図面 (/)

技術 容器用印刷フィルム及びその製造方法

出願人 東洋製罐株式会社
発明者 山田幸司齋藤由樹子湯川泰洋
出願日 2014年12月15日 (6年2ヶ月経過) 出願番号 2014-253426
公開日 2015年8月20日 (5年6ヶ月経過) 公開番号 2015-148794
状態 特許登録済
技術分野 印刷方法 展示カード類 剛性または準剛性容器の細部 積層体(2) 被包材
主要キーワード 胴部面 長尺状態 フランジング 版式印刷 小ロット多品種 パレタイザー 軽金属板 熱風加熱装置
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年8月20日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (10)

課題

インクジェット印刷による可変可能な画像の組み合わせが可能であり、グラビア印刷等のインクジェット以外の他の印刷方式のみでは対応できなかった小ロット多品種デザインに対応できると共に、インクジェット印刷のみでは困難であった優れた画像濃度再現された画像が形成された容器用印刷フィルム、及びその印刷フィルムを生産性よく製造可能な製造方法を提供することである。

解決手段

透明フィルム上に、インクジェット印刷による画像とインクジェット印刷以外の他の印刷方式による画像を有する容器用印刷フィルムであって、前記インクジェット印刷による画像はトップコート層及び下地層の間に形成され、前記他の印刷方式による画像は、前記下地層と接着剤層の間に形成されていることを特徴とする。

概要

背景

従来、内容物表示広告宣伝商品価値の向上などを目的として、シームレス缶溶接缶等の金属缶(ラベル)や袋状容器パウチ)等の外面には、透明樹脂フィルムグラビア印刷等の版式印刷による画像が施された印刷フィルムが貼着されている。

近年、デザイン多様化などから印刷多色化が進み、グラビア印刷においても8色以上の印刷が必要とされ、各色毎に凹版シリンダが必要であることから、多数のシリンダの作製が必要となっている。
グラビア印刷は、大ロット生産には適しているものの、凹版式シリンダ作製に多大のコスト及び時間を要しているため、小ロット、多品種の生産には適していない。小ロット、多品種の製品に印刷を行うときには、版換えが頻繁に行われるため、凹版式シリンダ作製を含む版換えの作業には多大のコストと時間を要するばかりか、小ロットのデザインにおいては小ロットの印刷後多大のコストと時間をかけて作製した凹版式シリンダを廃棄することになってしまうからである。また、近年要望の多い網点印刷の場合においては、高精度の版(シリンダ)の組み合わせが必要であるため、希望デザインを実現するためにはシリンダの修正あるいは作製し直しが必要になる場合が多いという実情からも、グラビア印刷が小ロット・多品種生産に不利であることがいえる。

その一方、容器の分野では、内容物(例えば飲料等)の多様化が進み、小ロットで多品種のものが生産されるようになっており、従って、このような容器に貼着される印刷フィルムについても、小ロット、多品種化が進んでいる。このような観点から、コンピューターに入力された電子情報に基づいて印刷が可能であり、版を作製する必要が無く、しかも印刷の変更も容易であり、小ロット、多品種の製品の印刷に適したインクジェット印刷を用いることも提案されている。
例えば、下記特許文献1には、薄膜フィルムにグラビア印刷を行い、次いでインクジェット方式による印刷を行うことにより得られた印刷フィルムが開示されている。

概要

インクジェット印刷による可変可能な画像の組み合わせが可能であり、グラビア印刷等のインクジェット以外の他の印刷方式のみでは対応できなかった小ロット多品種のデザインに対応できると共に、インクジェット印刷のみでは困難であった優れた画像濃度再現された画像が形成された容器用印刷フィルム、及びその印刷フィルムを生産性よく製造可能な製造方法を提供することである。透明フィルム上に、インクジェット印刷による画像とインクジェット印刷以外の他の印刷方式による画像を有する容器用印刷フィルムであって、前記インクジェット印刷による画像はトップコート層及び下地層の間に形成され、前記他の印刷方式による画像は、前記下地層と接着剤層の間に形成されていることを特徴とする。

目的

本発明の目的は、グラビア印刷等の画像と共にインクジェット印刷による可変可能な画像の組み合わせが可能であり、グラビア印刷等のインクジェット印刷以外の他の印刷方式のみでは対応できなかった小ロット多品種のデザインに対応できると共に、インクジェット印刷のみでは困難であった優れた画像濃度が再現された画像が形成された容器用印刷フィルムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

透明フィルム上に、インクジェット印刷による画像とインクジェット印刷以外の他の印刷方式による画像を有する容器用印刷フィルムであって、前記インクジェット印刷による画像はトップコート層及び下地層の間に形成され、前記他の印刷方式による画像は、前記下地層と接着剤層の間に形成されていることを特徴とする容器用印刷フィルム。

請求項2

前記インクジェット印刷による画像と他の印刷方式による画像の間に、前記透明フィルムが介在し、該透明フィルムの一方の表面に、下地層を介して、インクジェット印刷による画像及びトップコート層が形成され、前記透明フィルムの他方の表面に他の印刷方式による画像及び接着剤層が形成されている請求項1記載の容器用印刷フィルム。

請求項3

前記透明フィルムと下地層の間に、他の印刷方式による画像が形成されている請求項1又は2記載の容器用印刷フィルム。

請求項4

前記他の印刷方式がグラビア印刷であり、グラビア印刷後にベタ印刷層が更に形成されている請求項1〜3の何れかに記載の容器用印刷フィルム。

請求項5

前記トップコート層を形成する塗料が、半硬化状態で接着剤層と接着性を有する請求項1〜4の何れかに記載の容器印刷用フィルム

請求項6

透明フィルムの一方の表面に、インクジェット印刷以外の他の印刷方式により印刷画像を形成する工程、前記他の印刷方式による印刷画像の上に接着剤層を形成する工程、前記インクジェット印刷以外の他の印刷方式による印刷画像が形成された透明フィルムの他方の表面に下地層を形成する工程、前記下地層上にインクジェット印刷によりインクジェット印刷画像を形成する工程、及び少なくとも前記インクジェット印刷画像上にトップコート層を形成する工程、から成ることを特徴とする容器用印刷フィルムの製造方法。

