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技術 空気圧検知装置およびそれを備えた空気圧監視装置

出願人 日本海洋産業株式会社
発明者 松浦福太
出願日 2014年6月9日 (5年11ヶ月経過) 出願番号 2014-118981
公開日 2015年8月6日 (4年9ヶ月経過) 公開番号 2015-143672
状態 特許登録済
技術分野 流体圧力測定
主要キーワード 常時放熱 留めボルト 熱電対温度センサー 空気圧センサー アウターフランジ 計測履歴 金網フェンス インナーフランジ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年8月6日)のものです。
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図面 (15)

課題

空気圧センサー周囲の温度上昇に起因する計測誤差の発生を防止可能な空気圧検知装置およびそれを備えた空気圧監視装置を提供する。

解決手段

空気式防舷材の一部に、圧力センサー14と温度センサー15と無線通信手段16が設置された空気圧検知装置1であって、圧力センサー14と温度センサー15と無線通信手段16は、ハウジング2の内部に収容され、ハウジング2は、筒状部8を備えるインナーフランジ3と、アウターフランジ4と、で囲まれた空間の内部に、隙間6を形成して配置され、インナーフランジ3は、筒状部8が閉塞するようにハウジング2の一部を内部50bに露出させて圧力センサー14及び温度センサー15を内部50bに露出させ、アウターフランジ4は、外部7と隙間6とを連通する通気孔12を設ける。

概要

背景

従来、船舶同士の接舷接岸の際における船体及び岸壁の破損を防止する目的で空気式防舷材が設置されてきた。ただし、この空気式防舷材は、ゴム等で形成された袋体空気充填用孔を介して空気が充填された構造であることから、時間の経過や使用状況により袋体内部の空気圧が低下し、緩衝体として十分に機能しなくなるという課題があった。そのため、袋体の一部に空気圧センサー及びこの計測結果を送信する無線装置を設置し、空気圧を自動的に監視する技術が開発された。
しかし、空気圧センサーの一部が密封容器に収容されていない場合や、空気圧センサーが全体的に密封容器に収容されているもののその内部へ空気圧を伝播させるための連通孔が設けられている場合では、空気充填用孔や連通孔等から海水が浸入し、空気圧センサーが故障するという課題があった。
そこで、このような課題を解決する目的で、近年、空気圧センサーの故障を防止可能な空気圧検知装置に関する技術が開発されており、それに関して既に発明が開示されている。

特許文献1には「空気圧検知システム」という名称で、空気圧センサの故障を防止可能な空気圧検知システムに関する発明が開示されている。
以下、特許文献1に開示された発明について説明する。特許文献1に開示された空気圧検知システムに関する発明は、壁面の一部を可撓性膜部で構成した密閉構造ケーシング内に設置した空気圧センサと、この空気圧センサの検知信号を受信する受信機とを備えたことを特徴とする。
このような特徴を備えた空気圧検知システムにおいては、空気圧センサが、密閉構造のケーシングによって密閉されていることから、空気圧センサの内部に海水が入り込むことが防止される。また、空気圧センサが、検知対象体内部の気体液体に直接曝されることなく保護されるため、空気圧センサの他、電子回路等の内部部品の故障も防止される。したがって、この空気圧検知システムは、空気圧の検知を確実に行うことができるとともに、優れた耐久性を有していることから長期の使用が可能となる。

概要

空気圧センサー周囲の温度上昇に起因する計測誤差の発生を防止可能な空気圧検知装置およびそれを備えた空気圧監視装置を提供する。空気式防舷材の一部に、圧力センサー14と温度センサー15と無線通信手段16が設置された空気圧検知装置1であって、圧力センサー14と温度センサー15と無線通信手段16は、ハウジング2の内部に収容され、ハウジング2は、筒状部8を備えるインナーフランジ3と、アウターフランジ4と、で囲まれた空間の内部に、隙間6を形成して配置され、インナーフランジ3は、筒状部8が閉塞するようにハウジング2の一部を内部50bに露出させて圧力センサー14及び温度センサー15を内部50bに露出させ、アウターフランジ4は、外部7と隙間6とを連通する通気孔12を設ける。

目的

本発明は、このような従来の事情対処してなされたものであり、空気圧センサーの冷却手段が設けられることで、空気圧センサー周囲の温度上昇に起因する計測誤差の発生を防止可能な空気圧検知装置およびそれを備えた空気圧監視装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

空気式防舷材の一部に、この空気式防舷材の状態を計測するセンサーとこのセンサーと接続された無線通信手段が設置された空気圧検知装置であって、前記センサー及び前記無線通信手段は、箱型ハウジングの内部に収容され、このハウジングは、一端部に外部に露出する開口部と他端部に前記空気式防舷材の内部に連通する筒状部とを備えるインナーフランジと、前記開口部に覆設されるアウターフランジと、で囲まれた空間の内部に、前記インナーフランジとの間に隙間を形成して配置され、前記インナーフランジは、筒状部が閉塞するように前記ハウジングの一部を空気式防舷材の内部に露出させて前記ハウジングの内部に収容されたセンサーを前記空気式防舷材の内部に露出させ、前記アウターフランジは、このアウターフランジの外部と前記ハウジングの周囲に形成された前記隙間とを連通する通気孔を設けることを特徴とする空気圧検知装置。

請求項2

前記ハウジングは、前記インナーフランジに対向する端面と前記アウターフランジに対向する蓋体とからなり、前記端面は、耐熱性樹脂で形成され、前記蓋体は、前記無線通信手段が通信する電波を透過可能な電波透過性樹脂で形成されることを特徴とする請求項1記載の空気圧検知装置。

請求項3

前記アウターフランジは、前記蓋体に対応する位置に透過孔が設置されることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の空気圧検知装置。

請求項4

前記センサーは、前記空気式防舷材内部の空気圧を計測する圧力センサーであって、前記ハウジングの内部に収容される基部と、この基部から前記筒状部を介して前記空気式防舷材の内部に挿入される検知部と、から構成され、この検知部の先端は前記筒状部の開放端を超えないように設置されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の空気圧検知装置。

請求項5

前記センサーは、前記圧力センサーに加えて前記空気式防舷材内部の温度を計測する温度センサーを備え、この温度センサーは前記ハウジングの内部に収容される基部と、この基部から前記筒状部を介して前記空気式防舷材の内部に挿入される検知部と、から構成され、この検知部の先端は前記筒状部の開放端を超えないように設置されることを特徴とする請求項4記載の空気圧検知装置。

請求項6

前記無線通信手段は、無線通信機とこれに接続された無指向性アンテナから成り、前記ハウジングは、前記センサー及び前記無線通信手段に加え、前記空気式防舷材の位置情報GPS衛星から受信するGPS受信機と、前記センサーの計測値と前記位置情報を前記無線通信機に送信する制御部と、が収容されることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の空気圧検知装置。

請求項7

請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の空気圧検知装置と、この空気圧検知装置の前記無線通信手段が通信する電波を所望の方式の信号に変換する変換手段と、この変換手段との間で前記所望の方式に変換された信号を通信する携帯端末手段と、を備え、前記携帯端末手段は、前記所望の方式に変換された信号を介して前記変換手段から前記空気式防舷材の状態を示す数値情報を取得してログ形式の情報として表示することを特徴とする空気圧監視装置

請求項8

前記携帯端末手段は、有線通信手段を介して前記変換手段と有線通信可能に接続されたことを特徴とする請求項7記載の空気圧監視装置。

請求項9

複数の前記空気式防舷材にそれぞれ前記空気圧検知装置を備え、前記無線通信手段は中継機能を備えて前記複数の空気式防舷材に設けられた空気圧検知装置間で前記数値情報を集約し、複数の前記無線通信手段のうちいずれかの無線通信手段が前記変換手段と通信し、前記携帯端末手段は前記所望の方式に変換された信号を介して前記変換手段から複数の前記空気式防舷材の状態を示す集約された数値情報を取得してログ形式の情報として表示することを特徴とする請求項7又は請求項8記載の空気圧監視装置。

請求項10

前記携帯端末手段は、前記数値情報を解析し表示する解析表示機能を備え、又は解析表示手段が通信可能に接続されることを特徴とする請求項7乃至請求項9のいずれか1項に記載の空気圧監視装置。

請求項11

前記変換手段は、前記無線通信手段が通信する電波又は前記携帯端末手段が通信する信号を、Wi−Fi(登録商標無線方式、Bluetooth(登録商標)無線方式、Zigbee(登録商標)無線方式のうち、いずれかの無線方式に変換することを特徴とする請求項7乃至請求項10のいずれか1項に記載の空気圧監視装置。

技術分野

0001

本発明は、空気式防舷材の状態を計測するセンサーが設置された空気圧監視装置係り、特に、このセンサーの冷却手段が設けられた空気圧検知装置およびそれを備えた空気圧監視装置に関する。

