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技術 鉄道車両用空気調和システム

出願人 三菱電機株式会社
発明者 迫田健一浦川正利
出願日 2013年11月25日 (7年1ヶ月経過) 出願番号 2013-243042
公開日 2015年6月4日 (5年6ヶ月経過) 公開番号 2015-101203
状態 特許登録済
技術分野 鉄道車両の細部
主要キーワード 車両温度 着座情報 乗客データ 車両扉 風量調整ダンパ 乗車数 補正温度 増加幅
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (10)

課題

鉄道車両用空気調和システムにおいて、乗客乗降により車内の快適性を損なうことなく省エネ化を図る。

解決手段

制御装置20は、予約管理システム50から指定席車両2A内の座席乗車駅及び降車駅の情報を乗客データとして取得し、乗客データに基づいて次駅における指定席車両2A内の乗客の増減を判定し、次駅において指定席車両2A内の乗客が増減すると判定された場合、次駅の到着予定時間よりも所定期間前になった時に、乗客データに基づき次駅における乗客の増減に応じた空調能力の制御を開始する。

概要

背景

列車には車両天井ヒートポンプ式鉄道車両用空気調和装置が搭載されており、車両内空気調和が行われるようになっている。通常、鉄道車両用空気調和装置は、車両内の温度が所定の目標温度になるように制御されているが、さらに乗客乗降を加味して空調能力を制御する方法が提案されている(例えば特許文献1、2参照)。

特許文献1には、予約情報着座情報とに基づいて乗車分布を算出し、算出した乗車分布に応じて風量調整ダンパを制御する空調制御システムが開示されている。また、特許文献2には、次駅の過去の入れ換え率を記憶しておくとともに、入れ換え率及び車外温度補正温度との関係を記憶しておき、次駅に到達する時刻より前に、記憶されている入れ換え率等を用いて車両の空調制御を行う鉄道車両用空調システムが開示されている。

概要

鉄道車両用空気調和システムにおいて、乗客の乗降により車内の快適性を損なうことなく省エネ化をる。制御装置20は、予約管理システム50から指定席車両2A内の座席乗車駅及び降車駅の情報を乗客データとして取得し、乗客データに基づいて次駅における指定席車両2A内の乗客の増減を判定し、次駅において指定席車両2A内の乗客が増減すると判定された場合、次駅の到着予定時間よりも所定期間前になった時に、乗客データに基づき次駅における乗客の増減に応じた空調能力の制御を開始する。

目的

本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、高い精度で乗客の乗降により車内の快適性を損なうことなく省エネ化を図ることができる鉄道車両用空気調和システムを提供する

効果

実績

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請求項1

座席指定席が設けられた指定席車両に搭載された鉄道車両用空気調和システムであって、前記指定席車両に設置され、前記指定席車両に形成された吹出口から前記指定席車両内調和空気を供給する空気調和装置と、前記指定席車両内の温度を車内温度として検出する車内温度センサと、前記車内温度センサにより検出された車内温度が目標温度になるように前記空気調和装置の空調能力を制御する制御装置とを備え、前記制御装置は、前記座席指定席の予約を管理する予約管理システムから前記座席指定席の乗車駅及び降車駅の情報を乗客データとして取得する乗客データ取得手段と、前記指定席車両の走行位置情報を含む運行情報を取得する運行情報取得手段と、前記運行情報取得手段において取得された前記運行情報から次に停車する次駅を特定するとともに、前記乗客データ取得手段において取得された前記乗客データに基づいて次駅における前記指定席車両内の乗客増減を判定する乗客増減判定手段と、前記乗客増減判定手段により次駅において前記指定席車両内の乗客が増減すると判定された場合、次駅の到着予定時間の所定期間前になった時に、乗客の増減に合わせた前記空気調和装置の空調能力を制御する空調制御手段とを備えたことを特徴とする鉄道車両用空気調和システム。

請求項2

前記空調制御手段は、前記乗客データに基づき次駅における乗客の増減による車内温度の変化を予測して予測車内温度を導出し、前記予測車内温度が目標温度になるように前記空気調和装置の空調能力を制御するものであることを特徴とする請求項1に記載の鉄道車両用空気調和システム。

