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技術 接着剤を用いる耐震補強方法及び耐震補強建築物

出願人 稲田進
発明者 古嵜滋
出願日 2013年12月27日 (6年11ヶ月経過) 出願番号 2013-270597
公開日 2015年7月6日 (5年4ヶ月経過) 公開番号 2015-124554
状態 特許登録済
技術分野 既存建築物への作業
主要キーワード 位置決め用ガイドピン スペーサー内 鉄部材 JIS規格 防火対策 耐震補強技術 塗りつける 陶器質タイル
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年7月6日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (7)

課題

接着層の厚さとスペーサーの厚さとが同じになり、ネジで固定でき、より工期が短く、よりコストのかからない耐震補強方法及び耐震補強建築物を提供する。

解決手段

耐震補強方法は、複数のガイドピン12及び複数のスペーサー13が固定された面を有する鉄骨部材1の面及びガイドピン12に接着剤15を塗布し、予め鉄骨部材1のガイドピン12が挿入可能となる穴が形成された面を有するコンクリート2に、ガイドピン12を挿入しつつ押し当て、コンクリート2と鉄骨部材1を接着する構成とした。また、耐震補強建築物は、複数のガイドピン12及び複数のスペーサー13が固定された面を有する鉄骨部材1と、鉄骨部材1のガイドピン12を挿入する穴が形成された面を有するコンクリート2と、鉄骨部材1とコンクリート2とを接着する接着剤層と、及び接着剤15を塗りつけたガイドピン12を有する構成とした。

概要

背景

一般に建築物地震等に耐えられるよう一定の基準に基づき建てられているが、近年の大地震による建物倒壊等を考慮すると、建築当時の基準に従っただけでは耐震性が十分ではなく、耐震補強が必要となると考えられている。また、経年により老朽化した建築物にも耐震補強が必要となると考えられている。

これに対し、地震防火対策特別処置法が制定され、同法に基づく緊急事業計画により公立学校施設耐震化が進められている。

耐震補強技術に関しては、例えば、コンクリート鉄骨部材無収縮モルタル層を介して配置し、鉄骨部材とコンクリートとをアンカーボルトで固定する技術が例えば下記非特許文献1に記載されている。

概要

接着層の厚さとスペーサーの厚さとが同じになり、ネジで固定でき、より工期が短く、よりコストのかからない耐震補強方法及び耐震補強建築物を提供する。耐震補強方法は、複数のガイドピン12及び複数のスペーサー13が固定された面を有する鉄骨部材1の面及びガイドピン12に接着剤15を塗布し、予め鉄骨部材1のガイドピン12が挿入可能となる穴が形成された面を有するコンクリート2に、ガイドピン12を挿入しつつ押し当て、コンクリート2と鉄骨部材1を接着する構成とした。また、耐震補強建築物は、複数のガイドピン12及び複数のスペーサー13が固定された面を有する鉄骨部材1と、鉄骨部材1のガイドピン12を挿入する穴が形成された面を有するコンクリート2と、鉄骨部材1とコンクリート2とを接着する接着剤層と、及び接着剤15を塗りつけたガイドピン12を有する構成とした。

目的

本発明は上記課題を鑑み、より工期が短く、よりコストのかからない耐震補強方法及び耐震補強建築物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

複数のガイドピン及び複数のスペーサーが固定された面を有する鉄骨部材の前記面に接着剤を塗布し、予め前記鉄骨部材の前記ガイドピンが挿入可能となる穴が形成された面を有するコンクリートに、予め接着剤を塗った前記ガイドピンを挿入しつつ押し当て、前記コンクリートと前記鉄骨部材を接着する耐震補強方法

