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技術 変形性関節症改善剤

出願人 丸善製薬株式会社
発明者 大野裕和野村義宏
出願日 2014年2月14日 (7年4ヶ月経過) 出願番号 2014-026063
公開日 2015年8月24日 (5年9ヶ月経過) 公開番号 2015-151362
状態 特許登録済
技術分野 植物物質含有医薬 化合物または医薬の治療活性
主要キーワード 抽出濾液 ロシア産 エタノール可溶 析出処理 ウラレンシス 生産地 使用部位 アルカリ性水
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年8月24日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (4)

課題

効果が高く、安全な変形性関節症改善剤を提供することを目的とする。

解決手段

甘草中性乃至アルカリ性水抽出液酸処理することにより生成した沈殿物を、エタノール処理した後のエタノール不溶部を有効成分として含有する変形性関節症改善剤。

概要

背景

変形性関節症は、筋力低下加齢肥満等をきっかけとして起きる症状であり、特に、変形性膝関節症(osteoarthritis of knee:OA)は、膝関節の機能が低下して、骨や半月板のかみ合わせが緩んだり、変形や断裂を起こし、多くが炎症による痛みを伴う病気である。40以上のの6割が罹患しているというデータもあり、患者数は約700万人にのぼる関節疾患の中で最も頻繁に見られる疾患の一つであるといえる。

変形性関節症は、健康寿命を短くする要因となっているが、その細胞分子メカニズムはほとんど解明されていない。その治療法は、対症療法に留まるものであり、NSAIDsやステロイド等の消炎鎮痛剤投与ヒアルロン酸グルコサミンコンドロイチン硫酸等の軟骨基質成分の補充等がされている。しかしながら、これらの方法よりも効果が高く、安全な変形性関節症改善剤が望まれていた。

概要

効果が高く、安全な変形性関節症改善剤を提供することを目的とする。甘草中性乃至アルカリ性水抽出液酸処理することにより生成した沈殿物を、エタノール処理した後のエタノール不溶部を有効成分として含有する変形性関節症改善剤。

目的

しかしながら、これらの方法よりも効果が高く、安全な変形性関節症改善剤が望まれていた

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

甘草中性乃至アルカリ性水抽出液酸処理することにより生成した沈殿物を、エタノール処理した後のエタノール不溶部を有効成分として含有する変形性関節症改善剤

請求項2

変形性膝関節症改善剤である請求項1記載の変形性関節症改善剤。

請求項3

エタノール不溶部中のタンパク質含有量が、5〜50質量%(固形分)である請求項1又は2記載の変形性関節症改善剤。

技術分野

0001

本発明は、特定の甘草抽出物を有効成分として含有する変形性関節症改善剤に関するものである。

背景技術

0002

変形性関節症は、筋力低下加齢肥満等をきっかけとして起きる症状であり、特に、変形性膝関節症(osteoarthritis of knee:OA)は、膝関節の機能が低下して、骨や半月板のかみ合わせが緩んだり、変形や断裂を起こし、多くが炎症による痛みを伴う病気である。40以上のの6割が罹患しているというデータもあり、患者数は約700万人にのぼる関節疾患の中で最も頻繁に見られる疾患の一つであるといえる。

0003

変形性関節症は、健康寿命を短くする要因となっているが、その細胞分子メカニズムはほとんど解明されていない。その治療法は、対症療法に留まるものであり、NSAIDsやステロイド等の消炎鎮痛剤投与ヒアルロン酸グルコサミンコンドロイチン硫酸等の軟骨基質成分の補充等がされている。しかしながら、これらの方法よりも効果が高く、安全な変形性関節症改善剤が望まれていた。

先行技術

0004

日本臨床栄養学雑誌,20(1),41−47(1998)

発明が解決しようとする課題

0005

本発明は上記事情に鑑みなされたもので、効果が高く、安全な変形性関節症改善剤を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、特定の甘草抽出物、つまり、甘草中性乃至アルカリ性水抽出液酸処理することにより生成した沈殿物を、エタノール処理した後のエタノール不溶部が、変形性関節症に対して顕著な改善効果を有することを知見し、本発明をなすに至ったものである。

0007

従って、本発明は、甘草の中性乃至アルカリ性水抽出液を酸処理することにより生成した沈殿物を、エタノール処理した後のエタノール不溶部を有効成分として含有する変形性関節症改善剤を提供する。

