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技術 水浮検知装置、水浮検知方法、及びプログラム

出願人 NECソリューションイノベータ株式会社
発明者 栗田裕二木嶋哲士深谷安利
出願日 2013年11月1日 (7年3ヶ月経過) 出願番号 2013-228288
公開日 2015年5月7日 (5年9ヶ月経過) 公開番号 2015-088106
状態 特許登録済
技術分野 画像処理 交通制御システム イメージ分析
主要キーワード 分割部分毎 分布重み 事故発生率 分散値σ 道路施設 部分布 路面映像 混合正規分布
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図面 (8)

課題

車両に搭載されたカメラ映像から道路の路面上の水浮を検知し得る、水浮検知装置、水浮検知方法、及びプログラムを提供する。

解決手段

水浮検知装置は、道路の画像から、処理対象となる領域におけるヒストグラムを生成する、ヒストグラム生成部11と、ヒストグラムを、各部分の面積が同一となるように、設定数で分割し、各部分の中心の輝度をそれぞれの初期値として算出する、初期値算出部12と、部分毎に、初期値を用いて正規分布推定する、正規分布推定部13と、推定された正規分布のうち、設定条件合致する正規分布を選択し、選択した正規分布を用いて新たな正規分布を生成し、新たな正規分布の平均値及び分散のいずれか又は両方を、特徴量として算出する、特徴量算出部14と、特徴量に基づいて、道路の路面上に前記水浮が発生しているかどうかを判定する、路面状況推定部15とを備えている。

概要

背景

一般に、自動車にとって、雨天等によって道路の路面上に水浮が生じている状態は、事故発生率が高い状態といえるので、ドライバー慎重運転を行う必要がある。但し、時間帯天候によっては、道路の路面上に水浮が生じているか否かを判断することが、ドライバーにとって難しい場合がある。このため、路面上の水浮の検知を行い、水浮が生じている場合に、そのことをドライバーに通知するシステムが、車両に搭載されれば、交通事故の発生が抑制されると考えられる。

また、近年、自動車においては、トラクションコントロール装置アンチロックブレーキシステム横滑り防止装置、といった各種電子デバイスが搭載されている。これらの電子デバイスは、路面上に水浮が存在する場合において、車両の安定性の確保に有効となるが、このとき、車両において路面上の水浮の検知が行われていれば、タイヤに発生するスリップ予測できるので、これらの電子デバイスによる効果をより高めることができる。

具体的には、トラクションコントロール装置は、スリップの予測結果に基づき、スリップが発生する前に、原動機の出力を制御することができる。また、同様に、アンチロックブレーキシステムは、スリップの予測結果に基づき、確実にタイヤのロックを回避できる。更に、同様に、横滑り防止装置は、スリップの予測結果に基づき、横滑りの発生前に各輪のブレーキを制御することができる。これらの結果、車両の安定性の確保がより確実なものとなる。

また、特許文献1は、道路の路面上の水浮を検知する技術の一例を開示している。具体的には、特許文献に開示された技術では、まず、道路に設置された監視カメラ路面映像から得られた特徴量(路面の色相の平均・分散、路面の彩度の平均・分散、路面の明度の平均・分散)の混合正規分布を用いて、種々の路面状況が定義される。次に、現在の路面映像から特徴量を求め、求めた特徴量を、路面状況を定義する混合正規分布に照合することによって、現在の路面状況が判定される。

従って、特許文献1に開示された技術を、車両に適用すれば、ドライバーに対して水浮の発生を通知したり、スリップの予測による車両安定性の更なる向上を図ったり、といったことが可能になると考えられる。

概要

車両に搭載されたカメラ映像から道路の路面上の水浮を検知し得る、水浮検知装置、水浮検知方法、及びプログラムを提供する。水浮検知装置は、道路の画像から、処理対象となる領域におけるヒストグラムを生成する、ヒストグラム生成部11と、ヒストグラムを、各部分の面積が同一となるように、設定数で分割し、各部分の中心の輝度をそれぞれの初期値として算出する、初期値算出部12と、部分毎に、初期値を用いて正規分布推定する、正規分布推定部13と、推定された正規分布のうち、設定条件合致する正規分布を選択し、選択した正規分布を用いて新たな正規分布を生成し、新たな正規分布の平均値及び分散のいずれか又は両方を、特徴量として算出する、特徴量算出部14と、特徴量に基づいて、道路の路面上に前記水浮が発生しているかどうかを判定する、路面状況推定部15とを備えている。

