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技術 表示較正システム、プログラム、記録媒体

出願人 シャープ株式会社
発明者 大西英樹加藤木央光早崎真古市岳安達靖
出願日 2014年1月30日 (7年0ヶ月経過) 出願番号 2014-016031
公開日 2015年8月3日 (5年6ヶ月経過) 公開番号 2015-142352
状態 特許登録済
技術分野 画像処理 FAX画像信号回路 カラー画像通信方式
主要キーワード 基準測定器 分割カラー 仮補正値 サイズ調整後 インデックスマップ 測定要求信号 基準機 較正対象
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年8月3日)のものです。
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図面 (20)

課題

較正処理の処理時間の短縮を図る。

解決手段

表示較正システム1は、較正対象の表示部14と、較正処理によってムラ補正用の補正量を表示部14の画素毎に求める補正量算出部44と、較正処理に用いる基準データを格納したメモリ55とを備える。基準データには、第1所定数(729色)の試験画像の各々について、RGB値基準値XYZ値)との対応関係が示される。補正量算出部44は、前記基準データと、前記第1所定数よりも少ない第2所定数(27色)の試験画像の各々についての測色値(XYZ値)とに基づき、前記第2所定数の試験画像の各々のRGB値に対する補正量を求める。

概要

背景

近年、大画面表示装置を用いたサイネージインフォメーションディスプレイなどの用途が広がり、1枚のディスプレイで大画面表示ができるものや、複数のディスプレイをマトリクス状に配置することでマルチディスプレイとして構成し、大画面化して表示を行うシステムが増えてきている。

液晶パネルを用いたディスプレイの場合、一対のガラス基板の間に液晶物質封入した液晶パネルと、この液晶パネルの背面に配置されたバックライトとを備える構成であり、PC(パーソナルコンピュータ)又は再生装置等の外部装置から与えられる画像信号に応じて液晶パネルを駆動することにより、画像を表示している。

液晶表示装置には液晶パネルの駆動回路としてゲートドライバ及びソースドライバが搭載されており、ゲートドライバ及びソースドライバが、液晶パネルの各画素を駆動するトランジスタゲート及びソースに接続されて、入力された画像信号に基づいてトランジスタのオンオフを制御すると共に、オンに制御されたトランジスタに画像信号に応じた電圧(液晶パネルへの入力レベル)を印加して、液晶物質の電気光学特性により決定される光透過率を変化させる。これにより、液晶表示装置は、バックライトから照射されて液晶パネルを透過する光の量を画素毎に制御して、階調表現できる。

液晶パネルは、液晶物質が封入されたガラス基板間対向距離、所謂セルギャップにより液晶物質の電気光学特性が決定されるが、製造バラツキなどの要因設計値に対してセルギャップが狭い画素と広い画素とが混在し、液晶パネルの光透過率が設計値からずれ、所望の階調特性が得られない場合がある(表示ムラが生じる)。

また、複数のディスプレイをマトリクス状に配置することでマルチディスプレイとして構成し、大画面化して表示を行うシステムにおいても、各々のディスプレイの表示特性が完全に同一ではないため、ディスプレイ間で表示する階調や色が異なる場合がある。

そのため、表示装置の表示部を撮影し、撮影で得られたデータから、輝度や色に関する情報を位置情報と共に保存し、均一な表示になるように表示ムラ補正を行うための較正処理を行うシステムが従来から提案されている。

例えば、特許文献1にて提案されているマルチプロジェクションシステムは、各プロジェクタ投影する分割カラー画像の画面内を複数の小領域に分割し、小領域の明るさと色に関する特性を測定してプロファイルとして位置情報と共に保存する。このシステムは、各プロジェクタによる投影時に、分割カラー画像の画面を任意の小領域に分割し、小領域の位置情報に基づいてプロファイルを選択して、分割カラー画像に作用させて色変換を行い、明るさと色に関する画像補正を行うことで、全画面にわたって色を忠実再現する。

概要

較正処理の処理時間の短縮をる。表示較正システム1は、較正対象の表示部14と、較正処理によってムラ補正用の補正量を表示部14の画素毎に求める補正量算出部44と、較正処理に用いる基準データを格納したメモリ55とを備える。基準データには、第1所定数(729色)の試験画像の各々について、RGB値基準値XYZ値)との対応関係が示される。補正量算出部44は、前記基準データと、前記第1所定数よりも少ない第2所定数(27色)の試験画像の各々についての測色値(XYZ値)とに基づき、前記第2所定数の試験画像の各々のRGB値に対する補正量を求める。

目的

本発明は、較正処理の処理精度を問題ないレベルに維持しつつ、較正処理の処理時間を従来よりも短縮することの可能な表示較正システム、プログラム記録媒体を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

較正対象の表示部に表示される表示色を測定して得られる測色値と、前記表示色を表示させるための階調データに対して予め設定される基準値とに基づいて、前記階調データに適用される補正量または補正値を示す補正データを前記表示部の画素毎に求める補正データ出力手段を備えた表示較正システムにおいて、第1所定数の表示色の各々について、前記階調データと前記基準値との対応関係が示されている基準データを記憶する第1記憶部を備え、前記補正データ出力手段は、前記基準データと、前記第1所定数よりも少ない第2所定数の表示色の各々の前記測色値とに基づき、前記第2所定数の表示色の各々の階調データに対する補正量または補正値を示した前記補正データを前記表示部の画素毎に求めることを特徴とする表示較正システム。

請求項2

前記画素毎に求められた前記補正データの全てをクラスタリングによってグループ分けするグループ生成手段と、グループごとに、所属する補正データを基に代表補正データを求める代表補正データ出力手段と、前記表示部の各画素と、各画素の補正データの属するグループの代表補正データとの対応関係を示す対応関係情報を生成する対応関係情報生成手段と、前記対応関係情報生成手段において生成された対応関係情報を記憶する第2記憶部と、補正しようとする補正対象画素対応付けられている代表補正データを前記対応関係情報に基づいて特定し、特定した代表補正データを用いて前記補正対象画素の階調補正を行うムラ補正手段とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の表示較正システム。

請求項3

前記対応関係情報は、前記代表補正データと、前記代表補正データの識別情報との対応関係を示す第1テーブルと、前記表示部の各画素と、各画素の前記補正データと同じグループに属する代表補正データの識別情報との対応関係を示した第2テーブルとからなることを特徴とする請求項2に記載の表示較正システム。

請求項4

前記補正データ出力手段は、前記基準データに示されている前記対応関係を参照して、前記測色値を前記階調データに変換するための変換係数を求め、前記表示色を表示させるための階調データと、前記表示色の前記測色値から前記変換係数によって変換された階調データとの差分を、前記補正量として求めることを特徴とする請求項1から3の何れか1項記載の表示較正システム。

請求項5

表示部の表示ムラを補正するための階調の補正量または補正値である補正データを、前記表示部の画素毎に生成する表示較正システムであって、前記表示部に対して複数の画素からなるブロックを設定し、ブロック内の各画素の補正データの代表値を求め、前記代表値をブロック毎若しくは画素毎に示した代表値情報を生成する代表値情報生成手段と、前記ブロックに属する画素毎に、前記補正データと前記代表値との差分を示した差分データを生成する差分データ出力手段と、画素毎に求めた差分データをクラスタリングによってグループ分けするグループ生成手段と、グループごとに、所属する差分データを基に、代表差分データを抽出する代表差分データ抽出手段と、前記表示部の各画素と、各画素の差分データが属するグループの代表差分データとの対応関係を示した対応関係情報を生成する対応関係情報生成手段と、前記代表値情報と前記対応関係情報とを記憶する記憶部とを備え、補正対象画素について、前記代表値情報を参照して前記代表値を出力し、前記対応関係情報を参照して前記代表差分データを出力し、出力した前記代表値および前記代表差分データを用いて、前記補正データを求めるムラ補正手段とを備えたことを特徴とする表示較正システム。

請求項6

請求項1から5のいずれか1項に記載の表示較正システムとしてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、コンピュータを上記各手段として機能させるためのプログラム。

請求項7

請求項6に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体

技術分野

0001

本発明は、表示装置表示ムラ補正するための較正処理キャリブレーション)を行う表示較正システム、表示較正方法プログラム記録媒体に関する。

背景技術

0002

近年、大画面の表示装置を用いたサイネージインフォメーションディスプレイなどの用途が広がり、1枚のディスプレイで大画面表示ができるものや、複数のディスプレイをマトリクス状に配置することでマルチディスプレイとして構成し、大画面化して表示を行うシステムが増えてきている。

0003

液晶パネルを用いたディスプレイの場合、一対のガラス基板の間に液晶物質封入した液晶パネルと、この液晶パネルの背面に配置されたバックライトとを備える構成であり、PC(パーソナルコンピュータ)又は再生装置等の外部装置から与えられる画像信号に応じて液晶パネルを駆動することにより、画像を表示している。

0004

液晶表示装置には液晶パネルの駆動回路としてゲートドライバ及びソースドライバが搭載されており、ゲートドライバ及びソースドライバが、液晶パネルの各画素を駆動するトランジスタゲート及びソースに接続されて、入力された画像信号に基づいてトランジスタのオンオフを制御すると共に、オンに制御されたトランジスタに画像信号に応じた電圧(液晶パネルへの入力レベル)を印加して、液晶物質の電気光学特性により決定される光透過率を変化させる。これにより、液晶表示装置は、バックライトから照射されて液晶パネルを透過する光の量を画素毎に制御して、階調表現できる。

0005

液晶パネルは、液晶物質が封入されたガラス基板間対向距離、所謂セルギャップにより液晶物質の電気光学特性が決定されるが、製造バラツキなどの要因設計値に対してセルギャップが狭い画素と広い画素とが混在し、液晶パネルの光透過率が設計値からずれ、所望の階調特性が得られない場合がある(表示ムラが生じる)。

0006

また、複数のディスプレイをマトリクス状に配置することでマルチディスプレイとして構成し、大画面化して表示を行うシステムにおいても、各々のディスプレイの表示特性が完全に同一ではないため、ディスプレイ間で表示する階調や色が異なる場合がある。

0007

そのため、表示装置の表示部を撮影し、撮影で得られたデータから、輝度や色に関する情報を位置情報と共に保存し、均一な表示になるように表示ムラ補正を行うための較正処理を行うシステムが従来から提案されている。

0008

例えば、特許文献1にて提案されているマルチプロジェクションシステムは、各プロジェクタ投影する分割カラー画像の画面内を複数の小領域に分割し、小領域の明るさと色に関する特性を測定してプロファイルとして位置情報と共に保存する。このシステムは、各プロジェクタによる投影時に、分割カラー画像の画面を任意の小領域に分割し、小領域の位置情報に基づいてプロファイルを選択して、分割カラー画像に作用させて色変換を行い、明るさと色に関する画像補正を行うことで、全画面にわたって色を忠実再現する。

先行技術

0009

特開2003−46751号公報

発明が解決しようとする課題

0010

表示装置における較正処理は、製造時に生じる表示ムラを抑制するために工場出荷前検査時に実施され、また、経時劣化によって生じる表示ムラを抑制するためにユーザの下で実施される。ユーザの下で実施される較正処理については多少時間がかかったとしても影響は小さいが、工場出荷前に実施される較正処理の場合、処理対象の表示装置が大量にあるため、較正処理の精度を問題のないレベルに維持しつつも1台当たりの処理時間を可能な限り短縮する必要がある。

0011

本発明は、較正処理の処理精度を問題ないレベルに維持しつつ、較正処理の処理時間を従来よりも短縮することの可能な表示較正システム、プログラム、記録媒体を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0012

本発明の一態様は、較正対象の表示部に表示される表示色を測定して得られる測色値と、前記表示色を表示させるための階調データに対して予め設定される基準値とに基づいて、前記階調データに適用される補正量または補正値を示す補正データを前記表示部の画素毎に求める補正データ出力手段を備えた表示較正システムにおいて、第1所定数の表示色の各々について、前記階調データと前記基準値との対応関係が示されている基準データを記憶する第1記憶部を備え、前記補正データ出力手段は、前記基準データと、前記第1所定数よりも少ない第2所定数の表示色の各々の前記測色値とに基づき、前記第2所定数の表示色の各々の階調データに対する補正量または補正値を示した前記補正データを前記表示部の画素毎に求めることを特徴とする。