発明の効果

0008

本発明によれば、効果が高く、安全な変形性関節症改善剤を提供することができる。

図面の簡単な説明

0009

試験例のMankin法の結果を示すグラフである。
試験例のOARSI法の結果を示すグラフである。
試験例のCOMPの測定結果を示すグラフである。

0010

本発明の変形性関節症改善剤の原料となる甘草は、マメ科グリチルリイザ(Glycyrrihiza)属に属する植物で、例えば、グリチルリイザグラブラ(G.glabra)、グリチルリイザウラレンシス(G.uralensis)、グリチルリイザインフラータ(G.inflata)等が使用可能であるが、グリチルリイザ グラブラ(G.glabra)及びグリチルリイザ インフラータ(G.inflata)を使用することが好ましい。また、使用部位は根、根茎、葉、のいずれの部位でも原料として使用することができるが、根及び/又は根茎を原料として使用することが好ましい。また、これらは生のものを使用しても乾燥させたものを使用してもよいが、工業的に製造されているグリチルリチン抽出原料となっている乾燥根及び乾燥根茎を、原料として使用することもできる。なお、甘草は生産地名前して呼ばれることが多く、例えば、東甘草、西北甘草、新疆甘草、モンゴル産甘草、ロシア産甘草、アフガニスタン産甘草などを挙げることができる。

0011

抽出液を得るための抽出条件としては、上記の甘草に対し中性及至アルカリ性下で水抽出するが、通常、水抽出液のpHは6〜14、さらに9〜11が好ましく、抽出温度は、冷水温水及び熱水いずれでもよいが、5〜100℃、さらに50〜100℃が好ましい。pHの調整には、アンモニア水酸化ナトリウム水酸化カリウム等を用いることができる。抽出時間は抽出温度によって異なるが、通常1〜72時間であり、特に2〜24時間が好ましい。

0012

次に、上記抽出液を酸処理することにより得られる沈殿物をエタノール処理し、エタノール不溶部を得る。酸処理は、硫酸塩酸硝酸等の酸性溶液にて、pH1.5〜4.0の酸性析出処理を行い、グリチルリチン酸等を沈殿させる。濾過により沈殿物と濾液に分ける。得られた沈殿物100質量部に対して2〜10倍量のエタノールを加えて抽出後、濾過によりエタノール不溶部を得る。エタノール可溶部にはグリチルリチン酸等が含まれる。濾過は、濾紙濾布等を用いることができ、濾過助剤ケイソウ土二酸化ケイ素酸性白土カオリンベントナイトタルク、砂等が挙げられる。

0013

このようにして得られたエタノール不溶部は、そのまま使用することもでき、さらに、常法により乾燥させることにより、褐色の粉末又は固形物として用いることもできる。本発明のエタノール不溶部のタンパク質含有量は、5〜50質量%(固形分)が好ましく、20〜40質量%(固形分)がより好ましい。本発明のエタノール不溶部のタンパク質含量は、従来の甘草抽出物と比較して2〜100倍程度であり、高含量である。また、上述したように、グリチルリチン酸はエタノール可溶部に含まれるため、エタノール不溶部中にグリチルリチン酸は0.5〜5.0質量%(固形分)であり、1.0〜3.0質量%(固形分)の範囲、さらに、0質量%とすることもできる。

0014

本発明の変形性関節症改善剤は、上記エタノール不溶部を有効成分として含有するものである。そのエタノール不溶部の投与量(固形分として)は、成人一人あたり一日0.01g〜1gが好ましく、0.03〜0.3gがより好ましい。

0015

投与方法としては、注射剤軟膏ローション剤クリーム剤湿布剤貼付剤等の外用剤等の非経口剤等、錠剤カプセル剤顆粒剤散剤液剤等の経口剤等が挙げられるが、経口剤が好ましい。経口剤とする場合には、賦形剤結合剤崩壊剤等の賦形剤、滑沢剤香料矯味剤甘味料酸味料等)等を含んでいてもよい。

0016

本発明の変形性関節症改善剤は、特に、変形性膝関節症に有効であり、医薬品、医薬部外品機能性食品等に適宜用いることができる。また、エタノール不溶部を有効成分として含有する変形性関節症治療剤、変形性膝関節症治療剤とすることもできる。

0017

以下、調製例、試験例及び配合例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において特に明記のない場合は、組成の「%」は質量%、比率質量比を示す。

