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技術 熱電変換装置およびその製造方法

出願人 株式会社デンソー
発明者 郷古倫央坂井田敦資谷口敏尚白石芳彦岡本圭司
出願日 2013年10月25日 (7年5ヶ月経過) 出願番号 2013-222259
公開日 2015年4月30日 (5年11ヶ月経過) 公開番号 2015-084364
状態 特許登録済
技術分野 熱電素子 特殊な電動機、発電機
主要キーワード 外円側 ゼーベック素子 側金属電極 被対象物 アルメル コンスタンタン 各熱電変換素子 各導電性ペースト
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年4月30日)のものです。
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図面 (14)

課題

構造および製造工程を簡略化できる熱電変換装置を提供する。

解決手段

一面10a側に配線パターン11が形成された裏面絶縁基材10と、裏面絶縁基材10一体化された表面絶縁基材20と、裏面絶縁基材10と表面絶縁基材20との間に配置され、配線パターン11を介して直列に接続された同じ導電型の複数の熱電変換素子30とを備える。そして、配線パターン11は、裏面絶縁基材10における第1領域に形成された複数の第1接続部11aと、第2領域に形成された複数の第2接続部11bと、第1接続部11aと第2接続部11bとを繋ぐ複数の連結部11cとを有する構成とし、1つの第1接続部11aおよび第2接続部11bと熱電変換素子30とを接続する。そして、連結部11cは、隣接する熱電変換素子30において、一方の熱電変換素子30と接続される第1接続部11aと、他方の熱電変換素子30と接続される第2接続部11bとを連結する。

概要

背景

従来より、例えば、特許文献1には、N型熱電変換素子P型熱電変換素子とが電極を介して交互に直列に接続された熱電変換装置が提案されている。具体的には、この熱電変換装置は、複数の矩形板状の下側金属電極上にそれぞれN型熱電変換素子およびP型熱電変換素子が配置されている。そして、隣接する下側金属電極に配置された各N型熱電変換素子およびP型熱電変換素子において、一方の下側金属電極に配置されたN型熱電変換素子と、他方の下側金属電極に配置されたP型熱電変換素子とが上側金属電極を介して電気的に接続されている。これにより、N型熱電変換素子とP型熱電変換素子とが下側金属電極および上側金属電極を介して交互に直列に接続されている。

このような熱電変換装置では、例えば、ゼーベック素子として利用する場合、上側金属電極側が高温部に配置されると共に下側金属電極側が低温部に配置される。そして、P型熱電変換素子では低温側に正孔拡散され、N型熱電変換素子では低温側に電子が拡散する。このため、P型熱電変換素子では低温側が高電位となり、N型熱電変換素子では高温側が高電位となる。したがって、P型熱電変換素子とN型熱電変換素子とを交互に直列に接続することにより、大きな起電圧を得ることができる。

概要

構造および製造工程を簡略化できる熱電変換装置を提供する。一面10a側に配線パターン11が形成された裏面絶縁基材10と、裏面絶縁基材10一体化された表面絶縁基材20と、裏面絶縁基材10と表面絶縁基材20との間に配置され、配線パターン11を介して直列に接続された同じ導電型の複数の熱電変換素子30とを備える。そして、配線パターン11は、裏面絶縁基材10における第1領域に形成された複数の第1接続部11aと、第2領域に形成された複数の第2接続部11bと、第1接続部11aと第2接続部11bとを繋ぐ複数の連結部11cとを有する構成とし、1つの第1接続部11aおよび第2接続部11bと熱電変換素子30とを接続する。そして、連結部11cは、隣接する熱電変換素子30において、一方の熱電変換素子30と接続される第1接続部11aと、他方の熱電変換素子30と接続される第2接続部11bとを連結する。

目的

本発明は上記点に鑑みて、構造および製造工程を簡略化できる熱電変換装置およびその製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
1件

