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技術 プロジェクター、及び、プロジェクターの制御方法

出願人 セイコーエプソン株式会社
発明者 中進美孝
出願日 2015年1月22日 (5年1ヶ月経過) 出願番号 2015-010190
公開日 2015年9月24日 (4年5ヶ月経過) 公開番号 2015-167350
状態 特許登録済
技術分野 焦点調節 投影装置 電気信号の光信号への変換
主要キーワード 最大値取得 操作レバ アシスト処理 ヒストグラム化 マニュアルフォーカス調整 焦点調節後 検出済み MTF
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (19)

課題

プロジェクター焦点調節を行う場合に、焦点の合い具合を、分かりやすくユーザーに示すことができるプロジェクター、及び、プロジェクターの制御方法を提供する。

解決手段

プロジェクター100は、スクリーンSCに画像を投射する投射光学系350と、操作に応じて焦点調節を行うレンズ駆動部353と、スクリーンSCを撮影する撮影部10と、撮影部10の撮影画像コントラストを評価する評価値を算出する評価値算出部701と、レンズ駆動部353が操作に応じて焦点調節を行った場合に、焦点調節後に評価値算出部701が算出した評価値と、焦点調節前に評価値算出部701が算出した評価値の最大値との差分に対応する画像を、投射レンズ351によりスクリーンSCに投射させる表示制御部703とを備える。

概要

背景

レンズ焦点調節手動で行う場合に、焦点の合い具合を示す焦点評価値を算出して、焦点評価値を表示してユーザー提示する技術が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。特許文献1及び2は、マニュアルフォーカス調整が可能なカメラにおいて、焦点評価値をファインダーにバーで表示する技術を開示している。特許文献1及び2の例では、ファインダーに表示されるバーは、長いほど評価値が高く、短いほど評価値が低いことを示し、バーの長さが最大になったときが最良の合焦状態である。ユーザーはバーの長さを見て合焦状態を判断し、フォーカス調整の操作を行う。

概要

プロジェクターの焦点調節を行う場合に、焦点の合い具合を、分かりやすくユーザーに示すことができるプロジェクター、及び、プロジェクターの制御方法を提供する。プロジェクター100は、スクリーンSCに画像を投射する投射光学系350と、操作に応じて焦点調節を行うレンズ駆動部353と、スクリーンSCを撮影する撮影部10と、撮影部10の撮影画像コントラストを評価する評価値を算出する評価値算出部701と、レンズ駆動部353が操作に応じて焦点調節を行った場合に、焦点調節後に評価値算出部701が算出した評価値と、焦点調節前に評価値算出部701が算出した評価値の最大値との差分に対応する画像を、投射レンズ351によりスクリーンSCに投射させる表示制御部703とを備える。

目的

本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、プロジェクターの焦点調節を行う場合に、焦点の合い具合を、分かりやすくユーザーに示すことができるプロジェクター、及び、プロジェクターの制御方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

投射面に画像を投射する投射部と、操作に応じて前記投射部の焦点調節を行うフォーカス調節部と、前記投射面を撮影する撮影部と、前記撮影部の撮影画像コントラストを評価する評価値を算出する評価値算出部と、前記フォーカス調節部が操作に応じて焦点調節を行った場合に、焦点調節後に前記評価値算出部が算出した前記評価値と、焦点調節前に前記評価値算出部が算出した前記評価値の最大値との差分に対応する画像を、前記投射部により前記投射面に投射させる制御部と、を備えることを特徴とするプロジェクター

請求項2

記憶部を備え、前記制御部は、前記フォーカス調節部が操作に応じて焦点調節を行った場合に、焦点調節後に前記撮影部が撮影した撮影画像について前記評価値算出部が算出した前記評価値を前記記憶部に記憶させ、前記記憶部に記憶された複数の前記評価値に基づいて前記評価値の最大値を求めること、を特徴とする請求項1記載のプロジェクター。

請求項3

前記制御部は、前記評価値の最大値を求めるまでは、前記評価値の初期値と焦点調節後に前記評価値算出部が算出した前記評価値との差分に対応する前記画像を投射させ、前記評価値の最大値が得られた後は、前記評価値の最大値と焦点調節後に前記評価値算出部が算出した前記評価値との差分に対応する前記画像を投射させることを特徴とする請求項1又は2に記載のプロジェクター。

請求項4

前記画像は複数の図形を含み、前記制御部は、前記複数の図形間の距離を前記差分に対応させた前記画像を前記投射面に投射させることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のプロジェクター。

請求項5

前記制御部は、前記画像における前記図形間の距離を、予め設定された複数段階の距離から選択して前記画像を投射させ、前記フォーカス調節部の焦点調節後に、前記評価値の差分に対応して前記画像における前記図形間の距離を変化させる場合に、前記評価値の差分の変化量に対してヒステリシス特性を有することを特徴とする請求項4記載のプロジェクター。

請求項6

前記制御部は、前記フォーカス調節部の焦点調節後の前記評価値に基づいて、合焦したと判定した場合に、前記図形を異なる形状とした前記画像を投射させることを特徴とする請求項4又は5に記載のプロジェクター。

請求項7

音声を出力する音声出力部を備え、前記制御部は、前記フォーカス調節部の焦点調節後の前記評価値に基づいて前記音声出力部に音声を出力させることを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載のプロジェクター。

請求項8

操作に応じて、投射面に画像を投射する投射部の焦点調節を行う焦点調節ステップと、前記投射面を撮影部で撮影する撮影ステップと、前記撮影部の撮影画像のコントラストを評価する評価値を算出する評価値算出ステップと、前記焦点調節ステップで焦点調節を行った場合に、焦点調節後に前記評価値算出ステップで算出した前記評価値と、焦点調節前に前記評価値算出ステップで算出した前記評価値の最大値との差分に対応する画像を、前記投射部により前記投射面に投射させるステップと、を備えることを特徴とするプロジェクターの制御方法

