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技術 連続減圧固液分離装置

出願人 石川剛太郎
発明者 佐草信之石川剛太郎坪井秀夫
出願日 2014年10月21日 (5年5ヶ月経過) 出願番号 2014-214771
公開日 2015年6月11日 (4年9ヶ月経過) 公開番号 2015-108503
状態 特許登録済
技術分野 固体の乾燥 汚泥処理
主要キーワード 未開発地域 切削カッター 溶存カルシウム 個体成分 トラップ板 流量調整部材 エジェクター式 乾燥室内温度
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (12)

課題

減圧室減圧状態を保持した状態で水分を含む含水処理物搬入搬出を行って、連続的な処理物脱水・乾燥による固液分離を可能とする連続減圧固液分離装置を提供する。

解決手段

減圧空間の減圧状態を保持しながら大気圧空間側から減圧空間側に含水処理物を移動可能な搬入部側処理物搬送機と、大気圧空間側もしくは減圧空間側に開口を移動させて乾燥処理物を保持・解放可能な少なくとも1つのポケット部を有する搬出部側処理物搬送機とが設けられ、減圧空間内から乾燥処理物を搬出する際には、搬出部側処理物搬送機のポケット部の開口を減圧空間側に位置させて乾燥処理物をポケット部内に保持した後、開口を大気圧空間側に移動させるとともにポケット部内の乾燥処理物を大気圧空間内に解放して減圧空間内から乾燥処理物を搬出するように形成されていることを特徴とする連続減圧固液分離装置。

概要

背景

現代社会発展の裏で産業廃棄物は増加の一途を辿り、その産業廃棄物としては半分近くを下水処理から生じた含水率70〜80%の脱水汚泥である余剰汚泥が占めている。有機性の余剰汚泥は、悪臭有害ガスという二次的公害発生の問題や埋め立て容積の問題などから、容積を1/5〜1/7に減容する焼却処理を施した後、埋め立て廃棄されている。しかし、焼却処理は、焼却設備の確保や燃料費など経費負担が大きく、より安価で余剰汚泥の減容化が急務とされている。

下水道汚泥以外にも、例えば、北海道だけでも、ホタテ養殖時には、ホタテ貝殻に付着して成長阻害するために貝殻表面から除去されるザラボヤが年間約2万1千トン、ホタテの加工時には、不要部位のウロ生殖巣が約3万トン、ホタテ以外にも、イカの加工時には不要部位の内蔵が9千トンと大量の水産系廃棄物が廃棄されている。この他の産業分野においても、野菜クズ果物絞りかすデンプン廃液テンサイ廃液のような農業作物残渣廃棄物などの含水量の多い廃棄物が大量に廃棄されており、効果的な減容化が課題となっている。

また、2011年の東日本大震災の際に発生した福島第一原発事故により生じた大量の放射能汚染廃棄物放射能汚染水は、いまだ処理せずに放置されており、これらの安全な処理が求められている。

特許文献1には、原子力発電所蒸気発生器において、二次測伝熱管高温化学洗浄を適用した際に生じた廃液の処理方法について記載されている。特許文献1に記載の処理方法の第2の実施形態においては、廃液を真空式乾燥機に供給し、廃液を攪拌しながら機内の空気を吸気して減圧し、さらに加熱して廃液中の水分を蒸発させて乾燥固形物とする処理を行っている。

概要

減圧室減圧状態を保持した状態で水分を含む含水処理物搬入搬出を行って、連続的な処理物脱水・乾燥による固液分離を可能とする連続減圧固液分離装置を提供する。減圧空間の減圧状態を保持しながら大気圧空間側から減圧空間側に含水処理物を移動可能な搬入部側処理物搬送機と、大気圧空間側もしくは減圧空間側に開口を移動させて乾燥処理物を保持・解放可能な少なくとも1つのポケット部を有する搬出部側処理物搬送機とが設けられ、減圧空間内から乾燥処理物を搬出する際には、搬出部側処理物搬送機のポケット部の開口を減圧空間側に位置させて乾燥処理物をポケット部内に保持した後、開口を大気圧空間側に移動させるとともにポケット部内の乾燥処理物を大気圧空間内に解放して減圧空間内から乾燥処理物を搬出するように形成されていることを特徴とする連続減圧固液分離装置。

目的

本発明においては、減圧室の減圧状態を保持した状態で水分を含む含水処理物の搬入・搬出を行い、減圧状態における含水処理物の連続的な脱水・乾燥による固液分離を可能とする連続減圧固液分離装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

大気圧空間から減圧空間含水処理物搬入するための処理物搬入部と、前記減圧空間から大気圧空間に処理後の乾燥処理物搬出するための処理物搬出部とを有する減圧乾燥機と、前記減圧乾燥機の減圧空間内減圧するための真空ポンプとを備え、前記減圧空間内への含水処理物の搬入および前記減圧空間からの乾燥処理物の搬出を連続で行って含水処理物の脱水乾燥を行う連続減圧固液分離装置であって、前記処理物搬入部には、減圧空間の減圧状態を保持しながら大気圧空間側から減圧空間側に含水処理物を移動可能な搬入部側処理物搬送機が設けられ、前記処理物搬出部には、大気圧空間側もしくは減圧空間側に開口を移動させて乾燥処理物を保持・解放可能な少なくとも1つのポケット部を有する搬出部側処理物搬送機が設けられ、前記減圧空間内から乾燥処理物を搬出する際には、前記搬出部側処理物搬送機の前記ポケット部の開口を減圧空間側に位置させて乾燥処理物を前記ポケット部内に保持した後、前記開口を大気圧空間側に移動させるとともに前記ポケット部内の乾燥処理物を大気圧空間内に解放して前記減圧空間内から乾燥処理物を搬出するように形成されていることを特徴とする連続減圧固液分離装置。

請求項2

前記搬入部側処理物搬送機は、大気圧空間側もしくは減圧空間側に開口を移動させて含水処理物を保持・解放可能な少なくとも1つのポケット部を備え、前記減圧空間内に含水処理物を搬入する際には、前記搬入部側処理物搬送機の前記ポケット部の開口を大気圧空間側に位置させて含水処理物を前記ポケット部内に保持した後、前記開口を減圧空間側に移動させるとともに前記ポケット部内の含水処理物を減圧空間内に解放して前記減圧空間内に含水処理物を搬入するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の連続減圧固液分離装置。

請求項3

前記搬入部側処理物搬送機は、含水処理物を減圧空間側に押し出し可能な押出機からなり、前記減圧空間内に粘性を有する含水処理物を押し出して搬入するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の連続減圧固液分離装置。

請求項4

前記搬入部側処理物搬送機および前記搬出部側処理物搬送機は、前記ポケット部が形成され前記ポケット部の開口を大気圧空間側または減圧空間側に移動可能に形成されたトラップ部材と、前記大気圧空間側と前記減圧空間側に開口部が形成され、前記トラップ部材を内部に収納可能なケーシング部材とを有し、前記ケーシング部材の内部において、前記トラップ部材と前記ケーシング部材の内壁との間にはオイルシールもしくはパッキンが設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の連続減圧固液分離装置。

請求項5

前記トラップ部材が、球状、楕円球状円錐状もしくは円柱状であることを特徴とする請求項4に記載の連続減圧固液分離装置。

請求項6

前記真空乾燥室の減圧空間は、内周面ネジ溝が形成された円筒からなり、モータによって前記円筒の中心軸まわりに回転可能なロータリコンベアとされることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の連続減圧固液分離装置。

請求項7

前記搬入部側処理物搬送機の上流側には、前記減圧乾燥機に搬入前の含水処理物を粉砕するための粉砕機が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の連続減圧固液分離装置。

請求項8

脱水乾燥した際に含水処理物から蒸発した水蒸気急冷してとして保持するコールドトラップが設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の連続減圧固液分離装置。

