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技術 有機電界発光素子及びその製造方法

出願人 エルジーディスプレイカンパニーリミテッド
発明者 申榮訓洪性珍金明ソプ尹重先
出願日 2014年10月16日 (6年2ヶ月経過) 出願番号 2014-211832
公開日 2015年4月23日 (5年8ヶ月経過) 公開番号 2015-079755
状態 特許登録済
技術分野 エレクトロルミネッセンス光源 薄膜トランジスタ
主要キーワード 段差付け フリットシーリング 亜鉛スズ酸化物 水素吸収金属 解離過程 補償範囲 白色用 酸化物トランジスタ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年4月23日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (20)

課題

閾値電圧シフトが発生しないように、酸化物薄膜トランジスタ電気挙動の変化を防止する。

解決手段

有機電界発光表示装置及びこれを製造する方法は、第1基板、上記第1基板上の薄膜トランジスタ、上記TFT上に位置する平坦化層、平坦化層上に形成された有機発光ダイオード、上記有機発光ダイオード上に形成されたパッシベーション層、上記パッシベーション層上に形成された第2基板、上記第1基板及び上記第2基板の間に位置する水素吸収物質を含む。

概要

背景

有機電界発光素子は、両電極間電流が流れる時、電極間に位置した有機化合物発光する電界発光現象を用いて光を発散する素子である。そして、このような有機化合物に流れる電流の量を制御して発散される光の量を調節することによって映像を表示する装置が有機電界発光表示装置である。

有機電界発光表示装置は、電極間の薄い有機化合物で発光するため、軽量化及び薄膜化が可能であるという長所を有する。

有機電界発光素子が酸化物薄膜トランジスタ(Oxide Thin Film Transistor)により駆動される場合において、さまざまな原因により酸化物の特性が変われば、トランジスタ電気挙動の変化が起こって閾値電圧シフト(Threshold Voltage Shift)が起こることがある。閾値電圧シフトの程度が有機電界発光パネル回路補償範囲外れれば、画面に影響を与えてむらを発生させるか、または輝度偏差が発生する。

したがって、このような閾値電圧シフトの問題は有機電界発光表示装置の信頼性を落とす主要な原因となることがあり、酸化物薄膜トランジスタを活用することに大きい制約となっている。

概要

閾値電圧シフトが発生しないように、酸化物薄膜トランジスタの電気的挙動の変化を防止する。有機電界発光表示装置及びこれを製造する方法は、第1基板、上記第1基板上の薄膜トランジスタ、上記TFT上に位置する平坦化層、平坦化層上に形成された有機発光ダイオード、上記有機発光ダイオード上に形成されたパッシベーション層、上記パッシベーション層上に形成された第2基板、上記第1基板及び上記第2基板の間に位置する水素吸収物質を含む。

目的

本発明の目的は、閾値電圧シフトが発生しないように、酸化物薄膜トランジスタの電気的挙動の変化を防止することによって、信頼性を向上させた有機電界発光素子及びその製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
0件

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請求項1

第1基板と、前記第1基板上の薄膜トランジスタと、前記薄膜トランジスタ上の平坦化層と、前記平坦化層上の有機発光ダイオードと、前記有機発光ダイオード上のパッシベーション層と、前記パッシベーション層上の第2基板と、前記第1基板及び前記第2基板の間水素吸収物質と、を含み、前記水素吸収物質は、前記薄膜トランジスタを構成する物質の酸化を防ぐために、水素解離させることを特徴とする、有機電界発光素子

請求項2

前記第1基板は、水素吸収物質を含むことを特徴とする、請求項1に記載の有機電界発光素子。

請求項3

前記第2基板は、水素吸収物質を含むことを特徴とする、請求項1に記載の有機電界発光素子。

請求項4

前記第1基板及び前記第2基板は水素吸収物質を含むことを特徴とする、請求項1に記載の有機電界発光素子。

請求項5

前記薄膜トランジスタは、インジウムガリウム酸化亜鉛(IGZO)、亜鉛スズ酸化物(ZTO)、および亜鉛酸化インジウム(ZIO)グループから選択された酸化物層を含むことを特徴とする、請求項1に記載の有機電界発光素子。

請求項6

前記水素吸収物質は、薄型金属(metal foil)または水素吸収金属(Hydrogen Capturing Metal)を含む薄型金属合金からなることを特徴とする、請求項1に記載の有機電界発光素子。

請求項7

前記第1基板または前記第2基板のうちの少なくとも1つ以上は、Li、Na、Cr、α-Fe、Mo、W、またはKのグループから選択された物質を含むことを特徴とする、請求項1に記載の有機電界発光素子。

請求項8

前記第1基板または前記第2基板のうちの少なくとも1つ以上は、Pt、Pb、Ni、γ-Fe、Cu、Al、Au、またはAgのグループから選択された物質を含むことを特徴とする、請求項1に記載の有機電界発光素子。

請求項9

前記第1基板及び前記第2基板は、薄型金属または水素吸収金属を含む薄型金属合金を含むことを特徴とする、請求項1に記載の有機電界発光素子。

請求項10

前記水素吸収物質は、水素分子水素原子に解離させることを特徴とする、請求項1に記載の有機電界発光素子。

請求項11

前記水素吸収物質は、侵入型固溶体または金属水素化物を形成する水素原子への水素分子を解離させることが可能である、請求項1に記載の有機電界発光素子。

請求項12

前記水素吸収物質は、前記第1基板または前記第2基板のうちのいずれか1つの内面に形成された薄型金属または薄型金属合金であることを特徴とする、請求項1に記載の有機電界発光素子。

請求項13

前記パッシベーション層上に接着層をさらに含み、前記接着層はBa、Ca、Cu、Fe、Hf、La、Mg、Nb、Ni、Pd、Pt、Se、Sr、Ta、Ti、V、またはZrを構成するグループから選択された要素を含むことを特徴とする、請求項1に記載の有機電界発光素子。

請求項14

前記水素吸収物質は、Ba、Ca、Cu、Fe、Hf、La、Mg、Nb、Ni、Pd、Pt、Se、Sr、Ta、Ti、V、またはZrのグループから選択された要素を含むことを特徴とする、請求項1に記載の有機電界発光素子。

請求項15

第1基板を準備するステップと、前記第1基板上に薄膜トランジスタを形成するステップと、前記薄膜トランジスタ上に平坦化層を形成するステップと、前記平坦化層上に有機発光ダイオードを形成するステップと、前記有機発光ダイオード上にパッシベーション層を形成するステップと、前記パッシベーション層上に第2基板を位置させるステップと、前記第1基板及び前記第2基板の間に水素吸収物質を形成させるステップと、を含むことを特徴とする、前記水素吸収物質は、前記薄膜トランジスタを構成する物質の酸化を防ぐために、水素を解離させることを特徴とする、有機電界発光素子の製造方法。

請求項16

前記水素吸収物質は、前記第1基板上に形成されたことを特徴とする、請求項15に記載の有機電界発光素子の製造方法。

請求項17

前記水素吸収物質は、前記第2基板上に形成されたことを特徴とする、請求項15に記載の有機電界発光素子の製造方法 。

請求項18

前記水素吸収層は、前記第1基板及び前記第2基板に形成されたことを特徴とする、請求項15に記載の有機電界発光素子の製造方法 。

請求項19

前記薄膜トランジスタは、インジウムガリウム酸化亜鉛(IGZO)、亜鉛スズ酸化物(ZTO)、および亜鉛酸化インジウム(ZIO)グループから選択された酸化物層を含むことを特徴とする、請求項15に記載の有機電界発光素子の製造方法 。

請求項20

前記水素吸収物質は、薄型金属または水素吸収金属を含む薄型金属合金からなることを特徴とする、請求項15に記載の有機電界発光素子の製造方法 。

請求項21

前記第1基板または前記第2基板のうちの少なくとも1つ以上は、Li、Na、Cr、α-Fe、Mo、W、またはKのグループから選択された物質を含むことを特徴とする、請求項15に記載の有機電界発光素子の製造方法 。

請求項22

前記第1基板または前記第2基板のうちの少なくとも1つ以上は、Pt、Pb、Ni、γ-Fe、Cu、Al、Au、またはAgのグループから選択された物質を含むことを特徴とする、請求項15に記載の有機電界発光素子の製造方法 。

請求項23

前記第1基板と前記第2基板は、薄型金属または水素吸収金属を含む薄型金属合金を含むことを特徴とする、請求項15に記載の有機電界発光素子の製造方法 。

請求項24

前記水素吸収物質は、水素分子を水素原子に解離(dissociate)させることを特徴とする、請求項15に記載の有機電界発光素子の製造方法 。

請求項25

前記水素吸収物質は、侵入型固溶体または金属水素化物を形成する水素原子への水素分子を解離させることが可能である、 15に記載の有機電界発光素子の製造方法 。

請求項26

前記水素吸収物質は、第1基板または第2基板のうち、いずれか1つの内面に形成された薄型金属または薄型金属合金であることを特徴とする、請求項15に記載の有機電界発光素子の製造方法 。

