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技術 洗浄キット、及び、洗浄方法

出願人 深江商事株式会社
発明者 開高一彦石川智也
出願日 2014年1月21日 (6年5ヶ月経過) 出願番号 2014-008468
公開日 2015年7月30日 (4年11ヶ月経過) 公開番号 2015-137289
状態 特許登録済
技術分野 液体または蒸気による洗浄 スケール防止 熱交換管の清掃 洗浄性組成物
主要キーワード pHメータ 洗浄キット 外気排出口 ナフトールフタレイン pH測定 変色域 酸廃水 沈殿時間
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (1)

課題

中和処理を簡便にできる洗浄剤キット及び洗浄方法の提供。

解決手段

循環水系で発生したスケールを除去するのに用いられ、炭酸カルシウムを溶解できる酸と、炭酸カルシウムの析出を抑制できるスケール析出抑制剤と、pH指示薬とを備える洗浄剤キット等を提供する。かかる洗浄キットによれば、pH指示薬を備えることにより、中和処理中に、循環水系内の酸廃水が充分に中和されているかを容易に確認することができる。前記酸が、スルファミン酸であり、前記スケール析出抑制剤が、Caイオン配位結合するエチレンジアミン四酢酸の様なキレート剤と、ポリアクリル酸系有機化合物を含有する、高分子分散剤と、を含む洗浄剤キット。酸を入れて炭酸カルシウムを溶解する洗浄工程、アルカリ剤を入れて中和する中和工程、すすぎ水を入れて系内をすすぐすすぎ工程で循環水系内を洗浄する方法。

概要

背景

従来、冷却塔を含む冷却水系で発生したスケールを除去するために種々の洗浄剤が用いられている。炭酸カルシウムが含まれるスケールに対しては、塩酸クエン酸スルファミン酸などの酸性物質を含有する洗浄剤が用いられている。
斯かる洗浄剤が冷却水系の洗浄に用いられた場合には、この洗浄により生じた酸廃水は、アルカリ剤中和された後に下水道などに排出されている(例えば、特許文献1)。

概要

中和処理を簡便にできる洗浄剤キット及び洗浄方法の提供。循環水系で発生したスケールを除去するのに用いられ、炭酸カルシウムを溶解できる酸と、炭酸カルシウムの析出を抑制できるスケール析出抑制剤と、pH指示薬とを備える洗浄剤キット等を提供する。かかる洗浄キットによれば、pH指示薬を備えることにより、中和処理中に、循環水系内の酸廃水が充分に中和されているかを容易に確認することができる。前記酸が、スルファミン酸であり、前記スケール析出抑制剤が、Caイオン配位結合するエチレンジアミン四酢酸の様なキレート剤と、ポリアクリル酸系有機化合物を含有する、高分子分散剤と、を含む洗浄剤キット。酸を入れて炭酸カルシウムを溶解する洗浄工程、アルカリ剤を入れて中和する中和工程、すすぎ水を入れて系内をすすぐすすぎ工程で循環水系内を洗浄する方法。なし

目的

本発明は、上記問題点に鑑み、中和処理を簡便にすることができる洗浄キット、及び、洗浄方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

循環水系で発生したスケールを除去するのに用いられ、炭酸カルシウムを溶解することができる酸と、炭酸カルシウムの析出を抑制することができるスケール析出抑制剤と、pH指示薬とを備える洗浄剤キット

請求項2

前記酸が、スルファミン酸を含有する請求項1に記載の洗浄剤キット。

請求項3

前記スケール析出抑制剤が、カルシウムイオン配位結合をすることができるキレート剤、及び、高分子分散剤の少なくとも何れか一方を含有する請求項1又は2に記載の洗浄剤キット。

