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技術 スイゼンジノリの高効率培養方法

出願人 学校法人君が淵学園グリーンサイエンス・マテリアル株式会社
発明者 西田正志岩原正宜八田泰三金子慎一郎
出願日 2013年12月26日 (6年3ヶ月経過) 出願番号 2013-269135
公開日 2015年7月6日 (4年8ヶ月経過) 公開番号 2015-122991
状態 未査定
技術分野 海藻の栽培 微生物、その培養処理
主要キーワード ケイ藻類 バイオ資源 後継者 サクラン 恒温培養器 茶こし ケイ藻 変化度
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年7月6日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (7)

課題

スイゼンジノリの安定的確保を可能にする培養方法を提供する。

解決手段

スイゼンジノリをホモジナイザー破砕する破砕工程と,破砕工程後のスイゼンジノリをろ過して水で洗浄するろ過工程と,洗浄工程後のスイゼンジノリに超音波照射し水で洗浄する超音波照射工程により精製したスイゼンジノリを、Na,K,Mg,Ca,N,P,S,Clからなる各イオンを含む培養液で培養する培養方法。

概要

背景

スイゼンジノリ(学名:Aphanothece sacrum (Sur.) Okada)は,熊本県と福岡県の一部のみで産生する日本固有淡水ラン藻である。

スイゼンジノリは,旧来から伝統食品として用いられてきた。これに加え,近年では,スイゼンジノリから抽出される多糖類サクランが,化粧品等医薬部外品や金属回収剤等の工業材料として有用であることが報告されており,スイゼンジノリのバイオ資源としての有用性が明らかになってきている。

スイゼンジノリは,かつて,水のきれいな湧水地に生育していた。しかしながら,自然環境の変化に伴い,水質劣化し,スイゼンジノリの自生がだんだん困難となっていった。現在,野生のスイゼンジノリは,ほとんど見ることができないのが現状である。
このような状況から,現在,市場流通しているスイゼンジノリは,養殖されたものである。しかしながら,スイゼンジノリの養殖は,良質な水と高度な技術を必要とするため,一部の限られた場所でしか成功していない。養殖技術後継者の減少もあって,スイゼンジノリの生産量は年々減少し,絶滅が危惧されているほど,貴重なものとなってきている。

このような状況からスイゼンジノリは,伝統食品としての安定的確保も困難な状況であり,バイオ資源としての需要を満たすに必要な収穫量の確保は,克服しなければならない必須の課題であるといえる。
スイゼンジノリの安定的確保の方法として,養殖によらない工業的な増殖・培養技術の開発は,切望されている技術といってもよい。そのため,スイゼンジノリを培養するための種々の技術が開示されている(特許文献1,2)。

概要

スイゼンジノリの安定的確保を可能にする培養方法を提供する。スイゼンジノリをホモジナイザー破砕する破砕工程と,破砕工程後のスイゼンジノリをろ過して水で洗浄するろ過工程と,洗浄工程後のスイゼンジノリに超音波照射し水で洗浄する超音波照射工程により精製したスイゼンジノリを、Na,K,Mg,Ca,N,P,S,Clからなる各イオンを含む培養液で培養する培養方法。

目的

このような状況からスイゼンジノリは,伝統食品としての安定的確保も困難な状況であり,バイオ資源としての需要を満たすに必要な収穫量の確保は,克服しなければならない必須の課題である

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

スイゼンジノリを,ホモジナイザー破砕する破砕工程と,破砕工程後のスイゼンジノリをろ過して水で洗浄するろ過工程と,洗浄工程後のスイゼンジノリに超音波照射し水で洗浄する超音波照射工程からなることを特徴とする培養用のスイゼンジノリ精製方法

請求項2

前記超音波照射工程を複数回繰り返すことを特徴とする請求項1に記載のスイゼンジノリ精製方法

請求項3

請求項1ないし2に記載のスイゼンジノリ精製方法により得られたスイゼンジノリを用いて,培養液中で培養を行うことを特徴とするスイゼンジノリ培養方法

請求項4

前記培養液が,Na,K,Mg,Ca,N,P,S,Clからなる各イオンを含むことを特徴とする請求項3に記載のスイゼンジノリ培養方法

請求項5

前記培養液がさらに,Fe,Siからなる各イオンを含むことを特徴とする請求項4に記載のスイゼンジノリ培養方法

請求項6

前記培養液のイオン濃度が,Naが9.91〜75.4ppm,Kが2.79ppm,Mgが2.72ppm,Caが17.3〜73.8ppm,Feが0〜73.8ppm,Nが1.11から4.52ppm,Pが0.00751〜0.105ppm,Sが4.38〜18.0ppm,Clが6.25〜106ppm,Siが0〜40.0ppmであることを特徴とする請求項4ないし5に記載のスイゼンジノリの培養方法