背景技術

0002

従来、船舶同士の接舷接岸の際における船体及び岸壁の破損を防止する目的で空気式防舷材が設置されてきた。ただし、この空気式防舷材は、ゴム等で形成された袋体空気充填用孔を介して空気が充填された構造であることから、時間の経過や使用状況により袋体内部の空気圧が低下し、緩衝体として十分に機能しなくなるという課題があった。そのため、袋体の一部に空気圧センサー及びこの計測結果を送信する無線装置を設置し、空気圧を自動的に監視する技術が開発された。
しかし、空気圧センサーの一部が密封容器に収容されていない場合や、空気圧センサーが全体的に密封容器に収容されているもののその内部へ空気圧を伝播させるための連通孔が設けられている場合では、空気充填用孔や連通孔等から海水が浸入し、空気圧センサーが故障するという課題があった。
そこで、このような課題を解決する目的で、近年、空気圧センサーの故障を防止可能な空気圧検知装置に関する技術が開発されており、それに関して既に発明が開示されている。

0003

特許文献1には「空気圧検知システム」という名称で、空気圧センサの故障を防止可能な空気圧検知システムに関する発明が開示されている。
以下、特許文献1に開示された発明について説明する。特許文献1に開示された空気圧検知システムに関する発明は、壁面の一部を可撓性膜部で構成した密閉構造ケーシング内に設置した空気圧センサと、この空気圧センサの検知信号を受信する受信機とを備えたことを特徴とする。
このような特徴を備えた空気圧検知システムにおいては、空気圧センサが、密閉構造のケーシングによって密閉されていることから、空気圧センサの内部に海水が入り込むことが防止される。また、空気圧センサが、検知対象体内部の気体液体に直接曝されることなく保護されるため、空気圧センサの他、電子回路等の内部部品の故障も防止される。したがって、この空気圧検知システムは、空気圧の検知を確実に行うことができるとともに、優れた耐久性を有していることから長期の使用が可能となる。

先行技術

0004

特開2007−178214号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、特許文献1に開示された発明においては、空気圧センサがケーシングによって密閉されているため、ケーシング内の温度上昇の影響を受ける可能性がある。なお、ケーシングの壁面には圧力調整弁が設けられ、その内部の空気圧が調整可能となっている。しかし、圧力調整弁によって加温された空気がケーシング外へ排出された場合であっても、必ずしもケーシング内の温度が空気圧センサの作動に適した温度となっていない可能性がある。すなわち、本発明においては、圧力調整弁によって冷却機能が発揮されず、ケーシング内の温度上昇による計測誤差が含まれるおそれがある。
加えて、空気圧センサが検知対象体内部の気体等に直接曝されないことから、直接曝される場合と比較して、計測精度が低下している可能性も考えられる。

0006

本発明は、このような従来の事情対処してなされたものであり、空気圧センサーの冷却手段が設けられることで、空気圧センサー周囲の温度上昇に起因する計測誤差の発生を防止可能な空気圧検知装置およびそれを備えた空気圧監視装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

上記目的を達成するため、請求項1記載の発明に係る空気圧検知装置は、空気式防舷材の一部に、この空気式防舷材の状態を計測するセンサーとこのセンサーと接続された無線通信手段が設置された空気圧検知装置であって、センサー及び無線通信手段は、箱型ハウジングの内部に収容され、このハウジングは、一端部に外部に露出する開口部と他端部に空気式防舷材の内部に連通する筒状部とを備えるインナーフランジと、開口部に覆設されるアウターフランジと、で囲まれた空間の内部に、インナーフランジとの間に隙間を形成して配置され、インナーフランジは、筒状部が閉塞するようにハウジングの一部を空気式防舷材の内部に露出させてハウジングの内部に収容されたセンサーを空気式防舷材の内部に露出させ、アウターフランジは、このアウターフランジの外部とハウジングの周囲に形成された隙間とを連通する通気孔を設けることを特徴とする。

0008

このような構成の空気圧検知装置において、インナーフランジとその筒状部を閉塞するハウジングによって、空気式防舷材の内部と空気圧検知装置とが区画されている。このハウジングは、水密性及び気密性を有する密閉構造である。
そして、センサーは、一部がハウジングの内部に収容されつつ、検出素子部分は筒状部及びハウジングの壁面を貫通して空気式防舷材の内部に露出される。なお、センサーとハウジングの壁面との境界面には、ハウジングの水密性及び気密性を発揮させるためのシール材が設置されても良い。さらに、筒状部には、空気式防舷材の内部の水密性及び気密性を向上させるためのシール材が設置されても良い。
また、無線通信手段は、全体部分がハウジングの内部に収容される。この無線通信手段は、空気式防舷材から離れた位置に設けられる通信装置と無線通信するものである。センサーとしては、空気圧センサーや温度センサーが想定される。

0009

上記構成の空気圧検知装置においては、空気式防舷材の内部に露出したセンサーによってその空気圧や温度が直接計測され、無線通信手段からその計測値が通信装置へ送信される。また、逆に、通信装置から送信された信号が無線通信手段によって受信されたのちセンサーへ送信され、この信号に従ってセンサーの起動や計測、又は電力遮断が行われる。
但し、空気式防舷材が受ける日射センサー類稼働による熱が発生し、気密性を有するハウジングの内部の温度が上昇することから、センサー類が誤動作するおそれも考えられる。しかしながら、ハウジングの周囲に形成された隙間に通気孔から空気が取り込まれることから、ハウジング全体が冷却され、センサー及びその周囲の温度上昇が防止される。

0010

次に、請求項2記載の発明に係る空気圧検知装置は、請求項1記載の空気圧検知装置において、ハウジングは、インナーフランジに対向する端面とアウターフランジに対向する蓋体とからなり、端面は、耐熱性樹脂で形成され、蓋体は、無線通信手段が通信する電波を透過可能な電波透過性樹脂で形成されることを特徴とする。
このような構成の空気圧検知装置においては、端面はインナーフランジに対向する面に壁面を有し、アウターフランジに対向する面には開口面を有する立体形状をなす。また、蓋体はこの開口面を閉止する。
上記構成の空気圧検知装置においては、請求項1記載の発明の作用に加え、端面は耐熱性樹脂で形成されることから、センサー類の稼働による熱を原因とする端面の変形や溶解が防止される。また、蓋体は、電波透過性樹脂で形成されることから、無線通信手段が通信する電波が減衰することなく蓋体を透過する。
なお、蓋体は、耐熱性樹脂で形成されていないが、通気孔が設けられたアウターフランジに対向していることから外気によって冷却され易い。そのため、熱による変形等を防止することよりも、電波の減衰防止を優先させたものである。また、端面と蓋体との境界面は、ハウジングの水密性を向上させるためのシール材が設置されても良い。

0011

さらに、請求項3記載の発明に係る空気圧検知装置は、請求項1又は請求項2記載の空気圧検知装置において、アウターフランジは、蓋体に対応する位置に透過孔が設置されることを特徴とする。
このような構成の空気圧検知装置においては、請求項1又は請求項2記載の発明の作用に加え、無線通信手段が通信する電波が透過孔を通過するため、電波の透過性がさらに向上する。

0012

そして、請求項4記載の発明に係る空気圧検知装置は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の空気圧検知装置において、センサーは、空気式防舷材内部の空気圧を計測する圧力センサーであって、ハウジングの内部に収容される基部と、この基部から筒状部を介して空気式防舷材の内部に挿入される検知部と、から構成され、この検知部の先端は筒状部の開放端を超えないように設置されることを特徴とする。
このような構成の空気圧検知装置においては、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の発明の作用に加え、基部がハウジングの内部に収容されることから、急激な温度変化や波による衝撃から基部が保護される。これと同時に、検知部が空気式防舷材の内部に挿入されることから、検知部が直接内部の空気と接触する。したがって、特許文献1に開示された発明のようにセンサーが空気と直接接触しない場合と比較すれば、本発明の方が計測精度が良好である。
また、検知部の先端が筒状部の開放端を超えないように設置されることで、空気式防舷材を構成する袋体を折り畳んだ際に、袋体が検知部の先端に接触することが防止される。

0013

続いて、請求項5記載の発明に係る空気圧検知装置は、請求項4記載の空気圧検知装置において、センサーは、圧力センサーに加えて空気式防舷材内部の温度を計測する温度センサーを備え、この温度センサーはハウジングの内部に収容される基部と、この基部から筒状部を介して空気式防舷材の内部に挿入される検知部と、から構成され、この検知部の先端は筒状部の開放端を超えないように設置されることを特徴とする。
このような構成の空気圧検知装置においては、請求項4記載の発明の作用に加え、温度センサーが外部の影響から保護されることで、温度計測時誤差が排除される。

