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図面 (6)

課題

PSF1遺伝子の発現抑制活性を通じた、より効果的ながん治療手段の提供。

解決手段

PSF1遺伝子発現抑制活性を有する、ウバユリ含水低級アルコール抽出物を含む、PSF1遺伝子発現抑制剤。がんの予防又は治療剤である、該PSF1遺伝子発現抑制剤。ウバユリの葉からの含水低級アルコール抽出物が好ましい。

概要

背景

従来、がん組織は、性質が一様ながん細胞集団によって構成されると考えられていた。しかし、近年、がん細胞の中には、他のがん細胞と比較して、高い浸潤能転移能、及び放射線療法化学療法に対する抵抗性を示す細胞が存在することが判明してきた。このような特徴を有するがん細胞は、胚性幹細胞のような未分化細胞と同様の遺伝子を発現し、遺伝子発現が異なる分化したがん細胞を産生することから、がん幹細胞と呼ばれるようになってきた(非特許文献1及び2)。

がん幹細胞と他のがん細胞との大きな違いは、がん幹細胞は一つの細胞でもがん組織を形成することができるのに対して、がん細胞はがん組織を構築できないことである。よって、多くのがん細胞が治療によって死滅したとしても、がん幹細胞が残存すれば、再発の原因となる。また、がんの薬剤耐性に関して、継続的な治療の過程で、がん細胞は薬剤抵抗性を獲得すると考えられてきた。確かに、治療薬に対する反応として、そのような細胞が出現してくることも考えられる。しかし、近年、がんの原発巣において、予め治療抵抗性を有する細胞が存在することが明らかになり、これががん幹細胞であることが判明してきた(非特許文献3)。

以上のような知見の下、がん幹細胞を効果的に制御するがんの治療法の開発が期待されている。がん幹細胞は、「様々な細胞内生シグナル活発にしていること」、「未分化性を維持する機構を有すること」、及び「自己複製能を有すること」という特徴を有する。特に、後者の二つは幹細胞性と呼ばれる。そこで、がん幹細胞を治療可能ながん細胞に分化誘導し、従来の抗がん剤でがん細胞を殺傷する方法や、がん幹細胞の自己複製を抑制して、がんの成長を抑制する方法等が検討されている。

現在開発中のがん幹細胞をターゲットとした治療薬として、例えば、cMyc経路、Stat3
経路、βカテニン経路など様々な細胞内シグナルを抑制する、いわゆるマルチキナーゼ阻害剤がある。また、がん幹細胞の未分化性にnotch受容体活性化が関与しているという
知見から、notch受容体活性を抑制して、がん幹細胞をがん細胞に分化させる方法も提案
されている(特許文献1)。更に、近年、Sonic hedgehog (shh) が胎児期器官形成
際に、細胞増殖、分化、生存に関わる細胞シグナル伝達物質であり、様々ながん細胞(例えば、慢性白血病肺がん乳がん膵がん肝がんモデル髄様がん)におけるがん幹細胞の維持に寄与していることが示唆され、Shhを阻害する化合物を用いた前立腺がん
対する治療有効性が提案されている(非特許文献4)。しかし、これらの手法によるがん幹細胞への作用は未だ確認されていない。

がん幹細胞に特有な細胞生存に関わる細胞内シグナルは、今のところ見つかっていない。即ち、がん幹細胞で利用されている細胞生存シグナルは、がん幹細胞以外の正常細胞においても幹細胞の細胞生存に重要な分子である。よって、このような生存シグナルを遮断すれば、正常組織の幹細胞も死滅させることが考えられる。幹細胞の未分化性を維持する分子機序についても、がん幹細胞に特異的なものは見つかっていない。よって、がん幹細胞の未分化性維持分子の阻害は、正常組織の幹細胞の分化をも誘導してしまうため、正常の幹細胞の枯渇につながることが懸念される。

ところで、PSF1(partner of sld five 1)は、未分化幹細胞の急速な自己複製に機能
していることが報告されており(非特許文献5及び6)、がん組織においてもその発現が報告されている(非特許文献7〜9)。近年、PSF1遺伝子をクローニングし、そのプロモーターの下流にEGFP蛍光蛋白をコードする遺伝子を機能的に連結させた肺癌細胞株(Lewis
Lung Carcinoma;LLC)及び大腸がん細胞株(colon26)が作製された(非特許文献10)。そして、これらの細胞を用いた試験により、(1)PSF1の転写活性の高い高陽性細胞は、マウス再移植すると、少数細胞でも造腫瘍能を有し、マトリックス成分を溶解して浸潤する能力が高く、強い転移活性を有すること、(2)マウス腫瘍組織のPSF1陽性がん幹細胞と、ヒト腫瘍組織のPSF1陽性がん細胞の局在が、腫瘍内血管の近傍に位置するという共通性があること、(3)ヒト細胞におけるPSF1遺伝子をRNAi法によってノックダウンすると、細胞周期が停止又は遅延すること、及び(4)PSF1転写活性が高い高陽性細胞は、低陽性細胞と比べ、胚性幹細胞に特有な遺伝子の発現が高いことが確認されている(非特許文献11)。更に、マウスへの抗がん剤の投与試験によって、PSF1高発現細胞が抗がん剤抵抗性を増強してくることが報告されている(非特許文献11)。

