図面 (/)

技術 二次電池用正極、および二次電池。

出願人 三星エスディアイ株式会社
発明者 深堀博宣
出願日 2013年12月3日 (6年11ヶ月経過) 出願番号 2013-250380
公開日 2015年6月11日 (5年5ヶ月経過) 公開番号 2015-109154
状態 特許登録済
技術分野 電池の電極及び活物質
主要キーワード 負荷動力 平均凝集粒径 滑り抵抗 圧縮成型性 ラミネート形 ラミネート容器 CTFE共重合体 基本材料
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年6月11日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (2)

課題

正極活物質層体積密度を向上させ、正極を高密度化する。

解決手段

正極活物質および前記正極活物質の表面に複合化された第1の導電助剤を含む複合化正極活物質と、第2の導電助剤と、バインダーと、を含み、前記バインダーの引っ張り弾性率は、900MPa以下であり、前記第1の導電助剤は、鱗片状黒鉛またはグラフェンであり、前記第1の導電助剤の平均粒子径は0.5μm以上3μm以下であり、前記複合化正極活物質の総質量に対して0.3質量%以上1.0質量%以下で複合化される、二次電池用正極

概要

背景

近年、携帯電話ノートパソコン(note PC)等の情報処理装置の小型化に伴い、これらの情報処理装置の電源として用いられる二次電池高容量化が求められている。

例えば、特許文献1では、正極を高密度化させることによってリチウムイオン(lithium ion)二次電池の容量を向上させる技術が提案されている。

具体的には、特許文献1では、正極合剤層の高密度化のために、正極活物質および導電助剤平均粒子径最密充填が可能となるように調整することが記載されている。

概要

正極活物質層体積密度を向上させ、正極を高密度化する。正極活物質および前記正極活物質の表面に複合化された第1の導電助剤を含む複合化正極活物質と、第2の導電助剤と、バインダーと、を含み、前記バインダーの引っ張り弾性率は、900MPa以下であり、前記第1の導電助剤は、鱗片状黒鉛またはグラフェンであり、前記第1の導電助剤の平均粒子径は0.5μm以上3μm以下であり、前記複合化正極活物質の総質量に対して0.3質量%以上1.0質量%以下で複合化される、二次電池用正極

目的

本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
4件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

正極活物質および前記正極活物質の表面に複合化された第1の導電助剤を含む複合化正極活物質と、第2の導電助剤と、バインダーと、を含み、前記バインダーの引っ張り弾性率は、900MPa以下であり、前記第1の導電助剤は、鱗片状黒鉛またはグラフェンであり、前記第1の導電助剤の平均粒子径は0.5μm以上3μm以下であり、前記複合化正極活物質の総質量に対して0.3質量%以上1.0質量%以下で複合化される、二次電池用正極

請求項2

前記正極活物質は、リチウム含有遷移金属酸化物を含む、請求項1に記載の二次電池用正極。

請求項3

前記バインダーは、少なくとも1つ以上の共重合体を含む、請求項1または2に記載の二次電池用正極。

請求項4

前記バインダーは、フッ化ビニリデンテトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン‐クロロトリフルオロエチレン共重合体、およびポリフッ化ビニリデン水素化アクリロニトリルブタジエン共重合体との混合物からなる群より選択されたいずれか1つである、請求項3に記載の二次電池用正極。

請求項5

請求項1〜4のいずれか一項に記載の二次電池用正極を備える、二次電池

技術分野

0001

本発明は、二次電池用正極、および二次電池に関する。

背景技術

0002

近年、携帯電話ノートパソコン(note PC)等の情報処理装置の小型化に伴い、これらの情報処理装置の電源として用いられる二次電池の高容量化が求められている。

0003

例えば、特許文献1では、正極を高密度化させることによってリチウムイオン(lithium ion)二次電池の容量を向上させる技術が提案されている。

0004

具体的には、特許文献1では、正極合剤層の高密度化のために、正極活物質および導電助剤平均粒子径最密充填が可能となるように調整することが記載されている。

先行技術

0005

特開2012−146590号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかし、特許文献1に記載された技術では、正極活物質表面における滑り性が十分ではないため、正極の充填状態を良好にすることができず、正極の高密度化が不十分であるという問題があった。また、このような正極においてバインダー(binder)の柔軟性が低い場合、正極の圧縮成型性が低下し、正極の高密度化が不十分になるという問題があった。

0007

そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、正極を高密度化することが可能な、新規かつ改良された二次電池用正極、および二次電池を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、正極活物質および前記正極活物質の表面に複合化された第1の導電助剤を含む複合化正極活物質と、第2の導電助剤と、バインダーと、を含み、前記バインダーの引っ張り弾性率は、900MPa以下であり、前記第1の導電助剤は、鱗片状黒鉛またはグラフェンであり、前記第1の導電助剤の平均粒子径は0.5μm以上3μm以下であり、前記複合化正極活物質の総質量に対して0.3質量%以上1.0質量%以下で複合化される、二次電池用正極が提供される。