技術分野

0001

本発明は、プロジェクター、及び、プロジェクターの制御方法に関する。

背景技術

0002

レンズ焦点調節手動で行う場合に、焦点の合い具合を示す焦点評価値を算出して、焦点評価値を表示してユーザー提示する技術が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。特許文献1及び2は、マニュアルフォーカス調整が可能なカメラにおいて、焦点評価値をファインダーにバーで表示する技術を開示している。特許文献1及び2の例では、ファインダーに表示されるバーは、長いほど評価値が高く、短いほど評価値が低いことを示し、バーの長さが最大になったときが最良の合焦状態である。ユーザーはバーの長さを見て合焦状態を判断し、フォーカス調整の操作を行う。

先行技術

0003

特開2007−279677号公報
特開2007−248616号公報

発明が解決しようとする課題

0004

特許文献1及び2記載の例はカメラのファインダーに表示されるため、焦点評価値を示すバーは、合焦状態に関わらず明瞭に表示される。このため、撮影用フォーカスが合っていなくても、バーの長さに基づいて合焦状態を判断できる。
ところで、画像を投射面投射するプロジェクターにおいて、焦点の合い具合を画像で示して焦点調節を行うことを考えると、焦点の合い具合が良くないと、焦点の合い具合を示す画像そのものの視認性も良くない。このため、ユーザーは、焦点の合い具合を知ることが難しいという問題がある。従って、特許文献1、2等に記載の従来技術をプロジェクターに適用することは困難であった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、プロジェクターの焦点調節を行う場合に、焦点の合い具合を、分かりやすくユーザーに示すことができるプロジェクター、及び、プロジェクターの制御方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0005

上記目的を達成するために、本発明のプロジェクターは、投射面に画像を投射する投射部と、操作に応じて前記投射部の焦点調節を行うフォーカス調節部と、前記投射面を撮影する撮影部と、前記撮影部の撮影画像コントラストを評価する評価値を算出する評価値算出部と、前記フォーカス調節部が操作に応じて焦点調節を行った場合に、焦点調節後に前記評価値算出部が算出した前記評価値と、焦点調節前に前記評価値算出部が算出した前記評価値の最大値との差分に対応する画像を、前記投射部により前記投射面に投射させる制御部とを備える。
本発明によれば、プロジェクターの焦点調節を行う場合に、焦点の合い具合を表す画像を投射面に投射することにより、焦点の合い具合を、ユーザーに分かりやすく示すことができる。

0006

また、本発明は、上記プロジェクターにおいて、記憶部を備え、前記制御部は、前記フォーカス調節部が操作に応じて焦点調節を行った場合に、焦点調節後に前記撮影部が撮影した撮影画像について前記評価値算出部が算出した前記評価値を前記記憶部に記憶させ、前記記憶部に記憶された複数の前記評価値に基づいて前記評価値の最大値を求めることを特徴とする。
本発明によれば、複数回の焦点調節が行われた場合に、最大値をすみやかに求めることができる。

0007

また、本発明は、上記プロジェクターにおいて、前記制御部は、前記評価値の最大値を求めるまでは、前記評価値の初期値と焦点調節後に前記評価値算出部が算出した前記評価値との差分に対応する前記画像を投射させ、前記評価値の最大値が得られた後は、前記評価値の最大値と焦点調節後に前記評価値算出部が算出した前記評価値との差分に対応する前記画像を投射させることを特徴とする。
本発明によれば、評価値の最大値が求められるまでは、評価値の初期値と焦点調節後の評価値との差分をユーザーに認識させることができる。また、評価値の最大値が求められた後は、評価値の最大値と焦点調節後の評価値との差分をユーザーに認識させることができる。

0008

また、本発明は、上記プロジェクターにおいて、前記画像は複数の図形を含み、前記制御部は、前記複数の図形間の距離を前記差分に対応させた前記画像を前記投射面に投射させることを特徴とする。
本発明によれば、図形間の距離によって焦点調節後の評価値と、評価値の初期値又は最大値との差分を表す画像を表示することができる。従って、ユーザーが差分を認識しやすい画像を表示することができる。

0009

また、本発明は、上記プロジェクターにおいて、前記制御部は、前記画像における前記図形間の距離を、予め設定された複数段階の距離から選択して前記画像を投射させ、前記フォーカス調節部の焦点調節後に、前記評価値の差分に対応して前記画像における前記図形間の距離を変化させる場合に、前記評価値の差分の変化量に対してヒステリシス特性を有することを特徴とする。
本発明によれば、ジッター等による画像の変動を抑制することができる。

0010

また、本発明は、上記プロジェクターにおいて、前記制御部は、前記フォーカス調節部の焦点調節後の前記評価値に基づいて、合焦したと判定した場合に、前記図形を異なる形状とした前記画像を投射させることを特徴とする。
本発明によれば、合焦したと判定される場合をユーザーに容易に認識させることができる。

0011

また、本発明は、上記プロジェクターにおいて、音声を出力する音声出力部を備え、前記制御部は、前記フォーカス調節部の焦点調節後の前記評価値に基づいて前記音声出力部に音声を出力させることを特徴とする。
本発明によれば、焦点の合い具合を音声によりユーザーに認識させることができる。

0012

本発明のプロジェクターの制御方法は、操作に応じて、投射面に画像を投射する投射部の焦点調節を行う焦点調節ステップと、前記投射面を撮影部で撮影する撮影ステップと、前記撮影部の撮影画像のコントラストを評価する評価値を算出する評価値算出ステップと、前記焦点調節ステップで焦点調節を行った場合に、焦点調節後に前記評価値算出ステップで算出した前記評価値と、焦点調節前に前記評価値算出ステップで算出した前記評価値の最大値との差分に対応する画像を、前記投射部により前記投射面に投射させるステップとを有することを特徴とする。
本発明によれば、プロジェクターの焦点調節を行う場合に、焦点の合い具合を表す画像を投射面に投射することができる。従って、焦点の合い具合を、ユーザーに分かりやすく示すことができる。

