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技術 チャイルドシート固定構造

出願人 スズキ株式会社
発明者 竹中渉
出願日 2013年12月25日 (7年0ヶ月経過) 出願番号 2013-267244
公開日 2015年7月6日 (5年5ヶ月経過) 公開番号 2015-123758
状態 特許登録済
技術分野 車両用座席
主要キーワード 設置強度 センタパネル 車両剛性 後方フランジ フランジ構造 前方フランジ アンカレッジ 縦壁面
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (7)

課題

簡潔な構成でチャイルドシートからの荷重を効率よく吸収可能なチャイルドシート固定構造

解決手段

チャイルドシート固定構造100は、リアシート104の背面近傍にてリアフロアパネル114の上面に設置されるブラケット部材116であって、リアシート104上に配置されるチャイルドシート106の車幅方向両側から車両後方に延びる2つの固定部110a、110bがそれぞれ連結する2つのアンカ118a、118bを有するブラケット部材116と、リアフロアパネル114の下面における車幅方向両端にてそれぞれ車両前後方向に延びるよう設置される2つのサイドメンバ146と、リアフロアパネル114の下面において車幅方向外側端部がサイドメンバ146に固定されるクロスメンバ148と、を備える。ブラケット部材116は、クロスメンバ148の上方に重なるよう設置される。

概要

背景

近年改正された我が国の道路交通法により、運転者が6未満の幼児自動車乗車させる場合にはチャイルドシートの使用が義務付けられた。チャイルドシートは、幼児の身体をシートに固定する装置である。

チャイルドシートのリアシートへの取付方法としては、従来はシートベルトを利用して固定する方法が主流であった。しかし、この方法では取付け方を誤るとチャイルドシートの乗員保護性能が正常に発揮できないおそれがあった。そこで近年では、国際標準化機構(ISO)によって、ISO−FIXという国際標準規格のチャイルドシート固定方式が策定された。ISO−FIXは、チャイルドシート側の固定部を、シートのシートバックシートクッションとの間隙または専用の差込口に挿入し、車両側のバー(アンカ)に噛み合わせて固定させる方法である。ISO−FIXであれば、チャイルドシートをシート上に容易に固定することができる。

例えば特許文献1には、リアフロアに固定される高強度の支持部材に、チャイルドシート固定用のISO−FIX方式対応用の固定部材ストライカ)と、トップテザーアンカレッジ方式対応用の固定部材とを固着した可倒式リヤシートバック構造が開示されている。特許文献1によれば、ISO−FIX方式およびトップテザーアンカレッジ方式(チャイルドシートのテザーベルトを固定する方式)のいずれの固定方式にも対応することができるとされている。

概要

簡潔な構成でチャイルドシートからの荷重を効率よく吸収可能なチャイルドシート固定構造チャイルドシート固定構造100は、リアシート104の背面近傍にてリアフロアパネル114の上面に設置されるブラケット部材116であって、リアシート104上に配置されるチャイルドシート106の車幅方向両側から車両後方に延びる2つの固定部110a、110bがそれぞれ連結する2つのアンカ118a、118bを有するブラケット部材116と、リアフロアパネル114の下面における車幅方向両端にてそれぞれ車両前後方向に延びるよう設置される2つのサイドメンバ146と、リアフロアパネル114の下面において車幅方向外側端部がサイドメンバ146に固定されるクロスメンバ148と、を備える。ブラケット部材116は、クロスメンバ148の上方に重なるよう設置される。

目的

本発明は、このような課題に鑑み、簡潔な構成でチャイルドシートからの荷重を効率よく吸収可能なチャイルドシート固定構造を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

車両にチャイルドシートを固定するチャイルドシート固定構造において、リアシートの背面近傍にてリアフロアパネルの上面に設置されるブラケット部材であって、該リアシート上に配置されるチャイルドシートの車幅方向両側から車両後方に延びる2つのチャイルドシート固定部にそれぞれ連結される2つのチャイルドシートアンカを有するブラケット部材と、前記リアフロアパネルの下面における車幅方向両端にてそれぞれ車両前後方向に延びる2つのサイドメンバと、前記リアフロアパネルの下面において車幅方向外側端部が前記サイドメンバに固定されるクロスメンバと、を備え、前記ブラケット部材は、前記クロスメンバの上方に重なるよう設置されることを特徴とするチャイルドシート固定構造。