0014

また、請求項6記載の発明に係る空気圧検知装置は、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の空気圧検知装置において、無線通信手段は、無線通信機とこれに接続された無指向性アンテナから成り、ハウジングは、センサー及び前記無線通信手段に加え、空気式防舷材の位置情報GPS衛星から受信するGPS受信機と、センサーの計測値と位置情報を無線通信機に送信する制御部と、が収容されることを特徴とする。
このような構成の空気圧検知装置においては、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の発明の作用に加え、制御部によって、センサーの計測値とGPS衛星から受信した位置情報が関連付けられ、計測・位置情報として無線通信手段の無線通信機に送信される。なお、GPS受信機が受信した位置情報としては、例えば空気式防舷材の位置を緯度及び経度表現したものが考えられる。
さらに、無線通信機によって、制御部から受信した計測・位置情報を含んだ電波は、無指向性アンテナから全方位に向かって放射される。
また逆に、無指向性アンテナが受信した電波から無線通信機が取り出した情報が制御部に送信され、制御部によって、受信した情報に基づきセンサーの動作が制御される。無線通信機が取り出した情報とは、例えばセンサーの起動や監視間隔ログ間隔)、計測開始停止要求等である。

0015

次に、請求項7記載の発明に係る空気圧監視装置は、請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の空気圧検知装置と、この空気圧検知装置の無線通信手段が通信する電波を所望の方式の信号に変換する変換手段と、この変換手段との間で所望の方式に変換された信号を通信する携帯端末手段と、を備え、携帯端末手段は、所望の方式に変換された信号を介して変換手段から空気式防舷材の状態を示す数値情報を取得してログ形式の情報として表示することを特徴とする。
このような構成の空気圧監視装置においては、無線通信手段と変換手段との間に、双方向の無線通信が確立される。
なお、「所望の方式に変換」とは、例えばZigBee(登録商標)とWi−Fi(登録商標)との相互変換、ZigBeeとをBluetooth(登録商標)との相互変換等が考えられる。また、携帯端末手段が表示するログ形式の情報とは、例えば各空気圧検知装置によって計測された時間毎の空気圧や温度の一覧等である。また、「信号」には、無線通信における電波と、有線通信における電気信号と、が含まれる。

0016

さらに、請求項8記載の発明に係る空気圧監視装置は、請求項7記載の空気圧監視装置において、携帯端末手段は、有線通信手段を介して変換手段と有線通信可能に接続されたことを特徴とする。
このような構成の空気圧監視装置において、「有線通信手段」としては、有線信号ケーブルはもちろんのこと、他にも例えば、Micro−USBが想定される。この場合、携帯端末手段又は変換手段に備えられたUSBポートに、変換手段又は携帯端末手段に取り付けられたMicro−USBのコネクタ部分がそれぞれ差し込まれる構成となる。すなわち、本願では「有線通信手段」としてポートとそのポートに接続されるコネクタ部分も概念される。
上記構成の空気圧監視装置においては、請求項7記載の発明の作用に加え、変換手段が受信した電波が有線通信における電気信号に変換されて携帯端末手段へ送信され、携帯端末手段が送信した電気信号が変換手段によって電波に変換されて無線通信手段へ送信される。

0017

さらに、請求項9記載の発明に係る空気圧監視装置は、請求項7又は請求項8記載の空気圧監視装置において、複数の空気式防舷材にそれぞれ空気圧検知装置を備え、無線通信手段は中継機能を備えて複数の空気式防舷材に設けられた空気圧検知装置間で数値情報を集約し、複数の無線通信手段のうちいずれかの無線通信手段が変換手段と通信し、携帯端末手段は所望の方式に変換された信号を介して変換手段から複数の空気式防舷材の状態を示す集約された数値情報を取得してログ形式の情報として表示することを特徴とする。
このような構成の空気圧監視装置においては、請求項7又は請求項8記載の発明の作用に加え、複数の無線通信手段同士を通信可能とする中継機能を備えることから、それぞれの無線通信手段の間で、相互に通信可能な無線通信ネットワークが形成される。したがって、例えば、変換手段との通信が不可能な遠距離に位置する空気圧検知装置の計測結果が、これに隣接する空気圧検知装置を介しながら変換手段へ送信される。なお、上記の無線通信ネットワークは、例えばZigBee(登録商標)無線方式を利用して構築される。

0018

そして、請求項10記載の発明に係る空気圧監視装置は、請求項7乃至請求項9のいずれか1項に記載の空気圧監視装置において、携帯端末手段は、数値情報を解析し表示する解析表示機能を備え、又は解析表示手段が通信可能に接続されることを特徴とする。
このような構成の空気圧監視装置において、携帯端末手段とはタブレット型携帯端末等が想定され、解析表示手段とはパーソナルコンピュータ等が想定される。また、変換手段と携帯端末手段、又は携帯端末手段と解析表示手段とは、同種の無線通信方式で通信可能に構成される。そのため、無線通信手段と携帯端末手段又は無線通信手段と解析表示手段との間に、双方向の無線通信が確立される。
したがって、上記構成の空気圧監視装置においては、請求項7乃至請求項9のいずれか1項に記載の発明の作用に加え、携帯端末手段の解析表示機能によって、空気式防舷材の状態を示す数値情報がログ形式以外にも解析結果として表示される。また、解析表示手段が携帯端末手段に接続されている場合も同様に、解析表示手段によって解析結果が表示される。なお、解析結果とは、例えば、各空気式防舷材の位置情報を緯度及び経度による二次元座標上にプロットした図面等である。

0019

続いて、請求項11記載の発明に係る空気圧監視装置は、請求項7乃至請求項10のいずれか1項に記載の空気圧監視装置において、変換手段は、無線通信手段が通信する電波又は携帯端末手段が通信する信号を、Wi−Fi(登録商標)無線方式、Bluetooth(登録商標)無線方式、Zigbee(登録商標)無線方式のうち、いずれかの無線方式に変換することを特徴とする。
このような構成の空気圧監視装置においては、請求項7乃至請求項10のいずれか1項に記載の発明の作用に加え、変換手段が受信した電波がWi−Fi無線方式、Bluetooth無線方式、Zigbee無線方式のうち、いずれかの無線方式に変換されて携帯端末手段又は無線通信手段へ送信される。なお、変換手段が受信した電波の無線方式は、上記以外の無線方式であっても良い。
また、変換手段と携帯端末手段が有線通信手段で接続される場合においては、変換手段が受信した電波は、上記無線方式のうちいずれの場合であっても、有線通信における電気信号に変換されて携帯端末手段へ送信される。そして、変換手段が受信した携帯端末手段からの電気信号は、上記無線方式のうち、いずれかの無線方式に変換されて無線通信手段へ送信される。

発明の効果

0020

本発明の請求項1記載の空気圧検知装置によれば、空気式防舷材の内部にセンサーが露出し空気圧等を直接計測可能であることから、特許文献1のように間接的に計測される場合と比較して、原理的に計測精度が良好である。さらに、通気孔の設置により、ハウジングの内部の温度上昇に起因する計測誤差を排除可能である。これと同時に、センサーの一部及び無線通信手段の全体部分がハウジングの内部に収容されるため、これらを破損等から保護することが可能であり、耐久性も良好である。したがって、本請求項1記載の空気圧検知装置によれば、誤差の少ない計測結果を安定的に得ることができる。
また、上記の計測結果は、無線通信手段から空気式防舷材から離れた位置に設けられる通信手段に送信されることから、従来のように各防舷材の設置された現場に赴いて計測するといった手間や困難性がなく、自動的かつ容易に空気式防舷材の内部の状態を把握することができる。
さらに、通信装置からセンサーへ信号を送信することでセンサーの計測等や電力遮断が可能であるため、詳細な計測値の取得や省電力といった制御を所望のタイミングで行うことが可能である。

0021

本発明の請求項2記載の空気圧検知装置によれば、請求項1記載の発明の効果に加え、熱を原因とする端面の変形等が防止されるので、インナーフランジの筒状部と端面との接触部分の密着性が維持され、空気式防舷材の内部の水密性及び気密性を維持することができる。加えて、蓋体が電波透過性樹脂で形成されるため、蓋体による電波強度の低下を防止できる。

0022

本発明の請求項3記載の空気圧検知装置によれば、請求項1又は請求項2記載の発明の効果に加え、通信の安定性が向上するとともに、ハウジングの海水による劣化を防止することができる。

0023

本発明の請求項4記載の空気圧検知装置によれば、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の発明の効果に加え、圧力センサーの保護効果に加えて高い計測精度を有するため、特許文献1に開示された発明よりも優れた効果を発揮可能である。さらに、折り畳まれた袋体が検知部の先端に接触することが防止されることから、空気式防舷材を運搬する場合における圧力センサーの破損を回避することができる。

0024

本発明の請求項5記載の空気圧検知装置によれば、請求項4記載の発明の効果に加え、温度センサーによって温度の正確な計測値が得られるため、空気圧センサーの計測値の信頼性を容易に把握することが可能である。

