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技術 3−ヒドロキシ−3−メチル酪酸カルシウム含有飲料

出願人 協和発酵バイオ株式会社
発明者 浅岡卓也藤森賀之中野裕一郎
出願日 2014年1月29日 (6年9ヶ月経過) 出願番号 2014-013907
公開日 2015年8月3日 (5年3ヶ月経過) 公開番号 2015-139404
状態 特許登録済
技術分野 非アルコール性飲料
主要キーワード 保存基準 多重管式 中心部温度 ウェルネス 有機酸カルシウム 製造基準 殺菌条件下 除菌処理
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課題

本発明により、3-ヒドロキシ-3-メチル酪酸カルシウム(以下「HMB-Ca」という)含有飲料を加熱により殺菌・除菌する際に、有機酸および/またはアミノ酸カルシウム塩沈殿物および濁りを生成させない方法、および当該方法等で得られる有機酸および/またはアミノ酸のカルシウム塩の沈殿物および濁りが生成していないHMB-Ca含有飲料を提供する。

解決手段

HMB-Caを2 g/100 mL以下の濃度で含有する水溶液に、該HMB-Caに対してオルニチン塩酸酸を4〜6当量オルニチンアスパラギン酸塩を2〜6当量、またはアスパラギン酸ナトリウムを2〜6当量加え、さらに有機酸またはその塩を加えてpHを4未満に調整した後、65〜100 ℃で10秒〜25分間の加熱条件で加熱し、その後0.1時間〜2日間かけて4 ℃〜25 ℃まで冷却することを特徴とする、沈殿物および濁りがないHMB-Ca含有飲料の製造方法。

概要

背景

筋肉中では蛋白質の分解と合成が行われていて、激しい運動をすると蛋白質の分解が亢進することが知られている。3-ヒドロキシ-3-メチル酪酸(HMB) は、ロイシン代謝産物であり、筋タンパク質の合成を活性化し、かつ分解を抑制する。従って、HMBを摂取することで、筋強度が向上し、筋重量が増大する。
HMB投与による筋タンパク質合成の促進および/または分解抑制には、1日1.5 g〜3 gのHMBの摂取が必要であり、そのような大量のHMBの摂取には飲料の形態が好ましい。

ところで、HMBまたはその塩としては、例えば、3-ヒドロキシ-3-メチル酪酸、3-ヒドロキシ-3-メチル酪酸ナトリウム(HMB-Na)、HMB-Ca、3-ヒドロキシ-3-メチル酪酸カリウム(HMB-K) などが挙げられるが、HMBおよびその塩のうち、日米欧で、食品添加物として使用が許可されているのはHMB-Ca だけで、その他のHMB、HMB-Na、HMB-K等は食品添加物としては使用できない。

また、日本の食品衛生法には、保存基準がなく殺菌を要するもの(例えば清涼飲料水等)の「殺菌・除菌の方法等」の製造基準として、pH 4.0未満のものの殺菌に当たっては、中心部温度を65 ℃で10分間加熱する方法またはこれと同等以上の効力を有する方法、およびpH 4.0-4.6のものの殺菌は、中心部温度を85 ℃で30分間加熱またはこれと同等以上の効力を有する方法、を条件とする旨記載されており、飲料に防腐性を付与し安全な飲料とするために、飲料自体のpHを好ましくは4.0未満に低く抑える必要がある。

しかし、HMB-Caを含有する飲料を作成するために、HMB-Ca 2 gを水100 mLに溶解し、クエン酸のみを加えてpH3.8に調整後、上記殺菌・除菌条件よりやや高温である90 ℃で5分間加熱すると、加熱時に沈殿物および/または濁りが生成することが判明し、これは上記殺菌・除菌条件においても沈殿物および/または濁りが生成することを示唆する結果である。

日本の食品衛生法の規格基準に、「混濁したものであってはならない。」および「沈殿物または固形異物のあるものであってはならない。」とあるため、上記殺菌条件下での加熱条件下はもちろん加熱後に冷却した後も、飲料中に沈殿物および濁りを生成させないことが、極めて重要である。
カルシウム含有清涼飲料(特許文献1) およびクエン酸及びカルシウム共存する果汁含有カプセル化ゼリー(特許文献2) では、製品製造中にカルシウム塩析出することがあるため、その解決法が種々検討されている。例えば、カルシウム含有清涼飲料においては、有機酸を用いてpHを2.5以上4未満とすると沈殿物が生成されず、用いる酸の例示としてクエン酸、リンゴ酸酒石酸等が挙げられている (特許文献1)。また、クエン酸およびカルシウムを配合したゼリーを高温殺菌する際に、クエン酸および他の有機酸を併用すると白濁および白色沈殿物の生成を防止でき (特許文献2)、用いる有機酸の例示として、リンゴ酸、酒石酸、フマル酸コハク酸グルコン酸等が挙げられている。

