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技術 高性能ウェットタイヤ

出願人 住友ゴム工業株式会社
発明者 鈴木祐美永瀬隆行
出願日 2013年10月23日 (6年4ヶ月経過) 出願番号 2013-220365
公開日 2015年4月27日 (4年9ヶ月経過) 公開番号 2015-081309
状態 特許登録済
技術分野 タイヤ一般 高分子組成物
主要キーワード 事前試験 最適割合 液状イソプレン 液状スチレンブタジエン 配合調整 液状ブタジエン 分割回数 無機補強剤
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年4月27日)のものです。
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課題

ウェットグリップ性能及びドライアップ時の耐摩耗性能性能バランスに優れ、かつ簡便に製造可能な高性能ウェットイヤを提供する。

解決手段

75質量%以上のゴム成分及び軟化剤を混合した混合物と、75質量%以上の補強剤とを混合する工程を経て得られるゴム組成物で構成されるトレッドを備える高性能ウェットタイヤ。

概要

背景

高性能ウェットイヤトレッドゴム組成物には、ウェットグリップ性能ドライアップ時の耐摩耗性能性能バランスの向上が強く要求され、従来から様々な工夫がなされている。なかでも、補強剤軟化剤を高充填して配合調整する方法が広く知られており、特にウェットグリップ性能向上のため、補強剤としてシリカ、軟化剤としてオイル液状ポリマー、ドライアップ時の耐摩耗性能向上のため、カーボンブラック汎用されている。

このような補強剤や軟化剤を高充填したゴム組成物は、一般に混合機に補強剤と軟化剤を分割投入して混合する製法で作製されており、例えば、分割投入回数の増加、投入時の補強剤/軟化剤割合の調整により、ポリマー中の補強剤や軟化剤の分散状態を良好とし、ウェットグリップ性能やドライアップ時の耐摩耗性能を向上することが検討されている。

しかし、分割投入回数の増加による手法は、通常、高充填になるほど分割回数が増加し、製造に非常に長時間を要する、補強剤/軟化剤割合の調整による手法は、割合最適化のための事前試験評価、加えて補強剤種や軟化剤種で最適割合が変化する場合に更なる事前試験評価を要する、という問題がある。また、水酸化アルミニウムの添加により、ウェットグリップ性能を向上できるものの、耐摩耗性能が著しく低下するという問題がある。

概要

ウェットグリップ性能及びドライアップ時の耐摩耗性能の性能バランスに優れ、かつ簡便に製造可能な高性能ウェットタイヤを提供する。75質量%以上のゴム成分及び軟化剤を混合した混合物と、75質量%以上の補強剤とを混合する工程を経て得られるゴム組成物で構成されるトレッドを備える高性能ウェットタイヤ。なし

目的

本発明は、前記課題を解決し、ウェットグリップ性能及びドライアップ時の耐摩耗性能の性能バランスに優れ、かつ簡便に製造可能な高性能ウェットタイヤを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

75質量%以上のゴム成分及び軟化剤を混合した混合物と、75質量%以上の補強剤とを混合する工程を経て得られるゴム組成物で構成されるトレッドを備える高性能ウェットイヤ

請求項2

前記工程は、全ゴム成分及び全軟化剤を混合した混合物と、全補強剤とを混合するものである請求項1記載の高性能ウェットタイヤ。

請求項3

前記ゴム成分100質量%中、スチレンブタジエンゴムを60質量%以上含み、前記ゴム成分100質量部に対して、前記補強剤を40〜250質量部、前記軟化剤を30〜300質量部含む請求項1又は2記載の高性能ウェットタイヤ。

請求項4

前記補強剤がシリカを含む請求項1〜3のいずれかに記載の高性能ウェットタイヤ。

請求項5

前記軟化剤がオイル及び/又は液状ジエン系重合体である請求項1〜4のいずれかに記載の高性能ウェットタイヤ。

請求項6

下記式で表される無機補強剤1を含有する請求項1〜5のいずれかに記載の高性能ウェットタイヤ。kM1・xSiOy・zH2O(式中、M1はAl、Mg、Ti及びCaからなる群より選択される少なくとも1種の金属、該金属の酸化物又は水酸化物であり、kは1〜5の整数、xは0〜10の整数、yは2〜5の整数、zは0〜10の整数である。)

