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技術 半導体の電気特性の測定装置、半導体の電気特性の測定方法、半導体の電気特性の測定装置の制御装置、およびコンピュータプログラム

出願人 古河機械金属株式会社
発明者 濱野哲英
出願日 2013年12月4日 (6年3ヶ月経過) 出願番号 2013-251291
公開日 2015年6月11日 (4年9ヶ月経過) 公開番号 2015-109338
状態 特許登録済
技術分野 光学的手段による材料の調査、分析 半導体等の試験・測定
主要キーワード Si試料 一点測定 測定位置毎 移動度分布 測定位置情報 レンジ測定 強度ゆらぎ 電気特性値
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年6月11日)のものです。
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図面 (20)

課題

半導体中のキャリア密度移動度、および電気抵抗率のいずれかの電気特性値テラヘルツ光を用いて測定する。

解決手段

半導体の電気特性測定装置10において、反射率測定部140は、半導体からなる、測定対象とする試料の、測定位置にテラヘルツ光を照射し、反射率を測定する。算出部150は、反射率測定部140で測定された試料の反射率に基づいて、試料の測定位置における電気特性を示す値を算出する。分布測定制御部500は、試料の複数の測定位置で反射率の測定を行うよう反射率測定部140を制御して、分布測定を行う。分布生成部510は、算出部150で算出された電気特性を示す値と、測定位置を示す情報とに基づいて、試料における電気特性を示す値の分布情報を生成する。分布図生成部520は、分布情報に基づいて、座標平面上の測定位置に対応する各領域の色もしくは色の濃淡を、電気特性を示す値に対応づけて分布図を生成する。

概要

背景

テラヘルツ光を用いて半導体中のキャリア密度移動度、および電気抵抗率といった電気特性値を測定する方法として特許文献1,2および非特許文献1に記載の技術がある。

概要

半導体中のキャリア密度、移動度、および電気抵抗率のいずれかの電気特性値をテラヘルツ光を用いて測定する。半導体の電気特性測定装置10において、反射率測定部140は、半導体からなる、測定対象とする試料の、測定位置にテラヘルツ光を照射し、反射率を測定する。算出部150は、反射率測定部140で測定された試料の反射率に基づいて、試料の測定位置における電気特性を示す値を算出する。分布測定制御部500は、試料の複数の測定位置で反射率の測定を行うよう反射率測定部140を制御して、分布測定を行う。分布生成部510は、算出部150で算出された電気特性を示す値と、測定位置を示す情報とに基づいて、試料における電気特性を示す値の分布情報を生成する。分布生成部520は、分布情報に基づいて、座標平面上の測定位置に対応する各領域の色もしくは色の濃淡を、電気特性を示す値に対応づけて分布を生成する。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

半導体からなる、測定対象とする試料の、測定位置にテラヘルツ光照射し、反射率を測定する反射率測定部と、前記反射率測定部で測定された前記試料の反射率に基づいて、前記試料の前記測定位置における電気特性を示す値を算出する算出部と、前記試料の複数の前記測定位置で反射率の測定を行うよう前記反射率測定部を制御して、分布測定を行う分布測定制御部と、前記算出部で算出された前記電気特性を示す値と、前記測定位置を示す情報とに基づいて、前記試料における前記電気特性を示す値の分布情報を生成する分布生成部と、前記分布情報に基づいて、座標平面において、前記測定位置に対応する各領域の色もしくは色の濃淡を、前記電気特性を示す値に対応づけて表した分布図を生成する分布図生成部と、前記分布図を表示する表示部とを備える半導体の電気特性の測定装置

請求項2

請求項1に記載の半導体の電気特性の測定装置において、前記電気特性を示す値は電気抵抗率を含む半導体の電気特性の測定装置。

請求項3

請求項1または2に記載の半導体の電気特性の測定装置において、前記電気特性を示す値は移動度を含む半導体の電気特性の測定装置。

請求項4

請求項1から3のいずれか一項に記載の半導体の電気特性の測定装置において、前記電気特性を示す値はキャリア密度を含む半導体の電気特性の測定装置。

請求項5

請求項1から4のいずれか一項に記載の半導体の電気特性の測定装置において、前記試料の、前記電気特性を示す値が含まれるレンジを保持するレンジ記憶部と、テラヘルツ光の周波数毎に、前記半導体の前記電気特性を示す値と反射率の計算値との関係を示す情報を保持する計算値記憶部とを有する記憶部と、前記電気特性を示す値の含まれるレンジにおける感度を考慮して、前記電気特性を示す値の測定に用いる測定周波数を選択する選択部とをさらに備え、前記算出部は、前記計算値記憶部に保持された前記半導体の前記電気特性を示す値と反射率の計算値との関係を示す情報、および前記選択部により選択された前記測定周波数について前記反射率測定部が測定した反射率Rexpに基づいて前記試料の前記電気特性を示す値を算出する半導体の電気特性の測定装置。

請求項6

請求項5に記載の半導体の電気特性の測定装置において、反射率が前記半導体の前記電気特性を示す値に依存して変化しない周波数帯域参照帯域としたとき、前記反射率測定部は、前記参照帯域に含まれる参照周波数のテラヘルツ光を前記試料に照射した際の反射率Rrefを用いて、前記測定周波数における前記反射率Rexpを補正する半導体の電気特性の測定装置。

請求項7

請求項5または6に記載の半導体の電気特性の測定装置において、前記記憶部は、前記電気特性を示す値のレンジ、周波数、および感度の関係を示す情報を保持するレンジ感度記憶部をさらに有し、前記選択部は前記レンジ記憶部から前記試料の前記電気特性を示す値が含まれるレンジを取得するとともに、前記レンジ感度記憶部から、前記レンジ記憶部から取得した前記電気特性を示す値が含まれるレンジと対応するレンジにおける、周波数と感度との関係を示す情報を取得し、各周波数での感度を比較し、比較の結果に基づいて前記測定周波数を選択する半導体の電気特性の測定装置。

請求項8

請求項7に記載の半導体の電気特性の測定装置において、前記レンジ感度記憶部が保持する感度は、前記電気特性を示す値の変化量に対する反射率の変化量の比率を含み、前記選択部は、前記試料の前記電気特性を示す値が含まれるレンジにおいて、当該比率が大きい周波数を、前記測定周波数として選択する半導体の電気特性の測定装置。

請求項9

請求項7または8に記載の半導体の電気特性の測定装置において、複数の感度の指標提示する指標提示部と、前記複数の感度の指標のうち、前記測定周波数を選択する際に考慮する感度の指標の入力を受け付ける指標入力部と、前記選択部に、前記測定周波数を選択する際に考慮する感度の指標を示す情報を入力する指標指定部をさらに備え、前記レンジ感度記憶部は、前記複数の感度の指標毎に前記電気特性を示す値のレンジ、周波数、および感度の関係を示す情報を保持している半導体の電気特性の測定装置。

請求項10

請求項5から9のいずれか一項に記載の半導体の電気特性の測定装置において、前記試料の前記電気特性を示す値が含まれるレンジを測定するレンジ測定部をさらに備え、前記レンジ記憶部は、前記レンジ測定部で測定された前記電気特性を示す値が含まれるレンジを保持する半導体の電気特性の測定装置。

請求項11

請求項10に記載の半導体の電気特性の測定装置において、前記記憶部は、前記半導体の、互いに異なるレンジに属する複数の前記電気特性を示す値毎に、照射するテラヘルツ光の周波数と反射率の計算値との関係を示す情報を保持する第1レンジ測定記憶部と、前記反射率測定部で測定され、周波数に対応づけられた複数の反射率Rpreを保持する第2レンジ測定記憶部を備え、前記レンジ測定部は、複数の周波数のテラヘルツ光を前記試料に照射し、前記反射率Rpreを測定するよう前記反射率測定部を制御する制御部と、前記周波数に対応づけられた複数の前記反射率Rpreと、前記第1レンジ測定記憶部に保持された、照射するテラヘルツ光の周波数と反射率の計算値との関係を示す情報とに基づいて、前記試料の前記電気特性を示す値が含まれるレンジを算出するレンジ算出部とを備える半導体の電気特性の測定装置。

請求項12

請求項10または11に記載の半導体の電気特性の測定装置において、精度制御部をさらに備え、前記精度制御部は、前記選択部で選択された前記測定周波数において、前記試料の同一点で繰り返し測定を行うよう前記反射率測定部を制御し、前記繰り返し測定の結果のばらつきの大きさを算出し、前記精度制御部は、前記ばらつきの大きさが予め定めた基準値よりも大きい場合、前記電気特性を示す値が含まれるレンジを再度測定するよう、前記レンジ測定部を制御し、前記ばらつきの大きさが予め定めた基準値よりも小さい場合、前記精度制御部は前記分布測定を行うよう前記分布測定制御部を制御する半導体の電気特性の測定装置。

請求項13

請求項1から12のいずれか一項に記載の半導体の電気特性の測定装置において、前記反射率測定部は、前記試料にテラヘルツ光を照射する照射部と、前記試料から反射されたテラヘルツ光の強度を検出する検出部と、前記照射したテラヘルツ光の強度および前記反射されたテラヘルツ光の強度に基づいて前記試料におけるテラヘルツ光の反射率を算出する反射率算出部とを備える半導体の電気特性の測定装置。

請求項14

請求項13に記載の半導体の電気特性の測定装置において、前記反射率測定部は、前記試料を保持する試料保持部と、前記試料保持部を駆動する駆動機構をさらに備え、前記駆動機構によって前記照射部に対する前記試料保持部の相対位置を変化させて、前記試料の複数の前記測定位置で反射率の測定を行う半導体の電気特性の測定装置。

請求項15

請求項1から14のいずれか一項に記載の半導体の電気特性の測定装置において、前記試料の表面は、ひとつの前記半導体を母材とする領域を有し、前記領域には前記母材とは異なる材料からなる異種導入物が添加されており、前記領域における、前記異種導入物の分布に起因する前記電気特性を示す値の分布を測定する半導体の電気特性の測定装置。

