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技術 導電性含フッ素ポリマー組成物

出願人 ダイキン工業株式会社
発明者 小松雄三寺田純平三木淳
出願日 2014年1月29日 (3年11ヶ月経過) 出願番号 2014-014423
公開日 2015年8月3日 (2年5ヶ月経過) 公開番号 2015-140400
状態 特許登録済
技術分野 高分子組成物 導電材料
主要キーワード 編み目構造 融解熱曲線 カーボンナノボール 炭素純度 パーオキサイド架橋剤 カーボンナノチューブ分散 点字ディスプレイ パーフルオロブテニルビニルエーテル

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この項目の情報は公開日時点(2015年8月3日)のものです。
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課題

優れた導電性を有する導電性含フッ素ポリマー組成物を提供する。

解決手段

含フッ素ポリマーナノカーボン材料及びイオン液体含有し、前記含フッ素ポリマーは、一般式(M):CH2=CFRf1 (M)(式中、Rf1は、炭素数1〜12の直鎖又は分岐したフルオロアルキル基である。)で示される含フッ素エチレン性単量体(M)に基づく構造単位Mを含み、構造単位Mが全構造単位に対して0.1〜100モル%であることを特徴とする導電性含フッ素ポリマー組成物。

概要

背景

有機トランジスタを利用すると、軽くて、曲げられる電子機器を作ることができる。例えば、有機トランジスタを印刷した高分子フィルムを用いることで、伸縮性のある電子人工皮膚が作られている(例えば、非特許文献1参照)。

このような伸長可能なエレクトロニクスデバイスの開発における技術課題は、機械的な耐久性電気的性能を同時に達成することである。しかしながら、通常、堅固な材料は、優れた電気的性能と、優れた制御性または安定性を示すが、機械的な耐久性は劣る。それに対して柔らかい材料は、優れた機械的特性を示すが、電気的性能は劣る。実際、炭素粒子を含む導電性ゴム導電率最大値は0.1S/cmであり、集積回路配線に利用するには小さすぎる問題がある。

そのような中で、カーボンナノチューブ特性を活かした新しい材料が提案されている。例えば、特許文献1〜5には、カーボンナノチューブとイオン液体からなるゲル状組成物、又は、カーボンナノチューブとイオン液体とにポリマー成分を加えてなるゲル状組成物が提案されている。

概要

優れた導電性を有する導電性含フッ素ポリマー組成物を提供する。含フッ素ポリマーナノカーボン材料及びイオン液体を含有し、前記含フッ素ポリマーは、一般式(M):CH2=CFRf1 (M)(式中、Rf1は、炭素数1〜12の直鎖又は分岐したフルオロアルキル基である。)で示される含フッ素エチレン性単量体(M)に基づく構造単位Mを含み、構造単位Mが全構造単位に対して0.1〜100モル%であることを特徴とする導電性含フッ素ポリマー組成物。 なし

目的

このような伸長可能なエレクトロニクスデバイスの開発における技術課題は、機械的な耐久性と電気的性能を同時に達成することである

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

含フッ素ポリマーナノカーボン材料及びイオン液体含有し、前記含フッ素ポリマーは、一般式(M):CH2=CFRf1(M)(式中、Rf1は、炭素数1〜12の直鎖又は分岐したフルオロアルキル基である。)で示される含フッ素エチレン性単量体(M)に基づく構造単位Mを含み、構造単位Mが全構造単位に対して0.1〜100モル%であることを特徴とする導電性含フッ素ポリマー組成物

請求項2

構造単位Mは、2,3,3,3−テトラフルオロプロピレンに基づく構造単位である請求項1に記載の導電性含フッ素ポリマー組成物。

請求項3

ナノカーボン材料は、カーボンナノチューブである請求項1又は2に記載の導電性含フッ素ポリマー組成物。

請求項4

含フッ素ポリマーは、フッ化ビニリデンに基づく構造単位V、ヘキサフルオロプロピレンに基づく構造単位H、テトラフルオロエチレンに基づく構造単位T、及び、構造単位Mを含み、構造単位Vが7〜15000個、構造単位Hが0〜4900個、構造単位Tが0〜6500個、構造単位Mが1〜4900個である請求項1、2又は3記載の導電性含フッ素ポリマー組成物。

請求項5

含フッ素ポリマーは、含フッ素エラストマーである請求項1、2、3又は4記載の導電性含フッ素ポリマー組成物。

技術分野

0001

本発明は、導電性含フッ素ポリマー組成物に関する。

背景技術

0002

有機トランジスタを利用すると、軽くて、曲げられる電子機器を作ることができる。例えば、有機トランジスタを印刷した高分子フィルムを用いることで、伸縮性のある電子人工皮膚が作られている(例えば、非特許文献1参照)。

0003

このような伸長可能なエレクトロニクスデバイスの開発における技術課題は、機械的な耐久性電気的性能を同時に達成することである。しかしながら、通常、堅固な材料は、優れた電気的性能と、優れた制御性または安定性を示すが、機械的な耐久性は劣る。それに対して柔らかい材料は、優れた機械的特性を示すが、電気的性能は劣る。実際、炭素粒子を含む導電性ゴム導電率最大値は0.1S/cmであり、集積回路配線に利用するには小さすぎる問題がある。

0004

そのような中で、カーボンナノチューブ特性を活かした新しい材料が提案されている。例えば、特許文献1〜5には、カーボンナノチューブとイオン液体からなるゲル状組成物、又は、カーボンナノチューブとイオン液体とにポリマー成分を加えてなるゲル状組成物が提案されている。

0005

特許第3676337号公報
特許第3880560号公報
特許第3924273号公報
特開2004−255481号公報
特開2005−176428号公報

先行技術

0006

Proc.Natl.Acad.Sci.USA.102,12321,2005

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、従来のゲル状組成物から得られる材料においても、電子回路構成材料として利用できる程度に十分な導電性を与えるには至っていない。