目的

本発明の目的の一例は、上記問題を解消し、車両に搭載されたカメラの映像から道路の路面上の水浮を検知し得る、水浮検知装置、水浮検知方法、及びプログラムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

道路の画像から路面上の水浮を検知するための装置であって、前記画像から、処理対象となる領域におけるヒストグラムを生成する、ヒストグラム生成部と、生成された前記ヒストグラムを、各部分の面積が同一となるように、設定数で分割し、更に、各部分の中心の輝度をそれぞれの初期値として算出する、初期値算出部と、前記部分毎に、当該部分について算出された前記初期値を用いて、正規分布推定する、正規分布推定部と、推定された前記正規分布のうち、設定条件合致する正規分布を選択し、更に、選択した前記正規分布を用いて新たな正規分布を生成し、生成した前記新たな正規分布の平均値及び分散のいずれか又は両方を、特徴量として算出する、特徴量算出部と、算出された前記特徴量に基づいて、前記道路の路面上に前記水浮が発生しているかどうかを判定する、路面状況推定部と、を備えていることを特徴とする水浮検知装置

請求項2

前記ヒストグラム生成部が、生成した前記ヒストグラムに対して平滑化処理を実行し、前記初期値算出部が、前記平滑化処理が実行された前記ヒストグラムを分割する、請求項1に記載の水浮検知装置。

請求項3

前記画像が、設定されたフレームレートカメラから出力されてきた画像であり、前記ヒストグラム生成部、前記初期値算出部、前記正規分布推定部、及び前記特量算出部は、前記カメラから前記画像が出力される度に、処理を実行し、前記路面状況推定部は、前記特徴量算出部によって前記特徴量が算出される度に、そのとき算出された特徴量と、過去に算出された特徴量とを平均し、更に、平均によって得られた値を設定数だけ累積し、累積によって得られた累積値に基づいて、前記道路に前記水浮が発生しているかどうかを判定する、請求項1または2に記載の水浮検知装置。

請求項4

前記特徴量算出部が、設定された昼間の時間帯においては、前記新たな正規分布の分散のみを、前記特徴量として算出し、設定された夜間の時間においては、前記新たな正規分布の平均値及び分散値を、前記特徴量として算出する、請求項1〜3のいずれかに記載の水浮検知装置。

請求項5

道路の画像から路面上の水浮を検知するための方法であって、(a)前記画像から、処理対象となる領域におけるヒストグラムを生成する、ステップと、(b)前記(a)のステップで生成された前記ヒストグラムを、各部分の面積が同一となるように、設定数で分割し、更に、各部分の中心の輝度をそれぞれの初期値として算出する、ステップと、(c)前記部分毎に、当該部分について算出された前記初期値を用いて、正規分布を推定する、ステップと、(d)前記(c)のステップで推定された前記正規分布のうち、設定条件に合致する正規分布を選択し、更に、選択した前記正規分布を用いて新たな正規分布を生成し、生成した前記新たな正規分布の平均値及び分散のいずれか又は両方を、特徴量として算出する、ステップと、(e)前記(d)のステップで算出された前記特徴量に基づいて、前記道路の路面上に前記水浮が発生しているかどうかを判定する、ステップと、を有することを特徴とする水浮検知方法

請求項6

前記(a)のステップにおいて、生成した前記ヒストグラムに対して、更に、平滑化処理を実行し、前記(b)のステップにおいて、前記平滑化処理が実行された前記ヒストグラムを分割する、請求項5に記載の水浮検知方法。