請求項9

前記コールドトラップの表面に保持した氷を掻き落とすための切削カッターが設けられていることを特徴とする請求項8に記載の連続減圧固液分離装置。

請求項10

前記真空乾燥室の減圧空間は、同心軸上で重ねられた2重の円筒によって形成される間隙からなり、前記同心軸まわりに回転する内側円筒外周面に形成されたブレードによって前記含水処理物を加熱されている外側円筒の内周面に接触させるように攪拌するように形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の連続減圧固液分離装置。

請求項11

脱水乾燥した際に前記含水処理物から蒸発した水蒸気を減圧空間において冷却管の表面で凝縮して液体とする真空凝縮室が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項6および請求項10のいずれか1項に記載の連続減圧固液分離装置。

請求項12

前記真空乾燥室と前記真空凝縮室との間には、前記真空乾燥室から前記真空凝縮室に流入する水蒸気の流入量を調整する流量調整部材が設けられていることを特徴とする請求項11に記載の連続減圧固液分離装置。

技術分野

0001

本発明は、水分を含む含水処理物低真空領域減圧空間中において脱水・乾燥させる連続減圧固液分離装置に関する。

背景技術

0002

現代社会発展の裏で産業廃棄物は増加の一途を辿り、その産業廃棄物としては半分近くを下水処理から生じた含水率70〜80%の脱水汚泥である余剰汚泥が占めている。有機性の余剰汚泥は、悪臭有害ガスという二次的公害発生の問題や埋め立て容積の問題などから、容積を1/5〜1/7に減容する焼却処理を施した後、埋め立て廃棄されている。しかし、焼却処理は、焼却設備の確保や燃料費など経費負担が大きく、より安価で余剰汚泥の減容化が急務とされている。

0003

下水道汚泥以外にも、例えば、北海道だけでも、ホタテ養殖時には、ホタテ貝殻に付着して成長阻害するために貝殻表面から除去されるザラボヤが年間約2万1千トン、ホタテの加工時には、不要部位のウロ生殖巣が約3万トン、ホタテ以外にも、イカの加工時には不要部位の内蔵が9千トンと大量の水産系廃棄物が廃棄されている。この他の産業分野においても、野菜クズ果物絞りかすデンプン廃液テンサイ廃液のような農業作物残渣廃棄物などの含水量の多い廃棄物が大量に廃棄されており、効果的な減容化が課題となっている。

0004

また、2011年の東日本大震災の際に発生した福島第一原発事故により生じた大量の放射能汚染廃棄物放射能汚染水は、いまだ処理せずに放置されており、これらの安全な処理が求められている。

0005

特許文献1には、原子力発電所蒸気発生器において、二次測伝熱管高温化学洗浄を適用した際に生じた廃液の処理方法について記載されている。特許文献1に記載の処理方法の第2の実施形態においては、廃液を真空式乾燥機に供給し、廃液を攪拌しながら機内の空気を吸気して減圧し、さらに加熱して廃液中の水分を蒸発させて乾燥固形物とする処理を行っている。

先行技術

0006

特開2002−346544号公報

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、特許文献1に記載の真空式乾燥機においては、機内に廃液を供給してから吸気して減圧するようにされているため、機内に対して処理物である廃液を供給する際および処理後に生じる乾燥固形物を取り出す際には、機内をその都度、大気圧状態に戻す必要があり、廃液の脱水乾燥を連続的に行うことができないという問題を有していた。

0008

そこで、本発明においては、減圧室減圧状態を保持した状態で水分を含む含水処理物の搬入搬出を行い、減圧状態における含水処理物の連続的な脱水・乾燥による固液分離を可能とする連続減圧固液分離装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

上記の目的を達成するべく本発明の第1の連続減圧固液分離装置は、大気圧空間から減圧空間に含水処理物を搬入するための処理物搬入部と、前記減圧空間から大気圧空間に処理後の乾燥処理物を搬出するための処理物搬出部とを有する減圧乾燥機と、前記減圧乾燥機の減圧空間内を減圧するための真空ポンプとを備え、前記減圧空間内への含水処理物の搬入および前記減圧空間からの乾燥処理物の搬出を連続で行って含水処理物の脱水・乾燥を行う連続減圧固液分離装置であって、前記処理物搬入部には、減圧空間の減圧状態を保持しながら大気圧空間側から減圧空間側に含水処理物を移動可能な搬入部側処理物搬送機が設けられ、前記処理物搬出部には、大気圧空間側もしくは減圧空間側に開口を移動させて乾燥処理物を保持・解放可能な少なくとも1つのポケット部を有する搬出部側処理物搬送機が設けられ、前記減圧空間内から乾燥処理物を搬出する際には、前記搬出部側処理物搬送機の前記ポケット部の開口を減圧空間側に位置させて乾燥処理物を前記ポケット部内に保持した後、前記開口を大気圧空間側に移動させるとともに前記ポケット部内の乾燥処理物を大気圧空間内に解放して前記減圧空間内から乾燥処理物を搬出するように形成されていることを特徴とする。

0010

また、本発明の第2の連続減圧固液分離装置は、前記搬入部側処理物搬送機は、大気圧空間側もしくは減圧空間側に開口を移動させて含水処理物を保持・解放可能な少なくとも1つのポケット部を備え、前記減圧空間内に含水処理物を搬入する際には、前記搬入部側処理物搬送機の前記ポケット部の開口を大気圧空間側に位置させて含水処理物を前記ポケット部内に保持した後、前記開口を減圧空間側に移動させるとともに前記ポケット部内の含水処理物を減圧空間内に解放して前記減圧空間内に含水処理物を搬入するように形成されていることを特徴とする。

0011

このような、本発明の第1または第2の連続減圧固液分離装置においては、減圧状態を保持した状態で、大気圧空間である外部から減圧乾燥機の減圧空間に対して処理物を搬入または搬出することができるので、搬入・搬出を行う毎に減圧乾燥機を大気圧に戻す必要がなく、処理物の連続した脱水・乾燥による固液分離を行うことを可能とする。また、減圧乾燥方式を用いることにより、低い加熱温度で含水処理物中の水分を蒸発させることができるので容易な含水処理物の脱水・乾燥を可能とする。この脱水・乾燥による固液分離の結果、下水道汚泥、水産系廃棄物、農業系作物残渣廃棄物、放射能汚染廃棄物または放射能汚染水などの大幅な減容化を図り、従来の水分を含む廃棄物と比べて、その後の処理や埋め立て地への負担を大幅に軽減することを可能とする。

0012

本発明の第3の連続減圧固液分離装置は、前記搬入部側処理物搬送機は、含水処理物を減圧空間側に押し出し可能な押出機からなり、前記減圧空間内に粘性を有する含水処理物を押し出して搬入するように形成されていることを特徴とする。

0013

このような、本発明の第3の連続減圧固液分離装置においては、や粘度の高いヘドロもしくはゲルなどの粘性を有する含水処理物を効率よく減圧空間に搬入することを可能とする。

0014

本発明の第4の連続減圧固液分離装置は、前記第1のおよび第2の連続減圧固液分離装置において、前記搬入部側処理物搬送機および前記搬出部側処理物搬送機が、前記ポケット部が形成され前記ポケット部の開口を大気圧空間側または減圧空間側に移動可能に形成されたトラップ部材と、 前記大気圧空間側と前記減圧空間側に開口部が形成され、前記トラップ部材を内部に収納可能なケーシング部材とを有し、前記ケーシング部材の内部において、前記トラップ部材と前記ケーシング部材の内壁との間にはオイルシールもしくはパッキンが設けられていることを特徴とする。また、本発明の第5の連続減圧固液分離装置は、前記トラップ部材が、球状、楕円球状円錐状もしくは円柱状であることを特徴とする。

0015

このような、本発明の第4および第5の連続減圧固液分離装置においては、減圧状態を保持した状態で、大気圧空間である外部から減圧乾燥機の減圧空間に対して含水処理物を搬入または搬出することができるので、搬入・搬出を行う毎に減圧乾燥機を大気圧に戻す必要がなく、含水処理物の脱水・乾燥によるスムーズな固液分離処理を可能とする。

0016

本発明の第6の連続減圧固液分離装置は、前記減圧乾燥機の減圧空間が、内周面ネジ溝が形成された円筒からなり、モータによって前記円筒の中心軸まわりに回転可能なロータリコンベアとされることを特徴とする。

