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技術 速硬性埋設材

出願人 太平洋マテリアル株式会社
発明者 赤江信哉中島裕
出願日 2013年12月27日 (5年6ヶ月経過) 出願番号 2013-272058
公開日 2015年7月6日 (4年0ヶ月経過) 公開番号 2015-124141
状態 特許登録済
技術分野 セメント、コンクリート、人造石、その養生 土壌改良剤および土壌安定剤
主要キーワード 電信線 含水材料 流動混合物 埋設面 隣接管 垂直設置 埋設材 急冷物
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年7月6日)のものです。
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課題

埋設箇所細部まで短時間に満遍無く容易に充填できるような流動性具備する高含水率埋設材であって、埋設埋戻しの際は短時間で硬化し、且つ埋戻し後の再掘削にも適した強度発現性を具備する埋設材を提供する。

解決手段

セメント100質量部、CaOとAl2O3の含有モル比がCaO/Al2O3=1.2〜1.6のカルシウムアルミネート15〜75質量部、土砂骨材及び建設スラッジの群から選ばれる1種又は2種以上750〜1500質量部(固型分換算)、石膏類15〜75質量部および凝結調整剤2〜7.5質量部を含有し、含水量が600〜1200質量部であることを特徴とする速硬性埋設材。

概要

背景

上・下水道管ガス管電信線管等の地下埋設物改修等のための地盤の掘出しやその埋戻しが頻繁に行われている。地下埋設物の埋設に際しては、例えば山砂等の良質土を用い、埋設した覆土表面をランマ等で転圧し、固め均す方法が行われてきた。この旧来方法に代って、工期短縮の観点から、例えば、地盤を掘出した際の掘出された土砂(以下、掘削土壌と称す。)等に水と固化材を加えた高流動混合物を、埋戻しのための埋戻材に用いた急速流動化埋戻工法が利用され始めている。この工法に適用できる埋戻材は、例えば埋設管の下側の地盤との隙間や隣接管同士の隙間にもスムーズに充填できるような高い流動状態のものであれば、埋戻し作業時間を短縮できるが、高流動性具備に伴い材料分離抵抗性や深さ方向に強度ムラが生じないような均質性も不可欠となる。さらには作業時間短縮に加え、早期硬化性を具備することで、全体の工期短縮が可能になる。

また、使用する固化材としては、ポルトランドセメント等の水硬性物質や、カルシウムサルホアルミネートを主成分とする速硬性固化材が知られている。さらに、高含水率の埋戻材に対しては、ポルトランドセメント、アルミナセメント及び石膏からなる固化材の使用により優れた流動性と速硬性および適度な長期強度の改善がなされてきた。(例えば、特許文献1参照。)しかし、短時間で埋設箇所の隅々まで充填できる埋戻材を得ようとすると、かなり大量の量の水を配合しなければならず、アルミナセメント系の速硬成分では凝結性不足し、初期強度が低迷することがあった。一方、セメント系の地盤注入材においては、かなり高い含水率のものが一般的あるが、そのような高含水率のセメント系のスラリーでも短時間の急硬性と強固な地盤を形成できるほどの強度発現性を具備することが知られている。(例えば、特許文献2参照。)しかるに、地下埋設物用の埋戻材に関しては、修理等のために再掘削の可能性が高いため、地盤注入材のごとく、再掘削が困難になるほどの恒久的に強固な埋設地盤を形成させるものでは適用できない。

概要

埋設箇所の細部まで短時間に満遍無く容易に充填できるような流動性を具備する高含水率の埋設材であって、埋設や埋戻しの際は短時間で硬化し、且つ埋戻し後の再掘削にも適した強度発現性を具備する埋設材を提供する。セメント100質量部、CaOとAl2O3の含有モル比がCaO/Al2O3=1.2〜1.6のカルシウムアルミネート15〜75質量部、土砂、骨材及び建設スラッジの群から選ばれる1種又は2種以上750〜1500質量部(固型分換算)、石膏類15〜75質量部および凝結調整剤2〜7.5質量部を含有し、含水量が600〜1200質量部であることを特徴とする速硬性埋設材。 なし

目的

本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであり、埋設箇所の細部まで短時間に満遍無く容易に充填できるような流動性を具備する高含水量の埋設材であって、埋設や埋戻しの際は短時間で硬化し、且つ埋設・埋戻し後の再掘削にも適した強度発現性を付与することのできる埋設材の提供を課題とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

