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技術 内燃機関の制御装置

出願人 トヨタ自動車株式会社
発明者 小松雄大
出願日 2013年11月6日 (7年1ヶ月経過) 出願番号 2013-230338
公開日 2015年5月11日 (5年7ヶ月経過) 公開番号 2015-090112
状態 特許登録済
技術分野 内燃機関に供給する空気・燃料の電気的制御 内燃機関の複合的制御
主要キーワード 予想パターン 流量損失 流量特性値 初期空気量 未学習領域 不可領域 空気充填率 質量流
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (7)

課題

内燃機関制御装置スロットル開度流入空気量との関係を学習していても、デポジット付着によって同一スロット開度に対応する流入空気量が低下したとき、無負荷アイドル状態のスロットル開度近傍では流入空気量の算出誤差が発生し得る。

解決手段

無負荷アイドル状態のスロットル開度よりも小開度側のスロットル開度に対応する学習値が、大開度側のスロットル開度に対応する学習値に等しくなるように設定されることによって、前記算出誤差の発生が回避される。

概要

背景

車両に搭載される内燃機関(以下、単に「機関」とも称呼される。)の制御装置は、一般に、アクセル開度及び機関の回転速度等に基づいてスロットル弁開度(即ち、スロットル開度)を決定する。更に、制御装置は、スロットル開度から燃焼室に流入する空気量(以下、単に「空気量」とも称呼される。)を予測し、その予測した空気量に基づいて燃料噴射量及び噴射タイミング等を決定する。そのため、制御装置は、スロットル弁開度と空気量との関係をマップ及び計算式等の形式で記憶している。

しかしながら、機関が長期にわたり運転されると、スロットル弁及び吸気管内壁等にデポジットが付着する。デポジットが付着するとスロットル開度に対する空気通路断面積が低下するので、スロットル開度が同一であっても空気量が低下する。

従って、予め記憶したスロットル開度と空気量との関係を用いて空気量を予測する装置は、デポジットの付着により空気量を精度良く推定できなくなる。そこで、従来の制御装置は、吸気管に介装されたエアフローメータを用いて実際の空気量を測定し、スロットル開度と空気量との関係を学習することによって、空気量をより正確に予測するようになっている。

より具体的には、従来の装置の一つ(従来装置)は、スロットル開度に応じて区分けされた開度領域ごとに、スロットル弁を通る空気の流量特性値を学習する。更に、従来装置は、未学習の開度領域がある場合、その開度領域よりもスロットル開度が大きい開度領域について学習された流量特性値をその未学習領域学習値として設定(コピー)する(例えば、特許文献1を参照。)。

概要

内燃機関の制御装置がスロットル開度と流入空気量との関係を学習していても、デポジット付着によって同一スロットル開度に対応する流入空気量が低下したとき、無負荷アイドル状態のスロットル開度近傍では流入空気量の算出誤差が発生し得る。 無負荷アイドル状態のスロットル開度よりも小開度側のスロットル開度に対応する学習値が、大開度側のスロットル開度に対応する学習値に等しくなるように設定されることによって、前記算出誤差の発生が回避される。

目的

本発明の目的の一つは、デポジットの付着が発生した場合であっても、無負荷アイドル開度近傍のスロットル開度に対する空気量を精度良く推定することが可能な内燃機関の制御装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

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請求項1

内燃機関吸気管及びスロットル弁への付着物が無いときの同吸気管を流れる空気量である初期空気量スロットル開度との関係を予め記憶し、前記機関無負荷アイドル運転状態を維持するのに必要な空気量を確保するためのスロットル開度を無負荷アイドル開度として決定し、前記初期空気量に対する実際の空気量の比である流量損失率を所定のスロットル開度領域ごとに定められた学習スロットル開度に対して求めるとともに同求めた流量損失率を同学習スロットル開度に対応する学習値として取得し、前記学習値に基づいて前記スロットル開度に対応する前記空気量を算出し且つ同算出した空気量を前記機関の制御に使用する、内燃機関の制御装置において、前記学習スロットル開度のうち前記決定された無負荷アイドル開度よりも小さい範囲内の最大の開度に対応する前記学習値である小開度側学習値が、前記学習スロットル開度のうち同無負荷アイドル開度よりも大きい範囲内の最小の開度に対応する前記学習値である大開度側学習値よりも大きい場合、同小開度側学習値を同大開度側学習値に応じた値に設定する制御装置。

技術分野

0001

本発明は、吸気管スロットル弁を有する内燃機関制御装置に関する。

背景技術

0002

車両に搭載される内燃機関(以下、単に「機関」とも称呼される。)の制御装置は、一般に、アクセル開度及び機関の回転速度等に基づいてスロットル弁の開度(即ち、スロットル開度)を決定する。更に、制御装置は、スロットル開度から燃焼室に流入する空気量(以下、単に「空気量」とも称呼される。)を予測し、その予測した空気量に基づいて燃料噴射量及び噴射タイミング等を決定する。そのため、制御装置は、スロットル弁開度と空気量との関係をマップ及び計算式等の形式で記憶している。

0003

しかしながら、機関が長期にわたり運転されると、スロットル弁及び吸気管の内壁等にデポジットが付着する。デポジットが付着するとスロットル開度に対する空気通路断面積が低下するので、スロットル開度が同一であっても空気量が低下する。