0017

本発明の第6の連続減圧固液分離装置においては、減圧乾燥機の減圧空間をロータリコンベアとすることによって、当該ロータリコンベアを回転させることで減圧空間内の含水処理物を攪拌しながら加熱し、さらにロータリコンベアの内周面に形成されているネジ溝によって減圧空間内における搬送をも可能とする。また、減圧空間に搬入された含水処理物は水蒸気の蒸発にともない蒸発熱潜熱)を奪われて急激に温度が低下し凍結するが、ロータリコンベアにおいて攪拌および搬送を同時に行うようにしていることで、処理物が凍結することを防止し、均一に処理物を加熱して処理物の脱水・乾燥による効率の良い固液分離が可能となる。

0018

本発明の第7の連続減圧固液分離装置は、前記搬入部側処理物搬送機の上流側には、前記減圧乾燥機に搬入前の含水処理物を粉砕するための粉砕機が設けられていることを特徴とする。

0019

本発明の第7の連続減圧固液分離装置においては、粉砕機によって処理物中固形成分を粉砕し、粒径を小さくすることができるので、含水処理物の表面積を増大させて効率よく処理物を加熱し、短時間での脱水・乾燥による固液分離を可能とする。さらに、粉砕によって処理物中の固形成分の粒径を小さくすることにより、処理後の処理物のさらなる減容化を実現することができる。

0020

本発明の第8の連続減圧固液分離装置は、脱水乾燥した際に含水処理物から蒸発した水蒸気を急冷してとして保持するコールドトラップが設けられていることを特徴とする。

0021

本発明の第9の連続減圧固液分離装置は、前記コールドトラップの表面に保持した氷を掻き落とすための切削カッターが設けられていることを特徴とする。

0022

本発明の第8および第9の連続減圧固液分離装置においては、脱水された水分を効率よく除去することを可能とする。

0023

本発明の第10の連続減圧固液分離装置は、前記真空乾燥室の減圧空間は、同心軸上で重ねられた2重の円筒によって形成される間隙からなり、前記同心軸まわりに回転する内側円筒外周面に形成されたブレードによって前記含水処理物を加熱されている外側円筒の内周面に接触させるように攪拌するように形成されていることを特徴とする。

0024

本発明の第10の連続減圧固液分離装置においては、前記含水処理物がブレードによって攪拌するようにされているので、含水処理物を加熱されている外側円筒の内周面に効率よく接触させて迅速な固液分離を行うことができる。

0025

本発明の第11の連続減圧固液分離装置は、脱水乾燥した際に含水処理物から蒸発した水蒸気を減圧空間において冷却管の表面で凝縮して液体とする真空凝縮室が設けられていることを特徴とする。

0026

本発明の第11の連続減圧固液分離装置においては、含水処理物から分離された水分を効率よく回収することができるとともに、省エネルギー化を可能とすることで低兼化を実現することができる。

0027

本発明の第12の連続減圧固液分離装置は、前記真空乾燥室と前記真空凝縮室との間には、前記真空乾燥室から前記真空凝縮室に流入する水蒸気の流入量を調整する流量調整部材が設けられていることを特徴とする。

0028

本発明の第12の連続減圧固液分離装置においては、流量調整部材によって水蒸気の流入量を適宜調整しながら固液分離を行うことで、真空凝縮室における凝縮機能を低下させることなく効率よく水蒸気の凝縮を続けることができる。

発明の効果

0029

本発明の連続減圧固液分離装置によれば、減圧室の減圧状態を保持した状態で水分を含む含水処理物の搬入・搬出を行い、減圧状態における含水処理物の連続的な脱水・乾燥による固液分離を可能とする。

図面の簡単な説明

0030

本発明の第1実施形態の連続減圧固液分離装置を示すブロック図
本発明の連続減圧固液分離装置における処理物搬送機を示し、(a)は当該処理物搬送機の断面図、(b)は当該処理搬送機に採用可能な形状のトラップ部材の種類
押出式の搬入部側処理物搬送機の要部拡大図
より具体的な本発明の連続減圧固液分離装置の態様を示す断面図
図4における搬入部側処理物搬送機3inの断面図
図4における搬出部側処理物搬送機3outの断面図
(a)乃至(e)は搬入部側処理物搬送機3inおよび搬出部側処理物搬送機3outの動作を示す断面図
乾燥室のその他の形態を示し、(a)は乾燥室の横断面図、(b)は乾燥室の縦断面図
本発明の連続減圧固液分離装置の第2実施形態を示す断面図
実施例1における本発明の連続減圧固液分離装置の動作手順を示すフローチャート
実施例2における本発明の連続減圧固液分離装置の動作手順を示すフローチャート

実施例

0031

以下に、本発明の連続減圧固液分離装置1の第1実施形態について図1乃至図8を用いて説明する。

0032

本発明の連続減圧固液分離装置1の第1実施形態においては、図1に示すように、大気圧空間Aにある水分を含む含水処理物Wp(A)を減圧状態とされた減圧空間Vに搬入し、減圧空間V中において、含水処理物Wp(V)を加熱して脱水・乾燥による固液分離を行い、乾燥された乾燥処理物Wf(V)を大気圧空間Aに搬出する処理を連続して行うものである。なお、記号の(A)は、大気圧空間A内の処理物Wを示し、記号の(V)は、減圧空間V内の処理物Wを示す。また、以降、処理前の水分を含む処理物Wを含水処理物Wp、処理後の乾燥した処理物Wを乾燥処理物Wfとして説明する。そして、図1においては、大気圧空間A内の含水処理物Wpを含水処理物Wp(A)、減圧空間V内の含水処理物Wpを含水処理物Wp(V)、減圧空間V内の乾燥処理物Wfを乾燥処理物Wf(V)、大気圧空間A内の乾燥処理物Wfを乾燥処理物Wf(A)として示す。

0033

本発明の連続減圧固液分離装置1においては、図1に示すように、減圧空間Vを備えた減圧乾燥機2を有する。この減圧乾燥機2は、ヒーターHによって、減圧空間V中の処理物W(V)が、これに含まれる水分が目標とする水蒸気の蒸発量となる温度に加熱されるように構成されており、さらに、当該減圧空間Vに対して大気圧空間Aにある含水処理物Wp(A)を搬入するための処理物搬入部21と、当該減圧空間V内において脱水・乾燥を行った後の乾燥処理物Wf(V)を大気圧空間Aへ搬出するための処理物搬出部22とが設けられている。

0034

また、減圧乾燥機2には、外部に設けられた真空ポンプPが接続されており、当該真空ポンプPによって減圧空間V内部の空気および含水処理物Wp(V)から蒸発した水蒸気を排気して減圧し、減圧乾燥機2の内部を減圧状態、より具体的には低真空状態とするように構成されている。

0035

そして、減圧空間Vと真空ポンプPとの間には、排気された水蒸気を捕集するためのコールドトラップ6が設けられている。なお、含水処理物Wpから分離された水分、すなわち、水蒸気はコールドトラップ6以外にも、例えば、減圧乾燥機2に対して以降の第2実施形態において説明する減圧凝縮室600を接続して、減圧状態において水蒸気を凝縮させて液体の水として捕集するようにしてもよい。

0036

処理物搬入部21には、大気圧空間Aと減圧空間Vとの間で、両空間の気圧を等しくすることなく、すなわち、減圧区間Vの減圧状態を維持したままで、含水処理物Wpを減圧空間Vに搬入可能な搬入部側処理物搬送機3inが設けられ、処理物搬出部22には、大気圧空間Aと減圧空間Vとの間で、両空間の気圧を等しくすることなく、すなわち、減圧空間Vの減圧状態を維持したままで、乾燥処理物Wfを大気圧空間Aに搬出可能な搬出部側処理物搬送機3outが設けられている。

