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技術 歯磨剤用顆粒

出願人 花王株式会社
発明者 小野田恵一野中伸洋石丸和花奈松元樹
出願日 2014年11月25日 (5年11ヶ月経過) 出願番号 2014-237555
公開日 2015年7月2日 (5年4ヶ月経過) 公開番号 2015-120686
状態 特許登録済
技術分野 化粧料
主要キーワード ドラム角度 内側域 ゼオライト顆粒 各質量比 外側羽根 内側羽根 外側域 水不溶性粉末
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題

優れた湿式崩壊強度を有し、且つ優れた保存安定性を有する歯磨剤用顆粒等を提供する。

解決手段

酸化亜鉛珪酸カルシウム酸化マグネシウム、及び水酸化カルシウムから選ばれる1種以上の無機粉末(A)、前記無機粉末(A)を除く水不溶性粉末材料(B)、並びに珪酸ナトリウム及び珪酸カリウムの1種以上の珪酸塩(C)を含有する、歯磨剤用顆粒等。

概要

背景

近年、虫歯歯周病の原因となる歯垢を効率よく除去し、触知できるような顆粒を配合した歯磨剤が知られている。これらの顆粒は、歯の表面のエナメル質歯肉等に傷を与えないようするために、実質的に球状凝集粒子とされ、薬剤酵素剤研磨剤等の機能性材料を含有させたものや、その視覚的効果を狙ったものがある。

例えば、特許文献1には、ゼオライト水溶性結合剤である珪酸ナトリウム結着させ、噴霧乾燥法により、一定の大きさと強度とした歯磨剤用顆粒が開示されている。
特許文献2には、平均粒径が150〜800μmで平均崩壊強度が15〜100g/個の顆粒ゼオライトと、改質ミント油等とを含有する歯磨組成物が開示されており、顆粒ゼオライトとして、無水ケイ酸酸化チタンを含有し、焼結により顆粒状に調製されたものが開示されている。

概要

優れた湿式崩壊強度を有し、且つ優れた保存安定性を有する歯磨剤用顆粒等を提供する。酸化亜鉛珪酸カルシウム酸化マグネシウム、及び水酸化カルシウムから選ばれる1種以上の無機粉末(A)、前記無機粉末(A)を除く水不溶性粉末材料(B)、並びに珪酸ナトリウム及び珪酸カリウムの1種以上の珪酸塩(C)を含有する、歯磨剤用顆粒等。なし

目的

本発明によれば、優れた湿式崩壊強度及び保存安定性を有する歯磨剤用顆粒、当該歯磨剤用顆粒の製造方法、及び当該歯磨剤用顆粒を含む歯磨剤を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

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請求項1

酸化亜鉛珪酸カルシウム酸化マグネシウム、及び水酸化カルシウムから選ばれる1種以上の無機粉末(A)、前記無機粉末(A)を除く水不溶性粉末材料(B)、並びに珪酸ナトリウム及び珪酸カリウムの1種以上の珪酸塩(C)を含有する、歯磨剤用顆粒

請求項2

酸化亜鉛、珪酸カルシウム、酸化マグネシウム、及び水酸化カルシウムから選ばれる1種以上の無機粉末(A)、前記無機粉末(A)を除く水不溶性粉末材料(B)、並びに珪酸ナトリウム及び珪酸カリウムの1種以上の珪酸塩(C)を配合してなる、歯磨剤用顆粒。

請求項3

前記水不溶性粉末材料(B)が、軽質炭酸カルシウム重質炭酸カルシウムゼオライト、及びシリカから選ばれる1種以上である、請求項1又は2に記載の歯磨剤用顆粒。

請求項4

前記無機粉末(A)の含有量又は配合量が0.1〜7質量%である、請求項1〜3のいずれかに記載の歯磨剤用顆粒。

請求項5

前記珪酸塩(C)に対する前記無機粉末(A)の質量比[無機粉末(A)/珪酸塩(C)]が、0.01〜1である、請求項1〜4のいずれかに記載の歯磨剤用顆粒。

請求項6

前記無機粉末(A)、水不溶性粉末材料(B)及び珪酸塩(C)を、容器回転型造粒機を用いて混合し、顆粒化する歯磨剤用顆粒の製造方法であって、多流体ノズルを用いて、該無機粉末(A)と水不溶性粉末材料(B)とを含む混合物に、珪酸塩(C)の水溶液を液滴として供給する、請求項1〜5のいずれかに記載の歯磨剤用顆粒の製造方法。

請求項7

得られた顆粒を更に乾燥させる、請求項6に記載の歯磨剤用顆粒の製造方法。

請求項8

請求項1〜5のいずれかに記載の歯磨剤用顆粒、及び界面活性剤を含有する歯磨剤

技術分野

0001

本発明は、歯磨剤用顆粒歯磨剤及び歯磨剤用顆粒の製造方法に関する。

背景技術

0002

近年、虫歯歯周病の原因となる歯垢を効率よく除去し、触知できるような顆粒を配合した歯磨剤が知られている。これらの顆粒は、歯の表面のエナメル質歯肉等に傷を与えないようするために、実質的に球状凝集粒子とされ、薬剤酵素剤研磨剤等の機能性材料を含有させたものや、その視覚的効果を狙ったものがある。

0003

例えば、特許文献1には、ゼオライト水溶性結合剤である珪酸ナトリウム結着させ、噴霧乾燥法により、一定の大きさと強度とした歯磨剤用顆粒が開示されている。
特許文献2には、平均粒径が150〜800μmで平均崩壊強度が15〜100g/個の顆粒ゼオライトと、改質ミント油等とを含有する歯磨組成物が開示されており、顆粒ゼオライトとして、無水ケイ酸酸化チタンを含有し、焼結により顆粒状に調製されたものが開示されている。

先行技術

0004

特開2013−147431号公報
特開2008−266251号公報

発明が解決しようとする課題

0005

従来、顆粒の結合剤としては、各種の水溶性結合剤や水不溶性結合剤が使われてきた。しかし、水溶性結合剤を用いて調製された顆粒は、乾燥状態で使用する場合には支障がないが、水分が多量に存在する歯磨剤では強度が低下し、歯磨剤製造時の混合過程で顆粒が崩壊したり、顆粒が軟化するため、口腔内では触知しづらく、顆粒の存在感が十分ではなかった。
一方、特許文献1のように、珪酸ナトリウムを結合剤としたゼオライト顆粒が記載されているが、保存安定性については十分とは言えない。
特許文献2のように、焼結法により顆粒ゼオライトを製造する場合は、顆粒の崩壊強度の調整が困難である。

課題を解決するための手段

0006

本発明者らは、酸化亜鉛珪酸カルシウム酸化マグネシウム、及び水酸化カルシウムから選ばれる1種以上の無機粉末(A)、前記無機粉末(A)を除く水不溶性粉末材料(B)、並びに珪酸ナトリウム及び珪酸カリウムの1種以上の珪酸塩(C)を含有する、歯磨剤用顆粒が、優れた湿式崩壊強度と保存安定性を有することを見出した。
すなわち、本発明は、次の〔1〕〜〔4〕を提供する。

0007

〔1〕酸化亜鉛、珪酸カルシウム、酸化マグネシウム、及び水酸化カルシウムから選ばれる1種以上の無機粉末(A)、前記無機粉末(A)を除く水不溶性粉末材料(B)、並びに珪酸ナトリウム及び珪酸カリウムの1種以上の珪酸塩(C)を含有する、歯磨剤用顆粒。
〔2〕酸化亜鉛、珪酸カルシウム、酸化マグネシウム、及び水酸化カルシウムから選ばれる1種以上の無機粉末(A)、前記無機粉末(A)を除く水不溶性粉末材料(B)、並びに珪酸ナトリウム及び珪酸カリウムの1種以上の珪酸塩(C)を配合する、歯磨剤用顆粒。
〔3〕前記無機粉末(A)、水不溶性粉末材料(B)及び珪酸塩(C)を、容器回転型造粒機を用いて混合し、顆粒化する歯磨剤用顆粒の製造方法であって、多流体ノズルを用いて、該無機粉末(A)と水不溶性粉末材料(B)とを含む混合物に、珪酸塩(C)の水溶液を液滴として供給する、前記〔1〕又は〔2〕に記載の歯磨剤用顆粒の製造方法。
〔4〕前記〔1〕又は〔2〕に記載の歯磨剤用顆粒、及び界面活性剤を含有する歯磨剤。

