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課題

哺乳動物における増殖性疾患または持続性血管新生付随しうるかもしくはそれが引き起こしうる疾患を予防または処置する方法の提供。

解決手段

概要

背景

癌は、細胞群が制御されない増殖、浸潤、そして時には転移を示す疾患群である。

癌のこれら3つの悪性特性は、それらを浸潤または転移しない、自己限定的な良性癌と区別する。

癌は、全ての年齢の人々、胎児にさえ影響を及ぼしうるが、ほとんどの種類の危険性は年齢と共に増大する。癌は全死亡の約13%をもたらす。米国癌協会によれば、2007年には、世界中で7.6万人の人々が癌で亡くなった。

ほとんどの癌は、特定の種類、場所、および段階に応じて、処置され、いくつかは治療されうる。診断されると、癌は通常、手術化学療法および放射線療法を組み合わせて処置される。研究が進展するにつれて、処置は異なる種類の癌により特異的になっている。

化学療法の有効性は、大抵、体内の他の組織に対する毒性によって制限される。放射線はまた、正常な組織に対し損傷をもたらす。

医薬分野において、癌を治療するために、異なる化学療法剤の組み合わせが広く用いられている。実際、ほとんどの治療プロトコールは、異なる抗癌剤組み合わせ使用を提供する;薬剤に対しフィードバックする個体は選択された薬剤にしたがって変化しうるので、該手順は、治療有効性を強化する。

医薬分野におけるアルカノイルL−カルニチンの使用は、すでに知られており、その調製方法は特許文献1に記載されている。

特許文献2には、抗癌活性を有する医薬の調製におけるL−カルニチンおよびそのアルカノイル誘導体の使用が記載されている。特に、特許文献2には、以下のデータが報告されている:
ビヒクルのみで処置された動物およびアセチルL−カルニチンと組み合わせてパクリタキセルタクソール)で処置された動物:腫瘍量の統計的に有意な減少が後者にて見出された(第48頁第16〜19行参照のこと);
−一方、ビヒクルのみで処置された群およびアセチルL−カルニチンと組み合わせてビヒクルで処置された群の比較は、観測時間のいずれにおいても腫瘍重量の増加における統計的に有意な相違は明らかにならなかった(第48頁第20〜23行);
−パクリタキセル(タクソール)で処置された群およびアセチルL−カルニチンと組み合わせてパクリタキセルで処置された群の間の比較に関するデータの分析は、腫瘍重量における有意な相違を示さなかった(第48頁第23〜26行および第57頁第1〜7行);
−転移数の分析に関して、得られたデータは、ビヒクルのみで処置された群に比べて、パクリタキセルで処置された群、アセチルL−カルニチンと組み合わせてパクリタキセルで処置された群およびアセチルL−カルニチンと組み合わせてビヒクルで処置された群にではその数の統計的に有意な減少を示した(第49頁第1〜4行);
−特に、パクリタキセルで処置されたマウスまたはアセチルL−カルニチンと組み合わせてパクリタキセルで処置されたマウスはまた、ビヒクルのみで処置された群またはアセチルL−カルニチンと組み合わせてビヒクルで処置された群に比べて、転移の直径の減少を示した(第49頁第4〜8行);
−そのため、以下のデータの分析に基づいて、アセチルL−カルニチンが腫瘍重量の抑制の点でパクリタキセルの抗癌作用阻害しないことを結論づけた(第49頁第8〜11行);
−さらに、アセチルL−カルニチン(ALC)は、転移の形成に対する有意な阻害作用を示した(第49頁第11〜12行);
−パクリタキセル処置は、腫瘍成長の阻害をもたらした(TVI=88%)。ALCでの処置は、腫瘍成長に対して効果を有しておらず、それは対照群腫瘍と同様であった。パクリタキセル+ALCでの組み合わせ処置は、パクリタキセルのみで達成されたものとほぼ同一の抗癌効果を示した(TVI=90%)、そして、ALCがパクリタキセルの細胞毒性を阻害しなかったことを確認した(第61頁第4〜9行);
−p<0.003の、パクリタキセル+プロピオニルL−カルニチン(PLC)群対対照群において、最終観測時(46日目)のみにて、有意水準が実際にp<0.034に下がった。46日目のパクリタキセル群の値は、対照群の値とは有意に異なっていたことに留意すべきである(第66頁最終行および第67頁第1〜4行);
−対照群のみが、p<0.05で、パクリタキセル+PLC群とは有意に異なっていた(第67頁最終2行)。

WO/2000/06134では、ALCを100mg/kg/マウスの用量で経口投与することに留意することが重要である。該用量は、成人に対する投与のための約0.5g/日の用量に相当するであろう(例えば、非特許文献1−第233頁表を参照のこと)。

非特許文献2において、ALCが試験された抗癌剤の使用によって致死毒性からおよび神経毒性からマウスを保護することが報告されている。該刊行物における抗癌活性について、シスプラチンのみが肺転移の数を有意に減少したことおよびシスプラチンとALCとの組み合わせがシスプラチンの抗転移効果または抗癌効果に影響を及ぼさなかった。

(マウスにおける)インビボでのALCの使用量が、経口で(成人においては、約0.5g/日に相当する)100mg/kg/日であったことおよびインビトロ実験でのALCの使用濃度が1mMであったことに留意しなければならない。該刊行物におけるシスプラチンの使用量が6〜8mg/kgの範囲であることにも留意しなければならない(表5を参照のこと)。

特許文献3には、抗癌剤によって誘導される末梢性ニューロパシーの予防および/または処置のためのアセチルL−カルニチンの使用が記載されている。

化学療法における抗癌剤の使用が、薬剤の投与量の減少、場合によっては、治療自体の中止をもたらしうる多数の毒性または副作用をもたらすことは周知である。薬剤の投与量の減少は、抗癌剤の治療有効性を低下させる。

そのため、抗癌剤の薬理活性を増大するのに有用な薬剤の発見が、医薬分野において依然として必要であることは認識されている。

腫瘍タンパク質p53は、ヒトではTP53遺伝子によってコードされる転写因子である。p53は、多細胞生物では重要であり、細胞周期を制御する場合には、癌の予防に関与する腫瘍抑制遺伝子として機能する。該効果は、ヒト、齧歯動物カエル、およびを含む、種々の種由来のp53で観測される。正常細胞において、p53は、その負の調節因子、mdm2によって不活性化される。DNA損傷または他のストレスによれば、種々の経路は、p53およびmdm2複合体の解離をもたらすであろう。活性化すると、p53は、細胞の修復または生存を可能にするために細胞周期停止または損傷細胞を処分するためにアポトーシスのいずれかを誘導するであろう。p53がどのように作製されるのかということは現在のところ不明である。p53は、多数の抗癌機構を有し、アポトーシス、遺伝的安定性、および血管新生の阻害に関与する。

変異p53は、効果的な方法においてもはやDNAと結合し得ず、結果として、p21タンパク質は、細胞分裂のための「停止シグナル」として機能し得ない。したがって、細胞は無制限に分裂し、腫瘍を形成する。TP53遺伝子が損傷するならば、腫瘍抑制遺伝子は大幅に減少する。TP53遺伝子の唯一の機能コピー受け継ぐ人々は、リー−フラウメニ癌症候群として知られる疾患である、成人期初期の腫瘍を最も発症しやすいであろう。TP53遺伝子はまた、変異原化学物質、放射線、またはウイルス)によって細胞が損傷され、そして、細胞が無制限に分裂を開始する可能性が高くなるであろう。50%以上のヒト腫瘍は、TP53遺伝子の変異または欠失を含有する。腫瘍を処置するかまたはそれらが広がるのを阻止するのに良い方法と最初は見えうる、p53の量を増加することは、早期老化をもたらしうるので、実際には、処置の有効な方法ではない。

しかしながら、内因性p53機能を回復させることには、大きな期待が見込まれる。健常人では、p53タンパク質は、継続的に産生され、細胞で分解される。述べられているように、p53タンパク質の分解はmdm2結合に関連している。負のフィードバックループにおいて、mdm2は、その物がp53タンパク質によって誘導される。しかしながら、変異p53タンパク質は、大抵、mdm2を誘導せず、その結果、非常に高い濃度で蓄積しうる。より悪いことには、変異p53タンパク質その物が正常なp53タンパク質レベルを阻害しうる。

概要

哺乳動物における増殖性疾患または持続性血管新生に付随しうるかもしくはそれが引き起こしうる疾患を予防または処置する方法の提供。本発明は、新生物の処置のための、カンプトテシン誘導体アルキル化剤抗腫瘍代謝拮抗剤;プラチン系化合物トポイソメラーゼ阻害剤VEGF阻害剤チロシンキナーゼ阻害剤EGFRキナーゼ阻害剤;mTORキナーゼ阻害剤インスリン様成長因子阻害剤Rafキナーゼ阻害剤モノクローナル抗体プロテアソーム阻害剤HDAC阻害剤毒素;およびイミドからなる群より選択される1種または複数の化学療法剤との組み合わせにおける、アセチル、プロピオニル、バレリル、イソバレリルおよびブチリルL−カルニチンからなる群より選択されるアルカノイルL−カルニチンの使用を提供する。なし

目的

実際、ほとんどの治療プロトコールは、異なる抗癌剤の組み合わせ使用を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

哺乳動物、特にヒトにおける、増殖性疾患または持続性血管新生付随するかもしくはそれが引き起こす疾患の予防または処置における1種または複数の化学療法剤活性強化剤として用いる、アルカノイルL−カルニチンまたはその医薬上許容される塩であって、該化学療法剤が、アルキル化剤抗腫瘍代謝拮抗剤、プラチン系化合物トポイソメラーゼ阻害剤VEGF阻害剤チロシンキナーゼ阻害剤EGFRキナーゼ阻害剤、mTORキナーゼ阻害剤インスリン様成長因子阻害剤Rafキナーゼ阻害剤モノクローナル抗体プロテアソーム阻害剤HDAC阻害剤毒素、およびイミドからなる群より選択され;ならびに0.5g/日以上、好ましくは0.8g/日以上、最も好ましくは1g/日以上の用量で成人投与する、アルカノイルL−カルニチンまたはその医薬上許容される塩。

請求項2

哺乳動物、特にヒトにおける、増殖性疾患または持続性血管新生に付随するかもしくはそれが引き起こす疾患の予防または処置における1種または複数の化学療法剤の摂取の強化剤として用いる、アルカノイルL−カルニチンまたはその医薬上許容される塩であって、該化学療法剤が、ビンクリスチンビノレルビン、PS341、R11577、ボルテゾミブサリドマイド、LY355703、ブレオマイシンエポチロンB、テモゾロミド、5−FU、ゲムシタビンオキサリプラチンシスプラチナムカルボプラチンドキソルビシン、{6−[4−(4−エチルピペラジン−1−イルメチル)−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−((R)−I−フェニル−エチル)−アミンエベロリムスイマチニブエルロチニブベバシズマブセツキシマブ、7−t−ブトキシイミノメチルカンプトテシンおよびベルケードからなる群より選択され;ならびに0.5g/日以上、好ましくは0.8g/日以上、最も好ましくは1g/日以上の用量で成人に投与する、アルカノイルL−カルニチンまたはその医薬上許容される塩。

請求項3

哺乳動物、特にヒトにおける、増殖性疾患または持続性血管新生に付随するかもしくはそれが引き起こす疾患の予防または処置のための医薬の製造のための化学療法剤とのアルカノイルL−カルニチンまたはその医薬上許容される塩の使用であって、該化学療法剤が、アルキル化剤、抗腫瘍代謝拮抗剤、プラチン系化合物、トポイソメラーゼ阻害剤、VEGF阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤、EGFRキナーゼ阻害剤、mTORキナーゼ阻害剤、インスリン様成長因子I阻害剤、Rafキナーゼ阻害剤、モノクローナル抗体、プロテアソーム阻害剤、HDAC阻害剤、毒素、およびイミドからなる群より選択され;ならびに該アルカノイルL−カルニチンまたはその医薬上許容される塩が、0.5g/日以上、好ましくは0.8g/日以上、最も好ましくは1g/日以上の用量で成人に投与するためものである、使用。

