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課題

本発明は、油溶性有効成分を含有する外用医薬組成物において、外用剤成分と油溶性有効成分との関係において生じる課題を解決する手段を提供する。

解決手段

油溶性有効成分を極性溶剤に溶解せしめ、界面活性剤としてノニオン界面活性剤のみを用いて乳化されている水中油乳化剤形医薬組成物を提供する。

概要

背景

多岐に渡る効能を有する油溶性ビタミンステロイド抗生物質非ステロイド抗炎症剤油溶性抗生物質、抗真菌剤等の油溶性有効成分は、全身的作用が少なく局所における効果発現を期待し多くの皮膚外用剤に配合されている。このような皮膚外用剤においても、次に示すような課題が残存している。即ち、角層を超えて有効成分を患部まで配向させる、吸収分配の課題、皮膚外用剤の製剤成分との相互作用、有効成分の外用剤における溶状、有効成分の皮膚への副作用などの課題である。また、この様な油溶性有効成分においては、薬効の強さのみに着目するのではなく、全身及び局所の安全性の高さに注目し薬剤の選択が行われており、この様な有効成分のひとつに全身的な作用が少なく適度な局所抗炎症作用を有する酪酸クロベタゾン(例えば、非特許文献1を参照)があるが、このものの外用での使用を例にとって、前記油溶性有効成分を含有する皮膚外用剤の抱える問題を検討してみると以下の通りになる。ステロイド外用剤分類によりIV群(弱い)に分類される酪酸クロベタゾンは、安全域の広い外用副腎皮質ホルモン剤として開発され、現在、アトピー性皮膚炎などの炎症に対する抗炎症医薬品として利用されている。「安全域の広い外用副腎皮質ホルモン剤」を目指し開発された酪酸クロベタゾンは、その抗炎症薬理作用は決して強いものではなく、アトピー性皮膚炎などで、刺激に対する感受性の高い患者においては、薬剤の抗炎症効果よりも、外用剤を塗布する物理的刺激、外用剤の製剤成分に起因する刺激が抗炎症効果を上回り、抗炎症効果を相殺するような現象が観察されている。さらに、酪酸クロベタゾン製剤自身にも一過性の刺激誘発作用が存在する場合が存するほか、油溶性有効成分を溶解するために使用する溶剤等にも皮膚刺激感を誘発するものが存する。この一過性の刺激感は、炎症を伴わず、接触した瞬間に感じ感覚刺激であり、その発現可能性は臨床試験などでは拾いにくい現状があり、代替指標が求められている。このため、アトピー性皮膚炎などに羅患し、酪酸クロベタゾンを含有する製剤を治療に用いた場合には、この一過性の刺激感を感じやすい傾向にあると言われている。また、小児を対象とした場合、小児においては角層細胞面積が650〜700μm2と比較的小さく、肌荒れ状態に近い状況にあり、一過性の刺激感を感じやすい傾向にあった(例えば、特許文献1を参照)。小児適応のためには、一過性の刺激感の低減が望まれている。また、逆に言えば、このような肌状態であるからこそ、作用の緩和なステロイド外用剤の投与が必要な状況でもあるといえる。一方、酪酸クロベタゾンの抗炎症効果を確保するため、刺激性の低い油剤を選択し、アルキル変性カルボキシビニルポリマーを用い乳化する方法(例えば、特許文献2を参照)、ヒアルロン酸ヘパリン類似物質などの保湿成分を添加し、皮膚角層バリア機能を増大させつつ、酪酸クロベタゾンを投与する方法(例えば、特許文献3、特許文献4を参照)等が提案されている。しかしながら、その効果は存するものの、酪酸クロベタゾンの効果を十分に引き出せるほど大きいものではなかった。

皮膚外用剤における刺激を低減する手段としては、皮膚機能修復作用を有する成分等を併用することのほか、塗工時の摩擦係数を低減する方法等が考えられる。しかしながら、溶剤に対する溶解性が必ずしも高くない酪酸クロベタゾンを含有する皮膚外用剤においては、この様な検討は発明者の知る限り為されていない。