請求項7

75質量%以上のゴム成分及び軟化剤を混合する第1ベース練り工程と、得られた第1混合物及び75質量%以上の補強剤を混合する第2ベース練り工程とを含む請求項1〜6のいずれかに記載の高性能ウェットタイヤ用ゴム組成物の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、高性能ウェットイヤに関する。

背景技術

0002

高性能ウェットタイヤのトレッドゴム組成物には、ウェットグリップ性能ドライアップ時の耐摩耗性能性能バランスの向上が強く要求され、従来から様々な工夫がなされている。なかでも、補強剤軟化剤を高充填して配合調整する方法が広く知られており、特にウェットグリップ性能向上のため、補強剤としてシリカ、軟化剤としてオイル液状ポリマー、ドライアップ時の耐摩耗性能向上のため、カーボンブラック汎用されている。

0003

このような補強剤や軟化剤を高充填したゴム組成物は、一般に混合機に補強剤と軟化剤を分割投入して混合する製法で作製されており、例えば、分割投入回数の増加、投入時の補強剤/軟化剤割合の調整により、ポリマー中の補強剤や軟化剤の分散状態を良好とし、ウェットグリップ性能やドライアップ時の耐摩耗性能を向上することが検討されている。

0004

しかし、分割投入回数の増加による手法は、通常、高充填になるほど分割回数が増加し、製造に非常に長時間を要する、補強剤/軟化剤割合の調整による手法は、割合最適化のための事前試験評価、加えて補強剤種や軟化剤種で最適割合が変化する場合に更なる事前試験評価を要する、という問題がある。また、水酸化アルミニウムの添加により、ウェットグリップ性能を向上できるものの、耐摩耗性能が著しく低下するという問題がある。

発明が解決しようとする課題

0005

本発明は、前記課題を解決し、ウェットグリップ性能及びドライアップ時の耐摩耗性能の性能バランスに優れ、かつ簡便に製造可能な高性能ウェットタイヤを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明は、75質量%以上のゴム成分及び軟化剤を混合した混合物と、75質量%以上の補強剤とを混合する工程を経て得られるゴム組成物で構成されるトレッドを備える高性能ウェットタイヤに関する。

0007

前記工程は、全ゴム成分及び全軟化剤を混合した混合物と、全補強剤とを混合するものであることが好ましい。

0008

前記ゴム成分100質量%中、スチレンブタジエンゴムを60質量%以上含み、前記ゴム成分100質量部に対して、前記補強剤を40〜250質量部、前記軟化剤を30〜300質量部含むことが好ましい。

0009

前記補強剤がシリカを含むことが好ましい。

0010

前記軟化剤がオイル及び/又は液状ジエン系重合体であることが好ましい。

0011

下記式で表される無機補強剤1を含有することが好ましい。
kM1・xSiOy・zH2O
(式中、M1はAl、Mg、Ti及びCaからなる群より選択される少なくとも1種の金属、該金属の酸化物又は水酸化物であり、kは1〜5の整数、xは0〜10の整数、yは2〜5の整数、zは0〜10の整数である。)

0012

また、本発明は、75質量%以上のゴム成分及び軟化剤を混合する第1ベース練り工程と、得られた第1混合物及び75質量%以上の補強剤を混合する第2ベース練り工程とを含む高性能ウェットタイヤ用ゴム組成物の製造方法に関する。

発明の効果

0013

本発明は、75質量%以上のゴム成分及び軟化剤を混合した混合物と、75質量%以上の補強剤とを混合する工程を経て得られるゴム組成物で構成されるトレッドを備える高性能ウェットタイヤである。従って、ウェットグリップ性能及びドライアップ時の耐摩耗性能の性能バランスに優れ、かつ簡便に製造可能な高性能ウェットタイヤを提供できる。

0014

本発明に係るゴム組成物は、75質量%以上のゴム成分及び軟化剤を混合した混合物と、75質量%以上の補強剤とを混合する工程を経て得られるものである。

0015

大部分のゴム成分と軟化剤とを混合して予め作製した混合物(第1混合物)に、大部分の補強剤を混合する工程を行うことで、軟化剤や補強剤が高充填の場合でも、これらの材料がゴム成分中に良好に分散されたゴム組成物が作製され、かつ製法も簡便化できる。従って、簡便な製法にて、ウェットグリップ性能、ドライアップ時の耐摩耗性能がバランス良く改善された高性能ウェットタイヤを提供できる。

