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技術 穿刺支援装置

出願人 国立大学法人滋賀医科大学
発明者 森川茂廣仲成幸山田篤史
出願日 2014年2月20日 (6年9ヶ月経過) 出願番号 2014-030656
公開日 2015年8月27日 (5年3ヶ月経過) 公開番号 2015-154826
状態 特許登録済
技術分野 放射線診断機器 磁気共鳴イメージング装置 手術用機器 超音波診断装置
主要キーワード 高磁場環境 モニタ画 ピットイン 位置マーカー 指向軸 処理部位 支援ロボット 刺入位置
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年8月27日)のものです。
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図面 (8)

課題

穿刺針による焼灼などの治療を迅速かつ簡便に行うための穿刺支援装置を提供する。

解決手段

穿刺支援装置1は、患者の3D画像に基づいて決定された前記患者の標的部位座標および穿刺経路に基づいて、穿刺針7を前記標的部位に指向させる穿刺支援ロボット3と、前記患者の皮膚に接触させることで、前記穿刺経路を含む前記患者の超音波断層画像を取得する超音波プローブ4と、前記超音波断層画像を表示する超音波画像表示装置6と、を備える。

概要

背景

腹部肝腫瘍に対して、従来より、穿刺針によるラジオ波マイクロ波による焼灼療法が広く用いられている。肝腫瘍は体表から深部に位置するため、超音波画像の粗い画像では肝腫瘍の検知が困難であり、また、肋骨等を避けて腫瘍に穿刺針を刺入する必要がある。また、焼灼を繰り返し行う場合には、焼灼によって発生する微小気泡が超音波画像の観察を困難にする。そこで、本発明者等は、肝腫瘍の検知および穿刺針の穿刺経路の決定に、従来の超音波画像に代えて縦型オープンMR装置を用いて患者リアルタイムMR画像を取得し、さらに、あらかじめ指定した標的を自動的に追尾する穿刺支援ロボットを、縦型オープンMR装置の磁石の間に設置し、上記MR画像と施術前に取得した3D画像とを再構成した再構成画像を参照しながら針を腫瘍内に穿刺する技術を開発した(非特許文献1)。

しかし、縦型オープンMR装置は患部直接アクセスできるという大きな利点があるが、購入および維持する費用が高価であるため一部の医療現場にしか普及していないのが実情である。また、縦型オープンMR装置によるMR画像は、一般的なトンネル型MR装置によるMR画像よりも画質が劣るという欠点もある。そのため縦型オープンMR装置が設置されていない医療現場では、トンネル型MR装置と穿刺支援ロボットを用いた、図7に示すような手順での治療が行われている。

まず、トンネル型MR装置(以下、単にMR装置と称する)内に患者をピットインし、患者の高精細の3D画像を撮像する(S1)。続いて、モニタ画面上に3D画像を表示し、腫瘍などの標的部位座標(標的座標)を決定する(S2)。続いて、患者をMR装置からピットアウトして、MR装置の近傍に設置された穿刺支援ロボットに、決定された標的座標の情報を送信し、穿刺支援ロボットは、標的座標に基づき、穿刺針の先端位置を仮想の標的部位に一致させるとともに、3D画像からその穿刺経路に沿った直交2面の断層画像切り出して、モニタに再構成画像を表示して術者提示する(S3)。術者は、再構成画像に基づき、肋骨や肺等の障害物のない最適な穿刺経路を決定する(S4)。続いて、術者が指定された深さまで穿刺針を実際に刺入する(S5)。

このとき、患者の呼吸によって臓器が移動したり、穿刺角度が小さいときに臓器表面において穿刺針が滑ることにより、穿刺針が曲がって針先が標的部位に到達しない場合がある。しかし、患者はMR装置からピットアウトされた状態にあり、術者は穿刺針の位置をMR画像でリアルタイムに確認できない。そのため、刺入完了後、穿刺針を刺入れたまま患者をMR装置内に再度ピットインし、撮像を行って針先位置を確認する必要がある(S6)。針先位置が適切でない場合は(S7においてNO)、患者をMR装置からピットアウトして再度穿刺針を刺入して(S8)、ステップS7を繰り返す。一方、針先位置が適切である場合(S7においてNO)、患者をMR装置からピットアウトして焼灼などの治療を行う(S9)。その後、未処理部位がなくなるまで(S10においてNO)、S3〜S9を繰り返す。