請求項3

前記空調制御手段は、次駅到着した後において、前記車内温度センサにより検出された車内温度が目標温度になるような前記空気調和装置の空調能力の制御に切り替えるものである請求項1または2に記載の鉄道車両用空気調和システム。

請求項4

前記指定席車両には、異なる車内エリア毎に複数の吹出口が形成されており、前記空気調和装置は、車内エリア毎に空調能力を制御する複数のダンパを有するものであり、前記空調制御手段は、前記乗客データから前記指定席車両内における乗車分布を求め、前記乗車分布に基づいて前記複数のダンパを調節して車内エリア毎の空調能力を制御するものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の鉄道車両用空気調和システム。

請求項5

前記空調制御手段は、前記乗車分布が増加する車内エリアに対応する前記ダンパの開度を大きくなるように調整し、前記乗車分布が減少する車内エリアに対応する前記ダンパの開度を小さくなるように調整するものであることを特徴とする請求項4に記載の鉄道車両用空気調和システム。

請求項6

前記指定席車両には、いずれの乗客も利用できる自由席が設けられた自由席車両が連結されており、前記自由席車両には、前記空気調和装置と前記制御装置とが搭載されており、前記自由席車両の前記制御装置は、前記指定席車両の前記制御装置において乗客の増減に合わせた空調能力の制御が行われた場合、前記指定席車両の空調能力と同一になるように前記自由席車両の前記空気調和装置を制御するものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の鉄道車両用空気調和システム。

技術分野

0001

本発明は、車両に搭載される鉄道車両用空気調和システムに関するものである。

背景技術

0002

列車には車両天井ヒートポンプ式鉄道車両用空気調和装置が搭載されており、車両内空気調和が行われるようになっている。通常、鉄道車両用空気調和装置は、車両内の温度が所定の目標温度になるように制御されているが、さらに乗客乗降を加味して空調能力を制御する方法が提案されている(例えば特許文献1、2参照)。

0003

特許文献1には、予約情報着座情報とに基づいて乗車分布を算出し、算出した乗車分布に応じて風量調整ダンパを制御する空調制御システムが開示されている。また、特許文献2には、次駅の過去の入れ換え率を記憶しておくとともに、入れ換え率及び車外温度補正温度との関係を記憶しておき、次駅に到達する時刻より前に、記憶されている入れ換え率等を用いて車両の空調制御を行う鉄道車両用空調システムが開示されている。

先行技術

0004

特開2005−82088号公報
特開2012−148746号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、特許文献1の温度制御方法では、停車駅において車両扉開閉及び乗客の乗降により車内温度が目標温度からずれてしまい、車内の快適性が損なわれる場合がある。また、車内温度を目標温度に速やかに追従させるためには、空調能力を極端に大きく又は小さくする必要があり、消費エネルギーが増大してしまう。さらに、特許文献2のように過去の入れ換え率に基づいて温度制御を行う場合、過去の入れ換え率と現在の車両の入れ替え率とは必ずしも一致するとは限らず、一致していない場合には車両の空調能力を過大もしくは過小に変化させることになり、適切な空調制御を行うことができない場合がある。

0006

本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、高い精度で乗客の乗降により車内の快適性を損なうことなく省エネ化を図ることができる鉄道車両用空気調和システムを提供するものである。

課題を解決するための手段

0007

本発明の鉄道車両用空気調和システムは、座席指定席が設けられた指定席車両に搭載された鉄道車両用空気調和システムであって、指定席車両に設置され、指定席車両に形成された吹出口から指定席車両内に調和空気を供給する空気調和装置と、指定席車両内の温度を車内温度として検出する車内温度センサと、車内温度センサにより検出された車内温度が目標温度になるように空気調和装置の空調能力を制御する制御装置とを備え、制御装置は、座席指定席の予約を管理する予約管理システムから座席指定席の乗車駅及び降車駅の情報を乗客データとして取得する乗客データ取得手段と、指定席車両の走行位置情報を含む運行情報を取得する運行情報取得手段と、運行情報取得手段において取得された運行情報から次に停車する次駅を特定するとともに、乗客データ取得手段において取得された乗客データに基づいて次駅における指定席車両内の乗客の増減を判定する乗客増減判定手段と、乗客増減判定手段により次駅において指定席車両内の乗客が増減すると判定された場合、次駅の到着予定時間の所定期間前になった時に、乗客の増減に合わせた空気調和装置の空調能力を制御する空調制御手段とを備えたものである。