0004

従って、予め記憶したスロットル開度と空気量との関係を用いて空気量を予測する装置は、デポジットの付着により空気量を精度良く推定できなくなる。そこで、従来の制御装置は、吸気管に介装されたエアフローメータを用いて実際の空気量を測定し、スロットル開度と空気量との関係を学習することによって、空気量をより正確に予測するようになっている。

0005

より具体的には、従来の装置の一つ(従来装置)は、スロットル開度に応じて区分けされた開度領域ごとに、スロットル弁を通る空気の流量特性値を学習する。更に、従来装置は、未学習の開度領域がある場合、その開度領域よりもスロットル開度が大きい開度領域について学習された流量特性値をその未学習領域学習値として設定(コピー)する(例えば、特許文献1を参照。)。

先行技術

0006

特開2012−17679号公報

0007

ところで、従来装置は、ある開度領域の学習値(流量特性値)をその開度領域内のスロットル開度(学習スロットル開度)に対応させて記憶する。そして、従来装置は、実際のスロットル開度が「ある学習スロットル開度と、その学習スロットル開度に隣接する学習スロットル開度と、の間の開度」である場合、それら二つの学習スロットル開度に対応する二つの学習値を用いて実際のスロットル開度に対する空気量を例えば線形補間などにより予測する。

0008

一方、機関がアイドル状態にあるとき、機関が車両を駆動しているときと比較してスロットル開度は小さい。特に、アイドル状態であって暖機運転が完了し且つエアコンが作動していない場合のように、機関に負荷が加わっていないとき(このような状態は、以下、「無負荷アイドル状態」とも称呼される。)、スロットル開度が最小となる。

0009

しかしながら、上述したように、デポジットが付着するにつれて同一スロットル開度に対する空気量が低下する。従って、無負荷アイドル状態を維持するために必要な空気量を確保するためのスロットル開度(以下、「無負荷アイドル開度」とも称呼される。)は、デポジットの付着量が大きくなるほど大きくなる。従って、デポジットの付着量が大きくなると、無負荷アイドル開度が大きくなるので、この増大した無負荷アイドル開度よりも小さいスロットル開度にて機関が運転される頻度は激減する。その結果、この増大した無負荷アイドル開度よりも小さい開度領域に対する学習値が更新されない事態が生じる。

0010

他方、無負荷アイドル開度よりも大きいスロットル開度に対応する学習値は更新され続ける。その結果、スロットル開度が無負荷アイドル開度の近傍であって無負荷アイドル開度よりも僅かに大きい開度に対する空気量は、更新され続けている学習値と更新されていない学習値とに基づいて(例えば、線形補間により)求められるから、精度よく求められないという問題が生じる。

0011

そこで、本発明の目的の一つは、デポジットの付着が発生した場合であっても、無負荷アイドル開度近傍のスロットル開度に対する空気量を精度良く推定することが可能な内燃機関の制御装置を提供することである。

0012

上記目的を達成するための本発明の内燃機関の制御装置(以下、「本発明装置」とも称呼される。)は、
内燃機関の吸気管及びスロットル弁への付着物が無いときの同吸気管を流れる空気量である初期空気量とスロットル開度との関係を予め記憶し、
前記機関が無負荷アイドル運転状態を維持するのに必要な空気量を確保するためのスロットル開度を無負荷アイドル開度として決定し、
前記初期空気量に対する実際の空気量の比である流量損失率を所定のスロットル開度領域ごとに定められた学習スロットル開度に対して求めるとともに同求めた流量損失率を同学習スロットル開度に対応する学習値として取得し、
前記学習値に基づいて前記スロットル開度に対応する前記空気量を算出し且つ同算出した空気量を前記機関の制御に使用する。

0013

更に、本発明装置は、
前記学習スロットル開度のうち前記決定された無負荷アイドル開度よりも小さい範囲内の最大の開度に対応する前記学習値である小開度側学習値が、
前記学習スロットル開度のうち同無負荷アイドル開度よりも大きい範囲内の最小の開度に対応する前記学習値である大開度側学習値よりも大きい場合、
同小開度側学習値を同大開度側学習値に応じた値に設定する。

0014

本発明装置によれば、デポジット付着によって無負荷アイドル開度がデポジット付着が無いときと比較して大きくなった場合であっても、即ち、学習値が更新されないスロットル開度領域が発生した場合であっても、流入空気量を算出するために用いられる学習値を補正することができる。

0015

その結果、本発明装置は、スロットル開度が無負荷アイドル状態の開度近傍であるとき或いはそれよりもスロットル開度が少し大きいときであっても、スロットル開度に対して算出される流入空気量の誤差を抑制することが可能となる。それに伴い、本発明装置は、流入空気が正しく算出されないことに起因する回転速度の不安定化燃料消費率の低下及び排気エミッションの悪化等の現象が発生することを回避できる。

図面の簡単な説明

0016

本発明の第1実施形態に係る制御装置(第1装置)が適用される内燃機関の概略構成図である。
第1装置における、スロットル開度と、流入空気量及び流量損失率(学習値)と、の関係を示したグラフである。
第1装置における、スロットル開度と、流入空気量及び流量損失率(学習値)と、の関係を示したグラフである。
第1装置が実行する補正制御を示したフローチャートである。
本発明の第2実施形態に係る制御装置(第2装置)における、スロットル開度と、流入空気量及び流量損失率(学習値)と、の関係を示したグラフである。
第2装置が実行する補正制御を示したフローチャートである。