0009

この観点によれば、本発明の一実施形態に係る二次電池用正極は、より高密度化することができる。

0010

前記正極活物質は、リチウム含有遷移金属酸化物を含んでもよい。

0011

この観点によれば、本発明の一実施形態に係る二次電池用正極を用いた二次電池は、より高容量化することができる。

0012

前記バインダーは、少なくとも1つ以上の共重合体を含んでもよい。

0013

この観点によれば、本発明の一実施形態に係る二次電池用正極は、より高密度化することができる。

0014

前記バインダーは、フッ化ビニリデンテトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン‐クロロトリフルオロエチレン共重合体、およびポリフッ化ビニリデン水素化アクリロニトリルブタジエン共重合体との混合物からなる群より選択されたいずれか1つであってもよい。

0015

この観点によれば、本発明の一実施形態に係る二次電池用正極は、より高密度化することができる。

0016

また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、上記の二次電池用正極を備える、二次電池が提供される。

0017

この観点によれば、本発明の一実施形態に係る二次電池は、より高容量化することができる。

発明の効果

0018

以上説明したように本発明によれば、正極を高密度化することが可能である。

図面の簡単な説明

0019

本発明の一実施形態に係る二次電池の構成を説明する説明図である。

0020

以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。

0021

<1.本発明の一実施形態に係る二次電池の概要
まず、本発明の一実施形態に係る二次電池の概要について説明を行う。

0022

本発明の一実施形態に係る二次電池は、例えば、正極活物質としてリチウム(Li)含有遷移金属酸化物を含むリチウムイオン二次電池である。正極活物質としてリチウム含有遷移金属酸化物を含むリチウムイオン二次電池は、二次電池の中でも特に高電位、かつ高容量を実現することができる。

0023

このようなリチウムイオン二次電池において、正極をより高密度化することによって、電池容量を向上させることが検討されている。ここで、本発明者は、鋭意検討を行うことにより、正極活物質表面の滑り性を改善することで、正極活物質層体積密度を向上させ、正極を高密度化することができることを見出した。また、本発明者は、バインダーの柔軟性を高くすることで、正極活物質層の体積密度を向上させ、正極を高密度化することができることを見出した。

0024

本発明は、上記知見に基づいてなされたものであり、本発明の一実施形態に係る二次電池用正極は、正極活物質および正極活物質の表面に複合化された第1の導電助剤を含む複合化正極活物質と、第2の導電助剤と、900MPa以下の引っ張り弾性率を有するバインダーと、を含む。

0025

第1の導電助剤とは、例えば、鱗片状黒鉛またはグラフェン(graphene)である。また、第1の導電助剤の平均粒子径は、0.5μm以上3μm以下である。このような第1の導電助剤が正極活物質の表面に複合化されることによって、正極活物質表面の滑り性を向上させることができる。

0026

ここで、複合化とは、第1の導電助剤を正極活物質表面に強固に結合させて、被覆することを表す。複合化は、例えば、乾式のメカノケミカル(mechanochemical)法、湿式噴霧による転動流動コーティング法スプレーコート(spray coat)法または強制担持法などによって行うことができる。

0027

また、第1の導電助剤を正極活物質表面に複合化させることにより、同一量の第1の導電助剤を正極活物質と単純に混合した場合と比較して、高い導電性を得ることができる。一般的に、導電助剤は、正極の導電性を確保するために添加されるが、多量に添加した場合、高い立体障害および滑り抵抗増加のために正極活物質の充填性を低下させてしまう。本発明の一実施形態に係る二次電池用正極によれば、単純に混合した場合と比較して第2の導電助剤の使用量を抑制することができるため、導電助剤による立体障害および滑り抵抗を低下させ、正極の充填性および体積密度を向上させることができる。

0028

例えば、本発明の一実施形態に係る二次電池用正極において、第1の導電助剤は、複合化正極活物質の総質量に対して0.3質量%以上1.0質量%以下で正極活物質と複合化される。

0029

さらに、本発明の一実施形態に係る二次電池用正極は、900MPa以下の引っ張り弾性率を有するバインダーを含むことにより、さらに正極活物質層の体積密度を向上させることができる。900MPa以下の引っ張り弾性率を有するバインダーは、柔軟性が高いため、正極作製時の圧縮成型性を向上させることができる。そのため、かかるバインダーを用いて作製した二次電池用正極では、正極活物質の充填性が向上し、より正極活物質層の体積密度を向上させることができる。

0030

以上説明したように、本発明の一実施形態に係る二次電池用正極によれば、正極活物質層の体積密度を向上させ、高密度化を図ることができる。このような高密度化した二次電池用正極を用いることにより、二次電池の電池容量を向上させることができる。

