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※この項目の情報は公開日時点(2015年6月25日)のものです。
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課題
解決手段
概要
背景
従来乳を発酵させた発酵乳は、そのカードを破砕する、しないに拘わらず経時で乳漿分離を起こす。特に破砕した場合は蛋白凝集を起こし商品価値を失う。
これを防止するためペクチンとか繊維素グリコール酸ナトリウムを添加するが、分離は防止できても、食感が糊っぽく、かつ味のリリースが良くない為、嗜好性を著しく低下させる。
発酵乳の乳漿分離、蛋白凝集防止に関する技術は当該業界ではペクチンとかCMC(繊維素グリコール酸ナトリウム)が一般的に使用されているが、これらの使用はいずれも糊感がでて風味を阻害し、かつ味のリリースが良くないという欠点を有する。また特開2012−105566に開示されている技術は粒ゼリー入りドリンクヨーグルトには有効な技術であるが、通常の発酵乳では解決できない。
概要
発酵乳のカードを破砕しても乳漿分離のない、蛋白凝集のない、味のリリースの良い発酵乳を作る方法を提供する。アルカリ変性させないコンニャクマンナンを含有してなる、カット、破砕した又は/及び成形したゲルを、コンニャクマンナンとして発酵乳製品の0.01重量パーセント以上になるように含有させることにより、発酵乳の乳漿分離、蛋白凝集を防止しかつ味のリリースを良好にする。なし
目的
効果
実績
- 技術文献被引用数
- 0件
- 牽制数
- 0件
この技術が所属する分野
(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成
技術分野
背景技術
0002
従来乳を発酵させた発酵乳は、そのカードを破砕する、しないに拘わらず経時で乳漿分離を起こす。特に破砕した場合は蛋白凝集を起こし商品価値を失う。
これを防止するためペクチンとか繊維素グリコール酸ナトリウムを添加するが、分離は防止できても、食感が糊っぽく、かつ味のリリースが良くない為、嗜好性を著しく低下させる。
0003
発酵乳の乳漿分離、蛋白凝集防止に関する技術は当該業界ではペクチンとかCMC(繊維素グリコール酸ナトリウム)が一般的に使用されているが、これらの使用はいずれも糊感がでて風味を阻害し、かつ味のリリースが良くないという欠点を有する。また特開2012−105566に開示されている技術は粒ゼリー入りドリンクヨーグルトには有効な技術であるが、通常の発酵乳では解決できない。
先行技術
0004
特開2012-105566号公報
発明が解決しようとする課題
0005
本発明は発酵乳のカードを破砕しても乳漿分離のない、蛋白凝集のない、糊感のでない味のリリースの良い発酵乳を作ることである。
課題を解決するための手段
0006
本発明の構成要件は
1.ゲルの成分としてコンニャクマンナンを含有したゲルを調整する。
2. このゲルを破砕、カットする、破砕しない場合は小つぶに成形する。
3. この破砕した、カットした、又は成形したゲルを発酵乳に混入してミックスするが、この混入量は発酵乳とゲルの重量の0.01%以上のコンニャクマンナンを含有させること。
発酵乳に混入するコンニャクマンナン含有ゲルは、ゲル化したものをカット又は/及び破砕して混入するが、カットでも、破砕でも、その効果に変わりはない。またこのゲルに耐熱性をもたせ、シロップ漬けとして容器に詰めて殺菌し、シロップと共に混入してもよく、ゲルとシロップをセパレートしシロップのみを混入しても、ゲルのみを混入しても効果に差はない。
コンニャクマンナンを単体で使用しても、乳漿分離防止効果、蛋白凝集防止効果、味のリリース効果は期待できない。
本発明の作用効果はコンニャクマンナンの成分とゲル化性高分子多糖類の成分の協同作用により、乳安定効果をもたらすものと考えられる。
このコンニャクマンナン含有ゲルは、強く硬いゲルでも良く、又はゾルに近いゲルでも良いので、製品の目的により適宜選択すればよい。
0007
以下試験例、実施例により説明する。
試験例1コンニャクマンナンの乳漿分離防止、蛋白凝集防止効果の発現する濃度の試験
ゲル化性物質としてカラギーナン、ジェランガム、寒天、ゼラチン、タマリンド種子多糖類、キサンタンガム、アルギン酸ナトリウム、ペクチンをそれぞれ1重量パーセントにコンニャク粉をそれぞれ0.1と0.07重量パーセント濃度の水溶液区をつくり80℃に加熱後冷却し、24時間保持したのち、ゾル〜ゲルを調整し、別に調整したプレーンヨーグルトに10重量パーセント添加混合し乳漿分離防止効果、蛋白凝集防止効果、味のリリースを判定した。
比較のために、前記試験において、コンニャク粉を使用しない区を調整し、プレーンヨーグルトに添加混合し、乳漿分離防止効果、蛋白凝集防止効果を判定した。この結果は表1〜表23に記載する。
