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技術 スイッチング素子の駆動装置

出願人 株式会社デンソー
発明者 渡邉一範前原恒男
出願日 2013年11月7日 (7年1ヶ月経過) 出願番号 2013-231237
公開日 2015年5月11日 (5年7ヶ月経過) 公開番号 2015-091208
状態 特許登録済
技術分野 電力変換一般 インバータ装置
主要キーワード PチャネルMOS 対向アーム 通電操作 判断タイミング ハーフオン 開閉制御端子 スイッチングオフ 閉ループ回路
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (14)

課題

デッドタイム過度に長くなることを回避できるスイッチング素子駆動装置を提供する。

解決手段

駆動制御部54は、スイッチング素子S¥#のゲート電荷放電速度設定変更により、上記設定変更の直後に出現するデッドタイムが設計時に想定したデッドタイムよりも長くなるか否かを判断する処理を行う。また、駆動制御部54は、上記デッドタイムよりも長くなると判断された場合、デッドタイムを0よりも長くすることを条件として、上アーム用スイッチング素子S¥p及び下アーム用スイッチング素子S¥nのうち一方のオフ操作イミングと、他方のオン操作タイミングであって上記オフ操作タイミング直後の上記オン操作タイミングとの時間差を短縮すべく、上記オフ操作タイミングを遅延させる処理を行う。

概要

背景

この種の駆動装置としては、下記特許文献1に見られるように、3相インバータを構成するスイッチング素子(IGBT)に対してアクティブゲートコントロールを行うものが知られている。ここで、アクティブゲートコントロールとは、スイッチング素子のゲート電荷放電が開始されてから完了されるまでの期間の途中において、ゲート電荷の放電速度の設定を高速度から低速度に変更する技術のことである。

概要

デッドタイム過度に長くなることを回避できるスイッチング素子の駆動装置を提供する。駆動制御部54は、スイッチング素子S¥#のゲート電荷の放電速度の設定変更により、上記設定変更の直後に出現するデッドタイムが設計時に想定したデッドタイムよりも長くなるか否かを判断する処理を行う。また、駆動制御部54は、上記デッドタイムよりも長くなると判断された場合、デッドタイムを0よりも長くすることを条件として、上アーム用スイッチング素子S¥p及び下アーム用スイッチング素子S¥nのうち一方のオフ操作イミングと、他方のオン操作タイミングであって上記オフ操作タイミング直後の上記オン操作タイミングとの時間差を短縮すべく、上記オフ操作タイミングを遅延させる処理を行う。

目的

本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、デッドタイムが過度に長くなることを回避できるスイッチング素子の駆動装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

アーム用スイッチング素子(S¥p)及び下アーム用スイッチング素子(S¥n)の直列接続体であって、直流電源(18)に並列接続された前記直列接続体を備える電力変換回路(12)に適用され、前記上アーム用スイッチング素子及び前記下アーム用スイッチング素子のそれぞれをオン状態又はオフ状態とさせるべく、前記上アーム用スイッチング素子及び前記下アーム用スイッチング素子の双方がオン状態とされることを回避するデッドタイムを設定しつつ、前記上アーム用スイッチング素子及び前記下アーム用スイッチング素子のそれぞれの開閉制御端子電荷充電処理又は放電処理を行う処理手段と、前記放電処理が行われる場合における前記電荷の放電速度の設定を変更する放電速度変更手段と、前記放電速度変更手段による前記放電速度の設定変更により、前記設定変更の直後に出現する前記デッドタイムが設計時に想定した前記デッドタイムよりも長くなるか否かを判断する状況判断手段と、前記設定変更の直後に出現する前記デッドタイムが設計時に想定した前記デッドタイムよりも長くなると前記状況判断手段によって判断された場合、前記デッドタイムを0よりも長くすることを条件として、前記上アーム用スイッチング素子及び前記下アーム用スイッチング素子のうち一方のオフ操作イミングと、他方のオン操作タイミングであって前記オフ操作タイミング直後の前記オン操作タイミングとの時間差を短縮すべく、前記オフ操作タイミング及び前記オン操作タイミングのうち少なくとも一方を時間的にずらすシフト手段と、を備えることを特徴とするスイッチング素子駆動装置

請求項2

前記処理手段は、前記上アーム用スイッチング素子をオン状態又はオフ状態とさせるべく、前記デッドタイムを設定しつつ、前記上アーム用スイッチング素子の開閉制御端子の電荷の充電処理又は放電処理を行う上アーム用駆動回路(Dr¥p)と、前記下アーム用スイッチング素子をオン状態又はオフ状態とさせるべく、前記デッドタイムを設定しつつ、前記下アーム用スイッチング素子の開閉制御端子の電荷の充電処理又は放電処理を行う駆動回路であって、前記上アーム用駆動回路とは異なる下アーム用駆動回路(Dr¥n)と、を有し、前記状況判断手段及び前記シフト手段の双方は、前記上アーム用駆動回路及び前記下アーム用駆動回路のそれぞれに備えられ、前記上アーム用駆動回路を構成する前記状況判断手段は、前記上アーム用スイッチング素子のオフ操作が開始された直後に出現する前記デッドタイムが設計時に想定した前記デッドタイムよりも長くなるか否かを、前記上アーム用スイッチング素子がオン操作されている期間において判断し、前記下アーム用駆動回路を構成する前記状況判断手段は、前記下アーム用スイッチング素子のオフ操作が開始された直後に出現する前記デッドタイムが設計時に想定した前記デッドタイムよりも長くなるか否かを、前記下アーム用スイッチング素子がオン操作されている期間において判断し、前記上アーム用駆動回路を構成する前記シフト手段は、前記上アーム用駆動回路を構成する前記状況判断手段によって設計時に想定した前記デッドタイムよりも長くなると判断された場合、前記時間差を短縮すべく、前記上アーム用スイッチング素子の前記オフ操作タイミングを遅延させ、前記下アーム用駆動回路を構成する前記シフト手段は、前記下アーム用駆動回路を構成する前記状況判断手段によって設計時に想定した前記デッドタイムよりも長くなると判断された場合、前記時間差を短縮すべく、前記下アーム用スイッチング素子の前記オフ操作タイミングを遅延させる請求項1記載のスイッチング素子の駆動装置。