請求項2

前記接着剤は、エポキシ樹脂接着剤を含む請求項1記載の耐震補強方法。

請求項3

前記接着剤は、前記ガイドピン及び前記スペーサーによって囲まれた領域にクシ目をつけて塗布されてなる請求項1記載の耐震補強方法。

請求項4

複数のガイドピン及び複数のスペーサーが固定された面を有する鉄骨部材と、前記鉄骨部材の前記ガイドピンを挿入する穴が形成された面を有するコンクリートと、前記鉄骨部材と前記コンクリートとを接着する接着剤層と、を有する耐震補強建築物

請求項5

前記接着剤は、エポキシ樹脂接着剤を含む請求項4記載の耐震補強建築物。

技術分野

0001

本発明は、接着剤を用いる耐震補強方法及び耐震補強建築物に関する。

背景技術

0002

一般に建築物は地震等に耐えられるよう一定の基準に基づき建てられているが、近年の大地震による建物倒壊等を考慮すると、建築当時の基準に従っただけでは耐震性が十分ではなく、耐震補強が必要となると考えられている。また、経年により老朽化した建築物にも耐震補強が必要となると考えられている。

0003

これに対し、地震防火対策特別処置法が制定され、同法に基づく緊急事業計画により公立学校施設耐震化が進められている。

0004

耐震補強技術に関しては、例えば、コンクリート鉄骨部材無収縮モルタル層を介して配置し、鉄骨部材とコンクリートとをアンカーボルトで固定する技術が例えば下記非特許文献1に記載されている。

先行技術

0005

拓海らの日本建築学会関東支部研究発表会研究報告集P413及びP417(2012.2)、P825(2012.9)

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、上記技術は、施工箇処単価は80〜180万円/箇処と高価であり、1箇処に使用される後施工アンカーも1000〜2500本/箇処と非常に多い。そのため工期及びコストの点において課題が残る。

0007

そこで、本発明は上記課題を鑑み、より工期が短く、よりコストのかからない耐震補強方法及び耐震補強建築物を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

上記課題を解決する本発明の一観点に係る耐震補強方法は、複数のガイドピン及び複数のスペーサーが固定された面を有する鉄骨部材の面及びガイドピンに接着剤を塗布し、予め鉄骨部材のガイドピンが挿入可能となる穴が形成された面を有するコンクリートに、ガイドピンを挿入しつつ押し当て、コンクリートと鉄骨部材を接着することを特徴とする。

0009

なお本観点において、限定されるわけではないが、接着剤は、エポキシ樹脂接着剤を含むものであることが好ましい。

0010

また本観点において、限定されるわけではないが、接着剤は、スペーサーによって囲まれた領域にクシ目をつけて塗布されてなることが好ましい。

0011

また、本発明の他の一観点に係る耐震補強建築物は、複数のガイドピン及び複数のスペーサーが固定された面を有する鉄骨部材と、鉄骨部材の前記ガイドピンを挿入する穴が形成された面を有するコンクリートと、鉄骨部材とコンクリートとを接着する接着剤層と、及び接着剤を塗りつけたガイドピンを有することを特徴とする。

0012

また本観点において、限定されるわけではないが、接着剤は、コンクリートと鉄材の接着に最適なエポキシ樹脂接着剤を含むものであることが好ましい。

発明の効果

0013

以上、本発明によって、より工期が短く、よりコストのかからない耐震補強方法及び耐震補強建築物を提供することができる。

図面の簡単な説明

0014

実施形態に係る耐震補強方法の流れを示す図である。
本願の接着剤による耐震補強の説明図である。
伊藤らのアンカーボルトによる耐震補強の説明図である。
実施形態に係る鉄骨部材の概略を示す図である。
実施形態に係るコンクリートの概略を示す図である。
実施形態に係る接合部分の断面の概略を示す図である。

発明を実施するための最良の形態

0015

以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は多くの異なる形態による実施が可能であり、以下に示す実施形態に記載された例示にのみ限定されるわけではない。