発明の効果

0013

本発明の一態様の較正処理システムによれば、較正処理の処理精度を問題ないレベルに維持しつつ較正処理の処理時間を従来よりも短縮できるという効果を奏する。

図面の簡単な説明

0014

本発明の一実施形態に係る表示較正システムの概略構成を示すブロック図である。
図1に示す較正処理部の概略構成を示したブロック図である。
サイズ調整前の測定データの各画素を示す説明図である。
サイズ調整後の測定データの各画素と、サイズ調整前の測定データの各画素の色情報との対応関係を示す説明図である。
画素数調整後の測定データの各画素と、画素数調整前の測定データの各画素の色情報との対応関係を示す第2の説明図である。
サイズ調整後の測定データの各画素の色情報の求め方を示す説明図である。
測定部によって得られる測定データを示す模式図である。
基準データに利用されるRGB値を色空間上に示した説明図である。
基準データを示した説明図である。
基準データにおいて、読み取られる箇所のデータを示した説明図である。
図6の色空間のうちの一部分を示した図である。
図8Aの色空間のうちの一部分を示した図である。
図8Bに示す色空間の範囲において、測定値を示す点が存在することを示した図である。
図8Aの色空間のうちの一部分であり、図8Bとは異なる部分を示した図である。
図8Dと同じ色空間を示した図であり、RGB=(255,255,255)の周囲3点の基準値を用いて補正量を求めることを説明した図である。
入力階調出力階調との関係を示し、緩やかな階調曲線を示したグラフである。
補正量情報補正用UT)に示される27種類の入力RGB値の各点を示したグリッドである。
補正量情報を示した図である。
ムラ補正マップを示した図である。
インデックスマップを示した図である。
実施形態2の2段階補正の例を示す説明図である。
実施形態2の1段階目の補正におけるムラ補正マップを示した図である。
実施形態2の1段階目の補正におけるムラ補正マップを示した別の図である。
実施形態2の1段階目の補正におけるインデックスマップを示した図である。
2×2画素からなる各ブロックの識別番号を示す図である。
1段階目の補正で用いられる代表値テーブルを示す図である。
図17の識別番号1に対応するブロックの各画素について、Rの入力階調と補正後階調(出力階調)との関係を示したグラフであって、3点のプロットから作成されたグラフである。
図17の識別番号1に対応するブロックの各画素について、Rの入力階調と補正後階調(出力階調)との関係を示したグラフであって、5点のプロットから作成されたグラフである。
マルチディスプレイからなる表示部を測定して得られる測定データ、および、画素数増加(拡大)を行った後の測定データを示した説明図である。
クラスタリング概念を示す説明図である。
図2に示すマップ出力部の概略構成を示すブロック図である。
実施形態2のマップ出力部を示すブロック図である。

実施例

0015

〔実施形態1〕
以下、本実施形態について図を参照して説明する。まず、本実施形態の表示較正システムの構成を説明する。

0016

(表示較正システムの構成)
図1に示すように、本実施形態の表示較正システム1は、表示装置10、システム制御部(コンピュータ)40、および測定部50を備える。表示装置10は、インターフェース20、制御部(信号処理部)25、記憶部26、電源ユニット27、操作部28、および、表示部14を備えている。

0017

インターフェース20は、TMDS(Transition Minimized Differential Signaling)方式でシリアル通信するためのDVI(Digital Visual Interface)端子21およびHDMI(High-Definition Multimedia Interface)端子22と、TCP(Transmission Control protocol)またはUDP(User Datagram Protocol)等の通信プロトコル通信するためのLAN端子23やRS232C端子24等と、Display Port端子(不図示)等とを含む。

0018

インターフェース20は、後述する制御部25の統括制御部31からの指示に従って、DVI端子21、HDMI(登録商標)端子22、Display Port端子、LAN端子23、または、RS232C端子24等に接続された外部の機器との間でデータを送受信する。インターフェース20は、さらに、USB端子IEEE1394端子を備えるようにしてもよい。

0019

記憶部(第2記憶部)26は、ハードディスクまたは半導体メモリ等の情報記憶装置であり、制御部25にて扱われる各種データが保存される。さらに、本実施形態では、後述するように、制御部25の較正処理部35にて、ムラ補正時に使用されるムラ補正マップ(図12)およびインデックスマップ(図13)が作成されると、これらマップも記憶部26に記憶されるようになっている。

0020

制御部(信号処理部)25は、表示装置10を制御するコンピュータまたは制御回路であり、統括制御部31、映像データ処理部32、音声信号処理部33、パネルコントローラ34、較正処理部35、ムラ補正部36を備える。

0021

統括制御部31は、表示装置10の各ハードウェアを統括的に制御するブロックである。映像データ処理部32は、インターフェース20を介してシステム制御部40から映像データ(表示部14に表示させる映像のデータ)が入力されると、この映像データに所定の処理を施すブロックである。なお、本実施形態で扱われる映像データは8ビット(0〜255)であるものとする。音声信号処理部33は、インターフェース20を介してシステム制御部40から入力される音声信号(表示部14のスピーカから出力される音声の信号)に所定の処理を施すブロックである。

0022

較正処理部35は、較正処理を行うことによって、画素毎にムラ補正用の補正量を求め、当該補正量を示した補正量情報を画素毎に作成する。さらに、較正処理部35は、この補正量情報を用いて、ムラ補正にて用いられるムラ補正マップ(図12)およびインデックスマップ(図13)を作成し、これらマップを記憶部26に保存する。

0023

ムラ補正部(ムラ補正手段)36は、記憶部26に記憶されている補正マップおよびインデックスマップを参照して、表示部14に表示させる映像の映像データの階調値を調整することで、表示部14の表示ムラ(色ムラおよび輝度ムラを纏めて表示ムラと称す)を補正するムラ補正を行う。なお、ムラ補正部36は、映像データ処理部32の処理後の映像データに対してムラ補正を行うようになっていてもよいし、映像データ処理部32の処理前の映像データに対してムラ補正を行うようになっていてもよい。

0024

パネルコントローラ34は、表示部14を制御して、映像データ処理部32およびムラ補正部36にて処理された映像データの映像を表示部14に表示させるものである。また、パネルコントローラ34は、システム制御部40から試験画像表示指示受け付けると、較正処理用の試験画像を表示部14に表示させるようにもなっている。

0025

電源ユニット27は、外部から供給される電力を制御する。統括制御部31は、操作部28が有する電源スイッチ(図示せず)から入力される操作指示に応じて、電源ユニット27に、電力を供給させる、または、電力の供給を遮断させる。電源スイッチから入力される操作指示が電源オン切り替える操作指示である場合、表示装置10の各ハードウェアに電力が供給され、電源スイッチから入力される操作指示が電源オフに切り替える操作指示である場合、表示装置10の各ハードウェアに供給される電力が遮断される。

0026

表示部14は、例えば、液晶表示装置(LCD)、プラズマディスプレイパネル有機EL表示装置等であり、パネルコントローラ34に制御されることで映像を表示するようになっている。なお、本実施の形態では、図1に示すように、表示部14が1台のディスプレイからなる例を説明しているが、表示部14は複数のディスプレイを並べたマルチディスプレイであっても構わない。

0027

操作部28は、ユーザが各種指示を入力するための操作部材である。また、操作部28は、電源スイッチ(不図示)を含む。電源スイッチは、電源オンとオフとの切り替えを指示する操作指示を入力するためのスイッチである。操作部28は、電源スイッチによる操作指示を入力すると、当該操作指示を統括制御部31に出力するようなっている。

0028

測定部50は、USBやRS232C端子等の入出力端子を備える測定器50aより構成される。測定器50aは、システム制御部40からの測定要求信号に基づいて、表示部14に表示される試験画像(表示色)を測定(測色)し、測定結果をシステム制御部40に送信する。具体的には、測定器50aは、表示部14の表示画面に表示される試験画像を撮影し、この撮影で得られる測定器50aの画素毎の測定値(例えばXYZ値等の測定値)を測定データとして出力する装置である。測定器50aとしては、トプコン社製の輝度色度測定装置UA−1000A等)やコニカミノルタ社製の2次元色彩輝度計(CA−2000等)のような面輝度計、ニコン社やソニー社等の高精細デジタルカメラ、または、産業用カメラ等を使用することができる。

0029

また、表示部14全体を一括で撮影できる測定器を用いることで1台の測定器で測定することが望ましいが、場合によっては、測定器を複数台用いて表示部14全体を撮影したり、測定器を移動させて部分的に測定したデータをつなぎ合わせたりして測定データを取得するようにしても良い。

0030

表示部14の測定を行なうには、システム制御部40に測定器50aとデータのやり取りを可能とするツール(アプリケーション)をインストールし、測定器50aを例えばUSB接続して使用する。表示部14に測定したい試験画像を表示してから、測定者が測定器50aで測定し、測定データを保存するということを順次行なってもよいが、試験画像は複数枚(数十種類の階調)あり、表示および撮影の操作指示を必要な試験画像の数だけ繰り返すと、時間がかかって大変であり、誤操作の可能性もある。そこで、システム制御部40が、表示部14および測定部50を制御し、「画像表示」「測定」「測定データの保存」「画像の変更」の一連の動作を自動で行なうようにするとよい。

0031

また、測定器50aの測定条件(カメラで撮像する場合のシャッタースピード絞りフォーカス測定回数等)の設定やデータ管理データ保存)等もシステム制御部で行なうようにしておくと効率がよい。

0032

(較正処理部35)
つぎに、図1に示す較正処理部35を説明する。較正処理部35は、表示部14に表示される試験画像の測定が測定器50aにて行われた後、測定にて得られた測定データを入力して、測定データに基づいて較正処理を行うブロックである。なお、以下の説明では、1枚の試験画像から得られるデータを1つの測定データとする。つまり、1つの測定データは、1枚の試験画像を撮影して得られるデータの集合であり、測定器50aの各画素の測定値(XYZ値)の集合である。

0033

図2は、較正処理部35の概略構成を示したブロック図である。較正処理部35は、図2に示すように、有効測定データ抽出部41、画像サイズ調整部42、補正量算出部44、マップ出力部45を備えている。なお、図2メモリ55は、図1では示されていないものの、表示装置10に備えられているものである。

0034

(有効測定データ抽出部41)
有効測定データ抽出部41は、測定器50aから送られてくる測定データのなかから、表示部14の表示画像に相当する箇所の測定データを有効データとして抽出するブロックである。これは、測定器50aにて得られる2次元平面の撮像画像のうち、表示部14の表示画面に相当する箇所が必要であるため、測定データのうち有効な箇所(必要な箇所)を有効データとして抽出するものである。測定器50aを用いた測定では、測定器50aと表示部14の表示画面との位置関係を一定に保った状態で試験画像を順に切り替えて測定を行なうため、各試験画像から得られる各測定データを比較して色の異なる箇所を検出することによって、表示部14の表示画像に相当する箇所を判別できるようになっている。

0035

(画像サイズ調整部42)
画像サイズ調整部42は、有効測定データ抽出部41にて抽出された測定データのサイズ(画素数)、および、表示部14のサイズに応じて、当該測定データのサイズを調整するブロックである。これは、有効測定データ抽出部41から出力される測定データのサイズと表示部14の表示画面のサイズとは通常異なることから、測定データに対して拡縮処理補間処理等を施すことにより、測定データの画素数を表示画面の画素数に合わせ、測定データの各画素と表示部14の各画素とを1対1で対応させるための措置である。以下、この措置について具体例を挙げて説明する。