0008

本発明の目的は、優れた導電性を有する導電性含フッ素ポリマー組成物を提供することである。

課題を解決するための手段

0009

本発明は、含フッ素ポリマーナノカーボン材料及びイオン液体を含有し、上記含フッ素ポリマーは、一般式(M):
CH2=CFRf1
(M)
(式中、Rf1は、炭素数1〜12の直鎖又は分岐したフルオロアルキル基である。)で示される含フッ素エチレン性単量体(M)に基づく構造単位Mを含み、構造単位Mが全構造単位に対して0.1〜100モル%であることを特徴とする導電性含フッ素ポリマー組成物である。

0010

上記構造単位Mは、2,3,3,3−テトラフルオロプロピレンに基づく構造単位であることが好ましい。

0011

上記ナノカーボン材料は、カーボンナノチューブであることが好ましい。

0012

上記含フッ素ポリマーは、フッ化ビニリデンに基づく構造単位V、ヘキサフルオロプロピレンに基づく構造単位H、テトラフルオロエチレンに基づく構造単位T、及び、構造単位Mを含み、構造単位Vが7〜15000個、構造単位Hが0〜4900個、構造単位Tが0〜6500個、構造単位Mが1〜4900個であることが好ましい。

0013

上記含フッ素ポリマーは、含フッ素エラストマーであることが好ましい。

発明の効果

0014

本発明の導電性含フッ素ポリマー組成物は、上記構成を有することによって、優れた導電性を有する。

0015

本発明の導電性含フッ素ポリマー組成物は、含フッ素ポリマー、ナノカーボン材料及びイオン液体を含有し、上記含フッ素ポリマーは、一般式(M):
CH2=CFRf1 (M)
(式中、Rf1は、炭素数1〜12の直鎖又は分岐したフルオロアルキル基である。)で示される含フッ素エチレン性単量体(M)に基づく構造単位Mを含み、構造単位Mが全構造単位に対して0.1〜100モル%である。
本発明の導電性含フッ素ポリマー組成物は、上記特定の含フッ素ポリマーを含むものであるため、優れた導電性を有する。また、本発明の導電性含フッ素ポリマー組成物は、優れた弾性伸長性)をも有する。
本発明の導電性含フッ素ポリマー組成物は、電子回路の構成材料、例えば、配線材料として用いるのに十分な導電性と、エラストマー材料にも劣らない弾性とを有し、フレキシブルエレクトロニクスの実現が可能となる伸長可能なエレクトロニクスデバイスを与えることができる。
以下に、本発明を詳細に説明する。

0016

(含フッ素ポリマー)
上記含フッ素ポリマーは、一般式(M):
CH2=CFRf1 (M)
(式中、Rf1は、炭素数1〜12の直鎖又は分岐したフルオロアルキル基である。)で示される含フッ素エチレン性単量体(M)に基づく構造単位Mを含み、構造単位Mが全構造単位に対して0.1〜100モル%である。

0017

本発明の導電性含フッ素ポリマーがより優れた導電率を有することから、上記含フッ素ポリマーは、上記構造単位Mが全構造単位に対して1モル%以上であることが好ましく、5モル%以上であることがより好ましく、10モル%以上であることが更に好ましい。
また、本発明の導電性含フッ素ポリマー組成物が優れた弾性(伸長性)を有することから、上記含フッ素ポリマーは、構造単位Mが、全構造単位に対して90モル%以下であることが好ましく、85モル%以下であることがより好ましく、80モル%以下であることが更に好ましい。

0018

上記含フッ素エチレン性単量体(M)は、上記Rf1が直鎖のフルオロアルキル基である単量体が好ましく、Rf1が直鎖のパーフルオロアルキル基である単量体がより好ましい。

0019

本発明の導電性含フッ素ポリマーがより優れた導電率を有することから、上記構造単位Mは、下記一般式:
CH2=CF(CF2)mF
(式中、mは1〜7の整数である。)で示される単量体に基づく構造単位であることが好ましい。上記mは、1〜5の整数であることがより好ましく、1〜3の整数であることが更に好ましい。

0020

上記含フッ素エチレン性単量体(M)としては、CH2=CFCF3、CH2=CFCF2CF3、CH2=CFCF2CF2CF3、CH2=CFCF2CF2CF2CF3等があげられ、なかでも、本発明の導電性含フッ素ポリマーがより優れた導電率を有することから、CH2=CFCF3で示される2,3,3,3−テトラフルオロプロペンであることが好ましい。
すなわち、上記構造単位Mは、2,3,3,3−テトラフルオロプロピレンに基づく構造単位であることが好ましい。

0021

上記含フッ素ポリマーは、構造単位Mが100モル%である含フッ素エチレン性単量体(M)の単独重合体であってもよいが、導電性含フッ素ポリマー組成物の弾性を向上できることから、上記含フッ素エチレン性単量体(M)と共重合可能な単量体(A)に基づく構造単位Aを含むものであることが好ましい。
上記含フッ素ポリマーは、全構造単位に対して0〜99.9モル%の構造単位(A)を有する。

0022

本発明の導電性含フッ素ポリマーがより優れた弾性を有することから、上記含フッ素ポリマーは、上記構造単位Aが全構造単位に対して1モル%以上であることが好ましく、5モル%以上であることがより好ましく、10モル%以上であることが更に好ましく、15モル%以上であることが特に好ましく、20モル%以上であることが殊更に好ましい。
また、本発明の導電性含フッ素ポリマー組成物が優れた導電性を有することから、上記含フッ素ポリマーは、構造単位Aが、全構造単位に対して99モル%以下であることが好ましく、95モル%以下であることがより好ましく、90モル%以下であることが更に好ましく、85モル%以下であることが特に好ましく、80モル%以下であることが殊更に好ましい。

0023

上記含フッ素エチレン性単量体(M)と共重合可能な単量体(A)は、含フッ素単量体(a1)であってもよいし、非フッ素系の単量体(a2)であってもよいが、導電性と共重合性が優れることから、単量体(A)は、少なくとも含フッ素単量体(a1)を含むことが好ましい。

0024

上記含フッ素単量体(a1)としては、フッ化ビニル系単量体含フッ素メタアクリル系単量体含フッ素スチレン系単量体などがあげられる。
これらの単量体は、上記含フッ素ポリマーが、ラジカル重合などの付加重合系のポリマーである場合に好ましい。

