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図面 (13)

課題

本発明は、腎毒性薬物によって引き起こされる腎障害を低減するための組成物及び方法を提供する。

解決手段

本発明は、陰イオン性置換されたオリゴ糖、腎毒性薬物及び医薬として許容される担体を含む組成物を提供し、その場合、オリゴ糖は、該薬物の腎毒性効果を実質的に阻害するのに有効な量で存在する。

概要

背景

発明の背景
多数の薬物及び他の物質は、腎毒性であることが知られ、尿細管への直接的な毒性、アレルギー性間質性腎炎、及び尿細管内の薬物の結晶化を含む様々な機構を介した腎不全を引き起こし得て、急性乏尿性腎不全へと導き得る。腎毒性薬物には、抗癌剤、例えばシスプラチンメトトレキセート、及びドキシルビシン非ステロイド性抗炎症剤(NSAIDS)、例えばCOX-2阻害剤抗生物質(例えば、アミノグリコシドアンフォテリシン)、抗ウイルス剤(例えば、アシクロビルインディナビル)、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤アンジオテンシンII受容体遮断薬(ABR)、リチウム及びX線撮影造影剤が含まれる。
腎毒性薬物が原因となる腎障害を減少させる必要性がある。

概要

本発明は、腎毒性薬物によって引き起こされる腎障害を低減するための組成物及び方法を提供する。本発明は、陰イオン性置換されたオリゴ糖、腎毒性薬物及び医薬として許容される担体を含む組成物を提供し、その場合、オリゴ糖は、該薬物の腎毒性効果を実質的に阻害するのに有効な量で存在する。なし

目的

本発明は、腎毒性薬物によって引き起こされる腎不全を低減させるための組成物及び方法を提供する

効果

実績

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請求項1

置換されたオリゴ糖腎毒性薬物及び医薬として許容される担体を含む組成物であって、該オリゴ糖は、該薬剤腎毒性効果を実質的に阻害するのに有効な量で存在する前記組成物。

請求項2

前記オリゴ糖が、1以上の荷電した部分で置換されている、請求項1に記載の組成物。

請求項3

前記部分が、ヒドロキシルスルホネートサルフェートカルボキシレートホスホネート及びホスフェートからなる群から選択される、請求項2に記載の組成物。

請求項4

前記オリゴ糖が、式:オリゴ糖−[(O-R-Y)-(Me)+]n(式中、Rは、直鎖状若しくは分岐状のC1-10アルキルアルケニル又はアルキニル;C3-8シクロアルキル及びC3-8アリール、各環は、場合により、S、N及びOから選択される1以上のヘテロ原子を含む、からなる群から選択され;及び、場合により、ハロ又はヒドロキシルで置換され;Yは、OH、COOH、SO4、SO3、PO3H及びPO4からなる群から選択される酸性基であり;Meは、医薬として許容される陽イオン又は陰イオンであり;及びnは、1を超える自然数である)で表される、請求項1に記載の組成物。

請求項5

前記オリゴ糖が、シクロデキストリンである、請求項4に記載の組成物。

請求項6

Rが、場合によりハロ又はヒドロキシルで置換されるC1-10アルキルである、請求項5に記載の組成物。

請求項7

前記シクロデキストリンが、α、β又はγシクロデキストリンからなる群から選択される、請求項6に記載の組成物。

請求項8

薬剤:オリゴ糖のモル比が1:1を超える、請求項1に記載の組成物。

請求項9

薬剤:オリゴ糖のモル比が少なくとも約2:1である、請求項1の組成物。

請求項10

前記薬剤が、正に荷電した医薬である、請求項1に記載の組成物。

請求項11

前記薬剤が、アミノグリコシドである、請求項10に記載の組成物。

請求項12

医薬として活性化合物の腎毒性効果を低減させる方法であって、前記化合物を置換されたオリゴ糖及び医薬として許容される担体と組み合わせること、該オリゴ糖は、前記医薬として許容される活性な化合物の該腎毒性効果を実質的に減少させるのに有効な量で存在する;及び、得られた組成物を被験者投与することを含む前記方法。

請求項13

腎毒性誘導薬物と関連した腎毒性を阻害する方法であって、置換されたオリゴ糖を含む医薬組成物、及び腎毒性誘導薬物を含む医薬組成物を被験者に同時に投与することを含む前記方法。

請求項14

前記薬物が、メトトレキセート又はその誘導体若しくは医薬として許容される塩である、請求項1に記載の組成物。

請求項15

前記置換されたオリゴ糖が、式:シクロデキストリン−[(O-R-Y)-(Me)+]n(式中、Rは、直鎖状若しくは分岐状のC1-10アルキル、アルケニル又はアルキニル;C3-8シクロアルキル及びC3-8アリール、各環は、場合により、S、N及びOから選択される1以上のヘテロ原子を含む、からなる群から選択され;及び、場合により、ハロ又はヒドロキシルで置換され;Yは、OH、COOH、SO4、SO3、PO3H及びPO4からなる群から選択される酸性基であり;Meは、医薬として許容される陽イオン又は陰イオンであり;及びnは、1を超える自然数である)で表される、請求項14に記載の組成物。

請求項16

前記シクロデキストリンが、β−シクロデキストリンであり;(O-R-Y)-(Me)+が、−O-(CH2)4-SO3-Na+であり、及びnが、約7である、請求項15に記載の組成物。

請求項17

多発性硬化症と関連した症状を治療する方法であって、それを必要とする患者に治療的に有効量の請求項15に記載の組成物を投与することを含む前記方法。

請求項18

宿主における癌を治療する方法であって、それを必要とする宿主に治療的に有効量の請求項15に記載の組成物を投与することを含む前記方法。

請求項19

宿主における癌の成長を阻害する方法であって、それを必要とする宿主に治療的に有効量の請求項15に記載の組成物を投与することを含む前記方法。

請求項20

宿主における自己免疫障害を治療する方法であって、それを必要とする宿主に治療的に有効量の請求項15に記載の組成物を投与することを含む前記方法。

請求項21

前記薬物が、シスプラチン又は医薬として許容されるその塩である、請求項1に記載の組成物。

請求項22

前記置換されたオリゴ糖が、式:シクロデキストリン−[(O-R-Y)-(Me)+]n(式中、Rは、直鎖状若しくは分岐状のC1-10アルキル、アルケニル又はアルキニル;C3-8シクロアルキル及びC3-8アリール、各環は、場合により、S、N及びOから選択される1以上のヘテロ原子を含む、からなる群から選択され;及び、場合により、ハロ又はヒドロキシルで置換され;Yは、OH、COOH、SO4、SO3、PO3H及びPO4からなる群から選択される酸性基であり;Meは、医薬として許容される陽イオン又は陰イオンであり;及びnは、1を超える自然数である)で表される、請求項21に記載の組成物。

請求項23

前記シクロデキストリンが、β−シクロデキストリンであり;(O-R-Y)-(Me)+が、−O-(CH2)4-SO3-Na+であり、及びnが、約7である、請求項22に記載の組成物。

