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技術 燃料集合体および炉心

出願人 日立GEニュークリア・エナジー株式会社
発明者 光安岳青山肇男小林謙祐永吉拓至
出願日 2013年10月17日 (6年8ヶ月経過) 出願番号 2013-215998
公開日 2015年4月23日 (5年2ヶ月経過) 公開番号 2015-078897
状態 特許登録済
技術分野 原子炉燃料及び部品の製造
主要キーワード 四角格子状 四角筒状体 断面平均 加熱壁 四角格子 冷却水供給量 チャネルボックス 四角筒
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (7)

課題

熱的余裕を向上し且つ核燃料装荷量を増大可能な燃料集合体及び炉心を提供する。

解決手段

四角筒状のチャンネルボックス7内に、核分裂性物質を含む複数の燃料棒四角格子状に配列し収容する燃料集合体1であって、チャンネルボックス7に面して配される最外層燃料棒2の径R1は、燃料集合体の水平断面における燃料棒の平均径より大きく、最外層燃料棒2の配置ピッチP1は、最外層燃料棒2に隣接する第2層燃料棒3の配置ピッチP2より大きく、且つ、チャンネルボックス内幅Lを最外層燃料棒2の一列の配列数で等分した距離の0.97倍より大きくなるよう燃料棒を配置する。

概要

背景

沸騰水型原子炉炉心には、四角筒状体チャンネルボックス内に燃料バンドル収納して構成される燃料集合体が多数配置されている。各燃料バンドルは、ウランを含む複数の燃料ペレット封入した多数の燃料棒、燃料棒の上端部を支持する上部タイプレート、燃料棒の下端部を支持する下部タイプレート、および燃料棒間の間隔を保持する燃料スペーサを有する。一般的に、原子炉内においてチャンネルボックスの外側には沸騰していない水が存在しており、チャンネルボックス内には燃料棒発熱によって沸騰した水が存在している。

一般的に核燃料から発生した中性子は水により減速されるにつれて核分裂性物質との反応確率が増大するため、沸騰した水よりも沸騰していない水に近い場所の燃料燃焼を促進される傾向にある。したがって、チャンネルボックスの内壁に面した最外層部の燃料棒(以下、最外層燃料棒)の出力が高くなるため、燃料棒単位の除熱性能に対する余裕が燃料集合体中央部の燃料に比べて小さくなる。特に、最外層燃料棒の中でも四隅(4つのコーナー)近傍に位置する燃料が沸騰していない水の影響を最も受けるため、出力が大きくなる傾向にある。

そこで、たとえば特許文献1に記載されるように、チャンネルボックス内の燃料棒の配置ピッチ(燃料棒間最近接距離)を複数の燃料棒で異なるよう配置するものが提案されている。特許文献1では、最外層燃料棒の配置ピッチを、最外層燃料棒に隣接して配される第2層燃料棒の配置ピッチより大とし、第2層燃料棒の配置ピッチがチャンネルボックス内幅を一列の燃料棒数で等分した距離の0.9倍から0.96倍となるよう燃料棒を配置している。

概要

熱的余裕を向上し且つ核燃料装荷量を増大可能な燃料集合体及び炉心を提供する。四角筒状のチャンネルボックス7内に、核分裂性物質を含む複数の燃料棒を四角格子状に配列し収容する燃料集合体1であって、チャンネルボックス7に面して配される最外層燃料棒2の径R1は、燃料集合体の水平断面における燃料棒の平均径より大きく、最外層燃料棒2の配置ピッチP1は、最外層燃料棒2に隣接する第2層燃料棒3の配置ピッチP2より大きく、且つ、チャンネルボックス内幅Lを最外層燃料棒2の一列の配列数で等分した距離の0.97倍より大きくなるよう燃料棒を配置する。

目的

本発明は、熱的余裕を向上し且つ核燃料装荷量を増大可能な燃料集合体及び炉心を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