請求項2

前記ブラケット部材は、車幅方向に所定の長さを有し前記リアフロアパネルから上方に膨出して前記チャイルドシートアンカが設置される基部と、前記基部の車両前後両縁にそれぞれ車幅方向に沿って形成され前記リアフロアパネルに接合される前方フランジおよび後方フランジと、を有し、前記ブラケット部材は、前記前方フランジが車幅方向に沿って前記クロスメンバの後縁の上方に重なるよう設置されることを特徴とする請求項1に記載のチャイルドシート固定構造。

請求項3

当該チャイルドシート固定構造はさらに、前記リアフロアパネルの下面側に設置され該リアフロアパネルの上面側に設置されたシートベルト部材支えシートベルト固定部材を備え、前記クロスメンバは車両下方に突出した形状を有し、前記シートベルト固定部材は、前記2つのチャイルドシートアンカのうち車幅方向中央側のチャイルドシートアンカの車両前方にて、前記車両下方に突出したクロスメンバの内側に設置されて該クロスメンバの内側に閉断面を形成することを特徴とする請求項1または2に記載のチャイルドシート固定構造。

請求項4

前記ブラケット部材はさらに、該ブラケット部材の車幅方向外側の端部が前記サイドメンバの上方に位置するよう設置されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のチャイルドシート固定構造。

請求項5

当該チャイルドシート固定構造はさらに、前記ブラケット部材の車幅方向外側の端部と前記リアフロアパネルとの間に設置される板状の補強部材を備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のチャイルドシート固定構造。

請求項6

前記ブラケット部材はさらに、前記基部の車両前側部分に設けられ前記リアシートのシートクッション後端部分に連結されるシート連結部を有することを特徴とする請求項2から5のいずれか1項に記載のチャイルドシート固定構造。

技術分野

0001

本発明は、リアシート上に設置されるチャイルドシートを固定するチャイルドシートアンカブラケットを含んだチャイルドシート固定構造に関するものである。

背景技術

0002

近年改正された我が国の道路交通法により、運転者が6未満の幼児自動車乗車させる場合にはチャイルドシートの使用が義務付けられた。チャイルドシートは、幼児の身体をシートに固定する装置である。

0003

チャイルドシートのリアシートへの取付方法としては、従来はシートベルトを利用して固定する方法が主流であった。しかし、この方法では取付け方を誤るとチャイルドシートの乗員保護性能が正常に発揮できないおそれがあった。そこで近年では、国際標準化機構(ISO)によって、ISO−FIXという国際標準規格のチャイルドシート固定方式が策定された。ISO−FIXは、チャイルドシート側の固定部を、シートのシートバックシートクッションとの間隙または専用の差込口に挿入し、車両側のバー(アンカ)に噛み合わせて固定させる方法である。ISO−FIXであれば、チャイルドシートをシート上に容易に固定することができる。

0004

例えば特許文献1には、リアフロアに固定される高強度の支持部材に、チャイルドシート固定用のISO−FIX方式対応用の固定部材ストライカ)と、トップテザーアンカレッジ方式対応用の固定部材とを固着した可倒式リヤシートバック構造が開示されている。特許文献1によれば、ISO−FIX方式およびトップテザーアンカレッジ方式(チャイルドシートのテザーベルトを固定する方式)のいずれの固定方式にも対応することができるとされている。

先行技術

0005

特開2004−268668号公報

発明が解決しようとする課題

0006

特許文献1では、ストライカ等が設けられた支持部材は、リアシートの背面近傍リアフロアパネル上に溶接等によって高い強度で固定されていると記載されている。このように、チャイルドシートの固定用部材には、幼児のより十全な保護のために高い設置強度が求められていて、現在においてもさらなる改良が求められている。例えば、固定用部材はリアシートの背面側に設置されているため、この固定用部材にはチャイルドシートによって車両前方へと向かう荷重がかかる。固定用部材の設置強度の向上のためには、この車両前方へ向かう荷重が効率よく吸収できる構造であることが望ましい。加えて、固定用部材には、無闇に重量やコストの増大を招くことのない簡潔な構造も求められている。

