図面 (/)

この項目の情報は公開日時点(2015年7月23日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (1)

課題

本発明は、PTP1B阻害活性を示す有効成分を含むPTP1B阻害剤と、該阻害剤を含む糖尿病治療薬皮膚外用剤及び食品を提供する。

解決手段

ピロロキノリンキノン又はその誘導体からなるPTP1B阻害剤を提供する。また、PTP1B阻害剤を、糖尿病治療薬全量に対して、0.000001〜10質量%含有することを特徴とする糖尿病治療薬、PTP1B阻害剤を、皮膚外用剤全量に対して、0.000001〜10質量%含有することを特徴とする皮膚外用剤、及び、PTP1B阻害剤を、食品全量に対して、0.000001〜10質量%含有することを特徴とする食品を提供する。

概要

背景

近年、生活習慣の欧米化に伴い、肥満を始めとする生活習慣病と呼ばれる疾患が、社会的に大きな問題となっている。生活習慣病は、食習慣運動習慣喫煙飲酒等の生活習慣がその発症及び進行に関与する疾患群とされており、例えば、肥満症糖尿病高脂血症高尿酸血症循環器疾患大腸癌歯周病高血圧扁平上皮がん慢性気管支炎閉塞性肺疾患肺気腫アルコール性肝疾患又はアルコール性膵炎等が挙げられる。

その中でも特に注目されている疾患の1つが糖尿病である。糖尿病は、慢性的血糖値が高い状態となることを特徴とする疾患である。慢性的な高血糖状態は、様々な疾患へとつながり網膜症腎症神経障害等の合併症を引き起こす。糖尿病は、膵臓β細胞の大部分に破壊が起こり、インスリン分泌欠乏してインスリンの絶対的な不足が生じるI型糖尿病と、インスリンの分泌低下や骨格筋肝臓脂肪組織でのインスリン抵抗性によってインスリンの相対的な不足が生じるII型糖尿病とに大きく分類される。現在、II型糖尿病患者急増しており、糖尿病患者の90%以上を占めている。しかし、従来用いられている糖尿病治療薬であるスルホニルウレア系糖尿病治療薬、ビグアナイド系糖尿病治療薬、α−グルコシダーゼ阻害薬は、その効果が充分でなく、低血糖乳酸アシドーシス下痢便秘嘔吐等の問題がある。また最近、インスリン抵抗性改善薬としてチアゾリジン薬剤の開発がなされている。しかし、これも作用発現までに数日を要すること、ノンレスポンダーの存在、体重増加等の課題が残されている上に、毒性も問題視されており、未だ充分な糖尿病治療薬はない。

前述したように、糖尿病の発症にはインスリンが深く関わっている。インスリンは、膵臓β細胞でつくられる血糖調節に関わるホルモンである。分泌されたインスリンは、細胞膜上に存在するインスリン受容体に結合すると、チロシンキナーゼの作用を受けて、インスリン受容体の細胞ドメインに存在するチロシン残基リン酸化される。このチロシンリン酸化はチロシンキナーゼと、逆にこれを脱リン酸化するチロシンホスファターゼにより調節を受けており、この両者のバランスにより多様な細胞機能発現されると考えられている。よって、このバランスが破綻してチロシンホスファターゼ活性が異常亢進すると、リン酸化されたチロシンの脱リン酸化が亢進し、インスリン作用が低下、つまりインスリン抵抗性へと至る。

現在、種々のチロシンホスファターゼが知られているが、インスリンシグナル伝達に関与するチロシンホスファターゼとして、肝臓、脂肪細胞、骨格筋などに存在するプロテインチロシンホスファターゼ(PTP)1Bがある。これはインスリンシグナル伝達の減弱因子の1つとして考えられている。また、このPTP1Bは脂肪細胞から分泌されるペプチドホルモンであるレプチンシグナル伝達にも関与している。レプチンは、強い摂食抑制とエネルギー産生の亢進を引き起こす作用を持ち、過食や肥満抑制に関与するホルモンである。レプチンシグナルインスリンシグナルと同様、レプチン受容体の細胞内ドメインにおけるリン酸化がチロシンキナーゼとチロシンホスファターゼにより調節を受けている。よって、チロシンホスファターゼ活性が異常亢進することによって、リン酸化されたチロシンの脱リン酸化が亢進し、レプチン抵抗性へと至る。最近、PTP1Bノックアウ
マウスは、正常に発育するが、インスリン感受性の増大、エネルギー代謝の亢進、白色脂肪組織重量の減少を呈することが報告された(非特許文献1)。

