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技術 すべり軸受およびそれを備えた回転機械

出願人 三菱日立パワーシステムズ株式会社
発明者 横山真平山下一彦篠原種宏角侑樹杼谷直人吉峰千尋
出願日 2014年2月18日 (5年4ヶ月経過) 出願番号 2014-028853
公開日 2015年8月24日 (3年10ヶ月経過) 公開番号 2015-152147
状態 特許登録済
技術分野 すべり軸受
主要キーワード いすべり 潤滑油供給機構 スラスト軸受部材 ホワイトメタル 支持環 クロム銅 スラストカラー ライニング層
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年8月24日)のものです。
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図面 (13)

課題

摺動面で発生した摩擦熱により表面層樹脂材焼損してしまう不具合を抑制したすべり軸受を提供する。

解決手段

軸線周りに回転する軸部30aを有するロータと、支持環に支持され、軸部30aとの間に潤滑油の膜を形成することによってロータに加わる荷重を支持するジャーナル軸受部材11とを備えるすべり軸受であって、軸受部材11が、ロータの外周面と接する摺動面となるとともに樹脂材により形成されたライニング層11aと、ライニング層11aを支持するとともに金属材により形成された裏金層11cとを備え、軸受部材11の後縁部11eにおけるライニング層11aの厚さが、軸受部材11の前縁部11dにおけるライニング層11aの厚さよりも薄いすべり軸受を提供する。

概要

背景

軸線周りに回転するロータを備える回転機械に用いられるすべり軸受として、ジャーナル軸受スラスト軸受が知られている。ジャーナル軸受は、ロータの軸線方向に直交する径方向荷重を支持する軸受である。スラスト軸受は、ロータの軸線方向の荷重を支持する軸受である。

これらのすべり軸受は、スチールクロム銅などの裏金(以下、背面層という。)に摺動面を形成するライニング層(以下、表面層という。)を設けた軸受部材を用いるのが一般的である。表面層を形成する部材として、例えば、鉛と鋳鉄合金であるホワイトメタルが用いられる。また、近年では、表面層を形成する部材として、ホワイトメタルよりも摩擦係数が低くて耐摩耗性の高い四フッ化エチレンPTFE)やポリエーテルケトン(PEEK)等の樹脂材が用いられることもある。
特許文献1には、ホワイトメタルまたは合成樹脂から形成される表面層を、背面層に着脱可能に装着したすべり軸受が開示されている。

概要

摺動面で発生した摩擦熱により表面層の樹脂材が焼損してしまう不具合を抑制したすべり軸受を提供する。軸線周りに回転する軸部30aを有するロータと、支持環に支持され、軸部30aとの間に潤滑油の膜を形成することによってロータに加わる荷重を支持するジャーナル軸受部材11とを備えるすべり軸受であって、軸受部材11が、ロータの外周面と接する摺動面となるとともに樹脂材により形成されたライニング層11aと、ライニング層11aを支持するとともに金属材により形成された裏金層11cとを備え、軸受部材11の後縁部11eにおけるライニング層11aの厚さが、軸受部材11の前縁部11dにおけるライニング層11aの厚さよりも薄いすべり軸受を提供する。

目的

本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、すべり軸受の表面層を樹脂材で形成しつつ、摺動面で発生した摩擦熱により樹脂材が焼損してしまう不具合を抑制したすべり軸受およびそれを備えた回転機械を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

軸線周りに回転する回転部を有するロータと、固定部材に支持され、前記回転部との間に潤滑流体の膜を形成することによって前記ロータに加わる荷重を支持する軸受部材とを備えるすべり軸受であって、前記軸受部材は、前記ロータの外周面と接する摺動面となるとともに樹脂材により形成された表面層と、前記表面層を支持するとともに金属材により形成された背面層とを備え、前記軸受部材の後縁部における前記表面層の厚さが、前記軸受部材の前縁部における前記表面層の厚さよりも薄いことを特徴とするすべり軸受。

請求項2

前記軸受部材は、前記表面層と前記背面層との間に金属材により形成された中間層を備え、該中間層を形成する金属材の硬度は、前記背面層を形成する金属材の硬度よりも低いことを特徴とする請求項1に記載のすべり軸受。

請求項3

前記表面層の厚さが、前記前縁部から前記後縁部に向けて漸次薄くなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のすべり軸受。

請求項4

前記ロータの外周面に沿って前記軸線周りに間隔をあけて複数の前記軸受部材が配置され、該複数の軸受部材によって前記ロータの外周面が支持されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のすべり軸受。

請求項5

前記後縁部の前記軸線方向の中心部における前記表面層の厚さが、前記前縁部における前記表面層の厚さよりも薄いことを特徴とする請求項4に記載のすべり軸受。

請求項6

前記ロータは、前記軸線方向に作用する荷重を前記軸受部材に伝達するためのスラストカラーを備え、前記スラストカラーの前記軸線方向の端面に沿って前記軸線周りに間隔をあけて複数の前記軸受部材が配置され、該複数の軸受部材によって前記スラストカラーの前記軸線方向の端面が支持されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のすべり軸受。