請求項24

宿主における癌を治療する方法であって、それを必要とする宿主に治療的に有効量の請求項21に記載の組成物を投与することを含む前記方法。

請求項25

宿主における癌の成長を阻害する方法であって、それを必要とする宿主に治療的に有効量の請求項21に記載の組成物を投与することを含む前記方法。

請求項26

前記薬物が、ドキソルビシン又は医薬として許容されるその塩である、請求項1に記載の組成物。

請求項27

前記置換されたオリゴ糖が、式:シクロデキストリン−[(O-R-Y)-(Me)+]n(式中、Rは、直鎖状若しくは分岐状のC1-10アルキル、アルケニル又はアルキニル;C3-8シクロアルキル及びC3-8アリール、各環は、場合により、S、N及びOから選択される1以上のヘテロ原子を含む、からなる群から選択され;及び、場合により、ハロ又はヒドロキシルで置換され;Yは、OH、COOH、SO4、SO3、PO3H及びPO4からなる群から選択される酸性基であり;Meは、医薬として許容される陽イオン又は陰イオンであり;及びnは、1を超える自然数である)で表される、請求項26に記載の組成物。

請求項28

前記シクロデキストリンが、β−シクロデキストリンであり;(O-R-Y)-(Me)+が、−O-(CH2)4-SO3-Na+であり、及びnが、約7である、請求項27に記載の組成物。

請求項29

宿主における癌を治療する方法であって、それを必要とする宿主に治療的に有効量の請求項26に記載の組成物を投与することを含む前記方法。

請求項30

宿主における癌の成長を阻害する方法であって、それを必要とする宿主に治療的に有効量の請求項26に記載の組成物を投与することを含む前記方法。

背景技術

0001

発明の背景
多数の薬物及び他の物質は、腎毒性であることが知られ、尿細管への直接的な毒性、アレルギー性間質性腎炎、及び尿細管内の薬物の結晶化を含む様々な機構を介した腎不全を引き起こし得て、急性乏尿性腎不全へと導き得る。腎毒性薬物には、抗癌剤、例えばシスプラチンメトトレキセート、及びドキシルビシン非ステロイド性抗炎症剤(NSAIDS)、例えばCOX-2阻害剤抗生物質(例えば、アミノグリコシドアンフォテリシン)、抗ウイルス剤(例えば、アシクロビルインディナビル)、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤アンジオテンシンII受容体遮断薬(ABR)、リチウム及びX線撮影造影剤が含まれる。
腎毒性薬物が原因となる腎障害を減少させる必要性がある。

0002

発明の概要
本発明は、腎毒性薬物によって引き起こされる腎不全を低減させるための組成物及び方法を提供する。本発明は、アニオン性置換されたオリゴ糖、腎毒性薬物及び医薬として許容される担体を含む組成物を提供し、このオリゴ糖は、該薬剤の腎毒性効果を実質的に阻害するのに有効な量で存在する。

0003

腎毒性効果を有する医薬として活性化合物、及びポリアニオン性のオリゴ糖を含む低減させた腎毒性効果を有する組成物も提供され、このオリゴ糖は、医薬として活性な化合物の腎毒性効果を実質的に減少させるのに有効な量で存在する。

0004

本明細書には、医薬として活性な化合物とポリアニオン性のオリゴ糖とを接触させることを含む該化合物の腎毒性の効果を低減させる方法も開示される。さらに、腎毒性薬物と関連した腎毒性を阻害する方法が開示され、該方法は、環状多糖サルフェート、腎毒性誘導薬物、及び場合により医薬として許容される担体を含む医薬組成物投与することを含む。

図面の簡単な説明

0005

図1は、水性酸性溶液中におけるメトトレキセート(MTX)及びカプチゾールを用いた溶解性試験の結果を示す。
図2は、MTX及びMTX+カプチゾールで処理後、ミエリン乏突起膠細胞糖タンパク質(MOG)誘導の実験自己免疫脳脊髄炎(EAE)における全腎障害を示す病理学スコアを示す。
図3は、EAEマウスにおけるMTX又はMTX+カプチゾールでの処理後の臨床スコアを示す。

0006

図4は、正常マウスにおける種々のモル比での同時のカプチゾールの有無による単回ボーラスMTX後の腎切片における腎病理学スコアを示す。
図5は、種々のモル比での同時のカプチゾールの有無によるMTX処理後24時間及び48時間のマウスの腎組織における腎病理学スコアを示す。
図6は、表在性腎皮質のレベルでの各処置群に関するドキソルビシン誘導の腎毒性モデルにおける平均病理学スコアを示す。

0007

図7は、表在性腎皮質のレベルでのドキソルビシン又はドキソルビシン+カプチゾールで処理した個々のマウスの腎病理学スコアを示す。
図8は、深部腎皮質+外部髄質のレベルでの各処置群に関するドキソルビシン誘導の腎毒性モデルにおける平均病理学スコアを示す。
図9は、深部腎皮質+外部髄質のレベルでのドキソルビシン又はドキソルビシン+カプチゾールで処理した個々のマウスに関する腎病理学スコアを示す。

0008

図10は、シスプラチン及びシスプラチン+カプチゾール処置群における表面皮質のレベルでの平均スコアを示す。
図11は、表在性腎皮質のレベルでの各処置群における個々のマウスのシスプラチン誘導の腎毒性モデルにおける病理学スコアを示す。

0009

図12は、シスプラチン及びシスプラチン+カプチゾール処置群における深部皮質及び外部のレベルでの平均スコアを示す。
図13は、深部腎皮質及び外部髄質での書く処置群における個々のマウスのシスプラチン誘導の腎毒性モデルにおける病理学スコアを示す。

0010

発明の詳細な説明
本発明の組成物は、典型的には、アニオン性に置換されたオリゴ糖、腎毒性薬物及び典型的には、当該技術分野において通常用いられている医薬として許容される担体又は他の賦形剤を含む。オリゴ糖は、薬物の腎毒性効果を実質的に阻害するのに有効な量で存在する。一態様では、オリゴ糖は、カチオン性物質又はアニオン性物質などの極性又は荷電した部分で置換されている。一態様では、アニオン性に置換されたオリゴ糖は、スルホネート、サルフェート、カルボキシレートホスホネート及びホスフェートから選択される1以上のアニオン性置換基を有するシクロデキストリンを含むポリアニオン性オリゴ糖である。別の態様では、オリゴ糖は、環状多糖サルフェート、好ましくはα、β又はγ−シクロデキストリンサルフェートである。

0011

また、本発明は、腎毒性を誘導する効果を有する医薬として活性な化合物及びポリアニオン性オリゴ糖を含む低減した腎毒性効果を有する組成物を提供する。腎毒性とは、本明細書中で使用するとき、腎臓に対する毒性若しくは有害、又はその成分のいずれかを意味する。