0016

なかでも、全ゴム成分及び全軟化剤を混合して第1混合物を作製した後、得られた第1混合物及び全補強剤を混合して第2混合物を作製する工程を行うこと、特に、全ゴム成分、全軟化剤、及び補強剤、加硫剤及び加硫促進剤以外の全配合材料を混合して第1混合物を作製した後、得られた第1混合物及び全補強剤のみを混合して第2混合物を作製する工程を行うことにより、前記性能を顕著に改善できる。

0017

本発明に係るゴム組成物は、75質量%以上のゴム成分及び軟化剤を混合した混合物と、75質量%以上の補強剤とを混合する工程を経て得られるものであり、例えば、75質量%以上のゴム成分及び軟化剤を混合する第1ベース練り工程と、得られた第1混合物及び75質量%以上の補強剤を混合する第2ベース練り工程とを含む製法、等により製造できる。

0018

(第1ベース練り工程)
第1ベース練り工程では、本発明に係るゴム組成物中に含まれる、全ゴム成分100質量%中の75質量%以上及び全軟化剤100質量%中の75質量%以上が混合される。なかでも、ゴム組成物中での軟化剤や補強剤の分散性の観点から、ゴム成分、軟化剤を、それぞれ85質量%以上混合することが好ましく、95質量%以上混合することがより好ましく、全量を混合することが特に好ましい。なお、第1ベース練り工程では、酸化亜鉛ワックスレジン老化防止剤ステアリン酸等も適宜混練してもよく、これらの材料についても、前記の量を混合することが好ましい。

0019

本発明で使用可能なゴム成分としては、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレンイソプレンブタジエンゴム(SIBR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)等が挙げられる。ゴム成分は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、ウェットグリップ性能及びドライアップ時の耐摩耗性能がバランスよく得られるという理由からNR、BR、SBRが好ましく、ウェットグリップ性能が特に優れるという点から、SBRがより好ましい。なお、ゴム成分は、素練りしたものを用いてもよい。

0020

SBRとしては、特に限定されず、例えば、乳化重合スチレンブタジエンゴム(E−SBR)、溶液重合スチレンブタジエンゴム(S−SBR)等を使用できる。

0021

SBRのスチレン含有量は、20質量%以上が好ましく、25質量%以上がより好ましい。20質量%未満では、充分なウェットグリップ性能が得られない傾向がある。また、SBRのスチレン含有量は、60質量%以下が好ましく、50質量%以下がより好ましい。60質量%を超えると、ドライアップ時の耐摩耗性能が低下するだけでなく、温度依存性が増大し、温度変化に対する性能変化が大きくなってしまう傾向がある。
なお、本発明において、SBRのスチレン含有量は、H1−NMR測定により算出される。

0022

NRとしては、例えば、SIR20、RSS♯3、TSR20など、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。BRとしては、例えば、宇部興産(株)製のBR150Bなど、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。

0023

本発明で使用可能な軟化剤としては特に限定されず、オイル、液状ジエン系重合体などが挙げられる。

0024

オイルとしては、例えば、パラフィン系、アロマ系、ナフテン系プロセスオイルなどのプロセスオイルが挙げられる。

0025

液状ジエン系重合体は、常温(25℃)で液体状態ジエン系重合体である。
液状ジエン系重合体は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)が、1.0×103〜2.0×105であることが好ましく、3.0×103〜1.5×104であることがより好ましい。1.0×103未満では、破壊特性が低下し、十分な耐久性が確保できない恐れがある。一方、2.0×105を超えると、重合溶液の粘度が高くなり過ぎ生産性が悪化する恐れがある。なお、本発明において、Mwは、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算値である。

0026

液状ジエン系重合体としては、液状スチレンブタジエン共重合体(液状SBR)、液状ブタジエン重合体(液状BR)、液状イソプレン重合体(液状IR)、液状スチレンイソプレン共重合体(液状SIR)などが挙げられる。なかでも、ドライアップ時の耐摩耗性能とウェットグリップ性能がバランスよく得られるという理由から、液状SBRが好ましい。