請求項3

前記処理手段は、前記上アーム用スイッチング素子をオン状態又はオフ状態とさせるべく、前記デッドタイムを設定しつつ、前記上アーム用スイッチング素子の開閉制御端子の電荷の充電処理又は放電処理を行う上アーム用駆動回路(Dr¥p)と、前記下アーム用スイッチング素子をオン状態又はオフ状態とさせるべく、前記デッドタイムを設定しつつ、前記下アーム用スイッチング素子の開閉制御端子の電荷の充電処理又は放電処理を行う駆動回路であって、前記上アーム用駆動回路とは異なる下アーム用駆動回路(Dr¥n)と、を有し、前記状況判断手段及び前記シフト手段の双方は、前記上アーム用駆動回路及び前記下アーム用駆動回路のそれぞれに備えられ、前記上アーム用駆動回路を構成する前記状況判断手段は、前記上アーム用スイッチング素子のオフ操作が開始された直後に出現する前記デッドタイムが設計時に想定した前記デッドタイムよりも長くなるか否かを、前記上アーム用スイッチング素子がオン操作されている期間において判断し、前記下アーム用駆動回路を構成する前記状況判断手段は、前記下アーム用スイッチング素子のオフ操作が開始された直後に出現する前記デッドタイムが設計時に想定した前記デッドタイムよりも長くなるか否かを、前記下アーム用スイッチング素子がオン操作されている期間において判断し、前記上アーム用駆動回路を構成する前記シフト手段は、前記下アーム用駆動回路を構成する前記状況判断手段によって設計時に想定した前記デッドタイムよりも長くなると判断された場合、前記時間差を短縮すべく、前記上アーム用スイッチング素子の前記オン操作タイミングを早め、前記下アーム用駆動回路を構成する前記シフト手段は、前記上アーム用駆動回路を構成する前記状況判断手段によって設計時に想定した前記デッドタイムよりも長くなると判断された場合、前記時間差を短縮すべく、前記下アーム用スイッチング素子の前記オン操作タイミングを早める請求項1記載のスイッチング素子の駆動装置。

請求項4

前記放電速度変更手段は、前記放電処理によって前記電荷の放電が開始されてから完了されるまでの期間の途中において、前記電荷の放電速度の設定を高速度から低速度に変更する機能を有し、前記状況判断手段は、前記設定変更の直後に出現する前記デッドタイムが設計時に想定した前記デッドタイムよりも長くなるか否かを、前記放電速度変更手段によって前記放電速度の変更を行わず、前記放電速度を前記低速度のみに設定して前記放電処理を行うか否かで判断する請求項1〜3のいずれか1項に記載のスイッチング素子の駆動装置。

請求項5

前記上アーム用スイッチング素子及び前記下アーム用スイッチング素子のそれぞれに流れる電流を検出する電流検出手段(52,St)をさらに備え、前記状況判断手段は、前記電流検出手段によって検出された電流が規定値を超えたことをもって、前記放電速度を前記低速度のみに設定して前記放電処理を行うと判断する請求項4記載のスイッチング素子の駆動装置。

請求項6

前記放電速度を前記高速度に設定した前記放電処理が不能であるか否かを判断する不能判断手段と、前記不能判断手段によって不能であると判断された場合、前記オフ操作タイミング及び前記オン操作タイミングのうち少なくとも一方を前記シフト手段によって時間的にずらすことを禁止する禁止手段と、をさらに備える請求項4又は5記載のスイッチング素子の駆動装置。

請求項7

前記不能判断手段は、前記上アーム用スイッチング素子及び前記下アーム用スイッチング素子のそれぞれのオン操作期間において、前記放電処理が不能であるか否かを判断し、前記禁止手段は、前記不能判断手段によって不能であると判断されたタイミング以降において、前記シフト手段によって時間的にずらすことを禁止する請求項6記載のスイッチング素子の駆動装置。

請求項8

前記不能判断手段は、前記上アーム用スイッチング素子及び前記下アーム用スイッチング素子のそれぞれのオフ操作期間において、前記放電処理が不能であるか否かを判断し、前記禁止手段は、前記不能判断手段によって不能であると判断されたタイミング以降において、前記シフト手段によって時間的にずらすことを禁止する請求項6記載のスイッチング素子の駆動装置。

請求項9

前記上アーム用スイッチング素子及び前記下アーム用スイッチング素子の温度を検出する温度検出手段(56)をさらに備え、前記シフト手段は、前記温度検出手段によって検出された温度が低いほど、前記オフ操作タイミング及び前記オン操作タイミングのうち少なくとも一方の時間的なずらし量を、前記時間差を短縮する方向に大きくする請求項1〜8のいずれか1項に記載のスイッチング素子の駆動装置。

技術分野

0001

本発明は、上アーム用スイッチング素子(S¥p)及び下アーム用スイッチング素子(S¥n)の直列接続体であって、直流電源並列接続された前記直列接続体を備える電力変換回路(12)に適用されるスイッチング素子駆動装置に関する。

背景技術

0002

この種の駆動装置としては、下記特許文献1に見られるように、3相インバータを構成するスイッチング素子(IGBT)に対してアクティブゲートコントロールを行うものが知られている。ここで、アクティブゲートコントロールとは、スイッチング素子のゲート電荷放電が開始されてから完了されるまでの期間の途中において、ゲート電荷の放電速度の設定を高速度から低速度に変更する技術のことである。

先行技術

0003

特開2013−143882号公報

発明が解決しようとする課題

0004

ところで、上アーム用スイッチング素子及び下アーム用スイッチング素子の双方がオン状態とされる現象(いわゆる上下アーム短絡)を回避すべく、上アーム用スイッチング素子及び下アーム用スイッチング素子のうち一方のオフ状態への切り替えタイミングと、他方のオン状態への切り替えタイミングとの間には、デッドタイムが設定されている。

0005

ここで、アクティブゲートコントロールが行われる駆動装置においては、実際のデッドタイムが、駆動装置の設計時に想定したデッドタイムよりも長くなることがある。これは、設計時において、例えば、アクティブゲートコントロールを行うことなく放電処理実行期間に渡って放電速度が低速度のみに設定される場合において、上下アーム短絡を回避可能なようにデッドタイムが設定されることで生じ得る。つまり、スイッチング素子のターンオフ時間は、アクティブゲートコントロールが行われる場合よりも、放電速度が低速度のみに設定される場合の方が長い。このため、放電速度が低速度のみに設定される場合において上下アーム短絡を回避可能なように設定されたデッドタイムを種々の状況において用いると、アクティブゲートコントロールが行われる場合におけるデッドタイムが設計時に想定したデッドタイムよりも長くなり得る。

0006

実際のデッドタイムが設計時に想定したデッドタイムに対して過度に長くなると、インバータから出力される電流波形が、設計時に想定した波形(例えば正弦波)から大きく歪み得る、この場合、例えば、インバータに接続された回転機制御性が低下する懸念がある。

0007

本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、デッドタイムが過度に長くなることを回避できるスイッチング素子の駆動装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

上記課題を解決すべく、本発明は、上アーム用スイッチング素子(S¥p)及び下アーム用スイッチング素子(S¥n)の直列接続体であって、直流電源(18)に並列接続された前記直列接続体を備える電力変換回路(12)に適用され、前記上アーム用スイッチング素子及び前記下アーム用スイッチング素子のそれぞれをオン状態又はオフ状態とさせるべく、前記上アーム用スイッチング素子及び前記下アーム用スイッチング素子の双方がオン状態とされることを回避するデッドタイムを設定しつつ、前記上アーム用スイッチング素子及び前記下アーム用スイッチング素子のそれぞれの開閉制御端子電荷充電処理又は放電処理を行う処理手段と、前記放電処理が行われる場合における前記電荷の放電速度の設定を変更する放電速度変更手段と、前記放電速度変更手段による前記放電速度の設定変更により、前記設定変更の直後に出現する前記デッドタイムが設計時に想定した前記デッドタイムよりも長くなるか否かを判断する状況判断手段と、前記設定変更の直後に出現する前記デッドタイムが設計時に想定した前記デッドタイムよりも長くなると前記状況判断手段によって判断された場合、前記デッドタイムを0よりも長くすることを条件として、前記上アーム用スイッチング素子及び前記下アーム用スイッチング素子のうち一方のオフ操作イミングと、他方のオン操作タイミングであって前記オフ操作タイミング直後の前記オン操作タイミングとの時間差を短縮すべく、前記オフ操作タイミング及び前記オン操作タイミングのうち少なくとも一方を時間的にずらすシフト手段と、を備えることを特徴とする。