0012

置換されたオリゴ糖類
置換されたオリゴ糖類は、一般的に、一分子当たり少なくとも1つの置換基を有するオリゴ糖、好ましくは荷電した又は極性の置換基を指す。オリゴ糖類は、好ましくは、約5〜約10個の糖単位の糖類であり、未置換の場合、約650〜約1300の分子量を有する。オリゴ糖がアニオン性に置換される場合、一般的には、置換基は、スルホネート、サルフェート、カルボキシレート、ホスホネート及びホスフェート基、並びにそれらの組合せからなる群から選択されることが好ましい。置換基は、好ましくは、糖単位当たり、約0.5〜約3個の置換基の範囲で分子中に存在する。特に好ましい組成物は、糖単位当たり約1個のスルホネート置換基を有するオリゴ糖に基づいたものである。他の好ましい組成物は、糖単位当たり、約2〜約3個の置換基を有するオリゴ糖類に基づき、ここで、該置換基は、サルフェート、スルホネート及び/又はホスフェート置換基を含む。

0013

オリゴ糖は、グルコース単位などのいくつかの糖単位の鎖であって、グリコシド酸素原子を介して連結されている。本明細書中で用いられるとき、接頭語オリゴ」は、1個、又はスクロースではせいぜい2個の単糖単位、及び20個以上の糖単位及び高分子量を有する多糖と比較して、中間数の糖又はサッカリド単位を示す。このような全てのオリゴ糖は、本発明の範囲内に操作可能であると考えられるが、そのオリゴ糖は、好ましくは、1分子当たり約5〜約10個のサッカリドを有する。この範囲は、約650〜約1300の範囲の分子量を有する未置換のサッカリドに対応する。1分子当たり約5〜約10個のサッカリドを有するオリゴ糖は、本明細書中、「単一」又は「低分子量」のオリゴ糖を指す場合がある。オリゴ糖は、通常、スターチ又はセルロースの分解手段によって得られ、幅広い範囲のサイズであるオリゴ糖断片をもたらす。

0014

幾分関連した材料のファミリーには、グリコサミノグリカン類がある。それらは、多糖骨格を有する構造であり、窒素硫黄及び酸素原子を含み、グルコサミンイズロネートグルクロネートなどの種々のセグメントを含む様々な置換基によって修飾される。それらの構造は、コンドロイチン類デルマタン類、ヒアルロン酸ヘパラン硫酸類、及びヘパリン類などの同名称群の異なる試料間で変化し得る。各ファミリーは、異種、即ち、組成物の混合物であることが知られている。それらの分子量は、通常、10,000〜25,000の範囲である。

0015

置換されたオリゴ糖、特に、極性又は荷電した置換基を有する単一及び低分子量のオリゴ糖は、ある種の分類の薬物の腎毒性効果から腎臓を保護する能力を有する。アニオン性に置換されたシクロデキストリン類は、少なくとも部分的には好ましく、それは、OHなどの他の極性置換基が用いられてもよいが、このような化合物の生成の相対的な均一性及び容易性のためである。

0016

アニオン性置換基は、例として、米国特許第3,426,011号に記載されているものが含まれる。オリゴ糖は、一般式
オリゴ糖−[(O-R-Y)-(Me)+]n
であってもよく、式中、Rは、直鎖状若しくは分岐状のC1-10アルキルアルケニル又はアルキニル;C3-8シクロアルキル及びC3-8アリール、各環は、場合により、S、N及びOから選択される1以上のヘテロ原子を含む、からなる群から選択され;及び、場合により、ハロ(即ち、F、Cl、Br、I)又はヒドロキシルで置換され;
Yは、OH、COOH、SO3、SO4、PO3H若しくはPO4などの酸性基、又は亜リン酸亜ホスフィン酸ホスホン酸ホスフィン酸チオホスホン酸、チオホスフィン酸及びスルホン酸であり;

0018

nは、オリゴ糖当たりの置換基の数であり、各々は独立して選択され、即ち、各置換基は同一であるか又は異なっていてもよい。「N」は、1を超える自然数であり、上限は、特定のオリゴ糖に依存している。一群のオリゴ糖では、nは、1分子当たりの置換基の平均数を表すことが理解される。

0019

一態様によれば、Rは、C1-10アルキル、好ましくはメチルエチルプロピル及びブチルから選択されるC1-4アルキル、各々は、場合により、ハロ又はヒドロキシルで置換される。具体的には、1以上の基において、YがSO3であるオリゴ糖が好ましい。得られる好ましい、ポリアニオン性の置換されたオリゴ糖は、約1600〜約4000の分子量を有する。

0020

シクロデキストリン
好ましい態様では、オリゴ糖は、環状多糖、好ましくはシクロデキストリン、及びより好ましくは誘導されたシクロデキストリンである。

0021

シクロデキストリン(「CD」又は「複数のCD」とも呼ばれる)は、少なくとも6個のグルコピラノース単位からなる環状のオリゴ糖である。最大12個のグルコピラノース単位を有するCDが知られているが、たった最初の3つのホモログが頻繁に試験され、α、β、及びγであって、それぞれ、6、7及び8個のグルコピラノース単位を有する。例えば、β−シクロデキストリン分子は、7個のα−1,4−連結したグルコピラノース単位からできていて、親水性の外部表面及び中心に脂溶性の空洞を有するコーン形状の分子を形成する。シクロデキストリンは、コーン小端に位置される第一のヒドロキシ群、及びコーンに対して大開口に位置される第二のヒドロキシ群を有する円錐形状の分子として存在する。

0022

0023

立体形状的には、CDは、円環面として表すことができ、上部縁は、第一の−CH2OH基整列され、下部縁は、第二のヒドロキシル基で整列される。α、β、及びγ−CDに関して、それぞれ約5、6又は7.5A.U.径のチャネル様空洞は、同軸的に円環面で整列される。これらの空洞は、適切な径の疎水性ゲスト分子包接化合物を形成し得るシクロデキストリンを作製する。

0024

合理的に大多数CD誘導体が調製され、文献に記載されている。一般的に、これらの化学的に修飾されたCDは、α(1→4)ヘミアセタール連結を妨害することなしに、炭素2、3又は6に結合した第一又は第二のヒドロキシル基の反応によって形成される。このような概要の調製は、参照により本明細書中に援用される、Croftら(Tetrahedron (1983) 39(9): 1417-1474)に与えられている。グルコピラノース単位上のヒドロキシル基を介した置換は、α−CDに対して最大18個;β−CDに対して最大21個;及び、γ−CDに対して24個を含む。シクロデキストリンは、式:
シクロデキストリン−[(O-R-Y)-(Me)+]n
デキストリンから選択されてもよく、式中、R、Y、Me及びnは、上述される通りである。明らかなように、nは、α−CDに関しては1〜18であり;β−CDに関しては1〜21であり;及び、γ−CDに対しては、1〜24である。