四角筒状のチャンネルボックス内に、核分裂性物質を含む複数の燃料棒四角格子状に配列し収容する燃料集合体であって、前記チャンネルボックスに面して配される最外層燃料棒の径は、燃料集合体の水平断面における燃料棒の平均径より大きく、前記最外層燃料棒の配置ピッチは、当該最外層燃料棒に隣接する第2層燃料棒の配置ピッチより大きく、且つ、前記チャンネルボックス内幅を最外層燃料棒の一列の配列数で等分した距離の0.97倍より大きいことを特徴とする燃料集合体。

請求項2

請求項1に記載の燃料集合体において、前記最外層燃料棒の配置ピッチは、前記チャンネルボックス内幅から前記最外層燃料棒の径を減算した距離を、前記最外層燃料棒の一列の配列数から1減算した配列数で除算した距離よりも小さいことを特徴とする燃料集合体。

請求項3

四角筒状のチャンネルボックス内に、核分裂性物質を含む複数の燃料棒を四角格子状に配列し収容する燃料集合体であって、前記チャンネルボックスに面して配される最外層燃料棒の径は、燃料集合体の水平断面における燃料棒の平均径より大きく、前記最外層燃料棒に隣接する第2層燃料棒の前記チャンネルボックス内一列の配列数をNとしたとき、前記最外層燃料棒の一列の配列数をN+1とし、前記最外層燃料棒の配置ピッチは、前記第2層燃料棒の配置ピッチより大きく、且つ、前記チャンネルボックス内幅をN+2で等分した距離の0.97倍より大きいことを特徴とする燃料集合体。

請求項4

請求項3に記載の燃料集合体において、前記最外層燃料棒の配置ピッチは、前記チャンネルボックス内幅から前記最外層燃料棒の径を減算した距離を、前記最外層燃料棒の一列の配列数から1減算した配列数で除算した距離よりも小さいことを特徴とする燃料集合体。

請求項5

請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の燃料集合体において、前記最外層燃料棒のうち、前記四角筒状のチャンネルボックス内の四隅に配される最外層燃料棒を部分長燃料棒とすることを特徴とする燃料集合体。

請求項6

請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の燃料集合体において、前記最外層燃料棒に隣接する第2層燃料棒のうち、前記四角筒状のチャンネルボックス内の四隅に配される最外層燃料棒と対向する位置に配される第2層燃料棒を部分長燃料棒とするすることを特徴とする燃料集合体。

請求項7

請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の燃料集合体を複数装荷する炉心

請求項8

請求項7に記載の炉心において、前記最外層燃料棒のうち、前記四角筒状のチャンネルボックス内の四隅に配される最外層燃料棒を部分長燃料棒とすることを特徴とする炉心。

請求項9

請求項7に記載の炉心において、前記最外層燃料棒に隣接する第2層燃料棒のうち、前記四角筒状のチャンネルボックス内の四隅に配される最外層燃料棒と対向する位置に配される第2層燃料棒を部分長燃料棒とすることを特徴とする炉心。

技術分野

0001

本発明は、燃料集合体係り、特に沸騰水型原子炉に適用するのに好適な燃料集合体および炉心に関する。

背景技術

0002

沸騰水型原子炉の炉心には、四角筒状体チャンネルボックス内に燃料バンドル収納して構成される燃料集合体が多数配置されている。各燃料バンドルは、ウランを含む複数の燃料ペレット封入した多数の燃料棒、燃料棒の上端部を支持する上部タイプレート、燃料棒の下端部を支持する下部タイプレート、および燃料棒間の間隔を保持する燃料スペーサを有する。一般的に、原子炉内においてチャンネルボックスの外側には沸騰していない水が存在しており、チャンネルボックス内には燃料棒発熱によって沸騰した水が存在している。