0009

上記発明では、放電速度変更手段によって放電速度の設定変更が可能とされている。このため、放電速度の設定変更に伴ってスイッチング素子のターンオフ時間が変化し、実際のデッドタイムも変化する。ここで、上記発明では、上記設定変更の直後に出現するデッドタイムが設計時に想定したデッドタイムよりも長くなると状況判断手段によって判断された場合、シフト手段によってオフ操作タイミング及びオン操作タイミングのうち少なくとも一方を時間的にずらす。これにより、上記設定変更の直後に出現するデッドタイムを設計時に想定したデッドタイムに近づけることができる。したがって、デッドタイムが過度に長くなることを回避することができ、例えば、電力変換回路から出力される電流波形が、設計時に想定した電流波形から大きく歪むことを回避することができる。

図面の簡単な説明

0010

第1の実施形態にかかるモータ制御システムの構成図。
同実施形態にかかるIGBTの駆動回路を示す図。
スイッチングオフ時のセンス電圧等の挙動計測結果。
デッドタイムの伸張を説明するためのタイムチャート
第1の実施形態にかかるデッドタイム補正処理の手順を示す流れ図。
同実施形態にかかるデッドタイム補正処理を示すタイムチャート。
第2の実施形態にかかるデッドタイム補正処理の手順を示す流れ図。
同実施形態にかかるモータ制御システムの構成図。
同実施形態にかかるデッドタイム補正処理を示すタイムチャート。
第3の実施形態にかかる補正禁止処理の手順を示す流れ図。
第4の実施形態にかかる補正禁止処理の手順を示す流れ図。
第5の実施形態にかかるシフト時間補正処理の手順を示す流れ図。
素子温度及びスレッショルド電圧の関係を示す図。

実施例

0011

(第1の実施形態)
以下、本発明にかかるスイッチング素子の駆動装置を、回転機を備える車両(例えば、ハイブリッド車両電気自動車)に適用した第1の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。

0012

図1に示すように、モータ制御システムは、モータジェネレータ10、インバータ12、モータジェネレータ10を制御対象とする制御装置14、及び車両制御を統括する外部装置16を備えている。モータジェネレータ10は、車載主機としての多相回転機(3相回転機)であり、図示しない駆動輪に連結されている。モータジェネレータ10は、インバータ12を介して高電圧バッテリ18に接続されている。高電圧バッテリ18は、その出力電圧が例えば百V以上である。なお、高電圧バッテリ18としては、例えば、リチウムイオン蓄電池ニッケル水素蓄電池を用いることができる。また、モータジェネレータ10としては、例えば、同期機永久磁石同期機)を用いることができる。

0013

インバータ12は、上アーム用スイッチング素子S¥p(¥=U,V,W)及び下アーム用スイッチング素子S¥nの直列接続体を備えている。詳しくは、インバータ12は、3組のスイッチング素子S¥p,S¥nの直列接続体を備え、スイッチング素子S¥p,S¥nの接続点は、モータジェネレータ10の¥相に接続されている。ちなみに、本実施形態では、上記スイッチング素子S¥#(#=p,n)として、電圧制御形のスイッチング素子を用い、より具体的には、IGBTを用いている。そして、スイッチング素子S¥#には、フリーホイールダイオードD¥#が逆並列に接続されている。

0014

制御装置14は、高電圧バッテリ18よりも出力電圧が低い低電圧バッテリ20を電源とし、マイコン主体として構成されている。制御装置14は、モータジェネレータ10の制御量(本実施形態ではトルク)をその指令値(以下、指令トルクTrq*)に制御すべく、インバータ12を操作する。詳しくは、制御装置14は、インバータ12を構成する上,下アーム用スイッチング素子S¥p,S¥nを操作すべく、上,下アーム用操作信号g¥p,g¥nを生成して上,下アーム用スイッチング素子S¥p,S¥nに対応する上,下アーム用駆動回路Dr¥p,Dr¥nに出力する。ここで、上アーム用操作信号g¥pと、対応する下アーム用操作信号g¥nとは、互いに相補的な信号となっている。すなわち、上アーム用スイッチング素子S¥pと、これに直列接続された下アーム用スイッチング素子S¥nとは、交互にオン状態とされる。

0015

外部装置16は、車両おいて制御装置14の外部に設けられ、制御装置14よりも上位の装置である。外部装置16は、モータジェネレータ10の指令トルクTrq*を設定し、設定された指令トルクTrq*を制御装置14に対して出力する。

0016

ここで、本実施形態において、車両は、高電圧システム及び低電圧システムを備えている。高電圧システムは、モータジェネレータ10、インバータ12及び高電圧バッテリ18を備えるシステムである。低電圧システムは、制御装置14、外部装置16及び低電圧バッテリ20を備えるシステムである。なお、本実施形態において、低電圧システムの基準電位VstLと、高電圧システムの基準電位VstHとは相違している。特に、本実施形態では、高電圧システムの基準電位VstHが高電圧バッテリ18の負極電位に設定され、低電圧システムの基準電位VstLが高電圧バッテリ18の正極電位と負極電位との中央値である車体電位に設定されている。

0017

次に、図2を用いて、上記駆動回路Dr¥#の構成を説明する。

0018

図示されるように、駆動回路Dr¥#は、1チップ化された半導体集積回路であるドライブIC40を備えている。ドライブIC40の第1の端子T1には、充電用抵抗体42を介して定電圧電源44が接続されている。定電圧電源44は、スイッチング素子S¥#の開閉制御端子(ゲート)に電圧印加するためのものである。なお、本実施形態では、定電圧電源44の出力電圧を「VH」(例えば15V)で示すこととする。

0019

第1の端子T1は、PチャネルMOSFET充電用スイッチング素子46)を介してドライブIC40の第2の端子T2に接続されている。第2の端子T2は、スイッチング素子S¥#の開閉制御端子(ゲート)に接続されている。

0020

スイッチング素子S¥#のゲートは、第1の放電用抵抗体48aを介してドライブIC40の第3の端子T3に接続され、第3の端子T3は、NチャネルMOSFET(第1の放電用スイッチング素子50a)を介してドライブIC40の第4の端子T4に接続されている。また、スイッチング素子S¥#のゲートは、第2の放電用抵抗体48bを介してドライブIC40の第5の端子T5に接続され、第5の端子T5は、NチャネルMOSFET(第2の放電用スイッチング素子50b)を介して第4の端子T4に接続されている。なお、第4の端子T4は、スイッチング素子S¥#の出力端子エミッタ)に接続されている。

0021

上記スイッチング素子S¥#は、その入力端子コレクタ)及びエミッタ間を流れる電流(以下、コレクタ電流)と正の相関を有する微少電流を出力するセンス端子Stを備えている。センス端子Stは、センス抵抗52を介してエミッタに接続されている。これにより、センス端子Stから出力される微少電流によってセンス抵抗52に電圧降下が生じるため、センス抵抗52のうちセンス端子St側の電位(以下、センス電圧Vse)を、コレクタ電流と相関を有する電気的な状態量とすることができる。なお、センス電圧Vseは、ドライブIC40の第6の端子T6を介してドライブIC40内の駆動制御部54に入力される。