実施例

0017

以下、図面を参照しながら本発明の各実施形態に係る内燃機関の制御装置について説明する。

0018

<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係る内燃機関の制御装置(以下、「第1装置」とも称呼される。)は、図1に示した内燃機関10に適用される。機関10は、図示しない車両に搭載されている。機関10は、吸気管11、燃焼室21及び排気管31を含んでいる。

0019

吸気管11には、スロットル弁12、スロットル弁アクチュエータ13及び燃料噴射弁インジェクタ)14が配設されている。スロットル弁アクチュエータ13は、後述するECU(電子制御ユニット)40の指示に応答してスロットル弁12の開度(スロットル開度)TAを変更し、吸気管11内の空気流量を制御する。燃料噴射弁14は、ECU40の指示に応答して吸気管11内に燃料噴射する。

0020

燃焼室21には点火栓22が配設されている。点火栓22は、ECU40の指示に応じて燃焼室21内の混合気点火する。

0021

吸気管11と燃焼室21との間に配設された吸気弁23は、図示しないインテークカムシャフトによって開閉させられる。燃焼室21と排気管31との間に配設された排気弁24は、図示しないエキゾーストカムシャフトによって開閉させられる。

0022

ECU40は、CPU42、ROM43、RAM44及びバックアップRAM45を含んでいる。バックアップRAM45は、電力がECU40に供給されていない場合であっても、書き込まれたデータを保持することができる。従って、後述する学習値は、バックアップRAM45内に格納される。ECU40は、以下に述べるセンサ類と接続されていて、これらのセンサからの信号を受信(入力)するようになっている。

0023

エアフローメータ51は、吸気管11内を通過する流入空気の質量流量(空気流量)を測定し、その空気流量Gaを表す信号を出力する。スロットル開度センサ52は、スロットル弁12のスロットル開度TAを表す信号を出力する。アクセル開度センサ53は、機関10が搭載された車両の図示しないアクセルペダルの開度Accを表す信号を出力する。クランク角度センサ54は、機関10の図示しないクランクシャフト回転位置に応じた信号を出力する。ECU40は、クランク角度センサ54からの信号に基づいて機関10の機関回転速度NEを算出する。

0024

スロットル通過空気量の算出及び流量損失率の学習>
次に、ECU40の作動について説明する。図2(A)の曲線Liは、スロットル弁12及び吸気管11内壁へのデポジット付着が無いとき(例えば、機関10が新品であるとき)の「スロットル開度TAに対応するスロットル通過空気量mt(即ち、空気流量特性)」を表す。スロットル通過空気量mtは、空気充填率KLと回転速度NEとの積によって得られる値(即ち、mt=KL×NE)であり、空気流量Gaと正の相関を有する。ここで空気充填率KLは、燃焼室21に充填される空気量を百分率で表した値である。具体的には、機関10が1回転する間に機関10の排気量に等しい体積の空気が吸気管11を通過したとき、空気充填率KLは100%となる。曲線Liは、マップの形式でROM43に記憶されている。曲線Liによって表されるスロットル通過空気量mtは、以下、「初期流入空気量mti」とも称呼される。

0025

図2(A)中のスロットル開度TAmiは、機関10が無負荷アイドル状態(即ち、機関10がアイドル状態であって且つ外部から負荷が働いていない状態、より具体的には、機関10の暖機運転が完了し且つ車両に搭載された図示しないエアコン及び電気負荷等の補機負荷が作動していない状態)を維持するのに機関10が必要な最低流入空気量mtmを与えるスロットル開度TA(即ち、無負荷アイドル開度)である。

0026

ECU40は、所定のタイミングにて、アクセル開度Acc及び回転速度NEに基づいて周知の方法を用いてスロットル開度TAを決定する。ECU40は、ROM43の上記マップを参照することによって、このスロットル開度TAに対応するスロットル通過空気量mtを取得する。ECU40は、スロットル通過空気量mtに基づいて燃焼室21に流入する空気量(筒内空気量)を算出し、その筒内空気量に基づいて燃料噴射量及び燃料噴射時期等を決定する。

0027

ところで、機関10の運転中、燃焼室21からの吹き返しに含まれる及び外気に含まれる粉塵等がスロットル弁12及び吸気管11の内壁等に付着し、その後、デポジット(付着物)としてスロットル弁12及び吸気管11の内壁等に堆積する。デポジットが付着することによって空気断面積が低下するので、同じスロットル開度TAに対応するスロットル通過空気量mtがデポジット付着前と比較して減少する。

0028

図2(A)の曲線Laは、デポジットが付着した状態(即ち、同一スロットル開度TAに対応するスロットル通過空気量mtが減少した状態)のスロットル弁12の空気流量特性を表す。曲線Li及び曲線Laから理解されるように、デポジット付着が発生したとき、ECU40は、ROM43に記憶された曲線Liに相当するマップ情報(即ち、初期流入空気量mti)を参照することによっては、スロットル開度TAに対応するスロットル通過空気量mtを正しく取得することができない。そのため、ECU40は、所定のスロットル開度領域毎に実際のスロットル通過空気量mtに相関を有する値を学習する。