発明の効果

0008

本発明によれば、優れた湿式崩壊強度及び保存安定性を有する歯磨剤用顆粒、当該歯磨剤用顆粒の製造方法、及び当該歯磨剤用顆粒を含む歯磨剤を提供することができる。

0009

[歯磨剤用顆粒]
本発明の歯磨剤用顆粒は、酸化亜鉛、珪酸カルシウム、酸化マグネシウム、及び水酸化カルシウムから選ばれる1種以上の無機粉末(A)、前記無機粉末(A)を除く水不溶性粉末材料(B)、並びに珪酸ナトリウム及び珪酸カリウムの1種以上の珪酸塩(C)を含有又は配合する、歯磨剤用顆粒である。
以下、本明細書では、無機粉末(A)、水不溶性粉末材料(B)及び珪酸塩(C)の必須3成分を「含有」する歯磨剤用顆粒について説明するが、当該3成分を「配合」してなる歯磨剤用顆粒については、本明細書中の「含有」は「配合」と読み替えることができる。

0010

珪酸ナトリウム及び/又は珪酸カリウムは水溶性無機結合剤であり、歯磨剤は通常水分を含有するため、水系の歯磨剤中に水溶性の珪酸ナトリウム及び/又は珪酸カリウムを添加して顆粒化しても、通常、歯磨剤中、顆粒の安定性を保持することは困難である。
しかし、本発明の歯磨剤用顆粒は、優れた湿式崩壊強度と優れた保存安定性を有し、歯磨剤中でも強度を保持することができる。
その理由は、本発明の歯磨剤用顆粒は、特定構造の無機粉末(A)を介して珪酸ナトリウム及び/又は珪酸カリウムの脱水物ネットワーク構造をとるため、顆粒が強固になったためと考えられる。
更に、酸化亜鉛、珪酸カルシウム、酸化マグネシウム、及び水酸化カルシウムからなる群から選ばれる1種以上の無機粉末が、水溶性珪酸塩のネットワーク構造の強化剤として働いているためと考えられる。
以下、本発明の歯磨剤用顆粒に用いられる各成分について順次説明する。

0011

<無機粉末(A)>
本発明で用いられる無機粉末(A)は、酸化亜鉛、珪酸カルシウム、酸化マグネシウム、及び水酸化カルシウムから選ばれる1種以上である。
酸化亜鉛、珪酸カルシウム、酸化マグネシウム、及び水酸化カルシウムから選ばれる1種以上の無機粉末(A)は、それぞれ単独で用いても混合して用いてもよい。
これらの中でも、保存安定性の向上の観点から、酸化亜鉛が好ましい。
無機粉末(A)の平均粒子径は、無機粉末(A)の種類にもよるが、保存安定性を向上させる観点から、好ましくは0.1μm以上、より好ましくは0.2μm以上、更に好ましくは0.3μm以上であり、異物感を減らす観点から、その上限は、好ましくは50μm以下、より好ましくは30μm以下、更に好ましくは25μm以下である。当該平均粒径は、実施例記載の方法により顆粒製造前の原料の平均粒径として測定することができる。

0012

<水不溶性粉末材料(B)>
本発明で用いられる水不溶性粉末材料(B)は、前述の無機粉末(A)を除く水不溶性粉末材料である。この水不溶性粉末材料(B)は、歯の研磨剤に通常用いられるものが好ましく、具体的には無機材料が好ましい。ここで、「水不溶性」とは、水100gに対する溶解量(20℃)が1g以下であることを意味する。

0013

水不溶性粉末材料(B)の具体例としては、軽質炭酸カルシウム重質炭酸カルシウム、ゼオライト、シリカ第二リン酸カルシウム第三リン酸カルシウム不溶性メタリン酸ナトリウム水酸化アルミニウムリン酸マグネシウムピロリン酸カルシウム炭酸マグネシウム、及び酸化チタン等から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。これらは単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、顆粒化した際の物性やコストの観点から、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、ゼオライト、及びシリカから選ばれる1種又は2種以上が好ましく、軽質炭酸カルシウム及び重質炭酸カルシウムから選ばれる1種又は2種がより好ましく、重質炭酸カルシウムが更に好ましい。
なお、水不溶性粉末材料は、前述した酸化亜鉛、珪酸カルシウム、酸化マグネシウム、及び水酸化カルシウムからなる群から選ばれる1種以上の無機粉末を除く。
水不溶性粉末材料(B)の平均粒径は、顆粒崩壊後の歯の汚れ除去の観点から、好ましくは0.1μm以上、より好ましくは0.5μm以上、更に好ましくは1μm以上、より更に好ましくは3μm以上であり、異物感を減らす観点から、その上限は、好ましくは20μm以下、より好ましくは10μm以下、更に好ましくは8μm以下である。
平均粒子径は、実施例記載の方法により顆粒製造前の原料の平均粒径として測定することができる。

0014

<珪酸塩(C)>
本発明で用いられる珪酸塩(C)は、珪酸ナトリウム及び珪酸カリウムの1種以上である。これら珪酸ナトリウム及び珪酸カリウムは、水溶性無機結合剤である珪酸塩である。当該珪酸塩(C)は、顆粒に優れた湿式崩壊強度及び保存安定性を付与するために用いられる。この珪酸塩(C)は、後述するように、必要に応じて顆粒を適宜乾燥することで、顆粒の湿式崩壊強度が更に向上する。水溶性無機結合剤である珪酸塩とは、水100gに対する溶解量(20℃)が30g以上の珪酸塩のことであり、当該溶解量は、好ましくは50g以上である。

0015

珪酸塩(C)は、湿式崩壊強度及び保存安定性の向上の観点から、珪酸ナトリウムを含むことが好ましい。顆粒は、珪酸塩(C)以外の珪酸塩を含んでいてもよいが、上記観点から、珪酸塩中における珪酸塩(C)の含有量は、好ましくは95質量%以上、より好ましくは99質量%以上、更に好ましくは99.5質量%以上、より更に好ましくは実質100%である。同様の観点から、珪酸塩中における珪酸ナトリウムの含有量は、好ましくは95質量%以上、より好ましくは99質量%以上、更に好ましくは99.5質量%以上、より更に好ましくは実質100%である。

0016

珪酸ナトリウムとしては、メタ珪酸ナトリウム(Na2SiO3)、オルト珪酸ナトリウム(Na4SiO4)、二珪酸ナトリウム(Na2Si2O5)、四珪酸ナトリウム(Na2Si4O9)及びそれらの水和物が挙げられる。
珪酸ナトリウムは、一般にNa2O・nSiO2・mH2Oの分子式で表される。係数n(Na2Oに対するSiO2の分子比)はモル比と呼ばれ、下記式(1)で表すことができる。
モル比=質量比(SiO2質量%/Na2O質量%)×(Na2Oの分子量/SiO2の分子量) (1)
珪酸ナトリウムとしては、通常、JIS K1408に記載の珪酸ソーダ1号、2号、3号の他、種々のモル比の水ガラスを使用することができる。
珪酸ナトリウムの物性は前記モル比によって異なるが、医薬部外品原料規格への適合性、及び得られる顆粒のpHの観点から、前記モル比は、好ましくは2.0以上、より好ましくは2.4以上、更に好ましくは2.8以上、より更に好ましくは3.0以上であり、また、好ましくは4.0以下、より好ましくは3.7以下、更に好ましくは3.5以下、より更に好ましくは3.3以下である。

0017

<成分(A)〜(C)の含有量等>
歯磨剤用顆粒中の無機粉末(A)の含有量は、保存安定性を向上させる観点から、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上である。また、コストや香味の観点から、好ましくは7質量%以下、より好ましくは5質量%以下、更に好ましくは3質量%以下、より更に好ましくは2質量%以下、より更に好ましくは1.5質量%以下である。

0018

本発明の歯磨剤用顆粒中、水不溶性粉末材料(B)の含有量は、湿式崩壊強度、保存安定性及び研磨力を高める観点から、好ましくは40質量%以上、より好ましくは50質量%以上、更に好ましくは60質量%以上、より更に好ましくは70質量%以上、より更に好ましくは80質量%以上であり、歯に対する損傷を抑制する観点から、その上限は、好ましくは97質量%以下、より好ましくは96質量%以下、更に好ましくは95質量%以下である。
歯磨剤用顆粒中の無機粉末(A)/水不溶性粉末材料(B)の質量比は、保存安定性を向上させる観点から、好ましくは0.001以上、より好ましくは0.002以上、更に好ましくは0.005以上であり、また、コストや香味の観点から、好ましくは0.1以下、より好ましくは0.06以下、更に好ましくは0.03以下、より更に好ましくは0.02以下である。