0018

[調製例1]
下記方法で甘草抽出物を得た。
甘草(グリチルリイザグラブラ:Glycyrrhiza glabra)の根茎を粉砕し、チップ状にした。この甘草チップ1.0kgを10Lの3%アンモニア水(pH10)で一晩抽出した後、固液分離した。得られた抽出液に対し、1%硫酸溶液により酸性析出処理を行い、グリチルリチン酸等を沈殿させ、濾過により沈殿物及び抽出濾液に分けた。この内、沈殿物にエタノール1Lを加え、常温で1時間攪拌し、濾過を行った。ろ物を回収し乾燥させることで、20gの褐色抽出物粉末であるエタノール不溶部(甘草抽出物)を得た。このエタノール不溶部(甘草抽出物)のタンパク質含量は35%であった。得られたエタノール不溶部(甘草抽出物)について、変形性関節症動物モデルであるSTR/ortマウスを用いて、変形性関節症の評価に用いられるMankin法及びOARSI法、関節軟骨分解マーカーであるCOMPを用いて、下記試験を行った。

0019

[試験例1]
<マウス群>
(1)(−)control群:変形性関節症非発症群(n=9)
ノーマルマウス(雌マウス
(2)(+)control群:変形性関節症発症群(n=9)
変形性関節症動物モデルであるSTR/ortマウス(雄マウス
(3)エタノール不溶部(甘草抽出物):変形性関節症発症群(n=7)
変形性関節症動物モデルであるSTR/ortマウス(雄マウス)
<サンプル投与量>
(1)(−)control群:サンプル無投与
(2)(+)control群:サンプル無投与
(3)エタノール不溶部(甘草抽出物)群:23mg/kg(体重),
サンプル投与はゾンデにより、毎日1ヵ月間行なう。投与開始週齢(31〜34週齢)に達した個体から投与を順次開始した。投与開始から1ヵ月後、解剖を行う。解剖時の週齢が揃うように解剖を行なった。

0020

<評価>
[病理切片]
投与開始から一カ月後に解剖を行い、マウスの血液、尿、両後肢採取した。病理左脚大腿骨骨端から脛骨骨端を採取し、マイルドホルムにて固定する。その後、パラフィン固定切片を作製する。切片ヘマトキシリンエオシン染色サフラニン−O染色で染色し、病理切片における関節軟骨の組織学変性度について、Mankin法及びOARSI法で評価し、スコア化した。
[血清]
血清中の関節軟骨分解マーカーであるCOMPの測定を行った。血清は解剖時に採血した物を、−4℃で24時間静置した後、回収した。回収した血清は−80℃で保存し、分析に用いた。COMPの分析はELISAKit(96well)Animal COMP ELISA(AMM社)のものを用いた。結果を図1〜3に示す。

0021

Mankin score、OARSI scoreを評価した結果、エタノール不溶部(甘草抽出物)投与群は、変形性関節症状を改善することが示された。また、血中COMP濃度分析により、エタノール不溶部(甘草抽出物)投与群におけるCOMP濃度の低下傾向が確認された。このことより、軟骨の分解が抑えられていることが示唆された。

0022

上記エタノール不溶部(甘草抽出物)を用いて、下記製剤を製造した。
[配合例1]
常法により、以下の組成を有する錠剤を製造した。
エタノール不溶部(甘草抽出物) 50.0mg
ヒアルロン酸50.0mg
マルチトール185.0mg
ショ糖脂肪酸エステル15.0mg
合計 300.0mg

0023

[配合例2]
常法により、以下の組成を有する錠剤を製造した。
エタノール不溶部(甘草抽出物) 10.0mg
グルコサミン200.0mg
デキストリン125.0mg
ショ糖脂肪酸エステル15.0mg
合計 350.0mg

0024

[配合例3]
常法により、以下の組成を有するカプセル剤を製造した。なお、カプセルとしては、1
ハードゼラチンカプセルを使用した。
<1カプセル(1錠200mg)中の組成>
エタノール不溶部(甘草抽出物) 30.0mg
コーンスターチ70.0mg
乳糖80.0mg
乳酸カルシウム10.0mg
ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−L) 10.0mg
合計 200.0mg

実施例

0025

[配合例4]
常法により、以下の組成を有する経口液状製剤を製造した。
<1アンプル(1本100mL)中の組成>
エタノール不溶部(甘草抽出物) 0.1質量%
果糖ぶどう糖液糖12.0質量%
トレハロース3.0質量%
香料0.5質量%
ステビア抽出物0.1質量%
ビタミンC0.1質量%
安息香酸ナトリウム0.1質量%
精製水残部
合計 100.0質量%

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