請求項7

透明フィルムの一方の表面に、インクジェット印刷以外の他の印刷方式により印刷画像を形成する工程、前記インクジェット印刷以外の他の印刷方式による印刷画像が形成された透明フィルムの他方の表面に下地層を形成する工程、前記下地層上にインクジェット印刷によりインクジェット印刷画像を形成する工程、少なくとも前記インクジェット印刷画像上にトップコート層を形成する工程、及び前記他の印刷方式による印刷画像の上に接着剤層を形成する工程、から成ることを特徴とする容器用印刷フィルムの製造方法。

請求項8

請求項1〜5の何れかに記載の容器用印刷フィルムを少なくとも胴部に貼着して成る印刷シームレス缶

技術分野

0001

本発明は容器に貼着する印刷フィルム及びその製造方法に関するものであり、より詳細には、インクジェット印刷とインクジェット印刷以外の他の印刷方式による画像の組合せを有する印刷フィルム及びその製造方法に関する。

背景技術

0002

従来、内容物表示広告宣伝商品価値の向上などを目的として、シームレス缶溶接缶等の金属缶(ラベル)や袋状容器パウチ)等の外面には、透明樹脂フィルムグラビア印刷等の版式印刷による画像が施された印刷フィルムが貼着されている。

0003

近年、デザイン多様化などから印刷多色化が進み、グラビア印刷においても8色以上の印刷が必要とされ、各色毎に凹版シリンダが必要であることから、多数のシリンダの作製が必要となっている。
グラビア印刷は、大ロット生産には適しているものの、凹版式シリンダ作製に多大のコスト及び時間を要しているため、小ロット、多品種の生産には適していない。小ロット、多品種の製品に印刷を行うときには、版換えが頻繁に行われるため、凹版式シリンダ作製を含む版換えの作業には多大のコストと時間を要するばかりか、小ロットのデザインにおいては小ロットの印刷後多大のコストと時間をかけて作製した凹版式シリンダを廃棄することになってしまうからである。また、近年要望の多い網点印刷の場合においては、高精度の版(シリンダ)の組み合わせが必要であるため、希望デザインを実現するためにはシリンダの修正あるいは作製し直しが必要になる場合が多いという実情からも、グラビア印刷が小ロット・多品種生産に不利であることがいえる。

0004

その一方、容器の分野では、内容物(例えば飲料等)の多様化が進み、小ロットで多品種のものが生産されるようになっており、従って、このような容器に貼着される印刷フィルムについても、小ロット、多品種化が進んでいる。このような観点から、コンピューターに入力された電子情報に基づいて印刷が可能であり、版を作製する必要が無く、しかも印刷の変更も容易であり、小ロット、多品種の製品の印刷に適したインクジェット印刷を用いることも提案されている。
例えば、下記特許文献1には、薄膜フィルムにグラビア印刷を行い、次いでインクジェット方式による印刷を行うことにより得られた印刷フィルムが開示されている。

先行技術

0005

特開2005−59458号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、インクジェット印刷はグラビア印刷等の版式印刷に比して印刷速度が遅いため、これらを組合わせ、連続的に印刷すると、インクジェット印刷が律速となって、生産性に劣るという問題がある。その一方、予めグラビア印刷等を施した印刷フィルムを保管し、必要に応じてインクジェット印刷による画像を形成しようとすると、グラビア印刷等による画像が露出した状態で保管或いは搬送されるため、印刷画像に傷が付くおそれがあるという問題があった。
またグラビア印刷等による画像及びインクジェット印刷による画像を重ねる場合に、先に形成された画像が、後から形成される画像の下地になることから、先に形成された画像の表面状態によって画像に滲みが発生するおそれや、或いは画像の密着性が損なわれるおそれがある。

0007

従って本発明の目的は、グラビア印刷等の画像と共にインクジェット印刷による可変可能な画像の組み合わせが可能であり、グラビア印刷等のインクジェット印刷以外の他の印刷方式のみでは対応できなかった小ロット多品種のデザインに対応できると共に、インクジェット印刷のみでは困難であった優れた画像濃度再現された画像が形成された容器用印刷フィルムを提供することである。
本発明の他の目的は、上述した問題を生ずることなく、インクジェット印刷による画像及び他の印刷方式による画像の両方を有する印刷フィルムを生産性よく製造可能な製造方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0008

本発明によれば、透明フィルム上に、インクジェット印刷による画像とインクジェット印刷以外の他の印刷方式による画像を有する容器用印刷フィルムであって、前記インクジェット印刷による画像はトップコート層及び下地層の間に形成され、前記他の印刷方式による画像は、前記下地層と接着剤層の間に形成されていることを特徴とする容器用印刷フィルムが提供される。

0009

本発明の容器用印刷フィルムにおいては、
1.前記インクジェット印刷による画像と他の印刷方式による画像の間に、透明フィルムが介在し、該透明フィルムの一方の表面に、下地層を介して、インクジェット印刷による画像及びトップコート層が形成され、前記透明フィルムの他方の表面に他の印刷方式による画像及び接着剤層が形成されていること、
2.前記透明フィルムと下地層の間に、他の印刷方式による画像が形成されていること、3.前記他の印刷方式がグラビア印刷であり、グラビア印刷後にベタ印刷層が更に形成されていること、
4.前記トップコート層を形成する塗料が、半硬化状態で接着剤層と接着性を有すること、
が好適である。
本発明によればまた、上記容器用印刷フィルムを少なくとも胴部に貼着して成る印刷シームレス缶が提供される。

0010

本発明によれば更に、透明フィルムの一方の表面に、インクジェット印刷以外の他の印刷方式により印刷画像を形成する工程、前記他の印刷方式による印刷画像の上に接着剤層を形成する工程、前記インクジェット印刷以外の他の印刷方式による印刷画像が形成された透明フィルムの他方の表面に下地層を形成する工程、前記下地層上にインクジェット印刷によりインクジェット印刷画像を形成する工程、及び少なくとも前記インクジェット印刷画像上にトップコート層を形成する工程、から成ることを特徴とする容器用印刷フィルムの製造方法が提供される。