0037

搬入部側処理物搬送機3inおよび搬出部側処理物搬送機3outは、図2(a)に示すように、処理物Wを内部に保持するポケット部31aが形成されたトラップ部材31がケーシング部材32の内部で回転軸31bまわりに回転移動可能に収納されており、ケーシング部材32には、大気圧空間A側と減圧空間V側とにそれぞれ開口部32a,32bが形成されている。なお、トラップ部材31の形状は、ケーシング部材32の内部において、大気圧空間A側の開口部32aまたは減圧空間V側の開口部32bにポケット部31aの開口を一致させるように移動することができる形状であればよく、図2(b)に示すように、球状、楕円球状、円錐状もしくは円柱状とすることが可能である。図2(b)の破線部は、それぞれポケット部31aが形成される位置を示す。

0038

さらに、ケーシング部材32の内部において、ケーシング部材32の内壁とトラップ部材31の外周面との間に形成された間隙Sには、図2(a)に示すように、当該間隙Sを介して大気圧空間Aと減圧空間Vとの間で空気の移動を完全に遮断するためのパッキン4が設けられている。なお、パッキン4の他にも、オイルシールを用いることができ、パッキン4とオイルシールとの両方を組み合わせて設けるようにしてもよい。また、回転軸31bとケーシング部材32との間においても、図示を省略した周知の軸シール機構によって大気圧空間Aと減圧空間Vとの間での空気の移動を完全に遮断するように構成されている。

0039

図2に示すような、搬入部側処理物搬送機3inおよび搬出部側処理物搬送機3ontとすることにより、減圧空間Vの減圧状態を保持したままで、大気圧空間Aと減圧空間Vとの間で、処理物Wの連続した搬入・搬出を行うことを可能とする。

0040

またさらに、搬入部側処理物搬送機3inは、図3に示すように、大気圧空間Aに設けられ処理物搬入部21の上流側に粘度の高い含水処理物Wp(A)を貯留するためのシューター8aと、シューター8aに所定量の含水処理物Wp(A)が貯められると、含水処理物Wp(A)を圧縮するとともに減圧空間Vに押し出すための押出部材8bと、シューター8a内部と減圧空間Vとを隔て、レバーなどの操作によって開閉可能な仕切り部材8cとを備え、シューター8a内部に粘度の高い含水処理物Wp(A)を投入し、シューター8aに所定量の含水処理物Wp(A)が投入されると、押出部材8bが降下して含水処理物Wp(A)を圧縮するとともに、レバーを操作して仕切り部材8cを移動させて含水処理物Wp(A)を減圧空間内Vに押し出して、粘度の高い含水処理物Wp(A)を減圧空間Vに搬入する押出機8とすることができる。

0041

搬入部側処理物搬送機3inを押出機8とすることにより、減圧空間Vの減圧状態を保持したままで、固形廃棄物や高粘度のヘドロなどの粘度の高い含水処理物Wp(A)を効率よく減圧空間Vに搬入することを可能とする。

0042

なお、含水処理物Wpとしては、例えば、下水道汚泥、ザラボヤ、ホタテのウロや生殖巣、イカの内蔵などの水産系廃棄物、野菜くずや果物絞りかすなどの農業系作物残渣廃棄物、デンプン廃液やテンサイ廃液などの汚水、放射能汚染水や放射能汚染汚泥などの放射能汚染廃棄物、この他にも、建設汚泥汚染土壌など水分と個体成分の混合物からなるものであればいかなるものでもよい。

0043

本実施形態のより具体的な態様について説明すると、図4に示すように、処理物Wの搬送方向における上流側から、含水処理物Wp(A)を粉砕するための粉砕機5、粉砕機5によって粉砕された含水処理物Wp(A)を大気圧空間Aから減圧空間Vに搬入するための搬入部側処理物搬送機3in、搬入部側処理物搬送機3inによって搬入された含水処理物Wp(V)を減圧乾燥機2の乾燥室24に搬送する処理物搬送管23a、処理物乾燥管23aを介して搬送されてくる含水処理物Wp(V)を脱水・乾燥させる乾燥室24、乾燥室24において脱水・乾燥処理が終わった乾燥処理物Wf(V)を処理物搬送機3outに搬送するための処理物搬送管23b、処理物搬送管23bによって搬送されてきた乾燥処理物Wf(V)を減圧空間Vから大気圧空間Aに搬出するための搬出部側処理物搬送機3outが設けられている。

0044

また、減圧乾燥機2には、少なくとも処理物搬送管23および乾燥室24の内部の空気および含水処理物Wp(V)から蒸発した水蒸気を排気して減圧空間Vを形成するための真空ポンプPが接続されている。真空ポンプPとしては、例えば、油回転真空ポンプメカニカルブースターポンプと油回転真空ポンプとのユニット水封式真空ポンプまたはエジェクター式真空ポンプなどを用いることができる。

0045

乾燥室24は、円筒形状とされ、円筒内部の表面にはネジ溝25aが形成され、当該円筒を円心軸まわりに回転させることにより内部に投入された処理物W(V)を搬送可能なロータリコンベア25とで構成されている。処理物W(V)を脱水・乾燥させる際には、乾燥室24を円心軸まわりに回転させることによって、内部に搬入された処理物W(V)を攪拌するように形成されており、さらに、処理物W(V)をネジ溝25aに沿って移動させて、搬出部側処理物搬送機3outが設けられた下流側へ搬送するように形成されている。

0046

乾燥室24の外周面には、減圧空間V内の含水処理物Wp(V)を加熱するためのヒータHが一部もしくは全周を覆うようにして設けられている。

0047

また、図4に示すように、処理物搬送管23aと真空ポンプPとの間には、脱水・乾燥時に含水処理物Wp(V)から蒸発して分離された水蒸気を捕集するため固定トラップ板6aを有するコールドトラップ6が設けられている。コールドトラップ6の内部には、固定トラップ板6aの表面に凝結した氷を掻き落とすための回転式切削カッター6bが設けられており、図示を省略した駆動手段によって回転式切削カッター6bを回転駆動することにより、固定トラップ板6aの表面に過剰に氷が堆積することを防止して、効率よく水蒸気を捕集するようにされている。この時、固定トラップ板6aの表面には、入口と出口とが図示を省略した冷凍機に接続され、内部に冷媒送水するための冷媒パイプ張り巡らされており、当該冷凍機から冷媒パイプ内に冷媒を循環通水させることによって、固定トラップ板6aの表面を冷却して、含水処理物Wp(V)から蒸発した水蒸気を凝結させて捕集するように形成されている。

0048

さらに、コールドトラップ6には、図4に示すように、導入される水蒸気にオゾンを曝気するためのオゾン発生器7が接続されており、処理物から発生した悪臭や微生物などをオゾンガスによって消臭・殺菌するようにされている。

0049

<搬入部側処理物搬送機3inについて>
ここで、処理物搬入部21としての搬入部側処理物搬送機3inについて図5を用いて説明する。なお、図5においては、上方が大気圧空間A、下方が減圧空間Vとして示している。

0050

搬入部側処理物搬送機3inは、大気圧空間A側の開口部32a、減圧空間V側の開口部32bおよび内部にトラップ部材31を収納するための収納部32cが形成されたケーシング部材32と、ケーシング部材32の収納部32cに支持されるとともに、回転軸31bまわりに回転移動可能に配設された球状のトラップ部材31とを備えている。

0051

ケーシング部材32の大気圧空間A側の開口部32aには、含水処理物Wp(A)をトラップ部材31へ投入するための投入口INが接続されており、投入口INには、含水処理物Wp(A)を粉砕するためのミキサーなどからなる粉砕機5が設けられている。そして、ケーシング部材32の減圧空間V側の開口部32bには、減圧乾燥機2の乾燥室24へ含水処理物Wp(V)を搬送するための処理物搬送管23aの端部が接続されている。

0052

トラップ部材31には、図5に示すように、外周面の一部(図5においては上方部分)に開口を有するポケット部31aが形成されており、図示を省略した回転駆動手段によって回転軸31bを回転駆動してトラップ部材31を回転軸31bまわりに回転移動させることによって、ポケット部材31aの開口をケーシング部材32の大気圧空間A側の開口部32a、または減圧空間V側の開口部32bに位置させるように形成されている。