0031

<2.二次電池の構成>
以下では、図1を参照して、上述した本発明の一実施形態に係る二次電池10の具体的な構成について説明を行う。図1は、本発明の一実施形態に係る二次電池の構成を説明する説明図である。

0032

図1に示すように、二次電池10は、例えば、リチウム含有遷移金属複合酸化物を正極活物質に用いたリチウムイオン二次電池であり、正極20と、負極30と、セパレータ(separator)層40と、を備える。なお、二次電池10の形態は、特に限定されない。例えば、二次電池10は、円筒形角形ラミネート(laminate)形、ボタン(button)形等のいずれであってもよい。

0033

正極20は、集電体21と、正極活物質層22とを備える。集電体21は、特に限定されないが、例えばアルミニウム(Al)等で構成される。

0034

正極活物質層22は、正極活物質および正極活物質の表面に複合化された第1の導電助剤を含む複合化正極活物質と、第2の導電助剤と、バインダーとを少なくとも含む。正極活物質は、リチウムの吸蔵及び放出を可逆的に行うことが可能なリチウム含有遷移金属酸化物であることが好ましい。正極活物質がリチウム含有遷移金属酸化物で構成される場合、二次電池10は、リチウムイオン二次電池として、より高い容量を実現することができる。

0035

リチウム含有遷移金属酸化物としては、例えば、LiCoO2等のLi・Co系複合酸化物、LiNixCoyMnzO2等のLi・Ni・Co・Mn系複合酸化物、LiNiO2等のLi・Ni系複合酸化物、LiMn2O4等のLi・Mn系複合酸化物等が挙げられる。正極活物質は、これらの化合物を単独または複数混合して用いることができる。なお、リチウム含有遷移金属酸化物の正極活物質層22における含有量は、特に制限されず、従来のリチウムイオン二次電池の正極活物質層に適用される含有量であればいずれであってもよい。また、正極活物質は、高電圧時電解液との副反応を抑制するため、上記の各物質表面処理を施したものであってもよい。正極活物質粒子平均凝集粒径としては、正極活物質の安全性や充填性の観点から10〜30μmが望ましい。正極活物質粒子の平均凝集粒径は、正極活物質の1次粒子凝集した2次粒子を球体とみなした場合における直径の分布の50%積算値(D50値)であり、レーザ回折散乱法によって測定することができる。

0036

第1の導電助剤は、具体的には、鱗片状黒鉛またはグラフェンである。これらの薄片状の炭素材を第1の導電助剤として正極活物質の表面に複合化させることにより、より正極活物質の滑り性を向上させることができる。

0037

第1の導電助剤は、正極活物質の表面に複合化されている。複合化とは、上述したように正極活物質の表面を第1の導電助剤で被覆することであり、例えば、乾式のメカノケミカル法により行われる。乾式のメカノケミカル法は、例えば、原料混合粉体粒子個々に衝撃力せん断力圧縮力を均一的に付与する方法である。なお、乾式のメカノケミカル法による複合化は、例えば、ホソカワミクロン(Hosokawa Micron)社製のノビルタ(Nobilta)等により行われてもよい。また、複合化は、湿式による方法、例えば噴霧による転動流動コーティング法、スプレーコート法または強制担時法等により行われてもよく、公知の他の方法を任意に適用することができる。

0038

このような第1の導電助剤による正極活物質の複合化により、正極活物質の滑り性が向上するため、正極作製時の充填性を向上させ、正極を高密度化することができる。また、複合化により、第1の導電助剤は、複合化正極活物質に対して効率的に導電性を付与することができるため、第2の導電助剤の使用量が抑制される。そのため、第2の導電助剤による立体障害および滑り抵抗が軽減され、正極をより高密度化させることができる。

0039

例えば、本発明の一実施形態に係る第1の導電助剤の添加量は、複合化正極活物質の総質量に対して0.3質量%以上1.0質量%以下であり、より好ましくは、0.6質量%以上1.0質量%以下である。後述する実施例で実証されるように、第1の導電助剤の添加量がこれらの範囲内の値となる場合に、第1の導電助剤が適度に正極活物質の表面を被覆するため、Liイオンの移動を阻害することなく正極活物質の滑り性を向上させることができる。したがって、本発明の一実施形態に係る二次電池用正極は、電池特性を維持しつつ、体積密度を向上させることができる。

0040

具体的には、第1の導電助剤の添加量が、複合化正極活物質の総質量に対して0.6質量%以上である場合、特に好適に正極活物質層の体積密度を向上させることができる。一方、第1の導電助剤の添加量が、複合化正極活物質の総質量に対して0.3質量%未満である場合、第1の導電助剤が少なく、滑り性向上の効果が十分ではないため、正極活物質層の体積密度を向上させることができない。また、第1の導電助剤の添加量が、複合化正極活物質の総質量に対して1.0質量%を超える場合、正極活物質の表面を被覆した第1の導電助剤がLiイオンの移動を阻害するため、電池特性が低下する。