0025

好ましくは、シクロデキストリンは、ヒドロキシル、スルホネート、サルフェート、カルボキシレート、ホスホネート及びホスフェートからなる群から選択される1以上の置換基を有する。一態様によれば、Rは、直鎖状又は分岐状のC1-10アルキル、好ましくは、メチル、エチル、プロピル及びブチルから選択されるC1-4アルキルであり、各々は、場合によりハロ又はヒドロキシルで置換される。具体的には、1以上の基において、YがSO3であるオリゴ糖が好ましい。

0026

好ましいCDは、α、β、及びγ−シクロデキストリンのサルフェート誘導体又はスルホネート誘導体である。シクロアミロースサルフェート及びスルホネート、及び修飾されたシクロデキストリンサルフェート及びスルホネートの製造は、当該技術分野において説明されている。例えば、各々が、参照により本明細書中に援用される、米国特許第2,923,704号;第4,020,160号;第4,247,535号;第4,258,180号;第4,596,795号及び第4,727,064号を参照されたい。これらのシクロデキストリンサルフェート及びスルホネートは、典型的には、生理学的に許容されるカチオンと関連している。

0027

別の態様によれば、ヒドロキシル基は、式−O-(C1-C8アルキル)−SO3のアルキルエーテルスルホネートで置換されている。一態様では、市販されているカプチゾール(Captisol)(登録商標)(Cydex)を用いることができ、これは、シクロデキストリン1分子当たり平均して7個のスルホブチルエーテル基を有するβ−シクロデキストリンのスルホブチルエーテル誘導体である(即ち、O-R-Yは、−O-(CH2)4-SO3-Na+)。カプチゾールは、誘導化されていないβ−シクロデキストリンと関連した腎毒性を示さない。追加のシクロデキストリン誘導体は、各々が参照により本明細書中に援用される、米国特許第5,134,127号;第6,165,995号及び第6,060,597号に開示されている。

0028

腎毒性薬物は、宿主に投与されると、腎障害を引き起こす小分子及びペプチドを含む任意の医薬品であってもよい。このような薬剤には、例として、NSAID、ACE阻害剤シクロスポリンタクロリムス放射線造影剤インターロイキン−2、血管拡張剤ヒドララジンカルシウムチャネル遮断剤ミノキシジルジアゾキシド)、マイトマイシンC抱合卵胞ホルモンキニーネ5−フルオロウラシルチクロピジンクロピドグレルインターフェロンバラシクロビルゲムシタビンブレオマイシン、ヘパリン、ワルファリンストレプトキナーゼアミノグリオシド、シスプラチン、ネダプラチン、メトキシフルランテトラサイクリン、アムフォリシンB、セファロリジンストレプトゾシン、タクロリムス、カルバマゼピンミトラマイシンキノロン、フォスカネットペンタミジン静脈ガンマグロブリンフォスファミド、ゾレドネート、シドフォビルアデフォビルテノフォビルマンニトールデキストランヒドロキシエチルスターチロバスタチンエタノールコデインバルビツール、ジアゼパム、キニーネ、キニジンスルホンアミド、ヒドララジン、トリアムテレンニトロフラントイン、メフェニトインペニシリンメチシリンアンピシリンリファンピン、スルホンアミド、チアジドシメチジン、フェニトイン、アロプリノールセファロスポリンシトシンアラビノシドフロセミド、インターフェロン、シプロフロキサシンクラトロマイシン、テリトロマイシン、ロフェコキシブパントプラゾールオメプラゾールアタザナビル、金、ペニシルアミンカプトプリル、リチウム、メフェナメート、フェノプロフェン、水銀、インターフェロン、パミドロネートフェンクロフェナックトルメチン、フォスカルネット、アシクロビル、メトトレキセート、スルファニルアミド、トリアムテレン、インジナビル、フォスカルネット、ガンシクロビル、メチセルギド、エルゴタミンジヒドロエルゴタミン、メチルドーパピンドロール、ヒドララジン、アテノロールタキソール腫瘍壊死因子クロラムブシル、インターロイキン、ブレオマイシン、エトポシドフルオロウラシルビンブラスチン、ドキソルビシン、シスプラチンなどが含まれる(概して、Devasmitaら,Nature Clinical Practice Nephrology (2006) 2, 80-91を参照されたい)。

0029

メトトレキセート
一態様によれば、腎毒性薬物は、メトトレキセート、又はその誘導体若しくは医薬として許容される塩である。メトトレキセート(N-[4-[[(2,4-ジアミノ-6-プテリジニル)メチル]メチルアミノベンゾイル]−L−グルタミン酸)は、種々の新生物、具体的にはCNSリンパ腫治療に用いられるS期の化学療法的代謝拮抗物質である。MTXは、最も広範囲に用いられている抗癌剤の1つであって、腫瘍性疾患、例えば、妊娠性絨毛癌骨肉種、破壊性絨毛腺腫胞状奇胎急性リンパ性白血病乳癌、頭部及び頸部扁平上皮癌進行性菌状息肉腫肺癌、及び非ホジキンリンパ腫の治療に採用されている(Physicians Desk Reference(45版),Medical Economical Co.,Inc., 1185-89 (Des Moines, Iowa (1991)))。MTXはまた、効果的な免疫抑制剤であり、組織移植に起因し得る移植片対宿主反応の阻害、及び炎症疾患の管理において有用である。結論として、MTXは、重篤であり、身体に影響を及ぼす乾癬及び関節リウマチの治療に採用し得る(Hoffmeister, The American Journal of Medicine (1993) 30: 69-73;Jaffe, Arthritis and Rheumatism (1988) 31:299)。

0030

しかしながら、メトトレキセートは、典型的には、最大有効性に必要とされる「高服用量処方計画」に適用される場合、腎臓毒性及び肝臓毒性と関連する(Barakら,J. American Coll. Nutr. (1984) 3: 93-96)。

0031

多数の特許には、MTX及びMTX類似体が開示され、それらのいずれかは、本発明を実施するために用いることができる。例えば、各々が、参照により本明細書中に援用される、米国特許第2,512,572号、第3,892,801号、第3,989,703号、第4,057,548号、第4,067,867号、第4,079,056号、第4,080,325号、第4,136,101号、第4,093,607号、第4,279,992号、第4,376,767号、第4,401,592号、第4,489,065号、第4,622,218号、第4,625,014号、第4,638,045号、第4,671,958号、第4,699,784号、第4,785,080号、第4,816,395号、第4,886,780号、第4,918,165号、第4,925,662号、第4,939,240号、第4,983,586号、第4,997,913号、第5,024,998号、第5,028,697号、第5,030,719号、第5,057,313号、第5,059,413号、第5,082,928号、第5,106,950号、第5,108,987号、第4,106,488号、第4,558,690号、第4,662,359号、第6,559,149号を参照されたい。

0032

他のMTX類似体及び関連する抗葉酸剤化合物には、トリメトレキセートエダトレキセート、AG331、ピリトレキシム、1853U89、LY231514、ZD9331、ラルトリトレキセド、ロメトレソールMTA及びAG337が含まれる(Takimoto, Seminars in Oncology (1997) 24: S18-40-51;Sorbelloら, Haematoligica (2001) 86: 121-27);CB3717,LY309887(Calvert, Seminars in Oncology (1999) 26:S6, 3-10;Rosowsky, Progress in Med.Chem. (1989) 26: 1-237))。

