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技術 化粧用ゲルシート及びその製造方法

出願人 コスメディ製薬株式会社
発明者 近藤奈穂子権英淑神山文男
出願日 2014年2月17日 (6年9ヶ月経過) 出願番号 2014-042110
公開日 2015年8月24日 (5年2ヶ月経過) 公開番号 2015-151394
状態 特許登録済
技術分野 化粧料
主要キーワード 機械的強度試験 フェイスシート 最大成分 密着性試験結果 卓上試験 ハイドロゲルシート 可溶状態 有価成分
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (2)

課題

美容分野や医療分野に適した化粧用ゲルシートを提供する。

解決手段

本発明の化粧用ゲルシートは、カルボキシ基含有水溶性高分子多価アルコール及び酸を必須構成成分とする。カルボキシ基含有水溶性高分子としてカルボキシ基含有多糖類を好適に用いることができる。ゲルシート中の水分含有量は30重量%であるが、水分含有量が10重量%以下であるとなお好ましい。本発明の化粧用ゲルシートは、カルボシキル基含有水溶性高分子、多価アルコール及び酸を必須成分として含む水溶液を乾燥させてゲルシートを製造することができる。このとき、該水溶液中の酸の含有量が、該水溶液のpHを2.0〜4.0とするに適当な量であることが望ましい。

概要

背景

化粧用ゲルシートスキンケア用素材であり、肌に貼り付けるとうるおい効果や冷感熱感を与える。ゲルシートは化粧水化粧乳液のように流れず、長時間にわたり皮膚に効果を発揮する。

従来の化粧用ゲルシートは、親水性樹脂を水に溶解させゲル化させたもので、その中に水・保湿剤電解質などを保持させて使用されてきた。従来のゲルシートは多量の水を含み、架橋剤によって親水性樹脂を架橋させることが必須であった。
コラーゲンキチンキトサンアルギン酸セルロース等の多糖類を構成成分とするシート状パック剤(特許文献1)や、ポリアクリル酸多価アルコール、水、外部架橋剤を必須成分として含有し、さらに必要に応じて角質軟化剤細胞賦活成分などを配合してなるスキンケア化粧用ゲルシートが知られている(特許文献2)。

紅藻多糖類寒天及びアガロース等)と発酵多糖類グルコマンナンガラクトマンナン等)とを含む多糖類ゲルシート報告されている(特許文献3)。また、イオン性基を有する親水性高分子と水からなるゲルシートも報告されている(特許文献4)。イオン性基を有する親水性高分子としては、ポリビニルアルコール誘導体、(メタアクリル酸エステル共重合体セルロース誘導体多糖類誘導体キサンタンガムグアーガム等)が例示されている。
アミロースよりなる水不溶性のゲルシートに美容液含浸された、2成分系のシート状パック化粧料も報告されている(特許文献5)。

親水性基を有する天然高分子、例えば中性多糖類(セルロース、アミロース、アミロペクチンデキストランプルランイヌリンガラクタンマンナンキシランアラビナン、グルコマンナン、ガラクトマンナン、ヒドロキシエチルセルロースメチルセルロースなど)、アニオン性多糖類ペクチン酸、アルギン酸、アガロース、寒天、カラギーナンフコイダンヒアルロン酸コンドロイチン硫酸ヘパリンジェランガムネイティブジェランガム、キサンタンガム、カルボキルメチルセルロースなど)、カチオン性多糖類(キチン、キトサン、カチオン化セルロースなど)、タンパクゼラチンカゼインエラスチンなど)を用いた生体用粘着ゲルシートも報告されている(特許文献6)。
多糖類を含むゲルシートとして、コラーゲン及びゲル化剤及び多価アルコール化合物を含むゲルシート(特許文献7−9)も報告されている。