概要

PSF1遺伝子の発現抑制活性を通じた、より効果的ながんの治療手段の提供。PSF1遺伝子発現抑制活性を有する、ウバユリ含水低級アルコール抽出物を含む、PSF1遺伝子発現抑制剤。がんの予防又は治療剤である、該PSF1遺伝子発現抑制剤。ウバユリの葉からの含水低級アルコール抽出物が好ましい。

目的

本発明は、PSF1遺伝子の発現抑制活性を通じた、より効果的ながんの治療手段を提供する

効果

実績

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請求項1

請求項2

がんの予防又は治療剤である、請求項1に記載のPSF1遺伝子発現抑制剤。

請求項3

がんが、脳腫瘍乳がん呼吸器がん、消化器がん泌尿器系腫瘍女性性器腫瘍、及び血液腫瘍から成る群より選択される1種以上である、請求項2に記載のPSF1遺伝子発現抑制剤。

請求項4

ウバユリがウバユリの葉である、請求項1〜3のいずれかに記載のPSF1遺伝子発現抑制剤。

請求項5

PSF1遺伝子発現抑制活性を有する、ウバユリの含水低級アルコール抽出物が濃縮された食品

請求項6

PSF1遺伝子発現抑制活性を有する、ウバユリの含水低級アルコール抽出物のPSF1遺伝子発現抑制させるための使用(但し、ヒトに対する医療行為を除く)。

技術分野

0001

本発明は、抗がん剤、より詳細には、がん幹細胞増殖抑制に効果的な抗癌剤及びその利用等に関する。

背景技術

0002

従来、がん組織は、性質が一様ながん細胞集団によって構成されると考えられていた。しかし、近年、がん細胞の中には、他のがん細胞と比較して、高い浸潤能転移能、及び放射線療法化学療法に対する抵抗性を示す細胞が存在することが判明してきた。このような特徴を有するがん細胞は、胚性幹細胞のような未分化細胞と同様の遺伝子を発現し、遺伝子発現が異なる分化したがん細胞を産生することから、がん幹細胞と呼ばれるようになってきた(非特許文献1及び2)。

0003

がん幹細胞と他のがん細胞との大きな違いは、がん幹細胞は一つの細胞でもがん組織を形成することができるのに対して、がん細胞はがん組織を構築できないことである。よって、多くのがん細胞が治療によって死滅したとしても、がん幹細胞が残存すれば、再発の原因となる。また、がんの薬剤耐性に関して、継続的な治療の過程で、がん細胞は薬剤抵抗性を獲得すると考えられてきた。確かに、治療薬に対する反応として、そのような細胞が出現してくることも考えられる。しかし、近年、がんの原発巣において、予め治療抵抗性を有する細胞が存在することが明らかになり、これががん幹細胞であることが判明してきた(非特許文献3)。

0004

以上のような知見の下、がん幹細胞を効果的に制御するがんの治療法の開発が期待されている。がん幹細胞は、「様々な細胞内生シグナル活発にしていること」、「未分化性を維持する機構を有すること」、及び「自己複製能を有すること」という特徴を有する。特に、後者の二つは幹細胞性と呼ばれる。そこで、がん幹細胞を治療可能ながん細胞に分化誘導し、従来の抗がん剤でがん細胞を殺傷する方法や、がん幹細胞の自己複製を抑制して、がんの成長を抑制する方法等が検討されている。

0005

現在開発中のがん幹細胞をターゲットとした治療薬として、例えば、cMyc経路、Stat3
経路、βカテニン経路など様々な細胞内シグナルを抑制する、いわゆるマルチキナーゼ阻害剤がある。また、がん幹細胞の未分化性にnotch受容体活性化が関与しているという
知見から、notch受容体活性を抑制して、がん幹細胞をがん細胞に分化させる方法も提案
されている(特許文献1)。更に、近年、Sonic hedgehog (shh) が胎児期器官形成
際に、細胞増殖、分化、生存に関わる細胞シグナル伝達物質であり、様々ながん細胞(例えば、慢性白血病肺がん乳がん膵がん肝がんモデル髄様がん)におけるがん幹細胞の維持に寄与していることが示唆され、Shhを阻害する化合物を用いた前立腺がん
対する治療有効性が提案されている(非特許文献4)。しかし、これらの手法によるがん幹細胞への作用は未だ確認されていない。