請求項4

哺乳動物、特にヒトにおける、増殖性疾患または持続性血管新生に付随するかもしくはそれが引き起こす疾患の予防または処置のための医薬の製造のための化学療法剤とのアルカノイルL−カルニチンまたはその医薬上許容される塩の使用であって、該化学療法剤が、ビンクリスチン、ビノレルビン、PS341、R11577、ボルテゾミブ、サリドマイド、LY355703、ブレオマイシン、エポチロンB、テモゾロミド、5−FU、ゲムシタビン、オキサリプラチン、シスプラチナム、カルボプラチン、ドキソルビシン、{6−[4−(4−エチル−ピペラジン−1−イルメチル)−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−((R)−I−フェニル−エチル)−アミン、エベロリムス、イマチニブ、エルロチニブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、7−t−ブトキシイミノメチルカンプトテシンおよびベルケードからなる群より選択され;ならびに該アルカノイルL−カルニチンまたはその医薬上許容される塩が、0.5g/日以上、好ましくは0.8g/日以上、最も好ましくは1g/日以上の用量で成人に投与するためものである、使用。

請求項5

アルカノイルL−カルニチンが、アセチルプロピオニル、バレリル、イソバレリルおよびブチリルL−カルニチンからなる群より選択され、好ましくはアセチルL−カルニチンである、請求項3または4記載の使用。

請求項6

アルカノイルL−カルニチンの医薬上許容される塩が、塩化物臭化物オロチン酸塩アスパラギン酸塩酸性アスパラギン酸塩、酸性クエン酸塩クエン酸マグネシウムリン酸塩酸性リン酸塩フマル酸塩および酸性フマル酸塩、フマル酸マグネシウム乳酸塩マレイン酸塩および酸性マレイン酸塩、シュウ酸塩、酸性シュウ酸塩、パモ酸塩、酸性パモ酸塩、硫酸塩、酸性硫酸塩グルコースリン酸塩、酒石酸塩および酸性酒石酸塩グリセロリン酸塩ムチン酸塩、酒石酸マグネシウム、2−アミノエタンスルホン酸塩、2−アミノ−エタンスルホン酸マグネシウム、メタンスルホン酸塩、酒石酸コリントリクロロ酢酸塩、およびトリフルオロ酢酸塩からなる群より選択される、請求項3または4記載の使用。

請求項7

医薬が新生物の処置のためのものである、請求項3または4記載の使用。

請求項8

新生物が悪性新生物または癌である、請求項7記載の使用。

請求項9

新生物が原発性腫瘍である、請求項7記載の使用。

請求項10

新生物が、腫瘍細胞野生型(変異していない)p53遺伝子を有することを特徴とする、請求項7〜9のいずれか1項に記載の使用。

請求項11

請求項12

癌が小児癌である、請求項8記載の使用。

請求項13

小児癌が、急性リンパ性白血病急性骨髄性白血病副腎皮質癌、星状細胞腫膀胱癌脳幹グリオーマ、中枢神経非定型奇形腫様/ラブイド癌、脳腫瘍、中枢神経系胎児性癌、脳腫瘍、星状細胞腫、頭蓋咽頭腫上衣腫小児髄芽腫髄様上皮腫、中間分化松果体実質腫瘍テント原始神経外胚葉腫瘍および松果体芽細胞腫乳癌気管支癌カルチノイド腫瘍、中枢神経系非定型奇形腫様/ラブドイド癌、中枢神経系胎児性癌、子宮頸癌、脊索腫結腸直腸癌、頭蓋咽頭腫、上衣芽腫、上衣腫、食道癌頭蓋外胚細胞腫瘍胃癌、グリオーマ、肝細胞肝臓)癌、ホジキンリンパ腫、腎臓癌、喉頭癌、白血病、急性リンパ芽球性骨髄性白血病肝臓癌、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、髄芽腫、髄様上皮腫、中皮腫、多発性内分泌腫瘍症候群、急性骨髄性白血病、上咽頭癌口腔癌、卵巣癌、膵臓癌乳頭腫症、中間分化の松果体実質腫瘍、松果体芽細胞腫およびテント上原始神経外胚葉腫瘍、腎細胞癌横紋筋肉腫唾液腺癌、肉腫、皮膚癌、胃癌、テント上原始神経外胚葉腫瘍、胸腺腫および胸腺癌甲状腺癌ならびに癌からなる群より選択される、請求項12記載の使用。

請求項14

アルカノイルL−カルニチンまたはその医薬上許容される塩が、0.250g/日以上、好ましくは0.4g/日以上、最も好ましくは0.5g/日以上の用量で小児患者に投与するためのものである、請求項12記載の使用。

請求項15

アルカノイルL−カルニチンおよび/または化学療法剤の投与経路が、経口投与非経口投与静脈内投与筋肉内投与動脈内投与、内投与、髄腔内投与脳室内投与経皮もしくは経皮的投与皮下投与腹腔内投与鼻腔内投与、腸内投与、局所投与舌下投与、膣内投与、直腸投与または外科手術後病変組織に対する局所的投与から選択される、請求項3または4記載の使用。

請求項16

アルカノイルL−カルニチンおよび化学療法剤の投与が、同時、逐次または個別であり、そして、単回投与スケジュールまたは複数回投与スケジュールである、請求項3または4記載の使用。

請求項17

ヒトへの化学療法剤の投与量が、同一の化学療法剤のみの投与のための推奨用量に比べて20%〜30%減少している、請求項3または4記載の使用。

技術分野

0001

本発明は、(成人に対する)アセチルL−カルニチン投与量が、0.5g/日以上、好ましくは0.8g/日以上、最も好ましくは1g/日以上である、(a)アルカノイルL−カルニチン誘導体;および(b)1種または複数の化学療法剤を含む医薬品を組み合わせて、哺乳動物、特に、ヒトにおける増殖性疾患または持続性血管新生付随しうるかもしくはそれが引き起こしうる疾患を予防または処置する方法に関する。

0002

化学療法剤とアルカノイルL−カルニチン誘導体との組み合わせ剤治療効果は、その組み合わせ剤における化学療法剤の安全な低用量範囲をもたらす。

背景技術

0003

癌は、細胞群が制御されない増殖、浸潤、そして時には転移を示す疾患群である。

0004

癌のこれら3つの悪性特性は、それらを浸潤または転移しない、自己限定的な良性癌と区別する。

0005

癌は、全ての年齢の人々、胎児にさえ影響を及ぼしうるが、ほとんどの種類の危険性は年齢と共に増大する。癌は全死亡の約13%をもたらす。米国癌協会によれば、2007年には、世界中で7.6万人の人々が癌で亡くなった。

0006

ほとんどの癌は、特定の種類、場所、および段階に応じて、処置され、いくつかは治療されうる。診断されると、癌は通常、手術化学療法および放射線療法を組み合わせて処置される。研究が進展するにつれて、処置は異なる種類の癌により特異的になっている。

0007

化学療法の有効性は、大抵、体内の他の組織に対する毒性によって制限される。放射線はまた、正常な組織に対し損傷をもたらす。

0008

医薬分野において、癌を治療するために、異なる化学療法剤の組み合わせが広く用いられている。実際、ほとんどの治療プロトコールは、異なる抗癌剤組み合わせ使用を提供する;薬剤に対しフィードバックする個体は選択された薬剤にしたがって変化しうるので、該手順は、治療有効性を強化する。

0009

医薬分野におけるアルカノイルL−カルニチンの使用は、すでに知られており、その調製方法は特許文献1に記載されている。

0010

特許文献2には、抗癌活性を有する医薬の調製におけるL−カルニチンおよびそのアルカノイル誘導体の使用が記載されている。特に、特許文献2には、以下のデータが報告されている:
ビヒクルのみで処置された動物およびアセチルL−カルニチンと組み合わせてパクリタキセルタクソール)で処置された動物:腫瘍量の統計的に有意な減少が後者にて見出された(第48頁第16〜19行参照のこと);
−一方、ビヒクルのみで処置された群およびアセチルL−カルニチンと組み合わせてビヒクルで処置された群の比較は、観測時間のいずれにおいても腫瘍重量の増加における統計的に有意な相違は明らかにならなかった(第48頁第20〜23行);
−パクリタキセル(タクソール)で処置された群およびアセチルL−カルニチンと組み合わせてパクリタキセルで処置された群の間の比較に関するデータの分析は、腫瘍重量における有意な相違を示さなかった(第48頁第23〜26行および第57頁第1〜7行);
−転移数の分析に関して、得られたデータは、ビヒクルのみで処置された群に比べて、パクリタキセルで処置された群、アセチルL−カルニチンと組み合わせてパクリタキセルで処置された群およびアセチルL−カルニチンと組み合わせてビヒクルで処置された群にではその数の統計的に有意な減少を示した(第49頁第1〜4行);
−特に、パクリタキセルで処置されたマウスまたはアセチルL−カルニチンと組み合わせてパクリタキセルで処置されたマウスはまた、ビヒクルのみで処置された群またはアセチルL−カルニチンと組み合わせてビヒクルで処置された群に比べて、転移の直径の減少を示した(第49頁第4〜8行);
−そのため、以下のデータの分析に基づいて、アセチルL−カルニチンが腫瘍重量の抑制の点でパクリタキセルの抗癌作用阻害しないことを結論づけた(第49頁第8〜11行);
−さらに、アセチルL−カルニチン(ALC)は、転移の形成に対する有意な阻害作用を示した(第49頁第11〜12行);
−パクリタキセル処置は、腫瘍成長の阻害をもたらした(TVI=88%)。ALCでの処置は、腫瘍成長に対して効果を有しておらず、それは対照群腫瘍と同様であった。パクリタキセル+ALCでの組み合わせ処置は、パクリタキセルのみで達成されたものとほぼ同一の抗癌効果を示した(TVI=90%)、そして、ALCがパクリタキセルの細胞毒性を阻害しなかったことを確認した(第61頁第4〜9行);
−p<0.003の、パクリタキセル+プロピオニルL−カルニチン(PLC)群対対照群において、最終観測時(46日目)のみにて、有意水準が実際にp<0.034に下がった。46日目のパクリタキセル群の値は、対照群の値とは有意に異なっていたことに留意すべきである(第66頁最終行および第67頁第1〜4行);
−対照群のみが、p<0.05で、パクリタキセル+PLC群とは有意に異なっていた(第67頁最終2行)。

0011

WO/2000/06134では、ALCを100mg/kg/マウスの用量で経口投与することに留意することが重要である。該用量は、成人に対する投与のための約0.5g/日の用量に相当するであろう(例えば、非特許文献1−第233頁表を参照のこと)。

0012

非特許文献2において、ALCが試験された抗癌剤の使用によって致死毒性からおよび神経毒性からマウスを保護することが報告されている。該刊行物における抗癌活性について、シスプラチンのみが肺転移の数を有意に減少したことおよびシスプラチンとALCとの組み合わせがシスプラチンの抗転移効果または抗癌効果に影響を及ぼさなかった。

0013

(マウスにおける)インビボでのALCの使用量が、経口で(成人においては、約0.5g/日に相当する)100mg/kg/日であったことおよびインビトロ実験でのALCの使用濃度が1mMであったことに留意しなければならない。該刊行物におけるシスプラチンの使用量が6〜8mg/kgの範囲であることにも留意しなければならない(表5を参照のこと)。

0014

特許文献3には、抗癌剤によって誘導される末梢性ニューロパシーの予防および/または処置のためのアセチルL−カルニチンの使用が記載されている。

0015

化学療法における抗癌剤の使用が、薬剤の投与量の減少、場合によっては、治療自体の中止をもたらしうる多数の毒性または副作用をもたらすことは周知である。薬剤の投与量の減少は、抗癌剤の治療有効性を低下させる。