0016

図1は、本実施形態に係る耐震補強方法(以下「本方法」という。)の流れを示す概略図である。本図で示すように、本方法は、(1)複数のガイドピン及び複数のスペーサーが固定された面を有する鉄骨部材の当該面に接着剤を塗布し、(2)予め鉄骨部材のガイドピンが挿入可能となる穴が形成された面を有するコンクリートに、予め接着剤を塗りつけたガイドピンを挿入しつつ押し当て、コンクリートと前記鉄骨部材を接合する。

0017

図2は、本方法の接着剤による耐震補強方法の説明図であり、図3は、上記非特許文献1において示されるアンカーボルトによる耐震補強の説明図である。

0018

また図4は、本方法において用いる鉄骨部材1の概略を示す図である。鉄骨部材1は、文字通り鉄を含む部材であり、耐震補強の機能を担う重要な部材である。本図で示すとおり、本鉄骨部材1には面11が形成されており、複数の位置決め用ガイドピン12と、接着剤層が一定の厚さに保てるよう複数のスペーサー13が固定されている。

0019

本実施形態において、鉄骨部材1の形状は、面を有している限りにおいて限定されるわけではないが、面を有する柱状であることはこのましい一例である。長さや太さについては、耐震補強の程度に応じて適宜可能であり限定されない。

0020

ここでガイドピン12は、鉄骨部材1を設置する位置を決めるために用いられるものであって、上記機能を有する限りにおいて限定されるわけではないが、短い棒状鉄片溶接する方法が望ましい。

0021

また本実施形態においてガイドピンが鉄を含む部材である場合、接着剤による接着であってもよいが、固定する方法に溶接を採用することが確実性の観点から好ましい。

0022

また、ガイドピンの位置は上記機能を発揮できる限り限定されるわけではないが、例えば面が四角形状である場合、その四隅近傍に設けられていることが好ましい。

0023

また本実施形態において、スペーサー13は、鉄骨部材1をコンクリートの面に平行に設置するとともに接着剤層の厚さ調整のために設けられるものである。スペーサー13の部材はこの機能を発揮できる限りにおいて限定されるわけではないが、鉄で構成されていることが好ましい。

0024

また本実施形態において、スペーサー13が鉄を含む部材である場合、接着剤による接着であってもよいが、固定する方法に溶接を採用することが確実性の観点から好ましい。

0025

ここでスペーサー13の形状は限定されるわけではないが、四角形状の鉄板であることが好ましい。

0026

また、の狭いスペーサー13を配置する位置としては、特に限定されるわけではないが、鉄骨部材の面の側辺近傍に配置しておくことが好ましい。このようにすることで、スペーサー内部に接着剤をクシ目鏝で塗布するスペースを特定し、またその面積を十分に確保することができる。

0027

また本方法では接着剤を使用する。接着剤としては、鉄部材コンクリート部材とを強固に接着させることができる限りにおいて限定されるわけではないが、エポキシ樹脂硬化剤とを混合して硬化させるエポキシ樹脂接着剤であることが好ましい。硬化剤の種類と量によって接着剤の硬化時間を自由に変えることが出来る。気温にもよるが1日以上の硬化時間に出来る。

0028

接着剤を塗布する作業は、特に限定されないがいわゆるクシ目コテを使用して塗布することが好ましい。クシ目を使用することで、厚みを一定に出来る。例えば3mmクシ目を塗布面に対して直角にすれば約1.2kg/m2、60度に寝かせれば約1.6kg/m2になる。

0029

また、本実施形態において、コンクリート2は、面21を有するものであって、補強対象となる建築物の一部であり、より具体的には柱である。図5にコンクリート2の概略を示す。

0030

コンクリートにあける穴は限定されているわけではないが、ガイドピン12より少し径が大きくガイドピンの長さよりも深い穴である。穴のあけ方は特に限定されないが、ドリルなどの掘削機械で開けておくことが簡便で好ましい。

