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技術 現像装置及びこれを備えた画像形成装置

出願人 株式会社リコー
発明者 濱口昌也中村均
出願日 2014年2月20日 (6年0ヶ月経過) 出願番号 2014-030276
公開日 2015年8月27日 (4年6ヶ月経過) 公開番号 2015-155941
状態 特許登録済
技術分野 電子写真における現像一般;現像バイアス 電子写真における乾式現像
主要キーワード 電気計測器 エッジ箇所 交番電圧印加 各端子孔 ユニット状 比較条件 交流電圧信号 電源出力端子
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重要な関連分野

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図面 (10)

課題

高周波交番電圧を用いた現像を行う場合において、粒状性の向上を可能にする画像形成装置を提供する。

解決手段

感光体2に対して対向配置される現像ローラ42A、42Bと、感光体2と現像ローラ42A、42Bとが対向する現像領域に、トナー往復運動させながら現像ローラ側から感光体側へ移動させる交番電界を形成するために、現像ローラ42A、42Bに交番電圧を印加する電源部510とを有する現像装置4において、交番電圧の周波数切り替えと、前記周波数に応じて前記Duty比の切り替えとを行う制御ボックス512を備えた。

概要

背景

電子写真方式を採用した複写機プリンタ等の画像形成装置においては、潜像担持体の表面を帯電装置によって一様に帯電した後、潜像担持体の表面に像光照射して静電潜像を形成し、この静電潜像を現像してトナー像を形成している。このトナー像は、転写装置によって用紙等の記録媒体中間転写体上に転写され、さらに紙面上へ転写される。これまで、現像方式については種々の方法が検討されてきた。具体的には、直流電圧現像方式、交番電圧現像方式があり、直流交流それぞれで発揮される現像剤特性の違いを利用し、高画質を目指してきた。また、使用される現像剤の種類にも一成分、二成分があり、現像領域で現像剤を潜像担持体表面に接触させるか非接触にするかの違いもある。それ以外にも、潜像担持体、現像剤担持体に特徴を持たせ、新規な現像方式を開発し、それら現像剤特性などと現像方式を組み合わせることで、複写機、プリンタの性能を充足させる機能を持たせてきた。この中でも特に、現像方式として用いられてきた交番電圧現像方式には、以下のような技術が知らされている。

特許文献1には、現像スリーブ印加する交番電圧の振幅を500[V]から1000[V]とし、周波数を1[kHz]から2.5[kHz]、Duty比を40[%]から60[%]の範囲で制御することで、地カブリを抑え、かつ、色相を安定させることができる現像装置が開示されている。交番電圧の振幅、周波数、およびDuty比の制御は、温度、湿度環境変化に追随して随時設定値を変化させる制御ではなく、所定の範囲内に収まるようにする制御であるために、簡単な制御系により達成することが可能であり、装置の構造を簡単にすることができるとしている。

特許文献2には、二成分現像方式において、現像スリーブに印加する交番電圧の振幅を500[V]から1.1[kV]とし、周波数を5[kHz]以上12[kHz]以下、Duty比を30[%]から40[%]に設定することで、キャリア付着を防止し、かつ、ベタ画像隣接部のハーフトーン白抜けも防止できる画像形成装置が開示されている。

概要

高周波の交番電圧を用いた現像を行う場合において、粒状性の向上を可能にする画像形成装置を提供する。感光体2に対して対向配置される現像ローラ42A、42Bと、感光体2と現像ローラ42A、42Bとが対向する現像領域に、トナー往復運動させながら現像ローラ側から感光体側へ移動させる交番電界を形成するために、現像ローラ42A、42Bに交番電圧を印加する電源部510とを有する現像装置4において、交番電圧の周波数の切り替えと、前記周波数に応じて前記Duty比の切り替えとを行う制御ボックス512を備えた。

目的

本発明は以上の背景に鑑みなされたものであり、その目的は、高周波の交番電圧を用いた現像を行う場合において、粒状性の向上を可能にする画像形成装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

潜像担持体に対して対向配置される現像剤担持体と、前記潜像担持体と前記現像剤担持体とが対向する現像領域に、トナー往復運動させながら現像剤担持体側から潜像担持体側へ移動させる交番電界を形成するために、前記現像剤担持体に交番電圧印加する交番電圧印加手段とを有する現像装置において、交番電圧の周波数切り替えと、前記周波数に応じて前記Duty比の切り替えとを行う制御部を備えたことを特徴とする現像装置。