概要

穿刺針による焼灼などの治療を迅速かつ簡便に行うための穿刺支援装置を提供する。穿刺支援装置1は、患者の3D画像に基づいて決定された前記患者の標的部位の座標および穿刺経路に基づいて、穿刺針7を前記標的部位に指向させる穿刺支援ロボット3と、前記患者の皮膚に接触させることで、前記穿刺経路を含む前記患者の超音波断層画像を取得する超音波プローブ4と、前記超音波断層画像を表示する超音波画像表示装置6と、を備える。

目的

本発明は、上記問題を解決するためになされたものであって、穿刺による焼灼などの治療を迅速かつ簡便・確実に行うための穿刺支援装置の提供を目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

患者の3D画像に基づいて決定された前記患者の標的部位座標および穿刺経路に基づいて、穿刺針を前記標的部位に指向させる穿刺針保持手段と、前記患者の皮膚に接触させることで、前記穿刺経路を含む前記患者の超音波断層画像を取得する超音波プローブと、前記超音波断層画像を表示する超音波画像表示装置と、を備える穿刺支援装置

請求項2

前記穿刺針保持手段は、前記超音波プローブを前記穿刺針の周囲を回転可能に保持する、請求項1に記載の穿刺支援装置。

請求項3

前記穿刺針保持手段は、前記超音波プローブの指向軸を前記穿刺針に対して所定範囲の角度だけ傾けた状態で前記超音波プローブを保持する、請求項1または2に記載の穿刺支援装置。

請求項4

前記所定範囲の角度は0〜10°である、請求項3に記載の穿刺支援装置。

請求項5

前記3D画像は、MR装置またはCT装置によって撮影される、請求項1から4のいずれかに記載の穿刺支援装置。

請求項6

前記MR装置は、トンネル型のMR装置である、請求項5に記載の穿刺支援装置。

請求項7

前記穿刺針保持手段はRCM制御可能な穿刺支援ロボットである、請求項1から6のいずれかに記載の穿刺支援装置。

技術分野

0001

本発明は、患者体内標的部位に対して穿刺を簡便・確実に行うための穿刺支援装置に関する。

背景技術

0002

腹部肝腫瘍に対して、従来より、穿刺針によるラジオ波マイクロ波による焼灼療法が広く用いられている。肝腫瘍は体表から深部に位置するため、超音波画像の粗い画像では肝腫瘍の検知が困難であり、また、肋骨等を避けて腫瘍に穿刺針を刺入する必要がある。また、焼灼を繰り返し行う場合には、焼灼によって発生する微小気泡が超音波画像の観察を困難にする。そこで、本発明者等は、肝腫瘍の検知および穿刺針の穿刺経路の決定に、従来の超音波画像に代えて縦型オープンMR装置を用いて患者のリアルタイムMR画像を取得し、さらに、あらかじめ指定した標的を自動的に追尾する穿刺支援ロボットを、縦型オープンMR装置の磁石の間に設置し、上記MR画像と施術前に取得した3D画像とを再構成した再構成画像を参照しながら針を腫瘍内に穿刺する技術を開発した(非特許文献1)。

0003

しかし、縦型オープンMR装置は患部直接アクセスできるという大きな利点があるが、購入および維持する費用が高価であるため一部の医療現場にしか普及していないのが実情である。また、縦型オープンMR装置によるMR画像は、一般的なトンネル型MR装置によるMR画像よりも画質が劣るという欠点もある。そのため縦型オープンMR装置が設置されていない医療現場では、トンネル型MR装置と穿刺支援ロボットを用いた、図7に示すような手順での治療が行われている。

0004

まず、トンネル型MR装置(以下、単にMR装置と称する)内に患者をピットインし、患者の高精細の3D画像を撮像する(S1)。続いて、モニタ画面上に3D画像を表示し、腫瘍などの標的部位の座標(標的座標)を決定する(S2)。続いて、患者をMR装置からピットアウトして、MR装置の近傍に設置された穿刺支援ロボットに、決定された標的座標の情報を送信し、穿刺支援ロボットは、標的座標に基づき、穿刺針の先端位置を仮想の標的部位に一致させるとともに、3D画像からその穿刺経路に沿った直交2面の断層画像切り出して、モニタに再構成画像を表示して術者提示する(S3)。術者は、再構成画像に基づき、肋骨や肺等の障害物のない最適な穿刺経路を決定する(S4)。続いて、術者が指定された深さまで穿刺針を実際に刺入する(S5)。