請求項16

請求項1から15のいずれか一項に記載の半導体の電気特性の測定装置において、前記分布測定を行う際、テラヘルツ光の前記試料の表面でのスポット径は0.5mm以上、2mm以下である半導体の電気特性の測定装置。

請求項17

半導体からなる、測定対象とする試料の、測定位置にテラヘルツ光を照射し、反射率を測定し、測定された前記試料の反射率に基づいて、前記試料の前記測定位置における電気特性を示す値を算出し、前記試料の複数の前記測定位置で反射率の測定を行う分布測定を行い、算出された前記電気特性を示す値と、前記測定位置を示す情報とに基づいて、前記試料における前記電気特性を示す値の分布情報を生成し、前記分布情報に基づいて、座標平面において、前記測定位置に対応する各領域の色もしくは色の濃淡を、前記電気特性を示す値に対応づけて表した分布図を生成し、前記分布図を表示し、前記電気特性を示す値はキャリア密度、移動度および電気抵抗率のいずれかを含む半導体の電気特性の測定方法

請求項18

半導体からなる、測定対象とする試料の、測定位置にテラヘルツ光を照射し、反射率を測定する反射率測定部と、前記反射率測定部で測定された前記試料の反射率に基づいて、前記試料の前記測定位置における電気特性を示す値を算出する算出部とを備える半導体の電気特性の測定装置の制御装置であって、前記試料の複数の前記測定位置で反射率の測定を行うよう前記反射率測定部を制御して、分布測定を行う分布測定制御部と、前記算出部で算出された前記電気特性を示す値と、前記測定位置を示す情報とに基づいて、前記試料における前記電気特性を示す値の分布情報を生成する分布生成部と、前記分布情報に基づいて、座標平面において、前記測定位置に対応する各領域の色もしくは色の濃淡を、前記電気特性を示す値に対応づけて表した分布図を生成する分布図生成部と、前記分布図を表示する表示部とを備え、前記電気特性を示す値はキャリア密度、移動度および電気抵抗率のいずれかを含む半導体の電気特性の測定装置の制御装置。

請求項19

半導体からなる、測定対象とする試料の、測定位置にテラヘルツ光を照射し、反射率を測定する反射率測定部と、前記反射率測定部で測定された前記試料の反射率に基づいて、前記試料の前記測定位置における電気特性を示す値を算出する算出部とを備える半導体の電気特性の測定装置の、制御装置を実現するためのコンピュータプログラムであって、コンピュータに前記試料の複数の前記測定位置で反射率の測定を行うよう前記反射率測定部を制御して、分布測定を行う分布測定制御手段、前記算出部で算出された前記電気特性を示す値と、前記測定位置を示す情報とに基づいて、前記試料における前記電気特性を示す値の分布情報を生成する分布生成手段、前記分布情報に基づいて、座標平面において、前記測定位置に対応する各領域の色もしくは色の濃淡を、前記電気特性を示す値に対応づけて表した分布図を生成する分布図生成手段、および表示装置に前記分布図を表示させる表示手段として機能させ、前記電気特性を示す値はキャリア密度、移動度および電気抵抗率のいずれかを含むコンピュータプログラム。

技術分野

0001

本発明は半導体電気特性測定装置、半導体の電気特性の測定方法、半導体の電気特性の測定装置の制御装置、およびコンピュータプログラムに関する。

背景技術

0002

テラヘルツ光を用いて半導体中のキャリア密度移動度、および電気抵抗率といった電気特性値を測定する方法として特許文献1,2および非特許文献1に記載の技術がある。

0003

特開2009−145223号公報
特開2011−054863号公報

先行技術

0004

Holm R T, et.al., Infrared reflectance studies of bulk and epitaxial-film n-typeGaAs, Journal of Applied Physics, 1977, Vol.48, No.1, pp.212-223

発明が解決しようとする課題

0005

しかし、特許文献1および2に記載の技術は、試料における特定の位置で測定を行うもので、二次元的な分布を測定するものではなかった。そして、二次元的な分布を測定することを想定していないため、ひとつの測定対象試料の面内における、測定位置毎の電気特性値の違いを測定するに必要な測定精度を有していなかった。

0006

非特許文献1には、ひとつの試料の面内を走査して、キャリア密度を測定する技術が記載されている。しかし、測定で得られたダイアグラムは、複数のライン上で得たチャートを並べたものであり、電気特性値の二次元的な分布を明確に認識できるものではなかった。

0007

本発明は、半導体中のキャリア密度、移動度、および電気抵抗率のいずれかの電気特性値をテラヘルツ光を用いて測定し、二次元的な分布図として表示するものである。

課題を解決するための手段

0008

本発明によれば、
半導体からなる、測定対象とする試料の、測定位置にテラヘルツ光を照射し、反射率を測定する反射率測定部と、
前記反射率測定部で測定された前記試料の反射率に基づいて、前記試料の前記測定位置における電気特性を示す値を算出する算出部と、
前記試料の複数の前記測定位置で反射率の測定を行うよう前記反射率測定部を制御して、分布測定を行う分布測定制御部と、
前記算出部で算出された前記電気特性を示す値と、前記測定位置を示す情報とに基づいて、前記試料における前記電気特性を示す値の分布情報を生成する分布生成部と、
前記分布情報に基づいて、座標平面において、前記測定位置に対応する各領域の色もしくは色の濃淡を、前記電気特性を示す値に対応づけて表した分布図を生成する分布図生成部と、
前記分布図を表示する表示部とを備える半導体の電気特性の測定装置
が提供される。

0009

本発明によれば、
半導体からなる、測定対象とする試料の、測定位置にテラヘルツ光を照射し、反射率を測定し、
測定された前記試料の反射率に基づいて、前記試料の前記測定位置における電気特性を示す値を算出し、
前記試料の複数の前記測定位置で反射率の測定を行う分布測定を行い、
算出された前記電気特性を示す値と、前記測定位置を示す情報とに基づいて、前記試料における前記電気特性を示す値の分布情報を生成し、
前記分布情報に基づいて、座標平面において、前記測定位置に対応する各領域の色もしくは色の濃淡を、前記電気特性を示す値に対応づけて表した分布図を生成し、
前記分布図を表示し、
前記電気特性を示す値はキャリア密度、移動度および電気抵抗率のいずれかを含む半導体の電気特性の測定方法
が提供される。

0010

本発明によれば、
半導体からなる、測定対象とする試料の、測定位置にテラヘルツ光を照射し、反射率を測定する反射率測定部と、
前記反射率測定部で測定された前記試料の反射率に基づいて、前記試料の前記測定位置における電気特性を示す値を算出する算出部とを備える半導体の電気特性の測定装置の制御装置であって、
前記試料の複数の前記測定位置で反射率の測定を行うよう前記反射率測定部を制御して、分布測定を行う分布測定制御部と、
前記算出部で算出された前記電気特性を示す値と、前記測定位置を示す情報とに基づいて、前記試料における前記電気特性を示す値の分布情報を生成する分布生成部と、
前記分布情報に基づいて、座標平面において、前記測定位置に対応する各領域の色もしくは色の濃淡を、前記電気特性を示す値に対応づけて表した分布図を生成する分布図生成部と、
前記分布図を表示する表示部とを備え、
前記電気特性を示す値はキャリア密度、移動度および電気抵抗率のいずれかを含む半導体の電気特性の測定装置の制御装置
が提供される。

0011

本発明によれば、
半導体からなる、測定対象とする試料の、測定位置にテラヘルツ光を照射し、反射率を測定する反射率測定部と、
前記反射率測定部で測定された前記試料の反射率に基づいて、前記試料の前記測定位置における電気特性を示す値を算出する算出部とを備える半導体の電気特性の測定装置の、制御装置を実現するためのコンピュータプログラムであって、
コンピュータ
前記試料の複数の前記測定位置で反射率の測定を行うよう前記反射率測定部を制御して、分布測定を行う分布測定制御手段、
前記算出部で算出された前記電気特性を示す値と、前記測定位置を示す情報とに基づいて、前記試料における前記電気特性を示す値の分布情報を生成する分布生成手段、
前記分布情報に基づいて、座標平面において、前記測定位置に対応する各領域の色もしくは色の濃淡を、前記電気特性を示す値に対応づけて表した分布図を生成する分布図生成手段、および
表示装置に前記分布図を表示させる表示手段として機能させ、
前記電気特性を示す値はキャリア密度、移動度および電気抵抗率のいずれかを含むコンピュータプログラム
が提供される。