請求項7

スイゼンジノリを,Na,K,Mg,Ca,N,P,S,Clからなる各イオンを含む培養液で培養することを特徴とするスイゼンジノリ培養方法

請求項8

培養中の光源としてLED白色光源を用い,これの照射・無照射を繰り返すことを特徴とする請求項3から7に記載のスイゼンジノリ培養方法

請求項9

Na,K,Mg,Ca,N,P,S,Clからなる各イオンを含み,スイゼンジノリの培養に用いられることを特徴とするスイゼンジノリ培養用培養液

技術分野

0001

本発明は,スイゼンジノリの高効率培養方法に関する。

背景技術

0002

スイゼンジノリ(学名:Aphanothece sacrum (Sur.) Okada)は,熊本県と福岡県の一部のみで産生する日本固有淡水ラン藻である。

0003

スイゼンジノリは,旧来から伝統食品として用いられてきた。これに加え,近年では,スイゼンジノリから抽出される多糖類サクランが,化粧品等医薬部外品や金属回収剤等の工業材料として有用であることが報告されており,スイゼンジノリのバイオ資源としての有用性が明らかになってきている。

0004

スイゼンジノリは,かつて,水のきれいな湧水地に生育していた。しかしながら,自然環境の変化に伴い,水質劣化し,スイゼンジノリの自生がだんだん困難となっていった。現在,野生のスイゼンジノリは,ほとんど見ることができないのが現状である。
このような状況から,現在,市場流通しているスイゼンジノリは,養殖されたものである。しかしながら,スイゼンジノリの養殖は,良質な水と高度な技術を必要とするため,一部の限られた場所でしか成功していない。養殖技術後継者の減少もあって,スイゼンジノリの生産量は年々減少し,絶滅が危惧されているほど,貴重なものとなってきている。

0005

このような状況からスイゼンジノリは,伝統食品としての安定的確保も困難な状況であり,バイオ資源としての需要を満たすに必要な収穫量の確保は,克服しなければならない必須の課題であるといえる。
スイゼンジノリの安定的確保の方法として,養殖によらない工業的な増殖・培養技術の開発は,切望されている技術といってもよい。そのため,スイゼンジノリを培養するための種々の技術が開示されている(特許文献1,2)。

先行技術

0006

特開2004−081022
特開2011−130704

発明が解決しようとする課題

0007

特許文献1および2に示された先行技術では,所定のイオンを含有した培地を用いたスイゼンジノリの培養方法に関する技術が開示されている。
しかしながら,いずれの先行技術も,現在のスイゼンジノリの安定的確保の課題を必ずしも解決しているとは言えない点において,改良の余地を大きく残すものと言わざるを得ない。

課題を解決するための手段

0008

記事情を背景として本発明では,スイゼンジノリの安定的確保を可能にするスイゼンジノリ培養に関する要素技術の開発を課題とする。

0009

発明者らは,検討を行ったところ,スイゼンジノリの培養を行うに際し,種々の課題を発見した。

0010

第一の課題は,培養する際の原料となるスイゼンジノリである。
スイゼンジノリを培養する際,通常,養殖等されたスイゼンジノリを培養の原料として用いるのであるが,これには,通常,スイゼンジノリ以外のケイ藻類などの生物が含まれている。このスイゼンジノリ以外の生物を,除去しつつ,スイゼンジノリを培養に適した状態に維持することが,高効率培養に重要であることを,発明者らは見出した。

0011

第二の課題は,培養する際の条件である。
検討を行ったところ,従来技術の手法では,培養を行ったとしても長期的な培養に耐えうるものではなかった。その原因は定かではないが,発明者らは,スイゼンジノリがより培養しやすい環境として,スイゼンジノリの養殖が行われている水質の分析を行い,培養条件の改良を行うことで,スイゼンジノリの効率的な培養が可能になることを,発明者らは見出した。