0016

そのため、抗癌剤の薬理活性を増大するのに有用な薬剤の発見が、医薬分野において依然として必要であることは認識されている。

0017

腫瘍タンパク質p53は、ヒトではTP53遺伝子によってコードされる転写因子である。p53は、多細胞生物では重要であり、細胞周期を制御する場合には、癌の予防に関与する腫瘍抑制遺伝子として機能する。該効果は、ヒト、齧歯動物カエル、およびを含む、種々の種由来のp53で観測される。正常細胞において、p53は、その負の調節因子、mdm2によって不活性化される。DNA損傷または他のストレスによれば、種々の経路は、p53およびmdm2複合体の解離をもたらすであろう。活性化すると、p53は、細胞の修復または生存を可能にするために細胞周期停止または損傷細胞を処分するためにアポトーシスのいずれかを誘導するであろう。p53がどのように作製されるのかということは現在のところ不明である。p53は、多数の抗癌機構を有し、アポトーシス、遺伝的安定性、および血管新生の阻害に関与する。

0018

変異p53は、効果的な方法においてもはやDNAと結合し得ず、結果として、p21タンパク質は、細胞分裂のための「停止シグナル」として機能し得ない。したがって、細胞は無制限に分裂し、腫瘍を形成する。TP53遺伝子が損傷するならば、腫瘍抑制遺伝子は大幅に減少する。TP53遺伝子の唯一の機能コピー受け継ぐ人々は、リー−フラウメニ癌症候群として知られる疾患である、成人期初期の腫瘍を最も発症しやすいであろう。TP53遺伝子はまた、変異原化学物質、放射線、またはウイルス)によって細胞が損傷され、そして、細胞が無制限に分裂を開始する可能性が高くなるであろう。50%以上のヒト腫瘍は、TP53遺伝子の変異または欠失を含有する。腫瘍を処置するかまたはそれらが広がるのを阻止するのに良い方法と最初は見えうる、p53の量を増加することは、早期老化をもたらしうるので、実際には、処置の有効な方法ではない。

0019

しかしながら、内因性p53機能を回復させることには、大きな期待が見込まれる。健常人では、p53タンパク質は、継続的に産生され、細胞で分解される。述べられているように、p53タンパク質の分解はmdm2結合に関連している。負のフィードバックループにおいて、mdm2は、その物がp53タンパク質によって誘導される。しかしながら、変異p53タンパク質は、大抵、mdm2を誘導せず、その結果、非常に高い濃度で蓄積しうる。より悪いことには、変異p53タンパク質その物が正常なp53タンパク質レベルを阻害しうる。

0020

米国特許第4,254,053号明細書
国際公開第2000/06134号パンフレット
国際公開第2004/043454号パンフレット

先行技術

0021

Guidance for Industry and Reviewers; Estimating the Safe Starting Dose in Clinical Trials for Therapeutics in Adult Healthy Volunteers; Division of Drug Information, HFD-240; Center for Drug Evaluation and Research; Food and Drug Administration; 5600 Fishers Lane; Rockville, MD 20857;http://www.fda.gov/cder/guidance/index.htm
Clinical Cancer Research Vol.9; November 15, 2003; p.5756-5767

課題を解決するための手段

0022

アルカノイルL−カルニチンが、哺乳動物、特にヒトにおける、増殖性疾患または持続性血管新生に付随しうるかもしくはそれが引き起こしうる疾患、特に新生物の処置または予防のための化学療法剤の薬理活性を増大するのに有用な薬剤であることが、現在、見出されている。

0023

そのため、化学療法剤の活性の強化剤として用いるための、アルカノイルL−カルニチンまたはその医薬上許容される塩が本発明の目的である。

0024

腫瘍細胞によって化学療法剤の摂取の強化剤として用いるための、アルカノイルL−カルニチンまたはその医薬上許容される塩が本発明のさらなる目的である。

0025

成人におけるアルカノイルL−カルニチンの投与量が、0.5g/日以上、好ましくは0.8g/日、最も好ましくは1g/日以上である、腫瘍の進行の阻害(遅延)および/または腫瘍の処置のための医薬の調製のための、1種または複数の化学療法剤を組み合わせる、アルカノイルL−カルニチンまたはその医薬上許容される塩の使用が本発明のさらなる目的である。

0026

小児投与量は、半分またはそれ以上減少されうる。これは、小児患者に投与するための用量が、典型的には、0.250g/日以上、好ましくは0.4g/日以上、最も好ましくは0.5g/日以上であることを意味する。

0027

本発明の好ましい実施態様によれば、ヒトへの化学療法剤の投与量は、同一の化学療法剤のみの投与のための推奨用量に比べて20%〜30%減少している。

0028

そのため、本発明の主要な利点の1つは、求められる治療効果を維持しながら、はるかに無害化合物である、アルカノイルL−カルニチンと一緒に投与される場合に、(重篤用量制限副作用を与える)化学療法剤の用量が減少されることである。

0029

アルカノイルL−カルニチンの投与は、好ましくは、経口経路による。アルカノイルL−カルニチンでの処置の持続時間は、4週から12、24、32、48週または長期に変わりうる。好ましくは、投与は長期投与、すなわち、4週以上の期間である。

0030

本発明の好ましい実施態様によれば、処置される新生物は、腫瘍細胞が野生型(変異していない)p53遺伝子を有することを特徴とする。

0031

本発明によれば、アルカノイルL−カルニチンは、アセチル、プロピオニル、バレリル、イソバレリルおよびブチリルL−カルニチンまたはその医薬上許容される塩からなる群より選択される。アセチルL−カルニチンが好ましい。

0032

アルカノイルL−カルニチンの医薬上許容される塩が意味することは、毒性または副作用を引き起こさない後者と酸との任意の塩である。

0033

かかる塩の非限定な例として、塩化物臭化物オロチン酸塩アスパラギン酸塩酸性アスパラギン酸塩、酸性クエン酸塩クエン酸マグネシウムリン酸塩酸性リン酸塩フマル酸塩および酸性フマル酸塩、フマル酸マグネシウム乳酸塩マレイン酸塩および酸性マレイン酸塩、シュウ酸塩、酸性シュウ酸塩、パモ酸塩、酸性パモ酸塩、硫酸塩、酸性硫酸塩グルコースリン酸塩、酒石酸塩および酸性酒石酸塩グリセロリン酸塩ムチン酸塩、酒石酸マグネシウム、2−アミノエタンスルホン酸塩、2−アミノ−エタンスルホン酸マグネシウム、メタンスルホン酸塩、酒石酸コリントリクロロ酢酸塩、およびトリフルオロ酢酸塩がある。

0034

FDA承認済み医薬上許容される塩の一覧が、刊行物Int.J.of Pharm.33(1986),201−217にて提供される。

0035

本発明によれば、化学療法剤は、増殖性疾患の予防または処置における同時使用、併用、個別使用または逐次使用のための、微小管活性剤カンプトテシン誘導体アルキル化剤抗腫瘍代謝拮抗剤;プラチン系化合物;トポイソメラーゼ阻害剤VEGF阻害剤チロシンキナーゼ阻害剤EGFRキナーゼ阻害剤;mTORキナーゼ阻害剤インスリン様成長因子阻害剤Rafキナーゼ阻害剤モノクローナル抗体プロテアソーム阻害剤HDAC阻害剤毒素イミド;パクリタキセル;ドセタキセルビンクリスチンビノレルビン;パクリタキセル;PS341;R11577;ボルテゾミブサリドマイド;LY355703;ブレオマイシンエポチロンB;テモゾロミド;5−FU;ゲムシタビンオキサリプラチンシスプラチナムカルボプラチンドキソルビシン;{6−[4−(4−エチルピペラジン−1−イルメチル)−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−((R)−I−フェニル−エチル)−アミンエベロリムスイマチニブエルロチニブベバシズマブセツキシマブ、7−t−ブトキシイミノメチルカンプトテシンおよびベルケードからなる群より選択される。

0036

成分(a)および(b)の組み合わせ剤、これら2成分の投与を含む温血動物処置方法、同時使用、個別使用または逐次使用のためのこれら2成分を含む医薬組成物、増殖性疾患の進行の遅延または処置のためのまたはこれらの目的にかなう医薬品を製造するための組み合わせ剤の使用または成分(a)または(b)の上記組み合わせ剤を含む市販用製品のいずれについても、上記で言及または記載したものは全て、以下「本発明の組み合わせ剤」とも称される(したがって、該用語は、適当な場合には該用語と置き換えうるこれらの態様をそれぞれ包含する)。同時投与は、例えば、2またはそれ以上の活性成分との1の固定的組み合わせの形態であるいは独立して製剤化される2またはそれ以上の活性成分を同時に投与することによって生じうる。逐次使用(投与)は、好ましくは、ある時点の組み合わせ剤の1(またはそれ以上の)成分の投与、異なる時点の他の成分の投与、すなわち、好ましくは組み合わせ剤が独立して投与される単一化合物より効果を示す(特に相乗効果を示す)ような、長期的に時間をずらす手法における投与を意味する。個別使用(投与)は、好ましくは、異なる時点の相互に独立する組み合わせ剤の成分の投与を意味する。

0037

2回またはそれ以上の逐次、個別および同時投与の組み合わせもまた可能であり、好ましくは、組み合わせ成分の薬剤が、組み合わせ成分の薬剤をそれらの治療有効性に対する相互効果が見出されないほど長い間隔をおいて独立使用したときに見いだされる効果を超える複合的治療効果を示すように設定され、その場合相乗効果が特に好ましい。

0038

本願明細書に用いられる、「進行の遅延」なる語は、処置される疾患の最初もしくはその後の徴候発現または再発前段階または早期にある患者への組み合わせ剤の投与を意味し、その場合患者は、例えば対応する疾患の前形態であると診断されているかまたは患者は例えば医学的処置中における状態または対応する疾患の症状が現れると思われる事故から生じる状態にある。「複合的治療活性の」または「複合的治療効果」は、化合物が、処置される温血動物、特にヒトにおいて、(好ましくは相乗的)相互作用(複合的治療効果)を示すような時間間隔でそれらが別々に(長期的に時間をずらして、特に順序特異的方法で)与えられ得ることを意味する。

0039

「医薬上有効な」は、好ましくは増殖性疾患の進行に対して治療上または広くは予防上の意味でも有効である量に関する。

0040

本明細書に用いられる、「市販用パッケージ」または「製品」なる語は、上記の、アルカノイルL−カルニチン誘導体である、成分(a)および1種または複数の化学療法剤を含む、成分(b)が、独立して、または特定量の成分(a)および(b)での異なる固定的組み合わせ剤の使用により、すなわち同時にまたは異なる時点で投薬されうるという意味で「パーツキット」を特に定義するものである。さらに、これらの用語は、増殖性疾患の進行の遅延または処置におけるその同時、逐次(長期的に時間をずらして、時間特異的順序で、優先的に)または(それほど好ましくはないが)個別使用に関する指示書と一緒に、有効成分として成分(a)および(b)を含む(特に組み合わせた)市販用パッケージを含む。次いで、パーツのキットのパーツは、例えば、同時に、または長期的に時間をずらして、すなわち異なる時点で、パーツのキットのパーツについて均等または異なる時間間隔をおいて投与されうる。非常に好ましくは、時間間隔は、パーツの組み合わせ使用における処置される疾患に対する効果が、組み合わせパートナー(a)および(b)のいずれか一方のみの使用により達成される効果よりも大きくなるように(標準的方法にしたがって測定されうる)選択される。組み合わせ製剤において投与される組み合わせパートナー(a)対組み合わせパートナー(b)の総量の比率は、例えば、処置される患者部分集団の要求または単独患者の要求に十分対処できるように変えられうるもので、要求が異なるのは、患者の特定の疾患、年齢、性別、体重などに起因しうる。好ましくは、少なくとも一つの有益な効果、例えば組み合わせパートナー(a)および(b)の効果の相互促進、特に、組み合わせ剤を用いず個々の薬剤のみでの処置の場合に許容できる量よりも、それぞれ低用量の各組み合わせ薬剤で達成され得るという、さらなる相加的効果があり、さらなる有利な効果、例えば少ない副作用または組み合わせパートナー(成分)(a)および(b)の一方または両方の非有効量での合わせた治療効果、および非常に好ましくは組み合わせパートナー(a)および(b)の強い相乗作用をもたらす。