発明の効果

0008

本発明の鉄道車両用空気調和システムによれば、座席指定席の予約情報に基づいて次駅での予測車内温度を導出し、次駅到着前から予測車内温度に基づく空調能力の制御を行うことにより、高い精度で予測した予測車内温度に基づく空調能力の制御を次駅到着前から行うことができるため、次駅到着時における温度変化により快適性を損なうことがないとともに、空気調和装置への負荷を最小限に抑えて省エネ化を図ることができる。

図面の簡単な説明

0009

本発明の実施形態1に係る鉄道車両用空気調和システムが搭載された車両の模式図である。
図1の鉄道車両用空気調和システムにおける制御装置の一例を示す機能ブロック図である。
図1の鉄道車両用空気調和システムの動作例を示すフローチャートである。
従来の空気調和システムにおいて空調制御が行われた際の温度変動の様子を示すグラフである。
従来の空気調和システムにおいて空調制御が行われた際の空調負荷の変化の様子を示すグラフである。
図1の空気調和システムにおいて空調制御が行われた際の温度変動の様子を示すグラフである。
図1の空気調和システムにおいて空調制御が行われた際の空調負荷の変化の様子を示すグラフである。
本発明の実施形態2に係る鉄道車両用空気調和システムを示す模式図である。
本発明の実施形態3に係る鉄道車両用空気調和システムを示す模式図である。

実施例

0010

実施形態1.
以下、図面を参照しながら本発明の鉄道車両用空気調和システムの実施形態について説明する。図1は鉄道車両用空気調和システムが搭載された車両の模式図である。図1の鉄道車両用空気調和システム1は、指定席車両2Aの屋根に搭載される空気調和装置10と、空気調和装置10の動作を制御する制御装置20とを備えている。なお、指定席車両2Aは、特急列車等の座席指定席RCが設けられた座席指定席車両であって、乗客は予め指定座席を予約した後、指定席車両2Aに乗車して予約した指定座席に着座する。なお、この座席の予約は地上設備データセンターである予約管理システム50において管理されている。

0011

空気調和装置10は、冷房運転及び暖房運転が可能なヒートポンプ式の空気調和装置であって、圧縮機と、室外熱交換器熱源側熱交換器)と、絞り装置と、室内熱交換器利用側熱交換器)11とを冷媒配管で接続した冷媒サイクル回路を有している。また、空気調和装置10は室内熱交換器11に送風を行う室内送風機12を有しており、室内送風機12は車内空気を吸い込んで室内熱交換器11に供給し、室内熱交換器11において熱交換された調和空気(冷気又は暖気)を空調ダクト3を介して吹出口4から指定席車両2A内に供給する。

0012

制御装置20は、指定席車両2A内の車内温度を所定の目標温度になるように空気調和装置10の動作を制御するとともに、予約管理システム50において管理されている予約情報に基づいて空気調和装置10を制御する機能を有している。図2図1の鉄道車両用空気調和システムにおける制御装置20の一例を示す機能ブロック図である。図2の制御装置20は、乗客データ取得手段21、運行情報取得手段22、乗客増減判定手段23、空調制御手段24、乗客データベースDBを備えている。

0013

乗客データ取得手段21は、予約管理システム50において管理されている指定席車両2Aに乗降する乗客データを取得して乗客データベースDBに記憶する。この乗客データには、座席番号毎の乗客が乗車する乗車駅及び下車する下車駅の情報が含まれており、乗客データベースDBには指定席車両2A内の指定座席毎に乗客が乗車駅及び下車駅の情報が記憶される。なお、指定席車両2Aの走行中に座席の予約が入った場合、乗客データ取得手段21は予約管理システム50から逐次新たな予約情報を取得するようになっている。運行情報取得手段22は、指定席車両2Aが走行している場所及び次に停車する次駅情報を運行情報として取得するものである。なお、運行情報取得手段22は、運行情報を地上設備(予約管理システム50)から取得してもよいし列車内から取得してもよい。