請求項7

前記後縁部の内周側における前記表面層の厚さが、前記前縁部の内周側における前記表面層の厚さよりも薄く、前記前縁部の外周側における前記表面層の厚さ、および前記後縁部の外周側における前記表面層の厚さが、それぞれ前記前縁部の内周側における前記表面層の厚さよりも薄いことを特徴とする請求項6に記載のすべり軸受。

請求項8

請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のすべり軸受を備える回転機械

技術分野

0001

本発明は、すべり軸受およびそれを備えた回転機械に関する。

背景技術

0002

軸線周りに回転するロータを備える回転機械に用いられるすべり軸受として、ジャーナル軸受スラスト軸受が知られている。ジャーナル軸受は、ロータの軸線方向に直交する径方向荷重を支持する軸受である。スラスト軸受は、ロータの軸線方向の荷重を支持する軸受である。

0003

これらのすべり軸受は、スチールクロム銅などの裏金(以下、背面層という。)に摺動面を形成するライニング層(以下、表面層という。)を設けた軸受部材を用いるのが一般的である。表面層を形成する部材として、例えば、鉛と鋳鉄合金であるホワイトメタルが用いられる。また、近年では、表面層を形成する部材として、ホワイトメタルよりも摩擦係数が低くて耐摩耗性の高い四フッ化エチレンPTFE)やポリエーテルケトン(PEEK)等の樹脂材が用いられることもある。
特許文献1には、ホワイトメタルまたは合成樹脂から形成される表面層を、背面層に着脱可能に装着したすべり軸受が開示されている。

先行技術

0004

特開2005−114019号公報

発明が解決しようとする課題

0005

表面層を樹脂材で形成したすべり軸受は、樹脂材の熱伝導率がホワイトメタルの1/10以下であるため、摺動面で発生した摩擦熱が背面層に伝達されにくい。そのため、摺動面で発生した摩擦熱によってすべり軸受の表面層を形成する樹脂材が焼損してしまう可能性がある。すべり軸受の表面層が焼損により損なわれると、すべり軸受がロータを支持することができなくなり、ロータの破損やロータを備える回転機械の運転停止を引き起こす可能性がある。

0006

本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、すべり軸受の表面層を樹脂材で形成しつつ、摺動面で発生した摩擦熱により樹脂材が焼損してしまう不具合を抑制したすべり軸受およびそれを備えた回転機械を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を採用する。
本発明に係るすべり軸受は、軸線周りに回転する回転部を有するロータと、固定部材に支持され、前記回転部との間に潤滑流体の膜を形成することによって前記ロータに加わる荷重を支持する軸受部材とを備えるすべり軸受であって、前記軸受部材は、前記ロータの外周面と接する摺動面となるとともに樹脂材により形成された表面層と、前記表面層を支持するとともに金属材により形成された背面層とを備え、前記軸受部材の後縁部における前記表面層の厚さが、前記軸受部材の前縁部における前記表面層の厚さよりも薄いことを特徴とする。

0008

本発明に係るすべり軸受によれば、樹脂材により形成された軸受部材の表面層がロータの外周面と接する摺動面となる。軸受部材は、ロータが有する回転部との間に潤滑流体の膜を形成することによって、ロータに加わる荷重を支持する。ロータに加わる荷重を支持するために潤滑流体が発生させる圧力は、軸受部材の前縁部よりも軸受部材の後縁部の方が高く、それに伴って摺動面の前縁部における温度よりも摺動面の後縁部における温度の方が高くなる。

0009

本発明に係るすべり軸受によれば、軸受部材の後縁部における表面層の厚さが、軸受部材の前縁部における表面層の厚さよりも薄くなっているため、軸受部材の後縁部における表面層の熱が金属材により形成された背面層に伝達されやすくなっている。したがって、摩擦熱による影響を受けやすい軸受部材の後縁部における表面層の温度を低下させることができる。
このようにすることで、すべり軸受の表面層を樹脂材で形成しつつ、摺動面で発生した摩擦熱により樹脂材が焼損してしまう不具合を抑制したすべり軸受を提供することができる。

0010

本発明の第1態様のすべり軸受は、前記軸受部材が、前記表面層と前記背面層との間に金属材により形成された中間層を備え、該中間層を形成する金属材の硬度が、前記背面層を形成する金属材の硬度よりも低いことを特徴とする。
このようにすることで、樹脂材により形成された表面層が摩耗剥離により消失してしまった場合に、ロータの外周面が背面層の金属材と接することなく、背面層よりも硬度の低い中間層の金属材がロータの外周面と接することとなる。
したがって、摺動面で発生した摩擦熱を金属材で形成された中間層に伝達しつつ、ロータの外周面が背面層の硬度の高い金属材に接触して摩耗してしまう不具合を防止することができる。

0011

本発明の第2態様のすべり軸受は、前記表面層の厚さが、前記前縁部から前記後縁部に向けて漸次薄くなることを特徴とする。
このようにすることで、軸受部材の前縁部から軸受部材の後縁部に向けて表面層から背面層への摩擦熱の伝達効率を漸次高めて、軸受部材の後縁部における温度を低下させることができる。