0036

例えば、表示部14がフルハイビジョン(FHD)の場合、表示部14の画素数は、図3Bに示すように1920(水平方向,x方向)×1080(垂直方向,y方向)になる。そして、1024画素(水平)×768画素(垂直)の計測が可能な測定器50aによって測定したとし、有効測定データ抽出部41から抽出された測定データの画素数が図3Aに示すように960(水平)×540(垂直)である場合を想定する。

0037

この場合、測定データの画素数と表示部14の画素数との比率は、水平方向、垂直方向共に2になることから、サイズ調整前の測定データの画素(x、y)から、サイズ調整後の測定データの画素(2x,2y)、(2x−1、2y−1)、(2x、2y−1)、(2x−1、2y)を生成することで、サイズ調整後の測定データの各画素と表示部14の各画素とを1対1で一致させることができる。例えば、図3Aおよび図3Bに示すように、サイズ調整前の画素(1,1)の測定値Aがサイズ調整後の画素(1,1)(2,1)(1,2)(2,2)の測定値Aになり、図3Aおよび図3Bに示すように、サイズ調整前の画素(1,2)の測定値Cがサイズ調整後の画素(1,3)(2,3)(1,4)(2,4)の測定値Cになる。

0038

但し、図3Bのようにしてサイズ調整を行った場合、隣接し合う4画素からなるブロック内の全画素の色情報が同値になるという事態が生じる。この事態を避けるには、画像サイズ調整部42は、以下に述べるようにしてサイズ調整を行うとよい。

0039

サイズ調整前の測定データの各画素は、厳密には、サイズ調整後の測定データの4画素の中心位置に対応することになる。例えば、図3Aおよび図4(符号300)に示されるサイズ調整前の画素(1,1)は、図3Cおよび図4(符号301)に示すように、サイズ調整後の測定データの(1.5,1.5)の位置に対応する(測定値A)。同様に、サイズ調整前の画素(2,1)は、サイズ調整後の測定データの(3.5,1.5)の位置に対応する(測定値B)。同様に、サイズ調整前の画素(1,2)は、サイズ調整後の測定データの(1.5,3.5)の位置に対応する(測定値C)。同様に、サイズ調整前の画素(2,2)は、サイズ調整後の測定データの(3.5、3.5)の位置に対応する(測定値D)。

0040

そして、サイズ調整前の各画素を線形補間することによってサイズ調整後の各画素を生成する。例えば、図4の符号302に示すように、サイズ調整後の画素(2、2)の測定値Gは、測定値A〜Dから求めることができる。すなわち、(1.5、1.5)の測定値Aと、(3.5、1.5)の測定値Bとから、(2,1.5)の測定値Eを求め、(1.5、3.5)の測定値Cと、(3.5、3.5)の測定値Dとから、(2,3.5)の測定値Fを求め、更に、(2,1.5)の測定値Eと、(2,3.5)の測定値Fとから、(2,2)の測定値Gを求めることができる。具体的には、下記の式1〜式3を用いて線形補間を行うことで、測定値Gを求めることができる。
E=A+(2−1.5)/(3.5-1.5)×(B-A) 式1
F=C+(2−1.5)/(3.5-1.5)×(D-C) 式2
G=E+(2−1.5)/(3.5-1.5)×(F-E) 式3
図2の画像サイズ調整部42は、以上のように、線形補間を利用することでも測定データのサイズ調整を行うことができる。また、必ずしも線形補間を用いる必要はなく、スプライン補間等の他の補間方法を用いてもよい。

0041

これにより、面輝度計等の測定器50aの画素数(性能)が表示部14の画素数よりも少なくても、測定データの各画素の測定値を表示部の各画素から発せられる色の正確な値にほぼ近づけることができる。よって、前述したように表示部14がフルハイビジョン(FHD)の場合は勿論のこと、高画質な4K2Kディスプレイやこれらのディスプレイを複数台並べるマルチディスプレイのように、フルハイビジョン以上の画素数となる場合であっても、測定データの各測定値を表示部の各画素の色情報に対応させることができる。

0042

なお、以上の手法によって、測定データの各画素と表示部14の各画素とを1対1で対応させることができるため、表示部14の画素毎に測定値(測色値)を求めることができるが、この測定値は、測定器50aとして例に挙げた面輝度計等の測定結果であり、本実施形態では三刺激値(X,Y,Z)が用いられている。そして、1回の測定(1枚(1色)の試験画像の測定)で画素毎に3種類の値(X,Y,Z)が得られるので、測定により得られるデータ量は、図5に示すように、1画素当たり、測定回数(試験画像の枚数)×3種類(X値、Y値、Z値)となる。

0043

(補正量算出部44)
補正量算出部(補正データ出力手段)44は、較正処理の際に行われる測定にて得られた測定データと、基準データ(基本データ)とに基づいて、ムラ補正で用いられる補正量を求める。

0044

ここで、測定データは、各表示装置10における較正処理時に、所定のRGB値を示す試験画像を表示して測定して得られる画素毎の測定値(XYZ値)であり、表示装置10毎で異なるデータである。

0045

これに対し、基準データは、表示装置10の製造時にメモリ55に格納されるデータであり、同一機種の全ての表示装置10に対して共通して使用されるデータである。具体的には、基準データは、較正処理の測定で得られる測定値(測定データ)と比較される基準値であって、前記測定値の理想値(XYZ値)であり、RGB値ごとに予め定められている値である(図7A参照)。また、基準データは、較正処理の対象となる全ての画素に対して共通に利用される。

0046

つまり、最初に、工場において、量産される同一機種の表示装置10の中から、1台若しくは数台の基準機が選ばれ、基準機において、後に各表示装置10にて較正処理を行う際に用いる試験画像よりも多い所定の試験画像を表示し、測定器についても基準となる測定器(基準測定器)を用いて測定を行い、この測定の結果に基づいて基準データを作成する。なお、基準測定器を用いて測定することが最良であるが、基準測定器が1台しか無い場合、基準測定器と同一機種の測定器や類似の測定器を、基準測定器との互換性を取った上で代用してもよい。

0047

このように、大量の表示装置の中から基準機を選択し、基準測定器または基準測定器の代用器を用いて、基準データとして必要とされる数の測定を行ない、測定結果に基づいて基準データを出力する。この基準データは、同一機種の全ての表示装置10のメモリ(第1記憶部)55に書き込まれ、同一機種の全ての表示装置10にて共通に利用される。

0048

そして、各表示装置10における較正処理は以下のようにして行われる。較正処理が行われる表示装置10を構成する表示較正システム1に較正処理指示が入力されると、システム制御部40が、表示部14に試験画像を表示させ、測定器50aに試験画像を測定させて測定データを出力させる。システム制御部40は、測定データを測定器50aから受信して表示装置10に転送し、この測定データは一旦記憶部26に保存される。記憶部26に記憶された測定データは、較正処理部35に入力し、有効測定データ抽出部41、画像サイズ調整部42にて処理された上で、補正量算出部44に送られる。補正量算出部44は、メモリ55から基準データを読み出して、この基準データの基準値と測定データの測定値との差に相当する値を補正量(試験画像の示すRGB値と同値を入力階調としてムラ補正する場合の補正量)として求めるようになっている。補正量算出部44は、以上のようにして求めた補正量を示した補正値情報を画素毎に出力する。

0049

(マップ出力部45)
マップ出力部45は、補正量算出部44にて出力された補正値情報に基づいて、図12に示されるムラ補正マップおよび図13に示されるインデックスマップを作成し、各マップを記憶部26に保存する。

0050

以下では、較正処理およびムラ補正処理の内容について、具体例を交えながらより詳細に説明していく。まずは、較正処理にて用いられる基準データについて詳細に説明する。

0051

(基準データについて)
基準データは、図7Aに示すように、較正処理にて測定値と比較される基準値(XYZ値)を列挙したデータであり、各基準値は各RGB値に対応づけられている。ここで、基準データにおいて列挙される基準値は多い方が望ましいことは言うまでもない。しかし、表示部14にて表示し得るRGB値の全ての組み合わせについて測定することは事実上不可能である(表示し得るRGB値の全ての組み合わせについて測定する場合、1色成分当たり8ビットの階調を持てば約1677万色の夫々について測定することになる(256×256×256≒1677万))。

0052

そこで、0〜255の階調値のうち、0、32、64、96、128、192、224、255の9種類の階調値を選択し、選択した階調値から組み合わせ可能なRGB値の組み合わせを代表値とし、代表値の夫々について試験画像を表示して測定を行う。

0053

つまり、図6に示す色空間上の729色(9×9×9=729)の各々を代表値として、代表値を示す試験画像を順次表示してXYZ値(基準値)を測定し、図7Aに示すように、RGB値とXYZ値との関係を示すLUTを基準データとして作成する(なお、図6の色空間上の値は便宜上の表示値であり、実際の階調値(実際値)は同図の表に記載されているとおりである。例えば、色空間上の(1,2,2)の点の実際のRGB値は(32,64,64)である。この点は図8A図8Eおよび図10においても同様とする)。

0054

ここで、729回の測定であれば、時間はかかるが測定可能回数である。なお、より高精度を求めるのであれば、0、16、32、28、64、80、96、112、128、144、160、176、192、208、224、240、255の17種類の階調値を選択し、これら階調値から組み合わせ可能な4913色を代表値としてもよく(17×17×17=4913色)、さらにそれ以上増やしてもよい。

0055

但し、選択する階調値を増やし過ぎると(例えば、「0、2、4、…、252、254、255」の129種類)、測定数が多すぎることになり、測定が困難になる。また、選択する階調値が少なすぎても(例えば、「0、128、255」の3種類)、精度の面で不十分である。よって、前述したように、本実施形態では、9種類の階調値から得られる729色の代表値を測定することで基準データを作成し、各表示装置10のメモリ55に基準データを保存している。

0056

また、基準データは、図7Aに示すように、RGB値(代表値)ごとに、基準値(XYZ値)が一意に定められており、較正処理時において較正処理の対象となる全ての画素に対して共通に利用される。例えば、(R、G、B)=(0、32、96)に対しては、(X、Y、Z)=(27.7、12.63、126.5)が一意に対応づけられている。

0057

また、基準データは、同一機種については共通で利用されるものであるため、工場において、同一機種の表示装置10のなかから基準器が選択され、この基準器を測定することで生成される。

0058

また、基準値を定める手法は色々ある。例えば、ある決められた設定条件で表示して測定したデータのうち、表示画面の中央部(例えば中心画素を含む全表示面積の20%の面積の範囲)に含まれる画素の測定データの平均値を基準値としたり、抽出する条件を設定して抜き出した複数点の画素の測定値の平均値を基準値としたり、基準位置を決めて、その画素の測定値を基準値としたり、全画素の測定値のなかの最大値最小値、あるいは平均値を基準値としてもよい。

0059

さらに、前記した基準器を複数台定め、複数の基準器の測定結果の平均値、最大値や最小値等を基準値としてもよい。すなわち、同一機種の表示装置10の間においてほぼ近い特性になるような基準値が得られれば、基準データの求め方はどのような手法であってもよい。

0060

なお、本実施形態の表示較正システム1は、表示部14に構成されるディスプレイが一つであるため、このディスプレイに関する基準データをメモリ55に保持させておけば足りる。また、表示部14が複数のディスプレイから構成されている場合、複数のディスプレイが単一の機種であれば当該機種の基準データのみで足りる。これに対し、複数の機種が混在している場合、機種毎の基準データを保持しておくことで、複数の機種が混在していても同一機種だけで構成されている場合と同様に扱うことができる。

0061

(表示装置にて行われる測定について)
つぎに、各表示装置10にて較正処理時に行われる測定について詳細に説明する。ユーザによって購入されて使用されている表示装置10に対して較正処理を行うのであれば、多少時間がかかったとしても影響は小さいが、工場出荷時の検査において行われる較正処理の場合、処理対象の表示装置10が大量であるため、1台当たりの処理時間を可能な限り短時間にすることが望ましい(基準データ作成のための測定の時よりも、短時間で行うことが望ましい)。

