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課題

有効成分等の物理的性質及び含有量に影響され難く、口腔内での速やかな崩壊性と高い錠剤強度とを兼ね備え、更に結晶セルロースを実質的に含まない口腔内崩壊錠の提供。

解決手段

(a)有効成分、(b)アミロースの含有量が20〜30質量%かつアルファー化度が10%未満のデンプン、及び、(c)ケイ酸マグネシウムケイ酸カルシウム、及び合成ヒドロタルサイトからなる群から選択される1種以上の無機賦形剤を含む口腔内崩壊錠。口腔内崩壊錠の形態としては、単層錠、又は内核及び外層部を有する有核錠であり、単層錠である口腔内崩壊錠、又は有核錠である口腔内崩壊錠の外層部における結晶セルロースの含有量が0〜5質量%である口腔内崩壊錠。

概要

背景

現在使用されている剤形の中でもとりわけ服用性及び取り扱い性が優れているのは、錠剤である。しかし、高齢者小児など、嚥下機能に問題を有している患者にとっては、錠剤は必ずしも優れた剤形とは言い難い。そこで、この問題を解決する剤形として口腔内崩壊錠考案され、これらの患者の服薬コンプライアンスの向上に寄与している。

一般的に、口腔内崩壊錠は、その特性である口腔内での速やかな崩壊を達成するために、錠剤内部に唾液を速やかに導入できるよう、錠剤自体の構造が非常に低密度に設計されている場合がある。しかし、その場合の製剤は非常に脆く、輸送時もしくは服用する際の取り扱いなど、時に錠剤の割れ欠けが発生し問題となっている。

一方、近年この錠剤の脆さを補った口腔内崩壊錠として、特許文献1には、湿潤粉体を特殊な機構を有する打錠機にて製錠後、乾燥装置にて湿潤した錠剤を乾燥させて得た速崩壊性製剤が記載されている。

上記のような特殊な製造機器を用いない口腔内崩壊錠の例としては、特許文献2には、活性成分結晶セルロース及び無機賦形剤からなり、結晶セルロースと無機賦形剤とを所定の割合で含む口腔内速崩壊錠が記載されている。特許文献3〜7には、糖アルコール等をデンプン等の水不溶性親水性賦形剤造粒し、圧縮成形して得られる口腔内崩壊錠が記載されている。特許文献8には、有効成分と、2種以上の糖類の複合粒子中無機物および崩壊剤が均一に分散してなる造粒粒子とを含有する口腔内崩壊錠が記載されている。特許文献9〜10には、(1)有効成分、(2)無機賦形剤、(3)結晶セルロース、及び(4)天然デンプン類を含有する口腔内崩壊錠が記載されている。特許文献11には、(1)糖アルコール等、(2)デンプン等、及び(3)滑沢剤からなる口腔内崩壊錠が記載されている。特許文献12には、(1)有効成分、(2)ケイ酸カルシウム15重量%以下、(3)崩壊剤、及び(4)糖アルコールや結晶セルロース等の希釈剤を含有する口腔内崩壊錠が記載されている。特許文献13には、糖アルコール等の水溶性賦形剤及びケイ酸カルシウムを含む直接圧縮性複合材が記載されている。特許文献14には、(1)有効成分、(2)結晶セルロース等の非水溶性部分、(3)界面活性剤、及び(4)崩壊剤を含む口腔内崩壊錠が記載されている。特許文献15には、(1)有効成分、(2)クロスポピドン等の超崩壊剤、(3)ケイ酸カルシウムからなる分散剤、及び(4)糖アルコール等の分散剤を含む口腔内崩壊錠が記載されている。

これら特殊な製造機器を用いない口腔内崩壊錠は、好ましい錠剤物性をもつ口腔内崩壊錠を得るために、結晶セルロース(水不溶性セルロース)又は糖アルコールを用いている場合が多い。そして、口腔内崩壊性及び錠剤強度を維持するために、崩壊剤及び成型剤等の賦形剤含有量を増やす傾向にある。

概要

有効成分等の物理的性質及び含有量に影響され難く、口腔内での速やかな崩壊性と高い錠剤強度とを兼ね備え、更に結晶セルロースを実質的に含まない口腔内崩壊錠の提供。(a)有効成分、(b)アミロースの含有量が20〜30質量%かつアルファー化度が10%未満のデンプン、及び、(c)ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、及び合成ヒドロタルサイトからなる群から選択される1種以上の無機賦形剤を含む口腔内崩壊錠。口腔内崩壊錠の形態としては、単層錠、又は内核及び外層部を有する有核錠であり、単層錠である口腔内崩壊錠、又は有核錠である口腔内崩壊錠の外層部における結晶セルロースの含有量が0〜5質量%である口腔内崩壊錠。なし

目的

本発明は、有効成分等の物理的性質及び含有量に影響され難く、口腔内での速やかな崩壊性と高い錠剤強度とを兼ね備えた口腔内崩壊錠を提供する

効果

実績

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請求項1

(a)有効成分、(b)アミロース含有量が20質量%以上30質量%以下かつアルファー化度が10%未満のデンプン、及び、(c)ケイ酸マグネシウムケイ酸カルシウム、及び合成ヒドロタルサイトからなる群から選択される1種以上の無機賦形剤を含む口腔内崩壊錠であって、当該口腔内崩壊錠が、前記(a)有効成分、前記(b)デンプン及び前記(c)無機賦形剤が当該口腔内崩壊錠全体に分散して混合されている単層錠であり、当該口腔内崩壊錠における結晶セルロースの含有量が、当該口腔内崩壊錠全体の0質量%以上5質量%以下である、口腔内崩壊錠。

請求項2

(a)有効成分、(b)アミロースの含有量が20質量%以上30質量%以下かつアルファー化度が10%未満のデンプン、及び、(c)ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、及び合成ヒドロタルサイトからなる群から選択される1種以上の無機賦形剤を含む口腔内崩壊錠であって、当該口腔内崩壊錠が、前記(a)有効成分を含有する内核と、該内核を被覆し、前記(b)デンプン及び前記(c)無機賦形剤を含有する外層部とを有する有核錠であり、前記外層部における結晶セルロースの含有量が、前記外層部全体の0質量%以上5質量%以下である、口腔内崩壊錠。

請求項3

前記(a)有効成分、前記(b)デンプン及び前記(c)無機賦形剤の含有量の総量が、当該口腔内崩壊錠全体の80質量%以上である、請求項1又は2に記載の口腔内崩壊錠。

請求項4

前記(a)有効成分の含有量が当該口腔内崩壊錠全体の0.1質量%以上60質量%以下であり、前記(b)デンプンの含有量が当該口腔内崩壊錠全体の20質量%以上96質量%以下であり、前記(c)無機賦形剤の含有量が当該口腔内崩壊錠全体の3質量%以上60質量%以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の口腔内崩壊錠。

請求項5

前記(b)デンプンが、トウモロコシデンプンバレイショデンプン、及びコムギデンプンからなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の口腔内崩壊錠。

請求項6

更に、(d)クロスポピドンを含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の口腔内崩壊錠。

請求項7

前記(d)クロスポピドンの含有量が当該口腔内崩壊錠全体の0.1質量%以上20質量%以下である、請求項6に記載の口腔内崩壊錠。

請求項8

前記(a)有効成分が水溶性の有効成分を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の口腔内崩壊錠。

技術分野

0001

本発明は、口腔内崩壊錠に関する。

背景技術

0002

現在使用されている剤形の中でもとりわけ服用性及び取り扱い性が優れているのは、錠剤である。しかし、高齢者小児など、嚥下機能に問題を有している患者にとっては、錠剤は必ずしも優れた剤形とは言い難い。そこで、この問題を解決する剤形として口腔内崩壊錠が考案され、これらの患者の服薬コンプライアンスの向上に寄与している。

0003

一般的に、口腔内崩壊錠は、その特性である口腔内での速やかな崩壊を達成するために、錠剤内部に唾液を速やかに導入できるよう、錠剤自体の構造が非常に低密度に設計されている場合がある。しかし、その場合の製剤は非常に脆く、輸送時もしくは服用する際の取り扱いなど、時に錠剤の割れ欠けが発生し問題となっている。

0004

一方、近年この錠剤の脆さを補った口腔内崩壊錠として、特許文献1には、湿潤粉体を特殊な機構を有する打錠機にて製錠後、乾燥装置にて湿潤した錠剤を乾燥させて得た速崩壊性製剤が記載されている。

0005

上記のような特殊な製造機器を用いない口腔内崩壊錠の例としては、特許文献2には、活性成分結晶セルロース及び無機賦形剤からなり、結晶セルロースと無機賦形剤とを所定の割合で含む口腔内速崩壊錠が記載されている。特許文献3〜7には、糖アルコール等をデンプン等の水不溶性親水性賦形剤造粒し、圧縮成形して得られる口腔内崩壊錠が記載されている。特許文献8には、有効成分と、2種以上の糖類の複合粒子中無機物および崩壊剤が均一に分散してなる造粒粒子とを含有する口腔内崩壊錠が記載されている。特許文献9〜10には、(1)有効成分、(2)無機賦形剤、(3)結晶セルロース、及び(4)天然デンプン類を含有する口腔内崩壊錠が記載されている。特許文献11には、(1)糖アルコール等、(2)デンプン等、及び(3)滑沢剤からなる口腔内崩壊錠が記載されている。特許文献12には、(1)有効成分、(2)ケイ酸カルシウム15重量%以下、(3)崩壊剤、及び(4)糖アルコールや結晶セルロース等の希釈剤を含有する口腔内崩壊錠が記載されている。特許文献13には、糖アルコール等の水溶性賦形剤及びケイ酸カルシウムを含む直接圧縮性複合材が記載されている。特許文献14には、(1)有効成分、(2)結晶セルロース等の非水溶性部分、(3)界面活性剤、及び(4)崩壊剤を含む口腔内崩壊錠が記載されている。特許文献15には、(1)有効成分、(2)クロスポピドン等の超崩壊剤、(3)ケイ酸カルシウムからなる分散剤、及び(4)糖アルコール等の分散剤を含む口腔内崩壊錠が記載されている。