0022

ちなみに、本実施形態では、センス抵抗52の両端のうちセンス端子St側の電位がエミッタの電位よりも高い場合のセンス電圧Vseを正と定義する。また、エミッタの電位を「0」とする。

0023

スイッチング素子S¥#付近には、スイッチング素子S¥#の温度(以下、素子温度)を検出する感温ダイオード56が設けられている。感温ダイオード56には、定電流電源58を介して電流が供給される。感温ダイオード56のカソードは、エミッタに接続され、アノードは、ドライブIC40の第7の端子T7に接続されている。こうした構成によれば、感温ダイオード56は、素子温度に応じた電圧(具体的には、素子温度と負の相関を有する電圧)を出力する。なお、感温ダイオード56の出力電圧は、第7の端子T7を介して駆動制御部54に入力される。駆動制御部54は、感温ダイオード56の出力電圧に基づき、素子温度を検出する。

0024

ちなみに、本実施形態において、センス抵抗52及びセンス端子Stが「電流検出手段」を構成する。また、本実施形態において、感温ダイオード56が「温度検出手段」を構成する。

0025

次に、駆動制御部54によって実行されるゲート電荷の充放電処理について説明する。なお、本実施形態にかかる駆動制御部54は、ハードウェアであるため、上記充放電処理は、実際にはロジック回路によって実行される。また、本実施形態において、充放電処理を行う駆動制御部54が「処理手段」を構成する。

0026

まず、充電処理について説明する。

0027

駆動制御部54は、ドライブIC40の第8の端子T8を介して駆動制御部54に入力された操作信号g¥#がオン操作指令であると判断した場合、充電用スイッチング素子46をオン操作する。これにより、ゲート電荷が充電され、スイッチング素子S¥#がオン状態に切り替えられる。なお、充電処理が行われる期間においては、第1,第2の放電用スイッチング素子50a,50bがオフ操作される。なお、本実施形態では、オン操作指令を論理「L」の信号とし、オフ操作指令を論理「H」の信号としている。

0028

続いて、放電処理について説明する。

0029

本実施形態では、ゲート電荷の放電が開始されてから完了されるまでの期間の途中において、スイッチング素子S¥#のゲートに接続される放電経路抵抗値を低いものから高いものへと変更するアクティブゲートコントロールを行う。これは、スイッチング素子S*#がオン状態からオフ状態に切り替えられる場合に生じるサージ電圧及びスイッチング損失を低減させるための制御である。以下、図3を用いて、上記放電処理について詳述する。

0030

図3は、本実施形態にかかる放電処理を示す図である。詳しくは、図3(a)は、ゲート電圧Vge、コレクタ電流Ic、コレクタ及びエミッタ間電圧Vce、並びにセンス電圧Vseの推移を示し、図3(b)は、駆動制御部54に入力された操作信号g¥#の推移を示し、図3(c)は、第1の放電用スイッチング素子50aの操作状態の推移を示し、図3(d)は、第2の放電用スイッチング素子50bの操作状態の推移を示す。

0031

図示されるように、時刻t1において操作信号g¥#がオフ操作指令に切り替えられることで、第1の放電用スイッチング素子50a及び第2の放電用スイッチング素子50bの双方がオン操作に切り替えられる。これにより、電荷の放電速度が高速度に設定され、第1の放電用抵抗体48a及び第2の放電用抵抗体48bの双方を介してゲートから電荷が放電される。

0032

その後、センス電圧Vseが上昇して規定電圧Vαに到達する時刻t2において、第1の放電用スイッチング素子50aがオフ操作に切り替えられる。これにより、ゲート電荷の放電速度が低速度に変更され、第2の放電用抵抗体48bを介してゲート電荷が放電される。ここで、本実施形態において、放電速度の変更タイミングである時刻t2は、コレクタ及びエミッタ間電圧Vceと高電圧バッテリ18の電圧とが略同一となるタイミングに設定されている。これは、ゲート電荷の放電速度を低くするタイミングを極力遅らせることで、サージ電圧の抑制効果を得ながらスイッチング速度の低下を極力抑制するためである。

0033

なお、スイッチング素子S¥#がオン状態からオフ状態に移行される期間内の時刻t2近傍において、センス電圧Vseが大きく上昇する現象が生じる。この現象は、スイッチング素子S¥#のコレクタやエミッタとゲートとの間の寄生容量等を介してセンス電圧Vseにサージ電圧が重畳することで生じると考えられる。

0034

ここで、本実施形態では、アクティブゲートコントロールを行うことなく、放電速度を低速度に設定したまま放電処理を行うことがある。これは、アクティブゲートコントロールによるスイッチング損失の低減効果よりも、サージ電圧の低減効果を優先するためである。本実施形態では、操作信号g¥#がオン操作指令とされる期間において、この期間の直後における放電速度の設定を決定する。具体的には、操作信号g¥#がオン操作指令とされる期間において、センス電圧Vseが所定電圧Vshを上回ったと判断された場合、放電速度を低速度に設定したまま放電処理を行う。

0035

つまり、スイッチング素子S¥#がオフ状態に切り替えられる場合に生じるサージ電圧は、スイッチング素子S¥#がオン状態とされる場合のコレクタ電流が大きいほど高くなる傾向にある。これは、コレクタ電流が大きいほど、スイッチング素子S¥#がオン状態からオフ状態に移行される期間におけるコレクタ電流の低下速度が高くなるためである。このため、センス電圧Vseが高いと、アクティブゲートコントロールを行う場合であっても実際のコレクタ及びエミッタ間電圧Vceがその許容上限値を超えるおそれがある。こうした事態を回避すべく、放電速度を低速度に設定したまま放電処理を行う。

0036

なお、本実施形態において、上記所定電圧Vsh(<Vα)は、先の図3(a)に示すように、操作信号g¥#がオン操作指令に切り替えられてから、センス電圧Vseが安定するのに十分な時間が経過した状態のセンス電圧Vse(換言すれば、図3(a)の時刻t1以前に示すように、操作信号g¥#がオン操作指令とされる期間において定常状態となったセンス電圧Vse)と大小比較される。

0037

ところで、上アーム用スイッチング素子S¥p及び下アーム用スイッチング素子S¥nの双方がオン状態とされる現象(いわゆる上下アーム短絡)を回避すべく、上アーム用スイッチング素子S¥p及び下アーム用スイッチング素子S¥nのうち一方のオフ操作指令への切り替えタイミングと、このタイミングに時間的に隣接する他方のオン操作指令への切り替えタイミングとの間には、デッドタイムDT*が設定されている。ここで、図4に示すように、実際のデッドタイムDTr2が、制御装置14の設計時に想定したデッドタイムDTr1よりも長くなることがある。以下、図4を用いて、デッドタイムが長くなることについて説明する。なお、図4(a)は、上アーム用駆動回路Dr¥pを構成する駆動制御部54に入力された上アーム用操作信号g¥pの推移を示し、図4(b)は、上アーム用スイッチング素子S¥pのゲート電圧(以下、上側ゲート電圧Vgep)の推移を示す。また、図4(c)は、下アーム用駆動回路Dr¥nを構成する駆動制御部54に入力された下アーム用操作信号g¥nの推移を示し、図4(d)は、下アーム用スイッチング素子S¥nのゲート電圧(以下、下側ゲート電圧Vgen)の推移を示す。