0062

但し、1台当たりの処理時間を可能な限り短縮するといっても、ムラ補正の精度を考慮すると、必要最小限の数の試験画像を測定する必要があり、例えば、階調値を8ビット(0〜255)で表す場合、(0,0,0)、(64,64,64)、(128,128,128)、(192,192,192)、(255,255,255)の5色(5種類)の試験画像を用いれば、ムラ補正の精度を問題無いレベルに維持できつつ、5回の測定のため測定時間を短くできる。しかし、前記の5色の試験画像のみでは、グレースケールのみの測定になってしまうため、細かい色ムラ補正が困難になることがある。

0063

そこで、本実施形態では、較正処理時において、基準データに示されている色の数(図7Aでは729色)よりも少ない数の色について(図10では27色)、試験画像を用いて測定する。具体的には、3種類の階調値(例えば、0、128、255)から組み合わせ可能なRGB値の全ての組み合わせについて、較正対象の表示部14に試験画像を表示して測定する。例えば、(0,0,0)(0,0,128)(0,128,128)、(128,0,0)、・・・、(255,255,255)の27色の試験画像を測定する(3×3×3=27種類)。これにより、細かい色むら補正をも精度よく行うことが可能になる。

0064

なお、測定に時間がかからなければ、0、64、128、192、255の5つの階調値を組み合わせて設定できるRGB値の全ての組み合わせについて、試験画像を表示して測定すれば、より高精度なムラ補正を実現できる。しかし、この場合、125色(5×5×5=125種類)の試験画像を表示し測定するため、125回の測定が必要になり、測定に時間を要してしまい、現実的ではない。測定時間と精度とのバランスを考慮すると、前記した27色の試験画像を用いた測定が好ましい。

0065

なお、選択する3つの階調値として、0,128,255を用いる必要性はなく、16,128,240の組み合わせや、32,128,224の組み合わせ等、色々な組み合わせが挙げられる。

0066

さらに、27色の試験画像に対して、数色程度であれば試験画像を増やしても問題ないため、27色以外の色であってグレー軸の色を数色ほど追加してもよい。27色の基になる3つの階調値の選び方に依存するが、例えば、0,128,255の3つの階調値を用いて27色の試験画像を作成する場合、(64,64,64)、(192,192,192)の2色の試験画像を追加してもよい。あるいは、(32,32,32)、(64,64,64)、(96,96,96)、(160,160,160),(192,192,192)、(224,224,224)の6色の試験画像を追加してもよい。また、27色の試験画像に用いる階調値として、16,128,240の組み合わせや、32,128,224の組み合わせを選んだ場合でも同様に追加してよい。この場合、27色に、プラス2色やプラス6色程度なので、測定数もあまり増加せず、精度も向上する。また、追加する色は、特に調整したい特定色としても良い。特定色とは、例えば、肌色や、国や会社等のシンボルとなる色のように特別な色のことである。

0067

(補正量算出について)
つぎに、基準データと測定データとを用いて補正量を算出する手法を具体的に説明する。なお、補正量算出処理図2の補正量算出部44にて行われる。

0068

例えば、表示較正システム1では、図7Aに示すように、729種類(9×9×9)のRGB値の組み合わせ毎に、XYZ値(基準値)を対応付けルックアップテーブル(LUT)を基準データとしてメモリ55に保持させているものとする。そして、32、128、224の階調値から設定可能なRGBの全ての組み合わせについて(3×3×3=27色)、試験画像を表示して測定したものとする。この場合において、(224、224、224)の試験画像から得られた測定データに対して補正量を算出する処理(つまり、入力階調(224、224、224)の時の補正量を算出する処理)を以下で説明する。

0069

図8Aは、(224,224,224)を基準に、RGBの各値が−32〜+32された範囲の色空間を示している(なお、色空間上の(7、7、7)がRGB=(224,224,224)に対応する)。通常、RGB値が(224,224,224)の画像を表示する場合に画素毎に色ムラがあったとしても、測定値が低い(暗い)画素についてはRGB値を(229,226,230)等のように大きくする補正を行い、測定値が高い(明るい)画素についてはRGB値を(218,219,220)等のように小さくする補正を行うことにより、ムラ補正を行うことができる。つまり、表示ムラの程度が小さい場合には、図8Aの色空間に示される範囲内で補正が可能になる。以下では、このような場合の補正量の算出手法を説明する。

0070

例えば、図7Bに示すように、基準データにおいて、RGB値が(224,224,224)の場合、XYZ値は(557.9,562.1,843.3)であり、RGB値が(192,192,192)の場合、XYZ値は(405.7,406.8,620.1)になっているものとする。そこで、RGB値が(224,224,224)の試験画像を表示して測定した場合の測定データの測定値が(405.7≦X≦557.9,406.8≦Y≦562.1,620.1≦Z≦843.3)を満たす場合、当該測定値は図8B色空間内のいずれかのRGB値に対応する。ここで、前記の測定値が図8Cの(Xa,Ya,Za)だったとする。そして、(Xa,Ya,Za)に対応するRGB値を(Ra,Ga,Ba)として求めることができれば、補正量は下記のようになる。
Rの補正量=224−Ra 式D1
Gの補正量=224−Ga 式D2
Bの補正量=224−Ba 式D3
ここで、CIE(CIE:Commission Internationale de l'Eclairage:国際照明委員会)の表色系であるCIERGB方式、もしくは、国際標準規格であるsRGB方式に規定されているRGB値については、係数が規定された所定の3×3のマトリクスを用いることにより、XYZ値との変換が可能である。

0071

しかし、実際のディスプレイで表示されるRGB値の場合、様々な要因により(例えば液晶ディスプレイについては、光源スペクトルフィルタ特性等)、係数が規定された所定のマトリクスで変換しても、正確な変換が行われないことがある。

0072

そこで、互いに機種が同一の表示装置10同士であれば、類似の特性となるため、機種毎に代表となる基準データを予め持っておき、基準データの特性に合った変換マトリクスを用いることにより、ディスプレイに応じた変換が可能となる。本実施形態では、機種毎に基準データを作成し、各表示装置10において、構成されているディスプレイの機種の基準データをメモリ55に保持させており、基準データに応じてマトリクスを生成し、変換処理を行うようになっている(つまり、表示部14に構成されているディスプレイの機種の基準データを保持させておく必要がある)。以下、マトリクスを用いた変換処理を説明する。

0073

補正量を求める際に表示ムラのばらつきとして得られる情報は画素毎の測定値(XYZ値)であり、この測定値(測色値)から補正量を求める。具体的には、前記した規定のRGB値ではなくても、表示装置10の特性に適合するように3×3のマトリクスの係数を変更できれば、式1により補正量を求めることができる。

0074

0075

すなわち、較正処理を行なう表示装置10の機種に対応する基準データを用いて、3×3のマトリクスの係数(a〜i)(変換係数)を求めれば、測定されたXYZ値をRGB値に変換できる。そこで、係数(a〜i)を求めるには、3つのデータが必要であり、式2のようにして考える。

0076

0077

RGB値が(R1,G1,B1)の場合の基準データの値を(X1,Y1,Z1)、(R2,G2,B2)の場合の基準データの値を(X2,Y2,Z2)、(R3,G3,B3)の場合の基準データの値を(X3,Y3,Z3)とし、図8Bのように、(R1,G1,B1)=(192,224,224)、(R2,G2,B2)=(224,192,224)、(R3,G3,B3)=(224,224,192)とし、(R1,G1,B1)〜(R3,G3,B3)の値を式3に代入する。(X1,Y1,Z1)〜(X3,Y3,Z3)の値については、図7Bに示す基準データから読み取って式3に代入する。これにより、係数(a〜i)が求められる。

0078

0079

求めた係数を式1に代入し、画素毎の測定値(X,Y,Z)を式1に代入することで、図8Cの点aのRGB値である(Ra,Ga,Ba)が求まり、Ra,Ga,Baを、前述した式D1〜D3に代入することで補正量を算出できる。

0080

上記では、式2を用いてマトリクスの係数を求めたが、精度を上げるために、基準データの基準値と測定値(測色値)との差分を用いてマトリクスの係数を求めてもよい。その場合、式2を式4のように変形する。

0081

0082

そして、式2を用いて係数を求めたときと同様に、まず初めに、式4の係数(a’〜i’)を求める。この時の(△R1,△G1,△B1)は、(224−R1,224−G1,224−B1)となる。ここで、図8Bに示す値を用いれば、(R1,G1,B1)=(192,224,224)となり、(△R1,△G1,△B1)=(224−192,224−224,224−224)=(32,0,0)となる。(△R2,△G2,△B2)及び(△R3,△G3,△B3)についても同様に求めることができ、(△R2,△G2,△B2)=(0,32,0)、(△R3,△G3,△B3)=(0,0,32)となる。この場合、式4の左辺行列は、実は単位行列を32倍したものになっている。

0083

また、(△X1,△Y1,△Z1)は、RGB値が(224,224,224)の時のXYZ値と(X1,Y1,Z1)との差分であり、(△X1,△Y1,△Z1)=(557.9−X1,562.1−Y1,843.3−Z1)となる。(△X2,△X2,△X2)及び(△X3,△X3,△X3)についても同様に求めることができ、(△X2,△Y2,△Z2)=(557.9−X2,562.1−Y2,843.3−Z2)、(△X3,△Y3,△Z3)=(557.9−X3,562.1−Y3,843.3−Z3)となる。(X1,Y1,Z1)〜(X3,Y3,Z3)の値については、図7Bに示す基準データから読み取る。そして、式4の係数(a’〜i’)は、式5のようにして求めることができる(なお、△R1やΔX1等の差分値は、必ずしも正の値になる必要はなく、負の値になってもよい。しかし、基本的には、RGB値が同値もしくは大きい値の方から引くことになるため、測定データがエラー値等である場合を除き、正の値になる)。

0084

0085

式5にて求めた係数(a’〜i’)を式1の(a〜i)に代入し、RGB値が(224,224,224)の時の基本データのXYZ値(557.9,562.1,843.3)と、試験画像のRGB値が(224,224,224)の時の測定値(XYZ値)との差分を求め、この差分を式1の(X,Y,Z)に代入する。これにより、直接、補正量を求めることができる。

0086

さらにムラ補正の精度を上げたい場合、マトリクスとして高次(ここでは2次)の項を用いても良い。式6は、3×9のマトリクスを用いた変換式の例である。

0087

0088

この場合も、式7、式8のようにして、マトリクス係数を計算できる。

0089

0090

0091

このようにして、画素毎に、試験画像のRGB値(入力階調)に対する補正量を求めることができる。また、式としては記述していないが、式6〜式8についても差分値を用いてマトリクス係数を求めるようにしても良い。

0092

また、以上のようにして、図8Bに示す(R1,G1,B1)〜(R3,G3,B3)の3点に対応する基準値(基準データ)を使用して計算できるのは、RGB値が(192,192,192)および(244,244,244)を最小値および最大値とする図8Bの色空間の範囲に、測定値を示す点が入っている場合である。

0093

これに対し、測定値を示す点が図8Bの範囲に入っていない場合、例えば、図8Dに示すように、RGB値(224,224,224)の時のXYZ値(557.9,562.1,843.3)と、RGB値(255,255,255)の時のXYZ値(718.2,723.7,1089)との間の範囲に測定値を示す点がはいっているものとする(つまり、測定値が(557.9≦X≦718.2,562.1≦Y≦723.7,843.3≦Z≦1089)であったとする)。この場合、図8Dに示す(R4’,G4’,B4’)、(R5’,G5’,B5’)、(R6’,G6’,B6’)の3点に対応する基準データの値(基準値)を(X4’,Y4’,Z4’)、(X5’,Y5’,X5’)、(X6’,Y6’,X6’)とし、マトリクスを用いて同様に計算すればよい。

0094

また、図8Dの例では、RGB値(224,224,224)の点を基準として周囲の3点を参照したため、(R4’,G4’,B4’)、(R5’,G5’,B5’)、(R6’,G6’,B6’)の3点の基準データの値を用いているが、図8Eに示すように、RGB値(225,225,225)の点を基準にしてもよい。図8Eに示す例の場合、(R4,G4,B4)、(R5,G5,B5)、(R6,G6,B6)の3点の基準データの値を(X4,Y4,Z4)、(X5,Y5,X5)、(X6,Y6,X6)とし、マトリクスを用いて同様に計算すればよい。