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請求項1

一面(10a)側に配線パターン(11)が形成された裏面絶縁基材(10)と、前記裏面絶縁基材の一面側に配置され、前記裏面絶縁基材と一体化された表面絶縁基材(20)と、前記裏面絶縁基材と前記表面絶縁基材との間に配置され、前記配線パターンを介して直列に接続された同じ導電型の複数の熱電変換素子(30)と、を備え、前記配線パターンは、前記裏面絶縁基材における第1領域に形成された複数の第1接続部(11a)と、前記裏面絶縁基材における前記第1領域と異なる領域である第2領域に形成された複数の第2接続部(11b)と、前記第1接続部と前記第2接続部とを繋ぐ複数の連結部(11c)と、を有し、前記複数の熱電変換素子は、前記裏面絶縁基材の平面方向に沿って延設されると共に、それぞれ1つの前記第1接続部および前記第2接続部と接続され、前記連結部は、隣接する前記熱電変換素子において、一方の前記熱電変換素子と接続される第1接続部と、他方の前記熱電変換素子と接続される第2接続部とを連結することを特徴とする熱電変換装置

請求項2

前記裏面絶縁基材は、平面矩形状とされ、前記裏面絶縁基材における長手方向と直交し、かつ前記裏面絶縁基材の平面方向と平行となる短手方向の一端部側の領域が前記第1領域とされていると共に前記一端部側と反対側の他端部側の領域が前記第2領域とされ、前記複数の第1接続部は、前記第1領域において、前記長手方向に沿って互いに離間した状態で形成され、前記複数の第2接続部は、前記第2領域において、前記長手方向に沿って互いに離間した状態で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の熱電変換装置。

請求項3

前記裏面絶縁基材は、所定の基準点を中心とした円領域のうちの内円側の領域が第1領域とされていると共に外円側の領域が第2領域とされ、前記複数の第1接続部は、前記第1領域において、周方向に互いに離間した状態で形成され、前記複数の第2接続部は、前記第2領域において、周方向に互いに離間した状態で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の熱電変換装置。

請求項4

前記絶縁基材は、平面矩形状とされ、前記裏面絶縁基材における長手方向の一端部側に位置する領域のうち、前記長手方向と直交し、かつ前記裏面絶縁基材の平面方向と平行となる短手方向の一端部側に位置する領域が前記第1領域とされ、前記長手方向における一端部側と反対側の他端部側に位置する領域のうち前記短手方向における一端部側と反対側の他端部側に位置する領域が前記第2領域とされ、前記複数の第1接続部は、前記第1領域において、前記短手方向に沿って互いに離間した状態で形成され、前記複数の第2接続部は、前記第2領域において、前記短手方向に沿って互いに離間した状態で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の熱電変換装置。

請求項5

前記絶縁基材は、平面矩形状とされ、前記裏面絶縁基材における長手方向の一端部側に位置する領域のうち、前記長手方向と直交し、かつ前記裏面絶縁基材の平面方向と平行となる短手方向の一端部側に位置する領域が前記第1領域とされ、前記長手方向における一端部側と反対側の他端部側に位置する領域のうち前記短手方向における一端部側と反対側の他端部側に位置する領域が前記第2領域とされ、前記複数の第1接続部は、前記第1領域において、前記短手方向に沿って互いに離間した状態で形成され、前記複数の第2接続部は、前記第2領域において、前記長手方向に沿って互いに離間した状態で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の熱電変換装置。