発明の効果

0012

本発明によれば、半導体中のキャリア密度、移動度、および電気抵抗率のいずれかの電気特性値をテラヘルツ光を用いて測定し、二次元的な分布図として表示できる。

図面の簡単な説明

0013

第1の実施形態に係る半導体の電気特性の測定装置の構成例を示す図である。
第1の実施形態に係る半導体の電気特性の測定装置の動作フローを例示する図である。
反射率測定部の構成例を示す図である。
特許文献1に開示されたSiCの反射率とキャリア密度の関係を示す図である。
SiCの反射率と移動度の関係を示す図である。
SiCの反射率と電気抵抗率の関係を示す図である。
高精度な測定を行うための半導体の電気特性の測定装置の構成の例について説明するための図である。
第2の実施形態に係る半導体の電気特性の測定装置の構成例を示す図である。
第2の実施形態に係る半導体の電気特性の測定装置の動作フローを例示する図である。
参照帯域について説明するための図である。
第2の実施形態に係るレンジ測定部、反射率測定部および記憶部の構成例を示す図である。
n型SiCの、周波数と反射率の計算値との関係および、周波数と測定された反射率Rpreとの関係を示す図である。
n型SiCのキャリア密度と反射率の計算値の関係を示す図である。
第1の実施例に係るn型SiC試料のキャリア密度分布図である。
n型SiCの、周波数と反射率の計算値との関係および、周波数と測定された反射率Rpreとの関係を示す図である。
n型SiCの移動度と反射率の計算値の関係を示す図である。
第2の実施例に係るn型SiC試料の移動度分布図である。
n型SiCの、周波数と反射率の計算値との関係および、周波数と測定された反射率Rpreとの関係を示す図である。
n型SiCの電気抵抗率と反射率の計算値の関係を示す図である。
第3の実施例に係るn型SiC試料の電気抵抗率分布図である。
p型Siの、周波数と反射率の計算値との関係および、周波数と測定された反射率Rpreとの関係を示す図である。
p型Siのキャリア密度と反射率の計算値の関係を示す図である。
第4の実施例に係るp型Si試料のキャリア密度分布図である。
p型Siの、周波数と反射率の計算値との関係および、周波数と測定された反射率Rpreとの関係を示す図である。
p型Siの移動度と反射率の計算値の関係を示す図である。
第5の実施例に係るp型Si試料の移動度分布図である。
p型Siの、周波数と反射率の計算値との関係および、周波数と測定された反射率Rpreとの関係を示す図である。
p型Siの電気抵抗率と反射率の計算値の関係を示す図である。
第6の実施例に係るp型Si試料の電気抵抗率分布図である。
第1の比較例に係るn型SiC試料のキャリア密度分布図である。
第2の比較例に係るn型SiC試料の移動度分布図である。
第3の比較例に係るn型SiC試料の電気抵抗率分布図である。
第4の比較例に係るp型Si試料のキャリア密度分布図である。
第5の比較例に係るp型Si試料の移動度分布図である。
第6の比較例に係るp型Si試料の電気抵抗率分布図である。

0014

以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。

0015

なお、以下に示す説明において、半導体の電気特性の測定装置10の各構成要素は、ハードウエア単位の構成ではなく、機能単位ブロックを示している。半導体の電気特性の測定装置10の各構成要素は、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされた本図の構成要素を実現するプログラム、そのプログラムを格納するハードディスクなどの記憶メディアネットワーク接続インタフェースを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置には様々な変形例がある。

0016

(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る半導体の電気特性の測定装置10の構成例を示す図である。本実施形態によれば、半導体の電気特性の測定装置10は、反射率測定部140、算出部150、分布測定制御部500、分布生成部510、分布図生成部520、および表示部530を有する。反射率測定部140は、半導体からなる、測定対象とする試料20(図3参照)の、測定位置にテラヘルツ光を照射し、反射率を測定する。算出部150は、反射率測定部140で測定された試料20の反射率に基づいて、試料20の測定位置における電気特性を示す値を算出する。分布測定制御部500は、試料20の複数の測定位置で反射率の測定を行うよう反射率測定部140を制御して、分布測定を行う。分布生成部510は、算出部150で算出された電気特性を示す値と、測定位置を示す情報とに基づいて、試料20における電気特性を示す値の分布情報を生成する。分布図生成部520は、分布情報に基づいて、座標平面において、測定位置に対応する各領域の色もしくは色の濃淡を、電気特性を示す値に対応づけて表した分布図を生成する。表示部530は、分布図を表示する。以下に、詳細に説明する。

0017

電気特性を示す値としては、電気抵抗率を含むことができる。また、電気特性を示す値としては、移動度を含むことができる。また、電気特性を示す値としては、キャリア密度を含むことができる。半導体の電気特性の測定装置10は、キャリア密度、移動度、および電気抵抗率のうち、いずれか1つまたは2つを測定する装置とすることもできるし、全てを測定する装置とすることもできる。以下では、電気特性を示す値を電気特性値と呼ぶ。

0018

図2は、本実施形態に係る半導体の電気特性の測定装置10の動作フローを例示する図である。
反射率測定部140では試料20にテラヘルツ光が照射され、反射率が測定される。反射率測定部140で測定された反射率は算出部150に入力される。算出部150では、入力された反射率に基づいて、試料20の電気特性値が算出される。ここで、分布測定制御部500は、試料20の表面の複数の測定位置で反射率の測定を行うよう反射率測定部140を制御する。分布測定制御部500に制御されることにより、反射率測定部140では、試料20の複数の測定位置で、反射率の測定が行われる(ステップS601)。そして、算出部150では、各測定位置の電気特性値が算出される(ステップS602)。このように、分布測定制御部500の制御により複数の測定位置で行う測定を、以下では、分布測定と呼ぶ。分布測定を行うことにより、以下に説明するように分布図が生成され、表示される。

0019

分布測定制御部500に制御された反射率測定部140は、ひとつの測定位置の反射率を測定する度に、測定位置すなわちテラヘルツ光の照射位置を変更し、反射率の測定を繰り返す。測定位置を変更する方法については後述する。測定された各測定位置での反射率は、算出部150に入力され、各測定位置での電気特性値が算出される。このとき、試料20の全面、もしくは測定しようとする領域の全ての測定点において反射率を測定した後に、全ての反射率を算出部150に入力しても良いし、ひとつの測定位置の反射率を測定する度に、算出部150に入力しても良い。算出部150で算出された各電気特性値は、分布生成部510に入力され、分布生成部510では、測定位置情報と電気特性値とが対応づけられた分布情報(たとえばテーブル)が生成される(ステップS603)。分布生成部510で生成された分布情報は、分布図生成部520に入力される。分布図生成部520では、分布情報に基づいて、試料20における電気特性値の分布図を生成する(ステップS604)。分布図生成部520で生成された分布図は、表示部530に入力され、表示される。

0020

ここで、分布図生成部520で生成される分布図の例について説明する。まず、試料20の表面に対応する座標平面が用意される。そして、座標平面の、測定位置に対応する各領域は、測定された電気特性値の大きさに対応づけた色、もしくは色の濃淡で着色される。また、たとえば、電気特性値の大きさから派生して、電気特性値の大きさの変化量をさらに求め、同様に分布図としても良い。表示部530では、複数の分布図を同時に表示しても良い。このような分布図を生成することで、電気特性値の二次元的な分布を明確に認識できる。

0021

なお、半導体の電気特性の測定装置10では、分布測定に限らず、特定のひとつの測定位置について電気特性値を測定し、表示部530に測定結果を表示させることもできる。このような測定を、以下では一点測定と呼ぶ。

0022

次に、反射率測定部140について詳細に説明する。
図3は、反射率測定部140の構成例を示す図である。反射率測定部140は、照射部142、検出部144、および反射率算出部146を備える。照射部142は、試料20にテラヘルツ光を照射する。検出部144は、試料20から反射されたテラヘルツ光の強度を検出する。反射率算出部146は、照射したテラヘルツ光の強度および反射されたテラヘルツ光の強度に基づいて試料20におけるテラヘルツ光の反射率を算出する。

0023

また、反射率測定部140は、試料20における測定位置、すなわち、テラヘルツ光の照射位置を変更するために、試料保持部141、駆動機構143をさらに備える。試料保持部141は、試料20を保持する。駆動機構143は、試料保持部141を駆動する。反射率測定部140では、駆動機構143によって照射部142に対する試料保持部141の相対位置を変化させて、試料20の複数の測定位置で反射率の測定を行う。

0024

また、反射率測定部140は、ミラー148,149をさらに備える。

0025

試料20は試料保持部141に保持される。照射部142から出力されたテラヘルツ光はミラー148を介して試料20に照射される。そしてテラヘルツ光は試料20で反射されて、ミラー149を介して検出部144の受光面へ入射する。検出部144では、検出部144の受光面に入射したテラヘルツ光の強度を反射強度として検出し、その反射強度を示す情報を反射率算出部146へ入力する。反射率算出部146は、照射したテラヘルツ光の強度に対する反射強度の比を反射率として算出する。照射したテラヘルツ光の強度としては、たとえば、金ミラーを試料保持部141に保持させ、試料20に照射するのと同じテラヘルツ光を照射して測定した反射光の強度を用いることができる。

0026

反射率測定部140では、駆動機構143により、試料20を試料20の表面に平行な2軸方向に駆動できる。駆動機構143により、試料面内の任意の点にテラヘルツ光を照射して、一点測定が行える。また、分布測定の際、駆動機構143を用い、テラヘルツ光の照射位置を走査して測定を行うことにより、電気特性値の二次元的な分布図を取得することができる。なお、反射率測定部140の構造はこの例に限定されない。

0027

ここで、駆動機構143により試料保持部141を駆動する代わりに、試料20の表面に対するミラー148の反射面の角度を変更して、静止した試料20の表面におけるテラヘルツ光の照射位置を変更しても良い。

0028

なお、分布測定を行う際、テラヘルツ光の試料20の表面でのスポット径は、たとえば0.5mm以上、2mm以下とすることができる。より小さなスポット径で分布測定を行うことにより、高分解な分布図を得ることができる。一方、より大きなスポット径で分布測定を行うことにより、短時間で広範囲の分布図を得たり、テラヘルツ光照射による試料20のダメージを低減したりすることができる。

0029

一点測定を行う際のスポット径は、分布測定を行う際のスポット径よりも大きくしてもよいし、同じでもよい。分布測定の際のスポット径や、測定位置同士の間隔は、分解能、分布図を取得する広さ、分布図の取得に要する時間を鑑みて、適宜設定することができる。スポット径は、たとえば照射部142内や、ミラー148と試料20の間に集光ミラーもしくは集光レンズを設け、その焦点距離を変えることによって変更できる。

0030

ここで、図4から図6を参照しつつ、特許文献1および2に開示された方法での、電気特性値の測定精度について説明する。図4は、特許文献1に開示されたSiCの反射率とキャリア密度の関係を示す図である。本図から、たとえば0.5×1017〜1.5×1017cm−3(cm−3は、atoms/cm3を意味する)のキャリア密度の帯域において、反射率の傾きが0.4%/1017cm−3であり、0.5×1018〜1.5×1018cm−3のキャリア密度の帯域において、反射率の傾きが1.9%/1018cm−3であることが読み取れる。

0031

図5はSiCの反射率と移動度の関係を示す図である。特許文献2に開示された方法で、図4のキャリア密度を移動度に変換して得た。図5から、50〜350cm2V−1s−1の移動度の帯域における反射率の傾きは0.05%/cm2V−1s−1であることが読み取れる。