0006

これら特殊な製造機器を用いない口腔内崩壊錠は、好ましい錠剤物性をもつ口腔内崩壊錠を得るために、結晶セルロース(水不溶性セルロース)又は糖アルコールを用いている場合が多い。そして、口腔内崩壊性及び錠剤強度を維持するために、崩壊剤及び成型剤等の賦形剤含有量を増やす傾向にある。

先行技術

0007

特許第4162405号公報
特許第3996626号公報
特開2010−155865号公報
特許第4446177号公報
特許第5062871号公報
特許第4551627号公報
特許第5062872号公報
特表2011−513194号公報
国際公開第2010/134574号
国際公開第2009/066773号
特許第4802436号公報
特表2010−540588号公報
特表2009−532343号公報
特表2011−506279号公報
特表2005−507397号公報

発明が解決しようとする課題

0008

以上のように、従来の口腔内崩壊錠は、崩壊性及び錠剤強度を併せ持つために、有効成分以外の賦形剤の含有量を増やすことによりその目的を達成させているものが多い。しかし、有効成分の含有量を多くすると、錠剤強度及び崩壊性のバランスが低下する傾向にある。実際に、本邦で既に市場流通している口腔内崩壊錠(267品目)における、錠剤中の有効成分の平均含有量は約7.2質量%と低いものであった。従って、一つの側面において、本発明は、有効成分等の物理的性質及び含有量に影響され難く、口腔内での速やかな崩壊性と高い錠剤強度とを兼ね備えた口腔内崩壊錠を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0009

上記問題に鑑み、本発明者らが鋭意検討したところ、従来の口腔内崩壊錠で主として用いられている結晶セルロースは、有効成分の物理的性質及び含有量に影響されやすく、期待される崩壊性及び錠剤強度が得難く、かえって口腔内崩壊錠としての錠剤物性によくない影響を及ぼし得ることに気が付いた。そこで、本発明者らは、結晶セルロースを実質的に含まない口腔内崩壊錠を着想し、口腔内での速やかな崩壊性を確保する賦形剤として、デンプンに着目した。通常、製剤的加工をしていないデンプンは圧縮成型性があまり良好ではないため、デンプンの含有量が多くなると錠剤の摩損及びキャッピングが増加する傾向があることが知られている(薬事日報社、改訂医薬品添加物ハンドブック、p603−p610、2007年)。ところが、本発明者らは、特定のデンプンと特定の無機賦形剤との組み合わせにより、製剤的加工をしていないデンプンを用いる場合の問題点を解消し、有効成分を高い含有量で含有する口腔内崩壊錠であっても、口腔内での速やかな崩壊性と高い錠剤強度を併せ持つことを見出し、本発明を完成させた。本発明者らは更に、従来の口腔内崩壊錠でよく用いられる糖アルコールについても、前記結晶セルロースと同様に、口腔内崩壊錠としての錠剤物性によくない影響を及ぼし得ることに気づいた。

0010

即ち、本発明の主な構成は次のとおりである。
<1>(a)有効成分、(b)アミロースの含有量が20質量%以上30質量%かつアルファー化度が10%未満のデンプン、及び、(c)ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、及び合成ヒドロタルサイトからなる群から選択される1種以上の無機賦形剤を含む口腔内崩壊錠であって、
当該口腔内崩壊錠が、前記(a)有効成分、前記(b)デンプン及び前記(c)無機賦形剤が当該口腔内崩壊錠全体に分散して混合されている単層錠であり、当該口腔内崩壊錠における結晶セルロースの含有量が、当該口腔内崩壊錠全体の0質量%以上5質量%以下である、口腔内崩壊錠。
<2>当該口腔内崩壊錠における糖アルコールの含有量が当該口腔内崩壊錠全体の0質量%以上15質量%以下である、<1>に記載の口腔内崩壊錠。
<3>(a)有効成分、(b)アミロースの含有量が20質量%以上30質量%かつアルファー化度が10%未満のデンプン、及び、(c)ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、及び合成ヒドロタルサイトからなる群から選択される1種以上の無機賦形剤を含む口腔内崩壊錠であって、
当該口腔内崩壊錠が、前記(a)有効成分を含有する内核と、該内核を被覆し、前記(b)デンプン及び前記(c)無機賦形剤を含有する外層部とを有する有核錠であり、前記外層部における結晶セルロースの含有量が、前記外層部全体の0質量%以上5質量%以下である、口腔内崩壊錠。
<4>前記外層部における糖アルコールの含有量が前記外層部全体の0質量%以上15質量%以下である、<3>に記載の口腔内崩壊錠。
<5>前記(a)有効成分、前記(b)デンプン及び(c)無機賦形剤の含有量の総量が、当該口腔内崩壊錠(以下、本明細書において「製剤」ということがある。)全体の80質量%以上である、<1>〜<4>のいずれか一項に記載の口腔内崩壊錠。
<6>前記(a)有効成分の含有量が製剤全体の0.1質量%以上60質量%以下であり、前記(b)デンプンの含有量が製剤全体の20質量%以上96質量%以下(又は20質量%以上95質量%以下)であり、前記(c)無機賦形剤の含有量が製剤全体の3質量%以上60質量%以下(又は4質量%以上45質量%以下)である、<1>〜<5>のいずれか一項に記載の口腔内崩壊錠。
<7>前記(a)有効成分の含有量が製剤全体の2.5質量%以上55質量%以下(又は20質量%以上55質量%以下)である、<6>に記載の口腔内崩壊錠。
<8>前記(b)デンプンの含有量が製剤全体の25質量%以上85質量%以下(又は25質量%以上70質量%以下)である、<6>に記載の口腔内崩壊錠。
<9>前記(c)無機賦形剤の含有量が製剤全体の4質量%以上45質量%以下(又は8質量%以上30質量%以下)である、<6>に記載の口腔内崩壊錠。
<10>前記(b)デンプンが、トウモロコシデンプンバレイショデンプン、及びコムギデンプンからなる群から選択される少なくとも1種を含む、又は前記群から選択される少なくとも1種である、<1>〜<9>のいずれか一項に記載の口腔内崩壊錠。
<11>更に、(d)クロスポピドンを含む、<1>〜<10>のいずれか一項に記載の口腔内崩壊錠。
<12>前記(d)クロスポピドンの含有量が製剤全体の0.1質量%以上20質量%以下である、<11>に記載の口腔内崩壊錠。
<13>前記(a)有効成分が水溶性の有効成分を含む、又は水溶性の有効成分である、<1>〜<12>のいずれか一項に記載の口腔内崩壊錠。
<14>前記水溶性の有効成分がα−グルコシダーゼ阻害剤を含む、又はα−グルコシダーゼ阻害剤である、<13>に記載の口腔内崩壊錠。
<15>前記α−グルコシダーゼ阻害剤がミグリトールを含む、又はミグリトールである、<14>に記載の口腔内崩壊錠。

発明の効果

0011

本発明によれば、有効成分の物理的性質や含有量に影響され難く、口腔内における速やかな崩壊性と、高い錠剤強度とを併せ持つ口腔内崩壊錠を提供することができる。特に、水溶性の有効成分を含有する場合においても、更にはその含有量が高い場合においても、前述の望ましい錠剤物性を得ることができ、優れた口腔内崩壊錠を提供することができる。

図面の簡単な説明

0012

口腔内崩壊錠(単層錠)の一実施形態を示す断面図である。
口腔内崩壊錠(有核錠)の一実施形態を示す断面図である。

0013

以下に、本発明の実施形態を更に詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。

0014

本実施形態に係る口腔内崩壊錠は、後述の特定のデンプン及び特定の無機賦形剤を有効成分等とともに含有する。図1及び図2は、それぞれ口腔内崩壊錠の一実施形態を示す断面図である。図1の口腔内崩壊錠1は、有効成分、デンプン及び無機賦形剤を含有し、これらが分散して混合されている単一の混合層10のみから構成される単層錠である。この形態の場合、各成分の口腔内崩壊錠(製剤)1全体に対する含有量は、各成分の混合層10に対する含有量と一致する。図2の口腔内崩壊錠1は、内核11と、内核11を被覆する外層部20とから構成される。有効成分は、通常、主として内核11に含まれるが、外層部20に有効成分の一部が含まれることもあり得る。

0015

本実施形態に係る口腔内崩壊錠1(混合層10)、又は外層部20は、従来の口腔内崩壊錠で一般的に用いられている結晶セルロース(又は水不溶性セルロース)を実質的に含まない。具体的には、結晶セルロースの含有量が、製剤又は外層部全体の0質量%以上5質量%以下であり得る。言い換えると、後述の特定のデンプン及び特定の無機賦形剤と混合された状態で含まれる結晶セルロースの含有量が、混合部分(混合層10又は外層部20)全体の0質量%以上5質量%以下である。