0019

本発明の歯磨剤用顆粒中、珪酸塩(C)(固形分)の含有量は、湿式崩壊強度及び保存安定性を高める観点から、好ましくは2質量%以上、より好ましくは3質量%以上、更に好ましくは4質量%以上、より更に好ましくは5質量%以上、より更に好ましくは8質量%以上であり、収率を高める観点から、好ましくは60質量%以下、より好ましくは50質量%以下、更に好ましくは40質量%以下、より更に好ましくは30質量%以下、より更に好ましくは20質量%以下、より更に好ましくは15質量%以下である。

0020

水不溶性粉末材料(B)を顆粒化し、湿式崩壊強度及び保存安定性を高める観点から、水不溶性粉末材料(B)に対する珪酸塩(C)(固形分)の質量比(珪酸塩(C)(固形分)/水不溶性粉末材料(B))は、好ましくは2/98以上、より好ましくは3/97以上、更に好ましくは4/96以上、より更に好ましくは5/95以上、より更に好ましくは7/93以上であり、であり、粗大粒子を減少させて、歯垢除去効果を高める観点及び収率を向上させる観点から、該質量比は、好ましくは60/40以下、より好ましくは50/50以下、更に好ましくは40/60以下、より更に好ましくは30/70以下、より更により好ましくは20/80以下、より更に好ましくは15/85以下である。

0021

珪酸塩(C)(固形分)に対する無機粉末(A)の質量比(無機粉末(A)/珪酸塩(C)(固形分))は、保存安定性を高める観点から、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.02以上、更に好ましくは0.05以上であり、より更に好ましくは0.06以上であり、より更に好ましくは0.08以上であり、コストや香味の観点から、好ましくは1以下、より好ましくは0.5以下、更に好ましくは0.3以下、より更に好ましくは0.2以下、更により好ましくは0.15以下である。

0022

また、珪酸塩(C)のネットワーク構造を強化して保存安定性を向上させる観点から、無機粉末(A)、水不溶性粉末材料(B)及び珪酸塩(C)の合計量中における、無機粉末(A)の含有量は、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上、更に好ましくは0.3質量%以上、より更に好ましくは0.4質量%以上、より更に好ましくは0.5質量%以上であり、であり、コストや香味の観点から、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、更に好ましくは4質量%以下、より更に好ましくは3質量%以下、より更により好ましくは2質量%以下、より更に好ましくは1.5質量%以下である。

0023

また、湿式崩壊強度及び保存安定性を向上させる観点から、顆粒(固形分)中における、無機粉末(A)、水不溶性粉末材料(B)及び珪酸塩(C)の合計量は、好ましくは60質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは90質量%以上、より更に好ましくは95質量%以上、より更に好ましくは99質量%以上、より好ましくは100質量%である。

0024

本発明において、歯磨剤用顆粒中の各成分の含有量や質量比は、顆粒製造時の配合量から求めた計算値を用いることができる。また、珪酸塩量は、実施例記載の方法により求めた固形分量である。

0025

<他の配合成分>
本発明の目的を損なわない範囲内で、必要に応じて、無機粉末(A)、水不溶性粉末材料(B)(研磨剤)、及び珪酸塩(C)(結合剤)以外に、前記無機粉末(A)以外の水不溶性無機結合剤水不溶性有機結合剤有機繊維薬用成分着色剤等を配合することができる。

0026

任意成分の含有量は、崩壊感触の観点から、水不溶性粉末材料及び珪酸塩の固形分の合計量100質量部に対して0〜3質量部が好ましく、0〜2質量部がより好ましく、0〜1質量%が更に好ましい。

0027

水不溶性有機結合剤として使用できる油脂としては、ワックスパラフィンステアリン酸ステアリン酸マグネシウムステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸、及びそれらの塩等が挙げられる。
水不溶性有機結合剤として使用できる高分子樹脂としては、(i)キサンタンガムデキストリンゼラチン等の多糖類、及びそれらの誘導体、(ii)ゴム系ラテックス等、(iii)アクリル酸アクリル酸エステルメタクリル酸メタクリル酸エステルヒドロキシメタクリル酸エステル、スチレン酢酸ビニルビニルピロリドンマレイン酸エステルメチルビニルエーテルα−オレフィン等の単独重合体、及びそれらの共重合体等が挙げられる。
また、有機繊維としては、例えばセルロースヘミセルロースリグニンキチン等が挙げられ、これらの中では、顆粒の歯垢除去性の点からセルロースが特に好ましい。

0029

着色剤としては、群青等が挙げられ、これらの着色剤を添加することにより審美的効果を付加することができる。
上記の他の配合成分は、単独で又は2種以上を組み合せて使用することができる。

0030

<歯磨剤用顆粒の特性>
本発明の歯磨剤用顆粒の実施例記載の方法による湿式崩壊強度は、歯磨剤に配合して使用したとき、口の中での顆粒を触知できるようにする観点及び歯垢除去効果の向上の観点から、好ましくは30%以上、より好ましくは40%以上、更に好ましくは50%以上、より更に好ましくは60%以上であり、また異物感をほとんど感じさせない観点から、好ましくは90%以下、より好ましくは80%以下である。
また、保存安定性試験後の好ましい湿式崩壊強度は、上記と同じである。
湿式崩壊強度は、珪酸塩(C)(固形分)の含有量を増加させたり、無機粉末(A)の含有量を調整したり、顆粒中の水分量を減らしたり、水不溶性粉末材料(B)の種類を適宜選択することにより、高めることができる。
なお、湿式崩壊強度は、実施例に記載の方法で測定することができる。

0031

本発明の歯磨剤用顆粒の平均粒径は、十分な研磨力を付与する観点から、好ましくは50μm以上、より好ましくは100μm以上、更に好ましくは150μm以上であり、また、口腔中での異物感を抑制する観点から、好ましくは500μm以下、より好ましくは350μm以下、更に好ましくは250μm以下、より更に好ましくは200μm以下である。
なお、平均粒径は、実施例に記載の方法で測定することができる。
本発明の歯磨剤用顆粒の直径0.1〜1μmの細孔の容積は、湿式崩壊強度を高める観点から、好ましくは0.1cc/g以上、より好ましくは0.2cc/g以上、更に好ましくは0.3cc/g以上であり、同様の観点から、好ましくは0.7cc/g以下、より好ましくは0.6cc/g以下、更に好ましくは0.5cc/g以下である。直径0.1〜1μmの細孔の容積は、容器回転型造粒機への液滴径を小さくしたり、容器回転型造粒機のフルード数を小さくすることにより高めることができる。

0032

上記したような平均粒径、崩壊強度等を有する顆粒は、珪酸塩(C)(珪酸ナトリウム及び/又は珪酸カリウム)の種類、配合量、及び製造条件を適宜変化させることによって製造することができる。

0033

本発明の歯磨剤用顆粒は、後述の製造方法で得られるものが好ましい。
他の製造方法としては、例えば、前記珪酸塩と水不溶性粉末材料と油剤とを転動造粒噴霧乾燥で造粒させた後に、油剤を溶剤に抽出し除去する等の方法で顆粒が得られる。
本発明の歯磨剤用顆粒においては、珪酸塩水溶液の脱水物が水不溶性粉末材料の結合剤として働き、造粒された顆粒であるが、該脱水物は部分縮合していると考えられる。

0034

[歯磨剤用顆粒の製造方法]
本発明の製造方法は、例えば以下の製造方法1又は製造方法2が挙げられる。
<製造方法1>
前記無機粉末(A)、前記無機粉末(A)を除く水不溶性粉末材料(B)及び珪酸塩(C)を、容器回転型造粒機を用いて混合し、顆粒化する歯磨剤用顆粒の製造方法であって、多流体ノズルを用いて、該無機粉末(A)と水不溶性粉末材料(B)とを含む混合物に、珪酸塩(C)の水溶液を液滴として供給する製造方法である。
一般に、容器回転型造粒機を用いた造粒方法によれば、粉体を均一に流動せしめることが可能であり、更に、回転による粒子の持ち上げ及び自重による滑り・落下を伴う混合機構により、粉体に加えられるせん断力が抑制される。そのため、容器回転型造粒機を用いた造粒方法は非圧密な造粒方法ということができる。
ここで、珪酸塩は水溶性無機結合剤であり、歯磨剤は通常水分を含有するため、水系の歯磨剤中に水溶性の珪酸塩を添加して顆粒化しても、通常、歯磨剤中、顆粒の安定性を保持することは困難である。
しかし、本発明で得られる歯磨剤用顆粒は、優れた湿式崩壊強度を有する。これは本発明の歯磨剤用顆粒は、非圧密な製造方法で得られた造粒物であり、多孔質なため、顆粒内部に存在する珪酸塩の水溶液が乾燥し易く、顆粒内部で、珪酸塩の脱水物が、ネットワーク構造をとることで、顆粒が強固になったためと考えられる。
また、本発明において、前記無機粉末(A)と水不溶性粉末材料(B)とを予備混合した後に、多流体ノズルを用いて、予備混合物に、珪酸塩(C)を水溶液の液滴として供給することが、無機粉末(A)が均一に分散されるため、保存安定性の観点から、好ましい。