請求項4

前記キレート剤が、エチレンジアミン四酢酸を含有する請求項3に記載の洗浄剤キット。

請求項5

前記高分子分散剤が、ポリアクリル酸系有機化合物を含有する請求項3又は4に記載の洗浄剤キット。

請求項6

前記pH指示薬が、メチルレッドを含有する請求項1〜5の何れか1項に記載の洗浄剤キット。

請求項7

前記循環水系が、冷却塔を有する冷却水系である請求項1〜6の何れか1項に記載の洗浄剤キット。

請求項8

アルカリ剤を更に備え、前記酸と、前記アルカリ剤とを別々に備える請求項1〜7の何れか1項に記載の洗浄剤キット。

請求項9

前記アルカリ剤が、炭酸ナトリウムを含有する請求項8に記載の洗浄キット

請求項10

炭酸カルシウムを溶解することができる酸を前記循環水系内の循環水に入れて酸含有循環水を得、該酸含有循環水を該循環水系内で循環させる洗浄工程と、該洗浄工程後に、前記酸含有循環水にアルカリ剤を入れてアルカリ剤含有循環水を得、該アルカリ剤含有循環水を前記循環水系内で循環させる中和工程と、該中和工程後に、前記アルカリ剤含有循環水を前記循環水系外に排出し、前記循環水系にすすぎ水を入れ、該すすぎ水を前記循環水系内で循環させるすすぎ工程と、を備えており、前記中和工程前又は前記中和工程中に、炭酸カルシウムの析出を抑制することができるスケール析出抑制剤を前記循環水系内の循環水に入れ、且つ、前記スケール析出抑制剤と共に又は前記スケール析出抑制剤とは別にpH指示薬を前記循環水系内の循環水に入れる洗浄方法

技術分野

0001

本発明は、洗浄キット、及び、洗浄方法に関する。

背景技術

0002

従来、冷却塔を含む冷却水系で発生したスケールを除去するために種々の洗浄剤が用いられている。炭酸カルシウムが含まれるスケールに対しては、塩酸クエン酸スルファミン酸などの酸性物質を含有する洗浄剤が用いられている。
斯かる洗浄剤が冷却水系の洗浄に用いられた場合には、この洗浄により生じた酸廃水は、アルカリ剤中和された後に下水道などに排出されている(例えば、特許文献1)。

先行技術

0003

特開2004−277675号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかし、酸廃水の中和を冷却水系内で行うと酸によって溶解した炭酸カルシウムがスケールとして析出し、再び冷却水系内に付着してしまうという問題がある。
従って、従来は、中和するための中和用タンクを冷却水系外に用意し、この中和用タンクにこの酸廃水を移送し、この中和用タンク内でこの酸廃水を中和することが行われている。

0005

しかしながら、中和用タンクで酸廃水の中和を行う場合には、中和用タンク、冷却水系外から中和用タンクに移送するための移送管及び移送用ポンプ、中和用タンク内の酸廃水とアルカリ剤とを混合するための撹拌機、並びに、pH測定器(試験紙)が必要となるという問題がある。
また、中和処理は、通常は、専門業者依頼していることが多く、これらの処理にコストがかかってしまうという問題もある。

0006

また、このような問題は、冷却水系だけでなく、ボイラを有するボイラ水系などの他の循環水系においても生じうる問題である。

0007

そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、中和処理を簡便にすることができる洗浄キット、及び、洗浄方法を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明は、循環水系で発生したスケールを除去するのに用いられ、
炭酸カルシウムを溶解することができる酸と、炭酸カルシウムの析出を抑制することができるスケール析出抑制剤と、pH指示薬とを備える洗浄剤キットにある。

0009

斯かる洗浄剤キットによれば、スケール析出抑制剤を備えることにより、循環水系内を酸洗浄した後に循環水系内で生じた酸廃水を中和した際に、炭酸カルシウムがスケールとして析出するのを抑制することができる。
また、斯かる洗浄剤キットによれば、酸廃水を循環水系内で中和することができるので、酸廃水を循環水系内で中和すれば、循環水系内に付着した酸を除去することができる。
さらに、斯かる洗浄剤キットによれば、pH指示薬を備えることにより、中和処理中に、循環水系内の酸廃水が十分に中和されているかを容易に確認することができる。
従って、斯かる洗浄剤キットによれば、中和処理を簡便にすることができる。

0010

さらに、本発明は、炭酸カルシウムを溶解することができる酸を前記循環水系内の循環水に入れて酸含有循環水を得、該酸含有循環水を該循環水系内で循環させる洗浄工程と、
洗浄工程後に、前記酸含有循環水にアルカリ剤を入れてアルカリ剤含有循環水を得、該アルカリ剤含有循環水を前記循環水系内で循環させる中和工程と、
該中和工程後に、前記アルカリ剤含有循環水を前記循環水系外に排出し、前記循環水系にすすぎ水を入れ、該すすぎ水を前記循環水系内で循環させるすすぎ工程と、を備えており、
前記中和工程前又は前記中和工程中に、炭酸カルシウムの析出を抑制することができるスケール析出抑制剤を前記循環水系内の循環水に入れ、且つ、前記スケール析出抑制剤と共に又は前記スケール析出抑制剤とは別にpH指示薬を前記循環水系内の循環水に入れる洗浄方法にある。