即ち、酪酸クロベタゾンをはじめとする油溶性有効成分を含有する外用医薬組成物において、使用時における刺激を低減する手段が望まれているが、これまでに為された刺激低減は十分とはいえない。

概要

本発明は、油溶性有効成分を含有する外用医薬組成物において、外用剤成分と油溶性有効成分との関係において生じる課題を解決する手段を提供する。 油溶性有効成分を極性溶剤に溶解せしめ、界面活性剤としてノニオン界面活性剤のみを用いて乳化されている水中油乳化剤形医薬組成物を提供する。なし

目的

即ち、角層を超えて有効成分を患部まで配向させる、吸収分配の課題、皮膚外用剤の製剤成分との相互作用、有効成分の外用剤における溶状、有効成分の皮膚への副作用などの課題である

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

1)油溶性有効成分と、2)極性溶剤と、3)界面活性剤としてノニオン性界面活性剤のみを用いて乳化されることを特徴とする、水中油乳化剤形医薬組成物

請求項2

アトピー性皮膚炎処置するべきローション性の皮膚外用医薬組成物であって、1)有効成分として酪酸クロベタゾンと、2)極性溶剤と、3)界面活性剤としてノニオン性界面活性剤のみを用いて乳化されることを特徴とする、請求項1に記載の水中油乳化剤形の医薬組成物。

請求項3

前記極性溶剤が、二塩基酸ジエステル、N−アルキル2−ピロリドンヒドロキシアルキルベンゼン短鎖アルキル基エーテルを形成していても、短鎖アシル基エステルを形成しても良い2乃至は3価アルコールクロタミトン多塩基酸単価乃至は多価エステルより選択される1種又は2種以上であることを特徴とする、<1>又は<2>に記載の水中油乳化剤形の医薬組成物。

請求項4

更に、水を50〜80質量%含有することを特徴とする、請求項1〜3何れか1項に記載の水中油乳化剤形の医薬組成物。

請求項5

前記ノニオン界面活性剤は、不飽和結合を実質的に有しないもののみで構成されていることを特徴とする、請求項1〜4何れか1項に記載の水中油乳化剤形の医薬組成物。

請求項6

前記ノニオン界面活性剤は、ポリオキシエチレンセチルエーテルポリオキシエチレン硬化ヒマシ油ソルビタンステアリン酸エステル及びグリセリンステアリン酸エステルから選択される1種又は2種以上であることを特徴とする、請求項5に記載の医薬組成物。