発明の効果

0013

本発明によれば、プロジェクターの焦点調節を行う場合に、焦点の合い具合を、分かりやすくユーザーに示すことができる。

図面の簡単な説明

0014

プロジェクターの構成を示す図である。
調整用画像の一例を示す図である。
(A)は、調整用画像のうちのパターン画像の部分を示し、(B)及び(C)は、パターン画像の横方向Hに沿った輝度Yの変化を示す曲線を示す図である。
投射レンズレンズ位置と評価値との関係を示す図である。
UI画像の例を示す図である。
合焦状態を表すUI画像の一例を示す図である。
(A)及び(B)は、パターン画像の他の例を示す図である。
UI画像と、合焦方向しきい値及び非合焦方向しきい値との関係を示す図である。
制御部のフォーカス調節の処理手順を示すフローチャートである。
図9に示す処理手順の続きを示すフローチャートである。
図10に示す処理手順の続きを示すフローチャートである。
フォーカス調節にかかる時間を測定した測定結果を示す図である。
フォーカスの合い具合を評価した結果を示す図である。
フォーカスの合い具合を評価した結果を示す図である。
フォーカスの合い具合を評価した結果を示す図である。
フォーカスの合い具合を評価した結果を示す図である。
(A)及び(B)は、フォーカス調節処理においてスクリーンに表示させる画像の例を示す図である。
UI画像と、合焦方向しきい値及び非合焦方向しきい値との関係を示す図であり、(A)は評価値の最大値が取得される前の関係を示す図であり、(B)は評価値の最大値が取得された後の関係を示す図である。

実施例

0015

以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
まず、図1を参照しながらプロジェクター100のハードウェア構成の概略について説明する。プロジェクター100は、画像を表す画像光をスクリーンSC等の投射面に投射して、投射面上に画像を表示させる。

0016

プロジェクター100は、撮影部10と、スピーカー20と、画像投射光学系30と、画像処理動作回路50と、制御装置70と、入力操作部90とを備えている。

0017

撮影部10は、CCD(Charge Coupled Device)カメラを備えており、種々の画像を撮影する。撮影部10により撮影された画像データを、以下では、撮影画像データという。撮影部10により取得された撮影画像データは、後述する記憶部750に記憶される。なお、撮影部10は、CCDカメラに代えてCMOSカメラなど、他の撮影可能なデバイスを備えていてもよい。

0018

スピーカー20は、制御装置70から出力される音声信号を出力する。例えば、制御装置70は、後述する投射光学系350によりスクリーンSCに投射される画像光のフォーカスの合い具合を表す音声信号をスピーカー20から出力する。

0019

画像投射光学系30は、画像を表す画像光を生成して、スクリーンSC上に画像光を拡大投射する。画像投射光学系30は、照明光学系310と、液晶パネル330と、投射光学系350とを備えている。

0020

照明光学系310は、光源ランプ311とランプ駆動部312とを備えている。光源ランプ311には、超高圧水銀ランプメタルハライドランプなどの放電発光型のランプや、発光ダイオードレーザー光源又は有機EL(Electro Luminescence)素子等の各種自己発光素子を用いることができる。ランプ駆動部312は、制御装置70の制御に基づいて光源ランプ311を駆動する。

0021

液晶パネル330は、照明光学系310から射出された光を画像データに基づいて変調する光変調装置である。液晶パネル330は、複数の画素マトリクス上に配置した透過型パネルを備える。
液晶パネル330は、後述する画像処理動作回路50の液晶パネル駆動部540から出力される駆動信号に基づいて、照明光学系310から照射された照明光を、画像を表す画像光に変調する。

0022

投射光学系350は、液晶パネル330から射出された画像光をスクリーンSCに投射して結像させることにより、スクリーンSC上に画像光を拡大投射する。投射光学系350は、投射レンズ351と、レンズ駆動部353とを備える。投射レンズ351は、複数のレンズ(不図示)と、投射レンズ351によりスクリーンSC上に投射される画像光のフォーカス(以下、単純にフォーカスという)を移動させるフォーカスリング352とを含んでいる。レンズ駆動部353は、制御装置70の制御により、フォーカスリング352を回転駆動させる。制御部700は、入力操作部90から入力した操作情報に応じてレンズ駆動部353を駆動し、フォーカスリング352を回転させる。フォーカスリング352を回転させることにより、フォーカスリング352と機械的に連結した投射レンズ351内のレンズの配置が変化してフォーカス位置が移動する。これにより、画像光のフォーカスを調整することができる。

0023

画像処理動作回路50は、アナログデジタル(以下、A/Dと略記する)変換部510と、画像表示処理部520と、メモリー530と、液晶パネル駆動部540とを備えている。
A/D変換部510は、制御部70の制御に基づいて図示しないDVD(Digital Versatile Disk)プレーヤーやPC(Personal Computer)などの画像供給装置からケーブル500を介して入力された入力画像信号に対して、A/D変換を行う。A/D変換部510は、A/D変換したデジタル画像信号をメモリー530に書き込む。画像表示処理部520は、メモリー530に書き込まれたデジタル画像信号を読み出して、キーストーン補正処理や、画像の表示状態(例えば、輝度、コントラスト、同期、トラッキング、色の濃さ、色合い等)の調整などの種々の画像処理を実行する。画像表示処理部520は、画像処理したデジタル画像信号を液晶パネル駆動部540に渡す。液晶パネル駆動部540は、画像表示処理部520から取得したデジタル画像信号に従って、液晶パネル330を駆動する。

0024

制御装置70は、制御部700と、記憶部750とを備える。制御部700は、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備えるコンピューターである。記憶部750は、各種制御のためのデータを記憶する。例えば、記憶部750は、画像データ751、評価値752、評価値の最大値753等を記憶する。これらの詳細については後述する。
制御部700は、CPU、RAM等のハードウェアと、ROMに記録された制御プログラムとの協働によって実現される機能ブロックを備える。制御部700は、機能ブロックとして、評価値算出部701と、最大値検出部702と、表示制御部703とを備える。

0025

評価値算出部701は、撮影部10が撮像した撮影画像データを解析して、フォーカスの合い具合を示す評価値を算出する。図2に、フォーカスの合い具合を評価するためにスクリーンSCに投射される調整用画像200の一例を示す。調整用画像200には、パターン画像210と、UI(user interface)画像220とが含まれる。パターン画像210は、フォーカスの合い具合を評価するためにスクリーンSCに投射される画像である。パターン画像210には、暗領域(図中のハッチングが付された領域)と明領域(ハッチングが付されていない領域)とが横方向Hに沿って交互に配置され、横方向Hとは垂直な縦方向Vに延びる矩形状のパターンを有する。暗領域の色は黒色、明領域の色は白色である。UI画像220は、スクリーンSCに投射されたパターン画像210を撮影して、撮影したパターン画像210に基づいてフォーカスの合い具合を評価した評価結果を表す画像である。

