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技術 紙再生装置及び紙再生方法

出願人 セイコーエプソン株式会社
発明者 山上利昭井熊健
出願日 2015年3月25日 (6年1ヶ月経過) 出願番号 2015-062174
公開日 2015年7月9日 (5年10ヶ月経過) 公開番号 2015-127148
状態 特許登録済
技術分野 繊維板等の乾式成形
主要キーワード 排出気流 断続駆動 ヒーターローラー 数センチ角 風発生機構 ニードルロール 乾式解繊機 分散部材
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (4)

課題

白色度が向上した、新聞印刷用紙以外の用途に幅広く利用することが可能な紙を再生することが可能な紙再生装置を提供する。

解決手段

本発明の紙再生装置は、供給された紙を乾式粉砕して解繊する乾式解繊機30と、前記乾式解繊機30で解繊された解繊物を搬送する第1搬送管40と、前記第1搬送管40で搬送された解繊物を気流分級して脱墨するサイクロン50と、前記サイクロン50で脱墨された解繊物を搬送する第2搬送管60と、前記第2搬送管60で搬送された解繊物で紙を成形する紙成形機100と、前記乾式解繊機30に供給する紙の量を制御する制御部と、を有することを特徴とする。

概要

背景

従来、オフィスなどから排出される古紙のリサイクルにおいては、古紙を水に投入し、主に機械的作用により離解して、抄き直す、所謂、湿式方式が採用されている。このような湿式方式の古紙リサイクルは大量の水を必要とするため、安価にするために処理規模を大きくする必要がある。そのため大量の古紙収集が不可欠であり、水処理施設整備メンテナンスに手間がかかる上、さらに、乾燥工程に係るエネルギーが大きくなるという問題点があった。

ところで、オフィスからは機密事項が記載された古紙も排出されることから、機密保持の観点からも、古紙を自らのオフィス内で処理することが望まれている。ところが、小規模なオフィスから排出される古紙は量が少ないため、上記のような大規模な処理に必要な量を確保することが困難である。また、上記のような大規模処理のための設備をオフィス内に設置することも現実的ではない。そこで、紙のリサイクルのために、水を極力利用しない乾式による紙再生技術がこれまでいくつか提案されている。

例えば、特許文献1(特開平1−148888号公報)の記載の発明では、二次繊維源を乾式で繊維化することで、印刷されたインクを検出困難なほど微細なインク班点にすることで、新聞印刷用のシートとして利用することが開示されている。

概要

白色度が向上した、新聞印刷用紙以外の用途に幅広く利用することが可能な紙を再生することが可能な紙再生装置を提供する。本発明の紙再生装置は、供給された紙を乾式粉砕して解繊する乾式解繊機30と、前記乾式解繊機30で解繊された解繊物を搬送する第1搬送管40と、前記第1搬送管40で搬送された解繊物を気流分級して脱墨するサイクロン50と、前記サイクロン50で脱墨された解繊物を搬送する第2搬送管60と、前記第2搬送管60で搬送された解繊物で紙を成形する紙成形機100と、前記乾式解繊機30に供給する紙の量を制御する制御部と、を有することを特徴とする。

目的

ところで、オフィスからは機密事項が記載された古紙も排出されることから、機密保持の観点からも、古紙を自らのオフィス内で処理することが望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

供給された紙を乾式粉砕して解繊する乾式解繊部と、前記乾式解繊部で解繊された解繊物を搬送する第1搬送部と、前記第1搬送部で搬送された解繊物を気流分級して脱墨する分級部と、前記分級部で脱墨された解繊物を搬送する第2搬送部と、前記第2搬送部で搬送された解繊物で紙を成形する紙成形部と、前記乾式解繊部に供給する紙の量を制御する制御部と、を有することを特徴とする紙再生装置

請求項2

前記紙成形部によって成形された紙の厚さを検出する検出部を有し、前記制御部は前記検出部による検出結果に基づいて前記乾式解繊部に供給する紙の量を制御する請求項1に記載の紙再生装置。

請求項3

前記分級部の前記第1搬送部との接続部の気流流速は、前記乾式解繊部の前記第1搬送部との接続部の気流の流速より大きい請求項1又は請求項2に記載の紙再生装置。

請求項4

前記分級部はサイクロンである請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の紙再生装置。

請求項5

前記紙成形部は、解繊物を分散させる分散部材と、分散された解繊物を吸引する吸引部材と、前記吸引部材で吸引された解繊物を搬送するメッシュベルトと、を有する請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の紙再生装置。