請求項7

更に、シリコーン油を含有することを特徴とする、請求項1〜5何れか1項に記載の水中油乳化剤形の医薬組成物。

請求項8

角層細胞平均面積が650〜700μm2の人に使用されるべき医薬組成物であることを特徴とする、請求項1〜7何れか1項に記載の医薬組成物。

請求項9

前記角層細胞の平均面積が650〜700μm2の人は、小児であることを特徴とする請求項8に記載の医薬組成物。

技術分野

0001

本発明は油溶性有効成分を含有する外用医薬組成物に関し、更に詳細には、界面活性剤としてノニオン性界面活性剤のみを用いて乳化される水中油乳化剤形医薬組成物に関する。

背景技術

0002

多岐に渡る効能を有する油溶性ビタミンステロイド抗生物質非ステロイド抗炎症剤、油溶性抗生物質、抗真菌剤等の油溶性有効成分は、全身的作用が少なく局所における効果発現を期待し多くの皮膚外用剤に配合されている。このような皮膚外用剤においても、次に示すような課題が残存している。即ち、角層を超えて有効成分を患部まで配向させる、吸収分配の課題、皮膚外用剤の製剤成分との相互作用、有効成分の外用剤における溶状、有効成分の皮膚への副作用などの課題である。また、この様な油溶性有効成分においては、薬効の強さのみに着目するのではなく、全身及び局所の安全性の高さに注目し薬剤の選択が行われており、この様な有効成分のひとつに全身的な作用が少なく適度な局所抗炎症作用を有する酪酸クロベタゾン(例えば、非特許文献1を参照)があるが、このものの外用での使用を例にとって、前記油溶性有効成分を含有する皮膚外用剤の抱える問題を検討してみると以下の通りになる。ステロイド外用剤分類によりIV群(弱い)に分類される酪酸クロベタゾンは、安全域の広い外用副腎皮質ホルモン剤として開発され、現在、アトピー性皮膚炎などの炎症に対する抗炎症医薬品として利用されている。「安全域の広い外用副腎皮質ホルモン剤」を目指し開発された酪酸クロベタゾンは、その抗炎症薬理作用は決して強いものではなく、アトピー性皮膚炎などで、刺激に対する感受性の高い患者においては、薬剤の抗炎症効果よりも、外用剤を塗布する物理的刺激、外用剤の製剤成分に起因する刺激が抗炎症効果を上回り、抗炎症効果を相殺するような現象が観察されている。さらに、酪酸クロベタゾン製剤自身にも一過性の刺激誘発作用が存在する場合が存するほか、油溶性有効成分を溶解するために使用する溶剤等にも皮膚刺激感を誘発するものが存する。この一過性の刺激感は、炎症を伴わず、接触した瞬間に感じ感覚刺激であり、その発現可能性は臨床試験などでは拾いにくい現状があり、代替指標が求められている。このため、アトピー性皮膚炎などに羅患し、酪酸クロベタゾンを含有する製剤を治療に用いた場合には、この一過性の刺激感を感じやすい傾向にあると言われている。また、小児を対象とした場合、小児においては角層細胞面積が650〜700μm2と比較的小さく、肌荒れ状態に近い状況にあり、一過性の刺激感を感じやすい傾向にあった(例えば、特許文献1を参照)。小児適応のためには、一過性の刺激感の低減が望まれている。また、逆に言えば、このような肌状態であるからこそ、作用の緩和なステロイド外用剤の投与が必要な状況でもあるといえる。一方、酪酸クロベタゾンの抗炎症効果を確保するため、刺激性の低い油剤を選択し、アルキル変性カルボキシビニルポリマーを用い乳化する方法(例えば、特許文献2を参照)、ヒアルロン酸ヘパリン類似物質などの保湿成分を添加し、皮膚角層バリア機能を増大させつつ、酪酸クロベタゾンを投与する方法(例えば、特許文献3、特許文献4を参照)等が提案されている。しかしながら、その効果は存するものの、酪酸クロベタゾンの効果を十分に引き出せるほど大きいものではなかった。

0003

皮膚外用剤における刺激を低減する手段としては、皮膚機能修復作用を有する成分等を併用することのほか、塗工時の摩擦係数を低減する方法等が考えられる。しかしながら、溶剤に対する溶解性が必ずしも高くない酪酸クロベタゾンを含有する皮膚外用剤においては、この様な検討は発明者の知る限り為されていない。

0004

即ち、酪酸クロベタゾンをはじめとする油溶性有効成分を含有する外用医薬組成物において、使用時における刺激を低減する手段が望まれているが、これまでに為された刺激低減は十分とはいえない。

0005

医薬インタビューフォーム「日本標準商品分類番号872646」

先行技術

0006

特開2003−344390 特開2009−114081号公報 特開2008−081505号公報 特開2000−212021号公報

発明が解決しようとする課題

0007

本発明は、この様な状況下為されたものであり、油溶性有効成分を含有する外用医薬組成物において、外用剤成分と油溶性有効成分との関係において生じる課題を解決するものであり、中でも、ステロイド含有皮膚外用剤において、使用時における刺激を低減する手段を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0008