セメント100質量部、CaOとAl2O3の含有モル比がCaO/Al2O3=1.2〜1.6のカルシウムアルミネート15〜75質量部、土砂骨材及び建設スラッジの群から選ばれる1種又は2種以上750〜1500質量部(固型分換算)、石膏類15〜75質量部および凝結調整剤2〜7.5質量部を含有し、含水量が600〜1200質量部であることを特徴とする速硬性埋設材

請求項2

凝結調整剤がアルカリ金属炭酸塩である請求項1記載の速硬性埋設材。

請求項3

流動化剤セメント含有量100質量部に対し、0.5〜5質量部含有する請求項1又は2記載の速硬性埋設材。

請求項4

JHS313−1999によるフロー値が220〜310mmである請求項1〜3何れか記載の速硬性埋設材。

技術分野

0001

本発明は、急速流動化埋戻工法に適したセメント系の速硬性埋設材に関する。

背景技術

0002

上・下水道管ガス管電信線管等の地下埋設物改修等のための地盤の掘出しやその埋戻しが頻繁に行われている。地下埋設物の埋設に際しては、例えば山砂等の良質土を用い、埋設した覆土表面をランマ等で転圧し、固め均す方法が行われてきた。この旧来方法に代って、工期短縮の観点から、例えば、地盤を掘出した際の掘出された土砂(以下、掘削土壌と称す。)等に水と固化材を加えた高流動混合物を、埋戻しのための埋戻材に用いた急速流動化埋戻工法が利用され始めている。この工法に適用できる埋戻材は、例えば埋設管の下側の地盤との隙間や隣接管同士の隙間にもスムーズに充填できるような高い流動状態のものであれば、埋戻し作業時間を短縮できるが、高流動性具備に伴い材料分離抵抗性や深さ方向に強度ムラが生じないような均質性も不可欠となる。さらには作業時間短縮に加え、早期硬化性を具備することで、全体の工期短縮が可能になる。

0003

また、使用する固化材としては、ポルトランドセメント等の水硬性物質や、カルシウムサルホアルミネートを主成分とする速硬性固化材が知られている。さらに、高含水率の埋戻材に対しては、ポルトランドセメント、アルミナセメント及び石膏からなる固化材の使用により優れた流動性と速硬性および適度な長期強度の改善がなされてきた。(例えば、特許文献1参照。)しかし、短時間で埋設箇所の隅々まで充填できる埋戻材を得ようとすると、かなり大量の量の水を配合しなければならず、アルミナセメント系の速硬成分では凝結性不足し、初期強度が低迷することがあった。一方、セメント系の地盤注入材においては、かなり高い含水率のものが一般的あるが、そのような高含水率のセメント系のスラリーでも短時間の急硬性と強固な地盤を形成できるほどの強度発現性を具備することが知られている。(例えば、特許文献2参照。)しかるに、地下埋設物用の埋戻材に関しては、修理等のために再掘削の可能性が高いため、地盤注入材のごとく、再掘削が困難になるほどの恒久的に強固な埋設地盤を形成させるものでは適用できない。

先行技術

0004

特開平6−298553号公報
特開2006−16543号公報

発明が解決しようとする課題

0005

本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであり、埋設箇所の細部まで短時間に満遍無く容易に充填できるような流動性を具備する高含水量の埋設材であって、埋設や埋戻しの際は短時間で硬化し、且つ埋設・埋戻し後の再掘削にも適した強度発現性を付与することのできる埋設材の提供を課題とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明者は、前記課題解決のため検討した結果、土砂、骨材及び建設スラッジの群から選ばれる1種又は2種以上と特定のカルシウムアルミネートと石膏類と凝結調整剤を含み、高い充填流動性を具備させるためセメントに対する水の配合量比を著しく高めた高含水量の埋設材が、良好な充填性と短時間に硬化できる速硬性を具備し、しかも埋設後や埋戻し後の再掘削も、例えば強力な重機等を使用せずに、さほど労力をかけずして容易に行えるような強度の埋設材であったことから本発明を完成させた。