0035

歯磨剤用顆粒の原料である無機粉末(A)の平均粒径及び歯磨剤用顆粒の原料である水不溶性粉末材料(B)の平均粒径の好ましい範囲は、前述のとおりである。
本発明の製造方法では、無機粉末(A)、水不溶性粉末材料(B)、及び珪酸塩(C)は、前記本発明の歯磨き用顆粒中の含有量又は配合量、並びに、無機粉末(A)/水不溶性粉末材料(B)、無機粉末(A)/珪酸塩(C)、珪酸塩(C)/水不溶性粉末材料(B)の前記各質量比となるように、添加することが好ましく、好ましい範囲も同じである。

0036

<容器回転型造粒機>
本発明においては、顆粒製造時に、顆粒に強い剪断を与えて圧密することのないようにするために、容器回転型造粒機を用いることが好ましい。
容器回転型造粒機としては、ドラム型造粒機及びパン造粒機が好ましい。ドラム型造粒機としては、ドラム状の円筒が回転して処理を行うものであれば特に限定されない。水平又はわずかに傾斜させたドラム型造粒機も使用可能である。これらの装置は、バッチ式連続式いずれの方式でもよい。
なお、無機粉末(A)と水不溶性粉末材料(B)を含む粉体(混合物)と容器回転型造粒機の内壁との間の壁面摩擦係数が小さく、粉体に十分な上昇運動力を加えることが困難な場合は、容器内壁に混合を補助するための複数個邪魔板バッフル)を設けることが好ましい。邪魔板を設けることにより、粉体に上昇運動を付与することが可能となり、粉末混合性及び固液混合性が向上する。

0037

容器回転型造粒機の運転条件としては、造粒機内の無機粉末(A)と水不溶性粉末材料(B)を含む粉体をできるだけ均一に流動させ、撹拌できる条件であれば特に制限されない。良好な崩壊強度等を有する顆粒を得る観点から、下記式(1)で定義されるフルード数を0.005以上とすることが好ましく、0.01以上とすることがより好ましく、0.05以上とすることが更に好ましく、非圧密の顆粒を得る観点から、その上限は、1.0以下とすることが好ましく、0.6以下とすることがより好ましく、0.4以下とすることが更に好ましい。

0038

予備混合においても、好ましいフルード数は同じである。予備混合の際の運転時間としては、好ましくは5分以上、より好ましくは7分以上、更に好ましくは10分以上であり、また、好ましくは90分以下、より好ましくは60分以下である。
フルード数:Fr=V2/(R×g) (1)
V:周速[m/s]
R:回転中心から回転物円周までの半径[m]
g:重力加速度[m/s2]
なお、本体胴部の回転によって顆粒化が進行するドラム型造粒機又はパン型造粒機においては、V及びRは本体胴部の値を用い、主翼解砕翼を備えた横型又は竪型造粒機においては、V及びRは主軸の値を用い、解砕翼を備えたパン型造粒機においては、V及びRは解砕翼の値を用いることとする。

0039

<多流体ノズル>
本発明においては、珪酸塩(C)の水溶液を多流体ノズルを用いて供給する。多流体ノズルを用いることにより、その液滴を微細化して分散させることができる。
多流体ノズルとは、液体微粒化用気体エアー窒素等)を独立の流路を通してノズル先端部近傍まで流通させて混合・微粒化するノズルであり、二流体ノズル三流体ノズル四流体ノズル等を挙げることができる。また、珪酸塩(C)水溶液と微粒化用気体の混合部は、ノズル先端部内で混合する内部混合型、又はノズル先端部外で混合する外部混合型のいずれであってもよい。
このような多流体ノズルとしては、スプレーイングステムスジャパン株式会社製、株式会社共立合金製作所製、株式会社いけうち製等の内部混合型二流体ノズル、スプレーイングシステムスジャパン株式会社製、株式会社共立合金製作所製、株式会社アトマックス製等の外部混合型二流体ノズル、電機株式会社製の外部混合型四流体ノズル等が挙げられる。

0040

また、珪酸塩(C)の水溶液の液滴径は、珪酸塩(C)の水溶液の流量と微粒化用気体の流量のバランスを調整することにより、所望の範囲に調整することができる。すなわち、液滴径を小さくする場合は、一定流量の珪酸塩(C)水溶液に対して、微粒化用気体の流量を増加させればよく、また、一定流量の微粒化気体に対して、珪酸塩(C)水溶液の流量を低下させればよい。
例えば、二流体ノズルを用いる場合、微粒化用気体の流量の調整は、微粒化用気体の噴霧圧の調整により行うのが容易である。微粒化用気体噴霧圧としては、液分散の観点から好ましくは0.05MPa以上、より好ましくは0.1MPa以上、更に好ましくは0.15MPa以上、設備負荷の観点から好ましくは1.0MPa以下、より好ましくは0.5MPa以下、更に好ましくは0.3MPa以下である。また、珪酸塩(C)水溶液の噴霧圧としては特に制限はないが、設備負荷の観点から、例えば1.0MPa以下が好ましい。

0041

珪酸塩(C)水溶液の液滴径の違いが、得られる顆粒の収率や粗粒率に与える影響を検討した結果、湿式崩壊強度を高めると共に、歯磨剤用顆粒として好適な粒度の顆粒を収率よく得る観点から、珪酸塩(C)水溶液の液滴径の平均粒径は、好ましくは210μm以下、より好ましくは150μm以下、更に好ましくは100μm以下であり、より更に好ましくは80μm以下であり、生産性の観点から、好ましくは1μm以上、より好ましくは5μm以上、更に好ましくは10μm以上、より更に好ましくは20μm以上、より更に好ましくは50μm以上である。

0042

滴径を小さくするほど珪酸塩(C)水溶液の流量が低下し生産性が低下するが、例えば多流体ノズルを複数個使用しノズル一本当たりの流量を低下させることで、液滴の微細化を維持しつつ添加速度を上げることができる。多流体ノズルは1本以上であればよいが、2〜20本用いることもできる。
なお、当該珪酸塩(C)水溶液の液滴径の平均粒径は体積基準で算出されるものであり、例えば、レーザー回折式粒度分布測定装置マルバーン社製スプレーテック)を用いて測定される値である。具体的には、実施例に記載の方法で測定することができる。

0043

液滴として供給する珪酸塩(C)水溶液中の珪酸塩(C)(固形分)は、水溶性無機結合剤として無機粉末(A)と水不溶性粉末材料(B)を含む粉体を顆粒化させる観点から、好ましくは10質量%以上、より好ましくは20質量%以上、更に好ましくは30質量%以上、より更に好ましくは35質量%以上であり、ハンドリング性及び液滴として噴霧し、粗大粒子を抑制する観点及び顆粒の湿式崩壊強度を高める観点から、好ましくは65質量%以下、より好ましくは60質量%以下、更に好ましくは58質量%以下である。
なお、珪酸塩(C)水溶液中の珪酸塩(C)(固形分)は、実施例記載の方法により求めることができる。
また、珪酸塩(C)水溶液には、本発明を阻害しない限り、ポリマー無機粒子等を含有させることもできるし、また、炭素数1〜3の低級アルコール等を含有させることもできる。

0044

珪酸塩(C)の水溶液を多流体ノズルを用いて供給する際の珪酸塩(C)の水溶液の温度は、噴霧の安定性の観点から、好ましくは5℃以上、より好ましくは10℃以上であり、また、好ましくは50℃以下、より好ましくは30℃以下である。
珪酸塩(C)の水溶液の添加速度は、粗大粒子の形成を抑制し、優れた湿式崩壊強度を付与する観点から、当該水不溶性粉体材料(B)100質量部に対して好ましくは35質量部/分以下、より好ましくは20質量部/分以下、更に好ましくは10質量部/分以下、より更に好ましくは3質量部/分以下であり、その下限は好ましくは0.2質量部/分以上、より好ましくは0.5質量部/分以上、より好ましくは1質量部/分以上、更に好ましくは1.5質量部/分以上である。上記の範囲は、JIS K1408に記載の珪酸ソーダ1号、2号又は3号を用いる場合に好適である。