すなわち、PTP1Bを阻害すると、PTP1Bの活性化による脱リン酸化作用が阻害され、インスリン及びレプチンのシグナル伝達が増強される。したがって、インスリン抵抗性及びレプチン抵抗性による糖尿病、肥満症及び高脂血症等が改善されると考えられる。以上のことから、PTP1B阻害作用を有する薬剤はホスファターゼ阻害によって細胞内シグナル伝達を正常化するという、これまでの糖尿病治療薬にはない新規な作用を有するため、既存の糖尿病治療薬が抱える問題点を回避した生活習慣病、特に糖尿病、肥満症及び高脂血症の治療薬となり得る可能性がある。

また、近年、美容についての関心は、老若男女を問わず極めて高いものがあり、殊に顔、美肌に対しては化粧料の作用をいかに高めるか、顔、肌に対する安全をいかに図るかという追及がなされてきた。また、頭髪に関しても、幅広い層に関心が高く、特に一定の年齢を経た男性については、悩みの種であり、効果的な成分の出現が待たれていた。このような観点から、これまでの美肌化粧料及び頭髪化粧料根本から見直す画期的な成分の開発が試みられている(特許文献1〜4)。

本来、人の肌はデリケートなものであり、人によっては化粧料の種類により、かぶれや痒み等を生じ、場合によっては顔や肌に対して大きなダメージを与えることとなる。また、有効的な成分であっても、その成分の安定化に欠ける場合、その成分が皮膚へ有効的に浸透することに欠ける場合には、その成分の作用効果を活かすことはできなかった。

現在、PTPの阻害剤としてはバナジウム誘導体ホスホチロシン誘導体等が知られている。しかし、これらは阻害活性特異性、細胞内への透過性等に問題があり、実用化には至っていない。インスリンシグナル伝達に関与することが明らかになりつつあるPTP1B等のPTPを阻害する薬剤を見出すことができれば、糖尿病等の治療薬、予防薬として利用することができる。

概要

本発明は、PTP1B阻害活性を示す有効成分を含むPTP1B阻害剤と、該阻害剤を含む糖尿病治療薬、皮膚外用剤及び食品を提供する。ピロロキノリンキノン又はその誘導体からなるPTP1B阻害剤を提供する。また、PTP1B阻害剤を、糖尿病治療薬全量に対して、0.000001〜10質量%含有することを特徴とする糖尿病治療薬、PTP1B阻害剤を、皮膚外用剤全量に対して、0.000001〜10質量%含有することを特徴とする皮膚外用剤、及び、PTP1B阻害剤を、食品全量に対して、0.000001〜10質量%含有することを特徴とする食品を提供する。なし

目的

本発明は上記事情に鑑み、PTP1B阻害活性を示す有効成分を含むPTP1B阻害剤と、該阻害剤を含む糖尿病治療薬、皮膚外用剤及び食品を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

ピロロキノリンキノン又はその誘導体からなるPTP1B阻害剤

請求項2

前記ピロロキノリンキノン誘導体が、以下の構造式(I)(式中、R1及びR2はCnH2n+1であり、nは自然数である。)で表されることを特徴とする請求項1に記載のPTP1B阻害剤。

請求項3

前記構造式(I)中、R1及びR2がそれぞれメチル基であることを特徴とする請求項2に記載のPTP1B阻害剤。

請求項4

請求項1〜3のいずれかに記載のPTP1B阻害剤を、糖尿病治療薬全量に対して、0.000001〜10質量%含有することを特徴とする糖尿病治療薬

請求項5

請求項1〜3のいずれかに記載のPTP1B阻害剤を、皮膚外用剤全量に対して、0.000001〜10質量%含有することを特徴とする皮膚外用剤

請求項6

請求項1〜3のいずれかに記載のPTP1B阻害剤を、食品全量に対して、0.000001〜10質量%含有することを特徴とする食品

技術分野

0001

本発明は、PTP1B阻害剤、特に、ピロロキノリンキノン又はその誘導体からなるPTP1B阻害剤に関する。また、本発明は、該阻害剤を含む糖尿病治療薬皮膚外用剤及び食品に関する。