0038

ちなみに、図4には、操作信号g¥#の論理が反転されてから、ゲート電圧が変化し始めるまでのタイムラグが記載されている。このタイムラグは、信号遅延ターンオン時間等の存在により、操作信号g¥#が駆動制御部54に入力されてから、第1,第2の放電用スイッチング素子50a,50bが実際にオン状態とされるまでにタイムラグが存在するために生じる。また、図中、「AGC」は、アクティブゲートコントロールのことを示している。

0039

まず、アクティブゲートコントロールを行わず、放電速度を低速度のみに設定して放電処理を行う場合について説明する。

0040

時刻t1において上アーム用操作信号g¥pがオン操作指令からオフ操作指令に切り替えられる。これにより、図4(b)に実線にて示すように、上側ゲート電圧Vgepが低下し始める。その後、上側ゲート電圧Vgepがスレッショルド電圧Vthを下回る時刻t3において、上アーム用スイッチング素子S¥pがオフ状態に切り替えられる。

0041

その後、時刻t4において、下アーム用操作信号g¥nがオフ操作指令からオン操作指令に切り替えられる。なお、時刻t1〜t3が、外部装置16において設定されたデッドタイムDT*である。その後、下側ゲート電圧Vgenがスレッショルド電圧Vthとなる時刻t5において、下アーム用スイッチング素子S¥nがオン状態に切り替えられる。

0042

続いて、アクティブゲートコントロールが行われる場合について説明する。

0043

アクティブゲートコントロールが行われる場合、初期の放電速度が高速度に設定されることから、時刻t3よりも前の時刻t2において、図4(b)に破線にて示すように、上側ゲート電圧Vgepがスレッショルド電圧Vthを下回る。このため、上アーム用スイッチング素子S¥pがオフ状態に切り替えられる。これにより、実際のデッドタイムDTr2(時刻t2〜t5)が、放電速度を低速度のみに設定した場合におけるデッドタイムDTr1(時刻t3〜t5)よりも長くなる。

0044

こうした事態は、設計時において、アクティブゲートコントロールを行うことなく放電処理の実行期間に渡って放電速度が低速度のみに設定される場合において、上下アーム短絡を回避可能なようにデッドタイムが設定されることで生じる。ここで、設計時に想定したデッドタイムDTr1は、電流波形が正弦波から大きく歪むことを抑制可能な時間に設定されている。

0045

実際のデッドタイムDTr2が設計時に想定したデッドタイムDTr1に対して過度に長くなると、インバータ12から出力される電流波形が正弦波から大きく歪み得る、この場合、モータジェネレータ10のトルク脈動が増大する等、モータジェネレータ10のトルク制御性が低下する懸念がある。

0046

こうした事態を回避すべく、本実施形態では、実際のデッドタイムDTr2を設計時に想定したデッドタイムDTr1に近づけるデッドタイム補正処理を行う。

0047

図5に、本実施形態にかかるデットタイム補正処理の手順を示す。この処理は、駆動制御部54によって、例えば所定周期で繰り返し実行される。なお、本実施形態にかかる駆動制御部54は、ハードウェアであるため、上記処理は、実際にはロジック回路によって実行される。

0048

この一連の処理では、まずステップS10において、操作信号g¥#がオン操作指令であるか否かを判断する。

0049

ステップS10においてオン操作指令であると判断された場合には、ステップS12に進み、充電用スイッチング素子46をオン操作し、また、第1の放電用スイッチング素子50a及び第2の放電用スイッチング素子50bをオフ操作する。

0050

続くステップS14では、今回の操作信号g¥#がオン操作指令とされる期間において、センス電圧Vseが上記所定電圧Vsh(「規定値」に相当)を上回ったことがあるか否かを判断する。この処理は、アクティブゲートコントロールを行わず、放電速度を低速度に設定したまま放電処理を行うか否かを判断するための処理である。オン操作指令とされる期間において上記判断を行うことで、上記オン操作指令とされる期間に続いて行われる放電処理の開始タイミングを、後述するステップS26の処理によって遅延させることができる。なお、本実施形態において、本ステップの処理が「状況判断手段」に相当する。

0051

ステップS14において否定判断された場合には、ステップS16に進み、アクティブゲートコントロールを行うべく、フラグFaの値を「1」にする。一方、上記ステップS14において肯定判断された場合には、ステップS18に進み、アクティブゲートコントロールを行うことなく放電処理を行うべく、フラグFaの値を「1」とする。

0052

ステップS16、S18の処理の完了後、ステップS20では、操作信号g¥#がオン操作指令からオフ操作指令に切り替えられたか否かを判断する。ステップS20において否定判断された場合には、上記ステップS14に戻る。一方、上記ステップS20において肯定判断された場合には、ステップS22に進み、フラグFaの値が「1」であるか否かを判断する。

0053

ステップS22においてフラグFaの値が「1」でないと判断された場合には、放電速度を低速度のみに設定して放電処理を行うと判断し、ステップS23に進む。ステップS23では、充電用スイッチング素子46をオフ操作に切り替え、また、第2の放電用スイッチング素子50bをオン操作に切り替える。

0054

一方、上記ステップS22において肯定判断された場合には、アクティブゲートコントロールを行うと判断し、ステップS24に進む。ステップS24では、上記ステップS20においてオフ操作指令に切り替えられたと判断されたタイミングからシフト時間Tsp経過するまで待機する。そして、ステップS24において肯定判断された場合には、ステップS26に進む。ステップS26では、充電用スイッチング素子46をオフ操作に切り替え、また、第1の放電用スイッチング素子50a及び第2の放電用スイッチング素子50bをオン操作に切り替える。これにより、第1の放電用スイッチング素子50a及び第2の放電用スイッチング素子50bの双方のオン操作タイミングをシフト時間Tspだけ遅延させることができ、ひいてはスイッチング素子S¥#のオフ状態への切り替えをシフト時間Tspだけ遅延させることができる。なお、本実施形態において、ステップS22、S26の処理が「シフト手段」に相当する。

0055

ステップS26の処理の完了後、ステップS28では、センス電圧Vseが上昇して規定電圧Vαに到達するまで待機する。この処理は、上述したように、放電速度の設定を高速度から低速度に変更するタイミングであるか否かを判断するための処理である。ステップS28において肯定判断された場合には、ステップS30に進み、第1の放電用スイッチング素子50aをオフ操作に切り替える。なお、本実施形態において、ステップS28、S30の処理が「放電速度変更手段」に相当する。

0056

なお、上記ステップS10において否定判断された場合や、ステップS23、S30の処理を完了した場合には、この一連の処理を一旦終了する。

0057

図6に、本実施形態にかかるデッドタイム補正処理の一例を示す。なお、図6(a)〜図6(d)は、先の図4(a)〜図4(d)に対応している。

0058

図示されるように、デッドタイム補正処理によれば、上側ゲート電圧Vgepがスレッショルド電圧Vthを下回るタイミングを、時刻t2aから時刻t2bへとシフト時間Tspだけ遅延させることができる。これにより、アクティブゲートコントロールが行われた直後に出現する実際のデッドタイムDTr2を、設計時に想定したデッドタイムDTr1まで短縮することができる。