0014

乗客増減判定手段23は、運行情報取得手段22において取得された運行情報から次に停車する次駅を特定するとともに、乗客データ取得手段21において取得された乗客データに基づいて次駅における指定席車両2A内の乗客の増減を判定するものである。具体的には、乗客増減判定手段23は、乗客データに含まれる次駅での新たな乗客人数及び下車人数と現在乗車している乗客数とを用いて次駅での乗車率(=乗客数/全座席数)を算出する。そして、乗客増減判定手段23は現在の乗車率と次駅での乗車率とを比較して乗客の増減を判定する。

0015

なお、乗客増減判定手段23は乗車率に基づいて乗客の増減を判定する場合について例示しているが、次駅での新たな乗客人数と下車人数との差分に基づいて増減を判定するようにしてもよい。また、乗客増減判定手段23は、次駅に到着する前に乗客の増減を判定するものであればよく、予約情報に基づいて停車駅毎に予め乗車率を算出し増減の判定結果を記憶していてもよいし、次駅の到着予定時間の所定期間前(たとえば3分前)になった時に乗客の増減を判定するようにしてもよい。

0016

空調制御手段24は、指定席車両2A内の車内温度が目標温度になるように、空気調和装置10の空調能力を制御するものである。ここで、指定席車両2A内には指定席車両2A内の温度を車内温度として検出する車内温度センサ5が設けられており、空調制御手段24は車内温度センサ5により検出された車内温度を取得する。また、空調制御手段24には車内温度の目標温度が予め設定されており、空調制御手段24は車内温度と目標温度との偏差を算出し、算出した偏差がなくなるように(すなわち車内温度が目標温度になるように)空気調和装置10の空調能力を制御する。

0017

さらに、空調制御手段24は、乗客増減判定手段23により次駅において指定席車両2A内の乗客(乗車率)が増減すると判定された場合、次駅の到着予定時間の所定期間前になった時に、乗客の増減に合わせた空気調和装置の空調能力を制御する機能を有している。具体的には、空調制御手段24は、次駅到着時の乗客の増減による車内温度を予測して予測車内温度を算出し、予測車内温度が目標温度になるように空気調和装置10の空調能力を制御する。例えば、空調制御手段24は、乗客データから現在の乗車数及び次駅での新たな乗客数及び下車人数から乗車率の変化量を算出する。空調制御手段24は、乗車率の変化量と温度変化量とを関連づけて記憶したテーブルを有しており、テーブルから次駅到着時の温度変化量を取得する。その後、空調制御手段24は、温度変化量と現在の車内温度とから予測車内温度を導出し、予測車内温度が目標温度になるように空気調和装置10の空調能力を制御する。この際、空調制御手段24は、次駅の到着予定時間の所定期間前(たとえば3分前)に予測車内温度に基づく制御を開始するようになっている。

0018

したがって、次駅において指定席車両2A内の乗客が増加する場合、予測車内温度は現在の車内温度よりも高く設定される。そして、空調制御手段24は、冷房運転時には空調能力が高くなるように空気調和装置10を制御し、暖房運転時には空調能力が低くなるように空気調和装置10を制御する。一方、次駅において指定席車両2A内の乗客が減少する場合、予測車内温度は現在の車内温度よりも低く設定される。そして、空調制御手段24は、冷房運転時には空調能力が現在よりも低くなるように空気調和装置10を制御し、暖房運転時には空調能力が現在よりも高くなるように空気調和装置10を制御する。

0019

なお、空調制御手段24は、次駅に到着した後もしくは次駅到着後から所定期間経過した後に予測に基づく空調制御から通常の車内温度に基づく空調制御へ切り替える。そして、実際の車内温度に基づく空調制御を行うことにより、実際の車内温度に基づく空調制御により車内の快適性を確保することができる。

0020

図3図1の鉄道車両用空気調和システム1の動作例を示すフローチャートであり、図1から図3を参照して鉄道車両用空気調和システム1の動作例について説明する。なお、指定席車両2Aにおいて実際の車内温度に基づく空調制御が空調制御手段24により行われており、運行情報取得手段22において随時指定席車両2Aの走行位置が取得されているものとする。

