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技術 出血の処置のための赤血球由来微粒子(RMP)の拡大された有用性

出願人 ユニバーシティー・オブ・マイアミ
発明者 ヨーン・エス.・アーンローレンス・エル.・ホーストマンウェンシェ・ジュイ
出願日 2015年3月31日 (4年10ヶ月経過) 出願番号 2015-072421
公開日 2015年9月24日 (4年5ヶ月経過) 公開番号 2015-166348
状態 特許登録済
技術分野 動物,微生物物質含有医薬 化合物または医薬の治療活性
主要キーワード 検温器 ピストンシステム 事前配置 高圧機器 適性検査 潜在価値 吸入排出 事前注文
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (11)

課題

血液凝固血小板活性を増強し、凝血形成を促進する組成物の提供。

解決手段

外傷手術侵襲性処置によって発症した若しくは先天性又は後天性のいずれかの血小板又は凝血障害を含む出血状態に起因して発症した哺乳類における過剰出血を処置かつ予防するための、赤血球膜由来微粒子(RMP)を含む組成物。更に他の細胞由来の微粒子、特に血小板微粒子(PMP)と組み合わせてなる組成物。前記血小板障害が、血小板減少症又は血小板機能不全のいずれかである組成物。

概要

背景

本発明は、血液凝固血小板活性を増強し、かつ凝血形成を促進する赤血球膜由来微粒子(RMP)を含む改良された組成物、及び血小板の異常及び血液凝固に起因するものが挙げられるがこれらに限定されない過剰出血処置するための方法、並びにかかる組成物を製造するための方法に関する。本発明の組成物は、哺乳類において、特に外科的又は医療的侵襲性処置を受ける患者及び失血が相当量あり得る外傷を有する患者において失血を最小限にとどめる上で有用である。RMPは、血液凝固因子欠乏、並びに血小板の数の欠乏(血小板減少症)及び/又は機能の欠乏(血小板機能不全)に起因する止血異常を修正する。

過剰出血は、診療所及び病院の双方において、外傷における致命的な合併症並びに出血の合併症の最も一般的なものの1つである。出血する患者は、手術、外傷、産科婦人科心臓科、神経科血液科等の全ての医学専門領域において主な医学的問題を有する。現在、バンク保存血製剤の輸血が、過剰出血のための処置の主流であるが、輸血は非常に高価であり[1]かつ重篤短期及び長期合併症リスクを伴う。

出血する患者では、タイミングが重要である。患者の管理には迅速な介入治療が基本であるが、血液型の検出、適性検査の実施、及び血液を血液バンクから患者に供給するためには長時間を必要とする場合が多い。したがって、現在採用されているような輸血は、多くの出血する患者の命を救うことができないことが多い。更に、出血の原因が特定される前に、血液製剤を与えねばならない場合が多いために、輸血により出血を止めることができず、出血が続く一方で、単に失血に置き換わるだけである。過剰出血の根本的原因見出すために数日又は数週間の観察が必要とされる場合がある。

出血の処置は、出血の病因に応じて異なる。例えば、(1)低血小板数に起因して過剰出血が発生する場合(血小板減少症)、血小板数を上昇させるための血小板輸血又は他の手段が出血を止めるために使用されねばならない。血小板機能障害の場合(機能不全)には、血小板機能を改善するための処置又は血小板輸血が採用される。(2)13個の凝血因子の1つ以上が低いレベルであるか若しくは欠陥があるか又は阻害されているような血液凝固異常の場合には、欠落する凝血因子が出血を止めるよう供給されねばならない。血友病Aでは、第VIII因子投与されねばならないが、一方血友病Bでは、第IX因子が投与されねばならない。根本の原因を修正するためのこれら特定の治療なしに、出血は止まらないであろうし、患者は終わりのない輸血にさらされることになるであろう。

概要

血液凝固、血小板活性を増強し、凝血形成を促進する組成物の提供。外傷、手術、侵襲性処置によって発症した若しくは先天性又は後天性のいずれかの血小板又は凝血障害を含む出血状態に起因して発症した哺乳類における過剰出血を処置かつ予防するための、赤血球膜由来微粒子(RMP)を含む組成物。更に他の細胞由来の微粒子、特に血小板微粒子(PMP)と組み合わせてなる組成物。前記血小板障害が、血小板減少症又は血小板機能不全のいずれかである組成物。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

RMPを生成するための方法であって、赤血球水性希釈液中に懸濁させて、細胞懸濁液を形成する工程と、前記細胞懸濁液を加圧する工程と、前記加圧された細胞懸濁液をより低い圧力の領域に押出し、前記懸濁された赤血球に剪断力を発生させて、これによって前記懸濁された細胞が粗RMP懸濁液に変換される工程と、任意の全赤血球を前記粗RMP懸濁液から除去して、最終RMP懸濁液を生成する工程と、を含む方法。

請求項2

FrenchPressが、前記細胞懸濁液を加圧しかつ押出すために使用される請求項1に記載の方法。

請求項3

全赤血球が、遠心分離によって前記RMP懸濁液から除去される請求項1に記載の方法。

請求項4

RMPが、遠心分離によって前記粗RMP懸濁液から除去される請求項3に記載の方法。

請求項5

全赤血球が、濾過により前記RMP懸濁液から除去される請求項1に記載の方法。

請求項6

前記懸濁させる工程の前に、前記赤血球を生理食塩水洗浄する工程を更に含む請求項1に記載の方法。

請求項7

前記生理食塩水が、EDTAを更に含む請求項6に記載の方法。

請求項8

前記最終RMP懸濁液を凍結乾燥する工程を更に含む請求項1に記載の方法。

請求項9

前記赤血球が、自己ドナーからのものである請求項1に記載の方法。

請求項10

前記赤血球が、A型−Rhプラス、A型−RhマイナスB型−Rhプラス、B型−Rhマイナス、AB型−Rhプラス、AB型−Rhマイナス、O型−Rhプラス及びO型−Rhマイナスからなる群から選択される請求項1に記載の方法。

請求項11

前記赤血球が、O型−Rhマイナスである請求項10に記載の方法。

請求項12

外傷手術侵襲性処置によって発症した若しくは先天性又は後天性のいずれかの血小板又は凝血障害を含む出血状態に起因して発症した哺乳類における過剰出血を処置かつ予防するための方法であって、RMPを前記哺乳類に投与する工程を含む方法。