発明の効果

0011

以上のように、本発明によれば、中和処理を簡便にすることができる。

図面の簡単な説明

0012

本実施形態の洗浄方法で洗浄する冷却水系の概略図。

0013

以下、添付図面を参照しつつ、本発明の一実施形態について説明する。

0014

まず、本実施形態の洗浄剤キットについて説明する。
本実施形態の洗浄剤キットは、循環水系に発生したスケールを除去するのに用いられる洗浄剤キットである。本実施形態の洗浄剤キットは、炭酸カルシウムを溶解できる酸と、炭酸カルシウムの析出を抑制することができるスケール析出抑制剤と、pH指示薬とを備える。

0015

前記酸としては、スルファミン酸、クエン酸、シュウ酸グルコン酸リンゴ酸酒石酸、塩酸、硫酸リン酸硝酸等が挙げられる。
前記酸としては、中和処理において炭酸カルシウムが析出し難いという観点から、スルファミン酸が好ましい。

0016

前記スケール析出抑制剤としては、カルシウムイオン配位結合をすることができるキレート剤高分子分散剤などが挙げられる。

0017

前記スケール析出抑制剤としては、キレート剤や高分子分散剤が好ましい。キレート剤や高分子分散剤は、カルシウムイオンを取り込むことにより防錆剤となり、循環水系の配管などが錆びるのを抑制することができるという利点を有する。

0018

前記キレート剤としては、エチレンジアミン四酢酸EDTA)、ヘキサメタリン酸ナトリウム、1−ヒドロキシエタン−1−1−ジスルホン酸HEDP)等が挙げられる。
前記キレート剤としては、中和処理において炭酸カルシウムの生成を抑制することができるという観点から、EDTAが好ましい。

0019

前記高分子分散剤は、炭酸カルシウムの凝集体どうしの凝集を抑制することができる。
前記高分子分散剤としては、ポリアクリル酸系有機化合物ポリマレイン酸系酸系有機化合物等が挙げられる。
前記高分子分散剤としては、中和処理において炭酸カルシウムの凝集体どうしの凝集を抑制することができるという観点から、ポリアクリル酸系有機化合物が好ましい。
該ポリアクリル酸系有機化合物としては、ポリアクリル酸ナトリウムポリアクリル酸等が挙げられる。
前記高分子分散剤の重量平均分子量は、1,000〜10,000であることが好ましい。重量平均分子量は、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)によって測定した値を意味する。

0020

前記pH指示薬としては、メチルレッドブロモクレゾールパープルブロモチモールブルーフェノールレッドニュートラルレッドナフトールフタレインクレゾールレッド等が挙げられる。
前記pH指示薬としては、pH指示薬の変色域がpH7に近いという観点や、pH指示薬の色調の変化を鮮明にすることができるという観点から、メチルレッドが好ましい。

0021

本実施形態の洗浄剤キットは、酸、スケール析出抑制剤、及び、pH指示薬が混在した状態でこれらを備えてもよい。また、本実施形態の洗浄剤キットは、酸、スケール析出抑制剤、及び、pH指示薬を別々に備えてもよい。

0022

本実施形態の洗浄剤キットは、酸、スケール析出抑制剤、及び、pH指示薬が混在した状態でこれらを備える場合には、以下の配合でこれらを含有することが好ましい。
即ち、本実施形態の洗浄剤キットは、酸を90〜98質量%備えることが好ましい。
また、本実施形態の洗浄剤キットは、スケール析出抑制剤を0.01〜5質量%備えることが好ましい。本実施形態の洗浄剤キットは、キレート剤を0.1〜5質量%含有することが好ましい。本実施形態の洗浄剤キットは、高分子分散剤を0.01〜0.1質量%含有することが好ましい。
さらに、本実施形態の洗浄剤キットは、pH指示薬を0.0002〜0.02質量%含有することが好ましい。

0023

本実施形態の洗浄キットは、アルカリ剤を更に備え、前記酸と、前記アルカリ剤とを別々に備える。
該アルカリ剤としては、炭酸ナトリウム水酸化ナトリウム等が挙げられる。
前記アルカリ剤としては、緩衝作用により酸の中和を比較的容易に行うことができるという観点から、炭酸ナトリウムが好ましい。