0006

がん幹細胞に特有な細胞生存に関わる細胞内シグナルは、今のところ見つかっていない。即ち、がん幹細胞で利用されている細胞生存シグナルは、がん幹細胞以外の正常細胞においても幹細胞の細胞生存に重要な分子である。よって、このような生存シグナルを遮断すれば、正常組織の幹細胞も死滅させることが考えられる。幹細胞の未分化性を維持する分子機序についても、がん幹細胞に特異的なものは見つかっていない。よって、がん幹細胞の未分化性維持分子の阻害は、正常組織の幹細胞の分化をも誘導してしまうため、正常の幹細胞の枯渇につながることが懸念される。

0007

ところで、PSF1(partner of sld five 1)は、未分化幹細胞の急速な自己複製に機能
していることが報告されており(非特許文献5及び6)、がん組織においてもその発現が報告されている(非特許文献7〜9)。近年、PSF1遺伝子をクローニングし、そのプロモーターの下流にEGFP蛍光蛋白をコードする遺伝子を機能的に連結させた肺癌細胞株(Lewis
Lung Carcinoma;LLC)及び大腸がん細胞株(colon26)が作製された(非特許文献10)。そして、これらの細胞を用いた試験により、(1)PSF1の転写活性の高い高陽性細胞は、マウス再移植すると、少数細胞でも造腫瘍能を有し、マトリックス成分を溶解して浸潤する能力が高く、強い転移活性を有すること、(2)マウス腫瘍組織のPSF1陽性がん幹細胞と、ヒト腫瘍組織のPSF1陽性がん細胞の局在が、腫瘍内血管の近傍に位置するという共通性があること、(3)ヒト細胞におけるPSF1遺伝子をRNAi法によってノックダウンすると、細胞周期が停止又は遅延すること、及び(4)PSF1転写活性が高い高陽性細胞は、低陽性細胞と比べ、胚性幹細胞に特有な遺伝子の発現が高いことが確認されている(非特許文献11)。更に、マウスへの抗がん剤の投与試験によって、PSF1高発現細胞が抗がん剤抵抗性を増強してくることが報告されている(非特許文献11)。

0008

特表2012-501626

先行技術

0009

Ben-Porath I et al., Nat. Genet. 2008; 40: 499-507
Somervaille TC et al., Cell Stem Cell 2009; 4: 129-40
Visvader JE, Lindeman GJ, Nat Rev Cancer 2008; 8: 755-68
Nanta R et al., Oncogenesis 2, e42,2013
Ueno M et al., Mol Cell Biol 2005; 25: 10528-32
Ueno M et al., Blood 2009; 113: 555-62
Obama Kら, Oncol Rep 2005; 14: 701-6
Hayashi R et al, Genomics Proteomics Bioinformatics 2006; 4: 156-64;
Ryu B et al.,PLoS One 2007; 2: e594
Nagahama Y et al., Cancer Res 70, 1215-1224, 2010
Matsui T et al., Am J Pathol 182; 1790-1799, 2013

発明が解決しようとする課題

0010

上記に加え、PSF1陽性細胞の遺伝子発現パターンは、がん幹細胞マーカーといわれているCD44強陽性細胞の遺伝子発現パターンと一致することを本発明者等は確認した。以上から、PSF1遺伝子の発現を抑制することにより、がん細胞の腫瘍形成能、浸潤能、及び転移能といった能力を抑え、がんを効果的に治療することが可能であることが分かる。これは、PSF1遺伝子は、がん細胞の中でもがん幹細胞において高い発現が見られることから、PSF1遺伝子を標的とすることにより、がん細胞の根源であるがん幹細胞の活動を封じ込めることができるためである。ところが、PSF1遺伝子の発現抑制を通じた抗癌剤は未だ報告されていない。そこで、本発明は、PSF1遺伝子の発現抑制活性を通じた、より効果的ながんの治療手段を提供することを一つの目的とする。

課題を解決するための手段

0011

本発明者らは、PSF1遺伝子の発現抑制活性を有する物質の探索を行ったところ、特定の植物抽出物にその活性があること、及び、特定の植物抽出物は、PSF1遺伝子発現細胞の細胞死を即時に誘導することなくPSF1遺伝子の発現を抑制することを見出した。このような知見に基づき、本発明者等は更なる試験を重ね、特定の植物抽出物ががん幹細胞を含むが
ん細胞の細胞分裂周期を停止又は遅延させ、休眠させることにより、その腫瘍増殖を抑制することを確認し、本発明を完成するに至った。