請求項27

前記パッシベーション層上に接着層を形成し、前記接着層はBa、Ca、Cu、Fe、Hf、La、Mg、Nb、Ni、Pd、Pt、Se、Sr、Ta、Ti、V、またはZrのグループから選択された要素を含むことを特徴とする、請求項15に記載の有機電界発光素子の製造方法 。

請求項28

前記水素吸収物質はBa、Ca、Cu、Fe、Hf、La、Mg、Nb、Ni、Pd、Pt、Se、Sr、Ta、Ti、V、またはZrのグループから選択された要素を含むことを特徴とする、請求項15に記載の有機電界発光素子の製造方法 。

技術分野

0001

本発明は、有機電界発光素子及びその製造方法に関するものである。

背景技術

0002

有機電界発光素子は、両電極間電流が流れる時、電極間に位置した有機化合物発光する電界発光現象を用いて光を発散する素子である。そして、このような有機化合物に流れる電流の量を制御して発散される光の量を調節することによって映像を表示する装置が有機電界発光表示装置である。

0003

有機電界発光表示装置は、電極間の薄い有機化合物で発光するため、軽量化及び薄膜化が可能であるという長所を有する。

0004

有機電界発光素子が酸化物薄膜トランジスタ(Oxide Thin Film Transistor)により駆動される場合において、さまざまな原因により酸化物の特性が変われば、トランジスタ電気挙動の変化が起こって閾値電圧シフト(Threshold Voltage Shift)が起こることがある。閾値電圧シフトの程度が有機電界発光パネル回路補償範囲外れれば、画面に影響を与えてむらを発生させるか、または輝度偏差が発生する。

0005

したがって、このような閾値電圧シフトの問題は有機電界発光表示装置の信頼性を落とす主要な原因となることがあり、酸化物薄膜トランジスタを活用することに大きい制約となっている。

発明が解決しようとする課題

0006

本発明の目的は、閾値電圧シフトが発生しないように、酸化物薄膜トランジスタの電気的挙動の変化を防止することによって、信頼性を向上させた有機電界発光素子及びその製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

本発明は有機電界発光表示装置を含んだアレイ基板に適用され、従来技術の限界と問題点を本質的に解決する。

0008

本発明の目的は、駆動TFTの安全性と表示装置の性能を効果的に向上させる水素吸収層を含む有機電界発光表示装置を提供することにある。

0009

本発明の追加的な特徴と長所は後述する説明で提示され、発明の実施形態あるいは詳細な説明から明確に提示される。本発明の長所は添付された図面と発明の詳細な説明、そして特許請求の範囲に示された構成によって実施することができる。

0010

本発明の目的と関連した長所を実現するために広く説明されたように、有機電界発光表示装置は、第1基板、上記第1基板上の薄膜トランジスタ(Thin film transistor)、上記TFT上に位置する平坦化層(planarization layer)、平坦化層上に形成された有機発光ダイオード、上記有機発光ダイオード上に形成されたパッシベーション層(passivation layer)、上記パッシベーション層上に形成された第2基板、上記第1基板及び上記第2基板の間に位置する水素吸収物質を含む。

0011

他の実施形態によれば、有機電界発光素子の製造方法は、第1基板を準備するステップ、第1基板上に薄膜トランジスタ(Thin film transistor)を形成するステップ、上記TFT上に平坦化層(planarization layer)を形成するステップ、上記平坦化層上に有機発光ダイオードを形成するステップ、上記有機発光ダイオード上にパッシベーション層(passivation layer)を形成するステップ、上記パッシベーション層上に第2基板を形成するステップ、そして上記第1基板及び上記第2基板の間に水素吸収物質を形成するステップを含む。

0012

発明の一般的な説明及び詳細な説明は例示的であり、説明的なものであって、請求項の本発明に対する説明を提供しようとする。

発明の効果

0013

本発明は、基板を、水素吸収金属を含む薄型金属または薄型金属合金で形成することによって、酸化物薄膜トランジスタの電気的挙動の変化が防止され、閾値電圧シフトが発生しないので、有機電界発光素子の信頼性を増大させることができる。

図面の簡単な説明

0014

本発明の実施形態に係る有機電界発光表示装置のシステム構成図である。
本発明の実施形態に係る有機電界発光素子の概略的な断面図である。
本発明の他の実施形態に係る有機電界発光素子の断面図である。
本発明の実施形態に係る第2基板を構成する単一の薄型金属の体心立方格子構造を示す斜視図である。
本発明の実施形態に係る第2基板を構成する薄型金属合金の面心立方格子構造を示す斜視図である。
本発明の実施形態に係る、素子工程中に発生した残留水素格子構造を形成する薄型金属または薄型金属合金の内部に吸収されるメカニズムを示す図である。
本発明の実施形態に係る、一般的な有機電界発光素子の内部の残留水素が酸化物薄膜トランジスタに拡散されて酸化物薄膜トランジスタの閾値電圧シフトさせる断面図である。
図3の本発明の他の実施形態に係る有機電界発光素子の内部の残留水素が第2基板に拡散されることを示す断面図である。
本発明の更に他の実施形態に係る有機電界発光素子の製造方法のフローチャートである。
本発明の更に他の実施形態に係る有機電界発光素子の一製造工程断面図である。
本発明の更に他の実施形態に係る有機電界発光素子の一製造工程断面図である。
本発明の更に他の実施形態に係る有機電界発光素子の一製造工程断面図である。
本発明の更に他の実施形態に係る有機電界発光素子の一製造工程断面図である。
本発明の更に他の実施形態に係る有機電界発光素子の断面図である。
本発明の更に他の実施形態に係る有機電界発光素子の一製造工程断面図である。
本発明の更に他の実施形態に係る有機電界発光素子の一製造工程断面図である。
本発明の更に他の実施形態に係る有機電界発光素子の一製造工程断面図である。
本発明の更に他の実施形態に係る有機電界発光素子の一製造工程断面図である。
本発明の更に他の実施形態に係る有機電界発光素子の概略的な断面図である。
薄型金属(例えば、Fe)を基本に水素吸収金属であり、水素分解金属(例えば、Ni)を含む薄型金属合金からなる第2基板を含む図3に図示した有機電界発光素子を製作した場合における、本実施形態に係る第2基板の内部の水素含有量変化を示すグラフである。

実施例

0015

以下、本発明の実施形態を添付した図面を参照して詳細に説明する。各図面の構成要素に参照符号を付加するに際して、同一の構成要素に対しては、他の図面上に表示されても、できる限り同一の符号が付されている。また、本発明の説明において、関連した公知の構成または機能に対する具体的な説明については、その詳細な説明を省略する。

0016

また、本発明の構成要素を説明するに当たって、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語が使用される。このような用語はその構成要素を他の構成要素と区別するためのものであり、その用語により当該構成要素の本質や回順序または順序などが限定されるものではない。どの構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」、または「接続」されると記載された場合、その構成要素はその他の構成要素に直接的に連結、または接続できるが、各構成要素の間に更に他の構成要素が「連結」、「結合」、または「接続」されることもできると理解されるべきである。同じ趣旨で、ある構成要素が他の構成要素の「上」にまたは「下」に形成されると記載された場合、その構成要素は該他の構成要素に直接または更に他の構成要素を介して間接的に形成されるものを全て含むことと理解されるべきである。

0017

図1は、実施形態が適用される有機電界発光表示装置のシステム構成図である。

0018

図1を参照すると、有機電界発光表示装置100は、タイミング制御部110、データ駆動部120、ゲート駆動部130、及び表示パネル140を含むことができる。

0019

図1を参照すると、第1基板110には一方向に形成される多数のデータライン(DL:Data Line、DL1〜DLn)と多数のデータラインと交差する他方向に形成される多数のゲートライン(GL:Gate Line、GL1〜GLm)の交差領域毎に画素(P:Pixel)が定義される。

0020

表示パネル140の上の各画素は第1電極である正極(anode)、第2電極である負極(cathode)、及び有機発光層を含む少なくとも1つの有機電界発光素子でありうる。各有機電界発光素子に含まれた有機発光層は、赤色、緑色、青色、及び白色用有機発光層のうち、少なくとも1つ以上の有機発光層または白色有機発光層を含むことができる。

0021

各画素にはゲートライン(GLy)、データライン(DLxからDLx+2)、及び高電位電圧を供給するための高電位電圧ライン(VDDxからVDDx+2)が形成されている。また、各画素にはゲートライン(GLy)及びデータライン(DLx)の間でスイッチングトランジスタが形成されており、正極、負極、及び有機発光層で構成された有機電界発光ダイオードとスイッチングトランジスタのソース電極(あるいは、ドレイン電極)、及び高電位電圧ライン(VDD)の間で駆動トランジスタが形成されている。