この様な状況に鑑みて、本発明者等は、油溶性有効成分を含有する外用医薬組成物において、外用剤成分と油溶性有効成分との関係において生じる課題を解決すべく、鋭意研究を重ねた結果、油溶性有効成分を極性溶剤に溶解せしめ、界面活性剤としてノニオン界面活性剤のみを用いて乳化されている水中油乳化剤形の製剤がその様な特徴を備えていることを見出し、発明を完全させるに至った。特に、かかる構成においては、使用時における刺激を低減する作用が著しいことを見いだし、発明を更に発展させた。即ち、本発明は、以下に示すとおりである。
<1> 1)油溶性有効成分と、2)極性溶剤と、3)界面活性剤としてノニオン性界面活性剤のみを用いて乳化されることを特徴とする、水中油乳化剤形の医薬組成物。
<2>アトピー性皮膚炎を処置するべきローション性の皮膚外用医薬組成物であって、1)有効成分として酪酸クロベタゾンと、2)極性溶剤と、3)界面活性剤としてノニオン性界面活性剤のみを用いて乳化されることを特徴とする、<1>に記載の水中油乳化剤形の医薬組成物。
<3> 前記極性溶剤が、二塩基酸ジエステル、N−アルキル2−ピロリドンヒドロキシアルキルベンゼン短鎖アルキル基エーテルを形成していても、短鎖アシル基エステルを形成しても良い2乃至は3価アルコールクロタミトン多塩基酸単価乃至は多価エステルより選択される1種又は2種以上であることを特徴とする、<1>又は<2>に記載の水中油乳化剤形の医薬組成物。
<4> 更に、水を50〜80質量%含有することを特徴とする、<1>〜<3>何れかに記載の水中油乳化剤形の医薬組成物。
<5> 前記ノニオン界面活性剤は、不飽和結合を実質的に有しないもののみで構成されていることを特徴とする、<1>〜<4>何れかに記載の水中油乳化剤形の医薬組成物。
<6> 前記ノニオン界面活性剤は、ポリオキシエチレンセチルエーテルポリオキシエチレン硬化ヒマシ油ソルビタンステアリン酸エステル及びグリセリンステアリン酸エステルから選択される1種又は2種以上であることを特徴とする、<5>に記載の医薬組成物。
<7> 更に、シリコーン油を含有することを特徴とする、<1>〜<5>何れかに記載の水中油乳化剤形の医薬組成物。
<8>角層細胞平均面積が650〜700μm2の人に使用されるべき医薬組成物であることを特徴とする、<1>〜<7>何れか1項に記載の医薬組成物。
<9> 前記角層細胞の平均面積が650〜700μm2の人は、小児であることを特徴とする<8>に記載の医薬組成物。

発明の効果

本発明によれば、油溶性有効成分を含有する外用医薬組成物において、外用剤成分と油溶性有効成分との関係において生じる課題を解決するものであり、中でも、ステロイド含有皮膚外用剤において、使用時における刺激を低減する手段を提供することができる。

0009

(1)本発明の外用医薬組成物の必須成分である油溶性有効成分
本発明の外用医薬組成物は、油溶性有効成分を含有することを特徴とする。本発明の油溶性有効成分としては、ビタミンA及びその誘導体ビタミンB2誘導体、ビタミンB6誘導体、ビタミンD及びその誘導体、ビタミンE及びその誘導体、必須脂肪酸ユビキノン及びその誘導体、レゾルシン誘導体、油溶性のビタミンC誘導体ステロイド化合物、非ステロイド抗炎症剤、油溶性抗生物質、抗真菌剤等より選択される1種又は2種以上が好適に例示できる。かかる化合物の内、好ましいものを具体的に挙げれば、ビタミンA(レチノール)、ビタミンA誘導体(レチノールアセテートレチノールパルミテートアダパレン等)、ビタミンB2誘導体(リボフラビン酢酸エステル等)、ビタミンB6誘導体(ピリドキシンカプリレート、ピリドキシンジパルミテートピリドコシンジラウレート等)、ビタミンD(カルシフェロール)、ビタミンD誘導体カルシポトリオールエルゴカルシフェロールコレカルシフェロール等)、ビタミンE(トコフェロール)、ビタミンE誘導体酢酸トコフェロール等)、ユビキノン、レゾルシン誘導体(4−アルキルレゾルシノール誘導体)、ベンゾイルペルオキシド、油溶性のビタミンC誘導体(ビタミンCジパルミテート、ステアリン酸アスコルビン酸、ステロイド化合物(酪酸ヒドロコルチゾン、酪酸クロベタゾン、プロピオン酸アルクロメタゾントリアムシノロンアセトニドフルメタゾンバル酸エステル、プレドニゾロンヒドロコルチゾン等)、テルビナフィンブテナフィンなどの抗真菌剤、アゾマイシン等の抗生物質、インドメタシンケトプロフェン等の非ステロイド抗炎症剤が好適に例示できるが、これらの例示に限定されるものではない。本発明の外用医薬組成物は、前記油溶性有効成分より1種又は2種以上を選択し外用医薬組成物に含有することが出来る。また、本発明の外用医薬組成物における油溶性有効成分の好ましい含有量は、0.001〜5質量%、より好ましくは、0.01〜3質量%である。