0021

まず、乗客データ取得手段21において、予約管理システム50から次駅の乗客データが取得され、乗客データベースDBに記憶される(ステップST1)。その後、乗客増減判定手段23において、乗客データに基づいて次駅において指定席車両2A内の乗客に増減があるか否かが判定される(ステップST2)。車両の乗客数に増減がないと判定された場合、予測車内温度を算出することなく引き続き車内温度センサにより検出される車内温度が目標温度になるように空調能力が制御される(ステップST6)。

0022

一方、車両の乗客数に増減があると判定された場合(ステップST2)、次駅への到着予定時間の所定期間前(たとえば3分前)になるまで通常の車内温度の空調制御が行われる(ステップST3)。そして、次駅の到着予定時間の所定期間前(たとえば3分前)になった時に、空調制御手段24において予測車内温度に基づく空調制御が行われる(ステップST4)。この際、空調制御手段24において、乗客の増減に伴う車内温度の温度変化量が求められ、現在の車内温度と温度変化量とから次駅での予測車内温度が導出される。例えば乗車率が増加する場合、冷房運転時には冷房能力上がり、暖房運転時には暖房能力が下がる。一方、乗車率が減少する場合、冷房運転時には冷房能力が下がり、暖房運転時には暖房能力が上がる。予測に基づく空調制御は次駅に到着する、もしくは次駅に到着後に所定期間が経過するまで行われ(ステップST5)、次駅へ到着後に実際の車内温度に基づく空調制御が行われる(ステップST6)。

0023

このように、次駅に到着する前から予測に基づき空調能力を変更することにより、次駅到着時の乗客の乗降により車内温度に大きな変動が生じた場合であっても、次駅到着時の車内温度の目標温度からの偏差を小さく抑えることができるため、乗客の快適性を保つことができる。また、次駅到着後に温度制御する際にも、車内温度の目標温度からの偏差が小さいため、空調能力を大きくする必要がなく、省エネ性を向上させることができる。

0024

具体的には、図4は従来の空気調和システムによる空調制御を行った際の温度変動の様子を示すグラフ、図5は従来の空気調和システムによる空調制御を行った際の空調負荷の変化の様子を示すグラフである。図4に示すように、従来の実際の車内温度に基づく空調制御では、に到着した際、乗客の乗降によりそれまで目標温度に保たれていた車内温度は上昇する。このため、乗客の乗降があった場合の車内温度の目標温度からの偏差Tv10は大きくなり、空調能力を大きく変化させる必要がある。そして、上昇した車内温度を速やかに目標温度に追従させるため、図5に示すように空調能力は増加量P10分だけ大きく変更され、車内温度が目標温度に近づくにつれ、空調能力を下げるように制御される。

0025

一方、図6図1の空気調和システムによる空調制御を行った際の温度変動の様子を示すグラフ、図7図1の空気調和システムによる空調制御を行った際の空調負荷の変化の様子を示すグラフである。図6及び図7に示すように、次駅に到着する前から空調能力を上げておく空調制御を行った場合、次駅に到着するまでの所定期間の間は車内温度と目標温度との偏差Tv1は大きくなるが、次駅に到着した際には乗客の乗降により車内温度が目標温度に近づくように変化する。このため、次駅に到着時の乗客の乗降の前後において、車内温度の目標温度からの偏差Tv2は小さく抑えられ、乗客の快適性を保つことができる。また、車内温度の変化割合を小さくできるため、空調能力を大きくする必要がなく増加量P1分だけ大きくすればよいため、省エネ性を向上させることができる。

0026

さらに、予約管理システム50において管理されている乗客データに基づいて空調能力の制御を行うため、次駅の乗客状況を正確に把握して空調能力を変更することができる。よって、次駅到着時に必要以上に車内温度が上下していることがなく、快適性と省エネ化を両立することができる。また、次駅で新たに乗車する乗客数のみならず下車する乗客数を加味して予測車内温度を導出するため、精度の高い予測車内温度を設定することができる。

0027

実施形態2.
図8は本発明の鉄道車両用空気調和システムの実施形態2を示す模式図であり、図8を参照して鉄道車両用空気調和システム100について説明する。なお、図8の鉄道車両用空気調和システム100において、図1図6の鉄道車両用空気調和システム1と同一の構成を有する部位には同一の符号を付してその説明を省略する。図8の鉄道車両用空気調和システム100が図1〜6の鉄道車両用空気調和システム1と異なる点は、乗客分布に応じて座席毎に空調能力を制御する点である。