請求項6

一面(10a)側に配線パターン(11)が形成された裏面絶縁基材(10)と、前記裏面絶縁基材の一面側に配置され、前記裏面絶縁基材と一体化された表面絶縁基材(20)と、前記裏面絶縁基材と前記表面絶縁基材との間に配置され、前記配線パターンを介して直列に接続された同じ導電型の複数の熱電変換素子(30)と、を備え、前記配線パターンは、前記裏面絶縁基材における第1領域に形成された複数の第1接続部(11a)と、前記裏面絶縁基材における前記第1領域と異なる領域である第2領域に形成された複数の第2接続部(11b)と、前記第1接続部と前記第2接続部とを繋ぐ複数の連結部(11c)と、を有し、前記複数の熱電変換素子は、前記裏面絶縁基材の平面方向に沿って延設されると共に、それぞれ1つの前記第1接続部および前記第2接続部と接続され、前記連結部は、隣接する前記熱電変換素子において、一方の前記熱電変換素子と接続される第1接続部と、他方の前記熱電変換素子と接続される第2接続部とを連結している熱電変換装置の製造方法において、前記裏面絶縁基材の一面に前記配線パターンを形成する工程と、前記表面絶縁基材における前記裏面絶縁基材の一面と対向する一面(20a)に1種類の導電性ペースト(31)を複数の所定箇所に塗布する工程と、前記裏面絶縁基材の一面と前記表面絶縁基材の一面とが対向し、かつ、前記複数の所定箇所に塗布した前記導電性ペーストがそれぞれ1つの前記第1接続部および1つの前記第2接続部と接触するように、前記裏面絶縁基材と前記表面絶縁基材とを積層して積層体(40)を構成する工程と、前記積層体を加熱しながら積層方向から加圧することにより、前記導電性ペーストを焼結して前記熱電変換素子を形成しつつ、前記積層体を一体化する工程と、を行うことを特徴とする熱電変換装置の製造方法。

請求項7

前記導電性ペーストとして、複数の金属原子が所定の結晶構造を維持している合金粉末有機溶剤を加えてペースト化したものを用い、前記積層体を一体化する工程では、前記熱電変換素子として、前記複数の金属原子が当該金属原子の結晶構造を維持した状態で焼結された焼結合金を形成することを特徴とする請求項6に記載の熱電変換装置の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、熱電変換素子配線パターンとが接続された熱電変換装置およびその製造方法に関するものである。

背景技術

0002

従来より、例えば、特許文献1には、N型熱電変換素子とP型熱電変換素子とが電極を介して交互に直列に接続された熱電変換装置が提案されている。具体的には、この熱電変換装置は、複数の矩形板状の下側金属電極上にそれぞれN型熱電変換素子およびP型熱電変換素子が配置されている。そして、隣接する下側金属電極に配置された各N型熱電変換素子およびP型熱電変換素子において、一方の下側金属電極に配置されたN型熱電変換素子と、他方の下側金属電極に配置されたP型熱電変換素子とが上側金属電極を介して電気的に接続されている。これにより、N型熱電変換素子とP型熱電変換素子とが下側金属電極および上側金属電極を介して交互に直列に接続されている。

0003

このような熱電変換装置では、例えば、ゼーベック素子として利用する場合、上側金属電極側が高温部に配置されると共に下側金属電極側が低温部に配置される。そして、P型熱電変換素子では低温側に正孔拡散され、N型熱電変換素子では低温側に電子が拡散する。このため、P型熱電変換素子では低温側が高電位となり、N型熱電変換素子では高温側が高電位となる。したがって、P型熱電変換素子とN型熱電変換素子とを交互に直列に接続することにより、大きな起電圧を得ることができる。

先行技術

0004

特開2009−117792号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、このような熱電変換装置では、N型熱電変換素子およびP型熱電変換素子の2つの熱電変換素子を用いるため、構造および製造工程が複雑になりやすいという問題がある。

0006

本発明は上記点に鑑みて、構造および製造工程を簡略化できる熱電変換装置およびその製造方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、一面(10a)側に配線パターン(11)が形成された裏面絶縁基材(10)と、裏面絶縁基材の一面側に配置され、裏面絶縁基材と一体化された表面絶縁基材(20)と、裏面絶縁基材と表面絶縁基材との間に配置され、配線パターンを介して直列に接続された同じ導電型の複数の熱電変換素子(30)とを備え、以下の点を特徴としている。

0008

すなわち、配線パターンは、裏面絶縁基材における第1領域に形成された複数の第1接続部(11a)と、裏面絶縁基材における第1領域と異なる領域である第2領域に形成された複数の第2接続部(11b)と、第1接続部と第2接続部とを繋ぐ複数の連結部(11c)と、を有し、複数の熱電変換素子は、裏面絶縁基材の平面方向に沿って延設されると共にそれぞれ1つの第1接続部および第2接続部と接続され、連結部は、隣接する熱電変換素子において、一方の熱電変換素子と接続される第1接続部と、他方の熱電変換素子と接続される第2接続部とを連結することを特徴としている。