0012

代表的な本発明を以下に示す。
項1.
PSF1遺伝子発現抑制活性を有する、ウバユリタネツケバナ、及びPandanus polycephalusから成る群より選択される1種以上の植物の抽出物を含む、PSF1遺伝子発現抑制剤
項2.
がんの予防又は治療剤である、項1に記載のPSF1遺伝子発現抑制剤。
項3.
がんが、脳腫瘍、乳がん、呼吸器がん、消化器がん泌尿器系腫瘍、女性性器腫瘍、及び血液腫瘍から成る群より選択される1種以上である、項2に記載のPSF1遺伝子発現抑制剤。
項4.
該抽出物が、アルコール抽出物である、項1〜3のいずれかに記載のPSF1遺伝子発現抑制剤。
項5.
該抽出物が、タネツケバナの脂肪酸級アルキルエステル溶媒抽出物又は塩化脂肪族低級炭化水素溶媒抽出物である、項1〜3のいずれかに記載のPSF1遺伝子発現抑制剤。
項6.
該抽出物が、ウバユリ又はPandanus polycephalusの葉の抽出物である、項1〜4のいず
れかに記載のPSF1遺伝子発現抑制剤。
項7.
PSF1遺伝子発現抑制活性を有する、ウバユリ、タネツケバナ、及びPandanus polycephalusから成る群より選択される1種以上の植物の抽出物が濃縮された食品
項8.
PSF1遺伝子発現抑制活性を有する、ウバユリ、タネツケバナ、及びPandanus polycephalusから成る群より選択される1種以上の植物の抽出物のPSF1遺伝子発現抑制させるための
使用(但し、ヒトに対する医療行為を除く)。
項9.
PSF1遺伝子発現抑制活性を有する、ウバユリ、タネツケバナ、及びPandanus polycephalusから成る群より選択される1種以上の植物の抽出物を、PSF1遺伝子発現抑制が必要な対
象に投与することを含む、癌の治療方法

発明の効果

0013

本発明により、PSF1遺伝子の発現を抑制し、がんを効果的に治療することが可能となる。これは、PSF1遺伝子活性を抑制することにより、通常のがん細胞だけでなく、がん幹細胞の活動を有意に抑制し(又はこれらの細胞を休眠させ)、がんの腫瘍形成能だけでなく、浸潤能及び転移能をも効果的に抑制することができる為である。従って、本発明により、がんの悪性化又は重篤化を予防することができる。また、PSF1遺伝子の発現抑制(特に、中程度の発現抑制)は、正常な細胞には顕著な影響を示さないため、本発明は、より安全な、患者にとって負担の少ないがんの治療手段となる。

図面の簡単な説明

0014

種抽出物をLLC細胞に添加して16時間培養した後の、細胞の形態を示す顕微鏡写真である。1はネガティブコントロールDMSO)、2はウバユリ抽出物を添加した場合、3はタネツケバナ抽出物を添加した場合、4はPandanus polycephalus抽出物を添加した場合、5はポジティブコントロール(Rhus taitensis抽出物を添加した場合)である。
PSF1プロモーター制御下にEGFP蛍光蛋白を発現するLLC細胞に各種抽出物を添加し、EGFPの発現強度及びPI染色強度フローサイトメトリー解析した結果を示す。1はネガティブコントロール(DMSOの添加)、2はウバユリ抽出物を添加した場合、3はタネツケバナ抽出物を添加した場合、4はPandanus polycephalus抽出物を添加した場合、5はポジティブコントロール(Rhus taitensis抽出物の添加)である。
各種抽出物をLLC細胞に添加し、細胞内のPSF1mRNAの発現量をリアルタイムPCRで解析した結果を示す。DMSO添加に比べ、ウバユリ、タネツケバナ、Pandanus polycephalusから抽出したエキスを添加した細胞ではPSF1遺伝子の発現が減弱している。1はネガティブコントロール(DMSOの添加)、2はウバユリ抽出物を添加した場合、3はタネツケバナ抽出物を添加した場合、4はPandanus polycephalus抽出物を添加した場合である。縦軸は、コントロールを基準としたPSF1 RNAの相対発現量を示す。
各種抽出物を種々のヒトがん細胞[glioma (U87MG), breast cancer (MCF7), lung cancer (EBC1), gastric cancer (HGC-27), colon cancer (HT29), prostate cancer (PC3), cervical cancer (HELA), leukemia (MEG01)[()内は細胞株名を示す]]に添加し、細胞内のPSF1 mRNAの発現量をリアルタイムPCRで解析した結果を示す。1はネガティブコントロール(DMSOの添加)、2はウバユリ抽出物を添加した場合、3はタネツケバナ抽出物を添加した場合、4はPandanus polycephalus抽出物を添加した場合である。縦軸は、コントロールを基準としたPSF1 RNAの相対発現量を示す。
マウス肺がん細胞株(KLN205細胞株)を用いたがん発生モデルにおいて、マウスに各種抽出物を投与した際に、に形成される腫瘍塊の数を計算した結果を示す。1はネガティブコントロール(DMSOの投与)、2はウバユリ抽出物を投与した場合、3はタネツケバナ抽出物を投与した場合、4はPandanus polycephalus抽出物を投与した場合である。バーの上に記載した数は、3回の実験平均値を示している。