0027

液状SBRのビニル含量は、ウェットグリップ性能やドライアップ時の耐摩耗性能の観点から、好ましくは10〜90質量%、より好ましくは20〜75質量%である。液状SBRのスチレン含量は、ウェットグリップ性能の観点から、好ましくは10〜60質量%、より好ましくは15〜50質量%である。ここで、液状SBRのビニル含量は、赤外吸収スペクトル分析法、液状SBRのスチレン含量は、H1−NMR測定により算出される。

0028

第1ベース練り工程の混合方法としては特に限定されず、バンバリーミキサーオープンロールなどの一般的なゴム工業で使用される混練機を使用できる。

0029

第1ベース練り工程の混合温度は、好ましくは20〜150℃、より好ましくは50〜120℃である。下限未満であると、軟化剤の充分な分散性が得られず、上限を超えると、経済的に不利になる傾向がある。

0030

(第2ベース練り工程)
第2ベース練り工程では、第1ベース練り工程で得られた第1混合物と、本発明のゴム組成物中に含まれる、全補強剤100質量%中の75質量%以上が混合される。なかでも、ゴム組成物中での軟化剤や補強剤の分散性の観点から、補強剤を、それぞれ85質量%以上混合することが好ましく、95質量%以上混合することがより好ましく、全量を混合することが特に好ましい。なお、第2ベース練り工程では、シランカップリング剤も混合することが好ましく、当該材料についても、前記の量を混合することが好ましい。

0031

本発明で使用可能な補強剤としては、例えば、カーボンブラック、シリカ、炭酸カルシウムアルミナクレータルク等、従来からゴム分野で慣用されているものが挙げられるが、ドライアップ時の耐摩耗性能に優れるという観点から、カーボンブラック、ウェットグリップ性能に優れるという観点から、シリカが好適に使用される。

0032

カーボンブラックとしては、例えば、オイルファーネス法により製造されたカーボンブラックなどが挙げられ、2種類以上のコロイダル特性の異なるものを併用してもよい。具体的にはGPF、HAF、ISAF、SAFなどが挙げられるが、なかでも、SAFが好適である。

0033

カーボンブラックのチッ素吸着比表面積(N2SA)は、100m2/g以上が好ましく、105m2/g以上がより好ましく、110m2/g以上がさらに好ましく、130m2/g以上が特に好ましい。100m2/g未満では、ウェットグリップ性能が低下する傾向がある。該N2SAは、600m2/g以下が好ましく、550m2/g以下がより好ましく、530m2/g以下がさらに好ましい。600m2/gを超えると、良好な分散が得られにくく、ドライアップ時の耐摩耗性能が低下する傾向がある。なお、カーボンブラックのチッ素吸着比表面積は、JIS K 6217−2:2001に準拠して求められる。

0034

カーボンブラックのジブチルフタレート(DBP)吸油量は、50ml/100g以上が好ましく、100ml/100g以上がより好ましい。50ml/100g未満では、充分なドライアップ時の耐摩耗性能が得られないおそれがある。また、カーボンブラックのDBPは、250ml/100g以下が好ましく、200ml/100g以下がより好ましく、135ml/100g以下がさらに好ましい。250ml/100gを超えると、ウェットグリップ性能が低下するおそれがある。なお、カーボンブラックのDBPは、JIS K6217−4:2001に準拠して測定される。

0035

シリカとしては、例えば、乾式法シリカ無水シリカ)、湿式法シリカ含水シリカ)などが挙げられる。なかでも、シラノール基が多いという理由から、湿式法シリカが好ましい。

0036

シリカのセチルトリメチルアンモニウムブロマイド吸着比表面積(CTAB)は、良好なウェットグリップ性能、耐摩耗性能、耐久性が得られるという理由から、100〜300m2/gであることが好ましい。また、シリカのジブチルフタレート吸油量(DBP)は、同様の理由により、150〜300mL/100gであることが好ましい。なお、シリカのセチルトリメチルアンモニウムブロマイド吸着比表面積はASTMD3765−80に、ジブチルフタレート吸油量はJIS K 6221 6.1.2項A法に記載の方法に準じて測定される値である。

