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技術 ねじり振動減衰器の計測装置および計測方法

出願人 トヨタ自動車株式会社
発明者 有竹道明
出願日 2013年12月20日 (7年0ヶ月経過) 出願番号 2013-264067
公開日 2015年7月2日 (5年5ヶ月経過) 公開番号 2015-121420
状態 特許登録済
技術分野 機械的振動・音波の測定 防振装置
主要キーワード 回転駆動動力 計測作業者 ねじり角度 振動減衰器 被回転部材 質量慣性モーメント ねじり弾性 ねじり角
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年7月2日)のものです。
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図面 (4)

課題

簡単な構成でねじり振動減衰器剛性減衰特性を高精度で計測する。

解決手段

ねじり振動減衰器Dの両端を第1および第2フランジ1、2にそれぞれ保持し、チャック機構4によって第2フランジ2を回転不能に拘束した状態で、モータ3によりねじり振動減衰器Dをじる。カメラにより第1および第2フランジ1、2の回転方向位相を軸F方向から撮影する。画像データから求められる第1および第2フランジ1、2の静ねじれ角度θ1と、モータ3により付与されるトルクTとに基づいてねじれ振動減衰器Dの剛性kを算出し、続いてチャック機構4を解放して第1フランジ1と第2フランジ2との動ねじれ角度θ2を求め、この動ねじれ角度θ2から求められる角速度dθ2/dtとモータ3により付与されるトルクTとに基づいてねじれ振動減衰器Dの減衰特性Cを算出する。

概要

背景

たとえば、自動車内燃機関などの回転駆動動力源とドライブシャフトを含む動力伝達系などの被回転部材との間には、ねじれ振動減衰するためのねじり振動減衰器介装されている。このようなねじり減衰器の計測に関する従来の技術として、たとえば特許文献1が知られている。特許文献1には、軸に接続可能な接続部分及び接続部分とねじり弾性的に結合される回転地震振動)質量を持つねじり振動減衰器の検査方法であって、接続部分及び回転地震質量ねじり角ディジタルに測定され、特性値を出力する計算段において計算されるものにおいて、接続部分及び回転地震質量の同時に測定される回転角から、一方ではこれらの接続部分及び地震質量相対ねじれ角が、他方では回転地震質量の回転角加速度が、接続部分の角速度の起こり得る変化を考慮して求められ、それから回転地震質量の構造的に規定される質量慣性モーメントにより、ねじり剛性及びねじり減衰が、特性値として計算されかつ表示される、検査方法が開示されている。

そして、特許文献1には、接続部分に接続される軸の例として内燃機関のクランク軸であることが記載されており、また、接続部分と回転地震質量の回転角を検出するために、接続部分と回転地震質量の周囲にそれぞれ増分尺度が形成され、接続部分と回転地震質量の回転に伴う増分尺度の通過を発振器により無接触で走査することが記載されている(段落0009)。さらに、特許文献1の図1には、同じ径で成形された接続部分と回転地震質量とが示されている。

概要

簡単な構成でねじり振動減衰器の剛性減衰特性を高精度で計測する。ねじり振動減衰器Dの両端を第1および第2フランジ1、2にそれぞれ保持し、チャック機構4によって第2フランジ2を回転不能に拘束した状態で、モータ3によりねじり振動減衰器Dをじる。カメラにより第1および第2フランジ1、2の回転方向位相を軸F方向から撮影する。画像データから求められる第1および第2フランジ1、2の静ねじれ角度θ1と、モータ3により付与されるトルクTとに基づいてねじれ振動減衰器Dの剛性kを算出し、続いてチャック機構4を解放して第1フランジ1と第2フランジ2との動ねじれ角度θ2を求め、この動ねじれ角度θ2から求められる角速度dθ2/dtとモータ3により付与されるトルクTとに基づいてねじれ振動減衰器Dの減衰特性Cを算出する。

目的

本発明は、上述した問題に鑑みてなされたもので、簡単な構成でねじり振動減衰器の静ねじれ角度とトルクを容易にかつ精度よく測定することができ、もって、ねじり振動減衰器の剛性と減衰特性を高精度で求めることができるねじり減衰器の計測装置および計測方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