0041

成分(a)および(b)の組み合わせ剤および市販用パッケージを使用する場合には、両方とも同時、逐次および個別使用のいかなる組み合わせでも可能であり、このことは、成分(a)および(b)がある一時点で同時に投与され、次いで宿主毒性が低い一成分のみが後の時点で長期的、例えば毎日投薬で3〜4週間を超える期間、およびそれに続いてさらに後の時点で他方の成分または両成分の組み合わせなどが(最適な抗癌作用を達成するための後続の薬剤組み合わせ処置の過程において)投与されうることを意味する。

0042

本発明は、さらに(a)アルカノイルL−カルニチン誘導体;(b)1種または複数の化学療法剤;および場合により(c)医薬上許容される担体を含む医薬組成物に関する。

0043

本発明は、さらに同時使用、併用、個別使用または逐次使用のための(a)アルカノイルL−カルニチン誘導体の医薬製剤;および(b)1種または複数の化学療法剤の医薬製剤を含む市販用パッケージまたは製品に関する。

0044

本発明はまた、
(a)アセチル、プロピオニル、バレリル、イソバレリルおよびブチルL−カルニチンまたはその医薬上許容される塩から選択されるアルカノイルL−カルニチン;および
(b)1種または複数の化学療法剤
を含む医薬品を組み合わせて、哺乳動物、特にヒトにおける増殖性疾患を予防または処置する方法に関する。

0045

本発明は、さらに同時使用、併用、個別使用または逐次使用のための、(a)アルカノイルL−カルニチン誘導体の医薬製剤;および(b)1種または複数の化学療法剤の医薬製剤を含む市販用パッケージまたは製品に関する。

0046

組み合わせパートナー(a)および(b)は、一緒に、次々にもしくは1種の組み合わせ単位剤形を個別にまたは2種の個別の単位剤形で投与されうる。単位剤形はまた、多剤混合でありうる。

0047

化学療法剤
「化学療法剤」なる語は、異なる作用機序を有する(新生物を処置するのに用いられる)多数の抗腫瘍剤を包含する広範なものである。

0048

本発明によれば、いくつかのこれらの化学療法剤とアルカノイルL−カルニチンとの組み合わせ剤は、増殖性疾患または新生物などの持続性血管新生に付随しうるかもしくはそれが引き起こしうる疾患の予防および処置の改善をもたらす。

0049

一般には、化学療法剤は作用機序にしたがって分類される。多数の入手可能な薬剤は、種々の癌の発症経路の代謝拮抗剤であるかまたは癌細胞のDNAと反応する。

0050

「化学療法剤」なる語には、限定されるものではないが、1種または複数の以下:微小管活性剤;アルキル化剤;カンプトテシン誘導体;抗腫瘍代謝拮抗剤;プラチン系化合物;トポイソメラーゼ阻害剤;プロテインもしくは脂質キナーゼ活性またはプロテインもしくは脂質ホスファターゼ活性を標的/減少する化合物;モノクローナル抗体;プロテアソーム阻害剤;ストレプトマイシンアントラサイクリンチアゾール;イミド;毒素;およびHDAC阻害剤が挙げられる。

0051

本明細書に用いられる、「微小管活性剤」なる語は、限定されるものではないが、タキサン、例えば、パクリタキセルおよびドセタキセル;ビンカアルカロイド、例えば、ビンブラスチン、特に硫酸ビンブラスチン;ビンクリスチン、特に硫酸ビンクリスチンおよびビノレルビン;ディスコデルモリドコルヒチンおよびそのエポチロンサンド(epothilonesand)誘導体、例えば、エポチロンBまたはその誘導体を含む、微小管安定化剤、微小管不安定化剤および微小管重合阻害剤に関する。パクリタキセルはTAXOLとして;ドセタキセルはtaxotereとして;硫酸ビンブラスチンはvinblastin R.Pとして;および硫酸ビンクリスチンはfarmistinとして市販されている。パクリタキセルのジェネリック形態ならびにパクリタキセルの種々の剤形もまた含まれている。パクリタキセルのジェネリック形態には、限定されるものではないが、塩酸ベタキソロールが含まれる。パクリタキセルの種々の剤形には、限定されるものではないが、abraxane;onxol;cytotaxとして市販されるアルブミンナノ粒子パクリタキセルが含まれる。ディスコデルモライドは、例えば、米国特許番号第5,010,099号に記載されるように、得られうる。米国特許番号第6,194,181号、WO98/10121、WO98/25929、WO98/08849、WO99/43653、WO98/22461およびWO00/31247に開示されているエポチロン誘導体もまた含まれる。

0052

本明細書に用いられる、「アルキル化剤」なる語には、限定されるものではないが、シクロホスファミドイホスファミドメルファランもしくはニトロソウレア(BCNUまたはGliadel)またはテモゾロミド(temodar)が含まれる。シクロホスファミドは、例えば、市販されている形態で、例えば、商標cyclostinとして;およびイホスファミドはholoxanとして投与されうる。

0053

「トポイソメラーゼ阻害剤」なる語は、正常な細胞周期の間にDNA鎖ホスホジエステル骨格破壊および再結合触媒することによってDNA構造の変化を制御する酵素である、トポイソメラーゼ酵素(トポイソメラーゼIおよびII)の作用を阻害することを目的とする薬剤をいう。最近では、トポイソメラーゼは、癌化学療法処置のための人気の標的となっている。トポイソメラーゼ阻害剤が、細胞周期のライゲーション工程を阻害して、ゲノム整合性に悪影響を及ぼす一本鎖および二本鎖切断をもたらすと考えられている。これらの切断の導入は、その後、アポトーシスおよび細胞死をもたらす。本明細書に用いられる、「トポイソメラーゼ阻害剤」なる語には、
トポイソメラーゼI阻害剤イリノテカントポテカンカンプトテシンラメルラリン(lamellarin)D、全ての標的IA型トポイソメラーゼおよび他のカンプトテシン誘導体、例えば、ジャマテカンおよびナミテカン;
トポイソメラーゼII阻害剤エトポシド、ドキソルビシンが含まれる。

0054

本明細書に用いられる、カンプトテシン誘導体なる語には、出典明示により本明細書の一部とする、米国特許番号第6,242,457号に記載のものが含まれる。

0055

本明細書に用いられる「トポイソメラーゼII阻害剤」なる語には、限定されるものではないが、アントラサイクリン、例えば、ドキソルビシン(リポソーム製剤、例えば、caelyxを含む);ダウノルビシン(リポソーム製剤、例えば、daunosomeを含む);エピルビシンイダルビシンおよびネモルビシンアントラキノリンミトキサントロンおよびロソキサントロン;ならびにポドフィロトキシン系エトポシドおよびテニポシドが含まれる。エトポシドはetopophosとして;テニポシドはvm 26−bristolとして;ドキソルビシンはadriblastinまたはadriamycinとして;エピルビシンはfarmorubicinとして;イダルビシンはzavedosとして;およびミトキサントロンはnovantronとして市販されている。

0056

「抗腫瘍代謝拮抗剤」なる語には、限定されるものではないが、プロテアーゼ阻害剤PS341;ピリミジン誘導体5−フルオロウラシル(5−FU);カペシタビン;ゲシタビン;DNA脱メチル化剤、例えば、5−アザシチジンおよびデシタビンメトトレキサートエダトレキサート;および葉酸アンタゴニスト、例えば、限定されるものではないが、ペメトレキセドが含まれる。カペシタビンは、例えば、市販されている形態で、例えば、商標xelodaとして;およびゲムシタビンはgemzarとして投与されうる。

0057

本明細書に用いられる、「プラチン系化合物」なる語には、限定されるものではないが、カルボプラチン、シスプラチン、シスプラチナム、オキサリプラチン、サトラプラチンおよびプラチナム剤、例えば、ZD0473が含まれる。カルボプラチンは、例えば、市販されている形態で、例えば、carboplatとして;およびオキサリプラチンはeloxatinとして投与されうる。本明細書に用いられる、「プロテインもしくは脂質キナーゼ活性を標的/減少する化合物;酵素阻害剤;またはプロテインもしくは脂質ホスファターゼ活性を標的/減少する化合物;あるいはさらなる抗血管新生化合物」なる語には、限定されるものではないが、プロテインチロシンキナーゼおよび/またはセリンおよび/またはトレオニンキナーゼ阻害剤または脂質キナーゼ阻害剤、例えば、
血管内皮成長因子VEGF)受容体の活性を標的とする、減少させるまたは阻害する化合物、例えば、VEGFの活性を標的とする、減少させるまたは阻害する化合物、特にVEGF受容体を阻害する化合物、例えば、これらに限定されるものではないが、7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン誘導体;BAY 43−9006;WO00/09495に開示されるイソコリン(isolcholine)化合物、例えば、(4−tert−ブチル−フェニル)−94−ピリジンp−4−イルメチル−イソキノリン−1−イル)−アミン;
血小板由来成長因子(PDGF)受容体の活性を標的とする、減少させるまたは阻害する化合物、例えばPDGF受容体の活性を標的とする、減少させるまたは阻害する化合物、特にPDGF受容体を阻害する化合物、例えば、N−フェニル−2−ピリミジン−アミン誘導体、例えば、イマチニブ、SU101、SU6668およびGFB−111;
線維芽細胞増殖因子(FGF)受容体の活性を標的とする、減少させるまたは阻害する化合物;
インスリン様成長因子受容体1(IGF−1R)の活性を標的とする、減少させるまたは阻害する化合物、例えば、IGF−IRの活性を標的とする、減少させるまたは阻害する化合物、特にIGF−1R受容体を阻害する化合物が含まれる。