0003

一般的に核燃料から発生した中性子は水により減速されるにつれて核分裂性物質との反応確率が増大するため、沸騰した水よりも沸騰していない水に近い場所の燃料燃焼を促進される傾向にある。したがって、チャンネルボックスの内壁に面した最外層部の燃料棒(以下、最外層燃料棒)の出力が高くなるため、燃料棒単位の除熱性能に対する余裕が燃料集合体中央部の燃料に比べて小さくなる。特に、最外層燃料棒の中でも四隅(4つのコーナー)近傍に位置する燃料が沸騰していない水の影響を最も受けるため、出力が大きくなる傾向にある。

0004

そこで、たとえば特許文献1に記載されるように、チャンネルボックス内の燃料棒の配置ピッチ(燃料棒間最近接距離)を複数の燃料棒で異なるよう配置するものが提案されている。特許文献1では、最外層燃料棒の配置ピッチを、最外層燃料棒に隣接して配される第2層燃料棒の配置ピッチより大とし、第2層燃料棒の配置ピッチがチャンネルボックス内幅を一列の燃料棒数で等分した距離の0.9倍から0.96倍となるよう燃料棒を配置している。

先行技術

0005

特開2012−93241号公報

発明が解決しようとする課題

0006

沸騰水型原子炉において炉心に装荷する燃料集合体の経済性を向上するためには、沸騰した水と沸騰していない水の分布を考慮して燃料棒を配置しながら、そこから発生する出力に対して熱的余裕を保つことが出来る構成でなければならない。

0007

特許文献1では、第2層燃料棒の配置ピッチを、チャンネルボックス内幅を一列の燃料棒数で等分した距離の0.9倍から0.96倍としているものの、最外層燃料棒の配置ピッチについては、第2層燃料棒の配置ピッチより大とする旨のみが記載されている。また、一般的な沸騰水型原子炉の燃料棒の配置ピッチは、チャンネルボックス内幅を一列の燃料棒数で等分した距離の0.96倍から0.97倍であることから、最外層燃料棒の配置ピッチは0.97倍以下とするものであり、最外層燃料棒配置ピッチが低減することにより、冷却水の流量が低減し、熱的余裕が低下する恐れがある。

0008

本発明は、熱的余裕を向上し且つ核燃料装荷量を増大可能な燃料集合体及び炉心を提供する。

課題を解決するための手段

0009

上記課題を解決するため本発明は、四角筒状のチャンネルボックス内に、核分裂性物質を含む複数の燃料棒を四角格子状に配列し収容する燃料集合体であって、前記チャンネルボックスに面して配される最外層燃料棒の径は、燃料集合体の水平断面における燃料棒の平均径より大きく、前記最外層燃料棒の配置ピッチは、当該最外層燃料棒に隣接する第2層燃料棒の配置ピッチより大きく、且つ、前記チャンネルボックス内幅を最外層燃料棒の一列の配列数で等分した距離の0.97倍より大きいことを特徴とする。

0010

また、本発明は、四角筒状のチャンネルボックス内に、核分裂性物質を含む複数の燃料棒を四角格子状に配列し収容する燃料集合体であって、前記チャンネルボックスに面して配される最外層燃料棒の径は、燃料集合体の水平断面における燃料棒の平均径より大きく、前記最外層燃料棒に隣接する第2層燃料棒の前記チャンネルボックス内一列の配列数をNとしたとき、前記最外層燃料棒の一列の配列数をN+1とし、前記最外層燃料棒の配置ピッチは、前記第2層燃料棒の配置ピッチより大きく、且つ、前記チャンネルボックス内幅をN+2で等分した距離の0.97倍より大きいことを特徴とする。