0009

このような熱電変換装置では、例えば、ゼーベック素子として利用する場合、第1領域が高温部に配置されると共に第2領域が低温部に配置される。このとき、連結部は、隣接する熱電変換素子において、一方の熱電変換素子と接続される第1接続部と、他方の熱電変換素子と接続される第2接続部とを連結している。このため、1種類の導電型の熱電変換素子のみで構成しても大きな起電圧を得ることができ、構造の簡略化を図ることができる。

0010

また、請求項6に記載の発明は、裏面絶縁基材の一面に配線パターンを形成する工程と、表面絶縁基材における裏面絶縁基材の一面と対向する一面(20a)に1種類の導電性ペースト(31)を複数の所定箇所に塗布する工程と、裏面絶縁基材の一面と表面絶縁基材の一面とが対向し、かつ、複数の所定箇所に塗布した導電性ペーストがそれぞれ1つの第1接続部および1つの第2接続部と接触するように、裏面絶縁基材と表面絶縁基材とを積層して積層体(40)を構成する工程と、積層体を加熱しながら積層方向から加圧することにより、導電性ペーストを焼結して熱電変換素子を形成しつつ、積層体を一体化する工程と、を行うことを特徴としている。

0011

これによれば、熱電変換素子を構成するための導電性ペーストを1種類のみ塗布すればよいため、2種類(P型およびN型)の熱電変換素子を有する熱電変換装置を製造する場合と比較して、製造工程の簡略化を図ることができる。

0012

なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。

図面の簡単な説明

0013

本発明の第1実施形態における熱電変換装置の断面図である。
図1に示す熱電変換装置の平面図である。
図1に示す裏面絶縁基材の平面図である。
図1に示す熱電変換装置の製造工程を示す断面図である。
図1に示す熱電変換装置の使用方法を説明するための図である。
図1に示す熱電変換装置の使用方法を説明するための図である。
図1に示す熱電変換装置の使用方法を説明するための図である。
図1に示す熱電変換装置の使用方法を説明するための図である。
図1に示す熱電変換装置の使用方法を説明するための図である。
図1に示す熱電変換装置の使用方法を説明するための図である。
本発明の第2実施形態における熱電変換装置の平面図である。
本発明の第3実施形態における熱電変換装置の平面図である。
本発明の第4実施形態における熱電変換装置の平面図である。

実施例

0014

以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。

0015

(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1図3に示されるように、本実施形態の熱電変換装置1は、裏面絶縁基材10と表面絶縁基材20とが一体化され、この一体化されたものの内部に1種類の熱電変換素子30が複数配置されて構成されている。なお、図2は、理解をし易くするために、表面絶縁基材20を省略して示してある。

0016

裏面絶縁基材10は、本実施形態では、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)やポリエーテルケトン(PEK)を含む平面矩形状熱可塑性樹脂フィルムから構成されている。そして、この裏面絶縁基材10には、一面10aに配線パターン11が形成されている。

0017

表面絶縁基材20は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)やポリエーテルケトン(PEK)を含む平面矩形状の熱可塑性樹脂フィルムから構成されている。なお、本実施形態では、表面絶縁基材20は、裏面絶縁基材10と平面形状が同じ大きさとされている。

0018

熱電変換素子30は、裏面絶縁基材10と表面絶縁基材20との間において、裏面絶縁基材10の平面方向(一面10aと平行な面方向)に沿って延設され、裏面絶縁基材10に形成された配線パターン11を介して直列に接続されている。特に限定されるものではないが、本実施形態では、熱電変換素子30は、Bi−Sb−Te合金粉末金属粒子)が、焼結前における複数の金属原子結晶構造を維持するように固相焼結された金属化合物焼結合金)で構成されている。つまり、熱電変換素子30は、P型の熱電変換素子とされている。