請求項2

請求項1の現像装置において、前記交番電圧は、周波数が10[kHz]以上20[kHz]未満では、Duty比が4[%]以上8[%]未満であることを特徴とする現像装置。

請求項3

請求項1の現像装置において、前記交番電圧は、周波数が20[kHz]以上40[kHz]未満では、Duty比が8[%]以上16[%]未満であることを特徴とする現像装置。

請求項4

請求項1の現像装置において、前記交番電圧は、周波数が40[kHz]以上60[kHz]未満では、Duty比が16[%]以上31[%]未満であることを特徴とする現像装置。

請求項5

請求項1の現像装置において、前記交番電圧は、周波数が60[kHz]以上80[kHz]未満では、Dutyが31[%]以上46[%]未満であることを特徴とする現像装置。

請求項6

請求項1の現像装置において、前記交番電圧は、周波数が80[kHz]では、Dutyが46[%]以上70[%]以下であることを特徴とする現像装置。

請求項7

潜像担持体と、該潜像担持体上に潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像担持体上の潜像にトナーを付着させる現像処理を行う現像手段とを有し、該現像処理によって該潜像担持体上に形成されたトナー像を最終的に記録材転移させて、該記録材上に画像を形成する画像形成装置において、前記現像手段として、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の現像装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。

技術分野

0001

本発明は、トナー往復運動させながら現像剤担持体側から潜像担持体側へ移動させる交番電界現像領域に形成して現像処理を行う現像装置及びこれを備えた画像形成装置に関するものである。

背景技術

0002

電子写真方式を採用した複写機プリンタ等の画像形成装置においては、潜像担持体の表面を帯電装置によって一様に帯電した後、潜像担持体の表面に像光照射して静電潜像を形成し、この静電潜像を現像してトナー像を形成している。このトナー像は、転写装置によって用紙等の記録媒体中間転写体上に転写され、さらに紙面上へ転写される。これまで、現像方式については種々の方法が検討されてきた。具体的には、直流電圧現像方式、交番電圧現像方式があり、直流交流それぞれで発揮される現像剤特性の違いを利用し、高画質を目指してきた。また、使用される現像剤の種類にも一成分、二成分があり、現像領域で現像剤を潜像担持体表面に接触させるか非接触にするかの違いもある。それ以外にも、潜像担持体、現像剤担持体に特徴を持たせ、新規な現像方式を開発し、それら現像剤特性などと現像方式を組み合わせることで、複写機、プリンタの性能を充足させる機能を持たせてきた。この中でも特に、現像方式として用いられてきた交番電圧現像方式には、以下のような技術が知らされている。

0003

特許文献1には、現像スリーブ印加する交番電圧の振幅を500[V]から1000[V]とし、周波数を1[kHz]から2.5[kHz]、Duty比を40[%]から60[%]の範囲で制御することで、地カブリを抑え、かつ、色相を安定させることができる現像装置が開示されている。交番電圧の振幅、周波数、およびDuty比の制御は、温度、湿度環境変化に追随して随時設定値を変化させる制御ではなく、所定の範囲内に収まるようにする制御であるために、簡単な制御系により達成することが可能であり、装置の構造を簡単にすることができるとしている。

0004

特許文献2には、二成分現像方式において、現像スリーブに印加する交番電圧の振幅を500[V]から1.1[kV]とし、周波数を5[kHz]以上12[kHz]以下、Duty比を30[%]から40[%]に設定することで、キャリア付着を防止し、かつ、ベタ画像隣接部のハーフトーン白抜けも防止できる画像形成装置が開示されている。

発明が解決しようとする課題

0005

本出願人は、交番電圧現像方式を採用した画像形成装置における画質改善の研究過程において、エッジ再現性が悪化するという問題に直面した。エッジ再現性の悪化とは、非潜像部分と隣接する潜像部分のエッジ箇所で、トナーが付着せずに現像されない部分が発生してしまい、エッジ箇所が正確に再現されない画像が形成されることをいう。このエッジ再現性が悪化する要因として、交番電界が形成される現像領域内でトナーが往復運動することによるスキベンジ(潜像に一旦は付着したトナーが現像材担持体側に回収されてしまう現象)の発生が影響していることを見出した。