0095

なお、図8Dの手法および図8Eの手法のいずれを用いてもよいが、RGB値(224,224,224)に対応するXYZ値(557.9,562.1,843.3)の示す点と、RGB値(225,225,225)に対応するXYZ値(718.2,723.7,1089)に示す点とのうち、測定値(XYZ値)が近い方の点を基準とすると、精度は高くなる。言い換えると、図8Dおよび図8Eに示す色空間は立方体であるため、頂点は全部で8点有り、その中で一番近い頂点を基準点とするとよい。

0096

また、以上では、表示ムラのばらつきがあまり大きくない場合を想定し、図8Aの範囲内に測定値(RGB値が(224,224,224)の試験画像を測定した場合の測定値)が存在する場合を検討したが、ばらつきが大きい場合には図8Aの範囲外に前記の測定値が存在する場合もあり得る。その場合は、図8Aの範囲以外のブロックの各々について、最大頂点(Rmax,Gmax,Bmax)と最小頂点(Rmin,Gmin,Bmin)とを検出する(最大頂点はブロック内のRGB値の最大となる組み合わせであり、最小頂点はブロック内のRGB値の最小となる組み合わせである。例えば、図8Bのブロックでは(192,192,192)が最小頂点、(224,224,224)が最大頂点になる)。そして、最大頂点および最小頂点の各々について基準データの値(XYZ値)を検出し、測定値(XYZ値)が最大頂点および最小頂点の間に収まるようなブロックを求め、そのブロック内の値を用いて、マトリクス係数を求めて計算すれば良い。

0097

なお、説明するまでもないが、RGB値が(224,224,224)の試験画像を測定した場合の測定値が含まれるブロックの最大頂点が(192,192,192)で、最小頂点が(160,160,160)である時、このブロックで計算して求めた補正量のみならず、(224,224,224)と(192,192,192)との差である(32,32,32)も補正量として加味する必要がある。

0098

また、補正量算出のために使用する基準データ(図7A図7B)は色々な方法で設定できるが、設定の仕方によっては、測定値が基準データの最大値を超えてしまい、該当するブロックを検出できないこともある(基準データ作成のための測定においての測定値の平均値を基準データとして用いると、例えばRGB値が最大値である試験画像の測定値については基準データを超えることがある。)。

0099

このような場合、ブロックの範囲外に測定値の点が位置することになってもよいので、測定値の点から最も近いブロックを選択するとよい。但し、RGB値の最大値は255であるため、補正後の値が255を超えたとしても、255で飽和となる。

0100

また、(R,G,B)=(224,224,224)の試験画像を表示して測定するときの補正量を求めた場合、画素によっては補正量が32以上になる可能性もある。例えば、補正量が40になった場合、補正後の階調値は264(224+40=264)となるが、8ビットの場合は0〜255までしか値をとることができないため、上限値を設定しておき、補正量の最大値は31(255−224=31)とする必要がある。さらには、(R,G,B)=(225,225,225)の試験画像を表示して測定したときの補正量については、さらに値を高くすることができないため、補正量は0以下になるようにする。同様に、(R,G,B)=(0,0,0)の試験画像を表示して測定したときの補正量は、さらに値を下げることができないため、補正量は0以上になるようにする。

0101

いうまでもないが、試験画像のRGB値が(0,128,255)の場合、Rの補正量は0〜255、Gの補正量は−128〜127、Bの補正量は−255〜0というように、各色成分において補正後の階調値が0〜255になるようにする必要がある。このようにすることで、全ての色成分、且つ、全ての入力階調において、補正後も0〜255の値をとることが可能になる。

0102

(ムラ補正について)
以上のようにすることで、画素毎に、27色の試験画像の各々について補正量が求められる。例えば、0、128、255の3種類の階調値から組み合わせ可能な27種類の色情報(R値G値B値の組み合わせ)について、試験画像を表示して測定する場合、図10に示すグリッド上の27個のグリッド点のRGB値(色情報)に対応する補正量が画素毎に求められる(3×3×3=27)。

0103

そこで、補正量算出部44は、27種類の色情報の夫々について色情報(RGB値)と補正量との対応関係を示した補正量情報(補正データ)を生成する。この補正量情報は画素毎に作成される。

0104

つまり、補正量情報では、表示部14にて表示し得る色情報の全て(256×256×256≒1677万通り)に対する補正量が示されるのではなく、前記した27種類の色情報についてのみ補正量が示されている。

0105

例えば、図11に示されるデータが、1画素分の補正量情報に相当する。すなわち、補正量情報には、27種類の色情報(R値、G値、B値の組み合わせ)の夫々の階調値に対する補正量が示されている。色情報は3つの色成分毎に階調値を有しているため、1画素分の補正量情報は、図11に示すように、81個の補正量を含むデータになっている(3×27=81)。

0106

そして、本実施形態では、補正量情報を補正用LUTとして記憶部26に格納し、図1に示すムラ補正部36が、補正用LUTを参照してムラ補正を行う。具体的には、以下のようにしてムラ補正が行われる。

0107

図10の27種類のグリッド点に対応する色情報を入力値とする場合、つまり補正用LUTに示される色情報(RGB値)を入力値とする場合、補正用LUTにおいて当該色情報に対応する補正量を読み出し、この補正量を用いて階調補正を行う。

0108

これに対し、図10の27種類のグリッド点に対応する色情報以外の色情報を入力値とする場合、つまり補正用LUTに示される色情報以外の色情報を入力値とする場合、図10のグリッドにおいて前記入力値を示す位置の周辺のグリッド点(図10)を検出し、検出したグリッド点の補正量を用いて補間することで、入力値の補正量を求め、階調補正を行えばよい。つまり、補正用LUTに示される補正量を補間して、入力値の補正量を求めればよい。なお、この場合の補間方法は、線形補間やスプライン補間、四面体補間等の方法でもよい。

0109

また、この時、27種類のグリッド点以外に、RGB値が(64,64,64)や(192,192,192)等の色情報についても、測定しておけば、精度の向上が見込める。例えば、27種類のグリッド点のうち、RGB値が、0または128の組み合わせとなる2×2×2=8種類の色情報に対する補正量から(64,64,64)の補正量を計算して求めた値と、追加した(64,64,64)を測定したデータから求めた補正量とを比較し、ほぼ同じ値であればグリッド点から求めた補間方法で正しいことが分かる。しかし、差が有る場合には、補間方法が適切でないため、補間方法を変えることで精度を向上させる。例えば、グレー軸で考えると、(0,0,0)(128,128,128)(255,255,255)の3点の補正量から補間するより、(0,0,0)(64,64,64)(128,128,128)(192,192,192)(255,255,255)の5点の補正量からスプライン補間で求めた方が精度は良くなる。
もちろん、測定点数が多くなれば、精度は向上するが、単純に測定数を増やすのではなく、27種類のグリッド点以外については、グレー軸の数点のみを追加するだけで良い。上記のように、27種類のグリッド点に対して、(64,64,64)(192,192,192)をグリッド点として追加する場合、グリッド点は29種類となる。更に、この29種類のグリッド点に、(32,32,32),(96,96,96),(160,160,160),(224,224,224)をグリッド点として追加したとしても、33種類のグリッド点で済む。そして、測定データから求めた各グリッド点に対応する補正量を基に、グリッド点以外の色情報に対する補正量を補間して求めることができる。

0110

なお、入力階調が255の時の補正量が0で、入力階調が254の時の補正量が1で、入力階調が253の時の補正量が2であるような場合、補正後の階調値は全て255になるという事態が生じてしまう。このような事態が生じると、階調値が途中で飽和してしまい、コントラストが無くなってしまう。そこで、色味を合わせることは必要だがコントラストも無くなってしまうのは困るというような場合、本来色味を合わせるために必要な補正量とは差が出てしまうが、入力階調が255の時の補正量が0、入力階調が254の時の補正量が1、入力階調が253の時の補正量が1というように調整することで、入力階調が255および254の時の補正後の階調値は255となるが、入力階調が253の時の補正後の階調値は254(253+1)となり、図9のように緩やかな階調を持たせるように考慮してもよい。

0111

また、図11に示す補正量情報では、0、128、255の3種類の階調値から組み合わせ可能な色情報に対応する補正量を示しているが、勿論、色情報を構成する階調値は、0、128、255以外でもよく、16、128、240の組み合わせや、32、128、224の組み合わせ等でもよい。これらの組み合わせの場合、0、128、255の3種類の階調値を選んだ時と同様に、組み合わせ以外の階調値については、補間して補正量を求めるが、各階調値において補正後の階調値が、0以下や255以上となる場合も「0以上255以下」に収まるように調整すれば良い。

0112

(マップ作成について)
全画素の補正量情報を補正用LUTとして記憶部26に記憶するとなると、1画素当たり27種類の色情報の補正量(81個のデータ)を、例えば1920画素×1080画素分記憶させる必要があり、保存すべきデータ容量が非常に大きくなる。つまり、補正量情報には、表示部14で表示され得る全ての色情報に対する補正量が示されていないとはいえ、全画素分の補正量情報を補正用LUTとして保有することはコスト等の面から現実的ではなく、補正用LUTとして記憶部26に保存する補正量情報の数を少なくする必要がある。

0113

そこで、本実施形態では、マップ出力部45が、表示部14の画素毎に生成された補正量情報をクラスタリングによって256個のグループグループ分けし、各グループから代表となる補正量情報(代表補正量情報)を抽出し(1グループあたり1つの代表補正量情報を抽出する)、代表補正量情報を補正用LUTとし、256個の補正用LUTを纏めたムラ補正マップ(図12参照)を記憶部26に保存する。図12に示すように、ムラ補正マップにおいては、各補正用LUTに固有の識別番号が割り振られている。

0114

そして、マップ出力部45は、画素毎に、当該画素の補正量情報と同じグループから抽出された補正用LUT(代表補正量情報)の識別番号を示したインデックスマップ(図13参照)を作成し、このインデックスマップをも記憶部26に記憶する。

0115

そして、ムラ補正部36は、記憶部26のインデックスマップを参照して、補正対象の画素に付されている識別番号を読み取り、当該識別番号の補正用LUTを記憶部26の補正マップから読み出して、この補正用LUTから補正量を求め、階調値の補正を行うようにする。

0116

以上の形態によれば、クラスタリングによって補正量情報のグループ分けを行っているため、同じグループに属する補正量情報同士は類似度が高くなる。それゆえ、画素の階調値の補正を行うに際し、当該画素の補正量情報を使わないものの、当該画素の補正量情報と同じグループに所属する代表補正量情報(補正用LUT)を使っていることから、当該画素の補正量情報と類似している(誤差の少ない)代表補正量情報により補正を行うことになる。よって、全ての画素についての補正量情報を記憶部26にて保持しておかなくても、補正の精度を問題のないレベルの誤差(人の目では見わけがつかないレベル)に抑制できる。

0117

また、以上の形態によれば、表示部14の画素数が1920×1080個である場合、27種類の色情報の補正量(81個のデータ)を示した補正量情報が1920×1080個生成されるが、1920×1080個の補正量情報をLUTとして記憶部26に格納しておく必要はなく、256個の補正量情報をLUTとして記憶部26に格納しておくことになる。この程度の数であればLUTとして保持してもデータ容量の点で問題になることはない(つまり保存すべきデータ容量を抑制できる)。また、記憶部26の容量によっては、保持する補正用LUTの数を128個に減らしたり、512個や1024個等のように増やしたりしてもよい。

0118

以下では、ムラ補正マップ(第1テーブル,対応関係情報)およびインデックスマップ(第2テーブル,対応関係情報)を作成するマップ出力部45について詳細に説明する。マップ出力部45は、図21に示すように、グループ生成部451、代表データ抽出部452、および、マップ生成部453を備えている。