0025

本発明の請求項6記載の空気圧検知装置によれば、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の発明の効果に加え、無線通信機から空気式防舷材毎の計測・位置情報を送信することができる。このとき、電波は無指向性アンテナによって全方位に向かって放射されることから、空気式防舷材の方位に依存せず送信された電波を受信することが可能である。また、GPS受信機がGPS衛星からの時間情報を同時に受信する場合には、一定時間毎に計測・位置情報を送信することが可能であり、空気式防舷材の内部の状態の時間的変化を知ることができる。
さらに、無線通信機によって取り出された情報に基づきセンサーの動作を制御可能であることから、所望するタイミングにおける空気式防舷材の内部の状態を知ることができる。

0026

本発明の請求項7記載の空気圧監視装置によれば、無線通信手段と変換手段との間に双方向の無線通信が確立されるため、携帯端末手段による計測・位置情報やセンサーへの計測要求等を自在に送受信することができる。さらに、携帯端末手段が各空気圧検知装置の計測結果をログ形式で表示するので、空気式防舷材の異常を直ちに認知することが可能である。そのため、空気式防舷材毎の適切な管理をきめ細かく行うことができる。したがって、空気圧不足の空気式防舷材を早期に発見することが可能であり、船舶等の衝突事故の発生を軽減することができる。

0027

本発明の請求項8記載の空気圧監視装置によれば、請求項7記載の発明の作用に加え、変換手段と携帯端末手段との間に双方向の有線通信を確立することができるので、より安定的に計測情報や計測要求等を送受信することが可能である。

0028

本発明の請求項9記載の空気圧監視装置によれば、請求項7又は請求項8記載の発明の効果に加え、例えば、変換手段と、これから遠距離に位置する空気圧検知装置との通信を確実に行うことができる。すなわち、各空気式防舷材の配置に適した無線通信ネットワークを形成することが可能である。加えて、各空気式防舷材同士が近距離に配置されている場合には、それぞれの空気圧検知装置毎に変換手段と通信する場合と比較して、通信時の消費電力を軽減することができる。

0029

本発明の請求項10記載の空気圧監視装置によれば、請求項7乃至請求項9のいずれか1項に記載の発明の効果に加え、携帯端末手段又は解析表示手段によって解析結果が二次元座標上に表示される場合には、異常のある空気式防舷材の位置を直観的に把握することができる。特に、解析表示手段によって表示される場合には、多数の作業者が同時に認知することが可能となるため、その後の措置に速やかに取り掛かることができる。

0030

本発明の請求項11記載の空気圧監視装置によれば、請求項7乃至請求項10のいずれか1項に記載の発明の効果に加え、携帯端末手段と無線通信手段の間、又は解析表示手段と無線通信手段の間における通信が、無線通信方式として一般的となっている方式を利用して行われることから、本請求項に係る空気圧監視装置を低コストで導入、又は保守を行うことが可能である。また、変換手段は、各種の無線方式に従った電波の受信を可能であるため、利便性も良好である。さらに、変換手段と携帯端末手段を有線通信手段で接続することも可能であることから、本請求項に係る空気圧監視装置によれば、様々な使用態様を選択することが可能である。

図面の簡単な説明

0031

実施例1に係る空気圧検知装置の断面図である。
左半分は図1におけるA線矢視図であり、右半分は図1におけるB−B線矢視断面図である。
(a)は図1の空気圧検知装置のハウジング部分を拡大した断面図であり、(b)はハウジングの内部に収容されるセンサー等の構成を示すブロック図である。
(a)は実施例1に係る空気圧検知装置の冷却作用を調べるための実験配置の側面図であり、(b)は(a)におけるC線矢視図である。
実施例1に係る空気圧検知装置の冷却作用を調べるための温度計の計測位置を示す説明図である。
実施例1に係る空気圧検知装置の冷却作用を示すグラフである。
実施例1に係る空気圧監視装置の構成図である。
(a)及び(b)は、それぞれ実施例1に係る空気圧監視装置の表示結果である。
実施例1に係る空気圧監視装置の表示結果である。
実施例1の変形例に係る空気圧監視装置の構成図である。
(a)及び(b)は、それぞれ実施例2に係る空気圧監視装置を構成する携帯端末手段と変換手段の構成図及び正面図である。
実施例2に係る空気圧監視装置の通信実験の配置図である。
実施例2に係る空気圧監視装置の通信実験の結果を示す表である。
実施例2に係る空気圧監視装置の低温動作確認試験の結果を示すグラフである。

0032

本発明の実施の形態に係る実施例1の空気圧検知装置について、図1乃至図10を用いて詳細に説明する。図1は、実施例1に係る空気圧検知装置の断面図である。
図1に示すように、本実施例に係る空気圧検知装置1は、空気式防舷材50の一端部に、ゴム部材で形成された袋体50aの内部50bの状態を計測する圧力センサー14及び温度センサー15と、これらのセンサーとそれぞれ通信可能に接続された無線通信手段16が設置される。これらのセンサー14,15及び無線通信手段16は、センサー収容部11に封入された状態で箱型のハウジング2の内部に収容されている。なお、安全弁や内部50bに空気を充填するための空気充填用孔は、空気式防舷材50の空気圧検知装置1が設置された反対端に設置される。

0033

ハウジング2は、インナーフランジ3とアウターフランジ4とで囲まれた空間の内部に連結部5によって支持され、インナーフランジ3との間に隙間6を形成して配置される。この連結部5は、両端がそれぞれハウジング2とインナーフランジ3に跨って固定された板体である。また、ハウジング2は、インナーフランジ3に対向する端面2b,2cが耐熱性樹脂で形成され、アウターフランジ4に対向する蓋体2aが無線通信手段16が通信する電波を透過可能な電波透過性樹脂で形成される。そして、蓋体2aと端面2b同士は、シール材9aをその間に挟み、留めボルト10aによって結合される。なお、蓋体2aは、電波透過性のほかに高熱伝導性を有している。また、日射によるハウジング2の温度上昇を防止するため、その表面に遮熱塗料が塗布されても良い。

0034

インナーフランジ3は、鉄製であって、一端部に外部7に露出する開口部3aと、他端部に壁面3cを備え、開口部3aと壁面3cが壁面3bによって連結された略円筒形をなす。また、開口部3aには外周方向へ延設されるつば部3dが設けられ、このつば部3dが留めボルト10bにより袋体50aに固定されることでインナーフランジ3が袋体50aに取り付けられる。
さらに、壁面3cには、開放端8b,8cを備えて内部50bに連通する筒状部8が設けられる。筒状部8の端面8aとハウジング2の端面2c同士は、シール材9bをその間に挟み、留めボルト10cによって結合される。そのため、インナーフランジ3は、筒状部8の開放端8bが閉塞するようにハウジング2の端面2cを内部50bに露出させるとともに、ハウジング2の内部に収容された圧力センサー14と温度センサー15を内部50bに露出させる構造となっている。なお、つば部3dや壁面3b,3cの内側に遮熱塗料が塗布されても良い。

0035

アウターフランジ4は、円形状に形成された鉄製の板体であって、留めボルト10dによってインナーフランジ3の開口部3aに覆設され、固定される。
また、アウターフランジ4には、通気孔12と透過孔13(図2参照)が設けられる。このうち、通気孔12は、専ら外部7とハウジング2の周囲に形成された隙間6との間に空気を流通させるために設置される。また、透過孔13は通気孔12より小径とした。このように、透過孔13を通気孔12よりも小径とすることで、空気の流通の他、無線通信手段16が通信する電波の透過性を向上させる作用と、日射やセンサー類が発生する熱によるハウジング2の変形等を防止する作用と、透過孔13を介した海水の浸入を軽減する作用と、のいずれもが同時に発揮される。なお、外部7側におけるアウターフランジ4の表面に遮熱塗料が塗布されても良い。

0036

次に、図2を参照しながら、空気圧検知装置1についてさらに説明する。図2の左半分は図1におけるA線矢視図であり、右半分は図1におけるB−B線矢視断面図である。なお、図1で示した構成要素については同一の符号を付して、その説明を省略する。
図2に示すように、アウターフランジ4には、隙間6に対応する位置に強度を確保しつつ円形又は楕円形をなす通気孔12が環状に設置される。さらに、蓋体2aに対応する位置に複数個の円形をなす透過孔13が設置される。通気孔12及び透過孔13の形状、径、個数及び配置等は、使用するアウターフランジ4の寸法に合わせ、任意とする。
また、ハウジング2の端面2cを、シール材9cによってそれぞれ被覆された圧力センサー14と温度センサー15が貫通している。