0015

本書に開示される発明に関して、「ウバユリ」とは、ユリ科(Liliaceae)ウバユリ属
(Cardiocrinum)に属する植物であり、大型の白花をつける多年草で、日本の西部に分布するウバユリ(Cardiocrinum cordatum)、日本の東部に分布するオオウバユリ(Cardiocrinum cordatum var.glehnii)、及びヒマラヤから中国に分布するヒマラヤウバユ
リ(Cardiocrinum giganteum)が含まれる。ウバユリは、ウバユリ属に属する植物であれば特に制限されないが、好ましくはウバユリ(Cardiocrinum cordatum)及び/又はオオ
ウバユリ(Cardiocrinum cordatum var.glehnii)である。

0016

本書に開示される発明に関して、「タネツケバナ」とは、アブラナ科タネツケバナ属の植物であり、タネツケバナ(Cardamine scutata)及びオオバタネツケバナ(Cardamine regeliana)が含まれる。「Pandanus polycephalus」とは、タコノキ科タコノキ属の植物
である。

0017

上述する植物は、いずれかのみを抽出物の原料として使用しても良く、2種以上を適宜組み合わせて使用しても良い。

0018

抽出に供される植物の部位は、特に限定されず、全草、地上部、葉、樹皮、根、果実、種子、種皮、及び花等から適宜選択することができる。より高いPSF1遺伝子の発現阻害活性を有する抽出物を得るという観点から、ウバユリの抽出物は、ウバユリの葉の抽出物であることが好ましい。タネツケバナの抽出物は、その全草の抽出物であることが好ましい。Pandanus polycephalusの抽出物は、Pandanus polycephalusの葉の抽出物であることが好ましい。

0019

植物の抽出物は、公知の抽出方法を任意に選択し、組み合わせて実施することにより得ることができる。例えば、植物又はその一部をそのまま又は乾燥後、粉砕又は細切し、溶媒を用いてバッチ式又は連続式で抽出することができる。

0020

抽出溶媒は、任意の溶媒を選択して使用することができる。例えば、水;エタノールメタノールプロパノールイソプロパノール等の低級アルコール溶媒;1,3−ブチレングリコールプロピレングリコールジプロピレングリコールグリセリン等の多価アルコール溶媒エチルエーテルプロピルエーテル等のエーテル溶媒酢酸メチル酢酸エチル酢酸ブチル等のエステル溶媒アセトンメチルエチルケトン等のケトン溶媒ジクロロメタンクロロホルムのようなメタン誘導体、1,1,1−トリクロロエタンのようなエタン誘導体、あるいはテトラクロロエチレンのようなエチレン誘導体である塩化脂肪族炭化水素溶媒等を挙げることができる。これらの溶媒は、単独、混合、又は組み合わせて用いることができる。ウバユリの抽出物を得る為の好ましい溶媒としては、夾雑物含量を低減させ、有効成分濃度を高めるという観点から、アルコール溶媒、より好ましくは低級アルコール溶媒、更に好ましくはエタノール、より更に好ましくは含水エタノール(例えば、60〜90v%エタノール)を挙げることができる。タネツケバナの抽出物を得る為の好ましい溶媒としては、上記と同様の観点から、低極性溶媒(例えば、酢酸エチル及びクロロホルム等)及びアルコール溶媒が上げられ、より好ましくはエステル溶媒、塩化脂肪族炭化水素溶媒、及び低級アルコール溶媒、更に好ましくは脂肪酸低級アルキルエステル溶媒、塩化脂肪族低級炭化水素溶媒、及びエタノールである。

0021

抽出に使用する溶媒の量は適宜選択することができ、通常、原料に対し、好ましくは1〜100倍量の抽出溶媒を使用すればよい。抽出温度も適宜、目的に応じて決定すればよいが、水抽出の場合は通常、好ましくは4〜130℃、より好ましくは25〜100℃である。溶媒中にエタノールが含まれる場合は4〜70℃の範囲が好適である。非アルコール系有機溶媒を用いる場合は、4℃〜還流温度で抽出を行うことが好ましい。

0022

抽出時間は、抽出効率を考慮して設定することができる。例えば、数分〜数日、好ましくは30分〜10時間の範囲となるように、原料、抽出溶媒、抽出温度を設定することができる。抽出操作は、例えば、攪拌しながら又は静置して行えばよく、必要に応じて数回繰り返してもよい。更に、必要に応じて、ろ過、遠心分離、濃縮、限外ろ過等の処理を組み合わせて、PSF1遺伝子発現阻害活性を有する抽出物を得ることができる。

0023

抽出物は、そのままでも使用することができるが、濃縮、乾固した物を水、極性溶媒、又は非極性溶媒に再度溶解して使用することもできる。抽出物は、生理作用を損なわない範囲で、脱色、脱臭脱塩等の精製処理や、液液分配カラムクロマトグラフィー等による分画処理、更なる精製処理を行った後に用いることもできる。

0024

抽出物のPSF1遺伝子発現の抑制活性は、任意の手法で測定することができるが、例えば、後述する実施例に示すように、PSF1遺伝子プロモーター制御下にEGFPを発現するように構築された株化細胞(例えば、LLC細胞)を用いて測定することができる。