0019

次に、本実施形態の特徴点である配線パターン11の構成と熱電変換素子30との関係について具体的に説明する。

0020

配線パターン11は、複数の第1、第2接続部11a、11bおよびこれら第1、第2接続部11a、11bを電気的に接続する連結部11cを有している。

0021

本実施形態では、第1接続部11aは、それぞれ平面矩形状とされている。そして、裏面絶縁基材10における長手方向と直交し、かつ裏面絶縁基材10の平面方向と平行な短手方向に位置する一方の端部(図2および図3中の紙面上側の端部)側の領域において、裏面絶縁基材10の長手方向に沿って互いに等間隔に離間するように形成されている。

0022

また、第2接続部11bは、それぞれ第1接続部11aと同様の平面矩形状とされ、第1接続部11aと同じ数だけ形成されている。そして、裏面絶縁基材10における短手方向に位置する他方の端部(図2および図3中の紙面下側の端部)側の領域において、裏面絶縁基材10の長手方向に沿って互いに等間隔に離間するように形成されている。

0023

なお、本実施形態では、短手方向に位置する一方の端部側の領域が本発明の第1領域に相当し、短手方向に位置する他方の端部側の領域が本発明の第2領域に相当する。また、各第1接続部11aの間隔と各第2接続部11bの間隔とは同じとされ、裏面絶縁基材10における短手方向において、第1、第2接続部11a、11bは対向するように形成されている。つまり、裏面絶縁基材10の長手方向において、相対する一対の第1、第2接続部11a、11bが複数配置されているともいえる。

0024

複数の熱電変換素子30は、それぞれ裏面絶縁基材10の短手方向と平行な方向に延びる棒状とされている。そして、一端部が相対する一対の第1、第2接続部11a、11bのうちの第1接続部11aと接続され、他端部が相対する一対の第1、第2接続部11a、11bのうちの第2接続部11bと接続されている。

0025

連結部11cは、隣接する熱電変換素子30において、一方の熱電変換素子30と接続される第1接続部11aと、他方の熱電変換素子30と接続される第2接続部11bとを連結するように形成されている。

0026

このように、第2接続部11b、熱電変換素子30、第1接続部11a、連結部11cが繰り返し順に接続されることにより、複数の熱電変換素子30が直列に接続されている。

0027

また、図1とは別断面において、裏面絶縁基材10には、外部回路と電気的に接続されるコンタクト部が形成されている。具体的には、コンタクト部は、配線パターン11のうちの連結部11cと接続されない第1、第2接続部11a、11b(図2および図3中紙面左上の第1接続部11aおよび右下の第2接続部11b)と電気的に接続されるように形成されている。

0028

以上が本実施形態における熱電変換装置1の構成である。次に、このような熱電変換装置1の製造方法について図4を参照しつつ説明する。なお、図4は、図2中のI−I線に相当する断面図である。

0029

まず、図4(a)に示されるように、裏面絶縁基材10の一面10aに上記構成の配線パターン11(図3参照)を形成する。この配線パターン11は、例えば、裏面絶縁基材10の一面10aにCVD(Chemical Vapor Deposition)法等によって銅箔等の金属膜を形成した後、この金属膜を適宜パターニングすることによって形成される。

0030

また、図4(a)とは別工程において、表面絶縁基材20の一面20aの複数の所定箇所に、焼結されることによって熱電変換素子30を構成する導電性ペースト31を塗布する。この導電性ペースト31は、例えば、所定箇所に開口部が形成されたマスクを表面絶縁基材20の一面20aに配置した後、印刷法を行う等して形成できる。

0031

なお、本実施形態では、導電性ペースト31として、Bi−Sb−Te合金の粉末(金属粒子)に融点常温であるテレピネ等の有機溶剤を加えてペースト化したものが用いられる。つまり、導電性ペースト31を塗布している際に、導電性ペースト31の有機溶剤が蒸発するものが用いられる。言い換えると、導電性ペースト31を塗布した後には、導電性ペースト31が流動し難いものが用いられる。