0022

駆動トランジスタは、酸化物薄膜トランジスタ(Oxide Thin Film Transistor)として、IGZO(Indium Gallium Zinc Oxide)、ZTO(Zinc Tin Oxide)、ZIO(Zinc Indium Oxide)などからなる酸化物層ゲート電極ソース/ドレイン電極などを含むことができる。

0023

有機発光ダイオードの上には有機発光ダイオードを一次的に水分と酸素から保護するパッシベーション層が形成できる。一方、パッシベーション層の上には接着層が形成できる。接着層の上に形成される第2基板が形成できる。

0024

第2基板は、薄型金属(metal foil)または薄型金属を基本に水素吸収金属(Hydrogen Capturing Metal)を含む薄型金属合金からなることができる。また、有機電界発光素子の発光方向によって第1基板が薄型金属(metal foil)または薄型金属を基本に水素吸収金属(Hydrogen Capturing Metal)を含む薄型金属合金で形成できる。

0025

また、薄型金属(metal foil)または薄型金属を基本に水素吸収金属(Hydrogen Capturing Metal)を含む薄型金属合金からなる水素吸収層が第1基板または第2基板のうちの1つ以上の内側面に形成されることもできる。

0026

以下、前述した有機電界発光表示装置に画素を構成する有機電界発光素子について図面を参照してより詳細に説明する。

0027

図2は、本発明の実施形態に従う有機電界発光素子の概略的な断面図である。

0028

図2を参照すると、一実施形態に係る有機電界発光素子200は画素領域が定義された第1基板210の上に位置する酸化物薄膜トランジスタ(Oxide Thin Film Transistor)220、酸化物薄膜トランジスタ220の上に形成された有機発光ダイオード230、有機発光ダイオード230の上に形成されたパッシベーション層(Passivation Layer)240、パッシベーション層240の上に形成された接着層250、及び接着層250の上に形成された第2基板260を含む。

0029

有機電界発光素子200の発光方式は、酸化物薄膜トランジスタ220を基準に発光方向が第2基板260の場合は上部発光(top emission)、第1基板210の場合は下部発光(bottom emission)に分けられる。

0030

本実施形態に係る有機電界発光素子200において、下部発光方式の場合には第1基板210と画素電極である第1電極が透明な材料(半透明な材料を含む)で形成され、上部発光方式の場合にはパッシベーション層240、接着層250、及び第2基板260が透明な材料(半透明な材料を含む)で形成される。

0031

以下、本実施形態に係る有機電界発光素子200は下部発光方式を一例として説明したが、本発明はこれに限定されず、上部発光方式のこともある。

0032

酸化物薄膜トランジスタ220は、ポリシリコントランジスタに比べて高い駆動電圧が要求されるが、工程の数が少なくて生産コストが低いという長所を有する。また、オフカレント(off current)特性に優れて、60Hz以下の低周波数でも駆動可能である。

0033

以下、実施形態の酸化物薄膜トランジスタ220は、ゲート電極がソース/ドレイン電極の下部に形成されるボトムゲート(bottom gate)方式を例として図示した。但し、本発明はこれに限定されず、ゲート電極が上部に形成されるトップゲート(top gate)方式でありうる。

0034

このような酸化物薄膜トランジスタ220の上には有機発光ダイオード230が形成される。有機発光ダイオード230は、2つの電極と有機層を含む。この際、有機層は有機発光層を含み、円滑な励起子(exciton)の形成のために、正孔注入層正孔輸送層電子輸送層電子注入層などをさらに含むことができる。

0035

次に、有機発光ダイオード230の上にはパッシベーション層240が形成されるが、フィルムタイプのパッシベーション層240は、形成過程で発生した水素を含有する水素含有無機膜からなることができる。

0036

パッシベーション層240の上には接着層250が形成され、接着層250の上には第2基板260が形成されたハイブリッド封止構造でありうる。

0037

前述した酸化物薄膜トランジスタ220は酸化物を含むので、酸化物の変化に係る閾値電圧シフトが発生できる。したがって、有機電界発光素子200の内部の残留水素による閾値電圧シフトを防止するために、第1基板210及び第2基板260のうちの1つ以上は、薄型金属(metal foil)または薄型金属を基本に水素吸収金属(Hydrogen Capturing Metal)を含む薄型金属合金からなることができる。他の例に、第1基板210及び第2基板260のうちの1つ以上の内側面に薄型金属または薄型金属を基本に水素吸収金属(Hydrogen Capturing Metal)を含む薄型金属合金からなる水素吸収層(Hydrogen Capturing Layer)を含むことができる。後述する図10から図12において、別途に水素吸収層がコーティングされた構造を図示し、該当図面と関連した部分で詳細に説明する。

0038

薄型金属は薄い薄型形成のために展性及び軟性を有する金属を意味する。薄型金属は相対的に地球地殻にありふれた金属でありうるが、これに制限されるものではない。本実施形態に係る有機電界発光素子200は一般的な薄型金属を使用するので、有機電界発光表示装置の生産コストを低めることができる長所がある。

0039

薄型金属合金は、前述した薄型金属を基本に薄型金属と合金を形成して、面心立方格子構造または体心立方格子構造の格子隙間に残留水素を吸収する水素吸収金属を含むことができる。

0040

また、水素吸収金属は残留水素を分子状態から原子状態解離する能力を備えた水素分解金属でありうるが、これに限定されるものではない。言い換えると、水素吸収金属は水素分子水素原子に解離させて侵入型固溶体水素化物を形成させる能力が高い金属である。

0041

薄型金属または薄型金属合金は、有機電界発光素子200の形成過程で発生した残留水素を吸収する格子隙間を有する面心立方格子構造または体心立方格子構造でありうる。面心立方格子構造または体心立方格子構造の薄型金属または薄型金属合金は、有機電界発光素子200の形成過程で発生した残留水素と侵入型固溶体を形成したり水素化物を形成したりすることができる。

0042

第2基板260は、温度が高い状態で工程を遂行する場合に素子が撓まないように1基板210と同一な熱膨張係数を有することができる。

0043

以下、第2基板260が薄型金属または薄型金属合金からなる有機電界発光素子及びその製造方法の実施形態を図3から図9dを参照して説明する。

0044

図3は、本発明の他の実施形態に係る有機電界発光素子の断面図である。

0045

図3を参照すると、本発明の他の実施形態に係る有機電界発光素子300は、画素領域が定義された第1基板310の上に位置する酸化物薄膜トランジスタ(Oxide Thin Film Transistor)320、酸化物薄膜トランジスタ320の上に形成された有機発光ダイオード330、有機発光ダイオード330の上に形成されたパッシベーション層(Passivation Layer)340、パッシベーション層340の上に形成された接着層350、及び接着層350の上に形成された第2基板360を含む。

0046

第1基板310の上に酸化物薄膜トランジスタ320が形成される。酸化物薄膜トランジスタ320は、ゲート電極321、ゲート電極321の上に位置し、第1基板310を覆うように形成されるゲート絶縁膜323、ゲート絶縁膜323の上に位置し、酸化物で形成されたアクティブ層(active layer)325、アクティブ層325の上に形成され、第1電極331に連結されるソース/ドレイン電極327、アクティブ層325の上に位置し、ソース電極とドレイン電極327との間に形成されるエッチストッパー(etch stopper)326を含む。

0047

第1基板310はガラス(Glass)基板だけでなく、PET(Polyethylen terephthalate)、PEN(Polyethylen naphthalate)、ポリイミド(Polyimide)などを含むプラスチック基板などでありうる。また、第1基板310の上には不純元素侵入遮断するためのバッファ層(buffering layer)がさらに備えられることができる。バッファ層は、例えば窒化シリコンまたは酸化シリコン単一層または多数層で形成できる。

0048

第1基板310の上に形成されるゲート電極321は、Al、Pt、Pd、Ag、Mg、Au、Ni、Nd、Ir、Cr、Li、Ca、Mo、Ti、W、Cuのうち、少なくとも1つ以上の金属または合金で、単一層または多数層に形成できる。

0049

一方、ゲート電極321が形成された第1基板310の上にゲート絶縁膜323が形成されている。ゲート絶縁膜323は、SiOx、SiNx、SiON、Al2O3、TiO2、Ta2O5、HfO2、ZrO2、BST、PZTのような無機絶縁物質、または例えばベンゾシクロブテン(BCB)とアクリル(acryl)系樹脂(resin)とを含む有機絶縁物質、またはこれらの組合からなることができる。

0050

ゲート絶縁膜323の上には、酸化物からなるアクティブ層(active layer)325が形成される。アクティブ層325は酸化物、例えばIGZO(Indium Galium Zinc Oxide)、ZTO(Zinc Tin Oxide)、ZIO(Zinc Indium Oxide)のうち、いずれか1つのジンクオキサイド系酸化物でありうるが、これに制限されるものではない。

0051

アクティブ層325の上に位置し、第1電極331に電気的に連結されるソース/ドレイン電極327は、例えばAl、Pt、Pd、Ag、Mg、Au、Ni、Nd、Ir、Cr、Li、Ca、Mo、Ti、W、Cuのうち、いずれか1つの金属またはこれらの合金で、単一層または多数層に形成できる。特に、ソース/ドレイン電極327はクロム(Cr)またはタンタリウム(Ta)などの高融点金属で形成できるが、これに制限されるものではない。

