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技術 電池充電率推定装置及び電池充電率推定方法

出願人 矢崎総業株式会社
発明者 荘田隆博
出願日 2013年12月17日 (6年11ヶ月経過) 出願番号 2013-259770
公開日 2015年6月25日 (5年5ヶ月経過) 公開番号 2015-117951
状態 特許登録済
技術分野 電池等の充放電回路 遮断器と発電機・電動機と電池等の試験 二次電池の保守(充放電、状態検知)
主要キーワード 測定待ち時間 リチウムイオン充電池 通電停止後 予備計測 ニッケル水素充電池 蓄電電流 電池充電率 電圧変動量
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (8)

課題

充電率推定精度をより向上できる電池充電率推定装置及び電池充電率推定方法を提供する。

解決手段

電池充電率推定装置1は、二次電池Bの充放電電流通電停止直前通電状態Sを検出する。充放電電流の通電停止後の二次電池Bの両電極間電圧値Vaを測定する。充放電電流の通電停止時点から二次電池Bの両電極間の電圧値Vaが測定された時点までの経過時間Taを測定する。検出された通電状態S、測定された電圧値Va、測定された経過時間Ta、及び、充放電電流の通電停止直前の複数の通電状態S毎に制御部30のROMに予め記憶された、通電停止後における二次電池Bの両電極間の電圧値の推移と二次電池Bの開放電圧値OCVとの関係に関する開放電圧値関係情報Jを用いて開放電圧値OCVを推定する。そして、推定された開放電圧値OCVに基づいて電池の充電率SOCを推定する。

概要

背景

例えば、電動モータを用いて走行する電気自動車EV)や、エンジンと電動モータとを併用して走行するハイブリッド自動車HEV)などの各種車両には、電動モータの動力源として、リチウムイオン充電池ニッケル水素充電池などの二次電池が搭載されている。このような二次電池の充電率(即ち、電池における蓄電可能な最大容量に対する現在の蓄電量)の推定装置が、例えば、特許文献1に開示されている。

特許文献1に開示されたバッテリ充電率推定装置は、バッテリの充放電電流値積算値及びフィードバック入力されたバッテリの充電率SOCから電流積算法充電率SOCiを求めるとともに、充放電電流値の検出精度に関する情報に基づいて電流積算法分散Qiを求める。これと並行して、上記充放電電流値及びバッテリの端子電圧値バッテリ等価回路モデルに当てはめて推定した開放電圧値から開放電圧法充電率SOCvを求めるとともに、充放電電流値の検出精度及び端子電圧値Vの検出精度に関する情報に基づいて開放電圧法分散Qvを求める。そして、電流積算法充電率SOCiと開放電圧法充電率SOCvとの差、電流積算法分散Qi及び開放電圧法分散Qvから電流積算法充電率SOCiの誤差を推定して、この推定誤差と電流積算法充電率SOCiとからバッテリの充電率を求めている。

概要

充電率の推定精度をより向上できる電池充電率推定装置及び電池充電率推定方法を提供する。電池充電率推定装置1は、二次電池Bの充放電電流通電停止直前通電状態Sを検出する。充放電電流の通電停止後の二次電池Bの両電極間電圧値Vaを測定する。充放電電流の通電停止時点から二次電池Bの両電極間の電圧値Vaが測定された時点までの経過時間Taを測定する。検出された通電状態S、測定された電圧値Va、測定された経過時間Ta、及び、充放電電流の通電停止直前の複数の通電状態S毎に制御部30のROMに予め記憶された、通電停止後における二次電池Bの両電極間の電圧値の推移と二次電池Bの開放電圧値OCVとの関係に関する開放電圧値関係情報Jを用いて開放電圧値OCVを推定する。そして、推定された開放電圧値OCVに基づいて電池の充電率SOCを推定する。

目的

本発明は、充電率の推定精度をより向上できる電池充電率推定装置及び電池充電率推定方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

電池充電率推定する電池充電率推定装置であって、前記電池の充放電電流通電停止直前通電状態を検出する通電状態検出手段と、前記通電停止後の前記電池の両電極間電圧値を測定する電圧値測定手段と、前記通電停止時点から前記電圧値測定手段によって前記電圧値が測定された時点までの経過時間を測定する経過時間測定手段と、前記通電停止直前の1又は複数の通電状態毎に、前記通電停止後における前記電池の両電極間の電圧値の推移と前記電池の開放電圧値との関係に関する開放電圧値関係情報を予め記憶する関係情報記憶手段と、前記通電状態検出手段によって検出された前記通電状態、前記電圧値測定手段によって測定された前記電圧値、前記経過時間測定手段によって測定された前記経過時間、及び、前記関係情報記憶手段によって記憶された前記開放電圧値関係情報を用いて前記開放電圧値を推定する開放電圧値推定手段と、前記開放電圧値推定手段によって推定された前記開放電圧値に基づいて前記電池の充電率を推定する充電率推定手段と、を備えていることを特徴とする電池充電率推定装置。

請求項2

電池の充電率を推定する電池充電率推定装置であって、前記電池の充放電電流の通電停止直前の通電状態を検出する通電状態検出手段と、前記通電停止時点から所定の測定待ち時間が経過した時点の前記電池の両電極間の電圧値を測定する電圧値測定手段と、前記通電停止直前の1又は複数の通電状態毎に、前記通電停止時点から前記測定待ち時間が経過した時点における前記電池の両電極間の電圧値と前記電池の開放電圧値との関係に関する開放電圧値関係情報を予め記憶する関係情報記憶手段と、前記通電状態検出手段によって検出された前記通電状態、前記電圧値測定手段によって測定された前記電圧値、及び、前記関係情報記憶手段によって記憶された前記開放電圧値関係情報を用いて前記開放電圧値を推定する開放電圧値推定手段と、前記開放電圧値推定手段によって推定された前記開放電圧値に基づいて前記電池の充電率を推定する充電率推定手段と、を備えていることを特徴とする電池充電率推定装置。