0032

そして、図4(c)に示されるように、裏面絶縁基材10と表面絶縁基材20とを積層して積層体40を構成する。具体的には、相対する一対の第1、第2接続部11a、11bが同じ導電性ペースト31と接触するように、裏面絶縁基材10上に表面絶縁基材20を積層する。言い換えると、各導電性ペースト31の一端部が第1接続部11aと接触すると共に他端部が第2接続部11bと接触するように、裏面絶縁基材10上に表面絶縁基材20を積層する。

0033

続いて、図4(d)に示されるように、この積層体40を図示しない一対のプレス板の間に配置し、積層方向の上下両面から真空状態で加熱しながら加圧して積層体40を一体化する一体化工程を行う。このとき、合金の粉末同士が圧接されて固相焼結されることにより、焼結前における複数の金属原子の結晶構造を維持した金属化合物(焼結合金)にて熱電変換素子30が構成される。また、合金の粉末と第1、第2接続部11a、11bとも圧接されて熱電変換素子30と第1、第2接続部11a、11bとが接続される。これにより、上記図1に示す熱電変換装置1が製造される。

0034

なお、特に限定されるものではないが、積層体40を一体化する際には、積層体40とプレス板との間にロックウールペーパー等の緩衝材を配置してもよい。

0035

次に、このような熱電変換装置1の使用例について説明する。このような熱電変換装置1は、ゼーベック素子として使用する場合、図5Aに示されるように、裏面絶縁基材10における短手方向に位置する一方の端部(図5A中の上側の端部)側の領域を高温部側に配置し、他方の端部(図5B中の下側の端部)側の領域を低温部側に配置して使用される。

0036

一方、図5Bに示されるように、熱電変換装置1をペルチェ素子として使用する場合、図5Bに示されるように、裏面絶縁基材10における短手方向に位置する一方の端部(図5B中の上側の端部)側に位置する領域を冷却したい部材と接触するように配置し、他方の端部(図5B中の下側の端部)側の領域から放熱させるように用いられる。

0037

この場合、裏面絶縁基材10および表面絶縁基材20の平面形状や、熱電変換素子30を構成する導電性ペースト31の印刷範囲を適宜選択することにより、相対する一対の第1、第2接続部11a、11bの間隔を容易に調整できる。つまり、上記熱電変換装置1では、熱電変換素子30を裏面絶縁基材10の平面方向に沿って配置するため、高温部側(吸熱側)と低温部側(放熱側)との間隔を容易に調整でき、配置の自由度を向上できる。

0038

また、図6に示されるように、上記熱電変換装置1を丸めて円柱状にすると共にペルチェ素子として使用することもできる。この場合、例えば、ヒートパイプにおける放熱側の端部において、当該ヒートパイプの端部に巻き付くように熱電変換装置1の冷却側を配置することにより、当該放熱側の放熱性冷却性)を向上させることができる。なお、本実施形態では、裏面絶縁基材10および表面絶縁基材20が樹脂で構成されているため、熱電変換装置1は可撓性を有している。このため、熱電変換装置1を取り付ける被対象物の形状に応じて容易に変形できる。

0039

さらに、図7に示されるように、上記熱電変換装置1を複数積層した状態で使用してもよい。この場合、図7Aに示されるように、図1に示す熱電変換装置1を単純に複数積層して使用してもよい。また、図7Bに示されるように、積層方向(図7B中紙面上下方向)に隣接する熱電変換装置1において、上側の熱電変換装置1における裏面絶縁基材10と下側の熱電変換装置1における表面絶縁基材20とを共用するようにしてもよい。

0040

さらに、図7Aの変形例として、図8に示されるように、各熱電変換装置1の間に、AlやCu等の熱伝導率の高い金属(フィン)50を配置してもよい。これによれば、吸熱、放熱をさらに効果的に行うことができる。