回転駆動動力源と被回転部材との間に介装されてねじり弾性的に回転駆動動力源と被回転部材とを結合するねじり振動減衰器計測装置であって、前記ねじり振動減衰器の両端をそれぞれ保持する第1フランジおよび第2フランジと、該第1フランジと第2フランジの一方を軸周り回転駆動するモータと、前記第1フランジと第2フランジの他方を回転不能に拘束解放するチャック機構と、前記第1フランジと第2フランジを軸方向から撮影するカメラと、前記ねじれ振動減衰器の剛性減衰特性とを求める演算部とを備えており、前記第1フランジと第2フランジは、それぞれの回転方向位相を、前記カメラが軸方向から撮影し得るように構成されており、前記演算部は、前記チャック機構によって前記第1フランジと第2フランジの一方を回転不能に拘束した状態で、前記モータにより前記第1フランジと第2フランジの他方に回転力を付与して前記ねじり振動減衰器をじり、前記カメラにより前記第1フランジと第2フランジを軸方向から撮影した画像データから第1フランジと第2フランジとの静ねじれ角度を求め、該静ねじれ角度と前記モータにより付与されるトルクとに基づいて前記ねじれ振動減衰器の剛性を算出し、続いて、前記チャック機構により第1フランジと第2フランジの他方を回転不能に拘束した状態から解放したときの、前記カメラが撮影した撮影データから前記第1フランジと第2フランジとの動ねじれ角度を求め、該動ねじれ角から求められる角速度と前記モータにより付与されるトルクとに基づいて前記ねじれ振動減衰器の減衰特性を算出するものであることを特徴とするねじり振動減衰器の計測装置。

請求項2

前記請求項1に記載の装置を用いて、ねじり振動減衰器を計測する方法であって、前記ねじり振動減衰器の両端部を前記第1フランジと第2フランジとにそれぞれ保持させ、前記チャック機構によって前記第1フランジと第2フランジの他方を回転不能に拘束するとともに、前記モータにより前記第1フランジと第2フランジの一方に回転力を付与して前記ねじり振動減衰器を捻じり、前記カメラにより前記第1フランジと第2フランジを軸方向から撮影した画像データから第1フランジと第2フランジとの静ねじれ角度を求め、該静ねじれ角度と前記モータのトルクとに基づいて前記ねじれ振動減衰器の剛性を算出し、続いて、前記チャック機構により第1フランジと第2フランジの他方を回転不能に拘束した状態から解放して、このときの前記カメラが撮影した撮影データから前記第1フランジと第2フランジとの動ねじれ角度を求め、該動ねじれ角から求められる角速度と前記モータのトルクとに基づいて前記ねじれ振動減衰器の減衰特性を算出することを特徴とするねじり振動減衰器の計測方法

技術分野

0001

本発明は、ねじり振動減衰器計測装置および計測方法に関し、詳しくは、回転駆動動力源と被回転部材との間に介装されてねじり弾性的に回転駆動動力源と被回転部材とを結合するねじり振動減衰器の計測装置と、この装置を用いてねじり振動減衰器を計測する方法に関する。

背景技術

0002

たとえば、自動車内燃機関などの回転駆動動力源とドライブシャフトを含む動力伝達系などの被回転部材との間には、ねじれ振動減衰するためのねじり振動減衰器が介装されている。このようなねじり減衰器の計測に関する従来の技術として、たとえば特許文献1が知られている。特許文献1には、軸に接続可能な接続部分及び接続部分とねじり弾性的に結合される回転地震振動)質量を持つねじり振動減衰器の検査方法であって、接続部分及び回転地震質量ねじり角ディジタルに測定され、特性値を出力する計算段において計算されるものにおいて、接続部分及び回転地震質量の同時に測定される回転角から、一方ではこれらの接続部分及び地震質量相対ねじれ角が、他方では回転地震質量の回転角加速度が、接続部分の角速度の起こり得る変化を考慮して求められ、それから回転地震質量の構造的に規定される質量慣性モーメントにより、ねじり剛性及びねじり減衰が、特性値として計算されかつ表示される、検査方法が開示されている。

0003

そして、特許文献1には、接続部分に接続される軸の例として内燃機関のクランク軸であることが記載されており、また、接続部分と回転地震質量の回転角を検出するために、接続部分と回転地震質量の周囲にそれぞれ増分尺度が形成され、接続部分と回転地震質量の回転に伴う増分尺度の通過を発振器により無接触で走査することが記載されている(段落0009)。さらに、特許文献1の図1には、同じ径で成形された接続部分と回転地震質量とが示されている。

先行技術

0004

特開2006−322934号公報

発明が解決しようとする課題

0005

特許文献1にあっては、内燃機関のクランク軸によって接続部分と、ねじり弾性結合を介して回転地震質量とを回転駆動させたときに、それぞれの回転角度を検出するものであるため、静ねじり角度を測定できず、そのため、静ねじり角度に基づいて剛性を測定することができなかった。