0059

以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。

0060

(1)上アーム用スイッチング素子S¥p(下アーム用スイッチング素子S¥n)がオン操作されている期間においてセンス電圧Vseが所定電圧Vshを超えたと判断された場合、アクティブゲートコントロールを行うと判断した。そして、アクティブゲートコントロールが行われると判断された場合、この判断タイミング直後における上アーム用スイッチング素子S¥p(下アーム用スイッチング素子S¥n)のオフ操作タイミングをシフト時間Tspだけ遅延させた。これにより、次回出現するデッドタイムを設計時に想定したデッドタイムDTr1に近づけることができる。したがって、インバータ12から出力される電流波形が正弦波から大きく歪むことを回避することができ、ひいてはモータジェネレータ10のトルク制御量の低下を回避することができる。

0061

(2)デッドタイム補正処理を上アーム用駆動回路Dr¥p及び下アーム用駆動回路Dr¥nのそれぞれで完結できるように、各駆動回路Dr¥p,Dr¥nを構成した。このため、上アーム用駆動回路Dr¥p及び下アーム用駆動回路Dr¥nの間の情報伝達を行う手段(例えばフォトカプラ)を備えることなく、デッドタイム補正処理を行うことができる。

0062

(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。

0063

上記第1の実施形態では、放電処理が行われる場合における第1の放電用スイッチング素子50a及び第2の放電用スイッチング素子50bのオン操作タイミングをシフト時間Tspだけ遅延させることで、デッドタイムを短縮した。本実施形態では、充電処理が行われる場合における充電用スイッチング素子46のオン操作タイミングをシフト時間Tspだけ早めることで、デッドタイムを短縮する。

0064

図7に、本実施形態にかかるデットタイム補正処理の手順を示す。この処理は、駆動制御部54によって、例えば所定周期で繰り返し実行される。なお、本実施形態にかかる駆動制御部54は、ハードウェアであるため、上記処理は、実際にはロジック回路によって実行される。また、図7では、下アーム用駆動回路Dr¥nを構成する駆動制御部54を例にして説明する。

0065

この一連の処理では、まずステップS32において、下アーム用操作信号g¥nがオフ操作指令であるか否かを判断する。

0066

ステップS32において肯定判断された場合には、ステップS34に進み、対向アーム側である上アーム用操作信号g¥pがオン操作指令とされる期間において、上アーム側のセンス電圧Vseが所定電圧Vshを超えた旨の情報が、上アーム用駆動回路Dr¥pを構成する駆動制御部54から受信されたか否かを判断する。なお、本ステップの処理は、図8に示すように、上アーム用駆動回路Drを構成する駆動制御部54と、下アーム用駆動回路Dr¥nを構成する駆動制御部54との間で情報伝達する機能を備えることで実現できる。また、本実施形態において、本ステップの処理が「状況判断手段」に相当する。

0067

ステップS34において否定判断された場合には、ステップS36に進み、フラグFbの値を「1」にする。一方、上記ステップS34において肯定判断された場合には、ステップS38に進み、フラグFbの値を「0」とする。

0068

ステップS36、S38の処理の完了後、ステップS40では、下アーム用操作信号g¥nがオフ操作指令からオン操作指令に切り替えられたか否かを判断する。ステップS40において否定判断された場合には、上記ステップS34に戻る。一方、上記ステップS40において肯定判断された場合には、ステップS42に進み、フラグFbの値が「1」であるか否かを判断する。

0069

ステップS42においてフラグFbの値が「1」でないと判断された場合には、ステップS44に進む。ステップS44では、充電用スイッチング素子46をオン操作に切り替え、また、第1の放電用スイッチング素子50a及び第2の放電用スイッチング素子50bをオフ操作に切り替える。

0070

一方、上記ステップS42において肯定判断された場合には、ステップS46に進む。ステップS46では、上記ステップS44と同様の処理をシフト時間Tsp早めて実行する。これにより、充電用スイッチング素子46のオン操作タイミングをシフト時間Tspだけ早めることができ、ひいては下アーム用スイッチング素子S¥pのオン状態への切り替えをシフト時間Tspだけ早めることができる。

0071

なお、上記ステップS32において否定判断された場合や、ステップS44、S46の処理を完了した場合には、この一連の処理を一旦終了する。

0072

図9に、本実施形態にかかるデッドタイム補正処理の一例を示す。なお、図9(a)〜図9(d)は、先の図6(a)〜図6(d)に対応している。

0073

図示されるように、充電用スイッチング素子46のオン操作タイミングをシフト時間Tspだけ早めることで、下側ゲート電圧Vgenがスレッショルド電圧Vth以上となるタイミングを、時刻t4aから時刻t4bまでシフト時間Tspだけ早めることができる。これにより、対向アーム側のアクティブゲートコントロールが行われた直後に出現する実際のデットタイムDTr3を、設計時に想定したデッドタイムDTr1まで短縮することができる。

0074

以上説明した本実施形態によれば、上記第1の実施形態で得られる効果に準じた効果を得ることができる。

0075

(第3の実施形態)
以下、第3の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。

0076

本実施形態では、スイッチング素子S¥#に対してオン操作指令g¥#がなされる期間において、放電速度を高速度に設定した放電処理が不能であるか否かを判断する。そして、上記放電処理が不能であると判断されたタイミング以降において、デッドタイム補正処理を禁止する補正禁止処理を行う。これは、上下アーム短絡の発生を回避するためである。

0077

つまり、放電速度を高速度に設定した放電処理が不能である場合、アクティブゲートコントロールを行っても、スイッチング素子S¥#のターンオフ時間は、放電速度を低速度のみに設定した場合のターンオフ時間と同じになる。このため、実際のデッドタイムは、設計時に想定したデッドタイムになると考えられる。この場合、デッドタイムを短縮する必要がない。したがって、放電速度を高速度に設定した放電処理が不能である場合において、デッドタイム補正処理が行われると、デッドタイムが短縮され、ひいては上下アーム短絡が生じる懸念がある。

0078

図10に、本実施形態にかかる補正禁止処理の手順を示す。この処理は、駆動制御部54によって、例えば所定周期で繰り返し実行される。なお、本実施形態にかかる駆動制御部54は、ハードウェアであるため、上記処理は、実際にはロジック回路によって実行される。

0079

この一連の処理では、まずステップS47において、操作信号g¥#がオフ操作指令からオン操作指令に切り替えられたか否かを判断する。

0080

ステップS47において肯定判断された場合には、ステップS48に進み、上記ステップS47において肯定判断されてから所定時間Tα経過するまで待機する。この処理は、ゲート電圧Vgeが上昇して定電圧電源44の出力電圧VHに到達するまで待機するための処理である。