0007

即ち、本発明は、次の(1)〜(4)で表される速硬性埋設材である。(1)セメント100質量部、CaOとAl2O3の含有モル比がCaO/Al2O3=1.2〜1.6のカルシウムアルミネート15〜75質量部、土砂、骨材及び建設スラッジの群から選ばれる1種又は2種以上750〜1500質量部(固型分換算)、石膏類15〜75質量部および凝結調整剤2〜7.5質量部を含有し、含水量が600〜1200質量部であることを特徴とする速硬性埋設材。(2)凝結調整剤がアルカリ金属炭酸塩である前記(1)の速硬性埋設材。(3)流動化剤セメント含有量100質量部に対し、0.5〜5質量部含有する前記(1)又は(2)の速硬性埋設材。(4)JHS 313−1999によるフロー値が220〜310mmである前記(1)〜(3)何れかの速硬性埋設材。

発明の効果

0008

本発明によれば、急速流動化埋戻工法に適した速硬性埋設材が容易に得られ、埋設や埋め戻し工期飛躍的な短縮をはかることができることに加え、前記速硬性埋戻材を埋戻した後、再掘削する場合には比較的容易に掘削可能な硬化状態になるため、再掘削作業時間も短縮でき、しかも地下埋設物や埋設施設を再掘削時に傷付ける虞れも低減できる。

0009

本発明の速硬性埋設材に含有するセメントは、水硬性のセメントであれば特に限定されない。具体的には、例えば、普通、早強、超早強、中庸熱、低熱等の各種ポルトランドセメント、高炉セメントフライアッシュセメント等の混合セメントを挙げることができる。また、使用するセメントの粒度は特に制限されない。好ましくは、適度な水和反応活性が比較的安価に得られる可能性があることから3000cm2/g〜8000cm2/gとする。本発明の速硬性埋設材は、セメントを主たる結合成分とするものであり、高流動化された埋設材の埋設後の脆弱性を解消し、地盤としての安定化に寄与する。

0010

本発明の速硬性埋設材に含有するカルシウムアルミネートは、化学成分としてCaOとAl2O3からなるガラス化が進んだ構造の水和活性物質であって、CaOとAl2O3の含有モル比がCaO/Al2O3=1.2〜1.6のものである。また、CaOとAl2O3に加えて他の化学成分が加わった化合物固溶体若しくはガラス質物質又はこれらの混合物等であっても、本発明の効果を実質喪失させない限り許容され、具体的には、例えば4CaO・3Al2O3・SO3、11CaO・7Al2O3・CaF2等を挙げることができるが、記載例に限定されるものではない。好ましくは、高含水量の条件下でも良好な速硬性を付与し易くする上で、例えばアルミナセメント以上の速硬性を付与できるものが望ましく、このような好適例としては、CaOとAl2O3の含有モル比がCaO/Al2O3=1.2〜1.6であって、ガラス化率25%以上のカルシウムアルミネートを挙げられる。より好ましくは、含有モル比CaO/Al2O3=1.2〜1.6であって、ガラス化率30%以上のカルシウムアルミネートが良い。最も好ましくは、含有モル比CaO/Al2O3=1.2〜1.6であって、ガラス化率40%以上のカルシウムアルミネートである。

0011

また、含有使用するカルシウムアルミネートの粒度は特に制限され無い。好ましくは、ブレーン比表面積が3500〜7500cm2/gのものを使用すると、所望の速硬性を付与し易くなるので良い。カルシウムアルミネートの含有量は、セメント含有量100質量部に対し、15〜75質量部とする。カルシウムアルミネートが15質量部未満であると、初期強度発現性が低くなり過ぎ、速硬性が得られないことがあるので好ましくない。また、カルシウムアルミネートが75質量部を超えると、流動性を確保し難いので好ましくない。

0012

また、本発明の速硬性埋設材に含有する石膏類とは、無水石膏半水石膏二水石膏及び硫酸カルシウムからなる群から選ばれる何れか1種または2種以上のものである。好ましくは、無水石膏を使用する。本発明で石膏類は、高含水量下での硬化不良と強度発現性の低下を抑止し、所望の高流動状態を安定して得る上で不可欠である。石膏類の含有量は、セメント含有量100質量部に対し、15〜75質量部とする。