0033

したがって、本明細書中に開示されている組成物は、癌を治療するか、又は癌の増殖を阻害するために用いられ;並びに、多発性硬化症、及びそれと関連した症状を治療するために用いられ得る。この組成物は、インターフェロンなどの他の活性剤と結合させるか又は組み合わせて用いることができる。さらに、この組成物は、狼瘡関節炎及び関節リウマチなどの自己免疫障害を治療するために用いることができる。

0034

抗体
アミノグリコシド抗体、例えばゲンタマイシンカナマイシンストレプトマイシン及びトブラマイシンは、一般に、例えば、グラム陽性菌グラム陰性菌、及び抗酸菌に対して効果的な広範囲な抗菌剤として利用されている。しかしながら、アミノグリコシドは、多くの場合、腎毒性及び中毒性難聴などの望ましくない副作用と関連する。本発明の実施に用いることができる他の抗体は、Rocephin(登録商標)及びKefzolなどのバンコマイシン及びセファロスポリンを含む。

0035

非ステロイド性抗炎症剤(NSAID)
NSAIDは全て、腎臓毒性を示す。NSAIDは、典型的には、鎮静剤誘導体の使用を避けながら、疼痛を減少させるために用いられる。2つの幅広く用いられているNSAIDは、Roche Pharmaceuticalsから製造されているインドメタシン及びToradol(登録商標)である。

0036

抗真菌剤
カスポフンギン及びアンフォテリシンBはともに、腎毒性であることが知られ、開示された発明の実施に用いることができる。

0037

抗癌剤
多くの抗癌剤は、用量制限的な腎臓毒性を示し、本発明の実施に用いることができる。このような薬剤には、例として、シスプラチン、ドキシルビシン、シクロフォスファミドブタスルファンなどが含まれる。

0038

造影剤
造影剤は、X線スキャン前に患者注入される。造影剤は、高濃縮された(50〜66%溶液ヨウ化化合物である。この高濃度を考慮すると、唯一造影剤とシクロデキストリンとの比が最大1:1であることが必要であるようである。造影剤による腎障害に対して保護されるシクロデキストリンの可能な使用例には、イオヘキソール及びイオベルソールが挙げられる。本発明の実施に用いることができる他の造影剤には、ジアトリゾエート・メグルミン及びイオキサグレートが含まれる。

0039

投与
オリゴ糖は、腎毒性薬物と複合化することができるが、組成物の抗腎毒性保護効果に対して必要であるとは考えられない。薬物とオリゴ糖との比は、腎臓を通過する薬物の経過時間を考慮すれば、薬物は、典型的には、腎臓内に見出されるpHで沈殿しないような範囲にあることが好ましい。ある場合には、インビボでは、オリゴ糖の量を最小にすることが望まれてもよい。実施例に記載されるように、試料インビトロでの溶解性実験は、腎障害から効果的に保護するのに必要とされるオリゴ糖の最小量を決定するために用いられてもよい。一態様では、薬物:オリゴ糖の比は、1:1を超え、約1.1:1〜約50:1、好ましくは1.25:1〜約25:1;より好ましくは、約1.75:1〜約2:1〜10:1の範囲であり得る。メトトレキセートの場合には、例としてのみ、約2:1のメトトレキセート:カプチゾールのモル比が、インビトロで溶液インターフェロン中にメトトレキセートを維持するのに十分に働き、所望の腎毒性効果を提供することが判明した。低量のオリゴ糖が望まれる場合、追加の安定化剤が用いられることが意図されるが、ただし、腎臓の保護効果を提供するのに十分である組成物中のオリゴ糖の量が維持される。

0040

ある場合では、薬物とオリゴ糖の比が1:1よりも低いことが望まれてもよく、その場合、例えば、薬物の結合定数は低いか、又は薬物がシクロデキストリンよりも低い比率で腎臓によってプロセスを受ける場合、過剰なモル数のオリゴ糖を有することが有利であり得る。これは、多くの種類の薬物に対して真実であり、その場合、治療効果に必要とされる薬物の服用量は低く、従って、オリゴ糖のモル比は高いが、インビボでの絶対量又は濃度は、必ずしも増加しない。そのようにして、組成物は、約2〜約50倍;約2〜約20倍;又は約2〜約10倍のモル過剰のオリゴ糖を含み、又は好ましくは、約1〜約5:1の範囲、より好ましくは約2〜約5:1のオリゴ糖と薬物の比を含むことができる。

0041

化合物とポリアニオン性オリゴ糖とを接触させることを含む、医薬として活性な化合物の腎毒性効果を減少させる方法がさらに提供される。腎毒性薬物と関連した腎毒性を阻害するか又は減少させる方法が含まれ、ポリアニオン性オリゴ糖、腎毒性薬物及び場合によりインターフェロン担体を含む医薬組成物を投与することを含む。投与は、単回服用として生じることが好ましいが、特に、オリゴ糖が薬物の溶解を手助けする場合、この方法はまた、ポリアニオン性オリゴ糖を含む医薬組成物、及び腎毒性を誘導する薬物を含む医薬組成物を同時に、即ち別々の服用で投与することによって達成されてもよい。この薬物及びオリゴ糖は単回服用ユニットに合わせられる場合、それらは、医薬として許容される担体、例えば、不活性なインターフェロン溶媒又は分散剤などと組み合わせることができる。

0042

あるいは、オリゴ糖は、インターフェロン材料を用いて別々に調合され、別々に投与することができ、薬物と同時であるか又は薬物投与の前後1時間以内のいずれかである。同時とは、オリゴ糖と薬物の両方が、インビボで存在するように、別個の服用の投与は実質的に同時期に生じることを意味する。あるいは、投与は、連続して生じてもよいが、ただし、腎臓内の薬物濃度が、薬物の毒性効果が生じ得るレベルまで増加するので、オリゴ糖は、腎臓環境内で存在する。

0043

投与様式、服用量及び服用頻度は、医薬製剤を用いて慣用的に採用されている投与様式及び服用考察によって支配されている。このようにして、例えば、本発明の種々の組合せは、筋内又は静脈内に投与することができ、採用される特定の薬物又は試薬の所望の使用に関連した医学的及び薬理学的な実施によって指示される。投与は、経口的又は非経口的に達成することができ、特に、局所投与、静脈内、動脈内又は皮下注射が含まれ、吸収、並びに身体の隙間又は開口部への注射及び導入が含まれる。

0044

任意の特定の患者に対する特定の服用レベルは、採用される特定の化合物の活性、年齢、体重、一般的な健康状態性別食事、投与時間、投与経路、排出速度、薬物の組合せ及び治療を受けている特定の疾患の重症度を含む種々の因子に依存する。