0052

アクティブ層325の上には、ソース/ドレイン電極327の間に位置するエッチストッパー326が形成されるが、これは酸化物薄膜トランジスタ320のフォトリソグラフィによるパターニング工程を遂行する時、アクティブ層325がエッチング溶液により蝕刻されることを防止する。但し、エッチストッパー326はエッチング溶液によって省略できる。

0053

一方、ソース/ドレイン電極327の上にはソース/ドレイン電極327とゲート絶縁膜323を覆うように平坦化層329が形成される。平坦化層329は機械的強度耐透湿性成膜容易性生産性などを考慮して、疏水性性質を有し、水素含有無機膜として、例えばSiON、窒化シリコン(SiNx)、酸化シリコン(SiOx)、酸化アルミニウム(AlOx)のうち、いずれか1つで形成できる。

0054

このような平坦化層329の上には有機発光ダイオード330が形成されるが、有機発光ダイオード330は、第1電極331、バンク333、有機層335、及び第2電極337を含むことができる。

0055

第1電極331は、平坦化層329に形成されたビアホール328を通じてソース/ドレイン電極327と電気的に接触する。

0056

第1電極331は、アノード電極(正極)の役割をするように仕事関数値が比較的大きく、透明な導電性物質、例えば、ITOまたはIZOのような金属酸化物、ZnO:AlまたはSnO2:Sbのような金属と酸化物との混合物ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリ[3,4−(エチレン−1,2−デオキシチオフェン](PEDT)、ポリピロール、及びポリアニリンのような伝導性高分子などからなることができるが、これに制限されるものではない。また、第1電極331は炭素ナノチューブグラフェン銀ナノワイヤーなどでありうる。

0057

また、上部発光方式の場合、反射効率の向上のために第1電極331の上/下部に反射効率に優れる金属物質、例えばアルミニウム(Al)または銀(Ag)であって、反射板補助電極にさらに形成されることもできる。

0058

一方、第1電極331のエッジ部の上にはバンク333が形成され、バンク333には第1電極331が露出するように開口部が備えられる。このようなバンク333は窒化シリコン(SiNx)、酸化シリコン(SiOx)のような無機絶縁物質、またはベンゾシクロブテン(benzocyclobutene)やアクリル樹脂(acrylic resin)のような有機絶縁物質、これらの組合からなることができるが、これに制限されるものではない。

0059

露出した第1電極331の上には有機層335が形成されるが、このような有機層335には、正孔電子が円滑に輸送されて励起子(exciton)を形成できるように、正孔注入層(Hole Injection Layer:HIL)、正孔輸送層(Hole Transfer Layer:HTL)、有機発光層(Emitting Layer:EL)、電子輸送層(Electron Transfer Layer:ETL)、電子注入層(Electron Injection Layer:EIL)などが順次に積層されて含まれることができる。

0060

有機層335の上にはカソード電極(負極)である第2電極337が形成される。例えば、下部発光方式の場合、第2電極337は金属であり、第1金属、例えばAgなどと第2金属、例えばMgなどが一定割合で構成された合金の単一層またはこれらの多数層でありうる。

0061

有機発光ダイオード330の上には第2電極337の上面全体を覆うようにパッシベーション層(Passivation Layer)340が形成される。

0062

パッシベーション層340は、機械的強度、耐透湿性、成膜容易性、生産性などを考慮して、疏水性の性質を有し、水素含有無機膜として、SiON、窒化シリコン(SiNx)、酸化シリコン(SiOx)、酸化アルミニウム(AlOx)のうち、いずれか1つで形成できる。

0063

フィルムタイプのパッシベーション層340は、水分や酸素の侵入を遅くなるようにすることで、水分と酸素に敏感な有機層335が水分と接触することが防止できる。

0064

このようなパッシベーション層340は保護層としての機能の他にも、Ba、Ca、Cu、Fe、Hf、La、Mg、Nb、Ni、Pd、Pt、Se、Sr、Ta、Ti、V、Zrのうち、少なくとも1つの金属を含むビッド(bid)をさらに含むことによって、後述する素子の内部の残留水素の酸化物薄膜トランジスタ320への拡散を防ぐ役割をすることもできる。

0065

パッシベーション層340は、0.5μmから1.0μmの相対的に厚い厚さを有するように単一層で形成されるが、これに限定されず、多数層に形成できる。

0066

平坦化層329またはパッシベーション層340は、化学気相蒸着物理気相蒸着プラズマ化学気相蒸着などの工程で形成できる。特に、プラズマ化学気相蒸着で平坦化層329またはパッシベーション層340を形成する場合、有機電界発光素子300の内部から抜け出られない残留水素が発生する。パネルの内部の残留水素が発生させる問題点に対する詳細な説明は後述する。

0067

一方、パッシベーション層340の上には接着層350が形成されるが、接着層350は光透過率に優れる透明性接着材料、例えば接着フィルム(adhesive film)またはOCA(Optical Cleared Adhesive)で形成できる。接着層の形成方式は、金属リッド(metal lid)、フリットシーリング(frit sealing)、薄膜(thin film)蒸着方式による。

0068

接着層350は、第2基板360の全面に接着される全面封止(face sealing)構造からなることがきるが、これに限定されるものではない。このような接着層350は、湿気のような外部要因から有機発光ダイオード330を保護すると共に、有機発光ダイオード330を封止する第2基板360を平坦化させる。

0069

また、接着層350は、水素吸収金属、例えばBa、Ca、Cu、Fe、Hf、La、Mg、Nb、Ni、Pd、Pt、Se、Sr、Ta、Ti、V、Zrのうち、少なくとも1つをビッド(bid)として含むことによって、素子の内部の残留水素の酸化物薄膜トランジスタ320への拡散を防ぐ役割をすることもできる。

0070

一方、接着層350の上には第2基板360が形成される。第2基板360は、薄い薄型に作るために展性と軟性を有する薄型金属で形成できる。特に、薄型金属は価格競争力と生産コストで有利な、前述したように地殻に豊富に含有された金属、例えばFe、Cu、Alなどでありうる。

0071

また、第2基板360は前述した薄型金属を基本に薄型金属と合金を形成して、面心立方格子構造または体心立方格子構造の格子隙間に残留水素を吸収する水素吸収金属を含むことができる。水素吸収金属は、Ba、Ca、Cu、Fe、Hf、La、Mg、Nb、Ni、Pd、Pt、Se、Sr、Ta、Ti、V、Zrのうち、1つ以上でありうる。具体的に、第2基板260は前述した薄型金属を基本に水素吸収金属を1つまたは1つ以上含む薄型金属合金でありうる。

0072

一方、水素吸収金属は残留水素分子物理的、化学的吸着を通じて解離、吸収できる能力が高い水素分解金属でありうる。水素分解金属は、水素分解反応触媒として使われる金属触媒であって、例えばNi、Ti、Mgである。

0073

薄型金属または薄型金属を基本に水素吸収金属を含む薄型金属合金からなる第2基板360は第1基板310と同一な熱膨張係数を有することができる。両基板の熱膨張係数が異なる場合、温度が高い状態で工程を遂行する場合に、素子が撓むことがあり、有機電界発光素子300にこのような撓みが発生すれば、モジュール化作業が不可能になり、画像の歪みを起こすことがあるので、致命的な不良が発生することがある。

0074

これによって、第2基板360を薄型金属合金で形成する場合には、第1基板310と熱膨張係数が一致するように、薄型金属合金の組成比が設計されなければならない。例えば、第1基板310がガラス基板であり、この第1基板310の熱膨張係数が2.5(ppm/℃)〜5.5(ppm/℃)位の場合、第2基板360は鉄に添加されるニッケルの組成比が33%〜42%の鉄(Fe)とニッケル(Ni)の薄型金属合金でありうる。

0075

薄型金属または薄型金属合金は、体心立方格子構造(body-centered cubic lattice)または面心立方格子構造(face-centered cubic lattice)を有し、金属の格子の間に残留水素が拡散または吸収されるので、残留水素の酸化物薄膜トランジスタ320方向への拡散を防止することができる。

0076

図4aは第2基板を構成する単一の薄型金属の体心立方格子構造を示す斜視図であり、図4bは第2基板を構成する単一の薄型金属の面心立方格子構造を示す斜視図である。また、図5aは第2基板を構成する薄型金属合金の体心立方格子構造を示す斜視図であり、図5bは第2基板を構成する薄型金属合金の面心立方格子構造を示す斜視図である。

0077

図4aを参照すると、第2基板360を構成する薄型金属の体心立方格子構造は立方体410aの8個の隅に各1つずつの原子420aと格子410aの中心に1つの原子420aがあることを単位にする結晶格子であり、単位格子内の原子数は2つである。体心立方格子構造の薄型金属はLi、Na、Cr、α−Fe、Mo、W、Kなどでありうる。