0053

また、ケーシング部材32の収納部32cにおける、トラップ部材31の外周面と収納部32cの内周面との間には、真空シールのためのパッキン4が設けられている。本実施形態においては、ケーシング部材32の大気圧空間A側の開口部32aおよび減圧空間V側の開口部32bの近傍(図5におけるトラップ部材31の上方と下方)に、トラップ部材31の回転軸31bと平行にリング状のパッキン4pがそれぞれ設けられ、ケーシング部材32に支持された回転軸31bの近傍(図5におけるトラップ部材31の左方と右方)に、回転軸31bに対して垂直、すなわち、回転軸31bと同心にリング状のパッキン4cがそれぞれ設けられている。

0054

<搬出部側処理物搬送機3ontについて>
同様に、処理物搬出部22としての搬出部側処理物搬送機3outについて図6を用いて説明する。なお、図6においては、上方が減圧空間V、下方が大気圧空間Aとして示している。また、搬入部側処理物搬送機3inと同じ構成については、同じ符号を用いて説明する。

0055

搬出部側処理物搬送機3outは、減圧空間V側の開口部32b、大気圧空間A側の開口部32aおよび内部にトラップ部材31を収納するための収納部32cが形成されたケーシング部材32と、ケーシング部材32の収納部32bに支持された回転軸31bまわりに回転移動可能に配設された球状のトラップ部材31とを備えている。

0056

ケーシング部材32の減圧空間V側の開口部32bには、減圧乾燥機2の乾燥室24において脱水・乾燥された乾燥処理物Wf(V)を搬出するための処理物搬出管23bの端部が接続されている。そして、ケーシング部材32の大気圧空間A側の開口部32aには、トラップ部材31によって搬出された乾燥処理物Wf(A)を大気圧空間Aに排出するための排出口OUTが接続されている。なお、排出口OUTには、乾燥処理物Wf(A)を更に粉砕するための粉砕機や排出された乾燥処理物Wf(A)が外気と接触することを防止するための包装機などを設けてもよい。

0057

トラップ部材31には、図6に示すように、外周面の一部(図6においては上方部分)に開口を有するポケット部31aが形成されており、図示を省略した回転駆動手段によって回転軸31bを回転駆動してトラップ部材31を回転軸31bまわりに回転移動させることによって、ポケット部材31aの開口をケーシング部材32の減圧空間V側の開口部32bまたは大気圧空間A側の開口部32aに位置させるように形成されている。

0058

また、ケーシング部材32の収納部32cにおける、トラップ部材31の外周面と収納部32cの内周面との間には、真空シールのためのパッキン4が設けられている。本実施形態においては、ケーシング部材32の大気圧空間A側の開口部32aおよび減圧空間V側の開口部32bの近傍(図6におけるトラップ部材31の上方と下方)に、トラップ部材31の回転軸31bと平行にリング状のパッキン4pがそれぞれ設けられ、ケーシング部材32に支持された回転軸31bの近傍(図6におけるトラップ部材31の左方と右方)に、回転軸31bに対して垂直、すなわち、回転軸31bと同心にリング状のパッキン4cがそれぞれ設けられている。

0059

搬入部側処理物搬送機3inおよび搬出部側処理物搬送機3outには、ニッケル基耐食性合金ステンレス鋼、鋼、ニッケルチタンアルミニウムまたはアルミニウム合金などの金属、ウレタンゴムシリコンゴムフッ素ゴム天然ゴムなどの高分子化合物もしくはセラミックスなどの材料を用いることが好ましい。

0060

このような、第1実施形態における搬入部側処理物搬送機3inおよび搬出部側処理物搬送機3outによれば、回転軸31bと平行なパッキン4pと同心なパッキン4cとを設けることにより、大気圧空間Aと減圧空間Vとを完全に隔てた状態で、トラップ部材31を回転移動させることを可能とし、外気圧の異なる大気圧空間A側から減圧空間V側に対して処理物Wを搬入・搬出することを可能とする。

0061

<搬入部側・搬出部側処理物搬送機3in,3outの搬送方法
以下に、搬入部側処理物搬送機3inおよび搬出部側処理物搬送機3outによる処理物Wの搬送方法について図7を用いて説明する。なお、図7においては、処理物Wの移動を斜線領域の移動によって示す。

0062

まず、図7(a)に示すように、処理物Wが貯められている側の開口部、すなわち、搬入部側処理物搬送機3inにおいては大気圧空間A側の開口部32a、搬出部側処理物搬送機3outにおいては減圧空間V側の開口部32bにトラップ部材31のポケット部31aの開口を位置させて、処理物Wをポケット部31a内に投入する。

0063

次に、図7(b)に示すように、トラップ部材31を回転軸31bまわりに回転移動させて(図7においては、紙面方向に対して垂直方向に回転軸31bが存在する。)、開口部の端部で余分な処理物Wをすり切った後、図7(c)に示すように、所定量の処理物Wをポケット部31aに保持した状態で、さらに回転移動させる。

0064

そして、図7(d)に示すように、処理物Wを解放する側の開口部、すなわち、搬入部側処理物搬送機3inにおいては減圧空間V側の開口部32b、搬出部側処理物搬送機3outにおいては大気圧空間A側の開口部32aと、ポケット部31aの開口とが一致し始めると、開口と開口部によって形成される隙間から処理物Wが解放され始め、図7(e)に示すように、ポケット部31aの開口と開口部とが一致したところでポケット部31a内に保持していた処理物Wが自重によって完全に放出される。

0065

ポケット部31a内の処理物Wを完全に解放した後に、トラップ部材31を再度、図7(a)の位置まで回転移動させるとともに、図7(a)〜(e)に示す動作を繰り返すことにより、互いに外気圧の異なる空間の間における処理物Wを搬入・搬出を連続で行うことを可能とする。

0066

第1実施形態の連続減圧固液分離装置1の動作を図4を用いて説明する。

0067

投入口INに含水処理物Wp(A)が投入されると、ミキサーなどからなる粉砕機5が含水処理物Wp(A)中の固形成分の粉砕を行う。含水処理物Wp(A)中の固形成分が所定の粒径となったら、モータMによって搬入部側処理物搬送機3inの回転軸31bを所定の回転速度で回転駆動させる。

0068

この回転駆動によって搬入部側処理物搬送機3inのトラップ部材31は、ケーシング部材32の収納部32cにおいて回転移動を開始し、トラップ部材31のポケット部31aの開口と大気圧空間A側の開口部23aとが重なり初めてポケット部31a内が大気圧状態とされると、ポケット部31aに含水処理物Wp(A)が投入され始め、ポケット部31aの開口が開口部32aと完全に一致した時点でポケット部31a内が完全に含水処理物Wp(A)で満たされる(図7(a)参照)。

0069

搬入部側処理物搬送機3inのトラップ部材31が図7(b)〜(c)と更に回転移動を続けて、ポケット部31aの開口と減圧空間V側の開口部32bとが重なり初めてポケット部31a内が減圧状態とされると(図7(d)参照)、処理物搬送管23a内に含水処理物Wp(V)が搬入され始めて、ポケット部31aの開口が開口部32bと完全に一致した時点(図7(e)参照)でポケット部31a内に保持されていた全ての含水処理物Wp(V)が処理物搬送管23a内に搬入される。この時、トラップ部材31は、モータMによる回転軸31bの回転駆動が停止されるまで回転移動し続けて、間欠的にかつ連続的に処理物搬送管23a内に含水処理物Wp(V)を搬入し続ける。

0070

搬入部側処理物搬送機3inによって搬入された含水処理物Wp(V)は、処理物搬送管23aによって乾燥室24まで搬送され、乾燥室24としての回転するロータリコンベア25内において、攪拌されながらヒータHの加熱により脱水・乾燥処理が行われ、乾燥処理物Wf(V)とされる。ロータリコンベア25は、その内部において、含水処理物Wp(V)を攪拌するとともに、ネジ溝25aに沿って処理物搬出部22方向への搬送も行う。