請求項7

前記画像が、設定されたフレームレートでカメラから出力されてきた画像であり、前記(a)のステップ、前記(b)のステップ、前記(c)のステップ、及び前記(d)のステップは、前記カメラから前記画像が出力される度に、実行され、前記(e)のステップにおいて、前記(d)のステップによって前記特徴量が算出される度に、そのとき算出された特徴量と、過去に算出された特徴量とを平均し、更に、平均によって得られた値を設定数だけ累積し、累積によって得られた累積値に基づいて、前記道路に前記水浮が発生しているかどうかを判定する、請求項5または6に記載の水浮検知方法。

請求項8

前記(d)のステップにおいて、設定された昼間の時間帯においては、前記新たな正規分布の分散のみを、前記特徴量として算出し、設定された夜間の時間においては、前記新たな正規分布の平均値及び分散値を、前記特徴量として算出する、請求項5〜7のいずれかに記載の水浮検知方法。

請求項9

コンピュータによって、道路の画像から路面上の水浮を検知するためのプログラムであって、前記コンピュータに、(a)前記画像から、処理対象となる領域におけるヒストグラムを生成する、ステップと、(b)前記(a)のステップで生成された前記ヒストグラムを、各部分の面積が同一となるように、設定数で分割し、更に、各部分の中心の輝度をそれぞれの初期値として算出する、ステップと、(c)前記部分毎に、当該部分について算出された前記初期値を用いて、正規分布を推定する、ステップと、(d)前記(c)のステップで推定された前記正規分布のうち、設定条件に合致する正規分布を選択し、更に、選択した前記正規分布を用いて新たな正規分布を生成し、生成した前記新たな正規分布の平均値及び分散のいずれか又は両方を、特徴量として算出する、ステップと、(e)前記(d)のステップで算出された前記特徴量に基づいて、前記道路の路面上に前記水浮が発生しているかどうかを判定する、ステップと、を実行させるプログラム。

請求項10

前記(a)のステップにおいて、生成した前記ヒストグラムに対して、更に、平滑化処理を実行し、前記(b)のステップにおいて、前記平滑化処理が実行された前記ヒストグラムを分割する、請求項9に記載のプログラム。

請求項11

前記画像が、設定されたフレームレートでカメラから出力されてきた画像であり、前記コンピュータが、前記(a)のステップ、前記(b)のステップ、前記(c)のステップ、及び前記(d)のステップを、前記カメラから前記画像が出力される度に、実行し、前記(e)のステップにおいて、前記(d)のステップによって前記特徴量が算出される度に、そのとき算出された特徴量と、過去に算出された特徴量とを平均し、更に、平均によって得られた値を設定数だけ累積し、累積によって得られた累積値に基づいて、前記道路に前記水浮が発生しているかどうかを判定する、請求項9または10に記載のプログラム。

請求項12

前記(d)のステップにおいて、設定された昼間の時間帯においては、前記新たな正規分布の分散のみを、前記特徴量として算出し、設定された夜間の時間においては、前記新たな正規分布の平均値及び分散値を、前記特徴量として算出する、請求項9〜11のいずれかに記載のプログラム。

技術分野

0001

本発明は、道路の路面上の水浮を検出するための、検知装置及び検知方法に関し、更には、これらを実現するためのプログラムに関する。

背景技術

0002

一般に、自動車にとって、雨天等によって道路の路面上に水浮が生じている状態は、事故発生率が高い状態といえるので、ドライバー慎重運転を行う必要がある。但し、時間帯天候によっては、道路の路面上に水浮が生じているか否かを判断することが、ドライバーにとって難しい場合がある。このため、路面上の水浮の検知を行い、水浮が生じている場合に、そのことをドライバーに通知するシステムが、車両に搭載されれば、交通事故の発生が抑制されると考えられる。

0003

また、近年、自動車においては、トラクションコントロール装置アンチロックブレーキシステム横滑り防止装置、といった各種電子デバイスが搭載されている。これらの電子デバイスは、路面上に水浮が存在する場合において、車両の安定性の確保に有効となるが、このとき、車両において路面上の水浮の検知が行われていれば、タイヤに発生するスリップ予測できるので、これらの電子デバイスによる効果をより高めることができる。