0026

ここで、図3を参照しながらパターン画像210を用いた評価値の算出方法の一例について説明する。図3(A)には、図2に示す調整用画像200のうちのパターン画像210の部分を示す。図3(B)及び(C)には、図3(A)に示すパターン画像210を撮影した撮影画像データを解析して得られる、パターン画像210の横方向Hに沿った輝度Yの変化を示す曲線を示す。
評価値算出部701は、撮影画像データのうちのパターン画像210に相当する部分の画像データを解析することによって輝度Yの曲線を取得する。そして、評価値算出部701は、この輝度Yの曲線を空間周波数で分解して強度分布を算出し、所定の閾値よりも高い空間周波数成分の強度の積算値を算出する。以下、この積算値を「高周波強度」とも呼ぶ。高周波強度は、フォーカスがスクリーンSCに合っている場合に、最大になる。評価値算出部701は、最大を表す基準値に対する、高周波強度の割合を、評価値として算出する(単位はパーセント)。このような基準値は、予め実験的に決定される。また、調整用画像200におけるパターン画像210を解析することよって得られる高周波強度を、基準値として利用してもよい。

0027

図3(B)は、フォーカスがスクリーンSCに合っている場合を示している。この場合には、スクリーンSC上に投射されたパターン画像210において、明領域と暗領域との境界が鮮明に表現される。その結果、明領域内および暗領域内において輝度Yはほぼ一定であり、明領域と暗領域との境界において、輝度Yはほぼ垂直に変化する。その結果、高周波強度は大きくなる。また、コントラストは強くなる。
図3(C)は、スクリーンSC上に投射された投射画像のフォーカスがずれている場合、すなわちフォーカスがスクリーンSCに合っていない場合を示している。この場合には、スクリーンSCに投射されたパターン画像210において、明領域と暗領域との境界に近い領域が、白色と黒色とが混合されたように表現される。その結果、明領域内の境界に近い部分では、スクリーンSCにフォーカスが合っている場合と比べて、輝度Yが小さくなる。そして、暗領域内の境界に近い部分では、スクリーンSCにフォーカスが合っている場合と比べて、輝度Yが大きくなる。また、フォーカスがスクリーンSCに合っていない場合、境界から遠い領域においても、白色と黒色との混合が生じる。従って、フォーカスがずれているほど、輝度Yの変化量が小さくなり、輝度Yの曲線はなだらかになる。その結果、高周波強度は小さくなる。また、コントラストは弱くなる。

0028

次に、最大値検出部702について説明する。最大値検出部702は、記憶部750に記憶された評価値の最大値を検出する。
ユーザーによって入力操作部90が操作されると、制御装置70は、レンズ駆動部353を制御してフォーカスリング352を回転駆動する。フォーカスリング352がレンズ駆動部353により回転駆動され、フォーカス位置が変更された場合、撮影部10は、制御部700の制御によりスクリーンSCを撮影する。評価値算出部701は、フォーカス位置の変更後の評価値を撮影画像データから算出する。評価値算出部701は、算出した評価値を記憶部750に記憶させていく。最大値検出部702は、記憶部750に記憶させた複数の評価値の最大値(ピークの値)を求める。

0029

最大値検出部702の処理動作について、図4を参照しながら具体的に説明する。図4は、投射レンズ351のレンズ位置と、各レンズ位置において算出される評価値との関係の一例を示す図である。
評価値は、図4に示すように、フォーカスがスクリーンSCに一致する合焦位置で最も大きくなり、フォーカスがずれるほど小さくなる。ユーザーは、入力操作部90を操作することによりフォーカス位置を変更し、評価値が最大となる位置を検出する。例えば、図4実線で示す投射レンズ351の動きAは、評価値が単調に増加してピークを迎えた後に減少に転じている。評価値がこのように変化する場合、最大値検出部702は、最大値の存在を確認することができる。最大値検出部702は、増加していた評価値がピークを迎えた後に減少し、その後、評価値算出部701で算出される評価値が所定回連続して減少する場合、ピークの値を評価値の最大値と判定する。最大値検出部702は、評価値の最大値を検出すると、最大値を検出した旨と、検出した最大値とを表示制御部703に通知する。
また、図4点線で示す投射レンズ351の動きBは、ピークが無く、評価値が単調に減少している。この場合、最大値検出部702は、評価値の最大値を検出することができない。

0030

表示制御部703は、評価値算出部701から評価値を取得する。また、表示制御部703は、最大値検出部702が評価値の最大値を検出した場合に、最大値を検出した旨の通知と、検出した評価値の最大値とを最大値検出部702から取得する。表示制御部703は、フォーカス調節(焦点調節)が行われた場合に、評価値算出部701から出力される評価値に基づいて、フォーカスの合い具合を表す画像を生成する。
まず、表示制御部703は、評価値算出部701から取得したフォーカス調節後の評価値と、評価値の初期値との差分を算出する。評価値の初期値は、フォーカス調節を開始して、最初に評価値算出部701によって算出された評価値である。また、表示制御部703は、最大値検出部702から評価値の最大値を取得した旨の通知を受けた場合には、最大値検出部702から取得した評価値の最大値と、評価値算出部701から取得したフォーカス調節後の評価値との差分を算出する。