0006

また、特許文献1にあっては、一度の測定でクランク軸の回転をねじり弾性結合の共振周波数合致する速度で付与することが困難であり、共振周波数に合わせて測定するために、いくつかのパターンでそれぞれ一定速度の回転を付与する必要があり、多くの回数の測定を行わなければならないことから、手間や時間などコストがかかるという問題があった。

0007

さらに、特許文献1にあっては、接続部分と回転地震質量の各周囲に形成された増分尺度が回転に伴って通過するのを発振器によって走査して回転角度を測定するものであるため、回転地震質量とねじり弾性結合の自重や回転速度などの条件によって、ねじり弾性結合がラジアル方向にたわむ状態を検知することができず、そのため、回転地震質量の回転角度の測定にラジアル方向に発生するねじり弾性結合のたわみの影響を含む可能性があることから、高い精度で検査結果を得ることができないという問題があった。

0008

本発明は、上述した問題に鑑みてなされたもので、簡単な構成でねじり振動減衰器の静ねじれ角度とトルクを容易にかつ精度よく測定することができ、もって、ねじり振動減衰器の剛性と減衰特性を高精度で求めることができるねじり減衰器の計測装置および計測方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

本発明のねじり減衰器の計測装置に係る発明は、上記目的を達成するため、回転駆動動力源と被回転部材との間に介装されてねじり弾性的に回転駆動動力源と被回転部材とを結合するねじり振動減衰器の計測装置であって、前記ねじり振動減衰器の両端をそれぞれ保持する第1フランジおよび第2フランジと、該第1フランジと第2フランジの一方を軸周りに回転駆動するモータと、前記第1フランジと第2フランジの他方を回転不能に拘束解放するチャック機構と、前記第1フランジと第2フランジを軸方向から撮影するカメラと、前記ねじれ振動減衰器の剛性と減衰特性とを求める演算部とを備えており、前記第1フランジと第2フランジは、それぞれの回転方向位相を、前記カメラが軸方向から撮影し得るように構成されており、前記演算部は、前記チャック機構によって前記第1フランジと第2フランジの一方を回転不能に拘束した状態で、前記モータにより前記第1フランジと第2フランジの他方に回転力を付与して前記ねじり振動減衰器をじり、前記カメラにより前記第1フランジと第2フランジを軸方向から撮影した画像データから第1フランジと第2フランジとの静ねじれ角度を求め、該静ねじれ角度と前記モータにより付与されるトルクとに基づいて前記ねじれ振動減衰器の剛性を算出し、続いて、前記チャック機構により第1フランジと第2フランジの他方を回転不能に拘束した状態から解放したときの、前記カメラが撮影した撮影データから前記第1フランジと第2フランジとの動ねじれ角度を求め、該動ねじれ角から求められる角速度と前記モータにより付与されるトルクとに基づいて前記ねじれ振動減衰器の減衰特性を算出するものであることを特徴とする。
また、本発明のねじり振動減衰器の計測方法に係る発明は、上記目的を達成するため、前記請求項1に記載の装置を用いて、ねじり振動減衰器を計測する方法であって、前記ねじり振動減衰器の両端部を前記第1フランジと第2フランジとにそれぞれ保持させ、前記チャック機構によって前記第1フランジと第2フランジの他方を回転不能に拘束するとともに、前記モータにより前記第1フランジと第2フランジの一方に回転力を付与して前記ねじり振動減衰器を捻じり、前記カメラにより前記第1フランジと第2フランジを軸方向から撮影した画像データから第1フランジと第2フランジとの静ねじれ角度を求め、該静ねじれ角度と前記モータのトルクとに基づいて前記ねじれ振動減衰器の剛性を算出し、続いて、前記チャック機構により第1フランジと第2フランジの他方を回転不能に拘束した状態から解放して、このときの前記カメラが撮影した撮影データから前記第1フランジと第2フランジとの動ねじれ角度を求め、該動ねじれ角から求められる角速度と前記モータのトルクとに基づいて前記ねじれ振動減衰器の減衰特性を算出することを特徴とする。

