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技術 半導電性フッ化ビニリデン系樹脂フィルムの製造方法ならびに電子写真用シームレスベルト

出願人 大倉工業株式会社
発明者 横田卓士武智重利丸田潤一郎
出願日 2013年11月1日 (6年0ヶ月経過) 出願番号 2013-228102
公開日 2015年5月7日 (4年6ヶ月経過) 公開番号 2015-086338
状態 特許登録済
技術分野 高分子成形体の製造
主要キーワード ハロゲン含有酸 抵抗値低下 結晶化樹脂 表面設定温度 結晶化終了温度 示差走査熱量曲線 空気導入路 リップ径
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (2)

課題

フッ化ビニリデン樹脂アクリル樹脂導電性材料とを含む組成物からなるフィルムを所望の半導電性に調製することを課題とし、電子写真用シームレスベルトとして用いることができる半導電性フッ化ビニリデン系樹脂フィルムの製造方法を提供することを目的とする。

解決手段

フッ化ビニリデン樹脂を40重量%〜95重量%と、アクリル樹脂を60重量%〜5重量%とを含有し、さらに、フッ化ビニリデン樹脂とアクリル樹脂との合計100重量部に対して導電性材料を0.1重量部〜20重量部含有する組成物からフィルムを作製し、フィルムに対しフッ化ビニリデン樹脂の結晶化温度の範囲内において熱処理を施すことを特徴とする半導電性フッ化ビニリデン系樹脂フィルムの製造方法。

概要

背景

フッ化ビニリデン樹脂からなるフィルムは、難燃性耐熱性耐候性耐薬品性耐摩耗性非粘着性等の物理的・化学的性質バランスよく具備している点で、他のフィルムにはない優れた特性を有するものである。このため、当該特性を活かし、電子写真方式を利用した画像形成装置に用いる電子写真用シームレスベルトの分野で好適に使用されている。

この電子写真用シームレスベルトには、上記特性に加え、電気抵抗、特に体積抵抗が1×106〜1×1013Ω・cmの半導電性であることが重要であり、従来から、様々な導電性材料を用いてフッ化ビニリデン樹脂に半導電性を付与することが検討されている。

例えば、特許文献1には、半導電性を安定して精度良く発現し、経時変化環境依存性ブリードアウトが少ない半導電性フッ素樹脂フィルムとして、フッ化ビニリデン樹脂にポリアルキレンオキサイド及びイオン電解質からなるイオン伝導性材料を配合した半導電性フッ素樹脂フィルムが記載されている。また、特許文献2には、半導電性領域における体積抵抗率バラツキが少なく、環境の変化、および電圧印加繰り返しによる電気抵抗の変化が少ない半導電性シームレスベルトとして、熱可塑性フッ素樹脂グラフト化カーボンブラックからなる電子伝導性材料とイオン伝導性材料とを配合した半導電性シームレスベルトが記載されている。

しかしながら、フッ化ビニリデン樹脂は、他の一般的な熱可塑性樹脂と比較して高価であるという問題がある。近年では電子写真の技術分野においてコス競争加速し、より安価な電子写真用シームレスベルトが求められる傾向が高くなっているが、フッ化ビニリデン樹脂を用いた電子写真用シームレスベルトはコスト優位性が低いことが実情である。そこで、フッ化ビニリデン樹脂の優れた特性を維持しつつも、コスト優位性の高い電子写真用シームレスベルトが求められている。

一方、フッ化ビニリデン樹脂と相溶性が良い安価な樹脂としては、アクリル樹脂が知られ、フッ化ビニリデン樹脂とアクリル樹脂とをブレンドすることで、高価なフッ化ビニリデン樹脂の使用量を抑える方法は公知である。また、フッ化ビニリデン樹脂とアクリル樹脂とをブレンドした組成物は、フッ化ビニリデン樹脂のモルフォロジーに影響し、フッ化ビニリデン樹脂の結晶構造が変化することが知られている。

フッ化ビニリデン樹脂とアクリル樹脂とをブレンドした組成物におけるこの現象は、得られた組成物の物理的・化学的特性の変化を伴う為、従来から、多種多様な分野において、フッ化ビニリデン樹脂の結晶構造を変化させる検討がなされている。例えば、特許文献3には、フッ化ビニリデン樹脂とアクリル樹脂とを溶融混練した樹脂を急冷した後、熱処理を行うことで、紫外線領域の光透過性が低下しないフッ化ビニリデン樹脂組成物が記載されている。また、特許文献4には、アクリル樹脂と結晶性フッ素化ポリマーとを特定の割合で含む組成物からなるシートに熱処理を行うことで、ヘイズを低減させたアクリル樹脂フィルムが記載されている。