0012

本発明の第3態様のすべり軸受は、前記ロータの外周面に沿って前記軸線周りに間隔をあけて複数の前記軸受部材が配置され、該複数の軸受部材によって前記ロータの外周面が支持されていることを特徴とする。
このようにすることで、ロータの外周面をロータの軸線周りに間隔をあけて配置された複数の軸受部材により支持するジャーナル軸受において、表面層を樹脂材で形成しつつ、摺動面で発生した摩擦熱により樹脂材が焼損してしまう不具合を抑制することができる。

0013

上記態様のすべり軸受においては、前記後縁部の前記軸線方向の中心部における前記表面層の厚さが、前記前縁部における前記表面層の厚さよりも薄い構成であってもよい。
このようにすることで、摺動面の後縁部の軸線方向の中心部に蓄積されやすい摩擦熱が表面層から背面層に伝達されやすくすることができる。

0014

本発明の第4態様のすべり軸受は、前記ロータが、前記軸線方向に作用する荷重を前記軸受部材に伝達するためのスラストカラーを備え、前記スラストカラーの前記軸線方向の端面に沿って前記軸線周りに間隔をあけて複数の前記軸受部材が配置され、該複数の軸受部材によって前記スラストカラーの前記軸線方向の端面が支持されていることを特徴とする。
このようにすることで、ロータが備えるスラストカラーの軸線方向の端面をロータの軸線周りに間隔をあけて配置された複数の軸受部材により支持するスラスト軸受において、表面層を樹脂材で形成しつつ、摺動面で発生した摩擦熱により樹脂材が焼損してしまう不具合を抑制することができる。

0015

上記態様のすべり軸受においては、前記後縁部の内周側における前記表面層の厚さが、前記前縁部の内周側における前記表面層の厚さよりも薄く、前記前縁部の外周側における前記表面層の厚さ、および前記後縁部の外周側における前記表面層の厚さが、それぞれ前記前縁部の内周側における前記表面層の厚さよりも薄い構成であってもよい。

0016

スラスト軸受においては、摺動面の内周側よりも外周側の方が周方向の移動速度が速く、摺動面の内周側よりも外周側で、より多くの摩擦熱が発生する。
したがって、前述の構成にすることで、摺動面の内周側においては、後縁部における表面層の厚さを前縁部における表面層の厚さよりも薄くして、摩擦熱による影響を受けやすい摺動面の後縁部における表面層の温度を低下させることができる。また、摺動面の外周側における表面層の厚さを、軸受部材の前縁部の内周側における表面層の厚さよりも薄くして、摺動面の外周側で発生する摩擦熱が表面層から背面層に伝達されやすくすることができる。

0017

本発明に係る回転機械は、上記のいずれかに記載のすべり軸受を備える。
本発明に係る回転機械によれば、すべり軸受の表面層を樹脂材で形成しつつ、摺動面で発生した摩擦熱により樹脂材が焼損してしまう不具合を抑制することができる。

発明の効果

0018

本発明によれば、すべり軸受の表面層を樹脂材で形成しつつ、摺動面で発生した摩擦熱により樹脂材が焼損してしまう不具合を抑制したすべり軸受およびそれを備えた回転機械を提供することができる。

図面の簡単な説明

0019

第1実施形態のすべり軸受を示す斜視図である。
図1に示すジャーナル軸受の断面図であって、ロータの軸線に直交する平面における断面図である。
図2に示すジャーナル軸受部材の部分拡大図である。
図3に示すジャーナル軸受部材の斜視図である。
図1に示すスラスト軸受を軸線に沿ってスラストカラーの端面側からみた図である。
図5に示す軸受部材のB−B矢視断面図である。
図6に示すスラスト軸受部材の斜視図である。
軸受部材の摺動面の入口部からの距離に対する油膜の圧力および摺動面の表面温度の関係を示すグラフである。
第2実施形態のジャーナル軸受を示す断面図であって、ロータの軸線に直交する平面における断面図である。
第2実施形態のスラスト軸受の一部を示す断面図である。
第3実施形態のジャーナル軸受を示す斜視図である。
第3実施形態のスラスト軸受を示す斜視図である。

実施例

0020

〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態のすべり軸受およびそれを備えた回転機械について、図面を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態のすべり軸受は、ロータ30に加わる荷重を支持する軸受部材であり、ジャーナル軸受10とスラスト軸受20により構成されている。本実施形態の回転機械は、前述したすべり軸受を備えるものであり、蒸気タービンガスタービン等の装置である。本実施形態の回転機械には、すべり軸受により荷重が支持されるロータ30が連結される。

0021

ロータ30は、軸部30a(回転部)とスラストカラー30b(回転部)とを備えており、それぞれが軸線A周りに回転するようになっている。スラストカラー30bは、軸部30aよりも外径の大きい略円板形状の部材であり、軸線A方向の両端面のそれぞれに、スラスト軸受20を構成する複数の軸受部材が対向するように配置される。

0022

なお、図1では、ジャーナル軸受10が固定される支持環40(固定部材)と、スラスト軸受20が固定される支持部材50(固定部材)の図示が省略されている。図2に示すように、ジャーナル軸受10は支持環40に固定されており、ロータ30の外周面がジャーナル軸受10の摺動面に接した状態で摺動するようになっている。また、図5および図6に示すように、スラスト軸受20は支持部材50に固定されており、ロータ30の外周面がスラスト軸受20の摺動面に接した状態で摺動するようになっている。

