラインに開閉弁を設けてもよい。ただし、第1実施形態のように切換弁8が背圧ライン9をタンクと連通させることができるように構成されていれば、パイロット回路を簡単な構成とすることができる。

0059

図2および図5において、第2絞り74は、外部流路72に設けられていてもよい。

0060

(第2実施形態)
次に、図8を参照して、本発明の第2実施形態に係る油圧駆動システム1Eを説明する。なお、本実施形態において、第1実施形態と同一構成要素には同一符号を付し、重複した説明は省略する。また、本実施形態における図8に示すパイロット回路以外の油圧回路は図1と同じである。

0061

本実施形態では、本発明の第1操作がブーム上げ操作であり、本発明の第2操作が右旋回操作および左旋回操作のいずれか一方であり、本発明の第3操作が右旋回操作および左旋回操作の他方である。すなわち、ブームシリンダ13が本発明の第1アクチュエータに相当し、旋回モータ16が本発明の第2アクチュエータに相当する。ブームシリンダ13は、ブーム上げ操作によりブーム上げ動作(第1動作)を実行し、旋回モータ16は、右旋回操作により右旋回動作(第2または第3動作)を実行するとともに、左旋回操作により左旋回動作(第3または第2動作)を実行する。右旋回動作および左旋回動作の負荷は、ブーム上げ動作の負荷よりも軽い。

0062

旋回制御弁61は、右旋回操作用の第1パイロットポート6aと、左旋回操作用の第2パイロットポート6bを有している。第1パイロットポート6aは、右旋回パイロットライン62により旋回操作弁(第2操作弁)60と接続させており、第2パイロットポート6bは、左旋回パイロットライン63により旋回操作弁60と接続されている。

0063

旋回操作弁60は、右旋回操作および左旋回操作を受けて、旋回制御弁61へパイロット圧を出力する。より詳しくは、旋回操作弁60は、操作レバーを含み、操作レバーの操作量に応じた大きさのパイロット圧を出力する。

0064

本実施形態では、右旋回および左旋回パイロットライン62,63上に、それぞれ切換弁8A,8Bが配置されている。切換弁8A,8Bのそれぞれの構成は、第1実施形態で説明した切換弁8と同じである。すなわち、切換弁8A,8Bのそれぞれは、右旋回パイロットライン62または左旋回パイロットライン63の一部を構成するパイロット流路81と、パイロット流路81から分岐する第1内部流路71と、第1内部流路71から分岐する第2内部流路82を有している。また、切換弁8A,8Bからは、外部流路72がタンクへ延びている。切換弁8Aの第1内部流路71および外部流路72は、右旋回パイロットライン62から分岐する分岐ライン7Aを構成し、切換弁8Bの第1内部流路71および外部流路72は、左旋回パイロットライン63から分岐する分岐ライン7Bを構成する。

0065

本実施形態でも、第1実施形態と同様に、切換弁8A,8Bのそれぞれの第1内部流路71には、第2内部流路82の分岐点よりも上流側に第1絞り73が設けられているとともに、第2内部流路82の分岐点よりも下流側に第2絞り74が設けられている。

0066

また、切換弁8Aからは背圧ライン9Aが延びており、この背圧ライン9Aが左旋回パイロットライン63につながっている。左旋回パイロットライン63における背圧ライン9Aがつながる位置には選択弁91が設けられており、旋回操作弁60からのパイロット圧と切換弁8Aからの中間圧Pmのどちらかが第2パイロットポート6bに導かれるようになっている。すなわち、背圧ライン9Aは、左旋回パイロットライン63の一部を通じて、切換弁8Aから出力される中間圧Pmのパイロット油を第2パイロットポート6bに導くことが可能に構成されている。

0067

同様に、切換弁8Bからは背圧ライン9Bが延びており、この背圧ライン9Bが右旋回パイロットライン62につながっている。右旋回パイロットライン62における背圧ライン9Bがつながる位置には選択弁91が設けられており、旋回操作弁60からのパイロット圧と切換弁8Bからの中間圧Pmのどちらかが第1パイロットポート6aに導かれるようになっている。すなわち、背圧ライン9Bは、右旋回パイロットライン62の一部を通じて、切換弁8Bから出力される中間圧Pmのパイロット油を第1パイロットポート6aに導くことが可能に構成されている。