0013

また、本発明の速硬性埋設材に含有する凝結調整剤は、モルタルコンクリートに使用できる凝結促進剤であれば何れのものでも使用できる。凝結調整剤は初期凝結を促進し、凝結始発時間を早くすることができ、初期強度発現性向上に寄与する。好ましくは、凝結促進剤にアルカリ金属炭酸塩を使用する。具体的には炭酸リチウム炭酸ナトリウム炭酸カリウムであり、このうち2種以上の併用も可能である。凝結調整剤の含有量は、セメント含有量100質量部に対し、2〜7.5質量部とする。好ましくは3〜6質量部とする。2質量部未満では初期強度発現性が不足し、工期の遅滞等に繋がることがあるので好ましくない。また、7.5質量部を超えると、長期強度が高くなり過ぎて再掘削に支障をきたすので好ましくない。

0014

また、本発明の速硬性埋設材は、土砂、建設スラッジ及び細骨材の群から選ばれる何れか1種又は2種以上を必須含有する。その含有量は、固型分換算で、セメント含有量100質量部に対し、750〜1500質量部とする。750質量部未満では材料分離の虞があるため好ましくなく、また、1500質量部を超えると混練が困難になったり、強度の大幅低下をおこすため好ましくない。尚、前記群から2種以上併用する場合のそれぞれの含有割合は制限されない。

0015

必須含有する前記選択群のうち、土砂は特に限定されるものではない。具体的には、例えば、土地造成目的で使用されるような土砂、地面を構成する各種の土壌等を挙げることができる。土砂の化学成分も何等限定されず、土砂中に例えば有機物等の不純物を含有するものでも良い。好ましくは、土砂として、地下施設を埋設するために、その埋設箇所の掘削で掘り出された土壌を使用すると、埋設残土の処理にも繋がるので良い。

0016

また、必須含有する前記選択群のうち、建設スラッジは、建設関連の汚泥であり、例えば、建築土木工事現場構築物新設改築、修理又は解体等に伴って発生する汚泥で、土壌成分が幾分含まれるものも対象となり、また建設機材の洗浄等によって生じる泥水等も該当する。かかる汚泥は通常は含水状態を呈するが、使用対象となる建設スラッジは含水状態のものでも、これを乾燥したものでも制限されない。前記土砂及び建設スラッジは、充填箇所の細部まで充填を満遍無く円滑に行う上で、最大粒径が5mm以下のものを使用するのが望ましい。

0017

また、必須含有する前記選択群のうち、細骨材はモルタルやコンクリートに使用できる細骨材なら何れのものでも使用できる。普通細骨材の使用が望ましいが、例えば鉱物質発泡体多孔質岩石粒等の軽量骨材の含有も可能である。

0018

また、本発明の速硬性埋設材は、本発明の効果を喪失させない限り前記以外の成分の含有も許容される。このような成分として、例えば、何れもモルタルやコンクリートに含有することができる流動化剤(減水剤高性能減水剤高性能AE減水剤AE減水剤分散剤と称されるものも含む。)、膨張材凝結遅延剤ポゾラン反応性物質の他、還元剤pH調整剤を挙げることができるが、記載例に限定されない。好ましくは、流動化剤を含有したものとする。流動化剤の含有により、速硬性埋設材の含水率を著しく高めなくとも高い流動性を確保することが容易になる。尚、流動化剤の種類や有効成分は何等限定されず、例えば、アルカリアリスルホン酸系、ナフタレンスルホン酸系、メラミンスルホン酸系又はポリカルボン酸系等を有効成分とするものが挙げられる。流動化剤を使用する場合の含有量は、前記含有作用を十分奏させる上で、セメント含有量100質量部に対し、0.5〜5質量部が推奨される。

0019

本発明の速硬性埋設材は含水量が600〜1200質量部であることを必須とする。好ましくは、速硬性埋設材の含水量は700〜900質量部である。例えば、建設スラッジ等の含水材料を使用した場合は、それに包含される水分量も考慮した含水量とする。また、スラッジ水だけで速硬性埋設材は含水率が適量を逸脱し過剰量になる虞があるときは、予め建設スラッジを乾燥させて含水量を適宜調整したものを使用する。速硬性埋設材の含水量が600質量部未満では、高い流動性が得られないことがあるので好ましくなく、また含水量が1200質量部を超えると硬化不良となり、埋設材を埋設した箇所の地盤が脆弱不安定になるので好ましくない。また、本発明の速硬性埋設材は、JHS 313−1999に規定する「シリンダー法による測定」に準拠した方法で測定した20℃(±1℃)のフロー値が、220〜310mmのものであると非常に良好な充填流動性を具備できるので好ましい。前記JHS 313−1999に規定された方法で測値されるフロー値は、測定物広がりのうちの最大長さとそれに直交する長さの値を持って表されるが、その両者の値が共に220〜310mmのフロー値であるのが好ましい。何れか一方の長さの測定値が、220〜310mmから外れるものは非常に良好な充填流動性を具備するには至らないことがあるので適当ではない。かかる好適フロー値にするには、例えば、施工時の温度を考慮した上で、配合ごとに含水量を調整することで概ね対応可能である。