0025

上記フッ化ビニル系単量体としては、例えば、テトラフルオロエチレン(TFE)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、トリフルオロエチレン(TrFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、フッ化ビニリデン(VdF)、CH2=CHF(VF)などのフルオロオレフィン系単量体;パーフルオロブテニルビニルエーテルパーフルオロアリルビニルエーテル、パーフルオロ−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール、パーフルオロ−1,3−ジオキソール、CF2=CFO(CF2)nF(nは1〜10の整数)などのフルオロビニルエーテル系単量体;CH2=CFCF2O[CF(CF3)CF2]nOCF(CF3)COOR(nは0〜10の整数;Rは水素原子、水素原子またはハロゲン原子置換されていてもよいアルキル基)、CH2=CFCF2O[CF(CF3)CF2]nOCF(CF3)CH2OR(nは0〜10の整数;Rは水素原子、水素原子またはハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基)、CH2=CFCF2O[CF(CF3)CF2]nOCHFCF3(nは0〜10の整数)、CH2=CFCF2O[CF(CF3)CF2]nOCF=CF2(nは0〜10の整数)などのフルオロアリルエーテル系単量体などの1種または2種以上があげられる。
上記Rは、炭素数1〜8のハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基であることが好ましい。

0026

上記含フッ素(メタ)アクリル酸系単量体としては、CH2=CFCO2R(Rは水素原子、水素原子またはハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基)、CH2=C(CF3)CO2R(Rは水素原子、水素原子またはハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基)などがあげられる。
上記Rは、炭素数1〜8のハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基であることが好ましい。

0027

上記含フッ素スチレン系単量体としては、CH2=CFC6X5(Xは、独立して、HまたはF)、CH2=C(CF3)C6X5(Xは、独立して、HまたはF)などがあげられる。

0028

上記含フッ素単量体(a1)としては、含フッ素ポリマーの調製が容易なことから、フッ化ビニル系単量体が好ましく、フルオロオレフィン系単量体であることがより好ましい。上記含フッ素単量体(a1)は、1種又は2種以上を用いることができる。
上記含フッ素単量体(a1)としては、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、及び、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)(PAVE)からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。また、少なくともフッ化ビニリデンを含むことが好ましい。
上記PAVEとしては、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)、パーフルオロ(エチルビニルエーテル)、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)、パーフルオロ(ブチルビニルエーテル)等が挙げられる。

0029

例えば、上記含フッ素ポリマーは、VdFに基づく構造単位V、HFPに基づく構造単位H、TFEに基づく構造単位T、及び、構造単位Mを含み、構造単位Vが5〜90モル%、構造単位Hが0〜40モル%、構造単位Tが0〜40モル%、構造単位Mが5〜90モル%であることが好ましい。
より好ましくは、構造単位Vが40〜80モル%、構造単位Hが0〜30モル%、構造単位Tが0〜30モル%、構造単位Mが10〜60モル%である。

0030

また、上記含フッ素ポリマーは、VdFに基づく構造単位V、HFPに基づく構造単位H、TFEに基づく構造単位T、及び、構造単位Mを含み、構造単位Vが7〜15000個、構造単位Hが0〜4900個、構造単位Tが0〜6500個、構造単位Mが1〜4900個であることも好ましい。
また、上記含フッ素ポリマーでは、構造単位Vが20〜15000個、構造単位Hが0〜5500個、構造単位Tが0〜5500個、構造単位Mが5〜4900個であることも好ましい。

0031

上記非フッ素系の単量体(a2)としては、例えば、エチレンプロピレン、アルキルビニルエーテル、イソブチレン、1,3−ブタジエン塩化ビニル塩化ビニリデン、2−クロロ−1,3−ブタジエン、酢酸ビニルプロピオン酸ビニル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、スチレン、p−ビニルベンゼンスルホン酸ビニルピリジンエチレンオキシドプロピレンオキシドなどが例示できる。

0032

上記含フッ素ポリマーは特に限定されるものではなく、含フッ素エラストマー、含フッ素樹脂含フッ素ポリエーテルなどを用いることができる。
本発明の導電性含フッ素ポリマー組成物が優れた弾性を有することから、上記含フッ素ポリマーは、含フッ素エラストマーであることが好ましい。
上記含フッ素エラストマーは、通常、主鎖を構成する炭素原子結合しているフッ素原子を有し、且つゴム弾性を有する非晶質の重合体からなる。含フッ素エラストマーは、通常、明確な融点を有しないものである。

0033

上記含フッ素ポリマーとしては、VdF系含フッ素エラストマー(1)、TFE/プロピレン系含フッ素エラストマー(2)、TFE/プロピレン/VdF系含フッ素エラストマー(3)、エチレン/HFP系含フッ素エラストマー(4)、エチレン/HFP/VdF系含フッ素エラストマー(5)、エチレン/HFP/TFE系含フッ素エラストマー(6)、フルオロシリコーン系含フッ素エラストマー(7)、フルオロホスファゼン系含フッ素エラストマー(8)などがあげられる。
これらをそれぞれ単独で、または本発明の効果を損なわない範囲で任意に組み合わせて用いることができるが、この中でも優れた導電性を示すことから、VdF系含フッ素エラストマーを用いることが好ましい。

0034

上記VdF系含フッ素エラストマー(1)は、少なくともVdFに基づく構造単位A1、及び、含フッ素エチレン性単量体(M)に基づく構造単位Mを含む共重合体である。
上記VdF系エラストマー(1)は、VdF及び含フッ素エチレン性単量体(M)と共重合可能な含フッ素エチレン性単量体(A2)に基づく構造単位A2を含むものであってもよい。
また、上記VdF系含フッ素エラストマー(1)は、VdF、含フッ素エチレン性単量体(M)及び含フッ素エチレン性単量体(A2)と共重合可能な非フッ素系のエチレン性単量体(A3)に基づく構造単位A3を含むものであってもよい。