請求項6

前記メッシュベルトは成形された紙を搬送するとともに、前記メッシュベルトで搬送された紙に水分を噴霧する水分噴霧器を有する請求項5に記載の紙再生装置。

請求項7

前記水分噴霧器で水分を噴霧された紙を加熱する加熱ローラーを有する請求項6に記載の紙再生装置。

請求項8

制御された量の紙を供給し、供給された紙を乾式粉砕して解繊し、解繊された解繊物を搬送し、搬送された解繊物を気流分級して脱墨し、脱墨された解繊物を搬送し、搬送された解繊物で紙を成形することを特徴とする紙再生方法

技術分野

0001

本発明は、水を極力利用しない乾式による紙再生技術に基づく紙再生装置及び紙再生方法に関する。

背景技術

0002

従来、オフィスなどから排出される古紙のリサイクルにおいては、古紙を水に投入し、主に機械的作用により離解して、抄き直す、所謂、湿式方式が採用されている。このような湿式方式の古紙リサイクルは大量の水を必要とするため、安価にするために処理規模を大きくする必要がある。そのため大量の古紙収集が不可欠であり、水処理施設整備メンテナンスに手間がかかる上、さらに、乾燥工程に係るエネルギーが大きくなるという問題点があった。

0003

ところで、オフィスからは機密事項が記載された古紙も排出されることから、機密保持の観点からも、古紙を自らのオフィス内で処理することが望まれている。ところが、小規模なオフィスから排出される古紙は量が少ないため、上記のような大規模な処理に必要な量を確保することが困難である。また、上記のような大規模処理のための設備をオフィス内に設置することも現実的ではない。そこで、紙のリサイクルのために、水を極力利用しない乾式による紙再生技術がこれまでいくつか提案されている。

0004

例えば、特許文献1(特開平1−148888号公報)の記載の発明では、二次繊維源を乾式で繊維化することで、印刷されたインクを検出困難なほど微細なインク班点にすることで、新聞印刷用のシートとして利用することが開示されている。

先行技術

0005

特開平1−148888号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、特許文献1記載の技術によって再生される紙は、古紙を解繊することによって得られる繊維に含まれるインク粒などの成分を除去する、所謂、脱墨工程を経ていないものであり、白色度が低く、用途が新聞印刷用紙などに限定されてしまう、という問題があった。

課題を解決するための手段

0007

本発明は上記のような問題を解決するために、本発明に係る紙再生装置は、供給された紙を乾式粉砕して解繊する乾式解繊部と、前記乾式解繊部で解繊された解繊物を搬送する第1搬送部と、前記第1搬送部で搬送された解繊物を気流分級して脱墨する分級部と、前記分級部で脱墨された解繊物を搬送する第2搬送部と、前記第2搬送部で搬送された解繊物で紙を成形する紙成形部と、前記乾式解繊部に供給する紙の量を制御する制御部と、を有することを特徴とする。
また、本発明に係る紙再生装置は、前記紙成形部によって成形された紙の厚さを検出する検出部を有し、前記制御部は前記検出部による検出結果に基づいて前記乾式解繊部に供給する紙の量を制御する。

0008

また、本発明に係る紙再生装置は、前記分級部の前記第1搬送部との接続部の気流流速は、前記乾式解繊部の前記第1搬送部との接続部の気流の流速より大きい。

0009

また、本発明に係る紙再生装置は、前記分級部はサイクロンである。

0010

また、本発明に係る紙再生装置は、前記紙成形部は、解繊物を分散させる分散部材と、分散された解繊物を吸引する吸引部材と、前記吸引部材で吸引された解繊物を搬送するメッシュベルトと、を有する。

0011

また、本発明に係る紙再生装置は、前記メッシュベルトは成形された紙を搬送するとともに、前記メッシュベルトで搬送された紙に水分を噴霧する水分噴霧器を有する。

0012

また、本発明に係る紙再生装置は、前記水分噴霧器で水分を噴霧された紙を加熱する加熱ローラーを有する。

0013

また、本発明に係る紙再生方法は、制御された量の紙を供給し、供給された紙を乾式粉砕して解繊し、解繊された解繊物を搬送し、搬送された解繊物を気流分級して脱墨し、脱墨された解繊物を搬送し、搬送された解繊物で紙を成形することを特徴とする。