0012

上記課題を解決するに至り,発明者らは,スイゼンジノリの精製方法,培養方法,スイゼンジノリ培養に適した培養液の発明を完成させたものである。

0013

本発明は,以下の構成からなる。
本発明の第一の構成は,スイゼンジノリを,ホモジナイザー破砕する破砕工程と,破砕工程後のスイゼンジノリをろ過して水で洗浄するろ過工程と,洗浄工程後のスイゼンジノリに超音波照射し水で洗浄する超音波照射工程からなることを特徴とする培養用のスイゼンジノリ精製方法である。
本発明の第二の構成は,前記超音波照射工程を複数回繰り返すことを特徴とする第一の構成に記載のスイゼンジノリ精製方法である。

0014

本発明の第三の構成は,第一ないし第二の構成に記載のスイゼンジノリ精製方法により得られたスイゼンジノリを用いて,培養液中で培養を行うことを特徴とするスイゼンジノリ培養方法である。
本発明の第四の構成は,前記培養液が,Na,K,Mg,Ca,N,P,S,Clからなる各イオンを含むことを特徴とする第三の構成に記載のスイゼンジノリ培養方法である。
本発明の第五の構成は,前記培養液がさらに,Fe,Siからなる各イオンを含むことを特徴とする第四の構成に記載のスイゼンジノリ培養方法である。
本発明の第六の構成は,前記培養液のイオン濃度が,Naが9.91〜75.4ppm,Kが2.79ppm,Mgが2.72ppm,Caが17.3〜73.8ppm,Feが0〜73.8ppm,Nが1.11から4.52ppm,Pが0.00751〜0.105ppm,Sが4.38〜18.0ppm,Clが6.25〜106ppm,Siが0〜40.0ppmであることを特徴とする第四ないし第五の構成に記載のスイゼンジノリの培養方法である。

0015

本発明の第七の構成は,スイゼンジノリを,Na,K,Mg,Ca,N,P,S,Clからなる各イオンを含む培養液で培養することを特徴とするスイゼンジノリ培養方法である。
本発明の第八の構成は,培養中の光源としてLED白色光源を用い,これの照射・無照射を繰り返すことを特徴とする第三から第七の構成に記載のスイゼンジノリ培養方法である。
本発明の第九の構成は,Na,K,Mg,Ca,N,P,S,Clからなる各イオンを含み,スイゼンジノリの培養に用いられることを特徴とするスイゼンジノリ培養用培養液である。

発明の効果

0016

本発明により,スイゼンジノリの安定的確保を可能にするスイゼンジノリ培養に関する要素技術の開発が可能となった。すなわち,本発明の要素技術を用いたスイゼンジノリの培養方法は,スイゼンジノリの安定的確保の道を開くものであり,今後の工業的大量生産に期待できる。

図面の簡単な説明

0017

ろ過工程後のスイゼンジノリの様子を示した写真
超音波照射工程1回目のスイゼンジノリの様子を示した写真
超音波照射工程2回目のスイゼンジノリの様子を示した写真
標準的培地による培養又は養殖による増殖と,本発明の培養方法の増殖度合いを比較した図
実施例および比較例のイオン組成を示した図
実施例および比較例の増殖度合いを示した図

0018

以下,本発明のスイゼンジノリの要素技術について説明を行う。

0019

<<I.スイゼンジノリの培養方法ならびに培養液>>
1.本発明のスイゼンジノリの培養方法は,培養液としてNa,K,Mg,Ca,N,P,S,Cl,これらのイオンを少なくとも含んだ培養液を用いて,スイゼンジノリの培養を行う。
2.さらに,培養液として,Na,K,Mg,Ca,N,P,S,Clに加え,Fe,Siをイオンとして含むことができる。
3.これらを含む塩を混合・調整して,培養液の作製を行えばよい。塩について,細胞毒性等がない限り特に限定する必要はなく,培養に通常用いられている塩を用いればよい。このような塩として,例えば,CaCl2・2H2O,Ca(NO3)2・4H2O,CaCO3,MgSO4・7H2O,Na2SO4,Na2CO3,K2CO3,Na2SiO3,FeCl3・6H2O,Na2HPO4,NaClなどが挙げられる。
4.これらイオン濃度を適宜調整し,例えば,Naが9.91〜75.4ppm,Kが2.79ppm,Mgが2.72ppm,Caが17.3〜73.8ppm,Feが0〜73.8ppm,Nが1.11から4.52ppm,Pが0.00751〜0.105ppm,Sが4.38〜18.0ppm,Clが6.25〜106ppm,Siが0〜40.0ppmの濃度とすることが好ましい。
5.これらの培養液は,スイゼンジノリの養殖が行われている水質を参考に,発明者らにより見出されたものである。