0031

次に、表示制御部703は、算出した差分に基づいて、フォーカスの合い具合を表すUI画像220を生成する。表示制御部703が生成するUI画像220の例を図5に示す。UI画像220は、図5に示すように、フォーカスの合い具合に応じて画像番号「1」〜「10」までの10段階の画像が設定されている。画像番号「1」のUI画像220は、フォーカスがスクリーンSCに合った場合、すなわち、合焦状態の場合に表示される画像である。UI画像220には、2つの円が表示され、これら2つの円の距離によってフォーカスの合い具合が表示される。画像番号「1」のUI画像220は、合焦状態を表すため、2つの円が重なって表示されている。
また、画像番号「2」〜「10」のUI画像220は、フォーカスがスクリーンSCに一致していない場合、すなわち、非合焦状態の場合に表示される画像である。図5に示すUI画像220は、画像番号が大きくなるほど、フォーカスがスクリーンSCに合っていないことを表している。このため、画像番号が大きくなるほど、UI画像220に表示された2つの円の距離が大きくなる。
なお、本実施形態では、2つの円を有するUI画像220を示したが、UI画像220に表示するシンボルは円に限られない。例えば、三角四角等の図形であってもよいし、アルファベット等の文字であってもよい。また、合焦状態と、それ以外の非合焦状態とにおいて、UI画像220として表示するシンボルを変更してもよい。例えば、非合焦状態では、図5に示す画像番号「2」〜「10」のUI画像220を表示し、合焦状態では、図6に示すサイズの異なる2つの円を重ねたシンボルであってもよい。また、合焦状態を表すシンボルの色を、合焦していない状態において表示するシンボルの色と異なる色にしてもよい。
また、図7に示すように、パターン画像210として、異なる複数のパターン画像を1つの画面に表示してもよい。図7(A)に示すパターン画像は、パターン画像210の他に、パターン画像210の4隅に、横方向Hに延びる矩形状のパターン画像230を有している。異なるパターン画像210、230を有しているため、フォーカス調節の精度を高めることができる。特に、図7(A)に示すように、パターン画像210の4隅に、パターン画像230を配置することで、パターン画像210の4隅におけるフォーカス調節の精度を高めることができる。また、図7(B)に示すパターン画像は、パターン画像210の他に、台形歪み補正するパターン画像240を設けた場合を示している。図7(B)に示すパターン画像を使用することで、フォーカス調節と、台形歪みの補正を1つのパターン画像で補正することができる。

0032

表示制御部703は、算出した差分と、しきい値とを比較することで、フォーカスの合い具合を判定する。表示制御部703が使用するしきい値には、フォーカスが合う方向の場合に使用する合焦方向しきい値と、フォーカスが合わなくなる方向の場合に使用する非合焦方向しきい値とがある。
例えば、最大値検出部702が評価値の最大値を取得した後において、表示制御部703は、前回算出した差分と、今回算出した差分とを比較して、差分が減少したのか、増加したのかを判定する。表示制御部703は、比較した結果、差分が減少したと判定する場合には、合焦方向しきい値を使用してフォーカスの合い具合を判定し、判定した合い具合を表すUI画像220を生成する。また、表示制御部703は、比較した結果、差分が増加したと判定する場合には、非合焦方向しきい値を使用してフォーカスの合い具合を判定し、判定した合い具合を表すUI画像220を生成する。
図8に、UI画像220と、合焦方向しきい値及び非合焦方向しきい値との関係の一例を示す。図8に示す矢印線40の左側に、合焦方向しきい値と、画像番号との対応関係を示し、矢印線40の右側に、非合焦方向しきい値と、画像番号との対応関係を示す。UI画像220間の区切りを示すしきい値は、合焦方向と非合焦方向とで同一の値ではない。例えば、画像番号「1」のUI画像220と、画像番号「2」のUI画像220とを区切るしきい値は、合焦方向しきい値は「2」であるが、非合焦方向しきい値は「3」である。同様に、画像番号「2」のUI画像220と、画像番号「3」のUI画像220とを区切るしきい値は、合焦方向しきい値は「4」であるが、非合焦方向しきい値は「5」である。
例えば、合焦方向しきい値を使用する場合、表示制御部703は、差分が「0」以上、「2」以下の場合に、画像番号1のUI画像220を生成する。同様に、表示制御部703は、差分が「2」よりも大きく、「4」以下の場合に、画像番号2のUI画像220を生成する。また、非合焦方向しきい値を使用する場合、表示制御部703は、差分が「0」以上、「3」以下の場合に、画像番号1のUI画像220を生成する。また、表示制御部703は、差分が「3」よりも大きく、「5」以下の場合に、画像番号2のUI画像220を生成する。
このように、合焦方向しきい値と非合焦方向しきい値とにヒステリシス幅を設けることにより、ジッター等によるしきい値付近でのUI画像220の変動を抑制することができる。

0033

表示制御部703は、生成したUI画像220を画像表示処理部520に出力する。UI画像220は、画像投射光学系(投射部)30と、画像処理動作回路50とによってスクリーンSCに表示される。

0034

入力操作部90は、図示しないリモートコントローラーやプロジェクター100に備えられたボタンキー等で構成され、ユーザーによる操作に応じた操作情報を制御装置70に出力する。例えば、制御装置70は、フォーカスリング352を回転させる操作情報を入力操作部90より入力する。制御装置70は、入力した操作情報に基づいて、レンズ駆動部353を駆動し、フォーカスリング352を回転させる。

0035

次に、図9に示すフローチャートを参照しながらフォーカス調節処理の処理手順を説明する。フォーカス調節処理は、例えば、投射画像の台形歪みを補正する歪み補正処理の終了後に開始される。

0036

フォーカス調節処理が開始されると、制御部700は、所定のメニュー画面あるいは操作ボタンによりアシスト処理の開始が選択されたか否かを判断する(ステップS1)。アシスト処理とは、フォーカス調節処理を行うユーザーをアシストするために調整用画像200をスクリーンSCに表示させる処理である。

0037

アシスト処理の開始が選択されたと判断すると(ステップS1;Yes)、制御部700の表示制御部703は、記憶部750に記憶されているパラメーター初期化を行う(ステップS2)。記憶部750に記憶されている評価値752、評価値の最大値753が、表示制御部703によって初期化される(ステップS2)。

0038

次に、表示制御部703は、記憶部750から画像データ751を読み出して、図2に示した調整用画像200を生成する(ステップS3)。表示制御部703は、生成した調整用画像200を画像処理動作回路50の画像表示処理部520に出力する。調整用画像200は、画像処理動作回路50、画像投射光学系30によってスクリーンSCに投射される(ステップS4)。なお、調整用画像200をスクリーンSCに投射して、フォーカスの合い具合を表す評価値が算出されるまでは、UI画像220は、スクリーンSCに表示しないようにしてもよいし、初期画像として、画像番号10のUI画像220を表示するようにしてもよい。調整用画像200がスクリーンSCに投射されると、撮影部10は、スクリーンSCに投射された調整用画像200を撮影する(ステップS5)。撮影部10の撮影画像データは、記憶部750に記憶されると共に、制御部700の評価値算出部701に渡される。