発明の効果

0011

本発明によれば、熱的余裕を向上し且つ核燃料装荷量を増大可能な燃料集合体及び炉心を提供できる。

0012

上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。

図面の簡単な説明

0013

本発明の一実施例である実施例1に係る燃料集合体の水平断面図である。
実施例1に係る燃料集合体が装荷される炉心の概略図である。
実施例1に係る燃料集合体の概略図である。
本発明の他の実施例である実施例2に係る燃料集合体の水平断面図である。
本発明の他の実施例である実施例3に係る燃料集合体の水平断面図である。
本発明の他の実施例である実施例4に係る燃料集合体の水平断面図である。

0014

発明者らは、燃料集合体の核分裂性物質の燃焼効率向上について検討した。核燃料物質から発生した中性子は水で減速され、熱中性子になると再び核分裂性物質に吸収されて核分裂を起こす。熱中性子が多い領域では、この核分裂の効率が高い。中性子は水と衝突することでエネルギーを失って熱中性子となることから、冷却水が多く、沸騰していない領域において熱中性子束が大きくなる。一般的な沸騰水型原子炉では、チャンネルボックス内に沸騰した冷却水が流れ、チャンネルボックス外や水ロッド内では、沸騰していない冷却水が流れている。特に、チャンネルボックス外の燃料集合体間ギャップ領域では、水が多く、熱中性子束が大きい領域となる。つまり、ギャップ領域に近い領域では核分裂性物質は核分裂を起こしやすい。さらに、発明者らはウラン238に代表される核分裂性でない核燃料物質の特性に着目した。この物質は、中性子を吸収することで、核分裂性物質に変化する親物質である。中性子の吸収は、核分裂と同様に熱中性子のエネルギー領域で吸収しやすいため、熱中性子束の大きな領域では核分裂物質の生成も起きやすい。つまり、核分裂性を問わず、核燃料物質をチャンネルボックスに隣接する最外層燃料棒に装荷すれば良い。一般的に燃料棒は円柱形状であるため、装荷量を増大させるためには、円の外径を大きくすることが燃料製造上対応しやすい。

0015

一方、熱的余裕の観点から、チャンネルボックスに隣接する最外層燃料棒は大きな熱中性子束により出力が増大するため、これまでの沸騰水型原子炉では最外層燃料棒の特にコーナー部において濃縮度を低減した燃料設計が行われてきた。単純に上述の最外層燃料棒の燃料装荷量を増大すると、熱的余裕がさらに厳しくなる。そこで、発明者らは熱的余裕を確保する構成を考案した。熱的余裕の低下の理由は、冷却水不足にある。特に燃料棒径を大きくすると冷却水流路が小さくなる。最外層燃料棒はチャンネルボックスに隣接するため、外側の流路は非加熱壁に隣接しており、内側の流路では最外層燃料棒に隣接する第2層燃料棒に隣接するため、加熱壁のみが存在する。そのため、最外層燃料棒にとっては外側の流路よりも内側の流路のほうが熱的余裕は厳しく、この流路を広げる必要がある。

0016

そこで発明者らは最外層燃料棒ピッチを第2層燃料棒ピッチよりも大きくした。四角格子配列の燃料棒で形成された燃料集合体において、各層の燃料棒ピッチが大きくなることは、その層が形成する正方形が大きくなることを意味し、逆に燃料棒ピッチが小さくなることは、その正方形が小さくなることを意味する。つまり、燃料棒ピッチの差が大きい層の間では冷却水流路が大きくなる。また、一般的な沸騰水型原子炉の燃料の燃料棒ピッチはチャンネルボックス内幅を一列の燃料棒数で等分した距離の0.96〜0.97倍であることから、最外層燃料棒ピッチをこれよりも大きくすることで熱的余裕を向上可能である。

0017

従って、発明者らは、本発明の第1の実施形態として、最外層燃料棒径を断面平均の燃料棒径に対して大きくし、最外層燃料棒ピッチを第2層燃料棒ピッチよりも大きく、チャンネルボックス内幅を一列の燃料棒数で等分した距離の0.97倍よりも最外層燃料棒ピッチを大きくすることで、燃料経済性を向上できることを見いだしたのである。