0119

グループ生成部451は、表示部14の画素毎に生成された補正量情報を補正量算出部44から入力すると、補正量情報をクラスタリングによって256個のグループにグループ分けするブロックである。クラスタリングについて以下説明する。

0120

図20はクラスタリングの概念を示す説明図である。但し、図20は、説明の便宜上、処理対象となるデータが2次元のデータである場合のクラスタリングの概念を示したものであるが、本実施形態で行われるクラスタリングは、処理対象の補正量情報が81個の補正量からなる情報であることから、実際には81次元のデータに対するクラスタリングが行われることになる。

0121

図20の左側の図に示すように、処理対象のデータが分散しているものとする。この場合、図20の右側の図のように、破線からなる円で囲んだデータの集合を1グループとすることで、7つのグループにグループ分けできる。なお、図20の「×」は、各グループから抽出される代表データを示す。代表データは、各グループにおいて重心となる位置にあるデータである。つまり、図20は、全てのデータ(点)において、所属するグループの重心からの距離が、他のグループの重心との距離より近くなるように、グループ化されたものである。もし、自グループの重心より他のグループの重心からの距離の方が近いデータが存在する場合、再グループ化して重心を求めて、自グループの重心より他のグループの重心からの距離の方が近いデータが無くなるまで再グループ化を繰り返す。このようにグループ化を行うことで、類似度が高い補正量情報同士を同じグループに分類できる(例えば、ユークリッド距離が近いほど類似度が高い)。なお、クラスタリングついても、最短距離法、最長距離法、群平均法、ウォード法、K−means法等の様々な方法があるため、表示装置10に適切な方法を用いればよい。

0122

代表データ抽出部(代表補正データ出力手段)452は、グループ生成部451にて生成されたグループごとに、所属する補正量情報のなかから、代表となる補正量情報(「代表補正量情報」と称す)を補正用LUTとして抽出するブロックである。つまり、代表データ抽出部452は、各グループにおいて、前述した重心に相当する補正量情報(代表補正データ)を一つ抽出し、この補正量情報を、保持すべき補正用LUTとして決定しているのである。

0123

マップ生成部453は、グループ生成部451および代表データ抽出部452の処理内容を参照して、表示部14の各画素と、各画素の補正量情報の属するグループから抽出された補正用LUTとの対応関係を示すムラ補正マップおよびインデックスマップを生成するブロックである。

0124

ムラ補正マップは、図12に示すテーブルであり、代表データ抽出部452にて抽出された補正用LUTの集合であり、同図の一列分のデータが一つの補正用LUTに相当する。また、ムラ補正マップにおいては、各補正用LUTに1〜256の識別番号が付されている。つまり、ムラ補正マップは、補正用LUTの集合であるとともに、各補正用LUTと各補正用LUTの識別情報との対応関係が示されている。

0125

インデックスマップは、図13に示すテーブルであり、表示部14の各画素と、各画素の補正量情報と同じグループから抽出された補正用LUTの識別番号との対応関係を示したテーブルである。

0126

すなわち、図13のインデックスマップに基づいて各画素に付されている識別番号を特定でき、図12のムラ補正マップに基づいて前記識別番号の補正用LUTを特定できる。これらマップを活用することにより、各画素に対して使用される補正用LUTを特定できるのである。

0127

マップ生成部453は、作成したムラ補正マップおよびインデックスマップを記憶部26に保存する。そして、図1および図21に示すムラ補正部36は、ムラ補正時、記憶部26の各マップにアクセスすることで、補正しようとする補正対象画素に対応する補正用LUTを特定し、特定した補正用LUTを用いて前記補正対象画素の階調を補正するようになっている。

0128

例えば、図13のインデックスマップにおいて座標値が(1,1)の画素(最も左上の画素)は、「256」との識別番号が付されているので、この画素に対しては、図12に示すムラ補正マップのうち、識別番号「256」に対応付けられている補正用LUTが使用されることになる。

0129

以上示した実施形態によれば、表示部14の画素(例えば1920×1080画素)毎に求めた全ての補正量情報を記憶しておくのではなく、256個の補正量情報(補正用LUT)を記憶させておくので、データ容量を抑制できるメリットがある。

0130

なお、本実施形態では、例えば1920×1080画素に対して、256個の補正用LUTで対応することになるものの、各画素において適正な補正量を求めることができないという事態を抑制できる。これは、上述通り、各画素に使用される補正用LUTは、各画素において最適な補正量情報と同じグループに属するため、各画素において最適な補正量情報と類似度が高いからである(誤差が少ない)。

0131

つまり、クラスタリングにて類似とされる補正量情報を用いることにより、得られた補正量が最適補正量から僅かに誤差が生じることもあるが、僅かな誤差であれば(本来は「+8」とするべきところを「+7」になるというような誤差)、最適値にほぼ近い値に補正でき、且つ、人間の目ではそこまでの違いは分からないため、実質的に補正の精度劣化を抑制できることになる。

0132

(実施形態1の表示較正システムの利点)
つぎに、本実施形態の表示較正システム1の利点を説明する。本実施形態では、基準機による基準データ作成処理においては、第1所定数(図7Aでは729色)の試験画像(表示色)の夫々について測定を行うことで、RGB値とXYZ値との対応関係を第1所定数だけ示した基準データを作成している。これに対し、各表示装置10での較正処理においては、第1所定数より少ない第2所定数(図10では27色)の試験画像(表示色)の夫々について、測定を行うようにしている。尚、第2所定数の試験画像(表示色)は、第1所定数の試験画像(表示色)に含まれている。

0133

具体的には、本実施形態の表示較正システム1は、第1所定数(図7Aでは729色)の試験画像(表示色)の各々について、RGB値(階調データ)とXYZ値(基準値)との対応関係が示されている基準データを記憶するメモリ55を有している。そして、表示較正システム1の補正量算出部44は、前記基準データと、前記第1所定数よりも少ない第2所定数(図10では27色)の試験画像の各々を測定して得られたXYZ値(測色値)とに基づき、前記第2所定数の試験画像の各々のRGB値(階調データ)に対する補正量を求めるようになっている。これにより、較正処理の処理精度を問題ないレベルに維持しつつ較正処理の処理時間を従来よりも短縮できるという効果を奏する。

0134

また、同一機種のシステム同士であれば、階調データ(例えばRGB値)と測定値(例えばXYZ値)との対応関係(特性)が互いに近似する傾向にある。そこで、本実施形態では、同一機種で共用される基準データに示されているRGB値(色情報)とXYZ値(基準値)との対応関係から、較正処理時に試験画像を測定して得られる測定値(XYZ値)をRGB値にマトリクス変換するための係数を求めている。そして、前記試験画像を測定して得られる測定値(XYZ値)を前記係数によってRGB値に変換し、変換で得られたRGB値と前記試験画像のRGB値との差分を補正量として求めている。これにより、較正処理時に測定される測定値をRGB値へ精度よく変換でき、ひいては較正処理の精度を保つことができる。特に、本実施形態では、第1所定数(基準データ作成時の試験画像の数;729色)よりも少ない第2所定数(27色)の試験画像を用いて較正処理を行うことで較正処理時間の短縮を図っているものの、基準データに示される情報(729色)自体を削減しているわけではないため、測定値をRGB値に変換するための係数の精度を保つことができる。

0135

また、画素毎に生成した補正データを全て記憶部に格納しておくとなると、データ量が膨大になりコスト面での課題が生じる。特に、近年では、画素数の多い表示装置(例えば、フルハイビジョンや4K2K)が主流になっていることから、前記の課題が顕著化されている。これに対し、本実施形態によれば、全ての画素の補正データを記憶させず、クラスタリングによって選ばれた補正データを補正用LUTとして記憶部26に保存することで、データ容量の削減を図っている。また、クラスタリングによって補正データのグループ分けを行っているため、同じグループに属する補正データ同士は類似度が高いことになる。それゆえ、画素の階調値の補正を行うに際して当該画素の補正データを使わないが、当該画素の補正データと同じグループに所属する補正データ(補正用LUT)を使っているため、当該画素の補正データと類似している(誤差の少ない)補正データにより補正を行うことになる。よって、全ての画素についての補正データを記憶部にて保持しておかなくても、補正の精度を問題のないレベルの誤差(人の目では見わけがつかないレベル)に抑制できる。

0136

なお、本実施形態において、補正量算出部44にて出力される補正データは、補正量(調整量)を示す情報であったが、補正量ではなく、補正量によって補正された後の階調値(補正値)を示す情報であってもよい。

0137

また、以上では、クラスタリングを行うことで記憶すべき補正量情報(図11)を削減しているが、クラスタリングを行わずに、画素毎に求められた全ての補正量情報を記憶部26に記憶し、画素毎に求められた全ての補正量情報を使ってムラ補正を行ってもよい。ただし、クラスタリングを行う方が記憶データ量を抑制できるというメリットがある。

0138

〔実施形態2〕
実施形態1の手法で補正を行うと、以下に示す問題が生じる事が僅かながらある。すなわち、実施形態1では、画素毎に求めた補正量情報(図11参照)をクラスタリングにて分類しているが、一つ当たりの補正量情報に含まれている各補正値の大きさのバラつきが大きい場合、画素によってはある色情報(R,G、B)に対して適用される補正量が本来の適正値から大きく外れることもある。

0139

これは、例えば、補正量情報に含まれている各補正値の大きさのバラつきが大きい場合、第1の補正量情報と第2の補正量情報とでユークリッド距離が近くなるものの、第1の補正量情報における所定階調に対する補正量と、第2の補正量情報における所定階調に対する補正量とが大きく異なるようなケースがあり得る。このとき、第1の補正量情報と第2の補正量情報とでユークリッド距離が近いため、第1の補正量情報と第2の補正量情報とがクラスタリングで同じグループに分類され、且つ、第1の補正量情報が、グループの代表データとして抽出され、補正用LUTとして保存されることもある。そうすると、第2の補正量情報に対応する画素についても、第1の補正量情報(補正用LUT)を用いて補正することになるが、この場合、前記の所定階調に対する補正量が本来の適正値から大きく外れることになる。

0140

そこで、本実施形態では、以上の問題を抑制するための2段階補正手法を説明する。図14は、本実施形態の2段階補正の例を示す説明図である。

0141

図14の各グラフにおいて、横軸は補正前の階調値で、縦軸は補正後の階調値である。例えば、補正前の階調値が128の時、本来ならば「×」の階調値である136に直接補正すればよいのだが、補正を2段階に分け、1段階目の補正で階調値が138になるように補正し、2段階目の補正で「×」の階調値136に修正するために−2(136−138=−2)を調整する。

0142

このように、入力階調値を所望の補正値にいきなり補正するのではなく、1段階目で所望の補正値に近づける補正を行うことで、2段階目の補正における補正量(調整量)を小さな値に設定できる(例えば、+3、+2、+1、0、−1、−2、−3)。そして、2段階目の補正については、実施形態1と同様に、補正量を示す情報を画素毎に生成し、当該情報をクラスタリングで分類し、ムラ補正マップおよびインデックスマップを作成すればよい。これにより、画素毎で生成される補正量情報に示される各補正量のバラつきが小さくなるため、ある色情報(R,G、B)に対して適用される補正量が本来の適正値から大きく外れるという問題を抑制できる。

0143

つぎに、実施形態2の構成について説明する。実施形態2の表示較正システム1は、実施形態1の表示較正システムと比べ、図2および図21のマップ出力部45の代わりに図22のマップ出力部45aが備えられている点が異なるが、他の点については実施形態1の表示較正システムと同じである。そこで、以下では、マップ出力部45aについて説明し、実施形態1と同じ内容については説明を省略する。

0144

図22に示すように、マップ出力部45aは、代表値演算部61、差分出力部62、グループ生成部63、代表データ抽出部64、マップ生成部65を備える。

0145

最初に、本実施形態においても実施形態1と同様に、図2に示す補正量算出部44が、画素毎に、0、128、255を組み合わせることで設定可能な27組の色情報(RGB値)の各々について、測定値および基準データを用いて補正量を出力する。そして、補正量算出部44は、27組の色情報に対して補正量を示した補正量情報を代表値演算部61に入力することになる。