0037

本発明では、ウェットグリップ性能を改善し、前記性能バランスを顕著に改善できる点から、補強剤として、下記式で表わされる無機補強剤を配合することが好ましい。
kM1・xSiOy・zH2O
(式中、M1はAl、Mg、Ti及びCaからなる群より選択される少なくとも1種の金属、該金属の酸化物又は水酸化物であり、kは1〜5の整数、xは0〜10の整数、yは2〜5の整数、zは0〜10の整数である。)

0038

前記無機補強剤としては、アルミナ、アルミナ水和物、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム酸化マグネシウム、タルク、チタン白チタン黒、酸化カルシウム水酸化カルシウム酸化アルミニウムマグネシウム、クレー、パイロフィライトベントナイトケイ酸アルミニウムケイ酸マグネシウムケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウムカルシウム、ケイ酸マグネシウムなどがあげられる。なかでも、ウェットグリップ性能をより向上させるという点から、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、クレー、アルミナ、アルミナ水和物が好ましく、水酸化アルミニウムがより好ましい。

0039

前記無機補強剤の平均一次粒子径は、好ましくは0.5μm以上、より好ましくは0.8μm以上である。0.5μm未満では、上記無機化合物の分散が困難となり、耐摩耗性能が悪化する傾向がある。また、該平均一次粒子径は、好ましくは10μm以下、より好ましくは5μm以下である。10μmを超えると、破壊核となり、耐摩耗性能が悪化する傾向がある。
なお、本発明において、前記無機補強剤の平均一次粒子径は数平均粒子径であり、透過型電子顕微鏡により測定される。

0040

シリカを配合する場合、シリカと共にシランカップリング剤を配合することが好ましい。
シランカップリング剤としては、例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピルテトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィドなどが挙げられる。

0041

第2ベース練り工程の混練方法としては特に限定されず、第1ベース練り工程と同様の方法を使用できる。

0042

第2ベース練り工程の混合温度は、好ましくは50〜160℃、より好ましくは70〜160℃である。下限未満であると、補強剤の充分な分散性が得られず、上限を超えると、経済的に不利になる傾向がある。

0043

仕上げ練り工程)
第2ベース練り工程の後、当該工程で得られた第2混合物、加硫剤及び加硫促進剤を混練する仕上げ練り工程を行い、その後加硫工程を行うこと、等により、本発明の加硫ゴム組成物が得られる。仕上げ練り工程は、オープンロールなどを用いて、第2混合物、加硫剤及び加硫促進剤などを混練りする方法等で実施でき、加硫工程は、仕上げ練り工程で得られた未加硫ゴム組成物に公知の加硫手段を適用することで実施できる。

0044

加硫剤としては、例えば、粉末硫黄沈降硫黄コロイド硫黄表面処理硫黄不溶性硫黄などの硫黄が挙げられる。

0045

加硫促進剤としては、スルフェンアミド系、チアゾール系、チウラム系、グアニジン系加硫促進剤などが挙げられ、なかでも、本発明では、チアゾール系、チウラム系加硫促進剤を好適に使用できる。

0046

チアゾール系加硫促進剤としては、例えば、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾールのシクロヘキシルアミン塩、ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィドなどが挙げられ、なかでも、ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィドが好ましい。チウラム系加硫促進剤としては、テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラベンジルチウラムジスルフィド(TBzTD)、テトラキス(2−エチルヘキシルチウラムジスルフィド(TOT−N)などが挙げられ、なかでも、TOT−Nが好ましい。

0047

前述の製造法等により得られたゴム組成物において、ゴム成分100質量%中のSBRの含有量は、好ましくは10質量%以上、より好ましくは15質量%以上、更に好ましくは60質量%以上である。10質量%未満であると、十分な耐熱性が得られない傾向がある。また、SBRの含有量の上限は特に限定されず、100質量%でもよい。