0078

図5aを参照すると、第2基板360を構成する薄型金属合金の体心立方格子構造の場合、第1金属520aは格子510aの4個の隅と格子510aの中央に位置し、第2金属521aは格子の残りの4個の隅に位置する。この際、第1金属は前述した体心立方格子構造(body-centered cubic lattice)の薄型金属であり、第2金属は前述した水素吸収金属でありうるが、これに制限されるものではない。この際、第1金属520aと第2金属521aの相対的な位置は、これらの組成比や形成条件によって様々に変更できる。

0079

また、体心立方格子構造の第2基板360を構成する薄型金属または薄型金属合金の充填率は、例えば68%である。

0080

図4bを参照すると、第2基板360を構成する薄型金属の面心立方格子構造は格子410bの各隅と各面の中心に原子420bが配列された構造であって、単位格子内の原子数は4個である。面心立方格子構造の薄型金属はPt、Pb、Ni、γ−Fe、Cu、Al、Au、Agでありうる。

0081

図5bを参照すると、第2基板360を構成する薄型金属合金の面心立方格子構造の場合、第1金属520aが格子510bの中央と4個の隅、そして4個の面の中央に位置し、第2金属521bは4個の隅と2つの面に位置する。この際、第1金属は前述した面心立方格子構造の薄型金属であり、第2金属は前述した水素吸収金属でありうるが、これに制限されるものではない。この際、第1金属520aと第2金属521aの相対的な位置はこれらの組成比や形成条件によって様々に変更できる。

0082

また、面心立方格子構造の単一の薄型金属または薄型金属合金の充填率は、例えば74%である。

0083

したがって、第2基板360が体心立方格子構造を有する薄型金属または薄型金属合金からなる場合、32%の孔隙が形成され、面心立方格子構造を有する薄型金属または薄型金属合金からなる場合、26%の孔隙が形成される。このため、パッシベーション層340や平坦化層329が蒸着される過程で生じた残留水素が第2基板360内に拡散されることができ、薄型金属の内部に固着されて固溶体を形成したり水素化物を形成したりして、有機電界発光素子300の内部の残留水素を格納するようになる。

0084

図6は、素子工程中に発生した残留水素が格子構造を形成する薄型金属または薄型金属合金の内部に吸収されるメカニズムを詳細に説明する。

0085

図3から図6を参照すると、酸化物薄膜トランジスタ320のアクティブ層325の酸化物を還元させて素子特性に変化を与えるものは残留水素630である。

0086

即ち、ガスプラズマ状態になれば多様な形態に分解されて素子内に残留するようになることができる。例えば、プラズマ化学気相蒸着(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition:PECVD)のように、水素化シリコン(SiH4)とアミン(NH3)ガスのプラズマを用いる蒸着工程中に、常温のように低温でも単原子またはイオン状態固体の内部を容易に移動できる拡散性水素(Diffusible Hydrogen)と、他の原子と結合して分子状に変わった非拡散性水素が発生する。

0087

一般的な有機電界発光素子300の場合、残留水素が発生すれば、固体の内部を自由に移動するようになる。特に、通常のガラス基板を使用する場合には、残留水素630が両ガラス基板の間に閉ざされることによって、そのうちの一部が酸化物薄膜トランジスタ320のアクティブ層325に到達できる。

0088

特に、平坦化層329やパッシベーション層340で成膜される窒化シリコン(SiNx)、SiONなどがプラズマ化学気相蒸着(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition:PECVD)される場合、多量の水素及び不純物が発生する。特に、有機電界発光素子300の場合、有機層330の熱的損傷の問題によって工程温度が100℃以内に制限されるため、残留水素630の量が増えざるをえない。

0089

化学式1>を参照して説明すれば、SiH4とNH3との混合ガスを用いてプラズマ化学気相蒸着工程により窒化シリコンを蒸着してパッシベーション層340を形成すれば、パッシベーション層340または他の層のうちに約15〜40%位の残留水素(H2)630が発生する。

0090

<化学式1>
SiH4+2NH3→SiN2+5H2

0091

図7aは一般的な有機電界発光素子の内部の残留水素が酸化物薄膜トランジスタに拡散されて酸化物薄膜トランジスタの閾値電圧をシフトさせる断面図であり、図7b図3の他の実施形態に係る有機電界発光素子の内部の残留水素が第2基板に拡散されることを示す断面図である。

0092

図7aを参照すると、第2基板360がガラス基板の場合であり、蒸着工程で発生した残留水素630は、水素分子状態である非拡散性水素710と原子状態に解離された拡散性水素720とからなる。パッシベーション層340と接着層350の蒸着工程で発生して素子の内部に残留した拡散性水素720は、第1基板310または第2基板360(特に、第2基板)で吸収できないので、第1基板310と第2基板360との間で自由に拡散できる。したがって、拡散性水素720の一部が酸化物薄膜トランジスタ320に拡散されて、酸化物薄膜トランジスタ320のアクティブ層325を構成する酸化物を還元させることができる。

0093

このようなアクティブ層325の還元は、結局、酸化物薄膜トランジスタ320の電気的挙動の変化を起こして、閾値電圧シフト(threshold voltage shift)を引き起こす。閾値電圧シフトの程度が表示パネルの回路補償範囲を外れれば、画面に影響を与えてむらを発生させるか、または輝度偏差が発生することがある。

0094

図7bを参照すると、第2基板360が薄型金属または薄型金属合金からなる他の実施形態に係る有機電界発光素子300は、平坦化層329やパッシベーション層340などの積層構造に存在する拡散性水素720が接着層350を通じて拡散されて第2基板360の表面に到達し、拡散性水素720が第2基板360に吸収され、侵入型固溶体や水素化物(Metal Hydride)を形成する。これによって、酸化物薄膜トランジスタ320の還元が防止できる。

0095

例えば、常温で薄型金属のうちの1つであるFe内の残留水素630の拡散速度は、例えば1×10−4cm2/secで、炭素窒素内での水素拡散速度、例えば、1×10−16cm2/secに比べて非常に速い。これは、高分子材料内では高分子の構造による自由体積(Free Volume)の存在によって水素拡散速度が速いが、一般的な高分子材料内での水素拡散速度である1×10−4cm2/secよりも速いことが分かる。したがって、第2基板360内での残留水素630の拡散速度が高分子材料からなる接着層350に比べて相対的に速いので、残留水素630が第2基板360を構成する薄型金属または薄型金属合金の格子隙間620に拡散できる。

0096

<化学式2>を参照すると、第2基板360を構成する薄型金属または薄型金属合金610が拡散されて第2基板360の表面に到達した水素分子や水素原子と化学反応を通じて水素化物を形成することが分かる。

0097

<化学式2>
2Me+xH2→2MeHx
(Me:薄型金属または薄型金属合金)

0098

例えば、薄型金属合金に含まれる水素吸収金属、例えばBa、Ca、Cu、Fe、Hf、La、Mg、Nb、Ni、Pd、Pt、Se、Sr、Ta、Ti、V、Zrのうち、Ca、Nb、Pd、Se、Sr、Ta、Ti(特に、β−Ti)、Vは残留水素と水素化物を形成する。

0099

非拡散性水素710も物理的吸着、化学的吸着を通じて薄型金属または薄型金属合金からなる第2基板360で侵入型固溶体を形成することができる。例えば、Fe−Ti、La−Ti、Mg−Niなどの薄膜金属合金の場合、拡散性水素でない分子形態としても、ファンデルワールス(Van Der Vaals)人力により薄型金属または薄型金属合金610の表面に物理吸着(physisoprtion)されれば(図6の(b)及び<化学式3>参照)、水素原子への解離過程を経て化学吸着(chemisorptions)され(図6の(c)及び<化学式4>参照)、体心立方格子構造または面心立方格子構造に起因した格子隙間620に拡散されて侵入型固溶体が形成できる(図6の(d)参照)。

0100

(化学式3)
2Me+H2→2MeHads

0101

(化学式4)
MeHads→MeHabs

0102

このような原理によって、有機電界発光素子300の内部の残留水素630が効果的に薄型金属または薄型金属合金からなる第2基板360に吸収及び格納されて、残留水素630による酸化物薄膜トランジスタ320の機能の低下の問題を防止できる。

0103

すなわち、第2基板360が薄型金属または薄型金属合金で形成される場合、有機電界発光素子300の内部の残留水素630が効果的に第2基板360に拡散及び吸収されて、前述した酸化物薄膜トランジスタ320の酸化物の還元が防止されるので、有機電界発光素子300の不良が防止されることができ、低費用高効率生産が可能である。また、現在まで酸化物薄膜トランジスタ320で制約されていた不安定性を減少させることができるので、応用範囲が増大できる。