0037

次に、図3を参照しながら、空気圧検知装置1を構成するハウジング2についてさらに説明する。図3(a)は図1の空気圧検知装置のハウジング部分を拡大した断面図であり、図3(b)はハウジングの内部に収容されるセンサー等の構成を示すブロック図である。なお、図1及び図2で示した構成要素については同一の符号を付して、その説明を省略する。
図3(a)に示すように、センサー収容部11の内部には、圧力センサー14と、温度センサー15と、無線通信手段16と、GPS衛星S(図7参照)から情報を受信するGPS受信機18と、制御部19と、これらに電力供給を行うバッテリー20と(以下、センサー類という)、が収容される。
圧力センサー14は、ハウジング2の内部に収容される基部14aと、基部14aから筒状部8を介して空気式防舷材50の内部50bに挿入される検知部14bと、から構成され、内部50bの空気圧を計測する。温度センサー15も同様に基部15aと検知部15bから構成され、内部50bの温度を計測する。そして、検知部14b,15bの先端は、いずれも筒状部8の開放端8c(図1参照)を超えないように設置される。
無線通信手段16は、無線通信機17aとこれに接続された無指向性アンテナ17bから成る。

0038

図3(b)に示すように、制御部19は、圧力センサー14、温度センサー15、GPS受信機18及びバッテリー20とそれぞれ送受信可能に接続され、圧力センサー14と、温度センサー15と、バッテリー20の計測値、及びGPS受信機18からの情報を受信する。さらに、制御部19は、この受信した計測値と情報同士を関連付けて計測情報I1を作成し、これを無線通信機17aへ送信する。次に無線通信機17aに接続された無指向性アンテナ17bは、制御部19によって作成された計測情報I1を変換手段22(図7参照)に送信するため全方位に向かって計測情報I1を含む電波を放射する。

0039

より詳細には、GPS受信機18がGPS衛星Sから受信する情報は、空気式防舷材50の位置を緯度及び経度で表現した情報である。また、バッテリー20が制御部19へ送信する計測値は、電池残量や電圧の値である。したがって、制御部19によって関連付けられた計測情報I1とは、圧力センサー14と、温度センサー15の計測値と関連付けられた空気式防舷材50の位置情報、及び電池残量等である。なお、上記計測値及び情報は、GPS衛星Sから受信する時計情報、又は後述する携帯端末手段23又は解析表示手段24(図7参照)が有する時計情報を利用し、制御部19によって一定時間毎に圧力センサー14や温度センサー15等が計測及び受信するよう制御される。具体的な計測及び受信の間隔は、30秒又は24時間のいずれかであって、携帯端末手段23又は解析表示手段24を操作することで選択される。

0040

一方、無指向性アンテナ17bは、変換手段22から送信された要求情報I2を含む電波を受信する。受信した要求情報I2は無線通信機17aを介して制御部19に送信され、制御部19は要求情報I2に従い圧力センサー14、温度センサー15、GPS受信機18及びバッテリー20を制御する。要求情報I2とは、圧力センサー14、温度センサー15、GPS受信機18及びバッテリー20の起動要求や、これらセンサー14,15に対する計測開始・停止要求等である。

0041

このように、本実施例の空気圧検知装置1においては、インナーフランジ3とアウターフランジ4とで囲まれた空間の内部に配置されるハウジング2の内部にセンサー収容部11が収容され、このセンサー収容部11の内部にセンサー類が収容される。すなわち、センサー類は、鉄製のインナーフランジ3及びアウターフランジ4と、ハウジング2と、センサー収容部11と、によって多重に衝撃や外部7の温度変化等から保護される。
また、センサー類のうち、圧力センサー14と温度センサー15は、それぞれ基部14a,15aがセンサー収容部11の内部に収容されるとともに、検知部14b,15bが空気式防舷材50の内部50bに挿入される。そのため、圧力センサー14と温度センサー15は、十分に衝撃等から保護されると同時に、直接的に内部50bの空気の圧力と温度が計測される。加えて、検知部14b,15bの先端が筒状部8の開放端8cを超えないように設置されることで、袋体50aを折り畳んだ際に、袋体50aが検知部14b,15bの先端に接触することが防止される。

0042

さらに、センサー類は計測情報I1及び要求情報I2を互いに通信可能であり、これらの情報を無指向性アンテナ17bによって送受信する必要がある。これに対し、蓋体2aが電波透過性樹脂で形成されるとともに、アウターフランジ4に透過孔13が設けられることから、無指向性アンテナ17bが送受信する電波の減衰が防止される。すなわち、無指向性アンテナ17bがセンサー収容部11に収容されることによって上記電波の送受信が妨げられない。
一方で、空気圧検知装置1においては、日射やセンサー類の稼働による熱が発生してセンサー収容部11の内部や隙間6の温度が上昇し、センサー類が誤動作を起こすおそれがある。しかし、通気孔12及び透過孔13を介して隙間6に外部7から空気が取り込まれることや、蓋体2aが高熱伝導性を有することから、ハウジング2やインナーフランジ3等が冷却されてセンサー収容部11が冷却され、その結果センサー類も冷却される。以下、日射に対する冷却作用について図4乃至図6を用いて、詳細に説明する。

0043

図4(a)は実施例1に係る空気圧検知装置の冷却作用を調べるための実験配置の側面図であり、図4(b)は図4(a)におけるC線矢視図である。また、図5は、実施例1に係る空気圧検知装置の冷却作用を調べるための温度計の計測位置を示す説明図である。なお、図1乃至図3で示した構成要素については、図4及び図5においても同一の符号を付して、その説明を省略する。実験手順は、次の(1)〜(4)に示すとおりである。
(1)図4(a)及び図4(b)に示すように、人工気象室Wの内部において、空気圧検知装置の模擬装置Mを支持板P(ポリスチレンフォーム製、1800mm×900mm×100mm)の中央部に固定し、模擬装置Mから一定距離(1070mm)離れた位置に、日射装置Lを支持板Pに対し日射を想定した人工光が均等に照射されるよう設置した。この模擬装置Mは、インナーフランジ3とアウターフランジ4で囲まれた空間の内部にハウジング2が図1と同一の配置で備えられたものであるが、ハウジング2の内部にセンサー収容部11やセンサー類は収容されていない。
(2)人工気象室Wの内部における空気の温度を40(℃)、日射装置Lからの光量の実測値を支持板Pの表面p1〜p3において1000(kcal/(h・m2))となるよう設定し、模擬装置Mに対して人工光を240分間照射した。なお、この光量は、日本における真夏の最大日照量の約1.1倍の量に相当する。
(3)模擬装置Mの周辺や内部に複数の温度計測箇所を設け、人工光の照射開始後0分から400分までの1分間毎の温度を計測した。この間において、240分以降は人工光の照射を停止した。
(4)図5及び表1に示すように、10箇所の温度計測箇所についてそれぞれ熱電対温度センサー(T1〜T10)を設置して温度を計測した。
なお、図5において、「黒丸印」は表面温度の計測位置であり、「白丸印」は「黒丸印」の反対面における表面温度の計測位置である。また「バツ印」は、雰囲気の計測位置である。
また、T1〜T10のうち、T2を設置したアウターフランジ4の外部表面と、T9を設置したインナーフランジ3の内部表面は、市販の遮熱塗料(断熱粒素ヒートカットパウダー(登録商標)、白色塗装色)が塗布されている。また、T6〜T8を設置したハウジング2の端面2b,2cは、60(℃)までの温度に対し変形や溶解が発生することのない耐熱性樹脂で形成される。

0044

0045

続いて、図6を参照しながら、空気圧検知装置1の冷却作用を示す実験結果について説明する。図6は、実施例1に係る空気圧検知装置1の模擬装置Mの冷却作用を示すグラフであって、横軸は人工光の照射開始からの経過時間(分)であり、縦軸はT1〜T10が計測した温度(℃)である。したがって、図6における10本の曲線は、それぞれT1〜T10が計測した温度の時間変化を示すものである。
図6に示すように、人工光の照射開始後180(分)から240(分)までの間は、計測された温度の時間変化が最も乏しくそれぞれの曲線が平坦部を形成している。この平坦部は温度の平衡状態にあると考えられることから、平坦部を平均区間とし、平均区間における最も高い計測値を最高温度(℃)として採用した。

0046

図6に示すように、T1〜T10は、それぞれの最高温度の違いにより、第1乃至第3のグループ分類することができる。第1のグループは、最高温度が62〜67(℃)のT2、T3、T4及びT5である。第2のグループは、最高温度が50〜57(℃)のT6、T7、T8及びT9である。第3のグループは、最高温度が40(℃)程度のT1及びT10である。すなわち、第2のグループのT6〜T9が設置されるハウジング2の内部と端面2bの温度は、第1のグループのT2〜T5が設置されるインナーフランジ3及び蓋体2aよりも約10(℃)低温となっている。このことから、ハウジング2において、蓋体2aは高温となるものの、その熱はハウジング2の内部と端面2bへは到達せず、それらの温度がアウターフランジ4及び蓋体2aに比較してより低温に維持されていることが分かる。
また、T1〜T10は、いずれも照射開始後240(分)で人工光の照射を停止してから160分程度で照射前の温度とほぼ同等となっている。