0041

また、本発明の一実施形態に係る第1の導電助剤の平均粒子径(D50)は、0.5μm以上3μm以下である。後述する実施例で実証されるように、平均粒子径(D50)がこれらの範囲内の値となる場合に、正極活物質層の体積密度が向上する。具体的には、第1の導電助剤の平均粒子径(D50)が、3μmを超える場合、第1の導電助剤による滑り性向上効果が低下するため、正極活物質層の体積密度を向上させることができない。また、第1の導電助剤の平均粒子径(D50)が、0.5μm未満である場合、第1の導電助剤の製造が困難になり、製造コストが上昇するため、好ましくない。

0042

ここで、上記の平均粒子径(D50)とは、第1の導電助剤の粒子を球体と見なしたときの直径の粒径分布において、積算値が50%となる粒径のことを意味する。なお、第1の導電助剤の平均粒子径(D50)は、例えば、レーザ(laser)回折・散乱法を用いた測定方法により粒径分布を測定することで算出することができる。

0043

第2の導電助剤は、例えば、ケッチェンブラック(ketjen black)、アセチレンブラック(acetylene black)等のカーボンブラック(carbon black)、カーボンナノチューブ(carbon nanotube)、天然黒鉛人造黒鉛等の公知の導電剤を使用することができる。

0044

第2の導電助剤は、正極活物質層22に最適な導電性を付与するために添加される。このような正極活物質に複合化されていない独立した第2の導電助剤が、正極活物質層22に含まれる場合、正極活物質層22はより好適な導電性を得ることができる。

0045

ここで、導電助剤の総添加量(すなわち、第1の導電助剤と第2の導電助剤との添加量の和)は、正極活物質層22の総質量に対して0.6質量%以上2.0質量%以下であることが好ましい。具体的には、導電助剤の総添加量が、正極活物質層22の総質量に対して0.6質量%未満である場合、導電助剤による正極活物質層22への導電性付与効果が不十分となり、電池特性が低下する。また、導電助剤の総添加量が、正極活物質層22の総質量に対して2.0質量%を超える場合、導電助剤に起因した立体障害および滑り抵抗増加により正極の圧縮成型性および充填性が低下するため、正極の高密度化が不十分になる。

0046

バインダーは、引っ張り弾性率が900MPa以下であり、正極活物質および導電剤を集電体21上に結着させる。バインダーの正極活物質層22における含有量は、特に制限されず、従来のリチウムイオン二次電池の正極活物質層に適用される含有量であればいずれであってもよい。

0047

後述する実施例で実証されるように、バインダーの引っ張り弾性率が900MPa以下のバインダーは、柔軟性が高いため、正極を作製した際の圧縮成型性を向上させることができる。したがって、このようなバインダーを用いることにより、正極活物質層の体積密度を向上させ、正極を高密度化することができる。一方、バインダーの引っ張り弾性率が900MPaを超える場合、バインダーの柔軟性が低く、正極を作製した際の圧縮成型性が低下するため、正極活物質層の体積密度が低下し、正極の高密度化が不十分になる。ここで、本発明の一実施形態に係るバインダーの引っ張り弾性率の下限値は、特に制限されないが、例えば、300MPaであってもよい。

0048

なお、バインダーの引っ張り弾性率は、例えば、ASTMD638の引っ張り試験によって測定することが可能である。

0049

また、バインダーは、少なくとも1つ以上の共重合体を含んでもよい。かかる構成によれば、バインダーの引っ張り弾性率が900MPa以下となるため、より好ましい。さらに、引っ張り弾性率を900MPa以下とするためには、バインダーは、ポリフッ化ビニリデン(polyvinylidene difluoride)以外の共重合体を少なくとも1つ以上含むことが好ましい。

0050

上述したようなバインダーは、例えば、フッ化ビニリデン(vinylidene fluoride)‐テトラフルオロエチレン(tetrafluoroethylene)共重合体、フッ化ビニリデン‐クロロトリフルオロエチレン(chlorotrifluoroethylene)共重合体、およびポリフッ化ビニリデンと水素化アクリロニトリルブタジエン(hydrogenated acrylonitrile‐butadiene)共重合体との混合物などである。これらのうち、フッ化ビニリデン‐テトラフルオロエチレン共重合体は、電解液等で膨潤しにくく、かつ対酸化性が高いため、より好適に用いることができる。

0051

なお、正極活物質層22は、例えば、適当な有機溶媒(例えばN−メチル−2−ピロリドン(N−methyl−2−pyrrolidone))に、上述の第1の導電助剤で複合化された複合化正極活物質、第2の導電助剤、およびバインダーを分散させたスラリー(slurry)を集電体21上に塗工し、乾燥、圧延することで形成することができる。