0104

以上、他の実施形態に係る有機電界発光素子300を説明したものであり、以下、更に他の実施形態に係る有機電界発光素子の製造工程について説明する。

0105

図8は、更に他の実施形態に係る有機電界発光素子の製造方法のフローチャートである。

0106

図3及び図8を参照すると、更に他の実施形態に有機電界発光素子の製造方法800は、画素領域が定義された第1基板310を準備するステップ(S810)、第1基板310の上に酸化物薄膜トランジスタ320を形成するステップ(S820)、第1基板310の画素領域に対応するように酸化物薄膜トランジスタ320の上に有機発光ダイオード330を形成するステップ(S830)、有機発光ダイオード330の上にパッシベーション層(Passivation Layer)340を形成するステップ(S840)、パッシベーション層340の上に接着層350を形成するステップ(S850)、及び接着層350の上に薄型金属または水素吸収金属(Hydrogen Capturing Metal)を含む薄型金属合金からなる第2基板360を形成するステップ(S860)を含む。

0107

まず、画素領域が定義された第1基板310を準備する(S810)。このステップ(S810)で、第1基板310の表面の改善のためにプラズマ処理(plasma treatment)が伴われる洗浄ステップを含むことができる。

0108

以後、第1基板310の上に酸化物薄膜トランジスタ320を形成する(S820)。このステップ(S820)で、画素が定義される第1基板310の上には酸化物を含む酸化物薄膜トランジスタ320が形成される。

0109

このステップ(S820)で、例えばフォトリソグラフィ(photolithography)方式によりゲート電極321を形成し、基板310の上にゲート電極321を覆うようにゲート絶縁膜323を蒸着することができる。以後、ゲート絶縁膜323の上にアクティブ層325を蒸着する。アクティブ層325の上にはエッチング工程時、酸化物が影響を受けることを防止するために、エッチストッパー(etch stopper)326が形成できるが、エッチング溶液によって省略できる。

0110

次に、フォトリソグラフィ方式により二重段差を有するようにソース/ドレイン電極327を形成し、ゲート絶縁膜323の上にソース/ドレイン電極327とアクティブ層325の露出した部分を覆うように平坦化層329を形成する。以後、平坦化層329をパターニングしてソース/ドレイン電極327を露出させるビアホール328を形成する。

0111

平坦化層329はSiON、窒化シリコン(SiNx)、酸化シリコン(SiOx)、酸化アルミニウム(AlOx)のような水素含有無機膜でありうる。平坦化層329は、化学気相蒸着、物理気相蒸着、プラズマ化学気相蒸着などの工程により形成できる。

0112

本実施形態において、酸化物薄膜トランジスタ320はボトムゲート(bottom gate)方式を例として図示したが、トップゲート(top gate)方式も可能である。

0113

次に、このような酸化物薄膜トランジスタ320の上には有機発光ダイオード330を形成する(S830)。有機発光ダイオードは、ビアホール328を通じて酸化物薄膜トランジスタ320のソース/ドレイン電極327と電気的に接触する第1電極331、第1電極の上に形成される有機発光層を含む有機層335、有機層335の上に形成される第2電極337を含む。円滑な励起子(exciton)の形成のために有機層335は、正孔注入層、正孔輸送層、有機発光層、電子輸送層、電子注入層などを含むことができる。

0114

このステップ(830)で、発光領域を定義するために非発光領域の第1電極の上に無機絶縁物質または有機絶縁物質、これらの組合からなるバンク333が形成される。

0115

有機層335は、化学気相蒸着、物理気相蒸着、溶液工程などの方法により形成できる。例えば、有機発光層は微細形状金属マスク(Fine Metal Mask:FMM)を用いてRGB発光物質を蒸着するか、またはLITI(Laser Induced Thermal Imaging)方法が使用できる。また、白色発光物質を全面蒸着した後、以後の工程でカラーフィルタ(colorfilter)を使用することもできる。

0116

次に、有機層335の上には、熱蒸着またはイオンビーム蒸着を通じて第2電極337が形成される。

0117

次に、有機発光ダイオード330の上にはパッシベーション層340を形成する(S840)。このステップ(S840)で、化学気相蒸着、物理気相蒸着、プラズマ化学気相蒸着などの工程によりパッシベーション層340を形成することができる。パッシベーション層340は、形成過程で発生した水素を含有する水素含有無機膜からなることができる。

0118

次に、パッシベーション層340の上には接着層350を形成する(S850)。接着層350は、光透過率に優れる透明性接着材料からなることができる。

0119

次に、接着層350の上には第2基板360を形成する(S860)。

0120

このステップ(S860)で、接着層350の上に、第2基板860は薄型金属(metal foil)または薄型金属を基本に水素吸収金属(Hydrogen Capturing Metal)を含む薄型金属合金からなることができる。一方、第2基板860の内側面に薄型金属(metal foil)または上記薄型金属を基本に水素吸収金属(Hydrogen Capturing Metal)を含む薄型金属合金からなる水素吸収層(Hydrogen Capturing Layer)を含むことができる。

0121

接着層形成ステップ(S850)と第2基板形成ステップ(S860)は、全面封止構造からなることができる。

0122

図9aから図9dは、更に他の実施形態に係る有機電界発光素子の一製造工程断面図である。

0123

まず、図9aを参照すると、第1基板310が準備され、第1基板310の洗浄ステップを経た後、酸化物薄膜トランジスタ320が形成される。第1基板310の洗浄ステップでは、表面の改善のためにプラズマ処理(plasma treatment)が伴われる。

0124

第1基板310は、素子を形成するための材料に機械的強度や寸法安定性に優れるものを選択することができる。一実施形態に係る有機電界発光素子300は下部発光方式であるので、第1基板310はガラス(Glass)基板だけでなく、PET(Polyethylen terephthalate)、PEN(Polyethylen naphthalate)、ポリイミド(Polyimide)などを含むプラスチック基板などでありうる。

0125

一方、第1基板310の上には不純元素の侵入を遮断するためのバッファ層(buffering layer)がさらに形成できる。バッファ層は、例えば窒化シリコンまたは酸化シリコンの単一層または多数層に形成できる。

0126

このような第1基板310の上には酸化物薄膜トランジスタ320が形成される。

0127

下部発光方式の酸化物薄膜トランジスタ320は、絶縁物質からなる第1基板310の上にアルミニウム、銅などのように電気的抵抗が小さく、引張応力(tensil stress)を有する導電性金属からなるゲート電極321が形成される。

0128

ゲート電極321は、Al、Pt、Pd、Ag、Mg、Au、Ni、Nd、Ir、Cr、Li、Ca、Mo、Ti、W、Cuのうち、少なくとも1つ以上の金属または合金で、単一層または多数層に形成できる。

0129

また、第1基板310の上にSiOx、SiNx、SiON、Al2O3、TiO2、Ta2O5、HfO2、ZrO2、BST、PZTのような無機絶縁物質またはベンゾシクロブテン(BCB)とアクリル(acryl)系樹脂(resin)を含む有機絶縁物質、またはこれらの組合からなるゲート絶縁膜323が形成される。ゲート絶縁膜323の上にゲート電極321が中央に位置するようにIGZO、ZTO(Zinc Tin Oxide)、ZIO(Zinc Indium Oxide)など、ジンクオキサイド系酸化物からなるアクティブ層325が形成される。

0130

アクティブ層325の上にソース/ドレイン電極327が形成され、ソース/ドレイン電極327は、例えばAl、Pt、Pd、Ag、Mg、Au、Ni、Nd、Ir、Cr、Li、Ca、Mo、Ti、W、Cuのうち、いずれか1つの金属またはこれらの合金で、単一層または多数層に形成できる。特に、ソース/ドレイン電極327は、クロム(Cr)またはタンタリウム(Ta)などのような高融点金属で形成できるが、これに制限されるものではない。

0131

このような酸化物薄膜トランジスタ320の形成方法は、まず第1基板310の上にアルミニウム、銅などのような導電性金属を化学気相蒸着(Chemical Vapor Deposition)方法や、スパッタリング(sputtering)などの物理気相蒸着(Physical Vapor Deposition)方法により蒸着した後、フォトリソグラフィ(photolithography)方法によりパターニングしてゲート電極321を形成する。

0132

そして、基板310の上にゲート電極321を覆うように酸化シリコンまたは窒化シリコンを化学気相蒸着方法により蒸着してゲート絶縁膜323を形成する。

0133

以後、ゲート絶縁膜323の上に不純物がドーピングされないIGZO(Indium Gallium Zinc Oxide)、ZTO(Zinc Tin Oxide)、またはZIO(Zinc Indium Oxide)などを化学気相蒸着などの方法により順次的に蒸着してアクティブ層325を形成する。

0134

次に、クロムまたはタンタリウムなどの金属を化学気相蒸着などの蒸着方法とフォトリソグラフィ方式により二重段差を有するようにソース/ドレイン電極327を形成する。

0135

次のステップとして、ゲート絶縁膜323の上にソース/ドレイン電極327とアクティブ層325の露出した部分を覆うように水素含有無機膜、例えば酸化シリコンまたは窒化シリコンを蒸着して平坦化層329を形成する。この際、ソース/ドレイン電極327が二重の段差を有するので、平坦化層329のステップカバレッジ(step coverage)の低下が防止される。
以後、平坦化層329をパターニングしてドレイン電極327を露出させるビアホール328を形成する。