0045

<製造方法2>
前記無機粉末(A)、前記無機粉末(A)を除く水不溶性粉末材料(B)及び珪酸塩(C)を、撹拌翼を有する撹拌造粒機を用い撹拌混合し、顆粒を得る製造方法である。
本発明において、前記無機粉末(A)と水不溶性粉末材料(B)とを予備混合した後に、短管ノズル等を用いて、予備混合物に、珪酸塩(C)を水溶液の液滴として供給することが、無機粉末(A)が均一に分散されるため、保存安定性の観点から、好ましい。

0046

歯磨剤用顆粒の原料である無機粉末(A)の平均粒径及び歯磨剤用顆粒の原料である水不溶性粉末材料(B)の平均粒径の好ましい範囲は、前述のとおりである。
本発明の製造方法では、無機粉末(A)、水不溶性粉末材料(B)、及び珪酸塩(C)は、前記本発明の歯磨剤用顆粒中の含有量又は配合量、並びに、無機粉末(A)/水不溶性粉末材料(B)、無機粉末(A)/珪酸塩(C)、珪酸塩(C)/水不溶性粉末材料(B)の前記各質量比となるように、添加することが好ましく、好ましい範囲も同じである。

0047

本発明に好ましく用いられる撹拌翼を有する撹拌造粒機としては、駆動手段で回転駆動される回転軸の先端部を撹拌槽の壁面を貫通させて撹拌槽内に突出させ、この回転軸の突出先端部に撹拌翼を取り付けて構成した撹拌造粒機が好ましく挙げられる。撹拌造粒機としては、バッチ式、連続式のいずれも使用することができる。
バッチ式造粒機の市販機としては、ヘンシェルミキサー(日本コークス工業株式会社製)、ハイスピードミキサー(株式会社アーステクニカ製)、バーチカルグラニュレーター(株式会社パウレック製)、レディミキサー技研株式会社製)、プロシェアミキサー(太平洋機工株式会社製)等が挙げられる。これらの中でも、撹拌翼(主翼)の他に解砕翼(チョッパー翼)を有する撹拌造粒機がより好適である。

0048

解砕翼を有する撹拌造粒機としては、例えば、次の(i)〜(iii)が挙げられる。
(i)略円筒形撹拌槽の底壁から回転軸を撹拌槽内に突出させ、回転軸の先端部に撹拌翼を取り付けるとともに、撹拌槽の下半部周壁からチョッパー軸を水平方向に突出させ、チョッパー軸の先端部にチョッパー羽根を取り付けた機械撹拌造粒機。
(ii)撹拌翼の中心取付部を外した下半部周壁間で両端支え状態でチョッパー軸を支持し、撹拌槽の内側域においてチョッパー軸に内側羽根を固定し、チョッパー軸の片方側にチョッパー軸を回転させる駆動手段を設けた機械撹拌造粒機。
(iii)撹拌槽の下半部周壁から撹拌槽の中心に向けて撹拌槽の外側域へ突出した短軸チョッパー軸によって回転駆動される外側羽根と、撹拌槽の下半部周壁から撹拌槽の中心に向けて撹拌槽の内側域まで突出した長軸チョッパー軸によって回転駆動される内側羽根とを設けた機械撹拌造粒機。
前記(i)〜(iii)の機械撹拌造粒機の撹拌翼には、回転翼の回転により水不溶性粉末材料を跳ね上げるように傾けた跳ね上げ面を設けることが好ましい。

0049

上記の解砕翼を有する撹拌造粒機の中でも、レディゲミキサー(松坂技研株式会社製、特徴的なスキショベルを用いる造粒機、チョッパー翼を設置可能)、ハイスピードミキサー(株式会社アーステクニカ製、アジテータによる転動作用とチョッパによる解砕機能の組み合わせによる造粒機)、及びプロシェアミキサー(太平洋機工株式会社製、独自形状のショベル羽根による浮遊拡散混合と多段式チョッパー羽根による高速剪断分散の2つの機能を備えた造粒機)から選ばれる1種又は2種以上がより好ましい。
連続式造粒機としては、連続式レディゲミキサー(中速ミキサー滞留時間が比較的長い)や、高速ミキサーとして滞留時間が比較的短いCBリサイクラー(Loedige社製)、タービュライザー(ホソカワミクロン株式会社製)、シュギミキサー(株式会社パウレック製)、フロージェットミキサー(株式会社粉研パウテックス製)等から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。
本発明で使用される前記造粒機は、撹拌翼が回転する際に撹拌翼と撹拌槽壁面との間に、平均1〜50mmのクリアランスを形成することが好ましい。

0050

撹拌造粒における造粒機の撹拌翼(主翼)先端の周速は、水不溶性粉末材料を凝集させる観点から、好ましくは1m/s以上、より好ましくは2m/s以上、更に好ましくは5m/s以上であり、圧密化を低減させ、湿式崩壊強度を高める観点から、好ましくは20m/s以下、より好ましくは10m/s以下である。かかる周速で造粒を行うことにより、造粒された歯磨剤用顆粒は適度な空隙が生じ、圧密化が低減されると同時に充分な水不溶性粉末材料の凝集と整粒ができ、所望の性能を有する歯磨剤用顆粒を得ることができる。
なお、撹拌翼先端の周速とは、撹拌翼先端の移動速度(先端速度)を意味し、下記式(I)により算出される。
撹拌翼先端の周速[m/s]=撹拌翼の径[m]×円周率×回転数[1/s] (I)
また、撹拌翼に加え解砕翼を具備する造粒機で撹拌造粒を行う場合は、解砕翼を用いてもよい。解砕翼先端の周速は、圧密化を低減させ、湿式崩壊強度を高める観点から、好ましくは0.1m/s以上、より好ましくは0.2m/s以上、より好ましくは0.3m/s以上であり、そして好ましくは10m/s以下、より好ましくは1m/s以下、更に好ましくは0.8m/s以下である。
なお、解砕翼先端の周速は、上記式(I)において、撹拌翼を解砕翼と読み替えて算出される。

0051

珪酸塩(C)水溶液の液滴径の違いが、得られる顆粒の収率や粗粒率に与える影響を検討した結果、湿式崩壊強度を高めると共に、歯磨剤用顆粒として好適な粒度の顆粒を収率よく得る観点から、珪酸塩(C)水溶液の液滴径の平均粒径は、好ましくは10000μm以下、より好ましくは8000μm以下、更に好ましくは6000μm以下であり、より更に好ましくは5000μm以下であり、生産性の観点から、好ましくは1μm以上、より好ましくは10μm以上、更に好ましくは100μm以上、より更に好ましくは1000μm以上、より更に好ましくは2000μm以上である。製造方法1と比較して大きな液滴径であるが、製造方法2では撹拌翼や解砕翼の回転運動によって珪酸塩(C)水溶液が分散されるため、好適な粒度の顆粒を得ることができる。

0052

滴径を小さくするほど珪酸塩(C)水溶液の流量が低下し生産性が低下するが、例えばノズルを複数個使用しノズル一本当たりの流量を低下させることで、液滴の微細化を維持しつつ添加速度を上げることができる。ノズルは1本以上であればよいが、2〜20本用いることもできる。
なお、製造方法2における当該珪酸塩(C)水溶液の液滴径の平均粒径は、例えば、液滴をスケールと共に写真撮影して測定される値である。具体的には、実施例に記載の方法で測定することができる。

0053

液滴として供給する珪酸塩(C)水溶液中の珪酸塩(C)(固形分)は、水溶性無機結合剤として無機粉末(A)と水不溶性粉末材料(B)を含む粉体を顆粒化させる観点から、好ましくは10質量%以上、より好ましくは20質量%以上、更に好ましくは30質量%以上、より更に好ましくは35質量%以上であり、ハンドリング性及び液滴として噴霧し、粗大粒子を抑制する観点及び顆粒の湿式崩壊強度を高める観点から、好ましくは65質量%以下、より好ましくは60質量%以下、更に好ましくは58質量%以下である。
なお、珪酸塩(C)水溶液中の珪酸塩(C)(固形分)は、実施例記載の方法により求めることができる。
また、珪酸塩(C)水溶液には、本発明を阻害しない限り、ポリマーや無機粒子等を含有させることもできるし、また、炭素数1〜3の低級アルコール等を含有させることもできる。

