図面 (/)

技術 熱間鍛造用金型及び熱間鍛造方法

出願人 日立金属株式会社
発明者 光永尚史松本英樹
出願日 2014年9月30日 (6年2ヶ月経過) 出願番号 2014-200372
公開日 2015年5月14日 (5年7ヶ月経過) 公開番号 2015-091598
状態 特許登録済
技術分野 タービンの細部・装置 ガスタービン、高圧・高速燃焼室 鍛造
主要キーワード 素材ブロック 亀裂発生率 熱間鍛造装置 制限荷重 型打鍛造 熱間鍛造機 上型金型 応力集中箇所
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年5月14日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (5)

課題

荒地成形用の熱間鍛造用金型にも適用可能で、局部的な引張応力を軽減することが可能な熱間鍛造用金型を提供する。

解決手段

上型下型とでなる熱間鍛造用金型において、前記上型は複数個金型片を組み合わせた分割金型でなり、前記上型の円形押圧面の中央部には被鍛造材余肉部形成用の円形状の窪み部または貫通孔が設けられ、且つ、熱間鍛造時の引張応力集中部で分割されている熱間鍛造用金型であり、好ましくは、前記窪み部または貫通孔の直径は、円形押圧面の直径の3〜30%である熱間鍛造用金型である。更に好ましくは、前記下型は、複数個の金型片の組立て体である熱間鍛造用金型である。

概要

背景

近年、蒸気タービン高効率化要請により、蒸気タービンに用いられるタービンブレード長尺化してきている。また、例えば、航空ジェットエンジンタービンディスクは、ニッケル合金チタン合金製であり、同心円状で直径1メートルを超える大きさがある。これらの大型鍛造品を製造するには、熱間型打鍛造中の変形荷重は150MNを超える非常に大きな加圧力を必要とする。
これらの大型鍛造品を製造するには、荒地成形の後、製品形状に熱間鍛造が行われるが、上述したように鍛造品の大型化により、金型も大型化が図られることになる。大型の熱間鍛造品を作製する場合、従来はで非常に大きな素材ブロックからの削りだしによって一体型の金型の製作がなされていた。これに対し、複数の金型片組立てて大型の金型を作製する提案がなされている。例えば、特開2009−66661号公報(特許文献1)には、放射状のパターンで配置された複数の金型片を組み立てて一体化する方法が開示されている。

概要

荒地成形用の熱間鍛造用金型にも適用可能で、局部的な引張応力を軽減することが可能な熱間鍛造用金型を提供する。上型下型とでなる熱間鍛造用金型において、前記上型は複数個の金型片を組み合わせた分割金型でなり、前記上型の円形押圧面の中央部には被鍛造材余肉部形成用の円形状の窪み部または貫通孔が設けられ、且つ、熱間鍛造時の引張応力集中部で分割されている熱間鍛造用金型であり、好ましくは、前記窪み部または貫通孔の直径は、円形押圧面の直径の3〜30%である熱間鍛造用金型である。更に好ましくは、前記下型は、複数個の金型片の組立て体である熱間鍛造用金型である。

目的

本発明の目的は、特に大型鍛造品を製造するための荒地成形用の熱間鍛造用金型にも適用可能で、局部的な引張応力を軽減することが可能な熱間鍛造用金型を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

上型下型とでなる熱間鍛造用金型において、前記上型は複数個金型片を組み合わせた分割金型でなり、前記上型の円形押圧面の中央部には被鍛造材余肉部形成用の円形状の窪み部または貫通孔が設けられ、且つ、熱間鍛造時の引張応力中部で分割されていることを特徴とする熱間鍛造用金型。

請求項2

前記窪み部または貫通孔の直径は、円形押圧面の直径の3〜30%であることを特徴とする請求項1に記載の熱間鍛造用金型。

請求項3

前記下型は、複数個の金型片の組立て体であることを特徴とする請求項1または2に記載の熱間鍛造用金型。

請求項4

前記熱間鍛造用金型は、少なくとも翼部となる部分と、根部となる部分を有するタービンブレード予備成形体作製用の熱間鍛造用金型である請求項1乃至3の何れかに記載の熱間鍛造用金型。