0048

前述の製造法等により得られたゴム組成物において、軟化剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは30質量部以上、より好ましくは50質量部以上である。30質量部未満では、充分なウェットグリップ性能が得られない傾向がある。また、該含有量は、好ましくは300質量部以下、より好ましくは200質量部以下、更に好ましく120質量部以下である。300質量部を超えると、ドライアップ時の耐摩耗性能が悪化する傾向がある。
なお、本明細書において、軟化剤の含有量には、油展ゴムに含まれるオイル量は含まれない。

0049

前述の製造法等により得られたゴム組成物において、補強剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは40質量部以上、より好ましくは80質量部以上、更に好ましくは100質量部以上である。40質量部未満では、充分なドライアップ時の耐摩耗性能、ウェットグリップ性能が得られないおそれがある。該含有量は、好ましくは250質量部以下、より好ましくは200質量部以下、更に好ましくは150質量部以下である。250質量部を超えると、ウェットグリップ性能が低下するおそれがある。

0050

補強剤としてカーボンブラックを配合する場合、前述の製造法等により得られたゴム組成物において、カーボンブラックの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは10質量部以上、より好ましくは15質量部以上である。10質量部未満では、充分な耐摩耗性能、ウェットグリップ性能が得られないおそれがある。該含有量は、好ましくは50質量部以下、より好ましくは35質量部以下である。50質量部を超えると、ウェットグリップ性能が低下するおそれがある。

0051

補強剤としてシリカを配合する場合、前述の製造法等により得られたゴム組成物において、シリカの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは30質量部以上、より好ましくは40質量部以上である。30質量部未満であると、十分なウェットグリップ性能の改善効果が得られない傾向がある。該含有量は、好ましくは100質量部以下、より好ましくは80質量部以下である。100質量部を超えると、十分な加工性耐摩耗性および耐久性が得られないおそれがある。

0052

補強剤としてシランカップリング剤を配合する場合、前述の製造法等により得られたゴム組成物において、シランカップリング剤の含有量は、シリカ100質量部に対して、好ましくは2質量部以上、より好ましくは5質量部以上である。2質量部未満では、耐摩耗性能が低下する傾向がある。また、該シランカップリング剤の含有量は、好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下である。20質量部を超えると、コストの増加に見合った改善効果が得られない傾向がある。

0053

本発明に係るゴム組成物は、ウェット路面に適用する高性能ウェットタイヤのトレッドゴムに使用される。

0054

本発明の高性能ウェットタイヤは、上記ゴム組成物を用いて通常の方法で製造される。
すなわち、前記成分を配合して得られた未加硫ゴム組成物をトレッドの形状にあわせて押出し加工し、他のタイヤ部材とともに、タイヤ成型機上にて通常の方法で成形することにより、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することによりタイヤを得る。該高性能ウェットタイヤは、レースなどの競技におけるウェット路面用タイヤに好適に適用できる。

0055

実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。

0056

以下、実施例及び比較例で使用した各種薬品について説明する。
SBR:旭化成ケミカルズ(株)製のタフデン4850(スチレン含有量:40質量%、ゴム固形分100質量部に対してオイル分50質量部含有)
カーボンブラック:東海カーボン(株)製のシースト9(SAF、N2SA:142m2/g、DBP:115ml/100g)
シリカ:東ソー・シリカ(株)製のニプシルVN3(CTAB:168m2/g、DBP:183ml/100g、N2SA:177m2/g)
水酸化アルミニウム:昭和電工(株)製のハイジライトH−43(平均一次粒子径:1μm)
オイル:出光興産(株)製のダイアナプロセスAH−24
シランカップリング剤:デグサ社製のSi69
液状SBR:(株)クラレ製のL−SBR−820(スチレン含有量:22質量%、Mw:8500)
レジン:日塗化学(株)製のG−90(軟化点:90℃)
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2種
ワックス:大内新興化学工業(株)製のサンノック
老化防止剤:住友化学(株)製のアンチゲン6C
ステアリン酸:日油(株)製のつば
硫黄:軽井沢硫黄(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤DM:大内新興化学工業(株)製のノクセラーDM
加硫促進剤TOT−N:大内新興化学工業(株)製のノクセラーTOT−N