0028

図8に示すように、鉄道車両用空気調和システム100は、指定席車両2Aには、異なる車内エリアRR毎に複数の吹出口4が形成されており、空気調和装置10は、車内エリアRR毎に空調能力を制御する複数のダンパ101を有している。なお、この車内エリアRRは、座席毎に区切られたものであってもよいし、複数の座席を含むように区切られたものであってもよい。そして、制御装置20は、乗客データから指定席車両2A内における乗車分布を求め、乗車分布に基づいて車内エリアRR毎に複数のダンパ101を制御する。この際、制御装置120の空調制御手段24は、予約管理システム50より取得し記憶された座席毎の乗客データと座席番号の位置情報から各車内エリアRRの乗車分布を算出する。そして、制御装置120の空調制御手段24は、例えば次駅において乗車率が高くなる車内エリアRRにはダンパ101の開度を大きくして多くの調和空気を供給し、乗車率が低くなる車内エリアRRにはダンパの開度を小さくして少ない調和空気を供給する。なお、空調制御手段は車内エリアRR毎に予測車内温度を導出し、各車内エリアRRの予測車内温度に基づいてダンパ101を制御するようにしてもよい。

0029

これにより、予測による空調能力の変更を行う際に、指定席車両2A内の乗車分布に応じて指定席車両2Aのエリア毎に空調能力の調整を行うことができるため、予測制御による空調能力の増加幅を小さくすることができ、省エネ性を向上させることができる。

0030

実施形態3.
図9は本発明の鉄道車両用空気調和システムの実施形態3を示す模式図であり、図9を参照して鉄道車両用空気調和システム200について説明する。なお、図9の鉄道車両用空気調和システム200において、図1図6の鉄道車両用空気調和システム1と同一の構成を有する部位には同一の符号を付してその説明を省略する。図9の鉄道車両用空気調和システム200が図1〜5の鉄道車両用空気調和システム1と異なる点は、指定席がない自由席車両2Bについても指定席車両2Aと同様に制御を行う点である。

0031

すなわち、図9に示すように、指定席車両2Aには自由席車両2Bが連結されている。この自由席車両にはいずれの乗客も利用できる自由席が設けられており、空気調和装置10と制御装置220とが搭載されている。そして、自由席車両2Bの制御装置220は、指定席車両2Aの制御装置20において次駅での乗客数の増減に基づく空調能力の制御が行われた場合、指定席車両2Aの空調能力と同一になるように自由席車両2Bの空気調和装置10を制御する。すなわち、制御装置20、220はデータ伝送可能に接続されており、指定席車両2Aの制御装置20が予測車内温度に基づく空調制御を行った場合、予測車内温度を自由席車両2Bの制御装置220に伝送する。そして、自由席車両2Bの制御装置220は予測車両温度に基づき空調能力の制御を行う。これにより、自由席車両2Bにおいても、指定席車両2Aと同様に、乗客の快適性の維持、省エネ性の向上を図ることができる。

0032

本発明の実施形態は、上記実施形態に限定されない。たとえば、予測車内温度に基づき空調能力の制御を行う際、空調制御手段24が予測車内温度側を補正して制御する場合について例示しているが、目標温度側を補正して現在の車内温度と補正後の目標温度とを用いて空気調和装置10の制御を行うようにしてもよい。また、空調制御手段24は、乗客データに基づき予測車内温度を導出するものであればよく、例えば乗客データに加えて車外温度及び次駅停車中の扉の開放時間等を加味して予測車内温度を導出するようにしてもよい。

0033

1、100、200鉄道車両用空気調和システム、2A指定席車両、2B 自由席車両、3空調ダクト、4吹出口、5車内温度センサ、10空気調和装置、11室内熱交換器、12室内送風機、20、120、220制御装置、21乗客データ取得手段、22運行情報取得手段、23乗客増減判定手段、24空調制御手段、50予約管理システム、101ダンパ、DB乗客データベース、P1、P10空調能力の増加分、RC座席指定席、RR車内エリア、Tv1、Tv2、Tv10目標温度からの偏差。

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