0029

より具体的に述べると、ECU40は、所定のスロットル開度領域のそれぞれに含まれる学習スロットル開度TAs(s=1、2、・・)に対応する実際のスロットル通過空気量mts(s=1、2、・・)と、その学習スロットル開度TAsに対応する初期流入空気量mtis(s=1、2、・・)と、を取得する。次に、ECU40は、スロットル通過空気量mtsを初期流入空気量mtisで除することによって、学習スロットル開度TAsに対応する流量損失率LRs(s=1、2、・・)を算出する(即ち、LRs=mts/mtis)。ECU40は、各学習スロットル開度TAsに対応する流量損失率LRsを学習値としてバックアップRAM45に記憶する。

0030

一方、ECU40は、実際のスロットル開度TAに対応するスロットル通過空気量mtを、バックアップRAM45に記憶された学習値を参照することによって算出する。いま、デポジット付着が発生することによって、スロットル開度TAとスロットル通過空気量mtとの関係が、図2(A)の曲線Laに示されるようになったと仮定する。

0031

例えば、実際のスロットル開度が、学習スロットル開度TA3に等しいとき、ECU40は、図2(A)に示された「スロットル開度TA3に対応する初期流入空気量であるmti3」と、図2(B)に示された「スロットル開度TA3に対応する学習値である流量損失率LR3」と、を取得する。次に、ECU40は、初期流入空気量mti3に流量損失率LR3を乗じることによって、スロットル開度TA3に対応するスロットル通過空気量mt3を算出する(即ち、mt3=mti3×LR3)。

0032

他方、実際のスロットル開度TAに対応する学習値が存在しないとき、即ち、実際のスロットル開度TAが何れの学習スロットル開度とも異なるとき、ECU40は、線形補間によってスロットル通過空気量mtを算出する。いま、実際のスロットル開度が、学習スロットル開度TA3と学習スロットル開度TA4との間のTAxであると仮定する(即ち、TA3<TAx<TA4)。

0033

この場合、ECU40は、学習スロットル開度TA3に対応する流量損失率LR3及び学習スロットル開度TA4に対応する流量損失率LR4を取得する。次に、ECU40は、スロットル開度TAxに対応する流量損失率LRxを線形補間によって算出する。即ち、ECU40は、下式に基づいてLRxを算出する。
LRx=(LR4−LR3)×(TAx−TA3)/(TA4−TA3)+LR3

0034

更に、ECU40は、図2(A)の曲線Liに示された「スロットル開度TAxに対応する初期流入空気量であるmtix」を取得し、初期流入空気量mtixに流量損失率LRxを乗じることによって、スロットル開度TAxに対応するスロットル通過空気量mtxを算出する(即ち、mtx=mtix×LRx)。

0035

<スロットル通過空気量の算出誤差
次に、特定条件のもと、ECU40が上記学習値に基づいて算出するスロットル通過空気量mtが誤差を含み得ることを説明する。図2(A)の点Pi1乃至点Pi4はそれぞれ、デポジット付着が無いときの学習スロットル開度TA1乃至TA4に対応するスロットル通過空気量mt(即ち、初期流入空気量)である。この場合、点Pi1乃至点Pi4は曲線Li上に位置している。図2(B)の直線Lir上にある点Pir1乃至点Pir4は、図2(A)の点Pi1乃至点Pi4のそれぞれに対応するスロットル開度TAと流量損失率LRと組み合わせである。この場合、デポジット付着が発生していないので、即ち、スロットル通過空気量mtの減少が発生していないので、流量損失率LRはいずれも「1」となる。

0036

次に、デポジット付着が発生することによって、スロットル開度TAとスロットル通過空気量mtとの関係が、図2(A)の曲線Laに示されるようになったと仮定する。デポジット付着の結果、無負荷アイドル開度はTAmiからTAmaに増加している(即ち、TAmi<TAma)。換言すれば、機関10の作動中、スロットル開度TAは、TAmaより小さくならない。学習スロットル開度TA1は、TAmaよりも小さいので(即ち、TA1<TAma)、学習スロットル開度TA1に対応する学習値(流量損失率LR)は更新されない。スロットル開度TAが「無負荷アイドル開度」よりも小さい領域は、本明細書において「学習不可領域」とも称呼される。

0037

その一方、TAmaよりも大きい学習スロットル開度TA2乃至TA4(即ち、TAma<TA2<TA3<TA4)に対応する学習値は学習によって更新される。更新された学習値は、図2(B)の点Par2乃至点Par4として表されている。

0038

上述したように、ECU40は、実際のスロットル開度TAが何れの学習スロットル開度とも異なるとき、学習値を線形補間することによって流量損失率LRを算出する。即ち、ECU40は、図2(B)の点Pir1及び点Par2乃至点Par4のそれぞれの間を線分で結んで得られる太線Lamrに基づいて流量損失率LRを算出する。

0039

スロットル開度TAが図2(B)の領域Sarに対応するとき、即ち、スロットル開度TAが最小アイドル開度TAmaと学習スロットル開度TA2との間にあるとき、ECU40は、学習値Pir1と学習値Par2とに基づく線形補間によって流量損失率LRを算出する。しかし、学習値Pir1は更新されていないので、学習値Pir1に基づいて算出される流量損失率LRは誤差を含む。ECU40は、誤差を含んだ流量損失率LRに基づいてスロットル通過空気量mtを算出するので、そのスロットル通過空気量mtも誤差を含む。