背景技術

0002

近年、生活習慣の欧米化に伴い、肥満を始めとする生活習慣病と呼ばれる疾患が、社会的に大きな問題となっている。生活習慣病は、食習慣運動習慣喫煙飲酒等の生活習慣がその発症及び進行に関与する疾患群とされており、例えば、肥満症糖尿病高脂血症高尿酸血症循環器疾患大腸癌歯周病高血圧扁平上皮がん慢性気管支炎閉塞性肺疾患肺気腫アルコール性肝疾患又はアルコール性膵炎等が挙げられる。

0003

その中でも特に注目されている疾患の1つが糖尿病である。糖尿病は、慢性的血糖値が高い状態となることを特徴とする疾患である。慢性的な高血糖状態は、様々な疾患へとつながり網膜症腎症神経障害等の合併症を引き起こす。糖尿病は、膵臓β細胞の大部分に破壊が起こり、インスリン分泌欠乏してインスリンの絶対的な不足が生じるI型糖尿病と、インスリンの分泌低下や骨格筋肝臓脂肪組織でのインスリン抵抗性によってインスリンの相対的な不足が生じるII型糖尿病とに大きく分類される。現在、II型糖尿病患者急増しており、糖尿病患者の90%以上を占めている。しかし、従来用いられている糖尿病治療薬であるスルホニルウレア系糖尿病治療薬、ビグアナイド系糖尿病治療薬、α−グルコシダーゼ阻害薬は、その効果が充分でなく、低血糖乳酸アシドーシス下痢便秘嘔吐等の問題がある。また最近、インスリン抵抗性改善薬としてチアゾリジン薬剤の開発がなされている。しかし、これも作用発現までに数日を要すること、ノンレスポンダーの存在、体重増加等の課題が残されている上に、毒性も問題視されており、未だ充分な糖尿病治療薬はない。

0004

前述したように、糖尿病の発症にはインスリンが深く関わっている。インスリンは、膵臓β細胞でつくられる血糖調節に関わるホルモンである。分泌されたインスリンは、細胞膜上に存在するインスリン受容体に結合すると、チロシンキナーゼの作用を受けて、インスリン受容体の細胞ドメインに存在するチロシン残基リン酸化される。このチロシンリン酸化はチロシンキナーゼと、逆にこれを脱リン酸化するチロシンホスファターゼにより調節を受けており、この両者のバランスにより多様な細胞機能発現されると考えられている。よって、このバランスが破綻してチロシンホスファターゼ活性が異常亢進すると、リン酸化されたチロシンの脱リン酸化が亢進し、インスリン作用が低下、つまりインスリン抵抗性へと至る。

0005

現在、種々のチロシンホスファターゼが知られているが、インスリンシグナル伝達に関与するチロシンホスファターゼとして、肝臓、脂肪細胞、骨格筋などに存在するプロテインチロシンホスファターゼ(PTP)1Bがある。これはインスリンシグナル伝達の減弱因子の1つとして考えられている。また、このPTP1Bは脂肪細胞から分泌されるペプチドホルモンであるレプチンシグナル伝達にも関与している。レプチンは、強い摂食抑制とエネルギー産生の亢進を引き起こす作用を持ち、過食や肥満抑制に関与するホルモンである。レプチンシグナルインスリンシグナルと同様、レプチン受容体の細胞内ドメインにおけるリン酸化がチロシンキナーゼとチロシンホスファターゼにより調節を受けている。よって、チロシンホスファターゼ活性が異常亢進することによって、リン酸化されたチロシンの脱リン酸化が亢進し、レプチン抵抗性へと至る。最近、PTP1Bノックアウ
マウスは、正常に発育するが、インスリン感受性の増大、エネルギー代謝の亢進、白色脂肪組織重量の減少を呈することが報告された(非特許文献1)。