0052

負極30は、集電体31と、負極活物質層32とを含む。集電体31は、例えば、銅(Cu)、ニッケル(Ni)等で構成される。ここで、負極活物質層32は、リチウムイオン二次電池の負極活物質層として使用されるものであれば、どのようなものであってもよい。例えば、負極活物質層32は、負極活物質を含み、結着材をさらに含んでいてもよい。負極活物質は、例えば、黒鉛活物質(人造黒鉛、天然黒鉛、人造黒鉛と天然黒鉛との混合物、人造黒鉛を被覆した天然黒鉛等)、ケイ素(Si)もしくはスズ(Sn)もしくはそれらの酸化物微粒子と黒鉛活物質との混合物、ケイ素もしくはスズの微粒子、ケイ素もしくはスズを基本材料とした合金、およびLi4Ti5O12等の酸化チタン(TiOx)系化合物等を使用することができる。なお、ケイ素の酸化物は、SiOx(0≦x≦2)で表される。また、負極活物質としては、これらの他に、例えば金属リチウム等を使用することができる。なお、結着材は、特に制限されず、公知の結着材が使用可能であり、また、正極で使用されたバインダーと同じものを使用してもよい。また、負極活物質と結着材との質量比は特に制限されず、従来のリチウムイオン二次電池で採用される質量比が本発明でも適用可能である。

0053

セパレータ層40は、セパレータと、電解液とを含む。セパレータは、特に制限されず、リチウムイオン二次電池のセパレータとして使用されるものであれば、どのようなものであってもよい。セパレータとしては、優れた高率放電性能を示す多孔膜や不織布等を、単独あるいは併用することが好ましい。また、セパレータは、Al2O3、Mg(OH)2、SiO2等の無機物によってコーティング(coating)されていてもよい。セパレータを構成する材料としては、例えば、ポリエチレン(polyethylene),ポリプロピレン(polypropylene)等に代表されるポリオレフィン(polyolefin)系樹脂ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate),ポリブチレンテレフタレート(polybuthylene terephthalate)等に代表されるポリエステル(polyester)系樹脂、ポリフッ化ビニリデン(polyvinylidene difluoride)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン(hexafluoropropylene)共重合体、フッ化ビニリデン−パーフルオロビニルエーテル(perfluorovinylether)共重合体、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン(tetrafluoroethylene)共重合体、フッ化ビニリデン−トリフルオロエチレン(trifluoroethylene)共重合体、フッ化ビニリデン−フルオロエチレン(fluoroethylene)共重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロアセトン(hexafluoroacetone)共重合体、フッ化ビニリデン−エチレン(ethylene)共重合体、フッ化ビニリデン−プロピレン(propylene)共重合体、フッ化ビニリデン−トリフルオロプロピレン(trifluoropropylene)共重合体、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体等を使用することができる。セパレータの気孔率も特に制限されず、リチウムイオン二次電池のセパレータが有する気孔率が任意に適用可能である。

0054

電解液は、従来からリチウム二次電池に用いられる非水電解液と同様のものを特に限定されることなく使用することができる。ここで、電解液は、非水溶媒電解質塩を含有させた組成を有する。非水溶媒としては、例えば、プロピレンカーボネート(propylene carbonate)、エチレンカーボネート(ethylene carbonate)、ブチレンカーボネート(buthylene carbonate)、クロロエチレンカーボネート(chloroethylene carbonate)、ビニレンカーボネート(vinylene carbonate)等の環状炭酸エステル(ester)類;γ−ブチロラクトン(butyrolactone)、γ−バレロラクトン(valerolactone)等の環状エステル類ジメチルカーボネート(dimethyl carbonate)、ジエチルカーボネート(diethyl carbonate)、エチルメチルカーボネート(ethylmethyl carbonate)等の鎖状カーボネート(carbonate)類;ギ酸メチル(methyl formate)、酢酸メチル(methyl acetate)、酪酸メチル(methyl butyrate)等の鎖状エステル類;テトラヒドロフラン(tetrahydrofuran)またはその誘導体;1,3−ジオキサン(1,3−dioxane)、1,4−ジオキサン(1,4−dioxane)、1,2−ジメトキシエタン(1,2−dimethoxyethane)、1,4−ジブトキシエタン(1,4−dibutoxyethane)、メチルジグライム(methyldiglyme)等のエーテル(ether)類;アセトニトリル(acetonitrile)、ベンゾニトリル(benzonitrile)等のニトリル(nitrile)類;ジオキソラン(dioxolane)またはその誘導体;エチレンスルフィド(ethylene sulfide)、スルホラン(sulfolane)、スルトン(sultone)またはその誘導体等を単独で、またはそれら2種以上を混合して使用することができるが、これらに限定されるものではない。