0018

また、最外層燃料棒の核燃料物質の装荷量を増大するためには、最外層燃料棒径を大きくすればよいが、大きくするにつれて隣接燃料棒との間隙が小さくなり、除熱性能が低下する。そこで発明者らは、本発明の第2の実施形態として、燃料棒径を大きくして核分裂物質の装荷量を増大しながら隣接燃料棒間隙を維持するために、最外層のみ燃料棒数を低減することを考案した。

0019

具体的には、基準とする燃料集合体の燃料棒配列数がn×n列であった場合、最外層燃料棒は一列にn−1本並べ、第2層以下は(n−2)×(n−2)列とする。この場合、熱的余裕を維持するためには、最外層の料棒ピッチは第2層の燃料棒ピッチよりも大きくなる。第2層以下の燃料棒は前述の集合体と同じである。この燃料集合体では、燃料棒配列数を定義できないために、前述のチャンネルボックス内幅を一列の燃料棒数で等分した距離を定義できない。そこで、第2層燃料棒と前記燃料集合体の第2層燃料棒が同じ配置方法であることを活用して、第2層燃料棒の一列の配列数+2を一般的な燃料棒配列を用いた場合の一列の燃料棒数と定義する。従って、発明者らは、第2層燃料棒の一列の配列数をNとしたときに、最外層燃料棒の一列の配列数をN+1とし、最外層燃料棒径を断面平均の燃料棒径に対して大きくし、最外層燃料棒ピッチを第2層燃料棒ピッチよりも大きく、チャンネルボックス内幅をN+2で等分した距離の0.97倍よりも最外層燃料棒ピッチを大きくすることで、燃料経済性を向上できることを見いだした。

0020

以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。

0021

本発明の好適な一実施例である沸騰水型原子炉に適用する実施例1の燃料集合体を図1および図2を用いて詳細に説明する。

0022

図2は、本実施例に係る燃料集合体及び燃料集合体が装荷される炉心が適用される沸騰水型原子炉の概略の構造を示す図である。図2に示すように、沸騰水型原子炉(BWR)は、原子炉圧力容器原子炉容器)103を有している。原子炉圧力容器103内には炉心シュラウド102が設置されている。以下の説明では、原子炉圧力容器をRPVと称する。炉心シュラウド102内には、複数の後述する燃料集合体が装荷された炉心105が配設されている。気水分離器106および蒸気乾燥器107は、RPV103内で炉心105の上方に配設される。RPV103と炉心シュラウド102の間には環状のダウンカマ104が形成されている。ダウンカマ104内には、インターナルポンプ115が配設されている。

0023

インターナルポンプ115から吐出された冷却水は、下部プレナム122を経て炉心105に下方より供給される。冷却水は、炉心105を通過する際に加熱されて水および蒸気を含む気液二相流となる。気水分離器106は気液二相流を蒸気と水に分離する。分離された蒸気は、更に蒸気乾燥器107で湿分を除去されて主蒸気配管108に導かれる。この蒸気は、蒸気タービン(図示せず)に導かれ、蒸気タービンを回転させる。蒸気タービンに連結された発電機が回転し、電力が発生する。蒸気タービンから排出された蒸気は、復水器(図示せず)で凝縮されて水となる。この凝縮水は、給水として給水配管109によりRPV103内に供給される。気水分離器106および蒸気乾燥器107で分離された水は、落下して冷却水としてダウンカマ104内に達する。