0035

上記VdF系含フッ素エラストマー(1)としては、VdF/HFP系含フッ素エラストマー、VdF/HFP/TFE系含フッ素エラストマー、VdF/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)(PAVE)/TFE系含フッ素エラストマー、VdF/PAVE/HFP系含フッ素エラストマー、VdF/CTFE系含フッ素エラストマー、VdF/CTFE/TFE系含フッ素エラストマー等が挙げられる。

0036

上記VdF系含フッ素エラストマー(1)は、構造単位M及び構造単位A1を含む共重合体であり、構造単位A1と構造単位Mの合計100モル%に対して、構造単位A1を45〜85モル%、構造単位Mを55〜15モル%含む共重合体が好ましく、構造単位A1を50〜80モル%、構造単位Mを50〜20モル%含む共重合体であることがより好ましい。
上記VdF系含フッ素エラストマー(1)は、VdF系含フッ素エラストマー(1)を構成する構造単位が、構造単位M及び構造単位A1のみからなる共重合体であってもよいし、更に、上記構造単位A2又は上記構造単位A3を含む共重合体であってもよい。構造単位A2及び構造単位A3の含有量は、構造単位A1と構造単位Mの合計100モル%に対して、0〜20モル%であることが好ましい。

0037

上記含フッ素エチレン性単量体(A2)としては、VdF及び含フッ素エチレン性単量体(M)、並びに、必要に応じて上記非フッ素系のエチレン性単量体(A3)と共重合可能な単量体であればいかなるものでもよいが、例えば、テトラフルオロエチレン(TFE)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、トリフルオロエチレン(TrFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、3,3,3−トリフルオロプロピレン、1,3,3,3−テトラフルオロプロピレン、1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピレン、トリフルオロブテンヘキサフルオロイソブテン、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)(PAVE)、フッ化ビニルなどの含フッ素単量体があげられる。これらのなかでも、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、及び、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)からなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。
上記含フッ素エチレン性単量体(A2)としては、1種又は2種以上を利用できる。

0038

上記非フッ素系のエチレン性単量体(A3)としては、VdF及び含フッ素エチレン性単量体(M)、並びに、必要に応じて上記含フッ素エチレン性単量体(A2)と共重合可能な単量体であればいかなるものでもよく、例えば、エチレン、プロピレン、アルキルビニルエーテルなどの上記非フッ素系の単量体(a2)として例示したものを用いることができる。

0039

上記VdF系フッ素エラストマー(1)としては、VdF/2,3,3,3−テトラフルオロプロピレンエラストマー、VdF/HFP/2,3,3,3−テトラフルオロプロピレンエラストマー、VdF/TFE/2,3,3,3−テトラフルオロプロピレンエラストマー、VdF/HFP/TFE/2,3,3,3−テトラフルオロプロピレンエラストマー、VdF/PAVE/2,3,3,3−テトラフルオロプロピレンエラストマー、VdF/TFE/PAVE/2,3,3,3−テトラフルオロプロピレンエラストマー、VdF/HFP/PAVE/2,3,3,3−テトラフルオロプロピレンエラストマー、及び、VdF/HFP/TFE/PAVE/2,3,3,3−テトラフルオロプロピレンエラストマーからなる群より選択される少なくとも1種のエラストマーが好ましい。

0040

上記VdF/2,3,3,3−テトラフルオロプロピレンエラストマーは、VdF/2,3,3,3−テトラフルオロプロピレンが、45〜85/55〜15(モル%)であることが好ましく、50〜80/50〜20(モル%)であることがより好ましい。

0041

上記VdF/HFP/2,3,3,3−テトラフルオロプロピレンエラストマーは、VdF/HFP/2,3,3,3−テトラフルオロプロピレンが、40〜80/5〜35/10〜35(モル%)であることが好ましく、40〜80/10〜35/10〜35(モル%)であることがより好ましい。

0042

上記VdF/TFE/2,3,3,3−テトラフルオロプロピレンエラストマーは、VdF/TFE/2,3,3,3−テトラフルオロプロピレンが、40〜80/3〜30/10〜40(モル%)であることが好ましい。

0043

上記VdF/HFP/TFE/2,3,3,3−テトラフルオロプロピレンエラストマーは、VdF/HFP/TFE/2,3,3,3−テトラフルオロプロピレンが、40〜80/5〜40/3〜30/5〜40(モル%)であることが好ましい。

0044

上記VdF/PAVE/2,3,3,3−テトラフルオロプロピレンエラストマーは、VdF/PAVE/2,3,3,3−テトラフルオロプロピレンが、65〜90/5〜35/5〜35(モル%)であることが好ましい。

0045

上記VdF/TFE/PAVE/2,3,3,3−テトラフルオロプロピレンは、VdF/TFE/PAVE/2,3,3,3−テトラフルオロプロピレンが、40〜80/3〜30/5〜40/5〜40(モル%)であることが好ましい。

0046

上記VdF/VdF/HFP/PAVE/2,3,3,3−テトラフルオロプロピレンエラストマーは、VdF/HFP/PAVE/2,3,3,3−テトラフルオロプロピレンが、65〜90/3〜25/3〜25/3〜25(モル%)であることが好ましい。

0047

上記VdF/HFP/TFE/PAVE/2,3,3,3−テトラフルオロプロピレンエラストマーは、VdF/HFP/TFE/PAVE/2,3,3,3−テトラフルオロプロピレンが、40〜90/0〜25/0〜40/0〜40/3〜35(モル%)であることが好ましく、40〜80/3〜25/3〜40/3〜25/3〜25(モル%)であることがより好ましい。

0048

上記VdF系含フッ素エラストマーとしては、中でも、VdF/2,3,3,3−テトラフルオロプロピレンエラストマー系エラストマー、VdF/HFP/2,3,3,3−テトラフルオロプロピレンエラストマー系エラストマー、VdF/TFE/2,3,3,3−テトラフルオロプロピレンエラストマー、及び、VdF/HFP/TFE/2,3,3,3−テトラフルオロプロピレンエラストマーからなる群より選択される少なくとも1種のエラストマーがより好ましい。
例えば、上記VdF系含フッ素エラストマーは、VdFに基づく構造単位V、HFPに基づく構造単位H、TFEに基づく構造単位T、及び、構造単位Mを含み、構造単位Vが40〜80モル%、構造単位Hが0〜30モル%、構造単位Tが0〜30モル%、構造単位Mが10〜60モル%であることが好ましい。但し、上記構造単位V、H、T及びMの割合は、エラストマー組成を形成するものである。