0041

以上説明したように、本実施形態では、裏面絶縁基材10における短手方向の一方の端部側の領域に第1接続部11aが形成されていると共に他方の端部側の領域に第2接続部11bが形成されている。また、熱電変換素子30は、一端部が第1接続部11aと接続され、他端部が第2接続部11bと接続されている。

0042

このため、例えば、図5Aに示されるように熱電変換装置1を配置した場合には、各熱電変換素子30では低温側に正孔が拡散されるが、連結部11cは、隣接する熱電変換素子30において、一方の熱電変換素子30と接続される第1接続部11aと、他方の熱電変換素子30と接続される第2接続部11bとを連結するように形成されている。したがって、同じ導電型の熱電変換素子30のみでも大きな起電圧を得ることができ、構造の簡略化を図ることができる。

0043

また、このような構成とされていることにより、熱電変換装置1を製造する際には、表面絶縁基材20に1種類の導電性ペースト31のみを塗布すればよい。このため、2種類の熱電変換素子を有する熱電変換装置の製造方法と比較して、製造工程の簡略化を図ることができる。

0044

さらに、本実施形態では、熱電変換素子30としてP型のものを用いている。このため、N型の熱電変換素子を構成する際によく用いられる毒性の強いセレンを用いる必要がなく、製造工程上の安全管理を容易にできる。

0045

また、熱電変換素子30は、裏面絶縁基材10の平面方向に沿って配置されている。このため、裏面絶縁基材10の平面形状や、熱電変換素子30を構成する導電性ペースト31の印刷範囲等を適宜変更することによって第1、第2接続部11a、11bの間隔を容易に変更できる。つまり、用途に応じて第1、第2接続部11a、11bの間隔を容易に変更でき、設計の自由度を高くできる。

0046

例えば、図5Aに示されるように、裏面絶縁基材10における短手方向に位置する一方の端部側の領域を高温部側に配置し、他方の端部側の領域を低温部側に配置して使用する場合には、高温部側の領域と低温部側の領域との間隔を容易に変更できる。したがって、高温部側の領域と低温部側の領域との間隔を長くすることも容易であり、この場合は、高温部側の領域と低温部側の領域との温度差を維持し易く、大きな電圧を得ることができる。

0047

また、図5Bに示されるように、裏面絶縁基材10における短手方向に位置する一方の端部側の領域にて冷却を行い、他方の端部側の領域から放熱を行う場合、裏面絶縁基材10の平面方向に熱移動が発生する。このため、冷却側の領域と放熱側の領域との間隔を長くすることも容易であり、配置の自由度も向上できる。

0048

そして、裏面絶縁基材10および表面絶縁基材20は樹脂で構成されている。このため、熱電変換装置1を取り付ける被対象物の形状に応じて容易に変形できる。

0049

(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して配線パターン11を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。

0050

本実施形態では、図9に示されるように、第1、第2接続部11a、11bは、それぞれ裏面絶縁基材10の一面10aにおける所定の基準点を中心とし、同心円上であって周方向に等間隔に離間するように形成されている。本実施形態では、所定の基準点を中心とした円領域のうちの内円側の領域に第1接続部11aが形成され、外円側の領域に第2接続部11bが形成されている。

0051

なお、本実施形態では、所定の基準点は、裏面絶縁基材10の一面10aにおける中心点と一致しており、内円側の領域が本発明の第1領域に相当し、外円側の領域が本発明の第2領域に相当している。また、図9は、理解をし易くするために、表面絶縁基材20を省略して示してある。

0052

そして、複数の熱電変換素子30は、所定の基準点に対して、放射状に配置されている。

0053

このような熱電変換装置1としても、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、本実施形態の熱電変換装置1は、例えば、ゼーベック素子として使用する場合には、熱電変換装置1(裏面絶縁基材10)の内円側が高温部となり、外円側が低温部となるように配置されて使用されると好適である。なお、本実施形態の熱電変換装置1は、配線パターン11および導電性ペースト31の印刷範囲を適宜変更することで製造されるため、上記第1実施形態に対して特に製造工程が増加することもない。