請求項13

前記血小板障害が、血小板減少症又は血小板機能不全のいずれかである請求項12に記載の方法。

請求項14

血小板減少症が、免疫系によって、医薬又は薬剤によって、化学療法によって、全身性疾患によって、若しくは骨髄破壊によって発症する請求項13に記載の方法。

請求項15

前記血小板機能不全が、先天性又は後天性のいずれかである請求項13に記載の方法。

請求項16

前記血小板機能不全が、薬剤処置によって発症する請求項15に記載の方法。

請求項17

前記薬剤処置が、血小板機能を害する薬剤での処置である請求項16に記載の方法。

請求項18

前記薬剤が、アスピリンクロピドグレル、他の抗凝血剤及び他の抗血小板剤からなる群から選択される請求項17に記載の方法。

請求項19

前記凝血障害が、先天性又は後天性である請求項12に記載の方法。

請求項20

前記凝血障害が、クマジンヘパリンプロトロンビナーゼ複合体の阻害物質及びダビガトランを含むトロンビンの阻害物質からなる群から選択される抗凝血剤によって発症する請求項19に記載の方法。

請求項21

前記低分子量ヘパリンが、エノキサパリン又はダルテパリンである請求項20に記載の方法。

請求項22

前記プロトロンビナーゼ複合体の阻害物質が、フォンダパリヌクス又はリバロキサバンである請求項20に記載の方法。

請求項23

哺乳類において過剰出血を処置しかつ予防するための方法であって、RMPを他の細胞由来微粒子と組み合わせて前記哺乳類に投与する工程を含む方法。

請求項24

前記他の細胞由来の微粒子がPMPである請求項20に記載の方法。

技術分野

0001

先行出願の相互関連
本出願は、2011年1月28日に出願された米国仮特許出願第61/457,203号明細書の非仮出願であり、これらの利益及び優先権を主張するものである。

0002

米国政府支援
該当なし

0003

本発明は、血液学に関し、具体的には、出血のための新規処置の分野に関する。

背景技術

0004

本発明は、血液凝固血小板活性を増強し、かつ凝血形成を促進する赤血球膜由来微粒子(RMP)を含む改良された組成物、及び血小板の異常及び血液凝固に起因するものが挙げられるがこれらに限定されない過剰出血を処置するための方法、並びにかかる組成物を製造するための方法に関する。本発明の組成物は、哺乳類において、特に外科的又は医療的侵襲性処置を受ける患者及び失血が相当量あり得る外傷を有する患者において失血を最小限にとどめる上で有用である。RMPは、血液凝固因子欠乏、並びに血小板の数の欠乏(血小板減少症)及び/又は機能の欠乏(血小板機能不全)に起因する止血異常を修正する。

0005

過剰出血は、診療所及び病院の双方において、外傷における致命的な合併症並びに出血の合併症の最も一般的なものの1つである。出血する患者は、手術、外傷、産科婦人科心臓科、神経科血液科等の全ての医学専門領域において主な医学的問題を有する。現在、バンク保存血製剤の輸血が、過剰出血のための処置の主流であるが、輸血は非常に高価であり[1]かつ重篤短期及び長期合併症リスクを伴う。

0006

出血する患者では、タイミングが重要である。患者の管理には迅速な介入治療が基本であるが、血液型の検出、適性検査の実施、及び血液を血液バンクから患者に供給するためには長時間を必要とする場合が多い。したがって、現在採用されているような輸血は、多くの出血する患者の命を救うことができないことが多い。更に、出血の原因が特定される前に、血液製剤を与えねばならない場合が多いために、輸血により出血を止めることができず、出血が続く一方で、単に失血に置き換わるだけである。過剰出血の根本的原因見出すために数日又は数週間の観察が必要とされる場合がある。

0007

出血の処置は、出血の病因に応じて異なる。例えば、(1)低血小板数に起因して過剰出血が発生する場合(血小板減少症)、血小板数を上昇させるための血小板輸血又は他の手段が出血を止めるために使用されねばならない。血小板機能障害の場合(機能不全)には、血小板機能を改善するための処置又は血小板輸血が採用される。(2)13個の凝血因子の1つ以上が低いレベルであるか若しくは欠陥があるか又は阻害されているような血液凝固異常の場合には、欠落する凝血因子が出血を止めるよう供給されねばならない。血友病Aでは、第VIII因子投与されねばならないが、一方血友病Bでは、第IX因子が投与されねばならない。根本の原因を修正するためのこれら特定の治療なしに、出血は止まらないであろうし、患者は終わりのない輸血にさらされることになるであろう。

発明が解決しようとする課題

0008

出血患者の命を救うために、適正なコストで、安全かつ迅速に投与され得る薬剤が求められている。理想的な製剤であれば、出血の根本の病因に関係なく、直ちに患者に投与され得る。かかる薬剤は、1世紀にわたる長い探索にもかかわらず未だ利用可能ではない。

0009

新しくより良い製剤が、出血の原因に関係なく全ての状況において出血を迅速に止めるために早急に必要である。かかる製剤は、多くの命を救うであろうし、不必要な輸血及び関連する合併症を回避するであろう。本RMP製剤は、コスト効果が高い汎用止血剤に必要とされる安全性及び有効性の全ての要求に合致する。RMPは、直ちに注入され得、大部分の出血状態の処置で有効である。この目的のために意図された他の製剤と比較して、より安価でありかつより安全であることも期待される。

0010

既に説明したように、血液は救命源であり得るが、需要増大、限定された供給、及びより厳密な規制のために、血液は増々少なくなりかつ高価となっている。国立血液データリソースセンター(National Blood Data Resource Center)によると、年間4,500万人の人々が輸血を受ける。赤血球輸血単独の費用は、1年当たり240億ドルである。これは、血小板及び他の血液製剤を含まないものである。輸血に関連する有害作用のための入院費用は、1年当たり100億ドルを超える[1]。輸血は、アナフィラキシー溶血反応、輸血誘発免疫抑制移植片対宿主疾患、輸血関連急性肺障害(TRALI)及び肝炎HIV及びプリオン疾患(狂病)などの病原菌伝染を含む多くの短期及び長期合併症に関連する。