0010

請求項1のねじり振動減衰器の計測装置に係る発明では、ねじり減衰器の計測を行うにあたって、最初にねじり振動減衰器の両端部を第1フランジと第2フランジとにそれぞれ保持させる。そして、チャック機構によって第1フランジと第2フランジの他方を回転不能に拘束し、この状態でモータにより第1フランジと第2フランジの一方に回転力を付与してねじり振動減衰器を捻じり、カメラにより第1フランジと第2フランジを軸方向から撮影する。なお、第1フランジと第2フランジのカメラによって撮影される側に、それぞれ回転方向の位相を示すマークを設けることが望ましい。このようにマークを設けることによって、第1フランジと第2フランジの回転方向の位相を鮮明に撮影することができる。カメラは、ねじり振動減衰器のラジアル方向のたわみも撮影することができる。第1フランジと第2フランジの回転方向の位相は、それぞれカメラにより軸方向から撮影される。演算部は、カメラが撮影した画像データを解析して第1フランジと第2フランジの静ねじれ角度を求め、この静ねじれ角度とモータにより付与されるトルクとに基づいてねじれ振動減衰器の剛性を算出する。モータにより付与されるトルクは、モータの電流値を計測することにより求めることができる。続いて、チャック機構により第1フランジと第2フランジの他方を回転不能に拘束した状態から解放して、先にモータによって回転力が付与されて捻じられていたねじり振動減衰器が元に戻るときの第1フランジと第2フランジをカメラにより軸方向から撮影する。演算部は、カメラが撮影した撮影データを解析して第1フランジと第2フランジとの動ねじれ角度を求め、この動ねじれ角から求められる角速度とモータにより付与されるトルクとに基づいてねじれ振動減衰器の減衰特性を算出する。なお、演算部は、カメラによって撮影されたねじり振動減衰器のラジアル方向のたわみを、正常の範囲であるか、異常の範囲であるかを判定することもできる。また、算出されたねじり振動減衰器の剛性、減衰特性等の結果は、表示部などにより表示することができる。
また、請求項2のねじり振動減衰器の計測方法に係る発明では、計測に先立って請求項1のように構成された計測装置を用意する。そして、ねじり振動減衰器の両端部を第1フランジと第2フランジとにそれぞれ保持させ、チャック機構によって第1フランジと第2フランジの他方を回転不能に拘束するとともに、モータにより第1フランジと第2フランジの一方に回転力を付与してねじり振動減衰器を捻じり、カメラにより第1フランジと第2フランジを軸方向から撮影した画像データから第1フランジと第2フランジの静ねじれ角度を求め、この静ねじれ角度とモータのトルクとに基づいてねじれ振動減衰器の剛性を算出する。続いて、前記チャック機構により第1フランジと第2フランジの他方を回転不能に拘束した状態から解放して、先にモータによって回転力が付与されて捻じられていたねじり振動減衰器が元に戻るときのカメラが撮影した撮影データから第1フランジと第2フランジとの動ねじれ角度を求め、この動ねじれ角から求められる角速度とモータのトルクとに基づいてねじれ振動減衰器の減衰特性を算出する。なお、カメラによってねじり振動減衰器のラジアル方向のたわみも撮影することができる。そのため、ねじり振動減衰器のラジアル方向のたわみが正常の範囲であるか、異常の範囲であるかを判定することもできる。また、算出されたねじり振動減衰器の剛性、減衰特性等の結果を表示部などにより表示することができる。

発明の効果

0011

請求項1の発明によれば、カメラが軸方向から撮影することにより第1フランジと第2フランジの回転方向の位相を同時に容易にかつ確実に撮影するため、その撮影データを解析することによって第1フランジと第2フランジの静ねじれ角度を正確かつ容易に求めることができる。また、カメラにより、ねじり振動減衰器のラジアル方向のたわみも撮影することができ、したがって、このたわみが正常の範囲であるのか、異常の範囲であるのかを容易に且つ確実に判定することが可能なねじれ振動減衰器の計測装置を提供することができる。チャック機構を備えていることにより、モータの駆動によってねじり振動減衰器が捻じられたときの第1フランジと第2フランジとの静ねじれ角度を求めることができ、この静ねじれ角度とモータのトルクとからねじれ振動減衰器の剛性を容易に精度よく算出することが可能なねじり振動減衰器の計測装置を提供することができる。また、チャック機構により第1フランジと第2フランジの他方を回転不能に拘束してねじれ振動減衰器を捻じった状態から解放することにより、このときの、カメラが撮影した撮影データから第1フランジと第2フランジとの動ねじれ角度を求めることができる。そして、動ねじれ角から求められる角速度と前記モータにより付与されるトルクとに基づいてねじれ振動減衰器の減衰特性を、剛性の算出から一連の流れで容易に精度よく算出することが可能なねじり振動減衰器の計測装置を提供することができる。
請求項2の発明によれば、カメラが軸方向から撮影することにより第1フランジと第2フランジの回転方向の位相を同時に容易にかつ確実に撮影して、その撮影データを解析することによって第1フランジと第2フランジの静ねじれ角度を正確かつ容易に求めることができる。また、カメラにより、ねじり振動減衰器のラジアル方向のたわみも撮影することができることから、このたわみが正常の範囲であるのか、異常の範囲であるのかを容易に且つ確実に判定することが可能なねじり振動減衰器の計測方法を提供することができる。チャック機構を備えていることにより、モータの駆動によってねじり振動減衰器が捻じられたときの第1フランジと第2フランジとの静ねじれ角度を求めることができ、この静ねじれ角度とモータのトルクとからねじれ振動減衰器の剛性を容易に精度よく算出することが可能なねじり振動減衰器の計測方法を提供することができる。また、チャック機構により第1フランジと第2フランジの他方を回転不能に拘束してねじれ振動減衰器を捻じった状態から解放することにより、このときの、カメラが撮影した撮影データから第1フランジと第2フランジとの動ねじれ角度を求めることができる。そして、動ねじれ角から求められる角速度と前記モータにより付与されるトルクとに基づいてねじれ振動減衰器の減衰特性を、剛性の算出から一連の流れで容易に精度よく算出することが可能なねじり振動減衰器の計測方法を提供することができる。