0014

以上、本発明の紙再生装置及び紙再生方法は、分級部によって、古紙の繊維をインク粒と脱墨繊維とに気流分級し、前記脱墨繊維で紙を成形するので、本発明の紙再生装置及び紙再生方法によれば、白色度が向上した、新聞印刷用紙以外の用途に幅広く利用することが可能な紙を再生することが可能となる。

図面の簡単な説明

0015

本発明の実施形態に係る紙再生装置の概略構成を示す模式図である。
本発明の実施形態に係る紙再生装置の制御ブロック構成の概略を示す図である。
本発明の他の実施形態に係る紙再生装置の概略構成を示す模式図である。

実施例

0016

以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の実施形態に係る紙再生装置の概略構成を示す模式図である。本実施形態に係る紙再生装置は、水を極力利用しない乾式によって、古紙を新たな紙に再生する技術に基づくものである。

0017

本実施形態に係る紙再生装置に供給する古紙としては、例えば、オフィスで現在主流となっているA4サイズの古紙などを用いる。このような古紙を紙再生装置の粗砕機10に投入することで、粗砕機10の粗砕刃11によって古紙を数センチ角紙片分断する。また、このような粗砕機10には、古紙を連続的に投入するための自動送り機構5が設けられていることが好ましい。自動送り機構5における投入速度的は生産性を考えると高いほうがよいが、高すぎると、処理のための装置が大掛かりになるので、10〜100ppmが望ましい。

0018

粗砕機10における粗砕刃11は通常のシュレッダーの刃の切断幅を広げたような装置とすることで対応が可能である。粗砕刃11で数センチ角に分断された粗砕紙片は、ホッパー12から粗砕紙導入管20を経て次工程である解繊工程へと導かれる。

0019

粗砕紙導入管20は乾式解繊機30の導入口31に連通しており、導入口31から乾式解繊機30内に導かれた粗砕紙は、回転するローター34と、ステーター33と間で解繊される。乾式解繊機30は気流も発生する機構となっており、解繊された繊維はこの気流に乗って排出口32から第1搬送管40へと導かれる。

0020

ここで、乾式解繊機30の具体例につき説明する。乾式解繊機30には、例えば、ディスクリファイナーや、ターボミルターボ工業株式会社製)、セレンミラー(増幸産業業株式会社製)、特開平6−93585号公報で開示されているような、風発生機構を備えた乾式古紙解繊装置を利用することができる。このような乾式解繊機30へ投入する紙片のサイズは、通常のシュレッダーにより排出されるものでもよいが、紙の強度を考慮すると、シュレッダーで排出される機密処理用の細かい紙片(例えば5mm幅)より大きい方がよいが、大きすぎると乾式解繊機30への投入が困難になるので、数センチ角に千切ったものが望ましい。

0021

また、風発生機構を備える乾式解繊機30においては、自らの発生する気流によって、導入口31から、紙片を気流と共に吸引し、解繊処理し、排出口32側へと搬送する。

0022

例えば、ターボミル形式である、インペラーミル250(株式会社セイシン企業製)では、出口側に12枚のブレードを設置することで、8000rpm(周速約100m/s)のとき、約3m3/minの風量を発生することができる。このときの導入口31側での風速は約4m/sでありこの気流に乗って紙片は導入される。導入された紙片は、高速回転するブレードと、ステーターの間で解繊され、排出口32から排出される。排出速度は排出管径φ100で約6.5m/sである。

0023

なお、風発生機構を備えていない乾式解繊機30を用いる場合には、粗紙片を導入口31に導く気流を別途設けるようにすればよい。

0024

乾式解繊機30における解繊工程では、紙片の形がなくなるまでパルプを繊維状に解繊することが、後の工程において成形される紙のムラがなくなるので好ましい。このとき、印刷されたインクやトナー、にじみ防止材等の紙への塗工材料等も粉砕され、数十μmの粒となるまで粉砕される(以下インク粒)。したがって、乾式解繊機30からのアウトプットは、紙片の解繊により得られる繊維とインク粒である。