0011

本発明によれば更にまた、透明フィルムの一方の表面に、インクジェット印刷以外の他の印刷方式により印刷画像を形成する工程、前記インクジェット印刷以外の他の印刷方式による印刷画像が形成された透明フィルムの他方の表面に下地層を形成する工程、前記下地層上にインクジェット印刷によりインクジェット印刷画像を形成する工程、少なくとも前記インクジェット印刷画像上にトップコート層を形成する工程、及び前記他の印刷方式による印刷画像の上に接着剤層を形成する工程、から成ることを特徴とする容器用印刷フィルムの製造方法が提供される。

発明の効果

0012

本発明の容器用印刷フィルムにおいては、グラビア印刷等の画像と共にインクジェット印刷による可変可能な画像の組み合わせが可能であり、グラビア印刷等の他の印刷方式では対応が困難であった小ロット多品種のデザインに対応できると共に、インクジェット印刷のみでは困難であった優れた画像濃度が再現された画像が形成されている。
またインクジェット印刷による画像と他の印刷方式による画像の間に、透明フィルムや下地層、好適には両方を介在させることにより、インクジェット印刷画像のドットの歪みや広がり等の発生がなく、鮮明な画像が形成された印刷フィルムを提供できる。
更に、本発明の第一の印刷フィルムの製造方法によれば、インクジェット印刷を施す前に、グラビア印刷等の他の印刷方式による画像が、接着剤層と透明フィルムの間に位置し、これらの層で保護された状態で形成されるため、インクジェット印刷を施す前に巻き取り、保管、巻き出し等を行っても、グラビア印刷等の画像が損傷することがなく、しかもインクジェット印刷の印刷速度に影響を受けずに大量の固定画像の印刷されたフィルムを準備できることから、生産性にも優れている。
更にまた、トップコート層を形成する塗料が、半硬化状態で接着剤層と接着性を有することにより、本発明の印刷フィルムをトップコート層が半硬化状態で容器に貼着させると、印刷フィルムの重ね合わせ部分において接着剤層及びトップコート層を強固に密着することができ、特にレトルト処理をした場合であっても重ね合わせ部分からの印刷フィルムの剥離を有効に防止できる。

0013

本発明の容器用印刷フィルムの上述した効果は、実施例の結果からも明らかである。
すなわち、インクジェット印刷による画像がトップコートと下地層の間に形成され、グラビア印刷による画像が下地層と接着剤層の間に形成されている印刷フィルムを施してなるラベル缶は、インクジェット印刷画像のドットの歪みや広がり等の発生がないと共に、インクジェット印刷画像の傷付も有効に防止されているのに対して(実施例1〜7)、インクジェット印刷画像上にトップコート層が形成されていない印刷フィルムを施してなるラベル缶は、インクジェット印刷画像に明らかな傷が形成されてしまい、耐傷性に劣っている(比較例)。また下地層を形成することなく透明フィルム上に直接インクジェット印刷画像が形成された印刷フィルムを施してなるラベル缶においてはドットが広がって大きくなってしまい、画像の鮮明性に劣っている(比較例2)。更に、下地層を形成することなくグラビア印刷画像上に直接インクジェット印刷画像が形成された印刷フィルムを施してなるラベル缶においては、ドットが歪んでしまい、やはり画像の鮮明性に劣っている(比較例3)。

図面の簡単な説明

0014

本発明の容器用印刷フィルムの一例の断面構造を示す図である。
本発明の容器用印刷フィルムの他の一例の断面構造を示す図である。
本発明の容器用印刷フィルムの他の一例の断面構造を示す図である。
本発明の印刷フィルムにおける他の印刷画像の形成を説明するための図である。
本発明の印刷フィルムにおける接着層の形成を説明するための図である。
本発明の印刷フィルムの製造方法における、インクジェット印刷工程及びトップコート層の形成を説明するための図である。
本発明の印刷フィルムの製造方法における、インクジェット印刷工程におけるインクジェットヘッドの配列を説明するための図である。
本発明の印刷フィルムの製造方法における、インクジェット印刷工程におけるインクジェットヘッドの配列を説明するための図である。
本発明の印刷シームレス缶の一例を示す図である。

0015

(印刷フィルム)
図1は、本発明の印刷フィルム1の断面構造の一例を示す図であり、容器(図示せず)に施される側から順に、接着剤層2、ベタ印刷層3a及び絵柄層3bから成るインクジェット印刷以外の他の印刷により施される印刷画像3(以下、単に「他の印刷画像」ということがある)、透明フィルム4、下地層5、インクジェット印刷画像6、及びトップコート層7が形成されている。
本発明においては、図1に示すように、インクジェット印刷以外の他の印刷方式により印刷される印刷画像3が、インクジェット印刷画像6と、下地層5及び透明フィルム4を介して位置していることにより、前述した通り、他の印刷画像とインクジェット印刷画像が直接接触することがなく、インクジェット印刷ドットの歪や広がり等が発生することなく、インクジェット印刷による画像を重ねることが可能である。
尚、本発明においては、図1に示すように、インクジェット印刷画像と他の印刷画像の間に透明フィルムが存在し、透明フィルム上に下地層を介してインクジェット印刷画像が形成されることが、前述した効果を奏する上で最も好ましいが、図2及び3に示すように、他の印刷画像3上に下地層5を形成し、この下地層5の上にインクジェット印刷画像6が形成されることによってもインクジェット印刷画像の滲みを抑制することもできる。すなわち、図2においては、透明フィルム4上に形成された絵柄層3b上に下地層5を形成し、この下地層5の上にインクジェット印刷画像6及びトップコート層7が形成された積層構造であり、図2に示す具体例においては、透明フィルム4と接着剤層2の間にベタ印刷層3aが形成されている。また図3においては、透明フィルム4上にベタ印刷層3a及び絵柄層3bから成る他の印刷画像3が形成され、この他の印刷画像3上に下地層5を形成し、この下地層5の上にインクジェット印刷画像6及びトップコート層7が形成されている。