0010

本発明の外用医薬組成物は、アトピー性皮膚炎の治療(予防的治療処置を含む)などの処置に用いる場合には、油溶性有効成分として、より好ましくはステロイド、特に好ましくは酪酸クロベタゾンを含有することが出来る。これは、外用剤成分と油溶性有効成分との関係において生じる課題を解決するとともに、特に著しく、使用時における刺激を低減する効果が症状改善に大きく寄与存するためである。以下、この著しい効果を中心に本願発明の詳細について説明を加える。
酪酸クロベタゾンは、クロベタゾン酪酸エステルとも称し、IUPAC名は、21−Chloro−9−fluoro−17−hydroxy−16β−methyl−1,4−pregnadiene−3,11,20−trione 17−butyrateであり、適度な局所抗炎症作用を持ちながら全身的作用の少ない、いわゆる安全域の広い外用副腎皮質ホルモン剤として開発されたステロイド骨格を有する薬物であり、その構造式は式(1)に示す通りである。

0011

0012

酪酸クロベタゾンの本発明の外用医薬組成物における好ましい含有量は、現在市場で使用されている製剤に準じていれば良く、具体的には、0.01質量%〜0.1質量%が好ましく、より好ましくは、0.02〜0.08質量である。この量比の範囲であれば、免疫抑制による、感染症の拡大を伴うことなく、抗炎症作用を発現することができる。かかる酪酸クロベタゾンの有効性が発揮できる疾患としては、例えば、アトピー性皮膚炎、顔面頸部腋窩、陰部における湿疹皮膚炎等が好適に例示できる。特に、皮膚バリア機能が低下し一過性の刺激感を感じやすい人、言い換えれば、粘着テープ採取した角層細胞の面積計測した場合(特開2000−116623号公報、特開2003−344390号公報を参照)、平均値として、600〜800μm2、より的確には650〜700μm2の大きさの人に適用する場合、一過性の刺激感の発現が抑制されるので好ましい。このような人の代表例の一つとして、乳幼児が好適に例示できる。