0047

このように、ハウジング2の内部と端面2bの温度がアウターフランジ4及び蓋体2aに比較してより低温に維持されている理由は、アウターフランジ4に設けられた通気孔12及び透過孔13を介し隙間6へ外部7の空気が流通することと、蓋体2aの高熱伝導性と、アウターフランジ4の外部表面に塗布された遮熱塗料によって日射が反射されることに起因しているものと考えられる。すなわち、ハウジング2に蓄えられた熱は常時放熱されており、圧力センサー14及び温度センサー15等が約60(℃)以上の高温環境にさらされる場合のないことが分かる。
また、ハウジング2の端面2bの外部表面に設置されたT6では、最高温度が約57(℃)となっているが、端面2b,2cは耐熱性樹脂で形成されることから、この程度の温度においては端面2b,2cの変形や溶解が発生しない。

0048

続いて、図7を参照しながら、空気圧検知装置1を備えた空気圧監視装置について説明する。図7は、実施例1に係る空気圧監視装置の構成図である。なお、図1乃至図6で示した構成要素については同一の符号を付して、その説明を省略する。
図7に示すように、実施例1に係る空気圧監視装置21は、GPS衛星Sからの情報を受信可能な複数の空気圧検知装置1a〜1dと、空気圧検知装置1a〜1dのそれぞれの無線通信手段16a〜16dが通信する電波を所望の方式に変換する変換手段22と、変換手段22との間で所望の方式に変換された電波を通信する携帯端末手段23と、携帯端末手段23に通信可能に接続される解析表示手段24と、を備える。具体的には、携帯端末手段23はタブレット端末スマートフォンであって、解析表示手段24はパーソナルコンピュータである。また、変換手段22、携帯端末手段23及び解析表示手段24は、図示しないケーブルを介しそれぞれ独立して電力供給される。

0049

空気圧検知装置1a〜1d及び無線通信手段16a〜16dは、それぞれ空気圧検知装置1及び無線通信手段16と同一の構成である。そして、無線通信手段16a〜16dは、いずれもZigBee無線方式に準拠し、携帯端末手段23及び解析表示手段24は、それぞれWi−Fi無線方式に準拠している。
また、変換手段22は、無線通信手段16a〜16dが送信するZigBee無線方式に従う電波をWi−Fi無線方式に変換するとともに、携帯端末手段23が送信するWi−Fi無線方式に従う電波をZigBee無線方式に変換する。また、無線通信手段16a〜16dは、それぞれ独立した経路25a〜25dを経由して変換手段22と通信する。

0050

さらに、無線通信手段16a〜16dは、計測情報I1及び要求情報I2(図3参照)の送受信時以外はスリープ状態にあり、携帯端末手段23又は解析表示手段24から変換手段22を介して送信された起動信号によって起動し、要求情報I2を受信する。次に、無線通信手段16a〜16dは、それぞれ受信した要求情報I2を制御部19へ送信する。すると、制御部19は圧力センサー14、温度センサー15、GPS受信機18及びバッテリー20に対し、計測及び受信を開始するとともに得られた計測値等を制御部19へ送信するよう指示する。続いて、無線通信手段16a〜16dは、制御部19から計測情報I1を受信し、これを変換手段22へ送信すると、再びスリープ状態へ戻る。なお、圧力センサー14、温度センサー15、GPS受信機18及びバッテリー20も、制御部19への計測値等の送信が完了すると、再びスリープ状態となるよう制御部19によって制御されている。
なお、無線通信手段16a〜16d同士の通信可能距離と、無線通信手段16a〜16dと変換手段22との通信可能距離は、いずれも等しく最大で1(km)程度であるのに対し、実際の無線通信手段16a〜16d同士が配置されている間隔は10〜20(m)程度であり、無線通信手段16a〜16dと変換手段22との間隔も5(m)程度であるので、無線通信手段16a〜16dと変換手段22は互いに十分通信可能である。

0051

このように、本実施例の空気圧監視装置21においては、無線通信手段16a〜16dと解析表示手段24の間で、それぞれ変換手段22、携帯端末手段23を介した双方向の無線通信が確立される。すなわち、計測情報I1が空気圧検知装置1a〜1dから解析表示手段24までそれぞれ送信され、要求情報I2が解析表示手段24から空気圧検知装置1a〜1dまでそれぞれ送信される。

0052

次に、図8を参照しながら、携帯端末手段23又は解析表示手段24が受信した計測情報I1について詳細に説明する。図8(a)及び図8(b)は、それぞれ実施例1に係る空気圧監視装置の表示結果である。
携帯端末手段23は、Wi−Fi無線方式に変換された電波を介し、変換手段22から送信された計測情報I1を取得してログ形式の情報として画面表示する。ログ形式の情報とは、図8(a)に示すように、最新計測日時、その日時における空気圧検知装置1a〜1d毎の経度・緯度(位置情報)、内部50bの空気圧(kPa)、内部50bの温度(℃)、バッテリー20の電池残量(%)、バッテリー20の電圧(V)といった数値の一覧や、変換手段22から計測情報I1が一定時間以上送信されない場合に表示される警報等である。また、最新の計測結果のみならず、別画面で過去の計測履歴が表示されても良い。なお、携帯端末手段23は、最大で5台の空気圧検知装置に関する情報を一画面上で表示可能である。
また、携帯端末手段23は、ログ形式の情報を表示する以外にも、センサー類の起動要求や、圧力センサー14及び温度センサー15の計測間隔を選択するための画面が表示され、携帯端末手段23から要求情報I2が空気圧検知装置1a〜1dへそれぞれ送信される。

0053

さらに、解析表示手段24は、携帯端末手段23から送信された計測情報I1を解析し表示する。解析表示される情報とは、図8(b)に示すように、横軸を経度、縦軸を緯度とした二次元座標上に空気圧検知装置1a〜1dの位置をプロットした図面等である。この図面上において、移動可能なカーソル(図中+)により、任意の点における経度と緯度の数値表示が可能である。さらに、携帯端末手段23と同様に、センサー類の起動要求や計測間隔の選択のための画面が表示され、解析表示手段24から要求情報I2が空気圧検知装置1へ送信される。なお、上記のような解析表示機能は、携帯端末手段23に備えられても良い。

0054

続いて、図9を参照しながら、上記の計測情報I1についてさらに説明する。図9は、実施例1に係る空気圧監視装置の表示結果である。
解析表示手段24は、携帯端末手段23から送信された計測情報I1を解析して、図9に示すように、左半分に空気圧検知装置1a〜1dの位置をそれぞれ番号1〜4としてプロットした方位地図を表示する。そして、同一画面の右半分には、計測情報I1から最新の計測日時(12/10,18:01)や監視間隔(30sec)、それぞれの内部50bの空気圧(kPa)及び温度(℃)、バッテリー20の電池残量(電池アイコン)をログ形式で表示する。このうち、左半分の方位地図は、空気圧検知装置1a〜1d毎の経度・緯度(位置情報)に基づき、それぞれの位置が一画面で表示されるように表示の縮尺が調整されたものである。
なお、方位地図において「番号3」が表示されていない理由は、右半分の「No signal」に示すように、番号3からの計測情報I1が受信されていないためであって、この場合には通信遮断を意味するアイコン(バツ印)が表示される。なお、上記のような計測情報I1の解析結果とログ形式の情報を並べて表示する機能は、携帯端末手段23に備えられても良い。

0055

以上説明したように、本実施例の空気圧検知装置1,1a〜1dによれば、通気孔12及び透過孔13や蓋体2aの高熱伝導性によって、ハウジング2の内部の温度を60(℃)以下に維持することができる。なお、実際には圧力センサー14、温度センサー15、無線通信手段16、GPS受信機18及び制御部19としては、いずれも広く一般に流通する汎用品が利用される。このような汎用品においては、通常60(℃)程度までの温度に対しいずれも誤動作を発生しないことから、内部50bの圧力及び温度の計測値を高い精度で得ることができる。さらに、耐熱性を有する端面2b,2cと相まって、ハウジング2の熱による変形を防止することが可能である。したがって、空気式防舷材50の耐久性を向上させることができる。
加えて、空気圧検知装置1,1a〜1dによれば、変換手段22を介して所望の時間に30秒又は24時間毎の計測情報I1を受信、かつ要求情報I2を送信することができる。このとき、無線通信手段16a〜16dはZigBee無線方式に準拠することから、待機時の消費電力がわずかであり起動要求を受けてからの復帰時間も数十ミリ秒と短い。したがって、24時間毎の計測間隔はもちろんのこと、30秒毎の計測間隔に対しても計測要求に対する応答が良好で、かつ省電力性が高いという効果を有する。
また、変換手段22は、ZigBee無線方式からWi−Fi無線方式に変換した電波を、いずれもWi−Fi無線方式に準拠する携帯端末手段23及び解析表示手段24に送信可能である。そのため、変換手段22から解析表示手段24までの伝送速度は高速であり、空気圧検知装置1a〜1dからそれぞれ送信された計測情報I1を効率良く解析かつ表示することが可能である。

