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技術 除電装置

出願人 春日電機株式会社
発明者 野村信雄岡村善次中島和朗橋元文秋中山智子峯村和樹
出願日 2013年10月21日 (6年0ヶ月経過) 出願番号 2013-218048
公開日 2015年4月27日 (4年6ヶ月経過) 公開番号 2015-082342
状態 特許登録済
技術分野 静電気の除去
主要キーワード 各電極針 補助電極間 帯電模様 帯電物体 除電対象 電極針 対向間 吸引電極
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (9)

課題

正負電荷が複雑に混在して細かな帯電模様が形成される状態で移動するシート状の帯電物体表面電荷を確実に除電する。

解決手段

正負放電電極2と補助電極6とによって正の帯電域aと負の帯電域bとが状に交互に繰り返す縞状帯電模様を形成した後、第1除電電極3から放出される負イオンを第1イオン吸引電極7で吸引して正負の帯電域a,bの境界部にも正イオン強制的に照射して正の帯電域aを除電し、次に第2除電電極4から放出される正イオンで負の帯電域bを除電する。

概要

背景

正負電荷が細かく混在して帯電しているシート表面を除電するために、交流放電電極と、それに対向する補助電極とを用いた特許文献1に示す除電装置が従来から知られている。
この従来の除電装置は、図5に示すようにシート1の移動方向に沿って、上流側から正イオン負イオンとを交互に放出する複数の正負放電電極2、負の電圧印加される第1除電電極3、正の電圧を印加される第2除電電極4、交流除電電極5を順に設けている。
上記正負放電電極2、除電電極3,4及び交流除電電極5は、それぞれシート1の幅をまたぐ長さを備えたバー状電極で、一直線上に図示しない複数の電極針を配置している。

また、シート1を挟んで、上記複数の正負放電電極2に対向する位置に板状の補助電極6を設けている。この補助電極6は、上記複数の正負放電電極2全てに対向する広さを備えている。
そして、上記放電電極2には交流電圧を印加して正負イオンを交互に放出させ、上記補助電極には、上記放電電極2とは逆極性の交流電圧を印加するようにしている。

一方、除電対象である上記シート1の表面には、正負の電荷が複雑に混在している。例えば、図6に示すように正の電荷と負の電荷とが交互に並んでいると、これら隣り合う電荷間で電場が閉じてしまい、全体としての表面電位がゼロ、すなわち見掛け上は帯電していないようになってしまう。このような状態で、通常の除電装置を用いて正イオン又負イオンを放射しても、シート表面が除電装置から放射されたイオン吸引する吸引力が働かないため、シート表面に到達するイオン濃度が低くなって、十分に除電ができないことがあった。

そのため、従来の除電装置では、図5に示すように、シート1の裏面側に上記正負放電電極2と対向する補助電極6を設けることによって、シート1の表面電位の極性静電誘導現象により正負放電電極2と反対極性にして、正負放電電極2から放出されるイオンをシート1の表面に引き付けるようにしている。
上記のように補助電極6を設けることによって、巨視的にはほとんど中和状態のシート1の表面に正負イオンを強制的に照射することができ、正負が複雑に入り組んだ電荷を中和して、細かい帯電模様を消すことができる。なお、上記細かい帯電模様とは正負の電荷が複雑に混在して形成される正負の電荷分布に対応した模様のことで、例えば、正又は負に帯電した帯電したトナーなどを付着させることによって可視化することができる。

上記のように、上記正負放電電極2と補助電極6との対向間隔を通過したシート1の表面からは細かい帯電模様は消えるが、正イオン及び負イオンを強制的に照射することによって、シート表面1には、図7の模式図に示すようにシートの移動方向に直交する縞状帯電模様ができる。なお、この縞状帯電模様も、目に見えるものではなく、図8に示すように正の電荷が集中している正の帯電域aと負の電荷が集中している負の帯電域bとが交互に形成されている。このような縞状帯電模様も、例えば、正又は負に帯電したトナーなどを付着させることで可視化できる。
なお、図7に示したサインカーブsは上記放電電極2及び補助電極6に印加した交流電圧によって形成される表面電位を示したもので、シート1の表面にはこのカーブsに対応した電荷が存在することになる。