HMB-Ca含有水溶液のpHを下げるために有機酸および/またはアミノ酸を添加し、上記殺菌・除菌方法を実施した場合、上記のように有機酸カルシウムおよび/またはアミノ酸カルシウム塩の沈殿物が生成する可能性が極めて高い。例えば少量のクエン酸を添加した場合、難溶性クエン酸カルシウムの沈殿物が生成する。クエン酸カルシウムの沈殿物を溶解するためには、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、グルコン酸等の有機酸の添加が有効であることが知られているが (特許文献4)、飲料の殺菌・除菌処理後にさらに有機酸を添加する工程を加えるため、衛生的にも経済的にも好ましいものではない。

また、クエン酸をさらに添加してクエン酸カルシウム沈殿物を溶解させた飲料は、酸味が強すぎるため飲料には適さない。

概要

本発明により、3-ヒドロキシ-3-メチル酪酸カルシウム(以下「HMB-Ca」という)含有飲料を加熱により殺菌・除菌する際に、有機酸および/またはアミノ酸のカルシウム塩の沈殿物および濁りを生成させない方法、および当該方法等で得られる有機酸および/またはアミノ酸のカルシウム塩の沈殿物および濁りが生成していないHMB-Ca含有飲料を提供する。HMB-Caを2 g/100 mL以下の濃度で含有する水溶液に、該HMB-Caに対してオルニチン塩酸酸を4〜6当量オルニチンアスパラギン酸塩を2〜6当量、またはアスパラギン酸ナトリウムを2〜6当量加え、さらに有機酸またはその塩を加えてpHを4未満に調整した後、65〜100 ℃で10秒〜25分間の加熱条件で加熱し、その後0.1時間〜2日間かけて4 ℃〜25 ℃まで冷却することを特徴とする、沈殿物および濁りがないHMB-Ca含有飲料の製造方法。なし

目的

特開2000-253859号公報
特開平3-35765号公報
特開2010-200706号公報
米国特許第5075499号明細書






HMB-Ca含有水溶液を加熱により殺菌・除菌し、冷却してHMB-Ca含有飲料を製造する際に、飲料中に有機酸および/またはアミノ酸のカルシウム塩の沈殿物および濁りを生成させない方法、および当該方法等で得られる有機酸および/またはアミノ酸のカルシウム塩の沈殿物および濁りが生成していないHMB-Ca含有飲料を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

3-ヒドロキシ-3-メチル酪酸カルシウム(以下「HMB-Ca」という)を2 g/100 mL以下の濃度で含有する水溶液に、該HMB-Caに対してオルニチン塩酸酸を4〜6当量オルニチンアスパラギン酸塩を2〜6当量、またはアスパラギン酸ナトリウムを2〜6当量加え、さらに有機酸またはその塩を加えてpHを4未満に調整した後、65〜100 ℃で10秒〜25分間の加熱条件で加熱し、その後0.1時間〜2日間かけて4 ℃〜25 ℃まで冷却することを特徴とする、沈殿物および濁りがないHMB-Ca含有飲料の製造方法。

請求項2

有機酸またはその塩を加えて調整したpHが、3.5〜3.8である請求項1に記載の方法。

請求項3

加熱条件が、90 ℃で5分間である請求項1または2に記載の方法。

請求項4

有機酸またはその塩が、クエン酸フマル酸リンゴ酸アジピン酸リン酸酒石酸およびシュウ酸並びにそれらの塩からなる群から選ばれる有機酸またはその塩である請求項1〜3のいずれか1つに記載の方法。

請求項5

有機酸またはその塩が、クエン酸またはその塩である請求項1〜3のいずれか1つに記載の方法。

請求項6

2 g/100 mL以下の濃度のHMB-Ca、および該HMB-Caに対して4〜6当量のオルニチン塩酸酸、2〜6当量のオルニチンアスパラギン酸塩、または2〜6当量のアスパラギン酸ナトリウムを含有する飲料であって、さらに当該飲料のpHを4未満に調整するために必要な量の有機酸またはその塩を含む、沈殿物および濁りがないHMB-Ca含有飲料。