0032

図6はSiCの反射率と電気抵抗率の関係を示す図である。特許文献2に開示された方法で、図4のキャリア密度を電気抵抗率に変換して得た。図6から、0.014〜17Ωcmの電気抵抗率の帯域における反射率の傾きは0.91%/Ωcmであることが読み取れる。

0033

このように、特許文献1および2の方法では、キャリア密度、移動度、電気抵抗率に対する反射率の傾きの絶対値が小さく、感度が低いため、高精度な測定ができなかった。そのため、ひとつの測定対象試料の面内における、測定位置毎の電気特性値の違いを検出することが出来なかった。

0034

電気測定値の分布図を得るためには、各測定位置で高精度な測定を行う必要がある。以下では、高精度な測定を行うための半導体の電気特性の測定装置10の構成の例について説明する。

0035

図7は、高精度な測定を行うための半導体の電気特性の測定装置10の構成の例について説明するための図である。高精度な測定を行うための構成の例として、本実施形態に係る半導体の電気特性の測定装置10では、分布図を生成するに適した精度の測定を行えるよう、分布測定の際に照射するテラヘルツ光の適した周波数を選択する構成を有する。

0036

本実施形態に係る半導体の電気特性の測定装置10は、レンジ記憶部112および計算値記憶部114を有する記憶部110と、選択部120とをさらに備える。レンジ記憶部112は、試料20の、電気特性値が含まれるレンジを保持する。計算値記憶部114は、テラヘルツ光の周波数毎に、半導体の電気特性値と反射率の計算値との関係を示す情報を保持する。選択部120は、電気特性値の含まれるレンジにおける感度を考慮して、電気特性値の測定に用いる測定周波数を選択する。算出部150は、計算値記憶部114に保持された半導体の電気特性値と反射率の計算値との関係を示す情報、および選択部120により選択された測定周波数について反射率測定部140が測定した反射率Rexpに基づいて、試料20の電気特性値を算出する。

0037

本実施形態に係る記憶部110は、レンジ感度記憶部116をさらに有する。レンジ感度記憶部116は、電気特性値のレンジ、周波数、および感度の関係を示す情報を保持する。選択部120はレンジ記憶部112から試料20の電気特性値が含まれるレンジを取得するとともに、レンジ感度記憶部116から、レンジ記憶部112から取得した電気特性値が含まれるレンジと対応するレンジにおける、周波数と感度との関係を示す情報を取得し、各周波数での感度を比較し、比較の結果に基づいて測定周波数を選択する。

0038

レンジ感度記憶部116には、電気特性値について、予め定められた複数のレンジと、周波数と、その各レンジおよび周波数における感度との関係を示す情報(たとえば式、テーブル)が保持されている。また、レンジ記憶部112には、測定対象とする試料20の、求めようとする電気特性値が含まれるレンジが予め保持されている。レンジ記憶部112が保持するレンジは、試料20について予め測定されたり見積もられたりした値に基づいて予め保持させることができる。また、計算値記憶部114には、テラヘルツ光の周波数毎に、半導体の電気特性値と反射率の計算値との関係を示す情報(たとえば式、テーブル)が予め保持されている。

0039

電気特性値としてのキャリア密度と、周波数と、反射率の計算値との関係は、特許文献1に記載の方法を用いて求めることができる。そして、周波数毎のキャリア密度と反射率の計算値との関係を示す情報を計算値記憶部114に保持させることができる。またさらに、キャリア密度のレンジと、周波数と、感度との関係を求め、その情報をレンジ感度記憶部116に保持させることができる。

0040

電気特性値としての移動度と、周波数と、反射率の計算値との関係は、特許文献2に記載の方法を用いて求めることができる。そして、周波数毎の移動度と反射率の計算値との関係を示す情報を計算値記憶部114に保持させることができる。またさらに、移動度のレンジと、周波数と、感度との関係を求め、その情報をレンジ感度記憶部116に保持させることができる。

0041

電気特性値としての電気抵抗率と、周波数と、反射率の計算値との関係は、特許文献2に記載の方法を用いて求めることができる。そして、周波数毎の電気抵抗率と反射率の計算値との関係を示す情報を計算値記憶部114に保持させることができる。またさらに、電気抵抗率のレンジと、周波数と、感度との関係を求め、その情報をレンジ感度記憶部116に保持させることができる。

0042

選択部120の動作を含め、以下に詳細に説明する。まず、選択部120は、予め定められたレンジのうち、試料20の電気特性値がどのレンジに含まれるのかを示す情報を、レンジ記憶部112から取得する。また、選択部120は、レンジ感度記憶部116から、試料20の電気特性値が含まれるレンジに対応するレンジにおける、周波数と感度との関係を示す情報を取得する。この周波数と感度との関係は、複数の周波数と、その各周波数における感度との関係を示している。そして、選択部120は、レンジ感度記憶部116から取得した情報において、周波数毎の感度を比較し、最も感度の良い周波数を測定に用いる測定周波数として選択する。

0043

なお、感度の指標は、たとえば電気特性値の変化量に対する反射率の変化量の比率、つまり電気特性値に対する反射率の傾きの絶対値であったり、試料の同一位置で繰り返し測定を行う際の結果のばらつきの大きさ、つまり繰り返し測定の安定性であったりしてよい。繰り返し測定の安定性は、実測に基づいて予め求め、レンジ感度記憶部116に保持させても良い。ただし、感度の指標はこれらに限定されるものではない。

0044

本実施形態では、レンジ感度記憶部116が保持する感度は、電気特性値の変化量に対する反射率の変化量の比率を含むものとする。そして、選択部120は、試料20の電気特性値が含まれるレンジにおいて、その比率が大きい周波数を、測定周波数として選択する。ただし、このような例に限定されるものではない。

0045

選択部120で選択された測定周波数を示す情報は、反射率測定部140に入力され、反射率測定部140では測定周波数のテラヘルツ光を試料20に照射して反射率Rexpが測定される。反射率測定部140からは照射した測定周波数と、測定された反射率Rexpの値を示す情報が算出部150へ入力される。算出部150は、予め計算値記憶部114に保持された電気特性値と反射率の計算値との関係を示す情報(たとえば式、テーブル)を計算値記憶部114から読み出し、測定周波数において、測定された反射率Rexpの値に対応する電気特性値を、試料20の電気特性値として算出する。なおこのとき、算出部150は、計算値記憶部114から、測定周波数についての、電気特性値と反射率の計算値との関係を示す情報を読み出す。

0046

なお、分布測定を行う際、測定周波数の選択は測定位置ごとに行う必要は無い。分布測定に先立って選択された測定周波数で、全ての測定位置の測定を行えばよい。このため、短時間で分布測定を行うことができる。

0047

半導体の電気特性の測定装置10では、分布測定を行う際、テラヘルツ光を照射する時間を、ひとつの測定位置あたりたとえば1秒以内とすることができる。各測定位置で、反射率の周波数スペクトルを取得したりすることなく、高精度な測定が行えるためである。各測定位置での照射時間を短くできることにより、分布図を短時間で取得でき、また、テラヘルツ光による試料20のダメージも低減することができる。また、一定の時間内で、より広範囲の分布図を取得することができる。

0048

測定対象としての半導体には、GaN、SiC、GaAs、GaAlN(窒化アルミニウムガリウム)、GaP、GaSb、InN、InPInAs、InSb、AlN、AlP、AlAs、AlSb、ZnS、ZnSe、ZnTe、CdS、CdSe、CdTe、AlGaP、AlGaAs、AlGaSb、GaInN、GaInP、GaInAs、GaInSb、AlInN、AlInP、AlInAs、AlInSb、Si、Ge等が使用できる。半導体は、不純物がドープされていてもよい。ドープする不純物(添加物)は、p型、n型の種類によらず何でも良い。たとえば、n型(ドナー)として珪素窒素またはリン等を用いることができる。p型として珪素、ホウ素等を用いることができる。

0049

半導体の電気特性の測定装置10では、たとえば、表面に、ひとつの半導体を母材とする領域を有し、その領域には母材とは異なる材料からなる異種導入物が添加されている、もしくは付着している試料20を測定する。そして、その領域における、異種導入物の分布に起因する電気特性値の分布を測定することができる。たとえば、半導体は上述したような種類の半導体材料である。そして、添加された異種導入物は、ドープされたp型もしくはn型の不純物、水、有機物質などでありうる。

0050

次に、本実施形態の作用および効果について説明する。本実施形態では、テラヘルツ光を用いて、半導体中のキャリア密度、移動度、電気抵抗率といった電気特性値の分布図を取得できる。

0051

(第2の実施形態)
図8は、第2の本実施形態に係る半導体の電気特性の測定装置10の構成例を示す図である。本実施形態に係る半導体の電気特性の測定装置10は、レンジ測定部160、指標提示部172、指標入力部174、指標指定部176、および精度制御部180を備える点と、反射率測定部140が反射率Rexpを補正する点を除いて、第1の実施形態で例示した半導体の電気特性の測定装置10と同じである。以下に詳細に説明する。

0052

本実施形態に係る半導体の電気特性の測定装置10は、試料20の電気特性値が含まれるレンジを測定するレンジ測定部160をさらに備える。レンジ記憶部112は、レンジ測定部160で測定された電気特性値が含まれるレンジを保持する。半導体の電気特性の測定装置10がレンジ測定部160を備えることによって、事前に試料20の電気特性値が含まれるレンジが分からなくても、レンジを求めて精度良く測定できる。

0053

また、本実施形態に係る半導体の電気特性の測定装置10は、指標提示部172、指標入力部174、および指標指定部176をさらに備える。指標提示部172は、複数の感度の指標を提示する。指標入力部174は、複数の感度の指標のうち、測定周波数を選択する際に考慮する感度の指標の入力を受け付ける。指標指定部176は、選択部120に、測定周波数を選択する際に考慮する感度の指標を示す情報を入力する。また、レンジ感度記憶部116は、複数の感度の指標毎に電気特性値のレンジ、周波数、および感度の関係を示す情報を保持している。半導体の電気特性の測定装置10がこのような指標提示部172、指標入力部174、および指標指定部176を備えることにより、考慮したい感度の指標に応じて、適した測定を行うことができる。