請求項5

請求項4に記載の熱間鍛造用金型において、前記根部となる部分の成形は前記上型と下型とにより成形することを特徴とする熱間鍛造用金型。

請求項6

請求項1乃至5の何れかに記載の熱間鍛造用金型を用いた熱間鍛造方法であって、棒状の被鍛造材の一部を加熱する部分加熱工程と、上型と下型を予熱する金型予熱工程と、前記金型予熱工程により予熱した下型を組み立てて一体化する下型組み立て工程と、前記下型組み立て工程により組み立てた下型に、前記部分加熱工程により一部を加熱した被鍛造材を配置する被鍛造材配置工程と、前記被鍛造材配置工程により配置された被鍛造材の加熱された部分を、前記金型予熱工程により予熱された上型で押圧する押圧工程と、押圧により成形された成形体を下型から除去する成形体除去工程、とを含むことを特徴とする熱間鍛造方法。

技術分野

0001

本発明は、熱間鍛造用金型及び熱間鍛造方法に関するものである。

背景技術

0002

近年、蒸気タービン高効率化要請により、蒸気タービンに用いられるタービンブレード長尺化してきている。また、例えば、航空ジェットエンジンタービンディスクは、ニッケル合金チタン合金製であり、同心円状で直径1メートルを超える大きさがある。これらの大型鍛造品を製造するには、熱間型打鍛造中の変形荷重は150MNを超える非常に大きな加圧力を必要とする。
これらの大型鍛造品を製造するには、荒地成形の後、製品形状に熱間鍛造が行われるが、上述したように鍛造品の大型化により、金型も大型化が図られることになる。大型の熱間鍛造品を作製する場合、従来はで非常に大きな素材ブロックからの削りだしによって一体型の金型の製作がなされていた。これに対し、複数の金型片組立てて大型の金型を作製する提案がなされている。例えば、特開2009−66661号公報(特許文献1)には、放射状のパターンで配置された複数の金型片を組み立てて一体化する方法が開示されている。

先行技術

0003

特開2009−66661号公報

発明が解決しようとする課題

0004

上述の特許文献1に記載の方法は、被鍛造材を加工する際に、変形させる被鍛造材の半径方向の動きに一致して順応するように複数の金型片が半径方向に自由に移動するものである。即ち、被鍛造材を金型で変形させる鍛造サイクルに際して、被鍛造材の半径方向外側への肉流れを、金型片が半径方向外側へ同時に移動することによって自動的に補助し、その結果鍛造時の被鍛造材の半径方向の成長を、金型片との摩擦阻害することなく促進することによって、鍛造品の亀裂発生率を低減するものである。
ところで、熱間鍛造する時の熱間鍛造用金型には、局部的に大きな引張応力が加わることになる。熱間鍛造用金型は引張り応力に対して著しく弱いという問題があるが、上述の特許文献1を含め、この引張応力に対する検討はなされていないのが現状である。特に、例えば、タービンブレードの荒地成形する荒地成形用の熱間鍛造用金型については、殆ど検討がなされていない。
本発明の目的は、特に大型鍛造品を製造するための荒地成形用の熱間鍛造用金型にも適用可能で、局部的な引張応力を軽減することが可能な熱間鍛造用金型を提供することである。

課題を解決するための手段

0005

本発明者は、特に大型の鍛造品を製造するための熱間鍛造用金型を設計するにあたり、種々のシミュレーションを行った。その結果、例えば、タービンブレードの荒地を成形する荒地成形用の熱間鍛造用金型の上型を一体型とした場合、局部的に大きな引張応力集中部が生じることを確認した。その引張応力集中部が生じたまま金型を使用すれば、前記の上型の破壊につながることを知見した。
そのため、破壊の起点となる引張応力集中部に対する引張応力の軽減を検討した結果、応力集中部を分割することで、引張応力を飛躍的に軽減できることを見出し、本発明に到達した。
すなわち本発明は、上型と下型とでなる熱間鍛造用金型において、前記上型は複数個の金型片を組み合わせた分割金型でなり、前記上型の円形押圧面の中央部には被鍛造材の余肉部形成用の円形状の窪み部または貫通孔が設けられ、且つ、熱間鍛造時の引張応力集中部で分割されている熱間鍛造用金型である。
好ましくは、前記窪み部または貫通孔の直径は、円形押圧面の直径の3〜30%である熱間鍛造用金型である。
また、好ましくは、前記下型は、複数個の金型片の組立て体である熱間鍛造用金型である。

0006

また、前記熱間鍛造用金型は、少なくとも翼部となる部分と、根部となる部分を有するタービンブレードの予備成形体作製用の熱間鍛造用金型であることが好ましい。
好ましくは、前記熱間鍛造用金型において、前記根部となる部分の成形は前記上型と下型とにより成形する熱間鍛造用金型である。