0055

また、電解質塩としては、例えば、LiClO4、LiBF4、LiAsF6、LiPF6、LiSCN、LiBr、LiI、Li2SO4、Li2B10Cl10、NaClO4、NaI、NaSCN、NaBr、KClO4、KSCN等のリチウム(Li)、ナトリウム(Na)またはカリウム(K)の1種を含む無機イオン塩、LiCF3SO3、LiN(CF3SO2)2、LiN(C2F5SO2)2、LiN(CF3SO2)(C4F9SO2)、LiC(CF3SO2)3、LiC(C2F5SO2)3、(CH3)4NBF4、(CH3)4NBr、(C2H5)4NClO4、(C2H5)4NI、(C3H7)4NBr、(n−C4H9)4NClO4、(n−C4H9)4NI、(C2H5)4N−maleate、(C2H5)4N−benzoate、(C2H5)4N−phtalate、ステアリルスルホン酸リチウム(lithium stearyl sulfate)、オクチルスルホン酸リチウム(lithium octyl sulfate)、ドデシルベンゼンスルホン酸リチウム(lithium dodecylbenzene sulphonate)等の有機イオン塩等を使用することができる。なお、これらのイオン性化合物は、単独、あるいは2種類以上混合して用いることが可能である。また、電解質塩の濃度は、従来のリチウム二次電池で使用される非水電解液と同様でよく、特に制限はない。本発明では、適当なリチウム化合物(電解質塩)を0.5〜2.0mol/L程度の濃度で含有させた電解液を使用することができる。

0056

<3.二次電池の作製方法
次に、本発明の一実施形態に係る二次電池10の作製方法について説明する。なお、本発明の一実施形態に係る二次電池10では、上述した第1の導電助剤を複合化させた複合化正極活物質、第2の導電助剤、およびバインダーを用いた他は、従来のリチウムイオン二次電池と同様の作製方法を用いて本発明の一実施形態に係る二次電池10を作製することが可能である。なお、本発明の一実施形態に係る二次電池10の作製方法は概略的には以下のとおりである。

0057

正極20は、以下のように作製される。まず、正極活物質と、第1の導電助剤とをノビルタ(ホソカワミクロン(Hosokawa Micron)社製)により乾式で複合化させることで複合化正極活物質を得る。次に、第1の導電助剤を複合化させた複合化正極活物質、第2の導電助剤、およびバインダーを所望の割合で混合したものを、有機溶媒(例えば、N−メチル−2−ピロリドン)に分散させることでスラリーを形成する。

0058

さらに、スラリーを集電体21上に形成(例えば塗工)し、乾燥、圧延することで、正極活物質層22を形成する。なお、塗工の方法は、特に限定されないが、例えば、ドクターブレード(doctor blade)法、スロットダイ(slot die)法、ナイフコーター(knife coater)法、グラビアコーター(gravure coater)法等を用いてもよい。以下の各塗工工程も同様の方法により行われる。これにより、正極20が作製される。ここで、正極活物質層22の厚さは特に制限されず、リチウムイオン二次電池の正極活物質層が有する厚さであればよい。

0059

負極30は、以下のように作製される。負極活物質および結着剤を所望の割合で混合したものを、溶媒(例えば、水)に分散させることでスラリーを形成する。次に、スラリーを集電体31上に形成(例えば塗工)し、乾燥、圧延することで、負極活物質層32を形成する。これにより、負極30が作製される。ここで、負極活物質層32の厚さは特に制限されず、リチウムイオン二次電池の負極活物質層が有する厚さであればよい。また、負極活物質層32として金属リチウムを用いる場合、集電体31に金属リチウム箔を重ねれば良い。

0060

続いて、セパレータ40を正極20および負極30で挟むことで、電極構造体を作製する。次に、電極構造体を所望の形態(例えば、円筒形、角形、ラミネート形ボタン形等)に加工し、当該形態の容器に挿入する。さらに、当該容器内に所望の組成の電解液を注入することで、正極20、負極30、セパレータ40内の各空隙に電解液を含浸させ、その後封止する。これにより、二次電池10が作製される。

0061

以下では、本発明の一実施形態に係る実施例について説明する。

0062

(二次電池用正極の作製)
まず、以下の方法で実施例1に係る二次電池用正極の作製を行った。

0063

正極活物質のLiCoO2に対して、第1の導電助剤である鱗片状黒鉛を複合化正極活物質の総質量に対して0.6質量%添加し、ノビルタNob−mini(ホソカワミクロン(Hosokawa Micron)社製)により乾式で複合化して複合化正極活物質を作製した。このときの負荷動力は500Wであり、複合化処理は5分行った。ここで、第1の導電助剤の平均粒子径は3μmであり、レーザ回折・散乱式粒度分析計MT3000(マイクロトラック(Microtrac)社製)によって粒子分布の測定を行うことで算出した。なお、平均粒子径は、測定した粒子分布のD50値である。