0045

本発明の他の特徴は、本発明の例証のために提供される例示的な太陽の下記の説明の過程で明らかとなり、それに限定することを意図していない。

0046

実施例1.MTXの溶解性に対するpHの効果
溶解性試験は、カプチゾールが腎臓を通過するMTXの通過時間(即ち、2分未満)よりも長い時間経過でMTXの沈殿を妨げることができるかどうかを決定するために実行される。溶液は、表1に示されるように調製した。各溶液は、HClで酸性にし、遠心分離し、上清アリコートを時間の関数として取り出し、溶液中のMTX濃度を分光分析的に測定した。

0047

図1に示されるように、カプチゾールは、濃度依存的にMTXの沈殿を妨げた。1:1のモル比で、MTXは、いつまでも溶液中に残存している。より低い比率では、沈殿は、濃度依存的な比率で生じる。カプチゾールとMTXの比が0.50:1では、MTXは、少なくとも15分間溶液に残存し、0.25:1の比では、その大部分は、10分間残存している。腎臓内での迅速な一時的なろ過時間を考えると、腎障害を妨げるためのMTXとカプチゾールの最適な比を決定するインビボ実験を行うことができる。

0048

0049

実施例2.カプチゾール−MTXの保護効果
C57BL6マウスにおけるミエリン−乏突起膠細胞−糖タンパク質(MOG)誘導の実験的自己免疫脳脊髄炎のカプチゾール(登録商標)の有無によるMTX 40mg/kg(モル比1:1)の効果の比較を行った。臨床徴候、CNS病理学及び腎臓病理学を測定した。

0050

EAEは下記のように誘導した。マウスをAvertin(222トリブロモエタノール)で麻酔し、250μgのM.ツベルキュロシスH37RA(全服用量500μg)を含む等量のフロインド不完全アジュバント中で乳化したPBS中の150μgのMOG(全服用量300μg)の2回の皮下注射を行った。1回目の注射は、首筋に行い、2回目の注射は、背中に行った。百日咳毒素(100ng;尾静脈を通じたi.v.)を脳炎誘発物質後の0、3、及び7日目に投与した。

0051

ストックMTXは、25mg/ml(Bedfordラボラトリーズ)で用いた。MTXストックをPBS(2mlストック+5.34 ml PBS)で3.67倍に希釈し、全量を7.34 ml、濃度を6.8mg/ml(14.9 mM)とした。

0052

3.00 mlの希釈したMTX溶液を分注し、96.6 mgのカプチゾール粉末を天下し、溶液をボルテックスして混合した。得られた溶液は、大部分が透明であるが、黄白色であった。全ての溶液は、すぐに注射できるまで、室温、暗くして維持された。96.6 mg/3 ml=32.228 mg/ml=14.9 mM;MTX:カプチゾールのモル比1:1。
試験混合物は、5グループのマウス(グループI−V;表2を参照)に投与された。

0053

0054

症状が出現してから24時間後、MTX(40 mg/kg体重)を尾静脈に投与した。注入容積は、100〜120 μlであった。MTX+カプチゾールは、100〜120 μlの溶液で尾静脈を介して注入された。ロイコボリン(20 mg/kg体重 )は、MTXを注射してから4時間後、再度24時間後に尾静脈を介して注射した。ロイコボリンは、葉酸の活性な代謝物であり、典型的には、正常細胞を保護する手助けをする抗癌化学療法においてメトトレキセートと共に与えられる。

0055

毎日動物を計量し、臨床徴候についてスコアを記録した。スコアは、下記の徴候に基づく:
0 − 正常
1 −弛緩した尾、立毛、及び/又は減量
2 −後肢脱力直立困難
3 − 直立不能を引き起こす後肢脱力
4 −不全麻痺、肢歩行、及び/又は失禁
5 − 部分的な後肢麻痺
6 − 両後肢麻痺+前肢脱力
7 − 両後肢麻痺+前肢不全麻痺又は麻痺
8 − 死又は屠殺を必要とする瀕死状態

0056

マウスは、疾患の重症度について毎日スコアを記録し、次に、疾患の10日目に屠殺した。脳、腎臓及び脾臓ホルマリン固定した。T細胞のCNSへの浸潤を評価するために、CD3+免疫組織化学は、未処置のEAEマウス並びにMTS及びカプチゾールの同時処置したEAEマウスのパラフィン包埋した8ミクロン厚の後部脳切片で行った。光学顕微鏡調査については、腎臓は、10%緩衝化ホルマリンで固定し、日常的にパラフィン包埋について加工した。5ミクロメートル組織切片ヘマトキシリン及びエオシンで染色し、Nikon coolpix光学顕微鏡で調べた。

0057

全腎障害の重症度は、記載されるような障害の半定量的な測定によって評価した。腎臓の各組織切片は、糸球体構造、糸球体の込み合い及び密集度変性ボーマン嚢腔の膨張近位及び遠位細管の変性、並びに尿細管の膨張、血管のうっ血、及び炎症細胞の浸潤について評価した。糸球体萎縮については、20を超える核を含む糸球体は、スコアを「0」、10未満の各を含むものは、スコアを「4」とした。中間段階は、1、2及び3とした。他の基準は、0〜3スケールでスコアを記録した:0=なし;1=軽度;2=中程度;3=重症度。

0058

各組織の顕微鏡スコアは、各基準に与えられるスコアの合計として計算され、少なくとも100の腎単位(糸球体+周辺管)を切片当たり分析した。データは、平均±SEMとして表した(図2を参照されたい)。

0059

MOG処理したマウスは、10〜11日目に始まり、重篤な臨床的徴候を発症した。それらは、13日目で屠殺するまで維持した。全ての動物に影響があった。部分的又は完全な後肢が麻痺した(臨床スコア)。

0060

MTX 40 mg/kg+カプチゾールの有効性は、MTXのみの処置で見られる有効性に匹敵していた。

0061

CNS病理学の結果-CD3+免疫染色は、未処理のEAEマウスが後部脳及び脊髄におけるCD3+T細胞の広域浸潤であったことを示した(データ示さず)。徴候後にMTX+カプチゾール(40 mg/kg+カプチゾール1:1比)を同時に用いて処置したEAEマウスは、T細胞浸潤の80〜90%減少を示した(データ示さず)。MTX+カプチゾールの有効性は、MT処置単独での有効性に匹敵していた。

0062

腎臓病理学スコアを図3に示す。MTX 40 mg/kgで処置した3種のEAEマウス由来の腎臓切片は、尿細管の膨張及び近位細管の変性を示した。MTX+カプチゾールを同時に用いて処置したマウス由来の腎臓切片は、細管において保護効果を示した。40 mg/kgのMTXの1回の静脈ボーラス注射は、腎臓にいて形態変化を生じさせ、大部分は、皮質における尿細管の膨張に限定された。MTXとのカプチゾールの同時投与は、EAEマウスにおける病理学スコアにおける減少をもたらした。