0025

当該抽出物は、PSF1遺伝子発現抑制活性を有するため、PSF1遺伝子発現抑制剤、或いは、がんの予防又は治療剤として利用することが出来る。PSF1遺伝子発現抑制剤は、上記植物抽出物自体(例えば、生薬)であっても、植物抽出物と他の成分とを組み合わせた製剤(例えば、漢方薬)であっても良い。また、PSF1遺伝子発現抑制剤は、食品の形態であってもよい。食品には、一般食品及び機能性食品(例えば、健康食品、健康補助食品、病者用食品、栄養補助食品保健機能食品特定保健用食品栄養機能食品等)が含まれる。

0026

PSF1遺伝子発現抑制剤をがんの予防又は治療剤として利用する場合、がんの種類は特に制限されず、任意に選択することができる。例えば、がんは、脳腫瘍(例えば、神経膠腫)、乳がん、呼吸器がん(例えば、肺がん)、消化器がん(例えば、大腸がん胃がん)、泌尿器系腫瘍(例えば、前立腺がん)、女性性器腫瘍(例えば、子宮頸がん)、及び血
液腫瘍(例えば、白血病)から成る群より選択される1種以上であり得る。一実施形態において、予防又は治療の対象として好ましいがんの種類は、肺がん、子宮頸がん、大腸がん、胃がん、及び神経膠腫である。

0027

PSF1遺伝子発現抑制剤、或いは、がんの予防又は治療剤の形態は特に制限されず、例えば、液状、ペースト状、ゲル状、固体状粉末状等の任意の形態とすることが出来る。使用目的に応じて、植物抽出物は薬学的に許容可能な各種の担体と配合し、所望により溶剤分散剤乳化剤緩衝剤、安定剤、賦形剤結合剤崩壊剤滑沢剤等を加えて、錠剤顆粒剤散剤粉末剤カプセル剤等の固形剤、通常液剤懸濁剤乳剤等の液剤とすることができる。

0029

PSF1遺伝子発現抑制活性を有する抽出物を医薬とする場合の抽出物の配合量は、疾患の程度、患者年齢等によって相違し、実験的に定めることが好ましい。例えば、PSF1遺伝子発現抑制活性を有する抽出物を有効成分とする経口製剤の場合は、大人一人(60kg体重)当たり一日量として、5mg〜30g程度であり、20mgないし10g程度とすることが好ましく、1日1回ないし数回に分けて投与することができる。また、血管内投与の場合は、0.5mg〜3g程度、又は2mg〜1g程度とすることが好ましく、この場合も1日1回ないし数回に分けて注射により、または輸液とともに投与することができる。

0030

PSF1遺伝子発現抑制活性を有する抽出物は、それを食品に配合することにより、当該抽出物が濃縮された食品とすることが出来る。食品中に濃縮した状態で配合される当該抽出物の量は、目的に応じて適宜設定することができ、例えば、抽出物の乾燥重量換算で、大人1日の摂取量が、0.1〜30gとなるように設定することが出来る。

0031

以下、実施例により本発明についてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに制限されるものではない。

0032

製造例1:ウバユリ、タネツケバナの抽出物の調製
ウバユリの葉の乾燥物2グラムに80%エタノール20mlを加え、50℃で8時間時々振盪し、室温で一晩静置した。これを濾過し、濾液の一部7mlを50℃で窒素パージを用いて乾燥さ
せ、次いで一晩凍結乾燥させて、ウバユリの抽出物82mgを得た。同様の手順で、80%エタノール20mlを用い、タネツケバナの全草の乾燥物2グラムから得られた濾液の一部10mlを
乾固させ、抽出物231mgを得た。

0033

製造例2:Pandanus polycephalusの抽出物の調製
Pandanus polycephalusの葉の乾燥物100gにメタノール約1リットルを加え、室温で、
時々振盪しながら4日間静置した。これを濾過し、濾液を40〜45℃にてロータリーエバポ
レートを用いて減圧濃縮した。得られた残渣を、真空ポンプを用いて一晩乾燥し、Pandanus polycephalusの抽出物9.83gを得た。

0034

試験例1:細胞形態に基づく細胞死誘導性の検討
PSF1遺伝子プロモーター制御下にEGFPを発現する肺がん細胞株LLC (Cancer Res 70, 1215-1224, 2010)を、大阪大学から入手した。この細胞株を10%胎仔牛由来血清FCS)、100 units/mlのペニシリン、100 μg/mlのストレプトマイシンを添加したDMEM中で、5% CO2、37℃の条件下で培養した。このようにして培養したLLCを104細胞ずつ6well培養皿播種し、2mlの上記培養液中で24時間培養した。上記製造例1及び2で得た各抽出物
最終濃度が100μg/mlとなるようにdimethyl sulfoxide (DMSO; ナカライ テスク社製)に溶解し、2μlをLLCを培養したウェルに添加した。ネガティブコントロールには、DMSOのみを2μl添加した。ポジティブコントロールには、製造例1と同様の方法でRhus taitensisの葉から得た抽出物を終濃度が100μg/mlとなるように添加した。その後、前
培養条件で16時間培養し、細胞の形態を顕微鏡で観察した。結果を図1に示す。ネガティブコントロールの細胞像と同様に、ウバユリ、タネツケバナ、及びP. polycephalusの
抽出物を添加した細胞の形態は特に変化なく、細胞死が誘導されていないことが示された。一方、Rhus taitensisの抽出物を添加した細胞では、細胞死の誘導が確認された。