0016

本実施形態に係る口腔内崩壊錠に含まれ得る(b)特定のデンプンとは、ヨウ素呈色比色法により測定したときのアミロースの含有量が20質量%以上30質量%以下であり、かつグルコアミラーゼ法により測定したときのアルファー化度が10%未満のデンプンである。このようなデンプンは水に対する溶解性が低いため好適である。アミロース含有量が20質量%以上30質量%以下のデンプンを含む口腔内崩壊錠は、口腔内で速やかに崩壊する傾向にある。アルファー化度が10%以上のデンプンを含む口腔内崩壊錠は、好ましい崩壊性を得難いことがある。アミロースの含有量が20質量%以上30質量%以下であり、かつアルファー化度が10%未満のデンプンとしては、例えば、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、及びコムギデンプンが挙げられる。錠剤物性の観点から、特にトウモロコシデンプン及びバレイショデンプンから選ばれるデンプン、又はトウモロコシデンプンを用いることができる。これらは1種を単独で用いても良いし、2種以上を混合して用いても良い。

0017

上記デンプンの含有量は、製剤全体の20質量%以上96質量%以下、25質量%以上85質量%以下、又は30質量%以上75質量%以下であってもよい。デンプンは口腔内における速やかな崩壊性を担っており、デンプンの含有量が20質量%以上、又は上記数値範囲にあると、口腔内における崩壊性が特に優れる傾向にある。

0018

デンプンの粒子径は、特に制限を設けない。ただし、デンプンに水/95%エタノールグリセリン混合液体積比1:1:1)を加え、光学顕微鏡にて鏡検したときのデンプンの粒子直径が100μm以下であってもよい。デンプンの粒子径が大き過ぎると、服用時に口腔内にてザラツキ感じ易くなる傾向がある。通常、製剤的加工をしていないデンプンは圧縮成型性があまり良好でないと言われているが、本実施形態に係る口腔内崩壊錠の製造においては、造粒等の製剤的加工を施されないデンプンを用いることができる。その方が口腔内でのより速やかな崩壊性が得られる。

0019

本実施形態に係る口腔内崩壊錠に含まれ得る(c)特定の無機賦形剤とは、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、及び合成ヒドロタルサイトから成る群から選択される少なくとも1種以上の無機賦形剤である。上記の無機賦形剤は、高い錠剤強度を付与することができ、水への溶解度が低く非吸水性である。

0020

無機賦形剤の粒子径は、特に制限を設けない。ただし、レーザー回折散乱法により測定したときの無機賦形剤の平均粒子径が1〜50μmであってもよい。

0021

ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、及び合成ヒドロタルサイトから成る群から選択される少なくとも1種以上の無機賦形剤の含有量は、製剤全体の3質量%以上60質量%以下、3質量%以上50質量%以下、4質量%以上45質量%以下、又は7質量%以上40質量%以下であってもよい。無機賦形剤は高い錠剤強度を付与する役割を担っており、製剤全体の無機賦形剤の含有量が適度に大きく、具体的には上記数値範囲内にあると、デンプンの圧縮成型性の問題をより容易に改善することができる。

0022

本実施形態に係る口腔内崩壊錠は、必須ではないが、上記以外の無機賦形剤を更に含むことができる。上記以外の無機賦形剤としては、20±5℃の水への溶解度が0.1g/L以下の無機賦形剤を用いることができる。具体的には、上記以外の無機賦形剤として、カオリン含水二酸化ケイ素含水結晶酸化ケイ素乾燥水酸化アルミニウムゲルケイ酸アルミン酸マグネシウムケイ酸マグネシウムアルミニウム軽質無水ケイ酸合成ケイ酸アルミニウム酸化チタン酸化マグネシウム水酸化アルミナマグネシウム水酸化アルミニウムゲル水酸化アルミニウム炭酸水素ナトリウム共沈物、水酸化アルミニウム・炭酸水素マグネシウム炭酸カルシウム共沈物、水酸化マグネシウム第三リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム炭酸マグネシウム二酸化ケイ素ベントナイト無水ケイ酸加物無水リン酸水素カルシウム、無水リン酸水素カルシウム造粒物リン酸一水素カルシウムリン酸水素カルシウム水和物、及びリン酸水素カルシウム造粒物などが挙げられる。口腔内崩壊錠がこれら他の無機賦形剤を更に含む場合、好ましい錠剤強度を得るために、無機賦形剤全体の少なくとも50質量%が、(c)ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、及び合成ヒドロタルサイトから成る群から選択される少なくとも1種以上の無機賦形剤であってもよい。前記他の無機賦形剤が多量に用いられると、臼やへの付着性が強くなる可能性、及び打錠機器が磨耗し金属異物が発生する可能性がある。

0023

次に、本実施形態に係る口腔内崩壊錠において用いられ得る(a)有効成分について説明する。有効成分の粉体物性及び形状等に特に制限はなく、あらゆるものを使用することができる。例えば、目的に応じて粉末状又は結晶状の有効成分の原料をそのまま他の成分の一部又は全部と混合することができる。原料をそのまま、或いは篩過して粒子径を調整した有効成分を使用することができる。

0024

有効成分は、それ単独で、又は、該有効成分を含有する粒子(有効成分含有粒子)の形態で、口腔内崩壊錠に含まれ得る。有効成分含有粒子は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、放出制御苦味マスキング、又は可溶化等を目的として、医薬上許容される添加剤を用いて、有効成分に造粒等の製剤的加工を施したものであり得る。有効成分含有粒子としては、例えば、造粒顆粒マイクロカプセル、及びコーティング顆粒が挙げられる。有効成分含有粒子は、有効成分の他に、前述の無機賦形剤と同じ又は異なる賦形剤等を含有することができる。有効成分含有粒子における有効成分の含有量は、特に制限されないが、例えば、有効成分含有粒子全体に対して0.001質量%以上100質量%以下であってもよい。有効成分含有粒子は、医薬上許容される溶媒又は精製水等を用いて、当業者に公知の方法、例えば、撹拌造粒法流動層造粒法乾式造粒法等の慣用の方法に従って製造することができる。

0025

本実施形態に係る口腔内崩壊錠に用いられ得る(a)有効成分としては、経口投与可能な有効成分であれば、その薬効等に特に制限を設けない。有効成分としては、例えば、胃腸薬化学療法薬気管支拡張薬強心薬血圧降下薬血管拡張薬血管収縮薬、血管補強薬、解熱鎮痛消炎剤高脂血症薬抗精神病薬抗生物質抗てんかん薬抗パーキンソン薬抗ヒスタミン薬抗不安薬骨粗しょう症薬、骨格筋弛緩薬催眠鎮静薬、止しゃ薬、消化性潰瘍薬、自律神経用薬、精神神経用薬、制酸薬整腸薬鎮咳去たん薬、鎮けい薬、痛風治療薬糖尿病用薬、不整脈用薬、ホルモン剤、及び利尿薬が挙げられる。気管支拡張薬としてはPDE阻害剤、血管拡張薬としてはジヒドロピリジンカルシウム拮抗剤、糖尿病用薬としてはα-グルコシダーゼ阻害剤が挙げられる。これらは1種を単独で用いても良いし、2種以上を混合して用いても良い。有効成分としては、ビタミンアミノ酸等のサプリメント又は栄養成分的なものを用いることもできる。

0026

これらの有効成分の中でも、いくつかの実施形態では、水溶性の有効成分が用いられる。水溶性の有効成分とは、20±5℃において、有効成分1g又は1mLを溶かすために要する水の量が1,000mL未満のものを意味する。水溶性の有効成分は、前記水の量が100mL未満、30mL未満、又は10mL未満のものであってもよい。