概要

フッ化ビニリデン樹脂とアクリル樹脂と導電性材料とを含む組成物からなるフィルムを所望の半導電性に調製することを課題とし、電子写真用シームレスベルトとして用いることができる半導電性フッ化ビニリデン系樹脂フィルムの製造方法を提供することを目的とする。フッ化ビニリデン樹脂を40重量%〜95重量%と、アクリル樹脂を60重量%〜5重量%とを含有し、さらに、フッ化ビニリデン樹脂とアクリル樹脂との合計100重量部に対して導電性材料を0.1重量部〜20重量部含有する組成物からフィルムを作製し、フィルムに対しフッ化ビニリデン樹脂の結晶化温度の範囲内において熱処理を施すことを特徴とする半導電性フッ化ビニリデン系樹脂フィルムの製造方法。

目的

本発明はこのような問題に鑑みなされたもので、フッ化ビニリデン樹脂とアクリル樹脂と導電性材料とを含有する組成物からなるフィルムを所望の半導電性に調製することを課題とし、電子写真用シームレスベルトとして用いることができる半導電性フッ化ビニリデン系樹脂フィルムの製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

フッ化ビニリデン樹脂を40重量%〜95重量%と、アクリル樹脂を60重量%〜5重量%とを含有し、さらに、前記フッ化ビニリデン樹脂と前記アクリル樹脂との合計100重量部に対して導電性材料を0.1重量部〜20重量部含有する組成物からフィルムを作製し、前記フィルムに対し前記フッ化ビニリデン樹脂の結晶化温度の範囲内において熱処理を施すことを特徴とする半導電性フッ化ビニリデン系樹脂フィルムの製造方法。

請求項2

前記熱処理は、前記フッ化ビニリデン樹脂の結晶化温度の範囲内において、30分〜10時間を施されることを特徴とする請求項1記載の半導電性フッ化ビニリデン系樹脂フィルムの製造方法。

請求項3

前記アクリル樹脂は、アルキル基炭素数が1〜4個の(メタアクリル酸アルキルエステルからなる重合体であることを特徴とする請求項1又は2記載の半導電性フッ化ビニリデン系樹脂フィルムの製造方法。

請求項4

前記導電性材料は、イオン伝導性材料を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の半導電性フッ化ビニリデン系樹脂フィルムの製造方法。

請求項5

請求項1乃至4のいずれかに記載の製造方法によって製造される半導電性フッ化ビニリデン系樹脂フィルムを用いてなることを特徴とする電子写真用シームレスベルト

技術分野

0001

電子写真方式を利用した画像成形装置に用いるシームレスベルト等の分野で好適に使用することができるフッ化ビニリデン樹脂アクリル樹脂とを含む半導電性フッ化ビニリデン系樹脂フィルムの製造方法ならびに電子写真用シームレスベルトに関する。

背景技術

0002

フッ化ビニリデン樹脂からなるフィルムは、難燃性耐熱性耐候性耐薬品性耐摩耗性非粘着性等の物理的・化学的性質バランスよく具備している点で、他のフィルムにはない優れた特性を有するものである。このため、当該特性を活かし、電子写真方式を利用した画像形成装置に用いる電子写真用シームレスベルトの分野で好適に使用されている。

0003

この電子写真用シームレスベルトには、上記特性に加え、電気抵抗、特に体積抵抗が1×106〜1×1013Ω・cmの半導電性であることが重要であり、従来から、様々な導電性材料を用いてフッ化ビニリデン樹脂に半導電性を付与することが検討されている。

0004

例えば、特許文献1には、半導電性を安定して精度良く発現し、経時変化環境依存性ブリードアウトが少ない半導電性フッ素樹脂フィルムとして、フッ化ビニリデン樹脂にポリアルキレンオキサイド及びイオン電解質からなるイオン伝導性材料を配合した半導電性フッ素樹脂フィルムが記載されている。また、特許文献2には、半導電性領域における体積抵抗率バラツキが少なく、環境の変化、および電圧印加繰り返しによる電気抵抗の変化が少ない半導電性シームレスベルトとして、熱可塑性フッ素樹脂グラフト化カーボンブラックからなる電子伝導性材料とイオン伝導性材料とを配合した半導電性シームレスベルトが記載されている。

0005

しかしながら、フッ化ビニリデン樹脂は、他の一般的な熱可塑性樹脂と比較して高価であるという問題がある。近年では電子写真の技術分野においてコス競争加速し、より安価な電子写真用シームレスベルトが求められる傾向が高くなっているが、フッ化ビニリデン樹脂を用いた電子写真用シームレスベルトはコスト優位性が低いことが実情である。そこで、フッ化ビニリデン樹脂の優れた特性を維持しつつも、コスト優位性の高い電子写真用シームレスベルトが求められている。

0006

一方、フッ化ビニリデン樹脂と相溶性が良い安価な樹脂としては、アクリル樹脂が知られ、フッ化ビニリデン樹脂とアクリル樹脂とをブレンドすることで、高価なフッ化ビニリデン樹脂の使用量を抑える方法は公知である。また、フッ化ビニリデン樹脂とアクリル樹脂とをブレンドした組成物は、フッ化ビニリデン樹脂のモルフォロジーに影響し、フッ化ビニリデン樹脂の結晶構造が変化することが知られている。