0039

制御部700の評価値算出部701は、撮影画像データからパターン画像に該当する部分を抽出し、抽出したパターン画像部分の撮影画像データを解析して、評価値を算出する(ステップS6)。評価値算出部701は、算出した評価値を、評価値の現在値として表示制御部703に渡すと共に、記憶部750に記憶させる。

0040

表示制御部703は、評価値算出部701から評価値の現在値を取得すると、評価値の取得は、今回が最初であるか否かを判定する(ステップS7)。すなわち、表示制御部703は、フォーカス調節処理の開始後、評価値算出部701が最初に算出した評価値であるか否かを判定する(ステップS7)。肯定判定である場合には(ステップS7;Yes)、表示制御部703は、評価値算出部701から取得した評価値の現在値を、評価値の初期値とする(ステップS8)。その後、表示制御部703は、入力操作部90が操作され、フォーカスリング352が回転してフォーカス位置が変更されたか否かを判定する。フォーカス位置が変更されたと判定すると、撮影部10に、スクリーンSCを再度撮影させる(ステップS5)。また、否定判定の場合(ステップS7;No)、表示制御部703は、ステップS9の処理に移行する。

0041

図10に示すフローチャートを参照しながら、ステップS9以降の処理について説明する。ステップS9では、表示制御部703は、最大値検出部702により評価値の最大値を検出済みであるか否かを判定する(ステップS9)。否定判定の場合(ステップS9;No)、表示制御部703は、評価値算出部701が算出した評価値の現在値が、評価値の初期値よりも小さいか否かを判定する(ステップS10)。否定判定の場合(ステップS10;No)、表示制御部703は、評価値算出部701が算出した評価値の現在値と、評価値の初期値との差分を算出する(ステップS11)。また、肯定判定の場合(ステップS10;Yes)、表示制御部703は、現在値と初期値との差分を0に設定する(ステップS12)。表示制御部703は、差分を算出すると、算出した今回の差分と、前回算出した差分とを比較し、差分が前回に比べて増加したか否かを判定する(ステップS13)。肯定判定の場合(ステップS14;Yes)、表示制御部703は、ステップS11又はS12で算出した今回の差分と、しきい値とを比較して、フォーカスの合い具合を表すUI画像220を生成する(ステップS15)。なお、ここで使用されるしきい値は、第1範囲の合焦方向しきい値を用いる。第1範囲とは、例えば、図5に示す画像番号7〜10のUI画像220の判定に用いるしきい値である。画像番号1〜6のUI画像220の判定に用いるしきい値はここでは使用しない。評価値の最大値が検出されていない場合には、第1範囲のしきい値を使用することで、評価値の最大値が検出される前にフォーカスの合い具合が高いUI画像220を表示してしまうことがない。表示制御部703は、UI画像220を生成すると、生成したUI画像220をスクリーンSCに表示する(ステップS16)。
また、ステップS14の判定が否定判定の場合、表示制御部703は、ステップS11又はS12で算出した今回の差分と、第1範囲の非合焦方向しきい値とを比較して、フォーカスの合い具合を表すUI画像220を生成する(ステップS17)。

0042

UI画像220をスクリーンSCに表示させると、表示制御部703は、アシスト処理を終了するか否かを判定する(ステップS18)。肯定判定である場合(ステップS18;Yes)、表示制御部703は、DVDプレーヤーやPCなどの画像供給装置からケーブル500を介して入力した入力画像をスクリーンSCに投射する処理を開始する。また、否定判定である場合(ステップS18;No)、表示制御部703は、図9に示すステップS5に戻り、スクリーンSCに投射された調整用画像200を撮影部10により撮影する。

0043

次に、ステップS9の判定が肯定判定であった場合の制御部700の処理を、図11に示すフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS9の判定が肯定判定であった場合、すなわち、評価値の最大値を検出済みであった場合、表示制御部703は、最大値検出部702から評価値の最大値を取得する(ステップS19)。表示制御部703は、評価値算出部701が算出した評価値の現在値と、評価値の最大値との差分を算出する(ステップS20)。表示制御部703は、差分を算出すると、算出した今回の差分と、前回算出した差分とを比較し、差分が前回に比べて増加したか否かを判定する(ステップS21)。肯定判定の場合(ステップS22;Yes)、表示制御部703は、ステップS20で算出した今回の差分と、しきい値とを比較して、フォーカスの合い具合を表すUI画像220を生成する(ステップS23)。なお、ここで使用されるしきい値は、第2範囲の非合焦方向しきい値を用いる。第2範囲とは、例えば、図5に示す画像番号1〜10のUI画像220の判定に用いるしきい値である。また、ステップS22の判定で、差分が増加していると判定しているため、図8に示す矢印線40の右側に示す非合焦方向しきい値を用いてフォーカスの合い具合を表すUI画像220を生成する。表示制御部703は、UI画像220を生成すると、生成したUI画像220をスクリーンSCに表示する(ステップS24)。
また、ステップS22の判定が否定判定の場合、表示制御部703は、ステップS20で算出した今回の差分と、第2範囲の合焦方向しきい値とを比較して、フォーカスの合い具合を表すUI画像220を生成する(ステップS25)。合焦方向しきい値は、図8に示す矢印線40の左側に示すしきい値である。

0044

UI画像220をスクリーンSCに表示させると、表示制御部703は、アシスト処理を終了するか否かを判定する(ステップS26)。肯定判定である場合(ステップS26;Yes)、表示制御部703は、DVDプレーヤーやPCなどの画像供給装置からケーブル500を介して入力した入力画像をスクリーンSCに投射する処理を開始する。フォーカス調節処理が終了すると、入力画像のスクリーンSCへの投射が開始されるので、ユーザーはフォーカス調節を終了させる操作や、入力画像をスクリーンSCへ投射させる操作を行う必要がない。また、否定判定である場合(ステップS26;No)、表示制御部703は、図9に示すステップS5に戻り、スクリーンSCに投射された調整用画像200を撮影部10により撮影する。