請求項7

有機酸またはその塩の量が、当該飲料のpHを3.5〜3.8に調整するために必要な量である請求項6に記載のHMB-Ca含有飲料。

請求項8

有機酸またはその塩が、クエン酸、フマル酸、リンゴ酸、アジピン酸、リン酸、酒石酸およびシュウ酸並びにそれらの塩からなる群から選ばれる有機酸またはその塩である請求項6または7に記載のHMB-Ca含有飲料。

請求項9

有機酸またはその塩が、クエン酸またはその塩である請求項6または7に記載のHMB-Ca含有飲料。

技術分野

0001

本発明は、3-ヒドロキシ-3-メチル酪酸カルシウム(HMB-Ca)含有水溶液を加熱、冷却してHMB-Ca含有飲料を製造する際に、飲料中沈殿物および濁りを生成させない方法、および当該方法等により提供される沈殿物および濁りがないHMB-Ca含有飲料に関する。

背景技術

0002

筋肉中では蛋白質の分解と合成が行われていて、激しい運動をすると蛋白質の分解が亢進することが知られている。3-ヒドロキシ-3-メチル酪酸(HMB) は、ロイシン代謝産物であり、筋タンパク質の合成を活性化し、かつ分解を抑制する。従って、HMBを摂取することで、筋強度が向上し、筋重量が増大する。
HMB投与による筋タンパク質合成の促進および/または分解抑制には、1日1.5 g〜3 gのHMBの摂取が必要であり、そのような大量のHMBの摂取には飲料の形態が好ましい。

0003

ところで、HMBまたはその塩としては、例えば、3-ヒドロキシ-3-メチル酪酸、3-ヒドロキシ-3-メチル酪酸ナトリウム(HMB-Na)、HMB-Ca、3-ヒドロキシ-3-メチル酪酸カリウム(HMB-K) などが挙げられるが、HMBおよびその塩のうち、日米欧で、食品添加物として使用が許可されているのはHMB-Ca だけで、その他のHMB、HMB-Na、HMB-K等は食品添加物としては使用できない。

0004

また、日本の食品衛生法には、保存基準がなく殺菌を要するもの(例えば清涼飲料水等)の「殺菌・除菌の方法等」の製造基準として、pH 4.0未満のものの殺菌に当たっては、中心部温度を65 ℃で10分間加熱する方法またはこれと同等以上の効力を有する方法、およびpH 4.0-4.6のものの殺菌は、中心部温度を85 ℃で30分間加熱またはこれと同等以上の効力を有する方法、を条件とする旨記載されており、飲料に防腐性を付与し安全な飲料とするために、飲料自体のpHを好ましくは4.0未満に低く抑える必要がある。

0005

しかし、HMB-Caを含有する飲料を作成するために、HMB-Ca 2 gを水100 mLに溶解し、クエン酸のみを加えてpH3.8に調整後、上記殺菌・除菌条件よりやや高温である90 ℃で5分間加熱すると、加熱時に沈殿物および/または濁りが生成することが判明し、これは上記殺菌・除菌条件においても沈殿物および/または濁りが生成することを示唆する結果である。

0006

日本の食品衛生法の規格基準に、「混濁したものであってはならない。」および「沈殿物または固形異物のあるものであってはならない。」とあるため、上記殺菌条件下での加熱条件下はもちろん加熱後に冷却した後も、飲料中に沈殿物および濁りを生成させないことが、極めて重要である。
カルシウム含有清涼飲料(特許文献1) およびクエン酸及びカルシウムが共存する果汁含有カプセル化ゼリー(特許文献2) では、製品製造中にカルシウム塩析出することがあるため、その解決法が種々検討されている。例えば、カルシウム含有清涼飲料においては、有機酸を用いてpHを2.5以上4未満とすると沈殿物が生成されず、用いる酸の例示としてクエン酸、リンゴ酸酒石酸等が挙げられている (特許文献1)。また、クエン酸およびカルシウムを配合したゼリーを高温殺菌する際に、クエン酸および他の有機酸を併用すると白濁および白色沈殿物の生成を防止でき (特許文献2)、用いる有機酸の例示として、リンゴ酸、酒石酸、フマル酸コハク酸グルコン酸等が挙げられている。