0027

前記水の量が10mL未満である有効成分としては、例えば、中枢神経系用薬であるレベチラセタムクロルプロマジン塩酸塩ロキソプロフェンナトリウムバルプロ酸ナトリウムセレギリン塩酸塩、チアプリド塩酸塩、ミルナシプラン塩酸塩プラミペキソール塩酸塩水和物、ドスレピン塩酸塩、ジメトチアジンメシル酸塩アマンタジン塩酸塩クロミプラミン塩酸塩、イミプラミン塩酸塩、エトスクシミドスルトプリド塩酸塩、エモルファゾンタルチレリン水和物塩酸ペンタゾシンチアラミド塩酸塩、トラマドール塩酸塩アミトリプチリン塩酸、タリペキソール塩酸塩、アンフェナクナトリウム水和物、ピパンペロン塩酸塩、フルラゼパム塩酸塩、クロラゼプ酸二カリウムメチルフェニデート塩酸塩ロピニロール塩酸塩及びナルフラフィン塩酸塩、末梢神経用薬であるアクラトニウムナパジシル酸塩ジスチグミン臭化物、N-メチルスコポラミンメチル硫酸塩ブチルスコポラミン臭化物プロパンテリン臭化物、ピリドスチグミン臭化物、ネオスチグミン臭化物、エペリゾン塩酸塩、トルペリゾン塩酸塩及びアンベノニウム塩化物感覚器用薬であるベタヒスチンメシル酸塩及びdl-イソプレナリン塩酸塩、循環器官用薬であるエチレフリン塩酸塩、アプリンジン塩酸塩、プロカインアミド塩酸塩、ビソプロロールフマル酸塩オクスプレノロール塩酸塩、イソソルビドベタキソロール塩酸塩、メトプロロール酒石酸塩チリソロール塩酸塩、ロサルタンカリウムトラピジルトリメタジジン塩酸塩プロキシフィリンプロプラノロール塩酸塩、アセブトロール塩酸塩、ブフェトロール塩酸塩、ピルシカイニド塩酸塩水和物アルプレノロール塩酸塩、メキシレチン塩酸塩、ジソピラミドリン酸塩キナプリル塩酸塩、ペリンドプリルエルブミンセリプロロール塩酸塩、ベナゼプリル塩酸塩アリスキレンフマル酸塩、スマトリプタンコハク酸塩ジルチアゼム塩酸塩デキストラン硫酸エステルナトリウムイオウ18、プラバスタチンナトリウムガンマアミノ酪酸ベラプロストナトリウム及びメクロフェノキサート塩酸塩、呼吸器官用薬であるフドステイン、L-メチルシステイン塩酸塩、L-エチルシステイン塩酸塩、クロペラスチン塩酸塩、サルブタモール硫酸塩、ペントキシベリンクエン酸塩テルブタリン硫酸塩、ツロブテロール塩酸、消化器官用薬としてはロキサチジン酢酸エステル塩酸塩メチルメチオニンスルホニウムクロリドラニチジン塩酸塩ラベプラゾールナトリウムピコスルファートナトリウム水和物、イトプリド塩酸塩、セビメリン塩酸塩水和物、エグアレンナトリウム水和物、ピレンゼピン塩酸塩無水物、テトラサイクリン塩酸塩、ラモセトロン塩酸塩ドミフェン臭化物、グラニセトロン塩酸塩ピロカルピン塩酸塩、インセトロン塩酸塩、セチルピリジニウム塩化物水和物、アザセトロン塩酸塩、トロピセトロン塩酸塩、ホルモン剤としてはカリジノゲナーゼ結合型エストロゲン及びチアマゾール泌尿生殖器官及び肛門用薬であるリトドリン塩酸塩オキシブチニン塩酸塩フェソテロジンフマル酸塩、コハク酸ソリフェナシンビタミン剤としてはフルスルチアミン塩酸塩、フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウムアスコルビン酸パントテン酸カルシウムピリドキシン塩酸塩ジセチアミン塩酸塩水和物及びヒドロキソコバラミン酢酸塩滋養強壮薬であるヨウ化カリウム、L-アスパラギン酸カリウム、アスパラギン酸カリウム、アスパラギン酸マグネシウムリン酸二水素ナトリウム一水和物塩化カルシウム水和物、L-アスパラギン酸カルシウム水和物、ブドウ糖塩化カリウム、乾燥硫酸鉄及び無水リン酸水素二ナトリウム、血液体液用薬であるワルファリンカリウムアドレノクロムモノアミノグアニジンメシル酸塩水和物、リマプロストアルファデクスクエン酸ナトリウムトラネキサム酸及びクロピドグレル硫酸塩代謝性医薬品であるクエン酸カリウムレボカルニチン塩化物、アナグリプチン、サプロプテリン塩酸塩、プロトポルフィリン二ナトリウムボグリボースラクチトール水和物ジクロロ酢酸ジイソプロピルアミンアデノシン三リン酸二ナトリウム水和物、アカルボースリゾチーム塩酸塩、L‐アルギニン塩酸塩、L‐アルギニンイノシンプラノベクスフィンゴリモド塩酸塩、クエン酸ナトリウム水和物、ビルダグリプチン、L-システインメトホルミン塩酸塩グリチルリチン酸アンモニウムグルタチオンブホルミン塩酸塩、ミグリトール、エチドロン酸二ナトリウム、チオプロニン、テネリグリプチン臭化水素酸塩水和物、酢酸亜鉛水和物、フェニル酪酸ナトリウムエデト酸カルシウム二ナトリウム水和物、ミグルスタットミゾリビン塩酸トリエンチン及びペニシラミン腫瘍用薬であるイマチニブメシル酸塩エストラムスチンリン酸エステルナトリウム水和物、シタラビンオクホスファート水和物、ヒドロキシカルバミドプロカルバジン塩酸塩、組織細胞機能医薬品としてはスプラタストトシル酸塩、d-クロルフェニラミンマレイン酸塩セチリジン塩酸塩ホモクロルシクリジン塩酸塩、プロメタジン塩酸塩、抗生物質製剤としてはクラブラン酸カリウムセフォチアムヘキセチル塩酸塩、カナマイシン一硫酸塩コリスチンメタンスルホン酸ナトリウムクリンダマイシン塩酸塩バンコマイシン塩酸塩クロキサシリンナトリウム水和物、ドキシサイクリン塩酸塩水和物、ファロペネムナトリウム水和物、ピブメシリナム塩酸塩、リンコマイシン塩酸塩水和物及びポリミキシンB硫酸塩、化学療法剤であるエタンブトール塩酸塩、インジナビル硫酸塩エタノール付加物ラルテグラビルカリウムイソニアジドエムトリシタビンリバビリンオセルタミビルリン酸塩、イソニアジドメタンスルホン酸ナトリウム水和物バルガンシクロビル塩酸塩及びバラシクロビル塩酸塩寄生動物用薬であるジエチルカルバマジンクエン酸塩、診断用薬である酒石酸及び尿素アルカロイド麻薬であるコカイン塩酸塩、エチルモルヒネ塩酸塩水和物、オキシコドン塩酸塩水和物、コデインリン酸塩水和物ジヒドロコデインリン酸塩及びアヘンアルカロイド塩酸塩、非アルカロイド系麻薬であるペチジン塩酸塩、並びに、その他の治療を主目的としない医薬品であるバレニクリン酒石酸塩が挙げられる。

0028

前記水の量が30mL未満(10mL以上)である有効成分としては、例えば、中枢神経系用薬であるドネペジル塩酸塩トラゾドン塩酸塩ロベンザリット二ナトリウム、ガバペンチンメチキセン塩酸塩、メマンチン塩酸塩及びリルマザホン塩酸塩水和物、末梢神経用薬であるチザニジン塩酸塩、循環器官用薬であるアミノフィリン水和物、カルテオロール塩酸塩、ピルメノール塩酸塩水和物、リシノプリル水和物ヒドララジン塩酸塩、カプトプリルイミダプリル塩酸塩、クロニジン塩酸塩ミドドリン塩酸塩、リザトリプタン安息香酸塩ジラゼプ塩酸塩水和物及びフルバスタチンナトリウム、呼吸器官用薬であるフェノテロール臭化水素酸塩、プロカテロール塩酸塩水和物、クレンブテロール塩酸塩及びベンプロペリン、消化器官用薬であるベネキサート塩酸塩ベータデクス、ホルモン剤であるデスモプレシン酢酸塩水和物、泌尿生殖器官及び肛門用薬であるプロピベリン塩酸塩及びバルデナフィル塩酸塩水和物、ビタミン剤であるコバマミド、滋養強壮薬であるグルコン酸カルシウム水和物及びグリセロリン酸カルシウム、血液体液用薬であるチクロピジン塩酸塩、代謝性医薬品であるリセドロン酸ナトリウム水和物プロナーゼシタグリプチンリン酸塩水和物、DL-メチオニン及びタウリン、腫瘍用薬であるシクロホスファミド水和物及びドキシフルリジン、抗生物質製剤であるサイクロセリンバカンピシリン塩酸塩及びデメチルクロルテトラサイクリン塩酸塩、化学療法剤であるラミブジンアバカビル硫酸塩、サニブジン及びファムシクロビル、診断用薬である炭酸水素ナトリウム、アルカロイド系麻薬であるモルヒネ硫酸塩水和物及びモルヒネ塩酸塩水和物、並びに、非アルカロイド系麻薬であるメサドン塩酸塩が挙げられる。

0029

前記水の量が100mL未満(30mL以上)である有効成分としては、例えば、中枢神経系用薬であるアセトアミノフェンジクロフェナクナトリウムモサプラミン塩酸塩、クロカプラミン塩酸塩水和物、テトラベナジンデュロキセチン塩酸塩アトモキセチン塩酸塩ゾルピデム酒石酸塩ミアンセリン塩酸塩、フルボキサミンマレイン酸塩ピロヘプチン塩酸塩、ノルトリプチリン塩酸塩、マザチコール塩酸塩水和物、エピリゾールペントバルビタールカルシウム炭酸リチウムプレガバリン及びエスシタロプラムシュウ酸塩、末梢神経用薬であるチメピジウム臭化物、ピペリドレート塩酸塩、プリジノールメシル酸塩及びメトカルバモール、感覚器用薬であるジフェニドール塩酸塩、循環器官用薬であるシベンゾリンコハク酸塩フレカイニド酢酸塩、モザバプタン塩酸塩ラベタロール塩酸塩、デラプリル塩酸塩エナラプリルマレイン酸塩テラゾシン塩酸塩水和物、アモスラロール塩酸塩、ニコランジルベラパミル塩酸塩及びアメジニウムメチル硫酸塩、呼吸器官用薬であるアズレンスルホン酸ナトリウム水和物、デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物、ジメモルファンリン酸塩、アンブロキソール塩酸塩トリメトキノール塩酸塩水和物、クロフェダノール塩酸塩及びエプラジノン塩酸塩、消化器官用薬であるニザチジン及びセトラキサート塩酸塩、泌尿生殖器官及び肛門用薬であるタムスロシン塩酸塩及び酒石酸トルテロジン、ビタミン剤であるシアノコバラミンチアミン硝化物ニコチン酸及びメコバラミン、血液体液用薬であるカルバゾクロムスルホン酸ナトリウム水和物、代謝性医薬品であるカモスタットメシル酸塩、アレンドロン酸ナトリウム水和物、コルヒチンアログリプチン安息香酸塩ピルフェニドン及びホリナートカルシウム、腫瘍用薬であるフルオロウラシル及びカペシタビン、組織細胞機能医薬品であるオロパタジン塩酸塩及びベポタスチンベシル酸塩、抗生物質製剤であるセファレキシンセファクロルアンピシリン水和物及びミノサイクリン塩酸塩、化学療法剤であるフルシトシンジドブジンリネゾリド、塩酸シプロフロキサシンテノホビルジソプロキシルフマル酸塩及びジダノシン、並びに、診断用薬であるメチラポンが挙げられる。