0006

すなわち、PTP1Bを阻害すると、PTP1Bの活性化による脱リン酸化作用が阻害され、インスリン及びレプチンのシグナル伝達が増強される。したがって、インスリン抵抗性及びレプチン抵抗性による糖尿病、肥満症及び高脂血症等が改善されると考えられる。以上のことから、PTP1B阻害作用を有する薬剤はホスファターゼ阻害によって細胞内シグナル伝達を正常化するという、これまでの糖尿病治療薬にはない新規な作用を有するため、既存の糖尿病治療薬が抱える問題点を回避した生活習慣病、特に糖尿病、肥満症及び高脂血症の治療薬となり得る可能性がある。

0007

また、近年、美容についての関心は、老若男女を問わず極めて高いものがあり、殊に顔、美肌に対しては化粧料の作用をいかに高めるか、顔、肌に対する安全をいかに図るかという追及がなされてきた。また、頭髪に関しても、幅広い層に関心が高く、特に一定の年齢を経た男性については、悩みの種であり、効果的な成分の出現が待たれていた。このような観点から、これまでの美肌化粧料及び頭髪化粧料根本から見直す画期的な成分の開発が試みられている(特許文献1〜4)。

0008

本来、人の肌はデリケートなものであり、人によっては化粧料の種類により、かぶれや痒み等を生じ、場合によっては顔や肌に対して大きなダメージを与えることとなる。また、有効的な成分であっても、その成分の安定化に欠ける場合、その成分が皮膚へ有効的に浸透することに欠ける場合には、その成分の作用効果を活かすことはできなかった。

0009

現在、PTPの阻害剤としてはバナジウム誘導体、ホスホチロシン誘導体等が知られている。しかし、これらは阻害活性特異性、細胞内への透過性等に問題があり、実用化には至っていない。インスリンシグナル伝達に関与することが明らかになりつつあるPTP1B等のPTPを阻害する薬剤を見出すことができれば、糖尿病等の治療薬、予防薬として利用することができる。

0010

特開平6−211660号公報
特開平8−20512号公報
特開2004−345954号公報
特開2007−230912号公報

先行技術

0011

Molecular and Cellular Biology, 20(15),5479-5489 (2000)

発明が解決しようとする課題

0012

本発明は上記事情に鑑み、PTP1B阻害活性を示す有効成分を含むPTP1B阻害剤と、該阻害剤を含む糖尿病治療薬、皮膚外用剤及び食品を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0013

本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行い、ピロロキノリンキノン又はその誘導体がPTP1B阻害活性を示す有効成分であることを見出した。また、ピロロキノリンキノン又はその誘導体がPTP1B阻害剤の有効成分として作用し、生活習慣病、特に糖尿病の治療薬、皮膚外用剤、特に育毛剤、及び食品として有効であることを見出した。
すなわち、本発明に係るPTP1B阻害剤は、ピロロキノリンキノン又はその誘導体からなる。

0014

前記ピロロキノリンキノン誘導体は、以下の構造式(I)




(式中、R1及びR2はCnH2n+1であり、nは自然数である。)
で表されることが好適である。
前記構造式(I)中、R1及びR2はそれぞれメチル基であることが好適である。

0015

本発明に係る糖尿病治療薬は、上記したPTP1B阻害剤を、糖尿病治療薬全量に対して、0.000001〜10質量%含有することを特徴とする。
また、本発明に係る皮膚外用剤は、上記したPTP1B阻害剤を、皮膚外用剤全量に対して、0.000001〜10質量%含有することを特徴とする。
さらに、本発明に係る食品は、上記したPTP1B阻害剤を、食品全量に対して、0.000001〜10質量%含有することを特徴とする。