図面の簡単な説明

0012

本発明のねじり減衰器の計測装置を説明するために示した概念図である。
本発明のカメラにより第1フランジと第2フランジを軸方向から撮影する撮影データを説明するために示した概念図である。
本発明の計測装置を用いてねじり振動減衰器の剛性と減衰特性を計測するための手順を説明するために示したフローチャートである。

実施例

0013

最初に、本発明のねじり減衰器の計測装置の実施の一形態を、図1および図2に基づいて詳細に説明する。
本発明のねじり減衰器の計測装置は、概略、回転駆動動力源と被回転部材との間に介装されてねじり弾性的に回転駆動動力源と被回転部材とを結合するねじり振動減衰器Dの剛性および減衰特性を計測するためのものであって、ねじり振動減衰器Dの両端を保持する第1フランジ1および第2フランジ2と、第1フランジ1を軸周りに回転駆動するモータ3と、第2フランジ2を回転不能に拘束し解放するチャック機構4と、第1フランジ1と第2フランジ2を軸F方向から撮影するカメラ5と、ねじれ振動減衰器Dの剛性kと減衰特性Cとを求める演算部(後述する)とを備えている。そして、第1フランジ1と第2フランジ2は、それぞれの回転方向の位相をカメラ5が軸F方向から撮影し得るように構成されている。また、演算部は、チャック機構4によって第2フランジ2を回転不能に拘束した状態で、モータ3により第1フランジ1に回転力を付与してねじり振動減衰器Dを捻じり、カメラ5により第1フランジ1と第2フランジ2を軸F方向から撮影した画像データから第1フランジ1と第2フランジ2との静ねじれ角度θ1を求め、この静ねじれ角度θ1とモータ3により付与されるトルクTとに基づいてねじれ振動減衰器Dの剛性kを算出し、続いて、チャック機構4により第2フランジを回転不能に拘束した状態から解放したときの、カメラ5が撮影した撮影データから第1フランジ1と第2フランジ2との動ねじれ角度θ2を求め、この動ねじれ角度θ2から求められる角速度dθ2/dtとモータ3により付与されるトルクTとに基づいてねじれ振動減衰器Dの減衰特性Cを算出するものである。

0014

本発明により剛性と減衰特性とを計測するねじり振動減衰器Dは、この実施の形態の場合、ねじりばねにより構成されている。しかしながら、ねじり振動減衰器Dは、ねじりばねに限定されることはなく、他の形式のものにも本発明を適用することができる。

0015

第1フランジ1と第2フランジ2は、ともに円盤状に成形されており、ねじり振動減衰器Dの両端をそれぞれ保持することができるよう構成されている。この実施の形態では、両フランジ1、2の径の大きさの関係は、第2フランジ2が第1フランジ1と比較して小径に、逆に表現すれば、第1フランジ1が第2フランジ2と比較して大径に成形されている。これにより、カメラ5が軸F方向から撮影したときに、第1フランジ1と第2フランジ2の回転方向の位相をそれぞれ撮影することができるよう、第1フランジ1と第2フランジ2が構成されている。しかしながら、本発明は、この実施の形態に限定されることはなく、第1フランジ1と第2フランジ2を透明な部材により構成し、また、第1フランジ1と第2フランジ2の少なくとも一方に径方向に突出するマークを設けることもできる。第1フランジ1には、モータ3の回転駆動軸30が結合されている。モータ3は、制御・計測部6(詳細については後述する)の制御によって、任意の角度θ、任意のトルクTで制御可能に第1フランジ1に軸周りの回転力を付与し変位させることが可能な電動モータにより構成されている。チャック機構4は、第2フランジ2に対して拘束と解放とを制御可能に行うチャック40と、このチャック40を作動させるためのアクチュエータ41とを備えている。