0030

前記水の量が1,000mL未満(100mL以上)である有効成分としては、例えば、中枢神経系用薬であるトリヘキシフェニジル塩酸塩、ビペリデン塩酸塩、アクタリットレボドパカルビドパ水和物、クエチアピンフマル酸塩マプロチリン塩酸塩、塩酸セルトラリントリミプラミンマレイン酸塩タンドスピロンクエン酸塩、セチプチリンマレイン酸塩、カルピプラミン塩酸塩水和物、トピラマートドロキシドパプロフェナミン塩酸塩、パロキセチン塩酸塩水和物ペルフェナジンマレイン酸塩、フルフェナジンマレイン酸塩、ペルゴリドメシル酸塩及びペロスピロン塩酸塩、末梢神経用薬であるメペンゾラート臭化物、オキサピウムヨウ化物バクロフェンブトロピウム臭化物、クロルフェネシンカルバミン酸エステル及びチキジウム臭化物、感覚器用薬であるジメンヒドリナート、循環器官用薬であるアロチノロール塩酸塩、アテノロール、ジソピラミド、プロパフェノン塩酸塩、ナドロール、ベプリジル塩酸塩水和物、アムロジピンベシル酸塩アラセプリルメチルドパ水和物、ドキサゾシンメシル酸塩、ニカルジピン塩酸塩、シラザプリル水和物、ベバントロール塩酸塩、シラザプリル、ブナゾシン塩酸塩、バルニジピン塩酸塩、グアナベンズ酢酸塩、ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩、エレトリプタン臭化水素酸塩イソクスプリン塩酸塩、ロスバスタチンカルシウムイフェンプロジル酒石酸塩、ジヒドロエルゴトキシンメシル酸塩、ロメリジン塩酸塩及びシルデナフィルクエン酸塩、呼吸器官用薬であるテオフィリン及びブロムヘキシン塩酸塩、消化器官用薬であるロペラミド塩酸塩、トロキシピドシメチジンエカベトナトリウム水和物、デカリニウム塩化物、トリメブチンマレイン酸塩及びメサラジン、ホルモン剤であるクロミフェンクエン酸塩、泌尿生殖器官及び肛門用薬であるフラボキサート塩酸塩及びメチルエルゴメトリンマレイン酸塩、ビタミン剤であるベンフォチアミン及びピリドキサールリン酸エステル水和物、滋養強壮薬であるクエン酸第一鉄ナトリウム、血液体液用薬であるアスピリンサルポグレラート塩酸塩及びエドキサバトシル酸塩水和物、代謝性医薬品であるミチグリニドカルシウム水和物プロパゲルマニウムシナカルセト塩酸塩、腫瘍用薬としてはメルファランスニチニブリンゴ酸塩タモキシフェンクエン酸塩、テモゾロミドフルダラビンリン酸エステルウベニメクス及びウラシル、組織細胞機能医薬品であるアゼラスチン塩酸塩フェキソフェナジン塩酸塩ケトチフェンフマル酸塩シプロヘプタジン塩酸塩水和物及びブシラミン、抗生物質製剤であるリファンピシンアモキシシリン水和物、セフロキサジン水和物、クロラムフェニコールセフカペンピボキシル塩酸塩水和物、ホスホマイシンカルシウム水和物及びリファブチン、化学療法剤であるアシクロビルモキシフロキサシン塩酸塩オフロキサシンテルビナフィン塩酸塩、メシル酸ガレノキサシン水和物、フルコナゾールエンテカビル水和物、ピラジナミドアタザナビル硫酸塩レボフロキサシン水和物及びロメフロキサシン塩酸塩、寄生動物用薬であるメトロニダゾール及びメフロキン塩酸塩、並びに、アルカロイド系麻薬であるオキシメテバノールが挙げられる。

0031

一般に、有効成分が水溶性の場合は、口腔内における速やかな崩壊性と高い錠剤強度とを併せ持つ口腔内崩壊錠を設計することが難しいといわれている。そのため、従来は、水溶性有効成分の1製剤あたりの含有率を低減させ、崩壊剤及び成型剤等の賦形剤を多量に配合することで、好ましい物性値を示す口腔内崩壊錠を得る傾向にあった。本実施形態によれば、有効成分が水溶性であり、かつ有効成分の含有量が大きい場合であっても、速やかな崩壊性と強い錠剤強度とを併せ持つ口腔内崩壊錠を得ることができる。口腔内崩壊錠の設計が難しいとされている有効成分を使用した場合でも好ましい物性値が示されるということは、製剤設計が容易な有効成分を使用した場合は、更に好ましい物性値が示されるということを意味する。

0032

前記(a)有効成分、又は有効成分含有粒子の含有量は、その粉体特性にもよるが、製剤全体の0.1質量%以上60質量%以下、2.5質量%以上55質量%以下、又は5質量%以上50質量%以下であってもよい。本実施形態の口腔内崩壊錠によれば、有効成分又は有効成分含有粒子の含有量が高い場合にも、口腔内崩壊錠としての優れた特性が得られる。従って、有効成分又は有効成分含有粒子の含有量が例えば20質量%以上60質量%以下、又は25質量%以上60質量%以下のように高くても、優れた口腔内崩壊錠を得ることができる。口腔内崩壊錠が、有効成分含有粒子と単独で口腔内崩壊錠中に分散している有効成分とを含む場合、有効成分含有粒子と単独で分散している有効成分の合計の含有量を、上記数値範囲内とすることができる。

0033

(a)有効成分、(b)特定のデンプン並びに(c)特定の無機賦形剤の合計含有量は、製剤全体の80質量%以上であってもよい。これら以外の賦形剤等の成分が多く含まれると、口腔内における速やかな崩壊性及び高い錠剤強度を有する口腔内崩壊錠が得られ難くなる傾向がある。

0034

口腔内崩壊錠又は外層部における結晶セルロースの含有量は、口腔内崩壊錠又は外層部全体の5質量%以下、3質量%以下、1質量%以下、又は0.1質量%以下であってもよい。結晶セルロースは、従来の口腔内崩壊錠においてはしばしば使用されていたが、本実施形態の口腔内崩壊錠においては、含有する賦形剤量を徒に増やすばかりか、場合によっては、錠剤強度を低下させるといった問題を引き起こす可能性がある。従って、口腔内崩壊錠又は外層部が結晶セルロースを実質的に含まなくてもよいし、結晶セルロースの含有量を口腔内崩壊錠の錠剤特性を著しく損ねない範囲で設定してもよい。具体的には、結晶セルロースの含有量が、概ね、製剤又は外層部全体の5質量%以下、又は上記上限値以下とすることができる。

0035

口腔内崩壊錠は、前記結晶セルロースを含む水不溶性セルロース類を実質的に含まなくてもよいし、口腔内崩壊錠又は外層部における水不溶性セルロース類の含有量が口腔内崩壊錠又は外層部全体の5質量%以下、3質量%以下、1質量%以下、又は0.1質量%以下であってもよい。水不溶性セルロース類としては、エチルセルロース、エチルセルロース水分散液カルボキシメチルエチルセルロースカルメロースカルメロースカルシウムクロスカルメロースナトリウム、結晶セルロース、結晶セルロース・カルメロースナトリウム、結晶セルロース(微粒子)、結晶セルロース(粒)、合成ケイ酸アルミニウム・ヒドロキシプロピルスターチ・結晶セルロース、酢酸セルロース低置換度ヒドロキシプロピルセルロース乳糖・結晶セルロース球状顆粒微結晶セルロースヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート粉末セルロースなどが挙げられる。水不溶性セルロースは、その構造上一定の吸水能を有するため、これが多量に配合された場合は、口腔内における唾液の過剰な吸収により、口腔内にてザラツキを感じるなど服用性の低下を招く傾向にある。

0036

口腔内崩壊錠において、水溶性賦形剤が実質的に含まれない、又は口腔内崩壊錠若しくは外層部における水溶性賦形剤の含有量が製剤若しくは外層部全体の15質量%以下、10質量%以下、5質量%以下、又は1質量%以下であってもよい。全ての賦形剤が水不溶性で低吸水性の賦形剤の場合、有効成分等の物理的性質に係わらず、口腔内における良好な崩壊性を得やすいというメリットがある。尚、水溶性賦形剤としては、糖類及び糖アルコールなどが挙げられる。

0037

水溶性賦形剤の中でも糖アルコールについて、口腔内崩壊錠又は外層部における含有量が、口腔内崩壊錠又は外層部全体の0質量%以上15質量%以下、10質量%以下、5質量%以下、又は1質量%以下であってもよい。糖アルコールとしては、例えば、エリスリトース、D‐マンニトールD‐ソルビトールキシリトールマルチトール無水マルトース、含水マルトース、無水ラクチトール、含水ラクチトール、及び還元麦芽糖水アメが挙げられる。糖アルコールは、水溶性が高く、かつ成形性が低い性質を有する。特にこれら糖アルコールを、造粒等の公知の製剤的加工を施さずに配合した場合、好ましい錠剤強度が得られ難い、又は適切に製錠するのが困難になるという傾向にある。口腔内崩壊錠における糖アルコールの許容可能な含有量は、上記上限値以下であってもよいが、他の成分の含有量の影響等も考慮して上限値を超える値に設定してもよい。

0038

糖類についても糖アルコールと同様である。口腔内崩壊錠又は外層部における糖類及び糖アルコールの含有量の合計が口腔内崩壊錠又は外層部全体の0質量%以上15質量%以下、10質量%以下、5質量%以下、又は1質量%以下であってもよい。糖類としては、グルコースキシロースラクトースシュクロース、及びマルトース等、水溶性の単糖類及び二糖類が挙げられる。口腔内崩壊錠が糖及び/又は糖アルコールを甘味剤等として含むことは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲、例えば前述の数値範囲であれば可能である。