0011

この状況は、患者集団年齢が上がるにつれて更に悪化するばかりであり得る。例えば、高齢者発症する心臓発作、卒中及び他の血栓症を予防するために、ますます多くの患者が抗凝固療法及び抗血小板療法で処置されている。前者としては、クマジンヘパリン、LMWH(低分子量ヘパリン)、フォンダパリヌクスアリクストラ(Arixtra))並びにダビガトランプラダキサ(Pradaxa))及びリバロキサバン(ザレルト(Xarelto))などの経口トロンビンの新世代若しくはFXa阻害剤が挙げられる。後者としては、アスピリンプラビックスクロピドグレル)及び他の抗血小板薬が挙げられる。これら新しい抗凝血剤及び抗血小板医薬品の全てが、出血を促進する重篤な副作用を有し、したがって出血合併症を増加させて、このために更なる輸血を必要とする。

0012

クマジン及びヘパリンなどの古い世代の薬剤の一部は、解毒剤が存在する。したがって、クマジンの過剰投与からの出血は、ビタミンKで処置され得、ヘパリンは、プロタミンなどの解毒剤で中和され得ることによって、出血を制限する。しかしながら、低分子量ヘパリン、例えば、ラブノックスエノキサパリン)(これは、プロタミンによって部分的に逆転され得る)及びフラグミン(ダルテパリン)、アリクストラ(フォンダパリヌクス)、プラダキサ(ダビガトラン)及びザレルト(リバロキサバン)などの新しい抗凝血剤並びに大部分の抗血小板薬剤(例えば、アスピリン、プラビックス及びこれらの同類体)のための解毒剤は存在しない。したがって、新しい抗凝血剤及び抗血小板薬から生じる出血は、患者の管理において新しい課題が課せられる。現在、この出血は、血液/血液製剤の輸注で、手探り状態で処置されている。図4A、4B、4C、4D、4E及び4Hに示すように、RMP投与は、新型及び旧型の「凝血防止剤」の双方並びに抗血小板薬によって誘導される凝血異常を修正または改善することができる。

0013

保存血の輸血が出血のための処置の主流であるが、抗線維素溶解薬DDAVP[2]などの他の手段も提唱されてきた。しかしながらこれら処置は、これらの有効性が証明されていないために、広範囲に使用されていない。組換えVIIa因子(すなわち、NovoSeven)は、大きな注目を集めかつ有望であることが認められたが[3]、法外なコスト(例えば、高レベルのFVIII阻害剤で、患者一人当たりに100万ドルを過える)によって、並びに重篤な血栓症の合併症の報告によって、その使用は限定されている。RMPは、様々な出血性疾患における広範囲の用途に大きな可能性を有し、かつ新世代抗凝血剤を含む大部分の抗凝血剤によって誘導され、並びに大部分の抗血小板薬によって誘導される止血異常を修正する。これは、室温で安定であるので、救急医療事故発生現場で)における使用のために救急車内及び手術室内で、診療所、歯科医院薬局及び病院内で保管されることが可能であり、コスト面で適正であり、有害作用の徴候を示さない。

0014

血小板MP(PMP)及び凍結乾燥全血小板(LyoPLT)[4]はまた、出血の処置のために提案されてきた。凍結乾燥血小板(LyoPLT)は、現在研究中であるが、(i)稀少な血小板の高コスト、(ii)血栓形成の危険性、及び(iii)免疫反応性のために、RMPに比較して非実用的であり得る。血液中循環する血小板の総容積は20mlにすぎず、これは赤血球の約1/250であり、したがって、出発物質は高価でありかつ稀少である。血小板は、HLA、ABO、Rh、及び血小板に特異的な抗原(これらは適性検査の実行が実施不能)のために高度に免疫原性であり、それ故に有害反応が頻発する。更に、血小板は、血栓形成性である組織因子(TF)を運ぶことが知られている。これとは対照的に、RMPは、これら欠点を何も有しない。

課題を解決するための手段

0015

本発明(RMP)は、既存の処置選択肢に対して著しい利点を示す。血液バンク製剤とは対照的に、(a)RMPは、室温貯蔵で無期限保存性を有し、血液バンクにおいて保管される必要がなく;(b)O型Rhマイナス赤血球から生成されるRMP(汎用RMP)は、適性検査なしに即時投与されることが可能であり;並びに(c)RMPは、頻繁に血液バンク製剤に置き換わることができる。加えて、自己由来のRMP(患者本人の血液から生成)の使用は、輸血合併症の主要な危険性を排除するよう使用され得る。

0016

RMPは、止血剤として多くの利点を有し、特に:

0017

(1)生成の容易性及び経済性。赤血球(RBC)は、群を抜いて豊富血液細胞であり、RMP生成に本質的に無制限かつ経済的な供給源保証する。単回の従来の献血(500mL)が、少なくとも2人の患者を処置するためのRMPを生成するのに十分である。別途廃棄される血液バンクの古くなったRBCが、RMP生成の供給源として使用され得る。

0018

(2)最小限の免疫反応。RBCは、最低の免疫原性であり、型適合性レシピエントに輸血するために安全である。不特定ドナー(O型、Rhマイナス)から生成されたRMPが保管され、任意の血液型の患者に安全に注入され得る。これは、血小板などの他の血液細胞の場合にはない。

0019

(3)自己由来選択肢。RMPは、患者が出血するか出血の危険性がある場合、患者本人の血液から生成され得、元のドナーに注入され得る。自己由来RMPの使用は、同種異系輸血の合併症を排除するであろう。この選択肢は、骨髄破壊及び重篤な血小板機能不全を頻繁に誘発する外科的又は診断的若しくは治療的侵襲性処置又は化学療法に先行してなど、出血の問題が予測される患者に十分に適している。全身性疾患もまた、血小板機能不全をもたらす場合がある。これは、抗凝血剤又は抗血小板薬若しくは出血合併症を頻繁に発症する薬剤を摂取するような患者の場合である。出血する場合、患者は、患者本人由来のRMPを、安全に使用されるために準備することができる。加えて、通常の輸血を拒否する宗教団体は、この選択肢によって恩恵を受けることができるだろう。

0020

(4)汎用RMP。救急の状況では、血液型を検出し適性検査を行うために時間がない。O型及びRhマイナスの赤血球から生成されたRMPは、血液型に関係なく、いかなるレシピエントにも即時に注入され得る。

0021

安全性の理由で、「汎用RMP」のためのドナーは、彼らが肝炎、HIV、CMV又は他の伝染する可能性がある感染症に関して陰性であることを保証するよう注意深く予備選択されるべきである。健康ないずれのドナーも、1ヶ月に何回でも献血することができる。結果的に、汎用RMPのために豊富な供給源が利用可能である。