0023

ここで、すべり軸受である本実施形態のジャーナル軸受10について、説明する。
図1および図2に示すように、ジャーナル軸受10は、ロータ30の軸部30aの外周面に沿って軸線A周りに間隔をあけて配置される複数のジャーナル軸受部材11,12,13,14(軸受部材)により構成されている。ロータ30の軸部30aの外周面は、複数のジャーナル軸受部材11,12,13,14によって支持されている。
図2に示すように、複数のジャーナル軸受部材11,12,13,14は、設置面(図示略)に固定された支持環40(固定部材)に支持されている。

0024

複数のジャーナル軸受部材11,12,13,14のうち、ジャーナル軸受部材11およびジャーナル軸受部材12は鉛直方向下方に設置されており、ジャーナル軸受部材13およびジャーナル軸受部材14は鉛直方向上方に設置されている。ロータ30の重量によって加えられる鉛直方向下方に向けた荷重は、ジャーナル軸受部材11およびジャーナル軸受部材12によって支持されるようになっている。

0025

ジャーナル軸受部材11,12,13,14のそれぞれには、潤滑油供給機構(図示略)によって潤滑油(潤滑流体)が供給され、潤滑油が各ジャーナル軸受部材11,12,13,14とロータ30の軸部30aの外周面との間の隙間に供給される。この隙間に供給される潤滑油によって、ジャーナル軸受部材11,12,13,14とロータ30の軸部30aとの間に潤滑油の膜が形成される。潤滑油の膜は軸部30aの外周面をロータ30の軸線Aに向けて押し付ける圧力を発生する。ジャーナル軸受部材11,12,13,14は、潤滑油が発生する圧力を利用して、軸部30aに加わる荷重を支持する。

0026

図3は、図2に示すジャーナル軸受部材11の部分拡大図である。図3では、ジャーナル軸受部材11を図示しているが、ジャーナル軸受部材12,13,14についても、ジャーナル軸受部材11と同様の構成であるものとする。図3において、ロータ30の軸部30aに記載の矢印は、ロータ30の軸線A周りの回転方向を示している。軸部30aの外周面は、ロータ30が軸線A周りに回転することによって、図3に示す摺動面の前縁部11dから後縁部11eに向けて移動する。このように、前縁部11dはロータ30の軸線A周りの回転方向の上流側に位置し、後縁部11eはロータ30の軸線A周りの回転方向の下流側に位置している。

0027

図3に示すように、ジャーナル軸受部材11は、ロータ30の軸部30aの外周面に近い側から、ライニング層11a(表面層)と、中間層11bと、裏金層11c(背面層)とが積層された3層構造になっている。ライニング層11aは、軸部30aの外周面と接する摺動面となる層であり、樹脂材により形成されている。樹脂材としては、例えば、四フッ化エチレン(PTFE)やポリエーテルケトン(PEEK)等を用いることができる。

0028

裏金層11cは、ライニング層11aおよび中間層11bを支持する層であり、金属材により形成されている。金属材としては、鉄系の金属材や銅系の金属材等を用いることができる。
中間層11bは、ライニング層11aと裏金層11cとの間に形成された層であり、金属材により形成されている。金属材としては、銅系の金属材等を用いることができる。なお、中間層11bに用いられる金属材の硬度は、裏金層11cに用いられる金属材の硬度よりも低い。中間層11bに用いられる金属材の硬度を低くしているのは、ライニング層11aが摩耗や剥離によって消失して軸部30aが中間層11bに接触する場合に、軸部30aが傷つくことを抑制するためである。

0029

図3に示すように、本実施形態のジャーナル軸受部材11は、ライニング層11aにより形成される摺動面の後縁部11eにおけるライニング層11aの厚さh2が、摺動面の前縁部11dにおけるライニング層11aの厚さh1よりも薄くなっている。

0030

ライニング層11aの厚さh1としては種々の厚さを採用することが可能であるが、例えば数mmの厚さとするのが望ましい。また、ライニング層11aの厚さh1の部分における中間層11bの厚さとしては種々の厚さを採用することが可能であるが、例えば厚さh1と同じ厚さとするのが望ましい。
また、図3に示すように、ライニング層11aの厚さと、中間層11bの厚さとを合計した厚さは、ロータ30の周方向に沿った摺動面において一定とするのが望ましい。

0031

ロータ30の周方向に沿った摺動面の長さをLとした場合、前縁部11dから、前縁部11dからの距離がL/2となる位置までのライニング層11aの厚さはh1で一定となっている。同様に、後縁部11eからの距離がL/2となる位置までのライニング層11aの厚さはh2で一定となっている。h1の値と、h2の値としては種々の値とすることが可能であるが、h2がh1の略半分の厚さとなっている。

0032

図3に示すように、摺動面の後縁部11eにおけるライニング層11aの厚さh2を、摺動面の前縁部11dにおけるライニング層11aの厚さh1よりも薄くしているのは、後縁部11e側で高温となるライニング層11aの熱を、中間層11bおよび裏金層11cに伝達しやすくするためである。