0016

カメラ5は、モータ3によって回転力を付与される第1フランジ1および第2フランジ2の回転軸F方向の延長線上であって、第2フランジ2の第1フランジ1と反対側に配設されている。第1フランジ1と第2フランジ2が上述したように径方向に異なる大きさで成形されていることにより、カメラ5は第1フランジ1と第2フランジ2の回転方向の位相を同時に重ねて撮影することができ、また、ねじり振動減衰器Dのラジアル方向へのたわみを撮影することができる。図2に示すように、第1フランジ1と第2フランジ2のカメラ5に撮影される側の面には、それぞれ軸周りの回転方向の位相を示すためのマークM1、M2がそれぞれ設けられている。そのため、第1フランジ1と第2フランジ2の回転方向の位相をカメラ5が鮮明に撮影することができる。カメラ5は、後述するように、モータ3により第1フランジ1に対して回転駆動力を付与してチャック機構4により第2フランジ2を拘束した状態から解放したときに、第1フランジ1と第2フランジ2に設けられたマークM1、M2の回転軸F周り回転移動を捉えることが可能な高速度カメラが採用されている。

0017

演算部は、制御・計測部6と、計算・解析部7とを含んでいる。制御・計測部6は、モータ3とチャック機構4の動作を制御するとともに、モータ3の電流値を計測するものである。計算・解析部7は、チャック機構4により第2フランジ2を回転不能に拘束した状態で、モータ3により第1フランジ1に回転力を付与したときの、制御・計測部6が計測したモータ3の電流値からトルクTを計算し、且つ、カメラ5が撮影した撮影データから第1フランジ1と第2フランジ2との静ねじれ角度θ1を解析して、トルクTと静ねじれ角度θ1とからねじり振動減衰器Dの剛性kを算出し、また、モータ3により第1フランジ1に回転力を付与した状態でチャック機構4により第2フランジ2を回転不能に拘束した状態から解放したときの、カメラ5が撮影した撮影データから第1フランジ1と第2フランジ2との動ねじれ角度θ2を解析し、この動ねじれ角度θ2を時間微分して、ねじり振動減衰器Dの減衰特性Cを算出するものである。

0018

制御・計測部6は、設定・操作部8から入力された制御指令にしたがって、チャック機構4のアクチュエータ41に第2フランジ2対する拘束または解放の指令を出力する。また、制御・計測部6は、設定・操作部8から入力された制御指令と、後述する計算・解析部7から出力されたフィードバック情報とにしたがって、モータ3に角度制御等の制御指令(この指令の内容については後述する)を出力する。さらに、制御・計測部6は、モータ3の電流値を読み取って、計算・解析部7に出力する。

0019

計算・解析部7は、カメラ5が撮影した撮影データを受け取って解析し、第1フランジ1と第2フランジ2の軸周りの回転方向の位相の差から両フランジの実際の相対的な静ねじれ角度θを求める。この実際のねじれ角度θは、制御・計測部6にフィードバック情報として出力される。制御・計測部6は、実際のねじれ角度θ(図2)を受け取って、設定・操作部8から入力された設定されたねじれ角度と一致させるようモータ3の出力を制御する。その結果、後述するようにカメラ5から出力された撮影データに基づいて解析される実際のねじれ角度θは、設定・操作部8から入力された所定の静ねじれ角度θ1と一致することとなる。また、計算・解析部7は、制御・計測部6から出力されたモータ3の電流値を受け取ってトルクTを算出する。ここで、チャック機構4により第2フランジ2を回転不能に拘束した状態で、モータ3により第1フランジ1に回転力を付与したときに、カメラ5から出力された撮影データを解析して得られた第1フランジ1と第2フランジ2とのねじれ角度θは、静ねじれ角度θ1となる。計算・解析部7は、静ねじれ角度θ1とトルクTから、ねじり振動減衰器Dの剛性kを算出する。

0020

また、計算・解析部7は、モータ3により第1フランジ1に回転力を付与した状態で、チャック機構4により第2フランジ2を回転不能に拘束した状態から解放したときに、カメラ5から出力された撮影データを解析して、第1フランジ1と第2フランジ2との動ねじれ角度θ2を算出する。そして、計算・解析部7は、この動ねじれ角度θ2を時間微分することで角速度dθ2/dtを算出し、この角速度dθ2/dtと先に算出されたトルクTとからねじり振動減衰器Dの減衰特性Cを算出する。