0071

ここで、乾燥室24内に発生した水蒸気は、コールドトラップ6内に導入される。コールドトラップ6内に導入された水蒸気は、固定トラップ板6aの表面に接触すると冷却されて氷として捕集される。また。コールドトラップ6内に対して、オゾン発生器7からオゾンガスを導入して、水蒸気中に含まれる悪臭成分や微生物の消臭・殺菌を行う。当該水蒸気は、真空ポンプPによって排気されている空気と同様に乾燥室24内から排気される。

0072

乾燥室24内にて脱水・乾燥が終了した乾燥処理物Wf(V)は、処理物乾燥管23bに搬送され、処理物Wの搬送方向における下流側の搬送管23bの端部と搬出部側処理物搬送機3outとの間に堆積される。乾燥処理物Wf(V)が所定量堆積すると、モータMによって搬出部側処理物搬送機3outの回転軸31bの回転駆動が開始される。この回転駆動によって搬出部側処理物搬送機3outのトラップ部材31は、ケーシング部材32の収納部32cにおいて回転移動を開始し、トラップ部材31のポケット部31aの開口と減圧空間V側の開口部23bとが重なり初めてポケット部31a内が減圧状態とされると、ポケット部31aに乾燥処理物Wf(V)が投入され始め、ポケット部31aの開口が開口部32bと完全に一致した時点でポケット部31a内が完全に乾燥処理物Wf(V)で満たされる(図7(a)参照)。

0073

搬出部側処理物搬送機3outのトラップ部材31が図7(b)〜(c)と更に回転移動を続けて、ポケット部31aの開口と大気圧空間A側の開口部32aとが重なり初めてポケット部31a内が大気圧状態とされると(図7(d)参照)、排出口OUTから乾燥処理物Wf(A)が搬出され始めて、ポケット部31aの開口が開口部32aと完全に一致した時点(図7(e)参照)でポケット部31a内に保持されていた全ての乾燥処理物Wf(A)が排出口OUTから放出される。

0074

この時、搬出部側処理物搬送機3outのトラップ部材31は、モータMによる回転軸31bの回転駆動が停止されるまで回転移動し続けて、間欠的かつ連続的に乾燥処理物Wf(A)を排出口OUTから搬出し続ける。モータMは、処理物搬送管23bの端部と搬出部側処理物搬送機3outとの間に堆積する乾燥処理物Wf(V)の堆積量を感知して回転駆動を開始/停止するように自動制御するようにしてもよい。

0075

また、搬入部側処理物搬送機3inは、第1実施形態において説明した態様に替えて、図3に示す押出機8を採用して粘度の高い含水処理物Wpを減圧空間に対して効率よく搬入可能な構成とするなど、含水処理物Wpの状態に合わせて変更することができる。

0076

また、第1実施形態における減圧乾燥機2の態様以外にも、例えば、図8(b)に示すように、乾燥室24を直径の異なる複数の円筒を同軸に重ねてた形状としてもよい。各円筒の内側表面には、図8(a)に示すように、ネジ溝25aが形成されており、最も内側から外側へ順に1番目のロータリコンベア25b、2番目のロータリコンベア25cとされている。

0077

1番目のロータリコンベア25bは、一方の端部(図8(a)における右側端部)が、含水処理物Wp(A)を減圧空間Vに搬入するための処理物搬入部21とされ、他方の端部(図8(a)における左側端部)は閉空間とされた2番目のロータリコンベア25c内に解放されている。また、2番目のロータリコンベア25cの一方の端部近傍図8(a)における右側端部)には、乾燥処理物Wf(V)を搬出するための処理物搬出部22が設けれている。

0078

1番目のロータリコンベア25bのネジ溝25aと2番目のロータリコンベア25cのネジ溝25aとは、互いに逆ネジ方向に形成されており、1番目のロータリコンベア25b内に搬入された含水処理物Wp(V)は一方の端部から他方の端部へ搬送しながら乾燥された後、2番目のロータリコンベア25cの内部に解放された1番目のロータリコンベア25bの他方の端部から2番目のロータリコンベア25c内に含水処理物Wp(V)を投入し、次いで、2番目のロータリコンベア25cの他方の端部から一方の端部へ搬送されながら乾燥されて、処理物搬出部22から大気圧空間Aへ搬出するように形成されている。この時、1番目のロータリコンベア25bの回転方向と第2のロータリコンベア25cの回転方向とは逆方向とすることにより、円筒の延在方向に対して逆方向に処理物Wを搬送することができる。

0079

このような、複数のロータリコンベア25を同心円状に重ねた形状の乾燥室24とすることにより、乾燥室24内において、処理物W(V)を長手方向に複数回往復させて搬送距離を長くすることができるので、含水量の多い処理物Wpを脱水・乾燥処理する場合においても、効率よく脱水・乾燥処理を行うことを可能とする。

0080

また、図8に示す乾燥室24を複数個設けて、1つ目の乾燥室24の2番目のロータリコンベア25cから搬出された処理物Wを、2つめの乾燥室24の1番目のロータリコンベア25bに搬入して、複数の乾燥室24を用いて脱水・乾燥処理を施すようにしてもよい。

0081

このような、第1実施形態の連続減圧固液分離装置1とすることにより、減圧空間Vの減圧状態を保持した状態で水分を含む含水処理物Wpの搬入・搬出を行うことを可能とするので、当該減圧空間Vにおいて連続的な含水処理物Wpからの脱水・乾燥による固液分離を行うことを可能とする。

0082

以下に、本発明の連続減圧固液分離装置1の第2実施形態について図9を用いて説明する。なお、第1実施形態と同じ構成部材については同じ符号を用いて説明する。

0083

本発明の連続減圧固液分離装置1の第2実施形態においては、図9に示すように、処理物Wの搬送方向における上流側から、含水処理物Wp(A)を粉砕するための粉砕機5、粉砕機5によって粉砕された含水処理物Wp(A)を大気圧空間Aから減圧空間Vとしての減圧乾燥機2に搬入するための搬入部側処理物搬送機3in、減圧乾燥機2において搬入された含水処理物Wp(V)を脱水・乾燥させる乾燥室24、乾燥室24において脱水・乾燥処理が終わった乾燥処理物Wf(V)を減圧空間Vから大気圧空間Aに搬出するための搬出部側処理物搬送機3out、乾燥室24において含水処理物Wp(V)から蒸発分離された水蒸気を凝縮して液体状とする減圧凝縮室600、減圧乾燥機2から減圧凝縮室600に高温の水蒸気を送り込むための水蒸気搬送管300、および減圧凝縮室600において凝縮された液体を貯水する貯水タンク604が設けられている。

0084

また、減圧乾燥機2および減圧凝縮室600には、内部を減圧空間Vとするための真空ポンプPが接続されており、減圧乾燥機2から減圧凝縮室600に対して水蒸気を送り込む水蒸気搬送管300の内部についても減圧空間Vとされている。真空ポンプPとしては、例えば、油回転真空ポンプ、メカニカルブースターポンプと油回転真空ポンプとのユニット、水封式真空ポンプまたはエジェクター式真空ポンプなどを用いることができる。より具体的には、減圧乾燥機2および減圧凝縮室600の内部は共に低真空に保たれており、固液分離処理時においては、減圧凝縮室600の圧力は減圧乾燥機2の圧力よりも低くなるように運転されていることが好ましい。