0054

珪酸塩(C)の水溶液をノズルを用いて供給する際の珪酸塩(C)の水溶液の温度は、噴霧の安定性の観点から、好ましくは5℃以上、より好ましくは10℃以上であり、また、好ましくは50℃以下、より好ましくは30℃以下である。
珪酸塩(C)の水溶液の添加速度は、粗大粒子の形成を抑制し、優れた湿式崩壊強度を付与する観点から、当該水不溶性粉体材料(B)100質量部に対して好ましくは35質量部/分以下、より好ましくは20質量部/分以下、更に好ましくは15質量部/分以下、より更に好ましくは10質量部/分以下であり、その下限は好ましくは0.5質量部/分以上、より好ましくは1質量部/分以上、より好ましくは3質量部/分以上、更に好ましくは5質量部/分以上である。上記の範囲は、JIS K1408に記載の珪酸ソーダ1号、2号又は3号を用いる場合に好適である。

0055

(乾燥)
本発明においては、湿式崩壊強度と保存安定性を向上させる観点から、得られた顆粒を更に乾燥することが好ましい。水溶性結合剤である珪酸塩(C)を用いていながら、乾燥操作を行うことにより、顆粒の湿式崩壊強度の向上も確認され歯磨剤中での安定性を向上させ得ることができる。詳細な理由は定かではないが、乾燥に伴い珪酸塩(C)の脱水縮合が進行し珪酸塩(C)のネットワーク構造が発達して強度が向上したと考えられる。

0056

乾燥法については、乾燥、流動層乾燥減圧乾燥マイクロ波乾燥等が挙げられる。中でも、設備的な観点から、棚乾燥、流動層乾燥が好ましい。
乾燥中の顆粒の崩壊を抑制する観点から、強いせん断力をできるだけ与えない乾燥方式が好ましい。例えば、バッチ式では、電気式乾燥機熱風乾燥機で乾燥させる方法、バッチ式流動層で乾燥させる方法等が挙げられ、連続式では、流動層やロータリー乾燥機スチームチューブドライヤー等が挙げられる。

0057

乾燥温度は、乾燥速度を考慮して適宜決定することができるが、60℃以上が好ましく、70℃以上がより好ましく、80℃以上が更に好ましく、90℃以上がより更に好ましい。また、熱負荷の観点から、200℃以下が好ましく、150℃以下がより好ましく、110℃以下が更に好ましい。
乾燥時間は、製造に用いた珪酸塩水溶液の有効分や量により異なるが、湿式崩壊強度が本発明の好ましい範囲となるように適宜調整を行う。乾燥時間は、通常、好ましくは10分以上、より好ましくは20分以上、更に好ましくは30分以上であり、また、好ましくは24時間以下、より好ましくは20時間以下、更に好ましくは3時間以下である。電気乾燥の場合は、好ましくは20分以上、より好ましくは30分以上であり、また、好ましくは24時間以下、より好ましくは12時間以下である。流動層乾燥の場合は、好ましくは10分以上、より好ましくは20分以上であり、また、好ましくは5時間以下、より好ましくは2時間以下である。

0058

得られる顆粒中の水分量は、湿式崩壊強度を高める観点から、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下、更に好ましくは2質量%以下であり、より更に好ましくは1質量%以下であり、生産性の観点から、好ましくは0.1質量%以上であり、好ましくは0.2質量%以上である。顆粒中の水分量は、実施例記載の方法により求めることができる。湿式崩壊強度は、水不溶性粉末材料の種類に依存するが、同じ種類では、水分量が少ない方が、湿式崩壊強度は高くなる。

0059

[歯磨剤]
本発明の歯磨剤は、前記歯磨剤用顆粒及び界面活性剤を含有する。前記歯磨剤用顆粒を界面活性剤とともに含有することにより、良好な泡立ちをもたらすとともに、歯と歯の隙間のような狭小な領域に至るまで歯垢又は汚れ除去作用を十分に及ぼすことができ、界面活性剤と相まって清掃効果を高め、本発明の歯磨剤を使用した後の口腔内において歯面につるつるとした感触を付与して使用感をも高めることができる。ここで、つるつるとした感触とは、歯面をふれたときに、歯垢や汚れが付着しているような感触を得ることなく、歯の表面でなめらかに舌をすべらせることができる感触をいう。

0060

<歯磨剤用顆粒>
歯磨剤用顆粒の含有量は、歯垢又は汚れ除去効果を高めるとともに使用感を向上させる観点から、本発明の歯磨剤中に、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上、更に好ましくは5質量%以上である。歯磨剤用顆粒の含有量は、異物感を感じることなく、また歯のエナメル質を傷つけることなく歯垢又は汚れ除去効果を発揮させる観点から、本発明の歯磨剤中に、好ましくは50質量%以下、より好ましくは30質量%以下、更に好ましくは20質量%以下、より更に好ましくは15質量%以下である

0061

<界面活性剤>
界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤ノニオン界面活性剤、及び両性イオン界面活性剤から選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。かかるアニオン性界面活性剤としては、例えばラウリル硫酸ナトリウムミリスチル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩;N−ラウロイルザルコシン酸ナトリウム、N−ミリストイルザルコシン酸ナトリウム等のN−アシルザルコシン酸塩;N−パルミトイルグルタミン酸ナトリウム等のN−アシルグルタミン酸塩、N−メチル−N−アシルタウリンナトリウム、N−メチル−N−アシルアラニンナトリウム、α−オレフィンスルホン酸ナトリウムジオクチルスルホコハク酸ナトリウム等が挙げられる。

0063

両性イオン界面活性剤としては、N−ラウリルジアミノエチルグリシン、N−ミリスチルジアミノエチルグリシン等のN−アルキルジアミノエチルグリシン、N−アルキル−N−カルボキシメチルアンモニウムベタイン、2−アルキル−1−ヒドロキシエチルイミダゾリンベタインナトリウム等が用いられる。

0064

上記界面活性剤としては、良好な発泡性や使用感をもたらす観点から、アニオン界面活性剤がより好ましく、アルキル硫酸塩が更に好ましく、ラウリル硫酸ナトリウムがより更に好ましい。

0065

界面活性剤の含有量は、良好な泡立ちを確保して清掃効果や使用感を高めつつ、良好な香味をもたらす観点から、本発明の歯磨剤中に、好ましくは0.2質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上である。また、界面活性剤の含有量は、香味が損なわれるのを抑制する観点から、本発明の歯磨剤中に、好ましくは2.0質量%以下、より好ましくは1.7質量%以下、更に好ましくは1.5質量%以下である。
本発明の歯磨剤中の、歯磨剤用顆粒及び界面活性剤の含有量比率(歯磨剤用顆粒/界面活性剤含有量)は、好ましくは0.5以上、より好ましくは2以上、更に好ましくは4以上であり、また、好ましくは250以下、より好ましくは100以下、更に好ましくは40以下、より更に好ましくは30以下である。

0066

<他の成分>
本発明の歯磨剤は更に粘結剤を含有してもよい。粘結剤としては、カルボキシメチルセルロースナトリウムポリアクリル酸ナトリウムヒドロキシエチルセルロース増粘性シリカモンモリロナイトカラギーナンアルギン酸ナトリウムグアガム、及びペクチンから選ばれる1種又は2種以上が好適に用いられる。これらの中でも、カルボキシメチルセルロースナトリウムがより好ましい。

0067

本発明の歯磨剤における粘結剤の含有量は、上記歯磨剤用顆粒、及び界面活性剤を、口腔内で有効に拡散させ、歯垢又は汚れ除去効果を有効に発揮させ、つるつる感、汚れ落ち感を向上させることができ、良好な泡立ちをもたらす観点から、本発明の歯磨剤中に、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは0.7質量%以上であり、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下、更に好ましくは2.5質量%以下である。

0068

本発明の歯磨剤中の、歯磨剤用顆粒及び粘結剤の含有量比率(歯磨剤用顆粒/粘結剤含有量)は、歯磨剤用顆粒を口腔内で有効に拡散させ、歯垢又は汚れ除去効果を有効に発揮させ、つるつる感、汚れ落ち感を向上させることができ、良好な泡立ちをもたらす観点から、好ましくは0.2以上、より好ましくは1以上、更に好ましくは2.5以上であり、また、好ましくは500以下、より好ましくは60以下、更に好ましくは30以下である。

0069

本発明の歯磨剤はさらに湿潤剤を含有してもよい。湿潤剤としては、ソルビットグリセリンプロピレングリコール、1,3ブチレングリコールエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、キシキリット、マルチット、ラクチット、エリスリトール等が挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、ソルビット及びポリエチレングリコールの少なくとも1種が好ましく、2種がより好ましい。