0068

切換弁8A,8Bは、ブーム上げ操作が行われたときに、ブーム操作弁40から出力されるパイロット圧によって作動するパイロット式のものである。すなわち、切換弁8A,8Bのパイロットポートは、それぞれ作動ライン47,48によりブーム上げパイロットライン(43または45)と接続されている。

0069

切換弁8Aは、ブーム上げ操作が行われないときは、第1内部流路71をパイロット流路81および外部流路72から隔離する第1位置に位置する。このため、右旋回パイロットライン62から分岐ライン7Aへのパイロット油の流出が禁止される。これにより、右旋回パイロットライン62から切換弁8Aを介した左旋回パイロットライン63へのパイロット油の流出も禁止される。また、第1位置では、切換弁8Aは、背圧ライン9Aを外部流路72と接続し、背圧ライン9Aをタンクと連通させる。このため、次に説明するように切換弁8Aが第2位置に移動することによって高くなった背圧ライン9A内の圧力がゼロになる。

0070

ブーム上げ操作が行われるときは、切換弁8Aは、第2位置に移動し、第1内部流路71をパイロット流路81および外部流路72と接続する。これにより、第2操作時には、右旋回パイロットライン62を流れるパイロット油の一部が分岐ライン7Aを通じてタンクへ逃される。すなわち、分岐ライン7Aでは、旋回操作弁60から出力されたパイロット圧が第1絞り73と第2絞り74の比率で減圧されることによって中間圧Pmが生成される。また、第2位置では、切換弁8Aは、背圧ライン9Aを第2内部流路82と接続し、背圧ライン9Aを第1絞り73と第2絞り74の間で分岐ライン7Aと連通させる。これにより、第1絞り73と第2絞り74の間の中間圧Pmを有するパイロット油の一部が第2パイロットポート6bへ出力される。

0071

同様に、切換弁8Bは、ブーム上げ操作が行われないときは、第1内部流路71をパイロット流路81および外部流路72から隔離する第1位置に位置する。このため、左旋回パイロットライン63から分岐ライン7Bへのパイロット油の流出が禁止される。これにより、左旋回パイロットライン63から切換弁8Bを介した右旋回パイロットライン62へのパイロット油の流出も禁止される。また、第1位置では、切換弁8Bは、背圧ライン9Bを外部流路72と接続し、背圧ライン9Bをタンクと連通させる。このため、次に説明するように切換弁8Bが第2位置に移動することによって高くなった背圧ライン9B内の圧力がゼロになる。

0072

ブーム上げ操作が行われるときは、切換弁8Bは、第2位置に移動し、第1内部流路71をパイロット流路81および外部流路72と接続する。これにより、第2操作時には、左旋回パイロットライン63を流れるパイロット油の一部が分岐ライン7Bを通じてタンクへ逃される。すなわち、分岐ライン7Bでは、旋回操作弁60から出力されたパイロット圧が第1絞り73と第2絞り74の比率で減圧されることによって中間圧Pmが生成される。また、第2位置では、切換弁8Bは、背圧ライン9Bを第2内部流路82と接続し、背圧ライン9Bを第1絞り73と第2絞り74の間で分岐ライン7Bと連通させる。これにより、第1絞り73と第2絞り74の間の中間圧Pmを有するパイロット油の一部が第1パイロットポート6aへ出力される。

0073

以上説明したように、本実施形態の油圧駆動システム1Eでは、ブーム上げ操作と右旋回操作または左旋回操作が同時に行われたときには、旋回制御弁61には旋回操作弁60から出力されるパイロット圧と切換弁(8Aまたは8B)から出力される中間圧Pmが双方向から作用する。すなわち、右旋回操作または左旋回操作によって旋回制御弁61が作動する圧力がパイロット圧と中間圧Pmの差圧となり、その結果、旋回制御弁61の開口面積が小さく抑えられる。これにより、第1油圧ポンプ11(図1参照)からの作動油が旋回制御弁61を介して軽負荷側の旋回モータ61へ優先的に流れることを防いで、第1油圧ポンプ11からの作動油をブーム副制御弁42を介してブームシリンダ13に十分に供給することができる。