この従来の装置では、上記縞状帯電模様が形成されたシート1表面に向かって、上記第1除電電極3から負イオン、第2除電電極4から正イオンを放射することによって上記シート1表面の正負イオンを中和させるようにしている。なお、シート1の移動方向下流側に設けた交流除電器5は、上記第1,2除電電極3,4の位置を通過しても残されたシート表面の電荷を除電するためのものである。

概要

正負の電荷が複雑に混在して細かな帯電模様が形成される状態で移動するシート状の帯電物体表面電荷を確実に除電する。 正負放電電極2と補助電極6とによって正の帯電域aと負の帯電域bとが状に交互に繰り返す縞状帯電模様を形成した後、第1除電電極3から放出される負イオンを第1イオン吸引電極7で吸引して正負の帯電域a,bの境界部にも正イオンを強制的に照射して正の帯電域aを除電し、次に第2除電電極4から放出される正イオンで負の帯電域bを除電する。

目的

この発明の目的は、正の帯電域と負の帯電域とが交互に配置され、縞状帯電模様が形成されたシート状の帯電物体の表面電荷を、上記正負の帯電域の境界部も含めて全面にわたって確実に除電できる除電装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

走行方向に連続するシート状の帯電物体に向かって正イオン負イオンとを交互に放出する放電電極と、上記放電電極から放出されたイオンを帯電物体側へ引き付け補助電極とを備え、上記放電電極と補助電極間を通過した帯電物体の一方の面に、上記移動方向を横切るとともに正の電荷が集中している正の帯電域と負の電荷が集中している負の帯電域とが状に交互に繰り返す縞状帯電模様が形成される除電装置において、上記放電電極と上記補助電極との対向部間よりも上記帯電物体の移動方向下流側には、上記帯電物体の少なくとも幅分の長さを備えて帯電物体の移動方向に交差する位置関係を保つとともに、直流電源に接続して帯電物体の上記一方の面に向かってイオンを放出する第1除電電極と、この第1除電電極と少なくとも同じ長さを備え、上記第1除電電極と逆極性電圧印加する第1イオン吸引電極とを、上記帯電物体を挟んで対向配置し、上記第1除電電極よりも上記帯電物体の移動方向下流側には、上記帯電物体の少なくとも幅分の長さを備えて帯電物体の移動方向に交差する位置関係を保つとともに、直流電源に接続して帯電物体の上記一方の面に向かってイオンを放出する第2除電電極と、この第2除電電極と少なくとも同じ長さを備え、上記第2除電電極と逆極性の電圧を印加する第2イオン吸引電極とを、上記帯電物体を挟んで対向配置し、上記第1除電電極に印加する電圧と上記第2除電電極に印加する電圧とを逆極性とし、上記第1、2除電電極から放出されて上記1,2イオン吸引電極へ吸引されるイオンが、上記帯電物体の表面に形成された上記縞状帯電模様を形成する正負の電荷を中和する構成にした除電装置。

請求項2

上記帯電物体の移動方向に沿って第2除電電極よりも下流側には、交流電源に接続され、正イオンと負イオンとを交互に放出する第3除電電極を設け、上記帯電物体の一方の面に向かって正負イオンを放出する構成にした請求項1に記載の除電装置。

技術分野

0001

この発明は、一定の方向に移動するシート状の帯電物体の表面を除電するための除電装置に関する。

背景技術

0002

正負電荷が細かく混在して帯電しているシート表面を除電するために、交流放電電極と、それに対向する補助電極とを用いた特許文献1に示す除電装置が従来から知られている。
この従来の除電装置は、図5に示すようにシート1の移動方向に沿って、上流側から正イオン負イオンとを交互に放出する複数の正負放電電極2、負の電圧印加される第1除電電極3、正の電圧を印加される第2除電電極4、交流除電電極5を順に設けている。
上記正負放電電極2、除電電極3,4及び交流除電電極5は、それぞれシート1の幅をまたぐ長さを備えたバー状電極で、一直線上に図示しない複数の電極針を配置している。

0003

また、シート1を挟んで、上記複数の正負放電電極2に対向する位置に板状の補助電極6を設けている。この補助電極6は、上記複数の正負放電電極2全てに対向する広さを備えている。
そして、上記放電電極2には交流電圧を印加して正負イオンを交互に放出させ、上記補助電極には、上記放電電極2とは逆極性の交流電圧を印加するようにしている。