0022

本明細書に記載される方法によって生成されるRMPは、新しいままで又は保管して使用され得る。新鮮なRMPは、地方の血液バンク又は研究所で生成されて、手術室、診療所、病院及び他の医療現場分配され得る。RMPは、薬局、救急車、手術室、診療所及び病院を含むほとんどどこでも保管され得る。RMPに関する初期研究は、超音波処理及びイオノフォアでの処理などの赤血球膜破壊によって製剤を生成した。しかしながら、これら方法は煩雑であり、スケールアップが困難であり、かつ最適以下であるRMPを生成するだろう。ここでは、高圧膜剪断技術を使用してRMPを生成する方法を開発した。この方法は、いずれの添加剤を含まないRMPを生成し、これは規模拡張が容易でありかつ実施が簡単である。

0023

本発明者らの改良された方法論を使用して、RMPの供給者製薬会社など)は、大量の汎用RMP又は血液型特異的RMPを製造し、これらを凍結乾燥して止血剤としてこれらを市場に出すことができる。

0024

緊急救命室、外傷センターでは、事故被害者(例えば、交通事故からの)を処置することができる。隊では、RMPは、戦場負傷者の最初の救護人管理のために使用され得る。RMPは、スポーツによって誘発された外傷又は損傷、並びに地震ハリケーン等の自然災害での損傷を処置及び管理するよう使用され得る。

0025

RMPの使用は、血液バンクでの限られた供給に対する負担を低減するであろう。加えて、有効期限切れの血液から生成されたRMPが、新鮮な血液から生成されたRMPと同様の効果があることが見出されたために、これらの製造は、供給源に更なる負担を強いることはないであろう。RMPは多くの状況における輸血への要求に取って代わると推測される。RMPは、無制限の保管寿命を有し、かつ経済的に生成され得るので、これらの使用は、現在使用される血液製剤と少なくともコスト競争力があり、医療費における全体の実質的節約をもたらすことが期待される。

図面の簡単な説明

0026

RMPによる並びに他の細胞からの微粒子によるトロンビン産生を示すグラフである(トロンビン産生のパターンは、インキュベーション時間、トロンビン産生の変化幅に関して、RMP、PMP(血小板MP)、EMP(内皮MP)の中で異なることに留意されたい)。
他の細胞型に由来の微粒子と比較したRMP上の組織因子(TF)発現の相対的欠如を示す棒グラフである。
高圧押出装置のFrench Pressを使用して生成されたRMPの止血効果を示す棒グラフである(抗血小板薬プラビックスによって誘導された、血小板機能不全を有するラットにおいて、RMPがラットの尾の出血時間及び失血を短縮化したことに留意されたい)。
Avestin又はConstant Systemからの高圧押出装置を使用して生成されたRMPの止血効果を示す棒グラフである(これら2種の装置によって生成されたRMPが、French Pressによって生成されたものと同様な方法で、ラットの出血時間を短縮化したことに留意されたい)。
RMPの存在下又は不在下における出血疾患のTEGプロファイルを示す。図4A:再生不良性貧血からの血小板減少症(血小板数1,000/μL);図4B:ITPからの血小板減少症(血小板数70,000/μL);図4C:アスピリンによって発症した血小板機能不全;図4D:プラビックスによって発症した血小板機能不全;図4E:クマジンによって発症した血液凝固異常;図4F:ラブノックスによって発症した血液凝固異常;図4G:プラダキサによって発症した血液凝固異常;図4H:軽度阻害物質での先天性血友病A。
組み合わせからの相乗効果指標であるR時間の短縮化、Aの増加並びにMAの増強を実証するRMP及びPMP単独並びにRMP及びPMPの組み合わせでのTEGトレーシングを示す。
表2に示す結果を実証している、RMPが第VIII因子欠乏血漿プロコアグラント活性を増大することを示す棒グラフである。
RMPが、ADPの低用量(0.2μM)で血小板凝集を増強させることを示すグラフである。
RMPが、アラキドン酸の低用量(0.3mM)で血小板凝集を増強させることを示すグラフである。
RMPが血小板接着を増強させたことを示す棒グラフである。

実施例

0027

以下の説明は、いずれの当業者であっても本発明を製造かつ使用することを可能にするよう提供され、並びに本発明者によって企図されるこれら発明を実行する最適モードを記載する。しかしながら、特にRMPの製造、保管及び使用のための方法を提供するよう本発明の一般的原則が本明細書に定義されているため、当業者であれば様々な変形形態が容易に分かるであろう。

0028

本明細書に開示されているのは、多種多様な出血状況のための有効かつ安全な処置としての高圧剪断生成されたRMPの特殊な止血性効果である。したがって、血小板減少症、血小板機能不全及び外科的処置及び外傷に起因する出血の処置に加えて、抗凝血剤又は全身的疾患又は凝血因子欠乏によって誘導される凝血異常症を処置するための組成物及び方法が提供される。出血をもたらすこれら及び他の異常は、処置を必要とする患者への高圧剪断RMPの有効量の投与によって処置される。

0029

RMPの有効投与量は、当業者による不必要な実験なく決定され得、一般的に106〜1012個粒子kg体重、より一般的には108〜1010個粒子/kg体重であると予測される。RMPは、通常生理食塩溶液又は当業者に既知である他の生理学的に許容可能な緩衝液を含む、並びに任意選択で、有利と考えられ得る追加的治療用化合物賦形剤及び担体を伴い、医薬分野による任意の好適な医薬品組成物で投与され得る。懸濁用緩衝液のpHは、一般的に7.4以下であるべきである。

0030

RMPは、止血を必要とする又は止血が望ましい部位への、特に静脈内、又は直接施用によって(例えば、局所的、又は局所注射によって)、当業者に既知の任意の便利かつ効果的な手段によって投与され得る。かかる手段は、不必要な実験なく既知であり及び/又は容易に決定されるであろう。