0081

ステップS48において肯定判断された場合には、ステップS50に進み、第1の放電用スイッチング素子50aをハーフオン操作する。ここで、スイッチング素子S¥#のハーフオン状態とは、スイッチング素子S¥#がオン操作される場合のゲート電圧Vgeを、飽和領域でスイッチング素子S¥#を駆動させる電圧に設定する状態である。飽和領域とは、スイッチング素子S¥#のコレクタ及びエミッタ間電圧Vceとコレクタ電流Icとが関係付けられた出力特性において、コレクタ及びエミッタ間電圧Vceの大きさにかかわらずコレクタ電流Icが略一定となる領域のことである。

0082

上記ステップS48の処理は、充電処理が行われる状況下において、ゲート電荷の放電経路(ゲートから、第1の放電用抵抗体48a及び第1の放電用スイッチング素子50aを介してエミッタに至るまでの経路)に電流を流すための処理である。本ステップでは、第1の放電用スイッチング素子50aをハーフオン状態とすることにより、上記放電経路に流れる電流を小さくする。これにより、充電処理が行われているにもかかわらず、スイッチングS¥#がオン状態に切り替えられなくなる事態を回避する。

0083

ステップS50の処理の完了後、ステップS52に進み、第1の放電用スイッチング素子50aのドレイン側の電圧である判定電圧Vjge(先の図2参照)が0であるとの条件と、判定電圧Vjgeが定電圧電源44の出力電圧VHであるとの条件との論理和が真であるか否かを判断する。この処理は、スイッチング素子S¥#のオン操作期間において、第1の放電用抵抗体48a及び第1の放電用スイッチング素子50aの少なくとも一方にオープン故障が生じているか否かを判断するための処理である。

0084

つまり、充電処理が行われる状況下、第1の放電用スイッチング素子50aがハーフオン状態とされた場合に判定電圧Vjgeが0となる状態は、第1の放電用抵抗体48aがオープン故障した状態である。また、充電処理が行われる状況下、第1の放電用スイッチング素子50aがハーフオン状態とされた場合に判定電圧Vjgeが定電圧電源44の出力電圧VHとなる状態は、第1の放電用スイッチング素子50aがオープン故障した状態である。なお、本実施形態において、本ステップの処理が「不能判断手段」に相当する。

0085

ステップS52において肯定判断された場合には、ステップS54に進み、上記オープン故障が生じている旨判断する。そして、ステップS56では、今回の放電処理からデッドタイム補正処理を禁止する。すなわち、上記オープン故障が生じている旨判断されたタイミング以降においてデッドタイム補正処理を禁止する。なお、本実施形態において、本ステップの処理が「禁止手段」に相当する。

0086

なお、上記ステップS47において否定判断された場合や、ステップS58の処理を完了した場合には、この一連の処理を一旦終了する。

0087

以上説明した本実施形態によれば、上記第1の実施形態で得られる効果に加えて、以下の効果が得られるようになる。

0088

(3)補正禁止処理を行った。このため、デッドタイムを短縮する必要がない状況下においてデッドタイムが短縮されることを回避できる。これにより、第1の放電用抵抗体48a及び第1の放電用スイッチング素子50aのうち少なくとも一方がオープン故障した状況下において、デッドタイム補正処理によって上下アーム短絡が生じる事態を好適に回避できる。

0089

特に、本実施形態では、充電処理が行われる状況下において上記オープン故障が生じているか否かを判断したことが、その後迅速にデッドタイム補正処理を禁止できることに大きく寄与している。

0090

(第4の実施形態)
以下、第4の実施形態について、先の第3の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。

0091

本実施形態では、補正禁止処理手法を変更する。

0092

図11に、本実施形態にかかる補正禁止処理の手順を示す。この処理は、駆動制御部54によって、例えば所定周期で繰り返し実行される。なお、図11において、先の図10に示した処理と同一の処理については、便宜上、同一のステップ番号を付している。また、本実施形態にかかる駆動制御部54は、ハードウェアであるため、上記処理は、実際にはロジック回路によって実行される。

0093

この一連の処理では、まずステップS60において、操作信号g¥#がオン操作指令からオフ操作指令に切り替えられたか否かを判断する。

0094

ステップS60において肯定判断された場合には、ステップS62に進み、第1の放電用スイッチング素子50aがオン操作されているか否かを判断する。この処理は、ゲート電荷の放電経路に電流が流れているか否かを判断するための処理である。すなわち、本実施形態では、ステップS52におけるオープン故障の判断を、放電処理を利用して行う。

0095

ステップS62において肯定判断された場合には、ステップS52に進む。ステップS52において肯定判断された場合には、ステップS54を経由してステップS64に進む。ステップS64では、次回の放電処理からデッドタイム補正処理を禁止する。

0096

なお、上記ステップS60、S62、S52において否定判断された場合や、ステップS64の処理を完了した場合には、この一連の処理を一旦終了する。

0097

以上説明した本実施形態によれば、上記第3の実施形態で得られる効果に準じた効果を得ることができる。

0098

(第5の実施形態)
以下、第5の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。

0099

本実施形態では、感温ダイオード56による素子温度の検出値に応じて、デッドタイム補正処理で用いるシフト時間Tspを可変設定する。

0100

図12に、本実施形態にかかるシフト時間設定処理の手順を示す。この処理は、駆動制御部54によって、例えば所定周期で繰り返し実行される。なお、本実施形態にかかる駆動制御部54は、ハードウェアであるため、上記処理は、実際にはロジック回路によって実行される。

0101

この一連の処理では、ステップS66において、素子温度Tswが低いほど、シフト時間Tspを長く設定する。この処理は、デッドタイムの補正精度を向上させるための処理である。つまり、図13に示すように、素子温度が低い場合におけるターンオフ時間ToffLが、素子温度が高い場合におけるターンオフ時間ToffHよりも短い。これは、素子温度が低い場合におけるミラー電圧VmLが、素子温度が高い場合におけるミラー電圧VmHよりも高いため、素子温度が低い場合におけるスレッショルド電圧VthLが、素子温度が高い場合におけるスレッショルド電圧VthHよりも高くなることによる。したがって、素子温度Tswに基づきシフト時間Tspを補正することで、デッドタイムの補正精度を向上させることができる。

0102

こうした補正によれば、素子温度Tswが低いほど、第1,第2の放電用スイッチング素子50a,50bのオン操作タイミングを遅延させることとなる。ちなみに、図12には、素子温度Tswが低いほど、シフト時間Tspを連続的に長く設定することを示したがこれに限らない。例えば、素子温度Tswが低いほど、シフト時間Tspを段階的に長く設定してもよい。

0103

なお、ステップS66の処理を完了した場合には、この一連の処理を一旦終了する。

0104

以上説明した本実施形態によれば、実際のデッドタイムを設計時に想定したデッドタイムに、より好適に近づけることができる。

0105

(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。

0106

・「シフト手段」としては、上記第1,第2の実施形態に例示したものに限らない。例えば、デッドタイムを0よりも長くすることを条件として、上アーム用スイッチング素子及び下アーム用スイッチング素子のうち一方のオフ操作タイミングと、他方のオン操作タイミングであって上記オフ操作タイミング直後の上記オン操作タイミングとの時間差を短縮すべく、上記オフ操作タイミング及び上記オン操作タイミングの双方を時間的にずらしてもよい。この場合、上記オフ操作タイミング及び上記オン操作タイミングのそれぞれのずらし量としては、例えば、シフト時間Tspを2分した値(具体的には例えば、2等分した値)とすればよい。