0006

また、本出願人は、交番電圧を用いる現像方式でスキャベンジの発生を抑えるには、従来技術よりも高い周波数領域とすることが効果的であることを見出した。従来、交番電圧現像方式のメリットを得るためには、現像剤担持体に印加する交番電圧の周波数をある程度大きくすることが必要であることは知られていた。しかしながら、その上限はせいぜい15[kHz]程度であり、それ以上に周波数を上げても何かメリットがあるとは考えられていなかった。本出願人は、特願2013−047863号(以下「先願」という)において、ピークツウピーク電圧が300[V]以上の交番電圧で、周波数を20[kHz]よりも大きく60[kHz]以下という高い周波数に設定する現像装置を提案した。この現像装置では、ベタ埋まりや輝度につき直流電圧現像方式に対するメリットを維持しつつ、トナーの往復運動の振幅を小さくしてスキャベンジの発生を抑制し、エッジ再現性の悪化を改善できる。

0007

しかしながら、本出願人は、さらなる画質改善の研究過程において、先願の現像条件粒状性があまり良くないケースが出てくるという問題に直面した。鋭意研究を重ねた結果、エッジ再現性の向上や、色ムラの安定性の向上などの目的により、高周波の交番電圧を用いる現像において、粒状性の向上には、周波数に対してDuty比を切り替えることが有効であることを見出した。

0008

本発明は以上の背景に鑑みなされたものであり、その目的は、高周波の交番電圧を用いた現像を行う場合において、粒状性の向上を可能にする画像形成装置を提供することである。

課題を解決するための手段

0009

上記目的を達成するために、請求項1の発明は、潜像担持体に対して対向配置される現像剤担持体と、前記潜像担持体と前記現像剤担持体とが対向する現像領域に、トナーを往復運動させながら現像剤担持体側から潜像担持体側へ移動させる交番電界を形成するために、前記現像剤担持体に交番電圧を印加する交番電圧印加手段とを有する現像装置において、交番電圧の周波数の切り替えと、前記周波数に応じての前記Duty比の切り替えとを行う制御部とを備えたことを特徴とするものである。

発明の効果

0010

本発明によれば、高周波の交番電圧を用いた現像を行う場合において、粒状性の向上を可能にするという優れた効果が得られる。

図面の簡単な説明

0011

本実施形態に係る画像形成装置の概略構成図。
同画像形成装置における現像装置の概略構成図。
同現像装置電源部の斜視図。
同現像装置と同電源部の接触箇所の拡大図
同現像装置における交番電圧の波形例を示すグラフ
同交番電圧の他の波形例を示すグラフ。
同交番電圧の他の波形例を示すグラフ。
同交番電圧の他の波形例を示すグラフ。
同交番電圧の他の波形例を示すグラフ。

実施例

0012

以下、本発明を、画像形成装置としての複写機に適用した一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態の複写機500の概略構成図である。
複写機500は、複写装置本体(以下「プリンタ部」という。)100、給紙テーブル(以下「給紙部」という。)200及びプリンタ部100上に取り付けるスキャナ(以下「スキャナ部」という。)300から構成される。

0013

プリンタ部100は、4つのプロセスユニットとしてのプロセスカートリッジ1Y,1M,1C,1K、複数の張架ローラ張架されて図1中の矢印A方向に移動する中間転写体としての中間転写ベルト7、露光手段としての露光装置6、定着手段としての定着装置12等を備えている。4つのプロセスカートリッジ1の、符号の後に付されたY、M、C、Kという添字は、イエローマゼンタシアン黒用仕様であることを示している。4つのプロセスカートリッジ1Y,1M,1C,1Kは、それぞれ使用するトナーの色が異なる他はほぼ同様の構成になっているので、以下、K、Y、M、Cという添字を省略して説明する。

0014

プロセスカートリッジ1は、潜像担持体である感光体2、帯電手段である帯電部材3、現像手段である現像装置4、及び、クリーニング手段である感光体クリーニング装置5を一体的に支持してユニット状とした構成となっている。各プロセスカートリッジ1は、それぞれの不図示のストッパー解除することにより、複写機500本体に対して着脱可能となっている。

0015

感光体2は、図中の矢印で示すように、図中の時計周り方向に回転する。帯電部材3は、ローラ状の帯電ローラであり、感光体2の表面に圧接されており、感光体2の回転により従動回転する。作像時には、帯電部材3には図示しない高圧電源により所定のバイアスが印加され、感光体2の表面を帯電する。本実施形態のプロセスカートリッジ1は、帯電手段として、感光体2の表面に接触するローラ状の帯電部材3を用いているが、帯電手段としてはこれに限るものではなく、コロナ帯電などの非接触帯電方式を用いてもよい。