0136

図9bを参照すると、第1電極、有機層、及び第2電極を含む有機発光ダイオード330を形成する。

0137

まず、第1電極331が平坦化層329の上に形成される。第1電極331は、各画素領域別に形成されるが、ビアホール328を通じてドレイン電極327と電気的に接触し、ITO(Indium Tin Oxide)のような透明材料でパターニングできる。フォトレジスト(photoresist)をスピンコーティングした後、プリベーキング(pre-baking)、露光現像ポストベーキング(post-baking)、エッチング(etching)過程を経てフォトレジストを剥く、フォトリソグラフィ過程を通じてパターニングされる。第1電極331は、正孔(hole)を発生させる正極(anode)となることができる。

0138

以後、第1電極331のエッジ部に形成されて第1電極331の一部分を露出させる開口部が形成されたバンク333が形成される。バンク333は、各種のトランジスタ及び各種の配線が形成されて表面が滑らかでなく、凹凸の段差が形成された表面の上に有機膜を形成する場合、段差付けた部分で有機物劣化することを防止するためのものである。即ち、酸化物薄膜トランジスタ320及び各種の配線が形成された領域と、平坦な基板の上に単純に薄膜のみ積層されて平坦な発光領域を区分するために非発光領域の上にバンク333が形成される。

0139

露出した第1電極331とバンク333の上には有機層335が形成される。より具体的には、正孔注入層(HIL)、正孔輸送層(HTL)、発光層(EL)、電子輸送層(ETL)、電子注入層(HIL)が順次に積層される。正孔と電子とが発光層で合って励起子(Exciton)を形成し、励起子が励起状態(excited state)から基底状態(ground state)に落ちながら発光を起こして画像を表示するようになる。

0140

このような有機層335を化学気相蒸着、物理気相蒸着、溶液工程などの方法により形成することができる。例えば、有機発光層は、微細形状金属マスク(Fine Metal Mask:FMM)を用いてRGB発光物質を蒸着するか、またはLITI(Laser Induced Thermal Imaging)方法、またはスピンコーティング(spincoating)等の溶液工程が遂行できる。LITI方式は、レーザービームドナーフィルム(donor film)の上から選択的に照射して、放出される熱により薄膜が選択的に転写(transfer)される方式である。白色発光素子を使用する方式の場合には、全面が第1電極331の上に形成され、カラーフィルタが蒸着形成される方式による。

0141

次に、有機層335の上には第2電極337が形成される。第2電極337は負極(cathode)のことがあり、比較的仕事関数値が小さい伝導性物質として形成できる。例えば、第2電極337は金属のことがあり、透明負極として第1金属、例えばAgなどと第2金属、例えばMgなどが一定割合で構成された合金の単一層またはこれらの多数層でありうる。

0142

この際、第2電極337は熱やプラズマによる有機層335の損傷を最小化するために低温蒸着により形成することができるが、これに制限されるものではない。

0143

図9cを参照すると、有機発光ダイオード330の上にパッシベーション層340を形成する。

0144

パッシベーション層340は、有機発光ダイオード330を水分と不純物から一次的に保護する役割をする。SiON、窒化シリコン(SiNx)、酸化シリコン(SiOx)、酸化アルミニウム(AlOx)で化学気相蒸着、物理気相蒸着、プラズマ化学気相蒸着などの工程を通じてパッシベーション層340を形成する。この過程で残留水素630が発生する。

0145

パッシベーション層340は、蒸着工程時に発生する水素を含有する、水素含有無機膜(例えば、SiON、窒化シリコン(SiNx)、酸化シリコン(SiOx)、酸化アルミニウム(AlOx))であって、0.5μmから1.0μmの相対的に厚い厚さを有するように単一層に形成されるが、これに限定されず、多数層に形成されることもある。

0146

<化学式1>を参照して説明したように、SiH4とNH3の混合ガスを用いてプラズマ化学気相蒸着工程で窒化シリコンを蒸着してパッシベーション層340を形成することができる。

0147

次に、図9dを参照すると、パッシベーション層340が形成された以後には、接着層350と第2基板360を形成して他の実施形態に係る有機電界発光素子300が完成される。

0148

本実施形態に係る封止は、金属を用いた全面封止方式により遂行できる。即ち、パッシベーション層340の上にフィルム型接着層350を形成し、最後に薄型金属または薄型金属合金からなる第2基板360が形成される。

0149

本発明の実施形態は、パッシベーション層340を蒸着し、第2基板360を形成するハイブリッド封止方式によるが、接着方式はこれに限定されず、薄型金属または薄型金属合金からなる第2基板360で素子を覆って、接着剤(sealant)で接着させる金属リッド、ガラスリッド方式や、第2基板360と基板に第1基板210をガラス粉末を含むフリット(frit)を硬化させて封止させるフリットシーリング方式、薄膜蒸着により封止する方式によることもできる。

0150

接着層350の上に第2基板360を形成するために、まず第2基板360を準備し、紫外線を活用したUV洗浄を通じて第2基板360の上の不純物を除去する。第2基板360は、素子の内部の拡散性水素720及び非拡散性水素710が格納できる薄型金属または水素吸収金属を含む薄型金属合金で形成できる。

0151

洗浄ステップを経れば、接着層350の残っているガス除去過程を経て、接着層350と第2基板360を付着させてハイブリッド方式の有機電界発光素子300が完成される。

0152

以上、第2基板260が薄型金属または薄型金属合金からなる有機電界発光素子及びその製造方法の実施形態を図3から図9dを参照して説明したが、以下、第2基板260の内側面に薄型金属または薄型金属合金からなる水素吸収層(Hydrogen Capturing Layer)を含む有機電界発光素子及びその製造方法の実施形態を図10から図11dを参照して説明する。

0153

図10は、更に他の実施形態に係る有機電界発光素子の断面図である。

0154

図10を参照すると、更に他の実施形態に係る有機電界発光素子1000は画素領域が定義された第1基板1010の上に位置する酸化物薄膜トランジスタ1020、第1基板1010の画素領域に対応し、酸化物薄膜トランジスタ1020の上に形成された有機発光ダイオード1030、有機発光ダイオード1030の上に形成されたパッシベーション層1040、パッシベーション層1040の上に形成された接着層1050、及び接着層1050の上に形成される第2基板1060を含む。

0155

更に他の実施形態に係る有機電界発光素子1000において、第1基板1010、ゲート電極1021とゲート絶縁膜1023、アクティブ層1025、エッチストッパー1026、ソース/ドレイン電極1027を含む酸化物薄膜トランジスタ1020、第1電極1023、バンク1033と有機層1035、第2電極1037を含む有機発光ダイオード1030、パッシベーション層1040、接着層1050は、図3を参照して説明した他の実施形態に係る有機電界発光素子300において、第1基板310、ゲート電極321とゲート絶縁膜323、アクティブ層325、エッチストッパー326、ソース/ドレイン電極327を含む酸化物薄膜トランジスタ320、第1電極323、バンク333と有機層335、第2電極337を含む有機発光ダイオード330、パッシベーション層340、接着層350と実質的に同一であるので、詳細な説明は省略する。この際、平坦化層1029も図3を参照して説明した他の実施形態に係る有機電界発光素子300で平坦化層329と実質的に同一でありうる。

0156

第2基板1060の内側面に前述した薄型金属または薄型金属合金からなる水素吸収層(Hydrogen Capturing Layer)を含む水素吸収層1070が形成されている。

0157

この際、第2基板1060は一般的な有機電界発光素子と同様に、ガラス基板、PET(Polyethylen terephthalate)、PEN(Polyethylen naphthalate)、ポリイミド(Polyimide)のようなプラスチック基板、一般的な金属基板及び図3を参照して説明した他の実施形態に係る有機電界発光素子300で薄型金属または薄型金属合金からなる金属基板でありうる。

0158

水素吸収層1070は、図3を参照して説明した薄型金属または薄型金属合金からなる第2基板360と同様に、平坦化層1029及びパッシベーション層1050の蒸着工程で発生した素子内の残留水素を吸収及び格納することによって、酸化物薄膜トランジスタ1020のアクティブ層1025の還元を防止する。図11aから図11dは、更に他の実施形態に係る有機電界発光素子の一製造工程断面図である。

0159

他の実施形態に係る有機電界発光素子の製造方法は、画素領域が定義された第1基板1010を形成するステップ、第1基板1010の上に酸化物薄膜トランジスタ1020を形成するステップ、第1基板1010の画素領域に対応するように酸化物薄膜トランジスタ1020の上に有機発光ダイオード1030を形成するステップ、有機発光ダイオード1030の上にパッシベーション層1040を形成するステップ、第2基板1060の一面に薄型金属または水素吸収金属を含む薄型金属からなる水素吸収層1070を形成するステップ、水素吸収層1070の上に接着層1050を形成するステップ、及びパッシベーション層1040の上に接着層1050を合着させるステップを含むことができる。