0035

試験例2:PSF1遺伝子発現抑制作用の検討
試験例1と同じ条件で培養したLLC細胞を5%FCSを含むリン酸緩衝液PBS)で1回洗
浄した後、500μlの5%FCSを含むPBSに分散させた。そこに、propidium iodide(PI:BD Bioscience社製)を2μl加えて穏やかに混和し、室温、暗所で15分間反応させた。その後、細胞をフローサイトメーターFACSCalibur:Becton Dickinson社製)に供し、GFP蛍光強度及びPI蛍光強度についてフローサイトメトリー法を用いて解析した(図
2)。ネガティブコントロールの細胞ではほとんどがGFP陽性PI陰性である。これは、細
胞が生存しており、PSF1の遺伝子が転写され続けていることを意味する。一方、ポジティブコントロールであるRhus taitensisの抽出物を添加した細胞では、PI強度が上昇し、細胞死が誘導されたことが確認された。これらと比較して、ウバユリ、タネツケバナ、Pandanus polycephalusの抽出物を添加した細胞では、PIの強度はさほど上昇せず、GFP強度は低下することが確認された。この結果から、ウバユリ、タネツケバナ、Pandanus polycephalusの抽出物によって、細胞死は誘導されないがPSF1遺伝子のプロモーター活性が抑制
されることが判明した。

0036

試験例3:リアルタイムPCRを用いたPSF1発現抑制作用の検討
定量リアルタイムPCR を用いて、LLC細胞,ヒトglioma細胞(U87MG), breast cancer細胞 (MCF7), lung cancer細胞 (EBC1), gastric cancer細胞 (HGC-27), colon cancer細胞
(HT29), prostate cancer細胞 (PC3), cervical cancer細胞 (HELA),及びleukemia細胞 (MEG01)におけるPSF1遺伝子の発現に対する影響を検討した。試験例1と同様の条件で培
養し、各抽出物で処理したがん細胞から、kit (Qiagen社製)を用いて、トータルRNAを得
た。尚、HT29細胞については、各抽出物を最終濃度が10μg/ml となるように0.2μl添加した。次に、ExScriptRTreagent Kit(タカラ社製)を用いて、回収した各全RNAからcDNAをそれぞれ合成し、得られたcDNAを用いて、PSF1の発現をリアルタイムPCR法によって
解析した。比較対照として解糖系酵素であるGAPDH(Glyceraldehyde-3-phosphate dehydrogenase)のmRNAの発現量も測定した。リアルタイムPCRは、Stratagene Mx300P (Stratagene社製)を用いて実施した。マウスPSF1をPCRで合成する際のプライマーとして、以下の配列を用いた。

0037

5´- CCGGTTGCTTCGGATTAGAG -3´(配列番号1)
5´- CTCCCAGCGACCTCATGTAA -3´(配列番号2)
マウスGAPDHをPCRで合成するためのプライマーとして以下の配列を用いた。
5´- AACTTTGGCATTGTGGAAGG -3´(配列番号3)
5´- GGATGCAGGGATGATGTTCT -3´(配列番号4)
ヒトPSF1をPCRで合成する際のプライマーとして、以下の配列を用いた。
5´- ACCTGTATGACCGCTTGCTTC -3´(配列番号5)
5´- TTCATCTCCTCCCAGTGAC-3´(配列番号6)
ヒトGAPDHをPCRで合成する際のプライマーとして、以下の配列を用いた。
5´- ACCCAGAAGACTGTGGATGG -3´(配列番号7)
5´- CCCTGTTGCTGTAGCCAAAT -3´(配列番号8)

0038

測定結果図3(マウス)及び4(ヒト)に示す。図3及び4に示される結果から、ウバユリ、タネツケバナ、Pandanus polycephalusの各抽出物は、マウス及びヒトのがん細
胞におけるPSF1の発現を抑制することが確認された。特に、ヒトがん細胞を用いた解析結果から、これら抽出物は、脳腫瘍、乳がん、呼吸器がん、消化器がん、泌尿器系腫瘍、女性性器腫瘍、そして血液腫瘍などへの効果が確認され、あらゆる種類のがん種に対してPSF1発現抑制効果を有することが判明した。この結果は、ウバユリ、タネツケバナ、Pandanus polycephalusの各抽出物は、がん細胞/がん幹細胞においてPSF1の発現を抑制し、細
周期を停止させることでがんの休眠化を誘導することを意味する。これまでの解析によれば、PSF1の遺伝子はがんの種類に関係なく発現が亢進しているため、これらのエキスはあらゆるがんの治療に有効であると考えられる。また、がんの悪性化及び重篤化の予防にも有効であることが期待される。