0021

さらに、計算・解析部7は、ねじり振動減衰器Dのラジアル方向のたわみの正常な範囲、または、異常の範囲が記憶されており、カメラ5が撮影した撮影データから、ねじり振動減衰器Dのラジアル方向のたわみを算出して、そのたわみ量が正常の範囲内であるか異常であるかを判定する。

0022

計算・解析部7により解析されあるいは算出された剛性kや減衰特性Cなどの各データは、表示部9に出力され、表示される。なお、本発明は、この実施の形態に限定されることはなく、表示部9の代わりにたとえば各データをプリントアウトする印字部などに替えることもできる。

0023

次に、本発明のねじり振動減衰器Dの計測方法の実施の一形態を、上述したように図1図2に示した実施の形態に基づいて説明した計測装置を用いる場合により、かかる装置の作動とともに、図3に基づいて説明する。
ねじり振動減衰器Dの計測方法は、概略、上述したように構成された計測装置を用いて、回転駆動動力源と被回転部材との間に介装されてねじり弾性的に回転駆動動力源と被回転部材とを結合するねじり振動減衰器Dを計測するためのものであって、ねじり振動減衰器Dの両端部を第1フランジ1と第2フランジ2とにそれぞれ保持させ、チャック機構4により第2フランジ2の軸周りの回転を拘束した状態で、モータ3により第1フランジ1を軸周りに所定角度θ1だけ回転させるよう回転力を付与してねじり振動減衰器Dを捻じり、カメラ5により第1フランジ1と第2フランジ2を軸F方向から撮影した画像データから第1フランジ1と第2フランジ2との静ねじれ角度θ1を求め、この静ねじれ角度θ1とモータ3のトルクTとに基づいてねじれ振動減衰器Dの剛性kを算出し、続いて、チャック機構4により第2フランジ2を回転不能に拘束した状態から解放して、このときのカメラ5が撮影した撮影データから第1フランジ1と第2フランジ2との動ねじれ角度θ2を求め、この動ねじれ角θ2から求められる角速度dθ2/dtとモータ3のトルクTとに基づいてねじれ振動減衰器Dの減衰特性Cを算出するものである。

0024

ねじり振動減衰器Dの剛性kおよび減衰特性Cを計測するに際して、図1に示したように計測装置を上述したように構成し、ねじり振動減衰器Dの両端部を第1フランジ1と第2フランジ2に保持させる。また、設定・操作部8から、第1フランジ1と第2フランジ2の軸周りの設定されたねじれ角度を入力する。さらに、制御・計測部6は、チャック40が第2フランジ2を拘束させるための制御指令をチャック機構4のアクチュエータ41に出力している。したがって、第2フランジ2は、チャック40により回転不能に拘束された状態となっている(図3のS1)。

0025

この状態で、設定・操作部8から制御・計測部6に制御指令を出力してモータ3により回転力を付与する。このとき、カメラ5は、第1フランジ1と第2フランジ2の軸F方向から撮影しており、その撮影データを計算・解析部7に出力する。計算・解析部7は、撮影データを解析し、第1フランジ1と第2フランジ2の軸周りの回転方向の位相の差から両フランジの実際の相対的な静ねじれ角度θを求め、制御・計測部6にフィードバック情報として出力する。そして、制御・計測部6は、設定・操作部8から入力され設定されたねじれ角度θ1と一致させるようモータ3の出力を制御し、第1フランジ1と第2フランジ2の回転方向の位相の差が設定されたねじれ角度θ1の状態でモータ3をロックして第1フランジ1の回転方向の位相を保持する。したがって、ねじれ振動減衰器Dにトルクが加えられた状態で、モータ3がロックされた第1フランジとチャック機構4により拘束された第2フランジは停止している。このときの状態は、カメラ5により軸F方向から撮影されている(図3のS3の「画像を撮影))。そのため、カメラ5は、軸F方向に近い小径の第2フランジ2と、軸F方向に遠い大径の第1フランジ1とが重なり、且つ、それぞれに設けられたマークM1、M2が異なる回転位相に位置する状態を撮影することとなる。したがって、カメラ5は、第1フランジ1と第2フランジ2の相対的な位相の相違を鮮明に撮影することができる。また、カメラ5は、ねじり振動減衰器Dのラジアル方向のたわみも撮影することができる。カメラ5が撮影した撮影データは、計算・解析部7に出力される。

0026

またこのとき、制御・計測部6は、設定・操作部8から入力された制御指令により第1フランジ1と第2フランジ2の位相を所定の静ねじれ角度θ1となるように制御したときのモータ3の電流値を計測し(図3のS3の「電流計測))、計算・解析部7に出力する。