0054

また、本実施形態に係る半導体の電気特性の測定装置10は、精度制御部180をさらに備える。精度制御部180は、選択部120で選択された測定周波数において、試料20の同一点で繰り返し測定を行うよう反射率測定部140を制御する。そして精度制御部180は、繰り返し測定の結果として得られた複数の電気特性値を算出部150から取得し、そのばらつきの大きさを算出する。ばらつきの大きさが予め定めた基準値よりも大きい場合、精度制御部180は、電気特性値が含まれるレンジを再度測定するよう、レンジ測定部160を制御する。一方、ばらつきの大きさが予め定めた基準値よりも小さい場合、精度制御部180は、分布測定を行うよう分布測定制御部500を制御する。半導体の電気特性の測定装置10がこのような精度制御部180を有することにより、より確実に高い精度での測定ができる。

0055

次に、本実施形態に係る半導体の電気特性の測定装置10の動作の流れを説明する。図9は、本実施形態に係る半導体の電気特性の測定装置10の動作フローを例示する図である。

0056

まず、レンジ測定部160により、試料20の求めようとする電気特性値が大まかに見積もられ、予め定められた複数のレンジのうち、いずれのレンジに含まれるかが求められる(ステップS401)。求められたレンジを示す情報は、レンジ記憶部112に入力され、保持される。

0057

また、指標提示部172では、複数の感度の指標が選択肢として利用者に提示される。利用者は、測定において考慮したい感度の指標を、指標入力部174を通して指標指定部176に入力する(ステップS403)。指標指定部176は、入力された感度の指標を示す情報を、選択部120に入力する。なお、レンジ感度記憶部116は、指標提示部172で提示される複数の感度の指標毎に、電気特性値のレンジ、周波数、および感度の関係を示す情報を保持している。

0058

そして選択部120は、予め定められたレンジのうち、試料20の電気特性値がどのレンジに含まれるのかを示す情報を、レンジ記憶部112から取得する。また、選択部120は、レンジ感度記憶部116から、試料20の電気特性値が含まれるレンジに対応するレンジにおける、指標指定部176から入力された感度の指標についての、周波数と感度との関係を示す情報を取得する。この周波数と感度との関係は、複数の周波数と、その各周波数における感度との関係を示している。そして、選択部120は、レンジ感度記憶部116から取得した情報において、周波数毎の感度を比較し、最も感度の良い周波数を測定に用いる測定周波数として選択する(ステップS405)。

0059

なお、感度の指標は、たとえば電気特性値の変化量に対する反射率の変化量の比率、つまり電気特性値に対する反射率の傾きの絶対値であったり、試料の同一位置で繰り返し測定を行う際の結果のばらつきの大きさ、つまり繰り返し測定の安定性であったりしてよい。繰り返し測定の安定性は、実測に基づいて予め求め、レンジ感度記憶部116に保持させても良い。ただし、感度の指標はこれらに限定されるものではない。

0060

選択された測定周波数を示す情報は、反射率測定部140に入力され、反射率測定部140では測定周波数のテラヘルツ光を試料20に照射して反射率Rexpの測定が行われる。ここで、精度の確認のため、測定は同一周波数、同一位置で複数回行われる(ステップS407)。

0061

精度制御部180は、同一の測定周波数で、試料20の同一の測定位置を予め定められた回数、繰り返し測定するよう反射率測定部140を制御する。なお、繰り返し測定の回数は、利用者により利用の際に入力される構成としても良い。このとき、反射率を複数回測定した後に、全ての反射率を算出部150に入力しても良いし、反射率を一回測定する度に、算出部150に入力しても良い。

0062

ここで、本実施形態では、反射率測定部140は、参照帯域に含まれる参照周波数のテラヘルツ光を試料20に照射した際の反射率Rrefを用いて、測定周波数における反射率Rexpを補正する。ここで参照帯域とは、反射率が半導体の電気特性値に依存して変化しない周波数帯域を示す(ステップS409)。

0063

電気特性値によって変化しない参照周波数での反射率Rrefに基づいて、反射率Rexpを補正することにより、照射するテラヘルツ光の強度ゆらぎの影響などを排除できる。

0064

図10は、参照帯域について説明するための図である。本図は計算から導いたGaN(窒化ガリウム)の周波数に対する反射率の関係を示している。グラフ横軸は照射するテラヘルツ光の周波数、縦軸は反射率を示し、キャリア密度が1.0×1016cm−3、1.0×1018cm−3、および5.0×1018cm−3の場合について示している。周波数が17THz以上20THz以下の帯域では、テラヘルツ光は、キャリア密度の変化によらず全反射する。

0065

このように反射率が半導体のキャリア密度に依存して変化しない周波数帯域を参照帯域と呼び、参照帯域に含まれる周波数を参照周波数と呼ぶ。試料20の電気特性値が含まれるレンジ内において、参照周波数のテラヘルツ光は、電気特性値の変化によらず全反射する。

0066

反射率測定部140は、測定周波数における反射率Rexpを、参照周波数における反射率Rrefを用いて補正する。具体的には、反射率測定部140は、参照周波数における反射率Rrefに対する測定周波数における反射率Rexpの比を、新たな補正された反射率Rexpとして算出し、出力する。

0067

反射率Rrefを用いて、測定周波数における反射率Rexpを補正することにより、照射するテラヘルツ光の強度のゆらぎの影響を反射率Rexpから除去できる。したがって、反射率Rexpをより高い精度で測定でき、その結果、電気特性値をより高い精度で測定できる。

0068

なお、たとえば、特許文献1および2に記載がある、二波長テラヘルツ波を同時に試料20に照射して測定できる反射率測定装置の構成を用いることで、参照周波数と測定周波数の2つのテラヘルツ光を同時に試料20に照射し、それぞれの周波数に対する反射率を測定することができ、短時間で高精度な測定が可能である。

0069

そして、図9戻り、反射率測定部140からは、照射した測定周波数と、測定され、補正された反射率Rexpの値を示す情報が算出部150へ入力される。算出部150は、予め計算値記憶部114に保持された電気特性値と反射率の計算値との関係を示す情報(たとえば式、テーブル)を計算値記憶部114から読み出し、測定周波数において反射率Rexpの値に対応する電気特性値を算出する(ステップS411)。

0070

算出された電気特性値は精度制御部180に入力される。精度制御部180では繰り返し測定の結果に基づく複数の電気特性値の平均値およびばらつきの大きさを算出する。ばらつきの大きさとして、たとえば複数の電気特性値の標準偏差を用いることができる。もしくは、ばらつきの大きさは、複数の電気特性値のうち、最大値最小値との差の0.5倍とすることができる。

0071

精度制御部180は、算出したばらつきの大きさが予め定めた基準値よりも大きい場合、測定精度が低かったと判定し、試料20の電気特性値が含まれるレンジを再度測定するようレンジ測定部160を制御する。そして、測定周波数の選択、測定などが再度行われる。算出したばらつきの大きさが予め定めた基準値よりも小さい場合、測定精度が高かったと判定し、精度制御部180は、分布測定を行うよう分布測定制御部500を制御する(ステップS413)。なお、ばらつきの大きさの基準値は、利用者により利用の際に入力される構成としても良い。基準値はたとえば、複数の電気特性値の平均値の5%以下の値とすることができる。もしくは、基準値はたとえば、複数の電気特性値の最大値と最小値の平均値(以下、中心の値と呼ぶ)の5%以下の値とすることができる。

0072

分布測定を行うよう、精度制御部180から分布測定制御部500への制御がなされた後には、第1の実施形態と同様に、反射率測定部140で複数の測定位置の反射率が測定され(ステップS415)、算出部150で各測定位置の電気特性値が算出される(ステップS417)。このとき、反射率測定部140では、上述した方法で、測定周波数における反射率Rexpを、参照周波数における反射率Rrefを用いて補正してもよい。

0073

そして、算出部150で算出された電気特性値に基づいて、分布生成部510で分布情報が生成され(ステップS419)、分布情報に基づいて分布図生成部520で分布図が生成され(ステップS421)、分布図が表示部530で表示される。

0074

次に、レンジ測定部160の構成について詳細に説明する。本実施形態に係るレンジ測定部160では、いくつかの電気特性値について予め保持された、周波数に対する反射率の関係(たとえば反射率の周波数スペクトル)のうち、測定結果とよく対応するものを選び、その電気特性値の属するレンジを、試料20の属するレンジとして求める。

0075

図11は、本実施形態に係るレンジ測定部160、反射率測定部140および記憶部110の構成例を示す図である。ただし、記憶部110に含まれるいくつかの記憶部は省略している。本実施形態に係る記憶部110は、第1レンジ測定記憶部118および第2レンジ測定記憶部119をさらに備える。第1レンジ測定記憶部118は、半導体の、互いに異なるレンジに属する複数の電気特性値毎に、照射するテラヘルツ光の周波数と反射率の計算値との関係を示す情報を保持する。第2レンジ測定記憶部119は、反射率測定部140で測定され、周波数に対応づけられた複数の反射率Rpreを保持する。また、レンジ測定部160は、制御部162およびレンジ算出部168を備える。制御部162は、複数の周波数のテラヘルツ光を試料20に照射し、反射率Rpreを測定するよう反射率測定部140を制御する。レンジ算出部168は、周波数に対応づけられた複数の反射率Rpreと、第1レンジ測定記憶部118に保持された、照射するテラヘルツ光の周波数と反射率の計算値との関係を示す情報とに基づいて、試料20の電気特性値が含まれるレンジを算出する。