0039

口腔内崩壊錠は、水溶性セルロース類を実質的に含まなくてもよいし、口腔内崩壊錠又は外層部における水溶性セルロース類の含有量が口腔内崩壊錠又は外層部全体の5質量%以下、又は3質量%以下であってもよい。水溶性セルロース類としては、ヒドロキシプロピルセルロース及びヒプロメロースなどが挙げられる。

0040

以上のように、本実施形態の口腔内崩壊錠が実質的に含まなくてもよい結晶セルロース等の成分についての説明をしたが、いずれの成分も、口腔内崩壊錠の錠剤物性(崩壊性及び錠剤強度)に著しい影響を与えない範囲での使用は可能である。これらの成分の許容される含有量は、前記(b)デンプン及び(c)無機賦形剤と混合された状態での混合層又は外層部全体に対する含有量であり得る。なぜならば、結晶セルロース等の成分は、前記(b)デンプン及び(c)無機賦形剤と混合されたときに錠剤特性に影響を与えるからである。例えば、内核及びこれを被覆する外層部から構成される有核型の口腔内崩壊錠(有核錠)の場合、外層が(b)デンプン及び(c)無機賦形剤を含有し、内核が結晶セルロース等の成分を含有するのであれば、結晶セルロース等の成分の含有量が多くても、錠剤物性に影響を与えにくい。この有核型の形態においては、混合部分全体とは外層部全体である。単層錠(普通錠)の場合、混合部分全体とは、錠剤全体(製剤全体、口腔内崩壊錠全体)である。従って、結晶セルロースについて述べれば、前記(b)デンプン及び(c)無機賦形剤と混合された状態で含まれる結晶セルロースの混合部分(外層部)全体に対する含有量が0質量%以上5質量%以下であり得る。同様に、前記(b)デンプン及び(c)無機賦形剤と混合された状態で含まれる糖アルコールの混合部分(外層部)全体に対する含有量が0質量%以上15質量%以下であり得る。

0041

有核型の口腔内崩壊錠は、例えば、WO01/98067に記載された有核錠の製造方法(特に図1の製造方法)にしたがって製造することができる。WO01/98067の有核錠の製造方法による有核型速溶崩壊性成型品は、WO03/028706にも記載されているが、WO03/028706の有核型速溶崩壊性成型品は、外層が成形性及び崩壊性の高い成分を含有し、内核が有効成分等の成形性の低い成分を含有する有核型速溶崩壊性成型品である。同様の有核型口腔内崩壊錠は、WO2010/134540及びWO2011/071139にも記載されている。

0042

本実施形態の口腔内崩壊錠では、前記(b)デンプン及び(c)無機賦形剤によって十分な成形性が得られるため、前記(a)有効成分の成形性が低い場合であっても、例えばWO01/98067の有核錠の製造方法を使用することにより、前記(a)有効成分を含有する内核を有する有核錠を得ることができる。このような本実施形態の有核型口腔内崩壊錠においては、内核が前記(a)有効成分を含有し、外層部が前記(b)デンプン及び(c)無機賦形剤を含有していればよく、前記(a)有効成分は内核のみに含有させる、すなわち、内核が前記(a)有効成分の全量を含有してもよい。また、前記(b)デンプン及び(c)無機賦形剤は外層部のみに含有されてもよいし内核の崩壊性を調整するために、前記(b)デンプン及び/又は(c)無機賦形剤の一部が、前記(a)有効成分とともに内核に含有されていてもよい。

0043

有核錠の口腔内崩壊錠において、内核の大きさ、外層部の厚みは特に限定されるものではない。例えば、有効成分が内核のみに含有され、内核の成形性が乏しい場合、前記(b)デンプン及び(c)無機賦形剤を主として含む外層部によって成形性を保持するためには、前記(a)有効成分の含有量に基づいて内核の大きさを決め、外層部は成形品全体の成形性、すなわち錠剤強度が維持できるような厚みになるように設定すればよい。これらの観点から、例えば、内核の最大径が1mm以上11mm以下で、外層部の厚みが0.3mm以上10.5mm以下であってもよい。内核と外層部の比率も任意であるが、口腔内崩壊錠全体における内核の比率は、例えば1〜90質量%であり得る。

0044

本実施形態の口腔内崩壊錠は、必要に応じて、(d)クロスポビドンを更に含むことができる。クロスポビドンを更に配合した口腔内崩壊錠は、口腔内での速やかな崩壊性を損なわずに、錠剤強度が更に向上する傾向にある。係る効果の観点から、クロスポピドンの含有量は、製剤全体に対して、0.1質量%以上20質量%以下、又は5質量%以上15質量%以下であってもよい。

0045

有核錠の口腔内崩壊錠において、前記(d)クロスポビドンは、強度及び崩壊性を高めるために、外層部、内核のどちらに含有されていてもよい。

0046

本実施形態の口腔内崩壊錠は、上記以外に医薬品添加剤として一般的に使用され得る添加剤を含むことができる。これら添加剤としては、例えば、前記他の無機賦形剤、甘味剤、矯味剤香料、滑沢剤、流動化剤着色料安定化剤抗酸化剤溶解補助剤、崩壊剤、矯臭剤帯電防止剤吸着剤防腐剤湿潤剤、及びpH調整剤等が挙げられる。これら添加剤の含有量は、製剤全体に対して0質量%以上20質量%以下、又は0質量%以上10質量%以下であってもよい。

0047

有効成分が光に不安定な成分であれば、有核錠の外層部が各種色素等の光吸収物質を含有することにより、有効成分の光安定性を改善することができる。外層部に含有され得る光吸収物質としては、例えば、食用赤色2号食用赤色3号、食用黄色4号三二酸化鉄黄色三二酸化鉄、及び黒酸化鉄等が挙げられる。これについては、WO2010/087462に詳述されているので、参照されたい。

0048

本実施形態の口腔内崩壊錠は、口腔内での速やかな崩壊性と高い錠剤強度とを併せ持つ。「口腔内での速やかな崩壊性」とは、口腔内における崩壊時間(健康な成人の口腔内にて、水を口に含まずに口腔内に錠剤が入ってから錠剤が完全に崩壊又は溶解するまでの時間)が短いことを意味する。口腔内崩壊時間は、通常5〜60秒であり、5〜45秒、又は5〜30秒程度であってもよい。

0049

「高い錠剤強度」とは、輸送時、調剤薬局等における自動分包機での一包化等の調剤時、又は患者の服用時等に、通常の錠剤と同等程度の取り扱いが可能な強度を意味する。錠剤強度は、上記のような取り扱い時の指標として用いられており、錠剤硬度と錠剤の破断面積から算出することができる。錠剤強度が1〜2N/mm2の場合は、PTP包装に耐えうる錠剤強度であり、2N/mm2以上の場合は、普通錠と同じ取り扱いが可能であると報告されている(落合 康,新アムロジンOD錠の開発,p51−57,新薬と臨床,Vol.58(2009))。例えば破断面積が、20.0mm2である錠剤の錠剤強度が、0.5、1.0、1.5、2.0N/mm2である場合の錠剤硬度は、それぞれ約10.0N、20.0N、30.0N、40.0Nであり、錠剤強度として0.5N/mm2の差が生じた場合、錠剤硬度としては、約10Nの差が生じることとなる。

0050

錠剤の大きさについては、円形錠において直径7〜9mmが服用し易く、取り扱い易いと言われている。一態様では、製剤全体の有効成分等の含有量が多くても、直径7〜9mmの口腔内崩壊錠を提供することができる。例えば、有効成分等の1回投与量が多く、通常の方法で製剤化した場合に錠剤直径として9mmを超えるような製剤の場合は、賦形剤含有量を減らして、1錠あたりの有効成分等の含有比率を高くすることができる。そのため、錠剤質量を低下させることができ、錠剤直径を9mm以下とすることが可能である。その結果、患者等の服用時の負担を軽減することができる。

0051

本実施形態の口腔内崩壊錠は、例えば、以下の工程を含む方法により製造することができる。一実施形態に係る口腔内崩壊錠の製造方法は、少なくとも前記(a)有効成分等、前記(b)特定のデンプン及び前記(c)特定の無機賦形剤を必要により乾燥状態にて混合して、混合物を得る工程と、その後、その(乾燥)混合物を圧縮成形する工程とを有する。混合物を得る工程では、必要に応じて、(d)クロスポビドン又は前記その他の添加剤を更に混合することもできる。圧縮成形の工程では、所望の製剤密度となるよう混合物を圧縮成形することができる。

0052

混合物を得る工程において、少なくとも前記(b)デンプン及び前記(c)無機賦形剤は、造粒等の公知の製剤的加工を施さずに、そのまま混合されてもよい。そうすれば、口腔内での速やかな崩壊性と高い錠剤強度を併せ持つ口腔内崩壊錠を、簡略化された製造工程にて製することができる。混合にはW型混合機V型混合機、コンテナミキサー等を用いることができる。圧縮成形には単発打錠機、ロータリー打錠機等を用いることができ、混合物を直接圧縮成形(直接打錠)することができる。

0053

製剤密度とは、錠剤1錠あたりの体積に対する質量である。口腔内崩壊錠の製剤密度は、0.5〜2.0mg/mm3、1.0〜1.5mg/mm3、又は1.1〜1.3mg/mm3であってもよい。そのような製剤密度とするには、打錠圧3.0〜20.0kNの範囲内で、当業者であれば適宜設定することができる。本実施形態の処方によれば、特に上記製剤密度の範囲において、口腔内における速やかな崩壊性と、高い錠剤強度とを併せ持つ口腔内崩壊錠を提供することができる。