0007

本発明は、このような課題に鑑み、簡潔な構成でチャイルドシートからの荷重を効率よく吸収可能なチャイルドシート固定構造を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0008

上記課題を解決するために、本発明にかかるチャイルドシート固定構造の代表的な構成は、車両にチャイルドシートを固定するチャイルドシート固定構造において、リアシートの背面近傍にてリアフロアパネルの上面に設置されるブラケット部材であって、リアシート上に配置されるチャイルドシートの車幅方向両側から車両後方に延びる2つのチャイルドシート固定部にそれぞれ連結される2つのチャイルドシートアンカを有するブラケット部材と、リアフロアパネルの下面における車幅方向両端にてそれぞれ車両前後方向に延びる2つのサイドメンバと、リアフロアパネルの下面において車幅方向外側端部がサイドメンバに固定されるクロスメンバと、を備え、ブラケット部材は、クロスメンバの上方に重なるよう設置されることを特徴とする。

0009

上記構成によれば、チャイルドシートからブラケット部材にかかる車両前方への荷重は、リアフロアパネルを介してクロスメンバおよびサイドメンバへと伝えられる。これらリアフロアパネルやクロスメンバ、およびサイドメンバは、車両の骨格を成す堅牢な部位であって、上記構成ではこれら部位にブラケット部材にかかる荷重を伝えて効率よく吸収することが可能になっている。したがって、上記構成であれば、チャイルドシートをより十全に支えることができる。

0010

上記のブラケット部材は、車幅方向に所定の長さを有しリアフロアパネルから上方に膨出してチャイルドシートアンカが設置される基部と、基部の車両前後両縁にそれぞれ車幅方向に沿って形成されリアフロアパネルに接合される前方フランジおよび後方フランジと、を有し、ブラケット部材は、前方フランジが車幅方向に沿ってクロスメンバの後縁の上方に重なるよう設置されるとよい。

0011

上記構成であれば、構造が簡潔であり、例えば基部と前方フランジおよび後方フランジを、1枚のパネル曲げ加工して一体成型することも可能である。したがって、部品点数および取付工数の削減に資することが可能になる。

0012

当該チャイルドシート固定構造はさらに、リアフロアパネルの下面側に設置されリアフロアパネルの上面側に設置されたシートベルト部材を支えるシートベルト固定部材を備え、クロスメンバは車両下方に突出した形状を有し、シートベルト固定部材は、2つのチャイルドシートアンカのうち車幅方向中央側のチャイルドシートアンカの車両前方にて、車両下方に突出したクロスメンバの内側に設置されてクロスメンバの内側に閉断面を形成するとよい。この構成であれば、ブラケット部材にチャイルドシートからかかる車両前方への荷重を、さらに効率よく吸収することができる。

0013

上記のブラケット部材はさらに、ブラケット部材の車幅方向外側の端部がサイドメンバの上方に位置するよう設置されるとよい。この構造によると、ブラケット部材にかかる荷重を、クロスメンバだけでなくサイドメンバにも直接的に伝えて吸収することが可能になる。

0014

当該チャイルドシート固定構造はさらに、ブラケット部材の車幅方向外側の端部とリアフロアパネルとの間に設置される板状の補強部材を備えてもよい。この構成によっても、ブラケット部材の設置強度を高め、チャイルドシートからかかる荷重をさらに効率よく吸収することが可能になる。

0015

上記のブラケット部材はさらに、基部の車両前側部分に設けられリアシートのシートクッションの後端部分に連結されるシート連結部を有してもよい。この構成によれば、チャイルドシートからブラケット部材にかかり得る車両前方へ向かう荷重を、シートクッションにも吸収させることが可能になる。

発明の効果

0016

本発明によれば、簡潔な構成でチャイルドシートからの荷重を効率よく吸収可能なチャイルドシート固定構造を提供することができる。

図面の簡単な説明

0017

図1は本実施形態にかかるチャイルドシート固定構造の概要を示した図である。
図1(b)のブラケット部材の拡大図である。
図1(a)のA−A断面図である。
図2(a)のチャイルドシート固定構造を上方から見た図である。
図2(a)のB−B断面図である。
図1(a)のリアシート付近を車両下方から見た斜視図である。