0076

まず、制御部162は複数のレンジに亘る複数の周波数のテラヘルツ光を試料20に照射して、各周波数における反射率Rpreを測定するよう反射率測定部140を制御する。測定された複数の反射率Rpreは、それぞれ測定に用いた周波数と関連づけられて第2レンジ測定記憶部119に保持される。周波数に関連づけられた複数の反射率Rpreの情報は、たとえば、周波数に対する反射率のスペクトルを構成する。第1レンジ測定記憶部118には予め、半導体の互いに異なるレンジに属する複数の電気特性値毎に、照射するテラヘルツ光の周波数と反射率の計算値との関係(たとえば式、テーブル)を示す情報が保持されている。レンジ算出部168は、第2レンジ測定記憶部119から、周波数に関連づけられた複数の反射率Rpreを読み出し、第1レンジ測定記憶部118から、複数の電気特性値毎の周波数と反射率の計算値との関係を示す情報を読み出し、周波数と反射率Rpreとの関係が周波数と反射率の計算値との関係に最もよく適合する電気特性値を選ぶ。そして、その電気特性値の属するレンジを、試料20の電気特性値の属するレンジとして算出する。算出されたレンジを示す情報はレンジ記憶部112に入力され、測定周波数の選択に利用される。

0077

なお、キャリア密度毎の、周波数と反射率の計算値との関係は特許文献1に記載の方法を用いて求めることができる。移動度毎の、周波数と反射率の計算値との関係は特許文献2に記載の方法を用いて求めることができる。電気抵抗値毎の、周波数と反射率の計算値との関係は特許文献2に記載の方法を用いて求めることができる。そして、第1レンジ測定記憶部118に情報を保持させることができる。

0078

周波数と反射率の関係が適合するかどうかの判定方法としては、たとえば、最も反射率の傾きの絶対値が大きい周波数が互いに近いほど、より適合すると判定することができる。もしくは、各周波数における反射率の計算値と反射率Rpreとの差の平均値が小さいほど、適合すると判定できる。ただし、これらの判定方法に限定されるものではない。

0079

なお、レンジ測定部160は、本実施形態で説明した構造に限定されるものではなく、求めようとする電気特性値が含まれるレンジを測定する別の装置等でも良い。

0080

測定対象としての半導体には、第1の実施形態と同様のものを用いることができる。

0081

また、本実施形態に係る半導体の電気特性の測定装置10では、第1の実施形態と同様、たとえば、表面に、ひとつの半導体を母材とする領域を有し、その領域には母材とは異なる材料からなる異種導入物が添加されている、もしくは付着している試料20を測定する。そして、その領域における、異種導入物の分布に起因する電気特性値の分布を測定することができる。

0082

なお、本実施形態では、半導体の電気特性の測定装置10が指標提示部172、指標入力部174、および指標指定部176を備える例について説明したが、この例に限定されるものではない。第1の実施形態と同様に、予め定められた感度の指標を用いても良い。

0083

なお、本実施形態においては半導体の電気特性の測定装置10がレンジ測定部160を備える例について説明したが、この例に限定されるものではない。第1の実施形態と同様に、予め試料20の電気特性値が含まれるレンジをレンジ記憶部112に保持させても良い。

0084

なお、本実施形態においては半導体の電気特性の測定装置10が精度制御部180を備える例について説明したが、この例に限定されるものではない。第1の実施形態と同様に、選択部120が測定周波数を選択した後、繰り返し測定を行わずに分布測定を行っても良い。

0085

なお、本実施形態においては反射率測定部140が反射率Rrefを用いて反射率Rexpを補正する例について説明したが、この例に限定されるものではない。第1の実施形態と同様に、測定した反射率Rexpをそのまま用いても良い。

0086

次に、本実施形態の作用および効果について説明する。本実施形態においては第1の実施形態と同様の作用および効果が得られる。

0087

以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。

0088

次に、本発明の実施例について説明する。
(第1の実施例)
第1の実施形態と同様の方法で、n型SiC(炭化シリコン)のキャリア密度分布の測定を行った。ただし、第2の実施形態のように、事前に反射率のスペクトルを測定することで、試料のキャリア密度のレンジを求めた。また、参照周波数による反射率Rrefで測定周波数によるRexpを補正した。測定周波数を選択する際の感度の指標は、キャリア密度の変化量に対する反射率の変化量の比率(反射率の傾きの絶対値)とした。

0089

キャリア密度、移動度、電気抵抗率が不明な、n型SiC試料を準備した。試料は直径76mm、厚さ0.4mmの円板形状で、未研磨であった。

0090

図12は、n型SiCの、周波数と反射率の計算値との関係および、周波数と測定された反射率Rpreとの関係を示す図である。反射率の計算値についてはキャリア密度が1×1017cm−3、1×1018cm−3、1×1019cm−3、および1×1020cm−3の場合について示している。表1は、本図から読み取れる、各キャリア密度について反射率の計算値の傾きの絶対値が大きい周波数と、その傾きの値を示している。本図に示した測定された反射率Rpreによるスペクトルでは、周波数が29.4THz付近で反射率Rpreの傾きの絶対値が大きいため、表1より、この試料のキャリア密度は1×1018cm−3付近であることが予想された。よって、1×1018cm−3を含むレンジで感度の良い周波数を測定周波数として選択することとした。

0091

0092

図13は、n型SiCのキャリア密度と反射率の計算値の関係を示す図である。周波数が29.1THz、29.4THz、33THz、および50THzの場合について示している。表2はキャリア密度のいくつかのレンジにおいて感度の高い周波数と、その周波数での反射率の傾きを図13から求めて示したものである。1×1018cm−3を含む0.5×1018〜1.5×1018cm−3のレンジでは、29.4THzで感度が良いため、29.4THzを測定周波数として選択した。

0093

0094

次に、29.4THzの周波数で試料の反射率Rexpを測定した。加えて、n型SiCについて高い反射率を有する参照帯域である24〜28THzから1つの周波数を選んで反射率Rrefを測定した。そして、反射率Rrefに対する反射率Rexpの比を求め、補正した反射率Rexpとした。このようにして求めた反射率Rexpと、図13とに基づいて、キャリア密度を求めた。

0095

試料中の一点を繰り返し測定した結果、キャリア密度の平均値は1.048×1018cm−3、標準偏差は0.032×1018cm−3と求められた。測定値の標準偏差(ばらつきの大きさ)は平均値に対して3.0%の大きさであった。平均値に対するばらつきの大きさを、以下、ばらつきの比率と呼ぶ。このように、キャリア密度に対する反射率の傾きの絶対値が大きい周波数を選択することで、n型SiC試料のキャリア密度を高い精度で測定できることが確かめられた。

0096

繰り返し測定の結果、測定周波数を29.4THzとして、精度の高い測定が出来ることが確かめられた。よって次に、29.4THzの測定周波数で、試料の表面全体に亘り、反射率Rexpを測定し、キャリア密度を算出した。そして、分布情報および分布図を生成した。

0097

図14は、n型SiC試料のキャリア密度分布図である。図14は、1mm間隔で測定位置を変更して、試料の表面全体を測定して得た。中心から外周にかけて、ゆるやかな変化が確認できた。キャリア密度の分布は、0.827×1018cm−3から1.12×1018cm−3の範囲であった。また、面内のキャリア密度の平均値は0.907×1018cm−3、標準偏差は0.031×1018cm−3であった。このように、ひとつの測定対象試料の面内における、測定位置毎のキャリア密度のわずかな違いを測定することができた。

0098

(第2の実施例)
第1の実施例と同様の方法で、第1の実施例と同一の試料について移動度分布の測定を行った。

0099

図15は、n型SiCの、周波数と反射率の計算値との関係および、周波数と測定された反射率Rpreとの関係を示す図である。反射率の計算値については移動度が340cm2V−1s−1、210cm2V−1s−1、40cm2V−1s−1、および5cm2V−1s−1の場合について示している。表3は、本図から読み取れる、各移動度について反射率の計算値の傾きの絶対値が大きい周波数と、その傾きの値を示している。本図に示した測定された反射率Rpreによるスペクトルでは、周波数が29.4THz付近で反射率Rpreの傾きの絶対値が大きいため、表3よりこの試料の移動度は210cm2V−1s−1付近であることが予想された。よって、210cm2V−1s−1を含むレンジで感度の良い周波数を測定周波数として選択することとした。

0100

0101

図16は、n型SiCの移動度と反射率の計算値の関係を示す図である。周波数が29.1THz、29.4THz、33THz、および50THzの場合について示している。表4は移動度のいくつかのレンジにおいて感度の高い周波数と、その周波数での反射率の傾きを図16から求めて示したものである。210cm2V−1s−1を含む150〜250cm2V−1s−1のレンジでは、29.4THzで感度が良いため、29.4THzを測定周波数として選択した。

0102

0103

次に、29.4THzの周波数で試料の反射率Rexpを測定した。加えて、n型SiCについて高い反射率を有する参照帯域である24〜28THzから1つの周波数を選んで反射率Rrefを測定した。そして、反射率Rrefに対する反射率Rexpの比を求め、補正した反射率Rexpとした。このようにして求めた反射率Rexpと、図16とに基づいて、移動度を求めた。

0104

試料中の一点を繰り返し測定した結果、移動度の平均値は206cm2V−1s−1、標準偏差は2cm2V−1s−1と求められ、測定値のばらつきの比率は0.9%であった。このように、移動度に対する反射率の傾きの絶対値が大きい周波数を選択することで、n型SiC試料の移動度を高い精度で測定できることが確かめられた。

0105

繰り返し測定の結果、測定周波数を29.4THzとして、精度の高い測定が出来ることが確かめられた。よって次に、29.4THzの測定周波数で、試料の表面全体に亘り、反射率Rexpを測定し、移動度を算出した。そして、分布情報および分布図を生成した。

0106

図17は、n型SiC試料の移動度分布図である。図17は、1mm間隔で測定位置を変更して、試料の表面全体を測定して得た。中心から外周にかけて、ゆるやかな変化が確認できた。移動度の分布は、201cm2V−1s−1から227cm2V−1s−1の範囲であった。また、面内の移動度の平均値は218cm2V−1s−1、標準偏差は2cm2V−1s−1であった。このように、ひとつの測定対象試料の面内における、測定位置毎の移動度のわずかな違いを測定することができた。