0058

化合物には、限定されるものではないが、
−アミノ−5−フェニル−7−シクロブチル−ピロロ[2,3−d]ピリミジン誘導体のWO02/092599に記載の化合物および4その誘導体;
Trk受容体チロシンキナーゼファミリーの活性を標的とする、減少させるまたは阻害する化合物;
AxI受容体チロシンキナーゼファミリーの活性を標的とする、減少させるまたは阻害する化合物;
c−Met受容体の活性を標的とする、減少させるまたは阻害する化合物;
Ret受容体チロシンキナーゼの活性を標的とする、減少させるまたは阻害する化合物;
Kit/SCFR受容体チロシンキナーゼの活性を標的とする、減少させるまたは阻害する化合物;
C−kit受容体チロシンキナーゼ(PDGFRファミリーの一部)の活性を標的とする、減少させるまたは阻害する化合物、例えば、c−Kit受容体チロシンキナーゼファミリーの活性を標的とする、減少させるまたは阻害する化合物、特にc−Kit受容体を阻害する化合物、例えば、イマチニブ;
c−AbIファミリーのメンバーおよびその遺伝子融合生成物、例えば、BCR−AbIキナーゼの活性を標的とする、減少させるまたは阻害する化合物、例えば、c−Ablファミリーメンバーおよびその遺伝子融合生成物を標的とする、減少させるまたは阻害する化合物、例えば、N−フェニル−2−ピリミジン−アミン誘導体、例えば、ParkeDavisからのイマチニブ、PD180970、AG957、NSC 680410もしくはPD173955;またはBMS354825;
酵素阻害剤、例えば、イマチニブ、またはファルネシル転移酵素阻害剤R11577;
プロテインキナーゼCPKC)のメンバーおよびセリン/トレオニンキナーゼのRafファミリーメンバー、MEK、SRC、JAK、FAK、PDKのメンバーおよびRas/MAPKファミリーメンバー、またはPI(3)キナーゼファミリーメンバー、またはPI(3)−キナーゼ関連キナーゼファミリーメンバー、および/またはサイクリン依存性キナーゼファミリー(CDK)メンバーの活性を標的とする、減少させるまたは阻害する化合物、特に米国特許番号第5,093,330号に記載のそれらのスタウロスポリン誘導体、例えば、ミドスタウリン;さらなる化合物の例として、例えば、UCN−01;サフィンゴール;BAY43−9006;ブリオスタチン1;ペリホシン;イルモホシン;RO318220およびRO320432;GO6976;lsis3521;LY333531/LY379196;イソキノリン化合物、例えば、WO00/09495に記載のもの;FTIs;PD184352またはOAN697、P13K阻害剤が挙げられる;
プロテインチロシンキナーゼの活性を標的とする、減少させるまたは阻害する化合物、例えば、メシル酸イマチニブ(GLEEVEC);チルホスチンまたはピリミジルアミノベンズアミドおよびその誘導体。チルホスチンは、好ましくは、低分子量(Mr<1500)化合物またはその医薬上許容される塩、特にベンジリデンマロニトリル類またはS−アリールベンゼンマロニトリルまたは二基質キノリン類から選択される化合物、より具体的にはチルホスチンA23/RG−50810、AG99、チルホスチンAG213、チルホスチンAG1748、チルホスチンAG490、チルホスチンB44、チルホスチンB44(+)エナンチオマー、チルホスチンAG555、AG494、チルホスチンAG556;AG957;およびアダホスチン(4−{[(2,5−ジヒドロキシフェニルメチル]アミノ}−安息香酸アダマンチルエステル;NSC680410、アダホスチン)からなる群より選択される任意の化合物である;
受容体チロシンキナーゼ(ホモ−またはヘテロダイマーとしてのEGFR、ErbB2、ErbB3、ErbB4)の上皮成長因子ファミリーの活性を標的とする、減少させるまたは阻害する化合物、例えば、上皮成長因子受容体ファミリーの活性を標的とする、減少させるまたは阻害する化合物、特にEGF受容体チロシンキナーゼファミリーのメンバー、例えば、EGF受容体、ErbB2、ErbB3およびErbB4を阻害するかまたはEGFもしくはEGF関連リガンドと結合する化合物、タンパク質または抗体、具体的にはWO97/02266に一般的かつ明確に開示されるそれらの化合物、タンパク質またはモノクローナル抗体、例えば、実施例39の化合物、またはEP0564409、WO99/03854、EP0520722、EP0566226、EP0787722、EP0837063、米国特許番号第5,747,498号、WO98/10767、WO97/30034、WO97/49688、WO97/38983および特にWO96/30347に記載のもの、例えば、CP358774として既知の化合物、WO96/33980に記載のもの、例えば、化合物ZD1839;およびWO95/03283に記載のもの、例えば、化合物ZM105180、例えば、トラスツズマブHERCEPTIN)、セツキシマブ、イレッサOSI−774、CI−1033、EKB−569、GW−2016、E1.1、E2.4、E2.5、E6.2、E6.4、E2.11、E6.3またはE7.6.3、および{6−[4−(4−エチル−ピペラジン−1−イルメチル)−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−((R)−1−フェニル−エチル)−アミン、エルロチニブおよびゲフィニチブ。ABX−EGFRを含む上皮成長因子受容体に対するヒトモノクローナル抗体、エルロチニブは、市販されている形態、例えば、TARCEVAで、ゲフィニチブはIRESSAとして投与されうる;および
セリン/トレオニンmTORキナーゼの活性/機能を標的とする、減少させるまたは阻害する化合物、特にmTORキナーゼファミリーのメンバーを標的とする/阻害する化合物、タンパク質または抗体、例えば、RAD、RAD001、CCI−779、ABT578、SAR543、ラパマイシンおよびその誘導体/類似体、AriadからのAP23573およびAP23841、エベロリムス(certican)およびシロリムス。サーティカン(Certican)(エベロリムス、RAD)、T細胞および血管平滑筋細胞の増殖を阻害する治験新規増殖シグナル阻害剤
が含まれる。

0059

本明細書に用いられる、「モノクローナル抗体」なる語には、限定されるものではないが、ベバシズマブ、セツキシマブ、トラスツマブイブツモマブチウキセタン、ならびにトシツモマブが含まれる。ベバシズマブは、市販されている形態で、例えば、AVASTINとして;セツキシマブはERITUXとして;トラスツマブはHERCEPTINとして;リツキシマブはMABTHERAとして;イブリツモマブ チウキセタンはZEVULINとして;およびトシツモマブはBEXXARとして投与されうる。

0060

本明細書に用いられる、「プロテアソーム阻害剤」なる語には、プロテアソームの活性を標的とする、減少させるまたは阻害する化合物が含まれる。プロテアソームの活性を標的とする、減少させるまたは阻害する化合物には、限定されるものではないが、PS−341;MLN 341、ボルテゾミブまたはベルケードが含まれる。

0061

本明細書に用いられる、「イミド」なる語には、サリドマイドが含まれる。

0062

本明細書に用いられる、「毒素」なる語には、クリプトマイシン類似体LY355703が含まれる。

0063

本明細書に用いられる、「HDAC阻害剤」なる語は、ヒストンデアセチラーゼを阻害し、抗増殖活性を有する化合物に関する。これには、限定されるものではないが、イマチニブ、ファルネシル転写酵素阻害剤R11577;またはWO02/22577に記載の化合物、特に[ラムダ]/−ヒドロキシ−3−[4−[[(2−ヒドロキシエチル)[2−(1H−インドール−3−イル)エチル]−アミノ]メチル]フェニル]−2E−2−プロペンアミド;および[ラムダ]/−ヒドロキシ−3−[4−[[{2−(2−メチル−1W−インドール−3−イル)−エチル]−アミノ]メチル]フェニル]−2E−2−プロペンアミド;およびその医薬上許容される塩が含まれる。それには、さらに特に、ヒドロキサム酸ベロイルアニリド(SAHA);[4−(2−アミノ−フェニルカルバモイル)−ベンジル]−カルバミン酸ピリジン−3−イルメチルエステルおよびその誘導体;酪酸ピロキサミドトリコスタチンA、オキサフラチン、アピシジンデプシペプチド、デプデシンおよびトラポキシンが含まれる。

0064

本明細書に用いられる、「ストレプトマイシン」なる語は、化学療法剤として用いられる抗生物質、例えば、ブレオマイシンに関する。

0065

特許出願または科学文献が引用される各場合において、特に各化合物に関する請求項およびその実施例の最終生成物に関しては、最終生成物、医薬製剤および請求項の主題は、これらの刊行物を参照することにより本願の一部とする。同様に、そこに開示されている対応する誘導体、立体異性体、医薬上許容される塩、医薬上許容されるプロドラッグおよびそのエステル、ならびに結晶修飾物、例えば、溶媒和物および多形体が含まれる。

0066

本明細書に記載の組み合わせ剤において活性成分として用いられる化合物は、それぞれ、引用文献に記載されるように調製および投与されうる。

0067

コード番号、一般名または商標名により識別される活性剤の構造は、標準便覧「The Merck Index」の現行版またはデータベース、例えば、Patents International、例えば、IMS World Publications、または上記および下記の刊行物から得られうる。対応するその内容は、出典明示により本明細書の一部とする。

0068

成分(a)および(b)に関する言及は、いずれの活性物質の医薬上許容される塩も含むことを意味するものと理解されるであろう。成分(a)および/または(b)により構成される活性物質が、例えば、少なくとも1つの塩基性中心を有するならば、それらは、酸付加塩を形成しうる。対応する酸付加塩はまた、必要に応じて、付加的に存在する塩基性中心を有するものとして形成されうる。酸性基、例えば、COOHを有する活性物質は、塩基と塩を形成しうる。成分(a)および/または(b)に含まれる活性物質またはその医薬上許容される塩はまた、水和物の形態で用いられうるかまたは結晶化により用いられる他の溶媒を含みうる。アセチルL−カルニチンは、最も好ましい組み合わせパートナー(a)である。

0069

カルボプラチンは、いくつかの形態の癌(主に、卵巣癌肺癌頭頸部癌)に対して用いられる化学療法剤である。それは、その親化合物シスプラチンに比べてその副作用が非常に減少されるので臨床的処置において需要増している。

0070

シスプラチンは、肉腫、いくつかの癌、リンパ腫および胚細胞癌を含む、各種の癌を処置するのに用いられる化学療法剤である。それは、現在カルボプラチンおよびオキサリプラチンも含む、種の最初のメンバーであった。白金錯体細胞中で形成され、それは、DNAと結合して、架橋をもたらし、最終的に、アポトーシスまたはプログラム細胞死をもたらす。

0071

オキサリプラチンは、シスプラチンおよびカルボプラチンと同一ファミリーにおける白金を用いた化学療法剤である。それは、典型的には、結腸直腸癌の処置のためのフルオロウラシルおよびロイコボリンと組み合わせて投与される。シスプラチンと比べると、2つのアミン基が、化学療法活性の改善のためにシクロヘキシルジアミン置換されている。

0072

ブレオマイシンは、抗癌剤として用いられる糖ペプチド抗生物質である。用いられる化学療法形態は、主に、ブレオマイシンA2およびB2である。薬剤は、ホジキンリンパ腫扁平上皮癌、および精巣癌、胸膜癒着術ならびに足底疣贅の処置にて用いられる。

0073

ビンクリスチンは、ニチニチソウ由来のビンカアルカロイドである。それは、分裂抑制剤であり、癌化学療法にて用いられる。その主な用途は、ホジキンリンパ腫、急性リンパ性白血病、および腎芽細胞腫のための処置である。あらゆるビンカアルカロイドのように、癌細胞を含む全ての急速に分裂する細胞種に影響を及ぼすが、腸上皮および骨髄にも影響を及ぼす。ビンクリスチンの主な副作用は、末梢性ニューロパシー、低ナトリウム血症便秘および脱毛である。

0074

ビノレルビンは、乳癌および非小細胞肺癌を含む、ある種の癌のための処置として投与される半合成ビンカアルカロイドである。ビノレルビンは、その使用を制限しうる多数の副作用を有する:感染に対する抵抗力低下、疼痛または出血貧血、便秘、下痢嘔吐、末梢性ニューロパシー、無力症静脈炎

0075

エポチロンは、潜在的な化学療法剤として同定される新種の細胞毒性分子に属する。

0076

5−フルオロウラシル(5−FU)は、代謝拮抗剤と称される薬剤のファミリーに属する、ピリミジン類似体である。それはいくつかの方法で作用するが、主に、チミジル酸合成阻害剤として作用する。多数の抗癌剤のように、5−FUの効果は、組織全体に及ぶが、そのヌクレオチド合成機序の大いに利用する急速に分裂する細胞、例えば、癌細胞を最も攻撃する。いくつかのその主な使用は、結腸直腸癌および膵臓癌に対してである。

0077

ファルネシル転写酵素阻害剤は、一般に癌において異常に活性である、タンパク質の正常な機能を阻害する下流効果を伴うタンパク質ファルネシル転写酵素を標的とする実験用化学療法剤群である。

0078

サリドマイドは、1950年代において不眠症およびつわり治療薬として最初に開発された経口免疫調節剤である。サリドマイドの作用機序は完全には理解されていない。サリドマイドは、種々の方法で骨髄腫細胞の増殖および生存を阻害する能力ならびに血管新生を阻害する能力を含む、複数の作用を有するように思える(Micromedex,Inc.;2002)。全米総合情報ネットワークNCCN.RTM.,2004)によって開発された最近の多発性骨髄腫標準的治療ガイドラインは、サリドマイドの使用が再発性または難治性疾患サルベージ療法として適当な選択肢であり、進行性骨髄腫を伴う患者における初期療法としてデキサメタゾンを組み合わせることを示している(Durie−Salmon Stage IIまたはIII)。サリドマイドの規制申請は、最近になって、骨髄腫の使用に対するその効果および安全性を確認するために食品医薬品局(FDA)によって再検討されている。サリドマイドは、中程度〜重度癩性結節性紅斑皮膚症状の治療薬として米国で承認されている。骨髄腫に加えて(Br.J.Haematol.2003;120:18−26)、サリドマイドは、種々の固形癌および血液悪性腫瘍の治療薬として臨床試験にて評価されている。

0079

クリプトフィシン類似体LY355703は、藍藻から単離された合成生成物であって、有糸分裂の間に微小管の強い不安定化をもたらす。白金耐性進行性卵巣癌を伴う患者におけるLY355703の活性を決定し、その毒性プロフィール特徴付けるために多くの研究が行われた。LY355703は、白金耐性進行性卵巣癌を伴う患者において適度な活性を有する。にもかかわらず、相当な割合の該予後不良研究集団における重度の有害事象がない疾患安定化は、該新規クリプトフィンが該設定におけるさらなる調査に値しうることを示唆している。