0146

図22に示す代表値演算部(代表値情報生成手段)61は、図14の符号300に示すように、表示部14の全画素について、互いに隣接する4画素(2×2画素)の組からなるブロックを設定する。つまり、例えば、表示部の画素数が1920×1080個の場合、1920×1080/4個のブロックが設定されることになる。

0147

但し、1ブロックを構成する画素数は2×2画素に限定されるものではなく、2×3画素、4×2画素等であってもよい。なお、図3Aを調整して図3Bのように測定データを拡大したような場合、図3Bに示すように隣接し合う画素同士の特性が同じになることが多いため、倍率を考慮してブロックの画素数を設定してもよい(例えば、縦、横共に3倍に拡大したのであれば、3×3画素を1ブロックとする)。

0148

さらに、代表値演算部61は、設定したブロック毎に、0、128、255を組み合わせることで設定可能な27組の色情報のうち、グレーを示す3組の色情報について、補正量から得られる補正値(補正後の階調値)の代表値を求める。ここで、3組の色情報とは、(0,0,0)(128,128,128)(255,255,255)である。例えば、図14の符号300に示される例では、ブロック内の各画素の補正値の平均値を代表値として出力している。なお、代表値は、平均値に限られるものではなく、最大値、最小値、最頻値中央値等であってもよい。

0149

そして、代表値演算部61は、画素若しくはブロック毎に、前記のグレーを示す3組の色情報((0,0,0)(128,128,128)(255,255,255))について、補正値の代表値を示した代表値テーブル(代表値情報)を作成し、記憶部26に保存する。この代表値テーブルの一例を図18Aに示す。

0150

図18Aに示す代表値テーブルでは、ブロック毎に、前記のグレーを示す3組の色情報((0,0,0)(128,128,128)(255,255,255))について、補正値の代表値が示されている。つまり、図18Aに示される1〜518400の番号は、図17に示すように各ブロックに対して割り振られている識別番号であり、この識別番号により、代表値と各ブロック(各ブロックに属する各画素)とが対応付けられている。図18Aに示される代表値テーブルが後に述べる1段階目の補正で使用されるようになっている。

0151

つぎに、図22の差分出力部62について説明する。差分出力部(差分データ出力手段)62は、表示部14の画素毎に、前記のグレーを示す3組の色情報((0,0,0)(128,128,128)(255,255,255))について、代表値と、代表値算出のために用いられた補正値との差分を算出する。この差分が、2段階目の補正における補正量(調整量)の理想値となる。

0152

さらに、差分出力部62は、補正量算出部44にて扱われた27組の色情報のうち、前記のグレーを示す3組の色情報((0,0,0)(128,128,128)(255,255,255))以外の色情報(例えば(0,128,255))についても前記の差分を算出する。

0153

但し、グレーを示す3組の色情報以外の色情報(例えば(0,128,255))については代表値が求められていないため、下記のようにして前記差分を演算する。(0,128,255)のうちのR=0については、(0,0,0)について求めたR値の補正値の代表値と、(0,128,255)について求めたR値の補正値との差分を求める。(0,128,255)のうちのG=0については、(128,128,128)について求めたG値の補正値の代表値と、(0,128,255)について求めたG値の補正値との差分を求める。

0154

つぎに、図22に示すグループ生成部63について説明する。差分出力部62の処理によって、画素毎に、図10の全グリッド点(27点)の各々についての差分値を示した差分データ(変換用データ)が作成されたことになる(この差分データは図11の補正量情報に相当するものである)。ここで、全画素分の差分データを記憶するとなるとデータ容量が膨大になる。

0155

そこで、グループ生成部(グループ生成手段)63が、クラスタリングにより、全画素分の差分データを256グループにグループ分けする。クラスタリングについては実施形態1と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。

0156

図22に示す代表データ抽出部(代表差分データ抽出手段)64は、グループ生成部63にて生成されたグループごとに、所属する差分データのなかから、代表となる差分データ(「代表差分データ」と称す)を補正用LUTとして抽出するブロックである。つまり、代表データ抽出部452は、各グループにおいて、クラスタリングにおいて重心に相当する差分データを代表差分データ(代表変換用データ)として一つ抽出し、この差分データを保持すべき補正用LUTとして決定しているのである。また、補正用LUTに示されることになる各差分は、2段階目の補正の補正量(調整量)である。

0157

マップ生成部(対応関係情報生成手段)65は、グループ生成部63および代表データ抽出部64の処理内容を参照して、表示部14の各画素と、各画素の差分データの属するグループから抽出された補正用LUTとの対応関係を示すムラ補正マップ(第2対応関係情報)およびインデックスマップ(第2対応関係情報)を生成するブロックである。ムラ補正マップおよびインデックスマップについては実施形態1と同様であるため、ここではその説明を省略する。

0158

マップ生成部65は、作成したムラ補正マップおよびインデックスマップを記憶部26に保存する。この補正マップおよびインデックスマップは、2段階目の補正で用いられることになる。

0159

つぎに、ムラ補正部36にて行われるムラ補正について説明する。ムラ補正部36は、ある階調値を入力すると、まずは、記憶部26の代表値テーブルを参照して1段階目の補正(粗調整,第1処理)を行う。具体的には、図18Aの代表値テーブルにて示されている色情報((0,0,0)(128,128,128)(255,255,255))と同一値を入力階調とする場合、代表値テーブルにて当該入力階調に対応付けられている代表値を読み出し、当該代表値を仮補正値一段階目の補正による補正値)として出力する。

0160

これに対し、図18Aの代表値テーブルにて示されている色情報((0,0,0)(128,128,128)(255,255,255))と異なる色情報を入力階調とする場合、図14のグラフに示すように、(0,0,0)(128,128,128)(255,255,255)の3点の代表値を通過する弧状のライン(破線)をプロットし、このラインを用いて入力階調と補正後階調値との対応関係を検出し、この対応関係の補正後階調値を仮補正値として出力する。

0161

なお、(0,0,0)(128,128,128)(255,255,255)の3点からのプロットでは精度が劣化すると考えられる場合、代表値演算部61の処理において、前記3点のみならず、(64,64,64)および(192,192,192)についても代表値を算出し、5点からのプロットにしてもよい(この場合、(64,64,64)および(192,192,192)についても試験画像の測定、補正量算出が必要になる)。また、3点の場合は円弧のラインをプロットするようになっていてもよいが、5点の場合は、円弧のラインを形成困難な場合もあるので、直線補間やスプライン補間にてラインを求めてもよい。

0162

また、本実施形態の映像データは8ビットであるため、階調値は0〜255になるが、図14のように円弧のラインをプロットする場合は正確な補正値を用いて計算することが望ましい。そこで、計算は、0未満や255を超える値となっても続行し、計算した後に0〜255になるように値を丸めてもよい。これにより、0や255に近い階調での補正値はより正しいものとなる。更に、映像データが8ビットであったとしても、計算は、8ビット以上(例えば、10ビットや12ビット等)で行ない、最後に計算結果を出力する時に8ビットに値を丸めるようにしても良い。

0163

以上のようにして1段階目の補正(粗調整)が行われた後、ムラ補正部36は、2段階目の補正(微調整,第2処理)を行う。具体的には、ムラ補正部36は、インデックスマップおよびムラ補正マップを参照して補正用LUTを特定し、この補正用LUTを用いて、1段階目の補正で得られた仮補正値を、本来の補正値に補正する。

0164

具体的には、補正用LUTに示されている色情報(RGB値)のなかに入力階調値(RGB値)と同じ色情報がある場合、入力階調値と同じ色情報に対応付けられている補正量を補正用LUTから読み出し、読み出した補正量を用いて前記仮補正値をさらに補正する。これに対し、補正用LUTに示されている色情報(RGB値)のなかに入力階調値(RGB値)と同じ色情報がない場合、つまり補正用LUTに示される色情報以外の色情報を入力階調とする場合、図10のグリッドにおいて前記入力階調値を示す位置の周辺のグリッド点(図10)を複数点検出し、検出したグリッド点の補正量を用いて位置関係を考慮して補間することで、入力階調に対応する補正量を求める。そして、求めた補正量を用いて、1段階目の補正で得られた仮補正値を、本来の補正値へ補正する。

0165

以上の構成によれば、1段階目の補正によって、ブロック単位で入力階調値を仮補正値へ粗調整し、2段階目の補正によって、画素毎に仮補正値を本来の補正値へ微調整するようになっている。これにより、表示ムラを補正するために必要な測定数及びデータ量を少なくするとともに、高精度で補正することができる。

0166

なお、1段階目の補正についても、図18Aに示す代表値テーブルではなく、2段階目の補正と同様にムラ補正マップ(図15A図15B)とインデックスマップ(図16)とを作成して用いることが可能である。ここで、図15Aは、色情報が3種類の場合のムラ補正マップであり、一例として、(0,0,0)、(128,128,128)、(255,255,255)の時の補正量を示している。図15Bは、色情報が5種類の場合のムラ補正マップであり、一例として、(0,0,0)、(64,64,64)、(128,128,128)、(192,192,192)、(255,255,255)の時の補正量を示している。また、色情報が9種類であれば、図15Aまたは図15Bの横方向のデータ数が、27個に増えるだけで対応できる(9×3色(RGB)=27個)。

0167

これにより、図18Aに示す代表値テーブルを用いる時よりもデータ容量を削減できる。但し、1段階目の補正については、対象とされる色情報(RGB値)が3組若しくは5組程度なので、ムラ補正マップとインデックスマップを用いずに、代表値テーブルを用いても、データ容量の点で問題が生じることは少ない。

0168

なお、本実施形態において、補正値(補正後の階調値)を補正量(調整量)としてもよいし、補正量を補正値としてもよい。例えば、階調値が128の時の補正量が「+12」の補正を行なうと良い場合、1段階目の補正で「+10」の補正量の補正を行い、2段階目の補正で、その差分である「+2」を行うようにしてもよい。

0169

〔実施形態3〕
実施形態3は、実施形態2の変形例である。実施形態2では、図18Aの代表値テーブルを用いて粗調整(1段階目補正)を行い、つぎに、クラスタリングによって作成したムラ補正マップおよびインデックスマップを用いて微調整(2段階目補正)を行う形態であったが、前記の粗調整を行っていれば前記の微調整を省略しても、ある程度の画素ムラは抑制できる。それゆえ、前記の粗調整のみを行って微調整を行わない構成でもよく、本実施形態では当該構成について説明する。

0170

実施形態3では、図22において、マップ出力部45aが省略され、代わりに、代表値テーブル生成部が備えられる。代表値テーブル生成部は、図22の代表値演算部61と同一の処理を行うブロックである。つまり、代表値テーブル生成部は、較正処理時において、補正量算出部44から全画素分の補正量情報を入力し、この補正量情報を参照して図18Aの代表値テーブルを生成し、この代表値テーブルを記憶部26に記憶させる。

0171

その後、ムラ補正部36が、記憶部26の代表値テーブルを用いて、各画素の階調を補正することになる。この点について以下具体例を用いて説明する。例えば、図18Aの1番目(1ブロック目)のR値に着目すると、入力値が0に対して出力値が0であり、入力値が128に対して出力値が129であり、入力値が255に対して出力値が254となっている(同図の太枠を参照)。そこで、これらの値を基に補間(グラフ化)を行うと、図18Bに示す補正曲線が得られる。1ブロック目について、色成分毎(RGB毎)に、図18Bに示される補正曲線を求めることで、1ブロック目に属する各画素については、求めた補正曲線で階調補正を行うことが可能になる。そして、以上の処理を全てのブロックについて行うことで、表示部14の全画素に対して補正を行うことになる。

0172

以上に示す本実施形態の補正によれば、実施形態2の粗調整(1段階目の補正)に対応する補正は行われるものの、実施形態2の微調整(2段階目の補正)に対応する補正は行われない。このような手法によっても、ある程度の表示ムラを抑制することは可能である。それゆえ、実施形態2の粗調整さえ行えば、必ずしもクラスタリングを用いた微調整まで行う必要性はない。但し、粗調整後に微調整を行うことで、表示ムラをさらに精度よく補正できる。