0056

さらに、ZigBee無線方式、Wi−Fi無線方式に準拠する通信機器は、いずれも小型であり安価である。したがって、空気圧監視装置21を新設する場合のみならず、既設の空気式防舷材を利用して空気圧監視装置21を構成する場合にも比較的低コストでの導入が可能である。

0057

次に、本発明の実施の形態の変形例に係る空気圧監視装置21aについて、図10を用いて詳細に説明する。なお、図1乃至図9で示した構成要素については同一の符号を付して、その説明を省略する。
図10に示すように、本実施例の変形例に係る空気圧監視装置21aは、図7に示された実施例1に係る空気圧監視装置21において、無線通信手段16a〜16dがそれぞれ経路25a〜25dを経由して変換手段22と通信する構成に代えて、無線通信手段16a〜16d同士が経路26b〜26dを介して通信可能に接続される。そして、無線通信手段16aのみが経路26aを介して変換手段22と通信する。この他の構成は、実施例1に係る空気圧監視装置21と同様である。

0058

本実施例の変形例に係る空気圧監視装置21aにおいては、無線通信手段16a〜16dはそれぞれ中継機能を備えており、空気圧検知装置1a〜1dの各計測情報I1を中継する毎にこの計測情報I1を蓄積して集約し、計測情報3を構成する。逆に、無線通信手段16a〜16dは、変換手段22からの要求情報I2を無線通信手段16a〜16dの中継機能により空気圧検知装置1a〜1dの順に送信する。なお、中継機能は、ZigBee無線方式を利用して構築された無線通信ネットワークによってもたらされる相互通信機能である。この他の作用は、実施例1に係る空気圧監視装置21と同様である。

0059

以上説明したように、本実施例の空気圧監視装置21aによれば、例えば無線通信手段16dから隣接する無線通信手段16cまでが通信可能に近接し、無線通信手段16dから変換手段22までの距離が通信不可能な程度に離れた場合であっても、無線通信手段16dからの計測値を変換手段22に送信することができる。この他の効果は、実施例1に係る空気圧監視装置21と同様である。

0060

本発明の実施の形態に係る実施例2の空気圧監視装置について、図11乃至図14を用いて詳細に説明する。図11(a)及び図11(b)は、それぞれ実施例2に係る空気圧監視装置を構成する携帯端末手段と変換手段の構成図及び正面図である。なお、図1乃至図10で示した構成要素については同一の符号を付して、その説明を省略する。
図11(a)に示すように、実施例2に係る空気圧監視装置27は、携帯端末手段23が、Micro−USB28を介して変換手段22と有線通信可能に接続される。携帯端末手段23には、このMicro−USB28のコネクタ部接続可能なUSBポートが設けられている。また、このMicro−USB28のコネクタ部には、携帯端末手段23の充電と、携帯端末手段23と変換手段22間の通信と、の切換が可能な切換スイッチ31(図11(b)参照)が設けられてもよいし、充電と通信が同時に可能な場合には切換スイッチ31は設けなくともよい。また、本実施例ではMicro−USB28のコネクタ部が変換手段22側に設けられているが、逆に携帯端末手段23に設けて、変換手段22側にUSBポートを設けるような構成でもよい。
あるいはMicro−USB28に代えて、Micro−USBケーブルとして接続してもよい。そのMicro−USBケーブルには、携帯端末手段23のUSBポートあるいはコネクタ部と、変換手段22のコネクタ部あるいはUSBポートにそれぞれ接続可能なコネクタ部とUSBポートが端部に備えられている。
さらに、変換手段22は、Micro−USBケーブル29とAC/DCコンバータ交流直流変換器)30を経由して一般的な電源コンセントより充電可能に構成される。その際には、変換手段22に設けられたUSBポートにMicro−USBケーブル29を接続する。あるいは、このような構成であっても変換手段22は単に電源コンセントと携帯端末手段23を接続するためだけで、充電は携帯端末手段23に対して行われてもよい。
これ以外にも、携帯端末手段23のUSBポートの設置数によっては、すなわち、携帯端末手段23のUSBポートが複数あって利用可能な場合には、Micro−USBケーブル29が携帯端末手段23に接続され、携帯端末手段23はMicro−USBケーブル29とAC/DCコンバータ30を経由して充電可能に構成されても良い。その場合も携帯端末手段23に充電するのではなく、変換手段22に対して充電することも可能である。
さらに、いずれに充電される場合でも変換手段22が充電可能な場合には少なくとも変換手段22に充電用電池が備えられていればよく、携帯端末手段23が充電可能な場合には少なくとも携帯端末手段23に充電用電池が備えられていればよい。もちろん、両方に充電用電池が備えられてもよい。
但し、携帯端末手段23あるいは変換手段22のいずれかに充電用電池を備えない場合には、備えていない方の機器はよりコンパクト化及び軽量化することができる。いずれかに充電用のUSBポートを設けない場合も同様である。
なお、本実施例ではMicro−USBやMicro−USBケーブルを用いた例を示したが、有線通信手段としては特にこれらに限定するものではなく、通常のUSBやUSBケーブルを用いてもよいし、他のコネクタに関するポートとコネクタ部やそれを備えたケーブルを用いてもよいことは言うまでもない。
また、図11(b)に示すように、携帯端末手段23と変換手段22は、Micro−USB28と切換スイッチ31を介して接続されることで隣接して配置される。変換手段22に取り付けられたアンテナ22aを除き、携帯端末手段23と変換手段22は、開閉蓋を有する防水性ケース32の内部に収容される。
なお、図11(b)は、携帯端末手段23と変換手段22が、任意の場所に持ち運んで使用される際の正面図である。また、Micro−USBケーブル29は携帯端末手段23又は変換手段22を充電する場合以外は、変換手段22と接続されない。そのため、図11(b)では、Micro−USBケーブル29の図示が省略されている。この他の構成は、実施例1に係る空気圧監視装置21又は実施例1の変形例に係る空気圧監視装置21aと同様である。

0061

本実施例に係る空気圧監視装置27においては、変換手段22は、無線通信手段16a〜16dが送信するZigBee無線方式に従う電波(計測情報I1が含まれる)を携帯端末手段23へ送信する。また、変換手段22は、携帯端末手段23が送信した電気信号(要求情報I2が含まれる)を、ZigBee無線方式の電波に変換して無線通信手段16a〜16dへ送信する。そして、携帯端末手段23は、変換手段22から送信された計測情報I1をログ形式で表示するほか、切換によって過去の計測履歴やセンサー類の起動要求を行うための画面を表示する。なお、この切換は、空気圧監視装置27の表示結果を示す図9と同様の画面から、長押しやタッチ機能によって行われる。
また、Micro−USB28には、充電と通信との切換が可能な切換スイッチ31が設けられるため、切換スイッチ31が充電側に選択されている場合、携帯端末手段23は変換手段22とMicro−USBケーブル29とAC/DCコンバータ30を経由して充電される。一方、切換スイッチ31が通信側に選択されている場合には、携帯端末手段23と変換手段22との間で計測情報I1及び要求情報I2の通信が行われる。したがって、本実施例に係る空気圧監視装置27においては、変換手段22と携帯端末手段23の電力供給がいずれもMicro−USBケーブル29によって行われる。この他の作用は、実施例1に係る空気圧監視装置21又は実施例1の変形例に係る空気圧監視装置21aと同様である。

0062

次に、本実施例に係る空気圧監視装置27の通信実験について、図12及び図13を用いて詳細に説明する。図12は、実施例2に係る空気圧監視装置の通信実験の配置図である。図13は、実施例2に係る空気圧監視装置の通信実験の結果を示す表である。
通信実験の実験手順は、次の(1)〜(5)に示すとおりである。
(1)図12に示すように、海面(U)に突出した埠頭(V)において、合計4基の空気圧監視装置27を構成する空気圧検知装置1(No.1〜4)を、それぞれ異なる間隔を空けて設置した。これら空気圧検知装置1(No.1〜4)には、それぞれセンサー類が収容されており、このうちの無線通信手段16から圧力センサー14及び温度センサー15(図1参照)の計測値と、経度・緯度を示す位置情報が、ZigBee無線方式に従う電波として発信される。なお、これらの空気圧検知装置1の周辺には、木材、空気式防舷材からなる障害物(O1)、金網フェンス(O2)といった障害物が存在している。
(2)携帯端末手段23の画面(図9参照)に、空気圧検知装置1(No.1〜4)毎の圧力センサー14及び温度センサー15の計測値と、位置情報がそれぞれ表示されるか否かについて実験した。これらの計測値又は位置情報が表示される場合を通信可能(○)、表示されない場合を通信不能(×)、通信可能と通信不能の間の状態である場合を通信困難(△)とする。
(3)屋外条件は、天候快晴気温は23(℃)、湿度は37(%)、風向は東東4(m/s)であった。
(4)バッテリー20は、1組の公称電圧4.8(V)、公称容量3000(mAh)のニッケルカドミウム蓄電池を使用した。
(5)空気圧検知装置1(No.1〜4)と携帯端末手段23の距離(D)を10(m)、50(m)、100(m)、200(m)、300(m)、500(m)と変化させて通信状態を計測した。この結果を図13に示す。