0016

[透明フィルム]
本発明の印刷フィルムに用いる透明フィルム4としては、それ自体公知の透明な熱可塑性樹脂、例えば、低密度ポリエチレン高密度ポリエチレンポリプロピレンポリ1−ブテン、ポリ4−メチル−1−ペンテン或いはエチレンプロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィン同志のランダムあるいはブロック共重合体や、環状オレフィン共重合体などのオレフィン系樹脂;エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体、エチレン・塩化ビニル共重合体等のエチレン・ビニル系共重合体樹脂ポリスチレンアクリロニトリルスチレン共重合体、ABSα−メチルスチレン・スチレン共重合体等のスチレン系樹脂ポリ塩化ビニルポリ塩化ビニリデン塩化ビニル塩化ビニリデン共重合体ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等のビニル系樹脂ナイロン6、ナイロン6−6、ナイロン6−10、ナイロン11ナイロン12等のアミド樹脂ポリエチレンテレフタレートポリブチレンテレフタレートポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂ポリカーボネート;ポリフエニレオキサイドポリ乳酸などの生分解性樹脂;等から形成されることができるが、特にポリエチレンテレフタレートを好適に用いることができる。
透明フィルムの厚みは特に制限されないが、5乃至30μmの範囲にあることが好適である。また透明フィルムは一軸又は二軸延伸されたものであってもよく、特に二軸延伸フィルムを好適に使用できる。

0017

[他の印刷画像]
インクジェット印刷以外の他の印刷方式による印刷画像としては、高速で大量に印刷可能な、グラビア印刷、オフセット印刷フレキソ印刷等の従来公知の版式印刷により他の印刷画像を形成できるが、特にグラビア印刷が好適である。また前述した図1に示すように、グラビア印刷等による絵柄層3b上に、グラビア印刷もしくはロールコート等によるベタ印刷層3aを組合わせて印刷画像を形成することもできる。このようなベタ印刷層を形成し、金属缶の金属面を覆うことにより、絵柄層が鮮明になり、印刷画像の加飾性を高めることができる。ベタ印刷の色に制限はないが、特に白インキによるベタ印刷(以下、単に「白ベタ層」ということがある)が加飾上好ましい。尚、絵柄層とベタ印刷層は図1に示すように隣接させてもよいし、図2に示すように離れた位置に形成してもよい。また図2において、絵柄層3bとベタ印刷層3aの位置を交換することもできる。

0018

[接着剤層]
本発明において、印刷フィルムを容器に貼着させるための接着剤層2は、加熱加圧により容器外面に容易に接着し得る公知の熱硬化型接着剤、例えば、ポリウレタン系、熱硬化性ポリエステル樹脂ポリエステルポリウレタン樹脂エポキシ樹脂フェノール樹脂アルキド樹脂等を熱硬化性樹脂成分として含み、イソシアネート或いはメラミン樹脂等を硬化剤成分として、熱硬化性樹脂成分100重量部当り0.1乃至10重量部程度の量で含有しているものを使用することができる。更に、一般的には、硬化前の安定性を確保するために、適宜の量でオキシムラクタムエステルケトンアミド等の低分子化合物が配合され、このような低分子化合物によってイソシアネート基等の官能基ブロックされている接着剤を好適に使用することができる。
接着剤層は、このような熱硬化型接着剤を各種溶剤に分散乃至溶解させた接着剤溶液ロール塗布等により塗布し、乾燥することにより形成され、その厚みは一般に1乃至10μmの範囲にあることが好ましい。

0019

また接着剤層には、上記熱硬化型接着剤以外に、従来公知のホットメルト樹脂組成物ヒートシール性樹脂等の熱可塑性樹脂も使用することができる。
ホットメルト樹脂組成物としては、流動パラフィン等のオイル成分炭化水素系ワックス等のワックス成分エチレンプロピレンゴムのような水素添加ゴム非晶質ポリオレフィン水素添加石油レジン等のポリマー成分;酸化防止剤等のその他の配合成分を配合することにより構成され、各成分の種類と配合量を適宜選択することによって、その融点や粘度、接着強度等が調整されたものを使用することができる。
ヒートシール性樹脂としては、低−、中−、高−密度ポリエチレン(PE)、線状低密度ポリエチレンLLDPE)、線状超低密度ポリエチレン(LULDPE)、アイソタクティックポリプロピレン(PP)、プロピレン−エチレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体イオン架橋オレフィン共重合体アイオノマー)、エチレン系不飽和カルボン酸乃至その無水物でグラフト変性されたオレフィン樹脂等の変性オレフィン系樹脂;比較的低融点乃至低軟化点ポリアミド乃至コポリアミド樹脂;比較的低融点乃至低軟化点のポリエステル乃至コポリエステル樹脂の1種或いは2種以上の組み合わせからなるものを使用することができる。

0020

尚、上記他の印刷画像3において、ベタ印刷層3aを形成しない場合には、接着剤層に酸化チタン等の顔料を配合してもよい。また接着剤層に顔料が配合されていることにより、印刷フィルムを容器に巻き付けて加熱により貼着を行うに際して、接着剤層の熱収縮を有効に防止することができ、熱収縮による印刷像の歪み等を有効に防止することができる。このような顔料の配合量は、接着剤層中の10乃至90重量%が好ましい。

0021

[下地層]
本発明の印刷フィルムにおいて、インクジェット印刷画像を形成する際の下地となる下地層5は、アンカーコート層とも呼ばれるものであり、インクジェット印刷画像を強固に保持固定し、密着性を高めることができると共に、下地層を設けることによりインクジェットドットの歪みや広がりを軽減することができる。
下地層の形成には、インクジェット用の透明なアンカーコート剤としてそれ自体公知のものを使用することができ、例えば、熱硬化性、紫外線硬化型或いは電子線硬化型のポリエステル樹脂、熱硬化性アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂等が所定の溶剤に分散乃至溶解された塗布液を塗布・乾燥し、次いで加熱、紫外線照射或いは電子線照射等により硬化することにより形成される。下地層の厚みは、一般に0.1乃至5.0μmの範囲にあることが好ましい。
尚、下地層は、図1に示すように、透明フィルムの上に形成されることが特に好適であるが、他の印刷画像上に、直接形成することもできる。
また下地層は、少なくともインクジェット印刷の画像を形成する位置に形成されていることが必要であるが、印刷フィルムの全面を覆うように形成しても勿論よい。更に、下地層は、ロールコートやグラビア印刷のほか、インクジェット印刷でも形成することができる。