0020

本発明の速硬性埋設材の製造方法や埋設方法は特に限定されない。製造方法の好適な一例を示すと、土砂、建設スラッジ及び細骨材からなる群から選ばれる1種又は2種以上の材料に、ますセメントと水を加えて混合機で1〜2分程度混合する。流動化剤を使用する場合は、セメントや水と共に添加する。次いでカルシウムアルミネートを初めとする残りの添加物一括投入して同様に混合することで得られる。混合機は特に限定されず、例えばグラウトミキサホバートミキサ強制二軸ミキサハンドミキサ等を挙げることができ、アジテーター車回転ドラムでも良い。また、本発明の速硬性埋設材の埋設方法は、殆どの場合、所望の埋設箇所に流し込むだけで充填でき、また比較的平滑な表面が得られるので、均し施工等の埋設後の仕上げ作業も省略乃至軽微なもので済む。

0021

以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明は記載した実施例に限定されるものではない。尚、本実施は特記無い限り、20℃(±1℃)の温度環境下で行った。測定対象物の温度も概ね同様の温度にせしめて測定に供した。

0022

[カルシウムアルミネートの作製]
何れも市販粉末試薬の、CaCO3及びAl2O3を用い、ヘンシェル型混合機を使用し、CaO及びAl2O3の含有モル比(CaO/Al2O3)の値が以下のA1〜A4に表す値のカルシウムアルミネートが得られるように調合した。調合物電気炉で約1600℃(±50℃)に加熱し、当該温度で60分間保持した後、直ちに炉外取出した。取出した加熱物の表面に冷却用窒素ガス流速約15ml/秒で吹付け急冷した。急冷物を全鋼製ボールミル粉砕し、市販の分級装置にかけ、ブレーン比表面積約5000cm2/gに調整することで、粉末状のカルシウムアルミネートを得た。また、カルシウムアルミネートのガラス化率を、粉末エックス線回折装置を用い、質量がM1のカルシウムアルミネートに含まれる各鉱物の質量を内部標準法等で定量し、定量できた含有鉱物相の総和質量(M2)を算出し、残部が純ガラス相と見なし、次式でガラス化率を算出した。
ガラス化率(%)=(1−M2/M1)×100

0023

また、今回試製したのとは別に、比較のため次にA5で表す市販のアルミナセメントも用意した。
A1;CaO及びAl2O3の含有モル比(CaO/Al2O3)が1.2のカルシウムアルミネート(ガラス化率;25%)
A2;CaO及びAl2O3の含有モル比(CaO/Al2O3)が1.4のカルシウムアルミネート(ガラス化率;46%)
A3;CaO及びAl2O3の含有モル比(CaO/Al2O3)が1.6のカルシウムアルミネート(ガラス化率;38%)
A4;CaO及びAl2O3の含有モル比(CaO/Al2O3)が2.1のカルシウムアルミネート(ガラス化率;90%)
A5;CaO及びAl2O3の含有モル比(CaO/Al2O3)が1.1のカルシウムアルミネート(ガラス化率;6%)を有効成分とする市販のアルミナセメント

0024

[埋設材の作製]
前記のように作製したカルシウムアルミネート(A1〜A5)と次の各材料(B1〜E4)を用い、表2に表す配合量となるよう調合した。調合は、ホバート型ミキサを使用し、先ず、B1〜B4から選定される材料とC1〜C2から選定される材料と水を前記ミキサに投入し、E1〜4から選定される材料を使用するときはこれも併せて投入し、約1分間混合した。次いで、この混合物に他の材料を纏めて投入し、約1分間混合して埋設材を作製した。尚、B1〜B4の材料は、市販乾燥器を使用した強制乾燥による質量減少量計測によってその含水量を予め調べ、別添加した水の量と併せて表1で表す埋設材の含水量とした。