0054

(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して配線パターン11を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。

0055

本実施形態では、図10に示されるように、複数の第1接続部11aは、裏面絶縁基材10における長手方向に位置する一方の端部(図10中の紙面上側の端部)側の領域のうち、短手方向の一方の端部(図10中紙面左側の端部)側の領域に、短手方向に沿って形成されている。

0056

これに対し、複数の第2接続部11bは、裏面絶縁基材10における長手方向に位置する他方の端部(図10中の紙面下側の端部)側の領域のうち、短手方向の他方の端部(図10中紙面右側の端部)側の領域に、短手方向に沿って形成されている。

0057

なお、本実施形態では、裏面絶縁基材10における長手方向に位置する一方の端部側の領域のうちの短手方向の一方の端部側の領域が第1領域に相当し、裏面絶縁基材10における長手方向に位置する他方の端部側の領域のうちの短手方向の他方の端部側の領域が第2領域に相当している。また、図10は、理解をし易くするために、表面絶縁基材20を省略して示してある。

0058

そして、熱電変換素子30は、第1、第2接続部11a、11bを連結するように、折れ線状とされている。同様に、連結部11cは、熱電変換素子30に沿った折れ線状とされている。

0059

このような熱電変換装置1としても、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、本実施形態の熱電変換装置1は、例えば、ゼーベック素子として使用する場合、熱電変換装置1(裏面絶縁基材10)における長手方向の一方の端部側の領域のうちの短手方向の一方の端部側の領域が高温部となり、長手方向の他方の端部側の領域のうちの短手方向の他方の端部側の領域が低温部となるように配置されて使用されると好適である。なお、本実施形態の熱電変換装置1は、配線パターン11および導電性ペースト31の印刷範囲を適宜変更することで製造されるため、上記第1実施形態に対して特に製造工程が増加することもない。

0060

(第4実施形態)
本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態は、第3実施形態に対して配線パターン11を変更したものであり、その他に関しては第3実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。

0061

本実施形態では、図11に示されるように、複数の第2接続部11bは、裏面絶縁基材10における長手方向に位置する他方の端部(図11中の紙面下側の端部)側の領域のうち、短手方向の他方の端部(図11中紙面右側の端部)側の領域に、長手方向に沿って形成されている。なお、図11は、理解をし易くするために、表面絶縁基材20を省略して示してある。

0062

そして、熱電変換素子30は、第1、第2接続部11a、11bを連結するように、いわゆるL字状の折れ線状とされている。同様に、連結部11cは、熱電変換素子30に沿ったいわゆるL字状の折れ線状とされている。

0063

このような熱電変換装置1としても、上記第3実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、本実施形態の熱電変換装置1は、配線パターン11および導電性ペースト31の印刷範囲を適宜変更することで製造されるため、上記第3実施形態に対して特に製造工程が増加することもない。

0064

(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。

0065

例えば、上記各実施形態において、熱電変換素子30は、Bi−Te合金の粉末(金属粒子)が、焼結前における複数の金属原子の結晶構造を維持するように固相焼結された金属化合物(焼結合金)で構成されたN型とされていてもよい。また、熱電変換素子30を構成する合金の粉末としては、銅、コンスタンタンクロメルアルメル等が鉄、ニッケルクロム、銅、シリコン等と合金化されたものから適宜選択してもよい。さらに、テルルビスマスアンチモン、セレンの合金や、シリコン、鉄、アルミニウムの合金等から適宜選択してもよい。

0066

また、上記各実施形態において、導電性ペースト31に含まれる有機溶剤として、例えば、融点が43℃であるパラフィン等を用いてもよい。なお、このような有機溶剤を用いる場合には、例えば、図4(b)の工程を行った後等、有機溶剤を蒸発させて導電性ペースト31が濡れ広がることを抑制することが好ましい。

0067

1熱電変換装置
10 裏面絶縁基材
10a 一面
11配線パターン
11a 第1接続部
11b 第2接続部
11c 連結部
20 表面絶縁基材
20a 一面
30 熱電変換素子

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