0022

[インクジェット印刷画像]
下地層5上に形成されるインクジェット印刷画像6は、インクジェット方式により、所定のデザインに応じて施すことができ、他の印刷画像の画像がない部分又はある部分に色重ねすることにより形成される。
インクジェット印刷に用いる印刷インクとしては、従来金属缶へのインクジェット印刷に用いられていた、熱乾燥硬化型インク紫外線硬化型インク、電子線硬化型インク等を使用できる。硬化に関わる設備コストが安価である点では、熱乾燥硬化型インクを好適に使用できる。熱乾燥硬化型インクには水性タイプ油性タイプ溶剤タイプ等があるが、硬化に要する時間が短いことから溶剤タイプが好適である。
また吐出着弾したインクがすぐに硬化乃至は半硬化状態になり、インクの滲み等が抑制できる点では、紫外線硬化型インク或いは電子線硬化型インクを使用することが望ましい。このような紫外線硬化型インク或いは電子線硬化型インクとしては、各色の顔料乃至染料紫外線硬化型樹脂バインダー或いは電子線硬化型樹脂バインダー、及び各添加剤と共に溶剤に分散乃至溶解されている油溶性インクジェット用インクが使用され、紫外線硬化型インクの場合はそれらに加えて光重合開始剤が添加されて形成される。

0023

[トップコート層]
トップコート層7は、仕上げニス層とも呼ばれるものであり、インクジェット印刷画像の保護や艶出しのために形成される。
トップコート層を形成するためのトップコート剤としては、透明な熱硬化性樹脂が使用され、例えば、熱硬化性のポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等を熱硬化性樹脂成分として含み、更に、硬化剤成分としてフェノール樹脂やメラミン樹脂などのアミノ樹脂或いはイソシアネート樹脂等を、熱硬化性樹脂成分100重量部当り0.1乃至10重量部程度の量で含有して成るものを好適に用いることができ、これらの樹脂成分を有機溶剤に適宜溶解させることにより使用される。
トップコート剤には、パラフィンシリコンオイル等の滑剤成分を配合することもできる。

0024

[その他の層]
本発明の印刷フィルムにおいては、少なくとも、上述した接着剤層、他の印刷画像、透明フィルム、下地層、インクジェット印刷画像、トップコート層を有することが重要であるが、勿論他の層を有していてもよい。
例えば、印刷フィルムとして、接着剤層と他の印刷画像の間に、金属粉顔料或いはパール顔料を含む光沢層蒸着層金属箔ホログラム層等を形成することができ、これにより金属光沢光輝性を高めることができ、印刷フィルムの加飾性を向上することができる。

0025

(印刷フィルムの製造方法)
本発明の印刷フィルムの製造方法においては、インクジェット印刷に先立って他の印刷画像及び下地層を形成すること、インクジェット印刷を下地層上に行うこと、他の印刷画像とインクジェット印刷画像の間に少なくとも下地層が位置するように形成すること、を満足する限り、基材フィルムである透明フィルムへの各層の積層順序は問わない。
本発明の印刷フィルムである、図1に示した積層構造を形成するに際して、(A)透明フィルム上に他の印刷画像を形成する工程、(B)他の印刷画像上に接着剤層を形成する工程、(C)透明フィルムの他の印刷画像の形成面と反対側の面に下地層を形成する工程、(D)下地層上にインクジェット印刷画像を形成する工程、(E)インクジェット印刷画像上にトップコート層を形成する工程、をこの順序で、或いは上記(A)→上記(C)→上記(D)→上記(E)→上記(B)の順序で行うことが特に好ましい。

0026

本発明の印刷フィルムの製造方法においては、上記(A)〜(E)の一連の工程を連続して行うこともできるが、インクジェット印刷画像を形成する工程(D)を行う前に、すなわち上記(A)及び(B)の工程終了後、或いは上記(A),(B)及び(C)の工程終了後、或いは上記(A)及び(C)の工程終了後に、一旦積層フィルムを巻き取りして保管することができ、インクジェット印刷画像を形成する前の状態の原反フィルムを高速で大量に製造してストックしておき、これを所望のインクジェット画像を個別にインクジェット印刷により形成することにより、小ロット多品種の印刷フィルムを効率よく製造することができる。

0027

[他の印刷画像の形成工程(A)]
図4は、他の印刷方式としてグラビア印刷を採用した場合における、グラビア印刷工程の一例を説明するための図であり、巻き出しロール11から巻き出された透明フィルム4は、上流側から順に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)、特別色(S)、白(W)の各インクに対応するグラビアロール12a,12b,12c,12d,12e,12f、オーブン13a,13b,13c,13d,13e,13fを有する印刷装置によって印刷された後、巻き取りロール14によって巻き取られる。

0028

[接着剤層の形成工程(B)及び下地層の形成工程(C)]
図5は、接着剤層を形成する工程の一例を説明するための図であり、透明フィルム4上に他の印刷画像3が形成された原反フィルム8は、巻き出しロール20から巻き出され、接着剤をコーター21で塗布され、乾燥炉22を通った後、透明フィルム4に他の印刷画像3、接着剤層2が形成された原反フィルム8が巻き取りロール23に巻き取られる。
尚、原反フィルムが下地層を有する場合には、図5に示したのと同様の装置を用いて、アンカーコート剤を塗布乾燥し、下地層を形成する。前述した通り、接着剤層及び下地層の形成の順序は特に問わないが、巻取りに際しての原反フィルムのブロッキングを防止する上で接着剤層を後にすることが望ましい。

0029

[インクジェット印刷画像の形成工程(D)及びトップコート層の形成工程(E)]
図6は、前記原反フィルムへのインクジェット印刷画像及びトップコート層を形成する工程の一例を説明するための図であり、原反フィルム9が巻出される巻き出しロール100と、巻き出しロール100から原反フィルム9を巻き取る巻き取りロール101とを備えており、巻き出しロール100と巻き取りロール101との間のフィルム移送領域に、インクジェット印刷による印刷画像の形成機構やトップコート層の形成機構が設けられており、これらの機構により、原反フィルム9の下地層5の上にインクジェット印刷画像6やトップコート層7の形成が行われるようになっている。