0040

より具体的に述べると、図2(A)の点Pa2は、学習スロットル開度TA2に対応する初期流入空気量mtiと、学習スロットル開度TA2に対応する流量損失率LR(学習値)と、に基づいて算出されるスロットル通過空気量mtを表している。図2(A)の点Pa3及び点Pa4は、同様に、学習スロットル開度TA3及びTA4にそれぞれ対応するスロットル通過空気量mtを表している。点Pi1及び点Pa2乃至点Pa4のそれぞれの間を線分で結んで得られる太線Lamが、実際のスロットル開度TAと、ECU40がスロットル開度TAに基づいて算出するスロットル通過空気量mtと、の関係を表している。図2(A)の領域Saから理解されるように、スロットル開度TAが最小アイドル開度TAmaと学習スロットル開度TA2との間にあるとき、ECU40が算出するスロットル通過空気量mtが誤差を含む。

0041

ECU40は、誤差を有するスロットル通過空気量mtに基づいて燃料噴射弁14から噴射される燃料の量及び噴射タイミング等を決定するので、スロットル通過空気量mtの誤差に起因して噴射燃料量にも誤差が生じ、その結果、燃焼室21内の空燃比目標値と異なってしまう。それにより、燃料消費率の低下及び排気エミッションの悪化等が発生する虞がある。場合によっては、回転速度NEが不安定になり(即ち、ハンチングが発生し)、更に、吹き上がり及びエンジンストール等が起こり得る。

0042

<補正制御>
この問題を回避するため、本実施形態に係るECU40は以下に説明する「補正制御」を実行する。上述したように、流量損失率LRは初期流入空気量mtiに対する実際のスロットル通過空気量mtの比である。一般に、スロットル開度TAが小さくなるほど、吸気管11の空気通路断面積が小さくなるので、スロットル通過空気量mtに対するデポジット付着の影響が相対的に大きくなる。換言すれば、デポジットの付着量が同じであれば、スロットル開度TAが小さいほど、流量損失率LRが小さくなる。

0043

他方、デポジットの付着量が増大するほど、実際のスロットル通過空気量mtが減少するので、流量損失率LRは減少する。しかし、デポジットの付着量の増大に起因する無負荷アイドル開度の増大(即ち、学習不可領域の拡大)によって更新されなくなる学習値(流量損失率LR)は減少しなくなる。即ち、無負荷アイドル開度よりも小開度側にある更新されない学習値は、無負荷アイドル開度よりも大開度側にある更新される学習値よりも値が大きくなる現象が発生する。この場合、ECU40は、この学習値に基づいて算出される流量損失率LR(及び、スロットル通過空気量mt)が誤差を含んでいると判定する。

0044

より具体的に述べると、ECU40は、「無負荷アイドル開度(本例では、TAma)よりも小開度側の範囲において最大の学習スロットル開度に対応する流量損失率LRl」と「無負荷アイドル開度よりも大開度側の範囲において最小の学習スロットル開度に対応する流量損失率LRr」とを比較する。本例では、無負荷アイドル開度TAmaよりも小開度側の流量損失率LRlは、学習スロットル開度TA1に対応する流量損失率LR(点Pir1)であり、無負荷アイドル開度TAmaよりも大開度側の流量損失率LRrは、学習スロットル開度TA2に対応する流量損失率LR(点Par2)である。

0045

小開度側の流量損失率LRlが大開度側の流量損失率LRrより大きい場合(即ち、LRl>LRr)、ECU40は、流量損失率LRlに対応する学習値が更新されていない、即ち、算出される流量損失率LR(及び、スロットル通過空気量mt)に上記の誤差(領域Sar及び領域Sa)が発生していると判定する。

0046

この場合、ECU40は、流量損失率LRlの値が、流量損失率LRrの値と等しくなるように学習値を補正する。即ち、本例においてECU40は、学習スロットル開度TA1に対応する学習値Pir1が、学習スロットル開度TA2に対応する学習値Par2と等しくなるように補正する。補正後の学習スロットル開度TA1に対応する学習値が点Par1である。

0047

図2(A)の点Pa1は、図(B)の点Par1に対応するスロットル通過空気量mtを表している。点Pa1は、補正が行われる学習値Pir1に対応する点Pi1よりも、曲線La近傍に位置する。即ち、上記補正制御によって、スロットル開度TAが無負荷アイドル開度の近傍であって無負荷アイドル開度よりも僅かに大きいときであっても、ECU40は、そのスロットル開度TAに対応するスロットル通過空気量mtをより精度よく算出することができる。

0048

次に、デポジット付着が更に進行した結果、スロットル開度TAとスロットル通過空気量mtとの関係が、図3(A)の曲線Lbに示されるようになったと仮定する。この場合、無負荷アイドル開度はTAmbとなっている(即ち、TAma<TAmb)。