0033

ライニング層11aの厚さがh2となる領域は、図4の斜視図において斜線で示した領域となる。図4に示す矢印はロータ30の軸部30aの回転方向を示している。図4に示すように、ライニング層11aの厚さがh2となる斜線で示す領域は、ロータ30の軸部30aの回転方向に直交する軸線A方向に延在している。

0034

図8に一例を示すように、ジャーナル軸受部材11の摺動面の前縁部11dからの距離が後縁部11e(距離L)に近い方が、摺動面に形成される潤滑油の油膜の圧力が高くなる。図8中で圧力Pmaxとなる位置が最も油膜の圧力が高くなる位置である。また、潤滑油の油膜の圧力が高くなるのに伴って、ジャーナル軸受部材11の摺動面の前縁部11dからの距離が後縁部11e(距離L)に近い方が、摺動面の表面温度が高くなる。図8中で温度Tmaxとなる位置が最も摺動面の表面温度が高くなる位置である。

0035

図3に示す例では、前縁部11dからの距離が摺動面の全長Lの半分の位置でライニング層11aの厚さを切り換えるものとしたが、他の態様であっても良い。例えば、より後縁部11eに近い位置でライニング層11aの厚さを切り換えるようにしてもよい。

0036

次に、すべり軸受である本実施形態のスラスト軸受20について、説明する。
図1および図5に示すように、スラスト軸受20は、ロータ30のスラストカラー30bの軸線A方向の端面に沿って軸線A周りに間隔をあけて配置される複数のスラスト軸受部材21,22,23,24(軸受部材)により構成されている。図1に示すスラストカラー30bのスラスト軸受20側の端面は、複数のスラスト軸受部材21,22,23,24によって支持されている。

0037

図5には4つのスラスト軸受部材21,22,23,24が軸線A周りに間隔をあけて配置される例を示したが、周方向の長さが短いスラスト軸受部材を4つ以上の個数配置するようにしてもよい。
複数のスラスト軸受部材21,22,23,24は、それぞれスラストカラー30bに対向して配置される環状の支持部材50(固定部材)に固定されている。

0038

スラスト軸受部材21,22,23,24のそれぞれには、潤滑油供給機構(図示略)によって潤滑油(潤滑流体)が供給され、潤滑油が各スラスト軸受部材21,22,23,24とロータ30のスラストカラー30bの端面との間の隙間に供給される。この隙間に供給される潤滑油によって、スラスト軸受部材21,22,23,24とロータ30のスラストカラー30bとの間に潤滑油の膜が形成される。潤滑油の膜はスラストカラー30bの端面をロータ30の軸線Aに沿って押し付ける圧力を発生する。スラスト軸受部材21,22,23,24は、潤滑油が発生する圧力を利用して、スラストカラー30bに加わる荷重を支持する。

0039

図6は、図5に示すスラスト軸受部材21のB−B矢視断面図である。図6では、スラスト軸受部材21を図示しているが、スラスト軸受部材22,23,24についても、スラスト軸受部材21と同様の構成であるものとする。図6において、ロータ30のスラストカラー30bに記載の矢印は、スラストカラー30bの軸線A周りの回転方向を示している。スラストカラー30bの端面は、ロータ30が軸線A周りに回転することによって、図6に示す摺動面の前縁部21dから後縁部21eに向けて移動する。このように、前縁部21dはスラストカラー30bの軸線A周りの回転方向の上流側に位置し、後縁部21eはスラストカラー30bの軸線A周りの回転方向の下流側に位置している。

0040

スラスト軸受部材21の背面の後縁部21e側には、ピボット21fが設けられている。スラスト軸受部材21は、ピボット21fを介して支持部材50に固定されている。ピボット21fは、スラスト軸受部材21の後縁部21e側をスラストカラー30bに近接させるように傾斜させるための部材である。

0041

図6に示すように、スラスト軸受部材21は、ロータ30のスラストカラー30bの端面に近い側から、ライニング層21a(表面層)と、中間層21bと、裏金層21c(背面層)とが積層された3層構造になっている。ライニング層21aは、スラストカラー30bの端面と接する摺動面となる層であり、樹脂材により形成されている。樹脂材としては、例えば、四フッ化エチレン(PTFE)やポリエーテルケトン(PEEK)等を用いることができる。

0042

裏金層21cは、ライニング層21aおよび中間層21bを支持する層であり、金属材により形成されている。金属材としては、鉄系の金属材や銅系の金属材等を用いることができる。
中間層21bは、ライニング層21aと裏金層21cとの間に形成された層であり、金属材により形成されている。金属材としては、銅系の金属材等を用いることができる。なお、中間層21bに用いられる金属材の硬度は、裏金層21cに用いられる金属材の硬度よりも低い。中間層21bに用いられる金属材の硬度を低くしているのは、ライニング層21aが摩耗や剥離によって消失してスラストカラー30bが中間層21bに接触する場合に、スラストカラー30bが傷つくことを抑制するためである。

0043

図6に示すように、本実施形態のスラスト軸受部材21は、ライニング層21aにより形成される摺動面の後縁部21eにおけるライニング層21aの厚さh4が、摺動面の前縁部21dにおけるライニング層21aの厚さh3よりも薄くなっている。