0045

図12に、本実施形態のフォーカス調節方法によりフォーカスを調節した場合と、目視によりフォーカス調節を行った場合の調節時間の測定結果を示す。20名の被験者に、本実施形態のフォーカス調節と、目視によるフォーカス調節とをそれぞれ3回ずつ行ってもらい、フォーカス調節時間の平均値をそれぞれに求めた。図12横軸は、実行回数(回)を示し、縦軸は、平均調整時間(秒)を示す。フォーカスの調節時間の平均値は、本実施形態によるフォーカス調節では10.0秒であったが、目視によるフォーカス調節では、14.1秒であり、本実施形態によるフォーカス調節のほうが、フォーカス調節にかかる時間を短縮することができる。また、本実施形態のフォーカス調節では、図12に示すように回数を重ねるごとに、フォーカス調節にかかる時間を短縮することできることが分かった。

0046

図13図16には、本実施形態のフォーカス調節方法によりフォーカスを調節した場合と、目視によりフォーカス調節を行った場合のフォーカスの合い具合を評価した結果を示す。20名の被験者に、本実施形態のフォーカス調節と、目視によるフォーカス調節とをそれぞれ3回ずつ(全員で合計60回)行ってもらい、コントラストを数値化したMTF(Modulation Transfer Function)値によりフォーカス調節の合い具合を評価した。図13(A)には、スクリーンSCの左上のH方向(横方向)のフォーカスの合い具合を評価した結果を示す。図13(B)には、スクリーンSCの左上のV方向(縦方向)のフォーカスの合い具合を評価した結果を示す。図14(A)には、スクリーンSCの左下のH方向(横方向)のフォーカスの合い具合を評価した結果を示す。図14(B)には、スクリーンSCの左下のV方向(縦方向)のフォーカスの合い具合を評価した結果を示す。図15(A)には、スクリーンSCの右上のH方向(横方向)のフォーカスの合い具合を評価した結果を示す。図15(B)には、スクリーンSCの右上のV方向(縦方向)のフォーカスの合い具合を評価した結果を示す。図16(A)には、スクリーンSCの右下のH方向(横方向)のフォーカスの合い具合を評価した結果を示す。図16(B)には、スクリーンSCの右下のV方向(縦方向)のフォーカスの合い具合を評価した結果を示す。なお、図13図16において、横軸はMTF値(無名数)を示し、縦軸はMTF値を10刻みでヒストグラム化した場合の頻度(回)を示す。また、図13図16において、実線が、本実施形態によるフォーカス調節の場合のMTF値と頻度との関係を示し、点線が、目視によるフォーカス調節の場合のMTF値と頻度との関係を示す。また、図13図16において、縦軸方向に延びる実線Aは、本実施形態によるフォーカス調節の場合のMTF値の平均値を示し、点線Bは、目視によるフォーカス調節の場合のMTF値の平均値を示す。
図13図16を参照すると、本実施形態のフォーカス調節のほうが、MTF値の平均値が高い傾向にあるという結果が出た。また、本実施形態のフォーカス調節は、MTF値が小さい(例えば、0〜20)場合の頻度が、目視によるフォーカス調節の場合の頻度よりも小さいことが分かる。すなわち、一定レベル以上の合焦度で、フォーカスを調節することができる。

0047

以上詳細に説明したように本実施形態のプロジェクター100は、投射光学系350と、レンズ駆動部353と、撮影部10と、評価値算出部701及び表示制御部703を有する制御部700とを備えている。投射光学系350は、スクリーンSCに画像を投射する。レンズ駆動部353は、入力操作部90の操作に応じてフォーカスリング352を回転させ、投射光学系350の投射レンズ351のレンズ位置を調整する。撮影部10は、スクリーンSCを撮影する。評価値算出部701は、撮影部10の撮影画像のコントラストを評価する評価値を算出する。表示制御部703は、入力操作部90の操作に応じてフォーカス調節が行われた場合に、フォーカス調節後に算出された評価値と、フォーカス調節前に算出された評価値の最大値との差分に対応する画像をスクリーンSCに投射させる。
本実施形態によれば、プロジェクターのフォーカス調節を行う場合に、フォーカスの合い具合を表す画像を投射面に投射することができる。従って、フォーカスの合い具合を、ユーザーに分かりやすく示すことができる。

0048

また、本実施形態のプロジェクター100は、記憶部750を備えている。評価値算出部701は、入力操作部90の操作に応じてフォーカス調節が行われた場合に、フォーカス調節後に撮影部10が撮影した撮影画像について評価値算出部701が算出した評価値を記憶部750に記憶させる。最大値検出部702は、記憶部750に記憶された複数の評価値に基づいて評価値の最大値を求める。
本実施形態によれば、評価値の最大値を検出することができ、フォーカス調節後の評価値と最大値との差分に対応する画像をスクリーンSCに投射することができる。

0049

また、表示制御部703は、評価値の最大値を求めるまでは、評価値の初期値とフォーカス調節後に評価値算出部701が算出した評価値との差分に対応する画像を投射させる。また、表示制御部703は、評価値の最大値が得られた後は、評価値の最大値とフォーカス調節後に評価値算出部701が算出した評価値との差分に対応する画像を投射させる。
本実施形態によれば、最大値が求められるまでは、評価値の初期値とフォーカス調節後の評価値との差分を表す画像が表示されるので、評価値の初期値とフォーカス調節後の評価値との差分をユーザーに認識させることができる。また、評価値の最大値が得られた後は、評価値の最大値とフォーカス調節後の評価値との差分に対応する画像が表示されるので、評価値の最大値とフォーカス調節後の評価値との差分をユーザーに認識させることができる。

0050

また、画像は複数の図形を含み、表示制御部703は、複数の図形間の距離を差分に対応させた画像をスクリーンSCに投射させる。従って、図形間の距離によってフォーカス調節後の評価値と、評価値の初期値又は最大値との差分を表示することができる。このため、ユーザーが差分を認識しやすい画像を表示することができる。

0051

また、表示制御部703は、画像における図形間の距離を、予め設定された複数段階の距離から選択して画像を投射させる。表示制御部703は、フォーカス調節後に、記評価値の差分に対応して画像における図形間の距離を変化させる場合に、評価値の差分の変化量に対してヒステリシス特性を有する。従って、ジッター等による画像の変動を抑制することができる。