請求項3

前記電池の温度を測定する温度測定手段をさらに備え、前記関係情報記憶手段が、さらに前記電池の温度毎に前記開放電圧値関係情報を記憶し、前記開放電圧値推定手段が、さらに前記温度測定手段によって測定された前記温度も用いて前記開放電圧値を推定するように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電池充電率推定装置。

請求項4

前記電池の劣化状態を検出する劣化状態検出手段をさらに備え、前記関係情報記憶手段が、さらに前記電池の劣化状態毎に前記開放電圧値関係情報を記憶し、前記開放電圧値推定手段が、さらに前記劣化状態検出手段によって検出された前記劣化状態も用いて前記開放電圧値を推定するように構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電池充電率推定装置。

請求項5

電池の充電率を推定する電池充電率推定方法であって、前記電池の充放電電流の通電停止直前の通電状態を検出する通電状態検出工程と、前記通電停止後の前記電池の両電極間の電圧値を測定する電圧値測定工程と、前記通電停止時点から前記電圧値測定工程において前記電圧値が測定された時点までの経過時間を測定する経過時間測定工程と、前記通電状態検出工程において検出された前記通電状態、前記電圧値測定工程において測定された前記電圧値、前記経過時間測定工程において測定された前記経過時間、及び、前記通電停止直前の1又は複数の通電状態毎に記憶手段に予め記憶された、前記通電停止後における前記電池の両電極間の電圧値の推移と前記電池の開放電圧値との関係に関する開放電圧値関係情報を用いて前記開放電圧値を推定する開放電圧値推定工程と、前記開放電圧値推定工程において推定された前記開放電圧値に基づいて前記電池の充電率を推定する充電率推定工程と、を含むことを特徴とする電池充電率推定方法。

技術分野

0001

本発明は、電池充電率推定する電池充電率推定装置及び電池充電率推定方法に関する。

背景技術

0002

例えば、電動モータを用いて走行する電気自動車EV)や、エンジンと電動モータとを併用して走行するハイブリッド自動車HEV)などの各種車両には、電動モータの動力源として、リチウムイオン充電池ニッケル水素充電池などの二次電池が搭載されている。このような二次電池の充電率(即ち、電池における蓄電可能な最大容量に対する現在の蓄電量)の推定装置が、例えば、特許文献1に開示されている。

0003

特許文献1に開示されたバッテリ充電率推定装置は、バッテリの充放電電流値積算値及びフィードバック入力されたバッテリの充電率SOCから電流積算法充電率SOCiを求めるとともに、充放電電流値の検出精度に関する情報に基づいて電流積算法分散Qiを求める。これと並行して、上記充放電電流値及びバッテリの端子電圧値バッテリ等価回路モデルに当てはめて推定した開放電圧値から開放電圧法充電率SOCvを求めるとともに、充放電電流値の検出精度及び端子電圧値Vの検出精度に関する情報に基づいて開放電圧法分散Qvを求める。そして、電流積算法充電率SOCiと開放電圧法充電率SOCvとの差、電流積算法分散Qi及び開放電圧法分散Qvから電流積算法充電率SOCiの誤差を推定して、この推定誤差と電流積算法充電率SOCiとからバッテリの充電率を求めている。

先行技術

0004

特開平9−54147号公報

発明が解決しようとする課題

0005

二次電池は、その特性により、例えば、図7に示すように、電流値Icとなる充電電流Iを通電した後に当該通電を停止したとき、二次電池の起電力によって生じる当該二次電池の両電極間電圧vが、当該二次電池の真の出力電圧値である開放電圧値OCV(Open circuit Voltage)より高い電圧値Vcとなった後に数分から数時間かけて徐々に降下して開放電圧値OCVに復帰する。放電電流を通電した場合においても同様である。

0006

そのため、例えば、電流値Icとなる充電電流Iの通電停止後に二次電池の両電極間の電圧vが開放電圧値OCVに向けて変動しているときに、二次電池の両電極間の電圧vを測定すると開放電圧値OCVに対して誤差を含む電圧値を測定することになる。そして、上述した充電率推定装置では、二次電池であるバッテリの内部抵抗充放電電流が流れることにより端子間に生じる電圧値については考慮されているが、バッテリの起電力により端子間に生じる電圧値の上記変動については考慮されておらず、そのため、測定したバッテリの開放電圧値に考慮していない誤差が含まれる可能性がある。また、電流積算法により充電率を検出する方法では、例えば、電流センサオフセット誤差などについても積算されてしまう。これらのことから、上述した従来の充電率推定装置においては、バッテリの充電率の検出精度について改善の余地がある。

0007

本発明は、かかる問題を解決することを目的としている。即ち、本発明は、充電率の推定精度をより向上できる電池充電率推定装置及び電池充電率推定方法を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0008