0049

図3(B)の点Par1及び点Par2に対応する学習スロットル開度TA1及びTA2は、無負荷アイドル開度TAmbよりも小さいので(即ち、TA1<TA2<TAmb)、これらの学習スロットル開度に対応する学習値は更新されない。その一方、点Pa3及び点Pa4に対応する学習スロットル開度TA3及びTA4は無負荷アイドル開度TAmbよりも大きいので(即ち、TAmb<TA3<TA4)、学習値は点Pbr3及び点Pbr4にそれぞれ更新される。そのため、補正制御が行われなければ、ECU40は、太線Lbmrに基づいて流量損失率LRを算出する。その結果、領域Sbrに示したスロットル開度TAの範囲(即ち、無負荷アイドル開度TAmbから学習スロットル開度TA3までの範囲)において、ECU40によって算出される流量損失率LRが誤差を含む。

0050

図3(A)の太線Lbmは、図3(B)の太線Lbmrに対応している。図3(A)の点Pb3及び点Pb4は、それぞれ図3(B)の点Pbr3及び点Pbr4に対応している。ECU40は、スロットル開度TAが領域Sbの範囲(即ち、無負荷アイドル開度TAmbから学習スロットル開度TA3までの範囲)において、誤差を含む流量損失率LRに基づいてスロットル通過空気量mtを算出するので、そのスロットル通過空気量mtも誤差を含む。

0051

そこで、ECU40は、係るスロットル通過空気量mtの誤差を抑制するため、「補正制御」を実行する。本例では、小開度側の流量損失率LRlは、点Par2(即ち、学習スロットル開度TA2)に対応する流量損失率LRであり、大開度側の流量損失率LRrは、点Pbr3(即ち、学習スロットル開度TA3)に対応する流量損失率LRである。本例では、小開度側の流量損失率LRlが大開度側の流量損失率LRrより大きいので、ECU40は、算出される流量損失率LRに上記の誤差(領域Sbr)が発生していると判定する。

0052

この場合、ECU40は、流量損失率LRlの値が、流量損失率LRrの値と等しくなるように流量損失率LRlに対応する学習値を補正する。具体的には、ECU40は、点Par1及び点Par2に対応する流量損失率LRが、大開度側の流量損失率LRr(点Pbr3に対応する流量損失率LR)と等しくなるように、点Par1及び点Par2をそれぞれ点Pbr1及び点Pbr2に補正する。この補正制御によって、ECU40は、領域Sbrに示したスロットル開度TAの範囲においても、スロットル通過空気量mtをより正確に算出することが可能となる。

0053

<フローチャートの説明>
次に、ECU40のCPU42(以下、単に「CPU」とも称呼される。)が実行する、補正制御について図4のフローチャートを参照しながら説明する。いま、スロットル弁12及び吸気管11内壁へのデポジット付着によって、スロットル開度TAとスロットル通過空気量mtとの関係が、図3(A)の曲線Lbに示されるようになったと仮定する。

0054

機関10の作動中、CPUは所定の時間が経過する毎にステップ400から処理を開始してステップ405に進む。ステップ405にてCPUは、無負荷アイドル開度TAmを決定する。

0055

より具体的に述べると、CPUは、任意の連続する2つの学習スロットル開度TAsと、それらの学習スロットル開度TAsに対応する学習値(流量損失率LRs)に基づいて算出されるスロットル通過空気量mtsと、に対応する点を、スロットル開度TA(x軸)に対するスロットル通過空気量mt(y軸)を表すグラフ上にそれぞれプロットし且つそれらの点を結ぶことによって得られる線分の傾きを算出する。CPUは、全ての連続する2つの学習スロットル開度TAsに対応する上記線分のうち、その傾きが所定の閾値以上の範囲において最小の線分を選択し、その線分を小開度側に延長外挿)した半直線と、「最低流入空気量mtmを表すx軸に平行な直線」と、の交点に対応するスロットル開度を無負荷アイドル開度TAmとして算出する。前述の仮定によれば、無負荷アイドル開度TAmはTAmbである。

0056

次に、CPUはステップ410に進み、無負荷アイドル開度TAmよりも1つ大開度側の学習スロットル開度に対応する学習値である流量損失率LRrを取得する。前述の仮定によれば、流量損失率LRrは、無負荷アイドル開度TAmbの1つ大開度側の学習スロットル開度TA3に対応する学習値Pbr3である。

0057

次に、CPUはステップ415に進み、無負荷アイドル開度TAmよりも1つ小開度側の学習スロットル開度に対応する学習値である流量損失率LRlを取得する。前述の仮定によれば、流量損失率LRlは、無負荷アイドル開度TAmbの1つ小開度側の学習スロットル開度TA2に対応する学習値Par2である。学習値Par2は上述したように学習不可領域に含まれているので、更新されないままとなっている。

0058

次に、ステップ420に進み、CPUは、上述した学習不可領域の拡大に起因するECU40が算出する流量損失率LR(及び、それに基づいて算出されるスロットル通過空気量mt)に誤差が発生しているか否かを判定する。具体的には、CPUは、小開度側の学習値(流量損失率LRl)が、大開度側の学習値(流量損失率LRr)よりも大きいか否かを判定する。前述の仮定によれば、学習値Par2は、学習値Pbr3よりも大きい。この場合、CPUは、ステップ420にて「Yes」と判定してステップ425に進む。

0059

ステップ430にてCPUは、小開度側の学習値(流量損失率LR)を、大開度側の学習値(流量損失率LRr)に等しい値に設定する。前述の仮定によれば、CPUは、無負荷アイドル開度TAmbよりも小開度側のスロットル開度TAに対応する学習値Par1及び学習値Par2を、学習値Pbr3に等しくなるよう設定する。即ち、学習値Par1及び学習値Par2は、それぞれ点Pbr1及び点Pbr2に補正される。次に、CPUはステップ495に進んで本ルーチンを一旦終了する。