0160

まず、図11aを参照すると、第1基板1010、酸化物薄膜トランジスタ1020、有機発光ダイオード1030、及びパッシベーション層1040を順次に形成する。

0161

以後、図11b及び図11cを参照すると、接着層1050、水素吸収層1070、第2基板1060を順次に形成する。言い換えると、第2基板1060の一面に水素吸収層1070を形成し、水素吸収層1070の上に接着層1050を形成する。

0162

また、ラミネーション(lamination)、化学気相蒸着、物理気相蒸着などの方法により第2基板1060の一面に水素吸収層1070を形成することができるが、これに限定されるものではない。

0163

図11dを参照すると、接着層1050をパッシベーション層1040の上に付着させるステップを経て有機電界発光素子1000が完成される。接着層1050は、フィルムタイプの接着剤が全面封止される方式により形成できるが、これに限定されるものではない。

0164

更に他の実施形態に係る有機電界発光素子1000の封止構造は、パッシベーション層1040と第2基板1060が形成されたハイブリッド構造であるが、これに限定されるものではない。

0165

水素吸収層1070をコーティングする方法の他にも、パッシベーション層1040や接着層1050に、薄型金属または薄型金属合金からなるビッド(bid)が散布されて留水素630を除去することもできる。

0166

一方、図11aから図11dを参照して更に他の実施形態に係る有機電界発光素子の製造方法において、第2基板1060の一面に薄型金属または水素吸収金属を含む薄型金属からなる水素吸収層1070を形成するステップ、水素吸収層1070の上に接着層1050を形成するステップ、及びパッシベーション層1040の上に接着層1050を合着させるステップを含むことと説明したが、本発明はこれに制限されるものではない。例えば、更に他の実施形態に係る有機電界発光素子の製造方法は、パッシベーション層1040の上に接着層1050を形成するステップ、及び接着層1050の上に、内側面に薄型金属(Metal foil)または薄型金属を基本に水素吸収金属(Hydrogen Capturing Metal)を含む薄型金属合金からなる水素吸収層(Hydrogen Capturing Layer)を含む第2基板を形成するステップを含むこともできる。

0167

以上、第2基板1060の内側面に薄型金属または薄型金属合金からなる水素吸収層(Hydrogen Capturing Layer)を含む有機電界発光素子及びその製造方法の実施形態を図10から図11dを参照して説明したが、以下、第1基板が薄型金属または薄型金属合金からなるか、または第1基板の内側面に薄型金属または薄型金属合金からなる水素吸収層を含む有機電界発光素子及びその製造方法の実施形態を図12を参照して説明する。

0168

図12は、更に他の実施形態に係る有機電界発光素子の概略的な断面図である。

0169

図12を参照すると、更に他の実施形態に係る有機電界発光素子1200は画素領域が定義された第1基板1210の上に位置する酸化物薄膜トランジスタ1230、酸化物薄膜トランジスタ1230の上に形成された有機発光ダイオード1240、有機発光ダイオード1240の上に形成されたパッシベーション層1250、パッシベーション層1250の上に形成された接着層1260、及び接着層1260の上に形成された第2基板1270を含む。

0170

第1基板1210は、内側面に薄型金属または薄型金属を基本に水素吸収金属を含む薄型金属合金からなる水素吸収層(Hydrogen Capturing Layer)が形成されている。第1基板1210の上に水素吸収層1220が形成されるが、これは上部発光方式の有機電界発光素子1200を具現するためのものである。

0171

第1基板1210はガラス(Glass)基板だけでなく、PET(Polyethylen terephthalate)、PEN(Polyethylen naphthalate)、ポリイミド(Polyimide)のようなプラスチック基板及び図3を参照して説明した他の実施形態に係る有機電界発光素子1200で薄型金属または薄型金属合金からなる金属基板でありうる。水素吸収層1220は、ラミネーション(lamination)または化学気相蒸着法、物理気相蒸着法などによりコーティングできるが、これに限定されるものではない。

0172

一方、上部発光方式の有機電界発光素子1200の場合、図示してはいないが、第1基板1210が水素吸収金属を含む薄型金属または薄型金属合金で形成できる。この際、水素吸収層1220は形成されないこともある。

0173

図13は、薄型金属(例えば、Fe)を基本に水素吸収金属であり、水素分解金属(例えば、Ni)を含む薄型金属合金からなる第2基板を含む図3に図示した有機電界発光素子を製作した場合、第2基板の内部の水素含有量変化を示すグラフである。

0174

図3及び図13を参照すると、薄型金属(例えば、Fe)を基本に水素吸収金属であり、水素分解金属(例えば、Ni)を含む薄型金属合金からなる第2基板360を含む図3に図示した有機電界発光素子300を製作した。

0175

第2基板360が有機電界発光素子300に付着される前(#1)には第2基板360の水素含有量が2.8ppmであったが、熱硬化性接着剤で接着層350を形成し、硬化工程(100℃、3時間)を経つにつれて(#2)水素含有量が5.1ppmに増加する。以後、加速試験(85℃、1000時間)が進行された後には(#3)水素含有量がさらに高まって5.8ppmであった。

0176

第2基板360の内の水素含有量が増加することは、有機電界発光素子300の内部の残留水素630が第2基板360に吸収されて、侵入型固溶体または水素化物が形成されたことを示す。

0177

一方、一般的なガラス基板が第2基板360に使われることを除いて、図3に図示した有機電界発光素子を製作した。パッシベーション層340の厚さが0.5μmであり、85から850時間が経過した時の有機電界発光素子のあちこちに白色の輝点が観察される。輝点は残留水素が酸化物薄膜トランジスタ320のアクティブ層325の酸化物を還元させて、酸化物薄膜トランジスタ320に不良(defect)が生じることにより発生したものである。

0178

前述したように、薄型金属(例えば、Fe)を基本に水素吸収金属であり、水素分解金属(例えば、Ni)を含む薄型金属合金からなる第2基板360を含む図3に図示した有機電界発光素子300を製作した場合、パッシベーション層340の厚さが0.5μmであり、85から1000時間が経過した時、1000時間が経過したことにも有機電界発光素子には輝点が観察されない。同様に、第2基板にガラス基板の上に薄型金属(例えば、Fe)を基本に水素吸収金属であり、水素分解金属(例えば、Ni)を含む薄型金属合金からなる水素吸収層を形成した図10に図示した有機電界発光素子1000を製作した場合や、第1基板にガラス基板の上に薄型金属(例えば、Fe)を基本に水素吸収金属であり、水素分解金属(例えば、Ni)を含む薄型金属合金からなる水素吸収層を形成した図12に図示した有機電界発光素子1200を製作した場合も一定の時間が経過したことにも有機電界発光素子には輝点が観察されない。

0179

これは、第2基板または第1基板の上に形成された水素吸収層が拡散性水素及び非拡散性水素を吸収格納することによって、酸化物薄膜トランジスタの不良が防止されたためである。

0180

このように、前述した本発明の実施形態によれば、第1基板または第2基板を、水素吸収金属を含む薄型金属または薄型金属合金で形成するか、または第1基板または第2基板の内側面を水素吸収層でコーティングした場合、有機電界発光素子の内部で発生する残留水素を効果的に吸収して、残留水素の発光層や酸化物薄膜トランジスタへの拡散を防止することができる。したがって、酸化物薄膜トランジスタの電気的挙動の変化が防止され、閾値電圧シフトが発生しないので、有機電界発光表示装置の信頼性及び品質が向上する効果がある。

0181

以上、図面を参照して実施形態を説明したが、本発明はこれに制限されるものではない。

0182

以上で記載された「含む」、「構成する」、または「有する」などの用語は、特別に反対になる記載がない限り、該当構成要素が内在できることを意味するものであるので、他の構成要素を除外するのでなく、他の構成要素を更に含むことができることと解釈されるべきである。技術的または科学的な用語を含んだ全ての用語は、異に定義されない限り、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者により一般的に理解されることと同一な意味を有する。事前に定義された用語のように、一般的に使われる用語は関連技術の文脈上の意味と一致するものと解釈されるべきであり、本発明で明らかに定義しない限り、理想的であるとか、過度形式的な意味として解釈されない。

0183

以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したことに過ぎないものであって、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で多様な修正及び変形が可能である。したがって、本発明に開示された実施形態は本発明の技術思想を限定するためのものではなく、説明するためのものであるので、このような実施形態により本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲請求範囲により解釈されなければならず、それと同等な範囲内にある全ての技術思想は本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。

0184

310 第1基板
320酸化物トランジスタ
321ゲート電極
323ゲート絶縁膜
325アクティブ層
326エッチストッパー
327ソース/ドレイン電極
328ビアホール
329平坦化層
330有機発光ダイオード
331 第1電極
333バンク
335有機層
337 第2電極
340パッシベーション層
350接着層
360 第2基板

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