0007

フッ化ビニリデン樹脂とアクリル樹脂とをブレンドした組成物におけるこの現象は、得られた組成物の物理的・化学的特性の変化を伴う為、従来から、多種多様な分野において、フッ化ビニリデン樹脂の結晶構造を変化させる検討がなされている。例えば、特許文献3には、フッ化ビニリデン樹脂とアクリル樹脂とを溶融混練した樹脂を急冷した後、熱処理を行うことで、紫外線領域の光透過性が低下しないフッ化ビニリデン樹脂組成物が記載されている。また、特許文献4には、アクリル樹脂と結晶性フッ素化ポリマーとを特定の割合で含む組成物からなるシートに熱処理を行うことで、ヘイズを低減させたアクリル樹脂フィルムが記載されている。

先行技術

0008

特開平10−7864号
特開2000−143918号
特開昭63−309551号
特開2010−265396号

発明が解決しようとする課題

0009

しかしながら、フッ化ビニリデン樹脂とアクリル樹脂とをブレンドした組成物に関する検討は、多数なされているが、導電性材料を配合し、半導電性を付与することについては何ら検討されておらず、フッ化ビニリデン樹脂とアクリル樹脂とをブレンドした組成物に半導電性を付与するために導電性材料を配合しても、所望の半導電性に調製することが困難であるという問題がある。フッ化ビニリデン樹脂とアクリル樹脂と導電性材料とをブレンドした組成物からなるフィルムは、アクリル樹脂の配合量の増加に伴い、電気抵抗が上昇する傾向を示す為、所望の半導電性に調製するには多量の導電性材料が必要となってしまう。また、フッ化ビニリデン樹脂に対するアクリル樹脂や導電性材料の配合量が多くなると、組成に占めるフッ化ビニリデン樹脂の割合が少なくなる為、フッ化ビニリデン樹脂の特性が失われる恐れがある。

0010

本発明はこのような問題に鑑みなされたもので、フッ化ビニリデン樹脂とアクリル樹脂と導電性材料とを含有する組成物からなるフィルムを所望の半導電性に調製することを課題とし、電子写真用シームレスベルトとして用いることができる半導電性フッ化ビニリデン系樹脂フィルムの製造方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0011

本発明者らは、フッ化ビニリデン樹脂とアクリル樹脂と導電性材料とをブレンドした組成物からなるフィルムにおいて、多量の導電性材料を必要とせずとも、所望の半導電性に調製することについて鋭意検討した結果、フッ化ビニリデン樹脂と、アクリル樹脂と、導電性材料とを特定の配合率で含有する組成物からなるフィルムにフッ化ビニリデン樹脂の結晶化温度の範囲内において熱処理を施すことで、電気抵抗が低下し、所望の半導電性に調製することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。

0012

本発明によれば、
(1)フッ化ビニリデン樹脂を40重量%〜95重量%と、アクリル樹脂を60重量%〜5重量%とを含有し、さらに、前記フッ化ビニリデン樹脂と前記アクリル樹脂との合計100重量部に対して導電性材料を0.1重量部〜20重量部含有する組成物からフィルムを作製し、前記フィルムに対し前記フッ化ビニリデン樹脂の結晶化温度の範囲内において熱処理を施すことを特徴とする半導電性フッ化ビニリデン系樹脂フィルムの製造方法が提供され、
(2)前記熱処理は、前記フッ化ビニリデン樹脂の結晶化温度の範囲内において、30分〜10時間を施されることを特徴とする(1)記載の半導電性フッ化ビニリデン系樹脂フィルムの製造方法が提供され、
(3)前記アクリル樹脂は、アルキル基炭素数が1〜4個の(メタアクリル酸アルキルエステルからなる重合体であることを特徴とする(1)又は(2)記載の半導電性フッ化ビニリデン系樹脂フィルムの製造方法が提供され、
(4)前記導電性材料は、イオン伝導性材料を含むことを特徴とする(1)乃至(3)のいずれかに記載の半導電性フッ化ビニリデン系樹脂フィルムの製造方法が提供され、
(5)(1)乃至(4)のいずれかに記載の製造方法によって製造される半導電性フッ化ビニリデン系樹脂フィルムを用いてなることを特徴とする電子写真用シームレスベルトが提供される。

発明の効果

0013

本発明の製造方法によって得られた半導電性フッ化ビニリデン系樹脂フィルムは、多量の導電性材料を配合せずとも、フッ化ビニリデン樹脂とアクリル樹脂とをブレンドした組成物からなるフィルムを所望の半導電性に調製することが可能である為、フッ化ビニリデン樹脂の優れた特性を維持することができ、電子写真用シームレスベルトとして好適に使用することができる。また、本発明の製造方法によって製造された半導電性フッ化ビニリデン系樹脂フィルムを用いた電子写真用シームレスベルトは、フッ化ビニリデン樹脂に安価なアクリル樹脂を配合していることから、フッ化ビニリデン樹脂の使用量が抑えられ、コスト優位性に優れるという効果を奏する。