0024

図1は、本実施例に係る燃料集合体1の横断面図であり、図3は、燃料集合体1の構成を示す図である。燃料集合体1は、複数の燃料棒2、3、上部タイプレート5、下部タイプレート6、複数の燃料スペーサ8、複数の水ロッドWRおよびチャンネルボックス7を備えている。燃料棒2、3は、複数の燃料ペレット(図示せず)を被覆管(図示せず)内に充填密封されている。下部タイプレート6は各燃料棒2、3の下端部を支持し、上部タイプレート5は各燃料棒2、3の上端部を保持する。これらの燃料棒2、3は、図1に示すように、燃料集合体1の横断面において10行10列に配置されている。その横断面の中央部には、燃料棒3が4本配置できる領域を占有する横断面積を有する水ロッドWRが2本配置されている。これらの水ロッドWRの下端部は下部タイプレート6に支持され、それらの上端部は上部タイプレート5に保持される。複数の燃料スペーサ8は、燃料集合体1の軸方向において所定の間隔に配置され、燃料棒2、3の相互間、および燃料棒3と水ロッドWRの間に、冷却水が流れる流路を形成するように、燃料棒3および水ロッドWRを保持している。横断面が正方形状をしている四角筒状のチャンネルボックス7は、上部タイプレート5に取り付けられ、下方に向かって伸びている。燃料スペーサ8によって束ねられた各燃料棒2、3は、チャンネルボックス7内に配置されている。

0025

なお、チャンネルボックス7の内幅(L)は約13.4cm、チャンネルボックス7に隣接して配置される最外層燃料棒2の外径(R1)は約1.08cm、最外層燃料棒2に隣接し配置される第2層燃料棒3の外径(R2)は約0.9cm、および水ロッドWRの外径は約2.5cmである。なお、本実施例では、第2層燃料棒3に隣接し、燃料集合体1の中央側に配置される第3層、第4層及び第5層燃料棒の外径は第2層燃料棒3の外径と同一とした場合を例に示しており、以下では、燃料集合体1の横断面における占有面積を説明する場合、便宜的に第2層燃料棒3を用いて説明する。

0026

燃料集合体1内の水ロッドWRは、少なくとも2本の第2層燃料棒3が配置可能な領域を占有する横断面積を有する太径水ロッドである。最外層燃料棒2及び第2層燃料棒3に用いられる標準燃料棒内に充填される核分裂性ウランを含む燃料ペレットの領域の長さ、すなわち燃料有効長は本実施例では3.7mとしている。

0027

図1に示されるように、燃料集合体1は、沸騰水型原子炉の炉心に装荷されたとき、一つのコーナーが炉心に挿入された横断面が十字形をしている制御棒(CR)9と向かい合うように配置される。チャンネルボックス7は、チャンネルファスナ(図示せず)によって上部タイプレート5に取り付けられる。チャンネルファスナは、燃料集合体1が炉心に装荷されたとき、制御棒(CR)9が燃料集合体1の相互間に挿入できるように、燃料集合体1の相互間に必要な幅の間隙を保持する機能を有する。このため、チャンネルファスナは、制御棒(CR)9と向かい合うコーナーに位置するように、上部タイプレート6に取り付けられている。燃料集合体1の制御棒(CR)9に向かい合うコーナー部は、換言すれば、チャンネルファスナが取り付けられたコーナー部である。最外層燃料棒2及び第2層燃料棒3等の各燃料棒内に充填される各燃料ペレットは、核燃料物質である二酸化ウランを用いて製造され、核分裂性物質であるウラン−235を含んでいる。

0028

最外層燃料棒2及び第2層燃料棒3は、それぞれ各層において等しい燃料棒ピッチを有する。隣接する2つの最外層燃料棒2の中心間の距離である最外層燃料棒ピッチP1は約1.36cm、隣接する2つの第2層燃料棒3の中心間の距離である第2層燃料棒ピッチP2は約1.3cm。最外層燃料棒ピッチP1に対して、第2層燃料棒ピッチP2は小さい。さらに、チャンネルボックス内幅Lを一列の燃料棒数(本実施例では、10行10列に燃料棒を配置するものであるため、一例の燃料棒数は10本)で等分した距離の0.97倍は1.299cmであり1.3cm未満であるので、この距離よりも最外層燃料棒ピッチP1は大きい。また、横断面における燃料棒径の平均値は約1.0cmであり、最外層燃料棒径R1よりも小さい。