0044

ライニング層21aの厚さh3としては種々の厚さを採用することが可能であるが、例えば数mmの厚さとするのが望ましい。また、ライニング層21aの厚さh3の部分における中間層21bの厚さとしては種々の厚さを採用することが可能であるが、例えば厚さh3と同じ厚さとするのが望ましい。
また、図6に示すように、ライニング層21aの厚さと、中間層21bの厚さとを合計した厚さは、ロータ30の周方向に沿った摺動面において一定とするのが望ましい。

0045

ロータ30の周方向に沿った摺動面の長さをLとした場合、前縁部21dから、前縁部21dからの距離がL/2となる位置までのライニング層21aの厚さはh3で一定となっている。同様に、後縁部21eからの距離がL/2となる位置までのライニング層21aの厚さはh4で一定となっている。h3の値と、h4の値としては種々の値とすることが可能であるが、h4がh3の略半分の厚さとなっている。

0046

図6に示すように、摺動面の後縁部2eにおけるライニング層21aの厚さh4を、摺動面の前縁部21dにおけるライニング層21aの厚さh3よりも薄くしているのは、後縁部21e側で高温となるライニング層21aの熱を、中間層21bおよび裏金層21cに伝達しやすくするためである。

0047

ライニング層21aの厚さがh4となる領域は、図7の斜視図において斜線で示した領域となる。図7に示す矢印はロータ30のスラストカラー30bの回転方向を示している。図7に示すように、ライニング層21aの厚さがh2となる斜線で示す領域は、ロータ30のスラストカラー30bの回転方向に直交するロータ30の径方向に延在している。

0048

前述したように、図8に示す例はジャーナル軸受部材11に関するものであったが、スラスト軸受部材21についても図8に示す通りの例となる。
図8に示すように、スラスト軸受部材21の摺動面の前縁部21dからの距離が後縁部21e(距離L)に近い方が、摺動面に形成される潤滑油の油膜の圧力が高くなる。図8中で圧力Pmaxとなる位置が最も油膜の圧力が高くなる位置である。また、潤滑油の油膜の圧力が高くなるのに伴って、スラスト軸受部材21の摺動面の前縁部21dからの距離が後縁部21e(距離L)に近い方が、摺動面の表面温度が高くなる。図8中で温度Tmaxとなる位置が最も摺動面の表面温度が高くなる位置である。

0049

図6に示す例では、前縁部21dからの距離が摺動面の全長Lの半分の位置でライニング層21aの厚さを切り換えるものとしたが、他の態様であっても良い。例えば、より後縁部21eに近い位置でライニング層21aの厚さを切り換えるようにしてもよい。

0050

以上説明した本実施形態のすべり軸受が奏する作用および効果について説明する。
本実施形態に係るすべり軸受(ジャーナル軸受10,スラスト軸受20)によれば、樹脂材により形成された軸受部材のライニング層(表面層)がロータの外周面と接する摺動面となる。軸受部材は、ロータ30が有する回転部(軸受部30a,スラストカラー30b)との間に潤滑油(潤滑流体)の膜を形成することによって、ロータ30に加わる荷重を支持する。ロータ30に加わる荷重を支持するために潤滑油が発生させる圧力は、摺動面の前縁部(前縁部11d,前縁部21d)よりも摺動面の後縁部(後縁部11e,後縁部21e)の方が高く、それに伴って摺動面の前縁部における温度よりも摺動面の後縁部における温度の方が高くなる。

0051

本実施形態に係るすべり軸受(ジャーナル軸受10,スラスト軸受20)によれば、摺動面の後縁部におけるライニング層の厚さが、摺動面の前縁部におけるライニング層の厚さよりも薄くなっているため、摺動面の後縁部における熱が金属材により形成された裏金層(背面層)に伝達されやすくなっている。したがって、摩擦熱による影響を受けやすい摺動面の後縁部における温度を低下させることができる。
このようにすることで、すべり軸受のライング層を樹脂材で形成しつつ、摺動面で発生した摩擦熱により樹脂材が焼損してしまう不具合を抑制したすべり軸受を提供することができる。

0052

本実施形態のすべり軸受は、軸受部材が、ライニング層と裏金層との間に金属材により形成された中間層を備え、中間層を形成する金属材の硬度が、裏金層を形成する金属材の硬度よりも低い。
このようにすることで、樹脂材により形成されたライニング層が摩耗や剥離により消失してしまった場合に、ロータ30の外周面の裏金層の金属材と接することなく、裏金層よりも硬度の低い中間層の金属材がロータ30の外周面と接することとなる。
したがって、摺動面で発生した摩擦熱を金属材で形成された中間層に伝達しつつ、ロータ30の外周面が裏金層の硬度の高い金属材に接触して摩耗してしまう不具合を防止することができる。

0053

本実施形態のジャーナル軸受10は、ロータ30の軸部30aの外周面に沿って軸線A周りに間隔をあけて複数の軸受部材11,12,13,14が配置され、複数の軸受部材11,12,13,14によってロータ30の軸部30aの外周面が支持されている。
このようにすることで、ロータ30の軸部30aの外周面をロータ30の軸線A周りに間隔をあけて配置された複数の軸受部材11,12,13,14により支持するジャーナル軸受10において、ライニング層11aを樹脂材で形成しつつ、摺動面で発生した摩擦熱により樹脂材が焼損してしまう不具合を抑制することができる。