ゲルシートに多糖類を混和すると好適であることも指摘されている(特許文献10、11)。好ましい多糖類としては、中性多糖類(例えば、セルロース、アミロース、アミロペクチン、デキストラン、プルラン、イヌリン、ガラクタン、マンナン、キシラン、アラビナン、グルコマンナン、ガラクトマンナン、アガロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースカードランキシログルカンなど)、アニオン性多糖類(ペクチン酸、アルギン酸、アガロース、寒天、カラギーナン、フコイダン、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、ヘパリン、ジェランガム、ネイティブジェランガム、キサンタンガム、カルボシキルメチルセルロース、カルボシキルメチルデンプン、カルボシキルメチルデキストランなど)、カチオン性多糖類(キチン、キトサン、カチオン化セルロース、カチオン化デンプンカチオン化デキストランなど)が例示されている。アニオン性多糖類として、カルボシキルル基、スルホ基ホスホ基を有するものが示されている。
しかしこれら従来型のゲルシートは、大量の水を含むことが特徴である。

概要

美容分野や医療分野に適した化粧用ゲルシートを提供する。本発明の化粧用ゲルシートは、カルボキシ基含有水溶性高分子、多価アルコール及び酸を必須構成成分とする。カルボキシ基含有水溶性高分子としてカルボキシ基含有多糖類を好適に用いることができる。ゲルシート中の水分含有量は30重量%であるが、水分含有量が10重量%以下であるとなお好ましい。本発明の化粧用ゲルシートは、カルボシキル基含有水溶性高分子、多価アルコール及び酸を必須成分として含む水溶液を乾燥させてゲルシートを製造することができる。このとき、該水溶液中の酸の含有量が、該水溶液のpHを2.0〜4.0とするに適当な量であることが望ましい。なし

目的

本発明が解決しようとする課題は、従来の問題点を解決し、さらに進んでゲルシート貼付時に温感感じ快さをあたえうる化粧用ゲルシートを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

カルボキシ基含有水溶性高分子多価アルコール及び酸を必須構成成分とし、含水量が30重量%以下である化粧用ゲルシート

請求項2

前記含水量が15重量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の化粧用ゲルシート。

請求項3

前記カルボキシ基含有水溶性高分子がカルボキシ基含有多糖類であることを特徴とする請求項1又は2に記載の化粧用ゲルシート。

請求項4

前記カルボキシ基含有水溶性高分子1重量部に対し、前記多価アルコール含量が10〜1000重量部であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれが1項に記載の化粧用ゲルシート。

請求項5

破断応力が0.05N/cm2以上である請求項1ないし4のいずれか1項に記載した化粧用ゲルシート。

請求項6

前記カルボシキル基含水溶性高分子、前記多価アルコール及び前記酸を必須成分として含む水溶液を乾燥させてゲルシートを製造するにあたり、該水溶液中の前記酸の含有量が、該水溶液のpHを2.0〜4.5とするに適当な量であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の化粧用ゲルシート。

請求項7

皮膚貼付により発熱することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の化粧用ゲルシート。

請求項8

前記カルボキシ基含有多糖類が、キサンタンガムゲランガムアルギン酸ヒアルロン酸及びカルボキシメチルセルロースからなる群から選ばれる1又は複数の化合物であることを特徴とする請求項3ないし7のいずれか1項に記載の化粧用ゲルシート。

請求項9

前記多価アルコールが、グリセリンであることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の化粧用ゲルシート。

請求項10

前記酸が、クエン酸酒石酸乳酸及び塩酸からなる群から選ばれる1又は複数の化合物であることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の化粧用ゲルシート。

請求項11

支持体を有することを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の化粧用ゲルシート。

請求項12

カルボキル基含有水溶性高分子、多価アルコール及び酸を必須成分として含む水溶液をフィルム上に塗布するか又はトレイ流し込み、含水量が30重量%以下となるように乾燥させて化粧用ゲルシートを製造することを特徴とする化粧用ゲルシート製造方法。

技術分野

0001

本発明は、水溶性高分子ゲルを用いる新しい化粧料及びその製造方法に関する。

背景技術

0002

化粧用ゲルシートスキンケア用素材であり、肌に貼り付けるとうるおい効果や冷感熱感を与える。ゲルシートは化粧水化粧乳液のように流れず、長時間にわたり皮膚に効果を発揮する。