0025

B1;最大粒径0.075mmの土砂からなる土壌(含水率;約60質量%)
B2;生コンクリートプラントで発生したモルタルスラッジ(含水率;約15質量%、含有固型粒子の最大粒径3mm、未水和セメント含有率<0.1質量%)
B3;生コンクリート攪拌タンクの洗浄で発生した泥水(含水率;約40質量%、含有固型粒子の最大粒径1mm、未水和セメント含有率<0.1質量%)
B4;石灰石系細骨材(石灰石砕砂、50質量%通過時の平均粒径約3mm、含水率<0.1質量%)
C1;普通ポルトランドセメント(市販品、ブレーン比表面積;3350cm2/g)
C2;高炉セメントB種(市販品、ブレーン比表面積;3750cm2/g)
D;ポリカルボン酸縮重合物を有効成分とする高性能AE減水剤(市販品、顆粒状)
E1;II型無水石膏(市販品、ブレーン比表面積;4000cm2/g)
E2;炭酸リチウム(市販試薬
E3;炭酸ナトリウム(市販試薬)
E4;クエン酸(市販試薬)

0026

0027

[埋設材の評価]
作製した埋設材に対し、流動性の評価として、作製直後の20℃(±1℃)でのフロー値をJHS 313−1999に規定する「シリンダー法による測定」に準拠した方法で測定した。尚、流動性が非常に乏しく、この方法ではフロー値が測定できなかったものを測定不良とし、以下の評価対象から外した。

0028

また、作製直後の埋設材を、内径50mmで高さ100mmの円筒状成形型に充填し、大気中で12時間静置後に脱型し、硬化質の供試体を作製した。脱型直後の供試体と、脱型後湿度50%に保った恒湿器中で28日間養生せしめた供試体のそれぞれにつき、JIS A 1216に規定の「土の一軸圧縮試験方法」に準拠した方法で一軸圧縮強度を測定した。

0029

さらに、主にシルト質と細砂の土壌からなる地盤に、縦横がそれぞれ約1mで深さ約50cmの穴を掘削した。穴底から約5cmほどの高さの位置に、外径15cm長さ1mの塩化ビニル製の硬質円筒管を水平に配設した。配設の際は、前記硬質円筒管の両端付近に、該硬質円筒管を穴底から下支えするための、厚さ約0.3cm、幅及び高さ約20cmで直径15cmの円形刳り貫きを施した金属製支持具を1対穴底面垂直設置し、前記硬質円筒管をこの刳り貫きに通して据え付けた。硬質円筒管を配設した掘削穴に、前記作製した埋設材を穴の上端面まで流し込みむことで埋設した。埋設箇所の表面は特に転圧等の処理は行わずこのまま24時間放置した。24時間の放置経過直後に、底面が直径30cmの円柱形の50kgの重りを、重りの底面が埋設箇所上面に接するよう24時間設置した。重り設置によって、埋設面に沈下や崩壊目視で観察されなかったものを、埋設地盤形成が「良好」と判断し、それ以外の状況となったものは全て「不良」と判断した。尚、流動性が悪く、埋設材を流し込むだけでは埋設箇所の充填を行えなかったものについても「不良」と判断した。また、埋設地盤形成が「良好」と判断されたものは、前記重りを取り除いてさらに1月間放置した後、この埋設箇所を人力によりスコップで掘り返した。埋設した硬質円筒管を短時間(概ね30分以内)で容易に掘り出せたものを再掘削性が「良好」と判断し、それ以外の状況であったものは全て再掘削性が「不良」と判断した。以上の結果を表2に纏めて表す。

0030

実施例

0031

表2の結果から、本発明の埋設材は、何れも高い流動性を具備できることと、これを埋設箇所に埋設した後の地盤も陥没や変形等を起こさなかったことから、充填性が良好であることが示唆される。また、本発明の埋設材は、高い短時間強度を示し、高い速硬性が発現できているにも拘わらず、地盤注入材のような強固な硬化物形成による長期強度発現性は具備しないため、再掘削に適した適度な堅さの埋設地盤が得られ易いことがわかる。

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