発明の効果

0016

本発明のPTP1B阻害剤は、ピロロキノリンキノン又はその誘導体がPTP1B阻害活性を示す有効成分として作用する。本発明の糖尿病治療薬は、ピロロキノリンキノン又はその誘導体がPTP1B阻害剤の有効成分として作用し、糖尿病の治療薬として有効である。また、本発明の皮膚外用剤は、ピロロキノリンキノン又はその誘導体がPTP1B阻害剤の有効成分として作用し、皮膚外用剤、特に発毛育毛作用を損なわずに、安定性、安全性を向上させた育毛剤として有効である。さらに、本発明の食品は、ピロロキノリンキノン又はその誘導体がPTP1B阻害剤の有効成分として作用し、糖尿病やメタボリックシンドロームの予防および改善食として有効である。

図面の簡単な説明

0017

実施例1において得られたPTP1B活性測定結果である。

0018

PTP1B阻害剤
本発明に係るPTP1B阻害剤は、ピロロキノリンキノン(PQQ)又はその誘導体からなる。
ピロロキノリンキノン誘導体は、以下の構造式(II)




(式中、R1及びR2はCnH2n+1であり、nは自然数である。)
で表されるアシル化ピロロキノリンキノン誘導体であることが好適である。このような誘導体とすることにより、活性部位である2つのキノンが保護され、服用した際に体内酵素等の作用によってアシル基外れることにより、ピロロキノリンキノンの活性が得られる。したがって、このような誘導体を用いることにより、ピロロキノリンキノンの不活性化を抑制することができるため、ピロロキノリンキノンの活性を安定化することができる。また、アシル化ピロロキノリンキノン誘導体は、単純な反応で合成できる点においても好ましい。

0019

上述した構造式(II)中、R1及びR2がそれぞれメチル基であるアセチル化ピロロキノリンキノン誘導体とすることが好適である。

0020

その他のピロロキノリンキノン誘導体としては、マレイン酸等のその他の酸無水物を2つのキノンの各々に付加した構造、無水化している部位を2箇所有する酸無水物により2つのキノン間を架橋した構造等を有するものとすることも可能である。

0021

アシル化ピロロキノリンキノン誘導体は、例えば、ピロロキノリンキノン又はその塩中の2つのキノンを、有機溶剤又は水混和性有機溶剤を含んだ水溶液中でカテコール体へと還元する還元剤の存在下、もしくは、その還元反応の後に、アシル化触媒存在下又は非存在下において、カルボン酸の酸無水物又は酸ハロゲン化物を反応させることによって合成することができる。

0022

アシル化ピロロキノリンキノン誘導体としては、例えば、アセチル化ピロロキノリンキノン誘導体を、上述した方法により合成することができる。
アセチル化剤としては、塩化アセチルアセチルケテンケテンN−アセチルイミダゾール無水酢酸等を任意に使用することが可能である。このようなアセチル化剤において、無水酢酸を使用することが好ましい。有機溶剤を必要とせず、副生する酢酸の除去を容易に行うことができるからである。
還元剤としては、亜鉛マグネシウムアルミニウム等の金属、ハイドロサルファイトナトリウム硫化水素二酸化硫黄塩化スズ(II)、水素ギ酸アスコルビン酸等を使用することが可能である。このような還元剤において、亜鉛、マグネシウムを使用することが好ましい。後処理が簡易であり、還元力が高いからである。

0023

糖尿病治療薬
本発明に係る糖尿病治療薬は、上記したPTP1B阻害剤を、糖尿病治療薬全量に対して、0.000001〜10質量%含有する。好ましくは0.000002〜0.5質量%である。少なくとも0.000001質量%以上含有していれば、PTP1B阻害効果
が最小限得られる濃度に相当するからであり、多くとも10質量%以下であれば、十分にPTP1B阻害効果が得られ且つ安全性も得られるからである。

0024

ハイドロキノン類キノン類キノン系化合物は、細胞毒性が強く、発癌性があるため、治療薬として利用することは難しいのに対し、PQQは食品にも含まれていて安全性が高いため、治療薬としての優位性を備えている。