0063

実施例3. 種々のモル比でのカプチゾール−MTX
種々のモル比での同時のカプチゾールの有無による1回のボーラス静脈MTX後の腎臓における組織病理学的変化の試験を行った。

0064

MTX溶液は下記のように調製した。溶液A(24 mg/ml(53 mM))は、無菌のPBS(全量6mL)中の25 mg/ml(Bedfordラボラトリーズのメトトレキセート)のストック溶液から調製した。溶液Bは、PBSで1:1.33まで3mlの溶液Aを希釈することによって調製し、18 mg/mL(39.6 mM)の作業希釈液、pH 7.4を得た。溶液Cは、2mLの溶液Aを1:2に希釈することによって調製し、12 mg/mL(26.4 mM)、pH2の作業希釈液を得た。

0065

MTX+カプチゾール溶液は、下記の通り調製した。溶液Dは、溶液Aの500マイクロリットルのアリコートに57.32 mgのカプチゾールを添加することによって作製した(モル比1:1、中性pH)。溶液Eは、溶液Bの1mLのアリコートに85.6 mgのカプチゾールを添加することによって作製した(モル比1:1、中性pH)。溶液Fは、溶液Cの1mLのアリコートに57.10 mgのカプチゾールを添加することによって作製した。溶液Gは、溶液Bの1mLのアリコートに42.8 mgのカプチゾールを添加することによって調製した。溶液Hは、溶液Cの1mLのアリコートに28.6 mgのカプチゾールを添加することによって作製した。

0066

MTX及びカプチゾールは、100〜120 μLの容積で、1回注射による尾静脈を介した8匹のマウス群(グループI〜VIII;表3を参照)に投与された。動物を48時間後に屠殺した。臨床徴候、体重を記録した。腎臓を病理学用に保存(1回凍結、1回ホルマリン固定)した。ロイコボリンは、4時間で、及び18時間後に与えた。尿をアルカリ性にしなかった。

0067

0068

MTX 80 mg/kg、120 mg/kg、及びMTXとカプチゾールのモル比が1:1及び1:0.5であるMTX+カプチゾールの組合せで処理したマウスにおける全腎障害の半定量的な評価を図4に示す。対照の腎臓に対するスコアは、3〜4の間であった(グラフに示されていない)。パラフィン包埋した腎臓のヘマトキシリン及びエオシン切片は、腎障害の程度について顕微鏡観察的に分析した。データは、平均±SEMとして表す。MTX 160 mg/kgについてのデータは、このグループではたった1匹のマウスであったため、グラフには含まれていない。

0069

ヘマトキシリン及びエオシン(示さず)を用いて染色した腎臓のパラフィン切片は、80 mg/kgのMTXを投与されたマウスからの腎臓は、細管が膨張し、細管の変性変化、糸球体の過形成、及び間質細胞と尿細管の異型集合を有することを示した。MTXとカプチゾールのモル比が1:1である80 mg/kg MTX+カプチゾール、及びMTXとカプチゾールのモル比が1:0.5である80m g/kg MTX+カプチゾールを投与されたマウスからの腎臓は、細管の軽度の変性、正常な糸球体、及び炎症細胞の浸潤なしを示した。しかしながら、腎臓保護の程度は、MTXとカプチゾールのモル比が1:0.5である場合、非常に高かった。

0070

ヘマトキシリン及びエオシン(示さない)で染色した腎臓のパラフィン切片は、120 mg/kgMTX、IVを投与されたマウス由来の腎臓は、糸球体萎縮、ボーマンカプセル基底膜の変性、細管の変性変化、糸球体の過形成、及び単核細胞の浸潤を有することを示した。MTXとカプチゾールのモル比が1:1である120 mg/kg MTX+カプチゾール、及びMTXとカプチゾールのモル比が1:0.5である120 mg/kg MTX+カプチゾールを投与されたマウス由来の腎臓は、大部分が正常な糸球体、近位及び遠位細管の保護、並びに炎症細胞の浸潤なしを示した。

0071

実施例4.カプチゾール−MTXの時間分
MTX−カプチゾール混合物を表4に記載されるように投与した。

0072

0073

光学顕微鏡調査のために、腎臓を10%緩衝化したホルマリンで固定し、パラフィン包埋については日常的に加工した。5ミクロメートルの組織切片は、ヘマトキシリン及びエオリンで染色し、Nikon coolpix光学顕微鏡で調べ、Nicon Coolpixカメラ撮影した。全腎障害の重症度は、下記に記載されるように障害の半定量的な測定によって評価した。腎臓の各組織切片は、糸球体構造、糸球体の込み合い及び密集度の変性、ボーマン嚢腔の膨張、近位及び遠位細管の変性、並びに尿細管の膨張、血管のうっ血、及び炎症細胞の浸潤について評価した。糸球体萎縮については、20を超える核を含む糸球体は、スコアを「0」、10未満の各を含むものは、スコアを「4」とした。中間段階は、1、2及び3とした。他の基準は、0〜3スケールでスコアを記録した:0=なし;1=軽度;2=中程度;3=重症度。

0074

各組織の顕微鏡スコアは、各基準に与えられるスコアの合計として計算され、少なくとも100個の腎単位(糸球体+周辺細管)を切片当たり分析した。例えば、Bhatら,)PNAS (2003) 100 (7);Senerら,Cell Biol Toxicol (2006) 22: 470-60。

0075

図5に言及すると、MTX処理したマウスの腎組織は、24時間及び48時間後に過度の組織病理学的な変化を示している。24時間及び48時間で、糸球体の萎縮、ボーマン嚢腔の変性及び膨張、並びに間質及び細管変性における炎症細胞の浸潤があった。カプチゾール+MTX処理したグループは、軽度の糸球体及び細管変化、並びに炎症性細胞の少ない浸潤を示した。しかしながら、24時間後に見られた変化のいくつかは、可逆的であるようであり、それは、累積病理学的スコアが24時間と比較して、48時間でより少なかったためである。

0076

腎臓における組織病理学的な変化は、カプチゾールの同時投与の有無でのMTX注射後の24時間で試験した。マウスは、MTX又はMTX+カプチゾールの同時投与後の24時間後に屠殺した。腎臓のパラフィン切片は、ヘマトキシリン及びエオシン(データ示さず)を用いて染色した。MTX 160 mg/kgの投与は、糸球体構造の変性及びボーマン嚢腔の膨張、近位及び遠位細管の変性、並びに炎症性細胞の浸潤をもたらした。軽度の糸球体及び細管変性は、MTXとカプチゾールのモル比が1:1であるMTX 160 mg/kg+カプチゾールについて観察された。MTXとカプチゾールのモル比が1:0.5であるMTX 160 mg/kg+カプチゾールは、糸球体及び細管構造の保存に最も効果的であった。炎症細胞の浸潤は、全くなかった。1:0.25のモル比で用いたMTX 160 mg/kg+カプチゾールは、腎障害に対して保護しなかった。