0049

また、上記VdF系含フッ素エラストマーは、VdFに基づく構造単位V、HFPに基づく構造単位H、TFEに基づく構造単位T、及び、構造単位Mを含み、構造単位Vが7〜15000個、構造単位Hが0〜4900個、構造単位Tが0〜6500個、構造単位Mが1〜4900個であることも好ましい。但し、上記構造単位V、H、T及びMの割合は、エラストマー組成を形成するものである。
また、上記含フッ素ポリマーでは、構造単位Vが20〜15000個、構造単位Hが0〜5500個、構造単位Tが0〜5500個、構造単位Mが5〜4900個であることも好ましい。

0050

上記含フッ素ポリマーの数平均分子量は、500以上が好ましく、1000以上がより好ましく、5000以上がさらに好ましい。
500未満であると、架橋による3次元網目構造の形成が困難となる傾向があり、また、含フッ素ポリマーの末端にあるモノマーの構造単位が一定にならず、それにより化学的安定性が変化する傾向がある。
また、上記含フッ素ポリマーの数平均分子量は、溶剤に対する溶解性が良好であるという点から、1000000以下が好ましく、300000以下がさらに好ましい。
上記数平均分子量はゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)法により測定する値である。

0051

上記含フッ素ポリマーは、加工性が良好な点から、ムーニー粘度(ML1+10(121℃))が5〜140であることが好ましく、10〜120であることがより好ましく、20〜100であることが更に好ましい。
上記ムーニー粘度は、ASTM−D1646およびJIS K6300に準拠して測定した値である。

0052

上記含フッ素ポリマーが含フッ素樹脂である場合、含フッ素ポリマーは融点を有する。上記含フッ素樹脂の融点は、100〜350℃であることが好ましい。
上記融点は、示差走査熱量測定DSC)装置(例えば、セイコー社製)を用い、10℃/分の速度で昇温したときの融解熱曲線における極大値に対応する温度として求める。

0053

上記含フッ素ポリマーの製造方法としては、公知のヨウ素移動重合法や、特開昭63−159336号公報記載の末端基カルボン酸塩を有する含フッ素ポリマーからの脱炭酸ヨウ素化などが利用できる。

0054

上記含フッ素ポリマー、特にVdF系含フッ素エラストマーの製造方法としては、得られる重合体の分子量分布が狭く、分子量の制御が容易である点から、公知のヨウ素移動重合法が特に好ましい。また、ヨウ素移動重合法によれば、末端にヨウ素原子を容易に導入することができる。
ヨウ素移動重合法の例としては、実質的に無酸素下で、ヨウ素および/または臭素化合物、好ましくはジヨウ素および/またはジ臭素化合物の存在下に、上記の含フッ素ポリマーを構成する単量体と、要すれば架橋部位を与える単量体を加圧下で撹拌しながらラジカル開始剤の存在下、水媒体中での乳化重合あるいは溶液重合を行う方法があげられる。
使用するヨウ素または臭素化合物の代表例としては、例えば、式(2):
R1IxBry (2)
(式中、xおよびyはそれぞれ0〜2の整数であり、かつ1≦x+y≦2を満たすものであり、R1は炭素数1〜8の飽和もしくは不飽和のフルオロ炭化水素基またはクロロフルオロ炭化水素基、または炭素数1〜3の炭化水素基であり、酸素原子を含んでいてもよい)で示される化合物などをあげることができる。このようなヨウ素化合物を用いて得られる含フッ素ポリマーの末端には、ヨウ素原子または臭素原子が導入される(例えば、特開昭53−125491号公報および特開昭63−304009号公報参照)。
また、連鎖移動剤として、特開平3−52907号公報によるアルカリまたはアルカリ土類金属のヨウ素化合物および/または臭化物を使用できる。ヨウ素および/または臭素を含む連鎖移動剤と関連して、酢酸エチルマロン酸ジエチルのような従来技術で公知の連鎖移動剤も使用できる。

0055

(ナノカーボン材料)
上記ナノカーボン材料とは、少なくとも1つの部分がナノレベル(0.1〜1000nm)の構造粒子状シート状、層状、針状、棒状、繊維状又は筒状)を有するナノカーボン材料を意味する。
上記ナノカーボン材料としては、フラーレングラフェンカーボンナノボールカーボンブラック)、カーボンナノホーンカーボンナノファイバー、カーボンナノチューブ等が挙げられる。
なお、これらのナノカーボン材料としては、化学工業56巻、P50−62(2005)に記載されるものや、Langmuir、11巻、P3682−3866(1995)に記載のもの等も挙げられる。
ナノカーボン材料としては、これらのうち1種または2種以上を選択して用いることができる。
上記ナノカーボン材料としては、高い導電率が得られることから、フラーレン、グラフェン、カーボンナノボール(カーボンブラック)、カーボンナノホーン、カーボンナノファイバー、及び、カーボンナノチューブからなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、カーボンナノファイバー及びカーボンナノチューブからなる群より選択される少なくとも1種がより好ましく、カーボンナノチューブが特に好ましい。