0004

具体的には、トラクションコントロール装置は、スリップの予測結果に基づき、スリップが発生する前に、原動機の出力を制御することができる。また、同様に、アンチロックブレーキシステムは、スリップの予測結果に基づき、確実にタイヤのロックを回避できる。更に、同様に、横滑り防止装置は、スリップの予測結果に基づき、横滑りの発生前に各輪のブレーキを制御することができる。これらの結果、車両の安定性の確保がより確実なものとなる。

0005

また、特許文献1は、道路の路面上の水浮を検知する技術の一例を開示している。具体的には、特許文献に開示された技術では、まず、道路に設置された監視カメラ路面映像から得られた特徴量(路面の色相の平均・分散、路面の彩度の平均・分散、路面の明度の平均・分散)の混合正規分布を用いて、種々の路面状況が定義される。次に、現在の路面映像から特徴量を求め、求めた特徴量を、路面状況を定義する混合正規分布に照合することによって、現在の路面状況が判定される。

0006

従って、特許文献1に開示された技術を、車両に適用すれば、ドライバーに対して水浮の発生を通知したり、スリップの予測による車両安定性の更なる向上を図ったり、といったことが可能になると考えられる。

先行技術

0007

特許第4225807号

発明が解決しようとする課題

0008

しかしながら、特許文献1に開示された技術では、カメラからの映像に基づいて、路面状況を定義する必要があるため、この技術を、カメラからの映像が刻一刻と変化する車両に適用することは困難である。なお、特許文献1には、カメラの設置条件の変化に応じて路面状況の定義を更新する処理も開示されているが、この処理は、同じ場所での季節の変化などに対応するための処理であり、この処理を用いたとしても、特許文献1に開示された技術を車両に適用することは困難である。

0009

[発明の目的]
本発明の目的の一例は、上記問題を解消し、車両に搭載されたカメラの映像から道路の路面上の水浮を検知し得る、水浮検知装置、水浮検知方法、及びプログラムを提供することにある。

課題を解決するための手段

0010

上記目的を達成するため、本発明の一側面における水浮検知装置は、道路の画像から路面上の水浮を検知するための装置であって、
前記画像から、処理対象となる領域におけるヒストグラムを生成する、ヒストグラム生成部と、
生成された前記ヒストグラムを、各部分の面積が同一となるように、設定数で分割し、更に、各部分の中心の輝度をそれぞれの初期値として算出する、初期値算出部と、
前記部分毎に、当該部分について算出された前記初期値を用いて、正規分布推定する、正規分布推定部と、
推定された前記正規分布のうち、設定条件合致する正規分布を選択し、更に、選択した前記正規分布を用いて新たな正規分布を生成し、生成した前記新たな正規分布の平均値及び分散のいずれか又は両方を、特徴量として算出する、特徴量算出部と、
算出された前記特徴量に基づいて、前記道路の路面上に前記水浮が発生しているかどうかを判定する、路面状況推定部と、
を備えていることを特徴とする。

0011

また、上記目的を達成するため、本発明の一側面における水浮検知方法は、道路の画像から路面上の水浮を検知するための方法であって、
(a)前記画像から、処理対象となる領域におけるヒストグラムを生成する、ステップと、
(b)前記(a)のステップで生成された前記ヒストグラムを、各部分の面積が同一となるように、設定数で分割し、更に、各部分の中心の輝度をそれぞれの初期値として算出する、ステップと、
(c)前記部分毎に、当該部分について算出された前記初期値を用いて、正規分布を推定する、ステップと、
(d)前記(c)のステップで推定された前記正規分布のうち、設定条件に合致する正規分布を選択し、更に、選択した前記正規分布を用いて新たな正規分布を生成し、生成した前記新たな正規分布の平均値及び分散のいずれか又は両方を、特徴量として算出する、ステップと、
(e)前記(d)のステップで算出された前記特徴量に基づいて、前記道路の路面上に前記水浮が発生しているかどうかを判定する、ステップと、
を有することを特徴とする。