0005

このとき、患者の呼吸によって臓器が移動したり、穿刺角度が小さいときに臓器表面において穿刺針が滑ることにより、穿刺針が曲がって針先が標的部位に到達しない場合がある。しかし、患者はMR装置からピットアウトされた状態にあり、術者は穿刺針の位置をMR画像でリアルタイムに確認できない。そのため、刺入完了後、穿刺針を刺入れたまま患者をMR装置内に再度ピットインし、撮像を行って針先位置を確認する必要がある(S6)。針先位置が適切でない場合は(S7においてNO)、患者をMR装置からピットアウトして再度穿刺針を刺入して(S8)、ステップS7を繰り返す。一方、針先位置が適切である場合(S7においてNO)、患者をMR装置からピットアウトして焼灼などの治療を行う(S9)。その後、未処理部位がなくなるまで(S10においてNO)、S3〜S9を繰り返す。

先行技術

0006

森川茂廣、他9名、「MRイメージガイド下肝腫瘍マイクロ波凝固のための穿刺支援ロボットの開発と臨床応用」、日本コンピュータ外科学大会、2007年11月、p. 35-36

発明が解決しようとする課題

0007

上記の治療手順では、術者が患者に穿刺針を刺入する際に(S5)、針先位置をリアルタイムに確認することができないため、患者をMR装置内にピットインし、撮像を行って針先位置を確認する必要がある(S6)。その結果、針先位置が適切でない場合は(S7においてNO)、穿刺針を再度刺入して(S8)、患者をMR装置内に再度ピットインする必要がある(S6)。このように、針先位置を確認するたびにMR画像を撮像する必要があるため、術者および患者の負担が大きいという問題があった。

0008

本発明は、上記問題を解決するためになされたものであって、穿刺による焼灼などの治療を迅速かつ簡便・確実に行うための穿刺支援装置の提供を目的とする。

課題を解決するための手段

0009

本発明に係る穿刺支援装置は、上記課題を解決するためになされたものであり、患者の3D画像に基づいて決定された前記患者の標的部位の座標および穿刺経路に基づいて、穿刺針を前記標的部位に指向させる穿刺針保持手段と、前記患者の皮膚に接触させることで、前記穿刺経路を含む前記患者の超音波断層画像を取得する超音波プローブと、前記超音波断層画像を表示する超音波画像表示装置と、を備える。

0010

上記穿刺支援装置において、前記穿刺針保持手段は、前記超音波プローブを前記穿刺針の周囲を回転可能に保持することが好ましい。

0011

上記穿刺支援装置において、前記穿刺針保持手段は、前記超音波プローブの指向軸を前記穿刺針に対して所定範囲の角度だけ傾けた状態で前記超音波プローブを保持することが好ましい。

0012

上記穿刺支援装置において、前記所定範囲の角度は0〜10°であることが好ましい。

0013

上記穿刺支援装置において、前記3D画像は、MR装置またはCT装置によって撮影されることが好ましい。

0014

上記穿刺支援装置において、前記MR装置は、トンネル型のMR装置であってもよい。

0015

上記穿刺支援装置において、前記穿刺針保持手段はRCM制御可能な穿刺支援ロボットであることが好ましい。

発明の効果

0016

本発明によれば、針先位置を確認するたびに必要とされていたMR装置内への患者の再度のピットインを不要とし、穿刺針による焼灼などの治療を迅速かつ簡便に行うことができる。

図面の簡単な説明

0017

本発明の一実施形態に係る穿刺支援装置の構成を示すブロック図である。
穿刺支援ロボットの保持部の拡大図であり、(a)は上から見た平面図、(b)は側面図である。
上記保持部の拡大側面図である。
本発明の一実施形態における、焼灼治療の手順を示すフローチャートである。
超音波画像の一例を表す模式図である。
超音波画像の一例を表す模式図である。
従来の焼灼治療の手順を示すフローチャートである。

実施例

0018

以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。

0019

図1は、本発明の一実施形態に係る穿刺支援装置1の構成を示すブロック図である。穿刺支援装置1は、トンネル型のMR装置2の近傍に設けられており、穿刺支援ロボット3と、超音波プローブ4と、演算処理装置5と、超音波画像表示装置6とを備えている。