0056

上記カーボンナノチューブとしては、単層カーボンナノチューブ(SWNT)および多層カーボンナノチューブ(MWNT)のいずれをも適宜用いることができる。
高導電性を持ち、かつ高い伸長率を持つ導電性含フッ素ポリマー組成物を実現するためには、カーボンナノチューブが長いこと、純度が高いこと、及び、比表面積が高いことが好ましい。この観点から、カーボンナノチューブとしては、単層カーボンナノチューブがより好ましい。
高導電性、高い伸長率を得るためには、導電性含フッ素ポリマー組成物中のカーボンナノチューブのネットワーク編み目構造)が長いカーボンナノチューブにより構成された場合、より電気を通す経路が多く形成でき、かつ伸長した場合においてもネットワークがより破壊されにくいため、カーボンナノチューブは、長さが1μm以上のものを使用することが好ましい。
一般的に長いカーボンナノチューブはより分散性が低くなり導電性含フッ素ポリマー組成物の製造が困難となる。カーボンナノチューブの長さに上限はないが、特に長さが10cm以下の長さのカーボンナノチューブは分散性が良く、高純度のものが得やすく、高導電性、高い伸長率を得る上で好ましい。
カーボンナノチューブは、ナノスケール直径をもちつつ、長さが長いものである。このように、非常に細長ナノマテリアルのために、一本一本の長さを測定することは非常に困難である。本発明の場合、適宜、イオン性液体溶媒、含フッ素ポリマー等を含むカーボンナノチューブ分散液有機溶媒等で薄く希釈して基板上に滴下し、走査型原子間力顕微鏡等で観察し、一本一本のカーボンナノチューブの長さではなく、バンドルの長さを測定することにより評価可能である。

0057

上記ナノカーボン材料の純度は高純度であることが望ましい。金属などの不純物を含んで炭素純度が90%に満たないと、金属不純物が製造プロセス中に凝集し、導電性含フッ素ポリマー組成物が脆くなるため、高導電性、高い伸長率を得ることが困難となる。これらの点から、ナノカーボン材料の純度は、炭素純度で90%以上であることが好ましい。高導電性、高い伸長率を得る上での純度に上限はない。
上記炭素純度は、蛍光X線を用いた元素分析結果より求めることができる。

0058

上記ナノカーボン材料は、イオン液体と含フッ素ポリマーとの界面が多くなり相互作用しやすいため、高比表面積であることが好ましく、比表面積が600m2/g以上のものが好ましい。
上記比表面積は、BET法に準拠した方法で求めることができる。

0059

(イオン液体)
上記イオン液体としては、特に制限はないが、含フッ素ポリマーとの相溶性、およびナノカーボン材料と親和性が高く、分散処理をした際にゲル状となるものが好ましい。
上記イオン液体は、カチオンアニオンからなるものである。カチオンとアニオンの種類あるいはその組み合わせによって、含フッ素ポリマーとの相溶性や、カーボンナノチューブとの親和性を制御することができる。

0060

上記イオン液体のカチオンとしては、イミダゾリウム塩イミダゾリニウム塩ピロリジニウム塩ピリジニウム塩アンモニウム塩ホスホニウム塩スルホニウム塩及びこれらの誘導体からなる群より選択される少なくとも1種の塩であることが好ましい。
カチオンの具体例としては、たとえば1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1−アリル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1,3−ジメチルイミダゾリウムカチオン、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1−メチルピリジニウムカチオン、1−エチルピリジニウムカチオン、1−ブチルピリジニウムカチオン、1−ヘキシルピリジニウムカチオン、1−ブチル−1−メチルピロリジニウムカチオン、1−メチル−1−プロピルピロリジニウムカチオン、1−ブチル−1−メチルピペリジニウムカチオン、1−メチル−1−プロピルピペリジニウムカチオン、N,N,N−トリメチル−N−プロピルアンモニウムカチオンなどが挙げられる。

0061

上記イオン液体のアニオンとしては、テトラフルオロホウ酸アニオンヘキサフルオロリン酸アニオン、ビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸アニオン、過塩素酸アニオントリス(トリフルオロメタンスルホニル)炭素酸アニオン、トリフルオロメタンスルホン酸アニオン、ジシアンアミドアニオン、トリフルオロ酢酸アニオン、有機カルボン酸アニオン及びハロゲンイオンより選ばれる少なくとも1種が好ましい。

0062

上記イオン液体として具体的には、例えば、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(BMIFSI)、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート(BMIBF4)、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスファート(BMIPF6)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(EMITFSI)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート(EMIBF4)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスファート(EMIPF6)等が好ましい。

0063

(導電性含フッ素ポリマー組成物)
本発明の導電性含フッ素ポリマー組成物は、伸長性と導電性が優れることから、ナノカーボン材料の含有量が、含フッ素ポリマー100質量部に対して、0.2〜70質量部であることが好ましく、より好ましくは1.0〜60質量部である。

0064

本発明の導電性含フッ素ポリマー組成物は、伸長性と導電性が優れることから、イオン液体の含有量が、含フッ素ポリマー100質量部に対して、1.0〜180質量部であることが好ましく、より好ましくは5.0〜120質量部である。

0065

本発明の導電性含フッ素ポリマー組成物は、上記含フッ素ポリマー、ナノカーボン材料及びイオン液体のみからなるものであってもよいし、伸長性を制御するために、本発明の効果を損なわない範囲で、上記含フッ素ポリマー、ナノカーボン材料及びイオン液体以外の添加剤を含有してもよい。
上記添加剤としては、パーオキサイド架橋剤ポリオール架橋剤、ポリアミン加硫剤等の架橋剤、架橋系触媒等が挙げられる。具体的には、ポリオール架橋剤(ビスフェノールAF、Riedel dehaen社製)、ポリオール架橋剤(信越化学工業社製、商品名X−65−497)、ポリオール架橋系触媒(住友スリエム社製、商品名FC2172)、アミン架橋剤(ダイキン工業社製、商品名V−3)、酸化マグネシウム水酸化カルシウム、パーオキサイド架橋剤(信越化学工業社製、商品名C8−A)、パーオキサイド架橋剤(日本化成社製、商品名タイク)、パーオキサイド架橋系触媒(日油社製、パーヘキサ25B)などが挙げられる。
上記添加剤の含有量の合計は、含フッ素ポリマー組成物の全量100質量%に対して、20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。
すなわち、本発明の含フッ素ポリマー組成物は、含フッ素ポリマー、ナノカーボン材料及びイオン液体の合計量が80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましい。

0066

本発明の導電性含フッ素ポリマー組成物は導電性に優れることから、配線材料として好適に使用することができる。また、伸長性にも優れることから、特にフレキシブルな電子機器の配線材料として好適である。本発明の導電性含フッ素ポリマー組成物から形成される配線も本発明の一つである。
上記配線は、例えば、本発明の導電性含フッ素ポリマーまたは、導電性含フッ素ポリマーを有機溶剤混合させて、塗布、印刷、押し出し、キャスト射出等の公知の方法を使用することにより形成することができる。