0031

RMPの医薬品製剤及び投与についての更なる詳細は、本出願の特許出願(米国特許出願公開第11/792,399号明細書)で見出され得る。

0032

RMP生成の改良された方法が本明細書で提供される。この改良された方法は、添加剤の使用なく、経済的に実施可能な大規模なRMP製造を可能にする高圧押出法によって誘導された剪断を使用し、長期RMP保管の方法を含む。高剪断原理によるRMP製造については、本発明者らはFrench Pressを使用したが、本発明者らはまた、Avestin及びConstant Systems in vitroからのものなどの、同様な原理を使用する他の機器によって生成されたRMPも試験した。これら高圧押出法誘導剪断装置は全て、図3Bに示すようなインビボでの同様なプロコアグラント特性を有するRMPを生成する。表1は、French Pressによって製造されたRMP上で測定されたフローサイトメトリーマーカーを、Constant System装置によって又はAvestin装置によってのいずれかで製造されたRMPのものと比較するものである。これら結果は、同様な高圧押出法を使用して異なる装置によって生成したRMPは同様であることを実証している。

0033

0034

実施例1:RMPの製造(研究室スケール
単一のバッチについて、血液バンクからの30mLの充填赤血球を、1.5mMのEDTA(pH7.4)を含有する60mLの等張生理食塩水希釈する。細胞を同一のEDTA/生理食塩水で3回洗浄する(毎回、室温で、750×gで15分間の遠心分離によって)。最終再懸濁液を60mLの容量に持っていき、次いでこれをFrench Press(Thermo−Electron Inc.)のステンレス鋼圧力セル内に引き込み、次いで、1.5mL/分の速度で25,000psiの内圧で排出させる(ニードル弁の調整によって行われる)。得られた流出物を低速(750×g)で遠心分離して、少数の未破壊の細胞を除去し、次いで上澄み液を18,000×gで45分間にわたって遠心分離して、RMPを沈殿させた。当業者であれば、未破壊の細胞を除去するために濾過及び他の分離手法を使用することができることが理解されるであろう。次いで、RMPを等張生理食塩水(EDTAを含まない)中、等速で洗浄し、凍結乾燥前に一晩冷蔵した。この手法は、出発赤色細胞がほぼ完全に好適なサイズ範囲の均一のRMPに変換されるという意味で>99%効率的である。

0035

実施例2:スケールアップの可能性
この原理(高圧押出法によって誘導される剪断)は、工業規模の製造に容易に適応され得る。これは、イオノフォア、音波破壊浸透圧破裂等々の多くの方法での広範にわたる実験の後に結局帰着したものである。French Pressの基礎的機能は、液体懸濁した細胞に剪断力を加えることである。細胞懸濁液を、油圧ラムの手段によって圧力が加えられる圧力セル内に配置し、そこで加圧懸濁液がニードル弁のオリフィスを通して大気圧の領域に押しやられる(押出される)。細胞がオリフィスを通過するにつれての圧力での大きな下降が、大きな剪断力を生体膜に加える。油圧ラム上の目標圧力を設定することによって並びにニードル弁を制御することによって、プロセスが制御され、所与流速を達成する。French Pressの欠点は、処理される容積が圧力セルの寸法(通常100mL)によって限定され、ニードル弁を正確に操作する必要があることである。French Pressで処理された膜の広範な研究は、このシステムが一般的に表裏逆の細胞膜小胞を生成することを実証した。関連する高圧剪断システムの多くは、French Pressの欠点のいくつかを未然に防ぐ。ポンプ式流体ホモゲナイザーは、大量の流体を加圧し、ばね搭載弁を通してそれを大気圧の領域に押しやる。この効果は、弁ばねがより再現可能に事前設定され得ることを除いては、French Pressと同様である。他のポンプ式流体ホモゲナイザーはいずれのタイプの弁も欠き、狭い導管又は固定されたオリフィスを通して細胞懸濁液を大気圧の領域に単純に押出す圧力設定及びオリフィス径又は導管の直径/長さの双方は、所望の結果を達成するよう選択され得る。かかるシステムにおける吸入排出は、ピストンシステム往復運動させることによって達成され得ることで、この装置は本質的に自己充填式French Pressである。あるいは、高圧押出システムからの流出流が表面(例えば、金属板)に衝突するよう向けられ、RBCの破壊を増強させることができる。当業者であれば、高品質RMPの製造を達成するために、かかる装置の目標圧力及び弁/導管の開口部を容易に調整することが可能である。

0036

実施例3:保管のための凍結乾燥
前日に製造されたRMPのバッチ(実施例1からの)を最適量のアルブミングルコースソルビトール及び/又はトレハロースと混合し、次いで1.0mLのアリコートで2mLの凍結乾燥用バイアルピペットで移し、次いでTriad Freeze Dry
System(Labconco Inc.)のトレイに配置した。この機器の操作は、プログラム可能セグメントに分割される。本実験により、以下の最適なプログラム設定確立した。先ず初めに、試料簡潔真空による4時間の「予備凍結」相に供し、この間、温度は−75℃に下降する。セグメント1.完全な真空(<0.07mbar)に切り替えた後に、温度を−30℃まで徐々に上昇させて(0.27℃/分で)、この温度で2時間保持する。セグメント2.温度を−25℃までゆっくりと上昇させて(0.04℃/分で)、この温度で2時間保持する。セグメント3.温度を0.04℃/分で−15℃まで徐々に上昇させて、この温度で12時間保持する。最終工程.バイアルを真空中で密閉する;ゴムストッパをバイアル上に事前配置して、圧力板によってシール押し付けた。バイアルを取り出した後に、アルミニウムタブシールを圧着させて、バイアルを室温で保管する。回収された活性は、減少が観察されず、−70℃で少なくとも90日間凍結されたものと等しいか又はそれよりも優れている。もちろん、長期活性を保証するために、この材料は低温で保管され得るが、本試験は、室温での延長された期間の保管でも活性を破壊しないことを示唆している。

0037

本発明者らは、この方法で凍結乾燥されたRMPが、新鮮なRMP(凍結又は凍結乾燥前の)と比較して、インビトロ及び動物モデルで優れた有効性を示すことを発見した。手順パラメータにおける若干の変更が、等しく優れた製剤を製造するであろうこと、並びにRMP製剤の特性における更なる改良が手順パラメータのルーチン調整によって実行され得ることが、当業者であれば理解されるであろう。上述したように、凍結乾燥RMPは、室温で少なくとも90日間、活性の減少を示さない。