0025

また、乾式解繊機30として、例えば、ディスクリファイナーを用いる場合には、円盤状の面に半径方向に刃が形成されているが、円周ふちのあるものが望ましい。また、ローター34側の回転刃と、ステーター33側の固定刃ギャップは紙片の厚さ程度、例えば100−150μm程度に維持することが望ましい。このとき解繊物は回転刃の発生する気流により外周に移動し、排出口32から排出される。

0026

乾式解繊機30の排出口32から気流に乗った解繊物は、第1搬送管40からサイクロン50に導入される。ここで、第1搬送管40の途中には管径縮小部45が設けられている。この管径縮小部45は第1搬送管40において、繊維を搬送する気流の調整を行う調整部として機能する。すなわち、このような調整部においては、第1搬送管40の搬送断面の調整を行うことで、第1搬送管40における繊維を搬送する気流の調整を行っている。その結果、サイクロン50の導入口51における気流速度が、乾式解繊機30の排出口32における気流速度より大きいように調整される。

0027

サイクロン50においては脱墨工程が実施され、第1搬送管40で搬送された繊維をインク粒と脱墨繊維とに気流分級する。なお、本発明においてはサイクロン50に代えて他の種類の気流式分級器を利用することできるが、なかでもサイクロンは簡便な構造で望ましい。サイクロン以外の気流式分級器としては、例えば、エルボージェットやエディクラシファイヤ等が用いられる。気流式分級器は旋回気流を発生させ、混合物をその遠心力とサイズによって分離、分級するもので、気流の速度、遠心力の調整により、分級点を調整できる。

0028

サイクロン50によって脱墨を行う上では、接線入力方式のサイクロンが比較的簡便な構造であり望ましい。このサイクロン50は、導入口51と、導入口51が接線方向についた円筒部52、円筒部52に続く逆円錐部53、逆円錐部53の頂点に設けられる下部取出口54、円筒部52上部中央に設けられる微粉排出のための上部排気口55から構成される。気流に乗った解繊物(繊維とインク粒の混合物)は約10−20m/sで導入口51から導入されるのが望ましい。

0029

脱墨工程においては、サイクロン50の導入口51から導入された解繊物をのせた気流は、外径φ100−300mm程度の円筒部52で円周運動に変わり、遠心力かかり、気流との相乗効果で、繊維は絡み合い大きくなり、インク粒が分離され、逆円錐部53へと移動し、分離したインク粒は空気とともに微粉として上部排気口55へ導出され、脱墨が進行する。

0030

ところで、サイクロン50への導入速度は高い方が有利である。また、乾式解繊機30での排出風速よりサイクロン導入部での速度が低いと第1搬送管40の中に、解繊物が滞留することになり、サイクロン50へ導入部の単位長あたりの密度が高くなり脱墨性能が低下する。

0031

そこで、本発明に係る紙再生装置においては、第1搬送管40の途中には管径縮小部45を設けて、サイクロン50の導入口51における気流速度が、乾式解繊機30の排出口32における気流速度より大きいように調整されている。

0032

以下、具体例を挙げて説明する。乾式解繊機30から排出(φ100で断面積約78cm2)された解繊物が、(1)100mm×50mmの一定の角断面(断面積約50cm2)を有する第1搬送管40からサイクロン50の導入口51から導入されて気流分級された場合における、サイクロン50で回収した微粉の回収量は2.9重量%(紙再生装置に供給した古紙の総量を100重量%として)であり、後の成形工程で再生された紙の白色度は82(Xlite-L値)であった。また、このとき、サイクロン50の導入口51での気流速度は10m/sであった。

0033

乾式解繊機30から排出された解繊物が、(2)100mm×50mmの角断面から100mm×40mmの角断面(断面積約40cm2)となる管径縮小部45を有する第1搬送管40からサイクロン50の導入口51から導入されて気流分級された場合における、サイクロン50で回収した微粉の回収量は3.8重量%(紙再生装置に供給した古紙の総量を100重量%として)であり、後の成形工程で再生された紙の白色度は88(Xlite-L値)であった。また、このとき、サイクロン50の導入口51での気流速度は12.5m/sであった。

0034

乾式解繊機30から排出された解繊物が、(3)100mm×50mmの角断面から100mm×30mmの角断面(断面積約30cm2)となる管径縮小部45を有する第1搬送管40からサイクロン50の導入口51から導入されて気流分級された場合における、サイクロン50で回収した微粉の回収量は4.9重量%(紙再生装置に供給した古紙の総量を100重量%として)であり、後の成形工程で再生された紙の白色度は91(Xlite-L値)であった。また、このとき、サイクロン50の導入口51での気流速度は16.7m/sであった。