0020

MR装置2は、ピットインされた患者の体内の水素や燐等の原子核からの磁気共鳴信号を測定することにより、患者の高精細な3D画像(MR画像)を撮像することができる。

0021

穿刺支援ロボット3は、非磁性体の材料で構成されており、2自由度で回転できるアーム31を備えている。アーム31の端部には、超音波プローブ4と穿刺針7とを取り付けるための保持部32が接続されている。また、穿刺支援ロボット3には、台座に3軸の超音波モータ(図示省略)が取り付けられており、保持部32の向きを、水平方向の直交する2軸と垂直方向の1軸との合計3軸の方向に調節することが可能となっている。これらの構成によって、穿刺支援ロボット3は、穿刺前の長さを指定した仮想の穿刺針7の先端位置を、指定した所定位置に一致させつつ穿刺角度を自在に変更することができるようにRCM(Remote-Center-of-Motion)制御することが可能である。

0022

超音波プローブ4は、患者の皮膚に接触して超音波パルス送波およびエコー受波を行う。これにより、超音波プローブ4は、穿刺針7の穿刺経路を含む患者の超音波断層画像を取得することができる。後述するように、超音波プローブ4は、穿刺針7の周囲を180°回転できるように保持部32に取り付けられる。取得された超音波断層画像は、超音波画像表示装置6に表示される。

0023

図2は、図1に示す保持部32の拡大図であり、(a)は上から見た平面図、(b)は側面図である。保持部32は、アーム31の端部に接続されており、超音波プローブ4を把持するプローブ把持部321と、穿刺針7を挿通させるための挿通部322とを備えている。プローブ把持部321は、アーム31に取り外し可能に接続されており、矩形枠状に形成されている。矩形枠の大きさは超音波プローブ4の外形にほぼ等しく、枠内に超音波プローブ4を挿入し、ネジ323を締めることにより、超音波プローブ4を把持することができる。挿通部322は、プローブ把持部321を構成する矩形枠の一辺に形成された貫通孔である。穿刺針7の直径が貫通孔の直径よりも小さい場合は、外径が貫通孔の直径と等しく内径が穿刺針7の直径と等しいコレットを、貫通孔に挿入する。

0024

挿通部322を構成する貫通孔の長手方向、すなわち、挿通部322に挿通される穿刺針7の長手方向をZ方向とし、Z方向に垂直な平面をXY平面とすると、図2(a)に示す破線のように、プローブ把持部321は、挿通部322を中心にXY平面に沿って180°回転することができる。これにより、プローブ把持部321に把持された超音波プローブ4は、穿刺針7の周囲を180°回転することができる。

0025

図2(b)に示すように、プローブ把持部321は、XY平面に平行にアーム31に接続されている。そのため、プローブ把持部321に把持された超音波プローブ4は、超音波の指向軸が穿刺針7の長手方向と平行になる。

0026

図3は、保持部32の変形例を示す側面図であり、プローブ把持部321の形状が、図2(b)に示すプローブ把持部321と異なっている。図3に示すプローブ把持部321は、XY平面に対して角度θ1だけ傾いており、0<θ1≦10°であることが望ましい。さらに、角度θ1が異なるプローブ把持部321を複数用意し、患者の体表とアーム31との相対位置に応じて、最適な形状のプローブ把持部321を選択することが望ましい。これにより、常に超音波プローブ4を患者の体表に密着させることができる。

0027

演算処理装置5は、MR装置2からの3D画像の処理や、穿刺支援ロボット3の動作制御などを行うものであり、標的座標決定部51、動作制御部52および再構成画像生成部53を備えている。MR装置2の近傍は高磁場環境であるため、演算処理装置5は、MR装置2から離れた位置に設けられることが望ましい。

0028

標的座標決定部51は、患者の標的部位の座標を決定する機能を有している。具体的には、MR装置2から受信された3D画像が図示しないモニタに表示され、術者が3D画像における標的部位を指定すると、標的座標決定部51は、3D画像における指定された位置に基づき、穿刺支援ロボット3が設けられた患者ベッドにおける仮想の標的部位の座標(標的座標)を演算して決定する。