実施例

0018

以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。

0019

図1は本実施形態にかかるチャイルドシート固定構造100の概要を示した図である。図1(a)は車両102にリアシート104とチャイルドシート106とを取り付けた図、図1(b)は図1(a)の分解図である。図1(a)に示すように、チャイルドシート106は、リアシート104のシートクッション108の上に取り付けられる。チャイルドシート106はISO−FIX規格準拠していて、図1(b)のように取付けには背面側に設けられた2つのチャイルドシート固定部(以下、固定部110a、110b)を使用する。

0020

固定部110a、110bは、チャイルドシート106から車両後方へ伸びている。固定部110aの先端には連結構造が備わっていて、リアシート104のシートバック112とシートクッション108との間隙に差し込まれた後、リアフロアパネル114上に設けられたチャイルドシートアンカブラケット(以下、ブラケット部材116)に連結される。

0021

図2は、図1(b)のブラケット部材116の拡大図である。図2に例示するように、ブラケット部材116は、リアシート104の背面近傍のリアフロアパネル114の上面に、溶接等によって設置されている。ブラケット部材116は、U字状のバーで形成された2つのチャイルドシートアンカ(以下、アンカ118a、118b)を基部120の上端面122に備えた構造となっていて、このアンカ118a、118bで固定部110a、110b(図1(b)参照)を受ける構造となっている。

0022

ブラケット部材116の基部120は、車幅方向において、2つの固定部110a、110bが定位置に配置できる長さに設定されている。また基部120はリアフロアパネル114から上方へ膨出していて、固定部110a(図1(b)参照)がリアシート104のシートクッション108とシートバック112との間に位置する高さに設定されている。基部120の前壁部124には、その車幅方向の中央付近において、上下方向に連続する突出部126が設けられている。この突出部126は、前壁部124の断面2次モーメントを大きくする役割があり、基部120の剛性を高めている。

0023

基部120は、リアフロアパネル114との接触箇所に、フランジ構造を有している。例えば、基部120の車両前側の縁には前方フランジ128が設けられ、車両後側の縁には後方フランジ130が設けられている。これら各フランジは、基部120の車幅方向に沿って形成されていて、リアフロアパネル114に溶接によって接合される。このように、ブラケット部材116は、基部120と前方フランジ128および後方フランジ130が1枚のパネルから一体成型可能な簡潔な構造となっていて、部品点数および取付工数の削減を図ることが可能になっている。

0024

本実施形態のチャイルドシート固定構造100では、チャイルドシート106からの荷重が効率よく吸収できるよう、設置強度を高める工夫を施している。例えば、図2(b)は図2(a)のリアフロアパネル114を一部省略することで下方の部材を露出させた図である。図2(b)に示すように、当該チャイルドシート固定構造100では、ブラケット部材116をクロスメンバ148の上方に重ねて設置していて、これによってブラケット部材116にかかり得る荷重の吸収効率を高めている。

0025

まず、リアフロアパネル114を含めた、車両102の床を構成する構造物を説明する。図1(b)のリアフロアパネル114は車両後方側の床を構成していて、車両前方側の床はメインフロアパネル132が構成している。

0026

リアフロアパネル114は、車両前方からリアフロアフロントパネル134、リアフロアセンタパネル136、リアフロアリアパネル138の順に配置されて構成される。図3は、図1(a)のA−A断面図である。図3(a)に示すように、リアフロアフロントパネル134は、メインフロアパネル132の後端に接続し、そこから車両後方へ鉛直に近い傾斜で上方へ向かう縦壁面140を有している。リアフロアセンタパネル136は、その前端部にシートクッション108の前端が配置される。リアフロアセンタパネル136には、前端部から後方にいくにつれて下方に向かう凹部142が形成される。この凹部142に、シートクッション108の中央および後方が配置される。リアフロアセンタパネル136は、ブラケット部材116の後方にて縦に立ち上がり、ブラケット部材116と同程度の高さとなって後方へ水平に延びる。リアフロアリアパネル138は、リアフロアセンタパネル136から水平に向かいつつ、その車幅方向中央には図1(b)に例示する凹状に窪んだスペアタイヤ収納部144が設けられる。