0080

プロテアーゼ阻害剤PS341は、他の化学療法剤で処置している間に悪化する多発性骨髄腫を処置するために用いられる薬剤である。それはまた、少なくとももう1つの処置をすでに受けている患者におけるマントル細胞リンパ腫を処置するために用いられる。PS−341はまた、多種の癌の処置にて研究されている。それは、1種のプロテアーゼ阻害剤および1種のジペプチジルボロン酸である。

0081

ヒトにおける本発明に記載のアルカノイルL−カルニチンの使用量は、0.5g/日以上、好ましくは0.8g/日以上、最も好ましくは1g/日以上である。小児投与量は、半分またはそれ以上減少されうる。これは、小児患者に投与するために、用量が、典型的には、0.250g/日以上、好ましくは0.4g/日以上、最も好ましくは0.5g/日以上であろう。

0082

以下には、上記の抗腫瘍剤の最も一般的な治療用量が報告されている。

0083

5−FUは、1日1回量または2回量で投与される、1日100−1500mg、例えば、200−1000mg/日、例えば、200、400、500、600、800、900または1000mg/日の範囲の適当な用量で投与される。5−FUは、約50−1000mg/m2/日、例えば、500mg/m2/日に変化する用量範囲でヒトに投与されうる。

0084

ドキソルビシンは、約10−100mg/m2/日、例えば、25または75mg/m2/日と変化する用量範囲で、例えば、単回投与としてヒトに投与されうる。

0085

エポチロンBは、約0.1−6mg/m2に変化する用量範囲でヒトに投与されうる。

0086

ファルネシル転写酵素阻害剤は、約100−400mg/m2に変化する用量範囲でヒトに投与されうる。

0087

サリドマイドは、約50−500mg/日に変化する用量範囲でヒトに投与されうる。

0088

クリプトマイシン類似体LY355703は、約1−1.5mg/m2に変化する用量範囲でヒトに投与されうる。

0089

プロテアーゼ阻害剤PS341は、約0.01−10mg/kgに変化する用量範囲でヒトに投与されうる。

0090

ビノレルビンは、約10−50mg/m2に変化する用量範囲でヒトに投与されうる。

0091

ビンクリスチンは、約1−2mg/m2に変化する用量範囲でヒトに投与されうる。

0092

ブレオマイシンは、約0.1−1単位/kgに変化する用量範囲でヒトに投与されうる。

0093

シスプラチンは、約4週ごとに約30−120mg/m2に変化する用量範囲でヒトに投与されうる。

0094

カルボプラチンは、約4週ごとに約150−500mg/m2に変化する用量範囲でヒトに投与されうる。

0095

オキサリプラチンは、2週ごとに約50−100mg/m2に変化する用量範囲でヒトに投与されうる。

0096

前述するように、本発明の好ましい実施態様によれば、ヒトに対するアルカノイルL−カルニチンと組み合わせて投与される化学療法剤の用量は、同一化療法剤のみの投与の推奨用量と比べて20%〜30%減少している。

0097

経腸または非経口投与のための組み合わせ療法の医薬製剤は、例えば、単位剤形のもの、例えば、糖衣錠カプセルまたは坐剤;およびさらにアンプルである。特に明記しない限り、これらの処方物は、慣用的手段により、例えば、慣用的混合、造粒糖衣加工、溶解または凍結乾燥処理により製造される。必要な有効量は複数の用量単位の投与により達成されうるため、各剤形の個々の用量に含有される組み合わせパートナーの単位含量が、本質的に有効量を構成する必要はないことは明らかであろう。当業者は、組み合わせ成分の適当な医薬上有効な量を決定する能力を有する。

0098

好ましくは、化合物またはその医薬上許容される塩は、錠剤、カプセルまたはシロップの形態の経口医薬製剤として;または適当な場合には非経口注射剤として投与される。

0099

経口投与用組成物を調製する場合、医薬上許容される媒質、例えば、水、グリコール類油類アルコール類香味剤保存剤または着色剤が用いられうる。医薬上許容される担体には、澱粉砂糖微結晶性セルロース希釈剤造粒剤滑沢剤結合剤および崩壊剤が含まれる。

0100

活性成分の溶液および懸濁液、および特に等張性水溶液または懸濁液は、活性成分の非経口投与に有用であり、例えば、活性成分を単独で、または医薬上許容される担体、例えば、マンニトールと一緒に含む凍結乾燥組成物の場合、上記溶液または懸濁液を使用前に調製することが可能である。医薬組成物は、滅菌され得、そして/または賦形剤、例えば、保存剤、安定剤、湿潤および/または乳化剤可溶化剤浸透圧調節用の塩類および/または緩衝液を含み得、自体公知の方法で、例えば慣用的溶解または凍結乾燥処理により製造される。溶液または懸濁液は、増粘性物質、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウムカルボキシメチルセルロースデキストランポリビニルピロリドンまたはゼラチンを含みうる。油中懸濁液は、油成分として注射のために常用される植物、合成または半合成油を含む。

0101

等張剤は、当該技術分野で公知のもの、例えば、マンニトール、デキストロース、グルコースおよび塩化ナトリウムから選択されうる。注入製剤は、水性媒質希釈されうる。希釈剤として用いられる水性媒質の量は、注入液中における活性成分の所望の濃度に応じて選択される。注入液は、静脈内投与される製剤に常用される他の賦形剤、例えば、抗酸化剤を含有しうる。

0102

本発明はさらに、本明細書に用いられる、上記の組み合わせパートナー(a)および(b)が、独立して、または特定量の組み合わせパートナー(a)および(b)での異なる固定的組み合わせ剤の使用により、すなわち同時にまたは異なる時点で投薬されうるという意味で特に「パーツのキット」を定義する「組み合わせ製剤」に関する。したがって、パーツのキットのパーツは、例えば、同時または長期的に時間をずらして、すなわち異なる時点で、パーツのキットのパーツに関して均等または異なる時間間隔をおいて投与されうる。組み合わせ製剤において投与される組み合わせパートナー(a)対組み合わせパートナー(b)の総量の比率は、例えば、患者が経験する副作用の重症度に基づいた処置される患者部分集団の要求または単独患者の要求に十分対処できるように変えられうる。

0103

本発明は、特に、
(a)アルカノイルL−カルニチン誘導体の1種または複数の単位剤形;および
(b)化学療法剤の1種または複数の単位剤形
を含む組み合わせ製剤に関する。

0104

処置される疾患
本発明の組成物は、増殖性疾患または持続性血管新生、例えば、新生物に付随するかまたはそれが引き起こす疾患の処置に有用である。

0105

「新生物」なる語は、新生組織形成の結果として組織の異常な腫瘤を示す。新生組織形成は、細胞の異常な増殖である。該細胞のクローンの増殖は、その周辺の正常な組織のものを超えて、調整されていない。それは通常、腫瘍をもたらす。新生物は、良性、前癌性または悪性でありうる:
・良性新生物には、例えば、子宮筋腫および色素細胞母斑が含まれる。それらは、癌に変化しない。
・潜在的悪性新生物には、上皮内癌が含まれる。それらは、侵入し、破壊しないが、十分な時間が与えられれば、癌に変化するであろう。
・悪性新生物は、一般に癌と呼ばれている。それらは、侵入し、周辺組織を破壊して、転移を形成し、最終的に宿主を殺しうる。

0106

原発腫瘍は、腫瘍進行が開始して、該腫瘤の産生に進行する、解剖学的位置成長する腫瘍である。

0107

転移は、1つの臓器または一部から別の非隣接臓器または一部への疾患の拡大である。悪性腫瘍細胞および感染は、確立した転移能を有するのみである。癌細胞は、原発腫瘍から剥離漏出または流出され得、リンパ管および血管に侵入することができ、体内の他の正常な組織内に沈着されうる。転移は、悪性腫瘍の3つの特徴の1つである(対照良性腫瘍)。程度の差はあるけれども、ほとんどの腫瘍および他の新生物は転移しうる(例えば、グリオーマおよび基底細胞癌はほとんど転移しない)。腫瘍細胞が転移する場合、新規腫瘍は、二次性または転移性腫瘍と称され、その細胞は原発腫瘍のもののようである。

0108

本発明の実施態様によれば、処置される新生物は、原発腫瘍である。

0109

本発明のさらなる実施態様によれば、処置される新生物は、癌とも称される、悪性新生物または潜在的悪性新生物である。

0110

本発明の組み合わせ剤は、特に、乳癌;非小細胞肺癌(NSCLC)および小細胞肺癌(SCLC)を含む肺癌;食道小腸大腸直腸および結腸癌を含む、消化管癌グリア芽腫を含む、グリオーマ;肉腫、例えば、骨、軟骨軟組織筋肉、血管およびリンパ管に関与するもの;卵巣癌;骨髄腫;女性子宮頸癌子宮内膜癌;頭頸部癌;中皮腫腎臓癌子宮癌膀胱尿道癌;白血病;リンパ腫、前立腺癌皮膚癌;およびメラノーマである癌を処置するのに有用である。特に、本発明の組成物は、i.乳癌;肺癌、例えば、非小細胞肺癌(NSCLC)および小細胞肺癌(SCLC)を含む、非小細胞肺癌;消化管癌、例えば、結腸直腸癌;または泌尿生殖器癌、例えば、前立腺癌;卵巣癌;グリア芽腫を含む、グリオーマ;ii.他の化学療法剤での処置が無効である増殖性疾患;またはiii.多剤耐性による他の化学療法剤での処置が無効である癌を処置するのに特に有用である。

0111

本発明の広い意味では、増殖性疾患は、さらに増殖過剰状態、例えば、白血病、リンパ腫または多発性骨髄腫でありうる。本発明の組み合わせ剤はまた、持続性血管新生が引き起こす疾患、例えば、カポジ肉腫、白血病または関節炎を予防または処置するのに用いられうる。

0112

本発明はまた、小児癌の処置に関する。

0113

処置されうるかまたは本発明に記載の病態の進行を阻害しうる小児癌の例は、以下:急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病副腎皮質癌、星状細胞腫膀胱癌脳幹グリオーマ、中枢神経非定型奇形腫様/ラブイド癌、脳腫瘍、中枢神経系胎児性癌、脳腫瘍、星状細胞腫、頭蓋咽頭腫上衣芽腫上衣腫、小児髄芽腫髄様上皮腫、中間分化松果体実質腫瘍、テント原始神経外胚葉腫瘍および松果体芽細胞腫、乳癌、気管支癌カルチノイド腫瘍、中枢神経系非定型奇形腫様/ラブドイド癌、中枢神経系胎児性癌、子宮頸癌、脊索腫、結腸直腸癌、頭蓋咽頭腫、上衣芽腫、上衣腫、食道癌頭蓋外胚細胞腫瘍胃癌、グリオーマ、肝細胞肝臓)癌、ホジキンリンパ腫、腎臓癌、喉頭癌、白血病、急性リンパ芽球性骨髄性白血病肝臓癌、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、髄芽腫、髄様上皮腫、中皮腫、多発性内分泌腫瘍症候群、急性骨髄性白血病、上咽頭癌口腔癌、卵巣癌、膵臓癌、乳頭腫症、中間分化の松果体実質腫瘍、松果体芽細胞腫およびテント上原始神経外胚葉腫瘍、腎細胞癌横紋筋肉腫唾液腺癌、肉腫、皮膚癌、胃癌、テント上原始神経外胚葉腫瘍、胸腺腫および胸腺癌甲状腺癌ならびに癌からなる群より選択される。

0114

癌、癌疾患癌腫または腫瘍と言えば、原発の臓器または組織および/または他の場所における転移も、癌および/または転移の場所が何であろうと、既存のものに代えて、または追加的に包含される。

0115

組成物は、正常細胞に対するよりも急速に増殖している細胞に対して、特にヒト癌細胞、例えば癌腫において選択的毒性または高い毒性を示し、化合物は、顕著な抗増殖作用を有し、分化、例えば細胞周期停止およびアポトーシスを助長する。