0003

従来の化粧用ゲルシートは、親水性樹脂を水に溶解させゲル化させたもので、その中に水・保湿剤電解質などを保持させて使用されてきた。従来のゲルシートは多量の水を含み、架橋剤によって親水性樹脂を架橋させることが必須であった。
コラーゲンキチンキトサンアルギン酸セルロース等の多糖類を構成成分とするシート状パック剤(特許文献1)や、ポリアクリル酸多価アルコール、水、外部架橋剤を必須成分として含有し、さらに必要に応じて角質軟化剤細胞賦活成分などを配合してなるスキンケア化粧用ゲルシートが知られている(特許文献2)。

0004

紅藻多糖類寒天及びアガロース等)と発酵多糖類グルコマンナンガラクトマンナン等)とを含む多糖類ゲルシート報告されている(特許文献3)。また、イオン性基を有する親水性高分子と水からなるゲルシートも報告されている(特許文献4)。イオン性基を有する親水性高分子としては、ポリビニルアルコール誘導体、(メタアクリル酸エステル共重合体セルロース誘導体多糖類誘導体キサンタンガムグアーガム等)が例示されている。
アミロースよりなる水不溶性のゲルシートに美容液含浸された、2成分系のシート状パック化粧料も報告されている(特許文献5)。

0005

親水性基を有する天然高分子、例えば中性多糖類(セルロース、アミロース、アミロペクチンデキストランプルランイヌリンガラクタンマンナンキシランアラビナン、グルコマンナン、ガラクトマンナン、ヒドロキシエチルセルロースメチルセルロースなど)、アニオン性多糖類ペクチン酸、アルギン酸、アガロース、寒天、カラギーナンフコイダンヒアルロン酸コンドロイチン硫酸ヘパリンジェランガムネイティブジェランガム、キサンタンガム、カルボキルメチルセルロースなど)、カチオン性多糖類(キチン、キトサン、カチオン化セルロースなど)、タンパクゼラチンカゼインエラスチンなど)を用いた生体用粘着ゲルシートも報告されている(特許文献6)。
多糖類を含むゲルシートとして、コラーゲン及びゲル化剤及び多価アルコール化合物を含むゲルシート(特許文献7−9)も報告されている。

0006

ゲルシートに多糖類を混和すると好適であることも指摘されている(特許文献10、11)。好ましい多糖類としては、中性多糖類(例えば、セルロース、アミロース、アミロペクチン、デキストラン、プルラン、イヌリン、ガラクタン、マンナン、キシラン、アラビナン、グルコマンナン、ガラクトマンナン、アガロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースカードランキシログルカンなど)、アニオン性多糖類(ペクチン酸、アルギン酸、アガロース、寒天、カラギーナン、フコイダン、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、ヘパリン、ジェランガム、ネイティブジェランガム、キサンタンガム、カルボシキルメチルセルロース、カルボシキルメチルデンプン、カルボシキルメチルデキストランなど)、カチオン性多糖類(キチン、キトサン、カチオン化セルロース、カチオン化デンプンカチオン化デキストランなど)が例示されている。アニオン性多糖類として、カルボシキルル基、スルホ基ホスホ基を有するものが示されている。
しかしこれら従来型のゲルシートは、大量の水を含むことが特徴である。

先行技術

0007

特開平3−081213号公報特開平11−228340号公報特表2003−518008号公報特開2005−145895号公報特開2005−213176号公報特開2008−137970号公報特開2009−091342号公報特開2009−108005号公報特開2009−108006号公報特開2009−108007号公報特開2009−108008号公報

発明が解決しようとする課題

0008

これまで公表されている水を多量に含むゲルシートは、シートが重たく皮膚に貼っても静かに顔を上にして仰臥していないとシートがずり落ちる問題がある。また冬季には、冷たく不快感を与える。本発明が解決しようとする課題は、従来の問題点を解決し、さらに進んでゲルシート貼付時に温感感じ快さをあたえうる化粧用ゲルシートを提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