0031

次に、本方法では、コンクリート2に鉄骨部材1のガイドピン12に予め接着剤を塗りつけたものを挿入しつつ押し当てる。この結果、コンクリートと前記鉄骨部材を接着することができる。この場合の断面のイメージ図を図6に示しておく。四隅のガイドピン(鉄骨位置決め)の他に四隅にアンカーボルト又はネジを設け、いっぱい押し込むとスペーサーの厚さ迄で止まり接着剤の厚さを一定且つ固定出来る。

0032

JIS A−5548陶磁器質タイル用接着剤の6.3.3接着強さ試験方法に則って測定した結果は
40×40角陶器質タイル−接着剤−下地モルタル
40×40角3.2mm鉄板−接着剤−下地モルタル板
の接着強さは夫々235N/cm2、231N/cm2で、(JIS規格は58.8N/cm2以上)いずれも下地モルタル板破断である。
接着剤の接着強さは下地モルタル板の強度よりずっと大きいことが分かる。

0033

本方法では接着剤を塗布するだけであって、1箇処あたり千本を越えるアンカーボルトの打ち込みに必要な時間及び費用がかからない。特に、接着剤にエポキシ樹脂を用いる場合、エポキシ樹脂は鉄とコンクリートの接着強度が極めて高く、アンカーボルトによる接着と遜色が無くむしろその能力を凌駕するものである。以上、本実施形態によって、より工期が短く、よりコストのかからない耐震補強方法及び耐震補強建築物を提供することができる。

0034

なお、本方法によってコンクリートと鉄骨部材を固定した後は、他に用意した鉄骨部材を接合し、所望の形状のフレームとして完成させることができる。地震ではフレームの一部が損傷し、旧RC構造物は壊れない。

0035

ここで、実際に上記耐震補強方法を実施し、その効果を確認した。

0036

500mm×500mm×2mのコンクリートの柱2と300mm×300mm×15mm×2mのH型鋼1を準備した。

0037

H型鋼の一方の面の四隅にガイドピン12として4本 20mmφ長さ100mmの丸棒を溶接し、H型鋼の面の長辺にそって長さ50mm×巾10mm×厚さ3.2mmの鉄板をスペーサー13として片辺5ケづつ、合計10ケ溶接して固定した。ガイドピンの近くに後述のネジ用の穴14を4ケ処あけておく。

0038

一方、コンクリートには、ガイドピンに対応する位置にドリルにて23mmφ深さ105mmの穴22をあけた。

0039

エポキシ樹脂接着剤15は主剤と硬化剤の二液を使用前に混合して使用する。主剤はエポキシ樹脂、反応性希釈剤充填材を混合したもの、硬化剤はポリアミドアミン脂肪族アミドポリアミド三級アミン硬化促進剤可塑剤、充填材を混合したものである。硬化剤の種類及び量により任意に硬化時間を変えることが出来る。又気温が高い程硬化は早くなる。硬化時間1日以上にすれば作業時間が長く取れて便利である。

0040

H型鋼のスペーサーとスペーサーの間の面11の上に3mmクシ目鏝を用いて前記エポキシ樹脂接着剤15を1、2kg/m2の塗布量になるよう塗り広げる。ガイドピンにも接着剤を塗りつける

0041

位置決め用のガイドピン12をコンクリートの穴22に押し込みH型鋼をコンクリート柱に接合する。接着剤層の厚さを3、2mmに確保するためネジ穴14に長さ25mmのネジ16(H型鋼の厚さ15mm+スペーサーの厚み3、2mm=18、2mm以上は必要)を締め込んで接着剤層の厚さ3、2mmを確保すると同時に固定する。

0042

比較例として上記コンクリート柱とH型鋼を13mmφ有効長156mmのアンカーボルト17 20本で接合した場合は必要な耐力の3〜4倍は出ることを前述の伊藤らの報告に記載されている。

0043

エポキシ樹脂接着剤による接合方法の場合も必要な耐力を充分確保出来、実用に耐えうる。且つ作業時間、費用が大幅に削減出来る。

0044

本発明は、耐震補強方法及び耐震補強建築物として産業上の利用可能性がある。

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