0029

なお、最外層燃料棒ピッチP1の上限は、チャンネルボックス内幅Lから最外層燃料棒2の外径R1を減算した距離を、最外層燃料棒2のチャンネルボックス内一列の配列数から1減算した値で除算した距離となる。すなわち、本実施例では、最外層燃料棒2のチャンネルボックス内一列の配列数をNとしたとき、(L−R1)/(N—1)となり、上限は1.369cm、最外層燃料棒ピッチP1は1.36cmであり上限未満となっている。

0030

本実施例によれば、最外層燃料棒2と第2層燃料棒3の間隔を増大でき、最外層燃料棒2と第2層燃料棒3との間を通流する冷却水の流量を増加できることにより高出力の最外層燃料棒2に対する除熱性能が向上する。また、最外層燃料棒2の外径R1を他の燃料棒の外径より大きくすることにより核燃料装荷量を増大でき、燃料交換頻度が低減されることにより経済性を向上することができる。

0031

本発明の好適な一実施例である沸騰水型原子炉に適用する実施例2の燃料集合体を、図4を用いて詳細に説明する。

0032

図4は、本発明の実施例2に係る燃料集合体の横断面図である。図1に示した十字形状の制御棒9は省略している。本実施例では、最外層燃料棒2のチャネルボックス7内一例の配列数を10から9にした点が実施例1と異なる。これにより本実施例では、チャンネルボッスス7内配置される最外層燃料棒2は32本とし、最外層燃料棒径R1が約1.2cm、最外層燃料棒ピッチP1を約1.4cmとしている。

0033

第2層燃料棒ピッチP2は実施例1と同様に約1.3cm、また、第2層燃料棒径R2も実施例1と同様に約0.9cm、水ロッドWRの外径は約2.5cm、チャンネルボックス7の内幅Lは約13.4cmである。第2層燃料棒3のチャンネルボックス内一列の配列数が8であるので、チャンネルボックス内幅Lを第2層燃料棒3の一列の配列数+2で等分した距離の0.97倍は1.299cmであり1.3cm未満であるので、この距離よりも最外層燃料棒ピッチP1は大きい。なお、上記最外層燃料棒ピッチP1の下限は、本実施例では最外層燃料棒2のチャンネルボックス内一列の配列数は9であるものの、10行10列に配置する場合を基準に定めている。また、横断面における燃料棒径の平均値は約1.0cmであり、最外層燃料棒径R1よりも小さい。

0034

なお、最外層燃料棒ピッチP1の上限は、例えば、チャンネルボックス内幅Lから最外層燃料棒2の外径R1を減算した距離を、最外層燃料棒2のチャンネルボックス内一列の配列数から1減算した値で除算した距離となる。すなわち、本実施例では、最外層燃料棒2のチャンネルボックス内一列の配列数をNとしたとき、(L−R1)/(N—1)となり、上限は1.525cm、最外層燃料ピッチP1は1.4cmであり上限未満となっている。

0035

本実施例によれば、最外層燃料棒2と第2層燃料棒3の間隔を増大でき、最外層燃料棒2と第2層燃料棒3との間を通流する冷却水の流量を増加できることにより高出力の最外層燃料棒2に対する除熱性能が向上する。

0036

また、実施例1と比較し、最外層燃料棒2のチャンネルボックス7内一例の配列数は減少するものの、最外層燃料棒2の外径を増大できることにより、最外層燃料棒2に充填される核燃料装荷量をさらに増大することができる。これにより、燃料交換頻度が低減され更なる経済性の向上が可能となる。