0085

減圧乾燥機2は、図9に示すように、外側円筒201の内部に内側円筒202が同心軸上で重ねて配置された構成とされており、外側円筒201の内部において内側円筒202が図示を省略したモータMなどによって当該同心軸を回転軸として回転するように形成されている。外側円筒201は円周に沿って内部にヒータHが埋設された鋳込みヒータとされ、外周円筒の内周面201aと内側円筒202の外周面202bとで形成される空間が乾燥室24としての乾燥領域224とされている。なお、当該鋳込みヒータは、乾燥領域224に搬入された含水処理物Wpを40〜50℃程度の温度に加熱可能な構成とされていることが好ましい。内側円筒202の外周面202bには、複数のブレード202aが設けられており、内側円筒202の回転に伴って処理物W(V)を外側円筒201の内周面201aに接触させるように攪拌するとともに、回転軸方向の搬出部側処理物搬送機3outが配設された側に向かって処理物W(V)を搬送するように形成されている。さらに、乾燥領域224の搬入部側処理物搬送機3inが設けられた側の端部(図9における左側)には、含水処理物Wp(V)から脱水・乾燥によって分離された水蒸気を減圧凝縮室600に送り込むための水蒸気搬送管300の端部が接続されており、高温な水蒸気を減圧凝縮室600に導入するようにされている。なお、搬出部側処理物搬送機3outの構成については、第1実施形態において説明したものと同一の構成であるため説明を省略する。また、搬入部側処理物搬送機3inは、第1実施形態において説明した構成のものの他に、含水処理物Wpの状態(固体状粘土状など)に応じて、図3に示す構成のものを適宜採用することができる。

0086

減圧凝縮室600は、図9に示すように、円筒型チャンバ601の空間内に冷却管602が設けられた構成とされており、当該冷却管602の内部には冷却水循環されて常に冷却管602の表面温度が一定温度となるようにされている。そして、このような減圧凝縮室600においては、減圧乾燥機2から水蒸気搬送管300を介して導入された高温の水蒸気が冷却管602に触れると一気に水蒸気が冷却されて液体へと凝縮される。さらにこの時、円筒型チャンバ601は常温とされていることが好ましく、これによって、当該円筒型チャンバ601の内壁に水蒸気が触れることによっても、水蒸気が冷却されて液体の水へと凝縮させることができる。なお、当該円筒型チャンバ601が減圧乾燥機2からの熱によって必要以上に高温となる場合には、水冷などの冷却手段を用いて冷却する構成としてもよい。また、円筒型チャンバ601の底部には、凝縮された凝縮水を貯水タンク604に排出するための凝縮水排出部603が形成されている。当該凝縮水排出部603には、搬出部側処理物搬送機3outと同じ構成の排出機構を適用することにより、凝縮水を排出する度に減圧凝縮室600内の圧力状態を大気圧に戻すことなく連続して排出を行うことができる。冷却管602は、図9に示すように、円筒型チャンバ601内の高さ方向に螺旋状に形成されており、冷却管602の両端部はそれぞれ円筒型チャンバ601の外部に設けられた冷却水循環機605の排水部605aと入水部605bとに接続されている。当該冷却管602の温度は、常温程度とされていればよく、より具体的には、水蒸気の温度よりも10〜20℃低い温度とされていればよい。

0087

水蒸気搬送管300には、図9に示すように、減圧乾燥機2から減圧凝縮室600に流入する水蒸気の流入量を調整するための流量調整部材301が設けられている。この流量調整部材301によって水蒸気の流入量を調整することによって、減圧凝縮室600に過度の水蒸気が流入して冷却管602の表面における凝縮作用が低下することを防止することができる。仮に、流量調整部材301を設けずに減圧乾燥機2における加熱温度を低下させて水蒸気の発生量を抑制しようとすると、減圧空間Vにおいては加熱温度の低下が処理物Wの凍結を招く恐れがあるため好ましくない。より具体的には、流量調整部材301としては、ボールバルブゲートバルブまたはコンダクタンスバルブのように減圧乾燥機2内の気相と減圧凝縮室600の気相とが接する水蒸気搬送管300における断面積を調整できる機構を有するものが好ましい。また、水蒸気搬送管300は、図示を省略したヒータなどによって、減圧乾燥機2と同程度の温度となるように一定の温度に保たれていることが好ましい。

0088

第2実施形態の連続減圧固液分離装置1の動作を図9を用いて説明する。

0089

予め、減圧乾燥機2の乾燥領域224、減圧凝縮室600および水蒸気搬送管300の内部を真空ポンプPによって低真空状態に減圧しておく。減圧乾燥機2においては、鋳込みヒータで加熱して外側円筒201の内周面の温度を40℃以上に保持しておく。さらに、冷却水循環機605によって冷却管602内に冷却水を循環させて、冷却管602の外表面を20〜30℃程度に保持しておく。

0090

減圧乾燥機2および減圧凝縮室600の準備が整ったら、投入口INに含水処理物Wp(A)を投入するとともにミキサーなどからなる粉砕機5によって含水処理物Wp(A)中の固形成分の粉砕を行い、当該固形成分が所定の大きさとなったらモータMによって搬入部側処理物搬送機3inを所定の回転速度で回転駆動させて含水処理物Wp(A)を減圧乾燥機2の乾燥領域224に連続的に搬入する。

0091

乾燥領域224内に搬送された含水処理物Wp(V)は、回転する内側円筒202の外周面202bに設けられたブレード202aによって攪拌されながら排出部側処理物搬送機3outの方向へ搬送される。減圧乾燥機2の内部においては含水処理物Wp(V)が常に攪拌されていることが重要であり、含水処理物Wp(V)を加熱して水分を蒸発させるには当該含水処理物Wp(V)を満遍なく外側円筒201の内周面201a、すなわち鋳込みヒータの表面に接触させ続ける必要がある。このようにして固液分離が完了した乾燥処理物Wf(V)は、排出部側処理物搬送機3outによって排出口OUTから連続的に乾燥領域224の外部へ放出される。

0092

一方、含水処理物Wp(V)から固液分離された水蒸気は、水蒸気搬送管300を介して乾燥領域224と減圧凝縮室600との圧力差によって減圧凝縮室600に送り込まれる。このとき、水蒸気搬送管300に設けられた流量調整部材301により水蒸気搬送管300の開口量を調整して減圧凝縮室600に送り込まれる水蒸気量を調整することができる。減圧凝縮室600に送り込まれた高温の水蒸気は、冷却管602に接触すると凝縮して液体となり凝縮水として円筒型チャンバ601の底部に設けられた凝縮水排出部603から貯水タンク604へ排出される。

0093

なお、搬入部側処理物搬送機3inおよび搬出部側処理物搬送機3outは、トラップ部材31のポケット部31aに堆積した処理物Wの堆積量を感知して回転駆動を開始/停止するように自動制御するようにしてもよい。

0094

このような、第2実施形態の連続減圧固液分離装置1とすることにより、含水処理物Wpの固液分離を減圧空間Vの減圧状態を保持した状態で容易に行うことを可能とする。

0095

<実施例1>
本発明の第1実施形態の連続減圧固液分離装置1を用いた含水処理物Wpの脱水・乾燥処理を行った実施例1について述べる。

0096

<動作手順>
本発明の第1実施形態における連続減圧固液分離装置1の具体的な動作手順について図10を用いて説明する。以下の動作手順においては、予め、装置の主電源ON状態とされており、「ON状態とする」は対象の装置を動作状態とすることを意味する。

0097

まず、真空ポンプPをON状態として図示を省略した粗引きバルブを解放し乾燥室24内部の空気の排気を開始する(ST11)。乾燥室24に設けられたピラニ真空計において1.0Pa以下の真空度となるまで真空引きを行い(ST12)、ピラニー真空計において1.0Pa以下となったらコールドトラップ6の冷却水の通水を開始する(ST12のYESの場合、ST13へと移行する)。次いで、ヒータHをON状態としてロータリコンベア25の加熱を開始する(ST14)。ロータリコンベア25および処理物搬送管23a,23bが100℃以上となったら(ST15のYESの場合)、搬入部側処理物搬送機3inおよび搬出部側処理物搬送機3outをON状態として処理物Wの搬入・搬出を開始する(ST16)。同時に、ロータリコンベア25の回転を開始する(ST17)。

0098

以上の動作手順によって動作を開始し、含水処理物Wpの脱水・乾燥処理を行う。なお、処理条件は、乾燥室内圧力を1.5×103Pa、ロータリコンベア25による搬送速度を1000m/hr、ロータリコンベア25内の温度を100℃、コールドトラップ6内の温度を0℃以下とすることが好ましい。