0067

本発明の導電性含フッ素ポリマー組成物は、種々の用途に使用できるが、軽くて曲げられる電子機器の配線材料として好適で、公知の電子部品に使用することできる。CMOS電子回路、トランジスタ、集積回路、有機トランジスタ、発光素子アクチュエータメモリセンサコイルコンデンサー抵抗等の電子部品が挙げられる。これを用いることにより、太陽電池、各種ディスプレイ、センサ、アクチュエータ、電子人工皮膚、シート型スキャナー、点字ディスプレイワイヤレス電力伝送シート等のフレキシブルな電子機器が得られる。

0068

つぎに本発明を実施例をあげて説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。

0069

合成例1(VdF/2,3,3,3−テトラフルオロプロピレン共重合体(含フッ素エラストマー)の合成)
300mLのステンレス製オートクレーブに、1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン(300g)、およびビス(ノルマルプロピル)パーオキシジカーボネートの50重量%メタノール溶液(2.41g)を入れドライアイス/メタノール溶液で冷却し、系内を窒素ガスで3回置換した。その後、フッ化ビニリデン(VdF)(12.1g;190mmol)と2,3,3,3−テトラフルオロプロピレン(9.6g;84.0mmol)を導入し、40℃に昇温して、12時間攪拌させた。反応の進行とともに、系内のゲージ圧が反応前の0.48MPaから12時間後に0.17MPaまで低下した。
この時点未反応モノマーを放出し、析出した固形物取り出し、アセトン溶解させ、ついでヘキサントルエン混合溶剤(ヘキサン/トルエン=50/50(質量比))で再沈殿させることにより共重合体を分離した。この共重合体を恒量になるまで真空乾燥し、共重合体(16.9g)を得た。
この共重合体の組成比は、1H−NMR分析および19F−NMR分析により分析したところ、VdF/2,3,3,3−テトラフルオロプロピレンが77/23(モル%)の含フッ素エラストマーであった。また、テトラヒドロフラン(THF)を溶媒として用いるGPC分析により測定した数平均分子量は12000、重量平均分子量は18000であった。
なお、数平均分子量及び重量平均分子量はGPC法により測定したものである。

0070

合成例2(VdF/2,3,3,3−テトラフルオロプロピレン共重合体(含フッ素樹脂)の合成)
300mLのステンレス製オートクレーブに、1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン(300g)、およびビス(ノルマルプロピル)パーオキシジカーボネートの50重量%メタノール溶液(2.00g)を入れ、ドライアイス/メタノール溶液で冷却し、系内を窒素ガスで3回置換した。その後、VdF(12.1g;190mmol)と2,3,3,3−テトラフルオロプロピレン(4.8g;42.0mmol)を導入し、40℃に昇温して、12時間攪拌させた。反応の進行とともに、系内のゲージ圧が反応前の0.48MPaから12時間後に0.17MPaまで低下した。
この時点で未反応モノマーを放出し、析出した固形物を取り出し、アセトンに溶解させ、ついでヘキサンとトルエンの混合溶剤(ヘキサン/トルエン=50/50(質量比))で再沈殿させることにより共重合体を分離した。この共重合体を恒量になるまで真空乾燥し、共重合体(13.6g)を得た。
この共重合体の組成比は、1H−NMR分析および19F−NMR分析により分析したところ、VdF/2,3,3,3−テトラフルオロプロピレンが87/13(モル%)の含フッ素樹脂であった。また、THFを溶媒として用いるGPC分析により測定した数平均分子量は15000、重量平均分子量は20000であった。

0071

合成例3(VdF/HFP/2,3,3,3−テトラフルオロプロピレン共重合体(含フッ素エラストマー)の合成)
300mLのステンレス製オートクレーブに、1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン(300g)、およびビス(ノルマルプロピル)パーオキシジカーボネートの50重量%メタノール溶液(2.41g)を入れ、ドライアイス/メタノール溶液で冷却し、系内を窒素ガスで3回置換した。その後、VdF(12.1g;190mmol)とHFP(6.3g;42.0mmol)と2,3,3,3−テトラフルオロプロピレン(4.8g;42.0mmol)を導入し、40℃に昇温して、12時間攪拌させた。反応の進行とともに、系内のゲージ圧が反応前の0.48MPaから12時間後に0.18MPaまで低下した。
この時点で未反応モノマーを放出し、析出した固形物を取り出し、アセトンに溶解させ、ついでヘキサンとトルエンの混合溶剤(ヘキサン/トルエン=50/50(質量比))で再沈殿させることにより共重合体を分離した。この共重合体を恒量になるまで真空乾燥し、共重合体(17.7g)を得た。
この共重合体の組成比は、1H−NMR分析および19F−NMR分析により分析したところ、VdF/HFP/2,3,3,3−テトラフルオロプロピレンが73/9/18(モル%)の含フッ素エラストマーであった。また、THFを溶媒として用いるGPC分析により測定した数平均分子量は16000、重量平均分子量は20000であった。

0072

合成例4(VdF/TFE/2,3,3,3−テトラフルオロプロピレン共重合体(含フッ素エラストマー)の合成)
300mLのステンレス製オートクレーブに、1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン(300g)、およびビス(ノルマルプロピル)パーオキシジカーボネートの50重量%メタノール溶液(3.62g)を入れ、ドライアイス/メタノール溶液で冷却し、系内を窒素ガスで3回置換した。その後、VdF(12.1g;190mmol)とTFE(1.5g;15.0mmol)と2,3,3,3−テトラフルオロプロピレン(6.0g;52.5mmol)を導入し、40℃に昇温して、12時間攪拌させた。反応の進行とともに、系内のゲージ圧が反応前の0.48MPaから12時間後に0.13MPaまで低下した。
この時点で未反応モノマーを放出し、析出した固形物を取り出し、アセトンに溶解させ、ついでヘキサンとトルエンの混合溶剤(ヘキサン/トルエン=50/50(質量比))で再沈殿させることにより共重合体を分離した。この共重合体を恒量になるまで真空乾燥し、共重合体(12.7g)を得た。
この共重合体の組成比は、1H−NMR分析および19F−NMR分析により分析したところ、VdF/TFE/2,3,3,3−テトラフルオロプロピレンが73/4/23(モル%)の含フッ素エラストマーであった。また、THFを溶媒として用いるGPC分析により測定した数平均分子量は9000、重量平均分子量は13000であった。