0057

(実施例1及び2)
表1に示す配合処方に従い、各薬品を(株)神戸製鋼製の1.7Lバンバリーに充填し、
70℃で5分間混練した(第1ベース練り工程)。得られた第1混合物に、表1に示す配合処方に従って各薬品を充填し、160℃で5分間混練した(第2ベース練り工程)。次いで、得られた第2混合物に対して、オープンロールを用いて硫黄及び加硫促進剤を練り込み、トレッド用未加硫ゴム組成物を得た(仕上げ練り工程)。

0058

(比較例1)
表1に示す配合処方に従い、各薬品を(株)神戸製鋼製の1.7Lバンバリーに充填し、
160℃で5分間混練した(第1ベース練り工程)。次いで、得られた混合物に対して、オープンロールを用いて硫黄及び加硫促進剤を練り込み、トレッド用未加硫ゴム組成物を得た(仕上げ練り工程)。

0059

(比較例2)
表1に示す配合処方に従い、各薬品を(株)神戸製鋼製の1.7Lバンバリーに充填し、
100℃で5分間混練した(第1ベース練り工程)。得られた第1混合物に、表1に示す配合処方に従って各薬品を充填し、160℃で5分間混練した(第2ベース練り工程)。次いで、得られた混合物に対して、オープンロールを用いて硫黄及び加硫促進剤を練り込み、トレッド用未加硫ゴム組成物を得た(仕上げ練り工程)。

0060

(比較例3)
表1に示す配合処方に従い、各薬品を(株)神戸製鋼製の1.7Lバンバリーに充填し、
90℃で5分間混練した(第1ベース練り工程)。得られた第1混合物に、表1に示す配合処方に従って各薬品を充填し、120℃で5分間混練した(第2ベース練り工程)。更に得られた第2混合物に、表1に示す配合処方に従って各薬品を充填し、160℃で5分間混練した(第3ベース練り工程)。次いで、得られた混合物に対して、オープンロールを用いて硫黄及び加硫促進剤を練り込み、トレッド用未加硫ゴム組成物を得た(仕上げ練り工程)。

0061

(比較例4)
表1に示す配合処方に従い、各薬品を(株)神戸製鋼製の1.7Lバンバリーに充填し、
100℃で5分間混練した(第1ベース練り工程)。得られた第1混合物を排出した後、再度バンバリーに充填し、更に表1に示す配合処方に従って各薬品を充填し、160℃で5分間混練した(第2ベース練り工程)。次いで、得られた混合物に対して、オープンロールを用いて硫黄及び加硫促進剤を練り込み、トレッド用未加硫ゴム組成物を得た(仕上げ練り工程)。

0062

得られたトレッド用未加硫ゴム組成物をトレッド形状に加工し、他のタイヤ部材と貼り合わせ、170℃の条件下で15分間加硫することで試験用タイヤ(サイズ215/45R17)を得た。
得られた試験用タイヤについて下記の評価を行った。結果を表1に示す。

0063

(ウェットグリップ性能)
上記試験用タイヤを排気量2000ccの国産FR車に装着し、ウェットアスファルト路面のテストコースにて10周の実車走行を行った。その際における操舵時のコントロールの安定性テストドライバーが評価し、比較例1を100として指数表示をした(ウェットグリップ性能指数)。数値が大きいほど、ウェットグリップ性能が高いことを示す。

0064

(ドライアップ時の耐摩耗性能)
上記試験用タイヤを排気量2000ccの国産FR車に装着し、ウェット路面が乾燥したドライアップ路面のテストコースにて30周の実車走行を行った。その際におけるトレッドゴムの残溝量を測定し、比較例1の残溝量を100として指数表示した。指数が大きいほど、ドライアップ時の耐摩耗性能が高いことを示す。

0065

製造コスト
比較例1の混練り時間を100として指数表示した。指数が小さいほどコストが低いことを示す。

0066

実施例

0067

表1により、全ゴム成分、軟化剤、シランカップリング剤、酸化亜鉛、ワックス、レジン、老化防止剤及びステアリン酸を第1ベース練り工程で混合し、得られた第1混合物、全補強剤を第2ベース練り工程で混合して作製した実施例のタイヤは、ウェットグリップ性能、ドライアップ時の耐摩耗性能に優れ、これらの性能バランスが顕著に改善され、加えて、製造コスト面でも良好であった。一方、比較例のタイヤは性能が劣り、比較例3〜4は製造コストもかかるものであった。

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