図面の簡単な説明

実施例

0015

[半導電性フッ化ビニリデン系樹脂フィルムの製造方法]
以下、本発明の半導電性フッ化ビニリデン系樹脂フィルムの製造方法について詳細に説明する。本発明の半導電性フッ化ビニリデン系樹脂フィルムの製造方法は、フッ化ビニリデン樹脂と、アクリル樹脂と、導電性材料とを含有する組成物からフィルムを作製した後、当該フィルムに対し熱処理を施すことを特徴とするものである。さらに詳しくは、フッ化ビニリデン樹脂とアクリル樹脂と導電性材料とを含有する組成物からなるフィルムは、アクリル樹脂の配合量の増加に伴い、電気抵抗が上昇する傾向を示す為、フッ化ビニリデン樹脂とアクリル樹脂との配合率をフッ化ビニリデン樹脂の結晶化が起きる範囲とし、さらに、フッ化ビニリデン樹脂の結晶化温度の範囲内において熱処理を施すことで、電気抵抗を低下させ、所望の半導電性に調製された半導電性フッ化ビニリデン系樹脂フィルムとなる。

0016

本発明の半導電性フッ化ビニリデン系樹脂フィルムの製造方法は、フッ化ビニリデン樹脂とアクリル樹脂と導電性材料とを含有する組成物からなるフィルムに対し、フッ化ビニリデン樹脂の結晶化温度の範囲内において熱処理を施すことを特徴とする。本発明でいう結晶化温度の範囲とはフッ化ビニリデン樹脂の単体が結晶化しうる温度の範囲であり、示差走査熱量測定計(型番:DSC220C)を用い、単体のフッ化ビニリデン樹脂10mgを測定セルにセット後、昇温及び降温速度10℃/分、温度範囲30℃−230℃の条件で昇温、及び降温し、降温時に観察される結晶化ピークの温度範囲を示す。本発明における結晶化ピークの温度範囲を決める結晶化開始温度は、示差走査熱量曲線(以下、DSC曲線とする)において、曲線がベースラインから離れた温度とする。また、本発明における結晶化ピークの温度範囲を決める結晶化終了温度は、DSC曲線において、曲線がベースラインに戻る温度とする。なお、フッ化ビニリデン樹脂のDSC曲線において、複数の結晶化ピークを有する場合、それぞれの結晶化ピークの温度範囲を採用するものとする。

0017

ここで、フッ化ビニリデン樹脂のDSC曲線を基に、フッ化ビニリデン樹脂の結晶化による結晶化ピークの温度範囲について説明する。図1は、ポリフッ化ビニリデンの単体のDSC曲線を示すグラフである。図1に示すように、ポリフッ化ビニリデンは、150℃を超える温度では結晶化ピークは見られず、150℃から70℃に亘って発熱ピークが見られる。つまり、フッ化ビニリデン樹脂としてポリフッ化ビニリデンを用いる場合、70℃〜150℃の温度範囲において熱処理を施すことで、ポリフッ化ビニリデンの結晶化を促進させ、電気抵抗を低下させることができるものである。また、フッ化ビニリデン樹脂などの結晶化樹脂は、結晶化開始温度及び結晶化終了温度付近発熱量が小さい温度付近)よりも、結晶化ピーク温度付近(発熱量が最も大きい温度付近)のほうが結晶化が促進される為、ポリフッ化ビニリデン樹脂を短時間で効率よく結晶化させる場合、結晶化ピーク温度付近である130℃〜145℃の温度範囲で一定時間保持して熱処理を施すことが好ましい。なお、上記では、単一のピークを有するポリフッ化ビニリデンの結晶化ピークの温度範囲について説明したが、複数のピークを有するフッ化ビニリデン樹脂の結晶化ピークであっても、上記と同様に結晶化ピークの温度範囲を決定する。

0018

本発明における熱処理の温度範囲は、フッ化ビニリデン樹脂の種類によって異なる為、フッ化ビニリデン樹脂の結晶化温度の範囲内であれば特に限定するものではないが、ポリフッ化ビニリデンの場合、70℃〜150℃であることが好ましく、100℃〜145℃がより好ましく、130℃〜145℃がさらに好ましい。熱処理の温度が70℃未満であると、フッ化ビニリデン樹脂の結晶化が起きにくく、熱処理による電気抵抗の低下が安定しないために好ましくない。また、熱処理の温度が150℃を超えると、フッ化ビニリデン樹脂の結晶化が起きない為、電気抵抗の低下が見られず好ましくない。