0020

6.本発明の培養方法では,前記培養液を用いて,培養を行う。培養の条件としては,通常,用いられる培養条件で行えばよい。
(1) 本発明の培養方法では,好ましくは光源として白色LED光源を用いることができる。これによりスイゼンジノリの培養が促進されるという効果を有する。
(2) 白色LED光源を用いる場合,例えば,照射時間を12時間,無照射(暗黒)時間を12時間として繰り返せばよい。
(3) 温度としては,スイゼンジノリの適した培養温度として,15〜25℃が例として挙げられ,適宜,調整することができる。

0021

7.本発明のスイゼンジノリの培養方法を用いる場合,培養のもととなるスイゼンジノリについては,後述するスイゼンジノリの精製方法により精製されたスイゼンジノリを用いることが好ましい。これにより,スイゼンジノリの増殖が促進されるという効果を有する。

0022

<<II.スイゼンジノリの精製方法>>
1.スイゼンジノリの精製方法について説明を行う。
2.本発明のスイゼンジノリの精製方法は,破砕工程と,ろ過工程,超音波照射工程を必須の工程とする。

0023

3.破砕工程は,原料であるスイゼンジノリを,ホモジナイザーなどの器具を使って破砕する工程である。スイゼンジノリの破砕が可能な限り,特に限定する必要はなく,種々の手法を採用することができる。
ホモジナイザーを用いる場合は,4000rpm程度で30秒間ほど破砕を行えばよい。破砕を行う目安として,スイゼンジノリの藻体が,1cm以下程度になればよく,例えば1〜4,ないし1〜6,1〜8mm程度の大きさになるようにすればよい。

0024

4.ろ過工程は,破砕工程後のスイゼンジノリをろ過して水で洗浄する工程である。これらろ過と水による洗浄が可能な限り特に限定する必要はなく,種々の手法を採用することができる。
例えば,茶こしやふるいを用いてろ過を行い,その後,水で洗浄すればよい。

0025

5.超音波照射工程は,ろ過工程後のスイゼンジノリに超音波を照射し,水で洗浄する工程である。これら超音波照射と水による洗浄が可能な限り特に限定する必要はなく,種々の手法を採用することができる。
超音波照射の例として,超音波洗浄機120Wで5分間ほど超音波照射を行えばよい。
超音波照射工程は,複数回繰り返すことが好ましい。これにより,最終的に得られるスイゼンジノリの精製度合いが向上するという効果を有する。通常は,2回程度繰り返せばよく,原料であるスイゼンジノリの状態等を案して,複数回繰り返すことが好ましい。

0026

本発明のスイゼンジノリの培養方法に関して,実施例をもとに説明を行うが,当然のことながら,本発明を実施例の内容に限定して解釈すべきでないことはいうまでもない。

0027

<<実験例1.スイゼンジノリの精製>>
1.原料であるスイゼンジノリは,熊本県養殖場より得られたものを用いた。
2.スイゼンジノリを,脱イオン水と共にホモジナイザーを用いて,4000rpm程度で30秒間破砕撹拌した。
3.茶こしで藻体をろ過して水道水すすぎ洗いした。このろ過・洗浄した後のスイゼンジノリの様子を図1に示す。
4.この破砕したスイゼンジノリに,超音波洗浄機120Wで5分間超音波照射し,水道水ですすぎ洗いした。この超音波処理・洗浄した後のスイゼンジノリの様子を図2に示す。
5.次いで,同じ条件で2度目の超音波照射と水道水によるすすぎ洗いを行った。この2度目の超音波処理・洗浄を行った後のスイゼンジノリの様子を図3に示す。
6.図1では,小さな小判型のスイゼンジノリに短冊形のケイ藻類が多数共存していた。これに続く超音波・洗浄処理後の図2では,明らかなケイ藻類の減少効果が確認された。さらに2回目の超音波・洗浄処理後の図3では,ケイ藻はほとんど観測できず,共存するケイ藻類が,スイゼンジノリから除去されたことが示された。
7.これらの結果から,スイゼンジノリが培養に適した状態に調整されたことが確認された。