0052

また、表示制御部703は、フォーカス調節後の評価値に基づいて、合焦したと判定した場合に、図形を異なる形状とした画像を投射させる。従って、合焦したと判定される場合をユーザーに容易に認識させることができる。

0053

上述した実施形態は、本発明の好適な実施の形態である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施が可能である。
例えば、フォーカス調節処理の初期段階では、図17(A)又は(B)に示す画像をスクリーンSCに表示させて、操作レバーの操作方向をユーザーに指示するようにしてもよい。図17(A)及び(B)に示す画像は、フォーカスがスクリーンSCに合っていない、画像がぼけた状態でも、ユーザーが操作レバーの操作方向を理解することができるように、矢印で操作レバーの操作方向を示している。フォーカス調節処理の初期段階において、図17(A)及び(B)に示す画像を適宜表示させて、操作レバーを動かすようにユーザーに促す。これによって、評価値が最大値を示す合焦位置を検出しやすくすることができる。

0054

また、上述した実施形態では、フォーカスの合い具合を表すUI画像220をスクリーンSCに投射していたが、フォーカスの合い具合をスピーカー20から音声出力してもよい。また、フォーカスの合い具合をUI画像220によりスクリーンSCに表示すると共に、スピーカー20から音声出力してもよい。制御部700は、フォーカス調節後の評価値に基づいて、フォーカスの合い具合を表す音声信号をスピーカー20から出力する。例えば、フォーカスの合い具合に応じて、音声の出力音量を変更したり、所定の音声を出力する回数によってフォーカスの合い具合をユーザーに通知してもよい。

0055

最大値検出部702が最大値を取得する前と取得した後における、合焦方向しきい値及び非合焦方向しきい値を以下のように設定してもよい。
図18(A)に、最大値検出部702が評価値の最大値を取得する前における、UI画像220と、合焦方向しきい値及び非合焦方向しきい値との関係の一例を示す。矢印線40の左側に、合焦方向しきい値と画像番号との対応関係を示し、矢印線40の右側に、非合焦方向しきい値と画像番号との対応関係を示す。UI画像220間の区切りを示すしきい値は、合焦方向と非合焦方向とで同一の値ではない。
例えば、最大値検出部702が最大値を取得する前であって、しきい値として合焦方向しきい値を使用する場合、表示制御部703は、差分が「100」以上の場合に、画像番号7のUI画像220を生成する。同様に、表示制御部703は、差分が「100」よりも小さく、「50」以上の場合に、画像番号8のUI画像220を生成する(これ以降は省略する)。また、最大値検出部702が最大値を取得する前であって、しきい値として非合焦方向しきい値を使用する場合、表示制御部703は、差分が「95」以上の場合に、画像番号7のUI画像220を生成する。同様に、表示制御部703は、差分が「95」よりも小さく、「45」以上の場合に、画像番号8のUI画像220を生成する(これ以降は省略する)。なお、最大値取得前においては、画像番号が大きくなるほど、画像番号を区切るしきい値が小さくなる。

0056

図18(B)に、最大値検出部702が評価値の最大値を取得した後における、UI画像220と、合焦方向しきい値及び非合焦方向しきい値との関係の一例を示す。矢印線40の左側に、合焦方向しきい値と、画像番号との対応関係を示し、矢印線40の右側に、非合焦方向しきい値と、画像番号との対応関係を示す。UI画像220間の区切りを示すしきい値は、合焦方向と非合焦方向とで同一の値ではない。
例えば、最大値検出部702が最大値を取得した後であって、しきい値として合焦方向しきい値を使用する場合、表示制御部703は、差分が「0」以上、「2」以下の場合に、画像番号1のUI画像220を生成する。同様に、表示制御部703は、差分が「2」よりも大きく、「4」以下の場合に、画像番号2のUI画像220を生成する(これ以降は省略する)。また、最大値検出部702が最大値を取得した後であって、しきい値として非合焦方向しきい値を使用する場合、表示制御部703は、差分が「0」以上、「3」以下の場合に、画像番号1のUI画像220を生成する。同様に、表示制御部703は、差分が「3」よりも大きく、「5」以下の場合に、画像番号2のUI画像220を生成する(これ以降は省略する)。なお、最大値取得後においては、画像番号が大きくなるほど、画像番号を区切るしきい値が大きくなる。

0057

上述したように、最大値取得前(図10のステップS15及びS17)に使用されるしきい値は、第1範囲のしきい値である。第1範囲とは、例えば、図5に示す画像番号7〜10のUI画像220の判定に用いるしきい値である。そして、ステップS15では、図18(A)に示す矢印線40の左側に示す合焦方向しきい値を用いてフォーカスの合い具合を表すUI画像220を生成し、ステップS17では、図18(A)に示す矢印線40の右側に示す非合焦方向しきい値を用いてフォーカスの合い具合を表すUI画像220を生成する。

0058

また、最大値取得後(図11のステップS23及びS25)に使用されるしきい値は、第2範囲のしきい値である。第2範囲とは、例えば、図5に示す画像番号1〜10のUI画像220の判定に用いるしきい値である。そして、ステップS23では、図18(B)に示す矢印線40の右側に示す非合焦方向しきい値を用いてフォーカスの合い具合を表すUI画像220を生成し、ステップS25では、図18(B)に示す矢印線40の左側に示す合焦方向しきい値を用いてフォーカスの合い具合を表すUI画像220を生成する。なお、ステップS23又はS25において生成したUI画像220が、合焦状態を示す画像番号1のUI画像220であった場合、表示制御部703は、ステップS26にてアシスト処理を終了させるようにしてもよい。

0059

10…撮影部、20…スピーカー(音声出力部)、30…画像投射光学系、50…画像処理動作回路、70…制御装置、90…入力操作部、100…プロジェクター、200…調整用画像、210…パターン画像、220…UI画像、310…照明光学系、311…光源ランプ、312…ランプ駆動部、330…液晶パネル、350…投射光学系(投射部)、351…投射レンズ、352…フォーカスリング、353…レンズ駆動部(フォーカス調節部)、510…A/D変換部、520…画像表示処理部、540…液晶パネル駆動部、700…制御部、701…評価値算出部、702…最大値検出部、703…表示制御部(制御部)、750…記憶部、SC…スクリーン。

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