0019

本発明における熱処理の条件は、所望とする半導電性に合わせて熱処理の温度及び時間を適宜調製することができるものであり、特に限定するものではないが、例えば、フッ化ビニリデン樹脂の結晶化温度の範囲内において、5分〜100時間熱処理を施すことが好ましい。熱処理の条件は、フッ化ビニリデン樹脂の結晶化温度の範囲内において、30分〜10時間熱処理を施すことがより好ましく、フッ化ビニリデン樹脂の結晶化温度の範囲内において、30分〜3時間熱処理を施すことがさらに好ましい。熱処理の条件が上記範囲であれば、フッ化ビニリデン樹脂の結晶化が促進され、安定して電気抵抗が低下する傾向を示す。また、5分未満の熱処理では、フィルムに均一に電気抵抗を低下させる効果を得ることが困難であるため好ましくなく。100時間を超える熱処理では、フィルムの黄変可塑化が起きることがあり、電子写真用シームレスベルトとして使用することが困難となる。

0020

本発明に用いられる熱処理の方法としては、フィルムに均一、均等に熱が与えられる方法であればどのような方法でも良く、熱風乾燥機IRヒータを備えた乾燥炉を用いてフィルムを搬送しながら行う方法、フィルムを熱風乾燥機内において保持する方法、及びチューブ状のフィルムを円筒形状の型に被覆した状態で熱風乾燥機内に保持する方法などが挙げられる。

0021

本発明においてフィルムを作製する方法としては、従来公知の方法を用いることができ、特に限定するものではないが、例えば、フッ化ビニリデン樹脂とアクリル樹脂と導電性材料とを通常のニーダーロールバンバリーミキサー単軸又は二軸混練押出機等で溶融混練した後、溶融製膜法により混練物をフィルムとすることが挙げられる。溶融製膜法としては、インフレーション法、Tダイ法、カレンダー法などが挙げられ、インフレーション法又はTダイ法を好ましく採用することができる。

0022

Tダイ法としては、Tダイを備えた溶融押出機を用いてフッ化ビニリデン樹脂とアクリル樹脂と導電性材料との混練物を押出し、Tダイを用いて吐出する方法が好ましく用いられる。また、この方法で樹脂をTダイの口金から冷却ロール上に吐出し、溶融樹脂固化させてフィルムを得ることが好ましい。なお、冷却ロール上で吐出された樹脂を固化するに際しては、静電印可法、エアーチャンバー法、エアーナイフ法、プレスロール法などで、樹脂を冷却媒体であるロールに密着させることが好ましい。特に厚みムラが少ないフィルムが得られることからプレスロール法が好ましい。

0023

インフレーション法としては、環状ダイス取付けた溶融押出機を用いてフッ化ビニリデン樹脂とアクリル樹脂と導電性材料との混練物を環状ダイスから円筒形状に押出し、環状ダイスに配設された空気導入路より円筒形状の溶融樹脂内に空気を吹き込むことで径方向に拡大膨張させつつ冷却してチューブ形状成型する方法が好ましく用いられる。なお、インフレーション法には、環状のダイスから押し出されたチューブの外径が環状のダイスのリップ径以上であるインフレーション製膜法とリップ径以下であるデフレーション製膜法が含まれる。

0024

[フッ化ビニリデン樹脂]
本発明に用いられるフッ化ビニリデン樹脂とは、ポリフッ化ビニリデン、またはその共重合体から選ばれる一種、或いは二種以上の混合物である。フッ化ビニリデン共重合体としては、例えば、フッ化ビニリデン−六フッ化プロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−六フッ化プロピレン共重合体にフッ化ビニリデンの側鎖を有するグラフト共重合体が挙げられ、これらの中から選ばれる一種、或いは二種以上を用いることができる。上記の中でも、ポリフッ化ビニリデンが好ましい。

0025

[アクリル樹脂]
本発明に用いられるアクリル樹脂とは、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とする重合体が挙げられ、好ましくは、アルキル基の炭素数が1〜4個の(メタ)アクリル酸アルキルエステルからなる樹脂が挙げられる。アルキル基の炭素数が1〜4個の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、メタクリル酸メチルメタクリル酸エチルメタクリル酸イソプロピルメタクリル酸n−ブチルメタクリル酸イソブチルアクリル酸エチルアクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチルアクリル酸イソブチル等が挙げられ、これらの中から選ばれる一種、或いは二種以上を用いることができる。上記の中でも、メタクリル酸メチルからなる重合体であるポリメタクリル酸メチル、またはメタクリル酸メチルを主成分とする共重合体が好ましい。

0026

[導電性材料]
本発明に用いる導電性材料とは、フッ化ビニリデン樹脂とアクリル樹脂とを含有する組成物からなるフィルムに半導電性を付与するものであり、導電性材料としては電子伝導性の導電性材料とイオン伝導性の導電性材料が挙げられる。

0027

[電子伝導性材料]
本発明に用いられる電子伝導性材料としては、ケッチェンブラックアセチレンブラック等のカーボンブラック;グラファイトカーボンナノチューブカーボンナノファイバーカーボンファイバー等の微炭素繊維アルミニウム、銅、ニッケルステンレス鋼等の各種導電性金属または合金酸化スズ酸化インジウム酸化チタン酸化亜鉛、酸化スズ−酸化アンチモン固溶体、酸化スズ−酸化インジウム固溶体等の各種導電性金属酸化物などが挙げられ、これらの中から選ばれる一種、或いは二種以上を用いることができる。上記の中でも、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック、或いは繊維状であるために少量の添加で導電パスを形成できる、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンファイバー等の微炭素繊維が好ましい。