0038

実施例4:トロンビン生成アッセイ(TGA)(図1
このアッセイは、Hemkerらの方法及びソフトウェア[6]に基づき、「Calibrated Automated Thrombin」(CAT)生成アッセイ[7]と命名され、微粒子の活性を測定するよう、本発明者らによって適応されたものである[8]。この方法は、トロンビンに対する蛍光基質開裂される場合、シグナルにおける変化を測定する。手順:示された実験において、RMPは、正常なドナーからの洗浄された新鮮なRBCのカルシウムイオノフォアA23187(10μM)への1時間の曝露によって生成された。後の研究(図示せず)では、本発明者らは、上記記載の高圧剪断押出法の手段によってRMPを生成し、両方法を使用して生成されたRMPが同様な止血活性を示すことを確認した。PMP(血小板微粒子)は、ヒト血小板を豊富に含む血漿のADP(10μM)への30分間の曝露によって生成された。EMP(内皮微粒子)は、腫瘍壊死因子(TNF−α)(10nM)で24時間活性化された、培養したヒトの微小血管内皮細胞の上澄み液から得られた。全ての場合、未破壊細胞を、遠心分離(700×g、15分間)によって除去し、得られた微粒子を沈殿させて(15,000×g、30分間)、ペレットを2回洗浄し、次いで再懸濁して、フローサイトメトリーの計数に基づいて、等しい微粒子濃度(1×108計数/mL、最終濃度)にした。次いで、10μLの微粒子をトウモロコシトリプシン阻害物質(25μg/mL)で処理された粒子フリー血漿(PFP)の90μLと混合し、この後、カルシウムの添加によって、CAT試験を開始した。関連データは、x軸上に見られる主として遅延時間であり、生成したピークトロンビンは、単位/nMでy軸上に見られた。本発明者らの研究所は、RMPによるトロンビン生成文書化した最初のものであった[5]。示されるように、RMPによるトロンビン生成の経時変化は特徴的である。組織因子(TF)の不在に起因する、PMP及びEMPに比較してのRMPの長い遅延時間に留意されたい。これが、RMPの止血剤としての大きな利点である。しかしながら、RMPは、一旦凝血が開始されると、等しく強い振幅を発生する。図1に見られるように、トロンビン生成のモードは、EMP、PMP及びRMPの中で差があった。したがって、所定の臨床現場では、RMPと共にEMP及びPMPの併用使用が有利であり得る。固有止血特性を有するMP型が、出血の低減において最適な止血有効性を発揮するように組み合わされ得る。これは、MP併用療法裏付けるために重要な合理的なものである。

0039

実施例5:RMP上のTF発現の不在(図2
使用された方法は、PE/Cy5−標識抗−TF(American Dignostica)を使用するTF抗原のフローサイトメトリー検出であった。PMP、EMP及びRMPを前のセクションで記載された通りに調製した。LMP(白血球微粒子)を、好中球(5×106/mL)をリポ多糖LPS、10ng/mLの最終濃度)とインキュベートすることによって調製した。中好球は、標準的手法(フィコールハイパック濃度勾配遠心)によって単離した。全ての微粒子を等しい濃度(1×108/mL)に調整した。TFを、フローサイトメトリーへの吸引前に、二重染色(抗−TF及びFITC−Ulexレクチン)によって、フローサイトメトリーにおいて測定した。事象検出は、緑色蛍光シグナルによって作動した。結果は、TFに対して陽性でもあった微粒子陽性事象パーセンテージとして提供される。微粒子上のTF発現は、全身的血栓症を促進することが明らかである。しかしながら、TFは、損傷の部位での局所的止血に有益であり得る。結果的に、RMPと微粒子を発現する組織因子との適切な組み合わせが、上記記載のような所定の出血状態の治療的利点を有するであろう。

0040

図は、TFがRMP上で検出されないが、血小板からのもの(PMP)、内皮からのもの(EMP)及び白血球からのもの(LMP)などの他の細胞由来の微粒子上では容易に検出されることを実証している。この結果は、tRMPを除く全ての微粒子上でTFを同定する文献と一貫性を持つ。TFは、凝血及び血栓の主要な生物学的阻害物質である。したがって、RMP上のTFの不在は、高度の安全性、すなわち、TFが存在する損傷の局所的部位を除いては、トロンビンを生成することの不能性を示唆する。言い換えれば、RMPは、トロンビン生成の開始において有効ではないが、出血部位でなどのTFの曝露の際にはその生成にロバストに寄与することで、局所的止血に有効性をもたらすが全身的止血には有効性をもたらさない。

0041

図1及び2に示されるように、RMP、PMP、EMP、LMPは異なる止血特性を有するために、PMPなどの他のMPと組み合わされたRMPの使用は、相乗効果を呈することができる。図5は、TEGによって試験される場合、PMPとのRMPの組み合わせが、止血において相乗効果を呈することを実証している。組み合わせの使用は、RMP又はPMP単独の場合と比較して、凝血時間(R)を短縮化し、凝血形成の速度(A)を増加させて、かつ凝血強度(MA)を増強させた。

0042

実施例6:血小板機能不全を処置するためのRMPの使用(図3)
本出願の親出願では、出願人は、RMPの注入が、血小板減少症ラットにおいて尾の出血時間を短縮したことを示すデータを提示した。

0043

本研究によって検討された問題は、RMPが血小板機能不全からの出血を同様に低減することができるかどうかであった。本発明者らは、プラビックス(10mg/kg)の静脈注射によって、血小板機能不全をラットにおいて誘導した。図3は、プラビックスによって誘導された血小板機能不全が、出血時間及び失血を対照と比較して少なくとも5倍まで増加させたことを示し、一部の動物が、出血が全く止まらず死亡した。しかしながら、RMPで処置された(2.0×109/kgの用量で)の8匹の動物の全てが、出血時間及び失血のほぼ完全な正常化を示した。

0044

この実験は、スプラーグ−ドーレイラットで実行した。この処置は、動物を計測すること(250〜350gの範囲)で始まり、1〜2mLのイソフルランを、その中にラットが配置された密閉された容器に添加することによって、動物を麻酔した。一旦鎮静されたら、ラットを、技術者がラットを挿管することが可能な特殊なプラットホーム上に配置させた。動物は、麻酔を維持するために呼吸器から絶えず酸素及びイソフルランを受けた。次いで、動物を手術板に固定し、直腸検温器を使用して体温監視した。加熱パッドを手術板の下に配置して、体温を維持させた。安定状態のときに、動物の首部分剪毛して、小切開を作り、頸静脈及び頚動脈を見出した。この処置中のいかなる僅かな出血も頚動脈ツールで止めた。頸静脈及び頚動脈の双方を洗浄して周辺結合組織から単離した。カニューレを挿入する前に、静脈及び動脈の部分を結束することによって、血流を制御した。一旦カニューレが所定の位置に置かれたら、これを縫合糸で固定し、切開を閉じた。頸静脈は後に試験物質(RMP、医薬品)を注入するよう使用し、頚動脈は生体液乳酸リンガー液)を供給するよう使用し、心拍数及び血圧を監視した。これにより、ラットを必要とされる3〜4時間生存させる。爪先の2mmの部分を切断することによって出血を開始させて、「総失血量」のために全ての血液を試験管に回収し、出血が止まるまでの時間を測定した。