0013

(2)本発明の外用医薬組成物の必須成分である極性溶剤
本発明の外用医薬組成物は、必須成分として極性溶剤を含有することを特徴とする。本発明の外用医薬組成物に含有される極性溶剤としては、従来の外用医薬組成物に含有される極性溶剤であれば特段の限定なく適用することができる。本発明の外用医薬組成物は、極性溶剤の1種又は2種以上を選択し外用医薬組成物に含有させることが出来る。かかる極性溶剤は、前記油溶性有効成分の溶解性に優れ、油溶性有効成分を可溶化し、水中油乳化剤形の油滴中に溶液として含有せしめることが出来る。かかる極性溶剤の内、好ましいものを挙げれば、二塩基酸のジエステル、N−アルキル−2−ピロリドン、ヒドロキシアルキルベンゼン、短鎖アルキル基でエーテルを形成していても、短鎖アシル基でエステルを形成しても良い2乃至は3価アルコール、クロタミトン、多塩基酸の単価乃至は多価エステル等が好適に例示できる。本発明における二塩基酸のジエステルとしては、炭酸プロピレン炭素数2〜8のアジピン酸ジエステル、炭素数2〜8のセバシン酸ジエステル等が好適に例示でき、具体例を挙げれば、炭酸プロピレン、アジピン酸ジエチルアジピン酸ジイソプロピルセバシン酸ジエチルセバシン酸ジプロピル等が好適に例示でき、特に、アジピン酸ジイソプロピルが好ましい。本発明のN−アルキル−2−ピロリドンとしては、炭素数1〜4のアルキル鎖を有するN−アルキル−2−ピロリドンが好適に例示でき、特に、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドンが好ましい。N−メチル−2−ピロリドンは、優れた特性を有する極性溶媒であり、ほとんどの有機溶媒、水と混合することができ、医薬品添加物として使用されている実績がある。本発明のヒドロキシアルキルベンゼンとしては、炭素数1〜4のアルキル鎖を有するヒドロキシアルキルベンゼンが好適に例示でき、例えば、ベンジルアルコールフェネチルアルコールフェニルプロパノールフェニルブタノールが好適に例示でき、特に、ベンジルアルコールが好ましい。ベンジルアルコールは、既に医薬組成物における添加物として使用される成分であり、市販品も存在し、その入手には困難性は存しない。さらに、本発明の短鎖アルキル基でエーテルを形成していても、短鎖アシル基でエステルを形成しても良い2乃至は3価アルコールとしては、例えば、プロピレングリコルールが好適に例示できる。本発明の外用医薬組成物のうち、酪酸クロベタゾンを含有する医薬組成物における極性溶剤として、特に好ましいものは、アジピン酸ジイソプロピル、N−メチル−2−ピロリドン、ベンジルアルコール、プロピレングリコール、炭酸プロピレン、クロミントンが好適に例示できる。これは、アジピン酸ジイソプロピル、N−メチル−2−ピロリドン、ベンジルアルコール、プロピレングリコール、炭酸プロピレン、クロタミトンが、酪酸クロベタゾンの溶解性に優れ、酪酸クロベタゾンを可溶化することにより水中油乳化剤形の油滴中に溶液として包含せしめることができるためである。この様な可溶化作用を発現するためには、酪酸クロベタゾンに対して1種又は2種以上の極性溶剤を、20〜250質量倍、より好ましくは、30〜200質量倍であることが好ましい。また、のびなどの塗工時の塗布作業を刺激感なく行うためには、外用医薬組成物全量に対して、極性溶剤より選択される1種又は2種以上が、0.1〜15質量%、より好ましくは、1.5〜10質量%となるように含有させることが好ましい。

0014

(3)本発明の外用医薬組成物の必須成分であるノニオン界面活性剤
本発明の外用医薬組成物は、1)油溶性有効成分と、2)極性溶剤とを含有とを含有し、ノニオン性界面活性剤のみを用いて乳化されていることを特徴とする。ノニオン界面活性剤としては、例えば、親油性界面活性剤としては、脂肪酸モノグリセリドソルビタン脂肪酸エステル、平均のフリー水酸基が3以下であり、重合度4以下であるポリグリセリン脂肪酸エステル等が好適に例示でき、親水性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルソルビタンポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテルポリオキシエチレンアルケニルエーテル、フリーの水酸基が4以上で重合度5以上のポリグリセリン脂肪酸エステルなどが好適に例示でき、これらの内では、分子内に不飽和結合を有しないものが好ましい。更に好ましいものは、飽和脂肪酸モノグリセリドソルビタン飽和脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油及びポリオチエレンアルキルエーテルから選択される1種乃至は2種以上であり、親油性界面活性剤と親水性界面活性剤とを1種以上ずつ含有する形態がより好ましい。脂肪酸モノグリセリドとしては、ステアリン酸モノグリセリドラウリン酸モノグリセリド、パルミチン酸モノグリセリド、イソステアリン酸モノグリセリドなどが好適に例示でき、ソルビタン飽和脂肪酸エステルとしては、例えば、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンセスキラウレート、ソルビタントリラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキステアレートソルビタントリステアレートなどが好適に例示でき、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油としては、ポリオキシエチレン付加モル数が30〜90のものが好適に例示でき、ポリオキチエチレンアルキルエーテルとしては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテルポリオキシエチレンベヘニルエーテルが好適に例示でき、その好ましいポリオキシエチレンの平均モル数は10〜30である。かかるノニオン界面活性剤の好ましい含有量は、外用医薬組成物全量に対して、総量で2〜5質量%であり、より好ましくは2.5〜4.5質量%である。そのうち、1.5〜3.5質量%が親水性ノニオン界面活性剤HLBが10以上)であることが好ましい。