0012

更に、上記目的を達成するため、本発明の一側面におけるプログラムは、コンピュータによって、道路の画像から路面上の水浮を検知するためのプログラムであって、
前記コンピュータに、
(a)前記画像から、処理対象となる領域におけるヒストグラムを生成する、ステップと、
(b)前記(a)のステップで生成された前記ヒストグラムを、各部分の面積が同一となるように、設定数で分割し、更に、各部分の中心の輝度をそれぞれの初期値として算出する、ステップと、
(c)前記部分毎に、当該部分について算出された前記初期値を用いて、正規分布を推定する、ステップと、
(d)前記(c)のステップで推定された前記正規分布のうち、設定条件に合致する正規分布を選択し、更に、選択した前記正規分布を用いて新たな正規分布を生成し、生成した前記新たな正規分布の平均値及び分散のいずれか又は両方を、特徴量として算出する、ステップと、
(e)前記(d)のステップで算出された前記特徴量に基づいて、前記道路の路面上に前記水浮が発生しているかどうかを判定する、ステップと、
を実行させることを特徴とする。

発明の効果

0013

以上のように、本発明によれば、車両に搭載されたカメラの映像から道路の路面上の水浮を検知することができる。

図面の簡単な説明

0014

図1は、本発明の実施の形態における水浮検知装置の構成を示すブロック図である。
図2は、本発明の実施の形態における水浮検知装置の動作を示すフロー図である。
図3は、車両に取り付けられたカメラから出力されてくる画像の一例を示す図である。
図4は、本発明の実施の形態で生成されるヒストグラムの一例を示す図である。
図5は、本発明の実施の形態におけるヒストグラムの分割と初期値の算出とを説明する図である。
図6は、本発明の実施の形態において推定された正規分布の一例を示す図である。
図7は、本発明の実施の形態において、選択された正規分布から生成された新たな正規分布の一例を示す図である。

実施例

0015

(実施の形態)
以下、本発明の実施の形態における、水浮検知装置、水浮検知方法、及びプログラムについて、図1図7を参照しながら説明する。

0016

装置構成
最初に、本実施の形態における水浮検知装置の構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態における水浮検知装置の構成を示すブロック図である。

0017

図1に示す本実施の形態における水浮検知装置10は、道路の画像から路面上の水浮を検知する装置である。図1に示すように、水浮検知装置10は、ヒストグラム生成部11と、初期値算出部12と、正規分布推定部13と、特徴量算出部14と、路面状況推定部15とを備えている。

0018

ヒストグラム生成部11は、まず、道路の画像を取得し、取得した道路の画像から、処理対象となる領域におけるヒストグラムを生成する。初期値算出部12は、ヒストグラム生成部11によって生成されたヒストグラムを設定数で分割する。このとき、初期値算出部12による分割は、分割によって得られる各部分の面積が同一となるように行われる。そして、初期値算出部12は、各部分の中心の輝度をそれぞれの初期値として算出する。

0019

正規分布推定部13は、初期値算出部12による分割で得られた部分毎に、各部分について算出された初期値を用いて、正規分布を推定する。特徴量算出部14は、まず、正規分布推定部13によって推定された正規分布のうち、設定条件に合致する正規分布を選択し、更に、選択した正規分布を用いて新たな正規分布を生成する。

0020

また、特徴量算出部14は、生成した新たな正規分布の平均値及び分散のいずれか又は両方を、特徴量として算出する。路面状況推定部15は、特徴量算出部14によって算出された特徴量に基づいて、道路の路面に水浮が発生しているかどうかを判定する。

0021

このように、本実施の形態では、画像から生成したヒストグラムから正規分布を生成することによって、処理対象となる領域の特徴量が算出され、更に、この特徴量に基づいて道路の路面上に水浮が発生しているかどうかが判定される。つまり、本実施の形態では、特許文献1に開示された技術と異なり、路面状況を定義しなくても、水浮を検知できる。そして、この一連の処理は、設定されたフレームレートで画像が出力されてくる場合に、フレーム毎に実行可能な処理である。このため、本実施の形態によれば、車両に搭載されたカメラの映像から道路の路面上の水浮を検知することができる。

0022

ここで、本実施の形態における水浮検知装置10の構成について更に具体的に説明する。図1に示すように、本実施の形態では、水浮検知装置10は、車両に搭載されるカメラ20に接続されている。また、カメラ20は、設定されたフレームレートで画像を出力する機能を備えている。例えば、フレームレートが30fpsに設定されている場合であれば、カメラ20は、1秒間に30枚の画像を水浮検知装置10に出力することになる。