0073

実施例1
(1)単層カーボンナノチューブ(SWNT)とイオン液体(BMITFSI)の組成物の調製
4−メチル−2−ペンタノン(20ml)にSWNT(30mg)およびBMITFSI(60mg)を添加し、700rpmを超える回転数で、室温で16時間攪拌しカーボンナノチューブを有機溶剤中に均一分散させて、カーボンナノチューブ(SWNT)とイオン液体(BMITFSI)とのゲルを得た。

0074

(2)導電性含フッ素ポリマー組成物の調製:
次に、得られたカーボンナノチューブとイオン液体とのゲル(SWNT+BMITFSIのゲル)に4−メチル−2−ペンタノン(80ml)と合成例1で得られた含フッ素エラストマー(VdF/2,3,3,3−テトラフルオロプロピレン=77/23(モル%)、50mg)を添加して、室温で16時間攪拌して、カーボンナノチューブ分散含フッ素ポリマーゲルを得た。
このカーボンナノチューブ分散含フッ素ポリマーゲルを室温で12時間乾燥することにより、導電性含フッ素ポリマー組成物を得た。SWNT/BMITFSI/フッ素エラストマーの重量比は、21/43/36であり、導電性は80S/cmであった。
なお、上記導電性は、四端子法により測定した値である。

0075

実施例2
(1)単層カーボンナノチューブ(SWNT)とBMITFSIの組成物の調製:
4−メチル−2−ペンタノン(20ml)にSWNT(30mg)およびBMITFSI(60mg)を添加し、700rpmを超える回転数で、室温で16時間攪拌しカーボンナノチューブを有機溶剤中に均一分散させて、カーボンナノチューブ(SWNT)とイオン液体(BMITFSI)とのゲルを得た。

0076

(2)導電性含フッ素ポリマー組成物の調製:
次に、得られたカーボンナノチューブとイオン液体とのゲル(SWNT+BMITFSIのゲル)に4−メチル−2−ペンタノン(80ml)と合成例2で得られた含フッ素樹脂(VdF/2,3,3,3−テトラフルオロプロピレン=87/13、50mg)を添加して、室温で16時間攪拌して、カーボンナノチューブ分散含フッ素ポリマーゲルを得た。
このカーボンナノチューブ分散含フッ素ポリマーゲルを室温で12時間乾燥することにより、導電性含フッ素ポリマー組成物を得た。SWNT/BMITFSI/含フッ素樹脂の重量比は、21/43/36であり、実施例1と同様にして測定した導電性は70S/cmであった。

0077

実施例3
(1)単層カーボンナノチューブ(SWNT)とBMIPF6の組成物の調製:
4−メチル−2−ペンタノン(10ml)にSWNT(15mg)およびBMIPF6(30mg)を添加し、700rpmを超える回転数で、室温で16時間攪拌しカーボンナノチューブを有機溶剤中に均一分散させて、カーボンナノチューブ(SWNT)とイオン液体(BMIPF6)とのゲルを得た。

0078

(2)導電性含フッ素ポリマー組成物の調製:
次に、得られたカーボンナノチューブとイオン液体とのゲル(SWNT+BMIPF6のゲル)に4−メチル−2−ペンタノン(80ml)と合成例3で得られた含フッ素エラストマー(VdF/HFP/2,3,3,3−テトラフルオロプロピレン=73/9/18,50mg)を添加して、室温で16時間攪拌して、カーボンナノチューブ分散含フッ素ポリマーゲルを得た。
このカーボンナノチューブ分散含フッ素ポリマーゲルを室温で12時間乾燥することにより、導電性含フッ素ポリマー組成物を得た。SWNT/BMIPF6/含フッ素エラストマーの重量比は、11/22/67であり、実施例1と同様にして測定した導電性は60S/cmであった。

0079

実施例4
(1)単層カーボンナノチューブ(SWNT)とBMIPF6の組成物の調製:
4−メチル−2−ペンタノン(10ml)にSWNT(15mg)およびBMIPF6(30mg)を添加し、700rpmを超える回転数で、室温で16時間攪拌しカーボンナノチューブを有機溶剤中に均一分散させて、カーボンナノチューブ(SWNT)とイオン液体(BMIPF6)とのゲルを得た。

0080

(2)導電性含フッ素ポリマー組成物の調製:
次に、得られたカーボンナノチューブとイオン液体とのゲル(SWNT+BMIPF6のゲル)に4−メチル−2−ペンタノン(80ml)と合成例4で得られた含フッ素エラストマー(VdF/TFE/2,3,3,3−テトラフルオロプロピレン=73/4/23,50mg)を添加して、室温で16時間攪拌して、カーボンナノチューブ分散含フッ素ポリマーゲルを得た。
このカーボンナノチューブ分散含フッ素ポリマーゲルを室温で12時間乾燥することにより、導電性含フッ素ポリマー組成物を得た。SWNT/BMIPF6/含フッ素エラストマーの重量比は、11/22/67であり、実施例1と同様にして測定した導電性は75S/cmであった。

0081

比較例1
(1)単層カーボンナノチューブ(SWNT)とイオン液体(BMITFSI)の組成物の調製:
実施例1と同様にして、カーボンナノチューブ(SWNT)とイオン液体(BMITFSI)とのゲルを得た。

実施例

0082

(2)導電性含フッ素ポリマー組成物の調製:
VdF/2,3,3,3−テトラフルオロプロピレンエラストマーをフッ素樹脂(VdF/HFP=88/12(モル%)、50mg)に変更したこと以外は実施例1と同様にして、導電性含フッ素ポリマー組成物を得た。SWNT/BMITFSI/フッ素エラストマーの重量比は、21/43/36であり、導電性は20S/cmであった。

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