上記課題を解決するためになされた本発明に係る化粧用ゲルシートは、カルボキシ基含有水溶性高分子、多価アルコール及び酸を必須構成成分とし、含水量が30重量%以下であることを特徴とする。
ここにカルボキシ基含有水溶性高分子とは、分子内に置換基としてカルボキシ基を有する水溶性高分子をいう。

0010

化粧用ゲルシート中の含水量は15重量%以下であることがより好ましい。
本発明の化粧用ゲルシートは、従来の化粧用シートと比較してシート中の水分含量がきわめて少ないことが特徴であり、含水量は実質的に0であっても差し支えない。

0011

本化粧用ゲルシート中の含水量が30重量%以上となると水溶性高分子のゲル化が不十分となり、そのためゲルシートの機械的強度不足し化粧用シートとして不適となる。すなわち、本発明の化粧用ゲルシートは、原料調合段階で水を用いて製造するのが便利であるが、製品中に水分は必要でないことを特徴とする。製造過程で水分を蒸発揮散させ、化粧用ゲルシート内の水分を減少させて製造するのが好ましい。
ゲルシート中の水分量が少ないのは物性的には問題ないが、水の蒸発のためのエネルギーコストが高額となる。そのため実用上は化粧用ゲルシートの性質を損なわない程度の水分を残してもよい。

0012

カルボキシ基含有水溶性高分子としては合成カルボキシ基含有高分子、たとえばポリアクリル酸及びその共重合体、とカルボキシ基含有多糖類があるが後者のほうが本発明ではより好ましい。理由は、合成高分子であるカルボキシ基含有水溶性高分子は不快な臭気を有する残留モノマーが懸念されることによる。
本化粧用ゲルシートはそれのみで取扱可能なので、支持体を要しない。しかし、支持体を付しても差し支えない。

0013

カルボシキシ基含有水溶性高分子、酸及び多価アルコールを含む水溶液を調製し、その水分を蒸発させてpHを下げると、カルボシキシ基同士の会合により水溶性高分子が疑似架橋し、容易にゲル化する。本発明の化粧用ゲルシートは、カルボキシ基含有水溶性高分子のこの性質を利用したものである。

0014

本化粧用ゲルシート中には水溶性価イオンを含有させる必要はない。多量の水(ゲルシートの70重量%以上)を含む従来型ハイロドゲルシートの場合、カルボキシ基含有水溶性高分子をゲル化するためには水溶性2価金属イオンにより架橋する必要がある(特許文献1、2)。本発明では、ゲル中の水分量を減らし、カルボキシ基どうしの会合を利用するので金属塩は必要としない。
また、多量の水を含み2価金属イオンにより会合したゲルシートは、皮膚に適用後水とともにマッサージしても、カルボシキ基含有多糖類が水に溶けることはない。従来型ハイドロゲルシートと本発明の化粧用ゲルシートとはゲル会合の機構が明確に異なる。

0015

本化粧用ゲルシート中の各成分の好ましい含有量は次の通りである。
多価アルコールは、水溶性高分子1重量部に対し10重量部以上1000重量部以下が好ましい。
酸は、原料水溶液のpHがカルボキシ基含有水溶性高分子の会合が適切となるような量とする。例えば、カルボキシ基含有水溶性高分子1重量部につき水120重量部を用いたとき、酸の量は水溶液のpHを4.5〜2.0にするに必要な量とするのが好ましい。水がこれより少なければ少なさに応じてpHを小さくでき、多ければ多さに応じてpHを大きくしてもよい。例示の水分量の場合、pHが4.5以上では水を乾燥させても十分な強度のあるゲルにならない。また、pHが2.0以下になると原料水溶液が水を乾燥させる前にゲル化しやすく、よしんば乾燥してゲルシートを生成させてもゲルシートを顔に貼ったとき刺激性を感じるので好ましくない。