0099

以下に、本発明の第1実施形態の連続減圧固液分離装置を用いた放射能汚染土壌の減容実験を行った結果を表1を用いて説明する。

0100

0101

減容前の汚染土壌には、含水率30%の汚染土壌250gを用いた。また、放射性ヨウ素131、放射性セシウム134および放射性セシウム137の項目について検査を行い、放射性ヨウ素131が検出しない(49Bqkg未満)、放射性セシウム134が9800Bq/kg、放射性セシウム137が17000Bq/kgであることを確認した。この減容前の汚染土壌に対して、乾燥室内温度を100℃、乾燥室内真空度を790Pa、乾燥時間を3時間とした条件下において減容処理を行った。

0102

減容処理の結果、表1に示すように減容後の汚染土壌の重量は195g、含水率は15%であった。また、放射性ヨウ素131は検出しない(57Bq/kg未満)、放射性セシウム134は12000Bq/kg、放射性セシウム137は21000Bq/kgであった。

0103

ここで、減容処理時に排出された排水についても放射性物質の検査を行ったところ、放射性ヨウ素131、放射性セシウム134および放射性セシウム137の3項目について、すべて検出しない(3Bq/kg未満)との結果を得られた。

0104

本減容実験から、本発明の第1実施形態の連続減圧固液分離装置1を用いて脱水・乾燥処理を行うことにより、放射性物質を含む含水処理物Wpから放射性物質を含まない水を分離することができることが明らかとなった。

0105

<実施例2>
本発明の第2実施形態の連続減圧固液分離装置1を用いた含水処理物Wpの脱水・乾燥処理を行った実施例1について述べる。

0106

<動作手順>
本発明の第2実施形態における連続減圧固液分離装置1の具体的な動作手順について図9および図11を用いて説明する。以下の動作手順においては、予め、装置の主電源および冷却水循環機605はON状態とされており、「ON状態とする」は対称の装置を動作状態とすることを意味する。

0107

まず、流量調整部材301としてのコンダクタンスバルブを開放した状態で真空ポンプPをON状態として減圧乾燥機2側の粗引きバルブ700aおよび減圧凝縮室600側の粗引きバルブ700bを開放して乾燥領域224および減圧凝縮室600とそれらを接続する水蒸気搬送管300の内部の空気の排気を開始する(ST21)。乾燥室24および減圧凝縮室600に設けられたピラニー真空計において10Pa程度となったら粗引きバルブ700a,700bを閉じる(ST22のYESの場合、ST23へと移行する)。次いで、コンダクタンスバルブを閉じる(ST24)。乾燥領域224の鋳込みヒータをON状態として外側円筒201の内周面201aの表面温度が45℃以上となったら(ST25のYESの場合)、搬入部側処理物搬送機3inおよび搬出部側処理物搬送機3outをON状態として処理物Wの搬入・搬出を開始する(ST26)。同時に、内側円筒202の回転を開始する(ST27)。乾燥領域224内において処理物Wから水蒸気が蒸発し始めるのでコンダクタンスバルブを所定量開放する(ST28)。同時に、凝縮水排出部603をON状態として凝縮水の排出を開始する(ST29)。装置の定常運転中においては、真空ポンプPによる排気を行わず、減圧凝縮室600の冷却管602および円筒型チャンバ601による凝縮作用によって、すなわち減圧凝縮室600がポンプ役割を果たすことによって水蒸気の全てを乾燥領域224から減圧凝縮室600に導入するようにすることが好ましい。

0108

以上の動作手順によって動作を開始し、含水処理物Wpの脱水・乾燥処理を行う。なお、処理条件の一例としては、乾燥室内圧力を1.6×104Pa、減圧凝縮室内圧力を7.0×103Pa、乾燥領域224における処理物Wの表面温度を45℃、冷却管602の表面温度を20℃とする場合が挙げられる。

0109

以下に、本発明の第2実施形態の連続減圧固液分離装置を用いた海水淡水化実験を行った結果を表2を用いて説明する。

0110

0111

淡水化前の海水からは、表2に示すように、1Lあたり塩化物イオンが18000mg、溶存ナトリウムが8900mg、硫酸イオンが2100mg、溶存マグネシウムが1100mg、溶存カルシウムが350mg、溶存カリウムが550mg、炭酸水素イオンが120mg、臭化物イオンが61mg、ストロンチウムが6.3mg、ホウ素が3.5mgが検出された。この海水を本発明の第2実施形態の連続減圧固液分離装置を用いて淡水化処理を行った。

0112

淡水化処理の結果、表2に示すように、淡水化処理後に得られた凝縮水においては1Lあたり塩化物イオンが350mg、溶存ナトリウムが16mg、硫酸イオンが40mg、溶存マグネシウムが20mg、溶存カルシウムが18mg、溶存カリウムが44mg、炭酸水素イオンが14mg、臭化物イオンが1.1mg、ストロンチウムが0.12mg、ホウ素が0.97mgであった。

0113

本淡水化実験から、本発明の第2実施形態の連続減圧固液分離装置1を用いて固液分離を行うことにより、海水から飲料用としても用いることができる程度の淡水を分離することができることが明らかとなった。しかしながら、海水から分離された淡水は、一般的な飲料水とは溶け込んでいる成分の組成割合に違いがあるため、ミネラル分を添加したり、イオン交換樹脂を使って一部のイオンを除去するなどして味を調整することが好ましい。また、本発明者らの追加確認によって海水に限らず、砂糖水や牛乳などのコロイド溶液についても同様に淡水を分離することが可能であった。

0114

本発明の連続減圧固液分離装置1は、上記の実施形態および実施例に限定されるものではなく、例えば、減圧乾燥機2を複数台配置して処理効率を向上させるようにしてもよい。この他にも、第2実施形態においては、冷却水の循環させることによって冷却管を冷却する構成を用いて説明しているが、冷却用の水が河川水や海水のように潤沢に用いることができる場合には、必ずしも循環式とする必要は無く冷却管を所定の温度に保持できる構成であれば種々の周知の技術を用いることができる。これらの変更に限らず、発明の特徴を損なわない範囲において、種々の変更が可能である。

0115

また、本発明の連続減圧固液分離装置1は、船舶内燃機関廃熱を利用した装置とするなどの応用が考えられ、例えば、減圧乾燥機2の加熱部分を内燃機関の廃熱を利用して行い、海水から淡水を分離して飲料水とすることで海上においても容易に真水を利用できるようにしたり、バラスト水の処理に用いることでバラストタンク内汚染を防止するなどの優れた効果を発揮することができる。

0116

この他にも、自動車エンジン発電機の廃熱を利用した装置とする応用例においては、運用コストの低兼化が見込めるだけでなく、自走することによって災害地未開発地域での飲料水・生活用水を確保するライフラインとしての活用が考えられるなど優れた効果を奏することができる。

0117

1連続減圧固液分離装置
2減圧乾燥機
21処理物搬入部
22 処理物搬出部
23a,23b 処理物搬送管
24乾燥室
25ロータリコンベア
25aネジ溝
25b 1番目のロータリコンベア
25c 2番目のロータリコンベア
3in 搬入部側処理物搬送機
3out 搬出部側処理物搬送機
31トラップ部材
31aポケット部
31b回転軸
32ケーシング部材
32a大気圧空間側の開口部
32b減圧空間側の開口部
32c収納部
4パッキン
5粉砕機
6コールドトラップ
6a 固定トラップ板
6b
7オゾン発生器
8押出機
8aシューター
8b押出部材
8c仕切り部材
201外側円筒
201a内周面
202内側円筒
202aブレード
202b外周面
224乾燥領域
300水蒸気搬送管
301流量調整部材
600減圧凝縮室
601円筒型チャンバ
602冷却管
603凝縮水排出部
604貯水タンク
605冷却水循環機
605a 排水部
605b入水部
700a 減圧乾燥機2側の粗引きバルブ
700b 減圧凝縮室600側の粗引きバルブ
W 処理物
Wp、Wp(A)、Wp(V) 処理前の処理物
Wf、Wf(A)、Wf(V) 処理後の処理物
A 大気圧空間
V 減圧空間
P真空ポンプ
Hヒータ
Mモータ
S間隙
IN投入口
OUT排出口

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