0077

組織病理学的な変化は、カプチゾールの同時投与の有無でのMTX注射後の48時間で腎臓について記録した。MTX又はMTX+カプチゾール投与後の48時間後に屠殺した。腎臓のパラフィン切片をヘマトキシリン及びエオシン(データ示さず)で染色した。注射48時間後に、MTX 160mg/kg投与(静脈)は、糸球体構造の変性、ボーマン嚢腔の膨張、近位及び遠位細管の膨張、近位及び遠位細管の変性、及び炎症性細胞の浸潤をもたらした。軽度の糸球体及び細管変性は、MTX 160 mg/kg+カプチゾール(MTXとカプチゾールのモル比1:1)について観察された。モル比1:0.5であるMTX 160 mg/kg+カプチゾールは、糸球体及び細管構造の保存に相対的に良好な保存をもたらした。炎症細胞の浸潤は、全くなかった。1:0.25のモル比で用いたMTX 160 mg/kg+カプチゾールは、MTX誘導の障害から腎臓を保護する効果はなかった。最大の保護は、MTXとカプチゾールのモル比が1:0.5である場合に見られた。

0078

組織病理学的な変化はまた、MTXを投与して1週間後に腎臓について試験した。マウスは、MTX 160 mg/kgの1回i.v.ボーラス投与の1週間後に屠殺した。腎臓のパラフィン切片は、ヘマトキシリン及びエオシン(示さず)で染色した。MTXのみの投与は、主に、部分的な糸球体萎縮又は込み合いを伴う近位及び遠位細管の変性をもたらした。近位及び遠位細管に裏打ちしている、膨張した核を有する変性細胞が見られた。時折、いくつかの細管は、二重の細胞層によって整列していることが観察された。いくつかの細管は、好酸性物質で充満していた。病理学的な変化は、大部分、腎臓の皮質領域で見られた。大部分の糸球体構造は正常であった。

0079

組織病理学的な変化は、MTX+カプチゾール注射後の1週間後に腎臓について記録された。マウスは、MTX+カプチゾールの同時投与後の1週間後に屠殺された。腎臓のパラフィン切片は、4匹の別々のマウスからヘマトキシリン及びエオシンで染色した(示さず)。MTXとカプチゾールのモル比が1:1であるMTX 160 mg/kg+カプチゾールで同時投与されたマウスの腎臓は、糸球体の崩壊が有意に少なく、細管がより多く保存されたことを示した。炎症細胞の浸潤は無かった。

0080

実施例5.マウスのドキソルビシン誘導の腎毒性モデルにおけるカプチゾールの腎毒性効果の評価
雌性C57BL/6マウスは、ドキソルビシン(10 mg/kg)の1回投薬を静脈に注射された。マウスは、72時間後に屠殺された。ドキソルビシン及びドキソルビシン+化合物後の糸球体及び尿細管間質損傷の出現は、腎臓組織学の手段で評価された。5μMのパラフィン切片を切断し、H&E及び過ヨウ素酸シッフPAS)で染色した。それらは、光学顕微鏡で調べられ、盲目的な様式でスコアを記録した。30個の糸球体及び隣接する細管は、表面皮質(カプセルの表面近傍)でスコアが記録された。100個の糸球体及び隣接する細管は、深部腎皮質及び外部髄質の外部ストリップ周辺でスコアが記録された。

0081

図6は、表面的な腎皮質レベルでの各処置群についての平均的な病理学スコアを示す。図7は、表面な腎皮質レベルでのドキソルビシン又はドキソルビシン+カプチゾールを用いて処理した個々のマウスについての腎臓病理学スコアを示す。図8は、深部腎皮質+外部髄質のレベルでの各処置群についての平均的な病理学的スコアを示す。図9は、深部腎皮質+外部髄質のレベルでのドキソルビシン又はドキソルビシン+カプチゾールを用いて処理した個々のマウスについての腎臓病理学的なスコアを示す。

0082

対照又はカプチゾールで処理したマウスは、いかなる尿細管間質性変化もなかった。ドキソルビシンで処理したグループは、いくつかの近位細管において、細管円柱、多くの拡張した細管及び刷子縁の中程度の喪失を示した。糸球体のいくつかは、崩壊し、分解の種々の段階にあった。病理学は、腎皮質の外周においてより顕著であることを示した。細管萎縮又は好中球浸潤は見られなかった。ドキソルビシン+カプチゾール処置したマウスでは、変性がほぼ71%減少し、細管膨張がほぼ72%減少した。深部の腎皮質で、糸球体変性が90%減少し、細管膨張が50%減少した。

0083

実施例6.マウスにおけるシスプラチン誘導の腎毒性モデルにおけるカプチゾールの腎毒性効果の評価
雌性C57BL/6マウスは、シスプラチンとカプチゾールのモル比が1:1、1:0.5及び1:0.25(それぞれ、N=5、N=4及びN=6)での(10 mg/kg)シスプラチン(N=5)又はシスプラチン+カプチゾールの単回投薬で静脈に注射した。動物を72時間後に屠殺した。

0084

シスプラチン後の糸球体及び尿細管間質損傷の発生、及びシスプラチン+カプチゾールによる保護は、腎臓組織学の手段によって評価した。5μMのパラフィン切片を切断し、H&E及び過ヨウ素酸シッフ(PAS)で染色した。それらは、光学顕微鏡で調べられ、盲目的な様式でスコアを記録した。30個の糸球体及び隣接する細管は、表面皮質(カプセルの表面近傍)でスコアが記録された。100個の糸球体及び隣接する細管は、深部腎皮質及び外部髄質の外部ストリップ周辺でスコアが記録された。

0085

図10は、表面的な腎皮質レベルでのシスプラチン及びシスプラチン+カプチゾール処置したグループ(シスプラチンとカプチゾールのモル比は1:1、1:0.5、及び1:0.25である)についての平均的な病理学スコアを示す。図11は、表面な腎皮質レベルでの各処置群における個々のマウスについての腎臓病理学スコアを示す。図12は、深部腎皮質+外部髄質のレベルでのシスプラチン及びシスプラチン+カプチゾール処理したグループ(シスプラチンとカプチゾールのモル比は1:1、1:0.5、及び1:0.25である)についての平均的な病理学的スコアを示す。図13は、深部腎皮質及び外部髄質のレベルでの各処置群における個々のマウスについての腎臓病理学的なスコアを示す。

実施例

0086

対照マウスは、いかなる尿細管間質性変化もなかった。シスプラチンで処理したマウスは、いくつかの近位細管において、壊死、細管の上皮細胞腐肉の形成、及び刷子縁を示した。膨張した細管の多くの提示は、シスプラチン誘導の腎毒性の顕著な特徴であった。糸球体のいくつかは崩壊し、いくつかは初期の変性変化を示した。これらの全ての変化は、シスプラチン+カプチゾールを用いた処置によって顕著に明確とはならず、カプチゾールが、シスプラチン:カプチゾール1:1とシスプラチン:カプチゾール1:0.5の両方で腎臓を保護したことを示している。

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