0025

本発明の糖尿病治療薬の投与形態としては、例えば、散剤顆粒剤細粒剤ドライシロップ剤錠剤及びカプセル剤等の経口投与剤注射剤軟膏剤トローチ剤などが挙げられる。

0026

本発明の糖尿病治療薬には、PTP1B阻害剤として作用するピロロキノリンキノン又はその誘導体の他に、治療薬の投与形態に応じて、適宜組み合わせて用いることができる。例えば、乳糖等の賦形剤ステアリン酸マグネシウム等の滑沢剤カルボキシメチルセルロース等の崩壊剤ヒドロキシプロピルメチルセルロース等の結合剤マクロゴール等の界面活性剤炭酸水素ナトリウム等の発泡剤シクロデキストリン等の溶解補助剤クエン酸等の酸味剤エデト酸ナトリウム等の安定化剤リン酸塩等のpH調整剤等が挙げられる。

0027

以上のように、ピロロキノリンキノン又はその誘導体がPTP1B阻害剤として作用し、本発明は糖尿病の治療薬として有効である。

0028

皮膚外用剤
本発明に係る皮膚外用剤は、上記したPTP1B阻害剤を、皮膚外用剤全量に対して、0.000001〜10質量%含有する。好ましくは0.000002〜0.5質量%である。少なくとも0.000001質量%以上含有していれば、PTP1B阻害効果が最小限得られる濃度に相当するからであり、多くとも10質量%以下であれば、PTP1B阻害効果が得られ且つ安全性も得られるからである。

0029

本発明に係る皮膚外用剤は、PQQと反応するアミノ酸及びチオール化合物を含有していない。そのため、皮膚の老化防止肌荒れの改善、抗炎症創傷治癒等の効果も期待される。このような効果を奏する皮膚外用剤を製造するためには、PQQ又はその誘導体(有効成分)を白色ワセリンミツロウ流動パラフィンポリエチレングリコール等に加え、必要ならば加湿して練合し軟膏剤とするか、ロジンアクリル酸アルキルエステル重合体等の粘着剤と練合した後、ポリアルキル等の不織布に展延してテープ剤とすることが好適である。

0030

本発明の成分は、化粧料、医薬品、医薬部外品など外皮に適用される皮膚外用剤として用いることができる。したがって、その剤型として水溶性系(ローション系)、可溶化系乳化系(W/O型、O/W型)、粉末系、軟膏系、油液系、ジェル系、水−油二層系、水−油−粉末三層系など幅広い形態に使用することができる。また、本発明の皮膚外用剤は、上記必須成分の他に、本発明の効果を損なわない範囲で、皮膚外用剤に通常用いられる他の成分、例えば、粉末、油分、湿潤剤紫外線吸収剤酸化防止剤、界面活性剤、防腐剤、pH調整剤、酵素、保湿剤香料、水、多価アルコール低級アルコール高分子増粘剤)、シリコーン類色素などを必要に応じて適宜、配合することができる。

0031

本発明の皮膚外用剤の剤型としては、例えば、ローション、油剤乳剤クリーム、軟膏等が挙げられる。また、化粧水、クリーム、乳液パック美容液洗浄料等の様々な形態の化粧料として提供することも可能である。

0032

以上のように、本発明の皮膚外用剤は、ピロロキノリンキノン又はその誘導体がPTP1B阻害剤の有効成分として作用し、皮膚外用剤、特に発毛、育毛作用を損なわずに、安定性、安全性を向上させた育毛剤として有効である。

0033

食品
本発明に係る食品は、上記したPTP1B阻害剤を、食品全量に対して、0.000001〜10質量%含有する。好ましくは0.000002〜0.5質量%である。少なくとも0.000001質量%以上含有していれば、PTP1B阻害効果が最小限得られる濃度に相当するからであり、多くとも10質量%以下であれば、PTP1B阻害効果が得られ且つ安全性も得られるからである。

0034

本発明の成分は、食品添加物として、例えば、健康食品等に配合することができる。本発明の成分を含むことができる食品の具体例としては、例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、シロップ剤等の形態、あるいは、日常食する飲食物、栄養補強食、各種病院食等の形態で提供可能である。なお、調製の際に使用される添加剤としては、液剤としては水、果糖ブドウ糖等の糖類、落下生油大豆油オリーブ油等の油類、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のグリコール類を用いることができる。錠剤、カプセル剤、顆粒剤などの固形剤賦型剤としては乳糖、ショ糖マンニット等の糖類、滑沢剤としてはカオリンタルク、ステアリン酸マグネシウム等、崩壊剤としてデンプンアルギン酸ナトリウム、結合剤としてポリビニルアルコールセルロースゼラチン等、界面活性剤としては脂肪酸エステル等、可塑剤としてグリセリン等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。