試験に供したプレーンヨーグルトは森永乳業株式会社製ビフィダスヨーグルトである。
又豆乳を乳酸菌発酵させた豆乳ヨーグルトにおいても、同様の試験をしたが、結果は牛乳製品の場合と同じ結果であった。
試験結果の判定基準は次の通りである。
判定基準: 蛋白凝集は、蛋白凝集なし −、蛋白凝集あり +、やや蛋白凝集あり +−。
乳漿分離は、乳漿分離なし −、乳漿分離あり +、やや乳漿分離あり+−。
味のリリースは、味のリリース良くない −、味のリリース良好 +、味のリリースやや良くない +− 。
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発明の効果
0031
以上の様に味が良くて乳漿分離がなく、蛋白凝集もない、良質な味付けヨーグルトができるので当該業界に益することが大である。
0032
配合
ジェランガム0.1%、コンニャク粉0.1%、キサンタンガム0.5%、砂糖11%を水に添加しミックスを85℃まで加熱溶解し、1Kgに調整し、水冷してゼリーを得た。
このゼリーを1.5cm角にカットして、このゼリーをプレーンヨーグルトに15パーセント混入して、ゼリー入りヨーグルトを得た。このものを14日間冷蔵庫に保存したが、乳漿分離がなく、蛋白凝集もなかった。
0034
コンニャク粉0.2%、カラギーナン0.3%、ローガストビーンガム0.4%、アルギンNa0.2%、ジェランガム0.1%でゼリーを調整し、このゼリーを5mm角にカットした。このカットゼリー70gにシロップ30gをポリ袋に充填し85℃で20分加熱殺菌した。シロップは配合:砂糖35%、クエン酸Na0.1%、クエン酸0.3%、乳酸Caを0.1%で調整し使用した。
この製品からゼリーのみ30g取り出してプレーンヨーグルト70gに混合調整したゼリー入り調味ヨーグルト、またシロップのみ30gを取り出してプレーンヨーグルト70gと混合調整した調味ヨーグルト、ゼリーとシロップをミキサーにかけて粉砕しペースト状にした30gをプレーンヨーグルト70gに混合調整した調味ヨーグルトを、冷蔵庫中で14日間保存したが、いずれも乳漿分離のない、蛋白凝集のない、味のリリースの良好なヨーグルト製品であった。
0035
アルギン酸ナトリウム0.5%、コンニャク粉0.5%の水溶液を調整する。別に1.0%の塩化Ca水溶液を調整する。アルギン酸ナトリウムとコンニャク粉の溶液を口径3mmのノズルより滴下して1分間反応させて球状のつぶゼリーを得た。このつぶゼリー30gとヨーグルト70gをミックスしてつぶゼリー入りヨーグルトを調整した。このヨーグルトを冷蔵庫(5℃)で14日間保存したが、蛋白凝集も乳漿分離も見られなかった。このヨーグルトを試食したところ糊感のない風味の良好なヨーグルトであった。
0036
アルギン酸ナトリウム0.5%、コンニャク粉0.5%の水溶液を調整する。別に1.0%の塩化Ca水溶液を調整する。アルギン酸ナトリウムとコンニャク粉の溶液を口径3mmのノズルより滴下して1分間反応させて球状のつぶゼリーを得た。このつぶゼリー70gとクエン酸0.1%含む水溶液を30gミックスして、容器に詰め85度20分間殺菌後冷却した。このミックス100gをシロップごとヨーグルト250gにミックスしてつぶ入りヨーグルトを調整した。このヨーグルトを冷蔵庫(5℃)で14日間保存したが、蛋白凝集も乳漿分離も見られなかった。このヨーグルトを試食したところ糊感のない風味の良好なヨーグルトであった。
0037
コンニャク粉0.5%、砂糖35%、乳酸Ca0.8%、1/4リンゴ果汁5%、水59%よりなる果汁ソースを調整し、このソースを0.7%アルギン酸Naの水溶液に、径が5mmのノズルより滴下し、1分間反応させて、芯部がリンゴ果汁ソースで、それを包む膜がアルギン酸Caのカプセル状食品を得た。このカプセル30gをプレーンヨーグルト70gに混入させて13日間冷蔵庫で保存したが、乳漿分離がなく、蛋白凝集のない、糊感のないヨーグルトであった。
0038
実施例6で調整したカプセル70gと砂糖35%、キサンタン0.5%、1/4リンゴ果汁20%で調整したフルーツソース30gを混合して、カプセル入りんごソースを得た。このソース20gを径が10mmのノズルよりプレーンヨーグルト70gにインジェクションして、カプセル入りりんごソースを塊状に含有するヨーグルトを得た。このヨーグルトを30日間6℃の冷蔵庫に保存したが、乳漿分離がない、蛋白凝集のない、糊感のないヨーグルトであった。
実施例
0039
実施例1で調整したゼリーを30g、豆乳ヨーグルト70gを混合し、冷蔵庫で14日間保存したが、乳漿分離がない、蛋白凝集のない、クリーミーな風味の豆乳ヨーグルトであった。
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