請求項1に記載された発明は、上記目的を達成するために、電池の充電率を推定する電池充電率推定装置であって、前記電池の充放電電流の通電停止直前通電状態を検出する通電状態検出手段と、前記通電停止後の前記電池の両電極間の電圧値を測定する電圧値測定手段と、前記通電停止時点から前記電圧値測定手段によって前記電圧値が測定された時点までの経過時間を測定する経過時間測定手段と、前記通電停止直前の1又は複数の通電状態毎に、前記通電停止後における前記電池の両電極間の電圧値の推移と前記電池の開放電圧値との関係に関する開放電圧値関係情報を予め記憶する関係情報記憶手段と、前記通電状態検出手段によって検出された前記通電状態、前記電圧値測定手段によって測定された前記電圧値、前記経過時間測定手段によって測定された前記経過時間、及び、前記関係情報記憶手段によって記憶された前記開放電圧値関係情報を用いて前記開放電圧値を推定する開放電圧値推定手段と、前記開放電圧値推定手段によって推定された前記開放電圧値に基づいて前記電池の充電率を推定する充電率推定手段と、を備えていることを特徴とする電池充電率推定装置である。

0009

請求項2に記載された発明は、上記目的を達成するために、電池の充電率を推定する電池充電率推定装置であって、前記電池の充放電電流の通電停止直前の通電状態を検出する通電状態検出手段と、前記通電停止時点から所定の測定待ち時間が経過した時点の前記電池の両電極間の電圧値を測定する電圧値測定手段と、前記通電停止直前の1又は複数の通電状態毎に、前記通電停止時点から前記測定待ち時間が経過した時点における前記電池の両電極間の電圧値と前記電池の開放電圧値との関係に関する開放電圧値関係情報を予め記憶する関係情報記憶手段と、前記通電状態検出手段によって検出された前記通電状態、前記電圧値測定手段によって測定された前記電圧値、及び、前記関係情報記憶手段によって記憶された前記開放電圧値関係情報を用いて前記開放電圧値を推定する開放電圧値推定手段と、前記開放電圧値推定手段によって推定された前記開放電圧値に基づいて前記電池の充電率を推定する充電率推定手段と、を備えていることを特徴とする電池充電率推定装置である。

0010

請求項3に記載された発明は、請求項1又は2に記載された発明において、前記電池の温度を測定する温度測定手段をさらに備え、前記関係情報記憶手段が、さらに前記電池の温度毎に前記開放電圧値関係情報を記憶し、前記開放電圧値推定手段が、さらに前記温度測定手段によって測定された前記温度も用いて前記開放電圧値を推定するように構成されていることを特徴とするものである。

0011

請求項4に記載された発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載された発明において、前記電池の劣化状態を検出する劣化状態検出手段をさらに備え、前記関係情報記憶手段が、さらに前記電池の劣化状態毎に前記開放電圧値関係情報を記憶し、前記開放電圧値推定手段が、さらに前記劣化状態検出手段によって検出された前記劣化状態も用いて前記開放電圧値を推定するように構成されていることを特徴とするものである。

0012

請求項5に記載された発明は、上記目的を達成するために、電池の充電率を推定する電池充電率推定方法であって、前記電池の充放電電流の通電停止直前の通電状態を検出する通電状態検出工程と、前記通電停止後の前記電池の両電極間の電圧値を測定する電圧値測定工程と、前記通電停止時点から前記電圧値測定工程において前記電圧値が測定された時点までの経過時間を測定する経過時間測定工程と、前記通電状態検出工程において検出された前記通電状態、前記電圧値測定工程において測定された前記電圧値、前記経過時間測定工程において測定された前記経過時間、及び、前記通電停止直前の1又は複数の通電状態毎に記憶手段に予め記憶された、前記通電停止後における前記電池の両電極間の電圧値の推移と前記電池の開放電圧値との関係に関する開放電圧値関係情報を用いて前記開放電圧値を推定する開放電圧値推定工程と、前記開放電圧値推定工程において推定された前記開放電圧値に基づいて前記電池の充電率を推定する充電率推定工程と、を含むことを特徴とする電池充電率推定方法である。

発明の効果

0013

請求項1、5に記載された発明によれば、電池の充放電電流の通電停止直前における電流積算量電流の大きさなどの通電状態を検出する。充放電電流の通電停止後の電池の両電極間の電圧値を測定する。充放電電流の通電停止時点から電池の両電極間の電圧値が測定された時点までの経過時間を測定する。検出された通電状態、測定された電圧値、測定された経過時間、及び、充放電電流の通電停止直前の1又は複数の通電状態毎に記憶手段に予め記憶された、通電停止後における電池の両電極間の電圧値の推移と電池の開放電圧値との関係に関する開放電圧値関係情報を用いて開放電圧値を推定する。そして、推定された開放電圧値に基づいて電池の充電率を推定する。

0014

このようにしたことから、例えば、予備計測シミュレーションなどを用いて、充放電電流の通電停止後における電池の両電極間の電圧値の推移と電池の開放電圧値との関係を予め取得しておき、この関係は再現性があることから当該関係に関する関係情報を用いて電池の開放電圧値を推定することで、通電停止後の電池の起電力による当該電池の両電極間の電圧における変動を考慮した精度の高い開放電圧値を得ることができる。そのため、この推定した開放電圧値に基づいて電池の充電率を推定することにより、充電率の推定精度をより向上できる

0015

請求項2に記載された発明によれば、電池の充放電電流の通電停止直前における電流積算量や電流の大きさなどの通電状態を検出する。充放電電流の通電停止時点から所定の測定待ち時間が経過した時点の電池の両電極間の電圧値を測定する。検出された通電状態、測定された電圧値、及び、通電停止直前の1又は複数の通電状態毎に記憶手段に予め記憶された、通電停止時点から上記測定待ち時間が経過した時点における電池の両電極間の電圧値と電池の開放電圧値との関係に関する開放電圧値関係情報を用いて開放電圧値を推定する。そして、推定された開放電圧値に基づいて電池の充電率を推定する。