0054

本実施形態のスラスト軸受20は、ロータ30が、軸線A方向に作用する荷重を軸受部材21,22,23,24に伝達するためのスラストカラー30bを備え、スラストカラー30bの軸線A方向の端面に沿って軸線A周りに間隔をあけて複数の軸受部材21,22,23,24が配置され、複数の軸受部材21,22,23,24によってスラストカラー30bの軸線A方向の端面が支持されている。
このようにすることで、ロータ30が備えるスラストカラー20bの軸線A方向の端面をロータ30の軸線A周りに間隔をあけて配置された複数の軸受部材21,22,23,24により支持するスラスト軸受20において、ライニング層21aを樹脂材で形成しつつ、摺動面で発生した摩擦熱により樹脂材が焼損してしまう不具合を抑制することができる。

0055

〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態について、図面を参照して説明する。
第2実施形態は、前述した第1実施形態の変形例であり、以下で特に説明する部分を除き、第1実施形態と同様であるものとする。
第1実施形態は、ライニング層の厚さを、軸受部材の摺動面の前縁部と後縁部とで2段階で切り換えるものであった。それに対して、第2実施形態は、ライニング層の厚さを、軸受部材の摺動面の前縁部から後縁部に向けて漸次薄くしたものである。

0056

図9に示すジャーナル軸受部材11’の断面図は、第1実施形態の図3に示すジャーナル軸受部材11の断面図に対応したものである。第1実施形態の図3では、ジャーナル軸受部材11のライニング層11aの摺動面の前縁部11dにおけるライニング層11aの厚さがh1で一定であり、摺動面の後縁部11eにおけるライニング層11aの厚さがh2で一定であった。
それに対して、本実施形態の図9では、ジャーナル軸受部材11’のライニング層11’aの厚さが、摺動面の前縁部11dから後縁部11eに向けて、厚さh1から厚さh2になるように漸次薄くなっている。また、ライニング層11’aと中間層11’bとを合計した厚さが一定となるように、中間層11’bの厚さが、摺動面の前縁部11dから後縁部11eに向けて漸次厚くなっている。

0057

また、図10に示すスラスト軸受部材21’の断面図は、第1実施形態の図6に示すスラスト軸受部材21の断面図に対応したものである。第1実施形態の図6では、スラスト軸受部材21のライニング層21aの摺動面の前縁部21dにおけるライニング層21aの厚さがh2で一定であり、摺動面の後縁部21eにおけるライニング層21aの厚さがh4で一定であった。
それに対して、本実施形態の図10では、スラスト軸受部材21’のライニング層21’aの厚さが、摺動面の前縁部21dから後縁部21eに向けて、厚さh3から厚さh4になるように漸次薄くなっている。また、ライニング層21’aと中間層21’bとを合計した厚さが一定となるように、中間層21’bの厚さが、摺動面の前縁部21dから後縁部21eに向けて漸次厚くなっている。

0058

以上説明したように、本実施形態のすべり軸受(ジャーナル軸受,スラスト軸受)は、ライニング層(表面層)の厚さが、摺動面の前縁部(前縁部11d,前縁部21d)から摺動面の後縁部(後縁部11e,後縁部21e)に向けて漸次薄くなっている。
このようにすることで、摺動面の前縁部から摺動面の後縁部に向けてライニング層から裏金層(背面層)への摩擦熱の伝達効率を漸次高めて、摺動面の後縁部における表面層の温度を低下させることができる。

0059

〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態について、図面を参照して説明する。
第3実施形態は、前述した第1実施形態の変形例であり、以下で特に説明する部分を除き、第1実施形態と同様であるものとする。

0060

第1実施形態のジャーナル軸受部材11は、図4に示すように、ライニング層11aの厚さがh2となる斜線で示す領域が、ロータ30の軸部30aの回転方向に直交する軸線A方向に延在するものであった。それに対して、第3実施形態のジャーナル軸受部材11’’は、図11に示すように、ライニング層11’’aの厚さがh2となる斜線で示す領域が、軸線A方向におけるジャーナル軸受部材11’’の中心部の領域となっている。

0061

したがって、ライニング層11’’aの摺動面の後縁部11eの軸線A方向の中心部におけるライニング層11’’aの厚さが、摺動面の前縁部11dの軸線A方向の端部におけるライニング層11’’aの厚さよりも薄くなっている。また、中間層11’’bの厚さは、ライニング層11’’aと合計した厚さが一定となるように調整されている。

0062

また、第1実施形態のスラスト軸受部材21は、図7に示すように、ライニング層21aの厚さがh4となる斜線で示す領域が、ロータ30のスラストカラー30bの回転方向に直交するロータ30の径方向に延在するものであった。それに対して、第3実施形態のスラスト軸受部材21’’は、図12に示すように、ライニング層21’’aの厚さがh4となる斜線で示す領域が、ライニング層21’’aの摺動面の後縁部21e側および外周側の領域となっている。