0016

カルボキシ基含有水溶性高分子は酸性下でカルボキシ基の会合に起因してゲル状となるが、pHが中性に近づくとゲル構造破壊されて水溶性となる。すなわちpH変化に伴い可逆的にゲル状態可溶状態をとる。それゆえ、ゲル状態で皮膚に貼付した後適量の水を加えてマッサージすると、多糖類ゲルを可溶化して多糖類及び配合有価成分を皮膚に効果的に吸収させることが可能となる。
前記水溶液のpHが2.0以下となる酸濃度では、ゲル構造が強固であるため適量の水を加えてマッサージしても可溶状態になりにくい。ここで適量とは、化粧用ゲルシートを顔面に貼付し水を加えるとき、顔面から流れ落ちない程度の量をいう。顔面に保持できないほどの量の水を加えることは実用上意味を有しない。

0017

多価アルコールは水と接触すると発熱する性質を有する。本ゲルシートの最大成分である多価アルコールは、ゲルシートを肌に貼付し水を加えたときに発熱し、皮膚に心地よい温感を与える。従来のゲルシートは多量の水を含むので有意な発熱をしないが、水分含有量の少ない本発明のゲルシートは温感を生じる。

0018

カルボキシ基含有多糖類としては、カルボキシ基を有するキサンタンガム、ゲランガム、アルギン酸、カルボキシメチルセルロース、ヒアルロン酸等が好適に用いられる。それらは、ナトリウム塩またはカリウム塩等の金属塩であってもよい。

0019

カルボキシ基含有水溶性高分子の分子量は、約5×104〜5×106ダルトンの範囲が好ましい。分子量がこの範囲内であれば、異なる水溶性高分子を混合してもよく、また同一水溶性高分子の分子量の異なるものを混合して用いてもよい。また、この範囲の分子量のものとこの範囲より分子量が小さいものを混合して用いることもできる。

0020

カルボキシ基含有水溶性高分子の量は、ゲル全体の0.1重量%から10重量%の範囲が好ましい。カルボキシ基含有水溶性高分子の量が0.1重量%よりも少ないとゲルが柔らかくなり、優れた弾性体のゲルを形成できない。一方、10重量%を超えると固くなり、優れた弾性体のゲルを形成できず皮膚への密着性も悪い。

0021

本発明で用いられる酸は、塩酸酢酸乳酸等の1塩基酸クエン酸シュウ酸酒石酸等の多塩基酸等を用いることができる。クエン酸、酒石酸、と乳酸は特に好ましい。また、2種類以上の酸を混合して用いることができる。

0022

本発明で用いられる多価アルコールは特に限定されず、グリセリンプロピレングリコールエチレングリコールポリエチレングリコール、1,3−ブチレングリコールジプロピレングリコールソルビトール等を用いることができる。この中でもグリセリンが特に好ましい。
多価アルコールの量は、カルボキシ基含有水溶性高分子1重量部に対して10〜1000重量部以上が好ましく、30〜500重量部の範囲がより好ましい。多価アルコールの量が10重量より少ないと、適度の皮膚貼付性を有する優れた弾性体のゲルではなく硬いゲルとなる。一方、1000重量を超えるとゲルが柔らかくなるかあるいはゲル形成が不可能となる。

0023

カルボキシ基含有多糖類ゲル中では、当初配合原料中の最大成分である水は乾燥過程で揮散し多価アルコールが最大成分となる。

0024

本発明のゲルシートはカルボキシ基含有高分子同士の会合によってゲル化し機械的強度を有する。またそのゲル構造はpHを上げると崩壊し溶解してしまう。このようなゲルシートは本発明によって初めて実用化されたものである。本発明にかかるゲルシートの強度を引っ張り試験機を使用して測定すると破断応力は0.05N/cm2以上であった。破断応力が0.05N/cm2以下であるとゲルシート自身の構造を保つことが困難となりシート形成が困難となる。

0025

化粧用ゲルシートには、本発明の目的及び効果に影響が出ない範囲で化粧品医薬品成分等の有価成分を配合できる。特に化粧品、医薬部外品としての応用に有利である。配合可能な成分として例えば、美白成分、抗シワ成分抗炎症成分血行促進成分抗菌成分、抗そう痒成分、各種ビタミン及びその誘導体抗酸化成分色素香料等が挙げられる。
配合する化粧品や医薬品成分は、原料水溶液に添加すればよい。