0016

露光装置6は、潜像形成手段として機能し、スキャナ部300で読み込んだ原稿画像画像情報またはパーソナルコンピュータ等の外部装置から入力される画像情報に基づいて、感光体2の表面に対して露光し、感光体2の表面に静電潜像を形成する。プリンタ部100が備える露光装置6は、レーザーダイオードを用いたレーザービームスキャナ方式を用いているが、露光手段としてはLEDアレイを用いるものなど他の構成でも良い。感光体クリーニング装置5は、中間転写ベルト7と対向する位置を通過した感光体2の表面上に残留する転写残トナーのクリーニングを行う。

0017

4つのプロセスカートリッジ1は、それぞれイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色のトナー像を感光体2上に形成する。4つのプロセスカートリッジ1は、中間転写ベルト7の表面移動方向に並列に配設され、それぞれの感光体2上に形成されたトナー像を中間転写ベルト7に順に重ね合わせるように転写し、中間転写ベルト7上に可視像を形成する。

0018

図1において、各感光体2に対して中間転写ベルト7を挟んで対向する位置には一次転写手段としての一次転写ローラ8が配置されている。一次転写ローラ8には不図示の高圧電源により一次転写バイアスが印加され、感光体2との間で一次転写電界を形成する。感光体2と一次転写ローラ8との間で一次転写電界が形成されることにより、感光体2の表面上に形成されたトナー像が中間転写ベルト7の表面に転写される。中間転写ベルト7を張架する複数の張架ローラのうちの1つが不図示の駆動モータによって回転することによって中間転写ベルト7が図中の矢印A方向に表面移動する。表面移動する中間転写ベルト7の表面上に各色のトナー像が順次重ねて転写されることによって、中間転写ベルト7の表面上にフルカラー画像が形成される。

0019

4つのプロセスカートリッジ1が中間転写ベルト7と対向する位置に対して、中間転写ベルト7の表面移動方向下流側には、張架ローラの1つである二次転写対向ローラ9aに対して中間転写ベルト7を挟んで対向する位置に二次転写ローラ9が配置され、中間転写ベルト7との間で二次転写ニップを形成する。二次転写ローラ9と二次転写対向ローラ9aとの間に所定の電圧を印加して二次転写電界を形成する。給紙部200から給紙され、図1中の矢印S方向に搬送される記録材である記録紙Pが二次転写ニップを通過する際に、中間転写ベルト7の表面上に形成されたフルカラー画像が、二次転写ローラ9と二次転写対向ローラ9aとの間に形成された二次転写電界によって記録紙Pに転写される。

0020

二次転写ニップに対して記録紙Pの搬送方向下流側に、定着装置12が配置されている。二次転写ニップを通過した記録紙Pは定着装置12に到達し、定着装置12における加熱及び加圧によって記録紙P上に転写されたフルカラー画像が定着され、画像が定着された記録紙Pは複写機500の装置外に出力される。一方、二次転写ニップで記録紙Pに転写されず中間転写ベルト7の表面上に残留したトナーは、転写ベルトクリーニング装置11によって回収される。

0021

図1に示すように、中間転写ベルト7の上方には、各色トナーを収容するトナーボトル400Y,400M,400C,400Kが複写機500本体に対して着脱可能に配置されている。各色トナーボトル400に収容されたトナーは、各色に対応する不図示のトナー補給装置によって、各色の現像装置4に供給される。

0022

図2は、本実施形態の現像装置4の概略構成を示す図であり、図1中の紙面奥側から見た断面図である。現像装置4には、現像剤担持体としての2つの現像ローラ42A,42Bと、ドクタブレード45、攪拌パドル46、搬送スクリュー48、トナー濃度センサ49等が設けられている。これらの構成部材を収容する現像ケース41は、感光体2と対向する箇所が開口しており、その開口を介して、感光体2の表面と2つの現像ローラ42A,42Bとが対向するように構成されている。現像ケース41内に収容されている現像剤43として、トナーとキャリアからなる二成分現像剤を用いているが、トナーからなる一成分現像剤を用いてもよい。現像ケース41内の現像剤43は、攪拌パドル46や搬送スクリュー48によって攪拌される。