0027

計算・解析部7は、このときのカメラ5の撮影データを受け取って解析し、第1フランジ1と第2フランジ2の相対的な静ねじれ角度θ1を求める。第1フランジ1と第2フランジとが停止した状態で相対的な回転方向の位相の差により形成される角度を静ねじれ角θ1という。そして、この実施の形態における静ねじれ角度θ1は、設定・操作部8から入力されたねじれ角度と一致している。

0028

また、計算・解析部7は、制御・計測部6から出力されたモータ3の電流値よりトルクTを換算する(図3のS4)。そして、計算・解析部7は、下記の静ねじれ角θ1とトルクTとの関係式1により剛性kを算出し、その結果を表示部に表示する(図3のS5)。
k=T/θ1 ・・・関係式1

0029

上述したように、カメラ5が第2フランジ2、ねじり振動減衰器D、および第1フランジ1を軸F方向から順次撮影するため、計算・解析部7は、カメラ5から出力された撮影データに基づいて第1フランジ1と第2フランジ2との静ねじれ角度θ1を正確かつ容易に解析することができる。また、ねじり振動減衰器Dのラジアル方向のたわみが正常の範囲か異常の範囲であるかを正確かつ容易に判定することができる。そして、ラジアル方向のたわみが異常の範囲にある場合には信頼性が低いデータであるとして、このねじり振動減衰器Dの剛性kおよび減衰特性Cの計測を停止させたり、異常判定結果を表示するなどして計測作業者通知し、計測結果を除外することができる。そのため、ねじり振動減衰器Dのラジアル方向の撓みの影響を受けることがなく、その結果、計測結果に高い信頼性をおくことができる。

0030

第2フランジ2を拘束した状態でのカメラ5の撮影データとモータ3の電流値を計算・解析部7が受け取るか、または、剛性kの算出が完了すると、制御・計測部6は、モータ3をロックさせた状態を維持しつつ(つまり、ねじれ振動減衰器Dが捩じれた状態で)、アクチュエータ41を作動させてチャック40による第2フランジ2の拘束を解放させる(図3のS6)。この解放の瞬間には、ねじり振動減衰器Dに対して衝撃荷重が加わり全周波数帯で加振することとなり、ねじり振動減衰器Dが有する剛性kと減衰特性Cにより振動する。このときの状態は、カメラ5により軸F方向から撮影されており、その撮影データが計算・解析部7に出力される。また、この第2フランジ2を解放したときのモータ3の電流値は、制御・計測部6が計測し、その測定値が計算・解析部7に出力される(図3のS7)。この第2フランジ2が解放されたことによりねじれ振動減衰器Dが振動しているときの第1フランジ1と第2フランジとの間の相対的な回転方向の位相の差によりに形成される角度を動ねじれ角θ2という。

0031

この動ねじれ角度θ2は、計算・解析部7で撮影データを解析することにより求められる。そして、動ねじれ角度θ2を時間微分することにより第2フランジの角速度dθ2/dtを換算することができる。また、上述した第2フランジ2を拘束した状態と同様に、モータ3の計測された電流値からトルクTを換算することができる。そして、計算・解析部7は、下記の第2フランジ2の角速度dθ2/dtとトルクTとの関係式2により減衰特性Cを算出し(図3のS8)、その結果を表示部9に表示する(図3のS9)。
C=T/(dθ2/dt) ・・・関係式2

0032

本発明では、モータ3により第1フランジ1に回転力を付与した状態で、拘束された第2フランジ2を解放する一連の流れで、ねじり振動減衰器Dの剛性kと減衰特性Cを測定することができる。そして、拘束された第2フランジ2を解放することにより、簡易的にねじり振動減衰器Dに対して衝撃荷重を加えて全周波数帯で加振することができる。そのため、従来の技術のように、ねじり振動減衰器Dを軸F周りに回転させる速度を共振周波数に合わせる必要がなく、したがって、いくつかのパターンでそれぞれ一定速度の回転を付与する必要がないことから、剛性kと減衰特性Cの計測に際して、手間や時間などコストを低減することができる。

0033

D:減衰振動減衰器、 M1:第1フランジのマーク、 M2:第2フランジのマーク、 1:第1フランジ、 2:第2フランジ、 3:モータ、 4:チャック機構、 5:カメラ、 6:制御・計測部、 7:計算・操作部、 8:設定操作部、 9:表示部、 T:トルク、 θ1:静ねじれ角度、 k:剛性、 dθ2/dt:第2フランジ2の角速度、 C:減衰特性

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