0060

その一方、上述した学習不可領域の拡大に起因するスロットル通過空気量mtの誤差が発生していないとき、例えば、デポジット付着が発生していないとき、或いは、この補正制御が既に実行された直後であるとき、小開度側の学習値に対応する流量損失率LRlは、大開度側の学習値に対応する流量損失率LRrよりも大きくなっていない。そのような場合、CPUは、ステップ420にて「No」と判定し、ステップ425を実行することなく、即ち、学習値を補正することなく、ステップ495に進んで本ルーチンを一旦終了する。

0061

以上、説明したように、第1装置の制御部(ECU40)は、
内燃機関10の吸気管11及びスロットル弁12への付着物が(例えば、デポジット)無いときの同吸気管を流れる空気量である初期空気量とスロットル開度との関係を予め記憶し(図2(A)の曲線Li)、
前記機関が無負荷アイドル運転状態を維持するのに必要な空気量を確保するためのスロットル開度を無負荷アイドル開度として決定し(図4のステップ405)、
前記初期空気量に対する実際の空気量の比である流量損失率を所定のスロットル開度領域ごとに定められた学習スロットル開度に対して求めるとともに同求めた流量損失率を同学習スロットル開度に対応する学習値として取得し(図2(B)の点Pir1乃至点Pir4及び点Par2乃至Par4、並びに、図3(B)の点Pbr3及び点Pbr4)、
前記学習値に基づいて前記スロットル開度に対応する前記空気量を算出し且つ同算出した空気量を前記機関の制御に使用する(図2(A)の太線Lam及び図3(A)の太線Lbm)、
内燃機関の制御装置であって、
前記学習スロットル開度のうち前記決定された無負荷アイドル開度よりも小さい範囲内の最大の開度に対応する前記学習値である小開度側学習値が、前記学習スロットル開度のうち同無負荷アイドル開度よりも大きい範囲内の最小の開度に対応する前記学習値である大開度側学習値よりも大きい場合(図2(B)及び図3(B)並びに図4のステップ420)、同小開度側学習値を同大開度側学習値に応じた値に設定する(図2(B)の点Par1、及び、図3(B)の点Pbr1及び点Pbr2、並びに、図4のステップ425)。

0062

第1装置によれば、スロットル弁12及び吸気管11内壁へのデポジット付着が発生したとき、スロットル開度TAが無負荷アイドル開度TAm近傍又はそれよりもスロットル開度TAが少し大きい場合であっても、そのスロットル開度TAに対応するスロットル通過空気量mtをより正確に算出することが可能となる。そのため、第1装置は、このような場合であっても空燃比を目標値近傍に維持することが可能となり、燃料消費率の低下及び排気エミッションの悪化等を回避し得る。

0063

<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る内燃機関の制御装置(以下、「第2装置」とも称呼される。)について説明する。第1装置は、学習値の補正を行うとき、無負荷アイドル開度TAmよりも「大開度側の学習値(流量損失率LRr)」を小開度側の学習値に反映させていた。これに対し、第2装置は、学習値の補正を行うとき、「大開度側の学習スロットル開度に対応するスロットル通過空気量mtと初期流入空気量mtiとの差」を小開度側の学習値に反映させる点のみにおいて第1装置と相違する。以下、この相違点を中心に説明する。

0064

第2装置に係るECU41が実行する「補正制御」について、デポジット付着によってスロットル開度TAとスロットル通過空気量mtとの関係が、図5(A)の曲線Laに示されるようになったと仮定して説明する。

0065

ECU41は、算出されるスロットル通過空気量mtに上記の誤差が発生していると判定したとき(即ち、LRl>LRrであるとき)、「補正制御」を実行する。より具体的には、ECU41は、「その学習スロットル開度に対応する初期流入空気量mti」と「無負荷アイドル開度TAmよりも大開度側の領域にあって最小の学習スロットル開度に対応するスロットル通過空気量mt」との差(減少量)を算出する。本例では、ECU41は、「無負荷アイドル開度TAmaよりも大開度側の領域にあって最小の学習スロットル開度であるTA2に対応する初期流入空気量であるPi2」から「学習スロットル開度TA2に対応するスロットル通過空気量であるPa2」を引いた差分Δmtを算出する。

0066

次にECU41は、無負荷アイドル開度TAmよりも小開度側の学習値を、それら学習値に対応する初期流入空気量mtiとスロットル通過空気量mtとの差分がΔmtと等しくなるように補正する。本例では、ECU41は、無負荷アイドル開度TAmよりも小開度側にある学習スロットル開度TA1に対応する初期流入空気量Pi1(点Pi1は学習不可領域にあるので、初期流入空気量のまま更新されていない。)からΔmtを引いて得られる点Pc1(スロットル通過空気量)を算出する。次に、ECU40は、Pi1に対するPc1の比である流量損失率LR(点Pcr1)を算出し、その値を補正後の学習値としてバックアップRAM45に記憶する。