0023

図3は、現像装置4と複写機500本体に設けられる電源部510とを示す斜視図である。現像ケース41内の現像剤43は、現像ローラ42A,42Bの内部に設置されている磁界発生手段としてのマグネットローラ磁力によって表面に担持され、各現像ローラ42A,42Bの回転駆動により、各現像ローラと感光体2とが対向して現像処理が行われるそれぞれの現像領域へ搬送される。第1現像ローラ42A上の現像剤43は、ドクタブレード45によって所定量に規制された後に第1現像領域へ搬送され、現像処理に用いられる。その後、現像領域を通過した第1現像ローラ42A上の現像剤43は、第1現像ローラ42Aと第2現像ローラ42Bとが対向する箇所で第2現像ローラ42B側へ受け渡される。そして、第2現像ローラ42Bの回転駆動により第2現像領域へ搬送され、再び現像処理に用いられる。

0024

図3に示すように、電源部510にはAC電源515が接続されており、AC電源515には制御ボックス516が付加されている。制御ボックス516では、交番電圧の周波数の切り替え信号を受けて周波数を切り替えるとともに、切り替え後の周波数に応じて交番電圧のDuty比が最適になるようにDuty比も切り替える制御を行う。周波数の切り替えは、例えば、画像形成モードが速度を優先するモードか、あるいは画質を優先するモードを使用する際に、感光体2の線速が異なり画像形成スピードが互いに異なる画像形成モードの切り替えに応じて自動で行ってもよいし、速度優先モード画質優先モードの組み合わせを実施するために、操作パネルの操作により手動で行ってもよい。制御ボックス516から出力される制御信号により、AC電源515から出力される交流電圧の波形を変化させ、所望の交番電圧の波形とすることができる。

0025

図4は、図3中符号Aで示す現像装置4と電源部510との接続箇所を拡大した拡大視図である。プロセスカートリッジ1の複写機500本体への装着に伴い、そのプロセスカートリッジ1内の現像装置4の電源入力端子44A,44Bは、複写機500本体における電源部510の各端子孔511A,511Bに挿入される。これにより、現像装置4の電源入力端子44A,44Bは、複写機500本体の電源部510の電源出力端子512に接触し、電気的に接続される。この電源出力端子512には、電源ケーブル513を介して、直流電圧印加用のDC電源514及び交流電圧印加用のAC電源515が接続されている。

0026

印加する交番電圧において、Duty比の切り替えは、具体的には、周波数が10[kHz]以上20[kHz]未満のときはDuty比が4[%]以上8[%]未満、周波数20[kHz]以上40[kHz]未満のときはDuty比が8[%]以上15[%]未満、周波数40[kHz]以上60[kHz]未満のときはDuty比が16[%]以上30[%]未満、周波数60[kHz]以上80[kHz]未満のときはDuty比が31[%]以上45[%]未満、周波数80[kHz]のときはDuty比が45[%]以上71[%]未満の範囲となるようにする。

0027

実験例]
交番電圧の周波数に応じて、Duty比を最適範囲となるように切り替えることが、粒状性の向上には有効であることを確認した実験について説明する。
この実験では図3の装置を用いた。制御ボックス516としては、任意の周波数と波形を持った交流電圧信号を生成することのできる電気計測器を用いた。ここでは、振幅はいずれも1000[V]に固定している。
本実験における、現像条件と評価結果を表1に示す。

0028

0029

表1中の実施条件1〜10は、周波数に応じてDuty比を最適化した現像条件である。また、比較条件1〜10は、実施条件1〜10との比較のための現像条件である。それぞれの現像条件について、感光体上に直径40μmのドットを、40μmの等間隔で縦に10列、横に10列、合計100個のパターンで現像した。現像した画像は、顕微鏡を用いた解析によりその画質を評価した。
粒状性は、小径ドット形状が揃っているか否かによって判断できることから、円形度ドット面積標準偏差地汚れの3つのパラメータ代替特性として評価することができる。また、濃度ムラ(同じ色で塗るべきところに濃淡が出る現象)は、一律に同じ大きさでドットが現像されていれば、ハーフトーンなどで濃度ムラが発生しないが、ドットの大きさが異なると濃度ムラが発生することから、ドット面積標準偏差を代替特性として評価することができる。加えて、ドット面積標準偏差が良好で、かつ、円形度が良好であれば、エッジ再現性についても凡そ良好であると判断することができる。よって、本実験では、表1中にある円形度、ドット面積標準偏差、地汚れの各パラメータについて画像解析を行い、それらの結果について総合評価を行った。評価における判断基準は次のとおりである。