0045

ベースラインデータを、n=23の未処置動物に関して得た(対照;左側)。出血の10分前に、カテーテルを通して10mg/kgの用量でのクロピドグレル(プラビックス)の注入によって、機能不全を誘導した。中央の棒は、クロピドグレルのために増加した出血時間及び失血を示している。誤差の棒は+/−SEMである。左側パネルは、対照、プラビックスで処置された動物、及びプラビックス及びRMPの双方で処置された動物の間の出血時間の比較である。右側パネルは、同一群間の総失血量の比較である。出血前に5分間、400μLの容量で、2.0×108/kgの用量にて投与されたRMPは、示すように(右側の棒)、正常に近い範囲までの出血時間及び失血の修正をもたらした。RMP注入による出血時間及び失血のほぼ正常化に留意されたい。

0046

本発明者らの動物モデルにおいて、心拍数、血圧、呼吸及び体温を測定するために、改良された機器装備が使用された。バイタルサインは、RMP注入の前後に綿密に監視された。出血時間及び総失血量は、記載されたように、爪先の切断後に測定された。全ての処置動物は、処置後4時間まで観察された(麻酔下で)。RMP処置動物は、血栓症の指標、若しくは体温、心拍数、呼吸、又は神経徴候における有害な徴候を示さなかった。これは、十分な有効投与量の二倍で試験された2つの場合を含み、出血時間の更なる減少(正常以下の)は観察されなかった。このことは、血栓形成促進性効果の不在を示し、ここまで研究された全ての場合で完全な安全性を示唆するものである。RMPは組織因子(TF)を運搬しないために、有害な影響を予測するための理論的理由はない。高用量においても有害な影響の明らかな欠如は、この目的を意図された他の製剤と比較してのRMPの重要な利点であると考えられる。

0047

本発明者らはまた、上記記載のラットモデルを使用した、異なる高圧機器(例えば,Avestin、Constant system)によって生成されたRMPの有効性も検討した。これらRMPは、French Press高圧機器で生成されたRMP(図3Aに示すような)と尾の出血時間の短縮化で同様に有効であった。表1は、French Pressによって生成されたRMP上で測定されたフローサイトメトリーマーカーを、Constant Systems装置又はAvestin装置のいずれかによって生成されたRMPのものと比較する。これら結果は、様々な高圧押出装置を使用して生成されたRMPが同様であることを実証している。

0048

実施例7:TEGを用いての様々な出血疾患に関するRMPの臨床研究
出血時間(BT)は、手術での出血のリスクを予測するために以前使われていたが優れた再現性のために、今ではトロンボエラストグラフ(血栓弾性描写器、TEG)測定に切り替わっていて、TGE機器によって更なる重要なデータがもたらされる[9〜11]。TEGは、インビボの出血のリスクを予測するための最適なインビトロアッセイであり、止血の評価におけるその値は、一般に認められている。TEG測定は、腎生検[8]、心血管手術[9、10]及び外傷[11]などの侵襲的処置又は手術による出血を評価するために益々使用されている。これは、外科医過度の出血を防止するための対応で、TEG異常に基づいて輸血のための血液を事前注文するための現在一般的に用いられる術式のようなものである。

0049

TEGプロトコル血液試料を、様々な出血疾患を有する患者からクエン酸添加真空容器中に抜き取った。血液試料をピペットで(330μL)「TEG Haemoscope」(Haemonetics Co.)のカップに移し、次いで10μLの生理食塩水(対照、RMPを含まない)を移した。高圧押出法を通して生成されたRMPを6.8×107個粒子の用量で各ウェルに添加し、最終RMP濃度を2×108/mLにした。10μLのCaCl2を添加することによって、反応を開始した。TEGトレーシングが、RMPなしで及びRMPで得られ、RMPの添加によるTEGパラメータの変更を評価した。添加されたRMPの量は、動物実験で決定された治療的用量から算定した。

0050

図4A〜4Gは、RMPの止血特性を評価するための臨床研究の例である。RMPなしのTEGトレーシングは太字ではない実線で示され、RMPの添加後のトレーシングは、太字の点線で示されている。各図では、R、A及びMAにおける変化が、図の隣の囲み線内で比較されている。これら所見は、様々な出血疾患を処置するためのRMPの潜在価値を示す。本出願者は、TEGが、インビボ(動物)試験に、特にプラビックスでの結果に密接に対応している結果をもたらし、TEGがインビボ試験のための良好な代理指標であるという信頼構築している。このことが、TEGがインビボの(ヒトでの)出血時間と密接に相関する文献を実証する。TEGはまた、より再現性があり、より迅速であり、かつ更なる重要な測定パラメータを供給する[9〜11]。

0051

測定されたパラメータ:TEGは、凝血の開始の遅延(R)、凝血形成の速度(a、角上昇速度)、及び最大振幅(MA)を測定する。出血の高リスクは、低いaでの高いR、又は低いMA測定値として検出される。

0052

再生不良性貧血(図4A)では、骨髄は十分な赤血球、白血球及び血小板の産生をすることができず、この患者は、1%未満の正常な血小板を有する(1,000/μL対250,000/μLの正常値)。この図は、RMPの不在下でほぼ凝血を示さないが、RMPの治療的用量で、図の横の囲み線内で詳説される迅速な開始(R=9.7分、53.5から)、上昇の速度(a=52.8、1.3から)及びMAの増加(2.2〜45.5)によって示されるように、正常に近いトレースが見られる。

0053

ITP(特発性血小板減少性紫斑病)(図4B)では、自己免疫反応によって、血小板が破壊され、この患者は28%の血小板の正常な数を有するに過ぎない。RMPの不在下では、凝血が、正常の場合(R=23.9)よりもほぼ3倍長く遅延し、低い勾配(a=19.5)で見られるように速度が微弱である。RMPの治療的用量によって、正常なプロファイルが回復する(R=8.3、a=61.8)。