0054

以下、実施例、比較例及び参考例を挙げて本発明を詳細に説明するが、これらは本発明をなんら限定するものではない。実施例、比較例及び参考例にて得られた錠剤について、下記(1)〜(3)の試験法によって、崩壊時間、錠剤強度、及び製剤密度の確認を行った。
(1)崩壊性(崩壊時間)
第十六改正日本薬局方崩壊試験法に準じ、6錠の崩壊時間を測定し、その平均値を算出した。崩壊時間は、120秒以内、更に好ましくは90秒以内を基準とした。
(2)錠剤強度
錠剤硬度計(PC−30、岡田精工株式会社製)を用いて錠剤硬度を、シックネスゲージSM−528、株式会社テクロック製)を用いて錠剤直径及び錠剤厚みを、それぞれ10錠について測定した。その平均値より、以下の計算式にて錠剤強度を算出した。錠剤強度は、1.8N/mm2以上、更に好ましくは2.0N/mm2以上を基準とした。
錠剤強度(N/mm2)=硬度平均(N)/破断面積(mm2)
(3)製剤密度
電子天秤(XS−204、メトラートレド製)を用いて錠剤質量を、シックネスゲージ(SM−528、株式会社テクロック製)を用いて錠剤直径及び錠剤厚みを、それぞれ10錠について測定した。その平均値より、以下の計算式にて錠剤密度を算出した。
製剤密度(mg/mm3)=質量平均(mg)/平均錠剤体積(mm3)
(4)口腔内崩壊試験
健康な成人男性にて、水を口に含まずに口腔内に錠剤が入ってから錠剤が完全に崩壊又は溶解するまでの時間を測定し、その平均値を算出した。口腔内崩壊時間は45秒以内を基準とした。

0055

0056

実施例及び比較例の錠剤は、以下の方法で、打錠圧等の調製により、製剤密度が1.1〜1.3mg/mm3となるように製造した。
(実施例1)
各成分を表1の含有量に従い量り取り、にて篩過後、V型混合機(徳寿工作所製)にて混合し、打錠機(VIRG、株式会社製作所製)を用いて、1錠あたり200mgの錠剤を製した。このとき、丸型の形状で、直径が8.5mmの杵を用いた。錠剤の形状は杵の形状と対応する。尚、有効成分としてミグリトールを使用した。ミグリトールは、一般的に口腔内における速やかな崩壊性と高い錠剤強度とを併せ持つ口腔内崩壊錠の設計が難しい水溶性のものである。ミグリトールの1gを溶かすために要する水の量は10mL未満である。後述するように、実施例1で用いたトウモロコシデンプンのアミロース含有量は25〜30質量%であり、そのアルファー化度は10%未満である。
(実施例2)
実施例2の錠剤は、実施例1の無機賦形剤(合成ヒドロタルサイト)に加えてその他賦形剤(クロスポピドン)を用い、表1の含有量に従い、実施例1と同様の条件にて製した。
(比較例1)
比較例1の錠剤は、実施例1の無機賦形剤をその他賦形剤(クロスポピドン)に置き換え、表1の含有量に従い、実施例1と同様の条件にて製した。
(比較例2)
比較例2の錠剤は、実施例1から無機賦形剤を除いたもので、表1の含有量に従い、実施例1と同様の条件にて製した。
(比較例3)
比較例3の錠剤は、実施例1のデンプンを無機賦形剤及びその他賦形剤(クロスポピドン)に置き換え、表1の含有量に従い、実施例1と同様の条件にて製した。
(比較例4〜6)
比較例4〜6の錠剤は、実施例2のデンプンを糖アルコールに置き換え、表1の含有量に従い、実施例1と同様の条件にて製した。
(比較例7〜8)
比較例7〜8の錠剤は、本発明処方に従来技術でしばしば使用されている結晶セルロースを加えた処方として、表1の含有量に従い、実施例1と同様の条件にて製した。
(比較例9〜10)
比較例9〜10の錠剤は、本発明処方に従来技術でしばしば使用されている糖アルコールを加えた処方として、表1の含有量に従い、実施例1と同様の条件にて製した。

0057

0058

実施例1〜2及び比較例1〜10の錠剤評価結果を表2に示す。有効成分、特定のデンプン、及び特定の無機賦形剤から構成される実施例1は、錠剤強度2.0N/mm2以上、崩壊時間90秒以内と良好であった。更にクロスポビドンを加えた実施例2においても、実施例1と同様、錠剤強度2.0N/mm2以上、崩壊時間90秒以内と良好であった。実施例1の処方から合成ヒドロタルサイト又はトウモロコシデンプンを除きクロスポピドンに置き換えた比較例1及び比較例3においては、錠剤強度は2.0N/mm2以上と良好なものの、崩壊時間の延長が認められた。実施例1の処方から合成ヒドロタルサイトを除いた比較例2においては、崩壊時間は良好なものの、錠剤強度が0.64N/mm2と低いものであった。実施例2の処方のデンプンを糖アルコールに置き換えた比較例4〜6においては、打錠工程にて顕著な打錠障害(キャッピング)が確認され、比較例6については錠剤の製造が困難であった。また、比較例4〜5において、錠剤強度は1.7N/mm2程度と、低いものであった。一方、結晶セルロースの含有量が10質量%である比較例7〜8では、期待する錠剤強度は得られなかった。

0059

以上の結果より、口腔内崩壊錠においては、前記(b)特定のデンプン及び前記(c)特定の無機賦形剤の組み合わせが特に重要であり、いずれかを他の賦形剤に置き換えた場合と比較して優れた物性値を得ることができることが判明した。また、このような組み合わせにおいては、結晶セルロースを過度に加えることは、口腔内崩壊錠としての錠剤物性に、好ましくない影響を与え得ることが判明した。尚、結晶セルロースの含有量が0質量%の実施例において高い錠剤強度が得られたことから、結晶セルロースの含有量が概ね5質量%以下程度であれば、口腔内崩壊錠としての錠剤物性に実質的な影響を与えないと考えられる。

0060

(デンプンの検討1)
デンプンのアミロース含有量による効果の違いを検討した。

0061

0062

(実施例3)
各成分を表3の含有量に従い量り取り、実施例1と同様の条件にて実施例3の錠剤を製した。
(実施例4)
実施例4の錠剤は、実施例3のトウモロコシデンプンをバレイショデンプンに置き換え、表3の含有量に従い、実施例3と同様の条件にて製した。
(比較例11)
比較例11の錠剤は、実施例3のトウモロコシデンプンをコメデンプンに置き換え、表3の含有量に従い、実施例3と同様の条件にて製した。

0063

0064

実施例3〜4及び比較例11の錠剤評価結果を表4に示す。アミロースの含有量が20〜30質量%のデンプンを用いた実施例3〜4では、いずれも錠剤強度1.8N/mm2以上、崩壊時間90秒以内と良好であった。アミロース含有量が15〜20質量%のデンプンを用いた比較例11では、錠剤強度は良好なものの、崩壊時間が著しく遅延した。このことから、アミロースの含有量が20〜30質量%のデンプンであれば、高い錠剤強度と速やかな崩壊性が得られることが確認された。

0065

(デンプンの検討2)
デンプンのアルファー化度による効果の違いを検討した。

0066

(実施例5)
実施例5の錠剤は、各成分を表5の含有量に従い量り取り、実施例1と同様の条件にて製した。
(比較例12〜13)
比較例12〜13の錠剤は、実施例5のトウモロコシデンプンを部分アルファー化デンプン又はアルファー化デンプンに置き換え、表5の含有量に従い、実施例5と同様の条件にて製した。

0067

0068

実施例5及び比較例12〜13の錠剤評価結果を表6に示す。デンプンのアルファー化度が高くなるにつれて、崩壊時間の著しい延長が認められた。また、デンプンのアルファー化度が高くなると、同じ条件で打錠しているにも関わらず、打錠工程にて顕著な圧力上昇が認められた。このことから、アルファー化度が10%未満のデンプンであれば、口腔内での速やかな崩壊性が得られると確認された。

0069

(無機賦形剤の検討1)
無機賦形剤の種類による効果の違いを検討した。

0070

0071

(実施例6)
実施例6の錠剤は、各成分を表7の含有量に従い量り取り、実施例1と同様の条件にて製した。
(実施例7)
実施例7の錠剤は、実施例6の無機賦形剤である合成ヒドロタルサイトをケイ酸マグネシウムに置き換え、表7の含有量に従い、実施例6と同様の条件にて製した。
(実施例8)
実施例8の錠剤は、実施例6の無機賦形剤である合成ヒドロタルサイトをケイ酸カルシウムに置き換え、表7の含有量に従い、実施例6と同様の条件にて製した。
(比較例14)
比較例14の錠剤は、実施例6の無機賦形剤である合成ヒドロタルサイトを無水リン酸水素カルシウムに置き換え、表7の含有量に従い、実施例6と同様の条件にて製した。

0072

0073

実施例6〜8及び比較例14の錠剤評価結果を表8に示す。無機賦形剤として合成ヒドロタルサイト、ケイ酸マグネシウム、又はケイ酸カルシウムを用いた実施例6〜8において、錠剤強度2.0N/mm2以上、崩壊時間90秒以内と錠剤特性が良好であった。無機賦形剤として無水リン酸水素カルシウムを用いた比較例14では、崩壊性は良好なものの、錠剤強度が1.45N/mm2と低いものであった。このことより、無機賦形剤の中でも特に、合成ヒドロタルサイト、ケイ酸マグネシウム、及びケイ酸カルシウムが好ましい無機賦形剤であることが示された。