0024

次に、本実施形態の洗浄方法について説明する。
本実施形態の洗浄方法は、洗浄工程と、中和工程と、すすぎ工程とを備える。
前記洗浄工程は、炭酸カルシウムを溶解することができる酸を前記循環水系内の循環水に入れて酸含有循環水を得、該酸含有循環水を該循環水系内で循環させる工程である。
前記中和工程は、該洗浄工程後に、前記酸含有循環水にアルカリ剤を入れてアルカリ剤含有循環水を得、該アルカリ剤含有循環水を前記循環水系内で循環させる工程である。
前記すすぎ工程は、該中和工程後に、前記アルカリ剤含有循環水を前記循環水系外に排出し、前記循環水系にすすぎ水を入れ、該すすぎ水を前記循環水系内で循環させる工程である。
また、本実施形態の洗浄方法は、前記中和工程前又は前記中和工程中に、炭酸カルシウムの析出を抑制することができるスケール析出抑制剤を前記循環水系内の循環水に入れ、且つ、前記スケール析出抑制剤と共に又は前記スケール析出抑制剤とは別にpH指示薬を前記循環水系内の循環水に入れる方法である。

0025

以下、図を参照しつつ、本実施形態の洗浄方法で洗浄する循環水系として冷却水系を例に挙げて、本実施形態の洗浄方法について説明する。
まず、本実施形態の洗浄方法で洗浄する冷却水系について説明する。
図1に示すように、本実施形態の洗浄方法で洗浄する冷却水系1は、熱交換器2と、冷却塔3と、第1移送経路4aと、第2移送経路4bと、ポンプ5とを備える。

0026

第1移送経路4aは、熱交換器2で加温され熱交換器2から排出された冷却水たる循環水Aを冷却塔3に移送する経路である。冷却塔3は、第1移送経路4aから移送された循環水Aを冷却する装置である。第2移送経路4bは、冷却塔3で冷却された循環水Aを熱交換器2に移送する経路である。ポンプ5は、循環水Aを熱交換器2から第1移送経路4aに、第1移送経路4aから冷却塔3に、冷却塔3から第2移送経路4bに、第2移送経路4bから熱交換器2に移送するための動力源である。
即ち、冷却水系1は、冷却水系1内を循環水Aが循環するように構成されている。

0027

前記冷却塔3は、ケーシング31と、冷却部32と、循環水供給部33と、下部水槽34と、送風機35とを備える。

0028

前記ケーシング31は、筒状に形成されている。ケーシング31は、側周面に外気取入口31aを複数有し、上面中央部に外気排出口31bを1つ有する。

0029

前記送風機35は、外気排出口31bに設けられている。送風機35は、ケーシング31内の空気Bを外気排出口31bを通じてケーシング31外に排出させるように構成されている。冷却塔3は、送風機35によってケーシング31内の空気Bをケーシング31外に排出させることにより、新たな空気Bを外気取入口31aを通じてケーシング31内に流入させることができるように構成されている。

0030

前記冷却部32は、循環水Aを空気Bに接触させることにより、循環水Aを冷却するように構成されている。前記冷却部32は、ケーシング31の側面内側に沿うように設けられている。
前記循環水供給部33は、循環水Aを冷却部32に供給するように構成されている。
前記循環水供給部33は、ケーシング31内に設けられ、前記冷却部32の上方に設けられている。前記循環水供給部33は、水槽33aを備える。該水槽33aの下部には、複数の開口部33bが設けられている。
前記冷却水系1は、循環水Aを第1移送経路4aを介して循環水供給部33に移送することにより、前記循環水供給部33の水槽33aに循環水Aが一旦収容され、その後、水槽33aの下部の複数の開口部33bを通じて循環水Aが冷却部32に移送され、循環水Aが冷却部32内を流下するように構成されている。
前記冷却塔3は、ケーシング31の側面に設けられている外気取入口31aを通じて空気Bをケーシング31内に流入させることにより、空気Bが冷却部32に側方から供給され、冷却部32内を流下する循環水Aに空気Bが接触するように構成されている。そして、冷却塔3は、循環水Aに接触した空気Bが外気排出口31bを通じてケーシング31外に排出されるように構成されている。

0031

前記下部水槽34は、前記冷却部32で冷却された循環水Aを収容する槽である。下部水槽34は、冷却部32の下方に設けられている。冷却塔3は、冷却部32で冷却され且つ冷却部32を流下した循環水Aを下部水槽34で収容するように構成されている。

0032

前記第2移送経路4bは、冷却部32で冷却された循環水Aを下部水槽34から熱交換器2に移送する経路である。
前記ポンプ5は、第2移送経路4bの途中に設けられている。