0074

しかも、ブーム上げ操作が行われないときには、右旋回操作時も左旋回操作時も、旋回操作弁60と旋回制御弁61の間を流れるパイロット油は第1絞り73および第2絞り74を通過しないため、旋回制御弁61をスムーズに作動させることができる。

0075

さらには、旋回制御弁61の開口面積が小さく抑えられれば、その分だけ第1ブリードライン21上のネガコン圧が大きくなる。その結果、第1油圧ポンプ11の吐出流量が抑えられる。すなわち、ネガコン方式の制御に必要な構成(例えば、第1油圧ポンプ11の傾転角を調整する図略のレギュレータのピストン)を合理的に利用して、エネルギー消費を低減することができる。

0076

また、本実施形態では、切換弁8A,8Bの内部に第1絞り73と第2絞り74の双方が設けられているので、切換弁8A,8Bの設計だけで中間圧Pmを設定することができる。

0077

なお、本実施形態でも、切換弁8A,8Bおよび選択弁91に対しては、第1実施形態で説明した変形例が適用可能であることは言うまでもない。

0078

(その他の実施形態)
本発明の切換弁は、必ずしもパイロット式である必要はなく、電磁式であってもよい。切換弁が電磁式である場合は、例えば、ブーム上げパイロットライン(43または45)に圧力センサを設け、その圧力センサの検出値閾値との比較により、切換弁のソレノイドオンにするかオフにするかを切り換えればよい。ただし、第1および第2実施形態のように、ブーム操作弁40からのパイロット圧によって作動するパイロット式の切換弁8,8A,8Bを用いれば、電気的な制御を行うことなく切換弁を作動させることができる。

0079

また、本発明の第1〜第3操作の組合せは、第1実施形態および第2実施形態に限定されない。すなわち、第2操作により実行される第2動作の負荷が第1操作により実行される第1動作の負荷よりも軽い限り、どのような組み合わせも可能である。例えば、第1操作がブーム上げ操作であり、第2操作がバケットイン操作であり、第3操作がバケットアウト操作であってもよい。あるいは、第1操作がアーム押し操作であり、第2操作がバケットイン操作であり、第3操作がバケットアウト操作であってもよい。あるいは、第1操作が旋回操作であり、第2操作がアーム引き操作であり、第3操作がアーム押し操作であってもよい。その他にも、第1〜第3操作の組合せは、建設機械の種類に応じて適宜選択可能である。

0080

本発明の油圧駆動システムは、油圧ショベル以外にも、油圧クレーンやホイールローダなどの種々の建設機械に対して有用である。

0081

1A〜1E油圧駆動システム
10建設機械
13ブームシリンダ(第1および第2実施形態における第1アクチュエータ)
14アームシリンダ(第1実施形態における第2アクチュエータ)
16旋回モータ(第2実施形態における第2アクチュエータ)
40ブーム操作弁(第1および第2実施形態における第1操作弁)
41 ブーム主制御弁(第1および第2実施形態における第1制御弁)
50アーム操作弁(第1実施形態における第2操作弁)
52アーム副制御弁(第1実施形態における第2制御弁)
55アーム引きパイロットライン(第1実施形態における第1パイロットライン)
56アーム押しパイロットライン(第1実施形態における第2パイロットライン)
5a 第1パイロットポート
5b 第2パイロットポート
60旋回操作弁(第2実施形態における第2操作弁)
61旋回制御弁(第2実施形態における第2制御弁)
62右旋回パイロットライン(右旋回操作時は第2パイロットライン、左旋回操作時は第1パイロットライン)
63 左旋回パイロットライン(右旋回操作時は第1パイロットライン、左旋回操作時は第2パイロットライン)
6a 第1パイロットポート
6b 第2パイロットポート
7,7A,7B分岐ライン
71 第1内部流路
72外部流路
73 第1絞り
74 第2絞り
8,8A,8B切換弁
81パイロット流路
82 第2内部流路
9,9A,9B背圧ライン

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