0007

HMB-Ca含有水溶液のpHを下げるために有機酸および/またはアミノ酸を添加し、上記殺菌・除菌方法を実施した場合、上記のように有機酸カルシウムおよび/またはアミノ酸カルシウム塩の沈殿物が生成する可能性が極めて高い。例えば少量のクエン酸を添加した場合、難溶性クエン酸カルシウムの沈殿物が生成する。クエン酸カルシウムの沈殿物を溶解するためには、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、グルコン酸等の有機酸の添加が有効であることが知られているが (特許文献4)、飲料の殺菌・除菌処理後にさらに有機酸を添加する工程を加えるため、衛生的にも経済的にも好ましいものではない。

0008

また、クエン酸をさらに添加してクエン酸カルシウム沈殿物を溶解させた飲料は、酸味が強すぎるため飲料には適さない。

先行技術

0009

特開2000-253859号公報
特開平3-35765号公報
特開2010-200706号公報
米国特許第5075499号明細書

発明が解決しようとする課題

0010

HMB-Ca含有水溶液を加熱により殺菌・除菌し、冷却してHMB-Ca含有飲料を製造する際に、飲料中に有機酸および/またはアミノ酸のカルシウム塩の沈殿物および濁りを生成させない方法、および当該方法等で得られる有機酸および/またはアミノ酸のカルシウム塩の沈殿物および濁りが生成していないHMB-Ca含有飲料を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0011

本発明は下記の(1)〜(9)に関する。
(1) 3-ヒドロキシ-3-メチル酪酸カルシウム(以下「HMB-Ca」という)を2 g/100 mL以下の濃度で含有する水溶液に、該HMB-Caに対してオルニチン塩酸酸を4〜6当量オルニチンアスパラギン酸塩を2〜6当量、またはアスパラギン酸ナトリウムを2〜6当量加え、さらに有機酸またはその塩を加えてpHを4未満に調整した後、65〜100 ℃で10秒〜25分間の加熱条件で加熱し、その後0.1時間〜2日間かけて4 ℃〜25 ℃まで冷却することを特徴とする、沈殿物および濁りがないHMB-Ca含有飲料の製造方法。
(2) 有機酸またはその塩を加えて調整したpHが、3.5〜3.8である(1)に記載の方法。
(3) 加熱条件が、90 ℃で5分間である(1)または(2)に記載の方法。
(4) 有機酸またはその塩が、クエン酸、フマル酸、リンゴ酸、アジピン酸リン酸、酒石酸およびシュウ酸並びにそれらの塩からなる群から選ばれる有機酸またはその塩である(1)〜(3)のいずれか1つに記載の方法。
(5) 有機酸またはその塩が、クエン酸またはその塩である(1)〜(3)のいずれか1つに記載の方法。
(6) 2 g/100 mL以下の濃度のHMB-Ca、および該HMB-Caに対して4〜6当量のオルニチン塩酸酸、2〜6当量のオルニチンアスパラギン酸塩、または2〜6当量のアスパラギン酸ナトリウムを含有する飲料であって、さらに当該飲料のpHを4未満に調整するために必要な量の有機酸またはその塩を含む、沈殿物および濁りがないHMB-Ca含有飲料。
(7) 有機酸またはその塩の量が、当該飲料のpHを3.5〜3.8に調整するために必要な量である(6)に記載のHMB-Ca含有飲料。
(8) 有機酸またはその塩が、クエン酸、フマル酸、リンゴ酸、アジピン酸、リン酸、酒石酸およびシュウ酸並びにそれらの塩からなる群から選ばれる有機酸またはその塩である(6)または(7)に記載のHMB-Ca含有飲料。
(9) 有機酸またはその塩が、クエン酸またはその塩である(6)または(7)に記載のHMB-Ca含有飲料。

発明の効果

0012

本発明により、加熱することによる殺菌・除菌処理時、およびその後冷却した後も沈殿物および濁りがないHMG-Ca含有飲料の製造方法、および当該方法等で得られる、沈殿物および濁りがないHMB-Ca含有飲料が提供される。