0067

この結果、ECU41は、補正された学習値である点Pcr1及び(通常の学習処理によって更新された)学習値である点Par2乃至点Par4を結んで得られる(即ち、これらの学習値を線形補間して得られる)太線Lcmrに基づいて、スロットル開度TAに対応する流量損失率LRを算出する。換言すれば、ECU41が算出するスロットル開度TAに対応するスロットル通過空気量mtは、図5(A)の点Pc1及び点Pa2乃至点Pa4を結んで得られる太線Lcmによって示される。

0068

次に、ECU41のCPU42(以下、単に「CPU」とも称呼される。)が実行する「補正制御」について図6のフローチャートを参照しながら説明する。図6のフローチャートのステップであって図4に示したステップと同様の処理が実行されるステップには、図4と同一のステップ符号が付されている。CPUは、所定の時間が経過する毎にステップ600から処理を開始し、ステップ405乃至ステップ415の処理を行ってステップ420へと進む。

0069

小開度側の学習値に対応する流量損失率LRlが、大開度側の学習値に対応する流量損失率LRrよりも大きい場合、ステップ420にてCPUは「Yes」と判定してステップ625に進む。一方、本条件が成立しない場合、ステップ420にてCPUは「No」と判定してステップ695に進んで本ルーチンを一旦終了する。

0070

ステップ625にてCPUは、「無負荷アイドル開度TAmよりも大開度側の範囲において最小の学習スロットル開度TAに対応する初期流入空気量mti」と「同一のスロットル開度TAに対応する学習値に基づいて算出されるスロットル通過空気量mt」との差であるΔmtを算出する。

0071

次にCPUはステップ630に進み、無負荷アイドル開度TAmよりも小開度側の学習スロットル開度に対応する学習値を補正する。より具体的には、CPUは、「それらの学習値に対応する初期流入空気量mti」と「それらのスロットル開度TAに対応するスロットル通過空気量mt」との差分がΔmtと等しくなるように流量損失率LRを算出する(即ち、LR=(mti−Δmt)/mti)。次にCPUは、ステップ695に進んで本ルーチンを一旦終了する。

0072

以上説明したように、第2装置によれば、スロットル弁12及び吸気管11内壁へのデポジット付着が発生したとき、スロットル開度TAが無負荷アイドル状態の開度TAm近傍又はそれよりも開度が少し大きい場合であっても、スロットル開度TAに対応するスロットル通過空気量mtをより正確に算出することが可能となる。そのため、第2装置は、このような場合であっても空燃比を目標値近傍に維持することが可能となり、燃料消費率の低下及び排気エミッションの悪化等を回避し得る。

0073

以上、本発明に係る制御装置の各実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、各実施形態では、車両は駆動のために機関10を搭載していた。しかし、この車両は駆動のために更に電動機を搭載しても良い。即ち、この車両はハイブリッドカーであっても良い。

0074

加えて、各実施形態に係るECUは、無負荷アイドル開度TAmを、対応するスロットル開度TAが連続する2つの学習値を結んで得られる線分の傾きに基づいて算出していた。しかし、各ECUは、他の方法によって無負荷アイドル開度TAmを算出しても良い。例えば、各ECUは、「スロットル開度TA(x軸)に対するスロットル通過空気量mt(y軸)を表すグラフ上に、複数の学習値に対応する点をプロットし、それらを結ぶことによって得られるスプライン曲線」と「最低流入空気量mtmを表すx軸に平行な直線」と、の交点に対応するスロットル開度TAをTAmとして算出してもよい。或いは、各ECUは、各学習値最終更新時刻に基づいて、「所定の期間よりも長い間更新されていない学習値に対応する学習スロットル開度」と「更新されている学習値に対応する学習スロットル開度」との間にあるスロットル開度を無負荷アイドル開度TAmと決定しても良い。或いは、各ECUは、デポジット付着の程度に対応する流量特性値と無負荷アイドル開度との組み合わせを予想パターンとして予めROM43に複数記憶しておき、実際の学習値からその時点ではどのパターンに最も類似するのかを選択し、そのパターンに対応する無負荷アイドル開度をTAmとして決定しても良い。

0075

或いは、各実施形態に係るECUは、連続する2つの学習スロットル開度に対応する学習値の線形補間によって実際のスロットル開度TAに対応する流量損失率LRを算出していた。しかし、各ECUは、他の方法によって流量損失率LRを算出しても良い。例えば、各ECUは、「3つ以上の連続する学習スロットル開度と、その学習スロットル開度に対応する学習値をグラフ上の点としてプロットし、それらの点を結ぶことによって得られるスプライン曲線」に対応する値として流量損失率LRを算出しても良い。

0076

或いは、各実施形態に係るECUは、各開度領域に含まれる固定された学習スロットル開度毎に学習値を記憶していた。しかし、各ECUは、各開度領域内で変動する学習スロットル開度毎に学習値を記憶しても良い。

0077

或いは、各実施形態に係るECUは、学習値を補正するとき無負荷アイドル開度TAmよりも小開度側の学習値を全て補正していた。しかし、各ECUは、無負荷アイドル開度TAmよりも1つ小開度側の学習値(即ち、スロットル開度TAmよりもスロットル開度が小さい範囲において最大のスロットル開度に対応する学習値)のみを補正しても良い。

0078

10…内燃機関、11…吸気管、12…スロットル弁、21…燃焼室、31…排気管、40…ECU、51…空気量センサ

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