0054

この患者(図4C)では、血小板機能不全は、アスピリンに起因し、アスピリンは、血小板機能を阻害し、特に他の疾患又は医薬品との組み合わせで、重篤な出血をもたらす可能性がある。RMPによる延長された遅延時間(R)の排除に留意されたい。

0055

この場合(図4D)、血小板機能不全はプラビックス(クロピドグレル)による治療に起因し、プラビックスはアスピリンが阻害するのと同様ではあるが、異なる機構によって(ADP受容体遮断)血小板機能を阻害する。血小板機能不全の異なる機構にもかかわらず、RMPは延長した遅延時間を修正した。

0056

クマジン(別名ワルファリン)は、血栓症の予防及び処置に処方される、最も広範に使用される「凝血防止剤」である。これは、ビタミンKを必要とする数個の凝血因子の効率的産生を抑制することによって作用する。クマジンの過剰投与(これは一般的に起こる)は、重篤な出血へと導く可能性がある。この患者(図4E)では、RMPが延長した遅延時間(R)及び遅い速度(a)を完全に修正したことに留意されたい。血小板数は、この患者では正常であった。

0057

多くの新しい抗凝血剤が市場にすぐに現れる。古い抗凝血剤並びに新しい凝血剤は、4つの群の1つに属する:1)クマジンなどのビタミンK拮抗薬;2)ヘパリン及び低分子量ヘパリン;3)ダビガトランなどのトロンビンの阻害薬(抗−第IIa因子);並びに4)フォンダパリヌクス及びリバロキサバンなどのプロトロンビナーゼ複合体の阻害薬(抗−第Xa因子)。新しい抗凝血剤は、使用が益々増えている。低分子量ヘパリン(LMWH)及び特にエノキサパリン(ラブノックス)並びにダルテパリン(フラグミン)は、現在広く使用されている。これら新しい抗凝血剤は、解毒剤を有しないために、新しい抗凝血剤からの出血性合併症が非常に問題になる。図4Fは、RMPが、ラブノックスによって誘導された凝血異常を修正することを示している。同様なRMPによる修正は、ダルテパリン(フラグミン)及びフォンダパリヌクス(アリクストラ)などの他のLMWH、並びに既存の抗凝血剤よりもより便利で実用的である新しい経口トロンビン阻害薬図4G)のダビガトラン(プラダキサ)においても見られる。RMPは、4つの群のいずれかの抗凝血剤によって誘導される凝血異常を修正する。したがって、RMPは、これら群の1つに属する任意の新しい薬剤から生じる出血に対しても有効であるはずである。

0058

血友病Aは、低レベルの機能性第VIII因子(FVIII)に起因する容易な出血によって特徴付けられる遺伝性疾患である。関節及び粘膜における疼痛性及び消耗性出血が一般的であり、脳内出血は致命的であり得る。処置は、FVIII濃縮物の注入であるが、この処置は、投与されたFVIIIの阻害物質の形成のために効果がない場合が多い。この患者(図4H)は、先天性血友病Aを有し、軽度阻害物質を発現した。図は、RMPが延長した遅延(R)を修正し、かつ凝血の速度(a)を正常化したことを示す。

0059

実施例8:止血におけるRMPの作用のモード
RMPが止血においてどのように多様な作用を発揮するかを検討するために、本発明者らは、RMPを因子欠乏血漿と混合して、TEGでプロコアグラント活性の変更を試験した。因子欠乏血漿へのRMPの添加は、凝血時間(R)を短縮化し、凝血の速度(a)を増加させて、かつ凝血強度(MA)を増強させた。しかしながら、RMPによるプロコアグラント活性の増加程度は、凝血因子欠乏間で異なった。第II、V、VII、VIII、IX、X、XI、XII、XIII因子欠乏におけるRMPの効果が、表2に示される[12]。RMPによるプロコアグラント活性の増加は、第VIII因子欠乏(図6を参照)及び第IX欠乏血漿で最も明白であり、ここでは、RMPは凝結因子の正常レベルの5〜10%まで低い欠乏を修正することができた。全ての場合で、RMPの添加は、凝血時間の著しい修正をもたらした。

0060

修正されると考えられる他の出血状態。RMPは、TEGによって判定される以下の場合における異常を修正することを観察した:(i)第IX、第XI因子に対する軽度阻害物質を有する患者;(ii)ヘパリン、低分子量ヘパリン(ラブノックス、フラグミン)及びアリクストラで処置された患者;(III)DICを有する患者;(iv)慢性肝臓疾患;(v)再生不良性貧血、骨髄異形成症候群白血病データ表示せず)などの骨髄欠損からの血小板減少症。

0061

図7A及び7Bは、血小板凝集及び接着に及ぼすRMPの影響を示す。ADP(図7A)及びアラキドン酸(図7B)の低濃度では、RMPは、Chrono−Log凝集計によって測定された血小板凝集を増強させた。本発明者らはまた、円錐形ウェル装置(DiamedIMPACT−R)によって血小板接着に及ぼすRMPの影響を試験し、ここでは、RMPは凝集物のサイズを増加させることによって、血小板接着を増強させた。図8は、血小板接着における増強作用を示す。剪断速度(秒−1)=1800(インビボの静脈血流に似た)で、RMPによる血小板の凝集物のサイズにおける統計的に有意な(*P=0.02)増加に留意されたい[12]。

0062

0063

すなわち、以下の特許請求の範囲は、具体的に例示されかつ上記に記載されるもの、概念的に均等なもの、明らかに置き換えられ得るもの並びに更に本発明の本質的概念を本質的に組み込むものを包含することが理解される。当業者であれば、本明細書に記載の好ましい実施形態の様々な適合形態及び変更形態が、本発明の範囲から逸脱せずに構成され得ることが理解されるであろう。例示された実施形態は、例示の目的で記載されたにすぎず、これは本発明を限定するものとして捉えられるべきではない。したがって、添付された特許請求の範囲内において、本発明は、本明細書に具体的に記載されたものとは別に実施され得ることも理解される。

0064

参照文
本明細書に引用される参考文献及び刊行物は参照により本明細書に組み込まれる。1.Hannon T,Gjerde KP:The contemporary economics of transfusions.In Perioperative
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