0016

このようにしたことから、例えば、予備計測やシミュレーションなどを用いて、充放電電流の通電停止時点から所定の測定待ち時間が経過した時点における電池の両電極間の電圧値と電池の開放電圧値との関係を予め取得しておき、この関係は再現性があることから当該関係に関する関係情報を用いて電池の開放電圧値を推定することで、通電停止後の電池の起電力による当該電池の両電極間の電圧における変動を考慮した精度の高い開放電圧値を得ることができる。そのため、この推定した開放電圧値に基づいて電池の充電率を推定することにより、充電率の推定精度をより向上できる

0017

請求項3に記載された発明によれば、さらに電池の温度を測定する。さらに電池の温度毎に開放電圧値関係情報を記憶手段に記憶する。そして、さらに測定された温度も用いて開放電圧値を推定する。このようにしたことから、電池の両電極間の電圧値は電池の温度と関係があるところ、電池の温度も考慮して開放電圧値を推定することで、より精度の高い開放電圧値を得ることができる。そのため、この推定した開放電圧値に基づいて電池の充電率を推定することにより、充電率の推定精度をより一層向上できる

0018

請求項4に記載された発明によれば、さらに電池の劣化状態を検出する。さらに電池の劣化状態毎に開放電圧値関係情報を記憶手段に記憶する。そして、さらに検出された劣化状態も用いて開放電圧値を推定する。このようにしたことから、電池の両電極間の電圧値は電池の劣化状態と関係を有するところ、電池の劣化状態も考慮して開放電圧値を推定することで、より精度の高い開放電圧値を得ることができる。そのため、この推定した開放電圧値に基づいて電池の充電率を推定することにより、充電率の推定精度をより一層向上できる

図面の簡単な説明

0019

本発明の一実施形態の電池充電率推定装置の概略構成を示す図である。
図1の電池充電率推定装置が備える制御部のROMに予め記憶された開放電圧値関係情報の一例を模式的に示す図である。
図1の電池充電率推定装置が備える制御部によって実行される電池充電率推定処理の一例を示すフローチャートである。
図1の電池充電率推定装置が備える制御部によって実行される電池状態検出処理の一例を示すフローチャートである。
図4の電池状態検出処理を実行している際の二次電池の両電極間の電圧の波形、及び、二次電池に流れる電流の波形を模式的に示す図である。
二次電池の開放電圧値と充電率との関係に関する充電率関係情報の一例を模式的に示す図である。
充電電流停止後の二次電池の両電極間の電圧の波形を模式的に示す図である。

実施例

0020

以下、本発明の一実施形態の電池充電率推定装置について、図1図6を参照して説明する。

0021

図1は、本発明の一実施形態の電池充電率推定装置の概略構成を示す図である。図2は、図1の電池充電率推定装置が備える制御部のROMに予め記憶された開放電圧値関係情報の一例を模式的に示す図である。図3は、図1の電池充電率推定装置が備える制御部によって実行される電池充電率推定処理の一例を示すフローチャートである。図4は、図1の電池充電率推定装置が備える制御部によって実行される電池状態検出処理の一例を示すフローチャートである。図5は、図4の電池状態検出処理を実行している際の二次電池の両電極間の電圧の波形、及び、二次電池に流れる電流の波形を模式的に示す図である。図6は、二次電池の開放電圧値と充電率との関係に関する充電率関係情報の一例を模式的に示す図である。

0022

本実施形態の電池充電率推定装置は、例えば、電気自動車に搭載され、当該電気自動車が備える二次電池の充電率を推定するものである。勿論、電気自動車以外の二次電池を備えた装置、システムなどに適用してもよい。または、二次電池に代えて、一次電池を備えた装置、システムなどに適用してもよい。充電率には、蓄電可能電流容量に対する現在の蓄電電流量の割合(SOCi)や、蓄電可能電力容量に対する現在の蓄電電力量の割合(SOCp)などがあるが、いずれの充電率を推定するものであってもよく、本実施形態では単に充電率(SOC)としている。

0023

図1に示すように、本実施形態の電池充電率推定装置(図中、符号1で示す)は、図示しない電気自動車に搭載された二次電池Bに接続され、二次電池Bの充電率SOCを推定する。

0024

この二次電池Bは、電圧を生じる起電力部eと内部抵抗rとを有している。二次電池Bは、両電極(正極Bp及び負極Bn)間に電圧vを生じ、この電圧vは、起電力部eによる起電力によって生じる電圧値veと内部抵抗rに電流が流れることにより生じる電圧値vrとによって決定される(v=ve+vr)。二次電池Bの開放電圧値OCVは、即ち、起電力部eが生じる真の電圧値veである。二次電池Bは、電気自動車に搭載されたモータなどの負荷Lに接続されている。この起電力部eにより生じる電圧値は、二次電池Bに通電された電流によって変動し、通電停止後の時間経過により真の値に復帰する。また、当該変動の態様(例えば、開放電圧値OCVからの電圧変動量や開放電圧値OCVへの復帰に要する時間など)も、二次電池Bに通電された電流の積算量や大きさなどの通電状態によって変わる。そして、この電圧変動は再現性がある。

0025

本実施形態の電池充電率推定装置1は、充電部15と、電流測定部21と、電圧測定部22と、温度測定部23と、第1アナログ−デジタル変換器24と、第2アナログ−デジタル変換器25と、第3アナログ−デジタル変換器26と、制御部30と、を有している。