0035

なお、乾式解繊機30から排出された解繊物をサイクロン50によって分級せずに再生紙を成形した場合の白色度は79(Xlite-L値)であった。

0036

(1)乃至(3)のいずれの場合においても、サイクロン50で回収した微粉には、綿状短繊維も若干含まれているが、インク粒が多量に含まれており、脱墨されていることが確認された。

0037

以上のような脱墨工程によれば、サイクロン50における上部排気口55から気流にのって排出されるものは、第3搬送管70を経て、受け部90に回収される。この受け部90で回収されるものには、前述したようにインク粒が多量に含まれた短繊維混合物が回収されることとなる。

0038

また、前記の脱墨工程によれば、サイクロン50における下部取出口54から排出されるものは脱墨された繊維であり、この脱墨繊維は第2搬送管60から紙成形機100に導入される。紙成形機100は、例えば特表2008−508443号公報に記載されているようなものを利用することができる。

0039

紙成形機100の概略について説明する。紙成形機100は、概略、脱墨した繊維を空気中に均一に分散させる機構と、これにより分散された脱墨繊維をメッシュベルト122上に吸引する機構と、を有している。

0040

紙成形機100におけるフォーミングドラム101の表面には小孔スクリーンが設けられており、これから脱墨繊維が吐出されるようになっている。また、フォーミングドラム101の内部には、回転可能なニードルロール102が設けられており、フォーミングドラム101の表面の小孔スクリーンに目詰まりが生じないように、脱墨繊維を浮かすようになっている。なお、2つのフォーミングドラム101は不図示の箇所で連通するようになっている。以上のような構成により、脱墨した繊維を空気中に均一に分散させる。

0041

紙成形機100の下方においては、張架ローラー121によって張架されるメッシュが形成されているエンドレスのメッシュベルト122が配されている。張架ローラー121のうちの少なくとも自転することで、このメッシュベルト122は図中矢印に示す方向に移動するようになっている。また、メッシュベルト122はこれに当接するクリーニングブレード123によって表面の汚れ等が除去される。

0042

また、2つのフォーミングドラム101の鉛直下方には、メッシュベルト122を介する形で、鉛直下方に向けた気流を発生させるサクション装置110が設けられている。このようなサクション装置110によって、空気中に分散された脱墨繊維をメッシュベルト122上に吸引する。

0043

以上のような構成において、第2搬送管60によって搬送された脱墨繊維は、紙を成形するための紙成形機100に導入される。紙成形機100において、脱墨された繊維はサイクロン50中で絡み合っているので、ニードルロール102等で再度ほぐされることとなる。ほぐされた脱墨繊維は、フォーミングドラム101表面の小孔スクリーンを通過し、サクション装置110による吸引力によって、メッシュベルト122上に堆積される。このとき、メッシュベルト122を移動させることにより、均一なシート状の脱墨解繊物を堆積することができる。この脱墨解繊物が再生紙(P)となる。

0044

メッシュベルト122上に堆積された脱墨解繊物は、赤外線を発する発光部191と、前記脱墨解繊物及びメッシュベルト122を介して、発光部191からの照射光受光する受光部192とからなる厚さセンサ190が設けられている。

0045

メッシュベルト122は金属性でも、樹脂性でも、不織布でも脱墨繊維が堆積でき、気流を通過させることができれば、どのようなものでもよいが、メッシュの穴径が大きすぎると紙Pを成形したときの凸凹になるので、前記穴径は60−125μ程度が望ましい。また、60μ以下では、サクション装置110による安定した気流を形成しづらい。サクション装置110はメッシュベルト122下に所望のサイズの窓を開けた密閉箱を形成し、窓以外から空気を吸引し箱内を真空にすることで形成することができる。

0046

メッシュベルト122上に堆積された脱墨繊維のシートは、そのままプレスしたのでは紙強度が不足するので、水分噴霧器130によって水分を噴霧添加することで繊維間の水素結合を増強する。