0063

したがって、ライニング層21’’aの摺動面の後縁部21eの内周側におけるライニング層21’’aの厚さが、摺動面の前縁部21dの内周側におけるライニング層21’’aの厚さよりも薄くなっている。
また、ライニング層21aの摺動面の前縁部21dの外周側におけるライニング層21’’aの厚さ、および摺動面の後縁部21eの外周側におけるライニング層21’’aの厚さが、それぞれ摺動面の前縁部21dの内周側におけるライニング層21’’aの厚さよりも薄くなっている。

0064

以上説明したように、本実施形態のジャーナル軸受部材11’’は、摺動面の後縁部11eの軸線A方向の中心部におけるライニング層11’’aの厚さが、摺動面の前縁部11dにおけるライニング層11’’aの厚さよりも薄い。
このようにすることで、摺動面の後縁部11eの軸線A方向の中心部に蓄積されやすい摩擦熱が背面層に伝達されやすいようにすることができる。また、摺動面の後縁部11eの軸線A方向の両端部におけるライニング層11’’aの厚さを確保しつつ、摩擦や剥離によってライニング層11’’aが消失してしまうことによる不具合を抑制することができる。

0065

また、本実施形態のスラスト軸受部材21’’は、摺動面の内周側よりも外周側の方が周方向の移動速度が速く、摺動面の内周側よりも外周側で、より多くの摩擦熱が発生する。そこで、前述の構成にすることで、摺動面の内周側においては、後縁部21eにおけるライニング層21’’aの厚さを前縁部21dにおけるライニング層21’’aの厚さよりも薄くして、摩擦熱による影響を受けやすい摺動面の後縁部21eにおける温度を低下させることができる。また、摺動面の外周側におけるライニング層21’’aの厚さを、摺動面の前縁部21dの内周側におけるライニング層21’’aの厚さよりも薄くして、摺動面の外周側で発生する摩擦熱が裏金層21cに伝達されやすいようにすることができる。

0066

〔他の実施形態〕
第1実施形態のジャーナル軸受部材11は、図4において斜線で示すライニング層11aの摺動面の領域を一様の厚さh2とするものであったが、他の態様であってもよい。例えば、斜線で示す領域における縁部(ジャーナル軸受部材11が配置される空間との境界となる部分)におけるライニング層11aの厚さを、図4において斜線で示されない他の領域と同様の厚さh1としてもよい。
このようにすることで、ジャーナル軸受部材11の縁部におけるライニング層11aの厚さを確保し、摩擦や剥離によって縁部のライニング層11aが消失してしまう不具合を抑制することができる。

0067

また、第1実施形態のスラスト軸受部材21は、図7において斜線で示すライニング層21aの摺動面の領域を一様の厚さh4とするものであったが、他の態様であってもよい。例えば、斜線で示す領域における縁部(スラスト軸受部材21が配置される空間との境界となる部分)におけるライニング層21aの厚さを、図7において斜線で示されない他の領域と同様の厚さh3としてもよい。
このようにすることで、スラスト軸受部材21の縁部におけるライニング層21aの厚さを確保し、摩擦や剥離によって縁部のライニング層21aが消失してしまう不具合を抑制することができる。

0068

また、第3実施形態のジャーナル軸受部材11’’は、図11において斜線で示すライニング層11’’aの摺動面の領域を一様の厚さh2とするものであったが、他の態様であってもよい。例えば、斜線で示す領域における縁部(ジャーナル軸受部材11が配置される空間との境界となる部分)におけるライニング層11’’aの厚さを、図11において斜線で示されない他の領域と同様の厚さh1としてもよい。
このようにすることで、ジャーナル軸受部材11’’の縁部におけるライニング層11’’aの厚さを確保し、摩擦や剥離によって縁部のライニング層11’’aが消失してしまう不具合を抑制することができる。

0069

また、第3実施形態のスラスト軸受部材21’’は、図12において斜線で示すライニング層21’’aの摺動面の領域を一様の厚さh4とするものであったが、他の態様であってもよい。例えば、斜線で示す領域における縁部(スラスト軸受部材21’’が配置される空間との境界となる部分)におけるライニング層21’’aの厚さを、図12において斜線で示されない他の領域と同様の厚さh3としてもよい。
このようにすることで、スラスト軸受部材21’’の縁部におけるライニング層21’’aの厚さを確保し、摩擦や剥離によって縁部のライニング層21’’aが消失してしまう不具合を抑制することができる。

0070

10ジャーナル軸受(すべり軸受)
11,11’,11’’,12,13,14 ジャーナル軸受部材(軸受部材)
11a,11’a,11’’aライニング層(表面層)
11b,11’b,11’’b 中間層
11c裏金層(背面層)
11d前縁部
11e後縁部
20スラスト軸受(すべり軸受)
21,21’,21’’,22,23,24スラスト軸受部材(軸受部材)
21a,21’a,21’’a ライニング層(表面層)
21b,21’b,21’’b 中間層
21c 裏金層(背面層)
21d 前縁部
21e 後縁部
30ロータ
30a 軸部(回転部)
30bスラストカラー(回転部)
40支持環(固定部材)
50支持部材(固定部材)
A 軸線

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