0030

円形度は、物体の形状の複雑さを示す値であり、例えば、1であれば真円、0.79であれば正方形、0.6であれば正三角形、0.35であれば長方形である。表1において円形度の評価基準として、円形度の平均値が0.6以上であれば良好として「○」、0.35以上0.6未満であれば実使用可能として「△」、0.35未満であれば使用不可能として「×」とした。

0031

ドット面積標準偏差は、感光体上に現像されたドット面積の標準偏差である。ドット面積標準偏差の評価基準として、ドット面積標準偏差が250[μm2]以下であれば良好として「○」、250を超えて350[μm2]以下であれば実使用可能として「△」、350[μm2]を超える場合は実使用不可能として「×」とした。

0032

地汚れは、ドットの現像されていない領域に付着したトナーの数である。表1において地汚れの評価基準として、ドットが現像されていない領域1[mm2]中に、付着したトナーの数が10個未満であれば良好として「○」、10個以上、20個未満であれば実使用可能として「△」、20個以上であれば紙面上で目視観察可能なレベルで実使用不可能として「×」とした。

0033

総合評価は、評価パラメータのうち○が二つ以上であれば「◎」、評価パラメータのいずれか一つが△で残り二つが○であれば「○」、評価パラメータのいずれか一つが○で残り二つが△であれば「△」、評価パラメータの1つでも×がある場合は「×」とした。

0034

表1中の実施条件1と実施条件2、および比較条件1と比較条件2は、交番電圧の周波数10[kHz]について評価したものである。Duty比については、実施条件1では4[%]、実験条件2では7[%]、比較条件1では3[%]、比較条件2では8[%]に設定した。
図5に、実施条件1における交番電圧の波形を例として示す。DC電源514及びAC電源515によって印加される交番電圧の周波数は10[kHz]、振幅1000[V]、Duty比4[%]である。図中、0[s]から96[μs]までは交番電圧は−500[V]であり、この間に現像が行わる。また、96[μs]から100[μs]までは交番電圧は+500[V]であり、この間はトナーは感光体から現像ローラ側に移動し現像は行われない状態(以下、非現像と呼ぶ)となる。以降、これが繰り返される。

0035

表1中の実施条件1と実験条件2、および比較条件1と比較条件2の評価結果は次のとおりである。
Duty比を4[%]に設定した実施条件1では、円形度が△、ドット面積標準偏差が○、地汚れが△で、総合評価が△となった。これに対し、Duty比を3[%]に設定した比較条件1では、円形度が×、ドット面積標準偏差が△、地汚れが×で、総合評価が×となった。
また、Duty比を7[%]に設定した実施条件2では、円形度が△、ドット面積標準偏差が○、地汚れが△で、総合評価が△となった。これに対し、Duty比を8[%]に設定した比較条件2では、円形度が×、ドット面積標準偏差が△、地汚れが×で、総合評価が×となった。

0036

表1中の実施条件3と実施条件4、および比較条件3と比較条件4は、交番電圧の周波数20[kHz]について評価したものである。Duty比については、実施条件3では8[%]、実験条件4では15[%]、比較条件3では7[%]、比較条件4では16[%]に設定した。
図6に、実験条件3における交番電圧の波形を例として示す。DC電源514及びAC電源515によって印加される交番電圧の周波数は20[kHz]、振幅1000[V]、Duty比8[%]である。図中、0[s]から約46[μs]までは交番電圧は−500[V]であり、この間に現像が行わる。また、約46[μs]から約50[μs]までは交番電圧は+500[V]であり、この間は非現像となる。以降、これが繰り返される。

0037

表1中の実施条件3と実験条件4、および比較条件3と比較条件4の評価結果は次のとおりである。
Duty比を8[%]に設定した実施条件3では、円形度が○、ドット面積標準偏差が○、地汚れが○で、総合評価が◎となった。これに対し、Duty比を7[%]に設定した比較条件3では、円形度が△、ドット面積標準偏差が○、地汚れが×で、総合評価が×となった。
また、Duty比を15[%]に設定した実施条件4では、円形度が○、ドット面積標準偏差が○、地汚れが○で、総合評価が◎となった。これに対し、Duty比を16[%]に設定した比較条件4では、円形度が△、ドット面積標準偏差が○、地汚れが×で、総合評価が×となった。