0023

また、本実施の形態では、カメラ20が、設定されたフレームレートで画像を出力するため、ヒストグラム生成部11、初期値算出部12、正規分布推定部13、及び特量算出部14は、カメラ20から画像が出力される度に、処理を実行する。

0024

ヒストグラム生成11は、上述したように、画像から、処理対象となる領域におけるヒストグラムを生成するが、このときの処理対象となる領域は、1つであっても良いし、複数であっても良い。処理対象となる領域の数及び大きさは、道路の路面を表している領域が処理対象となるように、カメラ20の搭載位置、画角解像度等に応じて、予め適宜設定される。

0025

また、本実施の形態では、ヒストグラム生成部11は、生成したヒストグラムに対して平滑化処理を実行でき、更に、初期値算出部12は、平滑化処理が実行されたヒストグラムに対して分割処理を実行し、初期値を算出することができる。この場合、ヒストグラムにおけるノイズが除去され、初期値の値が適切なものとなる。

0026

特徴量算出部14は、本実施の形態では、設定された昼間の時間帯においては、新たな正規分布の分散のみを、特徴量として算出することができる。また、特徴量算出部14は、設定された夜間の時間においては、新たな正規分布の平均値及び分散値を、特徴量として算出することができる。これは、昼間の時間帯に得られた画像は明るいため、分散のみでも水浮を検知することが可能であるためである。また、このような態様とした場合は、昼間の時間帯において、処理速度の向上が図られることになる。なお、各時間帯は、季節の変化に伴って適宜設定されれば良い。

0027

更に、本実施の形態では、路面状況推定部15は、特徴量算出部14によって特徴量が算出される度に、そのとき算出された特徴量と、過去に算出された特徴量とを平均し、平均によって得られた値を設定数だけ累積することができる。そして、路面状況推定部15は、累積によって得られた累積値に基づいて、道路の路面上に水浮が発生しているかどうかを判定することができる。

0028

装置動作
次に、本実施の形態における水浮検知装置10の動作について図2を用いて説明する。図2は、本発明の実施の形態における水浮検知装置の動作を示すフロー図である。以下の説明においては、適宜図1を参酌する。また、本実施の形態では、水浮検知装置10を動作させることによって、水浮検知方法が実施される。よって、本実施の形態における水浮検知方法の説明は、以下の水浮検知装置10の動作説明に代える。

0029

図2に示すように、まず、ヒストグラム生成部11は、カメラ20から出力されてきた道路の画像を取得し、取得した道路の画像から、処理対象となる領域におけるヒストグラムを生成する(ステップA1)。

0030

具体的には、例えば、カメラ20から図3に示す画像が出力されているとする。この場合、ヒストグラム生成部11は、図3に示す画像から、処理対象となる破線で囲まれた2つの領域を抽出し、抽出した2つの領域を用いて、図4に示すヒストグラムを生成する。図3は、車両に取り付けられたカメラから出力されてくる画像の一例を示す図である。図4は、本発明の実施の形態で生成されるヒストグラムの一例を示す図である。また、図3において斜線は影を表している。図4において、ヒストグラムの縦軸画素数頻度)、横軸は輝度である。

0031

次に、ヒストグラム生成部11は、ステップA1で生成されたヒストグラムに対して平滑化処理を実行する(ステップA2)。具体的には、ヒストグラム生成部11は、ステップA1で生成されたヒストグラムにおいて、局所的に変化している部分を除去し、滑らかな曲線とする。なお、ヒストグラムの平滑化は、既存の手法を用いることによって行うことができる。また、図4において、破線は平滑化されたヒストグラムを表している。

0032

次に、初期値算出部12は、ステップA2による平滑化が行われたヒストグラムを設定数で分割し、分割によって得られた部分(以下「分割部分」と表記する。)の中心の輝度を、それぞれの初期値として算出する(ステップA3)。