0013

本発明で用いられるHMB-Caは市販されているものを使用することができ、また公知の化学合成法により製造することもできる。
市販されているHMB-Caとしては、小林香料株式会社製のものを挙げることができる。
HMB-Caを化学的に合成する方法としては、例えば、J. Am. Chem. Soc. 80:2882-2887 (1958)に記載の方法が挙げられる。すなわち、ジアセトンアルコールアルカリ性次亜塩素酸ナトリウムにより酸化して遊離酸を得た後に、水酸化カルシウムを加えて中和し、エタノール水溶液から結晶化により回収するという方法である。

0014

本発明では、HMB-Caの代りにHMB-Caの水和物を用いることもできる。
HMB-Caの水和物もHMB-Caと同様に、市販品を利用することもでき、また公知の化学的に合成する方法により製造することもできる。
本発明の方法で用いられ、かつ本発明のHMB-Ca含有飲料に含まれるオルニチン塩酸塩、およびオルニチンアスパラギン酸塩は、市販されているものを利用することもでき、また公知の化学的に合成する方法、および発酵生産する方法により製造することもできる。

0015

オルニチン塩酸塩、およびオルニチンアスパラギン酸塩を化学的に合成する方法としては、例えば、Coll. Czechoslov. Chem. Commun., 24, 1993 (1959)等に記載の方法が知られている。
オルニチン塩酸塩、およびオルニチンアスパラギン酸塩を発酵生産する方法としては、例えば、特開昭61-119194号公報等に記載の方法等が知られている。本発明で用いられるアスパラギン酸ナトリウムは、公知の化学合成法により製造可能であり、および発酵生産する方法により製造することもできる。また市販されているものを利用することもできる。

0016

アスパラギン酸ナトリウムを化学的に合成する方法としては、例えば、特開2007-238623に記載の方法等が挙げられる。
アスパラギン酸ナトリウムを発酵生産する方法としては、例えばWO2008/013187等に記載の発酵法により得られたアスパラギン酸を精製する際に、まずアスパラギン酸を水に溶かし、次いで水酸化ナトリウムを添加してpHを6.5に調整し、その後、濾過濃縮等を行う方法等が挙げられる。

0017

本発明の方法で用いられる有機酸および本発明のHMB-Ca飲料に含有される有機酸、例えばクエン酸、フマル酸、リンゴ酸、アジピン酸、リン酸、酒石酸およびシュウ酸などは、市販されているものを利用することができる。
本発明の飲料は、HMB-Ca、有機酸およびオルニチン塩酸酸、オルニチンアスパラギン酸塩またはアスパラギン酸ナトリウムを含有させる以外は、一般的な飲料の製造方法により製造することができる。

0018

本発明の飲料は、通常の飲料に加える糖類、抗酸化剤等の保存料着色料、香料や各種添加剤を添加しても良い。また、健康機能の増強を期待して、ビタミンミネラルや各種の機能成分を添加しても良い。また、二酸化炭素圧入して、炭酸飲料としてもよい。
糖類としては、飲料の製造に用いられるものであれば特に制限されることもなく、単糖類二糖類オリゴ糖類多糖類糖アルコール甘味料のいずれでも良い。該糖類としては、例えばブドウ糖果糖ショ糖麦芽糖トレハロースキシリトールエリスリトール還元水飴デキストリンでんぷんソルビトールマルチトールスクラロースアスパルテームアセスルファムK、ステビアサッカリンナトリウムグリチルリチン二カリウムソーマチン還元パラチノースラクチトールマンニトール等が挙げられる。好ましくは、飲料中でメイラード反応を起こさない糖であるエリスリトール、ソルビトール、マルチトール、還元パラチノース、ラクチトール、マンニトール、キシリトール等が好ましい。

0019

抗酸化剤としては、飲料に使用できるものであれば特に制限されないが、例えばトコフェロールアスコルビン酸塩酸システインL-アスコルビン酸ステアリン酸エステルが挙げられる。
着色料としては、飲料に使用できるものであれば特に制限はされないが、例えば食用黄色5号食用赤色2号食用青色2号カロチノイド色素トマト色素等が挙げられる。

0020

香料としては、飲料に使用できるものであれば特に制限されないが、例えばレモンフレーバーレモンライムフレーバーグレープフルーツフレーバーアップルフレーバー等が挙げられる。
また、本発明の飲料のpHとしては、4未満であればよく、通常は2〜4未満、好ましくは3〜4未満、特に好ましくは3.5〜3.8であり、有機酸を用いてpH調整を行う。