0030

すなわち、巻き出しロール100と巻き取りロール101との間のフィルム移送路には、適当な間隔で送りロール103が設けられており、巻き出しロール100から巻出された原反フィルム9が、これらの送りロール103を介して移送され、巻き取りロール101によって巻き取られるようになっている。巻き出しロール100から巻き取りロール101との間のフィルム移送路には、巻き出しロール100側から順次に、インクジェットプリンタ107、電子線或いは紫外線照射もしくは熱風乾燥装置等による硬化装置104、トップコート剤塗布装置110、加熱装置113及び冷却装置115が配置されている。
尚、原反フィルムが下地層を有しない場合には、インクジェット印刷に先立って下地層の形成を行うが、前述した図5に示した装置で同様に下地層を形成することができるが、インクジェット印刷により下地層を形成することもでき、この場合には、図6に示すように、インクジェット印刷工程において、インクジェット印刷よりも上流側でアンカーコート層の塗布105a及び仮硬化105bから成る下地層形成装置105を設け、トップコート剤の塗装の後に、インクジェット印刷画像及びトップコート層と同時に加熱装置113で本硬化することができる。

0031

巻き出しロール100から巻き出された原反フィルム9は、先ず、インクジェットプリンタ107によるインクジェット印刷が行われ、下地層5の表面にインクジェット印刷画像6が形成される。
インクジェットプリンタ107では、原反フィルム9の移送路の上流側から下流側に向かって順に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各インクに対応するインクジェットヘッド32a,32b,32c,32dが配置されており、イエロー、マゼンタ、シアン及び黒インクによる印刷が、所定の画像情報に基づいて行われ、各色或いはこれらインクの色重ねによりフルカラーの画像を形成するインクジェット印刷画像6が形成されるようになっている。尚、これらのヘッド配置順序は、特に制限されないが、原反フィルムに白ベタ層が形成されていない場合には、インクジェット画像を鮮明にするために、白インクでのインクジェット印刷によって、白ベタ層を形成しておくことが好ましく、この場合には、白インク用ヘッドWを最上流側に配置し、次の色のインク用ヘッド図6ではヘッド32a)の前に、仮硬化のための硬化装置を配置しておくことが好ましい。
このような配置により、黒インク用ヘッド32dによる印刷によってバーコート表示の像を白ベタ印刷像の上に形成し、バーコート表示も可能になる。

0032

図7は、図6におけるインクジェットプリンタ107を上から見た概略図である。
図7に示すように、原反フィルム9は、目的とする印刷フィルムを例えば3列形成することを目的として、同一画像を、原反フィルム9の流れ方向と平行に9a,9b,9cの3列形成すべく、原反フィルムのそれぞれの列について、原反フィルム9の流れ方向の上流から順に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各インクに対応するインクジェットヘッド32a,32b,32c,32dが配置され、順次各インクの液滴が噴射し、原反フィルム9の下地層5上にインクジェット印刷画像を形成する。尚、各色のインクジェットヘッドの配置は、図7に示した例に限定されるものではなく、任意の順序をとることができる。
また図8は、インクジェットヘッドの配列の他の態様を示す図であり、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各インクに対応するインクジェットヘッド32a,32b,32c,32dが、それぞれ2個ずつ配置されている。これによりインクジェット印刷の印刷範囲を広くしたり、印刷速度を早めることが可能になる。

0033

上記のようにしてインクジェット印刷画像6を形成した後は、電子線照射装置紫外線照射ランプなどの紫外線照射装置もしくは熱風乾燥装置からなる硬化装置104によってインクの硬化が行われ、インクジェット印刷による画像が下地層5の表面に固定されることとなる。
このようにしてインクジェット印刷画像6が下地層5の表面上に固定された後に、塗布装置110によってトップコート剤の塗布液が、少なくともインクジェット印刷による画像を完全に覆うように塗布される。この塗布装置110は、図6に示すようなグラビアロールやコーターにより行うことが一般的であるが、インクジェット印刷によって形成してもよい。
トップコート層は、印刷ラベルの全面に行き渡るように形成されていてもよいし、インクジェット印刷が施された部分にのみ形成されていてもよい。

0034

トップコート剤の塗布液が塗布された後には、加熱装置113によりトップコート剤の塗布層が硬化乃至半硬化状態に加熱され、次いで冷却装置115により冷却されてトップコート層7が形成され、この状態で巻き取りロール101に本発明の印刷フィルムが巻き取られる。
加熱装置113は、用いるトップコート剤に応じて、例えば加熱オーブン等による熱風吹き付け、電子線或いは紫外線照射装置などによって硬化乃至半硬化させるが、先に接着剤層が形成されている場合にはこれを硬化させないことが必要である。
また、冷却装置115は、冷風を吹き付けるような構造を有するものであり、図6に示されているように、加熱装置113に連接されていることが好適である。これにより、加熱されて硬化乃至半硬化状態に維持されたトップコート層を直ちに冷却し、過剰の加熱による硬化を確実に防止することが可能となるからである。
尚、本発明の印刷フィルムを金属缶の印刷ラベルとして使用する場合には、トップコート層は半硬化状態であることが好適である。これにより、印刷ラベル貼着時の加熱により、接着剤層と金属缶胴部面との接着と同時に、接着剤層及びトップコート層の重ね合わせ部において両層がしっかり接合し、印刷ラベルの重ね合わせ部からラベルの剥離が有効に防止できる。

0035

尚、上述した本発明の製造方法においては、例えば適宜の領域にコロナ装置を配置し、コロナ処理を行った上で、その上に各種の層を形成することができる。例えば、透明フィルムの表面をコロナ処理しておくことにより、この表面上に形成される下地層、他の印刷画像等との密着性を高めることができるし、下地層の表面をコロナ処理しておくことにより、下地層とインクジェット印刷画像との密着性を向上することもできる。勿論、適宜、他の層の表面をコロナ処理することもできる。