0070

本発明の歯磨剤における湿潤剤の含有量は、歯磨剤用顆粒及び界面活性剤を溶解又は分散させながら口腔内で有効に拡散させ、歯垢又は汚れ除去効果を有効に発揮させ、良好な泡立ちをもたらす観点から、本発明の歯磨剤中に、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは15質量%以上であり、好ましくは70質量%以下、より好ましくは60質量%以下、更に好ましくは50質量%以下である。

0071

本発明の歯磨剤はさらに水を含有してもよい。本発明の歯磨剤における水の含有量は、歯磨剤用顆粒及び界面活性剤を溶解又は分散させながら口腔内で有効に拡散させ、歯垢又は汚れ除去効果を有効に発揮させ、ブラッシングストローク数の少ない早い段階でも高い汚れ除去能を発揮でき、良好な泡立ちをもたらす観点から、本発明の歯磨剤中に、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは20質量%以上であり、好ましくは50質量%以下、より好ましくは45質量%以下、更に好ましくは40質量%以下である。

0072

なお、かかる水分量は、配合した水分量及び配合した成分中の水分量から計算によって算出することもできるが、例えばカールフィッシャー水分計で測定することができる。カールフィッシャー水分計としては、例えば、微量水分測定装置(平産業株式会社)を用いることができる。この装置では、歯磨剤を5gとり、無水メタノール25gに懸濁させ、この懸濁液0.02gを分取して水分量を測定することができる。本発明の歯磨剤中の、歯磨剤用顆粒及び水の含有量比率(歯磨剤用顆粒/水含有量)は、良好な溶解性分散性、及び歯垢又は汚れ除去能をもたらす観点から、好ましくは0.02以上、より好ましくは0.1以上、更に好ましくは0.2以上であり、また、好ましくは15以下、より好ましくは6以下、更に好ましくは5以下である。

0073

本発明の歯磨剤は、上記以外の他の成分、例えば研磨剤、賦形剤甘味剤防腐剤香料、薬用成分、着色剤、殺菌剤、その他一般に使用されている成分を含有することができる。
上記の他の成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。なお、本発明の歯磨剤は、上記成分を用い、常法により製造することができる。

0074

以下の実施例及び比較例において、「%」は特記しない限り「質量%」である。なお、各物性値の測定は、以下の方法により行った。
(1)珪酸塩の固形分
試料2.5gをスポイトを用いてアルミ製の直径11.5cmの容器上に1滴が直径5〜10mm程度の液滴となるよう(液滴同士が極力重ならないよう)に滴下散布し、その後、赤外線水分計(株式会社ケット科学研究所製、FD240)を用い、湿量基準水分測定モードにて温度105℃、Autoの条件(測定値の変化量が、30秒間で0.05%以内になったときを最終測定値とみなして測定を終了)で測定した揮発自由水分を除くことで算出した。
(2)顆粒の水分量
試料2gをアルミ製の直径11.5cmの容器上に均一に散布し、その後、上記と同じ条件で測定した。

0075

(3)珪酸塩水溶液の平均液滴径
<製造方法1(実施例1〜4及び比較例1〜2)の場合の液滴径の測定方法
珪酸塩水溶液の平均液滴径(体積平均粒径)は、レーザー回折式粒度分布測定装置(マルバーン社製、スプレーテック)を用いて測定した。具体的には、レーザーから30cm離れた場所にスプレーノズル先端を設置し、レーザーに対して垂直且つ噴霧液滴群の中心をレーザーが貫通するように珪酸塩水溶液を噴霧し30秒間噴霧を継続して測定を行った。
<製造方法2(実施例5〜6及び比較例3)の場合の液滴径の測定方法>
珪酸ナトリウム水溶液の平均液滴径は、珪酸ナトリウム水溶液の液滴をスケールと共に写真撮影し、スケールの読み値から液滴径を測定した。これを液滴10点について行い、その平均値を平均液滴径とした。
(4)水不溶性粉末の平均粒径の測定方法
水不溶性粉末の平均粒径はレーザー回折散乱式粒度分布測定装置(HORIBA社製、LA−920)にて、溶媒イオン交換水屈折率:1.2、循環速度4、循環3minの条件で測定した。

0076

(5)顆粒の平均粒径
JISZ8801−1(2000年5月20日制定、2006年11月20日最終改正)規定の2000、1400、1000、710、500、355、250、180、125、90、63、45μmのを用いて5分間振動させた後、篩分け法による篩下質量分布について50%平均径を算出し、これを平均粒径とする。具体的には、JISZ8801−1(2000年5月20日制定、2006年11月20日最終改正)規定の2000、1400、1000、710、500、355、250、180、125、90、63、45μmの篩を用いて受け皿上に目開きの小さな篩から順に積み重ね、最上部の2000μmの篩の上から100gの顆粒を添加し、蓋をしてロータップ型ふるい振とう機HEIKO製作所製、タッピング156回/分、ローリング:290回/分)に取り付け、5分間振動させた後、それぞれの篩及び受け皿上に残留した当該顆粒の質量を測定し、各篩上の当該顆粒の質量割合(%)を算出する。受け皿から順に目開きの小さな篩上の当該顆粒の質量割合を積算していき合計が50%となる粒子径を平均粒径とする。

0077

(6)顆粒の保存前の湿式崩壊強度
まず、実施例及び比較例により得られた顆粒を、JISZ8801−1規定の500、355、250、180、150、125、90、63、45μmの篩を用いて5分間振動させた後、150〜180μm粒度の顆粒を初期サンプルとした。次に、スクリュー管(株式会社マルエム製、No.6)に、ステンレス球(直径4mm)を15g、初期サンプルを3g、イオン交換水を30mL投入し、スクリュー管を1度逆さにして元に戻した。その後、30分間静置し、錠剤摩損試験機(萱医理科工業株式会社製)にて、75r/minで2分30秒間回転させた。
得られた顆粒サンプルを150μmの篩で濾過し、105℃、30分間乾燥した後、デシケーター常温に冷まし、150μmの篩をミクロ型電磁振動機(筒井理化学器械株式会社製、ミクロ型電磁振動ふるい器、M−2)にて振動強度5.5にて1分間振盪させ、その後量した。以下の計算式にて算出した値を湿式崩壊強度とした。
湿式崩壊強度(%)=(150μm篩に残留する顆粒質量÷初期サンプル質量)×
100

0078

(7)顆粒の保存後の湿式崩壊強度
スクリュー管を1度逆さにして元に戻した後、24時間静置したこと以外は、上記(7)と同様の方法で、顆粒の保存後の湿式崩壊強度を測定した。

0079

(8)保存安定性
上記(6)及び(7)で求めた値を用い、以下の計算式にて算出した値を保存安定性とした。
保存安定性=(顆粒の保存後の湿式崩壊強度)/(顆粒の保存前の湿式崩壊強度)×100

0080

(9)0.1〜1μm細孔容積の測定方法
水銀圧入式ポロシメーター(micromeritics社製、AutoPoreIV 9500)にて、サンプル重量0.16g、低圧時: Evacuation Pressure 50mmHg、 Evacuation Time 1min、 Mercury Filling Pressure 0.49psia、Equilibration Time 5sec、高圧時: Equilibration Time 5sec、の条件で測定を行った。

0081

<製造方法1(実施例1〜4及び比較例1〜2)>
実施例1
表1に示す配合割合で、重質炭酸カルシウム(カルファイン株式会社製、商品名:クリストンSS、平均粒径約5μm)と酸化亜鉛(堺化学工業株式会社製、商品名:微細酸化亜鉛、平均粒径約0.3μm)を邪魔板を有した75Lドラム型造粒機(φ40cm×L60cm)に投入し、ドラム回転数30r.p.m、フルード数0.2、ドラム角度12.6°の条件で混合しながら珪酸ナトリウム水溶液(富士化学工業株式会社製、商品名:3号珪酸ソーダ:Na2O・3.2SiO2水溶液、モル比:3.2、固形分:55.1%)を外部混合型二流体ノズル1個(株式会社アトマックス製)を用いて噴霧添加し造粒した。なお、バッチサイズは8kgである。珪酸ナトリウム水溶液の噴霧液滴径のメジアン径は約60μmであった。
珪酸ナトリウム水溶液噴霧後、1分間混合を継続した後、ドラム型造粒機から排出し、電気式棚乾燥機を用いて105℃で120分間乾燥して顆粒を得た。この顆粒について、上記のとおり物性評価を行った。