0039

試験例4:マウス肺がん発生モデルを用いたin vivo活性評価の検討
KLN205細胞(マウス扁平上皮肺癌細胞)は独立行政法人理化学研究所から入手した。この細胞を、10%FBS(Hyclon社)、Non-Essential Amino Acids(Lonza社)、ペニシリン(100units/ml ;Invitrogen社)、及びストレプトマイシン(100μg/ml; Invitrogen社)を含
有するEagleMEM(日水製薬社)を用いて培養した。80%コンフレントまで培養後、Trypsin/EDTA(Invitrogen社)により回収し、PBSにて2.0x106細胞/mLに調製した。

0040

7週齢のDBA/2雌性マウス(日本SLC社製)を清水実験材料株式会社より購入し、3日間予備飼育を行い馴化させた。マウスは、温度22±3℃、湿度55±15%、常時オールフレッシュ方式換気照明12hr/day(午前6時より午後6時)に設定した飼育室にて、プラスチック飼育ケージに3匹ずつ収容し飼育した。また、飼料ラボMRストック(日本農産工業)、
水は水道水自動給水装置自由摂取させた。

0041

ソムノペンチル(共立製薬株式会社)にて麻酔を施したマウスの尾静脈より、調製したKLN205細胞を100μL(2.0x105細胞)注射した。注射5日後からDMSOおよびPBSにて10mg/mLに調製したウバユリ、タネツケバナ、及びP. polycephalusの抽出物を腹腔内へマウス1匹あたり200μL投与した。なおDMSOの終濃度は5%であった。各抽出物は1日おきに7回投与し、最終投与から2日後にソムノペンチルにて麻酔を施した後、肺を摘出パラホルムアル
デヒド(和光純薬株式会社)にて組織の固定をおこなった。肺がん発症の評価は、固定した肺を実体顕微鏡下で観察し、1肺表面に確認できる腫瘍塊を合計することで行った。

0042

評価結果を図5に示す。図5に示される結果から明らかなように、コントロールと比べてすべての抽出物により肺に形成される腫瘍塊の数が減少することが判明した。この解析系では、一個のがん細胞が一つの腫瘍塊を形成することが予想される、がん幹細胞による腫瘍形成のモデルと考えられている(T. Kaneko et al., : KLN205 - a murine lung carcinoma cell line. In Vitro, 16 (1980), pp. 884-892)。つまり、PSF1の発現を抑制する抽出物は、がん幹細胞の旺盛な自己複製を抑制し、がんの発症を抑制すると考えられた。また、がんがすでに発症していたとしても、がん幹細胞の自己複製を抑制すればがん細胞の増殖を抑制できることから、がんの予防だけでなくがんの治療にも抽出物質を利用することができると考えられた。

0043

試験例4:抽出条件の検討(ウバユリ)
下記の表1に示す各種の抽出溶媒10mlを用い、上記製造例1と同様の手順で、ウバユリの葉1g(乾燥重量)から抽出物を調製した。但し、「還流」の記載があるものは、還流温度で1時間還流抽出を行った。各抽出物について、試験例1及び2と同様の試験を行い、細胞死誘導活性はなく、PSF1遺伝子発現抑制活性を有するものについて、活性ありと判断した。その結果を表1に示す。

0044

0045

試験例5:ウバユリ、オオウバユリの抽出部位の検討
下記表2に示す通り、ウバユリ又はオオウバユリの各部位の乾燥物1グラムに、80%エタノール10〜15mlを加え、70℃で6時間放置し、濾過後、製造例1の手順に従って、抽出
物を得た。各抽出物について、試験例1及び2と同様の試験を行い、細胞死誘導活性はなく、PSF1遺伝子発現抑制活性を有するものについて、活性ありと判断した。その結果を表2に示す。

0046

0047

試験例6:抽出条件の検討(タネツケバナ)
下記の表3に示す各種の抽出溶媒10mlを用い、上記製造例1と同様の手順で、タネツケバナの葉1g(乾燥重量)から抽出物を調製した。但し、「還流」の記載があるものは、還流温度で1時間還流抽出を行った。各抽出物について、試験例1及び2と同様の試験を行い、細胞死誘導活性はなく、PSF1遺伝子発現抑制活性を有するものについて、活性ありと判断した。その結果を表に示す。

0048

実施例

0049

試験例7:オオバタネツケバナを用いた試験
上記製造例1と同様の方法により、80%エタノール20mlを用いて、オオバタネツケバナ(Cardamine regeliana)の全草の乾燥物2グラムから得られた濾液の一部10mlを乾固させ、抽出物267mgを得た。この抽出物を用いて、上記試験例1及び2と同様の試験を行った
ところ、即時の細胞死誘導活性はなく、PSF1遺伝子の発現抑制活性が確認された。

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