0015

(4)本発明の外用医薬組成物に含有するシリコーン油
本発明の外用医薬組成物は、前記必須成分に加え、シリコーン油を含有することが好ましい。本発明の外用医薬組成物に含有することが可能なシリコーン油としては、ジメチルポリシロキサンメチルフェニルポリシロキサンメチルハイドロジェンポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサンオクタメチルシクロテトラシロキサンデカメチルシクロペンタシロキサンドデカメチルシクロヘキサシロキサンテトラメチルテトラハイドロジェンシクロテトラシロキサン等の環状ポリシロキサンアミノ変性シリコーン油、エポキシ変性シリコーン油、エポキシポリエーテル変性シリコーン油、ポリエーテル変性シリコーン油、カルボキシ変性シリコーン油、アルコール変性シリコーン油、アルキル変性シリコーン油、アンモニウム塩変性シリコーン油、フッ素変性シリコーン油等の変性シリコーン油等の低粘度シリコーン油、トリメチルシロキシケイ酸等の3次元構造若しくはこれを形成し得るシリコーン樹脂高重合ジメチルポリシロキサン、高重合メチルフェニルポリシロキサン、高重合メチルビニルポリシロキサン等の高重合メチルポリシロキサンや高重合アミノ変性メチルポリシロキサン等の高重合ポリシロキサンが挙げられる。かかるシリコーン油は、本発明の外用医薬組成物に含有させることによりのびの良さ、のびの軽さ、おさまりの良さの使用感を向上させることができる。かかるニシリコーン油の好ましい含有量は、外用医薬組成物全量に対して、総量で0.01〜1質量%であり、より好ましくは0.05〜0.5質量%である。

0016

(5)本発明の外用医薬組成物
本発明の外用医薬組成物は、前記必須成分を含有し、水中油乳化剤形であることを特徴とする。ここにおいて、水中油乳化剤形とは、最外相水相を配する形の乳化系を意味し、分散相は油滴であっても、乳化物であっても許容される。本発明の外用医薬組成物においては、必須の成分以外に、通常外用剤で使用される任意の成分を含有することが出来る。任意の成分としては、例えば、炭化水素類ホホバ油セチルイソオクタネート、ミリスチルイソプロピルなどのようなエステル油剤中鎖脂肪酸トリグリセリドの様なトリグリセリド、プロピレングリコール、グリセリンポリエチレングリコールの様な多価アルコールカルボキシビニルポリマーキサンタンガムなどの増粘剤、ステアリン酸、ミリスチル酸、ミリスチン酸、ラウリン酸等の脂肪酸セトステアリルアルコールベヘニルアルコールイソステアリルアルコールオレイルアルコールなどの高級アルコールEDTAのようなキレート剤、BHT、BAT等のような抗酸化剤が好適に例示できる。特に好ましい形態は、不飽和結合を有する成分を含有しない形態であり、脂肪酸を実質的に含有しない形態が好ましく、特に炭素数12の脂肪酸を実質的に含有しないことが一過性刺激の発現抑制に非常に好ましい。また、一過性の刺激発現に寄与しやすい高級アルコールは、感触調整のために少量用いるのみに抑え、安定性向上の目的で高濃度に含有することは好ましくない。言い換えれば、2質量%を超える高濃度の高級アルコールを配合しない形態が特に好ましい。この様な形態を採用することにより、剤形の持っている一過性の刺激感発現可能性を著しく低減することが出来る。また、剤形としては外相が水相であり、分散相として、油相滴乃至は油中水乳化滴を有する乳化系が好ましい。これは延展抵抗が少なく、塗布時に物理的な刺激感を呈しにくいためである。このような剤形をとるための構成要素としては、水を50〜80質量%含有する形態が好ましく例示できる。本発明の外用医薬組成物は、前記の必須成分、及び、任意成分を常法に従って処理することにより製造することが出来る。また、本発明の外用医薬組成物の内、油溶性有効成分がステロイド化合物(酪酸クロベタゾン)である外用医薬組成物は、アトピー性皮膚炎、頸部、腋窩、陰部における湿疹、皮膚炎等の治療及び症状の悪化の抑制や発症の抑制(予防)に好適に用いられる。適用部位粘膜を除く皮膚全般であり、適量を1日1回乃至数回症状に合わせて塗布する形態で用いられる。以下、実施例を挙げて更に詳細に本発明について説明を加える。