0107

・「状況判断手段」としては、上記第1の実施形態に例示したものに限らず、例えば以下に説明するものであってもよい。

0108

上記特許文献1に記載されているように、スイッチング素子S¥#のオン期間中におけるセンス電圧Vseが所定値を超えたと判断された場合、アクティブゲートコントロールを行わず、放電速度を高速度のみに設定して放電処理を行う構成も考えられる。ここで、上記所定値は、例えば、上記所定電圧Vshよりも低い値であってかつ0よりも大きい値に設定されている。この場合、設計時において、例えば、アクティブゲートコントロールが行われる場合において、上下アーム短絡を回避可能なようにデッドタイムが設定されると、放電速度が高速度のみに設定されて放電処理が行われるときのデッドタイムが、設計時に想定したデッドタイムに対して過度に長くなり得る。このため、「状況判断手段」を、次回出現するデッドタイムが設計時に想定したデッドタイムよりも長くなるか否かを、アクティブゲートコントロールが行われず、放電速度を高速度のみに設定して放電処理が行われるか否かで判断する手段としてもよい。

0109

なお、上記所定値及び所定電圧Vshと、センス電圧Vseとの大小比較により、放電速度を低速度のみとする設定、アクティブゲートコントロールを行う設定、及び放電速度を高速度のみとする設定のうちいずれかを選択する構成も考えられる。この場合、設計時において、例えば、放電処理の実行期間に渡って放電速度が低速度のみに設定されるときにおいて、上下アーム短絡を回避可能なようにデッドタイムが設定されることもある。このとき、アクティブゲートコントロールを行う設定、又は放電速度を高速度のみとする設定が選択されるなら、デッドタイムが設計時に想定したデッドタイムに対して過度に長くなる懸念があることから、デッドタイム補正処理の適用が有効である。

0110

・上記各実施形態では、デッドタイム補正処理及び補正禁止処理を駆動制御部54によって実行したがこれに限らず、例えば外部装置16によって実行してもよい。この場合、外部装置16が「状況判断手段」及び「シフト手段」を備えることとなる。そして、高電圧システムから外部装置16へと伝達されたセンス電圧Vseに基づき、上アーム用操作信号g¥p及び下アーム用操作信号g¥nのうち一方のオフ操作指令への切り替えタイミングと、他方のオン操作指令への切り替えタイミングとの時間差DT*を、シフト時間Tspだけずらすこととなる。なお、上記構成を採用する場合、高電圧システム及び低電圧システムの間を電気的に絶縁しつつ、高電圧システムから低電圧システムを構成する外部装置16へとセンス電圧Vse等の情報を伝達する手段(例えばフォトカプラ)をモータ制御システムに備えればよい。

0111

・「状況判断手段」としては、センス電圧Vseが所定電圧Vshを超えたと判断されたことをもって、放電速度を低速度のみに設定して放電処理を行うと判断するものに限らない。例えば、素子温度が規定温度を下回ると判断されたことをもって、放電速度を低速度のみに設定して放電処理を行うと判断するものであってもよい。これは、素子温度が低いほど、スイッチング素子S¥#の耐圧(コレクタ及びエミッタ間電圧Vceの許容上限値)が低くなることに鑑みたものである。

0112

・放電速度の変更タイミングとしては、上記第1の実施形態に例示したものに限らない。例えば、図3の時刻t1から規定時間が経過したタイミングを変更タイミングとしてもよい。ここで、上記規定時間は、スイッチング素子S¥#がオン状態からオフ状態に切り替えられる場合に生じるサージ電圧及びスイッチング損失を低減可能な観点から設定すればよい。

0113

・充電処理が行われる状況下において上記オープン故障が生じているか否かを判断する手法としては、上記第3の実施形態に例示したものに限らない。例えば、第1の放電用抵抗体48a及び第1の放電用スイッチング素子50aの直列接続体に直流電源(以下、診断用電源)を並列接続するとともに、第1の放電用抵抗体48a、第1の放電用スイッチング素子50a及び診断用電源を備える閉ループ回路を形成可能なように開閉される通電操作式のスイッチを設ける。こうした構成において、充電処理が行われる状況下において、上記スイッチをオン操作することで上記閉ループ回路を形成する。こうした状況において判定電圧Vjgeに基づき上記オープン故障が生じているか否かを判断してもよい。

0114

・上記第2〜第4の実施形態に、上記第5の実施形態で説明したシフト時間Tspを可変設定する構成を適用してもよい。なお、上記第2の実施形態にシフト時間Tspを可変設定する構成を適用する場合、素子温度Tswが低いほど、充電用スイッチング素子46のオン操作タイミングを早めることとなる。また、上記第2の実施形態に、上記第3,第4の実施形態の構成を適用してもよい。

0115

・「放電速度変更手段」としては、上記第1の実施形態の図2に示したものに限らず、例えば以下に説明するものであってもよい。

0116

第1の放電用抵抗体48aの抵抗値を第2の放電用抵抗体48bの抵抗値よりも低く設定する。こうした構成において、放電速度を高速度に設定する場合、第1の放電用スイッチング素子50aをオン操作し、また、第2の放電用スイッチング素子50bをオフ操作する。一方、放電速度を低速度に設定する場合、第1の放電用スイッチング素子50aをオフ操作し、また、第2の放電用スイッチング素子50bをオン操作する。

0117

また、「放電速度変更手段」としては、上記第1の実施形態に例示したように、放電経路の抵抗値を変更するものに限らない。例えば、以下に説明するものであってもよい。

0118

エミッタ又はエミッタよりも低電位となる箇所と、ゲートとの接続を切り替え可能な通電操作式の素子(例えばMOSFET)をゲートに接続された放電経路に設ける。こうした構成において、放電速度を高速度に設定したい放電処理の初期に限って、ゲートとエミッタとを接続する代わりに、ゲートをエミッタよりも低電位となる箇所に接続すべく上記素子を操作する。そしてその後、ゲートをエミッタに接続すべく、上記素子の操作状態を変更することによって放電速度を低速度に変更する。

0119

さらに、「放電速度変更手段」としては、放電速度を段階的に変更可能なものに限らす、連続的に変更可能なものであってもよい。この場合であっても、実際のデッドタイムが設計時に想定したデッドタイムに対して過度に長くなる事態が生じ得ることから、デッドタイム補正処理の適用が有効である。

0120

・「不能判断手段」としては、上記第3の実施形態に例示したものに限らない。要は、ゲート電荷を放電するための放電経路であって、ゲートからエミッタに至るまでの放電経路において電気的に遮断された箇所があるか否かを判断可能な手段であれば、他の手段であってもよい。

0121

・「直流電源」としては、バッテリ(高電圧バッテリ18)に限らない。例えば、高電圧バッテリ18及びインバータ12間に昇圧コンバータが設けられるモータ制御システムの場合、昇圧コンバータが「直流電源」となる。

0122

・「電力変換回路」としては、3相インバータに限らず、フルブリッジ回路等、他の電力変換回路であってもよい。また、「電力変換回路」を構成する「上アーム用スイッチング素子」及び「下アーム用スイッチング素子」としては、IGBTに限らず、例えばMOSFETであってもよい。

0123

12…インバータ、18…高電圧バッテリ、S¥p,S¥n…スイッチング素子。

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