0004

一方、除電対象である上記シート1の表面には、正負の電荷が複雑に混在している。例えば、図6に示すように正の電荷と負の電荷とが交互に並んでいると、これら隣り合う電荷間で電場が閉じてしまい、全体としての表面電位がゼロ、すなわち見掛け上は帯電していないようになってしまう。このような状態で、通常の除電装置を用いて正イオン又負イオンを放射しても、シート表面が除電装置から放射されたイオン吸引する吸引力が働かないため、シート表面に到達するイオン濃度が低くなって、十分に除電ができないことがあった。

0005

そのため、従来の除電装置では、図5に示すように、シート1の裏面側に上記正負放電電極2と対向する補助電極6を設けることによって、シート1の表面電位の極性静電誘導現象により正負放電電極2と反対極性にして、正負放電電極2から放出されるイオンをシート1の表面に引き付けるようにしている。
上記のように補助電極6を設けることによって、巨視的にはほとんど中和状態のシート1の表面に正負イオンを強制的に照射することができ、正負が複雑に入り組んだ電荷を中和して、細かい帯電模様を消すことができる。なお、上記細かい帯電模様とは正負の電荷が複雑に混在して形成される正負の電荷分布に対応した模様のことで、例えば、正又は負に帯電した帯電したトナーなどを付着させることによって可視化することができる。

0006

上記のように、上記正負放電電極2と補助電極6との対向間隔を通過したシート1の表面からは細かい帯電模様は消えるが、正イオン及び負イオンを強制的に照射することによって、シート表面1には、図7の模式図に示すようにシートの移動方向に直交する縞状帯電模様ができる。なお、この縞状帯電模様も、目に見えるものではなく、図8に示すように正の電荷が集中している正の帯電域aと負の電荷が集中している負の帯電域bとが交互に形成されている。このような縞状帯電模様も、例えば、正又は負に帯電したトナーなどを付着させることで可視化できる。
なお、図7に示したサインカーブsは上記放電電極2及び補助電極6に印加した交流電圧によって形成される表面電位を示したもので、シート1の表面にはこのカーブsに対応した電荷が存在することになる。

0007

この従来の装置では、上記縞状帯電模様が形成されたシート1表面に向かって、上記第1除電電極3から負イオン、第2除電電極4から正イオンを放射することによって上記シート1表面の正負イオンを中和させるようにしている。なお、シート1の移動方向下流側に設けた交流除電器5は、上記第1,2除電電極3,4の位置を通過しても残されたシート表面の電荷を除電するためのものである。

先行技術

0008

特許2651478号公報

発明が解決しようとする課題

0009

上記従来の装置では、正負が複雑に混在した微視的な帯電模様を除去し、図7のような巨視的な縞状帯電模様を形成してから、正の帯電域aと負の帯電域bとをそれぞれ除電するようにしている。しかし、上記従来の装置では、上記縞状帯電模様を十分に除電できないことがあった。その理由は、以下のように考えられる。
上記縞状帯電模様が形成されたシート1表面は、図8に示すように正の電荷が集中している正の帯電域aと負の電荷が集中している負の帯電域bとが交互に形成されている。
このようなシート1の上方で、例えば上記第1除電電極3からイオンe1が放射されると、この負イオンe1は図8に示すように正の帯電域aの正の電荷に引き付けられてこれを中和する。上記正の帯電域aのうちその中央部は特に正の電荷が集中し、その電位が高くなっているので負イオンe1に対する吸引力が大きくなり、シート1の表面への負イオンe1の到達量が多くなる。

0010

一方で、負の帯電域bと負イオンe1との間には斥力が作用し、負イオンe1はシート1の負の帯電域bには到達しない。
同様に、上記第2除電電極から放出された正イオンe2は、負の帯電域bの負の電荷に引き引き付けられるが、正の帯電域aとの間では反発する。この負の帯電域bにおいても、正の帯電域aとの境界部cに比べて中央部に負の電荷が集中しているため、中央部はより多くの正イオンe2が到達することになる。
しかし、上記正負の帯電域a,bの境界部cでは、隣り合う電荷が閉じた電場を形成するため、上記第1,2除電電極3,4から放出される負イオンe1及び正イオンe2のいずれとの間でも吸引力が作用せず、これらのイオンe1,e2は上記境界部cには到達し難い。そのため、上記境界部cが除電されずに、狭い部分に表面電荷が残ってしまうことがある。このように残された帯電部分はわずかではあるが、例えばシート表面においてその部分の濡れ性が悪くなって、塗布ムラの原因になってしまうこともある。