0064

次に、作製された複合化正極活物質と、第2の導電助剤であるカーボンブラックと、引っ張り弾性率700MPaのフッ化ビニリデン‐テトラフルオロエチレン(VdF/TFE)共重合体を混合し、さらに溶媒であるN−メチルピロリドン(NMP)溶液を適量加えて混合、分散することによりスラリーを作製した。なお、VdF/TFE共重合体の引っ張り弾性率は、ASTMD638に従い、万能試験機オートグラフAGS−X(SHIMADZU製)によって測定した。

0065

ここで、カーボンブラックの添加量は、導電助剤の総質量(鱗片状黒鉛とカーボンブラックの質量の和)が、正極活物質合剤の総質量に対して1.2質量%となるように決定した。また、バインダーは、正極活物質合剤の総質量に対して1.2質量%で混合した。

0066

次に、作製したスラリーをアルミニウム箔からなる厚さ12μmの集電体に合剤固形分の面積密度が25mg/cm2になるように塗布し、乾燥させることで正極を作製した。

0067

また、上記の実施例1と同様の方法で、実施例2〜9、比較例1〜10に係る二次電池用正極を作製した。ここで、実施例2〜9、比較例1〜10は、実施例1に対して、複合化させた第1の導電助剤の種類、平均粒子径および添加量と、第2の導電助剤の種類と、導電助剤の総添加量と、バインダーの種類および引っ張り弾性率と、を各々変更して作製した。なお、実施例2〜9、比較例1〜10の各条件については、後述する表1にて評価結果と併せて示す。

0068

上記で作製した実施例1〜9、比較例1〜10に係る二次電池用正極について、正極活物質層の体積密度を測定した。具体的には、ロールプレス機で5tの荷重プレス(press)した際の正極活物質層の厚みおよび単位面積当たりの重量を測定し、体積密度を算出した。測定結果は、表1において後述する。

0069

(二次電池の作製)
さらに、上記で作製した実施例1〜9、比較例1〜10に係る二次電池用正極を用いて、以下の方法で二次電池を作製した。

0070

まず、負極活物質である黒鉛と、結着剤であるスチレンブタジエンゴムSBR)と、増粘剤であるカルボキシメチルセルロースCMC水溶液とを、水を溶媒として負極活物質と結着剤と増粘剤固形分との質量比が98:1:1になるように調製した。また、これらを混練、分散させることで負極スラリーを作製した。次に、この負極スラリーを銅箔からなる厚さ6μmの負極集電体に塗布し、乾燥、圧延することで負極を得た。

0071

続いて、上述の正極及び負極を所定の大きさに切り出し、集電体である金属箔シーラント(sealant)付き集電タブ(tab)を溶接した。次に、正極及び負極の間にポリオレフィン(polyolefin)系微多孔膜ND314(旭化成イーマテリアルズ(ASAHI KASEI E−MATERALS)製)からなるセパレータを挟むことで、電極構造体を作製した。この電極構造体をポリエチレンテレフタレート(PET)およびアルミニウムの積層体で構成されたラミネート容器中に挿入し、開口部から集電タブが外部に突き出る状態とした後、集電タブのシーラント部でラミネート外装体ヒートシール(heat seal)した。

0072

エチレンカーボネート(EC)、およびエチルメチルカーボネート(EMC)を体積比3:7で混合した溶媒に対し、ヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF6)を1.3mol/Lの濃度となるように溶解し、LiPF6溶液を作製した。次に、LiPF6溶液90質量部に対し、10質量部のフルオロエチレンカーボネート(fluoroethylenecarbonate:FEC)を混合することで電解液を作製した。作製した電解液を電極構造体が挿入されたラミネート外装体の開口部から注入し、その後外装体の開口部を減圧下で封止した。これにより、リチウムイオン二次電池を作製した。

0073

さらに、以上で説明した方法によって作製された実施例1〜9、比較例1〜10に係る二次電池のサイクル(cycle)特性を測定した。具体的には、以下の充放電レート(rate)、カットオフ(cut off)電圧にてサイクル試験を行った。

0074

まず、1サイクル目において、電圧が4.4Vとなるまで0.1CにてCC−CV充電定電流定電圧充電)を行い、電圧が2.75Vとなるまで0.1CにてCC放電定電流放電)を行った。次に、2サイクル目において、電圧が4.4Vとなるまで0.2CにてCC−CV充電を行い、電圧が2.75Vとなるまで0.2CにてCC放電を行った。さらに、3サイクル目以降において、電圧が4.4Vとなるまで1.0CにてCC−CV充電を行い、電圧が2.75Vとなるまで1.0Cにて定電流放電を行うサイクルを繰り返した。そして、300サイクル目の放電容量を3サイクル目の放電容量で除した数値容量維持率として定義した。