0021

有機酸としては、飲料の製造に用いられるものであれば特に制限されないが、例えば、クエン酸、フマル酸、アジピン酸、リン酸、酒石酸およびシュウ酸等が挙げられ、クエン酸が好ましい。また、有機酸の代りにそれらの塩を用いてもよい。有機酸の塩としては飲料の製造に用いられるものであれば特に制限されない。
加熱条件で加熱する際の加熱方法としては、食品分野で一般的に用いられる加熱方法が用いられ、例えば、プレート式熱交換器、多管式シェルチューブ)、多重管式等の管式熱交換器等を用いる加熱方法等が挙げられ、プレート式熱交換器が好ましい。

0022

加熱温度は、日本の食品衛生法またはそれに相当する各国の法律適合する加熱温度であればよく、65〜100 ℃が好ましく、75〜100℃が好ましい。
加熱時間は、日本の食品衛生法またはそれに相当する各国の法律に適合する加熱時間であればよく、10秒〜25分間が好ましく、30秒〜15分間が好ましく、1分〜5分間がより好ましい。より具体的には、90 ℃で5分間加熱処理する条件を挙げることができる。

0023

冷却方法は特に限定されないが、加熱処理終了後、室温または冷蔵室に飲料を置いておく方法等が挙げられる。
冷却は、4 ℃〜25 ℃まで冷却することが好ましい。冷却時間は0.1時間〜2日間が好ましく、0.5時間〜1日間がより好ましい。また、冷却は同一温度で連続的に行うか、または冷却開始から終了まで徐々に温度を低下させながら行ってもよい。沈殿物および/または濁りの有無は、いずれも目視により測定することができる。

0024

ここで、「沈殿物」は、飲料中の微粒子集積し、大きくなった集積体飲料容器の底に沈んだものであり、「濁り」は、飲料中の微粒子が液体中に分散し、浮遊している状態をいう。
本発明の飲料の3-ヒドロキシ-3-メチル酪酸カルシウム(HMB-Ca) の濃度としては、2 g/100 mL以下が好ましく、通常は0.1〜2 g/100 mL、より好ましくは1〜2 g/100 mLである。

0025

以下に、本発明の実施例および比較例を示す。

0026

水100 mLにHMB-Ca (バイオメディカルウェルネス社製) 2 gを加え、さらに表1に示すアミノ酸またはアミノ酸塩モル比(対HMB-Ca) で表1に示す当量を添加して溶解させた。その溶液に、クエン酸(無水)を適量加えてpH 3.8に調整後、溶液を90 ℃で5分間加熱し、室温放置して25 ℃まで冷却し、その後4 ℃で1週間保存し沈殿物の生成および濁りの有無を目視で確認した。その結果を表1に示す。表1中の○は、沈殿物および/または濁りが生成したことを示し、Xは沈殿物および/または濁りが生成しなかったことを示す。

0027

0028

水100 mLにエリスリトール(三菱フーズ株式会社製)2.2 g、レバウディオ(守田化学工業株式会社製)0.05 g、糖蜜フレーバー(三井製糖株式会社製)0.05 g、ユズ香料(小川香料株式会社製)0.03 g、ユズ果汁(小川香料株式会社製)0.07 gならびにHMB-Ca(バイオメディカルウェルネス社製)およびオルニチンアスパラギン酸塩(ORAS、協和発酵バイオ株式会社製)を、それぞれ表2に記載の重量または当量を加えて、溶解した溶液に、クエン酸(無水) を適量加えてpHを3.8に調整して瓶に充填し、90 ℃で5分間加熱した。得られた溶液を室温放置して25 ℃まで冷却した後、4 ℃で1週間保存した。その後、沈殿物および濁りの生成の有無を目視で確認した。その結果を表2に示す。表2中の○は、沈殿物および/または濁りが生成したことを示し、Xは沈殿物および/または濁りが生成しなかったことを示す。

0029

実施例

0030

表2の結果から、本発明の製造方法で製造されたHMB-Ca含有飲料は、熱処理およびその後の冷却工程を経ても、飲料中に沈殿物および濁りは生じないことが示された。
比較例1
水100 mLにHMB-Ca 2 g (バイオメディカルウェルネス社)を加えて、さらにコハク酸ナトリウムを2当量加えて溶解させた。その溶液に、クエン酸(無水)を適量加えてpHを3.8に調整後、瓶に充填し、90 ℃で5分間加熱した。その後、室温放置して25 ℃まで冷却したところ、沈殿物が生成した。

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