0027

このように、リアフロアパネル114は、複数の部材が組み付けられた、全体として広い面積を持つ部材であり、車両剛性に大きく影響している。そのため、リアフロアパネル114は、その下面側にサイドメンバ146(図2(b)参照)や複数のクロスメンバなどの部材が設置され、これら部材によって剛性が高められている。

0028

サイドメンバ146は、リアフロアパネル114の下面の車幅方向の両端それぞれに沿って、車両前後方向に延びるよう一対設けられている(車両右側のサイドメンバは図示省略)。サイドメンバ146は、下方に突出したハット形状となっていて、各所においてリアフロアパネル114にスポット接合されている。

0029

リアフロアパネル114の下面には、車幅方向に延びる複数のクロスメンバが備えられている。図2(b)に例示するリアフロアセンタクロスメンバ(クロスメンバ148)は、車幅方向に延びてその車幅方向外側端部がそれぞれサイドメンバ146に固定され、リアフロアパネル114を車幅方向にわたって支持する。クロスメンバ148もまた、下方に突出したハット形状となっていて、各所においてリアフロアパネル114およびサイドメンバ146にスポット接合されている。

0030

前述したように、本実施形態では、ブラケット部材116をクロスメンバ148の上方に重ねて設置している。具体的には、リアフロアパネル114の上面において、基部120の前方フランジ128を、クロスメンバ148の後縁の後方フランジ150の上方にて、互いに車幅方向に沿って重ねて設置している。

0031

図3(b)は、図3(a)のブラケット部材116の部分拡大図である。図3(b)に示すように、ブラケット部材116には、チャイルドシート106から固定部110aを介して車両前方へ向かう荷重がかかる。その場合、本実施形態の構成であれば、荷重は基部120の前方フランジ128からリアフロアパネル114を介してクロスメンバ148およびサイドメンバ146へと伝えられる。これらリアフロアパネル114やクロスメンバ148、およびサイドメンバ146は、車両102の骨格を成す堅牢な部位であるため、当該チャイルドシート固定構造100ではこれら部位にブラケット部材116にかかる荷重を伝えて効率よく吸収することが可能になっている。

0032

本実施形態では、基部120の車両前側部分である前壁部124に、シート連結部152が設けられている。本実施形態では、シート連結部152は前壁部124に形成されたボルト孔として設けられていて、ボルト154を介してシートクッション108の後端部分に連結される。この構成によると、チャイルドシート106からブラケット部材116にかかる車両前方へ向かう荷重を、シートクッション108にも吸収させることが可能になるため、ブラケット部材116の設置強度をさらに高めることが可能になる。

0033

また、シート連結部152は、所定のブラケット158を介してシートバック112の内部のシートバックフレーム160とも結合している。このように、ブラケット部材116は、リアフロアパネル114とリアシート104とを繋いでいて、これによって車体剛性総合的な向上にも貢献している。

0034

当該チャイルドシート固定構造100では、ブラケット部材116の設置強度の向上のために、さらに工夫を施している。例えば、図2(b)に例示するように、チャイルドシート固定構造100は、リアシートベルトアンカリンフォース(シートベルト固定部材162)を備えている。シートベルト固定部材162は、リアフロアパネル114の下面側に設置され、リアフロアパネル114の上面側に設置されたリアシート104(図1(a)等参照)のシートベルト部材(図示省略)を支える。このシートベルト固定部材162も、ブラケット部材116の設置強度の向上に貢献している。

0035

シートベルト固定部材162は、2つのアンカ118a、118bのうち車幅方向中央側のアンカ118aの車両前方に設置されている。シートベルト固定部材162は、開口を下方に向けた箱型となっていて、クロスメンバ148の内側に設置されている。シートベルト固定部材は、各部位に設けられたフランジ164によって、クロスメンバ148の前方フランジ166、前方縦壁面168、後方縦壁面170、後方フランジ150に接続され、クロスメンバ148の内側に閉断面を形成してクロスメンバ148の剛性を部分的に高めている。