0033

前記冷却水系1で用いる冷却水たる循環水Aとしては、水道水井水などが用いられる。水道水や井水には、通常、カルシウムイオン及び炭酸イオンが含まれている。

0034

前記冷却水系1を用いて循環水Aを空気Bと接触させて冷却すると、循環水Aの一部は気化し空気Bとともに冷却水系1外に排出され、カルシウムイオン及び炭酸イオンが濃縮された循環水Aが冷却水系1内に残る。これによって、冷却水系1内に炭酸カルシウムが析出してしまう。

0035

本実施形態の洗浄方法は、この炭酸カルシウムを冷却水系1から除去するために実施される。
以下、酸、スケール析出抑制剤、及び、pH指示薬が混在した状態でこれらを含有し、且つ、pH指示薬としてメチルレッドを含有するX剤と、アルカリ剤を含有するY剤とを別々に備える洗浄キットを用いた場合を例に本実施形態の洗浄方法について説明する。

0036

本実施形態の洗浄方法は、ポンプ5を稼動させることにより冷却水系1内の水を循環させた状態、且つ、送風機35を停止させた状態で実施される。

0037

前記洗浄工程では、下部水槽34に前記X剤を少しずつ入れる。X剤の量が冷却水系1内のX剤を含めた循環水Aのうち1〜20質量%となるようにすることが好ましい。
前記洗浄工程では、循環水Aを冷却水系1内で循環させたままX剤を下部水槽34に入れるので、酸含有循環水Aが冷却水系1内を循環する。前記洗浄工程では、前記循環を2〜5時間行うことが好ましい。
また、前記洗浄工程では、酸含有循環水AがpH指示薬としてメチルレッドを含有しており、且つ、酸含有循環水Aが酸性となっているので、酸含有循環水Aが淡いピンク色を呈している。

0038

前記中和工程では、下部水槽34内のアルカリ剤含有循環水Aが淡黄色から白色の間の色を呈するまで、下部水槽34にY剤を少しずつ入れる。pH指示薬としてメチルレッドを用いているので、下部水槽34内の水が淡黄色から白色の間の色を呈すれば、下部水槽34内の水が中和された状態となっている。淡黄色から白色の間の色を呈した下部水槽34内の水は、中和されているので、下水等に直接排出することができる。
前記中和工程では、前記スケール析出抑制剤を用いているので、炭酸カルシウムが析出するのを抑制することができる。
また、前記中和工程では、pH指示薬たるメチルレッドを用いているので、冷却水系1内の酸廃水が十分に中和されているかを容易に確認することができる。

0039

前記すすぎ工程では、中和された循環水Aを冷却水系1外に排出し、下部水槽34内にすすぎ水を入れ、該すすぎ水を冷却水系1内で循環させる。該すすぎ水としては、水道水、井水などが挙げられる。
前記すすぎ工程では、更に、すすぎに用いたすすぎ水を排出し、下部水槽34内に新たにすすぎ水を入れて、該すすぎ水を冷却水系1内で循環させても良い。
すすぎが十分に行われたか否かは、冷却水系1の水が無色透明となったか否かで判断することができる。
前記すすぎ工程では、pH指示薬たるメチルレッドを用いているので、すすぎ水の色が淡黄色〜白色の間の色から無色透明変わることにより、冷却水系1内のすすぎが十分になされているかを容易に確認することができる。

0040

尚、本実施形態の洗浄剤キット、及び、洗浄方法は、上記構成により、上記利点を有するものであったが、本発明の洗浄キット、及び、洗浄方法は、上記構成に限定されず、適宜設計変更可能である。

0041

例えば、本実施形態の洗浄方法では、酸、スケール析出抑制剤、及び、pH指示薬が混在した状態でこれらを含有するX剤を用いたが、酸、スケール析出抑制剤、及び、pH指示薬を別々に冷却水系に入れてもよい。

0042

次に、実施例、参考例および比較例を挙げて本発明についてさらに具体的に説明する。

0043

テストチューブの作製)
ビル空調用の冷却水として用いられる井水(循環水)が循環するための冷却水系の移送経路に、バイパス配管鋼材で作製された配管)を設けた。
そして、このバイパス配管を設けた冷却水系を用いて、冷却水としての井水を1年間冷却させた。
その後、バイパス配管を冷却水系から取り外した。バイパス配管の内表面を目視で確認したところ、炭酸カルシウムがバイパス配管にスケールとして発生していることが確認された。
次に、炭酸カルシウムが発生したバイパス配管を切断することにより、複数のテストチューブ(内径:22mm、長さ:50mm)を作製した。これらの複数のテストチューブを目視で確認したところ、どのテストチューブにも同程度にスケールが形成されていたことが確認された。