0033

具体的には、図5に示すように、本実施の形態では、初期値算出部12は、ヒストグラムを4つに分割する。なお、4つに分割しているのは、路面の日陰の部分と、路面の日向の部分と、路面のペイントの日陰の部分と、路面のペイントの日向の部分とに対応する正規分布を推定するためである。図5は、本発明の実施の形態におけるヒストグラムの分割と初期値の算出とを説明する図である。

0034

次に、正規分布推定部13は、初期値算出部12によって得られた分割部分毎に、各分割部分について算出された初期値を用いて、正規分布を推定する(ステップA4)。

0035

具体的には、正規分布推定部13は、ステップA4においては、既存のEMアルゴリズムを利用して、図6に示すように正規部分布を推定する。図6は、本発明の実施の形態において推定された正規分布の一例を示す図である。図6の例では、分割部分毎に、4つの正規分布が推定されている。また、本実施の形態では、推定された4つの正規分布をひとまとめにする場合は、「混合正規分布」と表記する。

0036

但し、EMアルゴリズムを利用する場合においては、ヒストグラムの分布形状によっては、ある箇所の分布について、2つの正規分布の間で競合が生じることがある。このため、正規分布推定部13は、下記の条件(a1)及び(a2)のいずれかに合致する場合は、該当する2つの正規分布を統合する。なお、以下においてn、mは隣接している正規分布のいずれかに対応していることを示している。また、以下に示す、閾値a、閾値b、閾値cは、事前実験に基づいて設定される。

0037

条件(a1):隣接する正規分布それぞれの平均値μの差が閾値a以下である。
||μn−μm||<閾値a
条件(a2):隣接する正規分布それぞれの、確率分布pn(μn)及びpm(μm)が閾値b未満であり、且つ、それぞれの分散σ2n及びσ2mも閾値c未満である。

0038

次に、特徴量算出部14は、ステップA4で推定された正規分布のうち、設定条件に合致する正規分布を選択し、選択した正規分布を用いて新たな正規分布を生成する(ステップA5)。

0039

具体的には、カメラ20からの画像においては、路面以外の物体(路面のペイント等)が映り込んでいる場合があるが、正確な水浮検知の観点からは、この物体を除去する必要がある。また、路面においては、日陰になっている部分と日向になっている部分とが生じている場合があるが、正確な水浮検知の観点からは、どちらかの部分を除去する必要がある。このため、特徴量算出部14は、混合正規分布の中から、以下の条件(b1)〜(b3)のいずれかに合致する正規分布を選択する。また、以下に示す、閾値d及び閾値eも、事前の実験に基づいて設定される。図6の例では、最も右側に位置している正規分布以外の正規分布が選択される。

0040

条件(b1):分散σ2が閾値dより大きい。
条件(b2):全正規分布のうち頂点の値が最大(最大値)となる正規分布と裾が重なり、且つ、その頂点の値と最大値との差が閾値eより大きい(頂点の値が小さすぎない)。

0041

なお、上記条件(b2)において、裾が重なっているかどうかは、まず、各正規分布について、標準偏差σ定数N(Na、Nb)との積算値を算出し、算出した積算値が、以下の条件(c1)に合致する場合に重なりがあると判定する。また、下記の状件(c1)における定数Na、Nbの値は、画像が出力された時間帯(昼間及び夜間)、及び正規分布の頂点の値の大きさ等に応じて適宜設定される。

0042

条件(c1):||μn−μm||>||Na×σn−Nb×σm||

0043

次に、特徴量算出部14は、選択した正規分布を用いて新たな正規分布N(μ、σ2)を生成し、生成した新たな正規分布の平均値及び分散を、特徴量として算出する(ステップA6)。

0044

具体的には、ステップA6では、図7に示すように、特徴量算出部14は、既存の手法を用いて、選択した正規分布を統合して、新たな正規分布N(μ、σ2)を生成する。図7は、本発明の実施の形態において、選択された正規分布から生成された新たな正規分布の一例を示す図である。なお、図7では、新たな正規分布N(μ、σ2)は「統合された正規分布」と表記されている。