0116

本発明に記載の医薬組成物は、慣用的手法により調製され得、治療上有効な量のカンプトテシン誘導体および少なくとも1種の化学療法剤単独または1種もしくは複数の医薬上許容される担体との組み合わせ剤を含む、ヒトを含む哺乳動物に対する経腸、例えば、経口または直腸、および非経口投与に適当なもの、特に経腸または非経口用途に適当なものである。

0117

本発明に記載の医薬組成物は、例えば、単位剤形で、例えば、アンプル、バイアル、糖衣錠、錠剤、輸液バッグまたはカプセルの形態でありうる。

0118

本発明の製剤に用いられる各組み合わせパートナーの有効量は、用いられる特定の化合物または医薬組成物、投与経路、処置されている病態および処置されている病態の重症度によって変化しうる。当該技術分野の医師臨床医または獣医は、病態の進行を予防、処置または阻害するのに必要な各活性成分の有効量を容易に決定しうる。

0119

任意の化合物について、治療上有効な量は、例えば、腫瘍細胞の細胞培養アッセイ、または動物モデル通常マウスもしくはラット、のいずれかで最初に予測されうる。

0120

動物モデルはまた、適当な濃度範囲および投与経路を決定するのに用いられうる。次いで、かかる情報は、ヒトにおける有効な投与量および投与経路を決定するのに用いられうる。

0121

ヒト対象の正確な有効量は、病状、対象の一般的健康状態、対象の年齢、体重および性別、食事、投与の時間および頻度薬剤併用(複数)、反応感度、ならびに療法に対する耐性/反応に依存するであろう。該用量は、所定の実験によって決定され得、臨床医の想定内である。

0122

本発明に記載の医薬組成物は、医薬分野のオペレーターによく知られており、既に使用されている活性成分からなる。

0123

したがって、これらは、現在長期間市販された、ヒト投与に適当な品質である製品であるので、その調達は非常に容易である。

0124

本明細書に用いられる、「治療上有効な量」なる語は、標的とする疾患または病態を処置、改善するのに、または検出可能な治療効果を示すのに必要な治療剤の量をいう。

0125

任意の化合物について、治療上有効な量は、例えば、腫瘍細胞の細胞培養アッセイ、または動物モデル、通常マウスもしくはラット、のいずれかで最初に予測されうる。動物モデルはまた、適当な濃度範囲および投与経路を決定するのに用いられうる。次いで、かかる情報は、ヒトにおける有効な投与量および投与経路を決定するのに用いられうる。ヒト対象の正確な有効量は、病状、対象の一般的健康状態、対象の年齢、体重および性別、食事、投与の時間および頻度、薬剤併用(複数)、反応感度、ならびに療法に対する耐性/反応に依存するであろう。該用量は、所定の実験によって決定され得、臨床医の想定内である。組成物は、患者に個々に投与されうるかまたは他の物質、薬剤もしくはホルモンと組み合わせて投与されうる。医薬はまた、治療剤の投与のための、医薬上許容される担体を含有しうる。かかる担体には、抗体および他のポリペプチド、遺伝子および他の治療剤、例えば、リポソームが含まれる、ただし、担体それ自体は、組成物を受けている個体に有害な抗体の産生を誘導せず、過度の毒性を伴わずに投与されうる。適当な担体は、大型で、代謝が遅い高分子、例えば、タンパク質、多糖ポリ乳酸ポリグリコール酸ポリマー状アミノ酸アミノ酸コポリマーおよび不活化ウイルス粒子でありうる。

0126

医薬上許容される担体の十分な議論は、Remington’s Pharmaceutical Sciences(Mack Pub.Co.,N.J.1991)で入手可能である。

0127

治療組成物中の医薬上許容される担体は、液体、例えば、水、セイライングリセロールおよびエタノールを付加的に含有しうる。

0128

さらに、補助物質、例えば、湿潤剤または乳化剤、pH緩衝物質などは、かかる組成物中に存在しうる。かかる担体は、患者が摂取するために医薬組成物を錠剤、ピル、糖衣錠、カプセル、液体、ゲル、シロップ、スラリー、懸濁液などとして製剤化する。製剤化するとすぐに、本発明の組成物は、対象に直接投与されうる。処置される対象は、動物、特にヒトでありうる。本発明によれば、ヒト小児対象は処置されうる。

0129

本発明の医薬は、これらに限定されるものではないが、経口投与、静脈内投与、筋肉内投与動脈内投与、内投与、髄腔内投与脳室内投与経皮(transdermal)もしくは経皮的(transcutaneous)投与、皮下投与腹腔内投与鼻腔内投与、腸内投与、局所投与舌下投与、膣内投与、直腸投与または外科手術後病変組織に対する局所的投与を含む種々の経路によって投与されうる。

0130

投薬処置は、単回投与スケジュールまたは複数回投与スケジュールでありうる。本発明は、現在、非限定的な実施例によってより詳細に説明されるであろう。

0131

物質および方法の両方に対する種々の修飾が、本発明の目的および関心を逸脱することなく行われうることは当業者に明らかであろう。以下の実施例は、上記のまたは添付の特許請求の範囲としての本発明の範囲を限定することを意図するものではない。

0132

実施例1
NCI−H460非小細胞肺癌の処置のためのアセチルL−カルニチンとの組み合わせにおけるカルボプラチンの抗癌作用.
NCI−H460癌細胞を、CD1ヌードマウスの右脇腹にて皮下(s.c.)接種した(3x106/100μL/マウス)。処置を癌注入の3日後に開始した。マウスを、以下の実験群に細分した(8匹マウス/群):滅菌水のみを投与するビヒクル、カルボプラチン40mg/kg、i.p. q4d/wx3w;アセチルL−カルニチン(200mg/kg po、qdx5/wx3w)+カルボプラチン。アセチルL−カルニチンを薬剤を組み合わせる直前に投与した。

0133

抗癌活性を評価するために、腫瘍直径をノギスで測定した。式TV(mm3)=[長さ(mm)x幅(mm)2]/2(式中:幅および長さは、それぞれ、各癌の最短径および最長径である)を用いた。分子の有効性を、方程式:%TVI=100−[(処置されたマウスの平均癌重量/対照群の平均癌重量)x100]にしたがって腫瘍体積阻害率(TVI%)ならびに式LCK=(T−C)/3.32xDT(式中:TおよびCは、それぞれ、処置(T)および対照(C)腫瘍が1cm3に達するのに必要な平均時間(日数)であり、DTは対照腫瘍の倍増時間であった)により算出されるLog10細胞死滅率(LCK)として評価した。腫瘍が約2cm3の体積に達すると、マウスを頸椎脱臼により殺傷した。

0134

研究を通じて、体重を記録し続けた。

0135

CD1ヌードマウスにおいて異種移植されたNCI−H460非小細胞肺癌に対して、40mg/10ml/kg ip q4d/wx3wにて単独投与されたカルボプラチンは約48%の腫瘍体積を減少させることができたが、アセチルL−カルニチンを組み合わせた場合には、腫瘍体積阻害率の増大を示した。TVIは79%であった。組み合わせ群における毒性の増大は観察されなかった。

0136

得られた結果を以下の表1にて報告する。

0137

実施例2
NCI−H460非小細胞肺癌の処置のためのアセチルL−カルニチンとの組み合わせにおけるシスプラチンの抗癌作用.
NCI−H460癌細胞を、CD1ヌードマウスの右脇腹にて皮下(s.c.)接種した(3x106/100μL/マウス)。処置を腫瘍注入の3日後に開始した。

0138

マウスを以下の実験群に細分した(12匹マウス/群):
1)ビヒクル(滅菌水)10mL/kg、p.o.;
2)シスプラチン4mg/kg、i.p.q3−4dx5;
3)アセチルL−カルニチンp.o.(200mg/kg、qdx5/wx4w)+シスプラチン;
4)アセチルL−カルニチン 皮下s.c.(200mg/kg、qdx5/wx4w)+シスプラチン;
5)アセチルL−カルニチンミニ浸透圧ポンプによるs.c.(Alzet,mod 2004)(200mg/kg/日、qdx28)+シスプラチン。

0139

アセチルL−カルニチンを、薬物と組み合わせる直前に投与した。

0140

抗腫瘍活性を評価するために、腫瘍直径をノギスで測定した。式TV(mm3)=[長さ(mm)x幅(mm)2]/2(式中:幅および長さは、それぞれ、各腫瘍の最短径および最長径である)を用い、Log10細胞死滅率(LCK)は式LCK=(T−C)/3.32xDT(式中:TおよびCは、それぞれ、処置(T)および対照(C)腫瘍が1cm3に達するのに必要な平均時間(日数)であり、DTは対照腫瘍の倍増時間であった)によって算出した。

0141

腫瘍が1−2cm3の体積に達すると、マウスを頸椎脱臼により殺傷した。研究を通じて、体重を記録し続け、死亡率を示した。

0142

シスプラチン+アセチルL−カルニチンに関連する全ての群における表2に示されるように、LCKの増加に関連する腫瘍体積の優れた有意な減少がシスプラチン単独と比べて観察された(表2)。

0143

得られた結果を以下の表2に報告する。

0144

実施例3
実施例2に記載の実験条件を用いて、NCI−H460非小細胞肺癌に対するL−カルニチンとの組み合わせにおけるシスプラチンの抗腫瘍活性も評価した。

0145

得られた結果を以下の表3にて報告する。

0146

表3にて報告された結果は、L−カルニチンがNCI−H460非小細胞肺癌に慢性的に投与された場合にシスプラチンの細胞毒性を増強し得なかったことを示す。

0147

実施例4
A549非小細胞肺癌の処置のためのアセチルL−カルニチンとの組み合わせにおけるシスプラチンの抗癌作用.
A549癌細胞を、CD1ヌードマウスの右脇腹にて皮下(s.c.)接種した(3x106/100μL/マウス)。処置を癌注入の6日後に開始した。マウスを以下の実験群に細分した(8匹マウス/群):シスプラチンをスケジュールq3−4d/wx3wにしたがって、そして、アセチル−L−カルニチンをスケジュールqdx5/wx4wにしたがって腹腔内投与した。

0148

アセチルL−カルニチンを薬剤を組み合わせる直前に投与した。

0149

抗癌活性を評価するために、腫瘍直径をノギスで測定した。式TV(mm3)=[長さ(mm)x幅(mm)2]/2(式中:幅および長さは、それぞれ、各癌の最短径および最長径である)を用いた。分子の効果は、方程式:%TVI=100−[(処置されたマウスの平均癌重量/対照群の平均癌重量)x100]にしたがって、腫瘍体積阻害率(TVI%)として評価した。腫瘍が約1cm3の体積に達すると、マウスを頸椎脱臼により殺傷した。

0150

研究を通じて、体重を記録し続けた。

0151

CD1ヌードマウスにおいて異種移植されたA549非小細胞肺癌に対して、組み合わせ剤シスプラチン−アセチルL−カルニチンは、シスプラチン単独によってもたらされる効果に比べて腫瘍体積阻害率の増大を誘導することができた。

0152

得られた結果を、以下の表4に記録する。

0153

実施例5
NCI−H1650非小細胞肺癌の処置のためのアセチルL−カルニチンとの組み合わせにおけるシスプラチンの抗癌作用.
NCI−H1650癌細胞を、Medium 199/Matrigel(50:50、v/v)で再懸濁し、CD1ヌードマウスの右脇腹にて皮下(s.c.)注射した(5x106/200μL/マウス)。処置を癌注入の11日後に開始した。

0154

マウスを以下の実験群に細分した(8匹マウス/群):シスプラチンをスケジュールq3−4d/wx3wにしたがって、そして、アセチル−L−カルニチンをスケジュールqdx5/wx5wにしたがって腹腔内投与した。

0155

アセチルL−カルニチンを薬剤を組み合わせる直前に投与した。

0156

抗癌活性を評価するために、腫瘍直径をノギスで測定した。式TV(mm3)=[長さ(mm)x幅(mm)2]/2(式中:幅および長さは、それぞれ、各癌の最短径および最長径である)を用いた。分子の有効性は、方程式:%TVI=100−[(処置されたマウスの平均癌重量/対照群の平均癌重量)x100]にしたがって腫瘍体積阻害率(TVI%)として評価した。腫瘍が約1cm3の体積に達すると、マウスを頸椎脱臼により殺傷した。