0037

本発明の好適な一実施例である沸騰水型原子炉に適用する実施例3の燃料集合体を、図5を用いて詳細に説明する。

0038

図5は、本発明の実施例3に係る燃料集合体の横断面図であり、部分長燃料棒の上端部の上方で且つ標準燃料棒の燃料有効長範囲内での横断面図である。本実施例は、実施例1における四角筒状体のチャンネルボックス7の四隅(4つのコーナ)に配置する最外層燃料棒2を部分長燃料棒とした点が異なる。ここで部分長燃料棒とは、標準燃料棒内に充填される燃料ペレットの領域の長さである燃料有効長よりも、その燃料有効長が短い燃料棒をいう。その他の構成は実施例1と同様であり、説明を省略する。

0039

図5点線で示される四隅に配置される部分長燃料棒の領域は、他の最外層燃料棒2と比較し非加熱壁に隣接する領域が広い。この四隅に他の最外層燃料棒2よりも高さ方向の長さが短い部分長燃料棒を配置することで、燃料集合体の上方つまり冷却水流れの下流側で出力の高い燃料棒が低減し、横断面の出力ピーキングが低減する。これにより熱的余裕が増大する。

0040

また、出力が高い最外層燃料棒2付近ではボイド率が高くなり、冷却水の上流側で発生したボイドは下流側に向うに従い結合し、最外層燃料棒2及び第2層燃料棒3の間を通流する冷却水の流れを阻害する可能性がある。本実施例では、四隅に部分長燃料棒を配置することで冷却水の下流側に空間が形成され、ボイドが流れやすくなり、燃料集合体の圧力損失を低減することが可能となる。

0041

なお、本実施例では、図1に示される燃料集合体の四隅に配される最外層燃料棒2を部分長燃料棒としたが、実施例2において説明した図4に示される燃料集合体の四隅に配される最外層燃料棒2を部分長燃料棒としてもよい。

0042

本実施例によれば、上述の実施例1及び実施例2の効果に加え、更に、燃料集合体の圧力損失を低減することも可能となる。

0043

本発明の好適な一実施例である沸騰水型原子炉に適用する実施例3の燃料集合体を、図6を用いて詳細に説明する。

0044

図6は、本発明の実施例4に係る燃料集合体の横断面図であり、第2層燃料棒3として配される部分長燃料棒の上端部より上方且つ標準燃料棒の燃料有効長範囲の横断面図である。実施例3では、燃料集合体の四隅に配される最外層燃料棒2を部分長燃料棒としたことに代え、本実施例では第2層燃料棒3のうち燃料集合体の四隅に配される燃料棒を部分長燃料棒とした点が異なる。

0045

図6に点線で示されるように、燃料集合体内で、第2層燃料棒3のうち四隅に部分長燃料棒を配している。これにより第2層燃料棒3の四隅において、冷却水の下流側に空間を形成でき、出力の高い最外層燃料棒2に対する除熱性能を向上できる。本実施例では、最外層燃料棒2に充填される核燃料装荷量は実施例1と同様に確保できることにより、実施例3に対して最外層の核燃料装荷量を増大しながら、最外層燃料棒2のうち、特に四隅に配される最外層燃料棒2の出力増大に対して、冷却水の下流側での流路を拡大でき、冷却水供給量を増大でき、熱的余裕を向上することができる。

0046

なお、本実施例では、図1に示される燃料集合体の四隅に配される第2層燃料棒3を部分長燃料棒としたが、実施例2において説明した図4に示される燃料集合体の四隅に配される第2層燃料集合体3を部分長燃料棒としてもよい。

実施例

0047

なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の実施例の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。

0048

1…燃料集合体、2…最外層燃料棒、3…第2層燃料棒、5…上部タイプレート、6…下部タイプレート、7…チャンネルボックス、8…スペーサ、WR…水ロッド、102…炉心シュラウド、103…原子炉圧力容器、104…ダウンカマ、105…炉心、106…気水分離器、107…蒸気乾燥器、108…主蒸気管、109…給水配管、115…インターナルポンプ、122…下部プレナム

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