0035

本発明において提供される食品は、そのまま食しても良く、例えば、カプセル型、錠剤型等の食品としても良い。その他、顆粒、粉末、栄養ドリンク食品等として提供しても良い。食品的に許容される他の食材、防腐剤、増粘剤、着色料、酸化防止剤その他の添加剤を加えることもできる。また、他の食品と合わせて摂取しても良い。

0036

本発明の食品は、ピロロキノリンキノン又はその誘導体がPTP1B阻害剤の有効成分として作用し、糖尿病やメタボリックシンドロームの予防および改善食として有効である。

0037

以下、実施例、製剤例等を用いて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
製剤例1
散剤ピロロキノリンキノン又はピロロキノリンキノン誘導体5g、乳糖895g及びトウモロコシデンプン100gをブレンダーで混合することにより、経口投与用の散剤を得た。

0038

製剤例2
顆粒剤ピロロキノリンキノン又はピロロキノリンキノン誘導体5g、乳糖865g及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロース100gを混合した後、10%ヒドロキシプロピルセルロース水溶液300gを加えて練合した。これを押出し造粒機を用いて造粒し、乾燥後、経口投与用の顆粒剤を得た。

0039

製剤例3
カプセル剤ピロロキノリンキノン又はピロロキノリンキノン誘導体5g、乳糖115g、トウモロコシデンプン58g及びステアリン酸マグネシウム2gをV型混合機を用いて混合した後、3号カプセルに180mgずつ充填することによって、経口投与用のカプセ
ル剤を得た。

0040

製剤例4
ピロロキノリンキノン又はピロロキノリンキノン誘導体0.5重量%、プロピレングリコール10重量%、α−モノイソステアリルグリセリルエーテル10重量%、エタノール65重量%、精製水14.5重量%を配合することによって、ローションタイプの育毛剤を得た。

0041

製剤例5
ピロロキノリンキノン又はピロロキノリンキノン誘導体0.5重量%、ステアリン酸2重量%、セタノール1.5重量%、白色ワセリン3重量%、ラノリンアルコール2重量%、ポリオキシエチレン(10)モノオレエート2重量%、α−モノイソステアリルグリセリルエーテル5重量%、ビタミンEアセテート0.2重量%、グリチルレチン酸0.2重量%、パラオキシ安息香酸メチル0.05重量%、エチレンジアミンテトラアセテート−2ナトリウム塩0.05重量%、プロピレングリコール10重量%、精製水73.5重量%を配合することによって、乳液タイプの育毛剤を得た。

0042

実施例1(PTP1B活性測定)
PTP1B活性は、96穴マイクロタイタープレートを用いて、p−nitrophenylphosphate(pNPP)を脱リン酸化する活性(405nmの吸光度の変化)を測定した。Protein tyrosine phosphatase 1B(humanrecombinant)は、Cayman Chemical Company社から購入して使用した。酵素希釈液(37.5 mMHEPES、20%グリセロ
ル、0.005% Triton X-100)に溶解したPTP1Bを20μlと50 mM HEPES(pH 7.5)に溶解したPQQを50μlずつ各穴に加えて37℃で30分間インキュベートした。基質溶液(37.5 mM酢酸ナトリウム、150 mM塩化ナトリウム、2.5 mMEDTA、0.1%BSA、50 mM pNPP、0.5 mM DTT(pH 5.0))をマルチピペットを用いて、各wellに150μlずつ加えた。室温において、マイクロプレートリーダーによって405nmの吸光度を経時的に測定した。
実施例1の結果を図1に示す。

実施例

0043

図1より、ピロロキノリンキノン又はピロロキノリンキノン誘導体がPTP1B阻害剤として作用し、糖尿病の治療薬、皮膚外用剤、又は食品として有効であることが確認された。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