0045

また、新たな正規分布N(μ、σ2)は、下記の数1〜数3によって規定される。なお、下記の数1〜数3においては、統合対象となる正規分布の数をkとし、各正規分布に1〜kまでの番号が付与されているとする。数1〜数3において、w(k)は、統合対象となる各正規分布の分布重みであり、μ(k)は統合対象となる各正規分布の平均値である。また、σ2(k)は統合対象となる各正規分布の分散であり、r(k)は統合対象となる各正規分布の混合率である。更に、δ(k)は、統合対象となる各正規分布を表すデルタ関数である。

0046

0047

0048

0049

また、ステップA6では、特徴量算出部14は、時間帯が夜間である場合は、選択した正規分布のうち、平均値μの値が設定値以上となる正規分布を除外して、新たな正規分布N(μ、σ2)を生成することができる。これは、夜間において平均値μが高すぎる正規分布は、ライト反射光の影響を強く受けている部分を示している可能性があるからである。

0050

また、特徴量算出部14は、本実施の形態では、設定された昼間の時間帯においては、新たな正規分布N(μ、σ2)の分散σ2のみを、特徴量として算出することができる。更に、特徴量算出部14は、設定された夜間の時間帯においては、新たな正規分布N(μ、σ2)の平均値μ及び分散値σ2を、特徴量として算出することができる。

0051

次に、路面状況推定部15は、ステップA6で算出された特徴量に基づいて、道路の路面に水浮が発生しているかどうかを判定し、判定結果を外部に出力する(ステップA7)。

0052

具体的には、路面状況推定部15は、ステップA6で算出された特徴量と、それ以前に算出されたフレームX枚分(例えば299枚分)の特徴量とを用い、時間帯に応じて、分散の移動平均のみを、又はこれと平均値の分布平均との両方を算出し、得られた値を蓄積する。

0053

続いて、路面状況推定部15は、蓄積している値の数がY個(例えば99個)ある場合は、これの累積値を求め、求めた累積値と閾値fとを比較する。そして、累積値が閾値fを超えている場合は、路面状況推定部15は、道路の路面上に水浮が発生していると判断する。なお、閾値fは、水浮が発生している路面の画像を用いた実験によって取得することができる。また、蓄積している値の数がY個に達していない場合は、達するまで、ステップA1〜A6と、分布平均及び移動平均の算出処理とが繰り返し実行される。

0054

また、ステップA7の終了後に、新たな画像がカメラ20から出力されてくると、再度、ステップA1が実行される。ステップA1〜A7は、カメラ20のフレームレートに合せて繰り返し実行される。

0055

以上のように、ステップA1〜A7が実行されると、路面の水浮が生じている部分を最も良く表す正規分布(統合された正規分布)が得られ、この正規部分布の最新のものと、過去のものとを用いて、水浮が発生しているかどうかが判断される。このため、本実施の形態によれば、水浮の判断結果の信頼性は高いものとなる。また、事前に閾値を設定する必要はあるが、場面毎に状況を定義する必要がないため、カメラ20が車両に搭載されている場合であっても、道路の路面上の水浮を確実に検知することができる。

0056

本実施の形態におけるプログラムは、コンピュータに、図2に示すステップA1〜A7を実行させるプログラムであれば良い。このプログラムをコンピュータにインストールし、実行することによって、本実施の形態における水浮検知装置10と水浮検知方法とを実現することができる。この場合、コンピュータのCPU(Central Processing Unit)は、ヒストグラム生成部11、初期値算出部12、正規分布推定部13、特徴量算出部14、及び路面状況推定部15として機能し、処理を行なう。

0057

また、本実施の形態におけるプログラムを実行可能なコンピュータは、特に限定されず、例えば、車載用のコンピュータが挙げられる。また、コンピュータは、スマートフォンタブレット型端末等の携帯型情報端末であっても良い。このようなコンピュータを水浮検知装置として利用することも可能であるからである。

0058

以上のように、本発明によれば、カメラの映像から道路の路面上の水浮を検知することができ、カメラは車両に搭載されていても良い。本発明は、道路の路面上の水浮を検知する必要性がある車両のシステム、道路施設等に有用である。

0059

10 水浮検知装置
11ヒストグラム生成装置
12初期値算出部
13正規分布推定部
14特徴量算出部
15路面状況推定部
20 カメラ

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