0026

充電部15は、例えば、電気自動車に接続された外部電源から電力供給されることにより二次電池Bに任意の電流値の充電電流を出力することが可能な電源装置を備えている。充電部15は、その一対の出力端子が、それぞれ二次電池Bの正極Bp及び負極Bnに接続されている。充電部15は、後述する制御部30によって制御されることにより、二次電池Bを充電する際に一定の電流値の充電電流Icを出力する。また、充電部15は、二次電池Bの劣化状態SOHを検出するための後述の電池状態検出処理において、当該劣化状態SOHを検出する際に充電方向(二次電池Bに流れ込む方向)に流れる電流値Ic1となる第1検出電流i1及び電流値Ic2(但し、Ic2≠Ic1)となる第2検出電流i2を出力する。

0027

充電部15が出力する第1検出電流i1及び第2検出電流i2は、単発矩形波パルス波)であって、そのパルス高さ(電流値)及びパルス幅を二次電池Bの充電状態(即ち、起電力部eの電圧ve)に影響を与えない程度の大きさとしている。第1検出電流i1及び第2検出電流i2は、矩形波以外にも、三角波のこぎり波正弦波などの波形であってもよい。

0028

電流測定部21は、充電部15の一方の端子と二次電池Bの正極Bpとの間に直列に設けられており、二次電池Bに対して充電方向及び放電方向に流れる電流値を測定して、当該電流値の大きさに応じて電圧が変化する信号(電流信号)を出力する。

0029

電圧測定部22は、二次電池Bの正極Bpと負極Bnとの間の電圧に応じた信号(電圧信号)を出力する。本実施形態においては、例えば、後述する第2アナログ−デジタル変換器25に入力可能な電圧範囲適合するように、二次電池Bの両電極間の電圧を分圧する複数の固定抵抗器などで構成されている。

0030

温度測定部23は、例えば、サーミスタ素子などの温度検知素子などを含んで構成されており、二次電池Bに接して又は二次電池Bの近傍に配置されるとともに当該二次電池Bの温度に応じて電圧が変化する信号(温度信号)を出力する。

0031

第1アナログ−デジタル変換器24(以下、「第1ADC24」という)は、電流測定部21から出力された電流信号を量子化して、当該電流信号の電圧値に対応するデジタル値を示す信号を出力する。同様に、第2アナログ−デジタル変換器25(以下、「第2ADC25」という)は、電圧測定部22から出力された電圧信号を量子化して、当該電圧信号の電圧値に対応するデジタル値を示す信号を出力する。同様に、第3アナログ−デジタル変換器26(以下、「第3ADC26」という)は、温度測定部23から出力された温度信号を量子化して、当該温度信号の電圧値に対応するデジタル値を示す信号を出力する。本実施形態において、第1ADC24、第2ADC25及び第3ADC26は、個別の電子部品として実装されているが、これに限定されるものではなく、例えば、後述する制御部30に内蔵されたアナログ−デジタル変換部などを用いて各信号を量子化してもよい。

0032

制御部30は、CPU、ROM、RAM、タイマなどを内蔵したマイクロコンピュータなどで構成されており、電池充電率推定装置1全体の制御を司る。ROMには、CPUを通電状態検出手段、電圧値測定手段、経過時間測定手段、開放電圧値推定手段、充電率推定手段、劣化状態検出手段、温度測定手段などの各種手段として機能させるための制御プログラムが予め記憶されている。CPUは、この制御プログラムを実行することにより上記各種手段として機能する。

0033

また、制御部30のROMには、二次電池Bの充放電電流の通電停止後における当該電池の両電極間の電圧値の推移と開放電圧値OCVとの関係に関する開放電圧値関係情報Jが予め記憶されている。充放電電流とは、二次電池Bに対して充電方向に流れる電流又は放電方向に流れる電流のことをいう。この開放電圧値関係情報Jに、通電停止後に測定した二次電池Bの両電極間の電圧値Va、及び、通電停止時点から当該電圧値を測定した時点までの経過時間Ta、を当てはめることにより、二次電池Bの開放電圧値OCVを得ることができる。この開放電圧値関係情報Jは、図2に模式的に示すように、(1)二次電池Bの充放電電流の通電停止直前の通電状態S毎、(2)二次電池Bの温度Temp毎、(3)二次電池Bの劣化状態SOH毎に複数パターン用意されている。

0034

本実施形態において、通電状態Sは、通電停止直前の所定期間(例えば10秒間)において二次電池Bに流れた電流の積算量であり、所定の積算量毎に通電状態S=A〜Zとしてこれら通電状態Sに対応する複数の開放電圧値関係情報Jを予め作成している。同様に、二次電池Bの温度Temp=0℃〜40℃の範囲、及び、劣化状態SOH=0%〜100%の範囲に対応する複数の開放電圧値関係情報Jを予め作成している。つまり、複数の開放電圧値関係情報Jは、通電状態S、温度Temp及び劣化状態SOHについて三次元マトリックス状に作成されている。通電状態Sについては、通電停止後の二次電池Bの両電極間の電圧値の推移に関係があるものであれば、上記積算量以外の他のパラメータを用いてもよい。これら開放電圧値関係情報Jは、例えば、予備計測やシミュレーションなどにより予め作成してROMに記憶する。ROMは、関係情報記憶手段に相当する。

0035

制御部30は、充電部15に接続された出力ポートPOを備えている。制御部30のCPUは、出力ポートPOを通じて充電部15に制御信号を送信して、充電部15を制御する。

0036

また、制御部30は、第1ADC24からの信号が入力される入力ポートPI1、第2ADC25からの信号が入力される入力ポートPI2、及び、第3ADC26からの信号が入力される入力ポートPI3、を備えている。制御部30において、入力ポートPI1、入力ポートPI2及び入力ポートPI3に入力された信号は、CPUが認識できる形式の情報に変換されて当該CPUに送られる。CPUは、当該情報に基づいて、二次電池Bに流れる電流値、二次電池Bの両電極間の電圧値、及び、二次電池Bの温度を測定する。