0157

研究を通じて、体重を記録し続けた。

0158

CD1ヌードマウスにおいて異種移植されたNCI−H1650非小細胞肺癌に対して、組み合わせ剤シスプラチン−アセチルL−カルニチンは、シスプラチン単独によってもたらされる効果に比べて腫瘍体積阻害率の増大を誘導することができた。

0159

得られた結果を以下の表5に報告する。

0160

実施例6
A2780/Dx多剤耐性卵巣癌の処置のためのアセチルL−カルニチンを組み合わせるドキソルビシンの抗癌作用.
A2780/Dx癌細胞を、CD1ヌードマウスの右脇腹にて皮下(s.c.)注射した(5x106/100μL/マウス)。処置を癌注入の11日後に開始した。

0161

マウスを以下の実験群に細分した(10匹マウス/群):ドキソルビシンをスケジュールq7dx3にしたがって、そして、アセチル−L−カルニチンをスケジュールqdx5/wx3wにしたがって静脈内投与した。

0162

アセチルL−カルニチンを薬剤を組み合わせる直前に投与した。

0163

抗癌活性を評価するために、腫瘍直径をノギスで測定した。式TV(mm3)=[長さ(mm)x幅(mm)2]/2(式中:幅および長さは、それぞれ、各癌の最短径および最長径である)を用いた。分子の有効性は、方程式:%TVI=100−[(処置されたマウスの平均癌重量/対照群の平均癌重量)x100]にしたがって腫瘍体積阻害率(TVI%)として評価し、Log10細胞死亡率(LCK)は、式LCK=(T−C)/3.32xDT(式中:TおよびCは、それぞれ、処置(T)および対照(C)腫瘍が1cm3に達するのに必要な平均時間(日数)であり、DTは対照腫瘍の倍増時間であった)により算出した。腫瘍が約2cm3の体積に達すると、マウスを頸椎脱臼により殺傷した。

0164

研究を通じて、体重を記録し続けた。

0165

CD1ヌードマウスにおいて異種移植されたA2780/Dx耐性卵巣癌に対して、組み合わせ剤ドキソルビシン−アセチルL−カルニチンは、ドキソルビシン単独によってもたらされる効果に比べて腫瘍体積阻害率およびlog細胞死亡率の増大を誘導することができた。

0166

得られた結果を以下の表6にて報告する。

0167

実施例7
IGROV−1卵巣癌の処置のためのアセチルL−カルニチンとの組み合わせにおけるシスプラチンの抗癌作用.
IGROV−1癌細胞を、CD1ヌードマウスの右脇腹にて皮下(s.c.)注射した(10x106/200μL/マウス)。処置を癌注入の3日後に開始した。

0168

マウスを以下の実験群に細分した(8匹マウス/群):シスプラチンをスケジュールq3−4d/wx3wにしたがって、そして、アセチル−L−カルニチンをスケジュールqdx4−5/wx5wにしたがって腹腔内投与した。

0169

アセチルL−カルニチンを薬剤を組み合わせる直前に投与した。

0170

抗癌活性を評価するために、腫瘍径をノギスで測定した。式TV(mm3)=[長さ(mm)x幅(mm)2]/2(式中:幅および長さは、それぞれ、各癌の最短径および最長径である)を用いた。分子の有効性は、方程式:%TVI=100−[(処置されたマウスの平均癌重量/対照群の平均癌重量)x100]にしたがって腫瘍体積阻害率(TVI%)として評価した。腫瘍が約1−2cm3に達すると、マウスを頸椎脱臼により殺傷した。

0171

研究を通じて、体重を記録し続けた。

0172

CD1ヌードマウスにおいて異種移植されたIGROV−1感受性卵巣癌に対して、組み合わせ剤ドキソルビシン−アセチルL−カルニチンは、ドキソルビシン単独によってもたらされる効果に比べて腫瘍体積阻害率の増大を誘導することができた。

0173

得られた結果を以下の表7にて報告する。

0174

実施例8−10
シスプラチンの抗増殖活性におけるアセチルL−カルニチンの効果
シスプラチンの抗増殖活性を、異なる腫瘍細胞(NCI−H460およびH1650非小細胞肺癌細胞、A2780/Dx多剤抵抗性卵巣腫瘍細胞およびSJSA−1(mdm2の増幅を伴う)骨肉腫細胞、例えば、小児腫瘍)に対してアセチルL−カルニチンの存在下および不在下にて評価した。さらに、活性はまた、p53野生型(LnCaP)またはp53ヌル(PC3)の2種の前立腺腫瘍細胞株に対して評価された。該目的のために、細胞を96ウェル組織培養プレート中に播種し、0.1%FBS中アセチルL−カルニチン濃度(10mM)の存在下または不在下にてシスプラチンの種々の濃度で異なる時間について処置した。生存細胞数を、最終的に、Hansen MBらに記載されるように、テトラゾリウム塩MTT)アッセイによって測定した。(細胞増殖/細胞死を測定するための正確かつ迅速な色素法の再試験およびさらなる開発。J.Immunol.Methods119:203−10,1989)。分子の細胞毒性能を、「ALLFIT」コンピュータープログラムによって評価し、IC50±SD(細胞生存の50%阻害に必要な薬物濃度)として規定した。シスプラチン単独の効果および組み合わせ剤アセチルL−カルニチン−シスプラチンの効果の間の統計比較は、IC50値として算出され、ALLFITプログラムを用いてF検定によって行われた。さらに、さらに、アセチルL−カルニチンを伴うシスプラチンおよびアセチルL−カルニチンを伴わないシスプラチンの各濃度の生存細胞の比率を、シスプラチン単独およびアセチルL−カルニチンを組み合わせての抗増殖作用の相違の可能性を示すために評価した。この場合、統計比較は、マンホイットニー検定によって行った。

0175

細胞増殖に対する化合物の作用を試験するために、腫瘍細胞を96ウェル組織培養プレート中に約10%密度で播種し、少なくとも24時間接着させ、回収した。腫瘍細胞を、37℃にて0.1%FBS中で72時間または6日間化合物に暴露し、次いで、培地を回収し、25μL/ウェルの溶液5mg/mLMTT(最終1mg/mL)を含有する100μL/ウェルの培地を加えた。青色結晶の形成のために、プレートを、5%CO2を伴うインキュベーター中で2時間37℃に維持した。上清を除去し、100μL/ウェルのlysant培地を加えた。60分間撹拌しながらプレートを維持した。生存細胞を、570nmでMultiskan蛍光光度計によって光学密度として決定した。

0176

得られた結果を以下の表8−13にて報告する。

0177

表8にて報告された結果は、0.1%FBSを含有する培地中で培養されたNCI−H460非小細胞肺癌、腫瘍細胞に慢性的に与えられた場合(≧72時間の暴露)、アセチルL−カルニチンが(約IC50でまたは低量で)シスプラチンの細胞毒性活性を増強することができたことを示す。

0178

1mMの用量が同一スケジュールおよび血清条件で行われた実験において作用をもたらさなかったので、10mMのアセチルL−カルニチンの用量がかかる結果を得るのに必要であると判明した。にもかかわらず、10mMアセチルL−カルニチンが10%FBSを伴う培地中で72時間処置された細胞に対するシスプラチン抗増殖活性を増大しなかったので、培地中の低血清濃度(0.1%)は、極めて重要な実験条件をもたらした。抗増殖活性の評価をMTTアッセイにより行った。

0179

表9にて報告された結果は、0.1%FBSを含有する培地中で培養されたNCI−H1650非小細胞肺癌、腫瘍細胞に慢性的に与えられた場合(≧72時間の暴露)、アセチルL−カルニチンが(約IC50でまたは低量で)シスプラチンの細胞毒性活性を増強することができたことを示す。1mMの用量が同一スケジュールおよび血清条件で行われた実験において作用をもたらさなかったので、10mMのアセチルL−カルニチンの用量がかかる結果を得るのに必要であると判明した。にもかかわらず、10mMアセチルL−カルニチンが10%FBSを伴う培地中で72時間処置された細胞に対するシスプラチン抗増殖活性を増大しなかったので、培地中の低血清濃度(0.1%)は、極めて重要な実験条件をもたらした。抗増殖活性の評価をMTTアッセイにより行った。

0180

表10にて報告された結果は、0.1%FBSを含有する培地中で培養されたA2780/Dx多剤耐性卵巣癌、腫瘍細胞に慢性的に与えられた場合(≧72時間の暴露)、アセチルL−カルニチンが(約IC50でまたは低量で)シスプラチンの細胞毒性活性を増強することができたことを示す。1mMの用量が同一スケジュールおよび血清条件で行われた実験において作用をもたらさなかったので、10mMのアセチルL−カルニチンの用量がかかる結果を得るのに必要であると判明した。にもかかわらず、10mMアセチルL−カルニチンが10%FBSを伴う培地中で72時間処置された細胞に対するシスプラチン抗増殖活性を増大しなかったので、培地中の低血清濃度(0.1%)は、極めて重要な実験条件をもたらした。抗増殖活性の評価をMTTアッセイにより行った。

0181

表11にて報告された結果は、0.1%FBSを含有する培地中で培養されたSJSA−1骨肉腫細胞に慢性的に与えられた場合(72時間の暴露)、アセチルL−カルニチンが(約IC50でまたは低量で)シスプラチンの細胞毒性活性を増強することができたことを示す。1mMの用量が同一スケジュールおよび血清条件で行われた実験において作用をもたらさなかったので、10mMのアセチルL−カルニチンの用量がかかる結果を得るのに必要であると判明した。にもかかわらず、10mMアセチルL−カルニチンが10%FBSを伴う培地中で72時間処置された細胞に対するシスプラチン抗増殖活性を増大しなかったので、培地中の低血清濃度(0.1%)は、極めて重要な実験条件をもたらした。抗増殖活性の評価をMTTアッセイにより行った。

0182

表12および13にて報告された結果は、0.1%FBSを含有する培地中で両方培養された、P53ヌルを伴う腫瘍細胞株(PC3)ではなくp53野生型を伴う腫瘍細胞株(LnCaP)のみに対して慢性的に与えられた場合(≧72時間の暴露)、アセチルL−カルニチンが(約IC50でまたは低量で)シスプラチンの細胞毒性活性を増強することができたことを示す。抗増殖活性の評価をMTTアッセイによって行った。

0183

実施例11
変異p53を有するSW620結腸癌の処置のためのアセチルL−カルニチンとの組み合わせにおけるシスプラチンの抗癌作用.
SW620腫瘍細胞を、CD1ヌードマウスの右脇腹にて皮下(s.c.)注射した(3x106/200μL/マウス)。処置を癌注入の3日後に開始した。

0184

マウスを、以下の実験群にて細分した(8匹マウス/群):シスプラチンをスケジュールq4dwx3wにしたがって、そして、アセチル−L−カルニチンをスケジュールqdx5wx3wにしたがって腹腔内投与した。

0185

アセチルL−カルニチンを、薬剤を組み合わせる直前に投与した。

0186

抗癌活性を評価するために、腫瘍直径をノギスで測定した。式TV(mm3)=[長さ(mm)x幅(mm)2]/2(式中:幅および長さは、それぞれ、各癌の最短径および最長径である)を用いた。分子の有効性を、方程式:%TVI=100-[(処置されたマウスの平均癌重量/対照群の平均癌重量)x100]にしたがって腫瘍体積阻害率(TVI%)として評価した。腫瘍が約1cm3の体積に達すると、マウスを頸椎脱臼により殺傷した。

0187

研究を通じて、体重を記録し続けた。

0188

得られた結果を以下の表14にて報告する。

実施例

0189

得られた結果は、組み合わせ剤シスプラチン+アセチルL−カルニチンが、変異p53を有するSW620結腸癌を用いて、シスプラチンによってもたらされる効果に比べて腫瘍体積阻害率の増大を誘発し得なかったことを示す。

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