0027

抗シワ成分としては、特に限定されないが、例えば、レチノールレチノイン酸酢酸レチノールパルミチン酸レチノールなどのレチノイド、クエン酸、フルーツ酸グリコール酸、乳酸などのα−ヒドロキシ酸、α−ヒドロキシ酸コレステロールルチン糖誘導体、N−メチルセリン、エラスチン、コラーゲン、セリシンツボクサエキス黄金エキス、等が挙げられる。

0028

抗炎症成分としては、特に限定されないが、例えば、グリチルレチン酸、グリチルレチン酸2K,アラントインイプシロンアミノカプロン酸アズレンシコニン、トラネキサム酸及びオウレン、甘草、テルミナリアセイヨウノコギリソウ、シコンヒレハリ草、アロエブッチャーブルームマロニエモモ葉、ビワ葉及びそれらのエキス、チンキ或いはそれらに含まれる成分などが挙げられる。

0029

血行促進成分としては、特に限定されないが、例えば、ビタミンE類ニコチン酸ニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジルニコモールカフェインカプサイシンノナン酸バニリルアミドショウガオールジンゲロール、等が挙げられる。

0030

抗菌成分としては、特に限定されないが、例えば、イソプロピルメチルフェノールトリクロサントリクロカルバン、トリクロロヒドロキシフェノールハロカルバン、塩化ベンザルコニウム塩化ベンゼトニウム等のカチオン界面活性剤感光素、酸化亜鉛酸化チタン、キチン、キトサン、ヒノキチオール及びアニス、等が挙げられる。

0031

抗そう痒成分としては、特に限定されないが、例えば、塩酸ジフェンヒドラミンマレイン酸クロルフェニラミンクロタミトングリチルリチン酸類メントールカンファーローズマリー油、カプサイシン、ノナン酸バニリルアミド、ジブカイン等が挙げられる。

0032

ビタミン類としては、特に限定されないが、例えば、油溶性ビタミン類としてビタミンA油肝油、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール、レチノール、デヒドロレチノールビタミンA3、レチノイン酸、ビタミンD、ビタミンD2(エルゴカルシフェロール)、ビタミンD3(コレカルシフェロール)、ビタミン誘導体ビタミンEトコフェロール)、酢酸dl−α−トコフェロール、dl−α−トコフェロール、酪酸トコフェロール、ニコチン酸トコフェロール、ニコチン酸ベンジルエステル天然ビタミンE、ビタミンKビタミンU等が挙げられる。又、水溶性ビタミン類として、ビタミンB1(サイアミン)、ビタミンB2(リボフラビン酪酸エステル)、ビタミンB6(ジカプリル酸ピリドキシン、ジパルミチン酸ピリドキシンなど脂肪酸エステル)、ビタミンB12(コバラミン)、ビタミンB13、ビタミンB14、ビタミンB15(パンガミン酸)、葉酸カルニチンチオクト酸パントニールアルコールパントテニールエチルエーテルパントテン酸、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、コリンイノシトールビタミンCアスコルビン酸)、ステアリン酸アスコルビル、パントテン酸アスコルビル、ジパルミチン酸アスコルビル、ビタミンHビオチン)、ビタミンPヘスペリジン)、アプレシア、等が挙げられる。

0033

抗酸化成分としては、特に限定されないが、例えば、アントシアニンカテキン緑茶ポリフェノールりんごポリフェノールなどのポリフェノール類、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸硫酸ナトリウム、β−カロチン、アスタキサンチンなどのカロテノイドトコフェロール類酢酸トコフェロール、天然ビタミンE、トコモノエノールトコトリエノールクルクミンなどのβ−ジケトンセサミンセサモリンなどのリグナンオイゲノールなどのフェノール、等が挙げられる。
抗アレルギー成分としては、特に限定されないが、例えば、グリチルレチン酸、グリチルリチン酸2K,などのグリチルレチン酸誘導体、甘草、クロレラコンフリーボタンピフユボダイジュエンメイソウセージシソヨモギ及びそれらのエキス、チンキ或いはそれらに含まれる成分等が挙げられる。