0007

また本発明は、前記の熱間鍛造用金型を用いた熱間鍛造方法であって、棒状の被鍛造材の一部を加熱する部分加熱工程と、上型と下型を予熱する金型予熱工程と、前記金型予熱工程により予熱した下型を組み立てて一体化する下型組み立て工程と、前記下型組み立て工程により組み立てた下型に、前記部分加熱工程により一部を加熱した被鍛造材を配置する被鍛造材配置工程と、前記被鍛造材配置工程により配置された被鍛造材の加熱された部分を、前記金型予熱工程により予熱された上型で押圧する押圧工程と、押圧により成形された成形体を下型から除去する成形体除去工程、とを含む熱間鍛造方法である。

発明の効果

0008

本発明によれば、熱間鍛造時の熱間鍛造用金型に生じる引張応力を飛躍的に軽減することが可能なため、熱間鍛造中の熱間鍛造用金型の破壊を確実に防止することが可能である。

図面の簡単な説明

0009

本発明の熱間鍛造用金型の一例を示す概略図である。
本発明の熱間鍛造用金型を用いて得られるタービンブレードの予備成形体の一例を示す模式図である。
従来の一体物でなる熱間鍛造用金型に生じる引張応力の分布を示す図である。
本発明の熱間鍛造用金型に生じる引張応力の分布を示す模式図である。

0010

本発明の重要な特徴の一つは、熱間鍛造用金型において、熱間鍛造中に生じる引張応力集中箇所で熱間鍛造用金型を分割したことにある。
図4は本発明の熱間鍛造用金型をタービンブレードの予備成形体成形用の熱間鍛造用金型(上型)として用いたときの引張応力の分布を示す模式図である。図3は従来の熱間鍛造用金型をタービンブレードの荒地を成形する荒地成形用の熱間鍛造用金型(上型)として用いたときの引張応力の分布を示す模式図である。なお、この時の鍛造における最大荷重は6000トンであり、市販の有限要素法によるシミュレーションソフトを用いて計算した結果である。素材はJIS−60種で規定されるTi合金である。
図3を見ると熱間鍛造時に熱間鍛造用金型のコーナー部に局部的な引張応力が発生しているのが分かる。このコーナー部に対する引張応力は数千トン以上の鍛造荷重が加わると、コーナー部から熱間鍛造用金型が破壊する危険性が非常に高いことを示している。
一方、図4は、図3で示された局部的な引張応力集中箇所を分割部として、熱間鍛造用金型を2つの金型片(図1で示す上型(上型金型片A)2と上型(上型金型片B)3に相当)とし、この金型片を組み立てて用いたときの引張応力の分布を示す模式図である。局部的な引張応力集中箇所は消滅し、分割部と上型にも局部的な引張応力の発生は確認されていないことが分かる。解析結果から引張応力集中部の応力を求めた。表1にその結果を示す。

0011

0012

表1に示すように、本発明の熱間鍛造用金型を用いれば、コーナー部に確認された引張応力集中箇所の応力を一体型と比較して1/2以下とすることが確認された。
以上の結果から、本発明の熱間鍛造用金型をタービンブレードの荒地を成形する荒地成形用の熱間鍛造用金型(上型)として用いたときに有効であることが確認された。
なお、図1に本発明の熱間鍛造用金型の構成例を示す。この熱間鍛造用金型において、上型は、2つの金型片2(上型金型片A)、3(上型金型片B)を組み合わせて構成されている。この2つの金型片の接合方法としては、例えば、焼嵌め、冷やし嵌めやボルト等の締結治具により接合することができる。
以上のように、通常の熱間鍛造用金型では、図3のような一体物であるため、熱間鍛造時に被鍛造材を強加工する位置に応力集中部が形成され、大きなプレス荷重が加わると破壊の危険性があった。一方、本発明の熱間鍛造用金型は、熱間鍛造時の応力集中部を分割しているため、前述のタービンブレードの予備成形体を成形する予備成形体成形用の熱間鍛造用金型(上型)の他、被鍛造材押圧面の角部等の局部的な応力集中箇所を有するような、熱間鍛造用金型にも適用することが可能である。