0036

(印刷フィルム貼着容器
本発明の印刷フィルムは、金属缶、パウチ、カッププラスチックボトル等の種々の包装容器に使用することができるが、特に金属缶の印刷ラベルとして好適に使用できる。
金属缶としては、シームレス缶、溶接缶の何れでもよいが、特にシームレス缶を好適に使用することができる。このようなシームレス缶は、ティンフリースチール(TFS)等の各種表面処理鋼板すずめっき等の各種メッキ鋼板アルミニウム等の軽金属板リン酸クロム系などの化成処理を行った無機表面処理軽金属板、無機系表面処理に有機物を含んだ有機無機系表面処理軽金属板、或いはこれらの金属板にポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂から成る被覆が形成された樹脂被覆金属板を、絞り再絞り加工、絞り・再絞りによる曲げ伸ばし加工(ストレッチ加工)、絞り・再絞りによる曲げ伸ばし・しごき加工或いは絞り・しごき加工、軽金属板のインパクト加工等の従来公知の手段に付すことによって製造される。
尚、金属缶の外面には、ホワイトコート層が形成されていてもよく、この場合には、金属板の地色隠蔽できるので、ベタ印刷層の形成を省略することができる。

0037

本発明の印刷フィルムを、金属缶やカップ、プラスチックボトル等の中空容器の印刷ラベルとして使用する場合には、長尺の印刷フィルムを、容器胴部の大きさに合わせて適宜の大きさに裁断し、これを容器胴部に巻き付け、加熱することにより貼着する。
また印刷フィルム(印刷ラベル)を容器に巻き付け、印刷フィルムの端部のみを接着して容器に固定することもでき、この場合には、印刷フィルムの端部に、前述したホットメルト樹脂組成物を用いることが好適である。
更にパウチに使用する場合には、長尺状態の印刷フィルムの接着剤層2の上に、ポリエチレン樹脂などのヒートシール層を形成した後、部分的にヒートシールし、裁断してパウチを形成する。あるいは、成形後のパウチの大きさに合わせて適宜の大きさに裁断された印刷ラベルをパウチに貼着してもよい。また、長尺の状態の印刷フィルムをパウチ形成に用いる積層体に貼着した後、パウチ成形を行ってもよい。
また接着剤層自体を前述したヒートシール性樹脂から構成することにより、このヒートシール性樹脂から成る接着剤層を最内層として、本発明の印刷フィルムのみからパウチの成形を行うこともできる。

0038

図9は、本発明の印刷フィルムを貼着してなる印刷シームレス缶の一例を示す図であり、この印刷シームレス缶10は、グラビア印刷等から成る固定デザインの画像3と、インクジェット印刷による可変デザインの画像6の両方が組み合わされて形成されている。
本発明の印刷シームレス缶においては、他の印刷による印刷画像とインクジェット印刷画像が、少なくとも下地層、好適には透明フィルム及び下地層を介しており、直接接することがないので、これらの画像が重ならないデザインのみならず、他の印刷による印刷画像の上にインクジェット印刷画像が形成されていても勿論よい。

0039

<実施例1>
<印刷フィルムの作製>
厚みが12μmの透明二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムPETフィルム)を巻出し、その片面(缶胴側)に常法に従ってコロナ処理を施し、コロナ処理側に図4に示すグラビア印刷装置で、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)、特別色(S)の各インクで図9の固定デザイン3のグラビア印刷画像(他の印刷画像)を設け、各色毎に熱風で仮硬化した。
次いで、上記グラビア印刷装置の最後の工程で、画像の上に白(W)インクで白ベタ層(ベタ印刷層)を設け、熱風で硬化してフィルムを巻き取った。固定デザインにはインクジェット印刷(以下、「IJP」ということがある)画像との位置決め用四角マークを缶巻締相当部に設けた。フィルムは幅方向に3列分の個々ラベルが並ぶようにした。
次いで、図5に示す装置で、フィルムを巻出し、白ベタ層と反対面にコーターでポリエステル系熱硬化性樹脂を塗布し乾燥炉で硬化させ、下地層を形成し、フィルムを巻き取った。
次いで、図6図7に示す装置でフィルムを巻出し、下地層上にインクジェットヘッドでイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の順に印刷し硬化して、図9の可変デザイン6のインクジェット印刷画像を形成した。次いでトップコート剤としてエポキシ系樹脂をロールコートし熱風加熱装置で半硬化させてトップコート層を形成し巻き取った。トップコート層は次工程の接着剤層を設けたあとでも半硬化状態を維持するように半硬化した。
次いで、図5に示す装置で、フィルムを巻出し、白ベタ層上にコーターでポリエステル系熱硬化性樹脂を塗布し乾燥炉で硬化させ、接着剤層を形成し巻き取り、印刷フィルムを作製した。

0040

シームレスカップの作製>
板厚0.24mm、調質度T3−CAのティンフリースチール板(表面処理被覆量として金属クロム量120mg/m2、クロム酸化物量15mg/m2とした)の缶内面になる側に厚さ20μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレート/イソフタレート共重合体フィルムを、一方、缶外面になる側に酸化チタンを20重量%含有する厚さ15μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレート/イソフタレート共重合体フィルムをフィルムの融点で両面同時に熱接着し、直ちに水冷することにより樹脂被覆金属板を得た。
この樹脂被覆金属板にグラマーワックスを均一に塗布した後、直径143mmの円板打ち抜き、絞り加工後ストレッチドロー加工することにより直径52mmで高さ112mmに成形し、更に、ドーミング成形を行った後、215℃で1分間熱処理しフィルムの加工歪みを取り除くと共に、潤滑剤を揮発させた。次いで、開口端部の縁切りを行い、高さ106mmのシームレスカップを作製した。

0041

<印刷シームレス缶の作製と保管>
上記で作成した印刷フィルムを巻出し、フィルム幅方向に3条に切断し巻取り、缶胴高さ幅の1条フィルムを作製した。
次いで、この1条フィルムを巻出し、幅は缶胴高さ、長さは缶胴部周に加えて5mmのオーバーラップ部を有する長さのサイズに切断し、160℃に加温した上記シームレスカップの外面に加圧しながら巻き回し、オーバーラップ部を接着させて印刷シームレス缶を作製した。印刷シームレス缶は連続して3,000缶作製した。
作製した印刷シームレス缶をシュートで搬送し、パレタイザーで、1段400缶にし、セパレートシートを間にいれ8段積みのパレットにして保管した。