0107

(第3の実施例)
第1の実施例と同様の方法で、第1の実施例と同一の試料について電気抵抗率分布の測定を行った。

0108

図18は、n型SiCの、周波数と反射率の計算値との関係および、周波数と測定された反射率Rpreとの関係を示す図である。反射率の計算値については電気抵抗率が0.18Ωcm、0.03Ωcm、0.014Ωcm、および0.013Ωcmの場合について示している。表5は、本図から読み取れる、各電気抵抗率について反射率の計算値の傾きの絶対値が大きい周波数と、その傾きの値を示している。本図に示した測定された反射率Rpreによるスペクトルでは、周波数が29.4THz付近で反射率Rpreの傾きの絶対値が大きいため、表5より、この試料の電気抵抗率は0.03Ωcm付近であることが予想された。よって、0.03Ωcmを含むレンジで感度の良い周波数を測定周波数として選択することとした。

0109

0110

図19は、n型SiCの電気抵抗率と反射率の計算値の関係を示す図である。周波数が29.1THz、29.4THz、33THz、および50THzの場合について示している。表6は電気抵抗率のいくつかのレンジにおいて感度の高い周波数と、その周波数での反射率の傾きを図19から求めて示したものである。0.03Ωcmを含む0.02〜0.04Ωcmのレンジでは、29.4THzで感度が良いため、29.4THzを測定周波数として選択した。

0111

0112

次に、29.4THzの周波数で試料の反射率Rexpを測定した。加えて、n型SiCについて高い反射率を有する参照帯域である24〜28THzから1つの周波数を選んで反射率Rrefを測定した。そして、反射率Rrefに対する反射率Rexpの比を求め、補正した反射率Rexpとした。このようにして求めた反射率Rexpと、図19とに基づいて、電気抵抗率を求めた。

0113

試料中の一点を繰り返し測定した結果、電気抵抗率の平均値は2.89×10−2Ωcm、標準偏差は0.05×10−2Ωcmと求められ、測定値のばらつきの比率は1.7%であった。このように、電気抵抗率に対する反射率の傾きの絶対値が大きい周波数を選択することで、n型SiC試料の電気抵抗率を高い精度で測定できることが確かめられた。

0114

繰り返し測定の結果、測定周波数を29.4THzとして、精度の高い測定が出来ることが確かめられた。よって次に、29.4THzの測定周波数で、試料の表面全体に亘り、反射率Rexpを測定し、電気抵抗率を算出した。そして、分布情報および分布図を生成した。

0115

図20は、n型SiC試料の電気抵抗率分布図である。図20は、1mm間隔で測定位置を変更して、試料の表面全体を測定して得た。中心から外周にかけて、ゆるやかな変化が確認できた。電気抵抗率の分布は、2.79×10−2Ωcmから3.33×10−2Ωcmの範囲であった。また、面内の電気抵抗率の平均値は3.14×10−2Ωcm、標準偏差は0.06×10−2Ωcmであった。このように、ひとつの測定対象試料の面内における、測定位置毎の電気抵抗率のわずかな違いを測定することができた。

0116

(第4の実施例)
第1の実施例と同様の方法で、p型Si(シリコン)のキャリア密度分布の測定を行った。ただし、参照周波数における反射率Rrefを用いた反射率Rexpの補正は行わなかった。キャリア密度、移動度、電気抵抗率が不明な、p型Si試料を準備した。試料は直径100mm、厚さ0.5mmの円板形状で、表面は研磨済みであった。

0117

図21は、p型Si(シリコン)の、周波数と反射率の計算値との関係および、周波数と測定された反射率Rpreとの関係を示す図である。反射率の計算値についてはキャリア密度が1×1017cm−3、1×1018cm−3、1×1019cm−3、および1×1020cm−3の場合について示している。表7は、本図から読み取れる、各キャリア密度について反射率の計算値の傾きの絶対値が大きい周波数と、その傾きの値を示している。本図に示した測定された反射率Rpreによるスペクトルでは、周波数が19THz付近で反射率Rpreの傾きの絶対値が大きいため、表7より、この試料のキャリア密度は1×1020cm−3付近であることが予想された。よって、1×1020cm−3を含むレンジで感度の良い周波数を測定周波数として選択することとした。

0118

0119

図22は、p型Siのキャリア密度と反射率の計算値の関係を示す図である。周波数が0.1THz、1THz、5THz、および19THzの場合について示している。表8はキャリア密度のいくつかのレンジにおいて感度の高い周波数と、その周波数での反射率の傾きを図22から求めて示したものである。1×1020cm−3を含む0.5×1020〜1.5×1020cm−3のレンジでは、19THzで感度が良いため、19THzを測定周波数として選択した。

0120

0121

次に、19THzの周波数で試料の反射率Rexpを測定した。測定した反射率Rexpと、図22とに基づいて、キャリア密度を求めた。

0122

試料中の一点を繰り返し測定した結果、キャリア密度の平均値は0.839×1020cm−3、標準偏差は0.017×1020cm−3と求められ、測定値のばらつきの比率は2.0%であった。このように、キャリア密度に対する反射率の傾きの絶対値が大きい周波数を選択することで、p型Si試料のキャリア密度を高い精度で測定できることが確かめられた。

0123

繰り返し測定の結果、測定周波数を19THzとして、精度の高い測定が出来ることが確かめられた。よって次に、19THzの測定周波数で、試料の表面全体に亘り、反射率Rexpを測定し、キャリア密度を算出した。そして、分布情報および分布図を生成した。

0124

図23は、p型Si試料のキャリア密度分布図である。図23は、1mm間隔で測定位置を変更して、試料の表面全体を測定して得た。中心から外周にかけて、ゆるやかな変化が確認できた。キャリア密度の分布は、0.70×1020cm−3から0.95×1020cm−3の範囲であった。また、面内のキャリア密度の平均値は0.832×1020cm−3、標準偏差は0.030×1020cm−3であった。このように、ひとつの測定対象試料の面内における、測定位置毎のキャリア密度のわずかな違いを測定することができた。

0125

(第5の実施例)
第4の実施例と同様の方法で、第4の実施例と同一の試料について移動度分布の測定を行った。

0126

図24は、p型Siの、周波数と反射率の計算値との関係および、周波数と測定された反射率Rpreとの関係を示す図である。反射率の計算値については移動度が52.9cm2V−1s−1、52.6cm2V−1s−1、49.6cm2V−1s−1、および31.5cm2V−1s−1の場合について示している。表9は、本図から読み取れる、各移動度について反射率の計算値の傾きの絶対値が大きい周波数と、その傾きの値を示している。本図に示した測定された反射率Rpreによるスペクトルでは、周波数が19THz付近で反射率Rpreの傾きの絶対値が大きいため、表9より、この試料の移動度は31.5cm2V−1s−1付近であることが予想された。よって、31.5cm2V−1s−1を含むレンジで感度の良い周波数を測定周波数として選択することとした。

0127

0128

図25は、p型Siの移動度と反射率の計算値の関係を示す図である。周波数が0.1THz、0.5THz、5THz、および19THzの場合について示している。表10は移動度のいくつかのレンジにおいて感度の高い周波数と、その周波数での反射率の傾きを図25から求めて示したものである。31.5cm2V−1s−1を含む35〜45cm2V−1s−1のレンジでは、19THzで感度が良いため、19THzを測定周波数として選択した。

0129

0130

次に、19THzの周波数で試料の反射率Rexpを測定した。測定した反射率Rexpと、図25とに基づいて、移動度を求めた。

0131

試料中の一点を繰り返し測定した結果、移動度の平均値は33.8cm2V−1s−1、標準偏差は0.2cm2V−1s−1と求められ、測定値のばらつきの比率は0.5%であった。このように、移動度に対する反射率の傾きの絶対値が大きい周波数を選択することで、p型Si試料の移動度を高い精度で測定できることが確かめられた。

0132

繰り返し測定の結果、測定周波数を19THzとして、精度の高い測定が出来ることが確かめられた。よって次に、19THzの測定周波数で、試料の表面全体に亘り、反射率Rexpを測定し、移動度を算出した。そして、分布情報および分布図を生成した。

0133

図26は、p型Si試料の移動度分布図である。図26は、1mm間隔で測定位置を変更して、試料の表面全体を測定して得た。中心から外周にかけて、ゆるやかな変化が確認できた。移動度の分布は、32cm2V−1s−1から36cm2V−1s−1の範囲であった。また、面内の移動度の平均値は33.9cm2V−1s−1、標準偏差は0.4cm2V−1s−1であった。このように、ひとつの測定対象試料の面内における、測定位置毎の移動度のわずかな違いを測定することができた。

0134

(第6の実施例)
第4の実施例と同様の方法で、第4の実施例と同一の試料について電気抵抗率分布の測定を行った。

0135

図27は、p型Siの、周波数と反射率の計算値との関係および、周波数と測定された反射率Rpreとの関係を示す図である。反射率の計算値については電気抵抗率が1.17Ωcm、0.11Ωcm、0.012Ωcm、および0.002Ωcmの場合について示している。表11は、本図から読み取れる、各電気抵抗率について反射率の計算値の傾きの絶対値が大きい周波数と、その傾きの値を示している。本図に示した測定された反射率Rpreによるスペクトルでは、周波数が19THz付近で反射率Rpreの傾きの絶対値が大きいため、表11より、この試料の電気抵抗率は0.002Ωcm付近であることが予想された。よって、0.002Ωcmを含むレンジで感度の良い周波数を測定周波数として選択することとした。

0136

0137

図28は、p型Siの電気抵抗率と反射率の計算値の関係を示す図である。周波数が0.1THz、0.5THz、5THz、および19THzの場合について示している。表12は電気抵抗率のいくつかのレンジにおいて感度の高い周波数と、その周波数での反射率の傾きを図28から求めて示したものである。0.002Ωcmを含む0.001〜0.005Ωcmのレンジでは、19THzで感度が良いため、19THzを測定周波数として選択した。