0082

実施例2
表1に示す配合割合で、重質炭酸カルシウム(カルファイン株式会社製、商品名:クリストンSS、平均粒径約5μm)と珪酸カルシウム(富田製薬株式会社製、商品名:フローライトR、平均粒径約25μm)を邪魔板を有した75Lドラム型造粒機(φ40cm×L60cm)に投入し、ドラム回転数30r.p.m、フルード数0.2、ドラム角度12.6°の条件で混合しながら珪酸ナトリウム水溶液(富士化学工業株式会社製、商品名:3号珪酸ソーダ:Na2O・3.2SiO2水溶液、モル比:3.2、固形分:55.1%)を外部混合型二流体ノズル1個(株式会社アトマックス製)を用いて噴霧添加し造粒した。なお、バッチサイズは8kgである。珪酸ナトリウム水溶液の噴霧液滴径のメジアン径は約60μmであった。
珪酸ナトリウム水溶液噴霧後、1分間混合を継続した後、ドラム型造粒機から排出し、電気式棚乾燥機を用いて105℃で120分間乾燥して顆粒を得た。この顆粒について、上記のとおり物性評価を行った。

0083

実施例3
表1に示す配合割合で、重質炭酸カルシウム(カルファイン株式会社製、商品名:クリストンSS、平均粒径約5μm)と水酸化カルシウム(純正化学株式会社製、商品名:水酸化カルシウム、乳鉢粉砕し平均粒径20μmに調整したもの)を邪魔板を有した75Lドラム型造粒機(φ40cm×L60cm)に投入し、ドラム回転数30r.p.m、フルード数0.2、ドラム角度12.6°の条件で混合しながら珪酸ナトリウム水溶液(富士化学工業株式会社製、商品名:3号珪酸ソーダ:Na2O・3.2SiO2水溶液、モル比:3.2、固形分:55.1%)を外部混合型二流体ノズル1個(株式会社アトマックス製)を用いて噴霧添加し造粒した。なお、バッチサイズは8kgである。珪酸ナトリウム水溶液の噴霧液滴径のメジアン径は約60μmであった。
珪酸ナトリウム水溶液噴霧後、1分間混合を継続した後、ドラム型造粒機から排出し、電気式棚乾燥機を用いて105℃で120分間乾燥して顆粒を得た。この顆粒について、上記のとおり物性評価を行った。

0084

実施例4
表1に示す配合割合で、重質炭酸カルシウム(カルファイン株式会社製、商品名:クリストンSS、平均粒径約5μm)と酸化マグネシウム(純正化学株式会社製、商品名:酸化マグネシウム、乳鉢で粉砕し平均粒径20μmに調整したもの)を邪魔板を有した75Lドラム型造粒機(φ40cm×L60cm)に投入し、ドラム回転数30r.p.m、フルード数0.2、ドラム角度12.6°の条件で混合しながら珪酸ナトリウム水溶液(富士化学工業株式会社製、商品名:3号珪酸ソーダ:Na2O・3.2SiO2水溶液、モル比:3.2、固形分:55.1%)を外部混合型二流体ノズル1個(株式会社アトマックス製)を用いて噴霧添加し造粒した。なお、バッチサイズは8kgである。珪酸ナトリウム水溶液の噴霧液滴径のメジアン径は約60μmであった。
珪酸ナトリウム水溶液噴霧後、1分間混合を継続した後、ドラム型造粒機から排出し、電気式棚乾燥機を用いて105℃で120分間乾燥して顆粒を得た。この顆粒について、上記のとおり物性評価を行った。

0085

比較例1〜2
表1に示す配合割合で、重質炭酸カルシウム(カルファイン株式会社製、商品名:クリストンSS、平均粒径約5μm)を邪魔板を有した75Lドラム型造粒機(φ40cm×L60cm)に投入し、ドラム回転数30r.p.m、フルード数0.2、ドラム角度12.6°の条件で混合しながら珪酸ナトリウム水溶液(富士化学工業株式会社製、商品名:3号珪酸ソーダ:Na2O・3SiO2水溶液、モル比:3.2、固形分:55.1%)を外部混合型二流体ノズル1個(株式会社アトマックス製)を用いて噴霧添加し造粒した。なお、バッチサイズは8kgである。珪酸ナトリウム水溶液の噴霧液滴径のメジアン径は約60μmであった。
珪酸ナトリウム水溶液噴霧後、1分間混合を継続した後、ドラム型造粒機から排出し、電気式棚乾燥機を用いて105℃で120分間乾燥して顆粒を得た。この顆粒について、上記のとおり物性評価を行った。

0086

<製造方法2(実施例5〜6及び比較例3)>
実施例5
表2に示す配合割合で、重質炭酸カルシウム(カルファイン株式会社製、商品名:クリストンSS、平均粒径約5μm)と酸化亜鉛(堺化学工業株式会社製、商品名:微細酸化亜鉛、平均粒径約0.3μm)を高速ミキサー(2Lハイスピードミキサー,株式会社アーステクニカ製)に投入し、アジテーター周速7m/s、チョッパー周速0.5m/sの条件で混合しながら珪酸ナトリウム水溶液(富士化学工業株式会社製、商品名:3号珪酸ソーダ:Na2O・3.2SiO2水溶液、モル比:3.2、固形分:55.1%)を短管ノズル(2mmφ)を用いて滴下添加し造粒した。なお、バッチサイズは0.2kgである。珪酸ナトリウム水溶液の平均液滴径は約3500μmであった。
珪酸ナトリウム水溶液添加後、1分間混合を継続した後、2Lハイスピードミキサーから排出し、電気式棚乾燥機を用いて105℃で120分間乾燥して顆粒を得た。この顆粒について、上記のとおり物性評価を行った。

0087

実施例6
表2に示す配合割合で、重質炭酸カルシウム(カルファイン株式会社製、商品名:クリストンSS、平均粒径約5μm)と珪酸カルシウム(富田製薬株式会社製、商品名:フローライトR、平均粒径約25μm)を高速ミキサー(2Lハイスピードミキサー,株式会社アーステクニカ製)に投入し、アジテーター周速7m/s、チョッパー周速0.5m/sの条件で混合しながら珪酸ナトリウム水溶液(富士化学工業株式会社製、商品名:3号珪酸ソーダ:Na2O・3.2SiO2水溶液、モル比:3.2、固形分:55.1%)を短管ノズル(2mmφ)を用いて滴下添加し造粒した。なお、バッチサイズは0.2kgである。珪酸ナトリウム水溶液の平均液滴径は約3500μmであった。
珪酸ナトリウム水溶液添加後、1分間混合を継続した後、2Lハイスピードミキサーから排出し、電気式棚乾燥機を用いて105℃で120分間乾燥して顆粒を得た。この顆粒について、上記のとおり物性評価を行った。

0088

比較例3
表2に示す配合割合で、重質炭酸カルシウム(カルファイン株式会社製、商品名:クリストンSS、平均粒径約5μm)を高速ミキサー(2Lハイスピードミキサー,株式会社アーステクニカ製)に投入し、アジテーター周速7m/s、チョッパー周速0.5m/sの条件で混合しながら珪酸ナトリウム水溶液(富士化学工業株式会社製、商品名:3号珪酸ソーダ:Na2O・3.2SiO2水溶液、モル比:3.2、固形分:55.1%)を短管ノズル(2mmφ)を用いて滴下添加し造粒した。なお、バッチサイズは0.2kgである。珪酸ナトリウム水溶液の平均液滴径は約3500μmであった。
珪酸ナトリウム水溶液添加後、1分間混合を継続した後、2Lハイスピードミキサーから排出し、電気式棚乾燥機を用いて105℃で120分間乾燥して顆粒を得た。この顆粒について、上記のとおり物性評価を行った。

0089

0090

0091

表1の結果より、実施例1〜4の顆粒は、保存安定性試験後であっても、湿式崩壊強度の低下が少ないのに対し、比較例1〜2の顆粒は、保存安定性試験後の湿式崩壊強度の低下が著しいことがわかる。
また、表2の結果より、実施例5〜6の顆粒は保存安定性試験後であっても、湿式崩壊強度の低下が少ないのに対し、比較例3の顆粒は、保存安定性試験後の湿式崩壊強度の低下が著しいことがわかる。

0092

試験例:使用感の評価
実施例1〜4及び比較例1〜2で得られた顆粒を用い、表3に示す処方にしたがって各成分を混合し、歯磨剤を調製した。得られた歯磨剤を、50℃で1ヶ月間保存した。保存試験後の歯磨剤1gを、歯ブラシチェック、花王株式会社製)に塗布し、ブラッシングし、熟練評価者により顆粒感触の評価を行った。
結果を表4に示す。

0093

0094

実施例

0095

表4の結果より、実施例1〜4の顆粒を用いた歯磨剤は、比較例1〜2の顆粒を用いた歯磨剤に比して、優れた顆粒感触をもたらすことがわかる。

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