0037

また、制御部30の通信ポートは、図示しない車両内ネットワーク(例えば、CAN(Controller Area Network)など)に接続されており、当該車両内ネットワークを通じて車両のコンビネーションメータなどの表示装置に接続される。制御部30のCPUは、通信ポート及び車両内ネットワークを通じて、推定した二次電池Bの充電率SOCを表示装置に送信し、この表示装置において当該信号に基づき二次電池Bの充電率SOCを表示する。

0038

次に、上述した電池充電率推定装置1が備える制御部30における電池充電率推定処理の一例について、図3のフローチャートを参照して説明する。この電池充電率推定処理では、上述した開放電圧値関係情報Jを用いることにより、二次電池Bの通電停止後における両電極間の電圧変動を考慮して当該二次電池Bの充電率SOCを推定する。

0039

電池充電率推定処理において、制御部30は、電流測定部21から第1ADC24を通じて入力された電流信号に基づいて二次電池Bを流れる電流の電流値を測定してRAMに順次記憶するとともに(S110)、測定した電流値が0か否かを判定する(S120)。当該電流値が0でなければ電流値の測定を継続し(S120でN)、当該電流値が0であれば、二次電池Bの充放電電流の通電が停止した後の休止状態になったものと判定してタイマによる時間測定を開始する(S120でY)。

0040

次に、制御部30は、二次電池Bの休止状態において、電圧測定部22から第2ADC25を通じて入力された電圧信号に基づいて二次電池Bの両電極間の電圧値Vaを測定する(S130)。これと同時に、制御部30は、二次電池Bの充放電電流が停止した時点から上記電圧値Vaを測定した時点までの経過時間Taをタイマにより測定したのち、タイマを停止する(S140)。

0041

次に、制御部30は、RAMに順次記憶された電流値に基づいて二次電池Bの充放電電流の通電停止直前の通電状態Sを検出する(S150)。上述したように、この通電状態Sは、通電停止直前の所定期間(例えば10秒間)において二次電池Bに流れた電流の積算量である。また、制御部30は、温度測定部23から第3ADC26を通じて入力された電圧信号に基づいて二次電池Bの温度Tempを測定する(S160)。また、制御部30は、後述する電池状態検出処理において検出した二次電池Bの劣化状態SOHを取得する(S170)。この劣化状態SOHは、電池状態検出処理によりRAMに記憶されている。

0042

次に、制御部30は、ROMに記憶されている複数の開放電圧値関係情報Jの中から、上述した通電状態S、温度Temp及び劣化状態SOHにより1の開放電圧値関係情報Jを選択して、この選択した開放電圧値関係情報Jに、上記電圧値Va及び上記経過時間Taを当てはめることにより、二次電池Bの開放電圧値OCVを推定する(S180)。

0043

そして、制御部30は、二次電池Bの開放電圧値OCVに基づいて、当該二次電池Bの充電率SOCを推定する(S190)。本実施形態において、二次電池Bの開放電圧値OCVについて充電終止電圧Vmaxを4.0V、放電終止電圧Vminを3.0Vとしており、これら充電終止電圧Vmaxと放電終止電圧Vminとの間で開放電圧値OCVが充電率SOCに対してリニアに変化するものとしている。即ち、二次電池Bの開放電圧値OCVが4.0Vであるとき充電率SOCが100%となり、開放電圧値OCVが3.5Vであるとき充電率SOCが50%となり、開放電圧値OCVが3.0Vであるとき充電率SOCが0%となる。勿論、これは一例であって、これ以外にも、例えば、図6に示すように、二次電池Bの開放電圧値OCVと充電率SOCとがリニアに変化しない場合、予備計測やシミュレーションなどにより開放電圧値OCVと充電率SOCとの関係に関するテーブルなどの充電率関係情報を予め作成してROMに記憶しておき、この充電率関係情報に推定した開放電圧値OCVを当てはめることにより充電率SOCを推定するようにしてもよい。そして、本フローチャートの処理を終了する。

0044

図3のフローチャートにおけるステップS130の処理は電圧値測定工程であり、制御部30はこのステップS130の処理を実行することにより電圧値測定手段として機能する。ステップS140の処理は経過時間測定工程であり、制御部30はこのステップS140の処理を実行することにより経過時間測定手段として機能する。ステップS150の処理は通電状態検出工程であり、制御部30はこのステップS150の処理を実行することにより通電状態検出手段として機能する。ステップS160の処理は温度測定工程であり、制御部30はこのステップS160の処理を実行することにより温度測定手段として機能する。ステップS170の処理は劣化状態検出工程であり、制御部30はこのステップS170の処理を実行することにより劣化状態検出手段として機能する。ステップS180の処理は開放電圧値推定工程であり、制御部30はこのステップS180の処理を実行することにより開放電圧値推定手段として機能する。ステップS190の処理は充電率推定工程であり、制御部30はこのステップS190の処理を実行することにより充電率推定手段として機能する。

0045

次に、二次電池Bの劣化状態SOHを検出する電池状態検出処理の一例について、図4のフローチャートを参照して説明する。

0046

この電池状態検出処理は、上述した電池充電率推定処理とは別個の独立した処理であり、電池充電率推定処理と別個のタイミングで実行される。また、この電池状態検出処理においても、二次電池Bの通電停止後における両電極間の電圧変動を考慮して、二次電池Bの劣化状態SOHを検出している。