0036

図4は、図2(a)のチャイルドシート固定構造100を上方から見た図である。シートベルト固定部材162が設けられていることで、クロスメンバ148のアンカ118aの車両前方に位置する箇所の剛性が部分的に高められている。したがって、アンカ118aに固定部110a(図1(b)参照)から車両前方への荷重がかかった場合、その荷重は順にブラケット部材116の前方フランジ128、リアフロアパネル114、図2(b)のクロスメンバ148の後方フランジ150、後方縦壁面170、シートベルト固定部材162、クロスメンバ148の前方フランジ166および前方縦壁面168へと効率よく伝わる。このように、シートベルト固定部材162によって、ブラケット部材116の特にアンカ118aにかかる荷重をより好適に吸収することが可能になっている。

0037

さらに図4に示すように、ブラケット部材116の車幅方向外側の端部172には、チャイルドシートアンカブラケットリンフォース(補強部材174)が設けられている。補強部材174は、ブラケット部材116の基部120の端部172とリアフロアパネル114との間に設置され、ブラケット部材116の設置強度を高める。この補強部材174によって、ブラケット部材116は車幅方向外側において、リアフロアパネル114に効率よく荷重を伝えることが可能になっている。

0038

また、図5図2(a)のB−B断面図であるが、この図5に示すように、ブラケット部材116の車幅方向外側の端部172はサイドメンバ146の上方に位置するよう設置されている。詳細には、端部172は、サイドメンバ146の内側壁面176および外側壁面178の中間に位置するよう設置されている。この構造によると、ブラケット部材116の端部172側にかかる荷重を、サイドメンバ146に直接的に伝えて吸収することが可能になる。

0039

またさらに、ブラケット部材116の端部172側においては、車両102の床部分自体の剛性が高い構成となっている。図6は、図1(a)のリアシート104付近を車両下方から見た斜視図である。図6に示すように、クロスメンバ148の車幅方向外側には、リアフロアサイドメンバフロントエクステンション延長部材180)が固定され、この延長部材180をもってサイドメンバ146に連結されている。延長部材180は、車幅方向外側に向かって次第に車両前後方向の幅が広がっている。この延長部材180は、車両前後方向においても、車両後方へ向かうに従って形状が次第にクロスメンバ148側に近づくよう変化していて、サイドメンバ146との連結箇所において高い剛性を発揮することが可能になっている。このように、ブラケット部材116(図5参照)の車幅方向外側の端部172の下方は、構造的に剛性が高くなっている。

0040

加えて、図5に示すように、リアフロアパネル114には、後方側の縦壁部182から連続して、車幅方向において高さが変化する形状徐変部184が形成されている。そして、ブラケット部材116は、その車幅方向外側の箇所において、形状徐変部184にまたがって設置されている。形状徐変部184は断面2次モーメントが高く、この箇所に設置することでもブラケット部材116の設置強度を高めることができる。

0041

このように、当該チャイルドシート固定構造100では、様々な構成によってブラケット部材116の設置強度を高めていて、チャイルドシート106から伝わる荷重を車両102の堅牢な部位に伝達させて吸収することを可能にしている。したがって、当該チャイルドシート固定構造100では、チャイルドシート106をより十全に支えることが可能である。

0042

以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。

0043

本発明は、リアシート上に設置されるチャイルドシートを固定するチャイルドシートアンカブラケットを含んだチャイルドシート固定構造に利用することができる。

0044

100…チャイルドシート固定構造、102…車両、104…リアシート、106…チャイルドシート、108…シートクッション、110a、110b…固定部、112…シートバック、114…リアフロアパネル、116…ブラケット部材、118a、118
b…アンカ、120…基部、122…上端面、124…前壁部、126…突出部、128…前方フランジ、130…後方フランジ、132…メインフロアパネル、134…リアフロアフロントパネル、136…リアフロアセンタパネル、138…リアフロアリアパネル、140…縦壁面、142…凹部、144…スペアタイヤ収納部、146…サイドメンバ、148…クロスメンバ、150…後方フランジ、152…シート連結部、154…ボルト、158…ブラケット、160…シートバックフレーム、162…シートベルト固定部材、164…フランジ、166…前方フランジ、168…前方縦壁面、170…後方縦壁面、172…端部、174…補強部材、176…内側壁面、178…外側壁面、180…延長部材、182…縦壁部、184…形状徐変部

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