0047

その後、水分噴霧器130によって水分を噴霧された再生紙(P)はメッシュベルト122の移動に伴い、ヒーターローラー140を通過するが、このヒーターローラー140によって加熱・加圧されることで、繊維間隔を短くし繊維間の接触点が増やされる。これにより、再生紙(P)はさらに紙としての強度を向上し、余分な水分を乾燥させることで、すぐれた紙にすることができる。乾燥は、プレスローラー内にヒーターを設置することで、加圧と乾燥を同時にすることが望ましい。なお、水分噴霧器130で噴霧する水分には澱粉PVA等のいわゆる紙力増強剤を添加しておくことで、紙力を増強することが可能である。

0048

上記のようにして得られた再生紙(P)は表面平滑性を向上させるため、カレンダーローラー150によって処理をすることもできる。カレンダーローラー150で処理された再生紙(P)は、裁断機160によって所望のサイズにカットされ、スタッカー170などに積載される。

0049

以上のように構成される紙再生装置の制御例について説明する。図2は本発明の実施形態に係る紙再生装置の制御ブロック構成の概略を示す図である。図2において、主制御部200は本発明に係る紙再生装置の各制御を行うためのメインコントローラである。このような主制御部200としては、CPUやRAM、ROM等を備える汎用情報処理装置を用い、入力された所定情報に基づいて所定ブロックへの命令を出力する動作を前記CPUに実行させるプログラムを予め前記ROMに記憶させることによって実現することが可能である。

0050

メッシュベルト122上に堆積された脱墨解繊物の厚さを検出する厚さセンサ190による検出結果は、上記のような主制御部200に入力される。主制御部150では、厚さセンサ190から出力される検出結果データを処理し、紙再生装置の制御のために利用する。

0051

また、主制御部200は、自動送り機構5における古紙の送り速度を制御するための制御指令信号を出力するようになっており、自動送り機構5ではこれを受信すると、これに基づいて古紙の送り速度を調整する。

0052

また、主制御部200は、乾式解繊機30におけるローター34の回転速度を制御するための制御指令信号を出力するようになっており、乾式解繊機30ではこれを受信すると、これに基づいてローター34の回転速度を調整する。

0053

また、主制御部200は、紙成型機100における紙成形のプロセス速度を制御するための制御指令信号を出力するようになっており、紙成型機100ではこれを受信すると、これに基づいてプロセス速度を調整する。

0054

また、主制御部200は、サクション装置110における吸引力を制御するための制御指令信号を出力するようになっており、サクション装置110ではこれを受信すると、これに基づいて吸引力の調整を行う。

0055

次に、以上のように構成される紙再生装置の制御例を説明する。本発明の紙再生装置によって得られる再生紙については、メッシュベルト122上に堆積される脱墨繊維の量で、その坪量が決定される。

0056

自動送り機5により装置に投入される古紙の坪量は例えば、60g程度の薄紙から120g程度の厚紙まで、一定していないので、投入する古紙の枚数を一定で投入すると、処理される繊維の量がばらつき、生産される紙の坪量もばらつくことになる。

0057

また、脱墨工程において、脱墨される量も、粉砕されるインクの量にてばらつくので、サイクロン50の微粉側(上部排気口55側)に回る量もばらつき、その結果、得られる脱墨された解繊物の量もばらつき、紙の坪量のばらつきにつながる。

0058

そこで、本実施形態においては、メッシュベルト122上に堆積された脱墨解繊物の厚さを測定し、メッシュベルト122の速度や自動送り機5による古紙の投入量の速度へフィードバックする。

0059

具体的には、装置を始動し、メッシュベルト122上に脱墨繊維が堆積した直後に、厚さセンサ190によって、堆積物の厚さを測定し、その測定結果が所定の厚みに達しない場合は、メッシュベルト速度を遅くし、さらに足りなければ、自動送り機5における古紙の投入速度を上げ、所定の厚み以上である場合は、メッシュベルト速度を早くし、それでも多い場合は、自動送り機5における古紙の投入速度を下げる。前記所定の厚さの設定は、乾式解繊機30における解繊強度や、サクション装置110のサクションの力、所望とする完成再生紙の厚さで変わることとなるが、およその目安としては、堆積物の厚さが約4−5mm程度である場合、約100−150μの再生紙ができる。

0060

このように本実施形態においては、紙成形機100によって成形される紙の厚さ(脱墨繊維物の厚さ)を厚さセンサ190で検出して、主制御部200は厚さセンサ190による検出結果に基づいてメッシュベルト122の速度、乾式解繊機30に供給する紙の量を、自動送り機5を制御することで調整している。これによれば、安定した品質の再生紙を得ることが可能となる。