0038

表1中の実施条件5と実験条件6、および比較条件5と比較条件6は、交番電圧の周波数40[kHz]について評価したものである。Duty比については、実施条件5では16[%]、実験条件6では30[%]、比較条件5では15[%]、比較条件6では31[%]に設定した。
図7に、実験条件5における交番電圧の波形を例として示す。DC電源514及びAC電源515によって印加される交番電圧の周波数は40[kHz]、振幅1000[V]、Duty比16[%]である。図中、0[s]から約21[μs]までは交番電圧は−500[V]であり、この間に現像が行わる。また、約21[μs]から約25[μs]までは交番電圧は+500[V]であり、この間は非現像となる。以降、これが繰り返される。

0039

表1中の実施条件5と実験条件6、および比較条件5と比較条件6の評価結果は次のとおりである。
Duty比を16[%]に設定した実施条件5では、円形度が○、ドット面積標準偏差が○、地汚れが○で、総合評価が◎となった。これに対し、Duty比は15[%]に設定した比較条件5では、円形度が△、ドット面積標準偏差が○、地汚れが×で、総合評価が×となった。
また、Duty比を30[%]に設定した実施条件6では、円形度が○、ドット面積標準偏差が○、地汚れが○で、総合評価が◎となった。これに対し、Duty比を31[%]に設定した比較条件6では、円形度が△、ドット面積標準偏差が○、地汚れが×で、総合評価が×となった。

0040

表1中の実施条件7と実験条件8、および比較条件7と比較条件8は、交番電圧の周波数60[kHz]について評価したものである。Duty比については、実施条件7では31[%]、実験条件8では45[%]、比較条件7では30[%]、比較条件8では46[%]に設定した。
図8に、実験条件7における交番電圧の波形を例として示す。DC電源514及びAC電源515によって印加される交番電圧の周波数は60[kHz]、振幅1000[V]、Duty比31[%]である。図中、0[s]から約12[μs]までは交番電圧は−500[V]であり、この間に現像が行わる。また、約12[μs]から約17[μs]までは交番電圧は+500[V]であり、この間は非現像となる。以降、これが繰り返される。

0041

表1中の実施条件7と実験条件8、および比較条件7と比較条件8の評価結果は次のとおりである。
Duty比を31[%]に設定した実施条件7では、円形度が△、ドット面積標準偏差が○、地汚れが○で、総合評価が○となった。これに対し、Duty比を30[%]に設定した比較条件7では、円形度が×、ドット面積標準偏差が△、地汚れが×で、総合評価が×となった。
また、Duty比を45[%]に設定した実施条件8では、円形度が△、ドット面積標準偏差が○、地汚れが○で、総合評価が○となった。これに対し、Duty比を46[%]に設定した比較条件8では、円形度が×、ドット面積標準偏差が△、地汚れが×で、総合評価が×となった。

0042

表1中の実施条件9と実施条件10、および比較条件9と比較条件10は、交番電圧の周波数80[kHz]について評価したものである。Duty比については、実施条件9では46[%]、実験条件10では70[%]、比較条件9では45[%]、比較条件10では71[%]に設定した。
図9に、実験条件9における交番電圧の波形を例として示す。DC電源514及びAC電源515によって印加される交番電圧の周波数は80[kHz]、振幅1000[V]、Duty比46[%]である。図中、0[s]から約7[μs]までは交番電圧は−500[V]であり、この間に現像が行わる。また、約7[μs]から約13[μs]までは交番電圧は+500[V]であり、この間は非現像となる。以降、これが繰り返される。

0043

表1中の実施条件9と実験条件10、および比較条件9と比較条件10の評価結果は次のとおりである。
Duty比を46[%]に設定した実施条件9では、円形度が△、ドット面積標準偏差が△、地汚れが○で、総合評価は△となった。これに対し、Duty比を45[%]に設定した比較条件9では、円形度が×、ドット面積標準偏差が△、地汚れが×で、総合評価が×となった。
また、Duty比を70[%]に設定した実施条件10では、円形度が△、ドット面積標準偏差が△、地汚れが○で、総合評価が△となった。これに対し、Duty比を71[%]に設定した比較条件10では、円形度が×、ドット面積標準偏差が×、地汚れが×で、総合評価が×となった。