0028

[イオン伝導性材料]
本発明に用いられるイオン伝導性材料としては、ポリエチレンオキサイドポリエチレンオキサイド共重合体ポリエーテルエステルアミドポリエーテルエステルアイオノマー(側鎖にカルボン酸アルカリ金属塩スルホン酸のアルカリ金属塩、4級アンモニウム塩を有するポリマー)、イオン電解質等が挙げられ、これらの中から選ばれる一種、或いは二種以上を用いることができる。また、上記したイオン伝導性材料のうちでポリエレオキサイドまたはポリエチレンオキサイド共重合体と、イオン電解質とを組み合わせて用いるのが好ましい。

0029

本発明に用いられるポリエチレンオキサイド、またはポリエチレンオキサイド共重合体としては、数平均分子量が3000以上のポリエチレンオキサイド、エチレンオキサイドプロピレンオキサイドとの共重合体、ポリエチレンオキサイド同士をジイソシアネート多塩基酸で部分的に結合した部分架橋ポリエチレンオキサイド、ポリエチレンオキサイドとポリプロピレンオキサイドとをジイソシアネートや多塩基酸で部分的に結合した部分架橋ポリエチレンオキサイド共重合体が挙げられる。ポリエチレンオキサイド、またはポリエチレンオキサイド共重合体の数平均分子量が3000未満の場合は、フッ化ビニリデン樹脂およびアクリル樹脂へ添加したポリエチレンオキサイド、またはポリエチレンオキサイド共重合体がフィルムの表面へブリードアウトする恐れがあり、このブリード現象は、電子写真用シームレスベルト等において、転写不良を引き起こす要因となる。

0030

本発明に用いられるイオン電解質としては、アルカリ金属チオシアン酸塩リン酸塩硫酸塩、アルカリ金属とハロゲン含有酸酸塩から得られる塩を単独あるいは、複数種組合せて用いることができ、これらのうち特に、過塩素酸リチウム過塩素酸ナトリウム過塩素酸カリウムチオシアン酸リチウムチオシアン酸ナトリウムチオシアン酸カリウムが好ましい。

0031

本発明の半導電性フッ化ビニリデン系樹脂フィルムには、必要に応じてその特性を損なわない範囲の酸化防止剤キレート化剤アンチブロッキング剤滑剤加工助剤等の各種配合剤染料顔料等の着色剤等の他の成分を配合することも可能である。

0032

組成比
次に、本発明の半導電性フッ化ビニリデン系樹脂フィルムを構成する各成分の組成比について説明する。本発明の半導電性フッ化ビニリデン系樹脂フィルムは、フッ化ビニリデン樹脂とアクリル樹脂との配合率をフッ化ビニリデン樹脂の結晶化が起きる範囲内とすることを特徴とするものであり、詳しくは、フッ化ビニリデン樹脂を40重量%〜95重量%と、アクリル樹脂を60重量%〜5重量%とを含有してなる。アクリル樹脂の含有率は50重量%〜10重量%が好ましく、40重量%〜15重量%がより好ましく、35重量%〜15重量%がさらに好ましい。本発明は、フッ化ビニリデン樹脂とアクリル樹脂との配合率を上記範囲とすることで熱処理により、2種の混合樹脂中においてフッ化ビニリデン樹脂の結晶化を誘発し、電気抵抗を低下させるものである。アクリル樹脂の含有率が5重量%未満であると、高価なフッ化ビニリデン樹脂の使用量を抑え、コスト優位性を高めるという目的を達成できなくなるため好ましくない。また、アクリル樹脂の含有率が60重量%を超えると、フッ化ビニリデン樹脂が結晶化しにくくなる為、電気抵抗が低下する傾向を示さないとともに、アクリル樹脂の特性に起因する脆化が顕著になり、電子写真用シームレスベルトとして使用することが困難となる。

0033

本発明の半導電性フッ化ビニリデン系樹脂フィルムは、フッ化ビニリデン樹脂とアクリル樹脂との合計100重量部に対して導電性材料を0.1重量部〜20重量部含有してなることを特徴とする。導電性材料の配合量は0.1重量部〜15重量部が好ましく、0.1重量部〜10重量部がより好ましい。導電性材料の配合量が0.1重量部未満であると、熱処理を施しても電気抵抗の低下が起きず、所望の半導電性に調製することが困難であるため好ましくない。逆に配合量が20重量部を超えると添加量に見合った電気抵抗の低下がみられないばかりでなく、組成物中に占めるフッ化ビニリデン樹脂の割合が少なくなり、フッ化ビニリデン樹脂の特性が失われる恐れがあるため好ましくない。