0029

動作制御部52は、穿刺支援ロボット3を制御するための制御信号を出力するものである。穿刺支援ロボット3には、MR装置2からピットアウトされた患者と穿刺針7との相対位置を計測する光学式位置センサ(図示省略)が取り付けられている。動作制御部52は、位置センサから送信された患者および穿刺針7の相対位置情報と、標的座標決定部51において決定された標的座標とを照合する。これにより、動作制御部52は、ピットアウトされた患者の標的部位に穿刺針7が常に指向するように、穿刺支援ロボット3をRCM制御する。

0030

再構成画像生成部53は、体表に貼り付けたマーカーを用いたレジストレーションのプロセスを必要とせず、磁石に取り付けた位置マーカー、患者ベッドに取り付けた位置マーカー、穿刺支援ロボット3の位置マーカーの座標系統合して、穿刺支援ロボット3の穿刺針7の先端位置を仮想の標的部位に一致させるとともに、3D画像からその穿刺経路に沿った直交2面の断層画像を切り出して、図示しないモニタに再構成画像を表示して術者に提示する。術者は、再構成画像に基づいて、体表と標的部位との間に障害物や血管や胆管などの重要構造がない最短経路を穿刺経路として決定する。また、穿刺支援ロボット3は、穿刺経路決定時の穿刺針7の向きを保持する。

0031

超音波画像表示装置6は、患者ベッドの近傍に設置されており、超音波プローブ4によって取得された超音波断層画像を表示する。これにより、術者は、超音波断層画像を参照して、標的部位の位置および穿刺針7のリアルタイムの位置を確認しながら、穿刺針7を刺入することができる。

0032

図4を参照して、本実施形態に係る穿刺支援装置1を用いたマイクロ波凝固療法の手順を説明する。

0033

まず、MR装置2内に患者をピットインし、患者の高精細の3D画像を撮像する(S11)。3D画像は、演算処理装置5に送信され、標的座標決定部51が、標的部位の座標(標的座標)を決定する(S12)。続いて、患者をMR装置2からピットアウトして、動作制御部52が、決定された標的座標に基づき、穿刺支援ロボット3を制御する。これにより、穿刺支援ロボット3は、穿刺針7の先端位置を仮想の標的部位に一致させる。穿刺針7の向きに連動して、再構成画像生成部53は、3D画像からその穿刺経路に沿った直交2面の断層画像を切り出して、モニタに再構成画像を表示して術者に提示する(S13)。術者は、再構成画像に基づき、肋骨や肺等の障害物のない最適な穿刺経路を決定する(S14)。また、穿刺支援ロボット3は、穿刺経路決定時の穿刺針7の向きを保持する。

0034

続いて、穿刺支援ロボット3はその方向を保持したままで任意の距離だけ患者に近づき、保持部32に保持された超音波プローブ4を患者の体表に押し当てて、術者近傍の超音波画像表示装置6に超音波断層画像を表示させる(S15)。穿刺の距離は初期に設定した針の長さから体表に近づいた距離を差し引いて決定する。これにより、術者は、超音波断層画像を参照して、標的部位の位置および穿刺針7のリアルタイムの位置を確認しながら、穿刺針7を刺入することができる(S16)。刺入の途中に穿刺針7が撓み、指向方向が標的部位からずれた場合であっても、術者は、穿刺針7を軸方向に回転させることにより、指向方向を制御することができる。よって、確実に穿刺針7の先端を標的部位に到達させることができる。そのため、直ちに焼灼などの治療を行うことができる(S17)。その後、未処理部位がなくなるまで(S18においてNO)、S13〜S17を繰り返す。

0035

以上のように、本実施形態では、穿刺針7がリアルタイムに表示された超音波断層画像を参照して、穿刺針7の刺入を行うことができるので、確実に穿刺針7の先端を標的部位に到達させることができる。従来のように針先位置を確認するたびにMR装置2内に患者を繰り返しピットインさせる必要がない。よって、穿刺針による焼灼治療を迅速かつ簡便に行うことができ、患者および術者の負担軽減にも寄与する。

0036

また、本実施形態では、図2(a)に示すように、穿刺支援ロボット3の保持部32が、超音波プローブ4を穿刺針7の周囲を180°回転可能に保持することができる。よって、穿刺支援ロボット3のアーム31の患者の体表に対する角度に関わらず、超音波プローブ4を皮膚に密着させることができる。