0044

上述の評価結果より、交番電圧の周波数に応じて、Duty比を最適範囲となるように切り替えることが、粒状性の向上、濃度ムラ発生の抑制には有効であることが確認された。
また、交番電圧の周波数に対してDuty比を、
周波数10[kHz]以上20[kHz]未満ではDuty比を4[%]以上8[%]未満、
周波数20[kHz]以上40[kHz]未満ではDuty比を8[%]以上15[%]未満、
周波数40[kHz]以上60[kHz]未満ではDuty比を16[%]以上30[%]未満、
周波数60[kHz]以上80[kHz]未満ではDuty比を31[%]以上45[%]未満、
周波数80[kHz]ではDuty比を45[%]以上71[%]未満、
の範囲で切り替えることが好ましいことが分かった。

0045

以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様1)
感光体2等の潜像担持体に対して対向配置される現像ローラ42A、42B等の現像剤担持体と、前記潜像担持体と前記現像剤担持体とが対向する現像領域に、トナーを往復運動させながら現像剤担持体側から潜像担持体側へ移動させる交番電界を形成するために、前記現像剤担持体に交番電圧を印加する電源部510等の交番電圧印加手段とを有する現像装置4において、交番電圧の周波数の切り替えと、前記周波数に応じて前記Duty比の切り替えとを行う制御ボックス516等の制御部を備えたことを特徴とする。
これによれば、高周波の交番電圧を用いた現像を行う場合において、粒状性の向上、濃度ムラ発生の抑制を可能にするという効果が得られる。

0046

(態様2)
前記態様1の現像装置において、前記交番電圧は、周波数が10[kHz]以上20[kHz]未満では、Duty比が4[%]以上8[%]未満であることを特徴とする。
これによれば、周波数を多少高くした範囲(10[kHz]以上20[kHz]未満の範囲)でも、粒状性の向上、濃度ムラ発生の抑制を可能にするという効果が得られる。

0047

(態様3)
前記態様1の現像装置において、前記交番電圧は、周波数が20[kHz]以上40[kHz]未満では、Duty比が4[%]以上8[%]未満であることを特徴とする。
これによれば、周波数を多少高くした範囲(20[kHz]以上40[kHz]未満の範囲)でも、粒状性の向上、濃度ムラ発生の抑制を可能にするという効果が得られる。

0048

(態様4)
前記態様1の現像装置において、前記交番電圧は、周波数が40[kHz]以上60[kHz]未満では、Duty比が16[%]以上31[%]未満であることを特徴とする。
これによれば、周波数を多少高くした範囲(40[kHz]以上60[kHz]未満の範囲)でも、粒状性の向上、濃度ムラ発生の抑制を可能にするという効果が得られる。

0049

(態様5)
前記態様1の現像装置において、前記交番電圧は、周波数が60[kHz]以上80[kHz]未満では、Dutyが31[%]以上46[%]未満であることを特徴とする。
これによれば、周波数を多少高くした範囲(60[kHz]以上80[kHz]未満の範囲)でも、粒状性の向上、濃度ムラ発生の抑制を可能にするという効果が得られる。

0050

(態様6)
前記態様1の現像装置において、前記交番電圧は、周波数が80[kHz]では、Dutyが46[%]以上70[%]以下であることを特徴とする。
これによれば、周波数80[kHz]の範囲でも、粒状性の向上、濃度ムラ発生の抑制を可能にするという効果が得られる。

0051

(態様7)
潜像担持体と、該潜像担持体上に潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像担持体上の潜像にトナーを付着させる現像処理を行う現像手段とを有し、該現像処理によって該潜像担持体上に形成されたトナー像を最終的に記録材へ転移させて、該記録材上に画像を形成する画像形成装置において、前記現像手段として、前記態様1〜7のいずれかの態様に係る現像装置4を用いたことを特徴とする。
これによれば、粒状性を向上し、濃度ムラ発生を抑制した良好な画像の形成を可能にするという効果が得られる。

0052

1プロセスカートリッジ
2感光体
3帯電部材
4現像装置
5感光体クリーニング装置
6露光装置
7中間転写ベルト
8一次転写ローラ
9二次転写ローラ
12定着装置
41現像ケース
42A,42B,642現像ローラ
43現像剤
44A,44B電源入力端子
100プリンタ部
200 給紙部
300スキャナ部
400トナーボトル
500複写機
510電源部
511A,511B端子孔
512電源出力端子
513電源ケーブル
514DC電源
515AC電源
516 制御ボックス

先行技術

0053

特開平11−65270号公報
特開2004−101640号公報

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