0034

本発明の半導電性フッ化ビニリデン系樹脂フィルムは、導電性材料としてイオン伝導性材料を含有していることが好ましく、イオン伝導性材料を含有する場合、熱処理を施すことで、電気抵抗が低下し、所望の半導電性に調製することが容易となる。導電性材料としてイオン伝導性材料を含有する場合、フッ化ビニリデン樹脂とアクリル樹脂との合計100重量部に対してイオン伝導性材料を0.1重量部〜15重量部含有することが好ましい。イオン伝導性材料の配合量は、0.1重量部〜12重量部がより好ましく、0.1重量部〜10重量部がさらに好ましい。イオン伝導性材料の配合量が0.1重量部未満であると、熱処理を施しても電気抵抗の低下が起きず、所望の半導電性に調製することが困難であるため好ましくなく、逆に配合量が15量部を超えるとフィルムの表面へイオン伝導性材料がブリードアウトする恐れがあるとともに、電気抵抗の環境依存性が大きくなり好ましくない。

0035

また、イオン伝導性材料としてイオン電解質を含む場合、イオン電解質は、フッ化ビニリデン樹脂とアクリル樹脂との合計100重量部に対して0.01重量部〜3.0重量部配合されていることが好ましく、更には0.01重量部〜2.5重量部配合されていることがより好ましい。イオン電解質が0.01重量部未満であると、熱処理時の抵抗値低下にほとんど寄与せず、所望の半導電性に調製することが困難であるため好ましくなく、イオン電解質の配合量が3.0重量部を超えると電気抵抗の環境依存性が大きくなり好ましくない。

0036

尚、本発明の半導電性フッ化ビニリデン系樹脂フィルムは、フッ化ビニリデン樹脂、アクリル樹脂、導電性材料の組成比が上記範囲を満たすのであれば、他の合成樹脂を添加することもできる。

0037

[電気抵抗]
本発明の半導電性フッ化ビニリデン系樹脂フィルムの製造方法は、フッ化ビニリデン樹脂とアクリル樹脂と導電性材料とを含有する組成物からなるフィルムに熱処理を施し、所望の半導電性に調製することを特徴とするものであるが、ここでいう半導電性とは、温度23℃、相対湿度50%RH、印加電圧500Vにおける体積抵抗率が、1×106Ω・cm〜1×1013Ω・cm、表面抵抗率が1×106Ω/□〜1×1014Ω/□である。体積抵抗率は1×106Ω・cm〜1×1012Ω・cmが好ましく、1×106Ω・cm〜1×1011Ω・cmがより好ましい。また、表面抵抗率は1×106Ω/□〜1×1013Ω/□が好ましく、1×106Ω/□〜1×1012Ω/□がより好ましい。電気抵抗を上記範囲内とすることにより、電子写真用シームレスベルトとして好適に用いることができる。

0038

[電子写真用シームレスベルト]
本発明の製造方法によって得られる半導電性フッ化ビニリデン系樹脂フィルムは、多量の導電性材料を配合せずとも、所望の半導電性に調製することが可能である為、フッ化ビニリデン樹脂の優れた特性を維持することができ、電子写真用シームレスベルトとして好適に使用することができる。ここでいう電子写真用シームレスベルトとは、電子写真方式の画像形成装置に用いる転写搬送ベルトまたは中間転写ベルトである。

0039

そして、本発明の製造方法によって得られる半導電性フッ化ビニリデン系樹脂フィルムを用いた電子写真用シームレスベルトは、インフレーション法を用いた溶融製膜により製造することが好ましく、以下にインフレーション法を用いた電子写真用シームレスベルトの製造方法の一例を説明する。インフレーション法を用いた電子写真用シームレスベルトの製造方法は、まず、フッ化ビニリデン樹脂とアクリル樹脂と導電性材料との混練物を押出機溶融させ、環状ダイスから円筒形状に上向きに押出しを行う。そして、環状ダイスに配設された空気導入路より円筒形状の溶融樹脂内に空気を吹き込むことで径方向に拡大膨張させてチューブ形状に成型し、これを所定長さに切断する。次いで、所定長さに切断したチューブを円筒状の筒に被覆した後、熱処理を施すことで所望の半導電性に調製した電子写真用シームレスベルトを得ることができる。尚、上記では、上向きのインフレーション法について説明したが、環状ダイスを介して溶融樹脂を下向きに押出した後、マンドレルの外周に担持させて冷却することによりベルト形状に成型する下向きのインフレーション法を用いることもできる。

0040

[実施例]
以下、本発明の半導電性フッ化ビニリデン系樹脂フィルムの製造方法について、実施例によりさらに詳しく説明する。尚、実施例において行った物性の測定方法は次の如くである。
◇電気抵抗(体積抵抗率および表面抵抗率)
URSプローブを取り付けたハイレスタUP(MCPHT450、ダイヤインスツルメンツ社製)を用い、体積抵抗率及び表面抵抗率を測定した。(測定条件:温度23℃、相対湿度50%RH、荷重2kg、印加電圧500V、10秒)尚、体積抵抗率の単位を(Ω・cm)、表面抵抗率(Ω/□)として表した。