0037

さらに、図3に示すように、保持部32は、超音波プローブ4を穿刺針7に対して所定範囲の角度θ1(例えば、0〜10°)だけ傾けて保持することができるように構成されている。これにより、超音波断層画像において、体表のより浅い位置から穿刺針7の位置を確認することができる。以下、その理由を図5および図6を参照して説明する。

0038

図5は、超音波プローブ4および穿刺針7を体表に対して垂直に押し当てた場合(すなわち、保持部32が、図2(b)に示すようにプローブ把持部321のXY平面に対する角度が0°となる状態で、超音波プローブ4および穿刺針7を保持した場合)の超音波断層画像を示している。図中、P1は超音波プローブ4と体表との接触位置であり、P2は穿刺針7の刺入位置であり、Tは標的部位であり、A1は超音波プローブ4の指向軸である。指向軸A1は、穿刺針7の長手方向と平行であり、接触位置P1と刺入位置P2との距離をd1とする。超音波プローブ4の撮像範囲は、接触位置P1から扇形に広がる領域であり、撮像範囲の一方の縁と体表との成す角度をθ2とすると、穿刺針7の超音波断層画像に表示される部分は、体表から
D1=d1・tanθ
より深い部分となる。

0039

図6は、超音波プローブ4を穿刺針7に対して角度θ1だけ傾けた状態で、超音波プローブ4および穿刺針7を体表に押し当てた場合の超音波断層画像を示している。図中、P3は、傾けられた超音波プローブ4と体表との接触位置であり、A2は傾けられた超音波プローブ4の指向軸である。なお、図6では、便宜上、超音波断層画像全体を傾けて示している。

0040

撮像範囲の一方の縁と体表との成す角度をθ3とすると、穿刺針7の超音波断層画像に表示される部分は、体表から
D2=d2・tanθ3
より深い部分となる。上記のように、超音波プローブ4は穿刺針7に対して角度θ1だけ傾いているので、接触位置P3と刺入位置P2との距離をd2とすると、d2<d1となる。また、指向軸A1と指向軸A2との成す角度はθ1となるので、θ3=θ2−θ1<θ2となる。よって、D2<D1となる。すなわち、超音波プローブ4を穿刺針7に対して傾けない場合に比べ、超音波断層画像においてより浅い領域における穿刺針7の位置を確認することができる。

0041

本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、実施形態に開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる形態も本発明の技術的範囲に含まれる。

0042

上記の実施形態では、MR装置2がトンネル型のMR装置であったが、これに限定されず、例えば、縦型オープンMR装置を用いてもよい。MR装置がトンネル型またはオープン型のいずれの態様であっても、MR画像の撮像はS11に示す最初の一回だけで良い。

0043

また、上記の実施形態では、高精細の3D画像の撮像にMR装置を使用したが、3D画像を撮像できる装置であれば特に限定されない。例えば、MR装置に代えてCT装置を使用して3D画像を撮像してもよい。これにより、CT装置が設置されている医療現場においても、穿刺による肝腫瘍の焼灼治療を行うことが可能となる。またこの態様においても、CT画像の撮像はS11に示す最初の一回だけで良く、特にCT画像の撮像には放射線被曝を伴うため、CT画像の取得回数が必要最低限に低減されることにより、患者および術者の被爆を必要最小限に抑えることができる。

0044

また、上記の実施形態では、穿刺針7を保持するために穿刺支援ロボットを用いたが、穿刺針7の先端を常に標的部位に指向させることが可能であれば、穿刺支援ロボット以外の穿刺針保持手段を用いてもよい。

0045

さらに、再構成画像から標的部位のみを切り出し、超音波断層画像の対応する位置に標的部位を合成してもよい。これにより、超音波断層画像における標的部位が明瞭に表示されるので、手術がさらに容易になる。

0046

本発明は、肝腫瘍の治療だけでなく、穿刺による治療が可能であれば、体内のあらゆる患部の治療に適用可能である。また穿刺による精度のよい生検にも適応可能である。

0047

1穿刺支援装置
2MR装置
3穿刺支援ロボット(穿刺針保持手段)
321プローブ把持部
322挿通部
323ネジ
4超音波プローブ
5演算処理装置
51 標的座標決定部
52動作制御部
53再構成画像生成部
6超音波画像表示装置
7 穿刺針

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