0061

以上のような本発明の紙再生装置及び紙再生方法は、サイクロン50などの分級部によって、古紙の繊維をインク粒と脱墨繊維とに気流分級し、前記脱墨繊維で紙を成形するので、本発明の紙再生装置及び紙再生方法によれば、白色度が向上した、新聞印刷用紙以外の用途に幅広く利用することが可能な紙を再生することが可能となる。また、本発明の紙再生装置及び紙再生方法によれば、利用する水分が最低限の水分ですむので、装置を小型化しても、湿式方式に比べ、乾燥に時間がかからず、10ppm以上の高い生産性が望める。

0062

次に本発明の他の実施形態を説明する。図2((図3))は本発明の他の実施形態に係る紙再生装置の概略構成を示す模式図である。図2((図3))において、先の実施形態と同様の参照符号が付された構成については、先のものと同様であるので説明を省略する。

0063

本実施形態が先の実施形態と異なる第1の点は、本実施形態においては、サクション装置110によって吸引された気流を、第4搬送管180を用いて、乾式解繊機30の導入口31に導いている点である。これによって、粗砕機10からの粗砕紙片は、気流の付勢を得て乾式解繊機30内に進入することとなる。このような構成によれば、乾式解繊機30の排出口32における気流速度は、先の実施形態の気流速度よりさらに高めることができる。そして、結果的に、サイクロン50の導入口51における気流速度も、先の実施形態の気流速度よりさらに高めることができ、サイクロン50における脱墨効率向上を期待することができる。

0064

また、本実施形態が先の実施形態と異なる第2の点は、本実施形態においては、第3搬送管70にブロアなどの吸引部91が設けられ、サイクロン50の上部排気口55からの排出気流をより高め、さらにはサイクロン50の導入口51での気流速度をより高めるようにしている。この結果、先の実施形態にまして、サイクロン50における脱墨効率向上を期待することができる。このときブロアの吸引方法は、サイクロン出口で逆流しない程度にするか、サイクロン出口を一時的に塞ぎ脱墨をし、ブロアを停止してから出口を空けることを繰り返す断続駆動をすることもできる。

0065

以上、本発明の紙再生装置及び紙再生方法は、分級部によって、古紙の繊維をインク粒と脱墨繊維とに気流分級し、前記脱墨繊維で紙を成形するので、本発明の紙再生装置及び紙再生方法によれば、白色度が向上した、新聞印刷用紙以外の用途に幅広く利用することが可能な紙を再生することが可能となる。

0066

また、本発明の紙再生装置及び紙再生方法によれば、装置の小型化が可能であり、オフィスにも設置が可能であるので、比較的小さいオフィスで発生する少量の機密書類の処理と同時に紙のリサイクルを行うことができる。

0067

また、本発明の紙再生装置及び紙再生方法によれば、極力水分を使わない構成であるので、水処理設備の軽減が可能で装置構成が簡便となり、さらに、水分を乾燥させるための大規模なヒーターなどが不要なり、古紙のリサイクルにおけるエネルギー効率が高い。

0068

また、本発明の紙再生装置及び紙再生方法によれば、比較的短い時間で紙の再生を行うことができるので、生産性が高い。

0069

5・・・自動送り機構、10・・・粗砕機、11・・・粗砕刃、12・・・ホッパー、20・・・粗砕紙導入管、30・・・乾式解繊機、31・・・導入口、32・・・排出口、33・・・ステーター、34・・・ローター、40・・・第1搬送管、45・・・管径縮小部、50・・・サイクロン、51・・・導入口、52・・・円筒部、53・・・逆円錐部、54・・・下部取出口、55・・・上部排気口、60・・・第2搬送管、70・・・第3搬送管、90・・・受け部、91・・・吸引部、100・・・紙成形機、101・・・フォーミングドラム、102・・・ニードルロール、110・・・サクション装置、121・・・張架ローラー、122・・・メッシュベルト、123・・・クリーニングブレード、130・・・水分噴霧器、140・・・ヒーターローラー、150・・・カレンダーローラー、160・・・裁断機、170・・・スタッカー、180・・・第4搬送管、190・・・厚さセンサ、191・・・発光部、192・・・受光部、200・・・主制御部。

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