0063

図13に示すように、距離(D)が200(m)以内では、障害物の有無や種類に関わらず、空気圧検知装置1(No.1〜4)と携帯端末手段23は、良好に通信可能であった。しかし、距離(D)が200〜500(m)では、障害物の有無や種類によっては、空気圧検知装置1(No.1〜4)と携帯端末手段23の通信は困難または不可能な場合がある一方で、通信可能な場合もあった。したがって、空気圧検知装置1(No.1〜4)を中心とする、半径が200(m)以内の範囲が安定通信範囲であり、同半径が500(m)以内の範囲が最大通信範囲であることが確認された。
ただし、この通信実験は、気温は23(℃)という常温下において実施されたものである。これに対し、実際には空気圧監視装置27は海面上で使用されることから、例えば、海面温度下となる場合に空気圧検知装置1からの通信がバッテリー20の電圧や放電容量の低下等により困難となるおそれが考えられる。そこで、このような場合に、空気圧検知装置1からの送信を携帯端末手段23が受信可能であるか否かについて、低温動作確認試験を実施した。

0064

続いて、本実施例に係る空気圧監視装置27の低温動作確認試験について、図14を用いて詳細に説明する。図14は、実施例2に係る空気圧監視装置27の低温動作確認試験の結果を示すグラフである。低温動作確認試験の試験手順は、次の(1)〜(6)に示すとおりである。
(1)人工気象室Wの内部の床面に、空気圧監視装置27の模擬装置Nを設置した。この模擬装置Nは、インナーフランジ3とアウターフランジ4で囲まれた空間の内部に、センサー類が収容されたハウジング2が図1と同一の配置で備えられたものである。
(2)ハウジング2内に、センサー類に加えて熱電対温度センサー(T8)を設置した。さらに、アウターフランジ4の外側に熱電対温度センサー(T1)を設置した。これらの設置箇所は、それぞれ図5における熱電対温度センサー(T1,T8)の設置箇所と同じである。
(3)バッテリー20は、2組の公称電圧4.8(V)、公称容量3000(mAh)のニッケル・カドミウム蓄電池を、並列に接続して使用した。
(4)人工気象室Wを密閉状態とし、模擬装置Nを起動させ携帯端末手段23との間で通信確認試験を行う。このとき、携帯端末手段23の画面に、模擬装置Nのハウジング2に収容された圧力センサー14及び温度センサー15(図1参照)の計測値と、経度・緯度(位置情報)が、それぞれ表示されるか否かについて実験した。これらの計測値又は位置情報が表示される場合を通信可能、表示されない場合を通信不能、通信可能と通信不能の間の状態である場合を通信困難とする。
(5)人工気象室Wの内部における空気の温度を−12(℃)に設定した。この設定した時点を冷却開始後0分とする。なお、温度−12(℃)は、日本における海面最低温度に相当する。
(6)上記2箇所の温度計測箇所について、熱電対温度センサー(T8)の計測温度が−10(℃)以下になるまで、冷却開始後0分から1分間毎の温度を熱電対温度センサー(T1,T8)によって計測するとともに、同様の計測時間及び間隔で模擬装置Nと携帯端末手段23との通信確認試験を行った。

0065

続いて、図14を参照しながら、模擬装置Nの低温動作確認試験の結果について説明する。図14に示すグラフにおいて、横軸は冷却開始からの経過時間(分)であり、縦軸はT1,T8が計測した温度(℃)である。したがって、図14における2本の曲線は、それぞれT1,T8が計測した温度の時間変化を示すものである。
図14に示すように、熱電対温度センサー(T8)の計測温度が−10(℃)以下になる時間は冷却開始後約240分であるが、T8の誤動作でないことを確認するため、さらにその1時間後の冷却開始後約360分までT1,T8による計測を行った。これにより、模擬装置Nの内部に設置されたセンサー類が、日本における海面最低温度の雰囲気に置かれていることが確認できた。
また、通信確認試験によれば、冷却開始後0分から約360分までの間において、模擬装置Nと携帯端末手段23とは継続して通信可能であった。この結果から、空気圧監視装置27からの通信がバッテリー20の電圧低下等により困難となるおそれのないことが確認された。

0066

以上説明したように、本実施例の空気圧監視装置27によれば、携帯端末手段23と変換手段22は、Micro−USB28を介して接続されることから、これらの間の双方向の通信がより安定的となる。また、変換手段22と携帯端末手段23の電力供給がいずれもMicro−USBケーブル29によって行われることから、実施例1に係る空気圧監視装置21において必要とされた変換手段22のみに電力供給を行うケーブルが不要となる。したがって、よりコンパクトな構成となり、かつ製造コストを安価に抑制することができる。
さらに、携帯端末手段23と変換手段22は防水性ケース32に収容されるため、持ち運びに便利であるとともに、雨天時や海上での使用が可能になることから、長期的に耐久性を発揮することが期待できる。加えて、携帯端末手段23は、切換スイッチ31を選択することで充電及び変換手段22との通信を自在に切り換えることが可能であるから、操作性も良好である。
また、空気圧監視装置27の通信実験において、安定通信範囲及び最大通信範囲が確認されたことによって、無線通信手段16と変換手段22との無線通信及び変換手段22と携帯端末手段23との有線通信が確立されたことが実証された。なお、安定通信範囲及び最大通信範囲の広狭は、バッテリー20の電圧や容量を適切に選択することにより調整することができるため、障害物等による電波の減衰を補うことが可能である。
さらに、模擬装置Nを用いた低温動作確認試験を行い、空気圧監視装置27からの通信が困難となるおそれのないことが確認されたことによって、海面温度が日本における海面最低温度より高い場合に、空気圧監視装置27は正常に稼働し得ることが実証された。この他の効果は、実施例1に係る空気圧監視装置21又は実施例1の変形例に係る空気圧監視装置21aと同様である。

実施例

0067

なお、本発明の空気圧検知装置及びおよびそれを備えた空気圧監視装置は本実施例に示すものに限定されない。例えば、通気孔12及び透過孔13の形状や配置は、実施例1で述べたものに限定されない。空気圧監視装置21,21aを構成する空気圧検知装置の個数は4台以外であっても良く、空気圧監視装置21aにおいてはルーターを備えてツリー状等に無線通信ネットワークが構築されても良い。また、無線通信手段16a〜16d、変換手段22、携帯端末手段23及び解析表示手段24は、それぞれWi−Fi無線方式、Bluetooth無線方式、Zigbee無線方式以外の無線方式が適宜選択され、互いに通信可能に組み合されても良い。
さらに、実施例2に係る空気圧監視装置27においては、携帯端末手段23及び変換手段22のUSBポートの設置数によっては、Micro−USB28を2個備えることで、携帯端末手段23に対する給電と通信を同時に行うことが可能である。また、携帯端末手段23がワイヤレス充電されても良いし、USBクレードルの利用も考えられる。

0068

本発明は、船体及び岸壁の破損を防止する目的で設置される空気式防舷材の内部の空気圧や温度を、自動的に検知することが可能な空気圧検知装置およびそれを備えた空気圧監視装置として利用可能である。

0069

1,1a〜1d…空気圧検知装置2…ハウジング2a…蓋体2b,2c…端面 3…インナーフランジ3a…開口部 3b,3c…壁面 3d…つば部 4…アウターフランジ5…連結部 6…隙間 7…外部 8…筒状部 8a…端面 8b,8c…開放端9a〜9c…シール材10a〜10d…留めボルト11…センサー収容部 12…通気孔13…透過孔14…圧力センサー15…温度センサー14a,15a…基部 14b,15b…検知部 16,16a〜16d…無線通信手段 17a…無線通信機17b…無指向性アンテナ18…GPS受信機19…制御部 20…バッテリー21,21a…空気圧監視装置22…変換手段 22a…アンテナ23…携帯端末手段 24…解析表示手段 25a〜25d,26a〜26d…経路27…空気圧監視装置 28…Micro−USB 29…Micro−USBケーブル30…AC/DCコンバータ31…切換スイッチ 32…防水性ケース50…空気式防舷材50a…袋体50b…内部

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