0013

また、本発明の重要な特徴の二つ目は、図1に示すように熱間鍛造用金型の上型の中央部には被鍛造材の余肉部形成用の窪み部または貫通孔7を設けたことにある。
余肉成形用の窪み部または貫通孔7は、例えば、タービンブレードの予備成形体に、後に製品形状に熱間鍛造する際に金型とタービンブレードの予備成形体とを最適な位置に載置するための位置決め用の凸部を形成するためのものである。本発明では、この凸部を熱間鍛造時に余肉部として形成する目的で、上型の中央部に設けられた窪み部または貫通孔7を利用して行うこととする。前記凸部(余肉部)を形成するためには、窪み部または貫通孔の何れでも構わないが、例えば、貫通孔であれば熱間鍛造中のガス抜きの孔としても用いることができるため好都合である。
また、本発明では、前記の余肉部形成用の窪み部または貫通孔7の直径は、被鍛造材が上型に接触する円形押圧面の直径の3〜30%であることが好ましい。これは、例えば、被鍛造材が上型に接触する円形押圧面の直径の3%未満であると、成形に必要な最大荷重が非常に大きく、プレス仕様制限荷重内での成形が難しくなる。一方、被鍛造材が円形押圧面の直径の30%を超えると凸部の成形速度が低下し、上型2と下型5の間に熱間鍛造中の被鍛造材が回りやすくなり、ばりの発生リスクが大きくなる。そのため、余肉部形成用の窪み部または貫通孔の直径は、円形押圧面の直径の3〜30%が好ましい。好ましい下限は5%であり、更に好ましくは7%である。また、好ましい上限は25%であり、更に好ましくは20%である。

0014

また、本発明で用いる熱間鍛造用金型の下型は、複数個の金型片の組立て体であることが好ましい。本発明を大型鍛造品を製造するための荒地成形用にも用いる場合には、被鍛造材の大きさも大型化する。その場合、1つの下型を小型化して加熱炉にて所定の温度に予熱する方が熱間鍛造時の被鍛造材の温度低下を抑制し、変形抵抗がより小さい状況にて鍛造が可能であるため変形促進に有利となる。特に、被鍛造材を部分的に加熱して被鍛造材の一部を熱間鍛造する場合、熱間鍛造する部位の位置に相当する下型の金型片のみを加熱することもできる。また、幾つかの金型片を組み立てると、被鍛造材が大型化、長尺化してもそれに応じた金型片を組合わせることも可能となる。以上のことから本発明では熱間鍛造用金型の下型は、複数個の金型片の組立て体とするのが好ましい。
また、下型を複数個の金型片の組立て体とする場合、例えば、上型の降下をガイドする下型4(下型金型片A)、熱間鍛造にて上型と共に被鍛造材1の所望の形状とするための下型5(下型金型片B)及び被鍛造材1を拘束する下型6(下型金型片C)とに分けることができる。前記の下型5(下型金型片B)と下型6(下型金型片C)の分割の起点となる位置は被鍛造材1が挿入される内周側の起点よりも外周側の起点の位置が上型から離れる位置(下側)になるように、段差や傾斜を設けるのが良い。これは、熱間鍛造時に下型が膨張した場合、前記の構成とすることで下型同士の熱膨張による拘束力を軽減できるためである。

0015

ところで、前述した熱間鍛造用金型を用いて製造するタービンブレードの予備成形体11は、例えば、図2に示す形状となる。上型(場合によっては上型と下型)により形成された膨らみをもった根部となる部位13の先端には余肉部12が形成されている。また、根部となる部位13に続いて翼部となる部位14が形成される。
このタービンブレードの予備成形体を成形する予備成形体用の熱間鍛造用金型において、前記上型と下型とにより、タービンブレードの予備成形体の根部を成形可能なようにするのが好ましい。これは、例えば根部となる部位13と翼部となる部位14との境目の位置までの形状を上型のみで成形すると、根部と翼部との境目周辺にばりが発生しやすく、加圧面積が大きくなることから鍛造時の荷重が高くなる。熱間鍛造時の荷重が高くなると、数万トン規模熱間鍛造装置を用いても所望の形状に成形するのが困難となる場合がある。そのため、ばりの発生を抑制すると共に熱間鍛造時の荷重を低下させる目的で、根部の成形は、上型と下型とにより行うのが好ましい。中でも、根部となる部分の最大外径部を上型と下型とにより成形するのが好ましい。