0074

(無機賦形剤の検討2)
無機賦形剤の含有量による効果の違いを検討した。

0075

0076

(実施例5)
前述のとおり、各成分を表9の含有量に従い量り取り、実施例1と同様の条件にて実施例5の錠剤を製した。
(実施例9〜10)
実施例9〜10の錠剤は、実施例5における無機賦形剤の含有量を変えて、表9の含有量に従い、実施例5と同様の条件にて製した。
(参考例1〜2)
実施例5における活性成分と合成ヒドロタルサイトの一部を、トウモロコシデンプンに置き換え、表9の含有量に従い、実施例5と同様の条件にて参考例1〜2の錠剤を製した。この参考例1〜2は、有効成分の影響をできるだけ排除して、合成ヒドロタルサイトの下限値を見極めるために、有効成分の含有量を小さくしたものであるが、有効成分の含有量が微量の場合の実施例と見なすことができる。

0077

0078

錠剤評価結果を表10に示す。無機賦形剤の含有量が15〜40質量%である実施例5、9〜10において、錠剤強度2.0N/mm2以上、崩壊時間90秒以内と錠剤物性が良好であった。また、無機賦形剤の含有量が5質量%及び10質量%である参考例1及び2においても、実施例1と同様に、錠剤強度2.0N/mm2以上、崩壊時間90秒以内と錠剤物性が良好であった。このことから、無機賦形剤の含有量が概ね3質量%以上であれば、期待される錠剤物性が得られることが明らかとなった。

0079

無機賦形剤の含有量の範囲について考察すると、実施例10における無機賦形剤の含有量は40質量%であるが、この実施例10から有効成分であるミグリトールを除いても、やはり口腔内崩壊錠としての特性は失われないと考えられる。従って、無機賦形剤の含有量が概ね60質量%以下、55質量%以下、又は50質量%以下であれば、特に優れた錠剤物性が得られると考えられる。尚、参考例1及び2の結果から、口腔内崩壊錠としての特性を得るためには、有効成分は必ずしも必須ではないといえる。従って、有効成分を含有する内核と、特定のデンプン及び特定の無機賦形剤を含む外層部とから構成される有核型の口腔内崩壊錠も、良好な錠剤物性を有することが可能であることがわかる。

0080

(デンプン及び有効成分の検討)
デンプン及び有効成分の含有量による効果の違いを検討した。

0081

0082

(実施例2)
前述のとおり、各成分を表11の含有量に従い量り取り、実施例1と同様の条件にて実施例2の錠剤を製した。
(実施例11〜12)
実施例11〜12の錠剤は、実施例2における有効成分とデンプンの含有量を変えて、表11の含有量に従い、実施例2と同様の条件にて製した。
(参考例1)
前述のとおり、表11の含有量に従い、実施例2と同様の条件にて参考例1の錠剤を製した。これは、実施例2における活性成分、クロスポビドン、及び合成ヒドロタルサイトの一部を、トウモロコシデンプンに置き換えたものと考えることができる。

0083

0084

実施例2、11〜12、及び参考例1の錠剤評価結果を表12に示す。有効成分の含有量が5〜25質量%であり、デンプンの含有量が49〜69質量%である実施例2及び実施例11において、錠剤強度2.0N/mm2以上、崩壊時間90秒以内と良好であった。有効成分の含有量が50質量%であり、デンプンの含有量が24質量%である実施例12において、錠剤強度は2.0N/mm2以上と良好であり、崩壊時間も120秒以内と許容範囲であった。有効成分の含有量が0質量%であり、デンプンの含有量が94質量%である参考例1において、錠剤強度2.0N/mm2以上、崩壊時間90秒以内と良好であった。このことより、口腔内崩壊錠は、有効成分含有量が製剤全体の60質量%以下であり、更に有効成分含有量に応じデンプンの含有量は20〜95質量%であるとき、特に良好な物性値を示すといえる。

0085

(他の有効成分における確認)
有効成分について種類を変更し検討した。

0086

0087

(実施例13)
実施例13の錠剤は、有効成分をテオフィリンに置き換え、表13の含有量に従い、実施例1と同様の条件にて製した。テオフィリンの1gを溶かすために要する水の量は、1,000mL未満である。
(実施例14)
実施例14の錠剤は、有効成分をニフェジピンに置き換え、表13の含有量に従い、実施例1と同様の条件にて製した。ニフェジピンの1gを溶かすために要する水の量は、10,000mL以上である。
(実施例15)
核粒子である結晶セルロース粒(商品名:セルフィアCP−203,旭化成ケミカルズ株式会社製)26.3質量%に対し、クエン酸トリエチル(商品名:シトロフレックス、森商事株式会社製)5.3質量%、タルク(商品名:日本薬局方タルク、産業株式会社製)15.8質量%、及びメタクリル酸コポリマーLD(商品名:オイドラギットL30D−55,EVONIC INDUSTRIES製)52.6質量%(固形分として)からなるコーティング液を、流動層造粒乾燥コーティングFLO−5(フロイント産業株式会社製)にて噴霧した。その後、乾燥し、得られたコーティング顆粒を用い、表13の含有量に従い、実施例1と同様の条件にて実施例15の錠剤を製した。実施例15の錠剤は、有効成分を含まないが、コーティング顆粒は、仮想の有効成分としての結晶セルロース粒に放出制御及び苦味マスキング等を目的とした、製剤的加工を施して得られる有効成分含有粒子と見なすことができる。

0088

0089

実施例13〜15の錠剤評価結果を表14に示す。有効成分としてテオフィリン又はニフェジピンを用いた実施例13〜14において、錠剤強度2.0N/mm2以上、崩壊時間90秒以内と錠剤物性が良好であった。有効成分含有粒子の例としてコーティングを施した結晶セルロース粒(コーティング顆粒)を用いた実施例15において、錠剤強度2.0N/mm2以上、崩壊時間90秒以内と錠剤物性が良好であった。これらの結果より、特定のデンプンと特定の無機賦形剤との組み合わせは、一般に口腔内崩壊錠としての設計が難しいといわれている水溶性有効成分を含有する場合に好ましい物性を示すだけでなく、水不溶性の有効成分を含有する場合には更に好ましい物性を示すことが判明した。従って本発明の口腔内崩壊錠は、有効成分又は有効成分含有顆粒の性質にかかわらず良好な物性を示すと考えられる。

0090

(有核型口腔内崩壊錠の検討)
前記参考例1及び2の考察をもとに、実際に、口腔内崩壊錠を有核型口腔内崩壊錠とすることができるかどうか検討した。

0091

0092

(実施例16)
核成分を表16の含有量に従い量り取った後混合し、内核用粉粒体を得た。また、外層成分を表16の含有量に従い量り取った後混合し、外層部用粉粒体を得た。次に、内径6.0mm、外径8.0mmの2重構造を持ち押圧可能な丸型の杵を用い、WO01/98067の図1に記載される有核錠の製造方法により、第一外層部が20質量%、内核が12.5質量%、第二外層部が67.5質量%となるような割合でそれぞれの粉末を設置後、仮圧縮し、最終的にオートグラフ(AG-1,島津製作所製)を用いて約10kN/錠の圧縮圧で打錠し、1錠あたり200mgの有核型口腔内崩壊錠を製した。尚、内核と外層部の比率は、内核12.5質量%に対し、外層部87.5質量%である。
(実施例17)
実施例17の錠剤は、実施例16の外層成分の無機賦形剤をケイ酸カルシウムに置き換え、表16の含有量に従い、実施例16と同様の条件にて製した。
(実施例18)
実施例18の錠剤は、実施例16の外層成分のデンプンの一部をその他賦形剤(クロスポピドン)に置き換え、表16の含有量に従い、実施例16と同様の条件にて製した。

0093

0094

実施例16〜18の錠剤評価結果を表17に示す。有効成分、デンプン、及び無機賦形剤から構成される実施例16〜18の有核錠である口腔内崩壊錠は、錠剤強度2.0N/mm2以上、崩壊時間90秒以内と良好であった。更に外層部の成分のうちデンプンの一部をクロスポビドンに置き換えた実施例18においても、実施例16及び17と同様、錠剤強度2.0N/mm2以上、崩壊時間90秒以内と錠剤物性が良好であった。これらの結果より、本発明の口腔内崩壊錠においては、特定のデンプンと特定の無機賦形剤との組み合わせにより、口腔内崩壊錠としての特性が得られるため、特定のデンプンと特定の無機賦形剤により外層を構成し、有効成分又は有効成分を含有する粒子の全量を含有する内核を有する有核錠の場合においても、口腔内崩壊錠としての好ましい物性が得られることが判明した。尚、実施例16〜18の内核用粉粒体である、無水カフェインとトウモロコシデンプンとステアリン酸マグネシウムとの混合物は、極めて成形性の低い粉粒体であり、これらの実施例は、まさしく、WO03/028706、WO2010/134540、及びWO2011/071139等に記載された、内核が不完全成形物からなる有核型口腔内崩壊錠、又は、内核が成形性の低い粉粒体である有核型口腔内崩壊錠である。

0095

(第十六改正日本薬局方崩壊試験法と口腔内崩壊試験との関連性)
上記実施例及び比較例の一部について、健康な成人男性6名(25〜39才)による口腔内での崩壊時間の測定を実施した。

0096

実施例

0097

実施例1、2、11、12及び比較例1〜3の評価結果を表15に示す。第十六改正日本薬局方崩壊試験法による崩壊時間が120秒以内であった実施例1、2、11、12及び比較例2では、口腔内崩壊時間45秒以内と、良好な結果であった。一方、同法による崩壊時間が120秒以上であった比較例1及び3は、口腔内崩壊時間が45秒以上であった。このことより、第十六改正日本薬局方崩壊試験法における崩壊時間が120秒以内であれば、口腔内崩壊時間が45秒以内になるという関連性があることが示された。

0098

1…口腔内崩壊錠、10…混合層、11…内核、20…外層部。

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