0034

本発明の化粧用ゲルシートは、カルボキシ基含有水溶性高分子、酸及び多価アルコールを水に均一に溶解し、目的とする形態となるように水分を適度に乾燥・蒸散させて製造することができる。
具体的には、カルボキシ基含有水溶性高分子と多価アルコールと酸とを含む水溶液をプロペラ式回転型撹拌装置で混和し調製する。この調製した水溶液をポリエチレンテレフタレートフィルム上に均一の厚みになるように塗布し、温風で乾燥することにより、透明で、均一な厚みのゲルシートを製造できる。ゲルシートを裁断して円形楕円形、勾玉状、フェイス状とし、これをシート状化粧料として製品とする。

0035

また、トレイに調製した水溶液を流し込み、乾燥させて水を蒸発させてもよい。トレイを勾玉状、フェイス状等とすればシートの裁断を必要としない。
トレイの素材は、酸素及び水蒸気を通さない材料又は該材料の複合体が好ましく、プラスチック製とし枠部付とするのが好ましい。プラスチック製トレイは熱成型又は薄壁射出成型により製作できる。枠部は、ポリプロピレン若しくはポリエチレンテレフタレートのような熱可塑性物質、又は熱可塑性物質の複合体、例えばポリエチレンテレフタレート/アルミニウムポリエチレンを用いて製作される。

0036

本化粧用ゲルシートを顔に適用すると、多価アルコールが水蒸気あるいは顔の表面の水分を吸収して発熱し顔面に温感を与える。
本化粧用ゲルシートを顔に適用後適量の水を与えてマッサージすると、顔面に温感を与えつつゲルシートは次第に溶解する。水分量が増え、pH値が上昇するためにゲルが溶解するためである。

発明の効果

0037

本発明の化粧用ゲルシートは、水は必須成分ではなく、多価アルコール中にカルボキシ基含有水溶性高分子がゲル化して存在している。このような化粧用ゲルシートは次のような特徴を有する。
(1)水を少量しか含まないので微生物繁殖に適さず、防腐剤を必要としない。
(2)主成分が多価アルコールであり、本ゲルシートを皮膚に適用し水(お湯)でマッサージすれば、アルコールが水和により発熱し肌に心地よい感覚をあたえる。
(3)水に不安定な化粧品有価成分の安定性が増す。

0038

本発明の化粧用ゲルシートは、水溶性高分子や多糖類本来の優れた特長を活用している。化学架橋をしないカルボキシ基含有水溶性高分子ゲルは、皮膚に適用後少量の水を加えると多価アルコールの水和による温感が発生し、マッサージするとゲルが溶解し配合成分が皮膚に浸透する。その後水で洗い流しても効果は持続し、皮膚に温感、うるおい感とすべすべ感を与える。そのため美容分野に用いる材料として有用である。従来型ハイドロゲルシートではこのような効果が見られない。

図面の簡単な説明

化粧用ゲルシート製造のための原料水溶液の組成とpHの表。化粧用ゲルシートの性質と試験結果の表。

実施例

0039

以下に実施例を例示して本発明を説明するが、もとより本発明は実施例に限定されるものではない。

0040

(多糖類ゲルシートの製造)
カルボキシ基含有水溶性高分子、多価アルコール及び酸の水溶液を、表1に記載の配合比(重量部)によりプロペラ式回転型攪拌装置攪拌混合して原料水溶液を調製した。トコフェロールやアプレシエは少量のエタノールに溶解させて添加した。調製した原料水溶液を25μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に均一の厚みとなるよう塗布し、ギアオーブンで60〜80℃、5〜30分間乾燥し、約200μmの厚みの化粧用ゲルシート、またはゲル化していない粘稠状物を得た。ゲル中の含水量は乾燥温度及び乾燥時間を変化させて調整した。
原料水溶液のpHを測定したものについて、表1の右端欄に示した。