0017

以下に示す処方に従って、乳化ローション剤形の外用医薬組成物1〜7を調製した。即ち、水の一部にカルボキシビニルポリマーを溶解した部分と水とそれら以外の成分に分け、80℃で加熱可溶化させ、水以外の部分を攪拌しながら徐徐に水を添加して乳化し、カルボキシビニルポリマー水溶液を加え増粘させ、攪拌下室温まで冷却し、外用医薬組成物1〜7を得た。比較例1として、親水性界面活性剤として、ラウリル硫酸ナトリウムを用いたものを調製した。

0018

0019

<評価1>
一過性の刺激を感じやすいパネラー5名を用いて、外用医薬組成物1〜7及び比較例1を比較した。即ち、検体100mgをチャージした綿棒を37℃に保温し、上腕内側部にそっと置いた場合に刺激を感じるか否かを、明確に感じる、感じる、わずかに感じる、感じないの4つのグレードに分けて評価してもらった。表2に出現例数を示す。これにより、ノニオン乳化であることが一過性の刺激発現を抑制していることが分かる。また、石けんやラウリル硫酸ナトリウムなどのアニオン性界面活性剤による乳化は、一過性の刺激感を呈し易いことも判る。

0020

0021

<評価2>
角層細胞の平均面積が672±28μm2の人を対象に評価1と同じ方法で、外用組成物1の評価を行ったところ、3点場所を変えても何れも一過性の刺激を呈さなかった。一方、比較例1は異なる3点の何れの点においても一過性の刺激感を感じせしめた。このことより、本願発明の外用剤組成物は、角層細胞の面積の小さい人、例えば、乳幼児にも一過性の刺激を呈することなく使用できることが判る。

0021

外用医薬組成物1〜7及び比較例1について、使用感を官能検査専門パネラー3名により評価した。使用感の評価項目は、のびの良さ、のびの軽さ、おさまりの良さの3項目で、評価基準は、「非常によい」、「良い」、「普通」、「悪い」の4段階とした。表3に出現例数を示す。これにより本発明の外用医薬組成物は、優れた使用感を示し、特に、不飽和結合を有しないノニオン性界面活性剤のみで乳化した場合にはそれが顕著であることが分かる。このことにより、アトピー性皮膚炎などに適用した場合、塗工に際して負担が少ないことが分かる。

0022

0023

実施例1と同様に下記の処方に従って、本発明の外用組成物8を調製した。このものを評価2のパネラーを使用し、同様に評価したところ、3点中1点で刺激感が感じられた。このことより、多少の脂肪酸の添加は可能であるものの、含有量は0.1質量%以下であることが好ましく、脂肪酸は配合せず、実質的に含有しないことが好ましいことが判る。

実施例

0024

0025

本発明は医薬品に応用できる。

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