0173

なお、本実施形態または実施形態2にて使用される代表値テーブル(図18A)に示される色情報は3組であったが、(64,64,64)や(192,192,192)等を追加して、5組の色情報についての補正量の代表値を示すようになっていてもよい。また、(0,0,0)(64,64,64)(128,128,128)(192,192,192)(255,255,255)の5組の色情報についての代表値テーブルを作成し、あるブロックのR値について、スプライン補間等によって補正曲線を求めると図18Cのようになる。

0174

また、メモリ容量に余裕があれば、3組や5組の色情報ではなく、測定において用いた27組の色情報について、図18Aのようにブロック毎に補正量の代表値を保持すると、更に精度が向上する。この場合でも、ブロック単位でLUT(代表値テーブル)を保持することになるので、画素毎に補正用LUTを保持するよりは、データ容量を抑制できる。

0175

〔実施形態4〕
実施形態1では表示部14がディスプレイ1枚からなる例について説明したが、表示部14は複数のディスプレイから構成されるマルチディスプレイであってもよい。本実施形態では、表示部14がマルチディスプレイである場合の処理内容について説明する。

0176

表示部14がマルチディスプレイの場合であっても、基本的には、表示部14がディスプレイ1枚からなる場合と同様の方法で対応できるため、表示部14がディスプレイ1枚からなる場合と異なる箇所を以下では説明する。

0177

(測定について)
例えば表示部14が2台(縦)×2台(横)の計4台のディスプレイからなるものとすると、4台全てのディスプレイに同じ試験画像を表示し、非接触の測定器で測定可能な範囲に全台数分のディスプレイが入るように測定すれば、表示部14が1台のディスプレイからなる場合と比べて違いは無い(非接触型の面輝度計のため、測定器で測定する範囲内(画角)に4台分のディスプレイが収まっていればよい。)。

0178

(測定データの処理)
ディスプレイとディスプレイとの境界ベゼル(枠)があるため、測定データのうち、ベセルに対応する箇所にはディスプレイの画素が無いことになる。そのため、図19に示されるように黒く塗られた部分がベゼルの箇所に該当するため、この箇所を除いたデータが各ディスプレイの画素になるように、拡大して調整する必要がある。具体的には、図19の上図が測定データであり、4台のうち、左上に位置する1台目パネル対応部分の撮影画像の画素数が270(垂直)×480(水平)個であったとすると、実際のディスプレイが下図に示すとおり、1080×1920個の画素数であるため、測定データの画素数を4倍にした上で、有効箇所(べセルを除いた表示画像の部分)のデータを抽出する。

0179

(基準データ)
表示部14がマルチディスプレイの時、その構成されているディスプレイが全て同等の特性(機種)を有しているのであれば、基準データは同一のもので良い。しかしながら、互いに異なる特性(機種)同士のディスプレイが含まれているのであれば、特性に応じて基準データを変える必要がある。基準データを複数格納し、各ディスプレイと、各ディスプレイに適した基準データとの紐付けを行っておけば、特性の異なるディスプレイが混在していても、精度よくムラ補正を行なうことができる。

0180

他の処理については、ディスプレイごとで、個別に該当する測定データ及び基本データを正しく関連付けすれば、ディスプレイが複数台の時でも1台の時と同様に補正することができる。

0181

以上示した実施形態4の構成によれば、表示部14がマルチディスプレイであっても、各ディスプレイに応じた基準データを用いて較正処理を行っているため、ディスプレイとディスプレイとの境界付近の表示ムラがビジブルになるという問題を抑制できる。

0182

なお、以上示した各実施形態では、表示部14がカラー画像表示装置である場合について説明したが、勿論、モノクロ画像表示装置に対して各実施形態の構成を適用可能であり、この場合は輝度ムラが補正されるようになる。但し、モノクロ画像表示装置においては、各色成分の階調値ではなく、輝度値が扱われるため、求められる補正量や補正値も輝度値に対するものとなる。

0183

ソフトウェアによる実現例〕
以上示した実施形態の表示装置10の較正処理部35、ムラ補正部36は、集積回路ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。

0184

後者の場合、表示装置10は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形媒体」、例えば、テープディスクカード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体通信ネットワーク放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。

0185

〔まとめ〕
本発明の態様1は、較正対象の表示部(表示部14)に表示される表示色を測定して得られる測色値と、前記表示色を表示させるための階調データに対して予め設定される基準値とに基づいて、前記階調データに適用される補正量または補正値を示す補正データを前記表示部の画素毎に求める補正データ出力手段(補正量算出部44)を備えた表示較正システム(表示較正システム1)において、第1所定数の表示色の各々について、前記階調データと前記基準値との対応関係が示されている基準データを記憶する第1記憶部(メモリ55)を備え、前記補正データ出力手段は、前記基準データと、前記第1所定数よりも少ない第2所定数の表示色の各々の前記測色値とに基づき、前記第2所定数の表示色の各々の階調データに対する補正量または補正値を示した前記補正データを前記表示部の画素毎に求めることを特徴とする。

0186

本発明の態様1のように、較正処理時に、前記第1所定数よりも少ない第2の所定数の表示色について測定を行うようにしても、較正処理の精度を問題ないレベルに保つことができる。それゆえ、本発明の態様1の較正処理システムによれば、較正処理の処理精度を問題ないレベルに維持しつつ較正処理の処理時間を従来よりも短縮できるという効果を奏する。

0187

本発明の態様2は、態様1の構成に加え、前記画素毎に求められた前記補正データの全てをクラスタリングによってグループ分けするグループ生成手段(グループ生成部451)と、グループごとに、所属する補正データを基に代表補正データを求める代表補正データ出力手段(代表データ抽出部452)と、前記表示部の各画素と、各画素の補正データの属するグループの代表補正データとの対応関係を示す対応関係情報を生成する対応関係情報生成手段(マップ生成部453)と、前記対応関係情報生成手段において生成された対応関係情報を記憶する第2記憶部(記憶部26)と、補正しようとする補正対象画素に対応付けられている代表補正データを前記対応関係情報に基づいて特定し、特定した代表補正用データを用いて前記補正対象画素の階調補正を行うムラ補正手段(ムラ補正部36)とを備えたことを特徴とする。

0188

画素毎に生成した補正データを全て記憶部に格納しておくとなると、データ量が膨大になりコスト面での課題が生じる。特に、近年では、画素数の多い表示装置(例えば、フルハイビジョンや4K2K)が主流になっていることから、前記の課題が顕著化されている。これに対し、本発明の態様2によれば、代表補正データを記憶部に保存しておく必要はあるものの、全ての画素の補正データを記憶させる必要はないため、データ容量を削減できる。また、クラスタリングによって補正データのグループ分けを行っているため、同じグループに属する補正データ同士は類似度が高いことになる。それゆえ、本発明の態様2によれば、画素の階調値の補正を行うに際して当該画素の補正データを使わないが、当該画素の補正データと同じグループに所属する代表補正データを使っているため、当該画素の補正データと類似している(誤差の少ない)代表補正データにより補正を行うことになる。よって、全ての画素についての補正データを記憶部にて保持しておかなくても、補正の精度を問題のないレベルの誤差(人の目では見わけがつかないレベル)に抑制できる。以上により、本発明の態様2の表示較正システムによれば、補正の精度劣化を抑制しつつ、データ容量の膨大化によるコスト増加を抑制できる。

0189

本発明の態様3の表示較正システムは、態様2の構成に加え、前記対応関係情報は、前記代表補正データと、前記代表補正データの識別情報との対応関係を示す第1テーブルと、前記表示部の各画素と、各画素の前記補正データと同じグループに属する代表補正データの識別情報との対応関係を示した第2テーブルとからなることを特徴とする。

0190

本発明の態様3によれば、前記ムラ補正手段は、補正対象の画素に対応づけられている識別情報を第2テーブルから読み出し、つぎに、当該識別情報に対応づけられている代表補正データを第1テーブルから読み出し、この代表補正データを用いて前記補正対象の画素の階調を補正するようになっている。つまり、前記の第1テーブルおよび第2テーブルを記憶部に保存しておけば、全画素分の補正データを記憶部に保存させておく必要がなくなり、データ容量を抑制できる。

0191

また、同一機種のシステム同士であれば、階調データ(例えばRGB値)と測色値(例えばXYZ値)との対応関係(特性)が互いに近似する傾向にある。そこで、本発明の態様4の表示較正システムは、態様1〜3のいずれかの構成に加えて、前記補正データ出力手段は、前記基準データに示されている前記対応関係を参照して、前記測色値を前記階調データに変換するための変換係数を求め、前記表示色を表示させるための階調データと、前記表示色の前記測色値から前記変換係数によって変換された階調データとの差分を、前記補正量として求めることを特徴とする。これにより、較正処理時に測定される測色値を階調データ(例えばRGB値)へ精度よく変換でき、ひいては較正処理の精度を保つことができる。特に、本態様では、第1所定数(基準データ作成時の試験画像の数)よりも少ない第2所定数の試験画像を用いて較正処理を行うことで較正処理時間の短縮を図っているものの、基準データに示される情報自体を削減しているわけではないため、測定値を階調データに変換するための係数の精度を保つことができる。

0192

本発明の態様5は、表示部(表示部14)の表示ムラを補正するための階調の補正量または補正値である補正データを、前記表示部の画素毎に生成する表示較正システム(表示較正システム1)であって、前記表示部に対して複数の画素からなるブロックを設定し、ブロック内の各画素の補正データの代表値を求め、前記代表値をブロック毎若しくは画素毎に示した代表値情報を生成する代表値情報生成手段(代表値演算部61)と、前記ブロックに属する画素毎に、前記補正データと前記代表値との差分を示した差分データを生成する差分データ出力手段(差分出力部62)と、画素毎に求めた差分データをクラスタリングによってグループ分けするグループ生成手段(グループ生成部63)と、グループごとに、所属する差分データを基に、代表差分データを抽出する代表差分データ抽出手段(代表データ抽出部64)と、前記表示部の各画素と、各画素の差分データが属するグループの代表差分データとの対応関係を示した対応関係情報を生成する対応関係情報生成手段(マップ生成部65)と、前記代表値情報と前記対応関係情報とを記憶する記憶部とを備え、補正対象画素について、前記代表値情報を参照して前記代表値を出力し、前記対応関係情報を参照して前記代表差分データを出力し、出力した前記代表値および前記代表差分データを用いて、前記補正データを求めるムラ補正手段(ムラ補正部36)とを備えたことを特徴とする。

0193

本発明の態様5の構成によれば、ムラ補正のためのデータを画素毎に求めた後、求めたデータを全て記憶するのではなく、クラスタリングを用いて記憶すべきデータを削減するような場合であっても、クラスタリングのデメリット(データに含まれる個々の値のバラつきの大きさに基づく補正精度の劣化)を抑制できる。

0194

また、本発明の各態様に係る表示較正システムは、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記表示較正システムが備える各手段として動作させることにより上記表示較正システムをコンピュータにて実現させるプログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。

0195

本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。

0196

本発明は、表示装置、および、複数の表示装置を配列してなるマルチディスプレイシステム利用可能である。

0197

1表示較正システム
10表示装置
14 表示部
26 記憶部(第2記憶部)
35較正処理部
36ムラ補正部(ムラ補正手段)
44補正量算出部(補正データ出力手段)
45マップ出力部
45a マップ出力部
55メモリ(第1記憶部)
61代表値演算部(代表値情報生成手段)
62差分出力部(差分データ出力手段)
63グループ生成部(グループ生成手段)
64代表データ抽出部(代表差分データ抽出手段)
65 マップ生成部(対応関係情報生成手段)
451 グループ生成部(グループ生成手段)
452 代表データ抽出部(代表補正データ出力手段)
453 マップ生成部(対応関係情報生成手段)

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