0042

<ラベル缶の作製>
パレットから印刷シームレス缶を払出し、開口部側ネッキングフランジングをして缶胴呼称202径、開口部200径、200ml用のラベル缶を作製した。下記項目について評価した。印刷フィルム明細と評価結果を表1に示す。

0043

耐キズ性評価
得られたラベル缶10缶の外面を視覚検査し、印刷面の耐キズ性評価を行った。いずれの缶にもキズが無い場合を(○)、ごくわずかなキズの場合を(△)、いずれかの缶に明らかなキズがあった場合を(×)の評点とした。○と△を製品としての許容範囲とした。

0044

<画像鮮性評価
得られたラベル缶3缶の外面を光学顕微鏡検査して、画像重なり部分のインクジェットドットの状態を観察し、画像鮮明性の評価とした。インクジェットドットが丸い場合を(○)、歪み、あるいはドット広がりが大きい場合を(×)とした。

0045

<実施例2>
白ベタ層を設けない以外は実施例1と同様にしてラベル缶を作製し評価した。評価結果を表1に示す。

0046

<実施例3>
印刷フィルムへの下地層塗布を、グラビア印刷版を用いてインクジェット印刷画像相当部のみにした以外は実施例1と同様にしてラベル缶を作製し評価した。評価結果を表1に示す。

0047

<実施例4>
印刷フィルムへの下地層形成を、図6の下地層形成装置のインクジェットヘッドを用いてフィルム全面に行った以外は実施例1と同様にしてラベル缶を作製し評価した。評価結果を表1に示す。尚、以下の実験例も含めて、インクジェットヘッドによる下地層形成樹脂はポリエステル系樹脂を使用した。

0048

<実施例5>
印刷フィルムへの下地層形成を、インクジェット印刷画像相当部のみにした以外は実施例4と同様にしてラベル缶を作製し評価した。評価結果を表1に示す。

0049

<実施例6>
透明フィルムにグラビア印刷画像を設けて巻き取った。フィルムを巻出し、透明フィルムのグラビア印刷画像の反対面に図5装置のコーターで白ベタ層を設け硬化して巻き取った。次にフィルムを巻出し、グラビア印刷画像上に下地層を設けて巻き取った。それ以外は実施例1と同様にして印刷フィルムを作製し、ラベル缶を作製し評価した。評価結果を表1に示す。

0050

<実施例7>
透明フィルムに、図5の装置で白ベタ層を設け硬化して巻き取った。フィルムを巻出し、白ベタ層上にグラビア印刷画像を設け硬化し巻き取った。フィルムを巻出し、グラビア印刷画像上に下地層を設け硬化し巻き取った。それ以外は実施例1と同様にして印刷フィルムを作製し、ラベル缶を作製し評価した。評価結果を表1に示す。

0051

<比較例1>
トップコート層を設けない以外は、実施例1と同様にして印刷フィルムを作製し、ラベル缶を作製し評価した。評価結果を表1に示す。インクジェット印刷画像にキズが多く見られ、耐キズ性が不良であった。

0052

<比較例2>
下地層を設けない以外は、実施例1と同様にして印刷フィルムを作製し、ラベル缶を作製し評価した。評価結果を表1に示す。インクジェット印刷画像のドットの広がりが大きく、画像鮮明性が不良であった。

0053

<比較例3>
下地層を設けない以外は、実施例7と同様にして印刷フィルムを作製し、ラベル缶を作製し評価した。評価結果を表1に示す。インクジェット印刷画像のドットが丸くなく歪んでおり、画像鮮明性が不良であった。

実施例

0054

0055

本発明の印刷フィルムは、インクジェット印刷による可変可能な画像の組み合わせが可能であることから、小ロット多品種のデザインに好適に使用できる。
また本発明の印刷フィルムの製造方法においては、グラビア印刷等の他の印刷画像のみが形成された状態で一旦保管しても、他の印刷画像は透明フィルム又は下地層で覆われており、画像に傷が付くおそれがないことから、グラビア印刷等により固定デザインを施した印刷フィルムに、可変デザインを施すタイプの印刷フィルムを効率よく製造できる。

0056

1印刷フィルム、2接着剤層、3 他の印刷画像、4透明フィルム、5下地層、6インクジェット印刷画像、7トップコート層、8,9原反フィルム、10印刷シームレス缶、11巻き出しロール、12グラビアロール、13オーブン、14巻き取りロール、20 巻き出しロール、21コーター、22乾燥炉、23 巻き取りロール、32インクジェットヘッド、100 巻き出しロール、101 巻き取りロール、103送りロール、104硬化装置、105 下地層形成装置、110トップコート剤塗布装置、113加熱装置、115冷却装置。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 千住金属工業株式会社の「 摺動部材及び軸受」が 公開されました。( 2020/12/17)

    【課題】弾性率等の諸特性を向上させた摺動部材及びこの摺動部材を使用した軸受を提供する。【解決手段】摺動部材1は、金属基材2と、金属基材2の一の面に形成される多孔質層3と、多孔質層3を被覆する摺動層5を... 詳細

  • 大阪瓦斯株式会社の「 放射冷却装置」が 公開されました。( 2020/12/17)

    【課題・解決手段】放射冷却性能の低下を極力回避しながら、放射面が着色されている状態となる放射冷却装置を提供する。放射面Hから赤外光IRを放射する赤外放射層Aと、当該赤外放射層Aにおける放射面Hの存在側... 詳細

  • ▲鶴▼巻 京彦の「 シート部材」が 公開されました。( 2020/12/17)

    【課題・解決手段】シート部材であって、透過性部材と、白色部材と、蓄光部と、を備える。透過性部材は、透過性を有するシート状の部材である。白色部材は、前記透過性部材と重ねて配置される、白色のシート状の部材... 詳細

この 技術と関連性が強い法人

関連性が強い法人一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