0047

二次電池は、充電及び放電を繰り返すことにより劣化が進み、蓄電可能容量(電流容量や電力容量など)や出力能力などが徐々に低下することが知られている。このような二次電池の状態(劣化状態)を示す指標として、初期蓄電可能容量に対する現在蓄電可能容量の割合であるSOH(State of Health)や、初期出力能力に対する現在出力能力の割合であるSOF(State of Function)などがある。これらSOHやSOFは二次電池の内部抵抗と相関があることが知られており、二次電池の内部抵抗を求めることにより当該内部抵抗に基づいてこれらSOHやSOFを検出することができる。以下に説明する電池状態検出処理では、二次電池BのSOHを検出する。

0048

電池状態検出処理において、制御部30は、電流測定部21から第1ADC24を通じて入力された電流信号に基づいて二次電池Bを流れる電流の電流値を複数回測定して、所定の期間内(例えば、1分間)において測定した複数の電流値が同一(所定の誤差範囲内(例えば、±3%等)にある値を含む)になるまで待つ(T110でN)。そして、これら複数の電流値が同一になると、二次電池Bを流れる電流が安定(特に電流値が0のときは停止)したものと判断する(T110でY)。

0049

次に、制御部30は、電圧測定部22から第2ADC25を通じて入力された電圧信号に基づいて二次電池Bの両電極間の電圧vの電圧値Vc1’を測定する(T120)。

0050

次に、制御部30は、電圧値Vc1’を測定した直後に充電部15に制御信号を送信して、当該充電部15から二次電池Bへの第1検出電流i1(電流値Ic1)の通電を開始する(T130)。

0051

次に、制御部30は、二次電池Bの両電極間の電圧vが安定する所定の電圧安定時間(例えば、1秒)が経過するまで待ち(T140)、当該電圧安定時間経過後に二次電池Bの両電極間の電圧vの電圧値Vc1を測定する(T150)。

0052

次に、制御部30は、充電部15に制御信号を送信して、当該充電部15から二次電池Bへの第1検出電流i1の通電を停止する(T160)。

0053

次に、制御部30は、電圧測定部22から第2ADC25を通じて入力された電圧信号に基づいて二次電池Bの両電極間の電圧vの電圧値Vc2’を測定する(T170)。

0054

次に、制御部30は、電圧値Vc2’を測定した直後に充電部15に制御信号を送信して、当該充電部15から二次電池Bへの第2検出電流i2(電流値Ic2)の通電を開始する(T180)。

0055

次に、制御部30は、二次電池Bの両電極間の電圧vが安定する上記電圧安定時間が経過するまで待ち(T190)、当該電圧安定時間経過後に二次電池Bの両電極間の電圧vの電圧値Vc2を測定する(T200)。

0056

次に、制御部30は、充電部15に制御信号を送信して、当該充電部15から二次電池Bへの第2検出電流i2の通電を停止する(T210)。

0057

次に、制御部30は、第1検出電流i1の通電を開始する直前の二次電池Bの両電極間の電圧値Vc1’、及び、第2検出電流i2の通電を開始する直前の二次電池Bの両電極間の電圧値Vc2’、に基づき、第1検出電流i1の通電から第2検出電流i2の通電までの間において生じた二次電池Bの両電極間の電圧値のうちの当該二次電池Bの起電力による電圧成分の変動量ΔV(ΔV=Vc1’−Vc2’)を求める。そして、第1検出電流i1の電流値Ic1、第1検出電流i1が通電されているときの二次電池Bの両電極間の電圧値Vc1、第2検出電流i2の電流値Ic2、第2検出電流i2が通電されているときの二次電池Bの両電極間の電圧値Vc2、及び、上記変動量ΔVに基づき、以下の算出式を用いて二次電池Bの内部抵抗rを検出する(T220)。
r=(Vc1−(Vc2+ΔV))/(Ic1−Ic2)
=(Vc1−(Vc2+(Vc1’−Vc2’)))/(Ic1−Ic2)

0058

電圧値Vc1’から電圧値Vc2’を差し引いた値は、第1検出電流i1の通電時から第2検出電流i2の通電時までの間における二次電池Bの両電極間の電圧値のうちの当該二次電池Bの起電力による電圧成分の変動量ΔVに相当する。つまり、第1検出電流i1の通電時から第2検出電流i2の通電時までの間に当該変動量ΔVの分だけ二次電池Bの両電極間の電圧値が変動(減少)しているため、第2検出電流i2が通電されているときの二次電池Bの両電極間の電圧値Vc2をこの変動量により補正することで、二次電池Bの両電極間の電圧値の変動をキャンセルできる。本実施形態において、実際には上記変動量ΔVの算出と内部抵抗rの算出について、上記式を用いて同時に行っている。

0059

そして、制御部30は、二次電池Bの内部抵抗rに基づいて、当該二次電池Bの劣化状態SOHを検出し、RAMに記憶する(T230)。そして、本フローチャートの処理を終了する。即ち、この電池状態検出処理においても、二次電池Bの両電極間の電圧値における開放電圧値OCVに向かう変動について考慮して劣化状態SOHを検出している。

0060

図5に、上述した電池状態検出処理を実行した際の二次電池Bの両電極間の電圧v、第1検出電流i1及び第2検出電流i2の波形を模式的に示す。

0061

以上説明したように、本実施形態によれば、二次電池Bの充放電電流の通電停止直前の電流積算量である通電状態Sを検出する。充放電電流の通電停止後の二次電池Bの両電極間の電圧値Vaを測定する。充放電電流の通電停止時点から二次電池Bの両電極間の電圧値Vaが測定された時点までの経過時間Taを測定する。検出された通電状態S、測定された電圧値Va、測定された経過時間Ta、及び、充放電電流の通電停止直前の複数の通電状態S毎に制御部30のROMに予め記憶された、通電停止後における二次電池Bの両電極間の電圧値の推移と二次電池Bの開放電圧値OCVとの関係に関する開放電圧値関係情報Jを用いて開放電圧値OCVを推定する。そして、推定された開放電圧値OCVに基づいて電池の充電率SOCを推定する。