0041

原材料としては下記のものを用いた。
<フッ化ビニリデン樹脂>
・ポリフッ化ビニリデン(PVDF)[比重:1.78(ASTMD792/23℃)、MFR:22g/10min(ASTM D1238 232℃/3.8kg)]
<アクリル樹脂>
・ポリメタクリル酸メチル(PMMA)[比重:1.19(ASTM D792)、MFR:3.7g/10min(ASTM D1238 230℃/3.8kg)]
<導電性材料>
・エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合体[平均分子量約80万]
・過塩素酸リチウム三水和物

0042

[フィルム1乃至7]
表1に示した配合比で、各原料スクリュー径20mmφの二軸混練押出機設定温度:220℃、スクリュー回転数:20rpm)を用いて溶融混練した。次いで、得られた混練物をTダイ(設定温度:220℃、リップ幅150mm)を備えた単軸押出機に供給し、溶融状態でシート状に押出した。そして、このシート状の溶融樹脂を表面が鏡面仕上げされているチルロール表面設定温度:30℃)上に吐出し、プレスロールで押しつけながら冷却し、厚さ100μmのフッ化ビニリデン樹脂とアクリル樹脂と導電性材料とを含む組成物からなる各フィルムを得た。得られた各フィルムの体積抵抗率及び表面抵抗率の測定結果を表1に示す。また、得られた各フィルムの常用対数表記の体積抵抗率を(X)、常用対数表記の表面抵抗率を(Y)として表した。

0043

0044

表1に示すように、アクリル樹脂を20重量%含有するフィルム1及びアクリル樹脂を30重量%含有するフィルム4は、同量の導電性材料を含有しているにもかかわらず、アクリル樹脂を含有しないフィルム7に比べ、高い電気抵抗を示した。また、アクリル樹脂を20重量%含有するフィルム1乃至3に比べ、アクリル樹脂を30重量%含有するフィルム4乃至6は高い電気抵抗を示した。

0045

[実施例1乃至6、比較例1乃至6]
熱風乾燥機を用い、短冊状(縦300mm×横60mm)に切出したフィルム1乃至6を熱風乾燥機内に保持し、表2に示した条件で熱処理を施して実施例1乃至6、比較例1乃至8とした。熱処理後の各フィルムの体積抵抗率及び表面抵抗率の測定結果を表2に示す。また、熱処理後の各フィルムの常用対数表記の体積抵抗率を(X’)、常用対数表記の表面抵抗率を(Y’)とし、下記式(1)及び(2)を用いた熱処理前後の各フィルムの電気抵抗の低下率を表2に示す。
(((X’)−(X))/(X))×100・・・(1)
(((Y’)−(Y))/(Y))×100・・・(2)
[式(1)中、(X)は熱処理前のフィルムの常用対数表記の体積抵抗率(Ω・cm)であり、(X’)は熱処理後のフィルムの常用対数表記の体積抵抗率(Ω・cm)である。]
[式(2)中、(Y)は熱処理前のフィルムの常用対数表記の表面抵抗率(Ω・cm)であり、(Y’)は熱処理後のフィルムの常用対数表記の表面抵抗率(Ω・cm)である。]

0046

熱風乾燥機を用い、短冊状(縦300mm×横60mm)に切出したフィルム7を熱風乾燥機内に保持し、表2に示した条件で熱処理を施して参考例1及び2とした。そして、上記と同様に熱鵜処理後の各フィルムの体積抵抗率及び表面抵抗率ならびに電気抵抗の低下率の測定結果を表2に示す。

0047

0048

表2に示すように、フッ化ビニリデン樹脂とアクリル樹脂と導電性材料とを特定の配合率で含むフィルムに、温度135℃、1時間の熱処理を施した実施例1乃至6は、電気抵抗が大幅に低下する傾向を示した。しかしながら、フッ化ビニリデン樹脂とアクリル樹脂と導電性材料とを特定の配合量で含むフィルムに、温度60℃で、48時間の熱処理を施した比較例1乃至6は、電気抵抗が低下する傾向を示したものもあるが、安定して電気抵抗が低下する傾向を示さなかった。一方、アクリル樹脂を含有しない参考例1及び2は、熱処理を施しても電気抵抗はほとんど低下する傾向を示さなかった。

0049

以上の如く、本発明の半導電性フッ化ビニリデン樹脂フィルムの製造方法によれば、フッ化ビニリデン樹脂とアクリル樹脂と導電性材料とをフッ化ビニリデン樹脂の結晶化が起きる配合率で含有する組成物からなるフィルムに、フッ化ビニリデン樹脂の結晶化温度の範囲内において熱処理を施すことにより、電気抵抗を低下させることが可能である為、所望の半導電性に調製された半導電性フッ化ビニリデン系樹脂フィルムを得ることができる。

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