0011

この発明の目的は、正の帯電域と負の帯電域とが交互に配置され、縞状帯電模様が形成されたシート状の帯電物体の表面電荷を、上記正負の帯電域の境界部も含めて全面にわたって確実に除電できる除電装置を提供することである。

課題を解決するための手段

0012

第1の発明は、移動方向に連続するシート状の帯電物体に向かって正イオンと負イオンとを交互に放出する放電電極と、上記放電電極から放出されたイオンを帯電物体側へ引き付ける補助電極とを備え、上記放電電極と補助電極間を通過した帯電物体の一方の面に、上記移動方向を横切るとともに正の電荷が集中している正の帯電域と負の電荷が集中している負の帯電域とが状に交互に繰り返す縞状帯電模様が形成される除電装置を前提とする。

0013

上記除電装置を前提とし、第1の発明は、上記放電電極と上記補助電極との対向部間よりも上記帯電物体の移動方向下流側には、上記帯電物体の少なくとも幅分の長さを備えて帯電物体の移動方向に交差する位置関係を保つとともに、直流電源に接続して帯電物体の上記一方の面に向かってイオンを放出する第1除電電極と、この第1除電電極と少なくとも同じ長さを備え、上記第1除電電極と逆極性の電圧を印加する第1イオン吸引電極とを、上記帯電物体を挟んで対向配置する。

0014

さらに、上記第1除電電極よりも上記帯電物体の移動方向下流側には、上記帯電物体の少なくとも幅分の長さを備えて帯電物体の移動方向に交差する位置関係を保つとともに、直流電源に接続して帯電物体の上記一方の面に向かってイオンを放出する第2除電電極と、この第2除電電極と少なくとも同じ長さを備え、上記第2除電電極と逆極性の電圧を印加する第2イオン吸引電極とを、上記帯電物体を挟んで対向配置している。
そして、上記第1、2除電電極から放出されて上記1,2イオン吸引電極へ吸引されるイオンが、上記帯電物体の表面に形成された上記縞状帯電模様を形成する正負の電荷を中和する構成にしている。

0015

第2の発明は、上記第1の発明を前提とし、上記帯電物体の移動方向に沿って第2除電電極よりも下流側には、交流電源に接続され、正イオンと負イオンとを交互に放出する第3除電電極を設け、上記帯電物体の上記一方の面に向かって正負イオンを放出することを特徴とする。

発明の効果

0016

第1の発明によれば、正負の電荷が細かく混在して帯電して移動するシート状の帯電物体に、一定時間、正イオンと負イオンとを交互に繰り返し強制的に照射することによって形成した巨視的な縞状帯電模様の正の帯電域と負の帯電域との境界部にも、第1,2イオン吸引電極によって正負イオンを強制的に到達させることができる。その結果、上記縞状帯電模様構成する正負の帯電域の中央部だけでなく、境界部も含めた全表面の電荷を確実に除去することができる。
第2の発明によれば、帯電物体の表面にわずかに電荷が残っていた場合にも、短時間に正負イオンを繰り返し照射して、上記表面に残っていた電荷を除去することができる。

図面の簡単な説明

0017

図1はこの発明の実施形態の除電装置の全体構成図である。
図2は実施形態の第1、2除電電極と、第1,2イオン吸引電極との関係を示した図である。
図3は、第1除電電極部分におけるシート1の、移動方向に直交する面での断面図である。
図4は縞状帯電模様が形成されたときのシート表面における電荷の状態と、実施形態における除電メカニズムを説明するための模式図である。
図5は、従来の除電装置の構成図である。
図6は、細かい帯電模様が形成されるシート表面の状態を示した模式図である。
図7は、縞状帯電模様が形成されたシートの平面図である。
図8は、縞状帯電模様が形成されたときのシート表面における電荷の状態と、従来の除電器における除電メカニズムを説明するための模式図である。

実施例

0018

図1〜4を用いてこの発明の一実施形態を説明する。
この実施形態の除電装置は、一方向へ移動するシート1の表面を除電するための装置で、図1に示すように、シート1の一方の面である表面に対向する側であるシート1の上方には、シート1の移動方向に沿って上流側から順に、交流電源に接続され正イオンと負イオンとを交互に放出する複数の正負放電電極2、負の電圧が印加される第1除電電極3、正の電圧が印加される第2除電電極4、交流電圧が印加されるこの発明の第3除電電極である交流除電電極5を順に設けている。
上記正負放電電極2、第1、2除電電極3,4及び交流除電電極5は、それぞれシート1の幅をまたぐ長さを備えたバー状の電極で、一直線上に複数の電極針を配置して構成されるものであり、それぞれ、図5に示す従来の各電極2,3,4,5と同じものである。