0016

次に前述した本発明の熱間鍛造用金型を用いてタービンブレード用の予備成形体を製造する場合の製造方法について説明する。なお、ここで記す予備成形体とは、その後、更に荒地に加工される場合もある。
先ず、部分加熱工程として、棒状の被鍛造材の一部を加熱する。加熱する部分は熱間鍛造にて根部となる部分の形状に加工を施す場所である。好ましい加熱方法としては、素材の形状に左右されない加熱炉に被鍛造材の一部を入材する方法である。もし、素材の形状が一定であれば、例えば高周波加熱であっても良い。
また、金型予熱工程として、熱間鍛造用金型も予熱する。
金型の予熱工程は、熱間鍛造時の荷重を低減するのに効果的である。予熱する金型としては、上型は必須として、下型が複数個の場合、根部となる部位を成形する下型の金型片を優先的に予熱するのが好ましい。予熱する温度としては、金型の材質にもよるが200〜500℃で十分である。
次に前記の金型予熱工程により予熱した下型を組み立てて一体化して、前記の下型組み立て工程により組み立てた下型に、前記部分加熱工程により一部を加熱した被鍛造材を配置する。この場合、前述したとおり、部分的に加熱した被鍛造材の根部となる部位を上型側で成形可能なように配置する。
そして、前記被鍛造材配置工程により配置された被鍛造材の加熱された部分を、前記金型予熱工程により予熱された上型で押圧して、図2に示すタービンブレードの予備成形体に熱間鍛造を行う。
最後に、押圧により成形された成形体を下型から除去することでタービンブレードの予備成形体を得ることができる。

0017

上記のシミュレーション結果を受けて、図1に示す熱間鍛造用金型を用いて、実際に据込熱間鍛造を行った。用いた被鍛造材は直径φ186mm×1150mmLのJIS−60種で規定されるTi合金とし、タービンブレードの荒地用の予備成形体を成形するための部分的な荒地成形を行った。また、用いた熱間鍛造機は、最大荷重6000トンの熱間鍛造機であり、熱間プレスにて熱間鍛造を行った。
先ず、前記の被鍛造材を940℃に加熱した。被鍛造材の加熱は前記の棒状の被鍛造材の一部を加熱した。加熱する部分は熱間鍛造にて根部となる部分の形状に加工を施す場所とし、加熱炉に被鍛造材の一部を入材する方法を適用した。
また、熱間鍛造に用いる金型も400〜450℃で予熱を行った。予熱する上型の円形押圧面の直径は186mmであり、その中央部に被鍛造材の余肉部形成用の直径が70mmの貫通孔を設け、図1に示すように熱間鍛造時の引張応力集中部で分割したものである。また、下型は3個の金型片を組合わせたものとし、そのうち熱間鍛造にて根部となる部分を成形する下型5(下型金型片B)及び下型4(下型金型片A)には予熱を行った。
次に前記の金型予熱工程により予熱した下型を組み立てて一体化して図1で示す下型の組立て体とした。前記の下型組み立て工程の後、図1に示すように下型に被鍛造材1をセットした。被鍛造材1のセットは、部分的に加熱した被鍛造材1の根部となる部位を上型側で成形可能なように配置した。その後、上型(上型金型片A2と上型金型片B3)を用いて、型入れ鍛造を行った。鍛造時の最大荷重は約6000トンであった。この荷重は、一体物の上型を用いたときには破壊の危険性がある荷重となっていた。
上記の熱間鍛造において、応力集中部で分割した本発明の熱間鍛造用金型を用いたため、上型が破壊されることもなく、熱間鍛造が行えた。押圧により成形された成形体を下型から除去することでタービンブレードの予備成形体とした。熱間鍛造後熱間鍛造材目視で確認したところ、何等欠陥の無い熱間鍛造材となっていることを確認した。

実施例

0018

以上の結果から、本発明の熱間鍛造用金型は、応力集中部で分割する構造としたことから、特に、大きな荷重で熱間鍛造を行う場合の熱間鍛造用金型として好適であることは明らかである。また、図1のような上型で被鍛造材を押圧する場合には、特に好適な構造である。
今後ますます大型化する製品の熱間鍛造に対しては、本発明に係る熱間鍛造用金型は必要不可欠な技術となる。

0019

1被鍛造材
2上型(上型金型片A)
3 上型(上型金型片B)
4下型(下型金型片A)
5 下型(下型金型片B)
6 下型(下型金型片C)
7余肉部成形用貫通孔
11タービンブレードの予備成形体
12 余肉部
13根部となる部位
14翼部となる部位

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