0075

(評価結果)
上記で測定した実施例1〜9、比較例1〜10に係る二次電池用正極の正極活物質層の体積密度、および二次電池の容量維持率の評価結果を表1にて示す。

0076

ここで、表1において、「−」は対応する第1の導電助剤を添加しなかったことを表し、「CB」はカーボンブラックのことを表し、「VdF/TFE共重合体」は、「フッ化ビニリデン‐テトラフルオロエチレン共重合体」のことを表し、「PVdF+H−NBR」は「ポリフッ化ビニリデンと水素化アクリロニトリルブタジエン共重合体との混合物」を表し、「VdF/CTFE共重合体」は「フッ化ビニリデン‐クロロトリフルオロエチレン共重合体」のことを表し、「PVdF」は「ポリフッ化ビニリデン」のことを表す。

0077

なお、「VdF/TFE共重合体1〜3」は、フッ化ビニリデンとテトラフルオロエチレンとの重合比率を変化させることで、引っ張り弾性率をそれぞれ変化させている。具体的には、テトラフルオロエチレンの重合比率が高くなるほど、引っ張り弾性率は低下する。例えば、「VdF/TFE共重合体3」は「VdF/TFE共重合体1」よりもテトラフルオロエチレンの重合比率が高い。

0078

また、表1において、第1の導電助剤の添加量は、複合化正極活物質の総質量に対する割合で示し、導電助剤(第1および第2の導電助剤)の総添加量は、正極活物質層の総質量に対する割合で示した。

0079

0080

表1を参照すると、実施例1〜9は、比較例1〜10に対して、容量維持率を低下させずに正極活物質層の体積密度を向上させることができる。

0081

具体的には、実施例3および5と、比較例1〜4とを比較すると、実施例3および5は、第1の導電助剤である鱗片状黒鉛またはグラフェンが正極活物質と複合化することによって、正極活物質層の体積密度が向上していることがわかる。一方、比較例1〜4は、第1の導電助剤によって正極活物質が複合化されていないため、正極活物質層の体積密度が低下している。

0082

また、実施例1および4と、比較例5とを比較すると、実施例1および4は、第1の導電助剤の平均粒子径が本発明の一実施形態に係る範囲内になっているために、正極活物質層の体積密度が向上していることがわかる。一方、比較例5は、第1の導電助剤の平均粒子径が3μmを超えているため、正極活物質層の体積密度が低下している。

0083

また、実施例2〜4と、比較例6および7とを比較すると、実施例2〜4は、第1の導電助剤の添加量が本発明の一実施形態に係る範囲内になっているために、容量維持率を低下させずに正極活物質層の体積密度が向上していることがわかる。一方、比較例6は、第1の導電助剤の添加量が0.3質量%未満であるため、正極活物質層の体積密度が低下している。また、比較例7は、第1の導電助剤の添加量が1.0質量%を超えているため、容量維持率が低下している。

0084

また、実施例3と、比較例9および10とを比較すると、実施例3は、導電助剤の総添加量が本発明の一実施形態に係る範囲内になっているために、容量維持率を低下させずに正極活物質層の体積密度が向上していることがわかる。一方、比較例9は、導電助剤の総添加量が2.0質量%を超えているため、正極活物質層の体積密度が低下している。また、比較例10は、導電助剤の総添加量が0.6質量%未満であるため、容量維持率が低下している。

0085

さらに、実施例3および6〜9と、比較例8とを比較すると、実施例3および6〜9は、バインダーの引っ張り弾性率が本発明の一実施形態に係る範囲内になっているために、正極活物質層の体積密度が向上していることがわかる。また、実施例7〜9を比較すると、本発明の一実施形態において、バインダーとしてフッ化ビニリデン‐テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン‐クロロトリフルオロエチレン共重合体、およびポリフッ化ビニリデンと水素化アクリロニトリルブタジエン共重合体との混合物が好適に用いることができることがわかる。一方、比較例8は、バインダーの引っ張り弾性率が900MPaを超えているため、正極活物質層の体積密度が低下している。

0086

以上の評価結果からわかるように、本発明の一実施形態によれば、正極活物質および正極活物質の表面に複合化された第1の導電助剤を含む複合化正極活物質と、第2の導電助剤と、バインダーと、を含み、バインダーの引っ張り弾性率は、900MPa以下であり、第1の導電助剤は、鱗片状黒鉛またはグラフェンであり、第1の導電助剤の平均粒子径は0.5μm以上3μm以下であり、複合化正極活物質の総質量に対して0.3質量%以上1.0質量%以下で複合化されることにより、電池特性を維持したまま、正極を高密度化させ、さらに二次電池を高容量化することが可能である。

0087

また、本発明の一実施形態によれば、正極活物質にリチウム含有遷移金属酸化物を用いた場合に、より二次電池を高容量化することができる。

実施例

0088

以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。

0089

10二次電池
20 正極
21集電体
22正極活物質層
30 負極
31 集電体
32負極活物質層
40 セパレータ層

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