0019

なお、図3には、第1除電電極3の電極針3aと後で説明する第1イオン吸引電極7の電極針7aの配置を示しているが、上記他の電極2,4,5もそれぞれ図示しない複数の電極針が一直線上に設けられている。
また、シート1下面側には、上記正負放電電極2と対向配置した板状の補助電極6を設けているが、この補助電極6に上記正負放電電極2とは逆極性となる交流電圧を印加することによって、上記正負放電電極2から放出されるイオンをシート1の表面に引きつけるようにしている点も、従来と同様である。

0020

ただし、この実施形態では、上記補助電極6よりシート1の移動方向下流側には、上記第1除電電極3とほぼ正対する位置に第1イオン吸引電極7を設け、上記第2除電電極4とほぼ正対する位置に第2イオン吸引電極8を設けている。
上記第1イオン吸引電極7は、図3に示すように、シート1の幅方向に所定の間隔を保って設置された複数の電極針7aを備え、これら各電極針7aが、上記第1除電電極3の電極針3aと正対するようにしている。
そして、上記第1イオン吸引電極7には正の電圧を印加し、第1イオン吸引電極7の電極針7aから上記第1除電電極3の電極針3aへ向かう破線で示すような電場が形成されるようにしている。

0021

また、上記第1イオン吸引電極7よりシート1の移動方向下流側には、第2イオン吸引電極8を設けている。この第2イオン吸引電極8は、上記第1イオン吸引電極7と同様に、複数の電極梁8aを備え、これらを第1除電電極4の電極梁4aと正対させている。
そして、第2イオン吸引電極8には負の電圧を印加し、上記電極針4aから8aへ向かう電場が形成されるようにしている(図2参照)。

0022

上記のようにしたこの実施形態の除電装置が、シート1の表面を除電する作用を以下に説明する。
表面に正負の電荷が複雑に混在し、細かい帯電模様が形成された状態のシート1が、上記正負放電電極2と補助電極6との間を通過すると、上記したように図7に示すような縞状帯電模様が形成される。この状態のシート1が移動して、第1除電電極3と第1イオン吸引電極7との間に入ると、上記第1除電電極3から放出された負イオンe1で、シート1表面の縞状帯電模様を形成する正の帯電域aの正の電荷が除電される。上記正の帯電域a内には正の電荷が多く集まっているので、その正の電荷の塊が上記負イオンe1を引き付ける。その結果、負イオンe1は上記正の帯電域aの正の電荷に到達し、それを中和する。

0023

また、上記正の帯電域aと負の帯電域bとの境界部cでは、正の電荷と負の電荷とが隣り合っていて図8に示すように矢印方向の電場が形成されるため、本来なら、この境界部cの正の電荷は、負イオンe1を引き付ける吸引力ほとんどを発揮しない。しかし、この実施形態では、イオン吸引電極7を設け、電極針7aと3aとの間に電場を形成することによって、負イオンe1を境界部cにも到達させるようにしている。そのため、上記負イオンe1によって境界部cの正の電荷を中和することができる。

0024

一方、負の帯電域bの内側には、負の電荷の塊ができているため、上記第1除電電極3から放出された負イオンe1は、上記負の電荷の塊と反発してシート1表面にはほとんど到達しない。
なお、上記したように、イオン吸引電極7によって負イオンe1は、上記したように境界部cにも到達して、境界部cの正の電荷を中和するが、隣り合う正の電荷が中和された境界部cの負の電荷は境界部c以外の部分の負の電荷と同様に負イオンe1を反発させる。
このように、負イオンe1と放出する第1除電電極3と第1イオン吸引電極7との対向間を移動したシート1の表面からはほとんどの正の電荷が除電され、負の電荷のみが残ることになる。つまり、シート1の表面は、負の帯電域bと除電された領域とが交互に並んだ縞状となる。

0025

次に、シート1が第2除電電極4と第2イオン吸引電極8との対向間に到達すると、今度は第2除電電極4から放出された正イオンe2が、シート1上に残されている負の帯電域bの負の電荷及び負の電圧を印加された第2イオン吸引電極8に引き付けられ、シート1上の負の電荷を中和する。
上記シート1は第1除電電極3によって正の電荷がほとんど中和されているため、第2除電電極4から放出される正イオンe2によって負の電荷が中和されればシート1の表面はほぼ完ぺきに除電されることになる。