0138

0139

次に、19THzの周波数で試料の反射率Rexpを測定した。測定した反射率Rexpと、図28とに基づいて、電気抵抗率を求めた。

0140

試料中の一点を繰り返し測定した結果、電気抵抗率の平均値は2.21×10−3Ωcm、標準偏差は0.02×10−3Ωcmと求められ、測定値のばらつきの比率は0.9%であった。このように、電気抵抗率に対する反射率の傾きの絶対値が大きい周波数を選択することで、p型Si試料の電気抵抗率を高い精度で測定できることが確かめられた。

0141

繰り返し測定の結果、測定周波数を19THzとして、精度の高い測定が出来ることが確かめられた。よって次に、19THzの測定周波数で、試料の表面全体に亘り、反射率Rexpを測定し、電気抵抗率を算出した。そして、分布情報および分布図を生成した。

0142

図29は、p型Si試料の電気抵抗率分布図である。図29は、1mm間隔で測定位置を変更して、試料の表面全体を測定して得た。中心から外周にかけて、ゆるやかな変化が確認できた。電気抵抗率の分布は、2.0×10−3Ωcmから2.5×10−3Ωcmの範囲であった。また、面内の電気抵抗率の平均値は2.22×10−3Ωcm、標準偏差は0.04×10−3Ωcmであった。このように、ひとつの測定対象試料の面内における、測定位置毎の電気抵抗率のわずかな違いを測定することができた。

0143

(第1の比較例)
第1の比較例では、第1の実施例と同一の試料について、異なる周波数を測定周波数として用いてキャリア密度分布の測定を行った。本比較例に係るキャリア密度分布の測定方法は、測定周波数を33THzとした点以外は、第1の実施例と同じ測定方法である。

0144

試料中の一点を繰り返し測定した結果、キャリア密度の平均値は1.71×1018cm−3、標準偏差は1.51×1018cm−3と求められ、測定値のばらつきの比率は88%であった。このように、キャリア密度に対する反射率の傾きの絶対値が小さい周波数では、n型SiC試料のキャリア密度を高い精度で測定できない。

0145

次に、33THzの測定周波数で、試料の表面全体に亘り、反射率Rexpを測定し、キャリア密度を算出した。そして、分布情報および分布図を生成した。

0146

図30は、n型SiC試料のキャリア密度分布図である。図30は、1mm間隔で測定位置を変更して、試料の表面全体を測定して得た。キャリア密度の分布は、0.010×1018cm−3から10×1018cm−3の範囲であった。また、面内で測定されたキャリア密度の平均値は1.55×1018cm−3、標準偏差は1.79×1018cm−3であった。このように、測定の精度が不十分である場合、ひとつの測定対象試料の面内における、測定位置毎のキャリア密度のわずかな違いを測定することができない。

0147

(第2の比較例)
第2の比較例では、第2の実施例と同一の試料について、異なる周波数を測定周波数として用いて移動度分布の測定を行った。本比較例に係る移動度分布の測定方法は、測定周波数を33THzとした点以外は、第2の実施例と同じ測定方法である。

0148

試料中の一点を繰り返し測定した結果、移動度の平均値は207cm2V−1s−1、標準偏差は104cm2V−1s−1と求められ、測定値のばらつきの比率は50%であった。このように、移動度に対する反射率の傾きの絶対値が小さい周波数では、n型SiC試料の移動度を高い精度で測定できない。

0149

次に、33THzの測定周波数で、試料の表面全体に亘り、反射率Rexpを測定し、移動度を算出した。そして、分布情報および分布図を生成した。

0150

図31は、n型SiC試料の移動度分布図である。図31は、1mm間隔で測定位置を変更して、試料の表面全体を測定して得た。移動度の分布は、69cm2V−1s−1から365cm2V−1s−1の範囲であった。また、面内で測定された移動度の平均値は235cm2V−1s−1、標準偏差は115cm2V−1s−1であった。このように、測定の精度が不十分である場合、ひとつの測定対象試料の面内における、測定位置毎の移動度のわずかな違いを測定することができない。

0151

(第3の比較例)
第3の比較例では、第3の実施例と同一の試料について、異なる周波数を測定周波数として用いて電気抵抗率分布の測定を行った。本比較例に係る電気抵抗率分布の測定方法は、測定周波数を33THzとした点以外は、第3の実施例と同じ測定方法である。

0152

試料中の一点を繰り返し測定した結果、電気抵抗率の平均値は3.48×10−2Ωcm、標準偏差は6.87×10−2Ωcmと求められ、測定値のばらつきの比率は197%であった。このように、電気抵抗率に対する反射率の傾きの絶対値が小さい周波数では、n型SiC試料の電気抵抗率を高い精度で測定できない。

0153

次に、33THzの測定周波数で、試料の表面全体に亘り、反射率Rexpを測定し、電気抵抗率を算出した。そして、分布情報および分布図を生成した。

0154

図32は、n型SiC試料の電気抵抗率分布図である。図32は、1mm間隔で測定位置を変更して、試料の表面全体を測定して得た。電気抵抗率の分布は、0.0Ωcmから16Ωcmの範囲であった。また、面内で測定された電気抵抗率の平均値は6.40Ωcm、標準偏差は8.27Ωcmであった。このように、測定の精度が不十分である場合、ひとつの測定対象試料の面内における、測定位置毎の電気抵抗率のわずかな違いを測定することができない。

0155

(第4の比較例)
第4の比較例では、第4の実施例と同一の試料について、異なる周波数を測定周波数として用いてキャリア密度分布の測定を行った。本比較例に係るキャリア密度分布の測定方法は、測定周波数を5THzとした点以外は、第4の実施例と同じ測定方法である。

0156

試料中の一点を繰り返し測定した結果、キャリア密度の平均値は0.446×1020cm−3、標準偏差は0.672×1020cm−3と求められ、測定値のばらつきの比率は150%であった。このように、キャリア密度に対する反射率の傾きの絶対値が小さい周波数では、p型Si試料のキャリア密度を高い精度で測定できない。

0157

次に、5THzの測定周波数で、試料の表面全体に亘り、反射率Rexpを測定し、キャリア密度を算出した。そして、分布情報および分布図を生成した。

0158

図33は、p型Si試料のキャリア密度分布図である。図33は、1mm間隔で測定位置を変更して、試料の表面全体を測定して得た。キャリア密度の分布は、0.0100×1020cm−3から1000×1020cm−3の範囲であった。また、面内で測定されたキャリア密度の平均値は19.9×1020cm−3、標準偏差は136.8×1020cm−3であった。このように、測定の精度が不十分である場合、ひとつの測定対象試料の面内における、測定位置毎のキャリア密度のわずかな違いを測定することができない。

0159

(第5の比較例)
第5の比較例では、第5の実施例と同一の試料について、異なる周波数を測定周波数として用いて移動度分布の測定を行った。本比較例に係る移動度分布の測定方法は、測定周波数を5THzとした点以外は、第5の実施例と同じ測定方法である。

0160

試料中の一点を繰り返し測定した結果、移動度の平均値は42.4cm2V−1s−1、標準偏差は5.9cm2V−1s−1と求められ、測定値のばらつきの比率は13%であった。このように、移動度に対する反射率の傾きの絶対値が小さい周波数では、p型Si試料の移動度を高い精度で測定できない。

0161

次に、5THzの測定周波数で、試料の表面全体に亘り、反射率Rexpを測定し、移動度を算出した。そして、分布情報および分布図を生成した。

0162

図34は、p型Si試料の移動度分布図である。図34は、1mm間隔で測定位置を変更して、試料の表面全体を測定して得た。移動度の分布は、0cm2V−1s−1から52cm2V−1s−1の範囲であった。また、面内で測定された移動度の平均値は37.9cm2V−1s−1、標準偏差は9.5cm2V−1s−1であった。このように、測定の精度が不十分である場合、ひとつの測定対象試料の面内における、測定位置毎の移動度のわずかな違いを測定することができない。

0163

(第6の比較例)
第6の比較例では、第6の実施例と同一の試料について、異なる周波数を測定周波数として用いて電気抵抗率分布の測定を行った。本比較例に係る電気抵抗率分布の測定方法は、測定周波数を5THzとした点以外は、第6の実施例と同じ測定方法である。

0164

試料中の一点を繰り返し測定した結果、電気抵抗率の平均値は4.97×10−3Ωcm、標準偏差は2.01×10−3Ωcmと求められ、測定値のばらつきの比率は40%であった。このように、電気抵抗率に対する反射率の傾きの絶対値が小さい周波数では、p型Si試料の電気抵抗率を高い精度で測定できない。

0165

次に、5THzの測定周波数で、試料の表面全体に亘り、反射率Rexpを測定し、電気抵抗率を算出した。そして、分布情報および分布図を生成した。

実施例

0166

図35は、p型Si試料の電気抵抗率分布図である。図35は、1mm間隔で測定位置を変更して、試料の表面全体を測定して得た。電気抵抗率の分布は、0.80×10−3Ωcmから100×10−3Ωcmの範囲であった。また、面内で測定された電気抵抗率の平均値は3.65×10−3Ωcm、標準偏差は1.64×10−3Ωcmであった。このように、測定の精度が不十分である場合、ひとつの測定対象試料の面内における、測定位置毎の電気抵抗率のわずかな違いを測定することができない。

0167

10測定装置
110 記憶部
112レンジ記憶部
114計算値記憶部
116 レンジ感度記憶部
118 第1レンジ測定記憶部
119 第2レンジ測定記憶部
120 選択部
140反射率測定部
141試料保持部
142照射部
143駆動機構
144 検出部
146反射率算出部
148,149ミラー
150 算出部
160 レンジ測定部
162 制御部
168 レンジ算出部
172指標提示部
174 指標入力部
176 指標指定部
180精度制御部
20試料
500分布測定制御部
510 分布生成部
520 分布図生成部
530 表示部

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