0044

(実施例1−1)
下記表1に示す配合割合の実施例1−1のX剤を作製した。
そして、容器に循環水500mLと、テストチューブ2つと、実施例1−1のX剤25gとを入れ、この容器内を120分間撹拌した。
その後、この容器内の水の色が淡黄色から白色の間の色になるまで、この容器に炭酸ナトリウムを入れることにより、この容器内の水を中和させ、中和水を得た。

0045

(実施例1−2〜1−5、及び、比較例1−1〜1−2)
下記表1に示す配合割合の実施例1−2〜1−5、及び、比較例1−1〜1−2のX剤を作製したこと以外は、実施例1−1と同様にして中和水を得た。
なお、比較例1−1〜1−2については、pHメータを使用して中和水(pH:6.5)を得た。

0046

沈殿時間の測定>
実施例1−1〜1−5、及び、比較例1−1〜1−2の各中和水について、中和水500mLを500mLのメスシリンダーにいれ、懸濁物質のほとんどが該メスシリンダーの底部側に沈殿するまでの時間(沈殿時間)を測定した。なお、懸濁物質のほとんどが該メスシリンダーの底部側に沈殿したか否かは目視で判断した。
結果を下記表1に示す。

0047

0048

表1に示すように、本願発明の範囲内の実施例1−1〜1−5の洗浄キットを用いて得た中和水については、スケール析出抑制剤を含有しない比較例1−1〜1−2の洗浄キットを用いて得た中和水に比べて、中和による析出物微細であり、沈殿時間が長かった。

0049

(実施例2−1)
下記表2に示す配合割合の実施例2−1のX剤を作製した。
次に、ビル空調のために用いて炭酸カルシウムのスケールが発生した冷却水系(循環水の量:約500L)の下部水槽に実施例2−1のX剤25kgを入れ、酸含有循環水を冷却水系内で2時間循環させた。
そして、この冷却水系内の水の色が淡黄色から白色の間の色になるまで、この冷却水系内の下部水槽に炭酸ナトリウムを入れることにより、この冷却水系内の水を中和させた。この中和処理は、冷却水系内の循環水を循環させたまま行った。
中和後、冷却水系内の循環水を停止し、停止した時から、懸濁物質のほとんどが該下部水槽の底部に沈殿するまでの時間(沈殿時間)を測定した。なお、懸濁物質のほとんどが該下部水槽の底部に沈殿したか否かは目視で判断した。

0050

(実施例2−2〜2−3、及び、比較例2−1)
下記表2に示す配合割合の実施例2−2〜2−3、及び、比較例2−1のX剤を作製したこと以外は、実施例1−1と同様にして中和水を得、沈殿時間を測定した。
なお、比較例2−1については、pHメータを使用して中和水(pH:6.5)を得た。

0051

0052

表2に示すように、本願発明の範囲内の実施例2−1〜2−3の洗浄キットを用いて得た中和水については、スケール析出抑制剤を含有しない比較例2−1の洗浄キットを用いて得た中和水に比べて、沈殿時間が長かった。
よって、実施例2−1〜2−3の洗浄キットを用いれば、懸濁物質が沈殿するまで30分以上掛かっているので、中和水を冷却水系外に排出した際に、懸濁物質が冷却水系内に残り難いことがわかる。
また、比較例2−1の洗浄キットを用いて得た中和水を500mL採取ビーカーに入れ、ビーカー内で中和水を2日間放置したところ、懸濁物質がビーカーの底部に沈殿し底部で結晶化(スケール化)していた。一方で、同様に、実施例2−1〜2−3の洗浄キットを用いて得た中和水を500mL採取しビーカーに入れ、ビーカー内で中和水を2日間放置したところ、懸濁物質は、泥状のままであった。

実施例

0053

上より、本発明によれば、中和処理を簡便にすることができる。

0054

1:冷却水系、2:熱交換器、3:冷却塔、4a:第1移送経路、4b:第2移送経路、5:ポンプ、
31:ケーシング、31a:外気取入口、31b:外気排出口、32:冷却部、33:循環水供給部、33a:水槽、33b:開口部、34:下部水槽、35:送風機、
A:循環水、B:空気

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