0028

<<実験例2.本発明の培養液を用いた場合の培養状況の変化>>
1.培養の原料であるスイゼンジノリは,実験例1の手法に準じて調製を行った。
2.すなわち,熊本県内養殖場より得られるスイゼンジノリを脱イオン水と共にホモジナイザーで破砕し,1.19mmふるいに掛け,ふるいに残ったものに超音波照射と流水による洗浄を2回繰り返し,過剰な水気を切ったものを種菌とした。
3.市販されている下記塩類の所定量の調整を行いイオン交換水に溶解して,オートクレーブによる高圧蒸気滅菌を110℃で5分間実施したものを滅菌合成培地として調製した。比較例として,ラン藻類の培養に汎用されるBG-11を用いた。
CaCl2・2H2O,Ca(NO3)2・4H2O,CaCO3,MgSO4・7H2O,Na2SO4,Na2CO3,
K2CO3,Na2SiO3,FeCl3・6H2O,Na2HPO4,NaCl
4.結果を図4に示す。
(1)図4には,本技術による培地(実施例),ラン藻用に標準的に用いられるBG-11液体培地のイオン組成を模した合成培地を用いた場合(参考例1),および熊本県内養殖場にて初期密度が同じ条件で培養した場合(比較例)について,培養日数とスイゼンジノリ湿重量変化度〔(重量変化度)=(培養後のスイゼンジノリ湿重量)÷(培養開始時のスイゼンジノリ湿重量)〕の推移を示した。
(2) スイゼンジノリは,ラン藻類の標準培地であるBG-11型の合成培地(参考例1)において増殖は見られたものの,養殖を再現した比較例と比べると,その増殖は劣るものであった。
(3) 一方,本技術による合成培地を用いた実施例では,参考例および比較例1と比べても,高い増殖速度を示した。
5.本発明の培地を用いた場合(実施例)の増殖性は,熊本県内養殖場において,同一密度から増殖を開始して観測される結果と比較して,約60日間で3.6倍の重量増加度であった。さらにスイゼンジノリ単位収穫量当たりの水の消費量を494分の1に削減させることが可能になった。
6.これらの結果から,スイゼンジノリの人工培養において,本発明の培地は,大幅な高効率化を達成することを可能にした。

0029

<<実験例3.適切な組成の合成培地の使用する人工培養>>
1.培養の原料であるスイゼンジノリは,実験例1の手法に準じて調製を行った。
2.すなわち,熊本県内養殖場より得られるスイゼンジノリを脱イオン水と共にホモジナイザーで破砕し,1.19mmふるいに掛け,ふるいに残ったものに超音波照射と流水による洗浄を2回繰り返し,水気を切ったものを種菌とした。
3.市販されている下記塩類の所定量を,各実施例ごとに調整を行いイオン交換水に溶解して,オートクレーブによる高圧蒸気滅菌を110℃で5分間実施したものを滅菌合成培地として調製した。
CaCl2・2H2O,Ca(NO3)2・4H2O,CaCO3,MgSO4・7H2O,Na2SO4,Na2CO3,
K2CO3,Na2SiO3,FeCl3・6H2O,Na2HPO4,NaCl
4.各実施例のイオン濃度については,表1に示す。参考例2として,ラン藻類の培養に汎用されるBG-11を用いた。

0030

5.滅菌合成培地100mLを,200mL容三角フラスコ分注し,スイゼンジノリ種菌1.0g湿重を接種した。
6.この培養液を20℃の恒温培養器内で,白色LED光源を照射:無照射(暗黒)時間比=12h:12hの条件下で静置培養を実施した。
7.1週間ごとに,外観の観察および約1mmメッシュ金網に濾し取り湿重量測定を行った。湿重量測定を行った後は,新たに準備した培地に移植した。

実施例

0031

8.結果を表2に示す。いずれの実施例においても,参考例2と比較して,優れた増殖性を有することが確認された。
9.特にいくつかの実施例では,増殖開始から70日を過ぎても増殖が継続しており,本発明の培養液ないし培養方法が,その増殖性および継続性からも優れた性能を有することが確認された。

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