0062

このようにしたことから、例えば、予備計測やシミュレーションなどを用いて、充放電電流の通電停止後における二次電池Bの両電極間の電圧値の推移と電池の開放電圧値OCVとの関係を予め取得しておき、この関係は再現性があることから当該関係に関する開放電圧値関係情報Jを用いて電池の開放電圧値OCVを推定することで、通電停止後の二次電池Bの起電力による当該電池の両電極間の電圧における変動を考慮した精度の高い開放電圧値OCVを得ることができる。そのため、この推定した開放電圧値OCVに基づいて二次電池Bの充電率SOCを推定することにより、充電率SOCの推定精度をより向上できる。

0063

また、さらに二次電池Bの温度Tempを測定する。さらに二次電池Bの温度毎に開放電圧値関係情報Jを制御部30のROMに記憶する。そして、さらに測定された温度Tempも用いて開放電圧値OCVを推定する。このようにしたことから、二次電池Bの両電極間の電圧値は二次電池Bの温度と関係があるところ、二次電池Bの温度も考慮して開放電圧値OCVを推定することで、より精度の高い開放電圧値OCVを得ることができる。そのため、この推定した開放電圧値OCVに基づいて二次電池Bの充電率SOCを推定することにより、充電率SOCの推定精度をより一層向上できる

0064

また、さらに二次電池Bの劣化状態SOHを検出する。さらに二次電池Bの劣化状態SOH毎に開放電圧値関係情報Jを制御部30のROMに記憶する。そして、さらに検出された劣化状態SOHも用いて開放電圧値OCVを推定する。このようにしたことから、二次電池Bの両電極間の電圧値は二次電池Bの劣化状態SOHと関係を有するところ、二次電池Bの劣化状態SOHも考慮して開放電圧値OCVを推定することで、より精度の高い開放電圧値OCVを得ることができる。そのため、この推定した開放電圧値OCVに基づいて二次電池Bの充電率SOCを推定することにより、充電率SOCの推定精度をより一層向上できる

0065

以上、本発明について、好ましい実施形態を挙げて説明したが、本発明の電池充電率推定装置及び電池充電率推定方法はこれらの実施形態の構成に限定されるものではない。

0066

例えば、上述した実施形態では、二次電池Bの通電停止時点から当該二次電池Bの両電極間の電圧値Vaを測定した時点までの経過時間Taを測定する構成であったが、これに限定されるものではない。経過時間Taを測定することに代えて、例えば、二次電池Bの両電極間の電圧値Vaについて、二次電池Bの通電停止時点から所定の測定待ち時間Tbを経過した時点で測定するものとし、開放電圧値関係情報Jについて、通電停止時点から測定待ち時間Tbが経過した時点における二次電池Bの両電極間の電圧値と二次電池Bの開放電圧値OCVとの関係に関するものとするように構成してもよい。このような構成においても、上述した実施形態と同様の作用効果を奏するともに、充電率を推定する処理負荷及び開放電圧値関係情報Jの記憶容量の大きさの点で有利である。

0067

また、上述した実施形態では、二次電池Bの温度Tempを測定して、開放電圧値OCVの推定に用いるものであったが、例えば、二次電池Bの温度の変化が小さい場合などは、当該温度の測定及び開放電圧値の推定への使用を省略した構成としてもよい。二次電池Bの劣化状態SOHについても同様に省略した構成としてもよい。

0068

また、上述した実施形態では、自ら二次電池Bの劣化状態SOHを検出する構成であったが、これ以外にも、例えば、他の装置において検出した二次電池Bの劣化状態SOHを車両内ネットワークを通じて取得することにより当該劣化状態SOHを検出する構成などとしてもよく、本発明の目的に反しない限り、二次電池Bの劣化状態SOHの検出方法については任意である。

0069

また、上述した実施形態では、電池状態検出処理において、第1検出電流i1及び第2検出電流i2として充電方向に流れる電流を通電する構成であったが、これら検出電流として放電方向に流れる電流を通電する構成としてもよい。

0070

また、上述した実施形態では、電池状態検出処理において、第1検出電流i1の通電を開始する直前の二次電池Bの両電極間の電圧値Vc1’、及び、第2検出電流i2の通電を開始する直前の二次電池Bの両電極間の電圧値Vc2’を測定するように構成されているが、電圧値Vc1’として、第1検出電流i1の通電を終了した直後の二次電池Bの両電極間の電圧値を用いてもよく、上記電圧値Vc2’として、第2検出電流i2の通電を終了した直後の二次電池Bの両電極間の電圧値を用いてもよい。

0071

なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、当業者は、従来公知の知見に従い、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。かかる変形によってもなお本発明の電池充電率推定装置及び電池充電率推定方法の構成を具備する限り、勿論、本発明の範疇に含まれるものである。

0072

1電池充電率推定装置
15充電部
21電流測定部
22電圧測定部
23温度測定部
24 第1アナログ−デジタル変換器
25 第2アナログ−デジタル変換器
26 第3アナログ−デジタル変換器
30 制御部(通電状態検出手段、電圧値測定手段、経過時間測定手段、開放電圧値推定手段、充電率推定手段、劣化状態検出手段、温度測定手段、関係情報記憶手段)
B二次電池(電池)

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