0026

上記のように、第1イオン吸引電極7を設けることによって正負イオンが到達しにくい上記境界部cに、負イオンe1を強制的に到達させて正の電荷を中和するようにしているが、上記第1イオン吸引電極7を設けたとしても、シート1上の境界部cにわずかに正の電荷が残ってしまうこともある。
このように正の電荷が残ってしまった境界部cでは第2除電電極4から放出される正イオンe2を引き付ける力も弱いが、この実施形態では第2除電電極4と対向する第2イオン吸引電極8に負の電圧を印加しているため、上記正イオンe2を強制的にシート1側へ移動させることができる(図2参照)。これにより、第2除電電極4からの正イオンe2によってシート1上の負の電荷はほぼ完ぺきに中和されることになる。
なお、第1除電電極3と第1吸引電極7間を通過した後に残される正の電荷量は僅かなので、第2吸引電極8によって正イオンe2を引き付ける吸引力は、第1イオン吸引電極7ほど強くしなくてもよい。

0027

そして、上記第1,2除電電極3,4及び第1,2イオン吸引電極7,8によっても除電しきれない僅かな電荷は、さらに下流側に設けた交流除電電極5によって除電することができる。
但し、上記各電極3,4,7,8の電圧を最適に調整することによって、上記第1除電電極3と第1イオン吸引電極7間、及び第2除電電極4と第2イオン吸引電極8間を通過したシート1上に残される電荷をほとんどなくすことができる。その場合には上記交流除電電極5は設けなくてもよい。
上記のように、この実施形態の除電装置によれば、正負放電電極2と補助電極6とによって縞状帯電模様を構成する正負の帯電域a,bが交互に形成されたシート1の正負の帯電域a,bの境界部cも含めた全領域を完全に除電することができる。
このように、シート1の表面を完全に除電できれば、部分的に残った帯電部分によって例えば濡れ性に差ができて塗布ムラなどが発生することもない。

0028

また、上記シート1の裏面側に配置した第1,2イオン吸引電極7,8からは、それぞれ対向する第1,2除電電極3,4とは逆極性となる正イオン、負イオンが放出される。そのため、これらのイオンによって、シート1の裏面も上記表面と同様の作用で除電することができる。
なお、上記実施形態では、第1、2除電電極3,4の電極針3a,4aと第1,2イオン吸引電極7,8の電極針7a,8aとを正対させているが、対向する電極針同士は正対させず、例えば反ピッチずつずらすようにしてもよい。

0029

また、上記実施形態では、第1除電電極3に負の電圧を印加し、第2除電電極4に正の電圧を印加するようにしているが、第1除電電極3に正の電圧を印加し、第2除電電極4に負の電圧を印加するようにしてもよい。その場合には、シート1上の負の帯電域bが第2除電電極4から放出される正イオンによって除電され、その後に第2除電電極4から放出される負イオンによって上記正の帯電域aが除電されることになる。要するに、第1,2除電電極3,4に印加する電圧は、互いに逆極性であれば、どちらが正でも負でもかまわない。そして第1,2イオン吸引電極7,8の極性は、上記第1、2除電電極3,4と逆極性にすればよい。

0030

さらに、第1除電電極3の全ての電極針3aを同じ極性にせず、例えば、シート1の幅方向に正の電圧を印加した電極針3aと負の電圧を印加した電極針3aとを交互に配置するようにしてもよい。その場合には、第2除電電極4においても、負の電圧を印加する電極針4aと正の電圧を印加する電極針4aとを交互に配置し、正の電圧を印加する電極針3aの位置と負の電圧を印加する電極針4aの位置とを対応させるとともに、負の電圧を印加する電極針3aと正の電圧を印加する放電針4aの位置とを対応させる必要がある。

0031

この発明は、樹脂製フィルムなど、帯電しやすいシート状の帯電物体の除電に適している。

0032

1シート
2正負放電電極
3 第1除電電極
4 第2除電電極
5 (第3除電電極である)交流除電電極
6補助電極
7 第1イオン吸引電極
8 第2イオン吸引電極
a 正の帯電域
b 負の帯電域
e1負イオン
e2 正イオン

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