0041

原料規格及び入手先は次の通りである。ポリアクリル酸はアロンビスAH‐106X(東亜合成(株)、)、また実施例5,9のヒアルロン酸(H80)は分子量約80万(キッコーマバイオケミファ(株)製FCH‐80)、実施例13,14,15のヒアルロン酸(H200)は分子量約200万(キッコーマンバイオケミファ(株)製FCH‐200)を用いた。その他の原料として、グリセリン(濃グリセリン、ミヨシ油脂(株))、クエン酸(ナカラテクス(株))、パルミチン酸アスコルビルリン酸3ナトリウム(アプレシエ、昭和電工(株))、トコフェノール(ナカライテクス(株))、キサンタンガム(三晶(株))、ゲランガム(和光純薬(株))、カルボキシメチルセルロースはCMC1260(大セルフインケム)、アルギン酸(キッコーマンバイオケミファ(株))を用いた。乳酸、エチレングリコール、塩酸及び酢酸は試薬特級ナカライテスク(株))を用いた。
塩酸及び酢酸の量は、水溶液試薬からの換算重量部である。

0042

(製造された多糖類ゲルシートの性状比較)
実施例1〜12、及び比較例1〜5の多糖類ゲルシートの評価結果を表2にまとめる。
1.性状観察結果
肉眼及び感触による柔軟性、弾性、引っ張り強度に関する観察結果を示す。
2.水分量測定結果
ゲル中の含水量の測定結果を示す。含水量の測定は試料を90℃で1時間加熱し加 熱前後の重量減少から求めた。
3.皮膚密着性試験結果
多糖類ゲルシート(2cm×2cm)をヒトボランティア前腕内側に適用する時皮 膚への密着性の結果を示す。
4.温感試験結果
多糖類ゲルシート(2cm×2cm)をヒトボランティア前腕内側に適用する時皮 膚への温感の結果を示す。
5.溶解性試験
ヒトボランティアの前腕部に多糖類ゲルシート(2cm×2cm)を適用し1ml の水を滴下して3分間シート上からマッサージしゲルの溶解性を観察した。
6.機械的強度試験
多糖類ゲルシートを1.5cm幅ダンベル形状に打ち抜き、両端を支えて引っ張 り速度1cm/minの速度で引っ張り試験を実施し、破断強度を測定した。数値の単位はN/cm2である。島津製作所製小型卓上試験機 EZ Test EZ ‐SXを用いた。

0043

表2の性状において、Aは柔軟性、弾性、引っ張り強さ、すべて十分、Bは柔軟性、弾性、は不十分、Cは柔軟性、弾性、は十分ある、Dは液体、を表す。
表2の皮膚密着性試験において、Aはよく密着したことを、Bは部分的に浮いて密着したことを、Cは全く密着せずはがれたことを示す。性状がC又はDのものは実用的なシートを形成できず、この試験ができなかった。
表2の温感試験において、Aは高い温感を皮膚に感じたことを、Bは温感を感じたことを、Cは温感がなかったことを表す。シートを形成しなかったものは、この試験ができなかった。
表2の溶解性試験において、Aは完全に溶解したことを、Bは部分的に溶解したことを表す。シートを形成しなかったものは、この試験ができなかった。

0044

フェイスマスク:実施例16)
水120重量部に、アルギン酸1重量部、グリセリン80重量部、酒石酸0.5重量部、トコフェロール0.05重量部及びビタミンC誘導体0.05重量部を加え、よく混合して均一な溶液とした。この溶液を、ポリプロピレンを熱成型したヒト顔型トレイにトレイの底部からの深さ3mmになるように注ぎ込んだ。注入後、75℃で2時間熱風乾燥し水を蒸発させてゲルシートを成形した。ゲルシートを型から取出してフェイスシートの形に裁断し顔に評価した。皮膚密着性、発熱性水溶解性、全て良好であった。

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